JP2006275972A - 帯状体表面の検査方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】搬送される帯状体(金属板)3の表面に対して光を照射し、帯状体3の表面からの反射光を走査して帯状体3の表面を撮像し、撮像された撮像画像に基づいて帯状体3の表面の欠陥を検出する帯状体表面の検査方法において、帯状体3の搬送速度に応じて、前記反射光の走査速度を設定することを特徴とする。
【選択図】図2
Description
連続焼鈍ライン1においては、図1に示すように、入側払出リール2より払い出された金属板3は、入側ルーパ4を経て焼鈍炉5へと搬送される。焼鈍炉5において焼鈍された金属板3は、出側ルーパ6、出側シャー7を経て出側巻取リール8に巻き取られる。そして、出側ルーパ6と出側シャー7の間には、エンコーダ設置ロール9を経て金属板表面検査装置40が設置されている。
図8は特許文献1に記載された金属板表面検査装置の斜視図である。
金属板表面検査装置40は、図8に示すように、平行光を照射する光源41と、光源41から照射され、金属板3表面で反射された光を走査する撮像装置43と、その走査結果に基づいて、金属板3表面の欠陥を検出する画像処理装置(図示せず)と、撮像装置43の走査速度を制御する制御装置(図示せず)とを備えている。
連続焼鈍ライン1における出側ライン速度(金属板の搬送速度)は、図5に示すように、通常の状態(金属板の高速搬送時)bにおいては、例えば1400m/minに設定されているが、出側シャーにおける金属板カット時(金属板の低速搬送時)cにおいては、例えば100m/minと大きく減速される。
したがって、従来の金属板表面検査装置40においては、撮像装置43による反射光の走査速度は適用ラインの最大速度から設定され、同一の製品を製造している間は変更しないため、製造ラインの速度が高速時と低速時で差が大きい場合であっても、低速時においても流れ方向分解能は最高速時の分解能しか発揮しない設定のままとなる。よって、かかる設定においては、低速時を基準にして設定した流れ方向分解能ならば検出可能な欠陥を見逃してしまうという問題がある。
本発明は上記した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、撮像装置の走査速度を帯状体の搬送速度に応じて設定することで、低速時の流れ方向分解能を向上させ、低速時における帯状体表面の欠陥の検出能力を向上させた帯状体表面の検査方法を提供することにある。
また、本発明のうち請求項2に係る帯状体表面の検査方法は、前記反射光の走査速度を、前記帯状体の高速搬送時に対応する高速モードと、前記帯状体の低速搬送時に対応する低速モードとを切換えることによって設定することを特徴とする。
高速時の製造ライン速度(帯状体の搬送速度)が例えば1400m/min、低速時の製造ライン速度が100m/minの場合を考えると、低速時に設定手段を低速モードに切換えることで、低速時における流れ方向分解能は1.193mm/scanから0.085mm/scanと大幅に向上する。
図1は本発明に係る帯状体表面の検査方法が適用される金属板の連続焼鈍ラインの概略図である。
連続焼鈍ライン1においては、図1に示すように、入側払出リール2より払い出された金属板3は、入側ルーパ4を経て焼鈍炉5へと送られる。焼鈍炉5において焼鈍された金属板3は、出側ルーパ6、出側シャー7を経て出側巻取リール8に巻き取られる。そして、この際、出側ルーパ6と出側シャー7の間には、エンコーダ設置ロール9を経て金属板表面検査装置10が設置されている。
金属板表面検査装置10は、図2に示すように、光源15と、カメラ(撮像装置)16と、制御装置17と、検出装置18と、表示手段19と、設定手段20とを備えている。
光源15は、図3に示すように、長い棒状体として構成されている。そして、光源15は、図4に示すように、金属板3上部に所定の高さをもって、金属板3の幅方向(図3における左右方向)に平行に、金属板3の流れ方向(図3における上下方向)において、下流側を向いて配置されている。
カメラ16は、図3及び図4に示すように、金属板3上部に所定の高さをもって、光源15の下流側に、金属板3の流れ方向において、上流側を向いて配置されている。
そして、光源15及びカメラ16はともに、金属板3に対して同じ仰角aにして配置されている。
連続焼鈍ラインにおける出側ライン速度は、図5に示すように、本実施形態においては、通常時(金属板の高速搬送時)bにおいては1400m/minに設定されているが、出側シャー7における金属板3カット時cにおいては100m/minと大きく減速される。出側ライン速度は、図1及び図2に示すように、エンコーダ設置ロール9により検出され、制御装置17を介して、表示手段19により表示される。
カメラ16のCCD素子数は本実施形態では2048であり、CCD素子1つ当たりの駆動速度は40MHzとなっている。したがって、カメラ16の1走査速度は、2048/(40×106)=5.12×10−5〔sec〕となり、1秒間当たりの最大の走査回数は、1/(5.12×10−5)=19531〔scan/sec〕となる。そして、設定手段20が高速モードの時は、図6に示すカメラ16の流れ方向の分解能dは、前記最大の走査回数で走査を行い1400〔m/mim〕/19531〔scan〕=1.193〔mm/scan〕となり、これは、金属板3が流れ方向に1.193mm進むごとにカメラ16が走査を1回実施することを示す。また、設定手段20が低速モードの時も、図7に示すカメラ16の流れ方向の分解能eは、前記最大の走査回数で走査を行うように強制的に走査を行い、100〔m/mim〕/19531〔scan〕=0.085〔mm/scan〕となり、これは、金属板3が流れ方向に0.085mm進むごとにカメラ16が走査を1回実施することを示す。なお、カメラ16の幅方向視野は500mmのため、カメラ16の幅方向の分解能fは、図6及び図7に示すように、出側ライン速度に関係なく、500〔mm〕/2048〔pixel〕=0.244〔mm/pixel〕と一定である。
これにより、低速時における流れ方向分解能は1.193mm/scanから0.085mm/scanと大幅に向上するため、低速時における欠陥検出能力を向上することができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されず、種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、本発明に係る帯状体表面の検査方法は、本実施例においては連続焼鈍ラインに適用されているが、これに限られることはなく、帯状体を搬送する装置であれば他の装置についても適用することができる。
また、設定手段20は、本実施例においては手動により切換えを行っているが、出側ライン速度に応じて自動で切換えを行うようにしてもよい。
2 入側払出リール
3 金属板
4 入側ルーパ
5 焼鈍炉
6 出側ルーパ
7 出側シャー
8 出側巻取リール
9 エンコーダ設置ロール
10 金属板表面検査装置
15 光源
16 カメラ
17 制御装置
18 検出装置
19 表示手段
a 仰角
b 通常時
c 金属板カット時
d 流れ方向の分解能
e 幅方向の分解能
f 幅方向の分解能
40 金属板表面検査装置
41 光源
43 撮像装置
Claims (2)
- 搬送される帯状体の表面に対して光を照射し、前記帯状体の表面からの反射光を走査して前記帯状体の表面を撮像し、撮像された撮像画像に基づいて前記帯状体の表面の欠陥を検出する帯状体表面の検査方法において、
前記帯状体の搬送速度に応じて、前記反射光の走査速度を設定することを特徴とする帯状体表面の検査方法。 - 前記反射光の走査速度を、前記帯状体の高速搬送時に対応する高速モードと、前記帯状体の低速搬送時に対応する低速モードとを切換えることによって設定することを特徴とする請求項1記載の帯状体表面の検査方法。
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