JP2006260827A - 粒子線加速器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 荷電粒子の進行方向に沿って荷電粒子を加速することができる粒子線加速器を提供すること。
【解決手段】 本発明にかかる粒子線加速器は、スパイラル形偏向用電磁石3により軌道が偏向された荷電粒子ビームが加速部5で加速され真空ダクト1の環状真空通路を異なる軌道で複数回周回し荷電粒子ビームが加速される粒子線加速器であって、真空ダクト1の加速部5にはギャップ9が形成され、このギャップ9を構成する真空ダクト1の端面が第1の軌道を周回中の荷電粒子ビームの進行方向と第2の軌道を周回中の荷電粒子ビームの進行方向との各々に垂直に形成されたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高エネルギー荷電粒子線を発生させる粒子線加速器に関するものである。
粒子線加速器は、粒子にエネルギーを与えて粒子を加速する装置であり、粒子線加速器により取り出された高エネルギーの荷電粒子線は、放射線治療など最近では研究分野のみならず医療の分野など様々な分野で利用されている。
粒子線加速器には、線形加速器と環状経路の加速器とがある。前者は、粒子を直線上に並べた加速電場で加速する線形加速器である。後者は、粒子が通過する経路を環状経路とし、粒子がこの環状経路を周回する間に経路途中に設けられた加速部で加速される加速器である。後者の場合には、粒子が環状経路を周回する度に加速されるので、線形加速器に比べ荷電粒子に大きなエネルギーを与えることができ、高エネルギーの荷電粒子線を発生させることができる。そのため、最近では、高エネルギーの荷電粒子を発生させるには、主に後者のものが良く利用されている。
このような環状経路の加速器では、その加速方式としてRF方式やベータトロン方式があり、その形状としては、直線形状の真空ダクトに弧状の偏向用電磁石が接続された構成のものや、円弧状の真空ダクトにスパイラル形偏向用電磁石が取り付けられた構成のものがある。
真空ダクトが直線状のものでは、粒子線加速器のサイズが大きくなってしまうという問題はあるが、加速部を直線状の真空ダクトの部位に設けることができるので、加速部の形成を容易に行えるという利点がある。
それに対し、スパイラル形偏向電磁石が取り付けられるものでは、粒子線加速器のサイズを小さくできるため、加速器の設置面積を小さくすることができ、さらに、加速器の製造コストを抑えることができる。
The Review of Scientific Instruments 1960/8 p1076-p1106「Electron Model of a Spiral Sector Accelerator」 D.W.Kerst et al 特に、Fig.1, Fig.11
上記のような従来のスパイラル形偏向電磁石が取り付けられる加速器では、加速部にギャップを形成し、ギャップを絶縁材からなるセラミック材で覆うことで真空ダクトを密閉する構造が採用されている。そのため、セラミック材は曲げて成形することが困難なことより、必然的にギャップの形状もセラミック材に合わせた形状になっていた。即ち、ギャップを構成する真空ダクトの端面は平面的なものになっていた。
一方、偏向電磁石間の自由空間、即ち、真空ダクト内の荷電粒子ビームが通過する環状通路における偏向電磁石間では、その外周側と内周側とでは、自由空間の始まりと終わりの円周角が異なるものとなる。即ち、外周側の軌道をとる粒子線ビームと内周側の軌道をとる粒子線ビームとは平行ではなく、少しずれたものになっていた。
このように、従来のスパイラル形偏向電磁石が取り付けられる加速器では、外周側の軌道をとる粒子線ビームと内周側の軌道をとる粒子線ビームとは平行ではなく、少しずれたものになるにもかかわらず、ギャップを構成する真空ダクトの端面は平面的に形成されていたので、荷電粒子ビームは、加速電圧によって進行方向だけでなく横方向へも加速されてしまっていた。即ち、周回する荷電粒子ビームに対して平行に加速電圧を印加することができず、ビームに進行方向以外の力が加わり、ビームが揺動し、ひていはビームロスを引き起こすという問題点があった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、荷電粒子の進行方向に沿って荷電粒子を加速することができる粒子線加速器を提供することを目的とするものである。
本発明に係る粒子線加速器は、荷電粒子ビームが通過する環状通路が内部に形成され荷電粒子ビームを加速する加速部を有する環状の真空ダクトと、真空ダクトの周方向に沿って配置された複数のスパイラル形偏向用電磁石と、加速部に配置され荷電粒子ビームを加速する加速コアとを備え、スパイラル形偏向用電磁石により軌道が偏向された荷電粒子ビームが加速部で加速され環状真空通路を異なる軌道で複数回周回し荷電粒子ビームが加速される粒子線加速器である。
そして、真空ダクトの加速部にはギャップが形成され、ギャップを構成する真空ダクトの端面が、第1の軌道を周回中の荷電粒子ビームの進行方向と第2の軌道を周回中の荷電粒子ビームの進行方向との各々に垂直に形成されている。
本発明に係る粒子線加速器は、真空ダクトの加速部にギャップが形成され、ギャップを構成する真空ダクトの端面が、第1の軌道を周回中の荷電粒子ビームの進行方向と第2の軌道を周回中の荷電粒子ビームの進行方向との各々に垂直に形成されているので、荷電粒子ビームの進行方向以外の力が加わることによる荷電粒子ビームの揺動を抑制することができ、荷電粒子ビームのロスを減少することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの実施の形態1の粒子線加速器の構造を示す上面図である。
図1に示すように、この実施の形態1の粒子線加速器は、主に、環状の真空ダクト1と、複数のスパイラル形偏向用電磁石3と、加速部5と、加速コア7とを備えている。
真空ダクト1は、ステンレスの薄板を接合して作製され、円形環状をなし、内部に断面長方形の密閉空間を有している。この密閉空間は使用時に真空に保持され、荷電粒子ビームが通過する環状真空通路の役割をなす。このように、環状真空ダクト1は、荷電粒子ビームが通過する環状通路が内部に形成されており、真空ダクト1には荷電粒子ビームを加速する加速部5が設けられている。
真空ダクト1には、真空ダクト1の円周方向に沿って複数個、例えば8個のスパイラル形偏向用電磁石3が所定の間隔を空けて等間隔に配置されている。この電磁石3は、真空ダクト1内を通過する荷電粒子ビームを所定の軌道に誘導するために用いられる。
さらに、真空ダクト1には円周方向の例えば2箇所に加速部5が設けられ、この加速部5には、加速ギャップ9が形成されている。即ち、筒状の真空ダクト1が加速部5で途切れた状態になっており、一方の真空ダクト1の端面と他方の真空ダクト1の端面とが互いに対向するように配置されている。その結果、真空ダクト1間の空間にギャップが形成されることになる。この加速ギャップ9は、真空ダクト1で覆われていないことより、誘電電圧発生時には、このギャップ9に誘電電圧が集中して発生することになる。
ここで、加速ギャップ9を構成する真空ダクト1の端面は、単なる平面ではなく曲面の形状になるように形成されている。詳細には、加速部5に形成される加速ギャップ9は、ギャップ9を構成する真空ダクト1の端面が、荷電粒子ビームの進行方向に対し垂直になるように形成されている。即ち、荷電粒子ビームは環状真空通路を異なる軌道で複数回周回するため、その各々で荷電粒子のビームの進行は少しずつ異なるものになるが、その各々に対し、端面が荷電粒子のビームの進行方向と垂直になるように形成されている。
例えば、荷電粒子が1周目に端面を通過する部位に対しては、荷電粒子が1周目にその部位を通過する際の進行方向に対し垂直になるように、さらに、荷電粒子が2周目に端面に通過する部位に対しては、荷電粒子が2周目にその部位を通過する際の進行方向に対し垂直になるように、端面の形状は形成されている。以下同様に、端面の形状は、荷電粒子のビームの進行方向と垂直になるように形成されている。
さらに、加速部5には、真空ダクト1、加速ギャップ9を取り囲むように、荷電粒子ビームを加速する加速コア7が配置されており、図1では、一対の加速コア7が真空ダクト1の中心に対して対称に配置されている。そして、この加速コア7であるベータトロンコアの励磁により、ギャップ9における磁場を上昇させ、そのことにより、真空ダクト1の荷電粒子ビームの進行方向に並行な誘電電圧を発生させるようになっている。
図2は図1に示したスパイラル形偏向用電磁石3及び加速ギャップ9を示す概略図である。尚、図2における矢印は、各周毎の荷電粒子ビームの進行方向を示すものである。図2に示すように、スパイラル形偏向用電磁石3を採用した加速器では、偏向用電磁石3の端面301は平面ではなく曲面形状になっている。そのため、偏向用電磁石3から出た荷電粒子ビームの軌道は、真空ダクト1の内周側と外周側とで平行なものとはならない。
従って、加速ギャップ9においてビーム軌道に対して常に平行な加速電場を与えるためには、図2に示すように、真空ダクト1の端面101、103の形状が曲面の形状をした加速ギャップが必要となる。この実施の形態1の加速器においては、真空ダクト1の端面101、103の形状を曲面の形状とすることで、加速ギャップ9でビーム軌道に対して常に平行な加速電場を与えられるようになっている。
図3は図1に示した加速部5周辺の要部を示す図である。図4、図5は図3に示した粒子線加速器のIV−IV、V−Vにおける断面図である。図3に示すように、加速部5には、隙間9にビーム軌道に平行な加速電場を発生させるために、ビーム軌道に垂直な曲面を持つ加速ギャップ9が形成されている。そのため、荷電粒子が通過する通路を真空にするには、このギャップを覆って密閉する必要がある。
図1に示した加速器では、加速部5を密閉するために、図4、図5に示すように、加速ギャップ9が設けられた部分の真空ダクト1には、中心部が空洞の円盤状の密閉部材11が、ギャップ9を覆うように設けられている。密閉部材11は、例えば絶縁部材で構成してもよく、又、ステンレス材のような非磁性の金属と絶縁部材とを組み合わせたものにしてもよい。絶縁部材としては、硬質の部材、例えばセラミック部材を用いればよい。但し、セラミック部材は脆性(硬くて脆い性質)のため成形が難しいため、セラミック部材を用いる場合には、成形の容易な他の部材と組み合わせたものにするのが好ましい。
図3〜図5では、密閉部材11を、セラミック部材13と、セラミック部材13を真空ダクト1に接続するための接続部材15とで構成したものを示している。接続部材15としては非磁性の部材、例えばSUS材などを用いれば良い。
また、密閉部材11を真空ダクト1に取り付けるには、図4、5に示すように、真空ダクト1において、加速ギャップ9が形成される部位に対し外側に張り出した接続部材15を密閉部として真空ダクト1に形成し、この密閉部に密閉部材11のセラミック部材13を取り付ければよい。
また、加速ギャップ9は、図4、図5に示すように、真空ダクト1の主面より内側に張り出した内周側の面17に形成されている。
図3〜図5に示した粒子線加速器では、加速ギャップ9を真空ダクト1の主面に対し内周側の面17に形成しているが、図6に示すように、真空ダクト1の主面にギャップ9を形成してもよい。又、図7に示すように、ギャップ9が形成される面17を真空ダクト1の主面と別体のものとして製造し、真空ダクト1の主面から内側に張り出した部位にこの内周側の面17を例えばネジにより取り付けるようにしても良い。
次に動作について説明する。
図1に示した加速器に入射された荷電粒子ビーム(あるいは加速器内で発生された荷電粒子ビーム)は、真空ダクト1内の環状真空通路を周回することで、環状真空通路に設けられたスパイラル形偏向用電磁石3により軌道が適切な方向になるよう偏向されると共に、スパイラル形偏向用電磁石3間に設けられた加速部5で加速される。その結果、荷電粒子ビームは、環状真空通路を周回毎に異なる軌道で複数回周回することになる。
このとき、加速部5では、加速コア7に非常に強い交流の電力が供給され、加速コア7内部の磁束が変化させられ、電磁誘導の法則にしたがって加速ギャップ9にビーム通過軌道に平行な加速電場が発生させられる。加速部5の加速ギャップ9を構成する真空ダクト1の端面は、各周ごとの荷電粒子ビームの進行方向に対し垂直になるように形成されているので、荷電粒子が1周目の場合であっても、2週目の場合であっても、加速ギャップ9を構成する端面は、常に荷電粒子の進行方向に対し垂直であり、加速ギャップ9には、荷電粒子を常に進行方向に加速させるような加速電場がかかるようになっている。そのため、ビームに進行方向以外の力が加わることによるビームの揺動を抑えることができ、ビームロスを少なくすることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、加速ギャップ(隙間)を曲面形状のものとし、セラミック材からなり平面的な主面を有する円盤状の絶縁部材により加速ギャップを密封する二重構造の構成を採っている。それに対し、この実施の形態2の粒子線加速器は、真空ダクトが樹脂材を挟むフランジを有し、樹脂材を介して結合されるフランジ間にギャップが形成されるようにしたものである。尚、その他は実施の形態1の粒子線加速器と同じである。
図8はこの実施の形態2の粒子線加速器の加速ギャップを説明するための図である。図9は図8で示した密閉部周辺を示す模式図である。図8、図9に示すように、真空ダクト1にはフランジ21が設けられており、このフランジ21の間に樹脂材23が挟まれている。その結果、樹脂材23を介して結合されるフランジ21間に隙間が形成され、そのことにより、加速ギャップ9が形成されるようになっている。
図10はこの実施の形態2の他の形態を示す図であって、粒子線加速器の加速ギャップ周辺を示す断面図である。図10に示すように、樹脂材23をフランジ21間に挟み込む際に、図9に示すように直接樹脂材23をフランジ21に挟むのではなく、樹脂材23をOリング25を介してフランジ21間に挟み込むようにしたものである。
図10に示すような曲面を成す隙間を持つ加速ギャップ9を形成するには、真空ダクト1を分断するビーム通過軌道に垂直な曲面を成すフランジ21間にポリイミド樹脂などの樹脂材23をOリング25を介して挟み、次いで、絶縁ボルト27と絶縁ナット29によって締め付けることによって樹脂材23を歪ませるようにすればよい。
図8、図9、あるいは図10に示した構造にすることにより、高価な、セラミックの成形部材であるセラミック材を使うことなく、ビームの通過軌道に垂直な曲面の隙間を形成でき、安価にすることができる。
実施の形態3.
実施の形態2では、ビーム通過軌道に垂直な曲面を成すフランジ21間に、樹脂材23をOリング25を介して挟むことにより加速ギャップを形成している。それに対し、この実施の形態3の粒子線加速器においては、樹脂材に突起を設け、この突起により樹脂材をフランジに取り付けるようにしている。尚、その他は実施の形態1の粒子線加速器と同じである。
図11はこの実施の形態3の粒子線加速器の加速ギャップを説明するための図である。図7に示すように、真空ダクト1にはフランジ21が設けられており、このフランジ21の間に突起が形成された樹脂材23が挟まれている。
図11に示すような加速ギャップ9を形成するには、真空ダクト1を分断するビーム通過軌道に垂直な曲面を成すフランジ21間に、突起を設けたポリイミド樹脂などの樹脂材23を挟み、次いで、絶縁ボルト27と絶縁ナット29によって締め付けるようにすればよい。
図11に示した構造にすることにより、実施の形態2の効果に加え、Oリングも省くことができ、より安価にすることができる。
実施の形態4.
実施の形態3では、フランジ21間に、突起を設けた樹脂材23を挟むことによって加速ギャップ9を形成していた。それに対し、この実施の形態4の粒子線加速器においては、フランジに突起を設け、この突起により樹脂材をフランジに取り付けるようにしている。尚、その他は実施の形態1の粒子線加速器と同じである。
図12はこの実施の形態4の粒子線加速器の加速ギャップを説明するための図である。図12に示すように、真空ダクト1には突起を有するフランジ21が設けられており、このフランジ21の間に樹脂材23が挟まれている。
図12に示すように、加速ギャップ9を形成するには、真空ダクト1を分断するビーム通過軌道に垂直な曲面を成すフランジ21に突起を設け、フランジ21間に、ポリイミド樹脂などの樹脂材23を挟み、次いで、絶縁ボルト27と絶縁ナット29によって締め付けるようにすればよい。
実施の形態3の粒子線加速器の加速部の構造では、真空シール部分の片辺りが発生しやすく真空気密の信頼性が低かったが、図12に示した構造のものでは、実施の形態3の粒子線加速器よりも真空気密の信頼性を向上させることができる。
実施の形態5.
この実施の形態5の粒子線加速器は、樹脂材を複数の樹脂シートを重ね合わせて構成するようにしたものである。その他は、実施の形態2〜4と同じである。
図13はこの実施の形態5の粒子線加速器の加速ギャップを説明するための図である。図13に示すように、樹脂材23は、複数の樹脂シートを重ね合わせて構成されている。尚、このような加速ギャップ9を形成するには、真空ダクト1を分断するビーム通過軌道に垂直な曲面を成すフランジ21に突起を設け、フランジ21間に、ポリイミド樹脂などの樹脂のシートを複数枚重ねた樹脂材23を挟み、次いで、絶縁ボルト27と絶縁ナット29によって締め付けるようにすればよい。
ここでは、図12に示した構造の樹脂材23を複数の樹脂シートを重ね合わせた構成にした例を示しているが、他の構造の樹脂材を複数の樹脂シートを重ね合わせた構成にしてもよい。
実施の形態2〜4で示した構造のものでは、隙間の大きい加速ギャップを形成しようとすると、厚い樹脂材が必要となる。そのため、樹脂材をフランジに沿った形状に変形させ、真空シールを行うことが可能な程度までフランジを締め付けるには、厚い肉厚のフランジを製作しなければならず、高価なフランジを用いる必要があった。それに対し、図13に示したような樹脂のシートを複数枚重ねた樹脂材23を用いた構造のものでは、フランジの締め付け力を減ずることができる。その結果、フランジの肉厚を薄くでき、実施の形態2〜4のものよりも安価にできる。なお、ここでは、Oリングや突起を設けたフランジを採用したが、真空気密の信頼性は下がるが、突起を設けなくとも同様な効果を得ることができる。
以上、本発明の実施の形態を図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の他のものも含むものである。
本発明の実施の形態1を説明する粒子線加速器の全体配置図である。 図1に示したスパイラル形偏向用電磁石及び加速ギャップを示す概略図である。 図1に示した加速部周辺の要部を示す図である。 図3に示した粒子線加速器のIV−IVにおける断面図である。 図3に示した粒子線加速器のV−Vにおける断面図である。 本発明の実施の形態1の他の加速部の構造を示す図である。 本発明の実施の形態1の他の加速部の構造を示す図である。 本発明の実施の形態2の粒子線加速器の加速ギャップを説明するための図である。 図8で示した密閉部周辺を示す模式図である。 本発明の実施の形態2の他の態様を示す図である。 本発明の実施の形態3の粒子線加速器の加速ギャップを説明するための図である。 本発明の実施の形態4の粒子線加速器の加速ギャップを説明するための図である。 本発明の実施の形態5の粒子線加速器の加速ギャップを説明するための図である。
符号の説明
1 真空ダクト 3 スパイラル形偏向用電磁石
5 加速部 7 加速コア
9 加速ギャップ 11 密封部材
13 セラミック部材 15 接続部材
17 内周側の面 21 フランジ
23 樹脂材 25 Oリング
27 絶縁ボルト 29 絶縁ナット
101、103 真空ダクトの端面 301 偏向用電磁石の端面

Claims (11)

  1. 荷電粒子ビームが通過する環状通路が内部に形成され前記荷電粒子ビームを加速する加速部を有する環状の真空ダクトと、前記真空ダクトの周方向に沿って配置された複数のスパイラル形偏向用電磁石と、前記加速部に配置され前記荷電粒子ビームを加速する加速コアとを備え、
    前記スパイラル形偏向用電磁石により軌道が偏向された前記荷電粒子ビームが前記加速部で加速され前記環状真空通路を異なる軌道で複数回周回し前記荷電粒子ビームが加速される粒子線加速器であって、
    前記真空ダクトの加速部には、ギャップが形成され、前記ギャップを構成する前記真空ダクトの端面が、第1の軌道を周回中の荷電粒子ビームの進行方向と第2の軌道を周回中の荷電粒子ビームの進行方向との各々に垂直に形成されている粒子線加速器。
  2. 前記ギャップを構成する前記真空ダクトの端面が曲面である請求項1に記載の粒子線加速器。
  3. 荷電粒子ビームが通過する環状通路が内部に形成され前記荷電粒子ビームを加速する加速部を有する環状の真空ダクトと、前記真空ダクトの周方向に沿って配置された複数のスパイラル形偏向用磁石と、前記加速部に配置され前記荷電粒子ビームを加速する加速コアとを備え、
    前記真空ダクトの加速部には、ギャップが形成され、このギャップを構成する前記真空ダクトの端面が曲面である粒子線加速器。
  4. 前記ギャップを覆う密閉部材を有する請求項1又は請求項3に記載の粒子線加速器。
  5. 前記密閉部材は、前記ギャップが形成される部位に対し外側に張り出した部位に設けられている請求項4に記載の粒子線加速器。
  6. 前記密閉部材には硬質の絶縁部材が少なくとも含まれている請求項4に記載の粒子線加速器。
  7. 前記真空ダクトは、その主部から内側に張り出したギャップ形成部を有し、このギャップ形成部に前記ギャップが形成されている請求項4に記載の粒子線加速器。
  8. 前記真空ダクトは、樹脂材を挟むフランジを有しており、
    前記樹脂材を介して結合される前記フランジ間に前記ギャップが形成される請求項1又は請求項3に記載の粒子線加速器。
  9. 前記樹脂材が、Oリングを介して前記フランジ間に挟み込まれている請求項8に記載の粒子線加速器。
  10. 前記樹脂材又は前記フランジには突起が設けられ、この突起により前記樹脂材が前記フランジに取り付けられている請求項8に記載の粒子線加速器。
  11. 前記樹脂材は、複数の樹脂シートを重ね合わせて構成されている請求項8に記載の粒子線加速器。
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