JP2006269634A - ファン付きヒートシンク - Google Patents
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Abstract
【課題】 省スペースで構成され、効率的に冷却することのできるファン付きヒートシンクを提供する。
【解決手段】 複数のフィン3が一定の間隔をあけてヒートパイプ2に熱授受可能に設けられ、各フィン3同士間の間隙に冷却風を供給する送風ファンがフィン3の表面先端に設けられているファン付きヒートシンクであって、ヒートパイプ2がL字状に屈曲しており、ヒートパイプ2の基端部2Aがベース部4に熱授受可能に設けられ、ヒートパイプの先端部2Bがベース部4に対してほぼ垂直に形成され、フィン3を、ベース部4の表面中心からファン5に向かう方向とは逆の方向にずらし、かつフィン3をずらした方向とは反対側でかつベース部4上にファン5が設けられ、さらにヒートパイプの先端部2Bがフィン3の面方向での中心部に対してファン5側の反対側に片寄って設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】 複数のフィン3が一定の間隔をあけてヒートパイプ2に熱授受可能に設けられ、各フィン3同士間の間隙に冷却風を供給する送風ファンがフィン3の表面先端に設けられているファン付きヒートシンクであって、ヒートパイプ2がL字状に屈曲しており、ヒートパイプ2の基端部2Aがベース部4に熱授受可能に設けられ、ヒートパイプの先端部2Bがベース部4に対してほぼ垂直に形成され、フィン3を、ベース部4の表面中心からファン5に向かう方向とは逆の方向にずらし、かつフィン3をずらした方向とは反対側でかつベース部4上にファン5が設けられ、さらにヒートパイプの先端部2Bがフィン3の面方向での中心部に対してファン5側の反対側に片寄って設けられている。
【選択図】 図1
Description
この発明は、複数のフィン同士間の間隙に冷却風を供給する送風ファンを設けたファン付きヒートシンクに関するものである。
最近、電子機器の急速な発達に伴い、電子部品の高速化、大容量化がますます進行している。このため、電子部品の発熱量が多くなってきており、それに伴って温度上昇による誤動作または破損などを回避するために、より効果的に放熱・冷却することが求められている。そこで、前記電子部品を冷却するために従来から前記電子機器にヒートシンクを配置した冷却装置が多用されるようになっている。
ヒートシンクは、発熱部材もしくは高温部に接触されて、これら発熱部材や高温部の実質的な放熱面積を拡大する機能を備えたものである。このヒートシンクの一例として、発熱部材や高温部を接触させるベース部が設けられ、そのベース部の反対側の平面に複数の放熱フィンが一定間隔をあけて設けられたものが知られている。
この種のヒートシンクは、放熱量を増大させるために冷却風が各放熱フィンの間の空隙部に送り込まれる構造となっており、ヒートシンク全体としての放熱効率や送風機の取り付けの自由度が考慮され、放熱フィンの先端側、すなわち放熱フィンを挟んでベース部とは反対側に送風機(送風ファン)が設けられたものとなっている。このヒートシンクは、ヒートパイプの外周面と放熱フィンの表面とから熱を大気に放散する構造のものであり、このようなヒートシンクの一例が特許文献1に記載されている。
この特許文献1に記載されたヒートシンクは、ベース部に支柱などの伝熱部材を立設し、その伝熱部材に放熱フィンを取り付けた構造のタワー型ヒートシンクであり、放熱フィンを伝熱部材に嵌合させ、多数の放熱フィンを設けることができるので、その枚数や放熱面積の制約が少ない。なお、放熱量をさらに増大させるためには、放熱フィンに向けて送風する強制冷却をおこなうことが好ましい。例えば、筐体の内部にタワー型ヒートシンクを取り付けた場合には、各放熱フィンの間の空隙部に送り込むための送風機(ファン)が、前記筐体内部の所定の位置、あるいはタワー型ヒートシンクにおける放熱フィンの配列方向に対してほぼ垂直な方向に冷却空気を流入もしくは流出させる位置に取り付けられることになる。
特開平7−263601号公報
上記構造のタワー型ヒートシンクでは、ベース部上に多数の放熱フィンが配置されているので、放熱面積を増加することができる。しかしながら、配置スペースが限られた電子機器等の筐体内部にタワー型ヒートシンクを配置する場合、前記筐体内部の電子部品の配置によっては、送風ファンの配置スペースを確保することが困難となる。
上記の不都合を解決するタワー型ヒートシンクの構造の一つとして、前記タワー型ヒートシンクにおける放熱フィンの配列方向に対してほぼ垂直な方向に冷却空気を流入もしくは流出させる送風ファンを一体に取り付けた冷却装置がある。このような構造であれば、タワー型ヒートシンクと送風ファンとの間の平面方向の配置スペースを省略することが可能となる。
上記の構造の冷却装置では、単にタワー型ヒートシンクに送風ファンを取り付けた構造となっているので、ベース部の表面に沿う方向に送風ファンが突出して取り付けられる。そのため、冷却装置における垂直方向のスペースを省略することができず、デッドスペースが増加し、結局、筐体内部の冷却装置の配置スペースを省略できないという問題がある。この問題を解決すべくタワー型ヒートシンク自体を縮小してしまうと、放熱フィンやベース部も縮小されるため冷却性能を担保することができないおそれがあった。
この発明は上記の事情を背景にしてなされたものであり、省スペースで構成され、効率的に冷却することのできるファン付きヒートシンクを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、複数のフィンが一定の間隔をあけてヒートパイプに熱授受可能に設けられ、前記フィン同士間の間隙に冷却風を供給する送風ファンが前記フィンの表面先端に設けられているファン付きヒートシンクであって、前記ヒートパイプがL字状に屈曲しており、前記ヒートパイプの一方の下部がベース部に熱授受可能に設けられ、前記ヒートパイプの他方の上部が前記ベース部に対してほぼ垂直に形成され、前記フィンを、前記ベース部の表面中心から前記送風ファンに向かう方向とは逆の方向にずらし、かつ前記フィンをずらした方向とは反対側でかつ前記ベース部上に前記送風ファンが設けられ、さらに前記ヒートパイプの他方の上部が前記フィンの面方向での中心部に対して前記送風ファン側の反対側に片寄って設けられていることを特徴とするファン付きヒートシンクである。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ベース部に溝が形成され、その溝に前記ヒートパイプの一方の下部が嵌め込まれていることを特徴とするヒートシンクである。
さらに、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記ベース部の下面に、電子部品が取り付け可能な台座部が設けられ、前記ベース部の上面に前記ヒートパイプの一方の下部が設けられていることを特徴とするヒートシンクである。
請求項1の発明によれば、送風ファンから発生した冷却風が各フィン同士間の間隙に供給される。ヒートパイプがL字状に屈曲しており、ヒートパイプの一方の下部がベース部に熱授受可能に設けられ、ヒートパイプの他方の上部が前記ベース部に対してほぼ垂直に形成され、フィンを、ベース部の表面中心から送風ファンに向かう方向とは逆の方向にずらし、かつフィンをずらした方向とは反対側でかつベース部上に送風ファンが設けられ、さらにヒートパイプがフィンの面方向での中心部に対して送風ファン側の反対側に片寄って設けられているので、省スペースで、送風ファン付きヒートシンクを構成することが可能となる。また、ヒートパイプは発熱体に対して可及的に近い位置に設けられるので、ヒートパイプに対する熱伝達抵抗を小さくすることができる。
また、請求項2の発明によれば、ベース部に溝が形成され、その溝にヒートパイプの一方の下部が嵌め込まれているので、ベース部とヒートパイプとの熱伝達面積が広くなる。そのため、ベース部からヒートパイプに効率良く熱を伝達することができる。
さらに、請求項3の発明によれば、ベース部の下面に、電子部品が取り付け可能な台座部が設けられ、ベース部の上面にヒートパイプの一方の下部が設けられているので、電子部品から台座部に伝達された熱を効率良くフィンへ伝達することができる。
以下、本発明を実施した最良の形態について説明する。この発明におけるファン付きヒートシンクは、複数のフィンが一定の間隔をあけてヒートパイプに熱授受可能に設けられ、各フィン同士間の間隙に冷却風を供給する送風ファンがフィンの表面先端に設けられた構造となっており、フィンがそれぞれ独立に形成されている。図1〜4に示すように、ヒートシンク(冷却装置)1は、複数のヒートパイプ2と、複数のフィン3と、一つのベース部4と、ファン(送風ファン)5とから構成されている。ファン5によって各フィン3同士間の間隙7に冷却風が供給された場合には、その冷却風が複数のヒートパイプ2に当たり、それらの各ヒートパイプ2の熱が外部に放出される。
ファン5は、ブレード(羽根)を回転させて、中心軸線方向から冷却空気を流入させ、中心軸線方向に流出させるいわゆる軸流型ファンである。ファン5は、フィン3を、ベース部4の表面中心からファン5に向かう方向とは逆の方向にずらし、かつフィン3をずらした方向とは反対側でかつベース部4上に設けられている。各フィン3の間隙7はファン5から送風される冷却空気の流路であって、ファン5に隣接した部分の開口が流入口となっており、それ以外の開口が流出口となっている。したがって、各フィン3同士によって形成されている間隙7にファン5から冷却風が送られた場合には、熱が外部に放出される。
ベース部4は多角形状、具体的には、4つの角を有する星形状に形成されている。また、ベース部4の表面には凹溝4Aが形成されており、この凹溝4Aにヒートパイプ2の基端部2Aが嵌め込まれている。さらに、ベース部4の下面に、電子部品が取り付け可能な台座部4Bが形成され、ベース部4の上面に基端部2Aが設けられている。この電子部品8を台座部4Bに取り付けることにより電子部品8と台座部4Bとが接触する。そして、ベース部4の平面形状における星形の2つの対角線の各端点を結んで形成される正方形あるいは長方形の領域の範囲内にはヒートパイプ2とフィン3とファン5とが配置されている。
ヒートパイプ2は、L字状に屈曲し、ヒートパイプ2の一方の下部(基端部)2Aがベース部4に熱授受可能に設けられており、ヒートパイプ2の他方の上部(先端部)2Bがベース部4に対してほぼ垂直に形成されている。また、ヒートパイプ2の先端部2Bは、フィン3の面方向での中心部に対してファン5側の反対側に片寄って設けられている。なお、ヒートパイプ2の形状は円筒形状に限定されず、多角形状であってもよい。
各フィン3には、ヒートパイプ2の先端部2Bを挿入する(ヒートパイプ2の外径よりわずかに大きい内径の)貫通孔9が形成されている。この貫通孔9は、バーリング加工が施されてヒートパイプ2の先端部2Bを保持している。また、各フィン3とヒートパイプ2とは、半田付けで固定されており、フィン3は、アルミニウムなどの熱伝導性の良好な金属製の薄板状の板材によって形成されている。なお、この具体例では、ヒートパイプ2とフィン3との接合方法、およびベース部4とヒートパイプ2との接合方法は、適宜の方法を使用することができる。
つぎに冷却装置の作用について説明する。まず、電子部品(発熱体)8で発生した熱がベース部4に伝達される。したがって、ベース部4がヒートパイプ2の入熱部となる。このベース部4に熱が伝えられると、ヒートパイプ2の内部の作動流体が蒸発し、その蒸気がその内部の温度および圧力の低い箇所に移動する。一方、ベース部4に伝達された熱は、ベース部4から温度差のある上昇方向へ伝達される。具体的には、ベース部4の熱は、凹溝4Aからヒートパイプ2を経由して各フィン3に伝達される。熱が伝達されたヒートパイプ2の内部では、作動流体の有する熱が放出され、その作動流体が凝縮して液化する。その後、作動流体は、重力によってベース部4側に還流され、電子部品8の熱によって再度蒸発する。ベース部4の凹溝4Aには、複数本のヒートパイプ2の基端部2Aが嵌め込まれているので、ヒートパイプ2とベース部4との接触面積を大きくすることができる。そのため、ヒートパイプ2とベース部4との熱伝達面積が広くなるので、ベース部4の熱を効率良くヒートパイプ2の基端部2Aに伝達することができる。その結果、冷却装置1では、ヒートパイプ2によって、フィン3に効率良く熱を伝達することができるので、冷却装置1の冷却性能を向上させることができる。
この具体例では、強制冷却するため、ファン5から冷却装置1に向けて送風が行われる。ファン5によって送られた冷却空気は、フィン3の流入口に向かって進む。間隙7の内部に進入した冷却空気は、間隙7の壁部であるフィン3に沿って移動する。ファン5を間隙7に近い位置に配置した場合には、間隙7に直接冷却風が供給される。フィン3には、ヒートパイプ2から電子部品8に生じる熱が伝達されている。このフィン3に沿って冷却空気が流通することにより、冷却空気とフィン3とで熱交換が行われる。
上述したように、冷却装置1ではベース部4およびフィン3を縮小することなく、ベース部4の平面形状における星形の2つの対角線の各端点を結んで形成される正方形あるいは長方形の領域の範囲内に、ヒートパイプ2と、フィン3と、ファン5とが配置されているので、冷却装置1の冷却性能を担保しつつ、前記冷却装置1をコンパクト化できる。また、冷却装置1を電子機器の筐体等に配置した場合、前記筐体内部のデッドスペースを低減できるため、他の電子部品の配置の自由度が向上し、電子機器の設計の自由度を向上できる。さらに、ヒートパイプ2とベース部4との固定部分が大きく形成されているので、ヒートパイプ2とベース部4とを固定し易くすることができる。そして、ヒートパイプ2の基端部2Aは電子部品に対して可及的に近い位置に設けられるので、ヒートパイプ2に対する熱伝達抵抗を小さくすることができる。
なお、上述の具体例では、フィン3がアルミニウムで形成されているが、この発明のフィンは、この具体例に限定されない。例えば、フィンが銅で形成されていてもよい。また、上述の具体例では、各フィン3とヒートパイプ2とは、半田付けで固定されているが、この発明のフィンおよびヒートパイプにおける固定方法は、この具体例に限定されない。例えば、各フィンとヒートパイプとをカシメなどの任意の固定方法によって固定してもよい。さらに、上述の具体例では、ベース部4の表面が星形状に形成されているが、この発明のベース部は、この具体例に限定されない。要は、ベース部の表面の形状がその表面中心線を挟んで対称となる形状であればよく、ベース部の表面もしくは裏面の各形状は任意の形状にできる。例えば、ベース部の表面を円形、正方形、菱形等の形状に形成してもよく、ベース部の一方の表面を円形に形成し、その他方の裏面を正方形に形成する等、各面を異なる形状に形成してもよい。
1…冷却装置、 2…ヒートパイプ、 2A…基端部、 2B…先端部、 3…フィン、 4…ベース部、 4A…凹溝、 4B…台座部、 5…ファン、 7…間隙、 8…電子部品。
Claims (3)
- 複数のフィンが一定の間隔をあけてヒートパイプに熱授受可能に設けられ、前記フィン同士間の間隙に冷却風を供給する送風ファンが前記フィンの表面先端に設けられているファン付きヒートシンクであって、
前記ヒートパイプがL字状に屈曲しており、
前記ヒートパイプの一方の下部がベース部に熱授受可能に設けられ、
前記ヒートパイプの他方の上部が前記ベース部に対してほぼ垂直に形成され、
前記フィンを、前記ベース部の表面中心から前記送風ファンに向かう方向とは逆の方向にずらし、かつ前記フィンをずらした方向とは反対側でかつ前記ベース部上に前記送風ファンが設けられ、さらに前記ヒートパイプの他方の上部が前記フィンの面方向での中心部に対して前記送風ファン側の反対側に片寄って設けられていることを特徴とするファン付きヒートシンク。 - 前記ベース部に溝が形成され、その溝に前記ヒートパイプの一方の下部が嵌め込まれていることを特徴とする請求項1に記載のファン付きヒートシンク。
- 前記ベース部の下面に、電子部品が取り付け可能な台座部が設けられ、前記ベース部の上面に前記ヒートパイプの一方の下部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のファン付きヒートシンク。
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JP2005083962A JP2006269634A (ja) | 2005-03-23 | 2005-03-23 | ファン付きヒートシンク |
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CN103429047A (zh) * | 2013-02-27 | 2013-12-04 | 上海理工大学 | 散热装置 |
CN104930889A (zh) * | 2014-03-19 | 2015-09-23 | 海尔集团公司 | 一种热交换器及半导体酒柜 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH03100594U (ja) * | 1990-02-01 | 1991-10-21 |
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2005
- 2005-03-23 JP JP2005083962A patent/JP2006269634A/ja active Pending
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