JP2006260911A - グロースタータおよび照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】鉛を含まないガラスからなるステムを有してなり、パルス電圧の低下が抑制されて放電ランプを始動させることのできるグロースタータおよびこのグロースタータが配設された照明器具を提供する。
【解決手段】グロースタータ1は、放電容器2内に収納され少なくとも一方が熱応動性の可動電極4であってグロー放電に伴う発生熱により変位して接離する一対の電極3,4と、一対の電極3,4にそれぞれ接続されているリード線5a,5bと、鉛を含まないガラスからなり、一対のリード線5a,5bを相互に少なくとも3.0mm離間させて封着して放電容器2の一端部2eに封着されたステム6とを具備する。
【選択図】図1
【解決手段】グロースタータ1は、放電容器2内に収納され少なくとも一方が熱応動性の可動電極4であってグロー放電に伴う発生熱により変位して接離する一対の電極3,4と、一対の電極3,4にそれぞれ接続されているリード線5a,5bと、鉛を含まないガラスからなり、一対のリード線5a,5bを相互に少なくとも3.0mm離間させて封着して放電容器2の一端部2eに封着されたステム6とを具備する。
【選択図】図1
Description
本発明は、蛍光ランプなどの放電ランプを始動させるグロースタータおよびこれを配設した照明器具に関する。
近年、環境保護の観点から、ランプに使用されるステム用ガラスやバルブ用ガラスに鉛を含まないガラスが使用されてきている。そして、グロースタータにおいても、放電容器が鉛を含まないガラスから形成されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この従来技術のグロースタータは、放電容器の壁の一部(ステム)に一対の電極が設けられ、一方の電極にランタン層を形成するとともに、放電容器内の放電媒体のアルゴンおよびネオンの混合比を所定の範囲に設定することにより、放射性物質を含まずに、低い光レベルで長時間室内にあった後でも、寿命期間に亘りグロー放電の始動開始時間が非常に短くなるというものである。
特表2002−531929号公報(第6頁、第1図)
ステムが鉛を含まないガラスにより形成されると、一対の電極の接離に応じて発生するパルス電圧が低下することが知られている。すなわち、鉛を含まないガラスは、鉛を含むガラスよりも体積抵抗率が低くなることが知られており、一対の電極が接触状態から離れたときに発生するパルス電圧が低下する。この結果、放電ランプに印加するパルス電圧が例えば日本工業規格(JIS C 7603)の規格値(900V)未満に低下して、放電ランプが始動しにくくなるおそれがある。
本発明は、鉛を含まないガラスからなるステムを有してなり、パルス電圧の低下が抑制されて放電ランプを始動させることのできるグロースタータおよびこのグロースタータが配設された照明器具を提供することを目的とする。
請求項1に記載のグロースタータの発明は、放電容器と;この放電容器内に収納され少なくとも一方が熱応動性の可動電極であってグロー放電に伴う発生熱により変位して接離する一対の電極と;一対の電極にそれぞれ接続されているリード線と;鉛を含まないガラスからなり、一対のリード線を相互に少なくとも3.0mm離間させて封着して放電容器の一端部に封着されたステムと;放電容器内に封入された放電媒体と;を具備していることを特徴とする。
本発明および以下の各発明において、特に言及しない限り、各構成は以下による。
ステムに限らず、放電容器も鉛を含まないガラスから形成してもよい。これにより、グロースタータ全体が鉛を含まないようにすることができる。
「一対のリード線を相互に少なくとも3.0mm離間」とは、各リード線の外表面の間の最短距離が3.0mm以上であることを意味する。
一対の電極は、ステム内またはステム外のいずれでリード線に接続されていてもよい。一対の電極がステム内でリード線に接続されているとき、一対の電極は、少なくともステム内で3.0mm離間されているものである。
本発明によれば、ステムが鉛を含まないガラスから形成されていると、リード線間の最短距離が3.0mm未満では、パルス電圧が900V未満となり放電ランプが始動しないときがあった。しかし、鉛を含まないガラスからなるステムであっても、リード線間の最短距離を3.0mm以上とすることにより、パルス電圧が放電ランプを始動させることのできる電圧値例えば日本工業規格(JIS C 7603)の規定値(900V)以上にできることが確認された。
このパルス電圧の低下の抑制作用がなぜ得られるのかは明らかでないが、ステム内での一対のリード線が互いに3.0mm以上離れることによって、リード線間のガラスの抵抗成分または静電容量が大きくなり、パルス電圧が発生する時にリード線間に流れる電流が小さくなって、パルス電圧の低下が抑制されるか、あるいは、パルス電圧が発生する前にリード線間に流れる電流が小さくなる分、パルス電圧の発生に必要な安定器の蓄積電流の減少が抑えられてキック電圧が大きくなることによって、パルス電圧の低下が抑制されるものと考えられる。
請求項2に記載のグロースタータの発明は、放電容器と;この放電容器内に収納され少なくとも一方が熱応動性の可動電極であってグロー放電に伴う発生熱により変位して接離する一対の電極と;一対の電極にそれぞれ接続されているリード線と;250℃における体積抵抗率が1×109.0Ωcm未満の鉛を含まないガラスからなり、一対のリード線を相互に少なくとも3.0mm離間させて封着して放電容器の一端部に封着されたステムと;放電容器内に封入された放電媒体と;を具備していることを特徴とする。
本発明者の実験によれば、一対のリード線の離間距離が3.0mm未満のときにパルス電圧の低下現象が発生するのは、250℃における体積抵抗率が1×109.0Ωcm未満の鉛を含まないガラスをステムに使用した場合であることが判った。そして、このような鉛を含まないガラスをステムに使用しても、一対のリード線が相互に少なくとも3.0mm離間されていると、パルス電圧が放電ランプを始動させることのできる電圧値例えば日本工業規格(JIS C 7603)の規定値(900V)以上になることが確認された。
請求項3に記載のグロースタータの発明は、請求項1または2記載のグロースタータにおいて、前記放電容器は、一端部が閉塞され、他端部に前記リード線に接続される給電端子を有する筒状の外囲器の内部に収納されていることを特徴とする。
給電端子は、E形の口金に形成されてもよく、P形の接続ピン(口金ピン)に形成されてもよい。
本発明によれば、放電容器は、外囲器の内部に収納されるので、外部からの衝撃から保護される。
請求項4に記載の照明器具の発明は、請求項3記載のグロースタータと;グロースタータが配設されている照明器具本体と;照明器具本体に着脱可能に配設されている蛍光ランプと;照明器具本体に配設され、グロースタータの一対の電極の接離に応じてインダクタンス成分によりキック電圧を発生させて蛍光ランプを始動させるとともに蛍光ランプに供給する電流を制限する安定器を有する点灯装置と;を具備していることを特徴とする。
本発明によれば、鉛を含まないガラスからなるステムを有して形成され、蛍光ランプを始動させることのできるグロースタータを具備した照明器具が提供される。
請求項1の発明によれば、鉛を含まないガラスからなるステムであっても、一対の電極にそれぞれ接続されているリード線を相互に少なくとも3.0mm離間させて封着することにより、一対の電極の接離に応じて発生するパルス電圧の低下を抑制することができて、放電ランプを通常に始動させることができるとともに、鉛を含まないグロースタータを提供することができる。
請求項2の発明によれば、250℃における体積抵抗率が1×109.0Ωcm未満の鉛を含まないガラスであっても、一対の電極にそれぞれ接続されているリード線を相互に少なくとも3.0mm離間させて封着することにより、一対の電極の接離に応じて発生するパルス電圧の低下を抑制することができて、放電ランプを通常に始動させることができるとともに、従来のグロースタータと同一の大きさであって鉛を含まないグロースタータを提供することができる。
請求項3の発明によれば、放電容器は、外囲器の内部に収納されて外部からの衝撃から保護されるので、グロースタータを容易に取り扱うことができる。
請求項4の発明によれば、請求項3記載のグロースタータを具備するので、鉛を含まないガラスからなるステムを有して形成されたグロースタータを配設する照明器具を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1乃至図3は、本発明の第1の実施形態を示し、図1はグロースタータの一部切り欠き正面図、図2は電極マウントの正面図、図3はリード線間の距離に対するパルス電圧の変化を示す特性図である。
図1において、グロースタータ1は、透光性の放電容器2、一対の電極を構成する固定電極3および可動電極4、リード線5a,5b、ステム6、さらに放電容器2内に封入された放電媒体を有してなるグロースタータ本体7と、このグロースタータ本体7を収納している外囲器8を具備してP形で構成されている。すなわち、グロースタータ1がP形の場合、外囲器8内に雑音防止用コンデンサ9を内蔵するとともに、口金10はP21形のピン口金となっている。
放電容器2は、鉛を含まないガラスからなり、ガラスバルブ2a、ステム部2bおよび排気チップオフ部2cを備え、内部に放電空間2dが形成されている。ガラスバルブ2aは、図示しないが、予め一端に開口端、他端に相対的に細管の排気管が一体に形成されていたものである。ステム部2bは、後述するステムとしてのフレアステム6をガラスバルブ2aの開口端に封着してガラスバルブ2aと一体化されている。排気チップオフ部2cは、ガラスバルブ2aの他端に形成された排気管をチップオフした際に形成されたものである。
固定電極3および可動電極4は、予め電極マウント11として組み立てられ、これをガラスバルブ2aの開口端(一端部)2eに封着することによって放電容器2内の所定の位置に気密に支持されている。すなわち、電極マウント11は、フレアステム6、固定電極3、可動電極4およびリード線5a,5bを所定の位置関係に組み立てて構成されている。そして、フレアステム6のフレアの部分をガラスバルブ2aの開口端(一端部)2eに封着することにより、放電容器2が形成されるとともに、固定電極3および可動電極4を放電容器2内に収納(封装)している。こうして、フレアステム6は、固定電極3および可動電極4を支持して放電容器2の一端部2eに封着されている。そして、フレアステム6は、放電容器2と同様、鉛を含まないガラス(無鉛ガラス)からなっている。この無鉛ガラスは、例えば表1に示すサンプル1のものが用いられている。サンプル1の無鉛ガラスは、250℃における体積抵抗率が1×108.6Ωcmとなっている。
固定電極3は、例えばニッケル(Ni)の棒状金属3aからなり、基端がフレアステム6に封着され、リード線5aに接続している。可動電極4は、棒状金属4aおよびバイメタル12からなっている。棒状金属4aは、例えばニッケル(Ni)からなり、固定電極3の棒状金属3aより長く、その基端がフレアステム6の固定電極3に離間対向する位置に封着され、リード線5bに接続されている。また、バイメタル12は、略く字状に屈曲され、上側の端部12aが棒状金属4aの上部に溶接され、冷却状態においては下側の端部12bが棒状金属4aに当接して係止している。可動電極4は、バイメタル12により熱応動性の可動電極を構成している。そして、可動電極4は、固定電極3および可動電極4間のグロー放電に伴う発生熱により変位して固定電極3に接離する。
なお、固定電極3に対しても、可動電極4と同様にバイメタル12を備え、一対の電極は、両方とも可動電極からなっていてもよい。すなわち、一対の電極は、少なくとも一方がバイメタル12を備えていればよい。
リード線5a,5bは、例えば鉄(Fe)−ニッケル(Ni)線からなり、固定電極3の棒状金属3aおよび可動電極4の棒状金属4aに溶接によりそれぞれ接続されている。そして、それらの接続部13,13がステム部2bに位置して、棒状金属3a、棒状金属4aおよびリード線5a,5bがフレアステム6に封着されている。ここで、フレアステム6は、棒状金属3aおよび棒状金属4aのそれぞれの外表面の間、さらにリード線5a,5bの外表面の間が3.0mm以上となるように、棒状金属3a、棒状金属4aおよびリード線5a,5bを封着している。
そして、放電媒体には、アルゴンが用いられ放電容器2の内部に封入されている。このようにして、グロースタータ本体7が形成されている。
外囲器8は、ケース14および絶縁基板15により構成されている。ケース14は、例えば酸化チタン微粒子を適量添加して適度の光拡散性にしたポリカーボネート樹脂を有底筒状に成形したものである。すなわち、ケース14は、一端部(頭部)14Aが閉塞され、他端部14Bに開口を有し、グロースタータ本体7(放電容器2)を収納している。そして、一端部(頭部)14Aの周縁に摘み用のローレット部16が形成されている。なお、ケース14は、アルミニウムなどの金属から形成されてもよい。
絶縁基板15は、ケース14の開口端に嵌合されて、接着材によりケース14の内壁に固着されている。そして、この絶縁基板15に、口金10が配設されている。
口金10は、絶縁基板15に所定間隔でカシメ付けられた一対の給電端子としての一対の口金ピン17,17により構成されている。一対の口金ピン17,17は、ケース14の外部へ突出した係止突部17a,17aと、ケース14の内部へ突出する接続部17b,17bを一体的に備えている。そして、口金ピン17,17は、リード線5a,5bにより固定電極3および可動電極4とそれぞれ接続されている。
そして、雑音防止用コンデンサ9は、セラミックスコンデンサからなり、そのリード線18,18および一対の口金ピン17,17の接続部17b,17bを介して固定電極3および可動電極4に対して並列接続されている。
このように、外囲器8は、内部にグロースタータ本体7(放電容器2)および雑音防止用コンデンサ9を収納していると共に、一対の口金ピン17,17を配設しているので、グロースタータ1の取り扱いを容易にしている。すなわち、グロースタータ1の照明器具への装着は、ケース14のローレット部16を掴むことにより行える。
次に、本発明の第1の実施形態の作用について述べる。
グロースタータ1の一対の口金ピン17,17間に所定の交流電圧(例えば100V)が供給されると、この交流電圧は、リード線5a,5bを介して固定電極3および可動電極4の間に印加される。そして、固定電極3および可動電極4の間にグロー放電が発生する。
グロー放電が発生すると、グロー放電に伴う熱が発生する。この発生熱は、固定電極3の棒状金属3aおよび可動電極4の棒状金属4aと共に、バイメタル12を熱する。バイメタル12は、熱せられるにしたがい、棒状金属4aに当接して係止している下側の端部12bが棒状金属4aから離れるようになる。すなわち、バイメタル12は、熱せられるにしたがい変位して、略く字状の屈曲部が固定電極3に接触するようになる。また、前記発生熱により、フレアステム6のステム部2bは熱くなり、200℃〜300℃に温度上昇する。
バイメタル12が固定電極3に接触すると、固定電極3および可動電極4は同電位となるので、固定電極3および可動電極4の間にグロー放電が発生しなくなり、グロー放電に伴う熱が発生しなくなる。すると、バイメタル12は、自然冷却されるようになり、略く字状の屈曲部が固定電極3から離れて、当初の冷却状態に復帰していく。そして、バイメタル12が固定電極3から離れたときに、安定器のインダクタンス成分によりパルス電圧としてのキック電圧が発生する。
図3は、固定電極3および可動電極4間の最短距離、または、リード線5a,5b間の最短距離に対するパルス電圧の変化を示したものである。なお、図3において、前記最短距離は、図2に示すように、フレアステム6の上面6aでの固定電極3および可動電極4間の沿面距離L1で表し、この沿面距離L1を実測したものである。グロースタータ1において、ステム2b内での固定電極3および可動電極4、および、一対のリード線5a,5bは、それぞれ平行となっているので、沿面距離L1は、固定電極3および可動電極4、または、一対のリード線5a,5bのそれぞれの外表面の間の最短距離と同等となっている。
表1に示すサンプル1(体積抵抗率:1×108.6Ωcm)により形成されたフレアステム6において、沿面距離L1が大きくなるにしたがい放電ランプに印加されるパルス電圧が大きくなることが確認された。これは、沿面距離L1が大きくなるにしたがい固定電極3および可動電極4間、または、リード線5a,5b間の無鉛ガラスの抵抗成分または静電容量が大きくなることによって、パルス電圧が発生したときに、ステム部2b内での固定電極3および可動電極4間に流れる電流、または、リード線5a,5b間に流れる電流が小さくなり、この電流が小さくなるほど、固定電極3および可動電極4間に発生するパルス電圧の低下が抑制されていと考えられる。または、パルス電圧が発生する前にステム部2b内での固定電極3および可動電極4間、または、リード線5a,5b間に流れる電流が小さくなる分、パルス電圧の発生に必要な安定器の蓄積電流の減少が抑えられて、バイメタル12が固定電極3から離れたときにキック電圧が大きくなり、パルス電圧の低下が抑制されるものと考えられる。
そして、沿面距離L1が3.0mmのとき、日本工業規格(JIS C 7603−2004)の規格値(900V)を超える910Vのパルス電圧が得られた。さらに、沿面距離L1が4.0mmのときに1080V、5.0mmのときに1300Vのパルス電圧が得られた。すなわち、フレアステム6に封着している固定電極3および可動電極4、リード線5a,5bを相互に少なくとも3.0mm離間させることにより、蛍光ランプなどの放電ランプを始動させることのできるパルス電圧が発生するものである。
そして、パルス電圧は、蛍光ランプなどの放電ランプの電極間に印加され、放電ランプを始動させる。放電ランプが始動すると、固定電極3および可動電極4の間に所定の交流電圧(例えば100V)が印加されなくなり、グロー放電が発生しなくなる。
上述したように、フレアステム6が表1に示すサンプル1の鉛を含まないガラス(体積抵抗率:1×108.6Ωcm)により形成されていても、ステム部2b内での固定電極3および可動電極4を少なくとも3.0mm離間させることにより、およびリード線5a,5bを少なくとも3.0mm離間させることにより、バイメタル12が固定電極3から離れたときに固定電極3および可動電極4間に発生するパルス電圧の低下を抑制することができて、蛍光ランプなどの放電ランプを始動させることができる。
そして、サンプル1に代えて、表1に示すサンプル2の鉛を含まないガラス(体積抵抗率:1×108.9Ωcm)を用いてフレアステム6を形成した場合においても、同様に沿面距離L1に対するパルス電圧を測定した。その結果、図3に示すように、サンプル1の場合に比べて電圧値が幾分低下するものの、沿面距離L1が3.0mmで約900V、4.0mmで1050V、5.0mmで1270Vのパルス電圧が得られた。すなわち、固定電極3および可動電極4を、およびリード線5a,5bをステム部2b内で相互に少なくとも3.0mm離間させることにより、蛍光ランプなどの放電ランプを始動させることができる。
以上により、フレアステム6が250℃における体積抵抗率が1×109.0Ωcm未満の鉛を含まないガラスから形成されていても、固定電極3および可動電極4と、リード線5a,5bとを少なくとも3.0mm離間させて封着してステム部2bを形成することにより、蛍光ランプなどの放電ランプを始動させることができる。このように構成されたグロースタータ1は、実際、蛍光ランプを始動させることができた。
そして、フレアステム6が鉛を含むガラスから形成されている従来のグロースタータは、ステム部2bにおいて、固定電極3および可動電極4、リード線5a,5bをそれぞれ1.5〜2.0mm離間させている。一方、フレアステム6が鉛を含まないガラスから形成されるグロースタータ1は、ステム部2bにおいて、固定電極3および可動電極4、リード線5a,5bをそれぞれ3.0〜5.0mm離間させて形成することができる。すなわち、フレアステム6に対して鉛を含むガラスから鉛を含まないガラスに変更しても、ステム部2bにおける固定電極3および可動電極4、リード線5a,5bのそれぞれの間隔を最大3.5mm大きくすればよいので、放電容器2および外囲器8を従来のグロースタータと同一の大きさに形成することができる。これにより、グロースタータ1は、従来のグロースタータと互換性を有するものである。
そして、グロースタータ1は、放電容器2およびステムとしてのフレアステム6が鉛を含まないガラスにより形成されているので、鉛による環境汚染を防止する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態を示す照明器具の一部断面正面図である。なお、図1と同一部分には、同一符号を付して説明は省略する。
図4に示す照明器具19は、蛍光ランプ20,21を搭載しているペンダントである。そして、グロースタータ1,1および蛍光ランプ20,21は、照明器具本体22に着脱可能に配設されている。
照明器具本体22は、シャーシ23、セード24、蛍光ランプ20,21、ランプホルダー25,25、常夜灯26、点灯装置27、切換スイッチ28、ペンダントコード29、コードホルダー30および引掛けシーリングキャップ31などを備えている。
シャーシ23は、内部に、点灯装置27、切換スイッチ28を収納し、側面周縁にランプホルダー25,25を固定し、上面でセード24を支持している。蛍光ランプ20,21は、ランプホルダー25,25を介してシャーシ23に支持されている。常夜灯26は、シャーシ23の下面から露出している。
そして、ペンダントコード29は、シャーシ23の上面からコードホルダー30を介して導出されている。コードホルダー30は、ペンダントコード29の長さを調節可能にしている。引掛けシーリングキャップ31は、ペンダントコード29の先端に接続していて、部屋の天井に設けられている引掛けシーリングボディに電気的に接続するとともに、機械的に支持されることによって、照明器具本体22を天井から垂下する。
グロースタータ1,1は、シャーシ23の内部に装着され、一端部(頭部)14Aをシャーシ23から外部に露出している。そして、点灯装置27は、図示しない安定器を備えている。この安定器は、グロースタータ1,1の固定電極3および可動電極4の接離に応じてインダクタンス成分によりパルス電圧としてのキック電圧(例えば、約1KV)を発生させ、蛍光ランプ20,21を個別に始動させるとともに、蛍光ランプ20,21に供給する電流を制限する。
グロースタータ1,1は、放電容器2およびステムとしてのフレアステム6が鉛を含まないガラスにより形成されている。したがって、照明器具19は、鉛による環境汚染を防止する。
1…グロースタータ
2…放電容器
3…一対の電極を構成する固定電極
4…一対の電極を構成する可動電極
5a,5b…リード線
6…ステムとしてのフレアステム
8…外囲器
19…照明器具
20,21…蛍光ランプ
22…照明器具本体
27…点灯装置
2…放電容器
3…一対の電極を構成する固定電極
4…一対の電極を構成する可動電極
5a,5b…リード線
6…ステムとしてのフレアステム
8…外囲器
19…照明器具
20,21…蛍光ランプ
22…照明器具本体
27…点灯装置
Claims (4)
- 放電容器と;
この放電容器内に収納され少なくとも一方が熱応動性の可動電極であってグロー放電に伴う発生熱により変位して接離する一対の電極と;
一対の電極にそれぞれ接続されているリード線と;
鉛を含まないガラスからなり、一対のリード線を相互に少なくとも3.0mm離間させて封着して放電容器の一端部に封着されたステムと;
放電容器内に封入された放電媒体と;
を具備していることを特徴とするグロースタータ。 - 放電容器と;
この放電容器内に収納され少なくとも一方が熱応動性の可動電極であってグロー放電に伴う発生熱により変位して接離する一対の電極と;
一対の電極にそれぞれ接続されているリード線と;
250℃における体積抵抗率が1×109.0Ωcm未満の鉛を含まないガラスからなり、一対のリード線を相互に少なくとも3.0mm離間させて封着して放電容器の一端部に封着されたステムと;
放電容器内に封入された放電媒体と;
を具備していることを特徴とするグロースタータ。 - 前記放電容器は、一端部が閉塞され、他端部に前記リード線に接続される給電端子を有する筒状の外囲器の内部に収納されていることを特徴とする請求項1または2記載のグロースタータ。
- 請求項3記載のグロースタータと;
グロースタータが配設されている照明器具本体と;
照明器具本体に着脱可能に配設されている蛍光ランプと;
照明器具本体に配設され、グロースタータの一対の電極の接離に応じてインダクタンス成分によりキック電圧を発生させて蛍光ランプを始動させるとともに蛍光ランプに供給する電流を制限する安定器を有する点灯装置と;
を具備していることを特徴とする照明器具。
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JP2010262917A (ja) * | 2009-04-10 | 2010-11-18 | Panasonic Corp | 電極構造体、放電管、照明装置、バックライトユニットおよび画像表示装置 |
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