JP2006270561A - ハンズフリーモバイルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】 ビューファインダなしで撮影を行うハンズフリーモバイルカメラにおいて、“くだり”や“のぼり”での進行方向の視野を常にフレームに収めた撮影が行えるようにする。
【解決手段】 ベースユニット部2bに撮像ユニット部2aが揺動自在に取り付けられており、ベースユニット部2bが内蔵した測距用LEDの出射光線の方向を鉛直方向から前方水平方向の角度範囲で走査し、複数の角度で測距用センサの出力を得て位相差計測方法により距離を求める。各距離情報から求めた地面(又は床面)4の傾斜角度θとベースユニット部2bが内蔵する角度検出センサが検出しているベースユニット部2b自体の傾斜角度φに基づいて、撮像ユニット部2aを回動駆動させてベースユニット部2bに対する相対角度を制御することにより、撮像ユニット部2aの光軸方向を進行方向に平行な関係又は所定角度をなす関係に保つ。
【選択図】図5
【解決手段】 ベースユニット部2bに撮像ユニット部2aが揺動自在に取り付けられており、ベースユニット部2bが内蔵した測距用LEDの出射光線の方向を鉛直方向から前方水平方向の角度範囲で走査し、複数の角度で測距用センサの出力を得て位相差計測方法により距離を求める。各距離情報から求めた地面(又は床面)4の傾斜角度θとベースユニット部2bが内蔵する角度検出センサが検出しているベースユニット部2b自体の傾斜角度φに基づいて、撮像ユニット部2aを回動駆動させてベースユニット部2bに対する相対角度を制御することにより、撮像ユニット部2aの光軸方向を進行方向に平行な関係又は所定角度をなす関係に保つ。
【選択図】図5
Description
本発明はハンズフリーモバイルカメラに係り、作業者等が手を自由に使える状態で携帯するカメラであって、常に前方や進行方向の視野がフレームに収まるように撮影を行わせるための改良に関する。
従来から、監視システムではビデオカメラを壁や天井に固定した状態で定点監視(一定の決まった場所の監視)を行っている場合が多く、複数台のカメラを適所に設置することで建物やホール等の全体又は要所を監視する方式が採用されている。また、最近では防犯・セキュリティへの関心の高まりから、前記のような定点監視方式だけでなく、守衛・警護や貴重品輸送を行う警備員や災害時の救助員や巡回パトロールや犯罪現場等への急行を行う警察官等の移動を伴う業務を行う者(以下、「作業者」という)にビデオカメラを携帯させておき、現場の画像を証拠として保存したり、撮影画像を遠隔地の集中監視センター等へリアルタイムに伝送することによって現場と指揮系統の密なコミュニケーションが図れるようにしたシステムが実施されつつある。
そのようなシステムは、ビデオカメラが半導体回路やバッテリーや無線ネットワークの技術的進歩によって益々小型化され、ショルダーバンドやヘルメット等に取り付けて携帯できるハンズフリーモバイルカメラが実現されたことによって可能になったのであるが、ハンズフリーモバイルカメラではファインダを覗かない状態で撮影を行うために無駄な画像が撮影されている場合が多くなる。そのため、ハンズフリーカメラであっても「撮影したい所が撮れる」、「作業者の進行方向が撮れる」、「作業者の見ている方向が撮れる」等といったインテリジェント性が求められている。
一方、目標となる物体を検出・認識して追尾するようなインテリジェント性を備えたビデオカメラは既に数多く提案・実施されている。例えば、下記特許文献1では、予め登録した物体に類した物体を検出して、カメラのパン・チルト・ズーム機能を制御しながら物体の追尾を行うシステムが開示されており、下記特許文献2では、画像処理やパルスセンサにより物体の移動方向や距離を検出して追尾する装置・方法が開示されている。また、画角を維持する(即ち、撮影方向を保つ)ビデオカメラとして、例えば、下記特許文献3では、外力によって姿勢が変化した場合にもカメラが自立的に立設状態に復帰して水平を保って撮影を継続する据え置き型のカメラが提案されており、下記特許文献4では、カメラの傾きを水平傾きセンサが検知し、その傾き(θ)に応じて撮影された画像からの画角の切り出しを−θ°回転させることで、見た目の出力画像の撮影方向を自動的に水平に維持するカメラが提案されている。更に、下記特許文献5では、カメラ部を有する眼鏡状の装置を撮影者の顔面に装着し、眼鏡の内部にヘッドマウントディスプレイのように撮影した画像の表示装置を設けることにより、撮影者の視野と同等の画像を取得することができる装置も提案されている。
特開2003−22442号公報
特開2004−40514号公報
特開平07−95466号公報
特開2004−193916号公報
特開2000−184245号公報
ところで、前記のハンズフリーモバイルカメラであっても、作業者が進行方向の視野をフレームに収めたい場合に、予めカメラをその対物レンズの光軸方向が進行方向と合致するように調整・固定しておけば、直線上の廊下等ではある程度意に沿った画像が撮影できる。しかし、坂道や階段等では作業者は進行方向に対して垂直に立っている訳ではないために画角が意図する方向よりも上下にずれる傾向があり、本来撮影する必要のない壁や床面が撮影されてしまい、無駄な撮影状態が多発することになる。
その問題に対して、前記特許文献1,2の提案技術は、基本的に特定の物体を検出・認知して追尾するものであり、前記のように追尾する目標物がない場合には有効ではなく、特許文献3,4の提案技術は、カメラを水平に保つ制御に係るものであるため、その制御は坂道や階段等で進行方向の画像をフレーム内に収めることにはむしろ不適である。また、特許文献5の提案技術では、ハンズフリーで所望の視野の映像を撮影することが可能であるが、カメラ上のディスプレイにより作業者の視界を妨げたり、作業性を損なわせたりする可能性がある。
このように、作業者が業務遂行上で記録目的のためにハンズフリーモバイルカメラを用いて行う撮影では、ハンドキャリーカメラでの撮影と異なり、坂道や階段等では作業者の進行方向をフレームに収めることができない場合が多くなり、意図しない無駄な画像を撮影してしまう。そこで、本発明は、ファインダや液晶ディスプレイで取得中の画像を確認しなくても、常に作業者の視界方向又は進行方向を撮影できるハンズフリーモバイルカメラを提供することを目的として創作された。
本発明は、地面又は床面を移動する移動体に対して撮像光学系の光軸を移動方向へ向けた状態で装着されるハンズフリーモバイルカメラにおいて、前記撮像光学系及び撮像素子を含む撮像ユニット部と前記移動体に装着せしめられるベースユニット部とからなり、前記撮像ユニット部が前記光軸を鉛直面に沿って上下方向に揺動可能な状態で前記ベースユニット部に取り付けられた構成を有し、前記ベースユニット部には、前記撮像ユニット部から得られる画像信号の信号処理手段とその処理後の信号を外部へ伝送する伝送手段を内蔵せしめると共に、当該ベースユニット部が水平方向に対してなす角度を検出する角度検出手段と、前記角度検出手段から得られる角度情報に基づいて鉛直下向き方向を求め、当該ベースユニット部からみて前記鉛直下向き方向及びその鉛直下向き方向に対して90°までの範囲で所定の角度をなす複数の方向について、当該ベースユニット部から地面又は床面までの距離を計測する測距手段と、前記測距手段が求めた各距離情報に基づいて移動方向の地面又は床面の傾斜角度を演算する演算手段と、前記角度検出手段による検出角度と前記演算手段が求めた傾斜角度とに基づいて、前記撮像光学系の光軸が移動方向の地面又は床面に対して平行な関係又は所定角度をなす関係になるように前記撮像ユニット部を回動させる回動制御手段とを具備せしめたことを特徴とするハンズフリーモバイルカメラに係る。
本発明のハンズフリーモバイルカメラによれば、ベースユニット部に対して撮像ユニット部を光軸を鉛直面に沿って上下方向に揺動可能な状態で取り付けておき、角度検出手段でベースユニット部の傾斜角度を求めて計測・制御上の基準を設定し、測距手段が求めた複数の角度についての距離情報から演算手段で進行方向に係る地面又は床面の傾斜角度を求め、その傾斜角度に応じて撮像ユニット部を光軸が地面又は床面に対して平行な関係又は所定角度をなす関係を保つように回動制御する。
前記測距手段が変調した発光光線を照射して位相差計測方法により距離を計測する手段である場合においては、前方の地面又は床面が必ずしも平坦でないときや障害物があるときが想定でき、また光の減衰を考慮する必要があるため、前記演算手段は次のような機能を備えたものにすることが望ましい。
(1) 測距手段が求めた複数の距離を用いて求めたそれぞれの複数の傾斜角度の内、有意差の範囲内にある各傾斜角度の平均値を回動制御手段が用いる傾斜角度とする。
(2) 各傾斜角度を求める際に用いた距離情報が測距手段によって鉛直下向き方向に対してより小さい角度をなす方向について求められたものであるほど、その距離情報に対応する傾斜角度に対してより大きな重み付けを行い、それら重み付け後の各傾斜角度の平均値を回動制御手段が用いる傾斜角度とする。
(1) 測距手段が求めた複数の距離を用いて求めたそれぞれの複数の傾斜角度の内、有意差の範囲内にある各傾斜角度の平均値を回動制御手段が用いる傾斜角度とする。
(2) 各傾斜角度を求める際に用いた距離情報が測距手段によって鉛直下向き方向に対してより小さい角度をなす方向について求められたものであるほど、その距離情報に対応する傾斜角度に対してより大きな重み付けを行い、それら重み付け後の各傾斜角度の平均値を回動制御手段が用いる傾斜角度とする。
ビューファインダを用いないで撮影を行うハンズフリーモバイルカメラにおいて、移動方向に坂道や階段等の起伏があっても、撮像光学系の光軸をその起伏の傾斜角度に応じて回動制御することにより、常に“くだり”や“のぼり”における進行方向の視野をフレームに収めた撮影を可能にする。
以下、本発明のハンズフリーモバイルカメラ(以下、「HFMカメラ」という)の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
先ず、図1は作業者1がHFMカメラ2を身体に装着して歩行している状態を示し、この実施形態では、HFMカメラ2がショルダーバンド3に取り付けられており、作業者1がショルダーバンド3を身体に締着することにより肩の上にHFMカメラ2が保持できるようになっている。また、図1と図2に示すように、HFMカメラ2は、撮像ユニット部2aと、ベースユニット部2bと、撮像ユニット部2aをその光軸が前方垂直方向に揺動自在な状態でベースユニット部2bに取り付けている支持機構部2cとからなり、ベースユニット部2bがショルダーバンド3に固定されている。
先ず、図1は作業者1がHFMカメラ2を身体に装着して歩行している状態を示し、この実施形態では、HFMカメラ2がショルダーバンド3に取り付けられており、作業者1がショルダーバンド3を身体に締着することにより肩の上にHFMカメラ2が保持できるようになっている。また、図1と図2に示すように、HFMカメラ2は、撮像ユニット部2aと、ベースユニット部2bと、撮像ユニット部2aをその光軸が前方垂直方向に揺動自在な状態でベースユニット部2bに取り付けている支持機構部2cとからなり、ベースユニット部2bがショルダーバンド3に固定されている。
ここで、撮像ユニット部2aは、対物レンズを含む光学系11と、CCD撮像素子からなる撮像部12とを内蔵した筐体として構成されている。また、ベースユニット部2bは、撮像部12から得られる画像信号に圧縮処理等を施す画像信号処理部13と、圧縮画像信号の伝送フォーマットへの変換及びデータ伝送制御を実行する通信制御部14と、集中監視センター(図示せず)側と無線通信を行う無線送受信部15と、アンテナ16と、水平状態からの傾斜角度を検出する角度検出センサ17と、近赤外光で発光する測距用LED18と、測距用LED18を駆動するLEDドライバ19と、測距用LED18の光出射方向を前方垂直方向に揺動走査させる光走査駆動部20と、測距用LED18の走査された出射光の反射光を受光する測距用センサ21と、電源のON/OFFやモード設定等を行う操作部22と、システム制御プログラム・テーブルデータ等の固定データやアップデートデータを記憶するメモリ23と、前記撮像ユニット部2aを回動させる回動駆動部24と、メモリ23のシステム制御プログラムに基づいてHFMカメラ2のシステム全体を統括的に制御するシステム制御部25とを内蔵した筐体として構成されている。
次に、以上の構成を有するHFMカメラ2の動作について、図3と図4のフローチャートを参照しながら説明する。先ず、図3は初期測定モードでの動作手順を示す。このモードは撮影モードへ移行する前に実行され、作業者1がHFMカメラ2を装着した状態において撮影モードで必要となる基本情報を予め作成して保存するものであり、図1に示すように、水平で平坦な場所(例えば、廊下等)で行われる。
操作部22から初期測定モード設定の指示入力があると、システム制御部25は角度検出センサ17の出力に基づいてベースユニット部2bの前後方向に係る傾斜角度Ψを求め、その角度Ψに基づいて光走査駆動部20を制御することにより測定用LED18の光線の基準出射方向を鉛直下向き方向にセットさせる(S1〜S3)。そして、その状態から、システム制御部25はLEDドライバ19へ所定変調信号を出力させ、測距用LED18をその変調信号で発光させると共に、光走査駆動部20により測距用LED18の光線の出射方向を図1の点線で示すように0°(鉛直方向)〜90°(前方水平方向)の角度範囲で走査させる(S4)。この走査方式は、測距用LED18自体を揺動させる方式や測距用LED18の光線を反射するミラーを揺動させる方式等を適用できる。また、システム制御部25は、測距用LED18の光線の出射方向が0°,10°,20°,30°,45°,60°,90°となる各タイミングで測距用センサ21の出力を取り込み、位相差計測方法により光線の反射位置とHFMカメラ2との距離を演算する(S5)。即ち、図1に示すような各出射方向の光線と地面(又は床面)4との交点(但し、出射方向が90°では存在しない)とHFMカメラ2との間の距離を求める。
システム制御部25は各出射方向について求めたそれぞれの距離情報を対応付けて基本情報テーブルとしてメモリ23に格納させ、その格納により初期測定モードを終了する(S6,S7)。その結果、メモリ23には、例えば、次の表1に示すような基本情報テーブルが構成される。前記のように出射方向が垂直下方向を0°として順次90°まで増大させてあるため、距離は変化率が徐々に大きくなる条件で増大し、90°では無限大となっている。
このようにして初期測定モードが終了した後、操作部22から撮影モード設定の指示入力(又は集中監視センターから送信された撮影モード設定コマンドの受信)があると、本来のHFMカメラ2としての撮影が開始され、撮像ユニット部2aから出力される画像信号は、画像信号処理部13で圧縮処理等が施された後、通信制御部14と無線送受信部15を経てアンテナ16から集中監視センター側(図示せず)へ送信される。一方、システム制御部25は、前記の処理・送信動作を制御すると共に、図4に示す動作手順によって撮像ユニット部2aの角度制御を実行する。
先ず、撮影モード設定がなされると、システム制御部25は、内蔵タイマをセットしてカウントを開始させ、初期測定モードの場合と同様に、その時点での角度検出センサ17の出力に基づいてベースユニット部2bの前後方向に係る傾斜角度φを求め、その角度φに基づいて光走査駆動部20を制御することにより測定用LED18の光線の基準出射方向を鉛直下向き方向にセットさせる(S21〜S24)。また、測距用LED18を変調信号で発光させると共に、測距用LED18の光線の出射方向を0°〜90°の角度範囲で走査させ、測距用LED18の光線の出射方向が0°,10°,20°,30°,45°,60°,90°となる各タイミングで測距用センサ21の出力を取り込んで、位相差計測方式により光線の反射位置とHFMカメラ2との距離を演算し、その演算結果をメモリ23にセーブする(S25,S26)。
ここで、システム制御部25は、各角度で求めた距離情報と初期測定モードで作成した基本情報テーブルの各角度に対応する距離情報とを比較し、作業者1の進行方向が“くだり”になっているか“のぼり”になっているかを判別する(S27)。図5及び図7はそれぞれ“くだり”の場合と“のぼり”の場合での測距状態を示すが、図1の初期測定モードの場合(水平の場合)と比較すると明らかなように、出射方向が0°以外の角度において、“くだり”での距離は水平の場合での距離より長くなり、逆に“のぼり”での距離は短くなる。例えば、初期測定モードの場合と同一の作業者1がHFMカメラ2を装着していれば、“くだり”と“のぼり”の場合ではそれぞれ次の表2及び表3に示すような測距結果となり、同一角度について水平の場合である表1と比較すれば“くだり”か“のぼり”かの判別は容易である。
そして、前記判定結果に基づいて、システム制御部25は撮影モードで求めた各距離と基本情報テーブルの各距離とから地面(又は床面)4の傾斜角度θを求める(S28)。この傾斜角度θを求める演算法は図6及び図8を用いて説明できる。先ず、図6(A)は“くだり”の場合における距離と傾斜角度θの関係を示す模式図、同図(B)は“くだり”と判別された場合に適用される演算式である。ここで、aとbは初期測定モードにおいて光線の出射角度を0°とα(=10°,20°,30°,45°,60°,90°)として求めた基本情報テーブルの各距離に相当し、a1とb1は撮影モードにおいて光線の出射角度を0°とαとして測距した各距離に相当する。従って、sinθはa(≒a1),b,b1の値を用いて求まり、傾斜角度θを求めることができる。一方、図8(A)は“のぼり”の場合における距離と傾斜角度θの関係を示す模式図、同図(B)は“のぼり”と判別された場合に適用される演算式である。この場合においてもa(≒a1),b,b1の定義は前記“くだり”の場合と同様であり、演算過程が異なっているだけで、それらを用いて傾斜角度θを求めることができる。
ところで、光線と地面(又は床面)4との交点が存在しないとき(“くだり”の場合であってα>1/2*π−θの条件になるとき)を除いて、傾斜角度θはαがとる角度毎に求まる。そして、光線の各出射角度αについて求めた各傾斜角度はほぼ同一の値になる筈であるが、距離が大きくなる条件で得られている値は、その付近で地面(又は床面)4の形状や傾斜角度が変化していることが多く、光線の減衰も大きくなるために精度の点でかなり劣る。例えば、前記表2の結果(“くだり”での測距結果)が得られている場合において図6(B)の演算式を用いて計算すると、Index2〜5についてはそれぞれ傾斜角度θが約30°として求まるが、Index6については約8°となる。また、前記表3の結果(“のぼり”での測距結果)が得られている場合にも、図8(B)の演算式を用いて計算すると、Index2〜7についてそれぞれ傾斜角度θが約30°として求まるが、“のぼり”であっても図9に示すように階段4aになっている場合には、光線の各出射角度αが小さい範囲であっても測距した距離には比較的大きなバラツキが生じてしまう。
このようなことから、“くだり”の場合はα=90°を除くことはもとより、他の傾斜角度θとかけ離れた値で求まっているものについては有意差の範囲を適用してそれを除外し、残りの値の平均値を適正な距離情報とみなす方法や、小さい出射角度αで求められた傾斜角度θに対してより大きく重み付けをする条件で全体の値を平均化する方法を採用することが望ましい。即ち、図4のステップ28におけるシステム制御部25による傾斜角度θの演算プログラムには前記のような方法を加味したものとされる。
以上のようにして傾斜角度θが求められると、システム制御部25はステップS23で求めたベースユニット部2bの傾斜角度φと地面(又は床面)4の傾斜角度θとに基づいて、修正角度βを演算し、回動駆動部24によって撮像ユニット部2aを回転させる(S29)。具体的には、撮像ユニット部2aの光軸を常に地面(又は床面)4に平行な関係に保って進行方向を撮影する条件であれば、ベースユニット部2bの傾斜角度φを考慮して、前記条件を満たすようにベースユニット部2bに対する撮像ユニット部2aの相対的角度を求め、直前の角度に対する修正角度βを求めて回転制御を実行する。もっとも、必ずしも前記条件での撮影を行うための制御である必要はなく、撮像ユニット部2aの光軸が傾斜面に対してある特定の傾きを保つようにする制御方式や、傾斜角度θに依存する特定の変量との演算によって撮像ユニット部2aの光軸の角度を設定する制御方式を採用してもよい。
そして、システム制御部25はステップS22でセットした内蔵タイマが所定インターバル時間Tsecをカウントしたか否かを確認し、そのインターバル時間Tsecを経過していれば内蔵タイマをリセットして再びステップS22〜ステップS29を実行する(S30,S31→S22〜S29)。即ち、前記インターバル時間Tsecは制御のための周期を与えるものであり、ステップS22〜ステップS29の動作はその時間内に完了するようになっている。従って、その条件を満たす範囲で周期(Tsec)を短く設定しておけば迅速な制御が可能になり、撮影された画像のブレが少なくなるが、インターバル時間Tsecの設定はハードウエアの特性やHFMカメラ2の用途を考慮して設定される。例えば、T=0.3〜0.5secにしておけば、作業者1の身体の振動も考慮した制御が可能であり、撮像ユニット部2aの角度を円滑に修正して見易い画像を得ることができる。
このようにして、HFMカメラ2は、インターバル時間Tsec毎にステップS24〜ステップS29を繰り返して実行しながら、撮影した画像データを画像信号処理部13で圧縮して無線送受信部15からアンテナ16を通じて集中監視センター側へ送信するが、操作部22から撮影モードOFFの指示入力(又は集中監視センターから送信された撮影モード解除コマンドの受信)がなされると動作は終了する(S32)。
尚、この実施形態では距離測定を行うための測距用LED18の光線の出射角度αを0°〜90°の間で7つ設定しているが、更に多くの角度を設定して傾斜角度θを求めるようにすれば、精度を向上させることができる。また、この実施形態では作業員がHFMカメラ2を装着する場合について説明したが、本発明のHFMカメラは、警察犬等の動物に装着具を介して携帯させる場合や、車やロボット等に取り付けて利用する場合にも適用できる。
本発明は、作業者等が手を自由に使える状態で携帯するHFMカメラに適用できる。
1…作業者、2…HFMカメラ(ハンズフリーモバイルカメラ)、2a…撮像ユニット部、2b…ベースユニット部、2c…支持機構部、3…ショルダーバンド、4…地面(又は床面)、4a…階段、11…光学系、12…撮像部、13…画像信号処理部、14…通信制御部、15…無線送受信部、16…アンテナ、17…角度検出センサ、18…測距用LED、19…LEDドライバ、20…光走査駆動部、21…測距用センサ、22…操作部、23…メモリ、24…回動駆動部、25…システム制御部。
Claims (3)
- 地面又は床面を移動する移動体に対して撮像光学系の光軸を移動方向へ向けた状態で装着されるハンズフリーモバイルカメラにおいて、
前記撮像光学系及び撮像素子を含む撮像ユニット部と前記移動体に装着せしめられるベースユニット部とからなり、前記撮像ユニット部が前記光軸を鉛直面に沿って上下方向に揺動可能な状態で前記ベースユニット部に取り付けられた構成を有し、
前記ベースユニット部には、
前記撮像ユニット部から得られる画像信号の信号処理手段とその処理後の信号を外部へ伝送する伝送手段を内蔵せしめると共に、
当該ベースユニット部が水平方向に対してなす角度を検出する角度検出手段と、
前記角度検出手段から得られる角度情報に基づいて鉛直下向き方向を求め、当該ベースユニット部からみて前記鉛直下向き方向及びその鉛直下向き方向に対して90°までの範囲で所定の角度をなす複数の方向について、当該ベースユニット部から地面又は床面までの距離を計測する測距手段と、
前記測距手段が求めた各距離情報に基づいて移動方向の地面又は床面の傾斜角度を演算する演算手段と、
前記角度検出手段による検出角度と前記演算手段が求めた傾斜角度とに基づいて、前記撮像光学系の光軸が移動方向の地面又は床面に対して平行な関係又は所定角度をなす関係になるように前記撮像ユニット部を回動させる回動制御手段と
を具備せしめたことを特徴とするハンズフリーモバイルカメラ。 - 前記測距手段が変調した発光光線を照射して位相差計測方法により距離を計測する手段である場合において、前記演算手段を、前記測距手段が求めた複数の距離を用いて求めたそれぞれの複数の傾斜角度の内、有意差の範囲内にある各傾斜角度の平均値を前記回動制御手段が用いる傾斜角度とする手段とした請求項1に記載のハンズフリーモバイルカメラ。
- 前記測距手段が変調した発光光線を照射して位相差計測方法により距離を計測する手段である場合において、前記演算手段を、各傾斜角度を求める際に用いた距離情報が前記測距手段によって前記鉛直下向き方向に対してより小さい角度をなす方向について求められたものであるほど、その距離情報に対応する傾斜角度に対してより大きな重み付けを行い、それら重み付け後の各傾斜角度の平均値を前記回動制御手段が用いる傾斜角度とする手段とした請求項1に記載のハンズフリーモバイルカメラ。
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