本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、学習者が過程を示して説明する形式の学習事項を学習する場合に、過程単位に学習結果を視覚的に一目で把握できる学習支援システムおよび学習支援方法を提供することを目的とする。
最初に、本発明において用いる用語について説明する。
文や数式などを並べて説明が行われる場合であって、文や数式などの並べ方に論理的、ないし、理詰めの筋道(以後、単に筋道という)が認められる場合、それぞれの文や数式などを“過程”、“過程”で構成された学習事項を“過程を示して説明する形式の学習事項”と定義する。
筋道が認められない場合の例としては、箇条書きした文などのように順序を入れ換えても学習者が理解する上で問題が発生しない場合などがある。このような場合、これらの文は“過程”ではない。また、このような学習事項は、“過程を示して説明する形式の学習事項”ではない。
したがって、“過程を示して説明する形式の学習事項”は、少なくとも2つの過程で構成される。
3つ以上の過程から成る“過程を示して説明する形式の学習事項”から選択した連続する2つ以上の過程から成る学習事項も“過程を示して説明する形式の学習事項”である。例えば、過程A、過程B、過程C、の順序で構成される“過程を示して説明する形式の学習事項”があった場合、過程A、過程Bの順序で構成される学習事項、過程B、過程Cの順序で構成される学習事項は、共に、“過程を示して説明する形式の学習事項”である。
問題とその解答から成る学習事項の場合、問題に筋道が認められれば、その問題だけでも“過程を示して説明する形式の学習事項”であり、解答に筋道が認められれば、その解答だけでも“過程を示して説明する形式の学習事項”である。
“過程を示して説明する形式の学習事項”であって、答または結論を導く学習事項、仕組みを説明する学習事項、考え方を説明する学習事項を、それぞれ、“過程を示して答または結論を導く形式の学習事項”、“過程を示して仕組みを説明する形式の学習事項”、“過程を示して考え方を説明する形式の学習事項”と定義する。
答または結論を導く学習事項の例としては、数学の問題の答を導く学習事項、経済上の問題の答を導く学習事項、政治上の問題を解決するための結論を導く学習事項などがある。仕組みを説明する学習事項の例としては、機械の動作の仕組み、自然現象の仕組み、経済の仕組みを説明をする学習事項などがある。考え方を説明する学習事項の例としては、政治上、経済上、教育上などの問題に対する考え方の説明をする学習事項などがある。いずれの場合もこれらの例に限るものではない。
“過程を示して説明する形式の学習事項”であって、その筋道が数学の規則または数学の規則と同様の厳密さを持った規則によるものである学習事項を、特に、“過程を示して数学的に説明する形式の学習事項”と定義する。
これより本発明の目的を達成するための手段について説明する。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、過程を示して説明する形式の学習事項を学習者が学習するのを支援する学習支援システムであって、過程単位に学習事項を記憶する学習事項記憶手段と、前記学習事項記憶手段に記憶された過程単位の学習事項に対応して過程単位に学習結果を記憶する学習結果記憶手段と、前記学習事項記憶手段から読み出した過程単位の学習事項と前記学習結果記憶手段から読み出した過程単位の学習結果を対応させて表示する学習事項・学習結果表示手段と、学習者の学習結果を過程単位に入力して前記学習結果記憶手段に記録する学習結果入力処理手段と、を備えた学習支援システムである。
請求項2に記載の発明は、過程を示して説明する形式の学習事項を学習者が学習するのを支援するためにコンピュータを、過程単位に学習事項を記憶する学習事項記憶手段と、前記学習事項記憶手段に記憶された過程単位の学習事項に対応して過程単位に学習結果を記憶する学習結果記憶手段と、前記学習事項記憶手段から読み出した過程単位の学習事項と前記学習結果記憶手段から読み出した過程単位の学習結果を対応させて表示する学習事項・学習結果表示手段と、学習者の学習結果を過程単位に入力して前記学習結果記憶手段に記録する学習結果入力処理手段と、して機能させる学習支援プログラムである。
請求項3に記載の発明は、過程を示して説明する形式の学習事項を学習者が学習するのを支援するためにコンピュータを、過程単位に学習事項を記憶する学習事項記憶手段と、前記学習事項記憶手段に記憶された過程単位の学習事項に対応して過程単位に学習結果を記憶する学習結果記憶手段と、前記学習事項記憶手段から読み出した過程単位の学習事項と前記学習結果記憶手段から読み出した過程単位の学習結果を対応させて表示する学習事項・学習結果表示手段と、学習者の学習結果を過程単位に入力して前記学習結果記憶手段に記録する学習結果入力処理手段と、して機能させる学習支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
請求項4に記載の発明は、過程を示して説明する形式の学習事項を学習者が学習するのを支援するために、過程単位に学習事項を記憶する学習事項記憶手段から過程単位の学習事項を読み出す学習事項読み出しステップと、前記学習事項記憶手段に記憶された過程単位の学習事項に対応して過程単位に学習結果を記憶する学習結果記憶手段から過程単位の学習結果を読み出す学習結果読み出しステップと、前記学習事項読み出しステップで読み出した過程単位の学習事項と、前記学習結果読み出しステップで読み出した過程単位の学習結果を対応させて表示する学習事項・学習結果表示ステップと、学習者の学習結果を過程単位に入力して前記学習結果記憶手段に記録する学習結果入力処理ステップと、を含む学習支援方法である。
請求項1ないし4に記載の発明では、学習者が過程を示して説明する形式の学習事項を学習するのを支援するために、過程単位に学習事項を記憶する学習事項記憶手段から読み出した過程単位の学習事項と、過程単位に学習結果を記憶する学習結果記憶手段から読み出した過程単位の学習結果を対応させて表示する。過程単位の学習事項に対する学習結果は過程単位に入力して学習結果記憶手段に記録する。
過程単位の学習事項、学習結果は、ディスプレイの画面上に表示されてもよいし、プリンタにより紙に印刷された紙面に表示されてもよい。学習事項と学習結果は両者を関連させるための番号を付けることによって離して配置してもよいが、ディスプレイの同一画面上に両者を対応させて配置すると見やすい。学習事項を表示する色を過程単位に学習結果に応じて変えてもよい。こうすると、学習結果を表示するための領域を設けなくて済むと共に見やすい。学習結果の入力は、過程毎に学習結果入力領域を設け、キーボードで文字を入力してもよいし、“わかる”、“わからない”等の選択肢を表示しておき、マウスのクリックで選択するようにしてもよい。学習結果入力領域を設けずに過程単位の学習事項の表示領域上でマウスを左、右クリックさせて“わかる”、“わからない”の学習結果を入力してもよい。こうすると、学習結果を入力するための領域を設けなくて済む。
このようにすることにより、学習者は過程を示して説明する形式の学習事項を学習する場合に、過程単位の学習結果を視覚的に一目で把握できる。このため、学習者は理解できない過程を簡単に知る事ができ、理解できない過程の学習に専念できる。学習事項が、過程を示して答または結論を導く形式の学習事項、過程を示して仕組みを説明する形式の学習事項、過程を示して考え方を説明する形式の学習事項、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項、の場合も同様である。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の学習支援システムにおいて、過程を示して説明する形式の学習事項に代えて、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項とした学習支援システムである。
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の学習支援プログラムにおいて、過程を示して説明する形式の学習事項に代えて、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項とした学習支援プログラムである。
請求項7に記載の発明は、請求項3に記載の学習支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、過程を示して説明する形式の学習事項に代えて、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項とした学習支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
請求項8に記載の発明は、請求項4に記載の学習支援方法において、過程を示して説明する形式の学習事項に代えて、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項とした学習支援方法である
請求項5ないし8に記載の発明により、学習者は過程を示して数学的に説明する形式の学習事項を学習する場合に過程単位に学習結果を視覚的に一目で把握できる。算数、数学、理科などの理数系の学習事項は過程が非常に重要であり、途中の過程が理解できないと学習事項の全体を理解した事にならなかったり、正しい答に到達できない。本発明により、学習者はこのような学習事項の理解できない過程の把握が簡単にでき、理解できない過程の学習に専念できる
請求項9に記載の発明は、過程を示して説明する形式の学習事項を学習者が学習するのを支援する学習支援システムであって、過程単位に学習事項を記憶する学習事項記憶手段と、前記学習事項記憶手段に対応して過程単位に学習結果を学習日付と共に記憶する学習結果記憶手段と、学習者の学習結果を過程単位に入力し、学習日付と共に前記学習結果記憶手段に記録する学習結果入力手段と、前記学習事項記憶手段から過程単位の学習事項を読み出して表示し、前記学習結果記憶手段から過程単位の学習結果と学習日付を読み出し、表示した過程単位の学習事項に対応させて、読み出した過程単位の学習結果を、学習結果表示期間を分割して得られる学習結果表示区間毎に表示した学習結果表示領域の、読み出した学習日付に対応した前記学習結果表示領域に、表示する学習事項・学習結果表示手段と、を備えた学習支援システムである。
請求項10に記載の発明は、過程を示して説明する形式の学習事項を学習者が学習するのを支援するためにコンピュータを、過程単位に学習事項を記憶する学習事項記憶手段と、前記学習事項記憶手段に対応して過程単位に学習結果を学習日付と共に記憶する学習結果記憶手段と、学習者の学習結果を過程単位に入力し、学習日付と共に前記学習結果記憶手段に記録する学習結果入力手段と、前記学習事項記憶手段から過程単位の学習事項を読み出して表示し、前記学習結果記憶手段から過程単位の学習結果と学習日付を読み出し、表示した過程単位の学習事項に対応させて、読み出した過程単位の学習結果を、学習結果表示期間を分割して得られる学習結果表示区間毎に表示した学習結果表示領域の、読み出した学習日付に対応した前記学習結果表示領域に、表示する学習事項・学習結果表示手段と、して機能させる学習支援プログラムである。
請求項11に記載の発明は、過程を示して説明する形式の学習事項を学習者が学習するのを支援するためにコンピュータを、過程単位に学習事項を記憶する学習事項記憶手段と、前記学習事項記憶手段に対応して過程単位に学習結果を学習日付と共に記憶する学習結果記憶手段と、学習者の学習結果を過程単位に入力し、学習日付と共に前記学習結果記憶手段に記録する学習結果入力手段と、前記学習事項記憶手段から過程単位の学習事項を読み出して表示し、前記学習結果記憶手段から過程単位の学習結果と学習日付を読み出し、表示した過程単位の学習事項に対応させて、読み出した過程単位の学習結果を、学習結果表示期間を分割して得られる学習結果表示区間毎に表示した学習結果表示領域の、読み出した学習日付に対応した前記学習結果表示領域に、表示する学習事項・学習結果表示手段と、して機能させる学習支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
請求項12に記載の発明は、過程を示して説明する形式の学習事項を学習者が学習するのを支援するために、過程単位の学習事項を記憶する学習事項記憶手段から過程単位の学習事項を読み出して表示する学習事項表示ステップと、前記学習事項記憶手段に対応して過程単位の学習結果を学習日付と共に記憶する学習結果記憶手段から過程単位の学習結果と学習日付を読み出す学習結果読み出しステップと、学習者の学習結果を過程単位に入力し、学習日付と共に前記学習結果記憶手段に記録する学習結果入力ステップと、前記学習事項表示ステップで表示した過程単位の学習事項に対応させて、前記学習結果読み出しステップで読み出した過程単位の学習結果を、学習結果表示期間を分割して得られる学習結果表示区間毎に表示した学習結果表示領域の、前記学習結果読み出しステップで読み出した学習日付に対応した前記学習結果表示領域に、表示する学習結果表示ステップと、を含む学習支援方法である。
請求項9ないし12に記載の発明では、学習者が過程を示して説明する形式の学習事項を学習するの支援するために、学習事項記憶手段は過程単位に学習事項を記憶する。学習結果記憶手段は学習事項記憶手段に記憶された過程単位の学習事項に対応して過程単位の学習結果を学習日付と共に記憶する。学習者が入力した過程単位の学習結果は学習日付と共に学習結果記憶手段に記録する。そして、学習事項記憶手段から過程単位の学習事項を読み出して表示し、学習結果記憶手段から過程単位の学習結果と学習日付を読み出し、表示された過程単位の学習事項に対応させて、読み出した過程単位の学習結果を、学習結果表示期間を分割して得られる学習結果表示区間毎に表示した学習結果表示領域の、読み出した学習日付に対応した学習結果表示領域に表示する。
学習結果表示期間は学習結果を表示する期間である。学習結果表示期間の例としては、絶対的な学習結果表示期間と、相対的な学習結果表示期間などがある。
絶対的な学習結果表示期間とは、学習者の生涯において特定できる学習結果表示期間という事である。絶対的な学習結果表示期間の例としては、学習者の学年や年令、西暦の年や年度などで表現した学習結果表示期間である。例えば、中学1年から中学3年の学習結果表示期間という場合は、学習者の生涯において中学1年から中学3年の期間は1回しかないので絶対的である。
相対的な学習結果表示期間とは、学習者が学習を開始した時を基準として学習結果表示期間を表現した学習結果表示期間という事である。相対的な学習結果表示期間の例としては、学習を開始した西暦年を1年目とすると、以後の年は2年目、3年目となるので、1年目から3年目まで、というように表現する学習結果表示期間である。
学習結果表示区間は学習結果表示期間を分割して得るので、隣合う学習結果表示区間は連続している。したがって、学習した時期は、学習結果表示期間の範囲内にあれば、必ず、いずれかの学習結果表示区間に入る。
過程単位の学習事項、学習結果は、ディスプレイの画面上に表示されてもよいし、プリンタにより紙に印刷された紙面に表示されてもよい。学習事項と学習結果は両者を関連させるための番号を付けることによって離して配置してもよいが、ディスプレイの同一画面上に両者を対応させて配置すると見やすい。学習結果の入力は、過程毎に学習結果入力領域を設け、キーボードで文字を入力してもよいし、“わかる”、“わからない”等の選択肢を表示しておき、マウスのクリックで選択するようにしてもよい。学習結果入力領域を設けずに過程単位の学習事項の表示領域上でマウスを左、右クリックさせて“わかる”、“わからない”の学習結果を入力してもよい。こうすると、学習結果を入力するための領域を設けなくて済む。
このようにすることにより、学習者は過程を示して説明する形式の学習事項を学習する場合に、過程単位の学習結果を時間との関係において視覚的に一目で把握できる。このため、学習者は理解できない過程を簡単に知る事ができると共に、学習事項を過程単位で安定して理解しているか否かの確認が出来るし、繰り返し学習の間隔の決定もし易い。学習事項が、過程を示して答または結論を導く形式の学習事項、過程を示して仕組みを説明する形式の学習事項、過程を示して考え方を説明する形式の学習事項、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項、の場合も同様である。
請求項13に記載の発明は、請求項9に記載の学習支援システムにおいて、過程を示して説明する形式の学習事項に代えて、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項とした学習支援システムである。
請求項14に記載の発明は、請求項10に記載の学習支援プログラムにおいて、過程を示して説明する形式の学習事項に代えて、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項とした学習支援プログラムである。
請求項15に記載の発明は、請求項11に記載の学習支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、過程を示して説明する形式の学習事項に代えて、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項とした学習支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
請求項16に記載の発明は、請求項12に記載の学習支援方法において、過程を示して説明する形式の学習事項に代えて、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項とした学習支援方法である
請求項13ないし16に記載の発明により、学習者は過程を示して数学的に説明する形式の学習事項を学習する場合に、過程単位の学習結果を時間との関係において視覚的に一目で把握できる。このため、学習者は理解できない過程を簡単に知る事ができると共に、学習事項を過程単位で安定して理解しているか否かの確認が出来るし、繰り返し学習の間隔の決定もし易い。算数、数学、理科などの理数系の学習事項は過程が非常に重要であり、途中の過程が理解できないと学習事項の全体を理解した事にならなかったり、正しい答に到達できない。本発明により、学習者はこのような学習事項の理解できない過程の把握が簡単にでき、理解できない過程の学習に専念できる
請求項17に記載の発明は、過程を示して説明する形式の学習事項を学習者が学習するのを支援する学習支援システムであって、過程単位に学習事項を記憶する学習事項記憶手段と、前記学習事項記憶手段から読み出した過程単位の学習事項に過程単位の学習結果記録領域を対応させた書式を出力する書式出力手段と、を備えた学習支援システムである。
請求項18に記載の発明は、過程を示して説明する形式の学習事項を学習者が学習するのを支援するためにコンピュータを、過程単位に学習事項を記憶する学習事項記憶手段と、前記学習事項記憶手段から読み出した過程単位の学習事項に過程単位の学習結果記録領域を対応させた書式を出力する書式出力手段と、して機能させる学習支援プログラムである。
請求項19に記載の発明は、過程を示して説明する形式の学習事項を学習者が学習するのを支援するためにコンピュータを、過程単位に学習事項を記憶する学習事項記憶手段と、前記学習事項記憶手段から読み出した過程単位の学習事項に過程単位の学習結果記録領域を対応させた書式を出力する書式出力手段と、して機能させる学習支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
請求項20に記載の発明は、過程を示して説明する形式の学習事項を学習者が学習するのを支援するために、過程単位に学習事項を記憶する学習事項記憶手段から過程単位の学習事項を読み出す学習事項読み出しステップと、前記学習事項読み出しステップで読み出した過程単位の学習事項に過程単位の学習結果記録領域を対応させた書式を出力する書式出力ステップと、を含む学習支援方法である。
請求項17ないし20に記載の発明は、学習者が過程を示して説明する形式の学習事項を学習するために、学習事項記憶手段から過程単位の学習事項を読み出し、読み出した過程単位の学習事項に過程単位の学習結果記録領域を対応させた書式を出力する。過程単位の学習事項と過程単位の学習結果記録領域を対応させる場合、隣接して配置すると見やすいが、それぞれに番号を付け、関連づけて離して配置してもよい。過程単位の学習結果記録領域は、1回ないし複数回の学習結果が記録できるようにするだけでもよいし、学習結果を記録できる期間(学習結果記録期間)を分割して得られる学習結果記録区間毎に学習結果を記録できるようにして、学習結果と時間との関係が把握できるようにしてもよい。
書式は紙に印刷してもよいし、データとして出力してもよい。紙に印刷した場合は、学習者は印刷された書式を使って過程単位に学習結果を学習結果記録領域に書き込む事ができる。データとして出力する場合のデータの出力先としてはフレキシブルディスクやMOディスクなどの持ち運び可能な記憶媒体に記録してもよいし、ネットワークに出力してもよい。こうして別のコンピュータへデータを転送する事ができる。データ形式としては、BMPやJPEGなどのデータ形式や特定のワープロのデータ形式などがある。どちらのデータ形式であっても、これらのデータ形式に対応するソフトウエアが動作しているコンピュータであれば、ソフトウエア上で学習結果記録領域に学習結果を書き込む事ができる。ソフトウエア上で学習結果を書き込まずに、書式を印刷し、印刷した書式に学習結果を書き込んでもよい。
このようにすることにより、学習者は過程を示して説明する形式の学習事項を学習する場合に、過程単位の学習結果を視覚的に一目で把握できる。このため、学習者は理解できない過程を簡単に知る事ができ、理解できない過程の学習に専念できる。学習事項が、過程を示して答または結論を導く形式の学習事項、過程を示して仕組みを説明する形式の学習事項、過程を示して考え方を説明する形式の学習事項、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項、の場合も同様である。
請求項21に記載の発明は、請求項17に記載の学習支援システムにおいて、過程を示して説明する形式の学習事項に代えて、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項とした学習支援システムである。
請求項22に記載の発明は、請求項18に記載の学習支援プログラムにおいて、過程を示して説明する形式の学習事項に代えて、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項とした学習支援プログラムである。
請求項23に記載の発明は、請求項19に記載の学習支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、過程を示して説明する形式の学習事項に代えて、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項とした学習支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
請求項24に記載の発明は、請求項20に記載の学習支援方法において、過程を示して説明する形式の学習事項に代えて、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項とした学習支援方法である
請求項21ないし24に記載の発明により、学習者は過程を示して数学的に説明する形式の学習事項を学習する場合に過程単位に学習結果を視覚的に一目で把握できる。算数、数学、理科などの理数系の学習事項は過程が非常に重要であり、途中の過程が理解できないと学習事項の全体を理解した事にならなかったり、正しい答に到達できない。本発明により、学習者はこのような学習事項の理解できない過程の把握が簡単にでき、理解できない過程の学習に専念できる
請求項25に記載の発明は、過程を示して説明する形式の学習事項を学習者が学習するのを支援するために、過程単位の学習事項と、前記過程単位の学習事項に対応した過程単位の学習結果記録領域と、を備えた書式のデータが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。過程単位の学習事項と過程単位の学習結果記録領域を対応させる場合、隣接して配置すると見やすいが、それぞれに番号を付け、関連づけて離して配置してもよい。過程単位の学習結果記録領域は、1回ないし複数回の学習結果が記録できるようにするだけでもよいし、学習結果を記録できる期間(学習結果記録期間)を分割して得られる学習結果記録区間毎に学習結果を記録できるようにして、学習結果と時間との関係が把握できるようにしてもよい。
記録媒体としては、フレキシブルディスクやMOディスクなどがある。データ形式としては、BMPやJPEGなどのデータ形式や特定のワープロのデータ形式などがある。どちらのデータ形式であっても、これらのデータ形式に対応するソフトウエアが動作しているコンピュータであれば、ソフトウエア上で学習結果記録領域に学習結果を書き込む事ができる。ソフトウエア上で学習結果を書き込まずに、書式を印刷し、印刷した書式の学習結果記録領域に学習結果を書き込んでもよい。
このようにすることにより、学習者は過程を示して説明する形式の学習事項を学習する場合に、過程単位の学習結果を視覚的に一目で把握できる。このため、学習者は理解できない過程を簡単に知る事ができ、理解できない過程の学習に専念できる。学習事項が、過程を示して答または結論を導く形式の学習事項、過程を示して仕組みを説明する形式の学習事項、過程を示して考え方を説明する形式の学習事項、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項、の場合も同様である。
請求項26に記載の発明は、請求項25に記載の発明において、過程を示して説明する形式の学習事項に代えて、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項としたコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
このようにすることにより、学習者は過程を示して数学的に説明する形式の学習事項を学習する場合に過程単位に学習結果を視覚的に一目で把握できる。算数、数学、理科などの理数系の学習事項は過程が非常に重要であり、途中の過程が理解できないと学習事項の全体を理解した事にならなかったり、正しい答に到達できない。本発明により、学習者はこのような学習事項の理解できない過程の把握が簡単にでき、理解できない過程の学習に専念できる
請求項1ないし26の発明においては、過程単位に学習結果を表示できるようにする。ただし、学習事項を構成する全ての過程のそれぞれの学習結果を表示できるようにしてもよいし、学習事項を構成する過程から選択した1つ以上の過程のそれぞれの学習結果を表示できるようにしてもよい。例えば、学習事項が3つの過程、過程A、過程B、過程C、の順序で構成される場合、3つの過程のそれぞれに学習結果を表示してもよいし、3つの過程のうちのいずれか1つの過程のみに学習結果を表示してもよいし、3つの過程から選択した2つの連続した過程のそれぞれに学習結果を表示してもよい。
このように学習結果を表示する過程の選択方法には色々あるが、過程の選択方法によって次のような違いがある。学習事項を構成する全ての過程のそれぞれに対して学習結果を表示した場合は詳細な学習結果を得る事ができる。しかし、学習事項によっては全ての過程が重要であるとは限らない。例えば連続した2つ以上の過程が重要で、残りの過程は重要でない学習事項もある。このような学習事項の場合は、重要な2つ以上連続した過程のそれぞれに対して学習結果を表示すれば効率的に学習ができる。一方、重要な過程と重要でない過程が混在している学習事項もある。このような学習事項の場合には、重要な1つ以上の過程のそれぞれに対して学習結果を表示すれば効率的に学習できる。
本発明による学習支援システムおよび学習支援方法は以上説明したように構成されているので以下に記載されるような効果を奏する。
学習者は、過程を示して説明する形式の学習事項を学習する場合に、学習事項を構成する過程単位に学習結果が視覚的に一目で把握できる。
さらに本発明による学習支援システム、学習支援方法は次にような効果を奏する。
学習者は、理解できない過程があった場合は、理解できない過程の学習に専念できるので効率的な学習ができる。また、学習者は、理解できない範囲が、学習事項の全体ではなく、部分に限定できるので、“安心感”を持てる。したがって、本発明による学習支援システム、学習支援方法は、特に、複数の過程を経て答を導く事が必要な算数や数学や理科などの学習用として特に有用である。また、過程を示して説明する必要がある仕組みや考え方を説明する学習事項にも適している。
過程を示して説明する形式の学習事項は、一度読むだけではすべての過程を理解できない場合がある。そのような場合でも、本発明による学習支援システム、学習支援方法によれば、最初に学習した時は、理解できた過程に対してのみ理解できたという記録をしておく事ができるので、後で理解できなかった過程のみを学習する事が可能である。したがって、最初の学習からすべてを理解する必要がないので、学習に対する“抵抗感”を減らす事ができる。
学習事項に対する学習結果を過程単位に判断できるので、判断の対象が小さくなり、学習者は理解できたか、できなかったか、を判断しやすい。また、学習者は過程単位に理解しようとするので過程単位の理解が深まる。したがって、学習事項全体に対する理解も深める事ができる。
本発明による学習支援システムおよび学習支援方法は学校教育など指導者のもとで使用する場合には、さらに、次のような効果を奏する。
学習者の指導者は、学習者が理解できない過程が一目でわかるので、直ちに学習者に対して指導ができ、効率的な学習指導が可能となる。学習者自身も理解出来ない過程が把握できるので指導を受けやすい。また、学習者は、指導者に指導を頼むとき、理解できない過程を簡単に指導者に伝達できるので指導を受けやすい。
学校教育では、指導者は多くの生徒、学生を指導しなければならないため、軽度のつまずきを持っている生徒、学生に対する指導も行き届かない場合がある。この軽度のつまずきが解決されないまま放置される事により、重度のつまずきに発展し、学習者は学習嫌いに至る恐れがある。特に、複数の過程を経て答を出す事が必要な算数や数学や理科の場合は、途中の過程だけが軽度のつまずきのために理解できない場合であっても、答が正しくないと、全体が理解できないものと指導者に見なされたり、学習者自身もそう思ってしまう可能性がある。本発明による学習支援システム、学習支援方法を使用すれば、軽度の段階でつまずきを発見でき、重度のつまずきになる前の指導が可能になる。
学校教育では教え方が大事であるが、本発明による学習支援システム、学習支援方法を使用すれば、どの過程で生徒、学生が理解できないかが視覚的に一目で把握できるので、効率的に教え方の改善を行う事ができる。
本発明による学習支援システムの第1の実施形態を図面を用いて説明する。
図1に本発明の第1の実施形態の学習支援システムの構成例を示す。制御部1は本学習支援システムの各処理を実行するためのCPU(中央演算処理装置)と、CPUが実行する制御プログラム、およびそれを実行するためのデータを予め記憶したROMと、CPUのワークエリアとして用いられるRAMとを備える。日付発生部2はリアルタイムクロックを備え、西暦の年、月、日から成る日付データを発生する。キーボード3およびマウス4は学習事項に対する回答の入力や、処理の選択を行うための入力を行う。キーボード3は数値や文字の入力を主として行う。マウス4は画面上に表示されたボタンや選択欄のクリックによる処理の選択を主として行う。ディスプレイ5は学習事項や学習結果の表示、学習事項に対する回答の表示、処理の選択肢などの表示を行う。プリンタ6は学習事項や学習結果などの印刷を行う。
データ記憶部12は、学習事項記憶部7、学習結果記憶部8、学習結果表示形態記憶部9、生年月日記憶部11、西暦対学年記憶部10から成り、ハードディスクなどの記憶装置を使用し、それぞれ、学習事項、学習結果、学習結果表示形態、生年月日、西暦対学年のデータを記憶する。これらの記憶部のうち、学習結果記憶部8、学習結果表示形態記憶部9、生年月日記憶部11、西暦対学年記憶部10は学習者の個人情報が記憶されるので、まとめて個人別学習記憶部13と呼ぶ。なお、記憶部毎に記憶装置を用意してもよいし、いくつかの記憶部を1つの記憶装置にまとめてもよいし、1つの記憶装置にこれらすべての記憶部を含めてもよい。
次に、データ記憶部12の役割とデータ構造を詳細に説明する。
学習事項記憶部7は学習者に対して表示する過程を示して説明する形式の学習事項を過程単位に記憶する。このデータ構造は図2に示す学習事項表20のようになっている。学習事項表20は学習事項番号欄、全過程数欄、過程番号欄、過程欄から成る。学習事項番号欄は個々の学習事項を識別するための学習事項番号を記憶する。全過程数欄は学習事項を構成する過程の数を記憶する。過程番号欄は個々の過程を識別するための過程番号を記憶する。過程欄は個々の過程を記憶する。なお、過程番号が0の過程は学習事項が例題形式の問題である場合の問題部分や、学習者に対する指示事項などを記憶する。なお、学習事項は文字形式だけでなく、画像の形式や音声の形式などで記憶されていてもよい。
学習事項記憶部7に記憶されている学習事項において、学習事項番号が100の学習事項は、数学の方程式を用いて解く学習問題であり、学習事項番号が101の学習事項は数学の方程式を解く学習問題であり、これらは共に、過程を示して説明する形式の学習事項でもあり、過程を示して数学的に説明する形式の学習事項でもあり、過程を示して答を導く形式の学習事項でもある。
学習結果記憶部8は、学習者が学習事項の過程に対して回答した時、過程単位に学習結果を学習した時の日付と共に記憶する。データ構造は図3に示す学習結果表30のようになっている。学習結果表30は、学習事項番号欄、過程番号欄、学習日欄、学習結果欄から成る。
学習事項番号欄は学習事項番号を記憶する。この学習事項番号は学習事項表20の学習事項番号に対応しており、どの学習事項に対する学習結果であるかを示す。過程番号欄は学習事項表20の過程番号欄に対応している。学習日欄には学習日が、西暦年、月、日で記録されている。学習結果欄には学習結果が、×、○、の記号で記録されている。×は“わからない”を意味し、過程に対して学習者が“わからない”と回答した事を示す。○は“わかる”を意味し、過程に対して学習者が“わかる”と回答した事を示す。なお、学習結果の表現方法は○×に限定するものではない。例えば、A,B,Cの3つの文字を使い、Aはよくわかった、Bは大体わかった、Cはわからない、というようにしてもよい。
生年月日記憶部11は学習者の生年月日を記憶する。データ構造は図8の生年月日表83のようになっている。この場合、学習者の生年月日は1989年5月8日である事を示している。生年月日は学習結果を年令と関連させて見たい場合や、次に説明する西暦対学年表82のデータを生成し、学習結果を学年と関連させて見たい場合に使用する。
西暦対学年記憶部10は西暦の年号と学習者の学年の関係を記憶する。学習者が学習結果を学年と関連させて表示させる時に西暦対学年記憶部10のデータが使用される。データ構造は図8における西暦対学年表82のように西暦と学習者の学年の関係が示されている。西暦対学年表82の列方向の項目表示欄には西暦年が1980年から2010年まで10年おきに並べられ、行方向には0から9までの数値が並べられ、列方向と行方向の数値の和に対応した欄に学年の表示が配置されている。学年の表示において、小は小学生、中は中学生、高は高校生、大は大学生を意味する。例えば、2001年は小6(小学6年)である事がわかる。列方向の項目表示欄の最初の西暦年は学習者の生年月日の西暦年の1の桁を0とする事によって得られる。この学習者の生年月日の西暦年は1989年であるので1980年となる。生年月日が決まれば就学の時が決まるので欄毎の学年表示も決まる。したがって、学習者が生年月日を設定すると、制御部1は西暦対学年表82のデータを就学の規則にしたがって生成する。なお、上級学校に入学できなかった場合や、休学したために標準の学年と違いが出来た時には、学習者は欄毎に学年表示を変更する事ができる。
学習結果表示形態記憶部9について説明する。本実施の形態においては、過程単位の学習事項に対する過程単位の学習結果を時間との関係において学習者が把握できるようにするため、過程単位区間毎学習結果表という表を使用する。学習結果表示形態記憶部9には過程単位区間毎学習結果表の表示形態を学習者が選択できるようにするためのデータが記憶されている。
学習結果表示形態記憶部9のデータ構造は図8の学習結果表示形態表81のようになっている。学習結果表示形態表81は選択欄、表示形態番号欄、表示形態型名欄、表示延長期間欄から成る。
選択欄は過程単位区間毎学習結果表の表示形態を選択するための欄である。○が付けられている表示形態が選択されている。表示形態番号欄は表示形態につけられた表示形態番号が記憶されている。表示形態型名欄には表示形態型の名前が記憶されている。表示形態型は過程単位区間毎学習結果表の区間毎学習結果欄の表示形態を規定し、西暦年度/月型、学年/年型、がある。表示形態型によって、学習結果表示期間、学習結果表示期間を分割して得られる学習結果表示区間は決まる。表示延長期間欄の表示延長期間は、過程単位区間毎学習結果表を書式として出力する場合に適用し、書式として出力した時以後の学習結果を書式上で記録できる期間を規定する。書式は印刷してもよいし、データとして出力してもよい。表示形態型、表示延長期間については後で詳細に説明する。なお、ここでは2つの表示形態型が示されているが、これらに限定するものではない。
図9は図1の学習支援システムのメインルーチンのフローチャートである。このフローチャートを用いて本学習支援システムの動作を説明する。なお、学習事項記憶部7、学習結果記憶部8、学習結果表示形態記憶部9、西暦対学年記憶部10、生年月日記憶部11のデータは図2、図3、図8のようになっているものとする。
学習支援システムがスタートすると、まず、ステップS10が実行され、制御部1は図4のようにディスプレイ5の画面上に学習事項選択画面40を表示する。学習事項選択画面40には学習事項選択表41と学習事項選択終了ボタン42が表示される。学習事項選択表41は選択欄、学習事項番号欄、学習事項名欄、全過程数欄、理解した過程数欄から成る。
学習事項番号、学習事項名、全過程数は学習事項記憶部7を読み出す事によって得られる。理解した過程数は、学習結果記憶部8に記憶されている最新の過程毎の学習結果を集計して得られる。図4の場合には、学習事項番号が100から101の学習事項について学習事項番号、学習事項名、全過程数、理解した過程数が表示されている。例えば、学習事項番号が100の学習事項の全過程数は学習事項記憶部7を参照する事により5、理解した過程数は学習結果記憶部8の学習結果欄を読み出して○(わかる)の数を数える事により3と求められる。学習者は、表示された学習事項名、全過程数、理解した過程数を見て、これから学習する学習事項の選択欄をマウス4でクリックして選択する。図4では学習事項番号が100の学習事項の選択欄に○が表示されており、この学習事項が選択された事を示す。学習者が学習事項の選択後、学習事項選択終了ボタン42をクリックすると学習事項の選択が終了しステップS11に進む。
次にステップS11が実行され、図5のようにディスプレイ5の画面上に学習画面50が表示される。学習画面50には、次の表示が表示される。
学習事項番号表示51にはステップS10で選択された学習事項の番号が表示される。説明表示52は選択された学習事項に対する説明であり、学習事項記憶部7の過程番号が0の過程に記憶されている事項が表示される。過程単位区間毎学習結果表54は、学習結果表示形態記憶部9(学習結果表示形態表81参照)において、表示形態番号が1に設定されているので西暦年度/月型である。日付表示53には日付発生部2から読み出した現在の日付が表示される。日付表示53は2003年4月1日を示している。左スクロールボタン55aと右スクロールボタン55bは表示されている学習結果の期間範囲を移動させるためのボタンである。学習結果表示情報設定ボタン56は学習結果の表示形態を設定するためのボタンである。学習結果記録書式出力ボタン57は過程単位の学習事項に対する過程単位の学習結果を記録できる書式を出力するためのボタンである。学習終了ボタン58は学習を終了させるためのボタンである。“次の学習事項”ボタン59は次の学習事項を選択するために学習事項選択画面40に移動するためのボタンである。
過程単位区間毎学習結果表54は、過程番号欄、過程欄、区間毎学習結果欄、学習結果入力欄の各欄から成る。過程番号欄、過程欄に表示されるのは学習事項記憶部7から読み出した過程番号、過程である。区間毎学習結果欄は学習結果記憶部8から読み出した学習結果を学習日に応じて学習結果表示区間毎に表示する欄である。なお、この学習結果表示区間の長さは学習結果表示形態記憶部9で選択されている表示形態に従う。学習結果入力欄は学習者が回答を入力する欄である。なお、図5では、学習結果入力欄に○の印が表示されているが、学習者が回答するまでは空欄になっている。
過程単位区間毎学習結果表54の表示形態は西暦年度/月型であるが、この表示形態では、現在の日付が属する月を含む過去12ヶ月に亘り1ヶ月毎に学習結果を表示する。したがって最近の1年間を12の月に分割して得られる1ヶ月の学習結果表示区間毎に学習結果を表示する。この場合は、現在が属する月は日付表示53からわかるように2003年4月である。したがって、区間毎学習結果欄の項目表示欄には2002年度の5月から3月、2003年度の4月の月の表示を並べる。
区間毎学習結果欄への学習結果の表示は、学習結果記憶部8から過程番号と学習日と学習結果を読み出し、学習日は西暦年による表現から西暦年度による表現に変換し、学習結果を過程番号と変換後の学習日に対応する区間毎学習結果欄に表示する。例えば、学習結果記憶部8(学習結果表30参照)に記憶されている過程番号が1で学習日が2002年8月8日の学習結果は×(わからない)であるので、過程番号が1、区間毎学習結果欄の2002年度8月に対応する欄には×(わからない)が表示される。また、学習結果記憶部8(学習結果表30参照)に記憶されている過程番号が1で学習日が2002年10月10日の学習結果は×(わからない)であるので、過程番号が1、2002年度10月に対応する区間毎学習結果欄には×(わからない)が表示される。
このようにして学習結果記憶部8に記憶されている学習事項番号が100の学習事項の過程単位の学習結果が、2002年度の5月から2003年度の4月までの12ヶ月の学習結果表示期間を12分割して1ヶ月の学習結果表示区間毎に表示される。このようにして、学習者は過程単位の学習結果を学習結果表示区間毎に視覚的に一目で把握できる。
なお、左スクロールボタン55a、右スクロールボタン55bをマウス4でクリックする事により表示されている範囲以外の学習結果を見る事ができるようにしてもよい。
西暦年度/月型の表示形態は学年の表示を使えない一般の学習者の場合に適している。
学習結果表示形態記憶部9の表示形態番号として2が選択されている場合は表示形態型が学年/年型であり、図6に示す過程単位区間毎学習結果表64が表示される。
表示形態が学年/年型の場合は、現在に相当する学年を含む過去の12学年の表示を1学年毎に区間毎学習結果欄の項目表示欄に表示する。現在に相当する学年は次のようにして求められる。現在の日付は日付発生部2を読み出すと2003年4月1日である。この日付は日付表示部53にも表示されている。この日付から西暦対学年記憶部10を参照すると、この日付は中2に対応する。したがって中2を含む過去12学年の学習結果を表示できるように区間毎学習結果欄の項目表示欄を表示する。なお、小1より下は西暦対学年記憶部10に規定されていないので空白になっている。
学習結果記憶部8から読み出した学習結果はその学習日を西暦対学年記憶部10を参照して対応する区間毎学習結果欄に表示する。例えば、学習結果記憶部8(学習結果表30参照)に記憶されている過程番号が1で学習日が2002年8月8日の学習結果は×(わからない)であるが、この学習日を西暦対学年記憶部10を参照すると、中1の8月である。したがって、過程番号が1、区間毎学習結果欄の中1に対応する欄には×(わからない)が表示される。また、学習結果記憶部8(学習結果表30参照)に記憶されている過程番号が1で学習日が2002年10月10日の学習結果は×(わからない)であるが、この学習日を西暦対学年記憶部10を参照すると、中1の10月である。したがって、過程番号が1、区間毎学習結果欄の中1に対応する欄には×(わからない)が表示される。この場合には2つの異なる学習日の学習結果が同じ欄に表示される事になるが、本実施の形態では、このような場合は区間内の最新の学習日の学習結果が表示されるようになっている。
このようにして学習結果記憶部8に記憶されている学習事項番号が100の学習事項の過程単位の学習結果が、12学年の学習結果表示期間を12分割して1学年の学習結果表示区間毎に表示される。このようにして、学習者は過程単位の学習結果を学習結果表示区間毎に視覚的に一目で把握できる。
なお、左スクロールボタン55a、右スクロールボタン55bをマウス4でクリックする事により表示されている範囲以外の学習結果を見る事ができるようにしてもよい。
学年/年型の表示形態は学年を使用しているので学習者が生徒や学生である場合に適している。また、12学年の長期に亘っているので、つまずきの発見や、再学習の時期の決定を行いやすい。
以上、学習結果表示形態記憶部9に登録されている2つの表示形態について説明した。なお、登録する表示形態は、これらの2つの表示形態に限定するものではなく、用途により色々な表示形態が考えられる。例えば、学習結果表示区間の長さが1日になるような表示形態を設ければ、1日単位で表示できるので詳細な学習結果の表示も可能である。年令を使用して生涯の学習結果を表示する事もできる。また、学習結果表示期間を1年目から3年目までというようにした、相対的な学習結果表示期間を使えば、社会人が資格試験などの学習をする場合に見やすい学習結果の表示となる。
以上でステップS11の処理の説明を終了する。
次にステップS12が実行されると学習者からの入力待ちの状態となる。この時点では、ディスプレイ5の画面は図5に示すようになっており、過程単位区間毎学習結果表54の学習結果入力欄へのマウス4での入力か、左スクロールボタン55a、右スクロールボタン55b、学習結果表示情報設定ボタン56、学習結果記録書式出力ボタン57、“次の学習事項”ボタン59、学習終了ボタン58へのマウス4によるクリック操作を待つ状態になる。学習者がいずれかの入力を行うと、制御部1は入力の種別を判断して次のように分岐を行う。
過程単位区間毎学習結果表54の学習結果入力欄に対してマウス4からの入力が行われるとステップS13に分岐し、回答入力処理が行われる。学習者が学習結果を入力しようとする過程の学習結果入力欄にマウス4のカーソルを置き、左クリックすると、“わかる”と判断され学習結果入力欄に○の印が表示される。また、右クリックすると、“わからない”と判断され×の印が表示される。図5の過程単位区間毎学習結果表54では過程番号が1の学習結果入力欄には○が表示され、“わかる”の学習結果を入力した状態を示している。なお、学習結果入力欄に“わかる”、“わからない”などの学習結果の評語をあらかじめ設けておき、学習者がマウス4でこれらの評語をクリックして学習結果を入力できるようにしてもよい。学習者はその他の過程についても同様に学習結果を入力できる。“次の学習事項”ボタン59、または学習終了ボタン58がマウス4でクリックされると入力された学習結果と日付発生部2から読み出した学習日のデータが学習結果記憶部8に追加される。このようにして過程単位の学習結果の入力と記録が行われる。その後、ステップS12を実行し、再び入力待ちの状態になる。
学習結果記録書式出力ボタン57がクリックされた場合はステップS14に分岐する。学習結果記録書式出力とは、過程単位に学習結果を記録できる書式をプリンタ6を使って紙に印刷したり、データとして出力したりする事である。
まず、プリンタ6に出力する場合について説明する。なお、学習結果記録書式出力ボタン57がクリックされる前に、学習結果表示形態記憶部9の表示形態番号は2が選択されているものとする。
この場合には、学習結果記録書式出力ボタン57がクリックされると、ディスプレイ5に表示されている学習事項について図7のようにプリンタ6により学習結果記録書式70の印刷が行われる。印刷されるのは、学習事項番号表示51、説明表示52、日付表示53、過程単位区間毎学習結果表74である。学習事項番号表示51には学習事項番号が表示される。説明表示52には過程番号が0の過程が表示される。日付表示53には日付発生部2から読み出した日付が表示される。
過程単位区間毎学習結果表74は学習結果表示形態記憶部9の表示形態番号が2となっているので、表示形態型は学年/年型であるが、印刷された場合は、図6に示すディスプレイ5に表示された学年/年型の過程単位区間毎学習結果表64とは2つの点で異なる。第1の違いは学習結果入力欄がない。これは過程単位区間毎学習結果表74は印刷表示されたので学習結果入力欄は意味がないためである。第2の点は区間毎学習結果欄の範囲が高3(高校3年)まで延長されている。これは学習結果表示形態記憶部9の表示延長期間欄が4(年)となっているので中3から高3までの4年の区間が延長されたためである。したがって、学習結果記録書式70があれば、学習支援システムを使わなくても、学習者は高3まで過程単位に学習結果を時間との関係を見ながら学習できる。こうして、学習支援システムを家庭に持たない生徒や学生も、学校にある本実施形態の学習支援システムで学習結果記録書式70を印刷して、自宅で学習結果と時間との関係を見ながら学習する事が可能となる。
このように、本実施の形態では、過程単位の学習事項に過程単位の学習結果記録領域を対応させた書式を出力する事もできる。なお、本実施の形態の書式の学習結果記録領域は学習結果と時間との関係を見る事ができるようになっているが、時間との関係を見る必要がなければ、単純な学習結果記録領域にしてもよい。また、本実施の形態では学習事項をいったん画面上に表示した後に学習結果記録書式70を印刷しているが、学習事項選択画面40が表示されている時に印刷できるようにしてもよい。
次に、学習結果記録書式出力ボタン57がクリックされた場合の処理方法として、図7の学習結果記録書式70の書式をデータとして出力してもよい。この場合には、例えば、データの出力先としてデータ記憶部12にフレキシブルディスクやMOディスクのような持ち運び可能な記録媒体を使う新たな記憶部を設け、書式のデータをこれらの記録媒体に記録する。なお、この新たな記憶部は図1では省略している。データの形式としては、BMPやJPEGなどのデータ形式や特定のワープロのデータ形式などがある。このようにして作成された記録媒体は、記録したデータ形式に対応するソフトウエアが動作する別のコンピュータに読み込めば、学習結果記録書式70と同じ書式が画面上に表示できる。そして学習者は画面上で過程単位に学習結果記録領域に学習結果を書き込む事ができる。もちろん、画面上で学習結果を書き込まずに、いったん書式を印刷し、印刷した書式の学習結果記録領域に学習結果を書き込んでもよい。
このように、過程単位の学習事項に過程単位の学習結果記録領域を対応させた書式のデータが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を使っても、学習者は過程単位に学習結果を視覚的に一目で把握できる。なお、記録媒体を使わずに、ネットワークで直接にデータ形式に対応したソフトウエアが動作する他のコンピュータへ書式のデータを転送してもよい。なお、ネットワークへの転送部は図1では省略している。
ステップS14が終了するとステップS12が実行され、再び入力待ちの状態となる。
学習結果表示情報設定ボタン56がクリックされた場合はステップS15に分岐し、図8のようにディスプレイ5の画面上に学習結果表示情報設定画面80を表示する。ステップS15の処理の詳細を図10に示すフローチャートで説明する。
制御部1は生年月日記憶部11を読み出して生年月日表83(ステップS15-1)、西暦対学年記憶部10を読み出して西暦対学年表82(ステップS15-2)、学習結果表示形態記憶部9を読み出して学習結果表示形態表81(ステップS15-3)を学習結果表示情報設定画面80に表示する。次にステップS15-4が実行され、入力待ちの状態となる。入力としては生年月日表83、西暦対学年表82、学習結果表示形態表81の各欄への入力、学習結果表示情報設定終了ボタン84のクリックがある。これらの表の欄への入力は、マウス4で希望する欄をクリックすると、カーソルが現れるので、キーボード3で希望する数値や文字を入力した後、改行キーを押して行う。
生年月日表83の欄への入力が行われた時は、ステップS15-5に分岐し、生年月日表83のデータの更新が行われる。次にステップS15-6に進み、表示されている西暦対学年表82を標準化、すなわち、標準の学年データが書き込まれる。そして、ステップS15-4が実行され入力待ちの状態となる。
西暦対学年表82の欄への入力が行われた時は、ステップS15-7に分岐し、西暦対学年表82のデータの更新が行われる。その後、ステップS15-4が実行され入力待ちの状態となる。なお、生年月日表83に設定を行うと、制御部1は、生年月日に対応した標準の学年データを西暦対学年表82の各欄に記録する。したがって、休学した場合や予定通りに上級学校に入学できなかったために標準の学年データでは合わなくなった場合にのみ、設定すればよい。
学習結果表示形態表81の欄への入力が行われた時は、ステップS15-8に分岐し、次のように入力が行われる。選択欄に入力する場合は、希望する表示形態の欄をマウス4をクリックすると別の欄にあった○表示が消え、その欄に○表示が表示される。表示形態番号欄と表示形態名欄は表示のみで入力はできない。表示延長期間欄は数値の部分をマウス4でクリックすると数値を入力できるようになるのでキーボード3で希望するデータを入力する。
学習結果表示情報設定終了ボタン84がクリックされた時は、ステップS15-9に分岐し、終了処理が行われ、ステップS15を終了する。ステップS15を終えると学習画面表示(ステップS11)を再び行い、ステップS12で再び入力待ちの状態となる。もし、ステップS15において、いずれかの表のデータの変更がおこなわれていた場合は、変更後のデータにしたがってステップS11の学習画面表示が行われる。
以上でステップS15の詳細な説明を終了する。
“次の学習事項”ボタン59がクリックされた場合はステップS16に分岐する。ステップS16はステップS10への分岐を行う。ステップS10が実行されると、再び、学習事項選択画面40が表示される。こうして学習者は次の学習事項を選択できる状態になる。
学習終了ボタン58がクリックされた場合はステップS17に分岐する。ステップS17は本プログラムの実行を終了する処理を行う。
以上が、図1の学習支援システムのフローチャートの説明である。
なお、本実施の形態では、学習事項を構成する全ての過程に対して学習結果を入力し、記憶し、表示したが、学習事項を構成する過程のうちの一部の過程のそれぞれに対してのみ学習結果を入力し、記憶し、表示してもよい。例えば、学習画面50、60(図5、図6参照)において過程単位学習結果表54、64の過程番号が3ないし5の学習結果入力欄を網掛けなどをして入力できないようにし、過程番号が1ないし2の過程に対してのみ学習結果を入力できるようにする。このようにすると、学習者は方程式を作るまでの2つの連続した過程に対する学習結果のみを入力すればよい事になり、効率的な学習ができる。学習結果入力を禁止する過程番号の指定は、学習事項記憶部7(図2の学習事項表20参照)に学習結果入力禁止欄を新たに設け、この欄の状態により学習結果入力を禁止するか否かを制御すればよい。
また、本実施の形態の学習画面50、60において(図5、図6参照)、常に、過程単位区間毎学習結果表54、64の全ての欄を表示するのではなく、必要に応じて、過程欄のみを表示するように切り替えることができるようにしてもよい。過程欄のみが表示された状態では、学習結果の記録は出来ないが、画面が簡潔になるので、学習事項のみを読みたい場合には便利である。
さらに、本実施の形態の学習画面50、60において(図5、図6参照)、過程単位区間毎学習結果表54、64の過程欄を最新の学習結果に応じて色分けして表示してもよい。例えば、図5の学習画面50の場合には、過程番号1、2の過程が2002年度の10月には理解できていないので、これらの過程欄の表示は赤色で行い、残りの過程欄の表示は緑色とし、区別できるようにする。こうすると学習者は理解できていない過程を簡単に知る事ができる。さらに、学習結果入力欄へのマウス4による入力に代えて、マウス4のカーソルを過程欄に置き、左クリックした場合は“わかる”として過程欄の表示を緑色にし、右クリックした場合は“わからない”として赤色で表示するようにして学習結果を入力してもよい。
以上で本発明による学習支援システムの第1の実施の形態の説明を終了する。
次に本発明による学習支援システムの第2の実施形態を図面を用いて説明する。
図11に本発明の第2の実施形態の学習支援システムの構成例を示す。この構成例は第1の実施形態の構成例(図1参照)における、日付発生部2、学習結果表示形態記憶部9、西暦対学年記憶部10、生年月日記憶部11、を削除し、学習結果記憶部8に代えて学習日の項目を削除した簡易学習結果記憶部14としたものである。学習事項記憶部7のデータ構造は第1の実施形態の場合と同じである。なお、図11において、学習事項記憶部7と簡易学習結果記憶部14を合わせて簡易データ記憶部15と呼ぶ。また、簡易学習結果記憶部14は学習者個人の情報を記憶するので簡易個人別学習記憶部16とも呼ぶ。
簡易学習結果記憶部14のデータ構造は、図12の簡易学習結果表90のようになっている。簡易学習結果表90は、学習事項番号欄、過程番号欄、学習結果欄から成る。学習事項番号、過程番号は学習事項記憶部7の学習事項番号、過程番号にそれぞれ対応している。学習結果欄の内容は学習が行われる毎に更新される。したがって、最新の学習結果のみが記憶される。
図14は図11の学習支援システムのメインルーチンのフローチャートである。このフローチャートを用いて本学習支援システムの動作を説明する。なお、学習事項記憶部7、簡易学習結果記憶部14のデータは、それぞれ、図2、図12のようになっているものとする。
学習支援システムがスタートすると、まず、ステップS20が実行され、制御部1は図4のようにディスプレイ5の画面上に学習事項選択画面40を表示する。
学習事項選択画面40には学習事項選択表41と学習事項選択終了ボタン42が表示される。学習事項選択表41は選択欄、学習事項番号欄、学習事項名欄、全過程数欄、理解した過程数欄から成る。学習事項番号、学習事項名、全過程数は学習事項記憶部7を読み出す事によって得られる。理解した過程数は、簡易学習結果記憶部14を読み出す事によって得られる。図4の場合には、学習事項番号が100から101の学習事項について学習事項番号、学習事項名、全過程数、理解した過程数が表示される。例えば、学習事項番号が100の学習事項の全過程数は学習事項記憶部7を参照する事により5、理解した過程数は簡易学習結果記憶部14の学習結果欄を読み出し○(わかる)の数を数える事により3と求められる。学習者は、表示された学習事項名、全過程数、理解した過程数を見て、これから学習する学習事項の選択欄をマウス4でクリックして選択する。図4では学習事項番号が100の学習事項の選択欄に○が表示されており、この学習事項が選択された事を示す。学習者が学習事項の選択後、学習事項選択終了ボタン42をクリックすると学習事項の選択が終了しステップS21に進む。
次にステップS21が実行され、制御部1は図13のようにディスプレイ5の画面上に簡易学習画面100を表示する。簡易学習画面100には、学習事項番号表示51、説明表示52、簡易過程単位学習結果表104、学習終了ボタン58、“次の学習事項”ボタン59が表示される。
学習事項番号表示51はステップS20で選択された学習事項の番号を示す。説明表示52は選択された学習事項の過程番号が0の過程である。簡易過程単位学習結果表104は、過程番号、過程、前回の学習結果、学習結果入力の各欄から成る。過程番号欄、過程欄に表示されるのは選択された学習事項の過程番号、過程であり、学習事項記憶部7から読み出される。前回の学習結果欄は簡易学習結果記憶部14(図12の簡易学習結果表90参照)から読み出された過程単位の学習結果を表示し、学習者に対して前回の学習結果がどうであったか、を示す。なお、前回の学習結果欄を設けないで、過程単位に過程欄の表示の色を学習結果により異なるようにしてもよい。学習結果入力欄は学習者が回答を入力する欄である。なお、図13では、学習結果入力欄に○の印が表示されているが、学習者が回答するまでは空欄になっている。
次にステップS22が実行されると学習者からの入力待ちの状態となる。この時点では、ディスプレイ5の画面は図13に示すようになっており、簡易過程単位学習結果表104の学習結果入力欄へのマウス4での入力か、“次の学習事項”ボタン59、学習終了ボタン58へのマウス4によるクリック操作を待つ状態になる。学習者がいずれかの入力を行うと、制御部1は入力の種別を判断して次のように分岐を行う。
簡易過程単位学習結果表104の学習結果入力欄に対してマウス4からの入力が行われるとステップS23に分岐し、回答入力処理が行われる。学習者が学習結果を入力しようとする過程の学習結果入力欄にマウス4のカーソルを置き、左クリックすると、“わかる”と判断され学習結果として○の印が表示される。また、右クリックすると、“わからない”と判断され学習結果として×の印が表示される。また、これらの学習結果は簡易学習結果記憶部14に記憶される。簡易過程単位学習結果表104では、過程番号が1の学習結果入力欄には○が表示され、“わかる”の学習結果が入力された事を示している。学習者はその他の過程についても同様に学習結果を入力できる。このようにして過程単位に学習結果の入力と記録が行われる。その後、ステップS22を実行し、再び入力待ちの状態になる。
なお、学習結果入力欄に“わかる”、“わからない”などの学習結果の評語をあらかじめ設けておき、学習者がマウス4でこれらの評語をクリックして学習結果を入力できるようにしてもよい。また、学習結果入力欄を設けないで、過程単位に過程欄でマウス4を左クリック、右クリックすることによって、“わかる”、“わからない”を入力するようにしてもよい。
“次の学習事項”ボタン59がクリックされた場合はステップS24に分岐する。ステップS24はステップS20への分岐を行う。ステップS20が実行されると、再び、学習事項選択画面40が表示される。こうして学習者は次の学習事項を選択できる状態になる。
学習終了ボタン58がクリックされた場合はステップS25に分岐する。ステップS25は本プログラムの実行を終了する処理を行う。
以上が、図11の学習支援システムのフローチャートの説明である。
以上で本発明による学習支援システムの第2の実施の形態の説明を終了する。
次に本発明による学習支援システムの第3の実施形態を図面を用いて説明する。本実施の形態は第2の実施形態の学習支援システムにおけるステップS21(学習画面表示)において、図15に示す簡易過程単位学習結果表114を表示する簡易学習画面110を表示するようにしたものである。なお、ステップS20において学習事項番号が101の学習事項が選択されているものとする。
簡易過程単位学習結果表114では過程欄の間に対して前回の学習結果欄、学習結果入力欄が設けられている。このように過程の間に学習結果を入力したり、表示したりしても、どの過程が理解できないか、を把握できる。なお、簡易学習結果記憶部14(図12の簡易学習結果表90を参照)の学習結果欄への学習結果の記録方法は、例えば、若い過程番号の学習結果欄に記録すればよい。このようにした場合は、過程番号が1と2の過程の間の学習結果は過程番号が1の学習結果欄に記録する事になる。なお、この実施形態は数式の計算の過程を学習する場合に適している。
以上で本発明による学習支援システムの第3の実施の形態の説明を終了する。
次に本発明による学習支援システムの第4の実施形態を図面を用いて説明する。本実施の形態は第2の実施形態の学習支援システムにおけるステップS21(学習画面表示)において、図16に示す簡易過程単位学習結果表124を表示する簡易学習画面120を表示するようにしたものである。学習事項が過程を示して説明する形式の学習事項である。なお、学習事項番号表示51には学習事項番号が102となっているが、この学習事項についての簡易学習結果記憶部14でのデータ構造は、学習事項番号が100、101の学習事項と同様なので省略した。
本実施形態では、学習事項を構成する全ての過程のそれぞれに対して学習結果を入力し、記憶し、表示するので詳細な学習結果の表示ができる。
以上で本発明による学習支援システムの第4の実施の形態の説明を終了する。
次に本発明による学習支援システムの第5の実施形態を説明する。本実施形態は、第4の実施形態において、学習事項を構成する全ての過程に対して学習結果を入力し、記憶し、表示するのではなく、学習事項を構成する一部の過程のそれぞれに対してのみ学習結果を入力し、記憶し、表示するようにしたものである。図17に、本実施形態の学習支援システムにおける簡易過程単位学習結果表134を表示した簡易学習画面130を示す。
簡易学習画面130において、過程単位学習結果表134の過程番号が1と3の過程の学習結果入力欄には網掛けをして学習結果が入力できないようにしてある。このようにすると、学習者は学習結果を入力可能な過程に対してのみ学習結果を入力すればよい事になり、効率的な学習ができる。学習結果入力を禁止する過程番号の指定は、学習事項記憶部7(図2の学習事項表20参照)に学習結果入力禁止欄を新たに設け、この欄の状態により学習結果入力欄を禁止するか否かを制御すればよい。
以上で本発明による学習支援システムの第5の実施の形態の説明を終了する。
なお、第1、第2、第3、第4、第5の実施の形態ではパソコンなどを使った一人の学習者のためのスタンドアロンのシステムについて説明しているが、学習者のID、パスワード、名前などを管理するための記憶部を設け、個人別学習記憶部13(図1参照)、簡易個人別学習記憶部16(図11参照)を学習者毎に設け、IDやパスワードを使ってシステムにログインするようにすれば複数の学習者で使用する事もできる。
また、データ記憶部12(図1参照)、簡易データ記憶部15(図11参照)をサーバーに入れる事によりインターネットやLANの環境でも本発明による学習支援システムを実現できる。この場合は、指導者がネットワーク環境で複数の学習者を指導する事も可能となる。したがって、過程を示して説明する形式の学習事項の学習において、指導者は、どの学習者が、どの過程が理解できていないかを、簡単に把握できるので、効率的な指導が可能となる。
なお、携帯情報端末を使った本発明による学習支援システムとすれば、過程を示して説明する形式の学習事項の学習に適した携帯型の電子書籍としてどこでも学習できるようになる。