JP2006263803A - レーザ加工方法及びレーザ加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 加工対象基板の熱膨張に伴いレーザビームを入射すべき被入射位置がずれても、所望の被入射位置と実際に入射する位置とのずれを小さくすることができ、新規な構成を有するレーザ加工方法を提供する。
【解決手段】 (a)レーザ入射により加工すべき複数の被入射位置が画定されており、少なくとも一部の被入射位置について、該被入射位置ごとに当該被入射位置との相対位置関係が決められたアライメントマークが形成されている加工対象基板を準備する。(b)1つのアライメントマークを検出し、その検出された位置に基づき、当該アライメントマークに対応する被入射位置とレーザ光軸との位置合わせ情報を得る。(c)この位置合わせ情報に基づき、検出されたアライメントマークに対応する被入射位置にレーザ入射を行う。(d)レーザ未入射の被入射位置に対し工程(b)及び(c)を少なくとも1回繰り返す。
【選択図】 図1
【解決手段】 (a)レーザ入射により加工すべき複数の被入射位置が画定されており、少なくとも一部の被入射位置について、該被入射位置ごとに当該被入射位置との相対位置関係が決められたアライメントマークが形成されている加工対象基板を準備する。(b)1つのアライメントマークを検出し、その検出された位置に基づき、当該アライメントマークに対応する被入射位置とレーザ光軸との位置合わせ情報を得る。(c)この位置合わせ情報に基づき、検出されたアライメントマークに対応する被入射位置にレーザ入射を行う。(d)レーザ未入射の被入射位置に対し工程(b)及び(c)を少なくとも1回繰り返す。
【選択図】 図1
Description
本発明は、レーザ加工方法及びレーザ加工装置に関し、特に、加工対象基板上の予め決められた位置にレーザビームを入射させるレーザ加工方法、及びその方法に用いることができるレーザ加工装置に関する。
加工対象基板にレーザビームを照射する加工において、レーザ照射に伴い加工対象基板に熱膨張が生じる。熱膨張に伴い、被加工面上のレーザビームを入射すべき被入射位置が、熱膨張前の位置からずれる。
例えば特許文献1に、以下のようなレーザ加工装置が開示されている。このレーザ加工装置は、ウエハを露光するために用いられる。XYステージ上に取り付けられたウエハホルダに、ウエハを保持する。XYステージ上の、ウエハホルダの近傍に、ウエハホルダを取り囲むように、複数のギャップセンサが設置される。各ギャップセンサが、ウエハホルダの端面のXYステージに対する位置ずれ量を計測する。ギャップセンサの個数は、少なくとも3個以上が望ましい。
ウエハにレーザビームが入射すると、ウエハ及びウエハホルダが昇温して熱膨張する。ギャップセンサの計測結果に基づき、熱膨張に伴うウエハホルダの変形量が求められる。ウエハホルダの変形量に基づき、XYステージを移動させて、ウエハホルダに保持されたウエハの位置を補正し、ウエハ上の所望の被入射位置にレーザビームを入射させる。
特許文献1のレーザ加工装置では、ウエハを保持するウエハホルダの位置ずれを計測するための複数のギャップセンサが必要となる。
本発明の一目的は、加工対象基板の熱膨張に伴って、加工対象基板上のレーザビームを入射すべき被入射位置がずれても、所望の被入射位置と実際に入射する位置とのずれを小さくすることができ、新規な構成を有するレーザ加工方法、及びその方法に用いることができるレーザ加工装置を提供することである。
本発明の一観点によれば、(a)表面上に、レーザビームを入射して加工すべき複数の被入射位置が画定されており、少なくとも一部の被入射位置について、該被入射位置ごとに、当該被入射位置との相対位置関係が決められたアライメントマークが形成されている加工対象基板を準備する工程と、(b)1つのアライメントマークを検出し、アライメントマークの検出された位置に基づいて、当該アライメントマークに対応する被入射位置とレーザビームの光軸との位置合わせを行うための位置合わせ情報を得る工程と、(c)前記工程(b)で得られた位置合わせ情報に基づいて、該工程(b)で検出されたアライメントマークに対応する被入射位置にレーザビームを入射する工程と、(d)未だレーザビームの入射していない被入射位置に対して、前記工程(b)及び(c)を、少なくとも1回繰り返す工程とを有するレーザ加工方法が提供される。
本発明の他の観点によれば、レーザビームを出射するレーザ光源と、表面上に、レーザビームを入射して加工すべき複数の被入射位置が画定されており、少なくとも一部の被入射位置について、該被入射位置ごとに、当該被入射位置との相対位置関係が決められたアライメントマークが形成されている加工対象基板を保持する保持台と、前記レーザ光源から出射したレーザビームの光軸及び前記保持台の一方を他方に対して移動させて、前記加工対象基板上のレーザビーム入射点を移動させる移動機構と、前記保持台に保持された加工対象基板に形成されたアライメントマークの位置を検出可能な位置検出器と、制御装置とを有し、該制御装置は、(A)1つのアライメントマークを検出し、アライメントマークの検出された位置に基づいて、当該アライメントマークに対応する被入射位置とレーザビームの光軸との位置合わせを行うための位置合わせ情報を得る工程と、(B)前記工程(A)で得られた位置合わせ情報に基づいて、該工程(A)で検出されたアライメントマークに対応する被入射位置にレーザビームを入射する工程と、(C)未だレーザビームの入射していない被入射位置に対して、前記工程(A)及び(B)を、少なくとも1回繰り返す工程とが行われるように、前記レーザ光源、移動機構、及び位置検出器を制御するレーザ加工装置が提供される。
例えば、レーザ加工に伴って加工対象基板が熱膨張すると、加工対象基板上に画定された被入射位置が、熱膨張前の位置からずれる。加工対象基板に、被入射位置ごとに、当該被入射位置に対して相対位置関係が決められたアライメントマークを形成しておけば、アライメントマークを検出することにより、アライメントマークの検出された位置に基づいて、例えば熱膨張に伴ってずれた後の被入射位置を特定することができる。これにより、被入射位置にレーザビームを入射させることができる。
図1は、本発明の実施例によるレーザ加工装置を示す概略図である。レーザ光源1が、パルスレーザビームを出射する。レーザ光源1は、例えばエキシマレーザである。レーザ光源1から出射したレーザビームが、例えば正方形の開口を有するマスク2に入射して、そのビーム断面がマスク2の開口に対応した形状に整形される。
マスク2から出射したレーザビームが、結像レンズ3を透過して加工対象基板4に入射する。結像レンズ3により、マスク2の開口が、加工対象基板4の表面に結像する。加工対象基板4上のビーム断面は、例えば1辺の長さが10mmの正方形である。加工対象基板4は、表面に非晶質シリコン膜が形成されたガラス基板であり、例えば730mm×920mmの矩形形状を有する。非晶質シリコン膜にレーザビームが入射することにより、非晶質シリコン膜が多結晶化される。
保持台5が、加工対象基板4を保持する。移動機構5bが、基台5aに対して保持台5を移動させる。保持台5が、被加工面に平行な方向に加工対象基板4を移動させることにより、被加工面上でレーザビームの入射点が移動する。制御装置10が、サーボ機構5cに、保持台5の目標位置を示す位置データを出力する。保持台5が目標位置に移動するように、サーボ機構5cが、移動機構5bを制御する。保持台5に固定されたXY直交座標系を定義する。
トリガ発生装置1aに、保持台5の移動機構5bから、保持台5の位置を示す位置データが入力される。トリガ発生装置1aが、保持台5の位置に基づいて、保持台5が目標移動ピッチだけ移動したか否かを判定する。保持台5が目標移動ピッチだけ移動する毎に、トリガ発生装置1aが、パルスレーザビームを出射させる契機信号を、レーザ光源1に出力する。判定の基準となる目標移動ピッチの値は、制御装置10からトリガ発生装置1aに入力される。
基台5aに対する位置が固定され、例えばCCD撮像素子を含んで構成されるカメラ6が、加工対象基板4の表面に形成されたアライメントマークを検出する。保持台5が、加工対象基板4を移動させることにより、カメラ6の視野内にアライメントマークを移動することができる。カメラ6が、制御装置10に、画像データを出力する。制御装置10が、カメラ6の視野内におけるアライメントマークの位置、及び保持台5の位置データ(保持台5の目標位置を示す位置データ)に基づき、アライメントマークのXY座標を求める。
図2に、保持台5に保持された矩形形状の加工対象基板4の平面図を示す。なお、図に示す加工対象基板4は、レーザ照射に伴う熱膨張が生じていない状態である。加工対象基板4の一辺に平行な方向をP軸方向とし、それに直交する辺に平行な方向をQ軸方向とするPQ直交座標系が、加工対象基板4に固定されている。
加工対象基板4の四隅にそれぞれ基板アライメントマークM01〜M04が形成されている。これらの基板アライメントマークM01〜M04のPQ座標は、予め決められている。加工対象基板4が保持台5上の所定位置に載置された後、基板アライメントマークM01〜M04のXY座標が求められる。基板アライメントマークM01〜M04のXY座標に基づき、XY座標系とPQ座標系とが関連付けられる。
加工対象基板4の表面に、n個の被入射位置P1a〜Pna、及びn個の被入射位置P1b〜Pnbが画定されている。Q軸に平行な一辺の近傍に、Q軸方向に等間隔に並んで被入射位置P1a〜Pnaが配置され、Q軸に平行な他辺の近傍に、Q軸方向に等間隔に並んで被入射位置P1b〜Pnbが配置されている。被入射位置P1a〜PnaのQ軸方向に関する位置と、被入射位置P1b〜PnbのQ軸方向に関する位置とがそれぞれ一致する。被入射位置P1a〜Pnaと、被入射位置P1b〜Pnbとをそれぞれ結び、P軸方向に平行なn本の被走査線分A1〜Anが画定される。各被走査線分A1〜Anの両端間の距離がL1である。
被入射位置P1a〜Pna及びP1b〜Pnbについて、被入射位置ごとに、当該被入射位置との相対位置関係が決められた行アライメントマークM1a〜Mna及びM1b〜Mnbが形成されている。被入射位置P1a〜Pna及びP1b〜Pnbと、行アライメントマークM1a〜Mna及びM1b〜Mnbとがそれぞれ対応する。例えば、被入射位置P1aと行アライメントマークM1aとが対応し(被入射位置P1aと行アライメントマークM1aとの相対位置関係が決められており)、被入射位置P2bと行アライメントマークM2bとが対応する(被入射位置P2bと行アライメントマークM2bとの相対位置関係が決められている)。
各線分A1〜An上に、間隔D1毎に被入射位置が画定されている。距離L1は、間隔D1の整数倍の長さである。間隔D1は、線分上の各被入射位置にレーザビームの光軸を位置合わせしてパルスレーザビームを入射させたとき、パルスレーザビームの照射領域が、被走査線分上に隙間なく並ぶように設定される。また、Q軸方向に関してもパルスレーザビームの照射領域が隙間なく並ぶように、被走査線分同士の間隔が設定されている。
なお、行アライメントマークM1a〜Mna及びM1b〜Mnbは、例えば、被加工面上のシリコン膜の一部を除去することにより形成される。
次に、第1の実施例によるレーザ加工方法について説明する。まず、最初に走査される被走査線分A1の始点となる被入射位置P1a(始点P1a)に対応する行アライメントマークM1aのXY座標を検出する。次に、行アライメントマークM1aのXY座標と、行アライメントマークM1a及び始点P1aの相対位置関係とに基づき、始点P1aのXY座標を求める。
次に、被走査線分A1の終点となる被入射位置P1b(終点P1b)に対応する行アライメントマークM1bのXY座標を検出する。次に、行アライメントマークM1bのXY座標と、行アライメントマークM1b及び終点P1bの相対位置関係とに基づき、終点P1bのXY座標を求める。
次に、被走査線分A1の終点となる被入射位置P1b(終点P1b)に対応する行アライメントマークM1bのXY座標を検出する。次に、行アライメントマークM1bのXY座標と、行アライメントマークM1b及び終点P1bの相対位置関係とに基づき、終点P1bのXY座標を求める。
次に、行アライメントマークM1aの検出された位置に基づいて求められた始点P1aのXY座標に基づき、加工対象基板4を移動させて、始点P1aとレーザビームの光軸とを位置合わせする。
次に、行アライメントマークM1bの検出された位置に基づいて求められた終点P1bのXY座標に基づき、加工対象基板4を移動させて、被加工面上のレーザビーム入射点を、始点P1aから終点P1bまで移動させながら、被加工面にパルスレーザビームを入射させる。最初のパルスレーザビームを、始点P1aに入射させ、以後、被加工面上でレーザビーム入射点が目標移動ピッチだけ移動する毎に、パルスレーザビームを1ショット照射する。目標移動ピッチは、レーザ照射開始前の加工対象基板4における被走査線分上に並ぶ被入射位置の間隔D1と等しくする。終点P1bにパルスレーザビームが入射したら、レーザ照射を中断する。このようにして、被走査線分A1の走査が終了する。
次に、2番目に走査される被走査線分A2の始点となる被入射位置P2b(始点P2b)に対応する行アライメントマークM2bのXY座標を検出する。次に、行アライメントマークM2bのXY座標と、行アライメントマークM2b及び始点P2bの相対位置関係とに基づき、始点P2bのXY座標を求める。
次に、被走査線分A2の終点となる被入射位置P2a(終点P2a)に対応する行アライメントマークM2aのXY座標を検出する。次に、行アライメントマークM2aのXY座標と、行アライメントマークM2a及び終点P2aの相対位置関係とに基づき、終点P2aのXY座標を求める。
次に、行アライメントマークM2bの検出された位置に基づいて求められた始点P2bのXY座標と、行アライメントマークM2aの検出された位置に基づいて求められた終点P2aのXY座標とに基づき、始点P2bから終点P2aまでの距離L2を求める。距離L2を、レーザ照射開始前の加工対象基板4における被走査線分の始点から終点までの距離L1で割った値に、初期の目標移動ピッチD1を掛けた値(L2/L1)×D1を、新たな目標移動ピッチD2とする。
次に、行アライメントマークM2bの検出された位置に基づいて求められた始点P2bのXY座標に基づき、加工対象基板4を移動させて、始点P2bとレーザビームの光軸とを位置合わせする。
次に、行アライメントマークM2aの検出された位置に基づいて求められた終点P2aのXY座標に基づき、加工対象基板4を移動させて、被加工面上のレーザビーム入射点を始点P2bから終点P2aまで移動させながら、被加工面にパルスレーザビームを入射させる。被走査線分A2にも、最初に走査された被走査線分A1に照射したパルスレーザビームのショット数と同数のショットを照射する。
最初のパルスレーザビームを、始点P2bに入射させ、以後、被加工面上でレーザビーム入射点が目標移動ピッチD2だけ移動する毎に、パルスレーザビームを1ショット照射する。終点P2aにパルスレーザビームが入射したら、レーザ照射を中断する。被走査線分A2上で、始点から終点まで、レーザビームが照射された位置が、間隔D2ごとに並ぶ。このようにして、被走査線分A2の走査が終了する。
さらに、被走査線分A3〜Anを順次走査する。各被走査線分A3〜Anは、被走査線分A2を走査するために行ったのと同様な工程により走査される。
すなわち、走査すべき被走査線分上の始点に対応する行アライメントマークのXY座標を検出し、始点に対応する行アライメントマークの検出されたXY座標に基づいて、始点のXY座標を求める(始点とレーザビームの光軸との位置合わせ情報を得る)。また、走査すべき被走査線分上の終点に対応する行アライメントマークのXY座標を検出し、終点に対応する行アライメントマークの検出されたXY座標に基づいて、終点のXY座標を求める(終点とレーザビームの光軸との位置合わせ情報を得る)。
次いで、走査すべき被走査線分の始点から終点までの距離を、始点に対応する行アライメントマークの検出されたXY座標に基づいて求められた始点のXY座標と、終点に対応する行アライメントマークの検出されたXY座標に基づいて求められた終点のXY座標とから求める。求められた始点から終点までの距離(これをLとする)を、レーザ照射開始前の加工対象基板4における被走査線分の始点から終点までの距離L1で割った値に、初期の目標移動ピッチD1を掛けた値((L/L1)×D1)を、新たな目標移動ピッチとする。
さらに、走査すべき被走査線分の始点から終点までレーザビームの入射点を移動させながら、更新された目標移動ピッチ毎にパルスレーザビームを1ショット照射し、走査すべき被走査線分上にレーザビームを照射する。
被走査線分A1〜Anの走査において、ある被走査線分を走査したら、次に、それに最近接する被走査線分を走査する。ある被走査線分の走査方向と、その次に走査される被走査線分の走査方向とが、互いに反対向きになるように走査を行う。このようにして、被走査線分A1〜An上にレーザビームが照射される。
なお、1本の被走査線分上の被入射位置の個数(これをNとする)は、レーザ照射開始前の加工対象基板4における被走査線分の始点から終点までの距離L1を、初期の目標移動ピッチD1で割り、1を足した値((L1/D1)+1)に等しい。よって、目標移動ピッチは、アライメントマークの検出結果に基づいて求められた始点から終点までの距離Lを、(N−1)で割った値(L/(N−1))として求めることもできる。
なお、この例では、各被入射位置にパルスレーザビームを1ショットずつ入射させているので、1本の被走査線分上に照射するパルスレーザビームの総ショット数が、当該被走査線分上の被入射位置の個数Nと等しい。従ってこの例では、アライメントマークの検出結果に基づいて求められた始点から終点までの距離Lを、1本の被走査線分上に照射する総ショット数から1を引いた値で割ることにより、目標移動ピッチを求めることもできる。
なお、この例では、各被入射位置にパルスレーザビームを1ショットずつ入射させているが、各被入射位置に入射させるショット数は、1ショットに限らない。必要に応じて、例えば、2ショットずつ入射させることもできる。例えば2ショットずつ入射させる場合は、1本の被走査線分上に配置された被入射位置の個数の2倍のショット数のパルスレーザビームが、1本の被走査線分上に照射される。なお、この場合であれば、アライメントマークの検出結果に基づいて求められた始点から終点までの距離Lを、1本の被走査線分上に照射すべき総ショット数を2で割って1を引いた値で割ることにより、目標移動ピッチを求めることもできる。
なお、1本の被走査線分上の被入射位置の個数(これをNとする)は、レーザ照射開始前の加工対象基板4における被走査線分の始点から終点までの距離L1を、初期の目標移動ピッチD1で割り、1を足した値((L1/D1)+1)に等しい。よって、目標移動ピッチは、アライメントマークの検出結果に基づいて求められた始点から終点までの距離Lを、(N−1)で割った値(L/(N−1))として求めることもできる。
なお、この例では、各被入射位置にパルスレーザビームを1ショットずつ入射させているので、1本の被走査線分上に照射するパルスレーザビームの総ショット数が、当該被走査線分上の被入射位置の個数Nと等しい。従ってこの例では、アライメントマークの検出結果に基づいて求められた始点から終点までの距離Lを、1本の被走査線分上に照射する総ショット数から1を引いた値で割ることにより、目標移動ピッチを求めることもできる。
なお、この例では、各被入射位置にパルスレーザビームを1ショットずつ入射させているが、各被入射位置に入射させるショット数は、1ショットに限らない。必要に応じて、例えば、2ショットずつ入射させることもできる。例えば2ショットずつ入射させる場合は、1本の被走査線分上に配置された被入射位置の個数の2倍のショット数のパルスレーザビームが、1本の被走査線分上に照射される。なお、この場合であれば、アライメントマークの検出結果に基づいて求められた始点から終点までの距離Lを、1本の被走査線分上に照射すべき総ショット数を2で割って1を引いた値で割ることにより、目標移動ピッチを求めることもできる。
加工途中のある時点で、それまでに行われたレーザ照射に伴い、例えば図3(A)に示すように、加工対象基板4が熱膨張している。なお、図3(A)は、歪みの量を誇張して示している。
この熱膨張に伴い、その後に走査される被走査線分上の被入射位置は、加工対象基板4へのレーザ照射開始前の位置からずれる。例えば、図3(B)に示すように、ある被走査線分の始点の熱膨張後の位置PBが、熱膨張前の位置PAからずれている。
上述のレーザ加工方法においては、被走査線分の始点及び終点となる被入射位置ごとに、被入射位置との相対位置関係が決まった行アライメントマークが形成されている。熱膨張に伴ってずれた被入射位置のXY座標を直接的に検出することは困難であるが、被入射位置に対応する行アライメントマークのXY座標は容易に検出できる。
熱膨張に伴い、行アライメントマークの位置もずれる。行アライメントマークと被入射位置とを互いに充分近くに配置すれば、熱膨張前後の被入射位置の位置ずれ量と、行アライメントマークの位置ずれ量とが、ほぼ一致する。このため、熱膨張の前後で、被入射位置とそれに対応する行アライメントマークとの相対位置関係はほぼ変化しない。よって、加工対象基板が熱膨張した後であっても、行アライメントマークの検出されたXY座標と、行アライメントマークとそれに対応する被入射位置との相対位置関係とに基づき、被入射位置のXY座標を求めることができる。
例えば、図3(B)に示すように、ある被走査線分の始点に対応する行アライメントマークMBの熱膨張後の位置と、行アライメントマークと始点との相対位置関係Rとに基づいて、熱膨張後の始点PBの位置を求めることができる。
なお、被入射位置からそれに対応する行アライメントマークまでの距離が遠すぎると、熱膨張後の所望の被入射位置のXY座標と、行アライメントマークから決まった相対位置関係にある位置に定められる被入射位置(目標位置)のXY座標との位置ずれが、許容できない大きさになってしまう。
この位置ずれを、例えば0.1μm以内にしたい場合を考える。走査された線分の本数が増加するにつれ、加工対象基板4のP軸方向の長さが伸びる。加工対象基板4のレーザ照射前のP軸方向の長さが例えば1m程度であるとき、加工対象基板4のP軸方向の長さの伸びの最大量は、10μm程度である。
被加工面内で互いに距離10mm程度離れた2点間に対して、熱膨張による伸びの最大値は0.1μm程度となると考えられる。つまり、行アライメントマークから被入射位置までの決められた距離が10mmであるとき、熱膨張による伸びが最大のときに、行アライメントマークの位置に基づいて求められた被入射位置(目標位置)と、所望の被入射位置との位置誤差が、0.1μm程度になると考えられる。このような場合、被入射位置からそれに対応する行アライメントマークまでの距離は、10mm以内にすることが必要であると見積もることができる。
被入射位置からそれに対応する行アライメントマークまでの距離の最大値の目安は、例えば、被入射位置に入射するレーザビームの断面のサイズである。被入射位置に入射するレーザビームの断面が、例えば正方形であるとき、被入射位置からそれに対応する行アライメントマークまでの距離を、ビーム断面の1辺の長さ以下とするのが好ましい。なお、上述したレーザ加工方法を応用し、必要に応じて、行アライメントマークからの相対位置関係が定まった被入射位置に、円形のビーム断面を有するレーザビームを入射することもできる。被入射位置に入射するレーザビームの断面が、例えば円形であるとき、被入射位置からそれに対応する行アライメントマークまでの距離を、ビーム断面の直径以下とするのが好ましい。
なお、上述したレーザ加工方法において、被入射位置からそれに対応する行アライメントマークまでの距離の最大値の目安を、各走査線分上に並ぶ被入射位置同士の間隔D1と考えてもよい。
加工対象基板の熱膨張に伴い、被走査線分の始点から終点までの距離は、加工対象基板へのレーザ照射開始前の距離L1より長くなる。よって、その被走査線分の走査時の目標移動ピッチを、初期の値D1より長くしなければ、最後に照射されるパルスレーザビームの入射点が、終点まで到達しない。
上述のレーザ加工方法では、行アライメントマークの検出された位置に基づいて求められた始点及び終点の位置に基づき、目標移動ピッチを更新する。更新された目標移動ピッチを用いることにより、最後のパルスレーザビームの入射点を終点に一致させることができる。
なお、更新された目標移動ピッチは、初期の値D1より長くなる。つまり、被走査線分上のレーザ照射位置同士の間隔が、D1より長くなる。更新された目標移動ピッチに対応する間隔で、被走査線分上にパルスレーザビームが入射しても、パルスレーザビームの照射領域を、被走査線分上に隙間なく並べるために、間隔D1で被走査線分上に並んだ各ショットの照射領域が、互いに少し重なるように、初期の間隔D1が設定されている。
なお、本実施例による加工方法においては、熱膨張に伴う始点から終点までの距離の伸びが、例えば正方形のビーム断面の1辺の長さに比べて短い。このため、被走査線分上の被入射位置の個数を増やすことができない。
上述のレーザ加工方法では、被走査線分の終点に対応する行アライメントマークの検出された位置に基づき、終点のXY座標が求められる。加工対象基板の熱膨張前の終点の位置に対応するXY座標を、そのまま終点のXY座標としてレーザ照射を行うよりも、加工精度が向上する。
なお、被走査線分の始点から終点までの走査に伴って、被走査線分上にレーザビームが照射される。このレーザ照射による熱膨張に伴い、走査中に終点が始点からやや遠ざかる。これにより、その被走査線分の走査前に、行アライメントマークの位置に基づいて求めた終点のXY座標と、加工時の終点のXY座標とが、ややずれる。
しかし、行アライメントマークの位置に基づいて求めた終点のXY座標は、その被走査線分の走査前に既に走査された被走査線分へのレーザ照射による熱膨張に伴う終点のずれが補正された座標である。よって、加工対象基板へのレーザ照射前の終点の位置に対応するXY座標を、そのまま終点のXY座標としてレーザ照射を行うよりも、加工精度が向上する。
なお、上述したレーザ加工方法において、加工対象基板4へのレーザ照射開始前には、熱膨張が生じていない。そのため、最初に走査される被走査線分A1の始点P1a及び終点P1bのXY座標は、基板アライメントマークM01〜M04に対する始点P1a及び終点P1bの相対位置関係から求めることもできる。ただし、始点P1a及び終点P1bにそれぞれ対応する行アライメントマークM1a及びM1bの検出された位置に基づいて、始点P1a及び終点P1bのXY座標を求めると、被走査線分A1の始点及び終点の位置算出の工程を、他の被走査線分の始点及び終点の位置算出の工程と同様にできる。つまり、被走査線分A1の始点及び終点の位置を算出するために、他の被走査線分の始点及び終点の位置を算出する場合と異なる例外処理を行う必要がない。
次に、第2の実施例によるレーザ加工方法について説明する。第1の実施例の方法と異なるのは、被走査線分の終点のXY座標の求め方である。本実施例においては、ある線分の始点に対応する行アライメントマークが、その線分の次に走査される線分の終点にも対応している。例えば、図2において、行アライメントマークM1aが、最初に走査される被走査線分A1の始点P1a、及び2番目に走査される被走査線分A2の終点P2aと、それぞれ決まった相対位置関係にあり、行アライメントマークM2bが、2番目に走査される被走査線分A2の始点P2b、及び3番目に走査される被走査線分A3の終点P3bと、それぞれ決まった相対位置関係にある。
また、ある被走査線分の終点から、その被走査線分の始点に対応する行アライメントマークまでの距離よりも、直前に走査された被走査線分の始点に対応する行アライメントマークまでの距離の方が短い。
第1の実施例によるレーザ加工方法と同様にして、まず被走査線分A1が走査された後、2番目に走査される被走査線分A2の始点P2bに対応する行アライメントマークM2bのXY座標が検出され、行アライメントマークM2bの検出されたXY座標に基づいて、始点P2bのXY座標が求められる。
第2の実施例によるレーザ加工方法では、次に、既に検出された行アライメントマークM1aのXY座標と、行アライメントマークM1a及び2番目に走査される被走査線分A2の終点P2aの相対位置関係とに基づき、終点P2aのXY座標を求める。
被走査線分A2の始点及び終点のXY座標が求められた後は、第1の実施例で説明した方法と同様な方法で被走査線分A2が走査される。
各被走査線分A3〜Anについても、始点のXY座標は、その始点に対応する行アライメントマークの検出されたXY座標に基づいて求められ、終点のXY座標は、直前に走査された被走査線分の始点に対応し、既に検出された行アライメントマークのXY座標に基づいて求められる。このように求められた始点及び終点のXY座標に基づき、各被走査線分A3〜Anが走査される。
第2の実施例によるレーザ加工方法では、次に走査すべき被走査線分の終点に対応する行アライメントマークのXY座標を検出する工程が省かれるので、加工時間の短縮化が図られる。
互いに連続して走査される2つの被走査線分は、走査方向が互いに反対向きである。これにより、両被走査線分の走査方向が一致している場合に比べて、両被走査線分の一方の始点と他方の終点とが近づく。両被走査線分の一方の始点と他方の終点とが近づけば、これらの始点及び終点の双方に近い位置に、これらの始点及び終点の双方に対応する行アライメントマークを配置することができる。
被走査線分の終点から、その被走査線分の始点に対応する行アライメントマークまでの距離よりも、直前に走査された被走査線分の始点に対応する行アライメントマークまでの距離の方が短い。終点から、その被走査線分の始点に対応する行アライメントマークまでの距離は、ほぼ被走査線分の長さ程度離れてしまう。終点の位置を、その被走査線分の始点に対応する行アライメントマークの位置に基づいて求めるよりも、直前に走査された被走査線分の始点に対応する行アライメントマークの位置に基づいて求める方が、終点の位置が正確に求められる。ただし、直前に走査された被走査線分の始点に対応する行アライメントマークの位置は、直前に走査された被走査線分の走査前に検出されているので、直前に走査された被走査線分1本の走査に伴う熱膨張の分だけは、検出後に、この行アライメントマークの位置がずれる。
被走査線分の終点の位置が、直前に走査された被走査線分の始点に対応する行アライメントマークの位置に基づいて求められる。終点の位置を、その行アライメントマークより前に検出された行アライメントマークの位置に基づいて求めるよりも、加工時点に近い時点における終点の位置を求めることができる。
なお、行アライメントマークの配置は、図2に示したものに限らない。ある被走査線分の始点及びその被走査線分の次に走査される被走査線分の終点の双方に対応する行アライメントマークを、始点及び終点の双方から等しい距離にある位置に配置してもよい。
なお、上述したレーザ加工方法では、行アライメントマークが既に形成された加工対象基板の加工を行ったが、行アライメントマークが形成されていない加工対象基板を保持台に載置し、行アライメントマークを配置すべき位置にレーザビームを入射させて行アライメントマークを形成し、その後に、形成された行アライメントマークを利用して、線分の走査を行うこともできる。なお、図1に示したマスク2として、行アライメントマークの形成時には、行アライメントマークに適した開口形状のものを用いることができる。
なお、上述したレーザ加工方法を、レーザアニール以外のレーザ加工に適用しても構わない。例えば穴開けや溝加工等のレーザアニール以外の加工が行われる基板上に、レーザビームの被入射位置に対応するアライメントマークを形成することにより、基板の熱膨張等で位置がずれた被入射位置にレーザビームを入射させる加工を行うこともできる。
なお、上述のレーザ加工装置では、保持台を移動させて被加工面上のレーザビーム入射点を移動させたが、必要に応じ、レーザビームの光軸を振って被加工面上のレーザビーム入射点を移動させるような構成のレーザ加工装置を作製しても構わない。
上述の実施例では、加工対象基板が熱膨張により変形する場合を例として説明したが、他の原因で加工対象基板が変形する場合であっても、実施例によるレーザ加工方法を応用して、被入射位置にレーザビームを入射させることもできる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
1 レーザ光源
1a トリガ発生装置
2 マスク
3 結像レンズ
4 加工対象基板
5 保持台
5a 基台
5b 移動機構
5c サーボ機構
6 カメラ
10 制御装置
1a トリガ発生装置
2 マスク
3 結像レンズ
4 加工対象基板
5 保持台
5a 基台
5b 移動機構
5c サーボ機構
6 カメラ
10 制御装置
Claims (15)
- (a)表面上に、レーザビームを入射して加工すべき複数の被入射位置が画定されており、少なくとも一部の被入射位置について、該被入射位置ごとに、当該被入射位置との相対位置関係が決められたアライメントマークが形成されている加工対象基板を準備する工程と、
(b)1つのアライメントマークを検出し、アライメントマークの検出された位置に基づいて、当該アライメントマークに対応する被入射位置とレーザビームの光軸との位置合わせを行うための位置合わせ情報を得る工程と、
(c)前記工程(b)で得られた位置合わせ情報に基づいて、該工程(b)で検出されたアライメントマークに対応する被入射位置にレーザビームを入射する工程と、
(d)未だレーザビームの入射していない被入射位置に対して、前記工程(b)及び(c)を、少なくとも1回繰り返す工程と
を有するレーザ加工方法。 - 前記工程(a)で準備される加工対象基板の表面上に、各々始点と終点とを結ぶ複数の被走査線分が画定されており、
前記工程(b)において、複数の前記被走査線分のうち次に走査すべき被走査線分の始点に対応するアライメントマークを検出し、
前記工程(c)と工程(d)との間に、さらに、
(e)前記工程(c)でレーザビームを入射した被入射位置を始点とする被走査線分上にレーザビームを照射する工程を有し、
前記工程(d)が、前記工程(b)、(c)、及び(e)を、少なくとも1回繰り返す請求項1に記載のレーザ加工方法。 - 前記工程(a)で準備される加工対象基板の表面上に、前記被走査線分の始点と終点に対応するアライメントマークが形成されており、
前記工程(b)が、さらに、
(b1)次に走査すべき被走査線分の終点に対応するアライメントマークを検出し、該終点に対応するアライメントマークの検出された位置に基づいて、該終点とレーザビームの光軸との位置合わせを行うための位置合わせ情報を得る工程を含み、
前記工程(e)において、前記工程(b1)で得られた位置合わせ情報に基づいて、直前の工程(c)でレーザビームが入射された位置を始点とする被走査線分上にレーザビームを照射する請求項2に記載のレーザ加工方法。 - 前記被走査線分にパルスレーザビームが照射され、各被走査線分に照射されるパルスレーザビームのショット数が予め決まっており、前記工程(b)と(e)との間に、さらに、
(f)次に走査すべき被走査線分について、前記工程(b)で得られた始点の位置合わせ情報と、前記工程(b1)で得られた終点の位置合わせ情報とに基づいて、該始点から終点までの距離を求め、該距離とこの被走査線分に照射すべきショット数とに基づいて、この被走査線分上の互いに最近接するレーザビーム照射位置同士の間隔とすべき照射間隔を求める工程
を有し、
前記工程(e)において、直前の工程(c)でレーザビームが入射された位置を始点とする被走査線分上に、前記工程(f)で求められた照射間隔ごとにパルスレーザビームを照射する請求項3に記載のレーザ加工方法。 - 前記アライメントマークの1つである第1のアライメントマークが、前記複数の被走査線分のうち第1の被走査線分の始点に対して決まった相対位置関係にあり、かつ第2の被走査線分の終点に対して決まった相対位置関係にあり、該第1のアライメントマークから該第2の被走査線分の終点までの距離が、該第2の被走査線分の始点に対応するアライメントマークから該第2の被走査線分の終点までの距離よりも短く、
前記工程(d)で繰り返される工程(b)のうちの1つである第1の工程(b)において、前記第1のアライメントマークを検出し、
前記第1の工程(b)の直後の工程(b)である第2の工程(b)において、前記第2の被走査線分の始点に対応するアライメントマークを検出し、該第2の工程(b)が、さらに、
(b2)前記第1の工程(b)で検出された前記第1のアライメントマークの検出された位置に基づいて、前記第2の被走査線分の終点とレーザビームの光軸との位置合わせを行うための位置合わせ情報を得る工程を含み、
前記第2の工程(b)の直後の前記工程(e)において、前記工程(b2)で得られた位置合わせ情報に基づいて、前記第2の被走査線分上にレーザビームを照射する請求項2に記載のレーザ加工方法。 - 前記被走査線分にパルスレーザビームが照射され、各被走査線分に照射されるパルスレーザビームのショット数が予め決まっており、前記工程(b)と(e)との間に、さらに、
(f)次に走査すべき被走査線分について、前記工程(b)で得られた始点の位置合わせ情報と、前記工程(b2)で得られた終点の位置合わせ情報とに基づいて、該始点から終点までの距離を求め、該距離とこの被走査線分に照射すべきショット数とに基づいて、この被走査線分上の互いに最近接するレーザビーム照射位置同士の間隔とすべき照射間隔を求める工程
を有し、
前記工程(e)において、直前の工程(c)でレーザビームが入射された位置を始点とする被走査線分上に、前記工程(f)で求められた照射間隔ごとにパルスレーザビームを照射する請求項5に記載のレーザ加工方法。 - 前記第1と第2の被走査線分が互いに平行であり、該第1の被走査線分の始点から終点に向かう方向と、該第2の被走査線分の始点から終点に向かう方向が、互いに反対向きである請求項5または6に記載のレーザ加工方法。
- 前記工程(a)が、さらに、前記加工対象基板にレーザビームを入射して前記アライメントマークを形成する工程を含む請求項1〜7のいずれかに記載のレーザ加工方法。
- レーザビームを出射するレーザ光源と、
表面上に、レーザビームを入射して加工すべき複数の被入射位置が画定されており、少なくとも一部の被入射位置について、該被入射位置ごとに、当該被入射位置との相対位置関係が決められたアライメントマークが形成されている加工対象基板を保持する保持台と、
前記レーザ光源から出射したレーザビームの光軸及び前記保持台の一方を他方に対して移動させて、前記加工対象基板上のレーザビーム入射点を移動させる移動機構と、
前記保持台に保持された加工対象基板に形成されたアライメントマークの位置を検出可能な位置検出器と、
制御装置と
を有し、該制御装置は、
(A)1つのアライメントマークを検出し、アライメントマークの検出された位置に基づいて、当該アライメントマークに対応する被入射位置とレーザビームの光軸との位置合わせを行うための位置合わせ情報を得る工程と、
(B)前記工程(A)で得られた位置合わせ情報に基づいて、該工程(A)で検出されたアライメントマークに対応する被入射位置にレーザビームを入射する工程と、
(C)未だレーザビームの入射していない被入射位置に対して、前記工程(A)及び(B)を、少なくとも1回繰り返す工程と
が行われるように、前記レーザ光源、移動機構、及び位置検出器を制御するレーザ加工装置。 - 前記保持台に保持される加工対象基板の表面上に、各々始点と終点とを結ぶ複数の被走査線分が画定されており、
前記制御装置は、
前記工程(A)において、複数の前記被走査線分のうち次に走査すべき被走査線分の始点に対応するアライメントマークが検出され、
前記工程(B)と工程(C)との間に、さらに、
(D)前記工程(B)でレーザビームを入射した被入射位置を始点とする被走査線分上にレーザビームを照射する工程が行われ、
前記工程(C)が、前記工程(A)、(B)、及び(D)を、少なくとも1回繰り返すように、前記レーザ光源、移動機構、及び位置検出器を制御する請求項9に記載のレーザ加工装置。 - 前記保持台に保持される加工対象基板の表面上に、前記被走査線分の始点と終点に対応するアライメントマークが形成されており、
前記制御装置は、
前記工程(A)が、さらに、
(A1)次に走査すべき被走査線分の終点に対応するアライメントマークを検出し、該終点に対応するアライメントマークの検出された位置に基づいて、該終点とレーザビームの光軸との位置合わせを行うための位置合わせ情報を得る工程
を含み、
前記工程(D)において、前記工程(A1)で得られた位置合わせ情報に基づいて、直前の工程(B)でレーザビームが入射された位置を始点とする被走査線分上にレーザビームが照射されるように、前記レーザ光源、移動機構、及び位置検出器を制御する請求項10に記載のレーザ加工装置。 - 前記レーザ光源が、パルスレーザビームを出射し、
前記制御装置は、
前記被走査線分の各々に、予め決まったショット数のパルスレーザビームが照射され、
前記工程(A)と(D)との間に、さらに、
(E)次に走査すべき被走査線分について、前記工程(A)で得られた始点の位置合わせ情報と、前記工程(A1)で得られた終点の位置合わせ情報とに基づいて、該始点から終点までの距離を求め、該距離とこの被走査線分に照射すべきショット数とに基づいて、この被走査線分上の互いに最近接するレーザビーム照射位置同士の間隔とすべき照射間隔を求める工程
が行われ、
前記工程(D)において、直前の工程(B)でレーザビームが入射された位置を始点とする被走査線分上に、前記工程(E)で求められた照射間隔ごとにパルスレーザビームが照射されるように、前記レーザ光源、移動機構、及び位置検出器を制御する請求項11に記載のレーザ加工装置。 - 前記アライメントマークの1つである第1のアライメントマークが、前記複数の被走査線分のうち第1の被走査線分の始点に対して決まった相対位置関係にあり、かつ第2の被走査線分の終点に対して決まった相対位置関係にあり、該第1のアライメントマークから該第2の被走査線分の終点までの距離が、該第2の被走査線分の始点に対応するアライメントマークから該第2の被走査線分の終点までの距離よりも短く、
前記制御装置は、
前記工程(C)で繰り返される工程(A)のうちの1つである第1の工程(A)において、前記第1のアライメントマークが検出され、
前記第1の工程(A)の直後の工程(A)である第2の工程(A)において、前記第2の被走査線分の始点に対応するアライメントマークが検出され、
該第2の工程(A)が、さらに、
(A2)前記第1の工程(A)で検出された前記第1のアライメントマークの検出された位置に基づいて、前記第2の被走査線分の終点とレーザビームの光軸との位置合わせを行うための位置合わせ情報を得る工程
を含み、
前記第2の工程(A)の直後の前記工程(D)において、前記工程(A2)で得られた位置合わせ情報に基づいて、前記第2の被走査線分上にレーザビームが照射されるように、前記レーザ光源、移動機構、及び位置検出器を制御する請求項10に記載のレーザ加工装置。 - 前記レーザ光源が、パルスレーザビームを出射し、
前記制御装置は、前記被走査線分の各々に、予め決まったショット数のパルスレーザビームが照射され、
前記工程(A)と(D)との間に、さらに、
(E)次に走査すべき被走査線分について、前記工程(A)で得られた始点の位置合わせ情報と、前記工程(A2)で得られた終点の位置合わせ情報とに基づいて、該始点から終点までの距離を求め、該距離とこの被走査線分に照射すべきショット数とに基づいて、この被走査線分上の互いに最近接するレーザビーム照射位置同士の間隔とすべき照射間隔を求める工程
が行われ、
前記工程(D)において、直前の工程(B)でレーザビームが入射された位置を始点とする被走査線分上に、前記工程(E)で求められた照射間隔ごとにパルスレーザビームが照射されるように、前記レーザ光源、移動機構、及び位置検出器を制御する請求項13に記載のレーザ加工装置。 - レーザビームを出射するレーザ光源と、
表面上に、レーザビームを入射して加工すべき複数の被入射位置が画定されている加工対象基板を保持する保持台と、
前記レーザ光源から出射したレーザビームの光軸及び前記保持台の一方を他方に対して移動させて、前記加工対象基板上のレーザビーム入射点を移動させる移動機構と、
前記保持台に保持された加工対象基板に形成されたアライメントマークの位置を検出可能な位置検出器と、
制御装置と
を有し、該制御装置は、
前記保持台に保持された加工対象基板上の少なくとも一部の被入射位置について、該被入射位置との相対位置関係が、該被入射位置ごとに決められたアライメントマークを、加工対象基板上にレーザビームを入射して形成するように、前記レーザ光源及び移動機構を制御し、該アライメントマークの形成後、さらに、
(A)1つのアライメントマークを検出し、アライメントマークの検出された位置に基づいて、当該アライメントマークに対応する被入射位置とレーザビームの光軸との位置合わせを行うための位置合わせ情報を得る工程と、
(B)前記工程(A)で得られた位置合わせ情報に基づいて、該工程(A)で検出されたアライメントマークに対応する被入射位置にレーザビームを入射する工程と、
(C)未だレーザビームの入射していない被入射位置に対して、前記工程(A)及び(B)を、少なくとも1回繰り返す工程と
が行われるように、前記レーザ光源、移動機構、及び位置検出器を制御するレーザ加工装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005089465A JP2006263803A (ja) | 2005-03-25 | 2005-03-25 | レーザ加工方法及びレーザ加工装置 |
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- 2005-03-25 JP JP2005089465A patent/JP2006263803A/ja not_active Withdrawn
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