JP2006266620A - 液送配管のガス抜き装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ガス抜き弁のメンテナンス作業を安全かつ容易に行える液送配管のガス抜き装置を提供する。
【解決手段】
ガス溜まり部G内のガス抜き作業を、配管11とは別体のガス抜き用バイパス管17を用いて、ガス溜まり部Gから離間したガス抜き作業位置aで行う。これにより、ガス溜まり部Gが高所、狭所、立ち入り禁止域などに在っても、ガス抜き弁18のメンテナンス作業を安全かつ容易に行うことができる。特に、ガス抜き弁18が手動式の場合には、ガス抜き作業も安全な場所で行うことができる。
【選択図】図1

Description

この発明は液送配管のガス抜き装置、詳しくは液体が流通する配管の途中のガス溜まり部内に存在するガスを排気可能な液送配管のガス抜き装置に関する。
熱媒体循環型の空調設備に付帯したメイン配管(以下、配管)では、熱媒体である不凍液などの液体が、ポンプの作用により循環している。その際、配管内には空気などのガスも混入している。そのガスは、配管の途中に設けられたガス溜まり部に溜まる。ガス溜まり部としては、例えば上向きの門形状を有した鳥居部などが知られている。
ガス溜まり部にガスが溜まれば、液体をポンプ圧送する際の摩擦損失が増加する。特に、循環回路の配管の場合には、配管の末端部分に液体が運ばれにくいという課題があった。
そこで、これを解消する従来手段として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
特開2001−235162号公報
しかしながら、特許文献1の自動ガス抜き装置によれば、このように配管の鳥居部に、直接、自動式のガス抜き弁を取り付けていた。これにより、例えば鳥居部が高所、狭所または何らかの理由で立ち入り禁止となった区域に存在している場合には、ガス抜き弁のメンテナンスを実施する際に、作業者に対して危険な環境下での作業を強いることになっていた。
この発明は、配管の上部に溜まったガスの除去を、安全かつ容易にメンテナンスすることができる液送配管のガス抜き装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、液体が流通する正の圧力が作用した配管の途中に設けられたガス溜まり部内のガスを抜き取る液送配管のガス抜き装置において、前記ガス溜まり部に一端部が連通されるとともに、他端部が該ガス溜まり部を含む配管の途中に連通され、該ガス溜まり部から離間したガス抜き作業位置を途中部分が通過するガス抜き用バイパス管と、該ガス抜き用バイパス管のガス抜き作業位置に設けられ、該ガス抜き用バイパス管を通してガス溜まり部内のガスを外部に排出可能なガス抜き弁と、前記ガス抜き用バイパス管に設けられ、該ガス抜き用バイパス管に溜まった溜まり水を再びガス溜まり部を含む配管の途中に戻す水戻しポンプとを備え、前記ガス抜き弁より上方に、前記配管のガス溜まり部が配置された液送配管のガス抜き装置である。
請求項1に記載の発明によれば、配管のガス溜まり部に溜まったガスは、配管内に正の圧力が作用しているので、ガス抜き用バイパス管に押し込まれる。すなわち、ガス抜き用バイパス管の往管部分を通って、ガス溜まり部から離間したガス抜き作業位置のガス抜き弁まで正の圧力によりガスが押し込まれる。これにより、配管のガス溜まり部に溜まったガスはガス抜き弁を通して外部に排出される。しかしながら、自動式の場合には、同じく正の圧力が作用している液体はガス抜き弁より外部に排出されず、溜まり水としてガス抜き用バイパス管内に残される。残った液体は、水戻しポンプの圧送力により、ガス抜き用バイパス管の還液部分を経て、ガス溜まり部を含む配管の途中に戻される。
このように、ガス溜まり部内のガス抜き作業を、配管とは別体のガス抜き用バイパス管を用いて、ガス溜まり部から離間したガス抜き作業位置で行うように構成したので、仮にガス溜まり部が高所、狭所または立ち入り禁止域などに存在しても、ガス抜き弁のメンテナンス作業を安全かつ容易に行うことができる。特に、手動式のガス抜き弁の場合には、ガス抜き作業も安全な場所で行うことができる。
高所に配置されたガス溜まり部に溜まったガスを液体とともに、いったんガス溜まり部から安全に作業できるガス抜き作業位置までガス抜き用バイパス管の往管部分により導出し、そこでガス抜き弁によりガスを抜く。残った液体は、ガス抜き用バイパス管の還液管部分を通って再びガス溜まり部を含む配管の途中に戻される。これにより、ガス抜き弁のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
配管としては、例えば熱媒体循環型の空調設備に付帯した空調冷温水配管、冷凍機回りの配管などを採用することができる。その他、給水配管、給湯配管、スプリンクラー用配管、冷却水用配管などを採用することができる。また、配管は循環型のものでも、開放型のものでもよい。
配管は、正の圧力の作用で流通するものであるが、何らかの原因により、配管の一部に負の圧力が作用する部分が存在するものであってもよい。この部分に配置される自動式のガス抜き弁としては、配管内の負圧力の作用により、外部空気を弁流路内に吸い込まない逆止弁構造を有したものを採用することができる。また、配管のうち、自動式のガス抜き弁よりも排気側の上流近傍または下流近傍に開閉弁を設けた場合にも、逆止弁構造のものを採用したときと同じ効果が得られる。
液体としては、例えば不凍液、油、水(冷温水、冷却水、湯を含む)などを採用することができる。
ガスとしては、例えばエア(空気)、窒素ガスなどの不活性ガス、酸素ガス、水素ガス、二酸化炭素ガスなどを採用することができる。
ここでいうガス抜き作業位置とは、ガス溜まり部から離間し、かつ、ガス溜まり部より下方向であって、ガス溜まり部に溜まったガスの除去を行うメンテナンスを、安全かつ容易に行うことができる作業位置である。例えば、床付近でもよいし、天井付近でもよい。さらに、高所作業車、脚立、高所に設置された足場(キャットウォーク)などを用いてメンテナンスが可能な高さでもよい。床付近とは、床の作業者が手を伸ばして作業ができる範囲をいう。天井付近とは、例えば天井板の裏側(上側)の空間、および、床に立てた脚立などを用いて天井付近まで昇った作業者が、手を伸ばして作業ができる範囲をいう。したがって、ガス溜まり部が、床上または脚立などに昇った作業者が手を伸ばして作業できない高所に在るとき、この請求項1の発明の効果が顕著となる。
ガス抜き用バイパス管の長さ、および、その引回し経路は限定されない。要は、ガス抜き用バイパス管の両端部がガス溜まり部に連通状態となって、その途中部がガス抜き作業位置を通過していればよい。
ガス抜き弁は、手動式の弁でもよいし、自動式の弁でもよい。ただし、自動式を採用した方が、ガス抜き操作を作業者が行わなくてもよく、ガス抜き弁のメンテナンスだけで済むために好ましい。
水戻しポンプの種類は限定されない。例えば、液体が高圧の場合に有効なプランジャポンプや多段式ポンプを採用することができる。その他、スクリューポンプ、ラインポンプ、渦巻きポンプなどでもよい。このうち、液体の揚程圧力が大きくても円滑に液体をポンプ圧送することができるプランジャポンプが好ましい。
水戻しポンプは、ガス抜き用バイパス管の往管部分に取り付けてもよい。また、ガス抜き用バイパス管の還液管部分に取り付けてもよい。さらには、その両方に取り付けてもよい。水戻しポンプの取り付け数は限定されない。
水戻しポンプの発停動作は、タイマ式の自動制御としてもよいし、遠隔操作器による遠隔操作でもよい。
水戻しポンプの流量(出力)は限定されない。流量を小さくして長時間起動してもよいし、流量を大きくして短時間のポンプ起動でもよい。また、流量調整のため、ポンプ近辺に流量調整バルブを設けてもよいし、ポンプ付近にオリフィスを挿入してもよい。
この発明の液送配管のガス抜き装置は、空調、給水、給湯の機械本体に組み込むことができる。
請求項2に記載の発明は、前記ガス抜き弁は床付近に配置された請求項1に記載の液送配管のガス抜き装置である。
請求項2に記載の発明によれば、高所に配置されたガス溜まり部に溜まったガスを液体とともに、いったんガス溜まり部から床付近のガス抜き作業位置までガス抜き用バイパス管の往管部分により導出し、そこでガス抜き弁によりガスを抜く。残った液体は、ガス抜き用バイパス管の還液管部分を通って再びガス溜まり部に戻される。これにより、ガス抜き弁のメンテナンス作業を容易な床付近で行うことができる。
ガス抜き弁が配置される床付近とは、前述したように床上の作業者が手を伸ばして作業ができる範囲をいう。
請求項3に記載の発明は、前記ガス抜き弁は自動式で、該水戻しポンプは、該水戻しポンプによる液体の吸い込み高さが、前記ガス抜き弁内におけるガス抜き可能な水位よりも低くなるように配置されている請求項1または請求項2に記載の液送配管のガス抜き装置である。
請求項3に記載の発明によれば、ガス抜き弁を自動ガス抜き弁としたので、ガス抜き弁が活性化していれば、何時でもガス溜まり部のガスを外部に排出させることができる。また、水戻しポンプは、水戻しポンプによる液体の吸い込み高さが、ガス抜き弁内におけるガス抜き可能な水位よりも低くなるように配置されている。そのため、ガス抜き用バイパス管内の溜まり水を確実に除去し、ガス抜き弁を活性化させる効率を高めることができる。
すなわち、安全に作業できるガス抜き作業位置において、ガス抜き用バイパス管内に溜まり水がない場合、ガス抜き弁は活性化された状態(有効にガス抜き弁を利用可能な状態)にある。その後、ガス溜まり部の全てのガスをガス抜き弁が排出したとき、配管内部およびガス抜き用バイパス管内は満水状態になる。しかしながら、新たに配管内部にガスが発生すると、今度はガス抜き用バイパス管内の溜まり水がガス抜き弁を不活性(有効にガス抜き弁を利用できない状態)にしてしまう。そのため、ガス抜き弁ではガス抜きを行うことができない。その際、水戻しポンプを起動させると、水戻しポンプはガス抜き用バイパス管の溜まり水を配管のガス溜まり部に戻し、自動ガス抜き弁は再度活性化されガス溜まり部の全てのガス抜きを行うことができる。
請求項4に記載の発明は、液体が流通する正の圧力が作用した配管の途中に設けられたガス溜まり部内のガスを抜き取る液送配管のガス抜き装置において、前記ガス溜まり部に一端が連通され、該ガス溜まり部から離間し、かつ該ガス溜まり部より下方に配置されたガス抜き作業位置を通過するガス抜き管と、前記ガス抜き管のガス抜き作業位置に設けられ、前記ガス溜まり部内のガスと該ガス抜き管内の溜まり水を配管内の正の圧力により配管の外部に排出可能な排水弁とを備えた液送配管のガス抜き装置である。
請求項4に記載の発明によれば、配管のガス溜まり部に溜まったガスは、配管内に正の圧力が作用しているので、排水弁を備えたガス抜き管に押し込まれる。排水弁は、例えばタイマにより開閉の制御が行われ、通常状態では全閉である。タイマが作動した時、排水弁は全開となる。このとき、配管内部には正の圧力が作用しているので、ガス抜き管に押し込まれていたガスが配管外部へと排出される。その際、ガス抜き管の内部の溜まり水もガスと同様に排出される。
排水弁の開放時間は、配管内部の液体が排出され始めるまでを目安とする。これは、ガス溜まり部のガスを完全に除去するためである。
このように、ガス溜まり部内のガス抜き作業を、配管とは別体のガス抜き管を用いてガス溜まり部から離間し、これより下方のガス抜き作業位置で行うようにした。これにより、仮にガス溜まり部が高所、狭所または立ち入り禁止域などに存在しても、配管の上部に溜まったガスの除去を行うための機器のメンテナンスを、安全かつ容易に行うことができる。
排水弁の種類は限定されない。電気式で作動する例えば2方弁でもよいし、機械的に開閉できる例えばスプリングリターン弁でもよいし、磁石式で作動する電磁弁でもよい。さらには、手動式の排水弁でもよい。ゴミ詰まりによる排水弁の誤動作を防ぐため、ガス抜き管の途中部分のガス抜き作業位置にストレナ等のフィルタを設け、メンテナンスを容易に行えるようにした方が望ましい。
排水弁の開閉動作は限定されない。タイマ式での開閉でもよいし、遠隔操作器での開閉でもよい。
排水弁の開度は限定されない。開の状態でのガス抜き作業時、全開でもよいしそうでなくてもよい。要は、ガス抜き作業が十分に行えるだけの開度があればよい。また、排水弁廻りにオリフィスを挿入し、排水弁から排出されるガス、液体の流量を制御してもよい。
ガス抜き管の長さ、及び、その引き回し経路は限定されない。ガス抜き管がガス溜まり部に連通状態になって、ガス抜き管の途中部分がガス抜き作業位置を通過していればよい。
請求項5に記載の発明は、前記ガス抜き管のガス抜き作業位置で、かつ前記排水弁より上方には、前記ガス溜まり部内のガスを配管内の正の圧力により配管の外部に排出させる自動式のガス抜き弁が設けられた請求項4に記載の液送配管のガス抜き装置である。
請求項5に記載の発明によれば、ガス抜き作業位置において、正の圧力が作用したガス溜まり部内のガスを、配管内の正の圧力により配管の外部に排出させる自動式のガス抜き弁を排水弁より上方に設けている。これにより、ガス抜き作業は排水弁だけではなくガス抜き弁でも行われることになる。そのため、排水弁の開閉頻度、開弁時間の短縮が可能となる。
自動式のガス抜き弁の種類は限定されない。要は、正の圧力が作用したガス溜まり部内のガスを、自動ガス抜き弁を開くことにより、ガス抜き管を通して排出することができる自動弁であればよい。しかも、そのガス抜き時に、多量の液体を排出しない構造のものでなければならない。
請求項6に記載の発明は、前記ガス抜き管のうち、前記排水弁と前記自動式のガス抜き弁との間には、前記ガス抜き管内の溜まり水を貯液する水槽が設けられた請求項5に記載の液送配管のガス抜き装置である。
請求項6に記載の発明によれば、ガス抜き管の排水弁と自動式のガス抜き弁との間に、溜まり水をガス抜き管の場合よりも多く溜められる水槽を設けたので、ガス抜き弁を作動させる時間が長くなる。しかも、排水弁の開閉頻度、開弁時間の短縮が可能となる。
水槽の素材は限定されない。例えば、各種の合成樹脂、各種の金属、各種の木材、各種のセラミックスなどを採用することができる。
水槽の外観形状は限定されない。例えば、直方体、立方体、球、多角形柱等を採用することができる。
水槽の大きさも限定されない。
請求項7に記載の発明は、前記ガス抜き管の前記ガス溜まり部には、液体と気体とを感知する検出器が設けられた請求項1〜請求項6のうち、いずれか1項に記載の液送配管のガス抜き装置である。
請求項7に記載の発明によれば、ガス抜き管のガス溜まり部に設けられた検出器により、配管のガス溜まり部に液体と気体のどちらが存在しているかが判別可能となる。それによって、排水弁の開閉頻度、開弁時間の短縮が可能となるように排水弁の開閉作動をより精密に指示することができる。また、排水弁の開閉動作が行われる度にガス抜き管内の溜まり水が除去されるので、自動ガス抜き弁が作動する回数も増加することになる。
検出器の種類は限定されない。電極式で液体と気体を感知する検出器でもよいし、フロート式でもよい。ただし、ゴミ詰まりによる検出器の誤動作を防ぐため、メンテナンスをほとんど必要としない電極式が望ましい。
検出器の出力動作は限定されない。要は、液体と気体を感知して排水弁に開閉の信号を認識させることができればよい。
請求項1に記載の発明によれば、ガス溜まり部内のガス抜き作業を、配管とは別体のガス抜き用バイパス管を用いて、ガス溜まり部から離間したガス抜き作業位置で行うようにしたので、ガス溜まり部が高所、狭所または立ち入り禁止域などの危険な場所に在っても、ガス抜き弁のメンテナンス作業を安全かつ容易に行うことができる。
特に、ガス抜き弁が手動式の場合には、手動のガス抜き作業も安全な場所で行うことができる。
しかも、ガス抜き弁より上方にガス溜まり部を配置したので、仮にガス溜まり部が高所に在っても、ガス抜き弁のメンテナンス作業、および、ガス抜き弁が手動式の場合のガス抜き作業を、安全で作業し易い位置でそれぞれ行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、自動式のガス抜き弁が作動するときにガス溜まり部から水とガスがガス抜き用バイパス管に混入することがある。その際、ガスはガス抜き弁が作動することで配管外部に排出されるが、混入した水はガス抜き用バイパス管の下部に溜まり水として存在し、ともすれば、ガス抜き弁を不活性化し(弁機能に支障を与え)かねない。そのとき、ガス抜き用バイパス管のガス抜き弁より低く配置された水戻しポンプによって、ガス抜きバイパス管内の溜まり水は確実に除去され、再度、ガス抜き弁は活性化し、ガス溜まり部のガスを外部に排出させることができる。
このようにして、自動式のガス抜き弁を取り付けたことで、ガス溜まり部のガスを外部に排出させるだけでなく、水戻しポンプの発停頻度、起動時間の短縮が可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、配管のガス溜まり部内のガスおよびガス抜き管の内部の溜まり水は、ガス抜き管を通して排水弁の開閉により配管外部へと排出される。このように、ガス溜まり部内のガス抜き作業を、配管とは別体のガス抜き管を用いて、ガス溜まり部から離間したガス抜き作業位置で行うようにしたので、仮にガス溜まり部が高所、狭所または立ち入り禁止域などに存在しても、配管の上部に溜まったガスの除去および機器のメンテナンスを、安全かつ容易に行うことができる。このような効果は、ガス溜まり部が、床上の作業者が手を伸ばして作業できない高所に在るときに顕著となる。
請求項5に記載の発明によれば、ガス溜まり部内のガスを配管の外部に排出させる自動式のガス抜き弁を排水弁より上方に設けたので、ガス抜き作業は排水弁だけではなくガス抜き弁でも行われることになり、排水弁の開閉頻度、開弁時間の短縮が可能となる。この効果は、排水弁はガス抜き管の溜まり水を排出し、自動式のガス抜き弁はガス溜まり部内のガス抜きを行なうように目的を分けたときに顕著となる。
これは、ガス抜き作業位置において、ガス抜き管内に溜まり水がない場合、自動式のガス抜き弁は活性化された状態となる。その後、ガス溜まり部の全てのガスをガス抜き弁が排出したとき、配管内部およびガス抜き管内は満水状態になる。しかしながら、新たに配管内部にガスが発生したとき、今度はガス抜き管内の溜まり水が自動式のガス抜き弁を不活性にしているので、自動式のガス抜き弁ではガス抜きを行うことができない。その際、ガス抜き管内の溜まり水を排出させるだけの目的で排水弁を開くと、ガス抜き管の溜まり水が外部に排出される。これにより、ガス抜き弁は再度活性化され、ガス溜まり部の全てのガス抜きを行うことができ、排水弁の開閉頻度、開弁時間の短縮が可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、ガス抜き管の排水弁と自動式のガス抜き弁との間に、溜まり水をガス抜き管の場合よりも多く溜められる水槽を設けたので、ガス抜き弁を作動させる1回当たりの時間が長くなる。しかも、排水弁の開閉頻度、開状態の時間長さの短縮が可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、ガス抜き管のガス溜まり部に検出器を設けたので、配管のガス溜まり部に液体と気体のどちらが存在するかを判別可能となる。それによって、排水弁の開閉頻度、開弁時間の短縮が可能となるように排水弁の開閉作動をより精密に指示することができる。また、排水弁の開閉動作が行われる度にガス抜き管内の溜まり水が除去されるので、自動式のガス抜き弁が作動する回数も増加し、配管内のガス抜きが良好に行われる。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。
図1〜図4において、10は液送配管のガス抜き装置(以下、ガス抜き装置)で、このガス抜き装置10は、熱媒体としての液体(水)が流通するビル用空調設備の配管11に設けられたガス溜まり部G内のガスを外部排気する装置である。このビル用空調設備は、熱媒体循環型である。
以下、配管11およびガス抜き装置10を詳細に説明する。
配管11は、3階建てのビルの壁のうち、主に外壁に沿って引き回された閉回路である。配管11は、図2において矩形状のメイン配管11Aと、メイン配管11Aの立ち上がり部分を構成する両側管部11aの2階の床位置間に横架され、2階フロアに沿って引き回された第1のバイパス管11Bと、両側管部11aの3階の床位置間に横架され、3階フロアに沿って引き回された第2のバイパス管11Cとを有している。
メイン配管11Aの両側管部11aの下端間に横架された下側管部11bには、液体を冷却する冷凍機12と、配管11内に液体を循環させる循環ポンプ13とが、互いに離間した状態で配設されている。また、第1のバイパス管11Bの中間部と、第2のパイパス管11Cの中間部と、メイン配管11Aの上側の横引き部分を構成する上側管部11cの中間部とには、1階フロア用、2階フロア用または3階フロア用の各空調機14が配設されている。メイン配管11Aの下側の横引き部分を構成する下側管部11bの一端には、垂直で長尺な膨張管および給水管15を通して、ビルの屋上に据え付けられた膨張タンク16内の水が補充可能となっている。
前記ガス溜まり部Gは、第1のバイパス管11Bの一端部と、上側管部11cの一端部とに配設されている。特に、第1のバイパス管11B側のガス溜まり部Gは、上向きの門形状を有した鳥居部となっている。
配管11内で冷凍機12により冷やされた液体は、循環ポンプ13によりメイン配管11Aおよび両バイパス管11B,11Cを通過して3台の空調機14に配給される。各空調機14では、それぞれの機内空気(内部空気)との熱交換が行われる。その後、液体は冷凍機12に戻って循環される。その際、配管11内には、液体のほかにエア(ガス)も混入される。混入したエアは、両ガス溜まり部Gに徐々に溜まっていく。
次に、図1〜図4を参照してガス抜き装置10を説明する。
図1に示すように、ガス抜き装置10は、ガス抜き用バイパス管17と、自動式のガス抜き弁(以下、ガス抜き弁)18と、水戻しポンプ19とを備えている。
ガス溜まり部Gの上部には、ガス溜まり部Gから離間したガス抜き作業位置aを途中部分が通過するガス抜き用バイパス管17の両端部が連通されている。ガス抜き作業位置aは、配管11の側方で、床(地面)から1m程度の高さに在る。ガス抜き用バイパス管17は、ガス溜まり部G内のエアを液体とともに、ガス抜き作業位置aまで導出する往管部分17Aと、ガス抜きされた液体をガス溜まり部Gまで戻す還液管部分17Bとを有している。
ここで、図1を参照して、ガス溜まり部Gと往管部分17Aとの具体的な連通構造を説明する。すなわち、ガス溜まり部Gの上部には短尺な鉄ソケット20aが連通状態で突設されている。鉄ソケット20aには、工事用バルブ20の入口側管部が螺合されている。工事用バルブ20の出口側管部には、エルボ21およびニップル22を介して、ラッパ形状を有したレジューサ23の小径な元部が螺合されている。レジューサ23の内部には、ガス溜まり部Gにおけるエア溜まり状態を検出するエア溜まり検出センサ(図示せず)が配置されている。エア溜まり検出センサは、レジューサ23内の液体の有無を満減信号として制御部(図示せず)に送るセンサである。
ガス溜まり部Gにエアが溜まっている場合、制御部では、エア溜まり検出センサからの液体有り(減少)信号を受け、水戻しポンプ19によりエアをガス抜き用バイパス管17に導入する。また、ガス溜まり部Gにガスが溜まっていない場合、制御部では、エア溜まり検出センサからの液体有り信号を受け、水戻しポンプ19を停止する。なお、このようなエア溜まり検出センサによる水戻しポンプ19の作動制御を行わなくても、所定時間が経過するごとに水戻しポンプ19を作動させるタイマ制御を行ってもよい。
レジューサ23の大径な先部には、互いに水平状態で離間した上下1対のフレアナット24を有する蓋体25が螺合されている。フレアナット24の管路とレジューサ23の内部空間とは連通している。上側のフレアナット24には、前記往管部分17Aの上流部が連通されている。これは、レジューサ23内において、エアがその内部空間の上部に溜まり易く、この溜まったエアを確実に往管部分17Aに導入させるためである。他方のフレアナット24には、前記還液管部分17Bの上流部が連通されている。
往管部分17Aの下流部は、ガス抜き弁18の後述するコネクタ(下端開口部)33に対して、垂直な導入管26を介して連通されている。ガス抜き弁18は、外観が直方体の容器形状を有した保温ボックス27の上部空間に収納されている。往管部分17Aの下流部は、保温ボックス27の内部空間に配置されている。往管部分17Aの導入管26との連通部付近には、液体がガス抜き弁18に供給される前に液体中に混入されたごみを濾過する濾過器28が連通されている。ここでは、濾過器28としてYストレナが採用されている。
次に、図3を参照してガス抜き弁18を詳細に説明する。
図3に示すように、ガス抜き弁18は、自動でガスを抜くガス抜き弁で、このガス抜き弁18は、上端が開口され、下端に底板を有した円筒ケーシング29と、円筒ケーシング29の内部空間に上下動可能に収納されたフロート30と、円筒ケーシング29の上側の開口部を閉止する蓋体31と、円筒ケーシング29の上端と蓋体31との間で挟持されるダイヤフラム32と、フロート30の上板の中央部に突設され、上部がダイヤフラム32の中央部に形成された小径な孔部に嵌入されたシリコンゴム製のジスク32aと、円筒ケーシング29の底板の中央部に連通されたコネクタ33と、コネクタ33の元部内に収納されたフィルタ34と、蓋体31の中央部に突設され、下端部(蓋体側の端部)にノズル孔35aが形成されたノズル35とを備えている。コネクタ33には導入管26の上端部が連通され、ノズル35には後述する導入管26の上端部が連通される。
ガス抜き弁18によるガス抜きは、まずエアがコネクタ33を通って円筒ケーシング29とフロート30との通路に流入する。次に、エアはダイヤフラム32の孔部とジスク32aとの隙間を通って蓋体31の内部空間に流入し、ノズル孔35aからノズル35を経てガス抜き弁18の外部に排出される。
その後、液体がコネクタ33から円筒ケーシング29内に流入すると、フロート30が上昇する。これにより、ジスク32aを介して、ダイヤフラム32の中央部が押し上げられ、ジスク32aの先端がノズル孔35aの上端に当接し、これを閉止する。その結果、液体はガス抜き弁18の内部に止まり、その外部には排出されない。
図1および図4に示すように、前記還液管部分17Bの上流部は、導入管26のうち、往管部分17Aとの連通位置の下方近傍に連通されている。また、還液管部分17Bの導入管26との連通部付近には、プランジャポンプである前記水戻しポンプ19が取り付けられている。水戻しポンプ19は、ガス溜まり部Gからエアと液体とを往管部分17Aに導出するとともに、ガス抜き弁18を使用したガス抜き後の液体を、還液管部分17Bを通してガス溜まり部Gに戻すポンプである。水戻しポンプ19は、水戻しポンプ19による液体の吸い込み高さh1が、ガス抜き弁18内におけるガス抜き可能な水位h2よりも低くなるように配置されている(図4)。
図1および図4において、符号36Aは、往管部分17Aの下流部付近に設けられ、ガス抜き弁18のメンテナンス時および濾過器28のメンテナンス時に往管部分17Aを閉鎖するメンテナンス弁、符号36Bは、還液管部分17Bの上流部付近に設けられ、ガス抜き弁18のメンテナンス時および濾過器28のメンテナンス時に還液管部分17Bを閉鎖する別のメンテナンス弁である。符号37は、導入管26の下端に連通されたドレン管である。符号38aは、ドレン管37の途中に設けられたドレン弁である。符号38は、ガス抜き弁18のノズル25に連通され、ガス抜き弁18から排出されたエアを外部排気する排気管である。符号39は、ドレン管37から排出された液体と、排気管38から排出されたエア中の液体とを受けるドレンパンである。
次に、この発明の実施例1に係るガス抜き装置10の作動を説明する。
図2に示すように、配管11内において、冷凍機12を通過して冷却された液体は、循環ポンプ13によりメイン配管11Aおよび両バイパス管11B,11Cを経て、3台の空調機14にそれぞれ配給される。各空調機14内では、液体との熱交換がそれぞれ行われる。その後、各空調機14を通過した液体はメイン配管11Aに戻り、さらに冷凍機12に戻されて循環する。液体の不足時には、膨張管および給水管15を通して、ビルの屋上に据え付けられた膨張タンク16から水が補充される。この循環中、配管11内には液体のほか、エア(ガス)も混入する。混入したエアは、各ガス溜まり部G内の上部に徐々に溜まって行く。
図1および図4に示すように、ガス溜まり部Gに溜まったガスは液体とともに、水戻しポンプ19の圧送力により、往管部分17Aを通ってガス抜き作業位置aに圧送される。このとき、液体に混入されたごみは、ガス抜き弁18によるガス抜きの前に、濾過器28により捕集される。実施例1では、濾過器28を、ガス抜き用バイパス管17のうち、ガス抜き弁18の取り付け位置より上流側で、かつガス抜き作業位置aの近傍に配置するように構成したので、濾過器28のメンテナンス作業を、安全で作業がし易い床付近で行うことができる。
濾過器28を通過したエアと液体とは、その後、導入管26に流入し、ガス抜き作業位置aに到達する。ここで、ガス抜き弁18により液体中のエアが抜き取られる。残った液体は、同じく水戻しポンプ19の圧送力により、還液管部分17Bを経てガス溜まり部Gに戻される。
このように、ガス溜まり部G内のガス抜き作業を、配管11とは別体のガス抜き用バイパス管17により、ガス溜まり部Gが存在する高所ではなく、地上にいる作業者の手が届く床付近のガス抜き作業位置aで行うので、ガス抜き弁18のメンテナンス作業を安全かつ容易に行うことができる。
また、実施例1では、水戻しポンプ19としてプランジャポンプを採用している。プランジャポンプによる圧送は高圧となるので、空調設備の運転中に様々な特異状況が発生しても、プランジャポンプより下流側の管部分(ここでは還液管部分17B)の管内が負圧化され難い。そのため、実施例1のような還液管部分17Bの負圧化により故障が発生し易いダイヤフラム式のガス抜き弁18を採用した場合に好適である。
自動式のガス抜き弁18に代えて、図示しない手動式のガス抜き弁を採用してもよい。この場合には、例えば液体中のガス量が多いとき、ガス抜き弁だけによるガス抜きでは長時間を要する。そのため、ガス抜き用バイパス管のガス抜き弁の設置部付近に連通された手動の排水バルブ(実施例1ではドレン弁38a)を開くだけで、ガス抜き弁を通すことなく、一般的な手動ガス抜き操作を行うことができる。しかも、手動式のガス抜き弁を採用した場合には、手動式のガス抜き作業も安全な場所で行うことができる。
なお、ガス抜き用バイパス管17上におけるガス抜き弁18と、水戻しポンプ19との位置関係は、例えば導入管26を使用せず、直接、往管部分17Aの下流端と還液管部分17Bの上流端との間にガス抜き弁18を設け、還液管部分17Bのガス抜き弁18側の端部に水戻しポンプ19を設けてもよい(図5)。ここでは、ドレン管37は往管部分17Aの下流部付近に存在する屈曲部分に連通されている。
また、ガス抜き弁18から垂下された導入管26の下端に、往管部分17Aの下流端を連通し、導入管26の長さ方向の中間部に還液管部分17Bの元端を連通し、往管部分17Aの下流部に水戻しポンプ19を設けてもよい(図6)。ドレン管37は、往管部分17Aの下流部付近の屈曲部分に連通されている。
さらに、ガス抜き弁18から垂下された導入管26の長さ方向の中間部に、往管部分17Aの下流端を連通し、導入管26の下端部付近に還液管部分17Bの元端を連通し、往管部分17Aの下流部に水戻しポンプ19を設けてもよい(図7)。ドレン管37は導入管26の下端に連通されている。
そして、ガス抜き弁18から垂下された導入管26の下端に、往管部分17Aの下流端を連通し、導入管26の長さ方向の中間部に還液管部分17Bの元端を連通し、還液管部分17Bの上流部に水戻しポンプ19を設けてもよい(図8)。ドレン管37は、往管部分17Aの下流部付近に存在する屈曲部分に連通されている。
図9〜図11において、10Aは液送配管のガス抜き装置(以下、ガス抜き装置)で、このガス抜き装置10Aは、熱媒体としての液体(水)が流通するビル用空調設備の配管11に設けられたガス溜まり部G内のガスを外部排出する装置である。このビル用空調設備は、熱媒体循環型である。
以下、配管11およびガス抜き装置10Aを詳細に説明する。
配管11は、3階建てのビルの壁のうち、主に外壁に沿って引き回された閉回路である。
配管11は、図10において矩形状のメイン配管11Aと、メイン配管11Aの立ち上がり部分を構成する両側管部11aの2階の床位置間に横架され、2階フロアに沿って引き回された第1のバイパス管11Bと、両側管部11aの3階の床位置間に横架され、3階フロアに沿って引き回された第2のバイパス管11Cとを有している。
メイン配管11Aの両側管部11aの下端間に横架された下側管部11bには、液体を冷却する冷凍機12と、配管11内に液体を循環させる循環ポンプ13とが、互いに離間した状態で配設されている。また、第1のバイパス管11Bの中間部と、第2のバイパス管の中間部と、メイン配管11Aの上側の横引き部分を構成する上管部側11cの中間部とには、1階フロア用、2階フロア用または3階フロア用の各空調機14が配設されている。メイン配管11Aの下側の横引き部分を構成する下管部側11bの一端には、垂直で長尺な膨張管および給水管15を通して、ビルの屋上に据え付けられた膨張タンク16内の水が補充可能となっている。
前記ガス溜まり部Gは、第1のバイパス管11Bの一端部と、上管部側11cの一端部とに配設されている。特に、第1のバイパス管11B側のガス溜まり部Gは、上向きの門方形状を有した鳥居部となっている。
配管11内で冷凍機12により冷却された液体は、循環ポンプ13によりメイン配管11Aおよび両バイパス管11B、11Cを通過して3台の空調機14に配給される。各空調機14では、それぞれの機内空気(内部空気)との熱交換が行われる。その後、液体は冷凍機12に戻って循環される。その際、配管11内には、液体のほかにエア(ガス)も混入される。混入したエアは、両ガス溜まり部Gに徐々に溜まっていく。
図9〜図11を参照してガス抜き装置10Aを説明する。
図9に示すように、ガス抜き装置10Aは、ガス抜き管17Cと、ガス抜き弁18と、電磁弁(排水弁)19Aと、水槽22Aと、検出器21Aとを備えている。
ガス溜まり部Gの上部には、ガス溜まり部Gから離間し床付近に配置されたガス抜き作業位置aを通過するガス抜き管17Cが連通されている。ガス抜き作業位置aは、配管11の側方で、床(地面)から1m程度の高さにある。ガス抜き管17Cは、ガス溜まり部G内のエアを液体とともに、ガス抜き作業位置aまで導出している。
ここで、図9を参照して、ガス溜まり部Gとガス抜き管17Cとの具体的な連通構造を説明する。すなわち、ガス溜まり部Gの上部には短尺な鉄ソケット20aが連結状態で突接されている。鉄ソケット20aには、工事用バルブ20の入口側管部が螺合されている。工事用バルブ20の出口側管部には、ガス抜き管17Cの一端部が螺合され、ガス抜き管17Cの上流部には、ガス溜まり部Gにおけるエア溜まり状態を感知する検出器21Aが配接されている。検出器21Aは、ガス溜まり部Gの液体の有無を満減信号として制御部(図示せず)に送るセンサである。
ガス溜まり部Gにエアが溜まっている場合、制御部では検出器21Aからの液体無し信号を受け、電磁弁19を常閉状態から開ける信号を送り、エア抜きを開始する。また、ガス溜まり部Gにエアが溜まっていない場合、電磁弁19Aの作動は行わない。なお、このような検出器21Aによる電磁弁19の作動制御を行わなくても、所定時間が経過するごとに電磁弁19Aを作動させるタイマ制御を行ってもよい。
ガス抜き管17Cの下流部は、ガス抜き弁18のコネクタ33に対して、垂直な導入管26を介して連通されている。ガス抜き弁18は、外観が直方体の容器形状を有した保温ボックス27の上部空間に収納されている。ガス抜き管17Cの下流部は、保温ボックス27の内部空間に配置されている。ガス抜き管17Cの導入管26との連通部付近には、液体がガス抜き弁18に供給される前に液体中に混入されたゴミを濾過する濾過器28Aが連通され、続いて、ガス抜き管17Cの溜まり水をガス抜き弁18にできるだけ接触させないために溜まり水を確保する水槽22Aとが連結されている。また、水槽22Aの出口側管部には、水槽22Aの出口側管部に対して、垂直な導入管26aを介して、電磁弁19Aが連通されている。
図9および図11において、符号36は、ガス抜き管17Cの下流部付近に設けられ、ガス抜き弁18および電磁弁19Aまたは濾過器28Aのこれらのメンテナンス時にガス抜き管17Cを封鎖するメンテナンス弁である。符号38aは、ガス抜き管17Aに設けられたドレン弁であり、ドレン弁38aの下流口はドレン管40に連通されている。符号37は電磁弁19の下流口に連通された排水管である。符号38は、ガス抜き弁18のノズル25に連通され、ガス抜き弁18から排出されたエアを外部排気する排気管である。符号39は、排水管37から排出された液体と、排気管38から排出されたエア中の液体と、ドレン管40から排出された液体とを受け取るドレンパンである。
次に、この発明の実施例2に係るガス抜き装置10Aの作動を説明する。
図10に示すように、配管11内で冷凍機12により冷却された液体は、循環ポンプ13によりメイン配管11Aおよび両バイパス管11B、11Cを通過して3台の空調機14に配給される。各空調機14では、それぞれの機内空気(内部空気)との熱交換が行われる。その後、液体は冷凍機12に戻って循環される。この循環中、配管11内には、液体のほかにエア(ガス)も混入される。混入したエアは、両ガス溜まり部Gに徐々に溜まっていく。
図9および図11に示すように、ガス溜まり部Gに溜まったガスには、液体とともに配管内で正の圧力が作用している。ガス溜まり部Gにエアが溜まっている場合、制御部では検出器21Aからの液体無し信号を受け、電磁弁19Aを常閉状態から開ける信号を送り、エア抜きを開始する。このとき、液体に混入されたゴミは、電磁弁19Aによるガス抜きの前に、濾過器28Aにより捕集される。実施例2では、ガス抜き弁18および電磁弁19Aまたは濾過器28Aを、ガス溜まり部Gより下方向の床上のガス抜き作業位置aに配置したので、配管11ガス溜まり部Gに溜まったガスの除去を行うためのこれらの機器のメンテナンスを、床上で安全かつ容易に行うことができる。
また、実施例2では、ガス抜き弁18および電磁弁19Aにてエア抜き作業を行うとしているが、同じ作業位置aにあるドレン弁38aを手動で開放することで、ガス抜き弁18および電磁弁19Aに代わり、エア抜きを行うこともできる。しかも、ドレン弁38aを手動で開放した場合でも、床上で安全かつ容易に行うことができる。
その他の構成、作用および効果は、実施例1より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
この発明の実施例1に係る液送配管のガス抜き装置を示す模式図である。 この発明の実施例1に係る液送配管のガス抜き装置の使用状態を示す模式図である。 この発明の実施例1に係る液送配管のガス抜き装置に組み込まれるガス抜き弁の一部断面図を含む正面図である。 この発明の実施例1に係る液送配管のガス抜き装置の使用状態を示す模式図である。 この発明の別の実施形態に係る液送配管のガス抜き装置の模式図である。 この発明のまた別の実施形態に係る液送配管のガス抜き装置の模式図である。 この発明のさらに別の実施形態に係る液送配管のガス抜き装置の模式図である。 この発明の他の実施形態に係る液送配管のガス抜き装置の模式図である。 この発明の実施例2に係る液送配管のガス抜き装置を示す模式図である。 この発明の実施例2に係る液送配管のガス抜き装置の使用状態を示す模式図である。 この発明の実施例2に係る液送配管のガス抜き装置の使用状態を示す模式図である。
符号の説明
10、10A 液送配管のガス抜き装置、
11 配管、
17 ガス抜き用バイパス管、
17C ガス抜き管、
18 ガス抜き弁、
19 水戻しポンプ、
19A 電磁弁(排水弁)、
21A 検出器、
22A 水槽、
28 濾過器、
G ガス溜まり部、
a ガス抜き作業位置。

Claims (7)

  1. 液体が流通する正の圧力が作用した配管の途中に設けられたガス溜まり部内のガスを抜き取る液送配管のガス抜き装置において、
    前記ガス溜まり部に一端部が連通されるとともに、他端部が該ガス溜まり部を含む配管の途中に連通され、該ガス溜まり部から離間したガス抜き作業位置を途中部分が通過するガス抜き用バイパス管と、
    該ガス抜き用バイパス管のガス抜き作業位置に設けられ、該ガス抜き用バイパス管を通してガス溜まり部内のガスを外部に排出可能なガス抜き弁と、
    前記ガス抜き用バイパス管に設けられ、該ガス抜き用バイパス管に溜まった溜まり水を再びガス溜まり部を含む配管の途中に戻す水戻しポンプとを備え、
    前記ガス抜き弁より上方に、前記配管のガス溜まり部が配置された液送配管のガス抜き装置。
  2. 前記ガス抜き弁は床付近に配置された請求項1に記載の液送配管のガス抜き装置。
  3. 前記ガス抜き弁は自動式で、
    該水戻しポンプは、該水戻しポンプによる液体の吸い込み高さが、前記ガス抜き弁内におけるガス抜き可能な水位よりも低くなるように配置されている請求項1または請求項2に記載の液送配管のガス抜き装置。
  4. 液体が流通する正の圧力が作用した配管の途中に設けられたガス溜まり部内のガスを抜き取る液送配管のガス抜き装置において、
    前記ガス溜まり部に一端が連通され、該ガス溜まり部から離間し、かつ該ガス溜まり部より下方に配置されたガス抜き作業位置を通過するガス抜き管と、
    前記ガス抜き管のガス抜き作業位置に設けられ、前記ガス溜まり部内のガスと該ガス抜き管内の溜まり水を配管内の正の圧力により配管の外部に排出可能な排水弁とを備えた液送配管のガス抜き装置。
  5. 前記ガス抜き管のガス抜き作業位置で、かつ前記排水弁より上方には、前記ガス溜まり部内のガスを配管内の正の圧力により配管の外部に排出させる自動式のガス抜き弁が設けられた請求項4に記載の液送配管のガス抜き装置。
  6. 前記ガス抜き管のうち、前記排水弁と前記自動式のガス抜き弁との間には、前記ガス抜き管内の溜まり水を貯液する水槽が設けられた請求項5に記載の液送配管のガス抜き装置。
  7. 前記ガス抜き管の前記ガス溜まり部には、液体と気体とを感知する検出器が設けられた請求項1〜請求項6のうち、いずれか1項に記載の液送配管のガス抜き装置。
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