JP2006260665A - ディスクカートリッジ - Google Patents

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岳 笹室
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Abstract

【課題】シャッタ部材をカートリッジ本体の左右の側面側にそれぞれ備える。
【解決手段】カートリッジ本体11A内にディスク状記録媒体12を回転可能に収納したディスクカートリッジ10Aにおいて、カートリッジ本体11Aの上面11aの内面に一端部を固着した板バネ14Aでディスク状記録媒体12の中心部に貼り付けた樹脂製キャップ13を押圧することでディスク状記録媒体の中心部をカートリッジ本体の下面11bの中央部に形成したターンテーブル進入用丸孔11b1の外周内面に押し付けてターンテーブル進入用丸孔11b1を閉蓋し、且つ、ディスク装置30Aへの挿入動作に伴ってスライドするシャッタ部材15A,16をカートリッジ本体11Aの左右の側面11e,11f側にスライド可能に設けて、これら左右のシャッタ部材15A,16でカートリッジ本体の下面の左右に形成した光ピックアップ進入用開口部11b2,11b3を閉蓋している。
【選択図】図1

Description

本発明は、上下の各面と、前後左右の各側面とで略直方形状に形成したカートリッジ本体の内部空間内に光ディスク又は光磁気ディスクなどのディスク状記録媒体を回転可能に収納し、且つ、ディスク装置への挿脱動作に応じてスライドするシャッタ部材をカートリッジ本体の左右の側面側にそれぞれ設けたディスクカートリッジに関するものである。
一般的に、光ディスク又は光磁気ディスクなどのディスク状記録媒体は、音楽情報,映像情報,あるいはその他のデータなどを大容量に記録及び/又は再生でき、且つ、所望の情報を高速にアクセスできることから多用されているが、情報信号を高密度に記録及び/又は再生できるDVDなどの光ディスクや、情報信号を超高密度に記録及び/又は再生できる次世代用の光ディスク又は光磁気ディスクなどでは、記録及び/又は再生用の信号面を塵埃,傷付きなどから保護するために、一般的に略直方形状に形成したカートリッジ本体内にディスク状記録媒体を回転可能に収納してディスクカートリッジを構成している。
この際、ディスクカートリッジは、カートリッジ本体の下面の中央部に形成したターンテーブル進入用丸孔内にディスク装置のターンテーブルを進入させてこのターンテーブルでディスク状記録媒体の中心孔をチャッキングして回転自在に支持させ、且つ、カートリッジ本体の下面に形成した光ピックアップ進入用開口部にディスク装置の光ピックアップを臨ませてディスク状記録媒体の信号面を記録及び/又は再生できるようになっているが、ディスクカートリッジの不使用時にスライド自在なシャッタ部材でターンテーブル進入孔及び光ピックアップ進入用開口部を閉蓋している。
ところで、ディスク状記録媒体に対してディスク装置内に設けた2つの光ピックアツプで同時にアクセスするために、一つのシャッタ部材でターンテーブル進入用丸孔及び2箇所の光ピックアップ進入用開口部を開閉するように構成したディスクカートリッジがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−176092号公報(第2−4頁、図1)。
図9は従来のディスクカートリッジを示した平面図である。
図9に示した従来のディスクカートリッジ100は、上記した特許文献1(特開平7−176092号公報)に開示されているものであり、ここでは特許文献1を参照して簡略に説明する。
図9に示した如く、従来のディスクカートリッジ100では、略直方形状に形成したカートリッジ本体101内にディスク状記録媒体102が回転可能に収納されている。また、カートリッジ本体101の下面側には、ディスク装置のターンテーブル(図示せず)を進入させるためのターンテーブル進入用丸孔101aがディスク状記録媒体102の中心孔102aと対向して開口され、更に、ディスク装置の2つの光ピックアップ(図示せず)を進入させるための2箇所の光ピックアップ進入用開口部101b,101cがターンテーブル進入用丸孔101aを挟んでディスク装置への挿脱方向と同じ方向に開口されている。
一方、シャッタ部材103はディスクカートリッジ100の下面,前側面,上面,後側面にかけて枠状に掛け渡されており、ディスク装置への挿脱方向に対して直交する方向(矢印Y方向)にスライド自在に設けられている。
そして、ディスクカートリッジ100の不使用時にシャッタ部材103でターンテーブル進入用丸孔101a及び2箇所の光ピックアップ進入用開口部101b,101cを閉蓋する一方、ディスクカートリッジ100の使用時にディスク装置への挿入動作に伴ってシャッタ部材103を矢印Y方向にスライドさせてターンテーブル進入用丸孔101a及び2箇所の光ピックアップ進入用開口部101b,101cを開蓋している。
ところで、従来のディスクカートリッジ100を用いれば、ディスク状記録媒体102に対してディスク装置内に設けた2つの光ピックアツプ(図示せず)で同時にアクセスすることができるので、一方の光ピックアップで記録を行い、他方の光ピックアップで再生を行うことができ、同時記録再生や、記録しながら時間をズラして再生する追っかけ再生等が可能であるので大変便利であるものの、しかしながら、従来のディスクカートリッジ100では、ディスク装置への挿脱動作に応じて一つのシャッタ部材103を開閉する場合に、カートリッジ本体101の前側面と後側面との間に掛け渡されたシャッタ部材103のスパンはスライド距離に比較して大幅に長いために一つのシャッタ部材103がスライド時にこじれて傾いてしまいスムーズにスライドさせることができず、シャッタ部材103の開閉時の負荷が増大してしまうという問題があると共に、一つのシャッタ部材103のスライド方向がディスク装置への挿入方向に対して直交しているので、このシャッタ部材103を開蓋するためにディスク装置内に設けた不図示のシャッタ開蓋部材も複雑な構成となってしまう。
尚、同時記録再生や追っかけ再生は一つの光ピックアップでも可能であるが、この場合はメモリーを使用し、時間をズラして記録と再生を行うため、高速で容量の大きな同時記録再生や追っかけ再生を行うことはできないので不便である。
そこで、ディスク状記録媒体102に対してディスク装置内に設けた2つの光ピックアツプ(図示せず)で同時にアクセスする際に、シャッタ部材のスパンを短くするためにシャツタ部材を2つに分けることで、非装着時に2つのシャッタ部材で2箇所の光ピックアップ進入用開口部を閉蓋でき、且つ、ディスク装置への挿入有時に2つのシャッタ部材をスムーズにスライドさせることができるディスクカートリッジを検討した。
この際に、2つのシャッタ部材を同じ方向にスライドさせるように設けた時には2つのシャッタ部材を同時に開閉できるだけでなく、いずれか一方をスライドさせた場合にディスク装置内で挿入方向の左右いずれか一方側に光ピックアップが一つだけある場合にも対応でき、更に、2つのシャッタ部材を互いに異なる方向にスライドさせるように設けた時にはカートリッジ本体の前側面側又は後側面側から挿入可能なディスクカートリッジとして構成できるので、ディスク装置への挿脱動作に応じてスライドするシャッタ部材をカートリッジ本体の左右の側面側にそれぞれ設けたディスクカートリッジが望まれている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、請求項1記載の発明は、上下の各面と、前後左右の各側面とで略直方形状に形成され、且つ、下面の中央部にターンテーブル進入用孔が形成されていると共に、前記ターンテーブル進入用孔を挟んで前記下面の左右に光ピックアップ進入用開口部が形成されたカートリッジ本体と、
前記カートリッジ本体の内部空間内に回転可能に収納され、且つ、上面中心部に形成した円形凹部内にキャップを貼り付けて該キャップで前記円形凹部内にある中心孔の上方部位を閉蓋したディスク状記録媒体と、
前記カートリッジ本体の左右の側面側にスライド可能にそれぞれ設けられ、且つ、前記左右の光ピックアップ進入用開口部を閉蓋するも、ディスク装置への挿入動作に伴って挿入方向とは反対側にそれぞれスライドして前記左右の光ピックアップ進入用開口部を開蓋する左右のシャッタ部材と、
前記カートリッジ本体内で該カートリッジ本体の上面の内面に一端部が固着され、前記キャップを押圧することで前記ディスク状記録媒体の中心部を前記ターンテーブル進入用孔の外周内面に押し付けて、前記キャップを貼り付けた前記ディスク状記録媒体の中心部で前記ターンテーブル進入用孔を閉蓋するも、前記ディスク装置への挿入動作に伴ってスライドする少なくとも一方のシャッタ部材によって前記キャップから離間する板バネとを備えたことを特徴とするディスクカートリッジである。
請求項1記載のディスクカートリッジによると、略直方形状に形成したカートリッジ本体の左右の側面側に左右のシャッタ部材をディスク装置への挿脱動作に応じてスライド可能に設ける際に、左右のシャッタ部材を同じ方向にスライドさせるように設けた時には左右のシャッタ部材を同時に開閉できるだけでなく、いずれか一方をスライドさせた場合にはディスク装置内で挿入方向の左右いずれか一方側に光ピックアップが一つだけある場合にも対応でき、更に、左右のシャッタ部材を互いに異なる方向にスライドさせるように設けた時にはカートリッジ本体の前側面側又は後側面側から挿入可能なディスクカートリッジとして構成できるので、汎用性の良いディスクカートリッジを提供できる。
この際、ディスクカートリッジが初期状態となる非装着時に、カートリッジ本体の上面の内面に一端部を固着した板バネでディスク状記録媒体の中心部に貼り付けたキャップを押圧することでディスク状記録媒体の中心部をカートリッジ本体の下面の中央部に形成したターンテーブル進入用孔の外周内面に押し付けて、キャップを貼り付けたディスク状記録媒体の中心部でターンテーブル進入用孔を閉蓋し、且つ、カートリッジ本体の左右の側面側に設けた左右のシャッタ部材でカートリッジ本体の下面の左右に形成した2箇所の光ピックアップ進入用開口部を閉蓋しているので、カートリッジ本体内に塵埃が入り込むことなく、また、ディスク状記録媒体の信号面に傷が付くこともないなどの利点がある。
以下に本発明に係るディスクカートリッジの一実施例を図1乃至図8を参照して実施例1,実施例2の順に詳細に説明する。
図1は本発明に係る実施例1のディスクカートリッジを上面側から見た斜視図、
図2(a),(b)は本発明に係る実施例1のディスクカートリッジを示した上面図,縦断面図、
図3は本発明に係る実施例1のディスクカートリッジの前後左右を反転させずに摸式的に下面側から見た斜視図、
図4は本発明に係る実施例1のディスクカートリッジの左右の側面側を断面した断面図であり、(a)は非装着時の状態を示し、(b)はディスク装置への装着時の状態を示した図である。
図1及び図2に示した如く、本発明に係る実施例1のディスクカートリッジ10Aは、外観を構成するカートリッジ本体11Aが樹脂材を用いて互いに対をなす上ハーフと下ハーフとを突き合わせて略直方形状に一体的に形成されて、この内部空間内に光ディスク又は光磁気ディスクなどのディスク状記録媒体12が回転可能に収納されている。
尚、以下の説明では、カートリッジ本体11Aを上下のハーフに分けずに、カートリッジ本体11Aが上面11a,下面11b,前側面11c,後側面11d,左側面11e,右側面11fにより略直方形状に囲まれた状態で図示して説明する。
ここで、カートリッジ本体11A内に収納された円盤状のディスク状記録媒体12は、図2(b)に示したように、このディスク状記録媒体12の上面12a側の中心部に中心孔12cと同心でこの中心孔12cの外周に沿って円形凹部12dが上面12aより一段くぼんで形成されている。従って、ディスク状記録媒体12の上面中心部に形成した円形凹部12d内に中心孔12cがある。
そして、ディスク状記録媒体12の中心部に形成した円形凹部12d内に上面12aよりも僅かに高さを高くお椀状に形成した樹脂製キャップ13が接着剤を用いて貼り付けられており、この樹脂製キャップ13はディスク状記録媒体12の中心孔12cを上方から臨みながら中心孔12cの上方部位を閉蓋しているものの、ディスクカートリッジをディスク装置30Aに挿入した時には、ディスク装置30A内に設けたターンテーブル32(図1のみ図示)がカートリッジ本体11Aの下面11bの中央部に形成したターンテーブル進入用丸孔11b1からディスク状記録媒体12の中心孔12c内に進入可能になっている。
また、カートリッジ本体11A内には、上面11aの内面に一端部となる固着部14aが固着された板バネ14Aがディスク状記録媒体12の上面12aの上方で弾性変位可能に収納されている。
上記した板バネ14Aは、カートリッジ本体11A内で前側面11c側の固着部14aから傾斜部14bを経て中心位置の押圧部14cまでが幅細く長尺に形成され、且つ、押圧部14cからカートリッジ本体11Aの後側面11dに向かって左右の押し上げ部14dが左右の側面11e,11fの内側近傍まで逆T字状に幅広く分岐して形成されている。
そして、板バネ14Aは、細幅の固着部14aがカートリッジ本体11Aの上面11aの内面で前側面11c側に固着され、且つ、固着部14aから傾斜部14bが中心位置の押圧部14cに向かって下降し、この押圧部14cが樹脂製キャップ13の上面に当接可能に平坦面に形成されており、初期状態となる非装着時に押圧部14cが傾斜部14bのバネ力でディスク状記録媒体12の中心部に貼り付けた樹脂製キャップ13を上方から押圧することで、樹脂製キャップ13を貼り付けたディスク状記録媒体12の中心部がカートリッジ本体11Aの下面11bの中央部に形成したターンテーブル進入用丸孔11b1{図2(b)}の外周内面に押し付けられている。
また、板バネ14Aの左右の押し上げ部14dは、押圧部14cと略同じ高さで平坦面に形成され、且つ、左右の押し上げ部14dの左右端にカム片14e,14fがこの押し上げ部14dより徐々に上方に向かう傾斜部と上部平坦部とを連接してカートリッジ本体11Aの前側面11cに向かってそれぞれ切り越し形成されており、これらのカム片14e,14fの下側で後述するように左右一対のシャッタ部材15,16に形成した各押し上げ片15e,16eが接離自在に係合している。
上記したディスクカートリッジ10Aは、ディスク装置30Aへの正規な挿入方向がカートリッジ本体11Aの上面11aを上方に向け、且つ、前側面11cを先頭にして矢印X1方向に挿入可能に形成されている。尚、カートリッジ本体11Aの前側面11c以外を先頭にして挿入する場合にはディスク装置30A側で誤挿入防止が図られているがここでの説明を省略する。
次に、図3に示した如く、ディスクカートリッジ10Aのカートリッジ本体11Aの下面11bには、中央部にディスク装置30Aに設けたターンテーブル32(図1)を進入させるためのターンテーブル進入用丸孔11b1がディスク状記録媒体12の中心孔12aと対向して開口され、更に、ディスク装置30Aの2つの光ピックアップ33,34(図1)を進入させるための2箇所の光ピックアップ進入用開口部11b2,11b3がターンテーブル進入用丸孔11b1を挟んでカートリッジ本体11Aの左右の側面11e,11f側に向かって形成されている。
再び図1及び図2に戻り、カートリッジ本体11Aの左右の側面11e,11f側には、左右一対のシャッタ部材15A,16がディスクカートリッジ10Aのディスク装置30Aへの挿脱動作に応じてスライド可能に設けられている。この際、左右一対のシャッタ部材15A,16は、ディスク装置30への挿入動作に応じて挿入方向と反対側の後方側(矢印X2方向)にスライドする一方、ディスク装置30から引き出す動作に応じて前方側(矢印X1方向)にスライドするようになっている。
上記した左側のシャッタ部材15Aと右側のシャッタ部材16は、この実施例1において左右対称に形成されており、ステンレス材を用いて各上面15a,16aと、各側面15b,16bと、各下面15c(図3のみ図示),16cとでコ字状に折り曲げ形成され、カートリッジ本体11Aの左右の側面11e,11fに対して抜け防止を図りながら左右の側面11e,11fから上下の面11a,11bに沿ってスライド可能にはめ込まれている。
この際、左右一対のシャッタ部材15A,16の各上面15a,16aには、ディスク装置30Aへの挿入方向を示す各ラベル17A,17Aが貼り付けられており、この実施例1において各ラベル17A,17Aに印された矢印の向きが同じになっている。
また、左右一対のシャッタ部材15A,16は、挿入方向前方側となるカートリッジ本体11Aの前側面11c側に各ロック片15d,16dが各側面15b,16bの途中から内側に向かって曲げ形成され、各ロック片15d,16dはカートリッジ本体11Aの左右の側面11e,11fに沿って形成した長尺なガイド溝11e1(図示せず),11f1内に入り込んでいる。
これに伴って、カートリッジ本体11A内で前側面11cと左右の側面11e,11fとが交差する各コーナ部位近傍に、左右一対のシャッタロック爪18A,19が各軸20A,21を中心に各ネジリバネ22A,23によってそれぞれ時計方向,反時計方向に付勢されながら回動自在に設けられており、初期状態となる非装着時に左右一対のシャッタロック爪18A,19が各ネジリバネ22A,23の付勢力によって左右一対のシャッタ部材15A,16の各ロック片15d,16dに係合することで左右一対のシャッタ部材15A,16がロックされ、この時に図3に示したように、左右一対のシャッタ部材15A,16の各下面15c,16cでカートリッジ本体11Aの下面11bの左右に形成した2箇所の光ピックアップ進入用開口部11b2,11b3が閉蓋されているので、2箇所の光ピックアップ進入用開口部11b2,11b3から塵埃などがカートリッジ本体11A内に入り込むことなく、また、ディスク状記録媒体12の下面12b{図2(b)}側の信号面に傷が付くこともない。
一方、ディスクカートリッジ10Aをディスク装置30A内に正規な方向(矢印X1方向)から挿入して、このディスク装置30A内で左右一対のシャッタ部材15A,16を開く時には、ディスク装置30Aのカートリッジ挿脱口31の左右に設けた左右一対のシャッタロック解除部材35,36が挿入動作に伴ってカートリッジ本体11Aの左右の側面11e,11fに沿って形成したガイド溝11e1(図示せず),11f1内に進入して、これらのシャッタロック解除部材35,36でカートリッジ本体11A内に設けた左右一対のシャッタロック爪18A,19を押すことで、左右一対のシャッタロック爪18A,19が各軸20A,21を中心にネジリバネ22A,23の付勢力に抗してシャッタロック解除位置まで反時計方向,時計方向にそれぞれ回動するので、左右一対のシャッタロック爪18A,19が左右一対のシャッタ部材15A,16の各ロック片15d,16dから離れて、左右一対のシャッタ部材15A,16へのロックが解除されると共に、ディスクカートリッジ10Aの更なる挿入動作に伴って左右一対のシャッタロック解除部材35,36によって左右一対のシャッタ部材15A,16が挿入方向とは反対側の後方側(矢印X2方向)に押されてスライドするために左右一対のシャッタ部材15A,16が略同時に開く。
これにより、カートリッジ本体11Aの下面11bに形成した2箇所の光ピックアップ進入用開口部11b2,11b3が開蓋されるので、2箇所の光ピックアップ進入用開口部11b2,11b3内にディスク装置30A内に設けた2つの光ピックアップ33,34(図1)が略同時に臨むことができる。
また、左右一対のシャッタ部材15A,16は、挿入方向と反対でカートリッジ本体11Aの後側面11d側に各押し上げ片15e,16eが各側面15b,16bの途中から内側に向かって曲げ形成されており、各押し上げ片15e,16eはカートリッジ本体11Aの左右の側面11e,11fに沿って形成した長尺なガイド溝11e1(図示せず),11f1内に入り込んでいる。
そして、図4(a)に示したように、ディスクカートリッジ10Aが初期状態となる非装着時に、ロック位置にいる左右一対のシャッタ部材15A,16の各押し上げ片15e,16eは、板バネ14Aの左右の押し上げ部14dの左右端に形成した各カム片14e,14fの下にそれぞれ進入しているので、板バネ14Aの押圧部14cが傾斜部14bのバネ力でディスク状記録媒体12の中心部に貼り付けた樹脂製キャップ13を上方から押圧できるために、ディスク状記録媒体12の中心部がカートリッジ本体11Aの下面11bの中央部に形成したターンテーブル進入用丸孔11b1の外周内面に押し付けられている。
これにより、カートリッジ本体11Aの下面11bの中央部に形成したターンテーブル進入用丸孔11b1が、樹脂製キャップ13を貼り付けたディスク状記録媒体12の中心部によって閉蓋されているので、ターンテーブル進入用丸孔11b1から塵埃などがカートリッジ本体11A内に入り込めないようになっている。
この後、ディスクカートリッジ10Aがディスク装置30A(図1)内に挿入され、この挿入動作に伴って左右一対のシャッタ部材15A,16が挿入方向とは反対側の後方側(矢印X2方向)にスライドする動作に伴って、図4(b)に示したように、板バネ14Aの各カム片14e,14fの下にそれぞれ進入していたシャッタ部材15A,16の各押し上げ片15e,16eが各カム片14e,14fの各傾斜面を経由して左右の押し上げ部14dの裏面に沿って移動することで、板バネ14Aの左右の押し上げ部14dが上方に持ち上げられるので、板バネ14Aの押圧部14cがディスク状記録媒体12の中心部に貼り付けた樹脂製キャップ13から離間すると共に、板バネ14A全体が上方に持ち上げられるので板バネ14Aはディスク状記録媒体12の上面12aに接触しない。
これにより、ディスク装置30A内に設けたターンテーブル32(図1)がカートリッジ本体11Aの下面11bの中央部に形成したターンテーブル進入用丸孔11b1内に進入し、このターンテーブル32でディスク状記録媒体12の中心孔12cをチャッキングした時に、板バネ14Aの押圧部14cがディスク状記録媒体12の中心部に貼り付けた樹脂製キャップ13に接触することなく、ターンテーブル32と一体にディスク状記録媒体12を回転できるので、2つの光ピックアップ33,34(図1)のうちで一方の光ピックアップでディスク状記録媒体12への記録を行い、他方の光ピックアップでディスク状記録媒体12から再生を行うことができ、同時記録再生や、記録しながら時間をズラして再生する追っかけ再生等が可能となる。
尚、実施例1では、ディスクカートリッジ10Aのディスク装置30Aへの挿入動作に伴って、ディスク装置30A内に設けた左右一対のシャッタロック解除部材35,36によって左右一対のシャッタ部材15A,16を略同時に開蓋させた場合について説明したが、これに限ることなく、左右いずれか一方のみだけにシャッタロック解除部材が設けられているディスク装置の場合には左右一対のシャッタ部材15A,16のいずれか一方だけがスライド可能になるので、各種のディスク装置に対応でき且つ汎用性のあるディスクカートリッジ10Aを提供できる。
図5は本発明に係る実施例2のディスクカートリッジを上面側から見た斜視図、
図6(a),(b)は本発明に係る実施例2のディスクカートリッジを示した上面図,縦断面図、
図7は本発明に係る実施例2のディスクカートリッジの前後左右を反転させずに摸式的に下面側から見た斜視図、
図8は本発明に係る実施例2のディスクカートリッジの左右の側面側を断面した断面図であり、(a)は非装着時の状態を示し、(b)はディスク装置への装着時の状態を示した図である。
図5及び図6に示した本発明に係る実施例2のディスクカートリッジ10Bは、先に図1及び図2を用いて説明した実施例1のディスクカートリッジ10Aの構成と一部を除いて同様の構成であり、ここでは説明の便宜上、先に示した構成部材と同じ形状の構成部材に対して同一の符号を付して図示し、且つ、実施例1に対して異なる形状の構成部材に対して新たな補助符号を付して異なる点を中心に説明する。
即ち、図5及び図6に示した如く、実施例2のディスクカートリッジ10Bでは、略直方形状のカートリッジ本体11Bの内部空間内に円盤状のディスク状記録媒体12が回転可能に収納され、且つ,カートリッジ本体11Bで上面11aの内面に一端部となる固着部14aが固着された板バネ14Bがディスク状記録媒体12の上面12aの上方で弾性変位可能に収納され、更に、カートリッジ本体11Bの左右の側面11e,11f側にシャッタ部材15B,16がスライド可能に設けられ、これらのシャッタ部材15B,16のうちで右側面11f側のシャッタ部材16はカートリッジ本体11Bの前側面11cを先頭にしてディスク装置50Bに挿入するように取り付けられている点が実施例1と同じであるものの、左側面11e側のシャッタ部材15Bはカートリッジ本体11Bの後側面11dを先頭にしてディスク装置50Bに挿入するように取り付けられている点が実施例1に対して異なっている。尚、カートリッジ本体11Bの前側面11c又は後側面11d以外を先頭にして挿入する場合にはディスク装置30B側で誤挿入防止が図られているがここでの説明を省略する。
これに伴って、左側のシャッタ部材15Bの上面15aに貼り付けたラベル17Bと、右側のシャッタ部材16の上面16aに貼り付けたラベル17Aとではディスク装置30Aへの挿入方向を示す矢印の向きが互いに反対になっている。
また、実施例2のディスクカートリッジ10Bが挿脱されるディスク装置10Bは、ターンテーブル32の右側のみに一つの光ピックアップ34が設けられ、且つ、ディスク挿脱口31の右側のみにシャッタロック解除部材36が設けられている。
ここで、カートリッジ本体11Bの右側面11f側は実施例1と同じであるので詳述な説明を省略するものの、カートリッジ本体11Bの左側面11e側に取り付けたシャッタ部材15Bは、実施例1と反対方向で挿入方向前方側となる後側面11d側にロック片15dが側面15bの途中から内側に向かって曲げ形成されている。これに伴って、カートリッジ本体11B内で後側面11dと左側面11eとが交差するコーナ部位近傍に、左側のシャッタロック爪18Bが軸20Bを中心にネジリバネ22Bによって反時計方向に付勢されながら回動自在に設けられており、初期状態となる非装着時に左側のシャッタロック爪18Bがネジリバネ22Bの付勢力によって左側のシャッタ部材15Bのロック片15dに係合することで左側のシャッタ部材15Bがロックされている。
また、左側のシャッタ部材15Bは、カートリッジ本体11Bの後側面11dからの挿入方向とは反対側で前側面11c側に押し上げ片15eが側面15bの途中から内側に向って曲げ形成されており、この押し上げ片15eは後述する板バネ14Bのカム片14jの下側で接離自在に係合している。
また、上記した板バネ14Bは、細幅の固着部14aがカートリッジ本体11Bの上面11aの内面で前側面11c側に固着され、且つ、固着部14aから実施例1とは異なる形状の第1傾斜部14b’が中心位置の押圧部14cに向かって下降し、初期状態となる非装着時に押圧部14cが第1傾斜部14b’のバネ力でディスク状記録媒体12の中心部に貼り付けた樹脂製キャップ13を上方から押圧することで、樹脂製キャップ13を貼り付けたディスク状記録媒体12の中心部がカートリッジ本体11Bの下面11bの中央部に形成したターンテーブル進入用丸孔11b1の外周内面に押し付けられている。
また、板バネ14Bは、押圧部14cに連接した右側の押し上げ部14d’が実施例1に対して幅寸法が半分で押圧部14cと略同じ高さで平坦面に形成されているものの、右側の押し上げ部14d’の右端に実施例1と同じ形状のカム片14fがカートリッジ本体11Bの前側面11cに向かって切り越し形成されており、このカム片14fの下側で右側のシャッタ部材16に形成した押し上げ片16eが接離自在に係合している。
一方、板バネ14Bの左側は実施例1に対して形状が異なっており、第1傾斜部14b’の左側に同じ傾斜で第2傾斜部14gが形成され、この第2傾斜部14gの左側に切り込み部14hを介して左側の押し上げ部14iが右側の押し上げ部14d’と略同じ高さで平坦面に形成され、且つ、左側の押し上げ部14iの左端に実施例1に対して反対向きのカム片14jがカートリッジ本体11Bの後側面11dに向かって切り越し形成されており、このカム片14jの下側で左側のシャッタ部材15Bに形成した押し上げ片15eが接離自在に係合している。
そして、実施例2のディスクカートリッジ10Bをディスク装置30Bに挿入する場合に、カートリッジ本体11Bの上面11aを上方に向け、且つ、前側面11cを先頭にして挿入すると、ディスク装置30Bのカートリッジ挿脱口31の右側に設けたシャッタロック解除部材36によって右側のシャッタ部材16が挿入方向と反対側にスライドして開蓋する一方、カートリッジ本体11Bの上面11aを上方に向け、且つ、後側面11dを先頭にして挿入すると、ディスク装置30Bのカートリッジ挿脱口31の右側に設けたシャッタロック解除部材36によって左側のシャッタ部材15Bが挿入方向と反対側にスライドして開蓋するようになっている。
また、実施例2のディスクカートリッジ10Bにおいても初期状態となる非装着時に、図7に示した如く、左右のシャッタ部材15B,16の各下面15c,16cでカートリッジ本体11Bの下面11bの左右に形成した2箇所の光ピックアップ進入用開口部11b2,11b3が閉蓋されているので、2箇所の光ピックアップ進入用開口部11b2,11b3から塵埃などがカートリッジ本体11B内に入り込むことなく、また、ディスク状記録媒体12の下面12b{図6(b)}側の信号面に傷が付くこともない。
更に、図8(a)に示したように、ディスクカートリッジ10Bが初期状態となる非装着時に、ロック位置にいる左右のシャッタ部材15B,16の各押し上げ片15e,16eは、板バネ14Bの左右の押し上げ部14i,14d’の左右端に形成した各カム片14j,14fの下にそれぞれ進入しているので、板バネ14Bの押圧部14cが第1傾斜部14b’のバネ力でディスク状記録媒体12の中心部に貼り付けた樹脂製キャップ13を上方から押圧できるために、樹脂製キャップ13を貼り付けたディスク状記録媒体12の中心部がカートリッジ本体11Bの下面11bの中央部に形成したターンテーブル進入用丸孔11b1の外周内面に押し付けられている。
これにより、カートリッジ本体11Bの下面11bの中央部に形成したターンテーブル進入用丸孔11b1が、樹脂製キャップ13を貼り付けたディスク状記録媒体12の中心部によって閉蓋されているので、ターンテーブル進入用丸孔11b1から塵埃などがカートリッジ本体11A内に入り込めないようになっている。
この後、図8(b)に示したように、カートリッジ本体11Bの前側面11cを先頭にしてディスクカートリッジ10Bをディスク装置30B(図5)に挿入した時には、右側のシャッタ部材16が後方側(矢印X2方向)にスライドする動作に伴って、板バネ14Bのカム片14fの下に進入していた右側のシャッタ部材16の押し上げ片16eがカム片14fの傾斜面を経由して右側の押し上げ部14d’の裏面に沿って移動することで、右側の押し上げ部14d’が上方に持ち上げられるので、板バネ14Bの押圧部14cがディスク状記録媒体12の中心部に貼り付けた樹脂製キャップ13から離間する。
この際、左側のシャッタ部材15Bはスライドすることなく初期状態を保っているものの、板バネ14B全体が上方に持ち上げられるので板バネ14Bの第1,第2傾斜部14b’,14g及び左側の押し上げ部14iはディスク状記録媒体12の上面12aに接触しない。
これにより、ディスク装置30B(図5)に設けたターンテーブル32がカートリッジ本体11Bの下面11bの中央部に形成したターンテーブル進入用丸孔11b1内に進入し、このターンテーブル32でディスク状記録媒体12の中心孔12cをチャッキングした時に、板バネ14Bの押圧部14cがディスク状記録媒体12の中心部に貼り付けた樹脂製キャップ13に接触することなく、ターンテーブル32と一体にディスク状記録媒体12を回転できるので、一つの光ピックアップ34(図5)で記録又は再生を行うことができる。
一方、ここでの図示を省略するものの、カートリッジ本体11Bの後側面11dを先頭にしてディスクカートリッジ10Bをディスク装置30B(図5)に挿入した時には、左側のシャッタ部材15Bが前方側(矢印X1方向)にスライドする動作に伴って、板バネ14Bのカム片14jの下に進入していた左側のシャッタ部材15Bの押し上げ片15eがカム片14jの傾斜面を経由して左側の押し上げ部14iの裏面に沿って移動することで、左側の押し上げ部14iが上方に持ち上げられるので、板バネ14Bの押圧部14cがディスク状記録媒体12の中心部に貼り付けた樹脂製キャップ13から離間する。
この際、右側のシャッタ部材16はスライドすることなく初期状態を保っているものの、板バネ14B全体が上方に持ち上げられるので板バネ14Bの右側の押し上げ部14d’はディスク状記録媒体12の上面12aに接触しない。
これにより、ディスク装置30B(図5)に設けたターンテーブル32がカートリッジ本体11Bの下面11bの中央部に形成したターンテーブル進入用丸孔11b1内に進入し、このターンテーブル32でディスク状記録媒体12の中心孔12cをチャッキングした時に、板バネ14Bの押圧部14cがディスク状記録媒体12の中心部に貼り付けた樹脂製キャップ13に接触することなく、ターンテーブル32と一体にディスク状記録媒体12を回転できるので、一つの光ピックアップ34(図5)で記録又は再生を行うことができる。
本発明に係る実施例1のディスクカートリッジを上面側から見た斜視図である。 (a),(b)は本発明に係る実施例1のディスクカートリッジを示した上面図,縦断面図である。 本発明に係る実施例1のディスクカートリッジの前後左右を反転させずに摸式的に下面側から見た斜視図である。 本発明に係る実施例1のディスクカートリッジの左右の側面側を断面した断面図であり、(a)は非装着時の状態を示し、(b)はディスク装置への装着時の状態を示した図である。 本発明に係る実施例2のディスクカートリッジを上面側から見た斜視図である。 (a),(b)は本発明に係る実施例2のディスクカートリッジを示した上面図,縦断面図である。 本発明に係る実施例2のディスクカートリッジの前後左右を反転させずに摸式的に下面側から見た斜視図である。 本発明に係る実施例2のディスクカートリッジの左右の側面側を断面した断面図であり、(a)は非装着時の状態を示し、(b)はディスク装置への装着時の状態を示した図である。 従来のディスクカートリッジを示した平面図である。
符号の説明
10A…実施例1のディスクカートリッジ、
10B…実施例2のディスクカートリッジ、
11A…実施例1のカートリッジ本体、
11B…実施例2のカートリッジ本体、
11a…上面、11b…下面、11c…前側面、11d…後側面、
11e…左側面、11f…右側面、
12…ディスク状記録媒体、12a…上面、12b…下面、
12c…中心孔、12d…円形凹部、
13…樹脂製キャップ、
14A…実施例1の板バネ、
14B…実施例2の板バネ、
14a…固着部、14b…傾斜部、14b’…第1傾斜部、14c…押圧部、
14d…左右の押し上げ部、14d’…右側の押し上げ部、
14e,14f…カム片、14g…第2傾斜部、14h…切り込み部、
14i…左側の押し上げ部、14j…カム片、
15A…実施例1の左側のシャッタ部材、
15B…実施例2の左側のシャッタ部材、
15a…上面、15b…側面、15c…下面、
16…実施例1,2の右側のシャッタ部材、
16a…上面、16b…側面、16c…下面、
17A,17B…ラベル、
18A,18B,19…シャッタロック爪、
19A,19B,20…軸、
21A,21B,22…ネジリバネ、
30A,30B…ディスク装置、31…カートリッジ挿脱口、
32…ターンテーブル、33,34…光ピックアップ、
35,36…シャッタロック解除部材。

Claims (1)

  1. 上下の各面と、前後左右の各側面とで略直方形状に形成され、且つ、下面の中央部にターンテーブル進入用孔が形成されていると共に、前記ターンテーブル進入用孔を挟んで前記下面の左右に光ピックアップ進入用開口部が形成されたカートリッジ本体と、
    前記カートリッジ本体の内部空間内に回転可能に収納され、且つ、上面中心部に形成した円形凹部内にキャップを貼り付けて該キャップで前記円形凹部内にある中心孔の上方部位を閉蓋したディスク状記録媒体と、
    前記カートリッジ本体の左右の側面側にスライド可能にそれぞれ設けられ、且つ、前記左右の光ピックアップ進入用開口部を閉蓋するも、ディスク装置への挿入動作に伴って挿入方向とは反対側にそれぞれスライドして前記左右の光ピックアップ進入用開口部を開蓋する左右のシャッタ部材と、
    前記カートリッジ本体内で該カートリッジ本体の上面の内面に一端部が固着され、前記キャップを押圧することで前記ディスク状記録媒体の中心部を前記ターンテーブル進入用孔の外周内面に押し付けて、前記キャップを貼り付けた前記ディスク状記録媒体の中心部で前記ターンテーブル進入用孔を閉蓋するも、前記ディスク装置への挿入動作に伴ってスライドする少なくとも一方のシャッタ部材によって前記キャップから離間する板バネとを備えたことを特徴とするディスクカートリッジ。

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