JP2006268074A - Ip画像生成方法、ip画像生成プログラム、記憶媒体およびip画像生成装置 - Google Patents

Ip画像生成方法、ip画像生成プログラム、記憶媒体およびip画像生成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】インテグラル・フォトグラフィ(IP)法に基づく3次元画像再生において、3次元画像を再生するための元となるIP画像を高速に得ることを目的とする。
【解決手段】ボクセル・キュービックの密度とIP画像表示面の解像度をもとに、ボクセル・キュービックのボクセル・キュービック像が、IP画像表示面のピクセルの大きさより大きくなるか、否かを判断し、ボクセル・キュービック像がピクセルよりも大きくなる場合は、従来のレイ・トレーシングで、小さい場合は逆レイ・トレーシングでIP画像を生成する。
【選択図】図4

Description

本発明は複数の物体からなる立体像を得るためのインテグラル・フォトグラフィ画像生成方法を用いたIP画像生成方法、IP画像生成プログラム、記憶媒体およびIP画像生成装置に関するものである。
近年、3次元表示は医学や娯楽の分野で広く使われるようになった。特に、専用の偏光めがねをかけて立体映像を見る方法は映画などでしばしば使われている。最近では、表示装置自体で左右の視差を実現するパララックス・バリアなどの手法も実用化されている。この方法では特殊なめがねが要らない、というメリットを持つ。さらに、ハエの目レンズ(フライ・アイ・レンズ)を利用するインテグラル・フォトグラフィ(IP)法と呼ばれる手法も徐々に普及を始めた。この方法は、観測者がどの位置に移動しても立体像が再生できるという特徴を持つ(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第00/59235号パンフレット
しかしながら、このIP法で3次元画像を得るためには、予めIP画像と呼ばれる画像を生成し、これをフライ・アイ・レンズを通して観察する必要がある。このIP画像を生成するためには、光源から発射された光が物体に当たって、反射し、その光がフライ・アイ・レンズにどの様に入射するか、を精密に計算する必要がある。この処理をレンダリングと呼ぶ。実際には、IP画像表示面における個々のピクセル位置から逆に光線を辿って、レンズの主点を通り、物体のどの位置に到着するかを計算し、その位置における色情報を求めるという手法が一般的である。この手法をレイ・トレーシングと呼ぶ。このレイ・トレーシングは、コンピュータを使って行われるが、非常に多くの演算が必要であり、IP画像を得るには多くの時間を費やしていた。
一方、レンダリング処理を短縮するため、物体側から光線を追跡する、いわば、逆レイ・トレーシング法も提案されている。この方法は、レイ・トレーシングと比較して演算量が少なく、高速である。しかし、この方法は、物体がフライ・アイ・レンズに近いときに十分な解像度のIP画像を得ることができない、という欠点が知られている。これを図17によって詳しく説明する。この例では、3次元の物体はボクセル・キュービックと呼ばれる小さな立方体の集合で表現されている。各ボクセル・キュービックからフライ・アイ・レンズに向けて光線を発射し、光線がレンズの主点を通ってIP画像表示面にぶつかる点を求める。この点を物体色で塗れば、フライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面を見たときに物体が再生される。
ところが、この例ではボクセル・キュービックAとボクセル・キュービックBが隣接しているにもかかわらず、IP画像表示面に描かれるピクセルは、隣接していない。これは、ボクセル・キュービックが小さいながらも大きさを持っているからであり、この大きさを無視して点として取り扱った結果、このように、IP画像表示面上のピクセルが離散的になってしまうのである。別の言い方をすると、ボクセル・キュービックの密度がIP画像の解像度よりも十分大きくない場合、レンズに近いボクセル・キュービックに対応する像は離散的になってしまうのである。このように離散的に描かれたIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察するとその部分が薄く透けているように見える。つまり、物体が正しく再生されないことになる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、正確に物体像を再生するIP画像を得ることができるIP画像生成方法、IP画像生成プログラム、記憶媒体およびIP画像生成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のIP画像生成方法は、物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成したIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生時のIP画像生成方法であって、夫々のボクセル・キュービックに対応するIP画像がIP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断して、IP画像の大きさがピクセルの大きさ以上の場合に、逆レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求め、IP画像の大きさがピクセルの大きさ未満の場合に、レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求めることを特徴とする。
また、本発明のIP画像生成プログラムは、物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成したIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生の際にIP画像を求める手順が記述されたIP画像生成プログラムであって、夫々のボクセル・キュービックに対応するIP画像がIP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断して、IP画像の大きさがピクセルの大きさ以上の場合に、逆レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求め、IP画像の大きさがピクセルの大きさ未満の場合に、レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求める手順が記述されていることを特徴とする。
さらにまた、本発明のIP画像生成装置は、物体が仮想的に複数に分割されてなる夫々のボクセル・キュービックの少なくとも3次元座標と色情報とを含む3次元データを記憶する3次元データ記憶部と、ボクセル・キュービックのIP画像が表示されるIP画像表示面と、IP画像表示面にIP画像を結像するフライ・アイ・レンズと、IP画像を記憶するIP画像記憶手段と、を有し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面のピクセルへIP画像を結像させ、得られたIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生する際にIP画像を得るIP画像生成装置であって、夫々のボクセル・キュービックに対応するIP画像がIP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断する判断手段と、IP画像の大きさがピクセルの大きさ以上の場合に、逆レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求める逆レイ・トレーシング・エンジンと、IP画像の大きさがピクセルの大きさ未満の場合に、レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求めるレイ・トレーシング・エンジンとを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、レイ・トレーシングと逆レイ・トレーシングとを使い分けてIP画像を生成する。そして、レンズから遠い物体は高速に、近い物体は再生像が疎になることなく、正確に物体像を再生することができるIP画像を得ることができる。
本発明の第1の発明のIP画像生成方法は、物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成したIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生時のIP画像生成方法であって、夫々のボクセル・キュービックに対応するIP画像がIP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断して、IP画像の大きさがピクセルの大きさ以上の場合に、逆レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求め、IP画像の大きさがピクセルの大きさ未満の場合に、レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求める。つまり、例えばボクセル・キュービックの密度とIP画像表示面の解像度をもとに、ボクセル・キュービックのIP画像が、IP画像表示面のピクセルの大きさより大きくなるか否かを判断し、ボクセル・キュービック像がピクセルよりも大きくなる場合は、従来のレイ・トレーシングで、小さい場合は逆レイ・トレーシングでIP画像を生成する。この構成により、レンズから遠い物体は高速に、近い物体は再生像が疎になることなく、正確に物体像を再生することができるIP画像を得ることができる。
本発明の第2の発明のIP画像生成方法は、第2の発明のIP画像生成方法において、フライ・アイ・レンズの主点の位置に基づいて、フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標と該直交軸座標の任意の座標値におけるボクセル・キュービックの大きさとの関係を表すテーブルを用意し、テーブルに基づいて、ボクセル・キュービックに対応するIP画像がIP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断する。つまり、例えば、ボクセル・キュービックのXまたはY座標ごとにIP画像がピクセルの大きさに等しくなるZ座標を予め求めておき、テーブルに記憶することによって、IP画像を求める際に、このテーブルを参照しながら、ボクセル・キュービックのZ座標の値がテーブルに記憶されているZ座標の値より離れていれば、逆レイ・トレーシングによってIP画像を求め、近くにあれば、レイ・トレーシングによってIP画像を求める。この構成により、演算量の多いレイ・トレーシングを最小にすることができる。
本発明の第3の発明のIP画像生成方法は、物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成したIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生時のIP画像生成方法であって、フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標を求めて、直交軸座標上のフライ・アイ・レンズの最大臨界距離を求めて、夫々のボクセル・キュービックの直交軸座標上の座標値の絶対値が、最大臨界距離よりも大きいか否かを判定して、座標値の絶対値が最大臨界距離を越える場合は、逆レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求め、座標値の絶対値が最大臨界距離以内の場合は、レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求める。つまり、例えば、最低の入射角でフライ・アイ・レンズがボクセル・キュービックを捉えた場合を想定し、その像の大きさがIP画像表示面のピクセルの大きさと等しくなるボクセル・キュービックのZ座標の値を最大臨界距離とし、ボクセル・キュービックのZ座標の値が最大臨界距離より離れていれば、逆レイ・トレーシングによってIP画像を求め、近くにあれば、レイ・トレーシングによってIP画像を求める。この構成により、逆レイ・トレーシングを用いるか、レイ・トレーシングを用いるかを非常に少ない演算で判断することができ、処理の高速化を図ることができる。
本発明の第4の発明のIP画像生成方法は、物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成したIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生時のIP画像生成方法であって、フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標上で、複数のボクセル・キュービックを視点から遠い順番にソートして、視点から遠い順番にソートしたボクセル・キュービックを、フライ・アイ・レンズの視点側において、逆レイ・トレーシングが可能な第1グループと、フライ・アイ・レンズの両面に隣接して、レイ・トレーシングが可能な第2グループと、フライ・アイ・レンズの視点と反対側において、逆レイ・トレーシングが可能な第3グループとにグループ分けをして、ソートした順番に沿って、第1のグループについては、逆レイ・トレーシング法により、第2のグループについては、レイ・トレーシング法により、第3のグループについては、逆レイ・トレーシング法により、それぞれIP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成しこれを上書きする。つまり、ボクセル・キュービックを、例えば、Z座標の値をソート・キーとしてソートしておいて、Z座標の値が最大臨界距離を越えるものと、Z座標の絶対値が最大臨界距離以内になるものと、Z座標の絶対値が最大臨界距離以上になるものの3つのグループに分割し、観測者から見て遠い順に処理することによって、同じピクセル位置に写像される複数のボクセル・キュービックが存在しても、自動的に視線手前のボクセル・キュービックの像が上書きされて残るようにした。この構成により、複数のボクセル・キュービックが同じ位置に写像されてもどちらを残すか判断する処理が軽減でき、処理の高速化が期待できる。
本発明の第5の発明のIP画像生成方法は、物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成したIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生時のIP画像生成方法であって、フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標上で、複数のボクセル・キュービックを視点から遠い順番にソートして、視点から遠い順番にソートしたボクセル・キュービックを、フライ・アイ・レンズの視点側において、逆レイ・トレーシングが可能な第1グループと、フライ・アイ・レンズの両面に隣接して、レイ・トレーシングが可能な第2グループと、フライ・アイ・レンズの視点と反対側において、逆レイ・トレーシングが可能な第3グループとにグループ分けをして、第1のグループについては、ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法により、IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成してこれを上書きして、第2のグループについては、ソートした順番と逆の順番で、逆レイ・トレーシング法により、IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルにIP画像が生成されてない場合にのみにIP画像を生成して、第3のグループについては、ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法により、IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成してこれを上書きする。つまり、ボクセル・キュービックを、例えば、Z座標の値をソート・キーとしてソートしておいて、Z座標の値が最大臨界距離を越えるものと、Z座標の絶対値が最大臨界距離以内になるものと、Z座標の絶対値が最大臨界距離以上になるものの3つのグループに分割し、まず、Z座標の値が最大臨界距離を越えるものは、遠い順に処理し、次に、Z座標の絶対値が最大臨界距離以内になるものは近い順に処理し、次に、Z座標の絶対値が最大臨界距離以上になるものは遠い順に処理することによって、処理に時間がかかるレイ・トレーシング時において、IP画像表示面の同じピクセル位置からのレイ・トレーシング処理が重複して行われることを回避する。この構成により、処理に時間がかかるレイ・トレーシング処理が必要以上に行われることがないため、処理の高速化が期待できる。
本発明の第6の発明のIP画像生成方法は、物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成したIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生時のIP画像生成方法であって、フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標上で、複数のボクセル・キュービックを視点から近い順番にソートして、視点から近い順番にソートしたボクセル・キュービックを、フライ・アイ・レンズの視点側において、逆レイ・トレーシングが可能な第1グループと、フライ・アイ・レンズの両面に隣接して、レイ・トレーシングが可能な第2グループと、フライ・アイ・レンズの視点と反対側において、逆レイ・トレーシングが可能な第3グループとにグループ分けをして、第1のグループについては、ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法により、IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルにIP画像が生成されてない場合にのみにIP画像を生成して、第2のグループについては、ソートした順番と逆の順番で、逆レイ・トレーシング法により、IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成してこれを上書きして、第3のグループについては、ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法により、IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルにIP画像が生成されてない場合にのみにIP画像を生成する。つまり、ボクセル・キュービックを、例えば、Z座標をソート・キーとしてソートしておき、観測者から見て近い順に処理し、かつ、既にIP画像が求められている場合は処理をスキップすることによって、逆レイ・トレーシング処理を必要以上に行うことを回避する。この構成により、処理の高速化ができる。
本発明の第7の発明のIP画像生成プログラムは、物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成したIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生の際にIP画像を求める手順が記述されたIP画像生成プログラムであって、夫々のボクセル・キュービックに対応するIP画像がIP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断して、IP画像の大きさがピクセルの大きさ以上の場合に、逆レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求め、IP画像の大きさがピクセルの大きさ未満の場合に、レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求める手順が記述されている。つまり、例えばボクセル・キュービックの密度とIP画像表示面の解像度をもとに、ボクセル・キュービックのIP画像が、IP画像表示面のピクセルの大きさより大きくなるか否かを判断し、ボクセル・キュービック像がピクセルよりも大きくなる場合は、従来のレイ・トレーシングで、小さい場合は逆レイ・トレーシングでIP画像を生成する。この構成により、レンズから遠い物体は高速に、近い物体は再生像が疎になることなく、正確に物体像を再生することができる。
本発明の第8の発明のIP画像生成プログラムは、第7の発明のIP画像生成プログラムにおいて、フライ・アイ・レンズの主点の位置に基づいて、フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標と該直交軸座標の任意の座標値におけるボクセル・キュービックの大きさとの関係を表すテーブルを用意する手順と、テーブルに基づいて、ボクセル・キュービックに対応するIP画像がIP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断する手順とが記述されている。つまり、例えば、ボクセル・キュービックのXまたはY座標ごとにIP画像がピクセルの大きさに等しくなるZ座標を予め求めておき、テーブルに記憶することによって、IP画像を求める際に、このテーブルを参照しながら、ボクセル・キュービックのZ座標の値がテーブルに記憶されているZ座標の値より離れていれば、逆レイ・トレーシングによってIP画像を求め、近くにあれば、レイ・トレーシングによってIP画像を求める。この構成により、演算量の多いレイ・トレーシングを最小にすることができる。
本発明の第9の発明のIP画像生成プログラムは、物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成したIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生の際にIP画像を求める手順が記述されたIP画像生成プログラムであって、フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標を求める手順と、直交軸座標上のフライ・アイ・レンズの最大臨界距離を求める手順と、夫々のボクセル・キュービックの直交軸座標上の座標値の絶対値が、最大臨界距離よりも大きいか否かを判定して、座標値の絶対値が最大臨界距離を越える場合は、逆レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求め、座標値の絶対値が最大臨界距離以内の場合は、レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求める手順とが記述されている。つまり、例えば、最低の入射角でフライ・アイ・レンズがボクセル・キュービックを捉えた場合を想定し、その像の大きさがIP画像表示面のピクセルの大きさと等しくなるボクセル・キュービックのZ座標の値を最大臨界距離とし、ボクセル・キュービックのZ座標の値が最大臨界距離より離れていれば、逆レイ・トレーシングによってIP画像を求め、近くにあれば、レイ・トレーシングによってIP画像を求める。この構成により、逆レイ・トレーシングを用いるか、レイ・トレーシングを用いるかを非常に少ない演算で判断することができ、処理の高速化を図ることができる。
本発明の第10の発明のIP画像生成プログラムは、物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成したIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生の際にIP画像を求める手順が記述されたIP画像生成プログラムであって、フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標上で、複数のボクセル・キュービックを視点から遠い順番にソートする手順と、視点から遠い順番にソートしたボクセル・キュービックを、フライ・アイ・レンズの視点側において、逆レイ・トレーシングが可能な第1グループと、フライ・アイ・レンズの両面に隣接して、レイ・トレーシングが可能な第2グループと、フライ・アイ・レンズの視点と反対側において、逆レイ・トレーシングが可能な第3グループとにグループ分けをする手順と、ソートした順番に沿って、第1のグループについては、逆レイ・トレーシング法により、第2のグループについては、レイ・トレーシング法により、第3のグループについては、逆レイ・トレーシング法により、それぞれIP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成しこれを上書きする手順とが記述されている。つまり、ボクセル・キュービックを、例えば、Z座標の値をソート・キーとしてソートしておいて、Z座標の値が最大臨界距離を越えるものと、Z座標の絶対値が最大臨界距離以内になるものと、Z座標の絶対値が最大臨界距離以上になるものの3つのグループに分割し、観測者から見て遠い順に処理することによって、同じピクセル位置に写像される複数のボクセル・キュービックが存在しても、自動的に視線手前のボクセル・キュービックの像が上書きされて残るようにした。この構成により、複数のボクセル・キュービックが同じ位置に写像されてもどちらを残すか判断する処理が軽減でき、処理の高速化が期待できる。
本発明の第11の発明のIP画像生成プログラムは、物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成したIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生の際にIP画像を求める手順が記述されたIP画像生成プログラムであって、フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標上で、複数のボクセル・キュービックを視点から遠い順番にソートする手順と、視点から遠い順番にソートしたボクセル・キュービックを、フライ・アイ・レンズの視点側において、逆レイ・トレーシングが可能な第1グループと、フライ・アイ・レンズの両面に隣接して、レイ・トレーシングが可能な第2グループと、フライ・アイ・レンズの視点と反対側において、逆レイ・トレーシングが可能な第3グループとにグループ分けをする手順と、第1のグループについては、ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法によりIP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成してこれを上書きして、第2のグループについては、ソートした順番と逆の順番で、逆レイ・トレーシング法により、IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルにIP画像が生成されてない場合にのみにIP画像を生成して、第3のグループについては、ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法によりIP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成してこれを上書きする手順とが記述されている。つまり、ボクセル・キュービックを、例えば、Z座標の値をソート・キーとしてソートしておいて、Z座標の値が最大臨界距離を越えるものと、Z座標の絶対値が最大臨界距離以内になるものと、Z座標の絶対値が最大臨界距離以上になるものの3つのグループに分割し、まず、Z座標の値が最大臨界距離を越えるものは、遠い順に処理し、次に、Z座標の絶対値が最大臨界距離以内になるものは近い順に処理し、次に、Z座標の絶対値が最大臨界距離以上になるものは遠い順に処理することによって、処理に時間がかかるレイ・トレーシング時において、IP画像表示面の同じピクセル位置からのレイ・トレーシング処理が重複して行われることを回避する。この構成により、処理に時間がかかるレイ・トレーシング処理が必要以上に行われることがないため、処理の高速化が期待できる。
本発明の第12の発明のIP画像生成プログラムは、物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成したIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生の際にIP画像を求める手順が記述されたIP画像生成プログラムであって、フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標上で、複数のボクセル・キュービックを視点から近い順番にソートする手順と、視点から近い順番にソートしたボクセル・キュービックを、フライ・アイ・レンズの視点側において、逆レイ・トレーシングが可能な第1グループと、フライ・アイ・レンズの両面に隣接して、レイ・トレーシングが可能な第2グループと、フライ・アイ・レンズの視点と反対側において、逆レイ・トレーシングが可能な第3グループとにグループ分けをする手順と、第1のグループについては、ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法によりIP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルにIP画像が生成されてない場合にのみにIP画像を生成して、第2のグループについては、ソートした順番と逆の順番で、逆レイ・トレーシング法によりIP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成してこれを上書きして、第3のグループについては、ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法によりIP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルにIP画像が生成されてない場合にのみにIP画像を生成する手順とが記述されている。つまり、ボクセル・キュービックを、例えば、Z座標をソート・キーとしてソートしておき、観測者から見て近い順に処理し、かつ、既にIP画像が求められている場合は処理をスキップすることによって、逆レイ・トレーシング処理を必要以上に行うことを回避する。この構成により、処理の高速化ができる。
本発明の第13の発明の記憶媒体は、第6の発明から第12の発明のいずれか1つのIP画像生成プログラムが記憶されている。この構成により、記憶媒体からコンピュータにIP画像生成プログラムを読み込ませることにより、レンズから遠い物体は高速に、近い物体は再生像が疎になることなく、正確に物体像を再生することができるIP画像を得ることができるIP画像生成装置を容易に実現することができる。
本発明の第14の発明のIP画像生成装置は、物体が仮想的に複数に分割されてなる夫々のボクセル・キュービックの少なくとも3次元座標と色情報とを含む3次元データを記憶する3次元データ記憶部と、ボクセル・キュービックのIP画像が表示されるIP画像表示面と、IP画像表示面にIP画像を結像するフライ・アイ・レンズと、IP画像を記憶するIP画像記憶手段と、を有し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面のピクセルへIP画像を結像させ、得られたIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生する際にIP画像を得るIP画像生成装置であって、夫々のボクセル・キュービックに対応するIP画像がIP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断する判断手段と、IP画像の大きさがピクセルの大きさ以上の場合に、逆レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求める逆レイ・トレーシング・エンジンと、IP画像の大きさがピクセルの大きさ未満の場合に、レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求めるレイ・トレーシング・エンジンとを備えている。この構成により、例えばボクセル・キュービックの密度とIP画像表示面の解像度をもとに、ボクセル・キュービックのIP画像が、IP画像表示面のピクセルの大きさより大きくなるか否かを判断し、ボクセル・キュービック像がピクセルよりも大きくなる場合は、従来のレイ・トレーシングで、小さい場合は逆レイ・トレーシングでIP画像を生成する。そのため、レンズから遠い物体は高速に、近い物体は再生像が疎になることなく、正確に物体像を再生することができる。
本発明の第15の発明のIP画像生成装置は、第14の発明のIP画像生成装置において、フライ・アイ・レンズの主点の位置に基づいて、フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標と該直交軸座標の任意の座標値におけるボクセル・キュービックの大きさとの関係を表すテーブルをさらに備え、判断手段は、テーブルに基づいて、ボクセル・キュービックに対応するIP画像がIP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断する。この構成により、例えば、ボクセル・キュービックのXまたはY座標ごとにIP画像がピクセルの大きさに等しくなるZ座標を予め求めておき、テーブルに記憶することによって、IP画像を求める際に、このテーブルを参照しながら、ボクセル・キュービックのZ座標の値がテーブルに記憶されているZ座標の値より離れていれば、逆レイ・トレーシングによってIP画像を求め、近くにあれば、レイ・トレーシングによってIP画像を求める。このため、演算量の多いレイ・トレーシングを最小にすることができる。
本発明の第16の発明のIP画像生成装置は、物体が仮想的に複数に分割されてなる夫々のボクセル・キュービックの少なくとも3次元座標と色情報とを含む3次元データを記憶する3次元データ記憶部と、ボクセル・キュービックのIP画像が表示されるIP画像表示面と、IP画像表示面にIP画像を結像するフライ・アイ・レンズと、IP画像を記憶するIP画像記憶手段と、を有し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面のピクセルへIP画像を結像させ、得られたIP画像を、フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生する際にIP画像を得るIP画像生成装置であって、フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標上のフライ・アイ・レンズの最大臨界距離を求める臨界距離算出部と、夫々のボクセル・キュービックの直交軸座標上の座標値の絶対値が、最大臨界距離よりも大きいか否かを判定する判断手段と、座標値の絶対値が最大臨界距離を越える場合に、逆レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求める逆レイ・トレーシング・エンジンと、座標値の絶対値が最大臨界距離以内の場合に、レイ・トレーシング法により、ボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面のピクセルを求めるレイ・トレーシング・エンジンとを備えている。この構成により、例えば、最低の入射角でフライ・アイ・レンズがボクセル・キュービックを捉えた場合を想定し、その像の大きさがIP画像表示面のピクセルの大きさと等しくなるボクセル・キュービックのZ座標の値を最大臨界距離とし、ボクセル・キュービックのZ座標の値が最大臨界距離より離れていれば、逆レイ・トレーシングによってIP画像を求め、近くにあれば、レイ・トレーシングによってIP画像を求めるので、逆レイ・トレーシングを用いるか、レイ・トレーシングを用いるかを非常に少ない演算で判断することができ、処理の高速化を図ることができる。
本発明の第17の発明のIP画像生成装置は、第14から第16の発明のいずれか1つのIP画像生成装置において、3次元データを入力する3次元データ入力手段をさらに備えている。この構成により、所定の3次元データを入力することにより、所望の3次元画像を得ることができる。
本発明の第18の発明のIP画像生成装置は、第17の発明のIP画像生成装置において、3次元データ入力手段が、物体をスキャニングして3次元データを得るスキャナである。この構成により、物体の3次元データを取り込み、その後で、その物体の3次元像をリアルに再生することができる。
本発明の第19の発明のIP画像生成装置は、第17の発明のIP画像生成装置において、3次元データ入力手段が、記憶媒体に記憶された3次元データを読みとる3次元データメディア読み取り手段である。この構成により、予め3次元データが蓄積されたメディアからデータを読み取ることができ、これをリアルな3次元像として再生することができる。
本発明の第20の発明のIP画像生成装置は、第17の発明のIP画像生成装置において、3次元データ入力手段が、3次元データを蓄積した装置と通信をすることにより、3次元データを得る3次元データ通信手段である。これにより、離れている相手から送られてきた3次元データを受信して観測者の近くにて3次元像を再生することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態においては、フライ・アイ・レンズに直交する軸方向を、Z軸方向あるいは視線方向として説明し、所定の物体(例えば、フライ・アイ・レンズ)に対して、観測者から遠い側を「奥側」あるいは「向こう側」、観測者に近い側を「手前側」と表現して説明するが、装置の方向は、これに限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明にかかる実施の形態1のIP画像生成装置の機能ブロック図である。図1において、101は3次元データ入力手段、104は3次元データ記憶手段としての3次元データ記憶部、105はパラメータ記憶部、106は臨界距離算出部、108は逆レイ・トレーシング・エンジン、109はレイ・トレーシング・エンジン、110はIP画像記憶手段としてのIP画像メモリ、111はIP画像表示面、112はフライ・アイ・レンズ、113は制御部である。
3次元データ入力手段101は、ボクセル・キュービックの3次元データ、すなわち、ボクセル・キュービックのX,Y,Z座標および色情報を、外部機器や記憶媒体等から入力する。3次元データ記憶部104は、この3次元データ、すなわち、ボクセル・キュービックのX,Y,Z座標と色情報とを一時的に記憶する。
パラメータ記憶部105は、この3次元データをレンダリングするために必要なパラメータを記憶している。このパラメータには、例えば以下のものが含まれている。
・フライ・アイ・レンズ112の直径
・レンズ112の主点面とIP画像表示面111との距離
・レンズ112の幾何学的配置
・ボクセル・キュービックの密度(ボクセル・キュービックの一辺の長さ)
・IP画像のピクセルの大きさ(ピクセル・サイズ)
臨界距離算出部106は、パラメータ記憶部105を参照し、ボクセル・キュービックのXまたはY座標に依存して、IP画像表示面111に投影されるボクセル・キュービック像の大きさがIP画像表示面111上のピクセルサイズと等しくなるZ座標の値(以下、臨界距離と呼ぶ)を算出する。
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、ボクセル・キュービックからフライ・アイ・レンズ112の主点を通る光線を仮想的に追跡して、IP画像表示面111と交差するピクセル位置を演算によって求め、そのボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面111上のピクセルが所謂「ボクセル・キュービックの色で塗ったもの」であると決定する。
レイ・トレーシング・エンジン109は、IP画像表示面を構成する各ピクセルからフライ・アイ・レンズ112の主点を通る光線を仮想的に追跡して、すべてのボクセル・キュービックと交差するか否かを演算によって判断し、交差する場合は、そのボクセル・キュービックに対応するIP画像表示面上のピクセルが所謂「ボクセル・キュービックの色で塗ったもの」であると決定する。IP画像メモリ110は、レンダリングの結果を蓄積する。IP画像表示面111は、IP画像メモリに蓄積されたデータに基づいて画像を表示する。制御部113は、全体の制御を行なう。
図2は本発明にかかる実施の形態1のIP画像生成装置を特に具体的なハードウェアと関連付けて示す装置ブロック図である。図2において、3次元データ入力手段101は、具体的には、3次元スキャナによって構成されている。3次元データ記憶部104は、RAMによって構成されている。パラメータ記憶部105は、ROMによって構成されている。IP画像メモリ110は、V−RAMによって構成されている。IP画像表示面111は、LCD(液晶ディスプレイ)によって構成されている。臨界距離算出部106、逆レイ・トレーシング・エンジン108、レイ・トレーシング・エンジン109、および制御部113は、中央処理装置(CPU)301が、パラメータ記憶部105に記憶されているプログラムを、パラメータ記憶部105に記憶されている種々のデータを参照しながら、3次元データ記憶部104に記憶されているデータを参照したり、変更したりしながら実行することによって構成されている。
ここで、ボクセル・キュービックとフライ・アイ・レンズ112との幾何学的な位置関係は、図3の本発明にかかる実施の形態1によるボクセル・キュービックとIP画像表示面上にできるボクセル・キュービックの像の幾何学的関係を示す図に示すような位置関係にある。このとき、
ボクセル・キュービックに対応するIP画像の大きさdは、
d=(X+Δ)×s/(Z−Δ)−(X×Δ)×s/(Z+Δ) ……(式1)
となる。ここで、
ボクセル・キュービックの一辺の長さ=2Δ
レンズ112の直径=2r
レンズ112の主点からボクセル・キュービックの中心までのZ方向距離=Z
レンズ112の主点からボクセル・キュービックの中心までのX方向距離=X
レンズ112の主点とIP画像表示面との距離=s
である。
この式を整理すると、
d=2×s×Δ×(X+Z)/(Z2−Δ2) ……(式2)
となる。したがって、今、IP画像表示面上の描画サイズ(ピクセルの大きさ)がεであるとすると、
ε≧d
を満たすボクセル・キュービックはX、Zの座標によって決定できることが分かる。
これにより、d=εとおいて(式2)を、ZについてZ≧0の範囲で解くと、
Z={s×Δ+(s2×Δ2+d2×Δ2+2×d×s×Δ×X)0.5}/d……(式3)
となり、Xの値が決まればZの値を決定できることが分かる。
ボクセル・キュービックのX座標の値は離散的であるため、Xの値ごとにZの値を求めてテーブル化しておけば、
ε≧dを満たす、Z(X)=臨界距離(X)
がテーブル化できることが分かる。(式2)が、Z≧0で減少関数であることを考慮すると、あるボクセル・キュービックについて、このテーブルによって臨界距離を求めて、Z座標の値と比較すれば、対応するIP画像のサイズがピクセルサイズより大きいか否かがわかる。すなわち、Z座標が臨界距離より大きければ、IP画像の大きさはピクセルサイズより小さくなる。
なお、本説明ではXとZの2次元で説明したが、3次元においても、同様の計算でY方向の描画サイズを決定できる。ここでは、説明を割愛する。
さらに、dが最大になるのはボクセル・キュービックをレンズ112が最低の入射角で捉える場合であることを考慮すると、このとき、
r=(X+Δ)×s/(Z−Δ) ……(式4)
が成り立つ。(式1)、(式4)よりXを消去して、dを求めると、
d(max)=2×Δ×(s+r)/(Z+Δ) ……(式5)
となる。
したがって、ボクセル・キュービックのZ座標の値が、
ε≧d(max)
を満たすならば、隣接したボクセル・キュービックに対するIP画像は、不連続になることはない、ということが保証できる。よって、ε=d(max)とおいて、(式5)をZについて解くと、
Z≧ε×Δ/(Δ×s+Δ×r−ε)=最大臨界距離
となり、最低の入射角でボクセル・キュービックを捉える場合でもIP画像が連続になることが保証できる。したがって、X(あるいはY)の座標に関係なくZ座標の値が最大臨界距離よりも大きければ、対応するIP画像はピクセルサイズεよりも大きくなる(逆は成り立たない。ボクセル・キュービックの位置がレンズ112に対してかならず最低の入射角を実現する位置にあるとは限らないので、Z座標の値が最大臨界距離より小さくても、IP画像の大きさがεより大きくなることがある。例えば、レンズ112の主点のほぼ真上に位置するボクセル・キュービックは、Z座標の値が臨界距離よりも大きくても、その像の大きさがεより大きいことがありうる)。
以上のことを踏まえた上で、IP画像生成装置の動作について説明する。まず、図4のフローチャートに沿って全体の動作の概略を説明し、その後に図5および図7のフローチャートによって、レンダリング処理の詳細を説明する。図4において、
(ステップ:S501)
3次元データ入力手段101により、物体の3次元データを取り込む。取り込まれる物体のデータは、予め指定されていた分解能でボクセル・キュービックに分割された夫々のX,Y,Z座標とボクセル・キュービックの物体色を含んでいる。これらのデータおよび物体の分解能を制御部113が受け取り、3次元データ記憶部104に書き込む。
(ステップ:S502)
次に、制御部113は、3次元データ記憶部104を参照し、ボクセル・キュービックの分解能、すなわち、「ボクセル・キュービックの一辺の長さ(=2Δ)」と、予め設定されていた「フライ・アイ・レンズ112の主点とIP画像表示面との距離(=s)」、「フライ・アイ・レンズ112の直径(=2r)」「IP画像表示面のピクセルの大きさ(=ε)」をパラメータ記憶部105に書き込む。
(ステップ:S503)
制御部113は3次元データ記憶部104を参照し、Z座標の値をソートキーとして降順(観測者から見て遠い順)に並べ替えを行い、再び、3次元データ記憶部104に書き込む。
(ステップ:S504)
制御部113は臨界距離算出部106に最大臨界距離を算出するよう要求する。すると、臨界距離算出部106は、パラメータ記憶部105を参照して前述の計算式から最大臨界距離を算出し、パラメータ記憶部105に書き加える。
(ステップ:S505)
制御部113、パラメータ記憶部105を参照して、ステップ:S504で求めた臨界距離をもとに、3次元データ記憶部104に記憶されたデータを3つのグループ、すなわち、観測者からみてフライ・アイ・レンズ112の向こう側にあるZ座標の値が最大臨界距離よりも大きいボクセル・キュービックの集合(以降、第1のグループと呼ぶ)とフライ・アイ・レンズ112の付近でZ座標の値の絶対値が最大臨界距離よりも小さいボクセル・キュービックの集合(以降、第2のグループと呼ぶ)とフライ・アイ・レンズ112の手前でZ座標の値の絶対値が最大臨界距離よりも大きいボクセル・キュービックの集合(以降、第3のグループと呼ぶ)に分離する。ここでは、フライ・アイ・レンズ112の向こう側をZ座標の正側としている。なお、このステップ:S505は、ボクセル・キュービックの直交軸座標(Z軸座標)上の座標値が、最大臨界距離よりも大きいか否かを判定する判断手段を構成している。同時に、このステップ:S505は、ボクセル・キュービックに対応するIP画像がIP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断する判断手段を構成している。
つまり、フライ・アイ・レンズ112に直交する視点と反対側を正側とする直交軸座標において、フライ・アイ・レンズ112から視点と反対側に第1の最大臨界距離だけ離れた位置を第1の臨界位置、フライ・アイ・レンズ112から視点側に第2の最大臨界距離だけ離れた位置を第2の臨界位置とした場合に、直交軸座標の座標値が、第1の臨界位置を超える第1のグループと、第1の臨界位置以下で、第2の臨界位置を超える第2のグループと、第2の臨界位置以下の第3のグループとにグループ分けをする。そして、グループの境界を示すデータを3次元データ記憶部104に書き加える。
(ステップ:S506)
制御部113は、3次元データ記憶部104に記憶された、第1のグループに属するボクセル・キュービックに対して、逆レイ・トレーシング・エンジン108にレンダリングを要求する。このときの、レンダリング処理(逆レイ・トレーシング)の詳細については後に説明する。レンダリングの結果はIP画像メモリ110に書き込まれる。
(ステップ:S507)
制御部113は、3次元データ記憶部104に記憶された、第2のグループに属するボクセル・キュービックに対して、レイ・トレーシング・エンジン109にレンダリングを要求する。このときの、レンダリング処理(レイ・トレーシング)の詳細については後に説明する。レンダリングの結果はIP画像メモリ110に書き込まれる。
(ステップ:S508)
制御部113は、3次元データ記憶部104に記憶された、第3のグループに属するボクセル・キュービックに対して、逆レイ・トレーシング・エンジン108にレンダリングを要求する。このときの、レンダリング処理の詳細については後に説明する。レンダリングの結果はIP画像メモリ110に書き込まれる。
このような手順によりIP画像メモリ110に書き込まれた内容をIP画像表示面111に表示し、フライ・アイ・レンズ112を通して観察すると、3次元データ入力手段101で入力した物体と同様の物体が3次元像として得られる。
なお、上述のようにステップ:S505は、ボクセル・キュービックの直交軸座標(Z軸座標)上の座標値が、最大臨界距離よりも大きいか否かを判定する判断手段を構成している。フライ・アイ・レンズ112の座標値が零である場合、ボクセル・キュービックの座標値は、フライ・アイ・レンズ112の向こう側か手前側かの如何に関わらず、その絶対値を最大臨界距離と比較するようにしてもよい。この場合、2つのグループに分かれることになるが、ステップ:S506とステップ:S508にて行われる逆レイ・トレーシング処理は、同様なものなので問題はない。
次に、各レンダリング処理の詳細について、図5および図7のフローチャートに基づいて説明する。まず、図5のフローチャートにしたがって、ステップ:S506の逆レイ・トレーシング処理について説明する。
(ステップ:S601)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、最初のボクセル・キュービック(VC)に注目する。
(ステップ:S602)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、最初のレンズに注目する。
(ステップ:S603)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、注目しているレンズとボクセル・キュービックの位置関係からIP画像のピクセル位置を計算する。すなわち、注目しているボクセル・キュービックから注目しているレンズの主点に向けて光線を発射した場合に、IP画像表示面のどの位置に光線が当たるかを幾何学的な位置関係から算出する(ピクセルの座標を算出する)。
(ステップ:S604)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、ステップ:S603で求めたピクセル位置、すなわちIP画像メモリ110において求めたピクセル位置を表すアドレスにボクセル・キュービックの色情報を書き込む。ここで、色情報を書き込む場合、すでに、別のボクセル・キュービックの色情報が求めたピクセル位置に書き込まれていることがありうる。図6はこのときの様子を示している。図6のように視点とレンズの主点とを結ぶ直線上に2つの複数のボクセル・キュービックが存在する場合、IP画像表示面の同じピクセル位置に、色情報を書き込むことになる。しかしながら、ボクセル・キュービックのデータはZ軸に対して遠い順にソートされているため、すでに求めたピクセル位置に色情報が書き込まれていても、そのまま上書きすればよい。なぜならば、Z座標の値が小さいボクセル・キュービックの方が常に視線手前にあることが保証できるからである。このようにすれば、視線手前に存在するボクセル・キュービックの色情報が常に上書きされるため、3次元像を観察した際に「本来見えないはずのものが見える」という現象が発生するのを防ぐことができる。
(ステップ:S605)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、すべてのレンズについて処理を終了したか否かを判断する。終了していればステップ:S606へ、さもなければ、ステップ:S607へ進む。
(ステップ:S606)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、すべてのボクセル・キュービックについて処理を終了したか否かを判断する。終了していなければ、ステップ:S608へ進む。さもなければ、処理を終了する。
(ステップ:S607)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、注目するレンズを次のレンズに変更する。ステップ:S603へ進む。
(ステップ:S608)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、注目するボクセル・キュービックを次のボクセル・キュービックに変更する。ステップ:S602へ進む。
以上のようにして、与えられたボクセル・キュービックすべてに対してIP画像を求める処理が終了する。なお、本実施の形態では、注目するレンズの変更順序については特に触れていないが、例えば、左上から右下に向かって、主走査方向を上下にとり、副走査方向を左右にとる方法などが考えられる。また、上から下へ千鳥足で走査する方法やインターリーブの考え方によって個々のレンズに特別な順序を与える方法も考えられるが、いずれも、本発明の主旨とはなんら変わりない。
次に、ステップ:S507のレイ・トレーシング処理について図7のフローチャートにしたがって説明する。
(ステップ:S801)
レイ・トレーシング・エンジン109は、IP画像表示面111上の最初のピクセルに注目する。
(ステップ:S802)
レイ・トレーシング・エンジン109は、注目しているピクセルがすでに処理済みであるか否か判断する。処理済であれば、ステップ:S809へ、さもなければ、ステップ:S803へ進む。
(ステップ:S803)
レイ・トレーシング・エンジン109は、最初のボクセル・キュービックに注目する。ここで、最初とは、第2グループに属するボクセル・キュービックの中で最後尾に位置するものである。つまり、ボクセル・キュービックを手前から向こうに向かって処理することになる。
(ステップ:S804)
レイ・トレーシング・エンジン109は、注目しているピクセルの座標位置からレンズの主点を通して、注目しているボクセル・キュービックを捉えることができるか、すなわち、「注目しているピクセル」と「レンズ(注目しているピクセルの真上にあるレンズ)の主点」と「注目しているボクセル・キュービック」が同一直線上に存在するかを幾何学的な位置関係から計算する。この計算法はレイ・トレーシング法における「交差判定法」としていろいろな方法が提案されているが、ここでは詳細を説明しない。主点を通して捉えることができれば、ステップ:S805へ、さもなければ、ステップ:S806へ進む。
(ステップ:S805)
レイ・トレーシング・エンジン109は、IP画像メモリ110の注目しているピクセルを表すアドレスに、注目しているボクセル・キュービックの色情報と「色情報が書き込まれている」ことを示すデータを書き込む。ここでは、色情報を24ビットで表現する。そして、IP画像メモリ110は1ピクセル当り32ビットを割り当てている。最上位の1ビットは「色情報が書き込まれているか否か」を表す。下位の24ビットが色情報である。最初、IP画像メモリには、すべてのピクセルについて「色情報が書き込まれていない」を意味するデータが設定されている。
(ステップ:S806)
レイ・トレーシング・エンジン109は、与えられたすべてのボクセル・キュービックに対して処理が終了したか否かを判断する。終了していれば、ステップ:S808へ、さもなければ、ステップ:S807へ進む。
(ステップ:S807)
レイ・トレーシング・エンジン109は、注目しているボクセル・キュービックを次に変更する。ここで、次とは、ソートされた順序でひとつ前を意味する。すなわち、ボクセル・キュービックをZ方向手前から向こうに向かって処理するのである。ステップ:S804へ進む。
(ステップ:S808)
レイ・トレーシング・エンジン109は、IP画像表示面111上のすべてのピクセルについて処理が終了したか否かを判断する。終了していなければ、ステップ:S809へ、さもなければ、処理を終了する。
(ステップ:S809)
レイ・トレーシング・エンジン109は、注目しているピクセルを次に変更する。ステップ:S802へ進む。
以上のように、本実施の形態のIP画像生成方法は、3次元物体の構成情報(ボクセル・キュービック)の密度とIP画像表示面の解像度をもとに、ボクセル・キュービックのボクセル・キュービック像が、IP画像表示面のピクセルの大きさより大きくなるか、否かを判断し、ボクセル・キュービック像がピクセルよりも大きくなる場合は、従来のレイ・トレーシングで、小さい場合は逆レイ・トレーシングでIP画像を生成する。これにより、レンズから遠い物体は非常に高速に、近い物体は、「再生像が疎になる」ことなく、正確に物体像を再生するIP画像を得ることができる。
また、本実施の形態のIP画像生成方法は、最低の入射角でフライ・アイ・レンズがボクセル・キュービックを捉えた場合を想定し、その像の大きさがIP画像表示面のピクセルの大きさと等しくなるボクセル・キュービックのZ座標の値を最大臨界距離とし、ボクセル・キュービックのZ座標の値が最大臨界距離より離れていれば、逆レイ・トレーシングによってIP画像を求め、近くにあれば、レイ・トレーシングによってIP画像を求める。これにより、逆レイ・トレーシングを用いるか、レイ・トレーシングを用いるかを非常に少ない演算で判断することができ、処理の高速化が期待できる。
なお、このように最大臨界距離を基準にしてレイ・トレーシング、逆レイ・トレーシングを用いることが好ましいが、最大臨界距離より少し大きな値を基準にして、レイ・トレーシング、逆レイ・トレーシングを用いることによっても、従来に比して処理の高速化を図れることができる。このとき、最大臨界距離より少し大きな値を基準にすれば、レイ・トレーシングを用いる処理は増加するが、全体の処理からすれば微増であり、実用上何ら問題ない。
また、本実施の形態のIP画像生成方法は、ボクセル・キュービックをZ座標の値をソート・キーとしてソートしておいて、Z座標の値が最大臨界距離を越えるものと、Z座標の絶対値が最大臨界距離以内になるものと、Z座標の絶対値が最大臨界距離以上になるものの3つのグループに分割し、観測者から見て遠い順に処理することによって、同じピクセル位置に写像される複数のボクセル・キュービックが存在しても、自動的に視線方向手前側のボクセル・キュービックの像が上書きされて残るようにしている。これにより、複数のボクセル・キュービックが同じ位置に写像されてもどちらを残すか判断する処理が軽減でき、処理の高速化が期待できる。
また、本実施の形態のIP画像生成方法は、ボクセル・キュービックをZ座標の値をソート・キーとしてソートしておいて、Z座標の値が最大臨界距離を越えるものと、Z座標の絶対値が最大臨界距離以内になるものと、Z座標の絶対値が最大臨界距離以上になるものの3つのグループに分割し、まず、Z座標の値が最大臨界距離を越えるものは、遠い順に処理し、次に、Z座標の絶対値が最大臨界距離以内になるものは近い順に処理し、次に、Z座標の絶対値が最大臨界距離以上になるものは遠い順に処理することによって、処理に時間がかかるレイ・トレーシング時において、IP画像表示面の同じピクセル位置からのレイ・トレーシング処理が重複して行われることを回避する。これにより、処理に時間がかかるレイ・トレーシング処理が必要以上に行われることがないため、処理の高速化が期待できる。
このように、本実施の形態のIP画像生成方法は、Z座標の値がフライ・アイ・レンズに近いボクセル・キュービックについてはレイ・トレーシングによってIP画像が求められるため、隣接したボクセル・キュービックに対する像がIP画像表示面上でも連続になるように描画される。したがって、「レンズ付近の3次元像の色が薄くなる」、あるいは、「向こう側が透けて見える」といった現象を回避できる。
また、ボクセル・キュービックを手前から処理しているが、すでに、色情報が書き込まれているピクセルについては処理をスキップするため、視線手前の色情報を向こう側にあるボクセル・キュービックの色情報で上書きすることを防ぐと同時に交差判定を行う手間を回避している。
なお、本実施の形態では、注目するピクセルの変更順序については特に触れていないが、例えば、左上から右下に向かって、主走査方向を上下にとり、副走査方向を左右にとる方法などが考えられる。また、レンズ毎にその真下に位置するピクセルを処理し、注目するレンズを移動していく方法も考えられるが、いずれも、本発明の主旨とはなんら変わりない。
次に、ステップ:S508の逆レイ・トレーシング処理についてであるが、この処理は、前述の逆レイ・トレーシングの処理(ステップ:S506)と同様なので割愛する。
なお、ここでは、物体を立方体(ボクセル・キュービック)に分解してモデリングしているが、立方体の代わりに球や直方体を用いても本発明の主旨にかわりない。
(実施の形態2)
図8は本発明にかかる実施の形態2のIP画像生成装置の機能ブロック図である。図9は本発明にかかる実施の形態2のIP画像生成装置を特に具体的なハードウェアと関連付けて示す装置ブロック図である。図8および図9において、本実施の形態のIP画像生成装置においては、3次元データ入力手段として、ボクセル・キュービックのX,Y,Z座標と色情報を記録したメディアを読み取る、3次元メディア読み取り手段102が設けられている。3次元メディア読み取り手段102は、図9に示されるように、具体的には、DVDドライブで構成されている。また、本実施の形態のIP画像生成装置においては、XまたはY座標と臨界距離の関係を対応付けて記憶する、臨界距離記憶テーブル107が設けられている。その他の構成は、実施の形態1のIP画像生成装置と同様である。
このように構成された本実施の形態のIP画像生成装置について、図10乃至図12のフローチャートに沿って動作を説明する。まず、図10のフローチャートに従って、全体の動作の概略を説明し、その後、図11および図12により、レンダリング処理の詳細を説明する。図10において、
(ステップ:S1101)
制御部113は、3次元データメディア読み取り手段102により、予めメディアに記憶されている物体の3次元データを取り込む。取り込まれる物体のデータは、予め決められた分解能でボクセル・キュービックに分割され、それぞれのX,Y,Z座標およびボクセル・キュービックの物体色である。これらデータおよび物体の分解能を制御部113が受け取り、3次元データ記憶部104に書き込む。
(ステップ:S1102)
制御部113は、3次元データ記憶部104を参照し、ボクセル・キュービックの分解能、すなわち、「ボクセル・キュービックの一辺の長さ(=2Δ)」と、予め設定されていた「フライ・アイ・レンズの主点とIP画像表示面との距離(=s)」、「フライ・アイ・レンズの径(=2r)」「IP画像表示面のピクセルの大きさ(=ε)」をパラメータ記憶部105に書き込む。
(ステップ:S1103)
制御部113は3次元データ記憶部104を参照し、Z座標の値をソートキーとして降順(観測者から見て遠い順)に並べ替えを行い、再び、3次元データ記憶部104に書き込む。ここでは、視線方向の観測者から見て遠い側をZ軸の正側としている。
(ステップ:S1104)
制御部113は、臨界距離算出部106に臨界距離を算出するよう要求する。すると、臨界距離算出部106は、パラメータ記憶部105を参照して、ボクセル・キュービックが離散的に存在しうる座標を算出し、さらに、前述の計算式から各X(あるいはY)座標に対応する最大臨界距離を算出し、結果を臨界距離記憶テーブル107に書き込む。
(ステップ:S1105)
制御部113は、3次元データ記憶部104を参照し、最初のボクセル・キュービックに注目する。
(ステップ:S1106)
制御部113は、臨界距離記憶テーブル107を参照し、現在注目しているボクセル・キュービックのX,Y,Z座標からZ座標の値が最大臨界距離を超えているか否かを判断する。超えている場合は、ステップ:S1108へ、さもなければ、ステップ:S1107へ進む。ここで、ステップ:S1106は、臨界距離記憶テーブル107に基づいて、ボクセル・キュービックに対応するIP画像がIP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断する判断手段を構成している。
(ステップ:S1107)
制御部113は、注目しているボクセル・キュービックに対して逆レイ・トレーシングでIP画像を求めることを要求する。結果はIP画像メモリ110に書き込まれる。逆レイ・トレーシング処理の詳細は後述する。ステップ:S1109へ進む。
(ステップ:S1108)
制御部113は、注目しているボクセル・キュービックに対してレイ・トレーシングでIP画像を求めることを要求する。結果はIP画像メモリ110に書き込まれる。逆レイ・トレーシング処理の詳細は後述する。
(ステップ:S1109)
制御部113は、すべてのボクセル・キュービックに関して処理が終了しているか否かを判断する。終了していなければ、ステップ:S1110へ、さもなければ、処理を終了する。
(ステップ:S1110)
制御部113は、現在注目しているボクセル・キュービックから次へ変更する。ステップ:S1106へ進む。
以上のように、IP画像メモリ110に書き込まれた内容をIP画像表示面111に表示し、フライ・アイ・レンズ112を通して観察すると、3次元データメディア読み取り手段102から読み出した物体と同様の物体が3次元像として得られる。
次に、各レンダリング処理の詳細について、図11および図12のフローチャートに基づいて説明する。まず、図11のフローチャートにしたがって、ステップ:S1107の逆レイ・トレーシング処理について説明する。ここで、逆レイ・トレーシング・エンジン108は、制御部113より処理すべきボクセル・キュービックを1つ渡されている。
(ステップ:S1201)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、最初のレンズに注目する。
(ステップ:S1202)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、注目しているレンズと与えられたボクセル・キュービックの位置関係からIP画像のピクセル位置を計算する。すなわち、注目しているボクセル・キュービックから注目しているレンズの主点に向けて光線を発射した場合に、IP画像表示面のどのピクセル位置に光線が当たるかを幾何学的な位置関係から算出する(ピクセルの座標を算出する)。
(ステップ:S1203)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、ステップ:S1202で求めたピクセル位置、すなわちIP画像メモリ110において求めた位置を表すアドレスにボクセル・キュービックの色情報を書き込む。ここで、色情報を書き込む場合、すでに、別のボクセル・キュービックの色情報が求めたピクセル位置に書き込まれていることがありうるが、そのまま上書きする。このようにすれば、視線手前に存在するボクセル・キュービックの色情報が常に上書きされるため、3次元像を観察したと際に「本来見えないはずのものが見える」という現象が発生するのを防ぐことができる。
(ステップ:S1204)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、すべてのレンズについて処理を終了したか否かを判断する。終了しなければ、ステップ:S1205へ、さもなければ、処理を終了する。
(ステップ:S1205)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、注目するレンズを次のレンズに変更する。ステップ:S1202へ進む。
以上のようにして、与えられたボクセル・キュービックに対してIP画像を求める処理が終了する。
なお、本実施の形態では、注目するレンズの変更順序については特に触れていないが、例えば、左上から右下に向かって、主走査方向を上下にとり、副走査方向を左右にとる方法などが考えられる。また、上から下へ千鳥足で走査する方法やインターリーブの考え方によって個々のレンズに特別な順序を与える方法も考えられるが、いずれも、本発明の主旨とはなんら変わりない。
次に、図12のフローチャートにしたがって、ステップ:S1108のレイ・トレーシング処理について説明する。ここで、レイ・トレーシング・エンジン109は制御部113より、処理すべきボクセル・キュービックをひとつ渡されている。
(ステップ:S1301)
レイ・トレーシング・エンジン109は、IP画像表示面111上の最初のピクセルに注目する。
(ステップ:S1302)
レイ・トレーシング・エンジン109は、注目しているピクセルの座標位置からレンズの主点を通して、注目しているボクセル・キュービックを捉えることができるか、すなわち、「注目しているピクセル」と「レンズ(注目しているピクセルの真上にあるレンズ)の主点」と「注目しているボクセル・キュービック」が同一直線上に存在するかを幾何学的な位置関係から計算する。この計算法はレイ・トレーシング法における[交差判定法]としていろいろな方法が提案されているがここでは詳細を説明しない。主点を通して捉えることができれば、ステップ:S1303へ、さもなければ、ステップ:S1304へ進む。
(ステップ:S1303)
レイ・トレーシング・エンジン109は、IP画像メモリ110の注目しているピクセルを表すアドレスに、注目しているボクセル・キュービックの色情報を書き込む。ここで、逆レイ・トレーシング処理のところで説明したように、すでに、注目しているピクセルに色情報が書き込まれている場合もあるが、構わず上書きを行うことによって、視点に近いボクセル・キュービックの色情報が勝ち残ることになり、3次元像を再生したときに「本来見えないはずの部分が見える」といった現象を避けることができる。
(ステップ:S1304)
レイ・トレーシング・エンジン109は、IP画像表示面111上のすべてのピクセルについて処理が終了したか否かを判断する。終了していなければ、ステップ:S1305へ、さもなければ、処理を終了する。
(ステップ:S1305)
レイ・トレーシング・エンジン109は、注目しているピクセルを次に変更する。ステップ:S1302へ進む。
以上のように、本実施の形態のIP画像生成方法は、ボクセル・キュービックのXまたはY座標ごとにIP画像がピクセルの大きさに等しくなるZ座標を予め求めておき、これをテーブルに記憶しておくことによって、IP画像を求める際に、このテーブルを参照しながら、ボクセル・キュービックのZ座標の値がテーブルに記憶されているZ座標の値より離れていれば、逆レイ・トレーシングによってIP画像を求め、近くにあれば、レイ・トレーシングによってIP画像を求める。これにより、演算量の多いレイ・トレーシングを最小にすることができる。
そして、Z座標の値がフライ・アイ・レンズに近いボクセル・キュービックについてはレイ・トレーシングによってIP画像が求められるため、隣接したボクセル・キュービックに対する像がIP画像表示面上でも連続になるように描画される。したがって、「レンズ付近の3次元像の色が薄くなる」、あるいは、「向こう側が透けて見える」といった現象を回避できる。
なお、本実施の形態では、注目するピクセルの変更順序については特に触れていないが、例えば、左上から右下に向かって、主走査方向を上下にとり、副走査方向を左右にとる方法などが考えられる。また、レンズ毎にその真下に位置するピクセルを処理し、注目するレンズを移動していく方法も考えられるが、いずれも、本発明の主旨とはなんら変わりない。
(実施の形態3)
図13は本発明にかかる実施の形態3のIP画像生成装置の機能ブロック図である。図14は本発明にかかる実施の形態3のIP画像生成装置を特に具体的なハードウェアと関連付けて示す装置ブロック図である。図13および図14において、本実施の形態のIP画像生成装置においては、3次元データ入力手段として、遠隔地と通信を行うことにより、ボクセル・キュービックのX,Y,Z座標と色情報のやり取りをする、3次元データ通信手段103が設けられている。3次元データ通信手段103は、具体的には、ネットワークインターフェースによって構成されている。一方、実施の形態3のIP画像生成装置において設けられていた臨界距離記憶テーブル107は、本実施の形態においては、設けられていない。その他の構成は、実施の形態3のIP画像生成装置と同様である。
このように構成された本実施の形態のIP画像生成装置について、図15および図16のフローチャートに沿って動作を説明する。まず、図15のフローチャートに従って、全体の動作の概略を説明し、その後、図16により、レンダリング処理の詳細を説明する。図15において、
(ステップ:S1601)
3次元データ通信手段103により、物体の3次元データを取り込む。取り込まれる物体のデータは、予め指定されていた分解能でボクセル・キュービックに分割され、それぞれのX,Y,Z座標およびボクセル・キュービックの物体色である。これらデータおよび物体の分解能を制御部113が受け取り、3次元データ記憶部104に書き込む。
(ステップ:S1602)
制御部113は3次元データ記憶部104を参照し、ボクセル・キュービックの分解能、すなわち、「ボクセル・キュービックの一辺の長さ(=2Δ)」と、予め設定されていた「フライ・アイ・レンズの主点とIP画像表示面との距離(=s)」、「フライ・アイ・レンズの径(=2r)」「IP画像表示面のピクセルの大きさ(=ε)」をパラメータ記憶部105に書き込む。
(ステップ:S1603)
制御部113は3次元データ記憶部104を参照し、Z座標の値をソートキーとして昇順(観測者から見て近い順)に並べ替えを行い、再び3次元データ記憶部104に書き込む。
(ステップ:S1604)
制御部113は臨界距離算出部106に最大臨界距離を算出するよう要求する。すると、臨界距離算出部106は、パラメータ記憶部105を参照して前述の計算式から最大臨界距離を算出し、パラメータ記憶部105に書き加える。
(ステップ:S1605)
制御部113はパラメータ記憶部105に記憶された最大臨界距離を参照して、3次元データ記憶部104に記憶されたデータを3つのグループ、すなわち、観測者からみてフライ・アイ・レンズ手前にあるZ座標の絶対値が最大臨界距離よりも大きいボクセル・キュービックの集合(以降、第1のグループと呼ぶ)とフライ・アイ・レンズの付近でZ座標の値の絶対値が最大臨界距離よりも小さいボクセル・キュービックの集合(以降、第2のグループと呼ぶ)とフライ・アイ・レンズの向こう側でZ座標の値の値が最大臨界距離よりも大きいボクセル・キュービックの集合(以降、第3のグループと呼ぶ)に分離すべく、グループの境界を示すデータを3次元データ記憶部104に書き加える。ここでは、フライ・アイ・レンズ112の向こう側をZ座標の正側としている。なお、このステップ:S505は、ボクセル・キュービックの直交軸座標(Z軸座標)上の座標値が、最大臨界距離よりも大きいか否かを判定する判断手段を構成している。同時に、このステップ:S505は、ボクセル・キュービックに対応するIP画像がIP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断する判断手段を構成している。
(ステップ:S1606)
制御部113は、3次元データ記憶部104に記憶された、第1のグループに属するボクセル・キュービックに対して、逆レイ・トレーシング・エンジン108にレンダリングを要求する。このときの、レンダリング処理(逆レイ・トレーシング)の詳細については後に説明する。レンダリングの結果はIP画像メモリ110に書き込まれる。
(ステップ:S1607)
制御部113は、3次元データ記憶部104に記憶された、第2のグループに属するボクセル・キュービックに対して、レイ・トレーシング・エンジン109にレンダリングを要求する。このときの、レンダリング処理(レイ・トレーシング)の詳細については後に説明する。レンダリングの結果はIP画像メモリ110に書き込まれる。
(ステップ:S1608)
制御部113は、3次元データ記憶部104に記憶された、第3のグループに属するボクセル・キュービックに対して、逆レイ・トレーシング・エンジン108にレンダリングを要求する。このときの、レンダリング処理の詳細については後に説明する。レンダリングの結果はIP画像メモリ110に書き込まれる。
以上のように、IP画像メモリ110に書き込まれた内容をIP画像表示面111に表示し、フライ・アイ・レンズ112を通して観察すると、3次元データ通信手段103で入力した物体と同様の物体が3次元像として得られる。
次に、各レンダリング処理の詳細について、図16のフローチャートに基づいて説明する。まず、ステップ:S1606の逆レイ・トレーシング処理について説明する。
(ステップ:S1701)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、最初のボクセル・キュービック(VC)に注目する。
(ステップ:S1702)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、最初のレンズに注目する。
(ステップ:S1703)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、注目しているレンズとボクセル・キュービックの位置関係からIP画像のピクセル位置を計算する。すなわち、注目しているボクセル・キュービックから注目しているレンズの主点に向けて光線を発射した場合に、IP画像表示面のどの位置に光線が当たるかを幾何学的な位置関係から算出する(ピクセルの座標を算出する)。
(ステップ:S1704)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、S1703で求めた位置、すなわちIP画像メモリ110において求めた位置を表すアドレスにボクセル・キュービックの色情報が書き込まれているか否かを判断する。すでに、書き込まれている場合は、ステップ:S1709へ、さもなければ、ステップ:S1705へ進む。
(ステップ:S1705)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、ステップ:S1703で求めたピクセル位置に相当する「IP画像メモリのアドレス」に「注目しているボクセル・キュービックの色情報」と「色情報が書き込まれている」ということを意味するデータを書き込む。ここで、IP画像メモリ110は、最初、「色情報が書き込まれてない」を意味するデータが書き込まれている。色情報は24ビットで表現する。IP画像メモリ110は1ピクセル当り32ビットが割り当てられており、最上位の1ビットが「色情報が書き込まれているか、否か」を表現する。色情報は下位の24ビットで表現されている。
(ステップ:S1706)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、すべてのレンズについて処理を終了したか否かを判断する。終了していればステップ:S1707へ、さもなければ、ステップ:S1709へ進む。
(ステップ:S1707)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、すべてのボクセル・キュービックについて処理を終了したか否かを判断する。終了してなければ、ステップ:S1708へ進む。さもなければ、処理を終了する。
(ステップ:S1708)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、注目するボクセル・キュービックを次のボクセル・キュービックに変更する。ステップ:S1702へ進む。
(ステップ:S1709)
逆レイ・トレーシング・エンジン108は、注目するレンズを次のレンズに変更する。ステップ:S1703へ進む。
以上のようにして、与えられたボクセル・キュービックすべてに対してIP画像を求める処理が終了する。ここでは、ボクセル・キュービックが手前にあるものほど先に処理され、IP画像メモリ上で、すでに、色情報が書き込まれているピクセルは処理がスキップされる。このことにより、常に手前にあるボクセル・キュービックの色情報が残ることになり、本来見えないはずのものが見える、というような現象を避けることができる。
なお、本実施の形態では、注目するレンズの変更順序については特に触れていないが、例えば、左上から右下に向かって、主走査方向を上下にとり、副走査方向を左右にとる方法などが考えられる。また、上から下へ千鳥足で走査する方法やインターリーブの考え方によって個々のレンズに特別な順序を与える方法も考えられるが、いずれも、本発明の主旨とはなんら変わりない。
次に、ステップ:S1607のレイ・トレーシング処理についてであるが、これは実施の形態1のステップ:S507の処理と同様なので説明を割愛する。
次に、ステップ:S1608の逆レイ・トレーシング処理についてであるが、これは、ステップ:S1606の処理と同様なので説明を割愛する。
以上のように、本実施の形態のIP画像生成方法においては、ボクセル・キュービックを、Z座標をソート・キーとしてソートしておき、観測者から見て近い順に処理し、かつ、既にIP画像が求められている場合は処理をスキップすることによって、逆レイ・トレーシング処理を必要以上に行うことを回避する。これにより、処理の高速化を図ることができる。
以上のように本発明にかかるIP画像生成方法、IP画像生成プログラム、記憶媒体およびIP画像生成装置は、複数の物体からなる立体像を得るためのIP画像を作成する際にデータ容量やメモリ容量および処理時間が少なくてすみ、不自然さのない立体像が観察できるところから、例えばIPディスプレイ装置やIP画像を提供するサービスおよびそのサービスに用いられるIP画像受信端末、フォログラム表示装置、建築・デザイン・機構向けフォログラムCAD、コンピュータ上で動作するIP画像生成ソフトウェアなどへ適用されて好適なものである。
本発明にかかる実施の形態1のIP画像生成装置の機能ブロック図 本発明にかかる実施の形態1のIP画像生成装置を特に具体的なハードウェアと関連付けて示す装置ブロック図 本発明にかかる実施の形態1によるボクセル・キュービックとIP画像表示面上にできるボクセル・キュービックの像の幾何学的関係を示す図 本発明にかかる実施の形態1によるIP画像生成装置の全体の概略の動作を示すフローチャート 本発明にかかる実施の形態1による視点から遠い順にソートされたボクセル・キュービックに対する逆レイ・トレーシングによりIP画像を求める動作を示すフローチャート 本発明にかかる実施の形態1による視線とボクセル・キュービックとフライ・アイ・レンズとIP画像表示面との位置関係を示す図 本発明にかかる実施の形態1による視点から近い順にソートされたボクセル・キュービックに対するレイ・トレーシングによりIP画像を求める動作を示すフローチャート 本発明にかかる実施の形態2のIP画像生成装置の機能ブロック図 本発明にかかる実施の形態2のIP画像生成装置を特に具体的なハードウェアと関連付けて示す装置ブロック図 本発明にかかる実施の形態2によるIP画像生成装置の全体の概略の動作を示すフローチャート 本発明にかかる実施の形態2による視点から遠い順にソートされたボクセル・キュービックに対する逆レイ・トレーシングによりIP画像を求める動作を示すフローチャート 本発明にかかる実施の形態2による視点から遠い順にソートされたボクセル・キュービックに対するレイ・トレーシングによりIP画像を求める動作を示すフローチャート 本発明にかかる実施の形態3のIP画像生成装置の機能ブロック図 本発明にかかる実施の形態3のIP画像生成装置を特に具体的なハードウェアと関連付けて示す装置ブロック図 本発明にかかる実施の形態3によるIP画像生成装置の全体の概略の動作を示すフローチャート 本発明にかかる実施の形態3による視点から近い順にソートされたボクセル・キュービックに対する逆レイ・トレーシングによりIP画像を求める動作を示すフローチャート ボクセル・キュービックとIP表示画面上のピクセルの位置関係を示す図
符号の説明
101 3次元データ入力手段
102 3次元データメディア読み取り手段(3次元データ入力手段)
103 3次元データ通信手段(3次元データ入力手段)
104 3次元データ記憶部
105 パラメータ記憶部
106 臨界距離算出部
107 臨界距離記憶テーブル
108 逆レイ・トレーシング・エンジン
109 レイ・トレーシング・エンジン
110 IP画像メモリ(IP画像記憶手段)
111 IP画像表示面
112 フライ・アイ・レンズ
113 制御部
301 中央処置装置(CPU)

Claims (20)

  1. 物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々の前記ボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成した前記IP画像を、前記フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生時のIP画像生成方法であって、
    夫々の前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像が前記IP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断して、
    前記IP画像の大きさが前記ピクセルの大きさ以上の場合に、逆レイ・トレーシング法により、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像表示面のピクセルを求め、
    前記IP画像の大きさが前記ピクセルの大きさ未満の場合に、レイ・トレーシング法により、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像表示面のピクセルを求める
    ことを特徴とするIP画像生成方法。
  2. 前記フライ・アイ・レンズの主点の位置に基づいて、前記フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標と該直交軸座標の任意の座標値における前記ボクセル・キュービックの大きさとの関係を表すテーブルを用意し、
    前記テーブルに基づいて、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像が前記IP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断する
    ことを特徴とする請求項1に記載のIP画像生成方法。
  3. 物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々の前記ボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成した前記IP画像を、前記フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生時のIP画像生成方法であって、
    前記フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標を求めて、
    前記直交軸座標上の前記フライ・アイ・レンズの最大臨界距離を求めて、
    夫々の前記ボクセル・キュービックの前記直交軸座標上の座標値の絶対値が、前記最大臨界距離よりも大きいか否かを判定して、
    前記座標値の絶対値が前記最大臨界距離を越える場合は、逆レイ・トレーシング法により、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像表示面のピクセルを求め、
    前記座標値の絶対値が前記最大臨界距離以内の場合は、レイ・トレーシング法により、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像表示面のピクセルを求める
    ことを特徴とするIP画像生成方法。
  4. 物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々の前記ボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成した前記IP画像を、前記フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生時のIP画像生成方法であって、
    前記フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標上で、複数の前記ボクセル・キュービックを視点から遠い順番にソートして、
    視点から遠い順番にソートした前記ボクセル・キュービックを、前記フライ・アイ・レンズの視点側において、逆レイ・トレーシングが可能な第1グループと、前記フライ・アイ・レンズの両面に隣接して、レイ・トレーシングが可能な第2グループと、前記フライ・アイ・レンズの視点と反対側において、逆レイ・トレーシングが可能な第3グループとにグループ分けをして、
    前記ソートした順番に沿って、前記第1のグループについては、逆レイ・トレーシング法により、前記第2のグループについては、レイ・トレーシング法により、前記第3のグループについては、逆レイ・トレーシング法により、それぞれ前記IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成しこれを上書きする
    ことを特徴とするIP画像生成方法。
  5. 物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々の前記ボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成した前記IP画像を、前記フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生時のIP画像生成方法であって、
    前記フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標上で、複数の前記ボクセル・キュービックを視点から遠い順番にソートして、
    視点から遠い順番にソートした前記ボクセル・キュービックを、前記フライ・アイ・レンズの視点側において、逆レイ・トレーシングが可能な第1グループと、前記フライ・アイ・レンズの両面に隣接して、レイ・トレーシングが可能な第2グループと、前記フライ・アイ・レンズの視点と反対側において、逆レイ・トレーシングが可能な第3グループとにグループ分けをして、
    前記第1のグループについては、前記ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法により、前記IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成してこれを上書きして、
    前記第2のグループについては、前記ソートした順番と逆の順番で、逆レイ・トレーシング法により、前記IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルにIP画像が生成されてない場合にのみにIP画像を生成して、
    前記第3のグループについては、前記ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法により、前記IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成してこれを上書きする
    ことを特徴とするIP画像生成方法。
  6. 物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々の前記ボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成した前記IP画像を、前記フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生時のIP画像生成方法であって、
    前記フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標上で、複数の前記ボクセル・キュービックを視点から近い順番にソートして、
    視点から近い順番にソートした前記ボクセル・キュービックを、前記フライ・アイ・レンズの視点側において、逆レイ・トレーシングが可能な第1グループと、前記フライ・アイ・レンズの両面に隣接して、レイ・トレーシングが可能な第2グループと、前記フライ・アイ・レンズの視点と反対側において、逆レイ・トレーシングが可能な第3グループとにグループ分けをして、
    前記第1のグループについては、前記ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法により、前記IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルにIP画像が生成されてない場合にのみにIP画像を生成して、
    前記第2のグループについては、前記ソートした順番と逆の順番で、逆レイ・トレーシング法により、前記IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成してこれを上書きして、
    前記第3のグループについては、前記ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法により、前記IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルにIP画像が生成されてない場合にのみにIP画像を生成する
    ことを特徴とするIP画像生成方法。
  7. 物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々の前記ボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成した前記IP画像を、前記フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生の際に前記IP画像を求める手順が記述されたIP画像生成プログラムであって、
    夫々の前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像が前記IP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断して、
    前記IP画像の大きさが前記ピクセルの大きさ以上の場合に、逆レイ・トレーシング法により、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像表示面のピクセルを求め、
    前記IP画像の大きさが前記ピクセルの大きさ未満の場合に、レイ・トレーシング法により、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像表示面のピクセルを求める手順が記述されている
    ことを特徴とするIP画像生成プログラム。
  8. 前記フライ・アイ・レンズの主点の位置に基づいて、前記フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標と該直交軸座標の任意の座標値における前記ボクセル・キュービックの大きさとの関係を表すテーブルを用意する手順と、
    前記テーブルに基づいて、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像が前記IP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断する手順とが記述されている
    ことを特徴とする請求項7に記載のIP画像生成プログラム。
  9. 物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々の前記ボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成した前記IP画像を、前記フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生の際に前記IP画像を求める手順が記述されたIP画像生成プログラムであって、
    前記フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標を求める手順と、
    前記直交軸座標上の前記フライ・アイ・レンズの最大臨界距離を求める手順と、
    夫々の前記ボクセル・キュービックの前記直交軸座標上の座標値の絶対値が、前記最大臨界距離よりも大きいか否かを判定して、
    前記座標値の絶対値が前記最大臨界距離を越える場合は、逆レイ・トレーシング法により、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像表示面のピクセルを求め、
    前記座標値の絶対値が前記最大臨界距離以内の場合は、レイ・トレーシング法により、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像表示面のピクセルを求める手順とが記述されている
    ことを特徴とするIP画像生成プログラム。
  10. 物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々の前記ボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成した前記IP画像を、前記フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生の際に前記IP画像を求める手順が記述されたIP画像生成プログラムであって、
    前記フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標上で、複数の前記ボクセル・キュービックを視点から遠い順番にソートする手順と、
    視点から遠い順番にソートした前記ボクセル・キュービックを、前記フライ・アイ・レンズの視点側において、逆レイ・トレーシングが可能な第1グループと、前記フライ・アイ・レンズの両面に隣接して、レイ・トレーシングが可能な第2グループと、前記フライ・アイ・レンズの視点と反対側において、逆レイ・トレーシングが可能な第3グループとにグループ分けをする手順と、
    前記ソートした順番に沿って、前記第1のグループについては、逆レイ・トレーシング法により、前記第2のグループについては、レイ・トレーシング法により、前記第3のグループについては、逆レイ・トレーシング法により、それぞれ前記IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成しこれを上書きする手順とが記述されている
    ことを特徴とするIP画像生成プログラム。
  11. 物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々の前記ボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成した前記IP画像を、前記フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生の際に前記IP画像を求める手順が記述されたIP画像生成プログラムであって、
    前記フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標上で、複数の前記ボクセル・キュービックを視点から遠い順番にソートする手順と、
    視点から遠い順番にソートした前記ボクセル・キュービックを、前記フライ・アイ・レンズの視点側において、逆レイ・トレーシングが可能な第1グループと、前記フライ・アイ・レンズの両面に隣接して、レイ・トレーシングが可能な第2グループと、前記フライ・アイ・レンズの視点と反対側において、逆レイ・トレーシングが可能な第3グループとにグループ分けをする手順と、
    前記第1のグループについては、前記ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法により前記IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成してこれを上書きして、
    前記第2のグループについては、前記ソートした順番と逆の順番で、逆レイ・トレーシング法により、前記IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルにIP画像が生成されてない場合にのみにIP画像を生成して、
    前記第3のグループについては、前記ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法により前記IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成してこれを上書きする手順とが記述されている
    ことを特徴とするIP画像生成プログラム。
  12. 物体を複数のボクセル・キュービックに仮想的に分割し、夫々のボクセル・キュービックについてフライ・アイ・レンズを通してIP画像表示面へ結像する位置のピクセルにIP画像を生成し、生成した前記IP画像を、前記フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生するインテグラル・フォトグラフィ法を用いた3次元画像再生の際に前記IP画像を求める手順が記述されたIP画像生成プログラムであって、
    前記フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標上で、複数の前記ボクセル・キュービックを視点から近い順番にソートする手順と、
    視点から近い順番にソートした前記ボクセル・キュービックを、前記フライ・アイ・レンズの視点側において、逆レイ・トレーシングが可能な第1グループと、前記フライ・アイ・レンズの両面に隣接して、レイ・トレーシングが可能な第2グループと、前記フライ・アイ・レンズの視点と反対側において、逆レイ・トレーシングが可能な第3グループとにグループ分けをする手順と、
    前記第1のグループについては、前記ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法により前記IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルにIP画像が生成されてない場合にのみにIP画像を生成して、
    前記第2のグループについては、前記ソートした順番と逆の順番で、逆レイ・トレーシング法により前記IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルに既にIP画像が生成されていてもIP画像を生成してこれを上書きして、
    前記第3のグループについては、前記ソートした順番に沿って、逆レイ・トレーシング法により前記IP画像表示面のピクセルを求めるとともに、求めたピクセルにIP画像が生成されてない場合にのみにIP画像を生成する手順とが記述されている
    ことを特徴とするIP画像生成プログラム。
  13. 請求項6から12のいずれか1項に記載のIP画像生成プログラムが記憶されている
    ことを特徴とする記憶媒体。
  14. 物体が仮想的に複数に分割されてなる夫々のボクセル・キュービックの少なくとも3次元座標と色情報とを含む3次元データを記憶する3次元データ記憶部と、
    前記ボクセル・キュービックのIP画像が表示されるIP画像表示面と、
    前記IP画像表示面に前記IP画像を結像するフライ・アイ・レンズと、
    前記IP画像を記憶するIP画像記憶手段と、
    を有し、夫々の前記ボクセル・キュービックについて前記フライ・アイ・レンズを通して前記IP画像表示面のピクセルへ前記IP画像を結像させ、得られた前記IP画像を、前記フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生する際に前記IP画像を得るIP画像生成装置であって、
    夫々の前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像が前記IP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断する判断手段と、
    前記IP画像の大きさが前記ピクセルの大きさ以上の場合に、逆レイ・トレーシング法により、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像表示面のピクセルを求める逆レイ・トレーシング・エンジンと、
    前記IP画像の大きさが前記ピクセルの大きさ未満の場合に、レイ・トレーシング法により、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像表示面のピクセルを求めるレイ・トレーシング・エンジンと、
    を備えたことを特徴とするIP画像生成装置。
  15. 前記フライ・アイ・レンズの主点の位置に基づいて、前記フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標と該直交軸座標の任意の座標値における前記ボクセル・キュービックの大きさとの関係を表すテーブルをさらに備え、
    前記判断手段は、前記テーブルに基づいて、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像が前記IP画像表示面のピクセルの大きさより大きいか否かを判断する
    ことを特徴とする請求項14に記載のIP画像生成装置。
  16. 物体が仮想的に複数に分割されてなる夫々のボクセル・キュービックの少なくとも3次元座標と色情報とを含む3次元データを記憶する3次元データ記憶部と、
    前記ボクセル・キュービックのIP画像が表示されるIP画像表示面と、
    前記IP画像表示面に前記IP画像を結像するフライ・アイ・レンズと、
    前記IP画像を記憶するIP画像記憶手段と、
    を有し、夫々の前記ボクセル・キュービックについて前記フライ・アイ・レンズを通して前記IP画像表示面のピクセルへ前記IP画像を結像させ、得られた前記IP画像を、前記フライ・アイ・レンズを通して観察することによって3次元画像を再生する際に前記IP画像を得るIP画像生成装置であって、
    前記フライ・アイ・レンズに直交する直交軸座標上の前記フライ・アイ・レンズの最大臨界距離を求める臨界距離算出部と、
    夫々の前記ボクセル・キュービックの前記直交軸座標上の座標値の絶対値が、前記最大臨界距離よりも大きいか否かを判定する判断手段と、
    前記座標値の絶対値が前記最大臨界距離を越える場合に、逆レイ・トレーシング法により、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像表示面のピクセルを求める逆レイ・トレーシング・エンジンと、
    前記座標値の絶対値が前記最大臨界距離以内の場合に、レイ・トレーシング法により、前記ボクセル・キュービックに対応する前記IP画像表示面のピクセルを求めるレイ・トレーシング・エンジンと、
    を備えたことを特徴とするIP画像生成装置。
  17. 前記3次元データを入力する3次元データ入力手段をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項14から16のいずれか1項に記載のIP画像表示装置。
  18. 前記3次元データ入力手段が、前記物体をスキャニングして3次元データを得るスキャナである
    ことを特徴とする請求項17に記載のIP画像表示装置。
  19. 前記3次元データ入力手段が、記憶媒体に記憶された前記3次元データを読みとる3次元データメディア読み取り手段である
    ことを特徴とする請求項17に記載のIP画像表示装置。
  20. 前記3次元データ入力手段が、前記3次元データを蓄積した装置と通信をすることにより、前記3次元データを得る3次元データ通信手段である
    ことを特徴とする請求項17に記載のIP画像表示装置。
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