JP2006266418A - 樹脂ブーツ - Google Patents

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勝久 太田
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Abstract

【課題】蛇行変形がより確実に抑制される樹脂ブーツを提供する。
【解決手段】第1蛇腹部10と第2蛇腹部12と第3蛇腹部11とからなる蛇腹部1と、蛇腹部1の一端側に形成されている第1筒部3と、蛇腹部1の他端側に形成されている第2筒部2とを備える樹脂ブーツにおいて、第1蛇腹部10をテーパ形状に形成し、第3蛇腹部11の山径L3を第2蛇腹部12の山径L1よりも小さくする。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、自動車等に使用されるステアリングラックブーツや等速ジョイント用ブーツに代表される樹脂ブーツに関する。
樹脂ブーツとして、自動車のステアリングギアボックスとタイロッドとの間のボールジョイントを覆うステアリングラックブーツ(以下、単にラックブーツと称する)が知られている。一般的なラックブーツを模式的に表す軸方向断面図を図12に示し、一般的なラックブーツの形状を以下に説明する。
ラックブーツは、第2筒部100と、第1筒部200と、蛇腹部300とからなる。第2筒部100および第1筒部200は、各々筒状に形成されている。蛇腹部300は、山部301と谷部302とが交互に連続してなる中空形状(所謂蛇腹状)に形成されている。蛇腹部300の一端側には第2筒部100が形成され、他端側には第1筒部200が形成されている。第2筒部100はステアリングギアボックス400に取り付けられる。第1筒部200はタイロッド401に取り付けられる。そして、蛇腹部300はステアリングギアボックス400から延びるラックバー402、タイロッド401、ラックバー402とタイロッド401とを連結するボールジョイント403等から構成されるステアリング部材を覆う。ラックブーツはエンジンに近接して配置されている。このため、ラックブーツ付近の環境温度は、比較的高温である。したがって、ラックブーツ内部に密閉された空気は膨張する。ラックブーツ内部の空気が膨張すると、ラックブーツは膨張変形する。そして、ラックブーツは、S字状にうねるように蛇行してしまう。ラックブーツが蛇行すると、内蔵するステアリング部材にラックブーツが摺接してしまう。このため、ラックブーツがステアリング部材の動作を干渉するおそれがある。また、ラックブーツに不具合が生じるおそれもある。ラックブーツは樹脂製であるため、一旦蛇行変形すると元の形状には復元し難い。このため、これらの不具合が持続する。
この点に鑑み、特許文献1には、蛇行変形を抑制するラックブーツが紹介されている。特許文献1のラックブーツでは、蛇腹部のうちボールジョイント付近の谷部の内周径を小さくして、蛇腹部の変形をボールジョイントで阻害する。よって、ボールジョイント付近の蛇腹部が膨張変形し難くなり、ラックブーツの蛇行変形を抑制できる。
しかし、蛇腹部のうちボールジョイントから離間した部分においては、膨張変形がボールジョイントで阻害されない。このため、蛇腹部のうちボールジョイントから離間した部分が膨張変形すると、ラックブーツ全体が蛇行変形してしまう場合があり、ラックブーツの蛇行変形を確実に抑制するのは困難であった。
特開平10−238629号公報
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、蛇行変形がより確実に抑制される樹脂ブーツを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の樹脂ブーツは、外周方向に隆起する山部と内周方向に陥没する谷部とが交互に連続して形成され互いに隣接する山部と谷部とが傾斜壁部で接続されてなる中空状の蛇腹部と、蛇腹部の一端側に形成されている第1筒部と、蛇腹部の他端側に形成されている第2筒部とを備える樹脂ブーツであって、蛇腹部は、第1筒部に連続する第1蛇腹部と、第2筒部に連続する第3蛇腹部と、第1蛇腹部と第3蛇腹部とを連絡する第2蛇腹部とを持ち、第1蛇腹部は、上記山部の外周径と上記谷部の内周径とが第1筒部に向けて徐々に小さくなるテーパ形状に形成され、第3蛇腹部の上記山部は、第2蛇腹部の上記山部よりも外周径が小さいことを特徴とする。
本発明の樹脂ブーツにおいて、上記第3蛇腹部の上記傾斜壁部の中心軸に対する傾斜角度は、前記第2蛇腹部の前記傾斜壁部の中心軸に対する傾斜角度よりも小さいことが好ましい。
本発明の樹脂ブーツにおいて、上記第3蛇腹部の上記傾斜壁部の中心軸に対する傾斜角度は、上記第2蛇腹部の上記傾斜壁部の中心軸に対する傾斜角度と同じまたは大きいことが好ましい。
本発明の樹脂ブーツでは、第3蛇腹部の山部は、第2蛇腹部の山部よりも外周径が小さい。第3蛇腹部の山部の外周径が小さければ、第3蛇腹部全体の外周径が小さくなる。第3蛇腹部全体の外周径が小さいほど、第3蛇腹部は径方向への大きな変形を許容できなくなる。したがって、第3蛇腹部は径方向に変形し難く、樹脂ブーツは蛇行変形し難くなる。
本発明の樹脂ブーツにおいて、第3蛇腹部の傾斜壁部の中心軸に対する傾斜角度を第2蛇腹部の傾斜壁の中心軸に対する傾斜角度よりも小さくする場合には、第3蛇腹部は軸方向(蛇腹伸縮方向)への大きな変形を許容できなくなる。軸方向に変形し難くなることで、第3蛇腹部は径方向への大きな変形も許容できなくなる。よって、この構成によると、第3蛇腹部は軸方向および径方向に変形し難く、樹脂ブーツはさらに蛇行変形し難くなる。以下、山部の外周径を山径と略し、谷部の内周径を谷径と略し、傾斜壁の中心軸に対する傾斜角度を傾斜壁角度と略する。
本発明の樹脂ブーツにおいて、第3蛇腹部の傾斜壁角度を第2蛇腹部の傾斜壁角度と同じまたは大きくする場合には、軸方向の伸縮剛性を低くできる。したがって、樹脂ブーツの径方向剛性を高めつつ、軸方向に伸縮変形し易くできる。
以下、本発明の樹脂ブーツを図面を基に説明する。
実施例1の樹脂ブーツはラックブーツである。実施例1の樹脂ブーツにおいて、第3蛇腹部の傾斜壁角度は、第2蛇腹部の傾斜壁角度よりも小さくなっている。また、第3蛇腹部の谷径は、第2蛇腹部の谷径と同じである。実施例1の樹脂ブーツを模式的に表す軸方向断面図を図1に示し、図1の要部拡大図を図2に示す。
実施例1の樹脂ブーツは、蛇腹部1と第2筒部2と第1筒部3とを備えている。蛇腹部1、第2筒部2、および、第1筒部3は、ブロー成形により一体に形成されている。第2筒部2はリング状をなし、ステアリングギアボックス(図示せず)に取り付けられる。第1筒部3は第2筒部2よりも小径のリング状をなし、タイロッド(図示せず)に取り付けられる。
蛇腹部1は、第2筒部2と第1筒部3とを連絡する中空形状に形成されている。蛇腹部1には、外周方向に隆起する山部4と内周方向に陥没する谷部5とが複数個ずつ形成されている。山部4と谷部5とは、山部4、谷部5、山部4、谷部5・・・というように交互に連続して配置されている。互いに隣接する山部4と谷部5とは傾斜壁部6で接続されている。蛇腹部1は、第1筒部3側の部分である第1蛇腹部10と、第2筒部2側の部分である第3蛇腹部11と、第1蛇腹部10と第3蛇腹部11とを連絡する第2蛇腹部12と、からなる。第2蛇腹部12は、ボールジョイント(図示せず)の外周を覆う。
第1蛇腹部10は、山径と谷径とが第1筒部3に向けて徐々に小さくなるテーパ形状に形成されている。第1蛇腹部10の山部4のうち最も第1筒部3寄りの位置に形成されている山部40は、山径が40mmである。第1蛇腹部10の山部4のうち最も第1筒部3から離れた位置(第2蛇腹部12側)に形成されている山部41は、山径が60mmである。第1蛇腹部10の谷部5のうち最も第1筒部3寄りの位置に形成されている谷部50は、谷径が30mmである。第1蛇腹部10の谷部5のうち最も第1筒部3から離れた位置(第2蛇腹部12側)に形成されている谷部51は、谷径が50mmである。
第2蛇腹部12は、山径および谷径がそれぞれ軸方向に均一である。第2蛇腹部12の山径L1は66mmである。第2蛇腹部12の谷径L2は50mmである。第2蛇腹部12の傾斜壁角度θ2は60°である。なお、傾斜壁角度とは、樹脂ブーツの中心軸と傾斜壁の外表面とがなす角度を指す。
第3蛇腹部11は、山径および谷径がそれぞれ軸方向に均一である。第3蛇腹部11の山径L3は58mmである。第3蛇腹部11の谷径L4は50mmである。第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1は45°である。
実施例1の樹脂ブーツでは、第1蛇腹部10がテーパ形状に形成されている。そして第3蛇腹部11の山径L3が第2蛇腹部12の山径L1よりも小さくなっている。このため、第2蛇腹部12は樹脂ブーツのうちで径方向の剛性が最も小さい部分となる。したがって、樹脂ブーツのうち第2蛇腹部12が優先的に変形する。しかし、第2蛇腹部12はボールジョイントの外周を覆うため、第2蛇腹部12が径方向に変形する際には、変形初期に第2蛇腹部12の谷部5がボールジョイントの外面に当接する。このため、第2蛇腹部12の変形が規制される。また、第1蛇腹部10はテーパ形状になっており、山径が徐々に小さくなっている。このため、第1蛇腹部10は径方向の剛性が高く、径方向に変形し難い。第3蛇腹部11は山径が小さいため、第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1は第2蛇腹部12の傾斜壁角度θ2よりも小さい。このため、第3蛇腹部11では、山部4を中心とする傾斜壁部6の揺動代が小さい。したがって、第3蛇腹部11は軸方向への大きな伸長変形を許容できない。また、第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1が小さいことで、第3蛇腹部11に伸縮方向の力が作用すると傾斜壁部6が突っ張って、第3蛇腹部11の伸縮変形を阻害する。よって、第3蛇腹部11は軸方向への大きな伸縮変形を許容し難い。第3蛇腹部11は、軸方向に変形し難いため、径方向への大きな変形も許容し難くなる。第3蛇腹部11を設けることにより、優先的に変形する第2蛇腹部12の長さは短くなる。このため、第2蛇腹部12は連続した蛇腹変形ができない長さになり、樹脂ブーツ全体の蛇行変形が抑制される。
なお、第2蛇腹部12の山径L1は第3蛇腹部11の山径L3よりも大きく、第2蛇腹部12の傾斜壁角度θ2は第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1よりも大きいために、第2蛇腹部12は軸方向に大きく伸縮する。さらに、第1蛇腹部10および第3蛇腹部11もまた蛇腹形状になっているために、軸方向にある程度伸縮する。よって、実施例1の樹脂ブーツは、ステアリング部材の動作(軸方向への伸縮運動および径方向への回動運動)に対応して充分に伸縮する。
実施例2の樹脂ブーツは、第3蛇腹部の形状が実施例1と異なっている。詳しくは、第3蛇腹部11の山径L3および谷径L4は実施例1と同じであるが、傾斜壁角度θ1が実施例1よりも大きくなっている。実施例2の樹脂ブーツを模式的に表す軸方向断面図を図3に示し、図3の要部拡大図を図4に示す。
実施例2の樹脂ブーツにおいて、第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1は、第2蛇腹部12の傾斜壁角度θ2と同じである。そして、実施例2の第3蛇腹部11における、隣接する山部4同士(または谷部5同士)の距離は、実施例1よりも小さくなっている。
実施例2の樹脂ブーツにおいて、第3蛇腹部11の山径L3は58mmである。第3蛇腹部11の谷径L4は50mmである。第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1は60°である。
実施例2の樹脂ブーツでは、実施例1の樹脂ブーツと同様に、第3蛇腹部11の山径L3が第2蛇腹部12の山径L1よりも小さいために、第3蛇腹部11の径方向の剛性が高くなっている。このため、実施例2の樹脂ブーツでは第3蛇腹部11が径方向に変形し難い。第3蛇腹部11の山径L3が小さいことで、径方向の剛性が大きくなるとともに、第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1が大きく、隣接する山部4同士(または谷部5同士)の距離が小さくなる。したがって、実施例2の樹脂ブーツでは、実施例1よりも軸方向の伸縮剛性を低くできる。なお、実施例2の樹脂ブーツは、径方向の剛性が実施例1よりも小さくなる。
第1蛇腹部10は実施例1の樹脂ブーツと同形状であるため、実施例1の樹脂ブーツと同様に径方向に変形しにくい。第3蛇腹部11を設けることにより、優先的に変形する第2蛇腹部12の長さは短くなる。このため、第2蛇腹部12は連続した蛇腹変形ができない長さになり、樹脂ブーツ全体の蛇行変形が抑制される。第2蛇腹部12は、ボールジョイントに干渉されて変形が規制される。よって、実施例2の樹脂ブーツは実施例1の樹脂ブーツと同様に、蛇行変形し難い。
実施例3の樹脂ブーツは、第3蛇腹部の形状以外は実施例1と同じものである。詳しくは、第3蛇腹部11の山径L3および谷径L4は実施例1よりも小さくなっており、第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1は、実施例1と同じである。実施例3の樹脂ブーツを模式的に表す軸方向断面図を図5に示し、図5の要部拡大図を図6に示す。
実施例3の樹脂ブーツにおいて、第3蛇腹部11の山径L3は56mmである。第3蛇腹部11の谷径L4は48mmである。第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1は45°である。
実施例3の樹脂ブーツでは、第3蛇腹部11の山径L3が第2蛇腹部12の山径L1よりも小さい。また、第3蛇腹部11の山径L3は実施例1の第3蛇腹部の山径よりも小さくなっている。このため、第3蛇腹部11の径方向の剛性がさらに高くなっているため、第3蛇腹部11の径方向への変形がさらに抑制されている。また、第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1は第2蛇腹部12の傾斜壁角度θ2よりも小さいため、第3蛇腹部11は軸方向にも変形しにくい。よって、第3蛇腹部11は径方向への変形がさらに抑制される。第1蛇腹部10は実施例1の樹脂ブーツと同形状であるため、実施例1の樹脂ブーツと同様に径方向に変形しにくい。第3蛇腹部11を設けることにより、優先的に変形する第2蛇腹部12の長さは短くなる。このため、第2蛇腹部12は連続した蛇腹変形ができない長さになり、樹脂ブーツ全体の蛇行変形が抑制される。第2蛇腹部12は、ボールジョイントに干渉されて変形が規制される。よって、実施例3の樹脂ブーツは実施例1の樹脂ブーツと同様に、蛇行変形し難い。
実施例3の樹脂ブーツにおいて、第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1は、実施例1と同様に小さいため、軸方向への伸縮変形は抑制されている。加えて、第3蛇腹部11の山径L3が小さいことで、さらに、軸方向への伸縮変形が抑制されている。すなわち、第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1と、隣接する山部4同士(または谷部5同士)の距離とが実施例1と同じであれば、山径L3と谷径L4との差は同じである。山径L3と谷径L4との差が同じ状態で山径L3を小さくすると、第3蛇腹部11のうち山部4の径方向断面積と谷部5の径方向断面積との差(第3蛇腹部11の投影面積)が小さくなる。このため、実施例3の樹脂ブーツは軸方向に伸縮変形し難い。反面、径方向の剛性はさらに向上する。
実施例4の樹脂ブーツは、第3蛇腹部の形状以外は実施例2と同じものである。詳しくは、第3蛇腹部11の山径L3および谷径L4は実施例2よりも小さくなっており、第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1は第2蛇腹部12の傾斜壁角度θ2と同じである。実施例4の樹脂ブーツを模式的に表す軸方向断面図を図7に示し、図7の要部拡大図を図8に示す。
実施例4の樹脂ブーツにおいて、第3蛇腹部11の山径L3は56mmであり、第3蛇腹部11の谷径L4は48mmである。第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1は60°である。
実施例4の樹脂ブーツでは、第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1が第2蛇腹部12の傾斜壁角度θ2と同じであり、傾斜壁角度θ1が大きい。このため、第3蛇腹部11が軸方向に伸縮し易い。しかし、第3蛇腹部11の山径L3が小さいため、径方向の剛性は充分に高い。よって、実施例4の樹脂ブーツは蛇行変形し難い。
実施例4は、第3蛇腹部11の山径L3および谷径L4を実施例2よりも小さくした例であり、第3蛇腹部11の投影面積が実施例2よりも小さくなっている。このため、実施例4の樹脂ブーツは軸方向に伸縮変形し難く、径方向の剛性は向上している。
第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1を第2蛇腹部12の傾斜壁角度θ2よりも大きくする場合には、軸方向の伸縮剛性を低くできる。したがって、樹脂ブーツの径方向剛性を高めつつ、軸方向に伸縮変形し易くできる。
なお、実施例1〜3において、第3蛇腹部11は、山径および谷径がそれぞれ軸方向に均一であるが、山径および谷径は軸方向に部分的に異なっていても良い。例えば、山径および谷径が第2筒部2に向けて徐々に小さくなっていても良い。何れの場合にも、第3蛇腹部11の山径L3が第2蛇腹部12の山径L1よりも小さければ、第3蛇腹部11の径方向の剛性が高くなり、第3蛇腹部11が径方向に変形し難くなるため、樹脂ブーツの蛇行変形が抑制される。
(比較例1)
比較例1の樹脂ブーツは、第3蛇腹部の形状以外は実施例1と同じである。詳しくは、第3蛇腹部11の山径L3、谷径L4、傾斜壁角度θ1が、第2蛇腹部12の山径L1、谷径L2、傾斜壁角度θ2と同じ大きさである。比較例1の樹脂ブーツを模式的に表す軸方向断面図を図9に示す。
比較例1の樹脂ブーツは、第2蛇腹部12の山径L1および第3蛇腹部11の山径L3が66mm、第2蛇腹部12の谷径L2および第3蛇腹部11の谷径L4が50mm、第2蛇腹部12の傾斜壁角度θ2および第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1が60°である。
(比較例2)
比較例2の樹脂ブーツは、第3蛇腹部の形状以外は実施例1と同じである。詳しくは、第3蛇腹部11の山径L3が第2蛇腹部12の山径L1と同じであり、第3蛇腹部11の谷径L4が第2蛇腹部12の谷径L2よりも大きく、第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1が第2蛇腹部12の傾斜壁角度θ2よりも小さい。比較例2の樹脂ブーツを模式的に表す軸方向断面図を図10に示す。
比較例2の樹脂ブーツは、第2蛇腹部12の山径L1および第3蛇腹部11の山径L3が66mm、第2蛇腹部12の谷径L2が50mm、第3蛇腹部11の谷径L4が58mm、第2蛇腹部12の傾斜壁角度θ2が60°、第3蛇腹部11の傾斜壁角度θ1が45°である。
(蛇行変形試験)
実施例1および比較例1〜2の樹脂ブーツをステアリング部材に取り付けた後に90℃で60分間加熱した。加熱後、樹脂ブーツに生じた蛇行変形の程度を調べた。詳しくは、樹脂ブーツのうち最も大きく陥没変形している部分の外縁を構成する山部4の間に接線L5を引き、山部4のうち最も大きく陥没変形している点P1とこの接線L5との距離を測定して、陥没変形量D1とした。また、最も大きく膨張変形している山部4のうち中心軸L6から最も離間している点P2と中心軸L6との距離を測定して、膨張径D2とした。陥没変形量D1と膨張径D2との測定部位を模式的に表す図を図11に示す。実施例1および比較例1〜2の樹脂ブーツの陥没変形量D1を表すグラフを図12に示す。図12中縦軸は陥没変形量D1(mm)を表す。実施例1および比較例1〜2の樹脂ブーツの膨張径D2を表すグラフを図13に示す。図13中縦軸は膨張径D2(mm)を表す。
図11に示すように、実施例1の樹脂ブーツは、比較例1および比較例2の樹脂ブーツに比べて陥没変形量D1が小さい。この結果から、第3蛇腹部11の山径L3を第2蛇腹部12の山径L1よりも小さくすれば蛇行変形を抑制できることがわかる。また、比較例2の樹脂ブーツは比較例1の樹脂ブーツに比べて陥没変形量D1が小さい。この結果から、第3蛇腹部11における山径と谷径との差が小さい(第3蛇腹部11の投影面積が小さい)ほど蛇行変形が抑制されることがわかる。
また、図12に示すように、実施例1の樹脂ブーツは、比較例1および比較例2の樹脂ブーツに比べて膨張径D2が小さい。この結果から、第3蛇腹部11の山径L3を第2蛇腹部12の山径L1よりも小さくすれば蛇行変形を抑制できることがわかる。
実施例1の樹脂ブーツを模式的に表す軸方向断面図である。 図1の要部拡大図である。 実施例2の樹脂ブーツを模式的に表す軸方向断面図である。 図3の要部拡大図である。 実施例3の樹脂ブーツを模式的に表す軸方向断面図である。 図5の要部拡大図である。 実施例4の樹脂ブーツを模式的に表す軸方向断面図である。 図7の要部拡大図である。 比較例1の樹脂ブーツを模式的に表す軸方向断面図である。 比較例2の樹脂ブーツを模式的に表す軸方向断面図である。 陥没変形量D1と膨張径D2との測定部位を模式的に表す図である。 実施例1および比較例1〜2の樹脂ブーツの陥没変形量D1を表すグラフである。 実施例1および比較例1〜2の樹脂ブーツの膨張径D2を表すグラフである。 一般的なラックブーツを模式的に表す軸方向断面図である。
符号の説明
1:蛇腹部 2:第2筒部 3:第1筒部 4:山部 5:谷部 6:傾斜壁部 10:第1蛇腹部 11:第3蛇腹部 12:第2蛇腹部

Claims (3)

  1. 外周方向に隆起する山部と内周方向に陥没する谷部とが交互に連続して形成され互いに隣接する該山部と該谷部とが傾斜壁部で接続されてなる中空状の蛇腹部と、該蛇腹部の一端側に形成されている第1筒部と、該蛇腹部の他端側に形成されている第2筒部とを備える樹脂ブーツであって、
    該蛇腹部は、該第1筒部に連続する第1蛇腹部と、該第2筒部に連続する第3蛇腹部と、該第1蛇腹部と該第3蛇腹部とを連絡する第2蛇腹部とを持ち、
    該第1蛇腹部は、前記山部の外周径と前記谷部の内周径とが該第1筒部に向けて徐々に小さくなるテーパ形状に形成され、
    該第3蛇腹部の前記山部は、該第2蛇腹部の前記山部よりも外周径が小さいことを特徴とする樹脂ブーツ。
  2. 前記第3蛇腹部の前記傾斜壁部の中心軸に対する傾斜角度は、前記第2蛇腹部の前記傾斜壁部の中心軸に対する傾斜角度よりも小さい請求項1に記載の樹脂ブーツ。
  3. 前記第3蛇腹部の前記傾斜壁部の中心軸に対する傾斜角度は、前記第2蛇腹部の前記傾斜壁部の中心軸に対する傾斜角度と同じまたは大きい請求項1に記載の樹脂ブーツ。
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