JP2006262159A - 動画像符号化装置及びその制御方法、コンピュータプログラム及び記憶媒体 - Google Patents

動画像符号化装置及びその制御方法、コンピュータプログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】
IDRピクチャを適切に設定し、符号化効率の悪化を抑制することを可能とする。
【解決手段】
複数の画像フレーム間において、前記画像フレームを構成する画素ブロック単位に動き参照を行い、圧縮符号化する動画像符号化装置であって、前記複数の画像フレームのうち、所定のフレームを基準フレームとして指定する基準フレーム指定手段と、前記基準フレームより後に圧縮符号化され、少なくとも前記基準フレームと前記基準フレーム以前に符号化された第2の画像フレームとについて前記動き参照が可能な第1の画像フレームのうち、前記第2の画像フレームを動き参照して圧縮符号化がなされる画素ブロックを有する第3の画像フレームの有無に関する参照情報を生成する情報生成手段と、前記参照情報に基づいて、前記基準フレームを、前記第2の画像フレームを動き参照した圧縮符号化を制限する参照制限フレームに設定する設定手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、動画像を圧縮符号化する動画像符号化装置及びその制御方法、コンピュータプログラム及び記憶媒体に関する。
近年、動画像情報をデジタルデータとして取り扱い、蓄積・伝送に用いるために、高圧縮率かつ高画質で符号化する技術が望まれている。画像情報の圧縮には、動画像情報特有の冗長性を利用して、離散コサイン変換等の直交変換と動き予測・動き補償とにより、画像情報を圧縮符号化するMPEGなどの方式が提案され広く普及している。
また、近年、更なる高圧縮率、高画質を目指した符号化方式としてH.264(MPEG4-Part10 AVC)がある。このH.264はMPEG2やMPEG4といった従来の符号化方式と比較して、その符号化、復号により多くの演算量が要求されるものの、より高い符号化効率が実現されることが知られている(非特許文献1参照)。
図12に、H.264の方式により動画像圧縮符号化を行う動画像符号化装置の基本的な構成を示す。図12において動画像符号化装置は、フレーム並び替え部1200と、フレーム内予測部1201と、直交変換部1202と、量子化部1203と、符号化部1204と、逆量子化部1205と、逆直交変換部1206と、加算部1207と、ループフィルタ処理部1208と、フレームメモリ1209と、動き予測部1210と、動き補償部1211と、減算部1212と、出力バッファ1213とを有している。
次に、図12における動画像符号化装置における符号化処理の流れについて説明する。
デジタル化された動画像信号(動画像データ)がフレーム並び換え部1200に入力され、フレーム並べ替え部1200では符号化する順番に画像フレームの並べ替えを行う。画像フレームのタイプには、同一フレーム内の情報から符号化するIピクチャと、時間的に前のフレームとの差分を利用して符号化するPピクチャと、時間的に後のフレームを含む2つのフレームとの差分を利用して符号化するBピクチャとがある。Bピクチャの多くは時間的に後のフレームも参照するため、符号化の順番は参照するフレームよりも後になることが多い。
符号化順に並び替えられた画像フレームは、所定の大きさを有する小領域であるマクロブロック単位毎に符号化される。入力画像がIピクチャ(フレーム内予測を行うマクロブロック)である場合にはフレーム内予測部1201に入力される。該フレーム内予測部1201では、既に符号化された同一のIピクチャフレーム内の画素情報から現符号化対象であるマクロブロック内の画素を予測し、予測画素と実際の画素(現画素)の差分データを直交変換部1202へ出力する。また、入力画像がBもしくはPピクチャ(フレーム間予測を行うマクロブロック)である場合には、後述するフレーム間予測による予測画像と現画像との差分データが直交変換部1202へ出力される。
直交変換部1202では、4×4画素の整数変換(直交変換)を行い、入力される差分データを周波数成分に変換し、量子化部1203へ与える。量子化部1203ではこの周波数成分データを量子化する。量子化部1203において量子化した画像データは、符号化部1204及び逆量子化部1205へ出力される。
符号化部1204では、量子化データ、後述する動き予測部1210から出力される動きベクトル、及び、各種ヘッダ情報を可変長符号化し、ビットストリームを出力バッファ1213に出力する。一方、逆量子化部1205では、量子化部1203で量子化した変換データを逆量子化して復元し、周波数成分に復号化し、さらに逆直交変換部1206による逆直交変換によって、予測誤差画像を復号する。
逆直交変換部1206から出力される画像が、PピクチャもしくはBピクチャの予測誤差画像である場合は、加算部1207によって、予測誤差画像に動き補償部1211からの動き補償画像を加算することにより、フレーム画像が復号化される。この局所復号化された画像はループフィルタ処理部1208によってブロック歪みを除去するフィルタ処理が施された後、フレームメモリ1209に格納される。
ここで、H.264方式では、Pピクチャであっても参照フレームとして利用されない場合がある。また、Bピクチャであっても参照フレームとして利用される場合がある。しかし、ここでは説明の簡略化のためにMPEG2符号化方式と同様に、Iピクチャ及びPピクチャは必ず動き検出のための参照画像フレームとして使用し、Bピクチャは参照フレームとして使用しないものとする。ただし、H.264ではフレームメモリ1209には任意の枚数の局所復号化フレーム画像を格納し、参照フレームとして利用することが可能である。
動き予測部1210はフレーム間予測を行う際に、フレームメモリ1209に格納されている複数の復号画像の中から、入力画像との差分などに基づき符号化効率が最も高くなる画像をサーチし、入力動画像の符号化対象フレーム画像の動き情報である動きベクトルを算出し、動き補償部1211及び符号化部1204へ出力する。
動き補償部1211では、参照先のフレーム及び動きベクトルから動き補償画像(予測画像)を出力する。減算部1212では入力画像と動き補償画像の差分をとり、差分画像(予測誤差画像)を直交変換部1202へ出力する。
なお、直交変換部1202に対してフレーム内予測部1201と減算部1212のどちらからデータを出力するかは、ピクチャタイプに基づく符号化モードに応じて適宜切り替えられる。符号化部1204では、画像信号及び動きベクトルを可変長符号化するとともにヘッダ情報を付加しビットストリームを出力バッファ1213に出力する。
ここで、動き予測部1210の処理について図13を用いてさらに詳細に説明する。図13(a)は入力画像シーケンスのピクチャタイプを、表示される順序で示している。図13(a)において、各フレームにおいて左側に記載されるアルファベットB、P及びIは、それぞれピクチャタイプB、P及びIにそれぞれ対応し、右側に記載される数字は、当該フレームが表示される順番(0から順位付け開始)を示している。例えば、「I5」は、先頭から6番目に表示されるフレームであって、ピクチャタイプがIピクチャであることを示している。
また、図13(b)は、図13(a)に示した表示シーケンス符号化する際の順序を示している。ここで、Bピクチャは表示順で後のピクチャも参照して動きを検出するため、図13(a)に示す表示順と図13(b)に示す符号化順とは異なる。また、図13(b)における矢印1301及び1302は、それぞれ動き予測の参照先を示している。
ここで、H.264の符号化方式の場合、フレームメモリ1209に記録された複数のフレームを参照画像として利用できる。そのため、Pピクチャは直前のIピクチャだけでなく、Iピクチャを飛び越してIピクチャよりも前のフレームの参照が可能である。従って、図13(b)に示すように、PピクチャであるP8ピクチャは、I5ピクチャだけでなくP2ピクチャ(矢印1302)も参照することが可能となる。同様に、BピクチャであるB3ピクチャは、I5、P2(矢印1302)を参照することが可能である。
このように、H.264では柔軟な参照を許容しており、MPEG2のようにPピクチャであれば、当該Pピクチャの直前のIピクチャもしくはPピクチャしか参照できないような方式と比較して、動き予測の精度が向上し、符号化効率を向上させることができる。
一方で、上記のような柔軟な参照関係によりランダムアクセスが迅速に行えなくなる場合がある。例として、図13(b)においてI5ピクチャから再生を開始しようとした場合について説明する。I5ピクチャを先に復号し、その後にP8ピクチャを復号する場合、P8ピクチャはP2ピクチャを参照しているため、P2ピクチャを先に復号しておく必要がある。更に、P2ピクチャは図示しないそれ以前のピクチャを参照しているため、図示しないP2ピクチャ以前のピクチャを先に復号する必要がある。このように、I5ピクチャから再生を開始したい場合であっても、H.264ではI5ピクチャを飛び越しての参照を許容しているために、I5ピクチャ以前のデータに遡って復号を開始する必要が生じ、迅速にI5ピクチャから先のフレームを再生することが困難になる。
そこで、この問題を解消するために、Iピクチャに制限を設ける方法が提案されている(特許文献1参照)。また、H.264ではIピクチャをIDR(Instantaneous Decoding Refresh)ピクチャという特別なピクチャに設定することで、迅速なランダムアクセスを可能にしている。
図13(c)は、IDRピクチャを説明するための図である。ここでは、図13(b)と同様のシーケンスに対して、I5ピクチャをIDRピクチャに設定している。I5ピクチャがIDRピクチャに設定されると、IDRより前にフレームメモリ1209に記録された画像がクリアされ、I5ピクチャ以降に符号化されるピクチャがI5ピクチャより以前に符号化されたピクチャを参照ができないように制御される。図13(c)の例では、IDRピクチャであるI5ピクチャよりも後で符号化されるP8ピクチャやB3ピクチャなどは、I5ピクチャよりも前に符号化されたP2ピクチャ等を参照することができなくなる。これにより、IDRピクチャであるI5ピクチャから再生を開始すれば、I5ピクチャ以前のデータを遡って復号する必要がなく復号できることが保証される。
ISO/IEC FCD 14496-10:(Mpeg-4 Part10 ) 'Advanced Video Coding' 特開2003−199112号公報
前述のようにH.264ではIDRピクチャを利用することで、ランダムアクセスを迅速に行える。そして、画像シーケンスを任意の場所から再生・編集するためには、IDRピクチャが画像シーケンス中に数多く設定されていることが望ましい。しかし、IDRピクチャを設定すると、IDRより前に符号化されたピクチャの参照が禁止されるため符号化効率は悪化するおそれがある。
図13(c)の例では、I5ピクチャをIDRピクチャに設定している。I5ピクチャをIDRピクチャに設定すると、I5ピクチャ符号化後に、フレームメモリ1209がクリアされる。そして、IDRピクチャであるI5ピクチャのみがフレームメモリに記録される。そのため、IDRピクチャであるI5ピクチャ以降に符号化するB3、B4、P8の各ピクチャに関しては、I5ピクチャのみを参照画像として動き検出をしなければならない(但し、Iピクチャ又はPピクチャのみを参照可能とし、Bピクチャは参照しないようにした場合。)。
このような状況では、図13(b)のように複数のフレームを参照画像として参照できる場合と比較して、参照画像の選択肢が少なく符号化効率が悪化する場合がある。例えば、IDRピクチャに設定したピクチャだけがストロボ光を受け、他のピクチャとの連続性が損なわれているようなケースでは、IDRピクチャしか参照できないピクチャの符号化効率は悪化してしまう。
このように、IDRピクチャの設定が適切でない場合には、符号化効率が悪化してしまうことになり、複数フレームを参照画像として利用可能なH.264の特性を生かすことができない。
そこで、本発明は、IDRピクチャを適切に設定し、符号化効率の悪化を抑制することを可能とすることを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、複数の画像フレーム間において、前記画像フレームを構成する画素ブロック単位に動き参照を行い、圧縮符号化する動画像符号化装置であって、前記複数の画像フレームのうち、所定のフレームを基準フレームとして指定する基準フレーム指定手段と、前記基準フレームより後に圧縮符号化され、少なくとも前記基準フレームと前記基準フレーム以前に符号化された第2の画像フレームとについて前記動き参照が可能な第1の画像フレームのうち、前記第2の画像フレームを動き参照して圧縮符号化がなされる画素ブロックを有する第3の画像フレームの有無に関する参照情報を生成する情報生成手段と、前記参照情報に基づいて、前記基準フレームを、前記第2の画像フレームを動き参照した圧縮符号化を制限する参照制限フレームに設定する設定手段とを備える。
また、上記課題を更に解決するための本発明は、複数の画像フレーム間において、前記画像フレームを構成する画素ブロック単位に動き参照を行い、圧縮符号化する動画像符号化装置であって、前記複数の画像フレームのうち、所定のフレームを基準フレームとして指定する基準フレーム指定手段と、前記基準フレームより後に圧縮符号化され、少なくとも前記基準フレームと前記基準フレーム以前に符号化された第2の画像フレームとについて前記動き参照が可能な第1の画像フレーム内の画素と、前記基準フレーム内の画素との差分を算出する差分算出手段と、前記差分が所定値以下の場合に、前記基準フレームを、前記第2の画像フレームを動き参照した圧縮符号化を制限する参照制限フレームに設定する設定手段とを備える。
本発明によれば、IDRピクチャを適切に設定し、符号化効率の悪化を抑制することが可能となる。
以下、本発明に係る画像圧縮装置の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に対応する動画像符号化処理を行う動画像符号化装置の構成の一例を示すブロック図である。図1において、動画像符号化装置は、フレーム並び替え部100と、フレーム内予測部101と、直交変換部102と、量子化部103と、符号化部104と、逆量子化部105と、逆直交変換部106と、加算部107と、ループフィルタ処理部108と、フレームメモリ109と、動き予測部110と、動き補償部111と、減算部112と、出力バッファ113を有し、これらは図12における同名の構成と基本的な構成を等しくするものである。これら構成に加え、IDR用バッファ120と、IDR制御部130とを新たに有する点で本実施形態に対応する動画像符号化装置は相違する。
本実施形態において、まず、IDR用バッファ120は、符号化部104から出力されるビットストリームを一時的に保存し、その後出力バッファ113に出力する一時保存手段である。このIDR用バッファ120では、基準フレームとなる、あるIピクチャの後に符号化されるフレームのうち、該Iピクチャを越えてそれ以前に符号化されたフレームを参照する可能性があるフレームを利用した後述の動き予測部110における参照情報の生成が終了するまでは、少なくとも該Iピクチャが保存される。
IDR制御部130は、動き予測部から入力される参照情報に基づいて、出力バッファ113へ出力されるIピクチャをIDRピクチャに設定すべきか否かを判定し、IDRピクチャに設定すべき場合には、Iピクチャのヘッダ情報を書き換えることにより、該IピクチャをIDRピクチャに設定する。
このようなIDR用バッファ120とIDR制御部130を利用した本実施形態に対応する動画像符号化装置における動画像の符号化処理の流れについて、図1を参照して以下により詳細に説明する。なお、以下の本実施形態の説明では、入力画像のピクチャタイプをIBBPBBPB・・・の順で処理するものとする。フレーム並び替え部100では後述する所定の符号化順に入力画像信号を並び替え、符号化対象の画像がフレーム内予測画像であればフレーム内予測部101を、フレーム間予測の画像であれば減算部112を、それぞれ介して差分画像を生成し、直交変換部102で周波数データ、量子化部103で量子化データを生成する点は背景技術で述べた例と同様である。
図2は、入力画像のフレーム順序とフレームメモリ109の関係を示した図である。図2において(a)は入力画像を表示順に並べたものであり、番号が大きくなるほど時間的に後に再生される画像であることを示している。また、(b)はフレーム並び替え部100によって(a)の画像シーケンスが並び替えられた後の符号化順序を示している。ここでは、Bピクチャを符号化する前に、表示順でそのBピクチャより時間的に後で、最初に出現するIもしくはPピクチャを先に符号化するように並び替える。
また、符号化されたIおよびPピクチャは、ローカルデコードしてフレームメモリ109に蓄積する。本実施形態における説明では、フレームメモリに蓄積するフレーム数を2枚とする。H.264では2フレーム以上の画像をフレームメモリ109に蓄積することができるが、ここでは説明の簡略化ため2フレーム分の画像をフレームメモリ109に記録する場合について説明する。フレームメモリに記録されるフレームを示したものが(c)である。この例では、ピクチャB3、B4及びP8を符号化する際のフレームメモリ109の状態を示しており、ピクチャP2およびI5がフレームメモリ109に記録されている。
例えば、ピクチャB3を符号化する場合、動き予測部110ではピクチャB3とフレームメモリ109に記録されたピクチャP2、I5の間でマクロブロック単位でのブロックマッチングを行う。ブロックマッチングの結果、最も差分が少ないピクチャとそれに対する動きベクトルを算出する。この動きベクトルを元に動き補償部111において補償画像を生成する。この補償画像を元に画像差分をとり、符号化する方法は、図12を参照して述べた通りである。
また、動き予測部110は、入力画像中のIピクチャが飛び越されて参照されているかの情報を管理している。Iピクチャを飛び越しての参照の例を、図3に示す。図3(a)は、図2(b)と同様な符号化順での画像シーケンスを示しており、各フレームに与えられている数字は表示順を示している。また、矢印301から303は各フレームの代表的な参照先を示している。例えば、矢印301は、動き予測の結果として、B3ピクチャの一つのマクロブロックがP2ピクチャを参照していることを示している。実際には、全てのマクロブロックに関して参照先が管理されるところであるが、ここでは説明の簡略化のため省略する。
ここで、図14を参照して、動き予測部110における参照情報の生成処理の一例を説明する。ここでは、簡単のために、図3に対応してフレームメモリ109にPピクチャとIピクチャとが格納されており(このときPピクチャはIピクチャよりも先に符号化されるべきフレームである。)、Iピクチャ以降のフレームについて、マクロブロックが入力される場合について説明する。
図14において、ステップS1401では、動き予測部110にフレーム並び替え部100から符号化対象フレームのマクロブロックが入力される。ステップS1402において、入力ブロックと、フレームメモリ109に格納されているPピクチャ及びIピクチャの間で、マクロブロック単位においてブロックマッチングを行う。ステップS1403では、ステップS1402におけるブロックマッチングの結果において、差分が最も少ないマクロブロックを有するフレームを、参照フレームとしてPピクチャ及びIピクチャのいずれかより選択する。
ステップS1404では、選択されたフレームがPピクチャであるか否かを判定し、Pピクチャであった場合には(ステップS1404において「YES」)、ステップS1405に移行して、Iピクチャについての参照情報を「飛び越し参照あり」に設定し、処理を終了する。
一方、Iピクチャが選択された場合には(ステップS1404において「NO」)、ステップS1406に移行して、Pピクチャを参照する可能性のフレーム(或いは、該フレーム内のマクロブロック)があるか否かを判定し、該フレームがある場合には(ステップS1406において「YES」)、ステップS1401に移行して、残りのフレームにおけるマクロブロックの入力を受け付ける。一方、該フレームが存在しない場合には(ステップS1406において「NO」)ステップS1407に移行して、I5ピクチャについての参照情報を「飛び越し参照なし」に設定し、処理を終了する。
このようにして、I5ピクチャ以降に符号化されるフレームがI5ピクチャを飛び越して参照しているような図3(a)に示すような場合には、動き予測部110は、I5ピクチャに関する参照情報を「飛び越し参照あり」に設定し、IDR管理部130に送る。なお、本実施形態では、フレームメモリ19に記録するピクチャが2枚であるため、I5ピクチャを飛び越して参照する可能性があるフレームはB3、B4及びP8ピクチャである。そこで、B3、B4及びP8ピクチャについてI5ピクチャを飛び越しての参照の有無が判定される。
一方、図3(b)に示すように、I17ピクチャより後で符号化されるピクチャB15、B16及びP20における全てのマクロブロックが、I17ピクチャを参照している(矢印304から306)場合には、動き予測部110は、I17ピクチャに関する参照情報を「飛び越し参照なし」に設定し、IDR制御部130に送る。
次に、本実施形態に対応するIDR制御部130の動作を、図4のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS400で、IDR用バッファ120から、出力バッファ113へ出力されるフレームのピクチャの種類を判定する。もし、ピクチャの種類がIピクチャである場合には(ステップS400において「YES」)、ステップS401へ進む。一方、Iピクチャ以外のIDR、P、Bピクチャの場合には(ステップS400において「NO」)、ステップS404へ進む。
ステップS401では、動き予測部110から参照情報を得る。ここで、参照情報には、IDR用バッファ120から出力バッファ113へ出力されるIピクチャが飛び越し参照されているか否かの情報を含んでいる。また、IDR用バッファ120から出力バッファ113へ処理対象のIピクチャが出力されるのは、少なくとも対応する参照情報が動き予測部110において生成された後である。
ステップS402において、当該Iピクチャが飛び越しされているか否かの判定を行い、飛び越し参照されていない場合には、ステップS403へ進む。一方、飛び越し参照されている場合は、ステップS404へ進む。ステップS403では、対象のIピクチャのヘッダをIDRピクチャとしてのヘッダに変更する。ステップS404では対象となる画像を出力バッファ113へ出力する。
このように構成することで、通常IDRピクチャとして設定されるピクチャ以外でも、参照関係がIDRと同等に飛び越して参照されていないIピクチャをIDRピクチャに変更することが可能となる。図3の例では、飛び越し参照されているI5ピクチャはIピクチャのままであり、飛び越し参照されていないI17ピクチャはIDRピクチャに変更される。これにより、符号化効率を落とすことなく、ランダムアクセスのためのIDRピクチャを増やすことが可能となる。
以上の説明では、動き予測部110において、ブロックマッチングの結果の差分を元に参照フレームを選択したが、差分と動きベクトルの大きさなどを加味したトータルの符号量を元に参照フレームを選択するなど、参照フレームの決定にはどのような方法を用いてもよい。
また、上記例では動き予測部110において、IDRピクチャの候補であるI5ピクチャより後で符号化されるB3、B4及びP8ピクチャの全てのマクロブロックに関して動き参照先を算出し、その結果に応じてIピクチャとして出力するかIDRピクチャとして出力するかを判定していたが、判定に用いる情報はこれらに限定されるものではない。
例えば、図3におけるI5ピクチャに関して、それ以降に符号化するピクチャB3、B4及びP8の一部のマクロブロックの参照先情報から、I5ピクチャをIDRとするか否かを判定する方法を用いてもよい。具体的には、まず、I5ピクチャの直後に符号化するB3ピクチャの一部のマクロブロックについて動き予測を行う。その結果、動き予測したマクロブロックの参照先に関してI5ピクチャを飛び越えた参照が所定数以下ならば、I5ピクチャをIDRピクチャに設定する。
そして、I5ピクチャをIDRとした状態で、再度B3ピクチャを符号化し直し、さらに、それ以降に符号化するB4、P8ピクチャを符号化する際には、I5ピクチャがIDRピクチャであるとして処理する。即ち、参照先としてI5ピクチャのみを参照して動き参照するように制御する。
[第1の実施形態の変形例]
上記第1の実施形態の変形例として、動き予測部110において動きの参照先のピクチャを決定する際に重みを付け、Iピクチャを飛び越しての参照が少なくなるように制御する方法を説明する。
第1の実施形態の図14のフローチャートでは、ステップS1402において符号化対象フレームのマクロブロックについて、フレームメモリ109に格納されているPピクチャ及びIピクチャとのブロックマッチングを行い、続くステップS1403において差分が最も小さいマクロブロックを有するフレームを、参照先フレームに決定していた。
しかし、第1の実施形態で説明したような符号化対象ピクチャの全てのマクロブロックがIピクチャのみを参照するケースは比較的少ない。そこで本変形例では、図14のステップS1403に対応するフレーム選択処理において、Iピクチャを飛び越し参照した場合の差分値に重みをつける。そこで図5を例として、ブロックマッチングの差分を元に参照先を求める本変形例について説明する。図5は符号化順のピクチャ列を示している。図5では、B4ピクチャの動き予測を行う場合について説明している。
上記のようにステップS1402に対応する処理において、動き予測部110では、B4ピクチャに含まれる1つのマクロブロックに対して、参照先の画像と動きベクトルを算出するために、ブロックマッチングによる差分を検出する。図5において、差分aはB4ピクチャのマクロブロックとI5ピクチャのマクロブロックとの差分であり、差分bはB4ピクチャのマクロブロックとP2ピクチャのマクロブロックとの差分を示している。ここで、ステップS1403に対応する処理では、差分aとbとを比較して、差分が最も小さくなるフレームを参照先に選ぶことになるが、Iピクチャを飛び越した場合は差分がより大きくなるようにオフセットを付ける。
図5の例ではI5ピクチャを飛び越して参照しているP2との差分bに対して例えばb’=b+w(w:オフセット、w>0)などのようにオフセット値wを加算する。一方、I5ピクチャとの差分では、I5ピクチャを飛び越してはいないため、差分aにはオフセット値wを加算しない。そして、差分aと差分b’とを比較し、差分の小さいフレームを参照先として選択する。このオフセット値wを設定することにより、差分aとbとの差が、オフセット値wに対応する所定の閾値以下である場合には、I5ピクチャが参照先として選択され、差分aが差分bよりも所定の閾値を超えて大きい場合に、P2ピクチャを参照先として選択する。
この結果、I5ピクチャを飛び越して参照される頻度が少なくなり、IDRピクチャに設定されやすくなる。また、Iを飛び越して参照しないと符号化効率が大きく悪化するような場合は、IDRピクチャへ変更しないため、符号化効率を大きく落とさずにIDRピクチャを多く設定することが可能となる。
[第1の実施形態の変形例2]
第1の実施形態の第2の変形例として、出力バッファ113へ出力するフレームの種別を、参照情報に基づいてIDRピクチャとIピクチャとのいずれかに選択する場合を説明する。
図6は、本変形例に対応する動画像符号化装置の構成の一例を記載する図であり、図1における動画像符号化装置の構成と基本的な構成を等しくするものである。よって、図1と対応する符号が付されたブロックの動作については詳細な説明を省略する。図6に示す本変形例に対応する動画像符号化装置は、Iピクチャ用バッファ620、IDRピクチャ用バッファ621、IDR制御部630を有する点に特徴を有する。
次に、この動画像符号化装置の動作について説明する。符号化部104においてIピクチャが符号化されると、Iピクチャとしてのヘッダが付加されてIピクチャ用バッファ620に出力される。また、当該Iピクチャは、IDRピクチャとしてのヘッダを付加されて、即ち、IDRピクチャとしてIDRピクチャ用バッファ621にも出力される。符号化部104から出力されるフレームがBピクチャ及びPピクチャの場合は、どちらのバッファに出力されてもよいが、本変形例では、Bピクチャ及びPピクチャをIピクチャ用バッファ620に出力するものとして説明する。
IDR制御部630は、動き予測部110からの参照情報を入力として受け付ける。ここで、本変形例に対応するIDR制御部630の動作を、図7のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS700において、Iピクチャ用バッファ620から出力されるフレームのピクチャの種類を判定する。もし、出力されるフレームの種類がIピクチャの場合には(ステップS700において「YES」)、ステップS701へ進む。一方、Iピクチャ以外のIDR、P及びBピクチャの場合は(ステップS700において「NO」)、ステップS704へ進む。
ステップS701では、動き予測部110から参照情報を得る。ここで、参照情報は、現在処理対象となっているIピクチャが飛び越し参照されているか否かの情報を含んでいる。続くステップS702では、当該Iピクチャが飛び越し参照されているか否かの判定を行い、飛び越し参照されていない場合には(ステップS702において「NO」)、ステップS703へ進む。一方、飛び越し参照されている場合は(ステップS702において「YES」)、ステップS704へ進む。
ステップS703では、符号化対象のIピクチャが飛び越し参照されていないので、該IピクチャをIDRピクチャとして出力する。即ち、スイッチ640の端子をIDRピクチャ用バッファ621側へ接続し、ステップS705で対象のIピクチャをIDRピクチャとして出力バッファ113に出力する。
一方、ステップS704では、符号化対象のIピクチャが飛び越し参照されているため、スイッチ640の端子をIピクチャ用バッファ620側に接続し、ステップS705で対象のIピクチャを出力バッファ113に出力する。
このように構成することで、Iピクチャとして出力するか、IDRピクチャとして出力するかをIDR制御部630における参照情報に基づく判定結果に応じて適応的に選択できるようになる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、画像情報に基づき、符号化対象のIピクチャを、IピクチャとIDRピクチャとのいずれに設定するかを決定する実施形態について説明する。
図8は、本実施形態に対応する動画像符号化装置を記載する図であり、図1に示す第1の実施形態に対応する動画像符号化装置と基本的な構成を等しくするものである。よって、図1と対応する符号が付されたブロックの動作については詳細な説明を省略する。図8に示す本実施形態に対応する動画像符号化装置は、差分検出部820、IDR制御部830を有する点に特徴を有する。
まず、差分検出部820の動作について図8を参照して説明する。差分検出部820では、フレーム並び替え部100に記録された複数フレームの画像データを利用して、フレーム間における輝度の変化を検出する。図9は符号化順のピクチャにおけるピクチャの平均輝度の変化を示した図である。差分検出部820は、Iピクチャの輝度とIピクチャ以降に符号化されるピクチャの輝度とを比較し、差分を算出する。例えば、I5ピクチャとB3、B4及びP8ピクチャとの輝度の差分をそれぞれ算出する。
差分検出部820は、これらの算出された差分(絶対値)が所定の閾値を越えたかどうかを判定し、その結果をIDR制御部830へ出力する。例えば、図9のI5ピクチャとB3ピクチャやB4ピクチャに関して輝度の差分をとると、その差分は、所定の閾値範囲901を越えている。そこで、差分検出部820は、差分が閾値を越えたという判定結果をIDR制御部830へ出力する。一方、I17ピクチャについて参照すると、B15、B16及びP20ピクチャとの差分がいずれも、所定の閾値範囲902を下回る。このような場合には差分検出部820は、差分が閾値を越えなかったという判定結果を、IDR制御部830へ出力する。
次に、IDR制御部830での動作を図10のフローチャートに基づき説明する。ステップS1000で、現在符号化対象となっているフレームのピクチャの種類を判定する。フレームの種別がIピクチャの場合には(ステップS1000で「YES」)、ステップS1001へ進む。また、Iピクチャ以外のP、Bピクチャの場合は、そのまま処理を終了する。ステップS1001において、符号化対象のピクチャが「IDR対象のピクチャ」に該当するか否かを判定する。ここで、「IDR対象のピクチャ」とは、IDRピクチャに設定される候補となるIピクチャをいい、例えば、入力される符号化対象のIピクチャにつき一定間隔毎(例えば、5フレーム毎、或いは10フレーム毎)に当該候補とすることができる。
ステップS1001において、当該符号化対象ピクチャが「IDR対象ピクチャ」に該当すると判定された場合には(ステップS1001において「YES」)、ステップS1002に移行する。一方、「IDR対象ピクチャ」に該当しないと判定された場合には(ステップS1001において「NO」)、そのまま処理を終了し、該符号化フレームはIピクチャとして符号化される。続いて、ステップS1002では、差分検出部820での判定結果出力を該差分検出部820から受け付ける。
ステップS1003では、受け付けた判定結果出力に基づいて、符号化対象のIピクチャの平均輝度と、その後に符号化されるBおよびPピクチャとの平均輝度との差分が、閾値以下であるか否かを判定する。もし、差分が閾値以下であると判定された場合には(ステップS1003において「YES」)、ステップS1004に進む。一方、差分が閾値より大きいと判定された場合には(ステップS1003において「NO」)、処理を終了し、当該符号化対象のフレームはIピクチャとして符号化される。
ステップS1004では、符号化対象のIピクチャをIDRピクチャに設定し、フレームメモリ109に記録されたフレームをクリアし、当該IDRピクチャのみを記録する。また、動き予測部110および符号化部104に当該IピクチャをIDRピクチャとして出力することを通知する。動き予測部110は、フレームメモリ109がクリアされているため、IDRピクチャを飛び越さない範囲で動きの参照先を決定する。符号化部104は、符号化対象であるIピクチャをIDRピクチャとして、出力バッファ113へ出力する。
以上の処理の結果を、図11を参照して具体的に説明する。図11は、図9に対応した符号化順での画像シーケンスを示している。図11(a)において、IDR対象ピクチャであるI5ピクチャは、差分検出部820によってB3、B4及びP8ピクチャとの差分がそれぞれ求められる。ここで、I5ピクチャはストロボを受けた画像のように、画像シーケンスの中で特に輝度が高くなっており、その後に符号化されるピクチャとの相関性が低くなっている。そのためI5ピクチャをIDRピクチャに設定すると、B3、B4及びP8ピクチャは、参照画像としては相関が低く効率的でないI5ピクチャしか参照できなくなってしまい、結果として符号化効率が低下してしまう。一方、I17ピクチャは、その後に符号化されるB15、B16及びP20ピクチャとの差分が少なく、IDRピクチャに設定しても大きな符号化効率の低下はないとみなせるので、当該I17ピクチャがIDRに設定される。
このように、本実施形態に対応する構成によれば、IDRピクチャの候補となるIピクチャのうち、IDRピクチャに設定しても符号化効率に大きく影響しないものをIDRピクチャに設定することができる。それと同時に、ストロボを受けているために大きく輝度値が変化しているフレームのように、IDRピクチャに設定した場合には符号化効率が大きく悪化するものがIDRピクチャに設定されないよう制御できる。従って、符号化効率とランダムアクセス性を考慮した適応的な制御が可能となる。
なお、本実施形態の上記説明では、画像の差分として輝度の差分を用いて説明したが、これに限定されるものではなく、色情報や画像の一部の差分を用いるなど、参照画像として利用した場合に、その差分から符号化効率が推定できるものであればどのような方法を用いてもよい。
また、本実施形態の上記説明では、Iピクチャとそれに続くフレームとの差分に基づいて該IピクチャをIDRピクチャに設定するか否かを決定したが、IピクチャをIDRピクチャに設定するか否かは、この方法に限定されるものではない。例えば、差分検出部820において、図11に示すようにI5ピクチャとの差分を求めるだけでなく、P2ピクチャとの差分も求め、P2ピクチャを参照画像として選択した際に、P2ピクチャとの差分の方がI5ピクチャとの差分よりも遙かに小さい等の理由により符号化効率が向上すると判断した場合のみ、I5ピクチャをIDRピクチャにしない方法をとることもできる。
本実施形態の上記説明では、一定間隔毎のIピクチャをIDRピクチャの候補であるところの「IDR対象ピクチャ」として処理を行ったが、全てのIピクチャを「IDR対象ピクチャ」としてもよく、「IDR設定対象ピクチャ」に該当するところのIピクチャは一定間隔毎のIピクチャに限定されるものではない。
また、上記制御によりIDR対象ピクチャをIDRピクチャにしなかった場合は、該IDR対象ピクチャの次のIピクチャをIDR対象ピクチャに変更するなどの制御を行ってもよい。
また、以上に説明した第1の実施形態および第2の実施形態では、Iピクチャに参照の制限を付ける方法として、H.264におけるIDRピクチャを例に説明したが、Iピクチャの参照に制限を付ける方法に関してこれに限定されるものではない。例えば、各実施形態の上記説明では、符号化順でのIピクチャの飛び越し参照を禁止したが、表示順でIピクチャを飛び越して参照することを禁止するような制限方法を用いてもよい。また、各実施形態の上記説明では、ピクチャタイプをフレーム毎に設定する場合について説明したが、ピクチャタイプをスライスやマクロブロック毎に設定し、これらの単位毎に参照制限をする方法であってもよい。
以上のように、本発明に対応する動画像符号化装置によれば、大きく符号化効率を落とすことなく、適切にIDRピクチャを設定することが可能となる。すなわち、符号化効率を大きく落とすことなく、適度なランダムアクセスを実現することが可能となる。
[その他の実施形態]
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明の第1の実施形態に対応する動画像符号化装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に対応するフレームの処理順序及びフレームメモリの内容の一例を示した図である。 本発明の第1の実施形態に対応するフレームの処理順序及びフレーム間の参照関係の一例を示した図である。 本発明の第1の実施形態に対応するIDR制御部における処理の一例に対応するフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に対応するフレームの処理順序及びフレーム間差分の一例を示した図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に対応する動画像符号化装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に対応するIDR制御部における処理の一例に対応するフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に対応する動画像符号化装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に対応する、画像シーケンスの輝度変化の一例を示した図である。 本発明の第2の実施形態に対応するIDR制御部における処理の一例に対応するフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に対応するフレームの処理順序及びフレーム間差分の一例を示した図である。 従来の動画像符号化装置の構成を示すブロック図である。 従来の動画像符号化装置におけるフレームの処理順序及び参照関係を示した図である。 本発明の第1の実施形態に対応する参照情報の生成処理の一例に対応するフローチャートである。

Claims (16)

  1. 複数の画像フレーム間において、前記画像フレームを構成する画素ブロック単位に動き参照を行い、圧縮符号化する動画像符号化装置であって、
    前記複数の画像フレームのうち、所定のフレームを基準フレームとして指定する基準フレーム指定手段と、
    前記基準フレームより後に圧縮符号化され、少なくとも前記基準フレームと前記基準フレーム以前に符号化された第2の画像フレームとについて前記動き参照が可能な第1の画像フレームのうち、前記第2の画像フレームを動き参照して圧縮符号化がなされる画素ブロックを有する第3の画像フレームの有無に関する参照情報を生成する情報生成手段と、
    前記参照情報に基づいて、前記基準フレームを、前記第2の画像フレームを動き参照した圧縮符号化を制限する参照制限フレームに設定する設定手段と
    を備えることを特徴とする動画像符号化装置。
  2. 前記設定手段は、前記第3の画像フレームが無いことを前記参照情報が示している場合に、前記基準フレームを前記参照制限フレームに設定することを特徴とする請求項1に記載の動画像符号化装置。
  3. 前記情報生成手段は、前記基準フレームの直後に圧縮符号化される前記第1の画像フレームを構成する前記画素ブロックのうち、前記第2の画像フレームを動き参照して圧縮符号化がなされる画素ブロック数が所定値以下である場合に、前記第3の画像フレームが無いことを示す参照情報を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の動画像符号化装置。
  4. 前記情報生成手段は、
    前記第1の画像フレームを構成する第1の画素ブロックと、前記基準フレームを構成する基準画素ブロック及び前記第2の画像フレームを構成する第2の画素ブロックとのマッチング処理を行い、画素ブロック間の差分値を算出するマッチング手段を備え、
    前記第1の画素ブロックと前記基準画素ブロックとの差分値の最小値が、前記第1の画素ブロックと前記第2の画素ブロックとの差分値の最小値よりも大きい場合に、前記第1の画素ブロックを前記第2の画像フレームを動き参照して圧縮符号化がなされる画素ブロックとすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の動画像符号化装置。
  5. 前記情報生成手段は、
    前記第1の画像フレームを構成する第1の画素ブロックと、前記基準フレームを構成する基準画素ブロック及び前記第2の画像フレームを構成する第2の画素ブロックとのマッチング処理を行い、画素ブロック間の差分値を算出するマッチング手段を備え、
    前記第1の画素ブロックと前記基準画素ブロックとの差分値の第1の最小値が、前記第1の画素ブロックと前記第2の画素ブロックとの差分値の第2の最小値より大きく、かつ、前記第1の最小値と第2の最小値との差が所定値よりも大きい場合に、前記第1の画素ブロックを前記第2の画像フレームを動き参照して圧縮符号化がなされる画素ブロックとすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の動画像符号化装置。
  6. 前記設定手段は、
    前記基準フレームを格納する第1の格納手段と、前記基準フレームを参照制限フレームに設定して格納する第2の格納手段とを備え、
    前記前記参照情報に基づいて、前記第1の格納手段及び第2の格納手段に格納されているフレームのいずれかを選択することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の動画像符号化装置。
  7. 複数の画像フレーム間において、前記画像フレームを構成する画素ブロック単位に動き参照を行い、圧縮符号化する動画像符号化装置であって、
    前記複数の画像フレームのうち、所定のフレームを基準フレームとして指定する基準フレーム指定手段と、
    前記基準フレームより後に圧縮符号化され、少なくとも前記基準フレームと前記基準フレーム以前に符号化された第2の画像フレームとについて前記動き参照が可能な第1の画像フレーム内の画素と、前記基準フレーム内の画素との差分を算出する差分算出手段と、
    前記差分が所定値以下の場合に、前記基準フレームを、前記第2の画像フレームを動き参照した圧縮符号化を制限する参照制限フレームに設定する設定手段と
    を備えることを特徴とする動画像符号化装置。
  8. 複数の画像フレーム間において、前記画像フレームを構成する画素ブロック単位に動き参照を行い、圧縮符号化する動画像符号化装置の制御方法であって、
    前記複数の画像フレームのうち、所定のフレームを基準フレームとして指定する基準フレーム指定工程と、
    前記基準フレームより後に圧縮符号化され、少なくとも前記基準フレームと前記基準フレーム以前に符号化された第2の画像フレームとについて前記動き参照が可能な第1の画像フレームのうち、前記第2の画像フレームを動き参照して圧縮符号化がなされる画素ブロックを有する第3の画像フレームの有無に関する参照情報を生成する情報生成工程と、
    前記参照情報に基づいて、前記基準フレームを、前記第2の画像フレームを動き参照した圧縮符号化を制限する参照制限フレームに設定する設定工程と
    を備えることを特徴とする動画像符号化装置の制御方法。
  9. 前記設定工程では、前記第3の画像フレームが無いことを前記参照情報が示している場合に、前記基準フレームが前記参照制限フレームに設定されることを特徴とする請求項8に記載の動画像符号化装置の制御方法。
  10. 前記情報生成工程では、前記基準フレームの直後に圧縮符号化される前記第1の画像フレームを構成する前記画素ブロックのうち、前記第2の画像フレームを動き参照して圧縮符号化がなされる画素ブロック数が所定値以下である場合に、前記第3の画像フレームが無いことを示す参照情報が生成されることを特徴とする請求項8又は9に記載の動画像符号化装置の制御方法。
  11. 前記情報生成工程は、
    前記第1の画像フレームを構成する第1の画素ブロックと、前記基準フレームを構成する基準画素ブロック及び前記第2の画像フレームを構成する第2の画素ブロックとのマッチング処理を行い、画素ブロック間の差分値を算出するマッチング工程を備え、
    前記第1の画素ブロックと前記基準画素ブロックとの差分値の最小値が、前記第1の画素ブロックと前記第2の画素ブロックとの差分値の最小値よりも大きい場合に、前記第1の画素ブロックを前記第2の画像フレームを動き参照して圧縮符号化がなされる画素ブロックとすることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の動画像符号化装置の制御方法。
  12. 前記情報生成工程は、
    前記第1の画像フレームを構成する第1の画素ブロックと、前記基準フレームを構成する基準画素ブロック及び前記第2の画像フレームを構成する第2の画素ブロックとのマッチング処理を行い、画素ブロック間の差分値を算出するマッチング工程を備え、
    前記第1の画素ブロックと前記基準画素ブロックとの差分値の第1の最小値が、前記第1の画素ブロックと前記第2の画素ブロックとの差分値の第2の最小値より大きく、かつ、前記第1の最小値と第2の最小値との差が所定値よりも大きい場合に、前記第1の画素ブロックを前記第2の画像フレームを動き参照して圧縮符号化がなされる画素ブロックとすることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の動画像符号化装置の制御方法。
  13. 前記設定工程は、
    前記基準フレームを第1の格納部に格納する第1の格納工程と、前記基準フレームを参照制限フレームに設定して第2の格納部に格納する第2の格納工程とを備え、
    前記前記参照情報に基づいて、前記第1の格納部及び第2の格納部に格納されているフレームのいずれかを選択することを特徴とする請求項8乃至12のいずれかに記載の動画像符号化装置の制御方法。
  14. 複数の画像フレーム間において、前記画像フレームを構成する画素ブロック単位に動き参照を行い、圧縮符号化する動画像符号化装置の制御方法であって、
    前記複数の画像フレームのうち、所定のフレームを基準フレームとして指定する基準フレーム指定工程と、
    前記基準フレームより後に圧縮符号化され、少なくとも前記基準フレームと前記基準フレーム以前に符号化された第2の画像フレームとについて前記動き参照が可能な第1の画像フレーム内の画素と、前記基準フレーム内の画素との差分を算出する差分算出工程と、
    前記差分が所定値以下の場合に、前記基準フレームを、前記第2の画像フレームを動き参照した圧縮符号化を制限する参照制限フレームに設定する設定工程と
    を備えることを特徴とする動画像符号化装置の制御方法。
  15. 請求項8乃至14のいずれかに記載の動画像符号化装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  16. 請求項15に記載のコンピュータプログラムを格納するコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
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