JP2006260225A - 治工具配備指示装置および治工具配備指示方法 - Google Patents

治工具配備指示装置および治工具配備指示方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 生産設備の生産能率を向上させるための治工具配備指示装置および治工具配備指示方法を提供する。
【解決手段】 複数の生産設備の時系列における生産負荷のばらつきを少なくした治工具配備先情報に基づいて、所定時間単位で算出された治工具の移動作業量を示す情報である治工具移動作業量が、許容移動作業量を超えないような治工具移動指示情報を生成し、治工具移動指示情報に基づいて、治工具を生産設備へ移動させる治工具移動手段に与える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、製造ラインの加工、検査、運搬等を行う生産設備において、生産するワーク固有の治工具が必要とされる生産設備へ、治工具を配備するための治工具配備指示装置および治工具配備指示方法に関するものである。
製造ライン内には、ワーク形状の加工や、ワーク特性の検査、あるいは、ワークの運搬のために、ワーク固有の治工具を必要とする場合がある。ここで、ワークとは、たとえば、半導体ウエハである。たとえば、半導体ウエハ製造ラインにおける露光工程では、レチクルと称する治工具を必要とする。
この治工具は、ガラスプレート上にワーク固有の回路パターンが形成されており、縮小投影露光装置(ステッパー)を用いることで、回路パターンをワークである半導体ウエハに投影、転写を行うものである。また、半導体ウエハ検査ラインにおけるプローブ検査工程では、プローブカードと称する治工具を必要とする。
この治工具には、ワークである半導体ウエハ上に形成されたLSIチップの電気的特性を測定するために、LSIチップの電極部位置に対応するように探針が配置されており、検査装置内部でワークと機械的に接触させて測定を行うものである。これらのレチクルやプローブカードといった治工具は、ワークの生産に必要不可欠な生産資源である。
図44は、ステッパー1901上に仕掛ワーク1902とレチクル1903がセットされている状態の模式図である。
図45は、検査装置2001上に、仕掛ワーク2002とプローブカード2003がセットされている状態の模式図である。
これらの治工具が適切な生産設備に適切なタイミングで準備されていないと、ワークの生産を行うことができなくなる。そのため、治工具の準備を円滑に行うための仕組みが必要となる。
そこで特開平6−268043号公報(特許文献1)に開示されている技術(以下においては、従来技術Aとも称する)では、半導体ウエハ製造ラインにおいて、露光工程の数工程前からワークが露光装置に到着する時刻を予測しておき、次に、該当ワークの露光装置への予測到着時刻に、該当ワークが使用する治工具(レチクル)も露光装置に到着するように、治工具保管棚(レチクル収納棚)から出庫する時刻を予測する。
そして、実時刻が、レチクル出庫予測時刻になったら、該当レチクルをレチクル収納棚から出庫したのちに、該当露光装置に搬送する、というものである。従来技術Aによれば、人の判断を介入させないでタイミングよく治工具の準備が可能となる。
特開平6−268043号公報
ところで、このような治工具を必要とする生産設備において、単一の製品のみを生産するような場合では、1種類の治工具を使用するだけでよい。つまり、生産設備が1台に対して治工具種類も1種類という、1対1の関係になる。
このような場合では、図46で示すように、治工具1101は1台の生産設備1102上に常に設置しておけばよく、治工具の切替に伴う移動は発生しない。
しかし、複数の製品(例えばn種類)を1台の生産設備で生産する場合では、n種類の治工具を切替なくてはならなくなる。つまり、生産設備が1台に対して治工具種類もn種類という、1対nの関係になる。
このような場合では、図47で示すように、1種類の治工具1201については生産設備1202上に設置しておくことができるが、残りのn−1種類の治工具は、この生産設備の近傍の治工具保管棚1203に待避しておくなどの管理が必要となる。
そして、n種類の製品を生産するためには、n回の治工具の切替が発生し、その度に治工具保管棚と生産設備の間を治工具は移動することになる。この治工具の移動には、作業者や自動運搬台車1204などが用いられる。
当然のことであるが、移動回数や、移動距離、移動時間が増加するたびに、治工具を移動する作業者や自動運搬台車の作業負荷は増大する。ただしこの時の移動は、図48で示すように、治工具保管棚1301と生産設備1302との間だけで行われるので、治工具保管棚の位置を生産設備に出来るだけ近い場所に設置するなどの工夫をすれば、移動時間、移動距離は抑制することができ、治工具移動に伴う作業負荷の増大はある程度抑制することができる。
さらに一般的なジョブショップ型の製造ラインでは、同種類の生産設備を複数台(例えば、m台)保有していることがある。これらm台全ての生産設備がそれぞれn種類の製品を生産することができるならば、生産設備がm台に対して治工具種類がn種類という、m対nの関係になる。
そして、これらm台の生産設備でそれぞれn種類ずつの治工具を全て用意しておけば、m×n個の治工具が必要となる。このような場合は、用意する治工具は多くなるものの、それぞれの治工具が使用される生産設備を固定することができるので、1つの治工具が異なる複数の生産設備間を移動することはない。
つまり図49で示すように、治工具保管棚1401と生産設備1402間の移動作業をn×m回行うことになる。前述したのと同様に、治工具保管棚の位置を生産設備に出来るだけ近い場所に設置するなどの工夫をすれば、移動時間、移動距離は抑制することができ、治工具移動に伴う作業負荷の増大はある程度抑制することができる。
ところが近年、顧客の多様なニーズにあわせた製品の多様化とともに、製品シリーズの寿命(新製品の発売開始から需要縮退に伴う生産中止までの需要期間)はますます短くなりつつある。
このため製造ラインでは、個別製品のみでしか使用できない治工具は必要最小限しか持たない傾向にある。何故ならば、潤沢に治工具を準備していても、それらの治工具で生産できる生産期間は短く、たちまち休眠資産になってしまうからである。
つまり、前述のように、m台の生産設備でそれぞれn種類の治工具を保有することは現実的ではない。実際は、治工具の総保有数量はm×n個よりもかなり少ない数となる。
この時、図50で示すように、ある1つの治工具は異なる複数の生産設備間を移動する、つまり治工具を使いまわすことになる。
このことは、設置距離が離れている2台の生産設備の間で同一治工具を使いまわそうとする場合には、それらを運搬する作業者や自動運搬台車1501の移動距離や移動時間は増大することを意味する。
そして、この治工具移動に伴い発生する作業負荷の増大は、治工具保管棚の位置を生産設備に出来るだけ近い場所に設置する工夫するだけでは抑制することができない。何故ならば、治工具保管棚間の移動が発生するためである。
そして、治工具の移動を担う作業者や自動運搬台車の負荷が増大した場合には、タイミングよく治工具を準備することができなくなる。そしてこれにより、仕掛ワークの停滞増加や生産設備の稼動ロスが発生するという問題が生じる。
この問題を図51を用いて、もう少し詳細に説明する。
図51(A)、(B)のグラフは、生産設備A、および生産設備Bにおける将来に亘る時系列上の生産負荷数の推移を表したものであり、横軸に現在時刻を0とした場合の時刻を取り、縦軸に生産負荷数を取っている。
ここで、生産設備の生産負荷数とは、この生産設備で使用される治工具の生産負荷数を合計した値を意味している。
図51(A)中の丸1603で囲まれた部分は、時刻=2において生産設備Aの生産能力1601を超過した生産負荷数があることを示しており、このままでは、時刻=2で生産できない生産負荷は、時刻=3以降で生産されることになる。
すなわち、仕掛ワークが時刻=2から時刻=3にかけて停滞することになる。 一方で、図51(B)中の丸1604で囲まれた部分は、時刻=2において生産設備Bの生産能力1602よりも少ない生産負荷数しかないことを示しており、このままでは、生産設備Bは生産するものが枯渇することになる。
すなわち、生産設備Bでの稼動ロスが発生することになるという問題が生じる。
そこで、治工具の移動が出来るだけ少なくなるように、それぞれの治工具の配備先をできるだけ使用頻度の高い生産設備の最寄の治工具保管棚に決めておき、その治工具保管棚から最寄の生産設備間の移動は生じるものの、治工具保管棚間の移動は極力生じさせないような治工具の配備を実現することが課題となる。
従来技術Aでは、タイミングよく治工具を配備する仕組みを有しているものの、治工具を配備するのに必要な作業負荷の増大を抑制する仕組みを有していない。
本発明は、生産設備の生産能率を向上させるための治工具配備指示装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、生産設備の生産能率を向上させるための治工具配備指示方法を提供することである。
上述の課題を解決するために、この発明のある局面に従うと、被生産物である複数の仕掛ワークと、各仕掛ワークを生産する複数の生産設備と、複数の生産設備の少なくとも1つで必要に応じて使用される複数の治工具と、指示情報に基づいて、複数の治工具のいずれかを複数の生産設備のいずれかへ移動させるための治工具移動手段とを備える製造ラインにおいて、複数の治工具のいずれかを、必要とする生産設備へ移動させるための情報である治工具移動指示情報を治工具移動手段に与える治工具配備指示装置は、複数の生産設備の各々が仕掛ワークを生産するために必要な生産状況情報を取得する生産状況情報取得部と、生産状況情報を記憶する記憶部とを備え、生産状況情報は、複数の仕掛ワークに関する情報と、複数の生産設備に関する情報と、複数の治工具に関する情報と、治工具移動手段に関する情報とを含み、生産状況情報に基づいて、複数の治工具を、現状の配備位置から、複数の生産設備のいずれに配備するかを示す情報であって、複数の生産設備の時系列における生産負荷のばらつきを少なくした治工具配備先情報を算出する治工具配備先情報算出部と、治工具移動手段に対し、現状の配備位置から、治工具配備先情報に基づいた複数の生産設備のいずれかの配備先へ、複数の治工具のいずれかを移動させることによる各治工具の移動作業量を示す情報である治工具移動作業量を、所定時間単位で算出する治工具移動作業量算出部と、所定時間単位で算出された治工具移動作業量が、治工具移動手段に関する情報に基づく所定の許容移動作業量を超えている時間が存在する場合、複数の仕掛ワークに関する情報と、治工具配備先情報とに基づいて、超えている時間が存在しない、治工具移動指示情報を生成する、治工具移動指示情報生成部とをさらに備える。
この発明の他の局面に従うと、被生産物である複数の仕掛ワークと、各仕掛ワークを生産する複数の生産設備と、複数の生産設備の少なくとも1つで必要に応じて使用される複数の治工具と、指示情報に基づいて、複数の治工具のいずれかを複数の生産設備のいずれかへ移動させるための治工具移動手段とを備える製造ラインにおいて、複数の治工具のいずれかを、必要とする生産設備へ移動させるための情報である治工具移動指示情報を治工具移動手段に与える治工具配備指示方法は、複数の生産設備の各々が仕掛ワークを生産するために必要な生産状況情報を取得する工程とを含み、生産状況情報は、複数の仕掛ワークに関する情報と、複数の生産設備に関する情報と、複数の治工具に関する情報と、治工具移動手段に関する情報とを含み、生産状況情報に基づいて、複数の治工具を、現状の配備位置から、複数の生産設備のいずれに配備するかを示す情報であって、複数の生産設備の時系列における生産負荷のばらつきを少なくした治工具配備先情報を算出する工程と、治工具移動手段に対し、現状の配備位置から、治工具配備先情報に基づいた複数の生産設備のいずれかの配備先へ、複数の治工具のいずれかを移動させることによる各治工具の移動作業量を示す情報である治工具移動作業量を、所定時間単位で算出する工程と、所定時間単位で算出された治工具移動作業量が、治工具移動手段に関する情報に基づく所定の許容移動作業量を超えている時間が存在する場合、複数の仕掛ワークに関する情報と、治工具配備先情報とに基づいて、超えている時間が存在しない、治工具移動指示情報を生成する工程とをさらに含む。
本発明に係る治工具配備指示装置は、複数の生産設備の時系列における生産負荷のばらつきを少なくした治工具配備先情報に基づいて、所定時間単位で算出された治工具の移動作業量を示す情報である治工具移動作業量が、許容移動作業量を超えないような治工具移動指示情報を生成し、治工具移動指示情報に基づいて、治工具を生産設備へ移動させる治工具移動手段に与える。
したがって、生産設備の生産能率を向上させることができるという効果を奏する。
本発明に係る治工具配備指示方法は、複数の生産設備の時系列における生産負荷のばらつきを少なくした治工具配備先情報に基づいて、所定時間単位で算出された治工具の移動作業量を示す情報である治工具移動作業量が、許容移動作業量を超えないような治工具移動指示情報を生成し、治工具移動指示情報に基づいて、治工具を生産設備へ移動させる治工具移動手段に与える。
したがって、生産設備の生産能率を向上させることができるという効果を奏する。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、本実施の形態における製造ライン1000を示す。
図1を参照して、製造ライン1000は、治工具配備指示装置500と、被生産物である複数の仕掛ワークからなる仕掛ワーク群201と、それらを生産する生産設備202A,202Bと、生産設備202A,202Bで使用される複数の治工具からなる治工具群203と、生産設備202A,202Bにそれぞれ対応して設けられた、治工具群203を配備するための配備スペース204A,204Bとを備える。なお、生産設備の数は2つに限定されることなく3つ以上であってもよい。また、生産設備202A,202Bは、治工具を配備可能な配備スペースを備えるものであってもよい。この場合、治工具は、生産設備202A,202Bの各々の配備スペースへ配備される。なお、以下においては、生産設備202A,202Bを、それぞれ、設備001,設備002とも称する。治工具配備指示装置500は、生産設備202A,202Bとネットワークで接続されている。
治工具配備指示装置500は、治工具を適切な生産設備または当該生産設備に対応して設けられた配備スペースへ適切なタイミングで配備するための治工具の移動指示情報を、接続された表示装置に表示させる装置である。治工具配備指示装置500の操作は、オペレータ210が行なう。
図2は、本実施の形態における治工具配備指示装置500の内部の構成を示すブロック図である。治工具配備指示装置500は、たとえば、PC(Personal Computer)やワークステーション等のコンピュータである。なお、図2には、説明のために、記録媒体555、生産設備202A,202Bも示している。記録媒体555には、後述する治工具配備指示プログラム180が記録されている。すなわち、治工具配備指示プログラム180は、媒体等に記録されてプログラム製品として流通される。
図2を参照して、治工具配備指示装置500には、表示部530と、マウス542と、キーボード544とが接続される。
表示部530は、オペレータに各種情報を、文字や画像等で表示する機能を有する。表示部530は、治工具配備指示装置500から出力された画像データに基づいた画像を表示する。表示部530は、液晶ディスプレイ(LCD(Liquid Crystal Display))、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、有機ELディスプレイ(Organic Electro luminescence Display)、ドットマトリクス等その他の画像表示方式の表示機器のいずれであってもよい。
マウス542は、オペレータ210が治工具配備指示装置500を操作するためのインターフェースである。キーボード544は、オペレータ210が治工具配備指示装置500を操作するためのインターフェースである。なお、表示部530およびキーボード544は、治工具配備指示装置500の内部に設けられる構成であってもよい。また、マウス542は、たとえば、タッチパッド等として、治工具配備指示装置500の内部に設けられる構成であってもよい。また、治工具配備指示装置500には、ペンタブレットが入力機器として接続されていてもよい。
治工具配備指示装置500は、制御部510と、データ一時記憶部522と、記憶部520と、通信部560と、通信部562と、VDP(Video Display Processor)532と、CGROM(Character Graphic Read Only Memory)534と、VRAM(Video Random Access Memory)536と、入力部540と、記録媒体アクセス部550とを含む。
CGROM534には、フォントデータ、図形データなど、VDP532が、表示部530で表示される画像を生成するための画像データが記憶されている。
記憶部520には、制御部510に後述する処理を行なわせるための治工具配備指示プログラム180、後述する生産状況情報190、その他各種プログラムおよびデータ等が記憶されている。記憶部520は、制御部510によってデータアクセスされる。
記憶部520は、大容量のデータを記憶可能なハードディスクである。なお、記憶部520は、ハードディスクに限定されることなく、電源を供給されなくてもデータを保持可能な媒体(たとえば、フラッシュメモリ)であればよい。
すなわち、記憶部520は、記憶の消去・書き込みを何度でも行えるEPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、電気的に内容を書き換えることができるEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)、紫外線を使って記憶内容の消去・再書き込みを何度でも行えるUV−EPROM(Ultra-Violet Erasable Programmable Read Only Memory)、その他、不揮発的にデータを記憶保持可能な構成を有する回路のいずれであってもよい。
制御部510は、記憶部520に記憶された治工具配備指示プログラム180に従って、治工具配備指示装置500の内部の各機器に対する各種処理や、演算処理等を行なう機能を有する。制御部510は、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、プログラミングすることができるLSI(Large Scale Integration)であるFPGA(Field Programmable Gate Array)、特定の用途のために設計、製造される集積回路であるASIC(Application Specific Integrated Circuit)、その他の演算機能を有する回路のいずれであってもよい。
また、制御部510は、記憶部520に記憶された治工具配備指示プログラム180に従って、VDP532に対し、画像を生成させ、当該画像を表示部530に表示させる指示(以下においては、「描画指示」とも称する)をだす。
VDP532は表示部530と接続されている。VDP532は、制御部510からの描画指示に応じて、CGROM534から必要な画像データを読出し、VRAM536を利用して画像を生成する。そして、VDP532は、VRAM536に記憶された画像データを読出し、表示部530に、当該画像データに基づく画像を表示させる。
VRAM536は、VDP532が生成した画像を一時的に記憶する機能を有する。
データ一時記憶部522は、制御部510によってデータアクセスされ、一時的にデータを記憶するワークメモリとして使用される。
データ一時記憶部522は、データを一時的に記憶可能なRAM(Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SDRAM(Synchronous DRAM)、ダブルデータレートモードという高速なデータ転送機能を持ったSDRAMであるDDR−SDRAM(Double Data Rate SDRAM)、Rambus社が開発した高速インターフェース技術を採用したDRAMであるRDRAM(Rambus Dynamic Random Access Memory)、Direct−RDRAM(Direct Rambus Dynamic Random Access Memory)、その他、データを揮発的に記憶保持可能な構成を有する回路のいずれであってもよい。
入力部540には、マウス542と、キーボード544とが接続されている。ユーザは、マウス542またはキーボード544を利用して、治工具配備指示装置500に指示を与える。マウス542またはキーボード544からの入力指示は、入力部540を介して制御部510に伝達される。制御部510は、入力部540からの入力指示に基づいて所定の処理を行なう。
記録媒体アクセス部550は、治工具配備指示プログラム180が記録された記録媒体555から、治工具配備指示プログラム180を読出す機能を有する。記録媒体555に記憶されている治工具配備指示プログラム180は、制御部510の動作(インストール処理)により、記録媒体アクセス部550から読み出され、記憶部520に記憶される。
このインストール処理用プログラムは、予め、記憶部520に格納されており、インストール処理は、制御部510が、インストール処理用プログラムに基づいて行なう。
なお、記憶部520には、治工具配備指示プログラム180がインストールされていなくてもよい。この場合、制御部510は、記録媒体アクセス部550を介して、記録媒体555に記憶された治工具配備指示プログラム180を読み出して、治工具配備指示プログラム180に基づいた所定の処理を行なう。
記録媒体555は、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto Optical Disk)、フロッピー(登録商標)ディスク、CF(Compact Flash) カード、SM(Smart Media(登録商標))、MMC(Multi Media Card)、SD(Secure Digital)メモリーカード、メモリースティック(登録商標)、xDピクチャーカードおよびUSBメモリ、磁気テープ、その他不揮発性メモリのいずれであってもよい。
通信部560は、制御部510とデータの授受を行なう。また、通信部560は、生産設備202A,202Bと有線または無線で、データの授受を行なう。
制御部510は、通信部560を介して、生産設備202A,202Bを制御するための制御データを送信する。また、制御部510は、生産設備202A,202Bから、通信部560を介して、送信した制御データに応じたデータを受信する。
通信部560は、USB(Universal Serial Bus)1.1、USB2.0、その他シリアル転送を行なう通信用インターフェースのいずれであってもよい。また、通信部560は、イーサネット(登録商標)を利用した通信用インターフェースであってもよい。また、通信部560は、セントロニクス仕様、IEEE1284(Institute of Electrical and Electronic Engineers 1284)、その他パラレル転送を行なう通信用インターフェースのいずれであってもよい。また、通信部560は、IEEE1394、その他SCSI規格を利用した通信用インターフェースのいずれであってもよい。
また、通信部560は、無線LANの規格であるIEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、その他無線技術を利用してデータ通信を行なう通信用インターフェースのいずれであってもよい。
通信部562は、制御部510と、データの授受を行なう。通信部562は、通信部560と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
通信部610は、通信部562およびネットワーク620とデータの授受を行なう。ネットワーク150は、インターネットなどの外部のネットワークである。通信部610は、イーサネット(登録商標)を利用した通信用インターフェース(たとえば、ルータ)である。また、通信部610と、ネットワーク150とは、無線または有線でデータの授受を行なう。当該有線は、たとえば、電話線、光ファイバケーブル等である。
したがって、本実施の形態における治工具配備指示装置500は、ネットワーク150から、通信部610および通信部562を介して、プログラムをダウンロード処理を行ない、記憶部520に格納することもできる。この場合、当該ダウンロードしたプログラムは、治工具配備指示プログラム180である。
制御部510は、ネットワーク150からダウンロードしたプログラム(治工具配備指示プログラム180)に従って、所定の処理を行なう。このダウンロード用プログラムは、予め、記憶部520に格納されており、ダウンロード処理は、制御部510が、ダウンロード用プログラムに基づいて行なう。
以上の構成の治工具配備指示装置500が、表示部530に治工具の移動指示情報を表示させる処理を行なう。オペレータ211は、表示部530に表示された治工具の移動指示情報に基づいて、治工具を適切な生産設備または当該生産設備に対応して設けられた配備スペースへ移動させる。
治工具配備指示プログラム180は、治工具毎の将来に亘る一定期間の基準的な配備先情報を計算する処理と、治工具の移動指示情報を生成する処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
再び、図1を参照して、オペレータ210は、マウス542またはキーボード544等の入力装置を利用して、治工具配備指示装置500に生産状況情報190を入力する。なお、治工具配備指示装置500は、ネットワークを介して、リアルタイムに、生産設備202A,202Bが正常に動作しているか否かを示す最新の設備稼働状態情報を取得する。また、治工具配備指示装置500は、ネットワークを介して、生産設備202A,202Bから、対応する配備スペースの空き情報もリアルタイムに取得する。
図3は、生産状況情報190に含まれる情報を示す図である。
図3を参照して、生産状況情報190は、仕掛ワーク群に関する情報191と、生産設備群に関する情報192と、治工具群に関する情報193と、配備スペース群に関する情報194と、治工具の移動手段に関する情報195とを含む。
図4は、生産状況情報190に含まれる各情報の一例を示した図である。
図4(A)は、仕掛ワーク群に関する情報191の一例を示した図である。
仕掛ワーク群に関する情報191は、一例として、各仕掛ワークの固有番号(以下においては、IDとも称する)に対応付けられた、対象とする生産設備群へ到着する予定時刻、使用する治工具名、および生産時間等の情報を有する。
図4(B)は、生産設備群に関する情報192の一例を示した図である。
生産設備群に関する情報192は、一例として、生産設備ID、該生産設備における稼動状態、すなわち、「使用可」「使用不可」などの情報等を有する。
図4(C)は、治工具群に関する情報193の一例を示した図である。
治工具群に関する情報193は、一例として、治工具名、保有治工具数等の情報を有する。また、治工具群に関する情報193は、各治工具が、配置されている生産設備(たとえば、設備001,設備002等)の情報も有する。
図4(D)は、配備スペース群に関する情報194の一例を示した図である。
配備スペース群に関する情報194は、一例として、配備スペースID、最寄生産設備等の情報を有する。
図4(E)は、治工具の移動手段に関する情報195の一例を示した図である。
治工具の移動手段に関する情報195は、一例として、移動手段ID、単位時間当たりの許容移動作業量等の情報を有する。
このように、数多ある生産状況を示す情報の中でも、利用するデータ種類、データ項目を絞り込むことで数少ないデータ量で生産状況情報を表現することができる。
再び、図1および図2を参照して、オペレータ210により入力された生産状況情報190は、制御部510が、記憶部520に記憶させる。
オペレータ211は、表示部530に表示された治工具の移動指示情報に基づいて、生産設備202A,202Bまたは生産設備202A,202Bにそれぞれ対応して設けられた配備スペース群204A,204Bのうちの必要な場所へ、治工具を手作業で運搬する。以下において使用する「生産設備」は、治工具の配備スペースを有するものであるとする。したがって、「治工具を生産設備へ移動させる」ということは、「治工具を生産設備に対応して設けられた配備スペースへ移動させる」ということとする。
図5は、治工具の移動指示情報の一例を示した図である。
図5を参照して、治工具の移動指示情報は、一例として、治工具名、現状配備先、移動先、移動予定時刻、移動手段ID等の情報を有する。
移動手段IDは、階間の移動に運搬リフトを使用する場合、運搬リフトのID
を示す。また、移動手段IDは、同一作業場内の移動に自動搬送車を使用する場合、自動搬送車のIDを示す。なお、移動手段IDは、作業者(人)を特定するIDであってもよい。
このように、種類の異なる複数のリソースを移動手段として登録することが可能であるため、柔軟な治工具の移動指示を行なうことができる。
本実施の形態では、以下の処理が行われる。
図6は、本実施の形態における大まかな処理の流れを示すフローチャートである。
図6を参照して、ステップS1000では、生産状況情報取得処理が行われる。ステップS1000の処理が終了すると、ステップS1200に進む。
ステップS1200では、治工具配備先計算処理が行なわれる。ステップS1200の処理が終了すると、ステップS1400に進む。
ステップS1400では、治工具移動指示情報算出処理が行なわれる。そして、本実施の形態の処理は終了する。
生産状況情報取得処理では、前述したように、オペレータ210が、マウス542またはキーボード544等の入力装置を利用して、治工具配備指示装置500に生産状況情報190を入力する。制御部510は、入力された生産状況情報190を記憶部520に記憶させる。
なお、前述したように、生産状況情報190には、仕掛ワーク群に関する情報191と、生産設備群に関する情報192と、治工具群に関する情報193と、配備スペース群に関する情報194と、治工具の移動手段に関する情報195とが含まれる。
治工具配備先計算処理は、治工具を使用して生産する生産設備における将来に亘る一定期間の生産負荷を平準化するように配備先を計算する処理である。
次に、治工具配備先計算処理について説明する。
図7は、治工具配備先計算処理のフローチャートである。
図7を参照して、ステップS120では、治工具毎の時刻別生産負荷値を計算する時刻別生産負荷値算出処理が行なわれる。時刻別生産負荷値算出処理では、制御部510が、記憶部520から、仕掛ワーク群に関する情報191と、治工具群に関する情報193とを読み出す。
次に、制御部510は、読み出した仕掛ワーク群に関する情報191の、治工具が生産設備へ到着する到着予定時刻情報と、生産設備における生産時間とに基づいて治工具毎の時刻別生産負荷値を計算する。
具体的には、制御部510は、仕掛ワーク群に関する情報191から、仕掛ワークID毎に、対象とする生産設備へ治工具が到着する到着予定時刻情報、使用する治工具名および生産時間の情報を取得する。
たとえば、「ロット001」、「ロット002」、「ロット003」、「ロット004」の4ロットの仕掛ワークが存在する場合、制御部510は、以下の情報を取得する。
ロット001については、制御部510は、たとえば、到着予定時刻が「2004年6月1日0時」という情報と、使用する治工具が「治工具001」という情報と、生産時間が「60分」という情報とを取得する。
ロット002については、制御部510は、たとえば、到着予定時刻が「2004年6月1日1時」という情報と、使用する治工具が「治工具002」という情報と、生産時間が「30分」という情報とを取得する。
ロット003については、制御部510は、たとえば、到着予定時刻が「2004年6月1日2時」という情報と、使用する治工具が「治工具001」という情報と、生産時間が「50分」という情報とを取得する。
ロット004については、制御部510は、たとえば、到着予定時刻が「2004年6月1日1時」という情報と、使用する治工具が「治工具002」という情報と、生産時間が「30分」という情報とを取得する。
治工具毎の将来に亘る時系列上の時刻別生産負荷数は、各仕掛ワークの生産設備へ到着する予定時刻に生産時間を積上げて、それを治工具毎に集計することで得られる。
治工具毎の将来に亘る時系列上の時刻別生産負荷数は、これら仕掛ワークの各生産設備へ到着する予定時刻毎に生産時間を積上げて、それを治工具毎に集計することで得られる。
制御部510は、ロット001〜004の各々に対応する情報を取得し、当該取得した情報に基づいて、治工具毎の将来に亘る時系列上の時刻別生産負荷値を算出する。以下においては、治工具毎の将来に亘る時系列上の時刻別生産負荷値を示すデータを治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルとも称する。なお、以下においては、治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルの各治工具に対応する情報を、治工具毎時刻別生産負荷値情報とも称する。
図8は、一例としての治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルT100を示す図である。
図8を参照して、治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルT100により、治工具毎に、いつから、どれぐらいの期間使用されるかが分かる。
なお、読み出した治工具群に関する情報193により、保有治工具数が複数ある場合、つまり同一治工具を複数保有している場合には、治工具毎時刻別生産負荷値情報も複数になる。
たとえば、「治工具002」が2つの同一の治工具を持つ場合には、制御部510は、治工具名を「治工具002−1」と「治工具002−2」とし、「治工具002−1」および「治工具002−2」の各々に対応する治工具毎時刻別生産負荷値情報を算出する。
以上のステップS100の処理では、仕掛ワークの各生産設備へ到着する予定時刻を治工具名毎に集計するだけであるので、短時間で計算することができる。
再び、図7を参照して、ステップS120の処理の後、ステップS140に進む。
ステップS140では、治工具配備先情報算出処理が行なわれる。治工具配備先情報算出処理では、生産設備毎の時系列上の生産負荷のばらつきが少なくなるような処理が行われる。ここで、生産設備毎の時系列上の生産負荷は、各生産設備に対応する治工具毎時刻別生産負荷値情報の和で表現できる。つまり、生産設備毎の将来に亘る時系列上の生産負荷を平準化するためには、この生産設備で使用する治工具毎の治工具毎時刻別生産負荷値情報の和のばらつきを小さくするような組合せを決定することとなる。
各生産設備に対応する治工具毎時刻別生産負荷値情報の和は、治工具が使用可能な生産設備毎に治工具毎時刻別生産負荷値情報を集計した値である。
制御部510は、記憶部520から、生産設備群に関する情報192を読み出す。このとき、ステップS120により算出された治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルが以下のような場合であるとする。
図9は、一例としての治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルT120を示す図である。
図9を参照して、治工具毎時刻別生産負荷値情報が、たとえば、治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルT120に示される情報であるとする。
また、治工具001〜004の全てが、「生産設備001」および「生産設備002」で使用可能であるとする。
この場合、治工具の生産設備への配備の組合せは、「全ての治工具を生産設備001」という極端な場合も含めて「2の4乗」通り存在する。
ただしここで、生産設備群に関する情報192により取得される、生産設備毎の稼動状態が「使用不可」の生産設備については、生産に寄与する設備ではない。したがって、「生産設備001」および「生産設備002」以外の生産設備への配備は考慮しなくてもよい。
具体的には、取得した生産設備群に関する情報192により、「生産設備001」が「使用不可」であれば、「生産設備001」に治工具を配備することは意味がなくなる。この場合「生産設備002」に全ての治工具を配備することになる。このように生産設備群の情報を入手し、配備の必要のない生産設備を控除した後に、生産設備毎の使用治工具の組合せを列挙する。
図10は、生産設備毎の使用治工具の組合せの一例である。
図10(A)は、治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルT120に基づいて、生産設備001に治工具001および治工具003を配備した例である。
図10(B)は、治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルT120に基づいて、生産設備002に治工具002および治工具004を配備した例である。
図10(A)を参照して、この組合せ例では、治工具毎時刻別生産負荷値情報が生産設備001の時刻t3で生産負荷が大きく偏ってしまう。
図11は、生産設備毎の使用治工具の組合せの一例である。
図11(A)は、治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルT120に基づいて、生産設備001に治工具001および治工具002を配備した例である。
図11(B)は、治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルT120に基づいて、生産設備002に治工具003および治工具004を配備した例である。
図11(A),図11(B)を参照して、この組合せ例では、生産負荷の平準化度合いが比較的良好である。
このように、治工具の組合せ方の違いによって、生産設備毎の生産負荷の平準化度合いは、大きく変化することになる。そこで、このような生産設備毎の使用治工具の組合せ方の中から、最も生産負荷の平準化度合いの良い組合せを選択することが望ましい。
そして、生産設備毎の使用治工具の組合せが決定した後に、配備スペース群に関する情報194より、各生産設備にとっての最寄配備先スペースを検索し、各治工具をどの配備スペースに配備すべきかが決定される。
しかしながら、この方法では、以下の点で効率的ではない。
(1)生産設備数および、治工具数の増加に伴い、組合せの数は膨大になり、全ての場合を計算するには、多くの時間を要する。
(2)多くの時間を費やし、最も平準化度合いの良い組合せを計算できたとしても、その治工具配備を実現するためには、多くの治工具移動が発生する可能性がある。つまり、現状の治工具配備状態から、大きくかけ離れた配備状態を指示することもある。
(3)多くの時間を費やし、さらに多くの作業量を費やし、最も平準化度合いの良い治工具配備状態を作り出したとしても、突発的な設備トラブル等の予期せぬ事態により、予測通りにはならないことがある。その場合、治工具の配備状態は再度見直されることになる。
つまり、生産負荷の平準化度合いが良好な組合せを少ない検索時間で検索できること、さらには、現状の治工具配備状態からかけ離れた治工具配備状態を指示しないようにする必要がある。
そこで、前述の問題点を解決した生産設備毎の使用治工具の組合せ方の中から、最も生産負荷の平準化度合いの良い組合せを選択する治工具配備先情報算出処理について説明する。なお、以下に説明する治工具配備先情報算出処理では、治工具は、一例として、治工具001〜003の3つであるとし、使用可能な設備は、たとえば、設備001,設備002の2つであるとする。
図12は、治工具配備先情報算出処理のフローチャートである。
図12を参照して、ステップS141では、制御部510が、記憶部520に記憶されている治工具群に関する情報193を読み出し、各治工具が現在どの生産設備に配置されているかを示す情報を取得する。そして、制御部510は、治工具配備状態組合せリストを作成する。
図13は、一例としての治工具配備状態組合せリスト290を示す図である。
図13を参照して、治工具配備状態組合せリスト290は、複数の治工具配備データ290.1〜290.nから構成される。
1つの治工具配備データは、使用可能な治工具(たとえば、治工具001〜003)の各々に対し、現状の配備されている設備と、配備先の設備(基準配備先)とを対応づけたデータである。なお、治工具配備データ290.1〜290.nの各々における治工具の基準配備先の設備の組み合わせは、使用可能な治工具(たとえば、治工具001〜003)の各々に対し、重複しない組み合わせとなるようにする。
治工具配備データ290.1〜290.nの各々は、治工具001〜003の各々に対し、現状配備されている設備と、配備先の設備(基準配備先)との組合せが重複しないように設定されたデータである。すなわち、治工具配備データ290.1のデータと同じデータは、治工具配備データ290.2〜290.nの中には存在しない。
なお、治工具配備データ290.1〜290.nのうちの1番目のデータである治工具配備データ290.1は、各治工具において、現状の配備されている設備と、配備先の設備とが同じであることを示すデータである。すなわち、この組合せでは、治工具001〜003の移動はないことになる。
また、たとえば、治工具配備データ290.kの、治工具003は、現状の配備されている設備と、配備先の設備とが異なる。すなわち、この組合せでは、治工具003の移動はあることになる。
再び、図12を参照して、ステップS141の処理が終了すると、ステップS142に進む。
ステップS142では、制御部510が、治工具配備状態組合せリスト290に対し、各治工具配備データ内で、基準配備先でデータをソートした治工具配備状態組合せソートリスト290Aを生成する。制御部510は、生成した治工具配備状態組合せソートリスト290Aを記憶部520に記憶させる。
図14は、一例としての治工具配備状態組合せソートリスト290Aを示す図である。
図14を参照して、治工具配備状態組合せソートリスト290Aは、複数の治工具配備データ290.1A〜290.nAから構成される。
再び、図12を参照して、ステップS142の処理が終了すると、ステップS143に進む。
ステップS143では、制御部510が、記憶部520に記憶された治工具配備状態組合せソートリスト290Aから、s番目の治工具配備データを読み出すためのカウンタsを“1”に設定する。その後、ステップS144に進む。
ステップS144では、治工具配備データ内の生産設備毎にデータを計算するためのカウンタpを“1”に設定する。その後、ステップS145に進む。
ステップS145では、制御部510が、治工具配備状態組合せソートリスト290Aから、s番目の治工具配備データを読み出す。その後、ステップS145Aに進む。
ステップS145Aでは、制御部510が、変数Xに0を設定する。その後、ステップS145Bに進む。
ステップS145Bでは、制御部510が、設備00pの生産負荷を計算する。たとえば、p=1で、ステップS145で読み出されたデータが、治工具配備データ290.2Aであるとする。
この場合、制御部510は、治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルT120に基づいて、設備001における、時刻毎の、生産負荷を2乗して、加算し、当該加算した値の、平方根を計算する。
たとえば、治工具配備データ290.2Aは、設備001で治工具001,002,003が使用されることを示すデータである。したがって、治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルT120の時刻t1における、治工具001,002,003のそれぞれの負荷のデータである、“60”,“0”,“0”をそれぞれ2乗して加算する。また、治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルT120の時刻t2における、治工具001,002,003のそれぞれの負荷のデータである、“0”,“60”,“60”をそれぞれ2乗して、時刻t1の計算値に対し、加算する。このような処理を繰返し、最後に、加算したデータの平方根をとる。以下においては、当該平方根の値を、設備の負荷標準偏差とも称する。その後、ステップS145Cに進む。
ステップS145Cでは、制御部510が、ステップS145Bで計算された設備の負荷標準偏差を変数Xに加算する。その後、ステップS145Dに進む。
ステップS145Dでは、制御部510が、カウンタpを1インクリメントする。その後、ステップS145Eに進む。
ステップS145Eでは、制御部510が、カウンタpの値が設備数よりも多いか否かを判定する。ここで、設備数とは、設備の数である。この場合、設備は、設備001,002の2つなので、設備数は2となる。
ステップS145Eにおいて、YESならば、ステップS146に進む。一方、ステップS145Eにおいて、NOならば、再度、ステップS145Bに進む。
再度、ステップS145Bに進むと、設備002の負荷標準偏差が、前述したのと同様に計算される。
ステップS146では、制御部510が、Xの値が変数Zより小さいか否かを判定する。なお、変数Zの初期値は、初めてステップS146の処理が行なわれる場合、Z>Xを必ず満たすような値に設定される。したがって、変数Zの初期値は、たとえば“1000000”に設定されている。ステップS146において、YESならば、S146Aに進む。一方、ステップS146において、NOならば、ステップS147に進む。
ステップS146Aでは、制御部510が、変数Zに変数Xの値を代入する。すなわち、ステップS146,S146Aの処理が繰り返されることにより、変数Zは、治工具配備データに基づく、各設備の負荷標準偏差の和の最小値となる。その後、ステップS146Bに進む。
ステップS146Bでは、制御部510が、ステップS146Aの処理においてXに設定された値を算出する元となったデータ(治工具配備データ)を記憶部520に記憶させる。なお、Xに設定された値を算出する元となった治工具配備データが既に記憶されている場合は、データを上書き記憶させる。その後、ステップS147に進む。
ステップS147では、制御部510が、sを1インクリメントする。その後、ステップS148に進む。
ステップS148では、制御部510が、カウンタsの値が治工具配備状態組合せソートリスト290Aのデータ数nより大きいか否かを判定する。ステップS148において、YESならば、ステップS149に進む。一方、ステップS148において、NOならば、再度、ステップS144の処理が行なわれる。
ステップS149では、制御部510は、記憶部520に記憶された治工具配備データに基づいて治工具配備先情報を算出する。当該治工具配備先情報が、最も生産負荷の平準化度合いの良い組合せの情報となる。
すなわち、このようにして求められた組合せの情報は、治工具を使用して生産する生産設備における将来に亘る一定期間の生産負荷を平準化するような治工具の移動が発生しにくい治工具配備を実現することができるという効果を奏する。
図15は、一例としての治工具配備先情報300を示す図である。
そして、制御部520は、算出した治工具配備先情報を記憶部520に記憶させる。以上により、この治工具配備先情報算出処理は終了し、図7の治工具配備先計算処理に戻る。そして、この治工具配備先計算処理は終了し、図6のステップS1200の次のステップS1400に進む。
ステップS1400では、前述の治工具の移動指示情報を算出する治工具移動指示情報算出処理が行なわれる。
図16は、治工具移動指示情報算出処理のフローチャートである。
図16を参照して、ステップS300では、治工具移動予定時刻算出処理が行なわれる。
図17は、治工具移動予定時刻算出処理のフローチャートである。
図17を算出して、ステップS301では、制御部510が、記憶部520から、治工具配備先情報を読出す。当該治工具配備先情報は、一例として、治工具配備先情報300であるとする。その後、ステップS302に進む。
ステップS302では、制御部510が、治工具配備先情報300に基づいて、移動が必要な治工具の情報を抽出する。以下においては、移動が必要な治工具の情報を移動必要治工具情報とも称する。抽出された移動必要治工具情報は、「治工具001を設備001から設備002」へ移動する指示情報と、「治工具003を設備002から設備001」へ移動する指示情報とがある。治工具配備先情報300には、「治工具002」については、既に基準となる配備先に移動が済んでいるため、移動指示の対象とはなっていない。
図18は、移動必要治工具情報300Aを示す図である。
治工具の基準的な配備先は、生産設備にとって将来に亘る一定期間の生産負荷を平準化する効果があるため、「治工具001」と「治工具003」の両方を速やかに、基準的な配備先へ移動することが望ましい。
しかし、この例でも示すように、移動指示の対象となる治工具が複数ある場合、それらを一斉に移動させるには多くの労力が必要となるため、移動のタイミングに時差を設けて移動作業を行う必要がある。
そこで、以下の処理において、いつまでに治工具の移動を完了させる必要があるかを示す情報を算出する。以下においては、当該情報を治工具移動予定時刻情報とも称する。
再び、図17を参照して、ステップS302の処理の後、ステップS303に進む。
ステップS303では、仕掛ワーク進捗管理情報生成処理が行なわれる。仕掛ワーク進捗管理情報生成処理では、制御部510が、記憶部520から仕掛ワーク群に関する情報191を読出し、仕掛ワーク群に関する情報191から、生産時間の情報以外の情報である仕掛ワーク進捗管理情報191Aを取得する。
図19は、一例としての仕掛ワーク進捗管理情報191Aを示す図である。
再び、図17を参照して、ステップS303の処理の後、ステップS304に進む。ステップS304では、治工具移動予定時刻情報算出処理が行なわれる。治工具移動予定時刻情報算出処理では、制御部510が、仕掛ワーク進捗管理情報191Aおよび移動必要治工具情報300Aに基づいて、時系列に使用する治工具と、当該治工具に対応する情報を示す治工具移動予定時刻情報を算出する。制御部510は、算出した治工具移動予定時刻情報を記憶部520に記憶させる。
図20は、一例としての治工具移動予定時刻情報310を示す図である。
図20を参照して、例えば「治工具003」を使用する「ロット001」へは、「2004/6/1 00:01」までに治工具003の移動を完了させておく必要がある。また「治工具001」を使用する「ロット002」は「2004/6/1 10:54」までに治工具001の移動を完了させておく必要がある。なお、本実施の形態においては、移動手段は、移動手段001の1つであるとして説明する。したがって、治工具移動予定時刻情報310に示される、治工具003を設備002から設備001へ移動させるのは、移動手段001となる。
なお、移動手段は、1つに限定されることなく、2つ以上であってもよい。
再び、図17を参照して、ステップS304の処理が終了すると、この治工具移動予定時刻算出処理は終了し、図16の治工具移動指示情報算出処理に戻り、ステップS300の次のステップS310に進む。
ステップS310では、治工具移動作業量算出処理が行なわれる。
図21は、治工具移動作業量算出処理を説明するための図である。
図21を参照して、治工具移動作業量算出処理では、制御部510が、算出した治工具移動予定時刻情報310から将来に亘る時間系列上のどの時点でどれ位の移動作業量が発生するかを予測し、各移動手段の治工具移動作業量を計算する。当該計算は、制御部510が、図21のように、治工具の移動作業量を将来に亘る時系列上に移動回数を山積みしていくことで行なう。以上の処理により、制御部510は、以下のような移動手段ID別の時間帯別の移動回数を示す治工具移動作業量情報を算出する。そして、制御部510は、治工具移動作業量情報を記憶部520に記憶させる。
図22は、一例としての治工具移動作業量情報320を示す図である。
再び、図16を参照して、ステップS310の処理が終了すると、ステップS320に進む。
ステップS320では、治工具移動指示情報最終決定処理が行なわれる。
図23は、治工具移動指示情報最終決定処理のフローチャートである。
図23を参照して、ステップS321では、制御部510が、記憶部520から、治工具の移動手段に関する情報195(図4(E)参照)と、治工具移動作業量情報320と、治工具移動予定時刻情報310とを読み出す。その後、ステップS322に進む。
ステップS322では、制御部510が、治工具移動作業量情報320における治工具移動手段毎の時系列上の移動作業量と、治工具の移動手段に関する情報195から取得した各治工具移動手段毎の単位時間当たりの許容移動作業量とを比較する。具体的には、制御部510は、治工具移動手段毎の時系列上の移動作業量が、対応する治工具移動手段の許容移動作業量を超えているか否かを判定する。
ステップS322において、YESならば、ステップS323に進む。
一方、ステップS322において、NOならば、ステップS322Aに進む。
たとえば、治工具移動作業量情報320から、移動手段001は、10時〜11時までの1時間の間に移動作業を6回行なう。しかし、治工具の移動手段に関する情報195から、移動手段001の1時間の許容移動作業量は、2回である。したがって、この場合、ステップS322の処理では、YESに該当する。
ステップS322Aでは、制御部510が、読み出した治工具移動予定時刻情報310に基づいて、治工具移動予定時刻、治工具移動先、治工具移動手段の各情報を変更せずに治工具の移動指示情報を生成する。制御部510は、生成した治工具の移動指示情報を記憶部520に記憶させる。
図24は、一例としての治工具の移動指示情報390を示した図である。
再び、図23を参照して、ステップS322Aの処理が終了すると、この治工具移動指示情報最終決定処理は終了し、図16の治工具移動指示情報算出処理に戻り、ステップS320の次のステップS330に進む。
ステップS330では、制御部510が、記憶部520から、治工具の移動指示情報390を読み出して、表示部510に表示させる。その後、この治工具移動指示情報算出処理も終了し、図6の処理に戻り、本実施の形態の処理は終了する。
再び、図23を参照して、ステップS323では、代替移動手段があるか否かが判定される。具体的には、制御部510が、他の治工具移動手段に治工具移動作業量の余裕があるか否かを検索する。
図25は、治工具の代替移動手段が存在する場合の図を示している。
図25(A)は、時系列における移動手段002の作業量を示している。
図25(B)は、時系列における移動手段001の作業量を示している。
この場合、時刻2:00において、移動手段001の作業量は、許容量を超えているので、許容量を超えた分の作業量を、移動手段002に代替してもらう。すなわち、この場合、移動手段002が、移動手段001の代替移動手段となる。
再び、図23を参照して、ステップS323において、YESならば、ステップS323Aに進む。一方、ステップS323において、NOならば、ステップS324に進む。
ステップS323Aでは、制御部510が、読み出した治工具移動予定時刻情報310に基づいて、作業量が許容移動作業量を超過した時刻の移動手段を、代替移動手段に変更した治工具の移動指示情報390を生成する。制御部510は、生成した治工具の移動指示情報390を記憶部520に記憶させる。
ステップS323Aの処理が終了すると、この治工具移動指示情報最終決定処理は終了し、図16の治工具移動指示情報算出処理に戻り、ステップS320の次の前述したステップS330に進む。ステップS330では、制御部510が、記憶部520から、治工具の移動指示情報390を読み出して、表示部510に表示させる。その後、この治工具移動指示情報算出処理も終了し、図6の処理に戻り、本実施の形態の処理は終了する。
ステップS324では、制御部510が、治工具の移動作業量の前倒しが可能か否かを判定する。
図26は、治工具の移動作業量の前倒しが可能な状態の図である。
図26を参照して、制御部510は、時刻2:00において、治工具の移動作業量は、許容移動作業量を超えているので、許容移動作業量を超えた分の作業量を、治工具移動予定時刻(2:00)より以前に設定(前倒し)する。
再び、図23を参照して、ステップS324でYESならば、ステップS324Aに進む。一方、ステップS324でNOならば、ステップS325に進む。
ステップS324Aでは、制御部510が、読み出した治工具移動予定時刻情報310に基づいて、前述したように治工具移動予定時刻を前倒しに変更した治工具の移動指示情報390を生成する。制御部510は、生成した治工具の移動指示情報390を記憶部520に記憶させる。
ステップS324Aの処理が終了すると、この治工具移動指示情報最終決定処理は終了し、図16の治工具移動指示情報算出処理に戻り、ステップS320の次の前述したステップS330に進む。ステップS330では、制御部510が、記憶部520から、治工具の移動指示情報390を読み出して、表示部510に表示させる。その後、この治工具移動指示情報算出処理も終了し、図6の処理に戻り、本実施の形態の処理は終了する。
ステップS325では、制御部510が、ネットワークを介して、最新の設備稼働状態情報を取得する。最新の設備稼働状態情報は、ネットワークで接続された生産設備の稼動状態を示す情報である。制御部510は、取得した最新の設備稼働状態情報により、ネットワークで接続された生産設備の状態を知ることができる。
図27は、一例としての最新の設備稼働状態情報340を示す図である。
図27を参照して、最新の設備稼働状態情報340では、「設備002」は故障中であり、移動先が「設備002」となっている治工具を早急に移動させる必要がない。つまり、図20の治工具移動予定時刻情報310より「治工具001」の移動を早急に実施する必要はない。何故ならば、移動させたとしても、生産設備自体が稼動していないためである。
再び、図23を参照して、ステップS325の処理の後、ステップS326に進む。
ステップS326では、制御部510が、移動作業量の後倒しが可能か否かを判定する。具体的には、制御部510は、取得した最新の設備稼働状態情報340から、移動先設備の稼働状態を確認し、早急に移動させなくてもよい治工具があるか否かを判定する。
ステップS326において、YESならば、ステップS326Aに進む。一方、ステップS326において、NOならば、ステップS327に進む。
ステップS326Aでは、制御部510が、読み出した治工具移動予定時刻情報310に基づいて、治工具移動予定時刻を後倒しに変更した治工具の移動指示情報390を生成する。制御部510は、生成した治工具の移動指示情報390を記憶部520に記憶させる。
ステップS323Aの処理が終了すると、この治工具移動指示情報最終決定処理は終了し、図16の治工具移動指示情報算出処理に戻り、ステップS320の次の前述したステップS330に進む。ステップS330では、制御部510が、記憶部520から、治工具の移動指示情報390を読み出して、表示部510に表示させる。その後、この治工具移動指示情報算出処理も終了し、図6の処理に戻り、本実施の形態の処理は終了する。
ステップS327では、制御部510が、治工具の代替移動先があるか否かを判定する。治工具の代替移動先は、たとえば、治工具移動手段の移動作業量が少なくて済むような治工具配備スペースである。
この代替移動先は、基準となる治工具配備先とは異なるため、緊急退避的な処置となる。治工具移動手段の移動作業量が許容移動作業量内に収まるタイミングで再び、治工具移動手段の移動指示がでることになる。
ステップS327において、YESならば、ステップS327Aに進む。一方、ステップS327において、NOならば、前述した図7のステップS140の処理に戻り、再度、基準的な治工具配備先情報を再計算することとなる。
ステップS327Aでは、制御部510が、読み出した治工具移動予定時刻情報310に基づいて、治工具移動先を代替移動先に変更した治工具の移動指示情報390を生成する。制御部510は、生成した治工具の移動指示情報390を記憶部520に記憶させる。
ステップS327Aの処理が終了すると、この治工具移動指示情報最終決定処理は終了し、図16の治工具移動指示情報算出処理に戻り、ステップS320の次の前述したステップS330に進む。
ステップS330では、制御部510が、記憶部520から、治工具の移動指示情報390を読み出して、表示部510に表示させる。その後、この治工具移動指示情報算出処理も終了し、図6の処理に戻り、本実施の形態の処理は終了する。
以上の処理により、治工具移動手段としてのオペレータ211は、表示部530に表示された治工具の移動指示情報に基づいて、治工具を適切な生産設備または当該生産設備に対応して設けられた配備スペースへ、適切なタイミングで移動させる。
以上説明した処理により、各治工具を適切な生産設備に適切なタイミングで配備することができるという効果を奏する。
また、以上説明した処理により、治工具運搬に伴う作業負荷の増大を抑制しつつ、適切なタイミングで生産設備に治工具を配備することができるという効果を奏する。
すなわち、本実施の形態における処理により、生産設備の生産能率を向上させることができるという効果を奏する。
<第2の実施の形態>
次に、第1の実施の形態とは異なる製造ラインの一例を示す。
図28は、本実施の形態における製造ライン1000Aを示す。
図28を参照して、製造ライン1000Aは、図1の製造ライン1000と比較して、治工具配備指示装置500を備えない点と、入力装置206を備える点と、生産状況情報記録装置207を備える点と、演算装置208を備える点と、出力装置209を備える点とが異なる。入力装置206、生産状況情報記録装置207、演算装置208および出力装置209の各々は、ローカルエリアネットワーク(LAN)のケーブル212で互いに接続されている。ケーブル212には、生産設備202Aと202Bとが接続される。なお、ケーブル212は、LANと限定しているわけではなく、インターネットでも勿論構わない。
入力装置206、演算装置208、生産状況情報記録装置207および出力装置209は、図2の治工具配備指示装置500の一部の機能を有する。
入力装置206は、オペレータ210が、生産状況情報190を入力するための装置である。
生産状況情報記録装置207は、図2の治工具配備指示装置500の記憶部520と同様な機能を有する。
入力装置206に入力された生産状況情報190は、ケーブル212を介して、生産状況情報記録装置207に記録される。
演算装置208は、第1の実施の形態で説明した、治工具配備指示装置500の制御部510と同様な処理を行なう演算処理等を行なう機能を有する。また、演算装置208には、治工具配備指示プログラム180が記録されており、演算装置208は、治工具配備指示プログラム180に基づいて動作し、治工具の移動指示情報を算出する。
出力装置209は、第1の実施の形態で説明した治工具配備指示装置500に接続された表示部530と同様な機能を有する。すなわち、出力装置209は、治工具の移動指示情報を表示する機能を有する。オペレータ211は、表示部530に表示された治工具の移動指示情報に基づいて動作する。
それ以外の構成および機能は、図1の製造ライン1000と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
<第3の実施の形態>
次に、第1および第2の実施の形態とは異なる製造ラインの一例を示す。
図29は、本実施の形態における製造ライン1000Bを示す。製造ライン1000Bは、オペレータ210、211を排した、いわゆるファクトリーオートメーション(FA)の製造ラインである。
図29を参照して、製造ライン1000Bは、図29の製造ライン1000Aと比較して、入力装置206を備えない点と、ラインコントローラ301を備える点と、治工具の移動手段である搬送機器302とを備える点と、が異なる。ラインコントローラ301は、ケーブル212に接続される。
ラインコントローラ301は、仕掛ワーク群に関する情報、生産設備群に関する情報、治工具群に関する情報、配備スペースに関する情報を含む生産状況情報190を収集することができる。すなわち、図6のステップS1000の処理と同様な処理を行なう。
生産状況情報190は、ラインコントローラ301に接続されているローカルエリアネットワーク(LAN)のケーブル212を介して生産状況情報記録装置207に記録される。
演算装置208は、治工具配備指示プログラム180に基づいて動作し、治工具の移動指示情報を算出し、治工具の移動指示はラインコントローラ301を介して搬送機器302に無線などに送信される。
また、この搬送機器も、自動搬送車や階間を昇降するリフト等の搬送機器の種類を限定するものではなく、搬送機器の数が複数で混在しても構わない。
この実施の形態では、オペレータを介さずに搬送機器に指示を実行できるので、リアルタイムでミスのない指示を実現することができる。
それ以外の構成および機能は、図28製造ライン1000Aと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
<第4の実施の形態>
なお、図1、図28、図29において、治工具の配備スペースは必ずしも生産設備の外部に限定するわけではなく、例えば図30に示す半導体ウエハ製造における露光工程のように、ステッパー401の内部にマガジン402と呼ばれる複数のレチクルを配備することができるスペースが設置されている場合もあり、治工具の配備スペース群の設置場所を限定するものではない。
<第5の実施の形態>
一般的に、生産量の少ない製品品種(以下、単に品種)を生産するためには、他品種と生産設備を共用し、品種を切り替えながら断続的に生産されることが多い。そのため、生産量の少ない品種における、日毎、あるいは時間毎といった単位時間当たりの生産量は、ばらつくことになる。
一方、品種の生産量が多くなり、占有的に1台の生産設備を使用することができる生産量であれば、連続的に生産されるため、日毎、あるいは時間毎の生産量は比較的安定し、生産量のばらつきは少なくなる。
すなわち、現実の製造ラインでは、生産量の少ない品種ほど単位時間当たりの生産量のばらつきが大きく、生産量の多い品種ほど生産量のばらつきが小さい、という関係が成立することが多い。
そして、各品種における単位時間当たりの生産量がばらつけば、それより下流に位置する工程に対する単位時間当たりの到着量、すなわちその工程で使用する治工具の生産負荷数がばらつくことになり、各生産設備の将来に亘る一定期間の生産負荷を平準化できるか否かに大きな影響を与える。
つまり、現実の製造ラインでは、生産負荷の少ない治工具ほど単位時間当たりの生産負荷のばらつきが大きく、生産負荷の多い治工具ほど生産負荷のばらつきが小さい、という関係が成立する。以下でこのような関係を、「生産負荷ばらつき関係」と呼ぶ。
本実施の形態は、このような特徴を持つ製造ラインにおいて、生産負荷ばらつき関係の情報を活用することにより、第1の実施の形態のように治工具毎の時刻別生産負荷値を計算することなく、将来に亘る一定期間の生産負荷の平準化を実現する方法である。
図31は、本実施の形態における製造ライン1000Aを示す。
図31を参照して、本実施の形態における製造ライン1000Aは、図1の製造ライン1000と比較して、治工具配備指示装置500の代わりに治工具配備指示装置500Aを備えるが異なる。それ以外の構成は、製造ライン1000と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
なお、本実施の形態における製造ラインは、第2、第3、第4の実施の形態と同様な構成であってもよい。
図32は、本実施の形態における治工具配備指示装置500Aの内部の構成を示すブロック図である。
図32を参照して、治工具配備指示装置500Aは、治工具配備指示装置500と比較して、記録媒体555の代わりに記録媒体555Aにデータアクセスする点と、記憶部520に、治工具配備指示プログラム180の代わりに治工具配備指示プログラム180Aが記録されている点と、記録媒体555Aに治工具配備指示プログラム180Aが記録されている点とが異なる。それ以外の構成および機能は治工具配備指示装置500と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
図33は、本実施の形態における大まかな処理の流れを示すフローチャートである。
図33を参照して、本実施の形態では、ステップS1200の代わりにステップS1200Aが行なわれる点が異なる。それ以外の処理は、第1の実施の形態と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
ステップS1200Aでは、治工具配備先計算処理Aが行なわれる。治工具配備先計算処理Aでは、前述したように、治工具毎の時刻別生産負荷値を計算はしない。なお、本実施の形態では、使用可能な設備は、設備001と設備002の2つであるとする。
図34は、治工具配備先計算処理Aのフローチャートである。
図34を参照して、ステップS400では、治工具毎生産負荷情報および生産負荷ばらつき関係情報に基づいて、治工具毎生産負荷標準偏差情報が計算される。
図35は、一例としての治工具毎生産負荷情報、生産負荷ばらつき関係情報および治工具毎生産負荷標準偏差情報を示す図である。
図35(A)は、一例としての治工具毎生産負荷情報400を示す図である。
図35(A)を参照して、治工具毎生産負荷情報400は、治工具001〜006の各々に対応する生産負荷を示す情報である。なお、治工具毎生産負荷情報400は、予め記憶部520に記憶されている。
図35(B)は、一例としての生産負荷ばらつき関係情報410を示す図である。一般に、量の異なる変数のばらつきを比較する方法では、変動係数を使用することが多い。変数Xの変動係数とは「Xの標準偏差÷Xの平均」で定義される量である。なお、生産負荷ばらつき関係情報410は、予め記憶部520に記憶されている。
図35(B)を参照して、生産負荷変動係数とは「生産負荷の標準偏差÷生産負荷の平均」で定義される量であり、その生産負荷のばらつきの大きさを示している。生産負荷ばらつき関係情報410では、治工具生産負荷が「300以上」の生産負荷量の多い治工具は、生産負荷変動係数が「0.3」であり、生産負荷が「100未満」の生産負荷量の少ない治工具は、生産負荷変動係数が「1.0」となっている。
生産負荷ばらつき関係情報410は、生産負荷の少ない治工具ほど単位時間当たりの生産負荷のばらつきが大きく、生産負荷の多い治工具ほど生産負荷のばらつきが小さい、という関係を具体的に表現する例となっている。
再び、図34を参照して、ステップS400では、前述したように治工具毎生産負荷情報および生産負荷ばらつき関係情報に基づいて、治工具毎生産負荷標準偏差情報が計算される。
具体的には、制御部510が、記憶部520から、治工具毎生産負荷情報400および生産負荷ばらつき関係情報410読み出して、治工具毎の生産負荷標準偏差を、各治工具に対応する生産負荷*生産負荷変動係数で計算する。
再び、図35を参照して、図35(C)は、一例としての治工具毎生産負荷標準偏差情報420を示す図である。たとえば、「治工具001」の生産負荷標準偏差は、生産負荷(300)*生産負荷変動係数(0.3)により、“90”である。治工具002〜006の各々の生産負荷標準偏差も、「治工具001」と同様に算出される。ステップS400の処理が終了すると、ステップS410に進む。
ステップS410では、治工具配備先情報算出処理Aが行なわれる。治工具配備先情報算出処理Aは、治工具毎生産負荷標準偏差情報420から生産設備毎の生産負荷標準偏差に基づくデータのばらつきが最小となる治工具の組み合わせの情報である治工具配備先情報を算出する処理である。
図36は、治工具配備先情報算出処理Aのフローチャートである。
以下においては、Xの平方根を、SQRT(X)と表現する。一般に、独立した変数aと変数bとの和(a+b)の標準偏差は、SQRT(aの標準偏差の2乗+bの標準偏差の2乗)で計算することができる。3変数以上の場合も同様であり、各変数の標準偏差の2乗和を求め、その平方根を計算することで、その変数の総和の標準偏差を求めることができる。
ある生産設備に複数の治工具を配備した場合、該生産設備が受け持つ生産負荷は、該生産設備に配備されている治工具生産負荷の総和である。そのため、各治工具へのワーク到着が独立であると仮定すれば、該生産設備が受け持つ生産負荷の標準偏差は、SQRT(配備される治工具の生産負荷標準偏差の2乗和)で計算される。
ステップS411では、制御部510が、図12のステップS141と同様な処理を行ない、治工具配備状態組合せリストを生成する。なお、本実施の形態では、たとえば、治工具001〜006が使用されるものとする。
図37は、一例としての治工具配備状態組合せリスト292を示す図である。
図37を参照して、治工具配備状態組合せリスト292は、複数の治工具配備データ292.1〜292.nから構成される。
1つの治工具配備データは、使用可能な治工具(たとえば、治工具001〜006)の各々に対し、現状の配備されている設備と、配備先の設備(基準配備先)とを対応づけたデータである。なお、治工具配備データ292.1〜292.nの各々における治工具の基準配備先の設備の組み合わせは、使用可能な治工具(たとえば、治工具001〜006)の各々に対し、重複しない組み合わせとなるようにする。
治工具配備データ292.1〜292.nの各々は、治工具001〜006の各々に対し、現状配備されている設備と、配備先の設備(基準配備先)との組合せが重複しないように設定されたデータである。すなわち、治工具配備データ292.1のデータと同じデータは、治工具配備データ292.2〜292.nの中には存在しない。
なお、治工具配備データ292.1〜292.nのうちの1番目のデータである治工具配備データ292.1は、各治工具において、現状の配備されている設備と、配備先の設備とが同じであることを示すデータである。
再び、図36を参照して、ステップS411の処理が終了すると、ステップS412に進む。
ステップS412では、制御部510が、治工具配備状態組合せリスト292に対し、各治工具配備データ内で、基準配備先でデータをソートした治工具配備状態組合せソートリスト292Aを生成する。制御部510は、生成した治工具配備状態組合せソートリスト292Aを記憶部520に記憶させる。
図38は、一例としての治工具配備状態組合せソートリスト292Aを示す図である。
図38を参照して、治工具配備状態組合せソートリスト292Aは、複数の治工具配備データ292.1A〜292.nAから構成される。
再び、図36を参照して、ステップS412の処理が終了すると、ステップS413に進む。
ステップS413では、制御部510が、治工具配備状態組合せソートリスト292Aから、s番目の治工具配備データを読み出すためのカウンタsを“1”に設定する。その後、ステップS414に進む。
ステップS414では、治工具配備データ内の生産設備毎にデータを計算するためのカウンタpを“1”に設定する。その後、ステップS415に進む。
ステップS415では、制御部510が、記憶部520に記憶された治工具配備状態組合せソートリスト292Aから、s番目の治工具配備データを読み出す。その後、ステップS415Aに進む。
ステップS415Aでは、制御部510が、変数Xを0に設定する。その後、ステップS415A1に進む。
ステップS415A1では、制御部510が、変数Yを0に設定する。その後、ステップS415Bに進む。
ステップS415Bでは、制御部510が、設備00pの生産負荷を計算する。たとえば、p=1で、ステップS145で読み出されたデータが以下の治工具配備データであるとする。
図39は、一例としての治工具配備データ292.sAと、対応するデータとを示す図である。なお、図39には、治工具001〜006の各々に対応する、治工具毎生産負荷情報400および治工具毎生産負荷標準偏差情報420も示している。
図39を参照して、治工具配備データ292.sAは、「設備001」を基準配備先とした治工具が、治工具001,002であり、「設備002」を基準配備先とした治工具が、治工具003〜治工具006であるデータである。
p=1の場合、制御部510は、設備001における、生産負荷を計算する。当該生産負荷は、対象となる設備を基準配備先とした各治工具の生産負荷標準偏差を2乗して加算した値である。以下においては、当該加算した値を設備の2乗加算データとも称する。
したがって、制御部510は、治工具001,002の生産負荷標準偏差である、“90”,“90”をそれぞれ2乗して、加算して、2乗加算データを求める。
再び、図36を参照して、ステップS415Bの処理が終了すると、ステップS415Cに進む。
ステップS415Cでは、制御部510が、ステップS415Bで計算された設備の2乗加算データを変数Xに加算する。その後、ステップS415C1に進む。
ステップS415C1では、制御部510が、変数Yが、Xの平方根の値より大きいか否かを判定する。ステップS415C1において、YESならば、S415C2に進む。一方、ステップS415C1において、NOならば、ステップS415Dに進む。
ステップS415C2では、制御部510が、変数Yに、Xの平方根の値を代入する。その後、ステップS415Dに進む。
ステップS415Dでは、制御部510が、カウンタpを1インクリメントする。その後、ステップS415Eに進む。
ステップS415Eでは、制御部510が、カウンタpの値が設備数よりも多いか否かを判定する。ここで、設備数とは、設備の数である。本実施の形態では、使用可能な設備は、設備001,002の2つなので、設備数は2となる。
ステップS415Eにおいて、YESならば、ステップS416に進む。一方、ステップS415Eにおいて、NOならば、再度、ステップS415Aに進む。
再度、ステップS415Aに進むと、設備002の2乗加算データが、前述したのと同様に計算される。
以上の処理により、変数Yには、1つの治工具配備データにおける、設備001の2乗加算データの平方根の値または設備002の2乗加算データの平方根の値のうち、値の大きい方が代入される。すなわち、治工具配備データが図39の治工具配備データ292.sAである場合、変数Yには、設備001の2乗加算データの平方根の値(127.3)または設備002の2乗加算データの平方根の値(141.4)のうち、値の大きい方(141.4)が代入される。
なお、設備001の2乗加算データの平方根の値と、設備002の2乗加算データの平方根の値との差が大きいほど、設備001と、設備002との生産負荷のばらつきが大きいことになる。
ステップS416では、制御部510が、変数Yの値が変数Zより小さいか否かを判定する。なお、変数Zの初期値は、初めてステップS416の処理が行なわれる場合、Z>Yを必ず満たすような値に設定される。したがって、変数Zの初期値は、たとえば“1000000”に設定されている。ステップS416において、YESならば、S416Aに進む。一方、ステップS416において、NOならば、ステップS417に進む。
ステップS416Aでは、制御部510が、変数Zに変数Yの値を代入する。すなわち、ステップS416,S416Aの処理が繰り返されることにより、変数Zは、複数の治工具配備データにそれぞれ基づく、複数の2乗加算データの平方根の値のうち、最小の値となる。その後、ステップS416Bに進む。
ステップS416Bでは、制御部510が、ステップS416Aの処理においてYに設定された値を算出する元となったデータ(治工具配備データ)を記憶部520に記憶させる。なお、Yに設定された値を算出する元となった治工具配備データが既に記憶されている場合は、データを上書き記憶させる。その後、ステップS417に進む。
ステップS417では、制御部510が、sを1インクリメントする。その後、ステップS418に進む。
ステップS418では、制御部510が、カウンタsの値が治工具配備状態組合せソートリスト292Aのデータ数nより大きいか否かを判定する。ステップS418において、YESならば、ステップS419に進む。一方、ステップS418において、NOならば、再度、ステップS414の処理が行なわれる。
ステップS419では、記憶部520に記憶された治工具配備データに基づいて治工具配備先情報を算出する。制御部520は、算出した治工具配備先情報を記憶部520に記憶させる。以下に治工具配備先情報を算出する元となった治工具配備データを示す。
図40は、一例としての治工具配備データ292.tAと、対応するデータとを示す図である。なお、図40には、治工具001〜006の各々に対応する、治工具毎生産負荷情報400および治工具毎生産負荷標準偏差情報420も示している。
図40を参照して、治工具配備データ292.tAによれば、「設備001」を基準配備先とした治工具が、治工具001,003,005であり、「設備002」を基準配備先とした治工具が、治工具002,004,006であるデータである。この場合、設備001の2乗加算データの平方根の値(134.5)と、設備002の2乗加算データの平方根の値(134.5)との差は、“0”となる。したがって、設備001と、設備002との生産負荷のばらつきはほぼないことになる。
以上により、本実施の形態では、生産負荷の少ない治工具ほど単位時間当たりの生産負荷のばらつきが大きく、生産負荷の多い治工具ほど生産負荷のばらつきが小さい、という関係が成立する製造ラインにおいて、生産負荷ばらつき関係の情報を活用することにより、第1の実施の形態のように治工具毎の時刻別生産負荷値を計算することなく、最も生産負荷ばらつきの小さな最適な治工具配備データを計算できる。すなわち、少ない計算量で、将来に亘る一定期間の生産負荷の平準化を実現することができるという効果を奏する。
以上により、この治工具配備先情報算出処理Aは終了し、図34の治工具配備先計算処理Aに戻る。そして、この治工具配備先計算処理Aは終了し、図33のステップS1200Aの次のステップS1400に進む。
ステップS1400では、第1の実施の形態と同様に、治工具の移動指示情報が生成されるので詳細な説明は繰り返さない。
<第6の実施の形態>
図41は、仕掛ワークの進捗を制御する例を説明する図である。
図41では、仕掛ワークの生産進捗を管理する手段660が、第1または第5の実施の形態で求められた治工具の移動指示情報を活用して、仕掛ワークの進捗を制御する。治工具の移動指示情報は、たとえば、治工具の移動指示情報390Aであるとする。
たとえば、本実施の形態の製造ラインは、生産設備610と、生産設備611とから構成されるとする。生産設備611は、たとえば、治工具が必要な生産設備であるとする。生産設備611は、生産設備610の後工程であるとする。
この場合、生産設備611への治工具の配備が遅れている場合、当該治工具を使用する仕掛ワークを生産進捗させても、生産設備611で滞留するだけとなり、効率が悪い。
たとえば、現在、生産設備611には、治工具A620が配備されているとする。一方、治工具B621は、直ちに使用できる状態ではないとする。
治工具の移動指示情報390Aによれば、治工具B621が生産設備611に移動するのは「2004/6/1 10:00」とされており、「2004/6/1 10:00」以降でないと、治工具B621を使用する仕掛ワークを生産することができない。
つまり、ロットIDが「001」の仕掛ワーク630(以下「ロット001」ともいう)は、使用治工具が治工具B621であるため、生産設備610で直ちに生産を開始しても後工程である生産設備611で停滞するだけとなる。
一方、ロットID「002」の仕掛ワーク631(以下「ロット002」ともいう)は使用治工具が治工具A620であるため、直ちに生産しても後工程である生産設備611で停滞することはない。
そこで、後工程での治工具の配備時刻、すなわち治工具の移動指示情報390Aを利用し、治工具B621が生産設備611に移動され、使用可能な状態になる時刻までは、他の治工具(すなわち治工具A620)を使用する仕掛ワークを生産しておけば、効率のよい生産が可能となる。
たとえば、仕掛ワーク進捗管理手段660で管理されている仕掛ワーク進捗管理情報(旧)670において記載されている、生産設備610における現在の生産着手順が、着手順1にロット001、着手順2にロット002となっていたとする。このままでは、ロット001は、後工程である生産設備611で治工具の配備待ちに遭遇して、滞留が発生してしまう。
そこで、治工具の移動指示情報390Aを活用し、進捗制御部680によって仕掛ワーク進捗管理情報(新)670Aのように着手順を変更する。つまり、着手順1にロット002、着手順2にロット001とする。
なお、仕掛ワーク進捗管理手段660および進捗制御部680は、実施の形態1で説明した治工具配備指示装置の制御部510と同様な機能を有する。
この方法によって、後工程で治工具の配備遅れによる滞留を抑制することができ、効率のよい生産を行うことが可能となる。
図42は、本実施の形態における治工具配備指示装置500Bの内部の構成を示すブロック図である。
図42を参照して、治工具配備指示装置500Bは、図2の治工具配備指示装置500と比較して、記録媒体555の代わりに記録媒体555Bにデータアクセスする点と、記憶部520に、治工具配備指示プログラム180の代わりに治工具配備指示プログラム180Bが記録されている点と、記録媒体555Aに治工具配備指示プログラム180Bが記録されている点と、生産設備202A,202Bの代わりに、生産設備610,620にネットワークで接続されている点が異なる。それ以外の構成および機能は治工具配備指示装置500と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
なお、記憶部520には、前述した治工具の移動指示情報390A、仕掛ワーク進捗管理情報(旧)670が記憶されているとする。
治工具配備指示装置500Bにより、図41に説明した進歩制御処理が行われる。
図43は、進歩制御処理のフローチャートである。
図43を参照して、ステップS500では、制御部510が、記憶部520から、仕掛ワーク進捗管理情報(旧)670を読み出す。その後、ステップS510に進む。
ステップS510では、制御部510が、治工具の移動指示情報390Aを読み出す。その後、ステップS520に進む。
ステップS520では、制御部510が、仕掛ワーク進捗管理情報(旧)670および治工具の移動指示情報390Aに基づいて、複数の生産設備において所定順序で生産される各ロットに対し、必要な治工具の配備の遅れがあるか否かを判定する。
ステップS520において、YESならば、ステップS530に進む。一方、ステップS520において、NOならば、この進歩制御処理は、終了する。
ステップS530では、仕掛ワーク進捗管理情報(旧)670および治工具の移動指示情報390Aに基づいて、ロットの生産順序が変更可能か否かを判定する。ステップS530において、YESならば、ステップS540に進む。一方、ステップS530において、NOならば、この進歩制御処理は、終了する。
ステップS540では、制御部510が、治工具の配備の遅れによる生産の滞留が生じないように仕掛ワーク進捗管理情報(旧)670を仕掛ワーク進捗管理情報(新)670Aに変更する。制御部510は、変更した仕掛ワーク進捗管理情報(新)670Aを記憶部520に記憶させる。これにより、この進歩制御処理は終了する。
生産設備610,611は、変更された仕掛ワーク進捗管理情報(新)670Aに基づいて、仕掛ワークの生産を行なう。
以上の処理により、治工具の移動指示情報を活用し、治工具移動のスケジュールに合わせて各仕掛ワークの生産進捗を制御することで、仕掛ワークもタイムリーに生産進捗させることができ、また、後工程で治工具の配備遅れによる滞留を抑制することができ、効率のよい生産を行うことが可能となるという効果を奏する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施の形態における製造ラインを示す。 本実施の形態における治工具配備指示装置の内部の構成を示すブロック図である。 生産状況情報に含まれる情報を示す図である。 生産状況情報に含まれる各情報の一例を示した図である。 治工具の移動指示情報の一例を示した図である。 本実施の形態における大まかな処理の流れを示すフローチャートである。 治工具配備先計算処理のフローチャートである。 一例としての治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルを示す図である。 一例としての治工具毎時刻別生産負荷値データテーブルを示す図である。 生産設備毎の使用治工具の組合せの一例である。 生産設備毎の使用治工具の組合せの一例である。 治工具配備先情報算出処理のフローチャートである。 一例としての治工具配備状態組合せリストを示す図である。 一例としての治工具配備状態組合せソートリストを示す図である。 一例としての治工具配備先情報を示す図である。 治工具移動指示情報算出処理のフローチャートである。 治工具移動予定時刻算出処理のフローチャートである。 移動必要治工具情報を示す図である。 一例としての仕掛ワーク進捗管理情報を示す図である。 一例としての治工具移動予定時刻情報を示す図である。 治工具移動作業量算出処理を説明するための図である。 一例としての治工具移動作業量情報を示す図である。 治工具移動指示情報最終決定処理のフローチャートである。 一例としての治工具の移動指示情報を示した図である。 治工具の代替移動手段が存在する場合の図を示している。 治工具の移動作業量の前倒しが可能な状態の図である。 一例としての最新の設備稼働状態情報を示す図である。 本実施の形態における製造ラインを示す。 本実施の形態における製造ラインを示す。 治工具配備スペースを生産設備内部に設けた例を説明した図である。 本実施の形態における製造ラインを示す。 本実施の形態における治工具配備指示装置の内部の構成を示すブロック図である。 本実施の形態における大まかな処理の流れを示すフローチャートである。 治工具配備先計算処理Aのフローチャートである。 一例としての治工具毎生産負荷情報、生産負荷ばらつき関係情報および治工具毎生産負荷標準偏差情報を示す図である。 治工具配備先情報算出処理Aのフローチャートである。 一例としての治工具配備状態組合せリストを示す図である。 一例としての治工具配備状態組合せソートリストを示す図である。 一例としての治工具配備データと、対応するデータとを示す図である。 一例としての治工具配備データと、対応するデータとを示す図である。 仕掛ワークの進捗を制御する例を説明する図である。 本実施の形態における治工具配備指示装置の内部の構成を示すブロック図である。 進歩制御処理のフローチャートである。 半導体ウエハ製造ラインで治工具を必要とする露光工程を説明するための図である。 半導体ウエハ検査ラインで治工具を必要とするプローブ検査工程を説明するための図である。 生産設備と治工具の数が1対1の場合を説明する図である。 生産設備と治工具の数が1対nの場合を説明する図である。 治工具保管棚が生産設備と近接している場合を説明する図である。 治工具が生産設備間を移動しないことを説明する図である。 治工具が生産設備間を移動することを説明する図である。 発明が解決しようとする課題を説明する図である。
符号の説明
180,180A,180B 治工具配備指示プログラム、201 仕掛ワーク群、202A,202B,610,611 生産設備、203 治工具群、204A,204B 配備スペース、301 ラインコントローラ、302 搬送機器、500,500A,500B 治工具配備指示装置、510 制御部、520 記憶部、530 表示部、532 VDP、555,555A,555B 記録媒体、1000,1000A,1000B 製造ライン。

Claims (14)

  1. 被生産物である複数の仕掛ワークと、各前記仕掛ワークを生産する複数の生産設備と、前記複数の生産設備の少なくとも1つで必要に応じて使用される複数の治工具と、指示情報に基づいて、前記複数の治工具のいずれかを前記複数の生産設備のいずれかへ移動させるための治工具移動手段とを備える製造ラインにおいて、前記複数の治工具のいずれかを、必要とする生産設備へ移動させるための情報である治工具移動指示情報を前記治工具移動手段に与える治工具配備指示装置であって、
    前記複数の生産設備の各々が前記仕掛ワークを生産するために必要な生産状況情報を取得する生産状況情報取得部と、
    前記生産状況情報を記憶する記憶部とを備え、
    前記生産状況情報は、前記複数の仕掛ワークに関する情報と、前記複数の生産設備に関する情報と、前記複数の治工具に関する情報と、前記治工具移動手段に関する情報とを含み、
    前記生産状況情報に基づいて、前記複数の治工具を、現状の配備位置から、前記複数の生産設備のいずれに配備するかを示す情報であって、前記複数の生産設備の時系列における生産負荷のばらつきを少なくした治工具配備先情報を算出する治工具配備先情報算出部と、
    前記治工具移動手段に対し、前記現状の配備位置から、前記治工具配備先情報に基づいた前記複数の生産設備のいずれかの配備先へ、前記複数の治工具のいずれかを移動させることによる各前記治工具の移動作業量を示す情報である治工具移動作業量を、所定時間単位で算出する治工具移動作業量算出部と、
    前記所定時間単位で算出された治工具移動作業量が、前記治工具移動手段に関する情報に基づく所定の許容移動作業量を超えている時間が存在する場合、前記複数の仕掛ワークに関する情報と、前記治工具配備先情報とに基づいて、前記超えている時間が存在しない、治工具移動指示情報を生成する、治工具移動指示情報生成部とをさらに備える、治工具配備指示装置。
  2. 前記複数の仕掛ワークに関する情報は、前記複数の仕掛ワークの各々について、使用する前記治工具情報と、前記仕掛ワークの生産時間情報と、前記使用する治工具が使用可能となる時間の情報とを含み、
    前記治工具配備先情報算出部は、
    前記複数の治工具の各々の配備先を、前記複数の生産設備の中から重複を妨げないで選択した組合せの情報を、重複せずに複数個生成するための組合せ情報生成部と、
    前記複数の仕掛ワークの各々についての前記使用する治工具情報と、前記仕掛ワークの生産時間情報と、前記治工具が使用可能となる時間の情報とに基づいて、前記生成された複数の組合せの情報の各々の前記治工具毎の所定時間間隔での生産量負荷情報を算出するための生産量負荷算出部と、
    前記算出された複数の前記治工具毎の所定時間間隔での生産量負荷情報に基づいて、前記複数の組合せの情報のうち、前記複数の生産設備の各々の生産負荷のばらつきが最も少なくなる組合せの情報を選択する情報選択部と、
    前記選択された組合せの情報に基づいて、前記治工具配備先情報を算出するための情報算出部とを含む、請求項1に記載の治工具配備指示装置。
  3. 前記記憶部は、治工具毎の生産負荷情報と、治工具毎の生産負荷に応じて定められているばらつき情報とを記憶しており、
    前記治工具配備先情報算出部は、
    前記複数の治工具の各々の配備先を、前記複数の生産設備の中から重複を妨げないで選択した組合せの情報を、重複せずに複数個生成するための組合せ情報生成部と、
    前記治工具毎の生産負荷情報と、前記ばらつき情報とに基づいて、前記複数の組合せの情報のうち、前記複数の生産設備の各々の生産負荷のばらつきが最も少なくなる組合せの情報を選択する情報選択部と、
    前記選択された組合せの情報に基づいて、前記治工具配備先情報を算出するための情報算出部とを含む、請求項1に記載の治工具配備指示装置。
  4. 前記治工具移動指示情報生成部は、前記所定時間単位で算出された治工具移動作業量が、前記治工具移動手段に関する情報に基づく所定の許容移動作業量を超えている時間が存在する場合、前記超えている時間において、前記治工具移動手段の前記治工具の移動時間を変更させた治工具移動指示情報を、前記複数の仕掛ワークに関する情報と、前記治工具配備先情報とに基づいて生成する、請求項1に記載の治工具配備指示装置。
  5. 前記治工具移動指示情報生成部は、前記所定時間単位で算出された治工具移動作業量が、前記治工具移動手段に関する情報に基づく所定の許容移動作業量を超えている時間が存在する場合、前記超えている時間において、前記治工具配備先情報に基づいた治工具の配備先とは異なる配備先へ、前記治工具の配備先を変更した治工具移動指示情報を、前記複数の仕掛ワークに関する情報と、前記治工具配備先情報とに基づいて生成する、請求項1に記載の治工具配備指示装置。
  6. 前記製造ラインは、前記治工具を、前記複数の生産設備のいずれかへ移動させる他の治工具移動手段をさらに備え、
    前記治工具移動指示情報生成部は、前記所定時間単位で算出された治工具移動作業量が、前記治工具移動手段に関する情報に基づく所定の許容移動作業量を超えている時間が存在する場合であって、かつ、対応する治工具移動手段の代替となる前記他の治工具移動手段が利用可能な場合、前記超えている時間において、前記他の治工具移動手段を、前記対応する治工具移動手段の代わりとした治工具移動指示情報を、前記複数の仕掛ワークに関する情報と、前記治工具配備先情報とに基づいて生成する、請求項1に記載の治工具配備指示装置。
  7. 治工具の配備の遅れがある生産設備がある場合、前記複数の仕掛ワークの各々に対し、前記複数の生産設備における、生産順の情報と、生産開示時間の情報とを含んだ仕掛ワーク進捗管理情報と、前記治工具移動指示情報とに基づいて、前記複数の仕掛ワークの生産順序を変更する生産順序管理部をさらに備える、請求項1に記載の治工具配備指示装置。
  8. 被生産物である複数の仕掛ワークと、各前記仕掛ワークを生産する複数の生産設備と、前記複数の生産設備の少なくとも1つで必要に応じて使用される複数の治工具と、指示情報に基づいて、前記複数の治工具のいずれかを指示情報に基づいて前記複数の生産設備のいずれかへ移動させるための治工具移動手段とを備える製造ラインにおいて、前記複数の治工具のいずれかを、必要とする生産設備へ移動させるための情報である治工具移動指示情報を前記治工具移動手段に与える治工具配備指示方法であって、
    前記複数の生産設備の各々が前記仕掛ワークを生産するために必要な生産状況情報を取得する工程とを含み、
    前記生産状況情報は、前記複数の仕掛ワークに関する情報と、前記複数の生産設備に関する情報と、前記複数の治工具に関する情報と、前記治工具移動手段に関する情報とを含み、
    前記生産状況情報に基づいて、前記複数の治工具を、現状の配備位置から、前記複数の生産設備のいずれに配備するかを示す情報であって、前記複数の生産設備の時系列における生産負荷のばらつきを少なくした治工具配備先情報を算出する工程と、
    前記治工具移動手段に対し、前記現状の配備位置から、前記治工具配備先情報に基づいた前記複数の生産設備のいずれかの配備先へ、前記複数の治工具のいずれかを移動させることによる各前記治工具の移動作業量を示す情報である治工具移動作業量を、所定時間単位で算出する工程と、
    前記所定時間単位で算出された治工具移動作業量が、前記治工具移動手段に関する情報に基づく所定の許容移動作業量を超えている時間が存在する場合、前記複数の仕掛ワークに関する情報と、前記治工具配備先情報とに基づいて、前記超えている時間が存在しない、治工具移動指示情報を生成する工程とをさらに含む、治工具配備指示方法。
  9. 前記複数の仕掛ワークに関する情報は、前記複数の仕掛ワークの各々について、使用する前記治工具情報と、前記仕掛ワークの生産時間情報と、前記使用する治工具が使用可能となる時間の情報とを含み、
    前記治工具配備先情報を算出する工程は、
    前記複数の治工具の各々の配備先を、前記複数の生産設備の中から重複を妨げないで選択した組合せの情報を、重複せずに複数個生成する工程と、
    前記複数の仕掛ワークの各々についての前記使用する治工具情報と、前記仕掛ワークの生産時間情報と、前記治工具が使用可能となる時間の情報とに基づいて、前記生成された複数の組合せの情報の各々の前記治工具毎の所定時間間隔での生産量負荷情報を算出する工程と、
    前記算出された複数の前記治工具毎の所定時間間隔での生産量負荷情報に基づいて、前記複数の組合せの情報のうち、前記複数の生産設備の各々の生産負荷のばらつきが最も少なくなる組合せの情報を選択する工程と、
    前記選択された組合せの情報に基づいて、前記治工具配備先情報を算出する工程とを含む、請求項8に記載の治工具配備指示方法。
  10. コンピュータの記憶部には、治工具毎の生産負荷情報と、治工具毎の生産負荷に応じて定められているばらつき情報とが記憶されており、
    前記治工具配備先情報を算出する工程は、
    前記複数の治工具の各々の配備先を、前記複数の生産設備の中から重複を妨げないで選択した組合せの情報を、重複せずに複数個生成する工程と、
    前記治工具毎の生産負荷情報と、前記ばらつき情報とに基づいて、前記複数の組合せの情報のうち、前記複数の生産設備の各々の生産負荷のばらつきが最も少なくなる組合せの情報を選択する工程と、
    前記選択された組合せの情報に基づいて、前記治工具配備先情報を算出する工程とを含む、請求項8に記載の治工具配備指示方法。
  11. 前記治工具移動指示情報を生成する工程は、前記所定時間単位で算出された治工具移動作業量が、前記治工具移動手段に関する情報に基づく所定の許容移動作業量を超えている時間が存在する場合、前記超えている時間において、前記治工具移動手段の前記治工具の移動時間を変更させた治工具移動指示情報を、前記複数の仕掛ワークに関する情報と、前記治工具配備先情報とに基づいて生成する工程を含む、請求項8に記載の治工具配備指示方法。
  12. 前記治工具移動指示情報を生成する工程は、前記所定時間単位で算出された治工具移動作業量が、前記治工具移動手段に関する情報に基づく所定の許容移動作業量を超えている時間が存在する場合、前記超えている時間において、前記治工具配備先情報に基づいた治工具の配備先とは異なる配備先へ、前記治工具の配備先を変更した治工具移動指示情報を、前記複数の仕掛ワークに関する情報と、前記治工具配備先情報とに基づいて生成する工程を含む、請求項8に記載の治工具配備指示方法。
  13. 前記製造ラインは、前記治工具を、前記複数の生産設備のいずれかへ移動させる他の治工具移動手段をさらに備え、
    前記治工具移動指示情報を生成する工程は、前記所定時間単位で算出された治工具移動作業量が、前記治工具移動手段に関する情報に基づく所定の許容移動作業量を超えている時間が存在する場合であって、かつ、対応する治工具移動手段の代替となる前記他の治工具移動手段が利用可能な場合、前記超えている時間において、前記他の治工具移動手段を、前記対応する治工具移動手段の代わりとした治工具移動指示情報を、前記複数の仕掛ワークに関する情報と、前記治工具配備先情報とに基づいて生成する工程を含む、請求項8に記載の治工具配備指示方法。
  14. 治工具の配備の遅れがある生産設備がある場合、前記複数の仕掛ワークの各々に対し、前記複数の生産設備における、生産順の情報と、生産開示時間の情報とを含んだ仕掛ワーク進捗管理情報と、前記治工具移動指示情報とに基づいて、前記複数の仕掛ワークの生産順序を変更する工程をさらに含む、請求項8に記載の治工具配備指示方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008152312A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Hitachi Ltd 生産管理システム、生産指標表示方法
JP2010128654A (ja) * 2008-11-26 2010-06-10 Hitachi Ltd 標準作業時間計算装置、標準作業時間管理システム、標準作業時間計算方法、及び、そのプログラム

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