JP2006262010A - 遠隔会議・教育システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
複数の端末を、ネットワークを介して接続可能な遠隔会議・教育システムであって、各端末が、音声、映像情報の入出力手段、生体情報の入力手段と、これらのデータを実時間で抽出する手段と、これらの抽出データから利用者の心理状態を実時間で推定する手段と、映像音響情報に加え心理状態データ-をサーバに実時間伝送し、当該サーバに映像音響情報と心理状態データを一時蓄積し、通信相手が任意の時間に取り出すことを可能にする手段と、そして、蓄積された対話相手の端末の映像音響情報と心理状態データをサーバより受信し、映像音響情報及び対話相手の心理状態表示人工構造物を表示する手段とを備えて構成されている。
【選択図】 図3
Description
例えば、グローバルに事業展開している企業では、時差がある遠隔地間の事業所間で異なる時間帯に活動する社員の共同作業、会議、議論、意思決定を円滑に行う手段が求められている。特に、グローバル企業では、時間帯だけなく、業務分野や文化的背景など異なる文脈で活動している社員が多く、言語や映像から得られる情報とともに、対話相手の真意の理解、心理状態の推定が円滑な共同作業、会議、議論、迅速な意思決定において重要であるが、経済的に実現するのは、現状技術では、困難である。
図1は、遠隔会議使用者の音声スペクトルの最大パワーレベルとその周波数の変化率と「嬉しい」、「怒り」、「悲しい」、「納得」、「困惑」といった心理状態の関係を統計的信頼区間(信頼度95%)で示したデータ例である。このデータから分かるように、音声データのバラツキが大きい。従って、遠隔会議使用者の心理状態を音声データのみから適切に判断するのは、困難である。
図3は、遠隔地間で時間を共有せず会議を行う非同期式遠隔会議の実施例の構成である。1は、ヘッドフォン、2は、マイクロフォン、3は、画像表示装置、4は、カメラ、5は、身体装着型生体センサ、7は、通信ネットワーク、9は、蓄積型遠隔会議情報処理装置、300,300’は、通信端末、400は、映像音響情報蓄積サーバである。通信端末300、300’は、各々、ヘッドフォン1、マイクロフォン2、画像表示装置3、カメラ4、身体装着型生体センサ5、蓄積型遠隔会議情報処理装置9で構成されている。
自分宛の情報があることを認識した通信端末300の使用者は、映像音響情報蓄積サーバ400にいったん蓄積された遠隔地の通信端末300’の対話相手の情報をダウンロードし、音声情報は、ヘッドフォン1により、相手の映像情報及び心理状態表示データは、画像表示装置3により得る。
カメラ4は、遠隔会議使用者の映像を撮影する。その映像情報は、送付先ラベルを添付して遠隔地の映像音響情報蓄積サーバ400に送る。同時に、蓄積型遠隔会議情報処理装置9で顔画像解析による使用者の心理状態推定にも用いられる。身体装着型生体センサ5は、脈拍数、皮膚温度、呼吸数の生体情報を検出する。これらのデータは、蓄積型遠隔会議情報処理装置9で生体情報解析による使用者の心理状態推定に用いられる。蓄積型遠隔会議情報処理装置9は、リアルタイムで生体情報、顔画像、音声情報の解析による使用者心理状態推定を行い、そのデータを使用者の映像、音声とともに送付先ラベルを添付して映像音響情報蓄積サーバ400に送る。
心理状態データ生成回路30は、心理状態推定回路29の出力である利用者の心理状態推定結果をもとに、使用者の推定心理状態を他人が一目でわかるようなアバタ−、二次元もしくは三次元アニメーションなど心理状態表示人工構造物データを生成する。
音響入力インタフェース回路22及び映像入力インタフェース回路24のデジタル出力信号は、映像・音響多重回路31で多重化される。
ネットワークから送られてきたデータは、受信回路34で受信され、受信データ分離回路35で、対話相手の心理状態表示人工構造物データと対話相手の映像・音声多重化データに分離される。
推定する利用者の心理状態の種類を予め「驚き」、「納得」、「面白さ」、「困惑」の四つに設定し、生体情報、顔画像のデータごとに個々の前記心理状態に対応する判断基準値を蓄積記憶し、抽出された各時点の音声、表情・動作、生体情報のデータごとに前記心理状態の判断基準値との差分から一致指数を算出し、心理状態ごとに生体情報、表情・動作のデータの一致指数を合算し、一致指数が最大の心理状態をその時点の心理状態と推定する。
判断基準値は、測定データの変化率で定めており、遠隔地間での対話開始前に、各個人別に音声、表情・動作、生体情報のデータごとに各心理状態に対応する測定基準値を測定し蓄積記憶しておく。
音声データから「高揚」心理状態/「非高揚」心理状態の判定を行う。これらの推定データは、心理状態データ生成回路30に送られ、使用者の推定心理状態を他人が一目でわかるようなアバタ−、二次元もしくは三次元アニメーションなど心理状態表示人工構造物データを生成する。
図6は、音声最大レベル値及び最大レベルの周波数の変化率と心理状態の関係を示している。音声最大パワーレベル及びその周波数の変化率からは細かい心理状態を分けて推測することは難しい。怒りといった高揚心理状態とその他の心理状態(非高揚心理状態)の分離のみが可能である。測定データが四角の枠内であるならば、「高揚」心理状態もしくは「非高揚」心理状態と判断する。
図8は、右唇の画像解析結果(位置変化率)を示している。「驚き」の心理状態での変化は広範囲にy軸下方に広がっている。「面白さ」の心理状態での変化はy軸上方向に引き上げられる傾向がある。逆に、「困惑」での変化はx軸方向外側に伸びる傾向にある。図9は、左唇の画像解析結果を示している。右唇と同様な動きをしている。
図11は、左内眉の画像解析結果(位置変化率)を示している。右内眉とほぼ同様な変化の動きをしている。図12は、右外眉の画像解析結果(位置変化率)を示している。「驚き」及び「困惑」の心理状態での変化は、x軸方向長くなる傾向にあり、重なりやすくなっている(識別しにくくなっている)。「面白さ」の心理状態での変化はx,y軸方向ともに一番変化が少ない。「納得」の心理状態での変化はx軸方向へ大きく動くことが多い。
図18は、生体情報のうち、呼吸数と皮膚温度の心理状態判定基準を示している。「納得」と「面白さ」の心理状態は「困惑」の心理状態と分離可能である。
図19 左外眉の測定データの一致度指数の算出方法を示している。測定点と「驚き」、「納得」、「困惑」、「面白さ」の四つの心理状態判定区間の平均点の距離をもとに一致指数を算出している。もっとも距離の短い心理状態の一致指数を「+1」、もっとも距離の長い心理状態の一致指数を「−1」、その他の心理状態の一致指数を「0」とした。
2 マイクロフォン
3 画像表示装置
4 カメラ
5 身体装着型生体センサ
7 通信ネットワーク
9 蓄積型遠隔会議情報処理装置
21 音響出力インタフェース回路
22 音響入力インタフェース回路
23 映像出力インタフェース回路
24 映像入力インタフェース回路
25 生体情報入力インタフェース回路
26 音響データ抽出回路
27 映像データ抽出回路
28 生体情報抽出回路
29 心理状態推定回路
30 心理状態データ生成回路
31 映像・音響多重回路
32 送信データ多重化回路
33 送信回路
34 受信回路
35 受信データ分離回路
36 映像・音響分離回路
37 会議映像/心理状態データ合成回路
300,300’ 通信端末
400 映像音響情報蓄積サーバ
Claims (10)
- サーバ及び複数の端末を、ネットワークを介して接続可能な遠隔会議・教育システムであって、各端末は、
音声、映像情報の入出力手段、生体情報の入力手段と、
音声、表情・動作、生体情報のデータを実時間で抽出する手段と、
音声、表情・動作、生体情報の抽出データから利用者の心理状態を実時間で推定する手段と、
利用者自身の映像音響情報に加え心理状態データをサーバに実時間伝送し、当該サーバに前記映像音響情報と心理状態データを一時蓄積し、通信相手が任意の時間に取り出すことを可能にする手段と、そして、
前記蓄積された対話相手の端末の映像音響情報と心理状態データを、ネットワークを介してサーバより受信し、映像音響情報及び対話相手の心理状態表示人工構造物を表示する手段と、
を備えて構成されてなる遠隔会議・教育システム。 - 推定する利用者の心理状態の種類を予め設定し、音声、表情・動作、生体情報のデータごとに個々の前記心理状態に対応する判断基準値を蓄積記憶し、抽出された各時点の音声、表情・動作、生体情報のデータごとに前記心理状態の判断基準値との差分から一致指数を算出し、心理状態ごとに音声、表情・動作、生体情報のデータの一致指数を合算し、一致指数が最大の心理状態をその時点の心理状態と推定することを特徴とする請求項1の遠隔会議・教育システム。
- 遠隔地間での対話開始前に、各個人別に音声、表情・動作、生体情報のデータごとに各心理状態に対応する測定基準値を測定し、蓄積記憶することを特徴とする請求項1の遠隔会議・教育システム。
- 音声スペクトルの最大パワーレベルとその周波数、発話ピッチから心理状態を推定することを特徴とする請求項1の遠隔会議・教育システム。
- 顔画像の複数の特徴点の相対的移動変化量から心理状態を推定することを特徴とする請求項1の遠隔会議・教育システム。
- 顔画像の唇の左右端2点、右眉の左右端2点、左眉の左右端2点の相対的移動変化量から心理状態を推定することを特徴とする請求項5の遠隔会議・教育システム。
- 顔画像の複数の特徴点の変化量を1〜3秒間隔で算出することを特徴とする請求項5又は6の遠隔会議・教育システム。
- 脈拍数、皮膚温度、呼吸数の生体情報の変化量から心理状態を推定することを特徴とする請求項1の遠隔会議・教育システム。
- 生体情報の変化量を2〜10秒間隔で算出することを特徴とする請求項8の遠隔会議・教育システム。
- サーバ及び複数の端末を、ネットワークを介して接続可能な遠隔会議・教育システムであって、各端末は、
映像情報の入出力手段、生体情報の入力手段と、
表情・動作、生体情報のデータを実時間で抽出する手段と、
表情・動作、生体情報の抽出データから利用者の心理状態を実時間で推定する手段と、
利用者自身の映像音響情報に加え心理状態データ-をサーバに実時間伝送し、当該サーバに前記映像音響情報と心理状態データを一時蓄積し、通信相手が任意の時間に取り出すことを可能にする手段と、そして、
前記蓄積された対話相手の端末の映像音響情報と心理状態データを、ネットワークを介してサーバより受信し、映像音響情報及び対話相手の心理状態表示人工構造物を表示する手段と、
を備えて構成されてなる遠隔会議・教育システム。
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