JP2006279063A - アイソレータ及びそれを用いるモデム装置 - Google Patents

アイソレータ及びそれを用いるモデム装置 Download PDF

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康行 小嶋
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峰弘 根本
Takayuki Iwasaki
貴之 岩崎
Nobuyasu Kanekawa
信康 金川
Yuuji Ajiro
優次 網代
Tokuo Watanabe
篤雄 渡辺
Takayuki Ouchi
貴之 大内
Katsuhiro Furukawa
且洋 古川
Chiyoshi Kamata
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Abstract

【課題】モデム装置を小型化し、半導体基板上に容量性絶縁バリアを構成する技術、そのバリアを用いたアイソレータを構成する技術を提供する。
【解決手段】モノリシックアイソレータの領域分離手段として、SOIまたはDI基板を用い、更に、高耐圧の絶縁バリヤを絶縁帯または層間絶縁膜により形成してアイソレータをモノリシック化する。1次側と2次側の絶縁耐圧は、SOIの埋め込み酸化膜2とトレンチ絶縁膜21,22,23,24等と、LOCOSを含む層間絶縁膜4で確保し、信号伝送を担うキャパシタの絶縁耐圧は拡散層11,12とメタル層9との間のLOCOSを含む層間絶縁膜6,7,8で確保する。
【効果】モノリシック化されたアイソレータによりモデム装置の小型化が可能になる。
【選択図】図13

Description

本発明は、回路間等の電気的絶縁分離に用いられるアイソレータ、並びにそれが応用されるモデム装置に関する。
通信分野では、公共性の高いネットワーク設備の保護と端末の保護のために、ネットワークと端末の境界(以下、回線インターフェイスと称す)に高い絶縁性を要求しており、従来から絶縁性の高い通信用の小型トランスが使われてきた。
しかし、パーソナル端末の普及発展に伴いポータブル端末用として更なる小型化及び軽量化が要求されており、トランスに使用する材料や構造の改良では小型化の要求に十分答えられない問題が出てきて、アイソレータの応用が検討されている。
また、計測,医療などの用途では、センサと信号処理回路など、信号検出部分と信号処理部分とに絶縁を要する場合があり、アイソレータは、このような場合に、絶縁分離手段として知られている。
これらは、信号電圧が100mV程度であるのに対して、商用電源が接触する場合も想定しているのでコモンモード雑音電圧は100Vあるいはそれ以上の電圧が加わる場合がある。これらの点からアイソレータと回線インターフェイスは、高耐圧,小型化,低価格化という観点で共通的な課題がある。
アイソレータは、絶縁トランスの機能そのものでもあるが、信号伝達時に雑音の混入する問題があり、例えば、商用電源からの大きなコモンモード雑音電圧が加わると小信号伝送用のトランスでは信号伝送の用をなさない場合があり、専用のパルストランスを用いたトランス型アイソレータが使われている。また、絶縁トランスを用いたアイソレータは、一般にその実装形態が大きくなり、また、高価になりがちである。
これを改善するために、発光素子と受光素子を組み合わせた光カプラを用いた絶縁増幅器が考案された。しかし、光カプラ型絶縁増幅器は、温度などで特性が変化しやすく、高精度化のために、発光受光ダイオードの数や配置,回路等の改善が提案されているが、高価である。また、ユーザーからは、更に小型化の要求があるが、特に、モノリシック半導体化しようとすると、シリコン半導体プロセス以外に発光,受光用の他の物質の半導体プロセスが必要で、何種類もの製造プロセスを使用することにより著しく高価になることが予想され現実的には実現できない。
小型化,高信頼化,低価格化の目的で、容量性アイソレータが開発されている。絶縁バリヤを構成する個別部品としての高耐圧のキャパシタ技術は電力用あるいはサージ保護用セラミックキャパシタが知られており、これを用いた信号伝送用の回路ブロックは容量性絶縁アンプまたは容量性アイソレータと呼ばれ、1970年代から使われている。
容量性絶縁バリヤを通じて信号を伝送する際の伝送方式には、主にPWM方式(パルス幅変調方式あるいはデューティ制御方式と呼ばれる)が使われるが、PWM技術は、この容量性アイソレータに使われる以前に、絶縁トランスや光カプラを用いた絶縁バリヤの構成技術として知られている。
容量性アイソレータでは、さらに、小型化,低価格化,高信頼化を目的として、セラミック基板上に形成した小容量キャパシタの絶縁バリヤとフローティングコンパレータを用いて、デューティサイクル変調方式の絶縁増幅器が提案されている。また、さらに小型化するために容量値を下げる提案があり、約1ないし3pFと小さい絶縁バリヤを用いて伝達波形を微分波形とし、微分波形からFM(周波数変調)やPWM変調波形を再生してから、復調する絶縁増幅器の技術が提案されている。
モデム等の回線インターフェイス応用では、USP4,757,528[Thermally coupled
Information transmission across electrical Isolation boundaries.](以下528特許と称す)及びISSCC86 conference record THPM14.3(以下“発表”と称す)で、Scott
L. Falater (Harris Semiconductor)らは、容量性絶縁バリヤを用いたモノリシック半導体化のアイディアについて開示している。
また、モノリシック化ではないが、特開平7−307708 号公報では、3つの容量性絶縁バリヤとこれを用いたデジタルPWM信号伝送のモデム応用回路方式が提案されている。
今後、これらの回路は、さらに、小型化,低価格化の要求があり、この観点で、これら従来技術を検討すると以下のような課題と問題点がある。
528特許以前の技術は、高耐圧性能を有する絶縁バリヤと、入力信号を受けてPWM波形を作成する入力回路と、PWM波形を再生し復調する出力回路とは別部品であり、これらを組み合わせて実装し、1つのアイソレータとして構成している。例えば、セラミック基板上に容量性絶縁バリヤを構成し、同一パッケージ上に、2つ以上の半導体チップを実装して、アイソレータを構成している。つまり、多くの部品を使用した構成になっている。
また、528特許及び発表では、モノリシック半導体で応用回路である回線インターフェイスを構成するアイデアとして、原理となる回路模式図と説明によって容量性絶縁バリヤとPWM伝送方式を用いることが示されている。また製法は、モノリシック半導体上にDI(誘電体分離)プロセスによる容量性絶縁バリヤとPWM回路からなるアイソレータを形成し、このアイソレータを組み合わせて、音声帯域の信号を伝送するとしている。しかし、開示されているのは熱パルスによる絶縁スイッチの制御に関する技術であり、モノリシック半導体基板上に、どのような構造の絶縁バリヤや回路を、どのような方法によって構成するのか、その結果どのように動作して、どのような効果を示すのかは開示されていない。
さらに、特開平7−307708 号公報では、従来1つの伝送パスに2つの絶縁バリヤが使われてきたのに対して、3つの容量性絶縁バリヤで3つの信号を伝送する回路構成が示されているが、どのように動作させて信号伝送するのかは示されていない。もちろん、これらの回路を絶縁バリヤを含めてモノリシック化する提案はない。
特開平7−307708号公報
ユーザーは、通信システム,モデム装置等の更なる小型化と低価格を要求している。この実現のためには実装形態が大きく、また、部品点数も多い、従来のトランス及びホトカプラに置き代わるアイソレータ機能の小型化が必要である。このことから、アイソレータ機能のモノリシック化を進めることが必要不可欠だと考えられる。しかしながら、以上のような従来の技術は、モノリシックIC化アイソレータ,モノリシックIC化応用回路、及び、モノリシックIC化回線インターフェイス回路を実現するに当たって、容量性絶縁バリヤ,容量性絶縁バリヤを用いるための回路、それらの配置,配置した回路間の絶縁方法などを、半導体基板の上に、どのように構成して、どのように動作させるのかの技術については、開示されていない。従って、モノリシックIC化する際にどのようにして絶縁耐圧を実現するのか、また半導体上に作成した高耐圧容量の特性もまったく知られていない。
本発明の目的は、通信機器、特にモデム装置におけるアイソレータ機能の小型化を実現する手段を提供することにある。
本発明の他の目的は、モノリシックの絶縁バリヤ、及び、該絶縁バリヤを用いたアイソレータIC、及びこれを用いた応用回路IC,回線インターフェイス回路IC、または、アナログ信号とデジタル信号のインターフェイス回路または変換回路を含むアナログフロントエンド(AFE)を実現することにある。
本発明のさらに他の目的は、半導体基板上に容量性絶縁バリヤを構成する技術を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、半導体基板上に容量性絶縁バリヤを用いたアイソレータを構成する技術を提供するにある。
本発明のさらに他の目的は、半導体基板上に該アイソレータを複数用いた応用回路とくに回線インターフェイスにおいて、その構造,配置,動作方法を提供する。
本発明のさらに他の目的は、該アイソレータをICもしくはLSI化することにより、実装形態を薄くしたPCカードを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、該アイソレータを使用することによってモデム装置を小型化することにある。
本発明のさらに他の目的は、通信システムに該アイソレータを使用することによって小型化及びコスト低減することにある。
本発明では、モデム装置の小型化の手段として、回線側とホスト側との間に、アイソレータ機能をモノリシック化した絶縁分離を手段を用いるものとする。
また、アイソレータをモノリシック化するために、絶縁層を内層とする半導体ウェーハ、例えば、SOI基板を用いて、ウェーハ表面上のSi層にウェーハ表面から垂直方向に、埋込酸化膜(内層された絶縁層)まで達する帯状の絶縁物(以下絶縁帯と称す)を形成し、更に、素子表面に保護膜である絶縁物を形成することにより、1次側の回路領域と、2次側の回路領域とを絶縁分離する。また、他の絶縁分離手段としてはDI基板を用いるものとする。
更に1次側と2次側とを高い絶縁耐圧を有して容量性の結合する容量性絶縁バリヤ(キャパシタ)は以下のような手段で構成する。第1の手段としては、1次側と2次側との間にキャパシタを直列接続で構成することにより、所望の絶縁耐圧に対し、キャパシタ1個当たりの絶縁耐圧の低減を可能にする。また、直列接続したキャパシタは、1次側の回路領域から2次側の回路領域に渡って形成する中間電極で折り返すことで直列接続したキャパシタを対称にレイアウトすることができる。また、第2の手段としては、該絶縁帯の側壁を電極としたキャパシタをもって構成する。
このようにすることで、1次側と2次側との間の高耐圧絶縁ならびに、高耐圧の容量性絶縁バリヤを実現し、増幅器によってストレーキャパシタによる信号の劣化を補正し、動作タイミングを同期することによってクロストークによる信号の劣化を低減して、小型で高性能なアイソレータ及びモデムインターフェイス回路を実現することができる。
以下さらに、本発明について、若干具体的に説明する。
本発明では、絶縁層を内層とする半導体ウェーハを加工して、絶縁バリヤ,アイソレータ,アイソレータの応用回路、特に回線インターフェイス回路を形成し、必要に応じて絶縁層と配線層を重ねて、さらに、絶縁を兼ねた保護層を形成して半導体ICとする。各回路は、絶縁層と絶縁帯と絶縁保護層で囲み、絶縁する。絶縁帯とは、例えば半導体層の表面から絶縁層に達する1ないし3ミクロン幅程度の帯状の絶縁パターンであり(厚さは半導体層の厚みに等しく、例えば10ないし50ミクロンになる)、絶縁帯は、半導体面から絶縁内層に達する所定パターンの溝を形成しこれを絶縁物で埋め込むトレンチ法、また、半導体層に酸素イオンを打込んで絶縁領域を作成するイオン打込み法などによって形成する。絶縁バリヤの形成には絶縁帯を用いる他に、拡散層と配線層や配線層間の絶縁のための層間膜を用いる場合もある。以下、絶縁帯で囲んだ部分を電極領域,回路領域などと“領域”を付けて称す。また、回路領域の分離のためにDI基板を用いる場合もある。
本発明のアイソレータにおける絶縁バリヤは、絶縁帯で囲んで電極領域を形成し、複数の電極領域が絶縁帯の一部を共有するように、また、共有長が必要な容量値を得る長さになるように配置してキャパシタを構成する。なお、3つ以上の電極領域が2つ以上の絶縁領域を共有するように絶縁帯の形状及び配置を設定することによって、直列接続したキャパシタを形成するようにしてもよい。また、絶縁内層は、該絶縁帯の幅に対応した絶縁性能を持つ厚さとする。
本発明のアイソレータは、該絶縁バリヤと入力回路と出力回路とを同一ウェーハ上に形成することで実現する。各回路は、各々絶縁帯で囲んで他の部分と絶縁する。絶縁バリヤは、原則として入力回路領域及び出力回路領域の境界に配置する。また、これらの回路領域と絶縁バリヤを一まとめにしてさらに絶縁帯で囲むようにする。入力回路及び出力回路には各々PWM変調回路及びPWM復調回路、あるいは、目的によっては、他の回路、例えば、音声周波数帯の信号ではΣΔ変調回路及び復調回路など、振幅方向だけではなく時間軸方向もデジタル化した回路を含める。なお、絶縁バリヤと入力回路及び出力回路との間にダイオードなどの非線型素子で構成した保護回路を配置する。保護回路は回路領域の内部に配置する。
本発明の応用回路は、さらに、アイソレータに、さらに、絶縁帯で囲んだ応用回路領域を配置することで実現する。複数の該アイソレータを含む場合には、絶縁バリヤを絶縁バリヤ配列ラインに沿って配列してもよい。複数のアイソレータを動作させる場合には、搬送クロックは必要に応じて同期させる。回線インターフェイス回路への該アイソレータの応用では回路領域にCMOS回路を含むように、特に、CMOS回路領域をさらに電源線に接続するPMOSグループ及び接地線に接続するNMOSグループに分けて、絶縁帯によって分離してもよい。電源配線は複数のアイソレータ間にレイアウトする。各アイソレータの周囲を電源線及び接地線で囲んでもよい。例えば、CMOS回路にすると、制御電流が不要な電圧制御、および、高オフ抵抗が得られる利点がある一方で寄生トランジスタを含めたPMOSとNMOSの貫通現象つまりラッチアップが生じがちであるがこのように領域を分離することで生じにくくできる利点がある。
絶縁内層ウェーハを用いることで厚さ方向の高耐圧を実現し、同一ウェーハ上に共有する絶縁帯持つ2つの電極領域を形成することで極めて小型の絶縁バリヤを実現し、また、同一ウェーハ上に該絶縁バリヤと入力回路及び出力回路の2つの回路領域を形成することで極めて小型のアイソレータを実現できる。さらに、電極領域を重ねることで容量を直列に接続して水平方向の高耐圧を実現することにより、プロセスの制約から、1つの絶縁帯の幅を広げられない場合でもさらなる高耐圧を実現できる。さらに、直列容量の配置に際して中間電極をフローティングとすることで強電界部分の跨ぎ配線を少なくすることができる。
複数のアイソレータを用いる応用の場合には、電極及び絶縁帯など容量性絶縁バリヤの配置を揃えることで、絶縁性能を均質にすることができる。
アイソレータをモノリシック化して、絶縁手段の実装形態を小型化することにより、モデムをはじめ、通信システム等の小型化が図れる。
また、アイソレータをモノリシック化することにより、該アイソレータを他の機能を有するLSIにを内蔵してモデム装置や通信システムの構成部品を低減できる。
本発明によれば、小型化が可能な通信システム,モデム装置を実現できると共に、これに貢献するモノリシックアイソレータを実現できる。
以下、実施例にしたがって本発明を説明する。
図1は、図13以降に後述するモノリシックデジタルアイソレータをアナログフロントエンド(AFE)に応用した場合の一実施例の回路ブロック図である。この実施例のAFEは、音声帯域信号処理用で、アナログとデジタルの変換をオーバーサンプル(2MHz)AD及びDA変換し、デシメータ,インタポレータで一旦32kspsに下げ、さらに内部
DSPによって低域フィルタ処理等をして、最終的に8kspsの速度でデジタルデータを入出力するものである。
図1において、500は、絶縁分離のために図13以降で述べるような高耐圧キャパシタ部を備えるデジタルアイソレータ501ないし506を内蔵したモノリシックAFEである。AFE500はAFE本来のマルチプレクサ(MUX)511,パッドアンプ
(PDA)512,プレフィルタ(PF1)513,オーバーサンプル・アナログ・ツー・デジタル変換器ADC514,デシメータフィルタ(DCM)515,AD変換出力バッファ(ADCR)516,内蔵(in−)DSP517,受信出力バッファ(RXDR)518とからなるアナログ入力ラインと、送信バッファ(TXDR)521,DA変換入力バッファ(DACR)522,インターポレータ(INT)523,オーバーサンプル・デジタル・ツー・アナログ変換器DAC524,ポストフィルタ(PF2)525,アッテネータ(ATT)526からなるアナログ出力ラインと、in−DSP517のデータ入出力転送制御531,533及びアナログ入出力端子の2線4線変換回路533に制御回路を加えた構成になっている。AFE500の内部は、制御回路(CONT)541によってリセットやパワーダウン制御する。リセット信号は、デジタルアイソレータ506を通じて左側(以下アナログ入出力側)の回路に伝えられ、リセット回路542でアナログ入出力側の電源オンオフに伴うリセット信号と合成されて、アナログ入出力側回路のリセット信号として用いる。外部装置がAFE500をきめ細かく制御するために制御レジスタ(CONTR)551及び(STATUS)554を用いる。(CONTR)551
((STATUS′)553)の内容はデジタルアイソレータ504,503を通じてアナログ(デジタル)入出力回路の制御レジスタ(CONTR′)551,((STATUS)
554) にコピーされアナログ入出力側回路のSW1ないしSW3やその他の回路の制御及び汎用出力ポート(GPO)のレベルを設定する。AFE500の動作タイミングは、外部(ex−)DSP536によって与えられる2MHzのクロック(MCLK)PLLによって8倍の16MHzに変換して、入力された2MHzと合わせて基本タイミングとして用いる。もちろんアナログ入出力回路にもデジタルアイソレータ505を通じて伝え、タイミング回路562によって各種タイミングを発生して用いる。
基準電圧発生回路563はアナログ入出力回路に単一電源で動作させるための基準電圧を与えるための回路で、基準電圧VREF:(VDD1−VSS1)/2を発生する。
次に動作を説明する。2線4線変換回路533は、AFE500をモデム装置に用いる場合に公衆回線の2線と内部の送信及び受信の4線との変換をする回路で、回線インピーダンス整合及び入出力アンプ機能を持っている。アナログ入力信号は2線4線変換回路
533を経由するかIN+,IN−端子より直接入力するが、どちらかに合わせてあらかじめMUX511を信号SW1によって切り替えて用いる。PDA512は、0dB,6dBのゲインを信号SW2切り替えることができる。
PF1 513はAD変換前に不要な周波数帯の信号を削除するためのアナログフィルタであり、この実施例ではカットオフ周波数48kHzの2次の低域通過フィルタである。ADC514は2Mspsで動作する2次のΔΣ変調器であり、0.5μs ごとに2ビットのAD変換結果を出力する。このAD変換出力をDF1 515に伝え32kspsに間引く。DF1 515の出力は16bit/w になるが32kspsと速度が遅いのでこれを2Mbpsにシリアル変換し、アイソレータ502を経由してタイミング信号とともにデジタル入出力側回路のADCR516を経由してin−DSP517に伝える。in−DSP517ではこのデシメータ出力をIIR,FIRのデジタル信号処理によって平坦特性補正及び4kHz以下のLPF処理を行う。処理結果は8kspsごとに16bit/w のデータとして受信バッファ518を通じてシリアルにex−DSP536に伝える。
次に、アナログ出力ラインは、ex−DSP536から出力すべきデータ(TXD)を送信バッファTXDR521から8ksps毎に受け取り、in−DSP517によってアナログ入力と同様のフィルタ処理を行い、この結果を16bit/w のデータをDA出力バッファ(DACR)522を経由して補間処理をしながら32kspsの速度で補間フィルタ
(INT)523に渡すが、ここでもシリアル変換してアイソレータ501を経由する。INT523は、さらに補間処理をして、6bit/w のデータとして、2Mspsの速度で
DAC524に渡しアナログ値を出力する。in−DSP517,INT523による処理で残った折り返し成分をポストフィルタPF2 525によって除去し、0dB,−6dB,−∞dBを切り替えることができるATT526を経由して出力する。これらアナログ出力ラインの動作タイミングはアナログ入力ラインのタイミングを用いる。
これらの処理のタイミングは、基本的に2MHzのタイミングの中に同じタイミングのΔΣ変復調器の処理タイミング、2Mspsと32kspsで入出力するインターポレータ及びデシメータ処理タイミング、および32kspsと8kspsで入出力するDSP処理タイミングを整然と割り付けたタイミングになっている。従って、アイソレータ501ないし505でアナログ入出力側回路とデジタル入出力側回路を分けたがこれらを同期して動作させることが必要不可欠でタイミング専用のアイソレータ設定の重要さがここにある。
次に、このAFE500をex−DSP536とともにモデムへの応用例を説明する。
ex−DSP536から見たAFE500は、アナログ信号の入出力回路であるが、そのサンプルタイミングが重要で、このために、大抵のモデムは、復調時に最も識別判定に有利なタイミングになるようにADC514のサンプルタイミングを調整する。このために、ex−DSP536からAFE500にはクロックMCLKでタイミングの遅れ進みを伝える。すなわち、タイミングを早めたいときには△fを加え、遅らせたいときには
−△fを加えてAFE500に知らせる。この処理は、数10msないし数100ms毎に行われる。AFE500が勝手なタイミングで動作すると、ex−DSP536の要求するタイミングと合わないので、データの過不足が生じて処理タイミングの破綻が生じ大きな雑音が生じることになる。この遅れ進みするクロックにAFE500を同期させるためにAFE500内部にはPLLを配置して内部タイミングを同期させる。
この実施例では、デシメータ,インターポレータとin−DSPの間のデータ転送はシリアル高速転送にしたためにアイソレータ数を減らす効果がある。なお、モデムには複数の規格を含むので複数のサンプルタイミングを要求する場合があるがこれに対応するためにPLL561及びタイミング回路562の分周比をCONTR551によって制御可能にしている。
次に、図2によって図1の回路の集積回路上のレイアウト概念を示す。図2において、全体500がAFE集積回路全体を示し閉じた線(トレンチ)で囲んだ領域に付した名前はそれぞれ図1に対応している。このレイアウトの特徴は各回路領域をさらにトレンチで囲ってアナログ入出力側回路領域601,アイソレータ領域602,デジタル入出力側回路領域603とし、(1)各領域間に2重トレンチをほどこして領域間絶縁をし、さらに、(2)全体をトレンチ604で囲むことでチップ間の絶縁を取っていることである。なおトレンチ604は、多重トレンチである。
なお、回路領域601ないし603内の各回路ブロックはトレンチで囲むことで回路間の絶縁分離及び素子分離をしているがこれをさらに多重トレンチとし、トレンチ間を接地することで相互干渉による雑音シールドを形成することができる。
また、回路領域601,603のトレンチの多重度は、アイソレータ領域602が備えている、図13以降で述べるような高耐圧キャパシタ部を備えるのトレンチの多重度よりも1段高い多重度とすることで、破壊モードをキャパシタ部に限定するようにする。このことで、規格以上の高電圧がかかった場合でも被害を限定してシステムを構築できる効果がある。
次に、図3は図1のAFEを適用したDSPモデムの実施例の回路図である。図3において500はAFE,700はex−DSPであり、モデムを電話回線と接続すると接続する端子をTIP,RINGには、抵抗701,702と容量703,704とサージ保護素子705とで構成する保護回路を経由して接続する。706,707はNMOSトランジスタで形成したSWでこれは受光素子(太陽電池)708に接続される。受光素子
708は発光ダイオード709の光を受けて706,707をオンオフしてこのスイッチの右側の回路にTIP,RINGを通じて供給される電力を供給する。発光ダイオード
709はトランジスタ710,抵抗711,712からなるスイッチ回路で発行を制御される。このスイッチの制御信号はPOWER ONである。ダイオード713,714,715,716はブリッジを構成して、TIP,RINGに加わる直流電圧の方向に関わらず電流の方向を一定にする働きを持つ。抵抗717,718,容量719,トランジスタ720,721,抵抗722,NMOSトランジスタ723からなる回路は直流閉結回路であり、AFE500の制御出力端子GPOがハイになるとNMOSトランジスタがオンして、抵抗717と718のバイアスに従ってダーリントントランジスタ回路720,721が動作して、帰還抵抗722とバランスしたところのループ(閉結)電流を流す。抵抗724,18Vツェナーダイオード725からなる回路は3端子レギュレータ726およびAFE500に過大な電圧印加を阻止する保護回路である。容量727は平滑キャパシタである。モデムで送信するときには、最初にPOWER ON信号を発生してNMOSスイッチ706,707をオンして3端子レギュレータ726を回線と接続してAFEに電流を供給し、次に、TXDからCONTRを通じてGPOをハイレベルにしてNMOSスイッチ723オンして、ループ電流を流して局の交換機にモデムを回線に接続したことを知らせる。次に、モデムからAFE200を容量728を通じてダイヤル信号を送出し、交換機が相手モデムを接続するのを待つ。接続された相手モデムは、通常のモデム信号を発生するので、以降お互いにAFEを通じてモデム通信を行う。容量729,ツェナーダイオード730,731は一定電圧以下の着信信号に応答しなくする感度調整回路で、抵抗732はダイオード733又は発光ダイオード734の電流制限抵抗であり、ホトトランジスタ735は抵抗736を負荷として発光ダイオード734に着信信号が流れたときに、発光光を検出してモデム700にRING DETECT信号として伝えるものである。モデムの受信時はこの信号がモデムに通知され、POWER ON端子がこれに応答してNMOSスイッチ706,707及び723をオンしてループ電流を流して電源を入れ、容量728を通じてモデム応答信号を返す。これ以降のモデム信号の送受信は、送信時とほぼ同じである。
以上、図1から図3で説明した本実施例によれば、以下のような特徴と効果が得られる。第1の特徴は、図2に示すように、AFEのアイソレータ領域から左側の個別部品の回路を含めてアナログ入出力側回路と、右側のデジタル入出力回路とが、両回路間に接続されかつ図13以降で述べるような高耐圧キャパシタ部を備えるアイソレータ領域によって電気的に絶縁されていることである。本実施例によれば、従来のトランスのような絶縁分離手段をAFEに内蔵しモノリシック化できるので、小型なモデム装置を構築することができる。また、第2の特徴はAFEのアナログ入出力側の回路に局からの給電を受けて電源を供給していることであり、このためにアナログ入出力部の電源をモデム装置側から供給する必要がなくなって、全体の消費電力低減に貢献している。第3の特徴は個別部品部のスイッチをPOWER ONスイッチ706,707とループ電流スイッチ423とに分けていることで、これによって回線接続開始時にループ電流を流さずにAFEに電源を供給して例えば、発信者番号通知など、交換機とモデムでの信号のやりとりに利用することができる。
図4は、モノリシックデジタルアイソレータをAFEに応用した他の実施例を示す回路ブロック図である。本実施例はアイソレータの挿入位置が異なること、2線4線変換を外付けにした点を除けば、概ね図1と同様である。同一符号は同一の機能であり、ここでは図1との相違点についてのみ説明する。回路構成部品の比精度を要求する2線4線変換回路を外付けとするため、回線側の入力信号は相補信号(IN+,IN−)でパッドアンプ512に入力する。受信信号は更にプレフィルタ513を介してADC514でAD変換された後に、アイソレータ501を介してホスト側のディジタル信号処理部580に入力される。ディジタル信号処理部580はAD変換した受信信号のデシメータ,DA変換する送信信号のインターポレータ、及び送受信信号のローパスフィルタから構成される。
581はディジタル信号処理部580とホスト側の外部回路とのインターフェイスを担う入出力制御部である。受信系のアイソレータ501はΔΣ変調によるADCとディジタル制御部580のデシメータとの間に設けることで、ディジタル信号のビット数が少なくアイソレータ501の個数を低減することができる。また、送信系ではディジタル信号処理部580のインターポレータからのディジタル信号をディジタル回路で構成されたΔΣ変調器591及びローパスフィルタ592で信号処理した後にアイソレータ502を介して回線側のDAC593に転送する。送信系もアイソレータを配置する部分でのディジタル信号のビット数が少ないためアイソレータ個数を低減できる。
本実施例では、高い比精度を実現するためにレイアウト面積を要してしまう2線4線変換回路をチップの外に出すことでチップ面積を抑制することができる。また、送受信信号系に入るアイソレータをディジタル信号のビット数が少ないADC及びDACとディジタル信号処理部の間に設けることでアイソレータの個数を低減することができる。
図5は、図4のI−AFEを使用したモデムの回線インターフェイス回路の1実施例で、回路はIF1で電話回線と、IF2で信号処理回路と接続している。図5において、
IC1はI−AFE,回路ブロックB1はACハイインピーダンス回路、回路ブロック
B2は受電回路、R1〜R13は抵抗、C1〜C13はキャパシタ、VR1はサージ保護素子、SW1はリレースイッチ、ZD1〜ZD3はツェナーダイオード、D1〜D5はダイオード、L1はチョークコイル、X1は水晶発振子、Q1〜Q2はトランジスタである。
回路素子の接続関係は、図5の通りであり、信号や受電の関係を以下説明する。IF1には、モデムを電話回線と接続する端子TIP,RINGおよびFGがある。FGは対地に接続するフレームグランド端子で、回線を通じた通信及び給電はTIPおよびRING端子を通じて行う。抵抗R1,R2と、容量C1,C2と、サージ保護素子VR1とで保護回路を構成する。SW1はMOSトランジスタと受光素子と発光ダイオードからなるリレーで、トランジスタQ2及び抵抗R13によってオンオフしてこのスイッチの右側の回路に電力及び信号を供給する。このスイッチの制御信号はIF2のPWRONである。ダイオードD1〜D4は整流ブリッジを構成して、TIP,RINGに加わる直流電圧の方向に関わらず電流の方向を一定にする働きを持つ。ZD1は第2のサージ保護素子として動作する。回路ブロックB1は、交流において高いインピーダンス特性を、直流においては低抵抗を示す回路である。回路ブロックB1はトランジスタQ1と直列接続して、いわゆる直流閉結回路を形成しており、IC1(I−AFE)の汎用入出力端子GPIOOがハイになるとNMOSトランジスタQ1がオンして、ループ(閉結)電流を流す。キャパシタC4〜C5は直流カット容量で、信号成分のみを伝達する。キャパシタC6,ツェナーダイオードZD2〜ZD3は第3のサージ保護回路を構成している。抵抗R6および
R7は終端抵抗で右側の端子は、IC1内部の送信アンプ出力OUT+およびOUT−に接続されている。抵抗R4〜R9は2線4線変換回路を構成する抵抗ネットワークで、I−AFEの送信信号成分を回線から受信した信号から減ずるよう構成してある。キャパシタC7は、受電回路ブロックB2の入力コンデンサ、C8は受電回路ブロックB2の出力コンデンサ、C9はデカップリングコンデンサであり、ダイオードブリッジ出力から、直流電力を受電して、IC1に供給する。水晶発振子X1,キャパシタC11〜C13,抵抗R12,チョークコイルL1、はIC1内部の発振用増幅器とともに発振回路を構成し、安定な発振が持続するようにするための回路である。また、R10はIC1内部の基準電圧を制御するための外部抵抗である。また、抵抗R11,キャパシタC10,ダイオードD5はIC1内部の検出回路と共にIC1の電源電圧VDDLの立上りを検出してリセット信号を発生するための回路である。IC1には、図示していない信号処理手段より
IF2を通じて電源VDDHが供給され動作する。なお、キャパシタC3,抵抗R3は呼出し信号パスを形成するフィルタである。
モデムで送信するときには、最初にPWRON信号を発生してスイッチSW1をオンして、受電回路を回線と接続して、IC1に電力を供給し、次に、TXD端子から図示していないCONTRを通じてGPIOO端子をハイレベルにして、ループ電流を流して局の交換機にモデムを回線に接続したことを知らせる。次に、TXD端子から送信信号としてダイヤル(DTMF)信号を送り出す。これには、I−AFE内において、信号処理側から、アイソレータを通じて、回線側にデジタル信号の形で渡し、回線側に回路でアナログ信号に変換して送出する。交換機はこのダイヤル信号を受信すると相手側モデムと接続する。接続された相手モデムは、通常のモデム信号を発生するので、IC1はこれを受信する。受信した信号はIC1内部でアナログ信号からデジタル信号に変換され、アイソレータを通じて信号処理側の回路に引き渡され、さらにRXD端子を通じてIF2を経由して信号処理回路に引き渡される。以降お互いにAFEを通じて送信受信しモデム通信を行う。終了する場合は上位プロトコルが終了した後、GPIOO端子をロウにしまたPWRON信号をオフにする。
受信するときは、一般に呼出し信号によって始まる。呼出し信号は周波数15〜数十
Hz、電圧数十V以上のサイン波形で、この信号はC3,R3を通じてダイオードブリッジに供給され電源回路に給電する。IC1は電源オンをリセット信号によって知りこれを信号処理および制御側に伝える。これを知った制御回路はPWRON信号を立上げて直流を受電し、IC1に供給すると共に、GPIOO端子をハイにして直流閉結したのち、受信シーケンスを立上げる。受信シーケンスは、応答信号を返すと同時に初期トレーニング,通信シーケンスと続く。これらは標準化され良く知られており、これ以降のモデム信号の受信シーケンスは、送信時とほぼ同じである。
以上、説明したように本実施例によれば、以下のような特徴と効果が得られる。第1の特徴は、I−AFEのアイソレータ配列から左側(IF1側)の個別部品の回路を含めたアナログ入出力側回路と、右側(IF2側)のデジタル入出力回路とを絶縁していることである。従来は絶縁トランスやホトカプラを用いて絶縁していた部分であり、本実施例のI−AFEによってトランスやホトカプラを削除でき小型なモデム装置を構成することが出来る。また、第2の特徴はI−AFEの回線側(アナログ入出力側)の回路に局からの給電を受けて電源を供給していることであり、このためにアナログ入出力部の電源をモデム装置側から供給する必要がなくなって、全体の消費電力低減に貢献している。第3の特徴は個別部品部分のスイッチをPWRONスイッチSW1と直流閉結スイッチQ1とに分けていることで、これによって回線接続開始時にループ電流を流さずにAFEに電源を供給して例えば、発信者番号通知など、交換機とモデムでの信号のやりとりに利用することが出来る効果がある。
図6は、本発明のアイソレータ内蔵のAFE(以下、I−AFEと称す)をカードモデム装置に応用した実施例の概念を示す構造図で、図6(a)は本発明の実施例、図6(b)は従来のカードモデムである。図6(a)において、400は本実施例のカードモデム全体を、401は本実施例の回路基板を、402は回線インターフェイスICを、403は本実施例のI−AFEを、404はDSPを、405はその他のICを、406は回線側コネクタを、407はPC側コネクタを、408はバリスタを、409は高耐圧キャパシタを、410はキャパシタを、411から416はその他の抵抗及びキャパシタ等のチップ部品である。図6(b)において、450は従来のカードモデム全体を、451は従来の回路基板を、452は従来の回線インターフェイスであるライントランスを、453はAFEを、454はDSPを、455はその他のICを、456は回線側コネクタを、
457はPC側コネクタを、458はバリスタを、459は高耐圧キャパシタを、460はキャパシタを、461から466はその他の抵抗及びキャパシタ等のチップ部品である。この図はカードモデムの断面を模式的に示したもので、比較して明らかなように、従来のカードモデム460は、回路基板461をくり貫いて、くり貫いた部分にライントランスを配置しているのに対して、本発明の実施例では従来の回線インターフェイスの構成要素であったライントランスに代って、モノリシック化してAFE−LSI403に内蔵したアイソレータによって絶縁することにより、他のICとほぼ同様に実装できる。このために、回路基板401をくり貫く工程が省略できて経済的である。また、特殊なトランスを使用しないことでも経済的にできる可能性がある。さらに、トランスを省略できることで、更なる小型化の可能性を持っている。
図7は図6(a)と同様、本発明のI−AFEをPCカードに応用したカードモデムの別の実施例である。図7において、475は本実施例のカードモデム全体を、476は本実施例の回路基板を、477は回線インターフェイスICを、478は本実施例のI−
AFEを、479はDSPを、480はその他のICを、481は回線側コネクタを、
482は端末側コネクタを、483はバリスタを、484は高耐圧キャパシタを、485はキャパシタを、486から491はその他の抵抗及びキャパシタ等のチップ部品である。図6(a)に示す実施例と比較して回路基板476の片面のみを利用して実装することにより、PCカードの実装形態の厚さを5mmよりも薄くすることができ、例えば、本実施例は、厚さ3.3mm(TYPE−I)のPCカードにも適用できる。
図8はI−AFEを用いたモデム装置と、ホスト(PC)とを組み合わせた通信システムの一実施例の構成図である。図8(a)において、810は例えば図3に記載されたディスクリート回路の部分で、保護素子,接続スイッチ,直流閉結回路,直流閉結スイッチ(DC Loop),呼出信号検出回路等を含むDAA(Direct Access Arrangement)手段。
811は同図I−AFEのような絶縁,フィルタ,AD,DA手段、812は同図DSPのような変調復調手段、813はMPU,メモリ,ソフト等からなる伝送制御手段であり、これらでモデム部800を構成している。また、801はPCのような応用制御手段で、WS,PC,PDA等の内部のホストCPUや専用DSP、または集合モデムの全体制御CPUであり、ここではPC基本部又はホストと呼ぶ。
図8(a)は、変復調処理を担うDSP,伝送制御を担うMPU,ホスト側の信号処理を担うPCにより階層的に信号処理を分担するように構成した、いわば、I−AFEを用いた従来型モデム構成の実施例であり、I−AFEによって、従来はDAA内にあった高価で形状が大きい絶縁トランスを削除し、ホトカプラ数を低減して、装置の小型化,経済化に貢献している。なお、モノリシックアイソレータはAFE内に内蔵されたが、必要に応じて他の部分と組み合わせて構成することができる。また、I−AFEとDSPとを一体化する集積化をしても良い。
図8(b)はI−AFEを用いたソフトモデム装置の一実施例の構成図である。図8
(b)において、図8(a)と同じ符号は同一名称であり、822は変調復調手段811と応用制御手段803とを接続するインターフェイス(I/F)手段で約0.5Mbyteのバッファメモリとその他の制御論理回路を含む。この構成の特徴は、変調復調手段,伝送制御手段をホスト803のCPUにより一括処理することで、変調復調手段(DSP)812,伝送制御手段(MPU)813のハードを削減し、モデム装置の大幅な小型化,経済化を実現するものである。この構成の場合はモデム部分のハードが少なくなった分、際立ってモノリシックアイソレータによる小型化,経済化の効果が大きく見える。この構成でも、モノリシックアイソレータはAFE以外と組み合わせても良い。I/F手段は、AD,DA変換データを一時記憶するのが主たる機能であり、I−AFEと一体化して集積化すれば、一層モデム装置が小型になる。
一方、図9(a)に示すように、I/F手段822は、応用制御手段803と一体化しても良い。I/F手段822を応用制御手段803に取り込むことで、モデム部の更なる小型化,消費電力化が図れる。
また、図9(b)はI−AFEを用いたソフトモデムの構成要素をすべてを応用制御手段805に取り込んだ場合の実施例である。モデム部とPC部が一体となる、ノートPC,PDA,集合型モデム装置等では、元々、このモデム部という区分は稀薄であり、他の要請によって配置を決めて良い。
以上のように、モデム装置及びモデムを用いた通信システムにおいても、I−AFE、つまり、モノリシックアイソレータを用いることにより絶縁トランスを削除し、ホトカプラ数を低減して小型化,経済化が図れることが明らかである。
なお、モデム部とPC部の境界は標準化という点では、PCI規格のような並列バス,IEEE1394,USBのようなシリアルバスがあり、これらに適合する構成をとるのが本発明の適用を広げるに有効であり、小型化,経済化の効果がある。
図8及び図9の実施例において、I−AFE内のアイソレータを境にして回線側の回路は回線側の電源から電力を供給する。すなわち、図1の構成のI−AFEの場合、アナログ・デジタル変換器(ADC)及びデジタル・アナログ変換器(DAC)などは回線側の電源からの電力によって動作する。従って、アイソレータにデジタル信号が通るデジタルアイソレーションの場合、応用制御手段側(ホスト側すなわちユーザー側)の電源の消費電力を低減できる。なお、回線からデータをダウンロードするような待ち時間に、アイソレータを境にして応用制御手段側の回路の電力供給を停止しすれば、例えばキーボードや表示装置の電源をオフすれば、図8または図9の通信システム中の主たる動作部が回線側電源によって動作するモデム部となるので、応用制御手段側の電源の消費電力をさらに低減できる。
なお、本発明によるアイソレータは、アイソレータにアナログ信号が通るアナログアイソレーション方式のAFEにも適用できる。その場合には、アナログ・デジタル変換器
(ADC)やデジタル・アナログ変換器(DAC)がアイソレータを境にして応用制御手段側に設けられるが、これらの変換器に回線側電源から電力を供給するような回路構成にすれば、応用制御手段側の電源の消費電力を低減できる。また、図8及び図9の実施例と同様に、データのダウンロードのようなデータ取り込みのための待ち時間に、キーボードや表示装置の電源をオフして、モデム部の動作のための電力を回線側電源でまかなえば、応用制御手段側の電力消費をさらに低減できる。
上記のように、図8及び図9の実施例においては、本来は応用制御手段側すなわちユーザー側の回路であるアナログ・デジタル変換器(ADC)やデジタル・アナログ変換器
(DAC)が回線側の電源による電力を消費する。しかしながら、本発明によるアイソレータにより、AFEがモノリシック化されることにより、AFEの消費電力が低減されるので、回線側の電源から供給される電力の消費はわずかである。
図10は、さらに他の実施例のシステム構成図である。図10において、850はコントローラ、860〜862はアイソレータ、851はトランシーバ、852は電源レギュレータで、これらによって1つのステーション840を構成している。841は内部を開示していないが他のステーションであり、図示していないが、更に他の複数のステーションを想定しており、これらのステーションは、信号バス871と電源バス872と図示していない制御信号バスと、電源880とを含むネットワークバス870に各々並列に接続している。これらのステーションは、応用制御手段であるコントローラ及び応用回路(コントローラ側回路部分)850と、トランシーバ851,電源レギュレータ852(ネットワーク側回路部分)は、アイソレータ860〜862によって絶縁分離しており、ネットワーク側回路部分は電源バス872より電源を供給するように、トランシーバ851は、アイソレータ860〜862を通じてコントローラ及び応用回路850と信号バス871とを接続している。なお、アイソレータはコントローラ及び応用回路850とトランシーバ851を接続して、トランシーバ851のスタンバイ動作を制御する。あるステーション840と他のステーションとの間で通信を実行するには、起動するステーションからトランシーバのスタンバイを解除し、受信信号Rを監視することで、信号バス871の空きを知り、他のステーション宛の送信信号Tを送信する。他のステーションは、時々トランシーバのスタンバイを解除して、受信信号Rを監視したり、図示せぬネットワークバスの制御信号バスの状態を監視したりして、自分のステーション宛の信号であるかどうかを知り、そうであれば引き続いて信号を受信するというように制御する。なお、これらの制御シーケンスは一例であり変形は可能である。これらネットワークに接続する機器に共通していえることは、ネットワークとステーションの絶縁分離である。つまり、モデム同様にネットワークと端末とは他に異常な事態で異常電圧が発生しても、これを拡散させないようにすることが不可欠であり、従来は高価なトランスやホトカプラがこの絶縁手段として使われていた。このために小型化,経済化の問題があった。
本実施例のように、モノリシックアイソレータを適用することで、システムとして小型化,経済化が図れるばかりでなく、コントローラ回路,トランシーバ回路等と適宜組み合わせてIC化することにより、回路としても小型化,経済化が図れる利点がある。
以上、実施例で説明したように、本発明によれば、モデム装置だけでなく、ネットワーク装置の小型化,経済化が実現できるメリットがある。
なお、これらの例では、ネットワークから電源供給がある事例について説明したが、応用回路側から絶縁して電源供給すれば他の通信システム及び装置にも適用できる。この場合、経済化の効果は幾分低下するが、小型化の利点と合わせて有効な場合がある。
図11を用いて本発明によるアイソレータの動作を説明する。(a)にはアイソレータのブロック構成概略図、また(b)にはその動作波形を示す。アイソレータは概ね以下の回路ブロックで構成される。941は入力パルス信号inから相補のパルス信号s1,
s2を出力する差動増幅回路、942は相補のパルス信号s1,s2を2次側に容量結合するペアの絶縁キャパシタ、943は1次側からの容量結合により伝送された信号を微分信号s3,s4にする微分回路、944は微分信号s3,s4から入力パルス信号inの遷移タイミングを検出する遷移検出回路、945は遷移検出回路944で検出した遷移検出信号s5,s6から元のパルス信号を再生するパルス再生回路、である。
1次側から2次側へ伝送すべきパルス信号inは、差動増幅回路941により相補のパルス信号s1,s2を生成して、絶縁キャパシタ942の1次側を駆動する。絶縁キャパシタ942及び2次側に設けた微分回路943により、絶縁キャパシタ942の2次側に微分波形s3,s4が出力される。微分波形s3,s4から遷移検出回路944により入力パルス信号inの遷移タイミングに係わる遷移検出信号s5,s6が得られる。遷移検出信号s5,s6はパルス再生回路945によりパルスを再生して再生パルス信号out を出力する。
本実施例によれば、絶縁された1次側から2次側へ絶縁キャパシタ942を介することで入力パルス信号inを伝送することができる。
次に、図12を用いて本発明の絶縁カプラの伝送方式を説明する。図18には、ブロック図により、(a)から(f)までの各種の伝送方式を示している。絶縁バリヤは、本発明のキャパシタである。本発明の絶縁カプラは、絶縁バリヤを2個使用し、レシーバ側をフローティングとしても正確に信号伝送できるように相補波形で駆動する。入力回路は、電源端子VDD1と接地端子VSS1とから電源供給を受け、入力端子から受けた信号を絶縁バリヤの一方の端子を駆動する波形に変換して出力する。出力回路は、電源端子VDD2と接地端子VSS2とから電源供給を受け、絶縁バリヤの反対側の端子に現れる波形を検出し出力信号に変換して出力する。変換波形は、振幅方向のみデジタル化するPWM(パルスデューティ変換)あるいはFM(電圧−周波数変換)、又は、時間軸方向もデジタル化したデジタル伝送方式など様々な方式を使用することができる。
図12(b)は、PWM伝送方式の場合を示している。PWM方式は、入力回路で、入力したアナログ信号を信号帯域の数十倍以上の一定周期Tでサンプリングし、振幅を時間軸方向のデューティ(0V入力を50%デューティ)に変換して伝送し、出力回路では、これを検出して、再びデューティを振幅値に変換することで入力波形を再生し、アナログ信号を出力するものである。デューティをアナログ処理することで、原理的には高い分解能を得ることができる。もちろん効率は悪いがデジタル信号を伝送しても良い。
(c)は、本発明のデジタル伝送の場合を示している。デジタル伝送では、伝送波形に同一レベルが続かないように例えばマンチェスタ符号などのような符号変換を施してから、絶縁バリヤを駆動し、出力回路では、これを検出して、逆変換し元のデジタル信号を再生する。この場合は入力デジタル信号の転送周波数に同期して符号変換および逆変換を行う。この方法は振幅方向の変換が少ないので雑音の影響を受け難い特徴がある。
(d)は、AD変換入力を絶縁バリヤを通じて行う場合を示している。入力回路では、アナログの入力信号をAD変換し、さらに、(c)と同じ符号変換を施してから絶縁バリヤを駆動する。出力回路では、これを検出して、逆符号変換してからデジタル信号を出力する。
(e)は、逆にDA変換出力を絶縁バリヤを通じて行う場合を示している。入力回路では、デジタルの入力信号を(c)と同じ符号変換を施してから絶縁バリヤを駆動する。出力回路では、これを検出して、逆符号変換してからDA変換してアナログ信号を出力する。
(f)は、(d)と(e)とを組み合わせてアナログ信号の入出力をAD変換及びDA変換を用いて実施する場合を示している。(d)から(f)の信号伝送方式は、デジタル信号の接続先をDSPとすることにより、モデムなどの音声信号処理アナログフロントエンド及び回線インターフェイスに好適な構成である。
これらの方式は部分的には以前から提案されている方式であるが、本発明によりモノリシックICに集積化することが可能になる。具体的に言えば、上記した容量性絶縁バリヤは、2つの回路の間を結合するための回路であるが、基板との間のストレー容量が大きく、入力回路,出力回路,絶縁バリヤを別々に作成して組み合わせる場合とは大きな違いがある。即ち、絶縁バリヤでの伝送効率が数分の一と悪いのである。上記した実施例では、出力回路の初段に増幅回路を配置した後に検出処理,復調処理を行うようにしている。
図13は本発明によるモノリシックアイソレータの第1の実施例の(a)断面図、及び(b)平面図である。断面図の901及び902及び903はそれぞれ、SOI(Silicon
on Insulator) 基板の支持基板及び埋込酸化膜及びシリコン層である。904はCMOSデバイス等の素子分離に用いる熱酸化で形成したLOCOS (Local Oxidation of
Silicon)である。921から925はLOCOS表面から埋込酸化膜902に達する帯状に形成したトレンチ絶縁膜である。911及び912はそれぞれ拡散層で形成した1次側及び2次側のキャパシタ電極である。906,907及び908はそれぞれメタル1層下地層間膜,メタル2層下地層間膜及びメタル3層下地層間膜である。910はメタル3層で形成した中間電極である。915及び916はそれぞれ1次側電極及び2次側電極への引き出し配線である。909はキャパシタ領域。913及び914はそれぞれキャパシタを除く1次側及び2次側の回路領域である。平面図の添字である(a)及び(b)は相補信号で構成する伝送信号のポジ信号及びネガ信号に対応する。
支持基板901,埋込酸化膜902及びシリコン層903からなるSOIウェーハに、デバイス分離のための熱酸化膜LOCOS904を形成した後にトレンチ絶縁膜921から925を形成する。925はアイソレータチップの最外周を囲むトレンチ絶縁膜でありチップスクライブ端からのリークを防止する。トレンチ絶縁膜を幾重にも形成することで信頼性を高めることが可能になる。923及び924はそれぞれ1次側の回路領域及び2次側の回路領域を囲むトレンチ絶縁膜であり、1次側と2次側との絶縁分離のための耐圧の一端を担っている。921は1次側回路領域内に設けた1次側キャパシタ電極領域を分離するトレンチ絶縁膜。922は2次側回路領域内に設けた2次側キャパシタ電極領域を分離するトレンチ絶縁膜。910はメタル3層目で形成したキャパシタの中間電極である。電気的に絶縁された1次側と2次側との信号の伝送を容量結合により実現する本実施例のアイソレータの容量(キャパシタ)は次のような直列接続されたキャパシタで構成される。1次側キャパシタ電極911と中間電極910とで構成する第1のキャパシタと、中間電極910と2次側キャパシタ電極912とで構成する第2のキャパシタである。中間電極910は、絶縁膜である層間膜906,907,908上において、1次側回路領域上から2次側回路領域上にまたがって設けられる。すなわち、中間電極910により第1のキャパシタから第2のキャパシタへ折り返す構成を採ることで、両キャパシタを対称に形成することができ直列接続を成す2つのキャパシタの絶縁耐圧や容量値のバラツキを低減できる。また、それぞれのキャパシタの絶縁膜は以下、(1)LOCOS904,(2)メタル1層下地層間膜906,(3)メタル2層下地層間膜907,(4)メタル3層下地層間膜908の4層で構成される。このように、厚い絶縁膜を複数層用いて構成することで絶縁耐圧を確保することができる。
本実施例では1次側と2次側との絶縁耐圧をSOIの埋込酸化膜とトレンチ絶縁膜及びLOCOSを含む層間絶縁膜により確保している。また、1次側と2次側との間の信号伝送を担うキャパシタの絶縁耐圧は拡散層とメタル層との間のLOCOSを含む層間絶縁膜で確保する。本実施例では、同一半導体基板上で1次側と2次側との絶縁分離ができ、更に1次側と2次側との間に高い絶縁耐圧を有するキャパシタを形成できるためアイソレータをモノリシック化することができる。また、1次側と2次側との間キャパシタを層間膜で構成するため、SOIのシリコン膜厚に係わらず所望の容量値を得ることができる。
図14は本発明によるモノリシックアイソレータの第2の実施例の(a)断面図、及び(b)平面図である。本実施例は、1)アイソレータの1次側及び2次側の電極をメタル3層で構成し、中間電極を拡散層で構成した点、2)1次側回路領域及び2次側回路領域とは別に独立した容量領域を要する点を除けば、概ね図13の実施例と同様である。よって図13との相違点についてのみ説明する。923から924及び960,964は
LOCOS904表面から埋込酸化膜902に達する帯状に形成したトレンチ絶縁膜である。961及び962はそれぞれメタル3層で形成した1次側及び2次側のキャパシタ電極である。963は拡散層で形成した中間電極である。965はパッシベーション膜であるSiN膜、966はPIQで形成した保護膜である。909はキャパシタ領域。913及び914はそれぞれ、1次側及び2次側の回路領域である。平面図の添字である(a)及び(b)は相補信号で構成する伝送信号のポジ信号及びネガ信号に対応する。960はキャパシタ領域と他の領域を分離するためのトレンチ絶縁膜である。963は拡散層で形成したキャパシタの中間電極である。電気的に絶縁された1次側と2次側との信号の伝送を容量結合により実現する本実施例のアイソレータの容量(キャパシタ)は次のような直列接続されたキャパシタで構成される。1次側キャパシタ電極961と中間電極963とで構成する第1のキャパシタと、中間電極963と2次側キャパシタ電極962とで構成する第2のキャパシタである。中間電極963は、1次側キャパシタ電極961の下部(基板側)から、2次側キャパシタ電極962の基板側にわたって配置される。すなわち、中間電極963により第1のキャパシタから第2のキャパシタへ折り返す構成を採ることで、両キャパシタを対称に形成することができ直列接続を成す2つのキャパシタの絶縁耐圧や容量値のバラツキを低減できる。
本実施例では1次側と2次側との絶縁耐圧をSOIの埋込酸化膜とトレンチ絶縁膜及びLOCOSを含む層間絶縁膜により確保している。また、1次側と2次側との間の信号伝送を担うキャパシタの絶縁耐圧は拡散層とメタル層との間のLOCOSを含む層間絶縁膜で確保する。本実施例では、同一半導体基板上で1次側と2次側との絶縁分離ができ、更に1次側と2次側との間に高い絶縁耐圧を有するキャパシタを形成できるためアイソレータをモノリシック化することができる。また、1次側と2次側との間キャパシタを層間膜で構成するため、SOIのシリコン膜厚に係わらず所望の容量値を得ることができる。
なお、本実施例ではメタル3層で構成した、1次側及び2次側の容量電極間の耐圧を確保するための保護膜を図示したが、図13及びその他の実施例についても同様の保護膜を有することはいうまでもない。
図15には1次側と2次側との間に設けるキャパシタ絶縁膜の構成例を示す。
(a)は拡散層931とpoly−Si層932とを電極層とし、熱酸化膜934で絶縁層を形成する。熱酸化膜は絶縁破壊電界強度が高く、より薄い膜で所望の絶縁耐圧を実現できるため、容量としての面積を小さくすることが可能になる。
(b)は拡散層931とpoly−Si層932とを電極層とし、熱酸化膜934とCVD絶縁膜935とで絶縁層を形成する。本構成では、プロセスの制約等により熱酸化膜の膜厚を厚くできない場合にCVD絶縁膜を積層することにより所望の耐圧を実現することができる。
(c)は拡散層931とメタル層933とを電極層とし、熱酸化膜934で絶縁層を形成する。本構成では、(a)の場合と同様に容量の面積を小さくすることができる。
(d)は拡散層931とメタル層933とを電極層とし、CVD絶縁膜935で絶縁層を形成する。本構成では、積層化することで所望の耐圧を得ることができる。
(e)はpoly−Si層932とメタル層933とを電極層とし、CVD絶縁膜935で絶縁層を形成する。CVD絶縁膜635は、2層以上に分けて成膜することにより、CVD絶縁膜のストレスの低減やクラック及び剥がれの防止を図ることができる。
(f)はpoly−Si層932とメタル層933とを電極層とし、CVD絶縁膜935と有機絶縁膜936とで絶縁層を形成する。本構成では、CVD絶縁膜と有機絶縁膜とを積層することで段差緩和を図ることができる。
(g)はメタル層933で電極層を形成し、CVD絶縁膜935で絶縁層を形成する。CVD絶縁膜935は、2層以上に分けて成膜することにより、CVD絶縁膜のストレスの低減やクラック及び剥がれの防止を図ることができる。
(h)はメタル層933で電極層を形成し、有機絶縁膜936で絶縁層を形成する。有機絶縁膜936は、2層以上に分けて成膜することにより、有機絶縁膜のストレスの低減やクラック及び剥がれの防止を図ることができる。
(i)はメタル層933で電極層を形成し、CVD絶縁膜935と有機絶縁膜936とで絶縁層を形成する。本構成では、CVD絶縁膜と有機絶縁膜とを積層することで段差緩和を図ることができる。
(j)はメタル層933−1とメタル層933−3とでキャパシタ電極を形成し、この電極間にCVD絶縁膜935−1とCVD絶縁膜935−2との絶縁層を設ける。CVD絶縁膜935−1,935−2間には、メタル層933−2が挟まれている。メタル層
933−2は中間電極として振る舞うが、キャパシタ容量はCVD絶縁膜935−1,
935−2の足した膜厚によって決まり、メタル層933−2挟まっていることは直接影響しない。例えば、キャパシタ電極をメタル1層目と、メタル3層目とで構成した際に、メタル2層目を中間電極として残すことで、メタル2層目のエッチングプロセスによる
CVD絶縁膜935−1へのダメージ与えることがなく絶縁膜の信頼性を確保できる。
本実施例では、メタル層とCVD絶縁膜との場合を示しているが、電極間に導体が挟めまた他の構成においても、挟まれた導体を中間電極として残すことで絶縁膜の信頼性を確保できることは自明である。
本実施例によれば、プロセスデバイスの制約や容量値によりキャパシタの構成を選択することができる。
図16は本発明のアイソレータの他の実施例の断面図である。901及び902及び
903はそれぞれ、SOI基板の支持基板及び埋込酸化膜及びシリコン層である。954は高耐圧キャパシタに用いる熱酸化で形成した絶縁膜である。921から925は絶縁膜954の表面から埋込酸化膜902に達する帯状に形成したトレンチ絶縁膜である。911及び912はそれぞれ拡散層で形成した1次側及び2次側のキャパシタ電極である。906及び907はそれぞれメタル1層下地層間膜及びメタル2層下地層間膜である。917はポリシリコン層で形成した中間電極である。915及び916はそれぞれ1次側電極及び2次側電極への引き出し配線である。909はキャパシタ領域。913及び914はそれぞれキャパシタを除く1次側及び2次側の回路領域である。また、平面図は図13(a)と同様である。
SOI基板に高耐圧キャパシタ用の絶縁膜954を形成し、図示していないデバイス分離のための熱酸化膜LOCOS904を形成した後にトレンチ絶縁膜921から925を形成する。絶縁膜954を形成する前に絶縁膜954形成部分を予めエッチング等で後退させた後に熱酸化により絶縁膜954を形成することで絶縁膜954による段差を緩和している。925はアイソレータチップの最外周を囲むトレンチ絶縁膜でありチップスクライブ端からのリークを防止する。トレンチ絶縁膜を幾重にも形成することで信頼性を高めることが可能になる。923及び924はそれぞれ1次側の回路領域及び2次側の回路領域を囲むトレンチ絶縁膜であり、1次側と2次側との絶縁分離のための耐圧の一端を担っている。921は1次側回路領域内に設けた1次側キャパシタ電極領域を分離するトレンチ絶縁膜。922は2次側回路領域内に設けた2次側キャパシタ電極領域を分離するトレンチ絶縁膜。917はポリシリコン層で形成したキャパシタの中間電極である。電気的に絶縁された1次側と2次側との信号の伝送を容量結合により実現する本実施例のアイソレータの容量(キャパシタ)は次のような直列接続されたキャパシタで構成される。1次側キャパシタ電極911と中間電極910とで構成する第1のキャパシタと、中間電極917と2次側キャパシタ電極912とで構成する第2のキャパシタである。
本実施例では1次側と2次側との絶縁耐圧をSOIの埋込酸化膜とトレンチ絶縁膜及び絶縁膜により確保している。また、1次側と2次側との間の信号伝送を担うキャパシタの絶縁耐圧は拡散層とポリシリコン層との間の熱酸化で形成する絶縁膜で確保する。本実施例では、同一半導体基板上で1次側と2次側との絶縁分離ができ、更に1次側と2次側との間に高い絶縁耐圧を有するキャパシタを形成できるためアイソレータをモノリシック化することができる。また、1次側と2次側との間キャパシタを層間膜で構成するため、
SOIのシリコン膜厚に係わらず所望の容量値を得ることができる。また、高耐圧キャパシタ用の絶縁膜が絶縁破壊電界強度が高い熱酸化膜で形成されている。このため、所望の絶縁耐圧に対する膜厚が薄くでき、キャパシタの面積を小さくできる。また、高耐圧キャパシタの絶縁膜を形成する前に、予めエッチング等により表面を後退させることで段差を低減することができる。
図17にV溝による誘電体分離(以下、DIと称す)基板を用いたモノリシックアイソレータの断面図を示す。1次側と2次側の絶縁分離及びそれぞれのキャパシタ電極領域の分離をDI基板918で実現している点を除けば、図13に示した実施例とほぼ同様である。よって、詳細な説明は割愛する。
本実施例によれば、1次側と2次側との絶縁耐圧をDI基板及び絶縁膜により確保すると共に、1次側と2次側との間の信号伝送を担うキャパシタの絶縁耐圧は拡散層とメタル層との間の熱酸化膜を含む層間絶縁膜で確保する。本実施例では、同一半導体基板上で1次側と2次側との絶縁分離ができ、更に1次側と2次側との間に高い絶縁耐圧を有するキャパシタを形成できるためアイソレータをモノリシック化することができる。また、1次側と2次側との間にキャパシタを層間膜で構成するため層間膜の厚さにより所望の耐圧を得ることができる。
図18は本発明のアイソレータの他の実施例を示す(a)断面図及び(b)平面図である。トレンチ絶縁膜のパターンを除けば、ほぼ図16に示す実施例と同様である。925はアイソレータチップの最外周を囲むトレンチ絶縁膜でありチップスクライブ端からのリークを防止する。本実施例では図16の場合と異なり、トレンチ絶縁膜925の内側に1次側及び2次側の回路領域に加え、他に2つのキャパシタ領域をトレンチ絶縁膜926により絶縁分離している。トレンチ絶縁膜926で分離したキャパシタ領域内には、1次側のキャパシタ電極領域分離のためのトレンチ絶縁膜927と、2次側のキャパシタ電極領域分離のためのトレンチ絶縁膜928とを配置する。キャパシタ電極領域分離のためのトレンチ絶縁膜927及び928は、トレンチ絶縁膜自体が1次側と2次側との間に設ける信号伝送用のキャパシタの絶縁膜として作用する。
本実施例によれば、図16の実施例に加え、1次側と2次側との間に設けるキャパシタを、拡散層911及び912とポリシリコン917との間で構成されるキャパシタと、トレンチ絶縁膜で構成されるキャパシタとで構成できるため容量値を稼ぐことができる。
図19にモノリシックアイソレータの容量構造の実施例である断面図を示す。基本的な構成は図14と同様である。本実施例ではメタル3層961を用いた1次側電極と、拡散層967を用いた2次側電極で容量を形成して中間電極による折り返しを用いていない。本実施例ではキャパシタを直列接続を用いずに構成するため、容量のレイアウト面積を低減することができる。
図20は図19と同様モノリシックアイソレータ容量構造の別の実施例である断面図を示す。図19との相違点は1次側の電極がメタル3層電極961と拡散層電極971の2つの層で構成され、メタル1層972で構成する2次側の電極を挟み込んだ構成になっている点である。本実施例では2次側の電極を受信用のノードに用いることにより、受信側のノードが外来ノイズ等の影響を受け難くできるため、アイソレータの信号伝送の信頼性を向上することができる。
図21に本発明のモノリシックアイソレータをIC化した実施例を示す平面図である。
(a)は1つの入力(受信信号)端子と、1つの出力(送信信号)端子とを有する、所謂1チャネルのアイソレータをIC化した場合の平面図である。1は1チャネルのモノリシックアイソレータチップ、11はICパッケージ、21は受信(1次)側の外部ピン、31は送信(2次)側の外部ピンである。1次側の外部ピン21は、入力端子,1次側
VDD端子,1次側GND端子の3ピンから成る。また、送信側の外部ピン31も同様に、出力端子,2次側VDD端子,2次側GND端子の3ピンから成る。本実施例ではICパッケージ内には1チップのモノリシックアイソレータを実装するため、従来のマルチチップやハイブリッドで構成されたアイソレータに比べ実装が容易にできる。
(b)は1次側と2次側の双方に、1つの入力端子と、1つの出力端子とを有する、双方向に信号の送信及び受信が可能なアイソレータをIC化した場合の平面図である。2は2チャネル(送信及び受信の各々1チャネル)のモノリシックアイソレータチップ、12はICパッケージ、22は1次側の外部ピン、32は2次側の外部ピンである。1次側の外部ピン22は、入力端子,出力端子,1次側VDD端子,1次側GND端子の4ピンから成る。また、2次側の外部ピン32も同様に、出力端子,入力端子,2次側VDD端子,2次側GND端子の4ピンから成る。本実施例でも同様にICパッケージ内には1チップのモノリシックアイソレータを実装するため、従来のマルチチップやハイブリッドで構成されたアイソレータに比べ実装が容易にできる。
(c)は1次側と2次側の双方に、1つの入出力共通端子を有する、双方向に信号の送受信が可能なアイソレータをIC化した場合の平面図である。5は1チャネルの送受信共用アイソレータと1チャネルの1方向アイソレータとをモノリシック化したアイソレータチップ、15はICパッケージ、25は1次側の外部ピン、35は2次側の外部ピンである。1次側の外部ピン22は、入出力端子,制御出力端子,1次側VDD端子,1次側
GND端子の4ピンから成る。また、2次側の外部ピン35も同様に、入出力端子,制御入力端子,2次側VDD端子,2次側GND端子の4ピンから成る。本実施例でも同様にICパッケージ内には1チップのモノリシックアイソレータを実装するため、従来のマルチチップやハイブリッドで構成されたアイソレータに比べ実装が容易にできる。また、入出力端子を共用する信号伝送に対してもモノリシック化したICを用いて小型化及び低価格化を図ることができる。
(d)は2つ以上の入力(受信信号)端子と、2つ以上の(送信信号)端子とを有する、所謂マルチチャネルのアイソレータをIC化した場合の平面図である。3はマルチチャネルのモノリシックアイソレータチップ、13はICパッケージ、23は受信(1次)側の外部ピン、33は送信(2次)側の外部ピンである。1次側の外部ピン23は、2つ以上の入力端子,1次側VDD端子,1次側GND端子の複数のピンから成る。また、送信側の外部ピン33も同様に、2つ以上の出力端子,2次側VDD端子,2次側GND端子の複数のピンから成る。本実施例ではマルチチャネルのアイソレータを1チップで実装するため、従来のマルチチップやハイブリッドで構成されたアイソレータに比べ実装が一層容易にできる。
(e)は1次側にn個の入力端子と、m個の出力端子とを有し、2次側に、m個の入力端子と、n個の出力端子とを有したアイソレータをIC化した場合の平面図である。4はマルチチャネル(1次側から2次側へ、送信nチャネル,受信mチャネル)のモノリシックアイソレータチップ、14はICパッケージ、24は1次側の外部ピン、34は2次側の外部ピンである。1次側の外部ピン22は、n個の入力端子,m個の出力端子,1次側VDD端子,1次側GND端子から成る。また、2次側の外部ピン34も同様に、m個の入力端子,n個の出力端子,入力端子,2次側VDD端子,2次側GND端子から成る。本実施例でも同様にマルチチャネルのアイソレータを1チップで実装するため、従来のマルチチップやハイブリッドで構成されたアイソレータに比べ実装が一層容易にできる。
(f)はモノリシックアイソレータを有したマルチチップモジュール(以下、MCMと称す)の平面図である。6はマルチチャネルのモノリシックアイソレータチップ、7は1次側周辺回路IC、8は2次側周辺回路IC、16はパッケージ、26は1次側外部ピン、36は2次側外部ピンである。本実施例ではモノリシックアイソレータチップを用いてMCMを構成するため実装形態が小型化できるメリットがある。また、1次側周辺回路
ICと2次側周辺回路ICとの間にモノリシックアイソレータチップを配置する事により、1次側と2次側との間に距離を確保できるため1次側と2次側との耐圧を確保できる。
本発明のモノリシックAFEの一実施例の回路ブロック図。 図1のAFE集積回路のレイアウト概念図。 図1のAFE集積回路を適用したモデムの回路ブロック図。 本発明のモノリシックAFE集積回路の他の実施例の回路ブロック図。 図4のAFE集積回路を適用したモデムの回路ブロック図。 本発明のモノリシックAFE集積回路を使用したモデム装置の構造図。 本発明のモノリシックAFE集積回路を使用したモデム装置の構造図。 本発明のI−AFEを用いた一実施例のモデム装置の構成図。 本発明のソフトモデムを内蔵したPCの構成図。 本発明のI−AFEを用いた他の実施例の通信システムの構成図。 アイソレータのブロック構成概略図及び動作波形。 本発明に適用するアイソレータ方式の回路ブロック図。 本発明のアイソレータの具体的な実施例を示す平面図及び断面図。 本発明のアイソレータの具体的な実施例を示す平面図及び断面図。 本発明のアイソレータのキャパシタの断面構成図。 熱酸化膜で形成したキャパシタの実施例を示す断面図。 DI基板を用いた実施例を示す断面図。 トレンチ容量を併用した実施例を示す平面図及び断面図。 本発明のモノリシックアイソレータに用いるキャパシタ部分の構造を示す断面図。 本発明のモノリシックアイソレータに用いるキャパシタ部分の構造を示す断面図。 本発明のモノリシックアイソレータ及びこれを含むICの構成図。
符号の説明
500…アナログフロントエンドIC、901…SOI支持基板、902…SOI埋込酸化膜、903…SOIシリコン層、904…LOCOS酸化膜、906〜908…層間絶縁膜、918…DI基板、921〜928…トレンチ絶縁膜。

Claims (17)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板に設けられる1次側回路及び2次側回路と、
    半導体基板上に位置し、前記1次側回路と前記2次側回路との間で信号を伝達し、かつ前記1次側回路と前記2次側回路を絶縁分離する容量性絶縁手段と、
    を備えることを特徴とするアイソレータ。
  2. 請求項1において、前記容量性絶縁手段が、前記半導体基板上に位置する絶縁層及び複数の電極を備えるキャパシタであることを特徴とするアイソレータ。
  3. 請求項2において、前記複数の電極の1つが、前記1次側回路上と前記2次側回路上とに跨って設けられるフローティング状態の電極であることを特徴とするアイソレータ。
  4. 請求項2または3において、前記絶縁層が層間絶縁膜であることを特徴とするアイソレータ。
  5. 請求項2または3において、前記複数の電極の内の少なくとも1つが、メタル層,ポリシリコン、および前記半導体基板内に形成される拡散層の内のいずれかであることを特徴とするアイソレータ。
  6. 請求項1または2において、前記半導体基板が、SOI(Silicon on Insulator)基板であることを特徴とするアイソレータ。
  7. 請求項6において、前記1次側回路及び2次側回路が、それぞれ前記半導体基板内における絶縁膜によって囲まれていることを特徴とするアイソレータ。
  8. 請求項1のアイソレータを備えるアナログフロントエンドであって、
    アナログ入出力側回路と、
    デジタル入出力側回路と、
    請求項1のアイソレータによって、前記アナログ入出力側回路と前記デジタル入出力側回路との間で信号を伝達し、かつ前記アナログ入出力側回路と前記デジタル入出力側回路とを絶縁分離することを特徴とするアナログフロントエンド。
  9. アナログフロントエンドを備える集積回路であって、
    前記アナログフロントエンドが、
    アナログ入出力側回路領域と、
    デジタル入出力側回路領域と、
    請求項1のアイソレータを含むアイソレータ領域と、
    を有し、
    前記アイソレータ領域は、前記集積回路上において、前記アナログ入出力側回路領域と前記デジタル入出力側回路領域との間に位置し、
    前記アイソレータ領域によって、前記アナログ入出力側回路領域と前記デジタル入出力側回路領域との間で信号を伝達し、かつ前記アナログ入出力側回路領域と前記デジタル入出力側回路領域とを絶縁分離することを特徴とするアナログフロントエンドを備える集積回路。
  10. アナログフロントエンドを備え、応用制御手段と回線との間で信号を変復調するモデム装置であって、
    前記アナログフロントエンドが、請求項8のアナログフロントエンドであることを特徴とするモデム装置。
  11. アナログフロントエンドを備え、応用制御手段と回線との間で信号を変復調するモデム装置であって、
    前記アナログフロントエンドが、請求項9の集積回路であることを特徴とするモデム装置。
  12. アナログフロントエンドを備え、応用制御手段と回線との間で信号を変復調するカードモデム装置であって、
    前記アナログフロントエンドが、請求項9の集積回路であり、前記集積回路が回路基板の一方の面に実装されることを特徴とするカードモデム。
  13. 請求項12において、厚さが3.3mm であることを特徴とするカードモデム。
  14. 回線と、回線に接続されるモデム装置と、前記モデム装置を介して回線に接続される応用制御手段と、を備え、
    前記モデム装置が、請求項10または11のモデム装置であることを特徴とする通信システム。
  15. モデム部を内蔵し、前記モデム部を介して回線に接続される応用制御手段であって、
    前記モデム部が、請求項10または11のモデム装置であることを特徴とする応用制御手段。
  16. モデム部を内蔵し、前記モデム部を介して回線に接続される応用制御手段であって、
    前記モデム部が、請求項12または13のカードモデムであることを特徴とする応用制御手段。
  17. ネットワークと、
    前記ネットワークに接続されるトランシーバと、
    前記トランシーバを介して、前記ネットワークとの間で信号を送受信する応用制御手段と、
    前記トランシーバと前記応用制御手段とを絶縁分離するアイソレータとを備え、
    前記アイソレータが請求項1に記載のアイソレータであることを特徴とする通信システム。
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