JP2006266711A - 電気光学効果を用いた感度高安定電界センサ - Google Patents

電気光学効果を用いた感度高安定電界センサ Download PDF

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Naofumi Shimizu
直文 清水
Hiroyoshi Toko
浩芳 都甲
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Abstract

【課題】 波長板を調整することなく、安定な感度を得る。
【解決手段】 光源101から光を出射し、光学センサ103部で光に電界
変化に応じた偏光変化を生じさせ、偏光調整器104、偏光ビームスプリッタ1
05を経て光検出器106、107で偏光変化した光を検出し、光検出器106、
107の出力を差動増幅器108で差動増幅し、差動増幅器108の出力からス
ペクトラムアナライザ109で電界を検出し、制御信号処理部110によりスペ
クトラムアナライザ109の出力信号の強度が最大になるように張力付加手段1
14により光偏波保持ファイバ111の一部分に長手方向に張力を付加して、光
偏波保持ファイバ111内でファースト軸に平行な電界成分を有する光とスロー
軸に平行な電界成分を有する光との位相差を調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電界印加により複屈折率が変化する電気光学結晶を用いて、光の偏
光変化により電界の強度を測定する電気光学効果を用いた高感度安定電界センサ
に関するものである。
電気光学効果を用いた電界センサの従来の構成例としては、たとえば図3に示
すものがある(非特許文献1)。この電界センサは光源1101、光学センサ1
103、サーキュレータ1102、偏光調整器1105、偏光ビームスプリッタ
1107、光検出器1108a、1108b、差動増幅器1109、電気信号測
定器1110、表示部1111からなっており、光学センサ1103から偏光調
整器1105まで偏光を保持するため、光学センサ1103、サーキュレータ1
102、偏光調整器1105は光偏波保持ファイバで接続されている。光学セン
サ1103の光学結晶としてはCdTe、ZnTe、GaAs、DASTなどの
電気光学結晶を用いる。電気光学結晶において印加電界によって瞬時に偏光変化
を受けた光は光偏波保持ファイバにより偏光調整器1105に伝送される。伝送
された光はλ/2波長板とλ/4波長板とからなる偏光調整器1105により偏
光調整される。偏光調整器1105から出力された光は偏光ビームスプリッタ1
107によりp偏光とs偏光とに分離される。分離されたp偏光およびs偏光は
被測定電界の振幅に応じて互いに逆相に変動する強度変調光としてそれぞれ光検
出器1108a、1108b(PD1、PD2)によって光電変換される。差動
増幅器1109は光検出器1108a、1108bから電気信号を入力して、光
検出器1108a、1108bからの電気信号の差に比例した信号を出力する。
この差動増幅器1109の出力信号は被測定電界に比例した信号であり、被測定
電界は電気信号測定器1110によって検出され、表示部1111に表示される。
なお、偏光調整器1105は光検出器1108a、1108bで得られる光電流
I1、I2の差分△Iが最小になるように調整を行なう。このような電界センサ
の光学センサ1103を所望の場所に設置することで、その場所での電界の強度
を測定することができる。
図4は、図3に示した従来の電界センサの電気光学結晶で偏光変化を受けた光
が光検出器1108a、1108bまで伝播する様子を模式的に表した図である。
従来の電界センサでは、電気光学結晶に入射した光は他方端面で反射し、入射方
向と逆向きに進行するが、ここでは簡略化のため光は一方向に進行しているもの
とする。また、厚さLの電気光学結晶に入射する光は直線偏光とし、電気光学結
晶の光学軸とは45度傾いており、長さZの光偏波保持ファイバのファースト軸
とは一致しているものとする。なお、光の方向を切り替える機能を果たすサーキ
ュレータ1102は従来の電界センサが内在する問題には本質的に関与しないた
め、ここでは割愛した。
屈折率nの電気光学結晶に電界が印加されることにより、電気光学結晶のX軸
方向、Y軸方向の屈折率が印加された電界の強度に比例してそれぞれ−△n、+
△nだけ変化するものとする。すると、光偏波保持ファイバの出口でファースト
軸、スロー軸に平行に振動する電界Efast、Eslowはそれぞれ次式で表される。
Figure 2006266711
ここで、Iは光の強度、ωは光の周波数、λは光の波長、nは電気光学結晶、
光偏波保持ファイバのファースト軸に平行に振動する光に対する屈折率、n
電気光学結晶、光偏波保持ファイバのスロー軸に平行に振動する光に対する屈折
率を表す。また、δは電気光学結晶による偏光変化を表す項で、偏光変化δは次
式を満たす。
Figure 2006266711
光偏波保持ファイバの出力端に設置されたλ/2波長板とλ/4波長板とを用
いて、伝播された光信号から、電気光学結晶に印加された電界の強度に比例する
信号を取り出すためには、たとえばλ/4波長板をその光学軸が光偏波保持ファ
イバと45度傾くように設置し、次いでλ/2波長板を光電流I1、I2の差分
△Iが最小になるように角度を決める。このような電界センサの差動増幅器11
09の出力Vは次式で表される。
Figure 2006266711
数3式に示されるように、差動増幅器1109の出力Vは偏光変化δに比例し、
また数2式に示されるように、偏光変化δは屈折率の変化量△nに比例し、さら
に上述の如く、屈折率の変化量△nは電気光学結晶に印加された電界の強度に比
例する。したがって、差動増幅器1109の出力Vは電気光学結晶に印加された
電界の強度に比例するから、電気信号測定器1110によって被測定電界を検出
することができる。
光ファイバ型微小EOプローブを用いた電界可視化システムの感度安定化、2004年 電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集、講演番号C−14−5、303ページ
しかし、数3式に示されるように、差動増幅器1109の出力Vは光偏波保持
ファイバ内でファースト軸に平行な電界成分を有する光とスロー軸に平行な電界
成分を有する光との位相差すなわち次式で示される位相差にも依存する。
Figure 2006266711
よって、光偏波保持ファイバを動かした場合等に起こる位相揺らぎがそのまま
感度変動として現れることになり、安定な感度を得ることが難しい。
これを防止する手段として、光偏波保持ファイバの出口にもう1枚λ/4波長
板を設置し、事前に位相差を打ち消してから、偏光調整を行なうといったことが
考えられる。しかし、この場合には光偏波保持ファイバの出口に置かれた1枚目
のλ/4波長板を回転させると、差動増幅器1109の直前の光の主軸が回転す
ることになり、残り2枚の波長板も調整せざるを得なくなり、波長板の調整が非
常に困難になる。したがって、従来の方法で感度高安定な電界センサを実現する
ことは非常に難しい。
本発明は上述の課題を解決するためになされたもので、波長板を調整すること
なく、安定な感度を得ることができる電気光学効果を用いた高感度安定電界セン
サを提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明においては、電気光学結晶と光信号処理部と
が光偏波保持ファイバで接続され、電界により上記電気光学結晶の複屈折率が変
化することを利用し、上記電気光学結晶を通過する光の偏光変化を上記光偏波保
持ファイバを用いて上記光信号処理部に導入し、上記偏光変化を光の強度変化と
して捉える電気光学結晶の電気光学効果を用いた電界センサにおいて、上記光偏
波保持ファイバ内でファースト軸に平行な電界成分を有する光とスロー軸に平行
な電界成分を有する光との位相差を調整する位相差調整手段を設ける。
この場合、上記位相差調整手段として、上記光偏波保持ファイバの一部分に長
手方向に張力を付加する張力付加手段を用いる。
この場合、上記張力付加手段として、上記光偏波保持ファイバに付加する張力
を時間的に変化させるものを用いる。
この場合、上記張力付加手段として、上記光偏波保持ファイバに付加する張力
を周期的、ステップ関数的または無秩序に変化させるものを用いる。
また、上記位相差調整手段として、上記光偏波保持ファイバの一部分に半径方
向に圧力を付与する圧力付与手段を用いる。
この場合、上記圧力付与手段として、上記光偏波保持ファイバに付与する半径
方向の圧力を時間的に変化させるものを用いる。
この場合、上記圧力付与手段として、上記光偏波保持ファイバに付与する半径
方向の圧力を周期的、ステップ関数的または無秩序に変化させるものを用いる。
また、上記位相差調整手段として、光源から発せられる光の波長を変化させる
波長制御手段を用いる。
この場合、上記波長制御手段として、上記光源から発せられる光の波長を時間
的に変化させるものを用いる。
この場合、上記波長制御手段として、上記光源から発せられる光の波長を周期
的、ステップ関数的または無秩序に変化させるものを用いる。
本発明に係る電気光学効果を用いた高感度安定電界センサにおいては、電界の
検出値が光偏波保持ファイバ内でファースト軸に平行な電界成分を有する光とス
ロー軸に平行な電界成分を有する光との位相差には依存しなくなるから、安定な
感度を得ることができ、また位相差調整手段で調整する位相差に応じて波長板を
調整する必要がない。
また、張力付加手段として光偏波保持ファイバに付加する張力を時間的に変化
させるものを用いた場合、圧力付与手段として光偏波保持ファイバに付与する半
径方向の圧力を時間的に変化させるものを用いた場合、波長制御手段として光源
から発せられる光の波長を時間的に変化させるものを用いた場合には、時間平均
パワーは偏光変化の2乗のみに比例するから、電界の検出値は光偏波保持ファイ
バ内でファースト軸に平行な電界成分を有する光とスロー軸に平行な電界成分を
有する光との位相差には依存しなくなるので、安定な感度を得ることができ、ま
た張力付加手段、圧力付与手段、波長制御手段で調整する位相差に応じて波長板
を調整する必要がない。
(第1の実施の形態)
図1は本発明に係る電気光学効果を用いた高感度安定電界センサを示す模式図
である。図において、101は発振波長λの光源、102は偏波保持サーキュレ
ータ、103は電気光学結晶からなる光学センサ、104は偏光調整器、105
は偏光ビームスプリッタ、106、107は光検出器、108は差動増幅器、1
09はスペクトラムアナライザ、110は制御信号処理部である。また、111
は各光部品を接続する光偏波保持ファイバ、112は偏光ビームスプリッタ10
5と光検出器106、107とを接続する光ファイバ、113は電気信号を伝え
る配線である。114は光偏波保持ファイバ111の一部分に長手方向に張力を
付加し、光偏波保持ファイバ111内でファースト軸に平行な電界成分を有する
光とスロー軸に平行な電界成分を有する光との位相差を調整するための張力付加
手段(位相差調整手段)である。そして、偏光調整器104、差動増幅器108
等により光信号処理部が構成されている。
光源101からは光偏波保持ファイバ111のファースト軸の向きと一致した
直線偏光の光が出射される。この光は光学センサ103部で電界変化に応じた偏
光変化を受け、偏光調整器104、偏光ビームスプリッタ105を経て光検出器
106、107に導入される。光検出器106、107の出力は差動増幅器10
8で差動増幅されたのち、スペクトラムアナライザ109へ導入される。スペク
トラムアナライザ109では光学センサ103に印加された電界の周波数に対応
した周波数のところに検出電界信号としてピークが現れ、検出電界以外の雑音成
分は、その他の周波数のところに現れるから、光学センサ103に印加された電
界を検出することができる。
図1に示した電気光学効果を用いた高感度安定電界センサにおいては、張力付
加手段114で調整した位相差がいくらになっても、スペクトラムアナライザ1
09の出力信号の雑音が変化することがない。したがって、制御信号処理部11
0がスペクトラムアナライザ109の出力信号を受けて雑音が最小になるように
偏光調整器104を調整する。その後、制御信号処理部110がスペクトラムア
ナライザ109の出力信号の強度が最大になるように張力付加手段114により
光偏波保持ファイバ111の一部分に長手方向に張力を付加して、光偏波保持フ
ァイバ111内でファースト軸に平行な電界成分を有する光とスロー軸に平行な
電界成分を有する光との位相差すなわち数4式に示す位相差を調整する。
なお、図1に示した電気光学効果を用いた高感度安定電界センサでは、偏波保
持サーキュレータ102と偏光調整器104との間に張力付加手段114を設置
したが、これに限るものではなく、偏波保持サーキュレータ102と光学センサ
103との間に張力付加手段114を設置してもかまわない。
図1に示した電気光学効果を用いた高感度安定電界センサにおいては、張力付
加手段114により光偏波保持ファイバ111の一部分に長手方向に張力を付加
し、数4式に示す位相差を調整して、位相差を2kπ(ただしkは整数)に保て
ば、cos2kπ=1であるので、数3式に示す出力Vは偏光変化δのみに比例す
ることとなり、出力Vは数4式に示す位相差には全く依存しなくなるから、スペ
クトラムアナライザ109から出力される電界の検出値は数4式に示す位相差に
は全く依存しなくなる。したがって、光偏波保持ファイバ111の曲げ、ひっぱ
り、ねじれが生じても、感度変動を生じることがなく、安定な感度を得ることが
できる。また、張力付加手段114で調整する位相差がいくらであっても、光偏
波保持ファイバ111の出力端に置かれた偏光調整器104の最適値は変化する
ことがない。したがって、張力付加手段114で調整する位相差に応じて波長板
を調整する必要がないから、偏光調整器104の制御が非常に簡単になる。
また、図1に示した電気光学効果を用いた高感度安定電界センサにおいて、張
力付加手段114により光偏波保持ファイバ111に付加する張力を時間的に変
化させることにより、時間的に数4式に示す位相差を変化させて、位相差をスク
ランブル化し、位相差の変動にかかわらず平均信号強度が一定になるようにして
もよい。光偏波保持ファイバ111に付加する張力を時間的に変化させて、時間
的に位相差を変化させるやり方としては、光偏波保持ファイバ111に付加する
張力を周期的に変化させて、周期的に位相差を変化させてもよいし、光偏波保持
ファイバ111に付加する張力をステップ関数的に変化させて、ステップ関数的
に位相差を変化させてもよい。また、光偏波保持ファイバ111に付加する張力
を無秩序に変化させて、無秩序に位相差を変化させても同様の効果が得られる。
すなわち、差動増幅器108の出力Vの時間平均パワーは次式で表わされる。
Figure 2006266711
このため、数4式に示す位相差の最大値と最小値との差がπ以上で時間的に変化
した場合には、数5式のコサイン関数の時間平均はゼロである。したがって、張
力付加手段114により数4式に示す位相差を時間的に変化させ、位相差をスク
ランブル化した場合には、差動増幅器108の出力Vの時間平均パワーはδ
みに比例することになり、数4式に示す位相差には全く依存しなくなるから、ス
ペクトラムアナライザ109から出力される電界の検出値は数4式に示す位相差
には全く依存しなくなる。したがって、光偏波保持ファイバ111の曲げ、ひっ
ぱり、ねじれが生じても感度変動を生じることがなく、安定な感度を得ることが
できる。また、張力付加手段114で調整する位相差に応じて波長板を調整する
必要がないから、偏光調整器104の制御が非常に簡単になる。
なお、本実施の形態においては、位相差調整手段として張力付加手段114を
用いたが、位相差調整手段として光偏波保持ファイバ111の一部分に半径方向
に圧力を付与することにより、数4式に示す位相差を調整するための圧力付与手
段を用いてもよい。この場合にも、数4式に示す位相差を2kπに保てば、数3
式に示す出力Vは偏光変化δのみに比例することとなり、出力Vは数4式に示す
位相差には全く依存しなくなる。したがって、光偏波保持ファイバ111の曲げ、
ひっぱり、ねじれが生じても、感度変動を生じることがなく、安定な感度を得る
ことができる。
また、圧力付与手段により光偏波保持ファイバ111に付与する圧力を時間的
に変化させることにより、時間的に数4式に示す位相差を変化させて、位相差を
スクランブル化し、位相差の変動にかかわらず平均信号強度が一定になるように
してもよい。光偏波保持ファイバ111に付与する圧力を時間的に変化させて、
時間的に位相差を変化させるやり方としては、光偏波保持ファイバ111に付与
する圧力を周期的に変化させて、周期的に位相差を変化させてもよいし、光偏波
保持ファイバ111に付与する圧力をステップ関数的に変化させて、ステップ関
数的に位相差を変化させてもよい。また、光偏波保持ファイバ111に付与する
圧力を無秩序に変化させて、無秩序に位相差を変化させても同様の効果が得られ
る。この場合にも、差動増幅器108の出力Vの時間平均パワーはδのみに比
例することになり、数4式に示す位相差には全く依存しなくなる。したがって、
光偏波保持ファイバ111の曲げ、ひっぱり、ねじれが生じても感度変動を生じ
ることがなく、安定な感度を得ることができる。
(第2の実施の形態)
図2は本発明に係る他の電気光学効果を用いた高感度安定電界センサを示す模
式図である。図において、201は発振波長可変の波長可変光源、202は偏波
保持サーキュレータ、203は電気光学結晶からなる光学センサ、204は偏光
調整器、205は偏光ビームスプリッタ、206、207は光検出器、208は
差動増幅器、209はスペクトラムアナライザ、210は制御信号処理部(波長
制御手段)である。また、211は各光部品を接続する光偏波保持ファイバ、2
12は偏光ビームスブリッタ205と光検出器206、207とを接続する光フ
ァイバ、213は電気信号を伝える配線である。
波長可変光源201からは光偏波保持ファイバ211のファースト軸の向きと
一致した直線偏光の光が出射される。この光は光学センサ203部で電界変化に
応じた偏光変化を受け、偏光調整器204、偏光ビームスプリッタ205を経て
光検出器206、207に導入される。光検出器206、207の出力は差動増
幅器208で差動増幅されたのち、スペクトラムアナライザ209へ導入される。
スペクトラムアナライザ209では、光学センサ203に印加された電界の周波
数に対応した周波数のところに検出電界信号としてピークが現れ、検出電界以外
の雑音成分は、その他の周波数のところに現れるから、光学センサ203に印加
された電界を検出することができる。
図2に示した電気光学効果を用いた高感度安定電界センサにおいては、波長可
変光源201から出射される光の波長λが変化してもスペクトラムアナライザ2
09の出力信号の雑音強度が変化することがない。したがって、制御信号処理部
210では、スペクトラムアナライザ209の出力信号を受けて、雑音が最小に
なるように偏光調整器204を調整する。その後、制御信号処理部210により
信号強度が最大になるように波長可変光源201から出射される光の波長λを調
整する。
図2に示した電気光学効果を用いた高感度安定電界センサにおいては、制御信
号処理部210によりスペクトラムアナライザ209の出力信号の強度が最大に
なるように波長可変光源201から出射される光の波長λを調整し、光偏波保持
ファイバ211内でファースト軸に平行な電界成分を有する光とスロー軸に平行
な電界成分を有する光との位相差すなわち数4式に示す位相差を調整して、位相
差を2kπ(ただしkは整数)に保てば、cos2kπ=1であるので、数3式に
示す出力Vは偏光変化δのみに比例することとなり、出力Vは数4式に示す位相
差には全く依存しなくなるから、スペクトラムアナライザ209から出力される
電界の検出値は数4式に示す位相差には全く依存しなくなる。したがって、光偏
波保持ファイバ211の曲げ、ひっぱり、ねじれが生じても、感度変動を生じる
ことがなく、安定な感度を得ることができる。また、制御信号処理部210で調
整する位相差がいくらであっても、光偏波保持ファイバ211の出力端に置かれ
た偏光調整器204の最適値は変化することがない。したがって、制御信号処理
部210で調整する位相差に応じて波長板を調整する必要がないから、偏光調整
器204の制御が非常に簡単になる。
また、図2に示した電気光学効果を用いた高感度安定電界センサにおいて、制
御信号処理部210により波長可変光源201から出射される光の波長λを時間
的に変化させることにより、時間的に数4式に示す位相差を変化させて、位相差
をスクランブル化し、位相差の変動にかかわらず平均信号強度が一定になるよう
にしてもよい。波長可変光源201から出射される光の波長λを時間的に変化さ
せて、時間的に位相差を変化させるやり方としては、波長可変光源201から出
射される光の波長λを周期的に変化させて、周期的に位相差を変化させてもよい
し、波長可変光源201から出射される光の波長λをステップ関数的に変化させ
て、ステップ関数的に位相差を変化させてもよい。また、波長可変光源201か
ら出射される光の波長λを無秩序に変化させて、無秩序に位相差を変化させても
同様の効果が得られる。
このように、制御信号処理部210により波長可変光源201から出射される
光の波長λを時間的に変化させることにより、数4式に示す位相差を時間的に変
化させて、位相差をスクランブル化した場合にも、数5式に示す差動増幅器20
8の出力Vの時間平均パワーはδのみに比例することになり、数4式に示す位
相差には全く依存しなくなるから、スペクトラムアナライザ209から出力され
る電界の検出値は数4式に示す位相差には全く依存しなくなる。したがって、光
偏波保持ファイバ211の曲げ、ひっぱり、ねじれが生じても感度変動を生じる
ことがなく、安定な感度を得ることができる。また、制御信号処理部210で調
整する位相差に応じて波長板を調整する必要がないから、偏光調整器204の制
御が非常に簡単になる。
なお、本実施の形態では、数4式に示す位相差を調整するために、波長可変光
源201の波長λのみを調整したが、これに限られることはない。たとえば、第
1の実施の形態で用いた張力付加手段114を偏波保持サーキュレータ202と
偏光調整器204との間または偏波保持サーキュレータ202と光学センサ20
3との間に設置し、波長可変光源201の波長λと光偏波保持ファイバ211に
付加する張力とを同時に調整することによっても、本実施の形態と同様の結果を
得ることが可能である。
本発明に係る電気光学効果を用いた高感度安定電界センサを示す模式図である。 本発明に係る他の電気光学効果を用いた高感度安定電界センサを示す模式図である。 電気光学効果を用いた電界センサの従来の構成例を示す図である。 図3に示した電界センサの一部を示す詳細図である。
符号の説明
101…光源
103…光学センサ
111…光偏波保持ファイバ
114…張力印加手段
201…波長可変光源
203…光学センサ
210…制御信号処理部
211…光偏波保持ファィバ

Claims (10)

  1. 電気光学結晶と光信号処理部とが光偏波保持ファイバで接続され、電界により
    上記電気光学結晶の複屈折率が変化することを利用し、上記電気光学結晶を通過
    する光の偏光変化を上記光偏波保持ファイバを用いて上記光信号処理部に導入し、
    上記偏光変化を光の強度変化として捉える電気光学結晶の電気光学効果を用いた
    電界センサにおいて、
    上記光偏波保持ファイバ内でファースト軸に平行な電界成分を有する光とスロ
    ー軸に平行な電界成分を有する光との位相差を調整する位相差調整手段を有する
    ことを特徴とする電気光学効果を用いた感度高安定電界センサ。
  2. 請求項1に記載の電気光学効果を用いた感度高安定電界センサにおいて、
    上記位相差調整手段として、上記光偏波保持ファイバの一部分に長手方向に張
    力を付加する張力付加手段を用いたことを特徴とする電気光学効果を用いた感度
    高安定電界センサ。
  3. 請求項2に記載の電気光学効果を用いた感度高安定電界センサにおいて、
    上記張力付加手段として、上記光偏波保持ファイバに付加する張力を時間的に
    変化させるものを用いたことを特徴とした電気光学効果を用いた感度高安定電界
    センサ。
  4. 請求項3に記載の電気光学効果を用いた感度高安定電界センサにおいて、
    上記張力付加手段として、上記光偏波保持ファイバに付加する張力を周期的、
    ステップ関数的または無秩序に変化させるものを用いたことを特徴とした電気光
    学効果を用いた感度高安定電界センサ。
  5. 請求項1に記載の電気光学効果を用いた感度高安定電界センサにおいて、
    上記位相差調整手段として、上記光偏波保持ファイバの一部分に半径方向に圧
    力を付与する圧力付与手段を用いたことを特徴とする電気光学効果を用いた感度
    高安定電界センサ。
  6. 請求項5に記載の電気光学効果を用いた感度高安定電界センサにおいて、
    上記圧力付与手段として、上記光偏波保持ファイバに付与する半径方向の圧力
    を時間的に変化させるものを用いたことを特徴とする電気光学効果を用いた感度
    高安定電界センサ。
  7. 請求項6に記載の電気光学効果を用いた感度高安定電界センサにおいて、
    上記圧力付与手段として、上記光偏波保持ファイバに付与する半径方向の圧力
    を周期的、ステップ関数的または無秩序に変化させるものを用いたことを特徴と
    した電気光学効果を用いた感度高安定電界センサ。
  8. 請求項1に記載の電気光学効果を用いた感度高安定電界センサにおいて、
    上記位相差調整手段として、光源から発せられる光の波長を変化させる波長制
    御手段を用いたことを特徴とする電気光学効果を用いた感度高安定電界センサ。
  9. 請求項8に記載の電気光学効果を用いた感度高安定電界センサにおいて、
    上記波長制御手段として、上記光源から発せられる光の波長を時間的に変化さ
    せるものを用いたことを特徴とする電気光学効果を用いた感度高安定電界センサ。
  10. 請求項9に記載の電気光学効果を用いた感度高安定電界センサにおいて、
    上記波長制御手段として、上記光源から発せられる光の波長を周期的、ステッ
    プ関数的または無秩序に変化させるものを用いたことを特徴とした電気光学効果
    を用いた感度高安定電界センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008216036A (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 Nec Corp 電磁界測定装置
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