以下、本発明に係る遊技機をパチンコ機について具体化した一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るパチンコ機1の概略構成について図1及び図2に基づき説明する。
図1及び図2に示すように、パチンコ機1は、正面視矩形に形成される木製の外枠2に対して合成樹脂製の内枠3が、内枠取付用ヒンジを構成する上ヒンジ3A及び下ヒンジ3Bを介して、外枠2に対して該外枠2の開口を開閉自在に取り付けられている。そして、この内枠3のほぼ上半分の前側には、合成樹脂製の前面カバー部材4が左端縁部の上下を軸支されて開閉自在に取り付けられている。また、この前面カバー部材4のほぼ中央部には略円形の窓部5が開設され、この窓部5の外周縁部に形成されるガラス保持枠に装着された2枚のガラスを通して遊技盤41(図3参照)上の遊技領域42(図3参照)を見ることができるように構成されている。また、前面カバー部材4の窓部5の左上端縁部には、フルカラーの発光ダイオードが内蔵され、遊技中のエラーを表示するエラー表示電飾ランプ6を構成している。また、前面カバー部材4の正面視四隅には、スピーカ7が配置されている。また、前面カバー部材4の前面部分は、窓部5の周囲が不透明な合成樹脂製の前面部材4Aで覆われており、不図示のフルカラーの発光ダイオードが窓部5の外周部に沿って内蔵され、遊技中に光演出が行われる。
また、前面カバー部材4の右側端縁部には、内枠3及び前面カバー部材4を施錠する施錠装置(不図示)を操作するための鍵挿入部4Bが設けられている。前面カバー部材4を開くためには、この鍵挿入部4Bに所定のキーを挿入して所定方向に回せば、施錠装置のロック状態が解除されて、前面カバー部材4のみがオープンされる。
また、この前面カバー部材4の下側には、賞球払出装置22を介して払い出される賞球を受ける上皿8が配設されている。また、この上皿8は、左端縁部の上下を軸支されて、前面カバー部材4を開放後、内側に設けられた不図示のレバーを下げることにより開放できるように取り付けられている。また、この上皿8の中央前面部には、不図示のカード式球貸機を操作する球貸操作部8Bが設けられ、各操作ボタン8C、8Dが配置されている。そして、その上皿8の下には、下皿9が配設される。また、この下皿9の上端面左方には演出表示等に使用可能な各スイッチボタン9A、9Bが配置されている。
また、上皿8に連通する不図示の球送り機構を介して上皿8のパチンコ球が操作ハンドル10によりパチンコ球の発射勢を調整される発射装置(不図示)へ送られるよう構成されている。この発射装置は、供給されるパチンコ球を連続的に叩打する発射ソレノイド(不図示)や発射勢装置として機能する発射制御基板ケース30内に配設される発射制御基板等から構成され、該発射制御基板は、操作ハンドル10の内部に取り付けられる可変抵抗器(不図示)を介して発射ソレノイドへの供給電力が調節され、パチンコ球の発射勢を強めたり、弱めたりすることが可能なように構成されている。これにより、遊技者が操作ハンドル10における回動操作部材10Aの回動量を調節することによって、該操作ハンドル10内に取り付けられた可変抵抗器の抵抗値が増減され、発射ソレノイドによるパチンコ球の発射勢の加減を適宜行うことができるように構成されている。
また、外枠2の内枠3より下側部分の前面部を左右方向及び上下方向の各全幅に渡って覆うようにスピーカ筐体11が設けられている。
また、内枠3を閉じた場合には、該内枠3の下端部は、その自重によってスピーカ筐体11の上端面部に当接している。また、このスピーカ筐体11の底面前端縁部には、左右方向全幅に渡って外枠2の下端面に対向する位置まで下方に突設されるリブ部(不図示)が設けられている。
また、この内枠3のほぼ中央部には、遊技盤41が着脱自在なように、鉄板等の金属製や合成樹脂製の機構盤18に取り付けられている。そして、この機構盤18の裏側には合成樹脂製の機構セット盤20が開閉自在に蝶番により取り付けられている。
また、パチンコ機1の裏側最上段には、上方に開口した賞球タンク21が機構セット盤20に固定されている。賞球タンク21は、傾斜した底面に連通孔が形成され、その連通孔の下方にはパチンコ球を2列に整列流出し、賞球払出装置22にパチンコ球を送る通路を形成するタンクレール23が取り付けられている。また、賞球払出装置22内には、賞球案内部24内の賞球通路を通過するパチンコ球を確認する球有り検出スイッチ(不図示)やパチンコ球の払い出しを調節する払い出しステッピングモータ(不図示)が内装されている。そして、これら賞球タンク21、タンクレール23、賞球案内部24、賞球払出装置22等により賞球の払い出しシステムが構成されている。
また、タンクレール23の下側には液晶表示器(LCD)52(図3参照)等を制御する演出表示基板260(図4参照)が内蔵される演出表示基板ケース26が配設されている。また、演出表示基板ケース26の横側には普通役物等を駆動制御する役物駆動制御基板が内蔵される役物駆動制御基板ケース27が配設されている。また、演出表示基板ケース26の下側には、各スピーカ7、スピーカ筐体11に内蔵されるスピーカ、及びエラー表示電飾ランプ6等のフルカラーダイオード等を駆動制御するとともに、演出表示基板260による表示制御とスピーカ等に関する音制御との間に因果関係を持たせる制御を行うサブ統合制御基板280(図4参照)が内蔵されるサブ統合制御基板ケース28が配設されている。また、このサブ統合制御基板ケース28の下側には、パチンコ機1の遊技動作を制御する主制御基板290(図4参照)が内蔵される主制御基板ケース29が配設されている。そして、この主制御基板ケース29の遊技者側前面部には、操作ハンドル10の操作によって発射装置を駆動制御する発射制御基板が内蔵される発射制御基板ケース30が配設されている。また、主制御基板ケース29の横側には、賞球払出装置22を駆動制御する払出制御基板が内蔵される払出制御基板ケース31が配設されている。更に、この払出制御基板ケース31の下側には、AC24Vの供給電源からDC5VやDC12V等の各種駆動電源を生成して供給する電源基板が内蔵される電源基板ケース32が配設されている。
次に、遊技盤41上の遊技領域42の構成について図3に基づいて説明する。
図3に示すように、この遊技領域42は、所定厚さの板材をなした遊技盤41上に入賞口などの各構造物が配設され、それを囲むように環状のレール43が立設されて構成されている。このレール43は、発射されたパチンコ球を遊技領域42内に案内する重複して形成した案内路44を構成し、右肩部にはレール43に沿って打ち込まれるパチンコ球の進行を制限するための段差部45を有する。
遊技領域42のほぼ中央には、開口部が開設され、この開口部の前面側に図柄表示装置48が配設されている。この図柄表示装置48は、遊技盤41の背面部に取り付けられる液晶表示器52等から構成されており、また、この液晶表示器52は、遊技者側に向かう略四角形状をなす表示領域53を有している。この表示領域53は、表示領域53と同一の幅(即ち表示領域の最大の幅)を有する第1識別図柄表示領域101と、第1識別図柄表示領域101の上縁に隣接されて配置されるとともに同じく表示領域53と同一の幅(即ち表示領域の最大の幅)を有する第2識別図柄表示領域102とから構成されており、後述の麻雀ゲームの進行中においては遊技の進行に従ってキャラクタの画像105、106や識別図柄である麻雀牌110等が表示される(図19〜図26参照)。尚、表示領域53において表示される識別図柄である麻雀牌110は一般的に使用されるものと同一であり、「一萬」〜「九萬」、「一筒」〜「九筒」、「一索」〜「九索」、「東」、「南」、「西」、「北」、「白」、「發」、「中」の34種類の牌から構成される。
また、第2識別図柄表示領域102の左上角部には変動図柄を表示する変動図柄表示領域51が設けられており、変動図柄表示領域51内の左側及び中央側並びに右側に、それぞれ上下方向に変動する3列の変動図柄が表示される。尚、変動図柄表示領域51において変動する3列の変動図柄は、「1,2,3,4,5,6,7,8」のいずれかの数字図柄から構成され、変動する際には各列の図柄が上から下へと移動し、その各列の図柄の変化順序は通常、「1」→「2」→・・・→「8」→「1」→「2」→・・・のループ状となっている。更に、また、表示領域53の左下角部には、左右に2分割された普通図柄を表示する普通図柄表示部50が構成されている。
一方、図柄表示装置48の左側にはゲート54が配設されている。また、このゲート54にはパチンコ球の通過を検出するゲートスイッチ54A(図4参照)が備えられている。また、図柄表示装置48の左右の下角部の外側には、風車55、56が設けられている。
また、図柄表示装置48の直下には、始動口57が配設されている。この始動口57には、パチンコ球の入賞を検出する始動口スイッチ57A(図4参照)が設けられ、パチンコ球の入賞を検出することで液晶表示器52において自キャラクタ(図26に示す若い男)と相手キャラクタ(図19に示す中年の男)とが対局する後述の麻雀ゲームが開始され、また、変動図柄表示領域51では変動図柄の変動が開始される。そして、変動図柄が変動中に始動口57に入賞した場合には、入賞個数が4個まで後述の主制御基板290(図4参照)に設けられるRAMの第1保留カウンタ(後述する)に記憶されて変動図柄の変動確定回数として保留される。
また、ゲートスイッチ54Aが、ゲート54でのパチンコ球の通過を検出することで普通図柄表示部50の普通図柄が変動する。そして、このゲート54にパチンコ球が入って、普通図柄表示部50の普通図柄が変動後、所定の表示態様で停止した場合(例えば、「11」、「77」のように揃った場合等)には、始動口57の上部に設けられるチューリップ式役物57Bが所定時間(本実施形態では、約1秒間)開かれ、この始動口57にパチンコ球が入賞する確率が増加する。また、普通図柄が変動中にゲート54をパチンコ球が通過した場合には、通過個数が4個まで主制御基板290に設けられるRAMの第2保留カウンタ(後述する)に記憶されて普通図柄の変動確定回数として保留される。
そして、始動口57の下側には、横幅が広い上方に開口する開閉扉59で前面部を覆われる大入賞口60が形成された特別入賞装置61が配設されている。また、この大入賞口60の左右両側には上方に開口する各入賞口62、63が配設されて遊技盤41裏面の不図示の賞球樋に連通され、この各入賞口62、63への入賞を検出する入賞口スイッチ(不図示)が設けられている。また、各入賞口62、63の下側には、各電飾ランプ62A、63Aが内蔵されている。
また、特別入賞装置61の直下にはレール43に沿ってアウト口65が開設されている。更に、レール43に囲まれたこのような遊技領域42には、前記各構成物とともに複数の釘が打設されてパチンコ球の複雑な流路を構成している。
次に、上記のように構成されたパチンコ機1の駆動制御に係る制御システムの構成について図4乃至図9に基づいて説明する。
図4に示すように、パチンコ機1の駆動制御に係る制御システムは、主制御基板290、サブ統合制御基板280及び演出表示基板260等から構成されている。
主制御基板290は、CPU291、ROM292、RAM293、及び及び入出力回路(I/O)294等から構成され、このCPU291、ROM292、RAM293、及び入出力回路294は、バス線により相互に接続されている。また、CPU291にはクロック回路295が接続されて所定のクロック信号が入力される。また、入出力回路294には、ゲートスイッチ54A、始動口スイッチ57A等が接続されている。また、この入出力回路294には、開閉扉59を開閉する開閉ソレノイド59A、及びチューリップ式役物57Bを開閉するソレノイド57Cが接続されている。
また、図5に示すように、主制御基板290のRAM293には、クロック回路295から入力されるクロック信号に基づいて0から359まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値359の次には最小値0に戻る)が格納される大当りカウンタ293Aが設けられている。この大当りカウンタ293Aのカウント値は、始動口スイッチ57Aからスイッチ信号が入力されるタイミングで読み取られ、その読み取られたカウント値に基づき大当りかどうか判断される。ここでは、例えば、カウント値「7」が大当りに対応し、その他のカウント値はハズレとなる。ここでは、例えば、通常時は、カウント値「7」が大当りに対応し、いわゆる確率変動モード(確変獲得時)の場合には、カウント値「1、3、5、7」が大当りに対応しており、その他のカウント値は外れとなる。従って、非確変モード時の遊技状態の場合は、1/360の確率で大当りが発生し、確率変動の遊技状態の場合は、4/360の確率で大当りが発生する。
尚、大当りに当選した場合には、表示領域53内で対局中の自キャラクタがツモ和り又はロン和りするとともに、変動図柄表示領域51の左、中、右の3列の変動図柄が変動後、各図柄「1」、「2」、・・・、「7」、「8」のうちのいずれかが「111」、「222」、・・・、「777」、「888」と揃って確定停止して表示され、その後、大入賞口60が所定回数(例えば、16回である。)連続して、毎回30秒間又は30秒以内に10個入賞するまで開放され、遊技者に多くの賞球が払い出される(換言すれば遊技者に有利な状態である)いわゆる大当り遊技を行うことができる。
また、RAM293には、クロック回路295から入力されるクロック信号に基づいて0から9まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値9の次には最小値0に戻る)が格納される普通図柄カウンタ293Bが設けられている。かかる普通図柄カウンタ293Bのカウント値は、各ゲートスイッチ54Aからスイッチ信号が入力されるタイミングで読み取られ、その読み取られたカウント値に基づいて当りかどうか判断される。ここでは、例えば、カウント値が偶数の場合が当りに対応し、奇数の場合が外れに対応している。
ここで、普通図柄カウンタ293Bは、ゲート54(図3参照)をパチンコ球が通過した際に、パチンコ球の通過を検出するゲートスイッチからの信号が入力されたときに記憶されている数値をその時の「普通図柄カウント値」としてパラメータ記憶エリア293Kに記憶する。
また、液晶表示器52の図柄が変動中に始動口57に入賞した入賞個数が最大4個までカウントされる第1保留カウンタ293Cが設けられている。また、普通図柄表示部50の普通図柄が変動中にゲート54を通過した通過個数が最大4個までカウントされる第2保留カウンタ293Dが設けられている。
また、RAM293には、クロック回路295から出力されるクロック信号に基づいて0から142まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値142の次には最小値0に戻る)が格納されるリーチカウンタ293Eが設けられている。かかるリーチカウンタ293Eのカウント値は、始動口スイッチ57Aからスイッチ信号が入力されるタイミングで読み取られ、その読み取られたカウント値に基づきリーチとなるかどうか判断される。ここでは、例えば、カウント値「0〜27」がリーチ後に外れとなるリーチハズレの場合に対応し、カウント値「28〜142」がリーチに至ることなく直ちにハズレとなる完全ハズレの場合に対応している。尚、ここでリーチとは、大当りが発生する可能性が存在する2個の変動図柄の組合せが仮停止することによって発生する大当り判定結果の報知演出の一つであり、本実施形態に係るパチンコ機1ではリーチとなることによって表示領域53で表示される麻雀ゲーム画面の自キャラクタの手牌111が「テンパイ(和りの状態から1牌欠けた状態)」となる(図26参照)。
また、RAM293には、クロック回路295から出力されるクロック信号に基づいて0から7まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値7の次には最小値0に戻る)が格納される大当り特別図柄選択カウンタ293Fが設けられている。かかる大当り特別図柄選択カウンタ293Fのカウント値は、始動口スイッチ57Aからスイッチ信号が入力されるタイミングで読み取られ、その読み取られたカウント値に基づき特別図柄の大当り図柄が選択される。例えば、カウント値「0」が大当り図柄「111」、カウント値「1」が大当り図柄「222」、カウント値「2」が大当り図柄「333」、カウント値「3」が大当り図柄「444」、カウント値「4」が大当り図柄「555」、カウント値「5」が大当り図柄「666」、カウント値「6」が大当り図柄「777」、カウント値「7」が大当り図柄「888」に対応している。尚、各大当り図柄は、後述のように各種の表示演出に基づき一連の麻雀ゲームを経た後に変動図柄表示領域51に停止表示される装飾図柄の組合せのパターンを特定するとともに、大当り遊技終了後に確変モード状態で且つ時短遊技状態に移行する「確変大当り」に当選したか否かの判定手段となる。
また、RAM293には、クロック回路295から出力されるクロック信号に基づいて0から3まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値3の次には最小値0に戻る)が格納される普通図柄選択カウンタ293Gが設けられている。ここでは、例えば、カウント値「0」が普通図柄「11」、カウント値「1」が普通図柄「17」、カウント値「2」が普通図柄「71」、カウント値「3」が普通図柄「77」に対応している。尚、各普通図柄は、公知のように、一連の図柄変動を経た後に停止表示される図柄である。
ここで、普通図柄選択カウンタ293Gは、ゲート54(図3参照)をパチンコ球が通過した際に、パチンコ球の通過を検出するゲートスイッチからの信号が入力されたときに記憶されている数値をその時の「普通図柄選択カウント値」として後述のパラメータ記憶エリア293Kに記憶する。
また、RAM293には、クロック回路295から出力されるクロック信号に基づいて0から9まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値9の次には最小値0に戻る)が格納される変動パターン選択カウンタ293Hが設けられている。かかる変動パターン選択カウンタ293Hのカウント値は、始動口スイッチ57Aからスイッチ信号が入力されるタイミングで読み取られる。尚、変動パターン選択カウンタ293Hのカウント値は、液晶表示器52の3列の変動図柄の変動が開始されるタイミングで読み取るように構成してもよい。また、この変動パターン選択カウンタ293Hのカウント値に基づいて選択される変動パターンコマンドは、公知のように、各種の表示演出に基づき図柄表示装置48で一連の図柄変動を表示する変動パターンを特定したコマンドであり、本実施形態においては、後述のように表示演出時間として完全ハズレの変動パターンでは「10秒間」のものが設定されている。また、リーチハズレの変動パターンでは「20秒間」のものが設定されている。更に、大当り(通常大当り及び確変大当り)の変動パターンでは「30秒間」のものが設定されている。また、特に変動図柄の変動時間が通常より短縮される時短変動時(時短遊技状態の図柄変動時)において選択される変動パターンコマンドは、完全ハズレの変動パターンでは「5秒間」のものが設定されている。また、リーチハズレの変動パターンでは「15秒間」のものが設定されている。更に、大当り(通常大当り及び確変大当り)の変動パターンでは「25秒間」のものが設定されている。
また、RAM293には、クロック回路295から出力されるクロック信号に基づいて0から200まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値200の次には最小値0に戻る)が格納されるハズレ図柄選択カウンタ293Iが設けられている。かかるハズレ図柄選択カウンタ293Iのカウント値は、始動口スイッチ57Aからスイッチ信号が入力されるタイミングで読み取られる。
また、RAM293には、クロック回路295から出力されるクロック信号に基づいて0から143まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値143の次には最小値0に戻る)が格納されるリーチハズレ図柄選択カウンタ293Jが設けられている。かかるリーチハズレ図柄選択カウンタ293Jのカウント値は、始動口スイッチ57Aからスイッチ信号が入力されるタイミングで読み取られる。
また、RAM293には、始動口スイッチ57Aからスイッチ信号が入力されたときの各カウンタ293A〜293Jのカウント値等が記憶されるパラメータ記憶エリア293Kが設けられている。
尚、各カウンタ293A〜293Jの各カウント値及びパラメータ記憶エリア293Kは、起動時に「0」に初期化される。また、第1保留カウンタ293Cは、特別図柄が変動を開始する毎に1減算される。また、第2保留カウンタ293Dは、普通図柄が変動を開始する毎に1減算される。
また、図6に示すように、ROM292には、前記変動パターンのカウント値に基づいて、変動パターンを決定する後述の変動パターン決定テーブル74、75(図10参照)が格納される変動パターン決定テーブル記憶エリア292Aが設けられている。
以下に、主制御基板290のROM292の変動パターン決定テーブル記憶エリア292Aに記憶される変動パターン決定テーブル74、75について図10に基づいて説明する。図10は本実施形態に係るパチンコ機1の主制御基板290のROM292の変動パターン決定テーブル記憶エリア292Aに記憶される変動パターン決定テーブルの一例を示す図である。
図10に示すように、本実施形態に係る変動パターン決定テーブルは2つのテーブルから基本的に構成され、通常変動時(パチンコ機1が大当り遊技状態以外の通常遊技状態で、且つ時短遊技状態でない場合)には、第1変動パターン決定テーブル74を用いて変動パターンが決定される。また、時短変動時(パチンコ機1が通常遊技状態で、且つ時短遊技状態である場合)には、第2変動パターン決定テーブル75を用いて変動パターンが決定される。
また、本実施形態に係る第1変動パターン決定テーブル74は、大きく3つのパターン群により構成され、大当りカウンタ293Aのカウント値よりハズレと判断され、且つリーチカウンタ293Eのカウント値よりリーチが発生しないと判断された場合に選択される完全ハズレ変動パターン(変動パターンコマンド1)と、大当りカウンタ293Aのカウント値よりハズレと判断され、且つリーチカウンタ293Eのカウント値よりリーチが発生すると判断された場合に選択されるリーチハズレ変動パターン(変動パターンコマンド2)と、大当りカウンタ293Aのカウント値より大当りと判断された場合(通常大当りか確変大当りかは不問)に選択される大当り変動パターン群(変動パターンコマンド3)とがある。
一方、第2変動パターン決定テーブル75は、同じく大きく3つのパターン群により構成され、大当りカウンタ293Aのカウント値よりハズレと判断され、且つリーチカウンタ293Eのカウント値よりリーチが発生しないと判断された場合に選択される完全ハズレ変動パターン(変動パターンコマンド11)と、大当りカウンタ293Aのカウント値よりハズレと判断され、且つリーチカウンタ293Eのカウント値よりリーチが発生すると判断された場合に選択されるリーチハズレ変動パターン(変動パターンコマンド12)と、大当りカウンタ293Aのカウント値より大当りと判断された場合(通常大当りか確変大当りかは不問)に選択される大当り変動パターン群(変動パターンコマンド13)とがある。
そして、先ず、各カウント値により「確変大当り」、「通常大当り」、「リーチハズレ」、「完全ハズレ」が判断され、その後、変動パターン決定テーブル74、75の対応するパターン群より変動パターン選択カウンタ293Hのカウント値に基づいて変動パターン(変動パターンコマンド)が決定される(但し、本実施形態に示す変動パターン決定テーブル74、75では、変動パターン選択カウンタ293Hのカウント値に関わらず一義的に決定されることとなっている)。
また、図4に示すように、サブ統合制御基板280には、CPU281、スピーカ7や電飾ランプ6等の駆動制御プログラム等を格納するROM282、主制御基板290からの各種制御信号を格納するRAM283、主制御基板290から送出される各種制御信号を受信する入出力回路284、スピーカ7を駆動制御する駆動回路71、エラー表示電飾ランプ6等を駆動制御する駆動回路72等が配設されている。そして、このCPU281、ROM282、RAM283、及び入出力回路284は、バス線により相互に接続されている。また、CPU281にはクロック回路285が接続されて所定のクロック信号が入力される。また、入出力回路284には、主制御基板290の入出力回路294が接続されている。また、この入出力回路284には、各駆動回路71、72が接続されている。
また、図7に示すように、サブ統合制御基板280のRAM283には、クロック回路285から入力されるクロック信号に基づいて0から13まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値13の次には最小値0に戻る)が格納される演出パターン選択カウンタ283Aが設けられている。かかる演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値は、主制御基板290から送信された変動パターンコマンドが入力されるタイミングで読み取られ(図14のS102)、その読み取られたカウント値は、パラメータ記憶エリア283Bに記憶される。
また、図8に示すように、サブ統合制御基板280のROM282には、後述の演出パターン選択テーブル76、77(図11参照)が格納される演出パターン選択テーブル記憶エリア282Aが設けられている。更に、ROM282には、後述の各演出パターンコマンド1A、2A、・・・、13A、13B(図11、図12参照)の選択等の制御を行う為の後述のサブ制御プログラム(図14)が格納されている。
また、図4に示すように、演出表示基板260には、CPU261、表示制御プログラムや所要の表示データを格納するROM262、表示指令、表示情報、入出力信号等を格納するRAM263、サブ統合制御基板280から送出される各種制御信号を受信する入出力回路264、及びCPU261から送られた表示情報を受けて液晶表示器52に対して画像を加工して表示するVDP(Video Display Processor)265等が配設されている。そして、このCPU261、ROM262、RAM263、入出力回路264、及びVDP265は、バス線により相互に接続されている。また、CPU261にはクロック回路266が接続されて所定のクロック信号が入力される。そして、CPU261は、サブ統合制御基板280から入力される表示パターン情報等の各種制御信号に基づいて、液晶表示器52に所定の演出表示を行う。
また、図9に示すように、ROM262には、後述の演出表示データテーブル78、79(図12参照)が格納される演出表示データテーブル記憶エリア262Aが設けられている。更に、ROM262には、後述の各演出パターンコマンド1A、2A、・・・、13A、13B(図12参照)に対応する演出パターンの液晶表示器52の表示制御を行う為の後述のサブ制御プログラム(図15〜図18)が格納されている。
次に、サブ統合制御基板280のROM282の演出パターン選択テーブル記憶エリア282Aに記憶される演出パターン選択テーブル76、77の一例について図11に基づいて説明する。ここで、演出パターン選択テーブル76、77は、サブ統合制御基板280のCPU281が主制御基板290のCPU291から表示指示情報(具体的には変動パターンコマンド及び最終停止図柄情報)を入力された場合に、演出表示基板260のCPU261に出力する(指示する)演出表示指示情報としての演出パターン(演出パターンコマンド)を選択する場合に使用するテーブルである。
図11に示すように、本実施形態に係る演出パターン選択テーブルは2つのテーブルから基本的に構成され、通常変動時(変動パターンコマンド1〜3が入力された場合)には、変動パターンコマンド1〜3に基づいて第1演出パターン選択テーブル76を用いて演出パターンが選択される。また、時短変動時(変動パターンコマンド11〜13が入力された場合)には、第2演出パターン選択テーブル77を用いて演出パターンが選択される。
また、演出パターン選択テーブル76、77は、主制御基板290のCPU291から入力された変動パターンの指示情報を表す「変動パターンコマンド」と、同じくCPU291から入力され、最終的な確定停止時に変動図柄表示領域51に表示する3列の各図柄を表す「最終停止図柄指示」と、CPU291から変動パターンコマンドが入力された際に取得される演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値を表す「カウント値」と、この「カウント値」に対応する「演出パターンコマンド」とから構成されている。この「演出パターンコマンド」は、演出表示基板260のCPU261に対して液晶表示器52に後述の麻雀ゲーム画面を演出表示するように指示するコマンドであり、麻雀ゲームにおいて実行されるリーチの種類や、第1識別図柄表示領域101に表示される背景及びキャラクタの種類、第2識別図柄表示領域102に表示される麻雀牌の種類と表示タイミング等に関する表示パターンを特定するコマンドである。尚、各演出パターンコマンドに基づく具体的な表示制御に関しては後に詳細に説明する(図16〜図19参照)。
例えば、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「1」である場合には、演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値に関わらず、演出パターンコマンド1Aが選択される。演出パターンコマンド1Aは、第1識別図柄表示領域101及び第2識別図柄表示領域102で表示される麻雀ゲーム画面において、麻雀牌を自キャラクタ及び相手キャラクタが交互に4枚ずつツモった後に、主制御基板290から指示された完全ハズレを報知する装飾図柄の組合せ(例えば、「345」)を変動図柄表示領域51に停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
また、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「11」であって、且つ取得した演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値が「0〜8」であった場合には、演出パターンコマンド2Aが選択される。演出パターンコマンド2Aは、第1識別図柄表示領域101及び第2識別図柄表示領域102で表示される麻雀ゲーム画面において、自キャラクタが2枚目の麻雀牌をツモった後に第1識別図柄表示領域101に表示された手牌を「テンパイ(和りの状態から1牌欠けた状態)」となる組合せとするとともに、第2識別図柄表示領域102に「テンパイ」したことを示す表示と所定のリーチA演出を行い、更に相手キャラクタが2枚ツモった後に、相手キャラクタがツモ和りし、主制御基板290から指示されたリーチハズレを報知する装飾図柄の組合せ(例えば、「767」)を変動図柄表示領域51に停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
また、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「2」であって、且つ取得した演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値が「9〜13」であった場合には、演出パターンコマンド2Bが選択される。演出パターンコマンド2Bは、第1識別図柄表示領域101及び第2識別図柄表示領域102で表示される麻雀ゲーム画面において、自キャラクタが2枚目の麻雀牌をツモった後に第1識別図柄表示領域101に表示された手牌を「テンパイ」となる組合せとするとともに、第2識別図柄表示領域102に「テンパイ」したことを示す表示と所定のリーチB演出を行い、更に相手キャラクタが2枚ツモった後に、相手キャラクタがツモ和りし、主制御基板290から指示されたリーチハズレを報知する装飾図柄の組合せ(例えば、「767」)を変動図柄表示領域51に停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
また、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「3」であって、且つ取得した演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値が「0〜4」であった場合には、演出パターンコマンド3Aが選択される。演出パターンコマンド3Aは、第1識別図柄表示領域101及び第2識別図柄表示領域102で表示される麻雀ゲーム画面において、自キャラクタが2枚目の麻雀牌をツモった後に第1識別図柄表示領域101に表示された手牌を「テンパイ」となる組合せとするとともに、第2識別図柄表示領域102に「テンパイ」したことを示す表示と所定のリーチA演出を行い、更に相手キャラクタ及び自キャラクタが交互に1枚ずつツモった後に、自分キャラクタがツモ和りし、主制御基板290から指示された大当りを報知する装飾図柄の組合せ(例えば、「777」)を変動図柄表示領域51に停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
また、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「3」であって、且つ取得した演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値が「5〜13」であった場合には、演出パターンコマンド3Bが選択される。演出パターンコマンド3Bは、第1識別図柄表示領域101及び第2識別図柄表示領域102で表示される麻雀ゲーム画面において、自キャラクタが2枚目の麻雀牌をツモった後に第1識別図柄表示領域101に表示された手牌を「テンパイ」となる組合せとするとともに、第2識別図柄表示領域102に「テンパイ」したことを示す表示と所定のリーチB演出を行い、更に相手キャラクタ及び自キャラクタが交互に1枚ずつツモった後に、自分キャラクタがツモ和りし、主制御基板290から指示された大当りを報知する装飾図柄の組合せ(例えば、「777」)を変動図柄表示領域51に停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
また、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「11」である場合には、演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値に関わらず、演出パターンコマンド11Aが選択される。演出パターンコマンド11Aは、第1識別図柄表示領域101及び第2識別図柄表示領域102で表示される麻雀ゲーム画面において、互いの捨牌を非表示とする襖を第2識別図柄表示領域102に表示させ、第1識別図柄表示領域101に表示された自キャラクタの手牌の内、4枚の牌を一回の自キャラクタのツモ演出で他の牌に変更させた後に、主制御基板290から指示された完全ハズレを報知する装飾図柄の組合せ(例えば、「345」)を変動図柄表示領域51に停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
また、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「12」であって、且つ取得した演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値が「0〜8」であった場合には、演出パターンコマンド12Aが選択される。演出パターンコマンド12Aは、第1識別図柄表示領域101及び第2識別図柄表示領域102で表示される麻雀ゲーム画面において、互いの捨牌を非表示とする襖を第2識別図柄表示領域102に表示させ、第1識別図柄表示領域101に表示された自キャラクタの手牌の内、2枚の牌を一回の自キャラクタのツモ演出で他の牌に変更させて「テンパイ」となる組合せとするとともに、第2識別図柄表示領域102に「テンパイ」したことを示す表示と所定のリーチA演出を行い、更に相手キャラクタが2枚目の牌をツモった後に、相手キャラクタがツモ和りし、主制御基板290から指示されたリーチハズレを報知する装飾図柄の組合せ(例えば、「767」)を変動図柄表示領域51に停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
また、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「12」であって、且つ取得した演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値が「9〜13」であった場合には、演出パターンコマンド12Bが選択される。演出パターンコマンド12Bは、第1識別図柄表示領域101及び第2識別図柄表示領域102で表示される麻雀ゲーム画面において、互いの捨牌を非表示とする襖を第2識別図柄表示領域102に表示させ、第1識別図柄表示領域101に表示された自キャラクタの手牌の内、2枚の牌を一回の自キャラクタのツモ演出で他の牌に変更させて「テンパイ」となる組合せとするとともに、第2識別図柄表示領域102に「テンパイ」したことを示す表示と所定のリーチB演出を行い、更に相手キャラクタが2枚目の牌をツモった後に、相手キャラクタがツモ和りし、主制御基板290から指示されたリーチハズレを報知する装飾図柄の組合せ(例えば、「767」)を変動図柄表示領域51に停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
また、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「13」であって、且つ取得した演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値が「0〜4」であった場合には、演出パターンコマンド13Aが選択される。演出パターンコマンド13Aは、第1識別図柄表示領域101及び第2識別図柄表示領域102で表示される麻雀ゲーム画面において、互いの捨牌を非表示とする襖を第2識別図柄表示領域102に表示させ、第1識別図柄表示領域101に表示された自キャラクタの手牌の内、2枚の牌を一回の自キャラクタのツモ演出で他の牌に変更させて「テンパイ」となる組合せとするとともに、第2識別図柄表示領域102に「テンパイ」したことを示す表示と所定のリーチA演出を行い、更に自キャラクタが1枚目の牌をツモった後に、自キャラクタがツモ和りし、主制御基板290から指示された大当りを報知する装飾図柄の組合せ(例えば、「777」)を変動図柄表示領域51に停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
また、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「13」であって、且つ取得した演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値が「5〜13」であった場合には、演出パターンコマンド13Bが選択される。演出パターンコマンド13Bは、第1識別図柄表示領域101及び第2識別図柄表示領域102で表示される麻雀ゲーム画面において、互いの捨牌を非表示とする襖を第2識別図柄表示領域102に表示させ、第1識別図柄表示領域101に表示された自キャラクタの手牌の内、2枚の牌を一回の自キャラクタのツモ演出で他の牌に変更させて「テンパイ」となる組合せとするとともに、第2識別図柄表示領域102に「テンパイ」したことを示す表示と所定のリーチB演出を行い、更に自キャラクタが1枚目の牌をツモった後に、自キャラクタがツモ和りし、主制御基板290から指示された大当りを報知する装飾図柄の組合せ(例えば、「777」)を変動図柄表示領域51に停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
次に、演出表示基板260のROM262の演出表示データテーブル記憶エリア262Aに格納される演出表示データテーブル78、79について図12に基づいて説明する。ここで、演出表示データテーブル78、79は、演出表示基板260のCPU261が、サブ統合制御基板280のCPU281から演出表示指示情報としての「演出パターンコマンド」(図11参照)が入力された際に、この演出表示指示情報に対応して予め設定されている各演出表示データを選択し、図柄表示装置48の表示制御を行う際に使用するテーブルである。
図12に示すように、本実施形態に係る演出表示データテーブルは2つのテーブルから基本的に構成され、通常変動時(演出パターンコマンド1A〜3Bが入力された場合)には、第1演出表示データテーブル78を用いて表示制御が行われる。また、時短変動時(演出パターンコマンド11A〜13Bが入力された場合)には、第2演出表示データテーブル79を用いて表示制御が行われる。
例えば、CPU261は、サブ統合制御用CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド1A」が入力された場合には、約10秒間の完全ハズレの動画データに基づいて液晶表示器52で麻雀ゲームの画面を表示させ、手牌表示→ツモ演出(牌変動×4回)→ハズレ表示の順にゲームを進行させ、自キャラクタの手牌を「テンパイ」させることなく、完全ハズレを報知する所定の図柄の組合せを変動図柄表示領域51に停止させる表示制御を行う。
また、CPU261は、サブ統合制御用CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド2A」が入力された場合には、約20秒間のリーチハズレの動画データに基づいて液晶表示器52で麻雀ゲームの画面を表示させ、手牌表示→ツモ演出(牌変動×2回)→手牌テンパイ表示→リーチA演出→ツモ演出(牌変動×1回)→相手ツモ和り表示(ハズレ表示)の順にゲームを進行させ、リーチハズレを報知する所定の図柄の組合せを変動図柄表示領域51に停止させる表示制御を行う。
また、CPU261は、サブ統合制御用CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド2B」が入力された場合には、約20秒間のリーチハズレの動画データに基づいて液晶表示器52で麻雀ゲームの画面を表示させ、手牌表示→ツモ演出(牌変動×2回)→手牌テンパイ表示→リーチB演出→ツモ演出(牌変動×1回)→相手ツモ和り表示(ハズレ表示)の順にゲームを進行させ、リーチハズレを報知する所定の図柄の組合せを変動図柄表示領域51に停止させる表示制御を行う。
また、CPU261は、サブ統合制御用CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド3A」が入力された場合には、約30秒間のリーチハズレの動画データに基づいて液晶表示器52で麻雀ゲームの画面を表示させ、手牌表示→ツモ演出(牌変動×2回)→手牌テンパイ表示→リーチA演出→ツモ演出(牌変動×1回)→自分ツモ和り表示(当り表示)の順にゲームを進行させ、大当りを報知する所定の図柄の組合せを変動図柄表示領域51に停止させる表示制御を行う。
また、CPU261は、サブ統合制御用CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド3B」が入力された場合には、約30秒間のリーチハズレの動画データに基づいて液晶表示器52で麻雀ゲームの画面を表示させ、手牌表示→ツモ演出(牌変動×2回)→手牌テンパイ表示→リーチB演出→ツモ演出(牌変動×1回)→自分ツモ和り表示(当り表示)の順にゲームを進行させ、リーチハズレを報知する所定の図柄の組合せを変動図柄表示領域51に停止させる表示制御を行う。
また、CPU261は、サブ統合制御用CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド11A」が入力された場合には、約5秒間の時短変動における完全ハズレの動画データに基づいて液晶表示器52で麻雀ゲームの画面を表示させ、襖表示→手牌表示→ツモ演出(牌変動×1回)→ハズレ表示の順にゲームを進行させ、完全ハズレを報知する所定の図柄の組合せを変動図柄表示領域51に停止させる表示制御を行う。
また、CPU261は、サブ統合制御用CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド12A」が入力された場合には、約15秒間の時短変動におけるリーチハズレの動画データに基づいて液晶表示器52で麻雀ゲームの画面を表示させ、襖表示→手牌表示→ツモ演出(牌変動×1回)→手牌テンパイ表示→リーチA演出→ツモ演出(牌変動×1回)→相手ツモ和り表示(ハズレ表示)の順にゲームを進行させ、リーチハズレを報知する所定の図柄の組合せを変動図柄表示領域51に停止させる表示制御を行う。
また、CPU261は、サブ統合制御用CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド12B」が入力された場合には、約15秒間の時短変動におけるリーチハズレの動画データに基づいて液晶表示器52で麻雀ゲームの画面を表示させ、襖表示→手牌表示→ツモ演出(牌変動×1回)→手牌テンパイ表示→リーチB演出→ツモ演出(牌変動×1回)→相手ツモ和り表示(ハズレ表示)の順にゲームを進行させ、リーチハズレを報知する所定の図柄の組合せを変動図柄表示領域51に停止させる表示制御を行う。
また、CPU261は、サブ統合制御用CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド13A」が入力された場合には、約25秒間の時短変動における大当りの動画データに基づいて液晶表示器52で麻雀ゲームの画面を表示させ、襖表示→手牌表示→ツモ演出(牌変動×1回)→手牌テンパイ表示→リーチA演出→ツモ演出(牌変動×1回)→自分ツモ和り表示(当り表示)の順にゲームを進行させ、大当りを報知する所定の図柄の組合せを変動図柄表示領域51に停止させる表示制御を行う。
また、CPU261は、サブ統合制御用CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド13B」が入力された場合には、約25秒間の時短変動における大当りの動画データに基づいて液晶表示器52で麻雀ゲームの画面を表示させ、襖表示→手牌表示→ツモ演出(牌変動×1回)→手牌テンパイ表示→リーチB演出→ツモ演出(牌変動×1回)→自分ツモ和り表示(当り表示)の順にゲームを進行させ、大当りを報知する所定の図柄の組合せを変動図柄表示領域51に停止させる表示制御を行う。
尚、本実施形態に係るパチンコ機1では、特に完全ハズレを報知する「演出パターンコマンド1A」、「演出パターンコマンド11A」に基づいて表示制御がなされた際には、最終的な自キャラクタの手牌がRAM263に記憶される(図16のS131)。そして、次回に「演出パターンコマンド」が入力された際に表示される麻雀ゲームの画面は、記憶された自キャラクタの手牌から継続してツモ及び打牌が行われる。但し、「演出パターンコマンド1A」又は「演出パターンコマンド11A」のいずれかが4回連続で入力された場合には、4回目のコマンドに基づくハズレ表示の際に「流局」を報知する画面を表示させ(図16のS133)、手牌を記憶することなく、次回に「演出パターンコマンド」が入力された際に表示される麻雀ゲームの画面は、新たに配牌された自キャラクタの手牌によりツモ及び打牌が行われる。それにより、「流局」するか、自キャラクタ又は相手キャラクタが「和り」になるまで手牌が継続して表示されることとなる。
尚、前記のように複数回の変動に渡って演出を継続させて表示する手段としては、上記以外に特開2004−24688号公報(段落(0161)〜(0218)、図34〜図42)に示すように、ツリー上に設定された複数個の演出パターン選択テーブルを設け、前回の変動パターンコマンドが入力された際に使用された演出パターン選択テーブル及び選択された演出パターンに基づいて、次回の変動パターンコマンド入力時に用いられる演出パターン選択テーブルを変更する方法がある。
また、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される麻雀ゲーム画面の表示及び図柄の変動は、上述したように、始動口57にパチンコ球が入賞したことをトリガとして開始されるものであるが、変動図柄表示領域51に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口57にパチンコ球が入賞したときは、その入賞時に取得した大当りカウンタ293A等のカウント値を記憶・保留しておき、当該変動中の図柄が停止した直後に、又は、当該変動中の図柄が所定の組合せ(大当り図柄)で停止した場合には「大当り遊技状態」が終了した直後に、記憶・保留していた大当りカウンタ293A等のカウント値に基づいて、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作を開始する。尚、ここでは、記憶・保留されるカウント値は、4組まで保有することが可能である。
次に、このように構成された本実施形態に係るパチンコ機1の制御処理について図13乃至図18に基づき説明する。
先ず、本実施形態に係る主制御用CPU291が実行する割込プログラムについて説明する。図13は、主制御基板290のCPU291が実行する割込プログラムのフローチャート図である。ここで、図13の割込プログラムは、電源投入後の一定時間毎(例えば、4msec毎)に作動するものである。尚、これら図13にフローチャートで示される各プログラムは主制御基板290が備えているROM292やRAM293に記憶されており、主制御用CPU291により実行される。
図13に示すように、先ずCPU291は、ステップ(以下、Sという)1において始動口57にパチンコ球が入賞したことに基づいて大当りカウンタ293A、リーチカウンタ293E等の各カウント値の取得を行う始動入賞処理を行う。
次に、S2において前記S1で取得した各カウント値に基づいて「確変大当り」、「通常大当り」、「リーチハズレ」又は「完全ハズレ」のいずれかに当選したかを判定する大当り判定処理を行う。ここで、大当りの判定処理においては、大当りカウンタ293A、リーチカウンタ293E、及び大当り特別図柄選択カウンタ293Fのカウント値に基づいて判定され、例えば大当りカウンタ293Aのカウント値が「7」で、大当り特別図柄選択カウンタのカウント値が偶数である場合には「確変大当り」と、奇数の場合には「通常大当り」とそれぞれ判定される。
続いて、S3では現在のパチンコ機1の遊技状態が変動図柄の変動時間が通常より短縮された時短遊技状態であるか否かが判定される。ここで、本実施形態に係るパチンコ機1において時短遊技状態は、前記大当り判定処理によって「確変大当り」と判定され、規定の大当り遊技処理(S6)が終了した後に移行し、次回の大当り遊技処理が開始される時点で終了する。
そして、時間短縮遊技状態でないと判定された場合(S3:NO)には、第1変動パターン決定テーブル74(図10参照)をセットし、前記S2の判定結果、及び変動パターン選択カウンタ293Hのカウント値に基づいて変動パターンの選択を行う変動パターン選択処理を行う(S4)。例えば、図10の第1変動パターン決定テーブル74がセットされ、「大当り」と判定され、且つ取得された変動パターン選択カウンタ293Hのカウント値が「8」であった場合には変動パターンコマンド「3」が選択される。
一方、時間短縮遊技状態であると判定された場合(S3:YES)には、第2変動パターン決定テーブル75(図10参照)をセットし、前記S2の判定結果、及び変動パターン選択カウンタ293Hのカウント値に基づいて変動パターンの選択を行う変動パターン選択処理を行う(S5)。例えば、図10の第2変動パターン決定テーブル75がセットされ、「リーチハズレ」と判定され、且つ取得された変動パターン選択カウンタ293Hのカウント値が「2」であった場合には変動パターンコマンド「12」が選択される。
更に、S6では前記S2の判定結果、大当りに当選した際に大入賞口60を開閉させる等の大当り遊技に係る制御を行う大当り制御処理を行う。
その後、S7では入賞口62、63等への入賞に基づいてパチンコ球を遊技者に払い出す賞球払出処理が行われる。
最後に、S8において変動パターンコマンド、大当り遊技開始コマンド、大当りインターバルコマンド等の各コマンドをサブ統合制御基板280に対して送信するコマンド送信処理が行われる。
次に、サブ統合制御基板280のCPU281が、前記主制御基板290のCPU291から指示情報として変動パターンを表す「変動パターンコマンド」等の各コマンドを入力された場合に実行する制御処理について図14に基づいて説明する。尚、これら図14にフローチャートで示される各プログラムはサブ統合制御基板280が備えているROM282やRAM283に記憶されており、サブ統合制御用CPU281により実行される。
図14に示すように、先ず、S101において、サブ統合制御用CPU281は、主制御基板290のCPU291から入力された「変動パターンコマンド」と「最終停止図柄指示」をRAM283に記憶する。
続いてS102では、主制御用CPU291から前記変動パターンコマンドが入力された際の演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値を演出パターン代数Eに代入してRAM283のパラメータ記憶エリア283Bに記憶する。
また、S103ではCPU281は、RAM283から前記S101で記憶された「変動パターンコマンド」を読み出し、時短遊技状態で選択される変動パターンコマンドである変動パターンコマンド「11」〜「13」(以下、特定の変動パターンコマンドとする)のいずれかであるか否かが判定される。
そして、特定の変動パターンコマンドでないと判定された場合、即ち時短遊技状態でない場合に選択される変動パターンコマンド「1」〜「3」のいずれかであると判定された場合(S103:NO)には、CPU281は、第1演出パターン選択テーブル76(図11参照)をセットし、パラメータ記憶エリア283Bから演出パターン代数Eを読み出す。そして、第1演出パターン選択テーブル76から該当する演出パターンの「演出パターンコマンド」を演出表示基板260のCPU261に出力する(指示する)演出表示指示情報の演出パターンコマンドとしてRAM283に記憶する(S104)。
例えば、RAM283から読み出した「変動パターンコマンド」が「1」で、「最終停止図柄指示」が完全ハズレを報知する「123」で、且つパラメータ記憶エリア283Bから読み出した演出パターン代数Eが「10」の場合には、CPU281は、演出表示基板260のCPU261に出力する(指示する)演出パターンコマンドとして「1A」をRAM283に記憶する。また、RAM283から読み出した「変動パターンコマンド」が「2」で、「最終停止図柄情報」がリーチハズレを報知する「787」で、且つパラメータ記憶エリア283Bから読み出した演出パターン代数Eが「9」の場合には、CPU281は、演出表示基板260のCPU261に出力する(指示する)演出パターンコマンドとして「2B」をRAM283に記憶する。また、RAM283から読み出した「変動パターンコマンド」が「3」で、「最終停止図柄情報」が大当りを報知する「666」で、且つパラメータ記憶エリア283Bから読み出した演出パターン代数Eが「1」の場合には、CPU281は、演出表示基板260のCPU261に出力する(指示する)演出パターンコマンドとして「3A」をRAM283に記憶する(図11参照)。
一方、特定の変動パターンコマンドであると判定された場合(S103:YES)には、CPU281は、第2演出パターン選択テーブル77(図11参照)をセットし、パラメータ記憶エリア283Bから演出パターン代数Eを読み出す。そして、第2演出パターン選択テーブル77から該当する演出パターンの「演出パターンコマンド」を演出表示基板260のCPU261に出力する(指示する)演出表示指示情報の演出パターンコマンドとしてRAM283に記憶する(S105)。
例えば、RAM283から読み出した「変動パターンコマンド」が「11」で、「最終停止図柄指示」が完全ハズレを報知する「345」で、且つパラメータ記憶エリア283Bから読み出した演出パターン代数Eが「5」の場合には、CPU281は、演出表示基板260のCPU261に出力する(指示する)演出パターンコマンドとして「11A」をRAM283に記憶する。また、RAM283から読み出した「変動パターンコマンド」が「12」で、「最終停止図柄情報」がリーチハズレを報知する「565」で、且つパラメータ記憶エリア283Bから読み出した演出パターン代数Eが「3」の場合には、CPU281は、演出表示基板260のCPU261に出力する(指示する)演出パターンコマンドとして「12A」をRAM283に記憶する。また、RAM283から読み出した「変動パターンコマンド」が「13」で、「最終停止図柄情報」が大当りを報知する「555」で、且つパラメータ記憶エリア283Bから読み出した演出パターン代数Eが「11」の場合には、CPU281は、演出表示基板260のCPU261に出力する(指示する)演出パターンコマンドとして「13B」をRAM283に記憶する(図11参照)。
その後、S106においてCPU281は、RAM283から「演出パターンコマンド」を読み出し、演出表示基板260のCPU261に出力して(指示して)当該処理を終了する。例えば、CPU281は、RAM283から「演出パターンコマンド」として「1A」を読み出した場合には、演出パターンコマンド「1A」を演出表示指示情報としてCPU261に出力する。また、RAM283から「演出パターンコマンド」として「12B」を読み出した場合には、演出パターンコマンド「12B」を演出表示指示情報としてCPU261に出力する。
次に、上記のように構成された演出表示基板260のCPU261が、サブ統合制御基板280のCPU281から演出表示指示情報が入力された場合に実行する制御処理について図15乃至図18に基づいて説明する。尚、以下に図15乃至図18にフローチャートで示される各プログラムは演出表示基板260が備えているROM262やRAM263に記憶されており、演出表示制御用CPU261により実行される。
図15に示すように、先ずS111において、CPU261は、サブ統合制御基板280のCPU281から演出表示指示情報が入力されると、当該演出指示情報を構成する演出パターンコマンドと、変動及び停止表示する図柄に係るデータをRAM263に記憶する。
次に、S112において、CPU261は、演出パターンコマンドをRAM263から読み出し、演出パターンコマンドが完全ハズレに該当する演出パターンコマンドか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU261は、RAM263から読み出した演出パターンコマンドが「1A」又は「11A」であるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、RAM263から読み出した演出パターンコマンドが「1A」又は「11A」である場合には(S112:YES)、CPU261は、後述の「完全ハズレ表示処理」のサブ処理を実行する(S113)。
一方、RAM263から読み出した演出パターンコマンドが完全ハズレに該当する演出パターンコマンドでない場合には(S112:NO)、S114の判定処理へと移行する。
S114においてCPU261は、演出パターンコマンドをRAM263から読み出し、演出パターンコマンドがリーチハズレに該当する演出パターンコマンドか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU261は、RAM263から読み出した演出パターンコマンドが「2A」〜「2B」又は「12A」〜「12B」であるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、RAM263から読み出した演出パターンコマンドが「2A」〜「2B」又は「12A」〜「12B」である場合には(S114:YES)、S115において、CPU261は、後述の「リーチハズレ表示処理」のサブ処理を実行する。
一方、RAM263から読み出した演出パターンコマンドがリーチハズレに該当する演出パターンコマンドでない場合には(S114:NO)、S116の判定処理へと移行する。
そして、S116においてCPU261は、演出パターンコマンドをRAM263から読み出し、演出パターンコマンドが大当りに該当する演出パターンコマンドか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU261は、RAM263から読み出した演出パターンコマンドが「3A」〜「3B」又は「13A」〜「13B」のいずれかであるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、RAM263から読み出した演出パターンコマンドが上記いずれかのコマンドである場合には(S116:YES)、CPU261は、後述の「大当り表示処理」のサブ処理を実行する。
一方、RAM263から読み出した演出パターンコマンドが大当りに該当する演出パターンコマンドでもないと判定された場合には(S116:NO)、当該処理を終了する。尚、上記ではサブ統合制御基板280のCPU281から入力される演出表示指示情報として演出パターンコマンドのみを説明したが、他の演出表示指示情報として、デモ画面の表示を指示するデモ画面表示コマンド、大当り遊技中の大当りラウンドの開始を指示する大当りラウンドコマンド等があり、それらのコマンドが入力された場合に前記S116の判定処理において大当りに該当する演出パターンコマンドでないと判定される。
次に、「完全ハズレ表示処理」(S113)のサブ処理について図16に基づいて説明する。ここで、演出表示制御用CPU261は、「演出パターンコマンド」と「最終停止図柄指示」をRAM263から再度、読み出し、ROM262の演出表示データテーブル記憶エリア262Aに格納される演出表示データテーブル78、79(図12参照)に従って、以下のように図柄表示装置48の液晶表示器52の表示を制御する。
ここで、本実施形態に係るパチンコ機1では、パチンコ球が始動口57内に入賞すると、図柄表示装置48の表示領域53内に麻雀ゲーム画面が表示され、自キャラクタ(図26に示す若い男)と相手キャラクタ(図19に示す中年の男)とが対局する麻雀ゲームが開始される。この麻雀ゲームは、図19に示すように、自キャラクタ側の手牌を表示領域53の下半部である第1識別図柄表示領域101に公開状態で表示し、相手キャラクタ側の手牌は非公開状態で表示しながら行われるものであり、自キャラクタ側の「ツモ」及び「打牌」、相手キャラクタ側の「ツモ」及び「打牌」が交互に行われることに基づいて進行する。そして、この麻雀ゲームは、主制御基板290のCPU291によって前記S2で判定された大当りの判定結果を「和り」の有無及び「和り」となったキャラクタの種類によって遊技者に報知するものである。
先ず、図16に示すように、S121においてCPU261は、RAM263に設けられた手牌記憶カウンタのカウント値Nが「0」であるか否かを判定する。ここで、手牌記憶カウンタは、電源投入時においては「0」に設定されており、後述のように完全ハズレに該当する演出パターンコマンドがサブ統合制御基板280から入力された際にカウントされ、リーチハズレ及び大当りに該当する演出パターンコマンドがサブ統合制御基板280から入力された際、又はカウント値が「4」に到達した際にリセットされる。
そして、手牌記憶カウンタのカウント値Nが「0」であると判定された場合(S121:YES)には、配牌が行われ、自キャラクタ及び相手キャラクタの手牌として、それぞれに識別図柄である13枚の麻雀牌110が表示される(S122)。図19は、演出パターンコマンドの入力に基づいて配牌が行われた直後の表示領域53に表示される麻雀ゲーム画面の一例を示した図である。
図19に示すように、配牌直後の麻雀ゲーム画面には、識別図柄群である自キャラクタの手牌111が第1識別図柄表示領域101に表側を向けて表示され、相手キャラクタの手牌112が第2識別図柄表示領域102の下端部に裏側を向けて表示される。また、第1識別図柄表示領域101の略中央部には相手キャラクタの画像105が表示される。更に、第1識別図柄表示領域101の右下隅には、ドラ牌の種類を特定する為のドラ表示牌116を含む14枚の牌からなる王牌(ワンパイ)115が表示されている。
また、第1識別図柄表示領域101の左上隅には3列の変動図柄を表示する変動図柄表示領域51が設けられている。ここで、変動図柄表示領域51では、麻雀ゲーム面画の表示開始に伴って左側、右側、中央に上下方向に変動する3列の各第1・第2・第3図柄の変動表示を開始し、後述の動画確定表示処理において各図柄を停止して大当りの判定結果を麻雀ゲーム画面の表示とともに遊技者に報知する。
一方、手牌記憶カウンタのカウント値Nが「0」でないと判定された場合(S121:NO)には、前回の演出パターンコマンドに基づく麻雀ゲーム終了時における自キャラクタの手牌111がそのまま継続して表示され、S123へと移行する。
S123においては、前記S111で受信した演出パターンコマンドが、時短遊技状態で選択される前記特定の変動パターンコマンドによって選択対象となる演出パターンコマンド(以下、特定の演出パターンコマンドとする)である「演出パターンコマンド11A」であるか否かが判定される。
そして、特定の演出パターンコマンドでないと判定された場合、即ち受信した演出パターンコマンドが「1A」である場合(S123:NO)には、CPU261は、表示領域53において自キャラクタと相手キャラクタとが交互に「ツモ」と「打牌」を行うツモ演出の表示を開始する(S124)。図20は演出パターンコマンドの入力に基づいてツモ演出が行われている際の表示領域53に表示される麻雀ゲーム画面の一例を示した図である。また、図21はツモ演出が終了した際の表示領域53に表示される麻雀ゲーム画面の一例を示した図である。
図20に示すように、ツモ演出中の麻雀ゲーム画面には、自キャラクタがツモった牌が一時的に拡大して表示される牌拡大表示部118が設けられている。
そして、自キャラクタが牌を「ツモ」する場面では、先ず牌拡大表示部118にツモった牌が所定時間(例えば、1秒間)表示され、その後、ツモった牌は第1識別図柄表示領域101の右隅に表示される。続いて「打牌」が行われ、手牌111の中から新たにツモった牌を含む14枚の牌の中から演出パターンコマンドによって予め指定された牌が手牌111から消去される。その後、消去された牌は第1識別図柄表示領域101の左端中央部に設けられた捨牌を示す河(ホー)119に再び表示され、更に、手牌111を一定の法則に基づいて遊技者に見易いように並べ換える理牌(リーパイ)が行われる。
一方、相手キャラクタが「ツモ」する場面では、相手キャラクタの画像105が牌をツモするアニメーションが表示される。また、相手キャラクタが「打牌」する場面では、相手キャラクタの画像105が牌を捨てるアニメーションが表示され、捨牌が第1識別図柄表示領域101の右端中央部に設けられた河120に表示される。
そして、麻雀ゲーム画面のツモ演出は、上記説明した自キャラクタの「ツモ」→自キャラクタの「打牌」→相手キャラクタの「ツモ」→相手キャラクタの「打牌」の表示を繰り返し行う(完全ハズレの演出パターンでは連続して4回行う)ことによって進行する。結果として、識別図柄である麻雀牌110が第1識別図柄表示領域101で複数回(完全ハズレの演出パターンでは連続して4回)変動することとなる。ツモ演出処理が終了した際には、図21に示すように自キャラクタ及び敵キャラクタの4枚の捨牌がそれぞれ河119、120に表示され、手牌111は「テンパイ」が成立しない組合せとなる。また、変動図柄表示領域51には完全ハズレを報知する図柄の組合せである「345」が所定間隔で順に停止表示される。
一方、特定の演出パターンコマンドであると判定された場合(S123:YES)には、CPU261は、第2識別図柄表示領域102において両側から襖131を表示させる(S125)。図22は、特定の演出パターンコマンドの入力に基づいて襖131が表示された際の麻雀ゲーム画面の一例を示した図である。
図22に示すように、第2識別図柄表示領域102には、背景画像を左右両縁部から所定距離分を覆う襖131が表示される。それにより、通常、第2識別図柄表示領域102に表示される王牌115及び河119、120(図19参照)がそれぞれ非表示となる。
次に、表示領域53において自キャラクタのツモ演出の表示を行う(S126)。但し、特定の演出パターンコマンドに基づくツモ演出では、通常時に4回行われる手牌111の麻雀牌110の変動を1回のみの変動により行う。
具体的には、第1識別図柄表示領域101に手牌111として表示された13枚の麻雀牌110の内、演出パターンコマンドによって予め設定された4枚の牌を他の牌に一度に変動する。図23は特定の演出パターンコマンドの入力に基づいてツモ演出が行われた後の表示領域53に表示される麻雀ゲーム画面の一例を示した図である。
図23に示すように、麻雀ゲーム開始時において表示されていた手牌111の麻雀牌110(図22参照)の内、「一萬」、「三索」、「八索」、「西」の4枚の牌が、「三筒」、「七索」、「東」、「東」にそれぞれ一度に変更され、手牌111は「テンパイ」が成立しない組合せとなる。結果として、識別図柄である麻雀牌110が第1識別図柄表示領域101で通常(特定の演出パターンコマンド以外のコマンドによる表示制御)の4回より少ない1回のみ変動することとなる。また、変動図柄表示領域51には完全ハズレを報知する図柄の組合せである「345」が所定間隔で順に停止表示される。
続いてS127ではCPU261は、サブ統合制御基板280のCPU281から確定信号が入力されたか否かを判定する判定処理を実行する。尚、主制御用CPU291は、サブ統合制御用CPU281に出力した変動パターン「1」の表示時間「約10秒」及び変動パターン「11」の表示時間「約5秒」を予めROM292に記憶しており、当該表示時間「約10秒」又は「役5秒」が経過した場合には、CPU281に確定信号を出力する。また、サブ統合制御用CPU281は、主制御用CPU291からこの確定信号が入力された場合には、CPU261に対して変動図柄表示領域51に停止表示される各第1・第2・第3図柄の確定停止を指示する確定信号を出力する。
そして、サブ統合制御用CPU281から確定信号が入力されていない場合には(S127:NO)、S128において、CPU261は、動画表示を継続する。一方、CPU281から確定信号が入力された場合には(S127:YES)、S129において、変動図柄表示領域51に停止表示される各第1・第2・第3図柄の確定停止表示を行い、「完全ハズレ」を報知する図柄の組合せ(例えば、「345」)を表示して、表示領域53で行われる麻雀ゲームを一旦終了する。
次に、S130においてCPU261は、RAM263に設けられた手牌記憶カウンタのカウント値Nが「4」であるか否かを判定する。そして、手牌記憶カウンタのカウント値Nが「4」未満であると判定された場合(S130:NO)には、S131で第1識別図柄表示領域101に表示される自キャラクタの手牌111をRAM263に記憶する。ここで記憶された手牌は、次回の演出パターンコマンドに基づく麻雀ゲーム開始時に第1識別図柄表示領域101に表示される自キャラクタの最初の手牌111として継続して用いられる。
続いて、S132ではRAM263に記憶された手牌記憶カウンタのカウント値Nを読み出し、「+1」する。その後、当該完全ハズレ表示処理を終了する。
一方、手牌記憶カウンタのカウント値Nが「4」であると判定された場合(S130:YES)には、S133で表示領域53に表示される麻雀ゲームにおいて自キャラクタ及び相手キャラクタがともに規定枚数のツモでは和ることができずに流局したことを示す「流局」の文字を第2識別図柄表示領域102に表示する。その後、RAM263に記憶された手牌と手牌記憶カウンタのカウント値を初期化する(S134)。それにより、次回の演出パターンコマンドに基づく麻雀ゲーム開始時には現在の手牌はリセットされ、配牌された新たな手牌に基づいて行われる。
次に、「リーチハズレ表示処理」(S115)のサブ処理について図17に基づいて説明する。ここで、演出表示制御用CPU261は、「演出パターンコマンド」と「最終停止図柄指示」をRAM263から再度、読み出し、ROM262の演出表示データテーブル記憶エリア262Aに格納される演出表示データテーブル78、79(図12参照)に従って、以下のように図柄表示装置48の液晶表示器52の表示を制御する。
先ず、図17に示すように、S141においてCPU261は、RAM263に設けられた手牌記憶カウンタのカウント値Nが「0」であるか否かを判定する。
そして、手牌記憶カウンタのカウント値Nが「0」であると判定された場合(S141:YES)には、配牌が行われ、自キャラクタ及び相手キャラクタの手牌として、それぞれに識別図柄である13枚の麻雀牌110が表示される(S142)。尚、配牌時に表示領域53に表示される麻雀ゲーム画面は、図19を用いて説明した前記完全ハズレ表示処理と同様であり、ここではその説明は省略する。
一方、手牌記憶カウンタのカウント値Nが「0」でないと判定された場合(S141:NO)には、前回の演出パターンコマンドに基づく麻雀ゲーム終了時における自キャラクタの手牌111がそのまま継続して表示され、S143へと移行する。
S143においては、前記S111で受信した演出パターンコマンドが、特定の演出パターンコマンドである「12A」又は「12B」であるか否かが判定される。
そして、特定の演出パターンコマンドでないと判定された場合、即ち受信した演出パターンコマンドが「2A」又は「2B」である場合(S143:NO)には、CPU261は、表示領域53において自キャラクタと相手キャラクタとが交互に「ツモ」と「打牌」を行うツモ演出の表示を開始する(S144)。尚、通常の(特定の演出パターンコマンド以外のコマンドに基づく)ツモ演出時に表示領域53に表示される麻雀ゲーム画面は、図20及び図21を用いて説明した前記完全ハズレ表示処理におけるツモ演出(S124)と同様であり、ここではその説明は省略する。
そして、麻雀ゲーム画面のツモ演出は、上記説明した自キャラクタの「ツモ」→自キャラクタの「打牌」→相手キャラクタの「ツモ」→相手キャラクタの「打牌」の表示を繰り返し行う(リーチハズレの演出パターンではリーチ演出を挟んで3回行う)ことによって進行する。結果として、識別図柄である麻雀牌110が第1識別図柄表示領域101で複数回(リーチハズレの演出パターンではリーチ演出を挟んで3回)変動することとなる。
その後、リーチハズレの演出パターンでは、ツモ演出の途中(本実施形態では手牌111の麻雀牌110の変動が2回行われた後)に第1識別図柄表示領域101に表示された自キャラクタの手牌111が「テンパイ」となる。図24は「テンパイ」となった際の表示領域53に表示される麻雀ゲーム画面の一例を示した図である。
図24に示すように、自キャラクタ及び敵キャラクタの捨牌がそれぞれ河119、120に表示され、手牌111は「テンパイ」が成立した組合せとなる。また、変動図柄表示領域51で変動する第1図柄と第2図柄を同じ種類の図柄(図24では「3」)で順に停止表示させる。そして、図26に示すように第2識別図柄表示領域102に自キャラクタの画像106とともに、手牌111がテンパイしたことを遊技者に報知する「テンパイ」の文字を表示させる(S147)。
一方、特定の演出パターンコマンドであると判定された場合(S143:YES)には、CPU261は、第2識別図柄表示領域102において両側から襖131を表示させる(S145)。尚、襖131が表示された際の表示領域53に表示される麻雀ゲーム画面は、図22を用いて説明した前記完全ハズレ表示処理と同様であり、ここではその説明は省略する。
次に、表示領域53において自キャラクタのツモ演出の表示を行う(S146)。但し、特定の演出パターンコマンドに基づくツモ演出では、通常時にテンパイするまで2回行われる手牌111の麻雀牌110の変動を1回のみの変動により行う。
具体的には、第1識別図柄表示領域101に手牌111として表示された13枚の麻雀牌110の内、演出パターンコマンドによって予め設定された2枚の牌を他の牌に一度に変動する。図25は特定の演出パターンコマンドの入力に基づいてツモ演出が行われた後の表示領域53に表示される麻雀ゲーム画面の一例を示した図である。
図25に示すように、手牌111の麻雀牌110の内、「一萬」、「西」の2枚の牌が、「三筒」、「東」にそれぞれ一度に変更され、手牌111は「テンパイ」が成立する組合せとなる。結果として、識別図柄である麻雀牌110が第1識別図柄表示領域101で通常(特定の演出パターンコマンド以外のコマンドによる表示制御)の2回より少ない1回のみ変動した後にリーチ演出を行うこととなる。また、変動図柄表示領域51で変動する第1図柄と第2図柄を同じ種類の図柄(図25では「3」)で順に停止表示させる。そして、図26に示すように第2識別図柄表示領域102に自キャラクタの画像106とともに、手牌111がテンパイしたことを遊技者に報知する「テンパイ」の文字を表示させる(S147)。
その後、CPU261は所定のリーチ演出処理を行う(S148)。ここで、本実施形態に係るパチンコ機1ではリーチ演出として演出時間の異なる所定のリーチA演出とリーチB演出の2種類があり、どちらのリーチ演出が実行されるかは「演出パターンコマンド」に基づいて決定される。例えば、RAM263から読み出した演出パターンコマンドが「2A」又は「12A」である場合にはリーチA演出が開始され、「2B」又は「12B」である場合にはリーチB演出が開始される。尚、リーチ演出の詳細については説明を省略する。
続いて、S149では、予め演出表示データテーブル78、79(図12参照)で決められた所定のタイミングで、相手キャラクタがツモ和り(相手キャラクタのツモった牌で和る状態)又はロン和り(自キャラクタの捨てた牌で和る状態)したことを表示する。
また、S150ではCPU261は、サブ統合制御基板280のCPU281から確定信号が入力されたか否かを判定する判定処理を実行する。尚、主制御用CPU291は、サブ統合制御用CPU281に出力した変動パターン「2」の表示時間「約20秒」及び変動パターン「12」の表示時間「約15秒」を予めROM292に記憶しており、当該表示時間「約20秒」又は「約15秒」が経過した場合には、CPU281に確定信号を出力する。また、サブ統合制御用CPU281は、主制御用CPU291からこの確定信号が入力された場合には、CPU261に対して変動図柄表示領域51に停止表示される各第1・第2・第3図柄の確定停止を指示する確定信号を出力する。
そして、サブ統合制御用CPU281から確定信号が入力されていない場合には(S150:NO)、S151において、CPU261は、動画表示を継続する。一方、CPU281から確定信号が入力された場合には(S150:YES)、S152において、変動図柄表示領域51に停止表示される各第1・第2・第3図柄の確定停止表示を行い、「リーチハズレ」を報知する図柄の組合せ(例えば、「343」)を表示して、表示領域53で行われる麻雀ゲームを一旦終了する。
次に、S153でCPU261は、RAM263に記憶された手牌と手牌記憶カウンタのカウント値を初期化する。それにより、次回の演出パターンコマンドに基づく麻雀ゲーム開始時には現在の手牌はリセットされ、配牌された新たな手牌に基づいて行われる。
次に、「大当り表示処理」(S117)のサブ処理について図18に基づいて説明する。ここで、演出表示制御用CPU261は、「演出パターンコマンド」と「最終停止図柄指示」をRAM263から再度、読み出し、ROM262の演出表示データテーブル記憶エリア262Aに格納される演出表示データテーブル78、79(図12参照)に従って、以下のように図柄表示装置48の液晶表示器52の表示を制御する。
先ず、図18に示すように、S161においてCPU261は、RAM263に設けられた手牌記憶カウンタのカウント値Nが「0」であるか否かを判定する。
そして、手牌記憶カウンタのカウント値Nが「0」であると判定された場合(S161:YES)には、配牌が行われ、自キャラクタ及び相手キャラクタの手牌として、それぞれに識別図柄である13枚の麻雀牌110が表示される(S162)。尚、配牌時に表示領域53に表示される麻雀ゲーム画面は、図19を用いて説明した前記完全ハズレ表示処理と同様であり、ここではその説明は省略する。
一方、手牌記憶カウンタのカウント値Nが「0」でないと判定された場合(S161:NO)には、前回の演出パターンコマンドに基づく麻雀ゲーム終了時における自キャラクタの手牌111がそのまま継続して表示され、S163へと移行する。
S163においては、前記S111で受信した演出パターンコマンドが、特定の演出パターンコマンドである「13A」又は「13B」であるか否かが判定される。
そして、特定の演出パターンコマンドでないと判定された場合、即ち受信した演出パターンコマンドが「3A」又は「3B」である場合(S163:NO)には、CPU261は、表示領域53において自キャラクタと相手キャラクタとが交互に「ツモ」と「打牌」を行うツモ演出の表示を開始する(S164)。尚、通常の(特定の演出パターンコマンド以外のコマンドに基づく)ツモ演出時に表示領域53に表示される麻雀ゲーム画面は、図20及び図21を用いて説明した前記完全ハズレ表示処理におけるツモ演出(S124)と同様であり、ここではその説明は省略する。
そして、麻雀ゲーム画面のツモ演出は、上記説明した自キャラクタの「ツモ」→自キャラクタの「打牌」→相手キャラクタの「ツモ」→相手キャラクタの「打牌」の表示を繰り返し行う(大当りの演出パターンではリーチ演出を挟んで3回行う)ことによって進行する。結果として、識別図柄である麻雀牌110が第1識別図柄表示領域101で複数回(大当りの演出パターンではリーチ演出を挟んで3回)変動することとなる。
その後、大当りの演出パターンでは、ツモ演出の途中(本実施形態では手牌111の麻雀牌110の変動が2回行われた後)に第2識別図柄表示領域102に表示された自キャラクタの手牌111がリーチハズレの演出パターンと同様に「テンパイ」となる(図24参照)。また、変動図柄表示領域51で変動する第1図柄と第2図柄を同じ種類の図柄(図24では「3」)で順に停止表示させる。そして、図26に示すように第2識別図柄表示領域102に自キャラクタの画像106とともに、手牌111がテンパイしたことを遊技者に報知する「テンパイ」の文字を表示させる(S167)。
一方、特定の演出パターンコマンドであると判定された場合(S163:YES)には、CPU261は、第2識別図柄表示領域102において両側から襖131を表示させる(S165)。尚、襖131が表示された際の表示領域53に表示される麻雀ゲーム画面は、図22を用いて説明した前記完全ハズレ表示処理と同様であり、ここではその説明は省略する。
次に、表示領域53において自キャラクタのツモ演出の表示を行う(S166)。但し、特定の演出パターンコマンドに基づくツモ演出では、通常時にテンパイするまで2回行われる手牌111の麻雀牌110の変動を1回のみの変動により行う。
具体的には、前記リーチハズレの表示制御と同様に、第1識別図柄表示領域101に手牌111として表示された13枚の麻雀牌110の内、演出パターンコマンドによって予め設定された2枚の牌を他の牌に一度に変動する。
その結果、図25に示すように、手牌111の麻雀牌110の内、「一萬」、「西」の2枚の牌が、「三筒」、「東」にそれぞれ一度に変更され、手牌111は「テンパイ」が成立する組合せとなる。即ち、識別図柄である麻雀牌110が第1識別図柄表示領域101で通常(特定の演出パターンコマンド以外のコマンドによる表示制御)の2回より少ない1回のみ変動した後にリーチ演出を行うこととなる。また、変動図柄表示領域51で変動する第1図柄と第2図柄を同じ種類の図柄(図25では「3」)で順に停止表示させる。そして、図26に示すように第2識別図柄表示領域102に自キャラクタの画像106とともに、手牌111がテンパイしたことを遊技者に報知する「テンパイ」の文字を表示させる(S167)。
その後、CPU261は所定のリーチ演出処理を行う(S168)。ここで、本実施形態に係るパチンコ機1ではリーチ演出として演出時間の異なる所定のリーチA演出とリーチB演出の2種類があり、どちらのリーチ演出が実行されるかは「演出パターンコマンド」に基づいて決定される。例えば、RAM263から読み出した演出パターンコマンドが「3A」又は「13A」である場合にはリーチA演出が開始され、「3B」又は「13B」である場合にはリーチB演出が開始される。尚、リーチ演出の詳細については説明を省略する。
続いて、S169では、予め演出表示データテーブル78、79(図12参照)で決められた所定のタイミングで、自キャラクタがロン和り(相手キャラクタの捨てた牌で和る状態)又はツモ和り(自キャラクタがツモった牌で和る状態)したことを表示する。
また、S170ではCPU261は、サブ統合制御基板280のCPU281から確定信号が入力されたか否かを判定する判定処理を実行する。尚、主制御用CPU291は、サブ統合制御用CPU281に出力した変動パターン「3」の表示時間「約30秒」及び変動パターン「13」の表示時間「約25秒」を予めROM292に記憶しており、当該表示時間「約30秒」又は「約25秒」が経過した場合には、CPU281に確定信号を出力する。また、サブ統合制御用CPU281は、主制御用CPU291からこの確定信号が入力された場合には、CPU261に対して変動図柄表示領域51に停止表示される各第1・第2・第3図柄の確定停止を指示する確定信号を出力する。
そして、サブ統合制御用CPU281から確定信号が入力されていない場合には(S170:NO)、S171においてCPU261は、動画表示を継続する。一方、CPU281から確定信号が入力された場合には(S170:YES)、S172において、変動図柄表示領域51に停止表示される各第1・第2・第3図柄の確定停止表示を行い、「大当り」を報知する図柄の組合せ(例えば、「333」)を表示して、表示領域53で行われる麻雀ゲームを一旦終了する。
次に、S173でCPU261は、RAM263に記憶された手牌と手牌記憶カウンタのカウント値を初期化する。それにより、次回の演出パターンコマンドに基づく麻雀ゲーム開始時には現在の手牌はリセットされ、配牌された新たな手牌に基づいて行われる。
以上説明したとおり、本実施形態に係るパチンコ機1によれば、主制御基板290のCPU291からサブ統合制御基板280のCPU281に例えば「変動パターンコマンド」として「13」が出力された場合には、CPU281は変動パターンコマンド「13」に対応して各演出パターンコマンド「13A」〜「13B」から演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値に基づいて一の演出パターンコマンドを選択して演出表示基板260のCPU261に出力する。そして、CPU261は、この入力された演出パターンコマンドに対応する演出表示パターンを選択して液晶表示器52に表示する。例えば、CPU261に演出パターン「13B」が入力された場合には、CPU261は、演出表示パターンとして約25秒間の麻雀ゲーム画面の動画を選択して液晶表示器52に表示する。
その結果、表示領域53において自キャラクタと相手キャラクタとが対局する麻雀ゲームが開始され、特に時短遊技状態において選択される変動パターンコマンドによって選択対象とされる特定の演出パターンコマンド以外の通常のコマンドに基づいて表示制御される場合においては、自キャラクタ側の「ツモ」及び「打牌」、相手キャラクタ側の「ツモ」及び「打牌」が交互に行われることに基づいてゲームが進行する(S124、S144、S164)。そして、主制御基板290のCPU291によって前記S2で判定された大当りの判定結果を「和り」の有無及び「和り」となったキャラクタの種類(自キャラクタ又は相手キャラクタ)によって遊技者に報知する。一方、特定の演出パターンコマンド(「11A」〜「13B」)に基づいて表示制御される場合においては、通常は複数回の変動に従って行われる手牌111の麻雀牌110の変更を、より少ない回数の変動によって行うことによってゲームが進行する(S126、S146、S166)。従って、時短遊技状態においては、通常行われる複数回数(完全ハズレでは4回、リーチハズレ及び大当りではリーチ演出を挟んで3回)の麻雀牌110の変動の内、所定回数(完全ハズレでは1回、リーチハズレ及び大当りではリーチ演出を挟んで2回)のみを行うことにより遊技者に大当りの判定結果を報知することが可能となり、遊技者には大当りに対する期待感を向上させることが可能となる。また、大当りの判定結果を識別図柄の変動表示態様を変化させた的確な内部制御により遊技者に報知することができる。
また、特定の演出パターンコマンド(「11A」〜「13B」)に基づく表示制御においては、ツモ演出によって通常複数回行われる手牌111の変動を一度に行うことによって、変動の途中経過を遊技者に教えることなく最終の変動結果を遊技者に報知できるので、遊技者がより変動状態を理解し易くなる。更に、通常時は一枚ずつ手牌111の麻雀牌110が入れ替わることでのゲーム性を付与することができる一方、時短遊技状態時においては、第1識別図柄表示領域101に表示される手牌111の「和り」となる組合せが複雑である中においても早急に結果を報知することができるので、遊技者の要望に沿った報知が可能となる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態ではサブ統合制御基板280によってスピーカ7と電飾ランプ6の制御を行うこととしているが、サブ統合制御基板280と独立してスピーカ7の制御を行う音制御基板と、電飾ランプ6の制御を行うランプ制御基板とを設けるようにしても良い。
また、本実施形態では時短遊技状態は、大当り判定処理によって「確変大当り」と判定され、規定の大当り遊技処理が終了した後に移行し、次回の大当り遊技処理が開始される時点で終了することとしているが、時短遊技状態の移行及び終了条件は上記条件に限られることなく、例えば、「通常大当り」と判定され、規定の大当り遊技処理が終了した後においても移行することとしても良い。