JP2006260087A - 電力取引評価支援システム、方法、およびプログラム - Google Patents

電力取引評価支援システム、方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 電力需給と送電線容量や発電設備の制約を考慮した電力取引シミュレーションを高精度に行うことができ、入札条件の違いによる取引結果と収益を高精度に評価可能とする。
【解決手段】 発電計画部11は、需要想定データと電源データに基づいて発電計画を作成する。入札計画部12は、発電計画から電力市場への入札量と入札価格を決定して入札計画を作成する。電力市場取引決定部13は、決定された入札量と入札価格に基づいて取引量と取引価格を決定する。日間発電計画部14は、需要想定データ、電源データ、および決定された取引量に基づいて、取引想定日の日間発電計画を作成する。収益計算部15は、決定された取引量および取引価格と、取引想定日の日間発電計画に基づいて、収益計算を実行する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電力市場における電力取引を仮想的に実現するための技術に関するものである。
欧米諸国における卸電力取引市場の開設・発展を背景として、日本国内においても、電力自由化が徐々に進められており、2005年には卸電力取引市場の開設が予定されている。この卸電力取引市場には、既存の電力会社に加えて、多様な分野から多くの企業が参入することが予想されている。
卸電力取引市場の参加者にとって重要なことは、入札計画や電力系統条件による制約などが、電力価格と収益にどのような影響を与えるのかを正しく理解することであるが、そのためには、卸電力取引市場における電力取引をコンピュータ上で仮想的に実現(シミュレーション)して電力取引計画を評価し、最善な取引を探求することが必要である。
従来、金融市場や商品取引市場などを対象として、当該市場における取引機能と評価機能を実現するための技術としては、各種のシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。これらのシステムでは、供給と需要に基づいて最適な取引量と価格が決定される。図12は、このような供給と需要の入札曲線を示している。この図18に示すように、供給価格の安い方と需要価格の高い方から、それぞれ入札量を積み上げ、価格が均衡した点で落札される。
一方、電力系統の効率的な運用を行うために、気象情報を利用して電力需要を高精度に予測するための技術が存在している。この電力需要予測技術は、一般的に、気象条件が類似している日は電力需要形態も類似しているとの仮定に基づいて、過去の気象条件と電力需要との関係を統計学的に解析し、それによって得られた過去実績情報と未来の気象予測情報とに基づき、未来の電力需要の需要予測値を計算するものである。この場合、需要予測値を計算する方法は、具体的には、回帰式による方法、また、ニューラルネットワークや遺伝的アルゴリズムなどのヒューリスティックな手法などが使用される(例えば、特許文献2参照)。
また、電力需要に応じて効率的な電源配分を行う技術としては、水を最大限有効に利用して火力燃料費を最小にする水火協調方程式等が存在している(例えば、非特許文献1参照)。
特開2003−44665公報 特開2003−180032公報 丸善株式会社発行、小向敏彦・色川彰一・加藤政一著、「電力システム工学」、第9章、1999年9月
ところで、上記のような卸電力取引市場における電力取引は、商品の受け渡しが電力系統を使って行われる上、発電設備の制約が存在することから、送電線混雑の発生や発電設備の制約等を考慮した値決めを行う必要がある。そのため、特許文献1等に記載されている従来の金融取引や商品取引システムをそのまま適用しただけでは、このような電力取引市場としての機能を実現することはできない。
すでに運営されている諸外国の電力取引市場の例では、1日前の需要予測に基づいた入札を行い、送電線混雑発生の制約を考慮した1日分の決済をオークションにより行い、1日前発電計画を確定する方法が採用されており、日本の電力市場でも同様な市場が創設される予定である。このオークションの場合、電力取引量と価格の決定方法は、制約付きの最適化問題として解くことが可能であるが、送電線混雑が生じた場合の制約により入札価格だけでは一意的に取引が決定されず、地域による取引価格の差が生じることがある。また、電力取引の方法としては、オークション取引だけではなく、当事者間の契約による1対1の取引も存在する。
以上のことから、卸電力取引市場への参加者は、日本の取引制度や電力系統構成に基づいて、電力の需給と送電線容量や発電設備の制約を考慮に入れつつ取引計画を立てる必要がある。そして、このような具体的な取引計画を立てるために、入札条件の違いが電力価格とどのように関わるのかといった傾向を把握し、収益を評価するために有用な電力取引評価支援システムの開発が望まれている。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、電力市場における取引を仮想的に実現し、電力の需給バランスと送電線容量や発電設備の制約を考慮した電力取引シミュレーションを高精度に行うことができ、入札条件の違いによる取引結果と収益の評価を支援可能な電力取引評価支援システムと方法、プログラムを提供することである。
本発明は、上記のような目的を達成するために、発電計画、入札計画を順次作成し、入札計画に基づいて取引量と取引価格を決定し、取引想定日の日間発電計画を作成し、取引量、取引価格と日間発電計画に基づいて収益計算を実行することにより、電力の需給バランスと送電線容量や発電設備の制約を考慮した電力取引シミュレーションを高精度に行うことができるようにしたものである。
本発明の電力取引評価支援システムは、電力市場における電力取引を仮想的に実現する電力取引評価支援システムにおいて、発電計画手段、入札計画手段、電力市場取引決定手段、日間発電計画手段、収益計算手段、記憶手段、インタフェース手段を備えたことを特徴としている。ここで、発電計画手段は、需要想定データと電源データに基づいて発電計画を作成する手段である。入札計画手段は、発電計画手段により作成された発電計画から電力市場への入札量と入札価格を決定して入札計画を作成する手段である。電力市場取引決定手段は、入札計画手段により作成された入札量と入札価格に基づいて取引量と取引価格を決定する手段である。日間発電計画手段は、需要想定データ、電源データ、および電力市場取引決定手段により決定された取引量に基づいて、取引想定日の日間発電計画を作成する手段である。収益計算手段は、電力市場取引決定手段により決定された取引量および取引価格と、日間発電計画手段により作成された取引想定日の日間発電計画に基づいて、収益計算を実行する手段である。記憶手段は、計算条件および計算結果を保存する手段であり、インタフェース手段は、データの入力および結果表示を行う手段である。
このような特徴を有する本発明によれば、需要想定データを用いて発電計画を作成し、発電計画を用いて電力取引を行うための入札計画を作成し、仮想的な電力取引を行い、取引結果に基づいて取引想定日に相当する日間発電計画を作成し、収益計算を行い、入力したデータと計算結果の表示を行うことができる。したがって、電力の需給バランスと送電線容量や発電設備の制約を考慮した電力取引シミュレーションを高精度に行うことができるため、ユーザは、予め想定した電力需要、送電線容量や発電設備、入札などの条件が、発電量や燃料費、取引価格、また収益にどのような影響を与えるかを高精度に評価し、適切な取引計画を求めることができる。
なお、本発明で重要な用語の定義は次の通りである。
「需要想定データ」は、過去の電力需要実績を統計学的に処理して未来の電力需要を想定した各種のデータを示しており、数日間程度の短期間の実績に基づくデータから、数ヶ月、あるいはそれ以上にわたる期間の実績に基づくデータをも含むが、さらに、単なる想定値に限らず、気象情報による詳細な電力需要予測を行って得られた需要予測値をも含む広い概念である。
「電源データ」は、火力ユニットや水力ユニット等の各種の発電設備に関するデータのほか、送電線を含む電力系統全般に関するデータを含む広い概念である。
本発明によれば、発電計画、入札計画を順次作成し、入札計画に基づいて取引量と取引価格を決定し、取引想定日の日間発電計画を作成し、取引量、取引価格と日間発電計画に基づいて収益計算を実行することにより、電力の需給バランスと送電線容量や発電設備の制約を考慮した電力取引シミュレーションを高精度に行うことができ、入札条件の違いによる取引結果と収益の評価を支援可能な電力取引評価支援システムと方法、プログラムを提供することができる。
以下には、本発明に係る電力取引評価支援システムの複数の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
[第1の実施形態]
[構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電力取引評価支援システムの構成を示すブロック図である。この図1に示すように、電力取引評価支援システムは、演算部1、インタフェース部2、記憶部3から構成されている。各部1〜3の詳細は次の通りである。
演算部1は、発電計画部(発電計画手段)11、入札計画部(入札計画手段)12、電力市場取引決定部(電力市場取引決定手段)13、日間発電計画部(日間発電計画手段)14、収益計算部(収益計算手段)15、を備えている。ここで、発電計画部11は、需要想定データと電源データに基づいて発電計画を作成する部分であり、さらに、既存の契約を設定する契約設定部(契約設定手段)16を含む。
入札計画部12は、発電計画部11により作成された発電計画から電力市場への入札量と入札価格を決定して入札計画を作成する部分である。電力市場取引決定部13は、入札計画部12により作成された入札量と入札価格に基づいて取引量と取引価格を決定する部分である。日間発電計画部14は、需要想定データ、電源データ、および電力市場取引決定部13により決定された取引量に基づいて、取引想定日の日間発電計画を作成する部分である。収益計算部15は、電力市場取引決定部13により決定された取引量および取引価格と、日間発電計画部14により作成された取引想定日の日間発電計画に基づいて、収益計算を実行する部分である。
なお、このような演算部1は、具体的には、コンピュータのメインメモリとそれに記憶された電力取引評価支援用として特化されたプログラム、そのプログラムによって制御されるCPU、等により実現される。
インタフェース部2は、データ入力部21とデータ出力部22から構成されている。ここで、データ入力部21は、ユーザの操作に応じた信号をコンピュータに入力するマウスやキーボード等の入力装置であり、データ出力部22は、データ入力部21で入力されたデータ、および演算部1で処理された取引結果や評価結果をユーザに対して表示または出力するディスプレイ、プリンタ等の出力装置である。すなわち、インタフェース部2は、コンピュータとユーザとの間のやり取りを行う部分であり、一般的に「ユーザインタフェース」等と呼ばれる部分である。
また、データ入力部21によって入力される具体的なデータは、過去の需要実績に基づいて電力需要を想定した需要想定データや、発電設備や電力系統全般に関する電源データの他、市場参加者に関する市場参加者情報、入札条件に関する入札データ、等である。ここで、電源データは、火力発電ユニットや水力発電ユニットなどの各種の発電設備やその燃料消費に関する発電設備データ、および送電線の空き容量などを含む電力系統全般に関する電力系統データ、等を含む。
さらに、電源データのうち、電力系統データとしては、例えば、エリア名、送電線名、接続情報などが入力される。また、電源データのうち、発電設備データとしては、例えば、発電ユニット名、最大出力、最小出力、最小起動時間、最小停止時間、燃料費特性、定期点検などの補修計画データ、発電計画データ、火力発電ユニットの場合の起動停止計画、水力発電ユニットの場合の使用水量特性、などが入力される。一方、市場参加者情報としては、例えば、供給事業者名、発電事業者名、参加者のエリア定義などが入力され、入札データとしては、例えば、入札価格、入札量などが入力される。
記憶部3は、演算部1でデータ処理を行うための各種の計算条件を予め保存すると共に、演算部1による計算結果を保存する部分である。この記憶部3は、コンピュータの各種のメモリや補助記憶装置等により実現される。
[動作の概略]
図2は、以上のような構成を有する本実施形態に係る電力取引評価支援システムによる電力取引シミュレーション動作の概略を示すフローチャートである。
この図2に示すように、電力取引評価支援システムはまず、インタフェース部2によりデータ入力を行うか、あるいは、記憶部3からデータ読み込みを行うか、または、その両方を行うことにより、演算部1で処理する対象となるデータを用意する(S201)。
そして、週単位などの一定期間毎に、演算部1は、ループ処理(LOOP1)として、発電計画部11により、発電計画処理として、市場参加者の需要想定データや電源データ等に基づいて、火力発電ユニットや水力発電ユニット等の各種の発電ユニットに対する効率的な電源配分を行うための発電計画を作成し、作成した発電計画を記憶部3に記憶すると共にインタフェース部2によりユーザに対して表示する(S202)。この場合、発電計画の具体的なデータとしては、「取引を想定した時刻の限界費用曲線」およびその平均値を示す「平均費用曲線」等の「発電費用曲線」を計算する。なお、この「発電費用曲線」を含む発電計画処理の詳細については後述する。
また、日単位のループ処理(LOOP2)として、演算部1は、入札計画部12による入札計画処理、電力市場取引決定部13による電力市場取引決定処理、日間発電計画部14による日間発電計画処理、収益計算部15による収益計算処理(S203〜S206)を順次行う。
すなわち、入札計画部12は、入札計画処理として、発電計画処理(S202)で計算した「取引を想定した時刻の限界費用曲線」および「平均費用曲線」のいずれか一方またはそれらの組み合わせ等の「発電費用曲線」を用いて、電力市場における売りと買いの入札量と入札価格を決定して入札計画を作成し、作成した入札計画を記憶部3に記憶すると共にインタフェース部2によりユーザに対して表示する(S203)。
次に、電力市場取引決定部13は、電力市場取引決定処理として、入札計画処理(S203)で決定した入札量と入札価格に基づき、送電線混雑を考慮したオークションを行い、落札量と落札価格(取引量と取引価格)を決定し、決定した取引量と取引価格を記憶部3に記憶すると共にインタフェース部2によりユーザに対して表示する(S204)。なお、電力市場取引決定処理において、取引量と取引価格を決定する具体的な方法は、オークションに限定されるものではなく、例えば、取引量と取引価格の予測値および実績値のいずれか一方または両方に基づいて決定することもできる。
続いて、日間発電計画部14は、日間発電計画処理として、市場参加者の需要想定値に、電力市場取引決定処理(S204)で決定した取引量を加算して、当該市場参加者の取引想定日における発電機の起動停止計画(日間発電計画)を、発電計画処理(S202)と同様の手順により作成し、作成した日間発電計画を記憶部3に記憶すると共にインタフェース部2によりユーザに対して表示する(S205)。そして、収益計算部15は、収益計算処理として、取引量と取引価格、発電量と需要を用いて収益計算を行い、計算結果を記憶部3に記憶すると共にインタフェース部2によりユーザに対して表示する(S206)。
演算部1は、以上のような、一定期間単位のループ処理(LOOP1)および日単位のループ処理(LOOP2)をそれぞれ周期的に繰り返すが、日単位のループ処理(LOOP2)については、予め複数の取引想定日を与えておき、1日毎に繰り返して計算してもよい。
演算部1はまた、インタフェース部2によりユーザから結果表示要求がなされた場合には、その要求内容に応じて、記憶部3に記憶されている入力データ、発電計画、入札計画、取引結果、日間発電計画、および収益計算結果等を、帳票やグラフとして表示画面に出力し、あるいは印刷を行う(S207)。
なお、本明細書中において、「電力取引シミュレーション」は、狭義には、仮想的な電力取引を実現する電力市場取引決定処理を示すが、広義には、図2に示すような発電計画処理から収益計算処理に至る一連の動作全体を示している。
[発電計画処理]
図3は、ある市場参加者の一日の電力需要想定に対して発電機を配分した運転計画を示す図である。この図3中に破線で示すように、需要想定値は1日の間に変化する。この他、週間の平日と土日の変化や、年間の季節による変化がある。この需要の変化に応じて発電ユニットをどのように運転するかにより、経済性が異なってくるため、発電計画処理においては、燃料費が少なくなるように、全ての発電ユニットの出力配分を決めて運用を行う必要がある。
図4は、発電計画部11による発電計画処理フローの一例を示すフローチャートである。以下には、この図4を参照しながら、発電計画処理の詳細について説明する。
なお、契約設定部16により設定された既存の契約を考慮する場合には、需要想定値に既存の契約による容量を加えて、需要想定値を修正する。以下には、説明の簡略化の観点から、この「需要想定値の修正値」または「非修正の需要想定値」を、「需要想定値」と略称するものとする。
また、この非修正の需要想定値は、前述したように、気象条件が類似している日は電力需要形態も類似しているとの仮定に基づいて、過去の気象条件と電力需要との関係を統計学的に解析し、それによって得られた過去実績情報と未来の気象情報とに基づいて、未来の電力需要を予測することによって、計算されてもよい。
発電計画部11はまず、市場参加者の需要想定値を用いて、原子力発電ユニットの補修計画データを参照して発電計画を作成し、計画値を需要想定値より差し引き、水力火力分担需要を算出する(S401)。次に、自流式水力発電ユニットの補修計画データを参照して発電計画を作成し、計画値を需要想定値より差し引き、貯水揚水火力分担需要を算出する(S402)。
この貯水揚水火力分担需要において、貯水池式水力発電ユニットの使用可能な水量と最大出力の制約を考慮して、需要ピーク時に起動するよう発電計画を作成し、計画値を貯水揚水火力分担需要より差し引き、揚水火力分担需要を算出する(S403)。この揚水火力分担需要に対して火力発電ユニットの補修計画を参照し、火力発電ユニットの初期起動停止計画を作成する(S404)。この初期起動停止計画は、例えば、並列優先順位に基づく方法により作成される。以下には、この並列優先順位に基づく方法について説明する。
図5の(a)は、火力発電ユニットの燃料費特性を示す特性グラフである。この図5の(a)に示されている燃料費特性図の曲線上の1点と原点とを結ぶ直線の傾きμ=F(P)/Pは、出力Pにおける発電単価を表し、曲線の接線の傾きλは増分燃料費を表す。発電単価が最も小さくなるのは、図中破線で示すように、原点から燃料費特性曲線に接線を引いたときであり、この接線では、増分燃料費λ=μminの関係が成り立つ。一般に、発電単価が最も小さくなる出力は、発電ユニットの定格出力付近の値である。
そして、出力を変化させながら、発電単価μと増分燃料費λを計算して行くと、図5の(b)に示すような増分燃料費−発電単価特性(λ−μ特性)が得られる。複数の発電ユニットが運転されている場合には、各ユニットの増分燃料費λが等しくなるように出力配分されるので、同じ増分燃料費λに対して発電単価μの小さなユニットから並列(運転)して行くのが経済的である。図中のλ=μの直線と原点に近い点で交わるユニットから順に運転する優先順位(並列優先順位)を決める。このように決定された火力機の並列順位に応じて、負荷が大きい時間帯では、順次並列し、逆に負荷が小さい時間帯では、順次停止して行く。
このような火力発電ユニットの初期起動停止計画(S404)に続いて、揚水発電ユニットの補修計画と使用可能な水量を参照して、揚水発電ユニットの初期運転計画を作成し、火力発電ユニットの初期起動停止計画を修正して、需要曲線に適した火力発電ユニットの起動停止計画を作成する(S405)。この揚水発電ユニットの初期運転計画は、火力発電ユニットの持ち替えによるメリットの有無を導出することにより作成することができる。
ここで、火力発電ユニットの持ち替えによるメリットMは、次式(1)で表される。
Figure 2006260087
揚水火力分担需要に対し、火力発電ユニットの起動停止計画に基づいて、下記の式(2)に示す水火協調方程式を解き、火力発電ユニットの発電計画および揚水発電ユニットの発電計画を作成する(S406)。なお、水火協調とは、水を最大限有効に利用して火力燃料費を最小にすることであり、その詳細は、前述した非特許文献1等に記載されている。
Figure 2006260087
また、使用水量特性は、一定期間の使用水量を制約条件として考える。例えば、揚水発電ユニットは、上池への水の汲み上げを週末の夜間に行い、平日の昼間に発電するという週間サイクルの運用が行われているものとする。この場合には、例えば、週単位毎の一定期間について発電ユニットの全燃料費を最小とするように発電計画を作成する。一定期間Tについての発電燃料費は、次式(3)により表される(S407)。
Figure 2006260087
ここで、限界費用曲線は、起動中の全発電機の増分燃料費特性を積み上げた曲線として表される。厳密には、時刻毎に起動中の発電機の種類が異なるため、限界費用曲線は時刻毎に異なる。以下には、ある時刻の限界費用曲線の計算方法について説明する。
すなわち、火力発電ユニットの限界費用は、上述の式(2)の未定乗数λであり、この式(2)より、起動中の火力発電ユニットはすべて限界費用がλとなる点で運転される。したがって、ある限界費用λが与えられたとき、各火力発電ユニットの出力Piは、
Figure 2006260087
の逆関数を求めて、
Figure 2006260087
により計算することができる。
限界費用曲線λ(P)は、これを起動中のユニットについて合計し、次の式(4)により表すことができる。
Figure 2006260087
また、平均費用曲線AC(P)は、限界費用曲線の平均値について合計し、次の式(5)により表すことができる。
Figure 2006260087
[入札計画処理]
図6は、入札計画処理の一例として、限界費用曲線を用いて入札計画を作成する場合の例を示す図である。この図6に示すように、発電出力が限界費用曲線より安い価格では、限界費用曲線より安く買い入札を設定して買い入札を行い、発電出力が限界費用曲線を超える高い価格では、売り入札を限界費用曲線より高く設定して売り入札を行うといった方法で入札計画を作成することができる。
図7の(a)は、図6に示すような限界費用曲線より作成した入札曲線の一例を示す図であり、需要想定値に対して正側が売りの入札、負側が買いの入札となっている。また、図7の(b)は、売りと買いの入札曲線を同軸上に示した図である。買い入札としては、例えば、図6に示すように、限界費用曲線を−α分シフトした買い入札を設定し、また、売り入札としては、限界費用曲線を+α分シフトした売り入札を設定することができる。そして、この買い入札と売り入札に基づいて、図7の(b)に示すように入札量と入札価格を決定することができる。
なお、買い入札、売り入札の限界費用曲線からのシフト量αは、例えば、発電出力からの変化量ΔPの多項式f(ΔP)によって発電出力に伴い変動する値として設定することもできるし、ユーザが任意に設定する関数や、設定値を用いて作成してもよい。
また、上述した入札曲線作成のために用いる限界費用曲線としては、ユーザが入札計画作成に必要と考える発電ユニット(例えば、負荷周波数制御用に用いられる発電ユニットを除外した発電ユニット等)について合計した限界費用曲線を用いることもできる。次の式(4)’は、このような限界費用曲線を表している。
Figure 2006260087
なお、入札計画処理は、以上のように限界費用曲線を用いて入札計画を作成する方法に限定されるものではなく、前述したように、平均費用曲線を用いて入札計画を作成する方法や、限界費用曲線と平均費用曲線の組み合わせを用いて入札計画を作成する方法等も同様に可能である。
また、図6に示すような入札曲線の作成方法を示す画像は、インタフェース部2のデータ出力部22により、ユーザに対して出力(画面表示または印刷)される。入札計画処理においてユーザに出力される情報は、限界費用曲線、あるいは平均費用曲線、または限界費用曲線と平均費用曲線の組み合わせなどの発電費用曲線と入札曲線である。
[電力市場取引決定処理]
電力市場取引決定処理においては、前述したように、入札量と入札価格により送電線混雑を考慮したオークションを行い、落札量と落札価格(取引量と取引価格)を計算する。計算に必要な各市場参加者の入札計画データは、各市場参加者に対して前述の発電計画処理および入札計画処理を実行することにより作成する。
図12に示すように、買い入札と売り入札の交わる価格均衡点において、取引が成立する。しかし、複数エリアにまたがる取引で送電線に混雑が発生した場合には、エリア間で取引価格の差が生じることがある。例えば、安い供給電力の送電線に混雑が発生しているため、他のエリアへ送電できない場合には、供給可能なエリアからより高い電力を買うことになり、安い取引価格のエリアと高い取引価格のエリアとの間に取引価格の差が生じる。電力市場取引決定処理は、このような場合の送電線混雑を考慮して取引量と取引価格を決定するものである。
以下には、図8〜図10を参照して、2つのエリアA1,A2間の送電線混雑を考慮した電力市場取引決定処理の一例を示す。ここで、図8は、各エリアA1,A2間の供給力G1,G2と需要L1,L2、送電線空容量PLINEを示す模式図である。まず、この図8において、2つのエリアA1,A2内で余った供給力G1,G2のうち安い方を、他のエリアへ送電することを考える。
ここで、2つのエリアA1,A2間で送電線混雑が発生しない場合には、図9に示すように、2つのエリアA1,A2を1つの市場として、全ての供給力G1,G2の入札価格を低い価格から高い価格へ積み上げて、売り入札Dを作成し、全ての需要L1とL2を高い価格から安い価格へと積み上げて買い入札Sを作成する。売り入札Dと買い入札Sの交点(価格均衡点)Eを求める。この交点Eが、落札量と落札価格(取引量と取引価格)となる。
次に、エリアA1からエリアA2へ送る電力が、送電線空容量PLINEを超えて、送電線混雑が発生した場合について説明する。この場合には、エリアA1,A2毎に売り入札D1,D2と買い入札S1,S2をそれぞれ作成する。
そして、送電線空容量PLINEを最大限利用して電力を供給するために、電力を送り出す側のエリアA1では、図10の(a)に示すように、x軸方向に容量の大きい方へ、買い入札S1を送電線空容量分だけシフトさせ、S1(P+PLINE)とD1(P)の交点E1を求める。この交点E1が、電力を送り出す側のエリアA1の落札量と落札価格(取引量と取引価格)となる。
これに対して、電力を受ける側のエリアA2では、図10の(b)に示すように、x軸方向に容量の大きい方へ、売り入札D2を送電線空容量分だけシフトさせ、S2(P)とD2(P+PLINE)の交点を求める。この交点E2がエリアA2の落札量と落札価格(取引量と取引価格)となる。
電力市場取引決定処理においては、上述したオークションにより取引量と取引価格を決定する方法以外に、前述したように、取引量と取引価格の予測値および実績値のいずれか一方または両方に基づいて取引量と取引価格を決定することもできる。この場合には、各市場参加者の入札計画のデータを作成することなく、シミュレーションを容易に実施できる。
[日間発電計画処理]
日間発電計画処理においては、市場参加者の需要想定値に、電力市場取引決定処理で決定した取引量を加算して、当該市場参加者の取引想定日における発電機の起動停止計画(日間発電計画)を、図4に示した発電計画処理と同様の手順により作成する。
[収益計算処理]
収益計算処理においては、取引量と取引価格、発電量と需要を用いて収益計算を行う。以下には、収益計算処理の一例について説明する。
取引想定日の各時断面について、需要想定値に設定価格を乗じて需要の収入金額を算出する。取引想定日の各時断面について、発電ユニットが起動された時断面では、各発電ユニットの発電燃料費Fiに起動費を加算する。取引想定日の各時断面について、市場における売り取引量に落札価格を乗じて供給力取引の収入金額を算出する。
取引想定日の各時断面について、市場における買い取引量に落札価格を乗じて需要取引の費用金額を算出する。需要の収入金額と供給力取引の収入金額の和を算出し、収入計とする。発電燃料費と需要取引の費用金額の和を算出し、費用計とする。取引想定日の各時断面について、収入計より費用計を差し引いて収益を算出する。
なお、収益計算は、図2に示したように、日単位のループLOOP2において、日単位の取引毎に計算してもよいが、想定期間に亘って、発電計画処理、入札計画処理、電力市場取引決定処理、日間発電計画処理を繰り返した後に、当該想定期間についてまとめて計算してもよい。
また、既存の契約を考慮する場合の収益計算処理は、例えば、次のように行うことができる。
契約(売り)による取引量に契約価格を乗じて、収入金額を算出し、契約(買い)による取引量に契約価格を乗じて、費用金額を算出する。この契約による収入金額を、前記需要の収入金額と供給力取引の収入計へ加算し、収入計を算出する。また、契約による費用金額を、前記発電燃料費と需要取引の費用計へ加算し、費用計を算出する。契約を考慮した収入計より費用計を差し引いて、収益を算出する。
以上のような収益計算処理においては、発電計画における収支と、取引における収支を計算することにより、想定した取引により収益にどのような違いが生じるかを容易に比較することができる。
[効果]
以上のような第1の実施形態によれば、需要想定データを用いて発電計画を作成し、発電計画を用いて電力取引を行うための入札計画を作成し、仮想的な電力取引を行い、取引結果に基づいて取引想定日に相当する日間発電計画を作成し、収益計算を行い、入力したデータと計算結果の表示を行うことができる。したがって、電力の需給バランスと送電線容量や発電設備の制約を考慮した電力取引シミュレーションを高精度に行うことができるため、ユーザは、予め想定した電力需要、送電線容量や発電設備、入札などの条件が、発電量や燃料費、取引価格、また収益にどのような影響を与えるかを高精度に評価し、適切な取引計画を求めることができる。
[第2の実施形態]
図11は、本発明の第2の実施形態に係る電力取引評価支援システムの構成を示すブロック図である。この図11に示すように、第2の実施形態に係る電力取引評価支援システムは、第1の実施形態に係るシステムに、データ管理部4を追加したものである。
このデータ管理部4は、演算部1の発電計画部11、入札計画部12、日間発電計画部13に対して、それぞれ複数のデータセットを作成・登録するデータセット作成・登録部41と、作成・登録された複数のデータセットの中からデータセットを1つずつ逐次選択するデータセット選択部42を備えている。
この場合、発電計画部11、入札計画部12、日間発電計画部13は、電力取引を仮想的に実現するために、発電計画、入札計画、日間発電計画をそれぞれ作成する部分であり、この意味で、これらの各部は、本発明における実現要素決定手段に相当する。そして、データセット作成・登録部41は、各実現要素決定手段に対して、条件の差異を考慮した複数のデータセットを設定する部分であり、この意味で、本発明におけるデータセット設定手段に相当する。
このような構成を有する本実施形態において、データセット作成・登録部41により各部に対して複数のデータセットをそれぞれ設定することによって、データセットの差異に応じて取引結果や収益にどのような違いが現れるかを比較することができる。以下には、具体的なデータセットの設定例について説明する。
データセット作成・登録部41は、発電計画部11に対して、例えば、需要が多い場合や需要が少ない場合などの複数のデータセットを設定する。このような複数のデータセットに対して発電計画処理から収益計算処理に至る電力取引シミュレーションをそれぞれ行うことによって、需要の違いにより、取引結果と収益にどのように違いが現れるかを比較することができる。
データセット作成・登録部41はまた、発電計画部11に対して、例えば、燃料費の価格が上がった場合や下がった場合などの複数のデータセットを設定する。このような複数のデータセットに対して電力取引シミュレーションを行うことによって、燃料費の価格の違いにより、取引結果と収益にどのような違いが現れるかを比較することができる。
データセット作成・登録部41はまた、入札計画部12に対して、例えば、入札計画に用いる供給曲線または需要曲線の計算式のパラメータが異なる複数のデータセットを設定する。このような複数のデータセットに対して電力取引シミュレーションを行うことによって、供給曲線や需要曲線のパラメータの違いにより、取引結果と収益にどのような違いが現れるかを比較することができる。
データセット作成・登録部41はまた、日間発電計画部14に対して、例えば、需要が異なる複数のデータセットを設定する。このような複数のデータセットに対して電力取引シミュレーションを行うことによって、需要の違いにより、取引結果と収益にどのような違いが現れるかを比較することができる。
他にも、既存の契約の設定条件、発電機の補修計画、連系線の空き容量など、様々なデータセットを設定することが考えられる。
さらに、一般的には、データセット選択部42は、差異を考慮する各条件毎に、各複数のデータセットからデータセットを1つずつ逐次選択することで、全ての条件に対するデータセットの組み合わせを1つずつ逐次選択する。そして、全ての組み合わせについて、電力取引シミュレーションを行う。この場合、データセット選択部42により選択されるデータセットの組み合わせの全てについて収益計算部15による収益計算処理を逐次実行する。
以上のような第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、さらに、各種の条件の違いを考慮したデータセットの全ての組み合わせに対して電力取引シミュレーションをそれぞれ行うことにより、多様な状況に応じた最善の取引計画を評価できるという効果が得られる。すなわち、各種の条件毎に条件の差異を考慮した複数のデータセットを設定し、全ての条件に対するデータセットの全ての組み合わせに対して電力取引シミュレーションをそれぞれ高精度に行うことができるため、ユーザは、各条件の差異、およびそれらの組み合わせに応じて、取引結果と収益がどのように影響を受けるかを高精度に評価することができ、多様な状況に応じた最善の取引計画を評価することができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な変形例が実施可能である。例えば、図面に示したシステム構成は、一例にすぎず、具体的な機能構成は適宜選択可能である。また、図面に示したフローチャートは、一例にすぎず、具体的な動作手順や各処理の詳細は適宜選択可能である。
さらに、前述した実施形態においては、本発明の手法を、コンピュータのハードウェアとプログラムによりシステムおよび方法として実現する場合について説明したが、本発明の手法は、電力取引評価支援用として特化されたコンピュータプログラムのみの形態でも実現可能である。
例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM,DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体に書き込んだプログラムを各種装置に適用したり、そのプログラム自体をネットワーク等の伝送媒体に伝送して各種装置に適用したりすることも可能である。この場合、適用先装置のコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムあるいは伝送媒体を介して提供されたプログラムを読み込み、このプログラムによって上述した処理を実行するシステムを構成することができる。
本発明の第1の実施形態に係る電力取引評価支援システムの構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る電力取引評価支援システムによる電力取引シミュレーション動作の概略を示すフローチャート。 第1の実施形態に係る発電計画部による発電計画処理により、一日の電力需要想定に対して発電機を配分した運転計画を示す図。 第1の実施形態に係る発電計画部による発電計画処理フローの一例を示すフローチャート。 第1の実施形態に係る発電計画部による発電計画処理において求めたデータを示す図であり、(a)は、火力発電ユニットの燃料費特性を示す特性グラフ、(b)は、増分燃料費−発電単価特性を示す特性グラフ。 第1の実施形態に係る入札計画部による入札計画処理の一例として、限界費用曲線を用いて入札計画を作成する場合の例を示す図。 第1の実施形態に係る入札計画部による入札計画処理において求めたデータを示す図であり、(a)は、図6に示す限界費用曲線より作成した売りと買いの入札曲線の一例を示す図、(b)は、売りと買いの入札曲線を同軸上に示した図。 第1の実施形態に係る電力市場取引決定部による電力市場取引決定処理の一例を示す図であり、2つのエリア間の供給力と需要、送電線空容量を示す模式図。 図8に示す2つのエリア間で送電線混雑が発生しない場合の落札量と落札価格を示す図。 図8に示す2つのエリア間で送電線混雑が発生した場合の落札量と落札価格を示す図であり、(a)は、低価格側のエリアにおける落札量と落札価格を示す図、(b)は、高価格側のエリアにおける落札量と落札価格を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る電力取引評価支援システムの構成を示すブロック図。 従来の市場取引における価格均衡点を説明するための図。
符号の説明
1…演算部
11…発電計画部
12…入札計画部
13…電力市場取引決定部
14…日間発電計画部
15…収益計算部
16…契約設定部
2…インタフェース部
21…データ入力部
22…データ出力部
3…記憶部
4…データ管理部
41…データセット作成・登録部
42…データセット選択部

Claims (12)

  1. 電力市場における電力取引を仮想的に実現する電力取引評価支援システムにおいて、
    需要想定データと電源データに基づいて発電計画を作成する発電計画手段と、
    前記発電計画手段により作成された前記発電計画から前記電力市場への入札量と入札価格を決定して入札計画を作成する入札計画手段と、
    前記入札計画手段により作成された前記入札量と前記入札価格に基づいて取引量と取引価格を決定する電力市場取引決定手段と、
    前記需要想定データ、前記電源データ、および前記電力市場取引決定手段により決定された前記取引量に基づいて、取引想定日の日間発電計画を作成する日間発電計画手段と、
    前記電力市場取引決定手段により決定された前記取引量および前記取引価格と、前記日間発電計画手段により作成された前記取引想定日の前記日間発電計画に基づいて、収益計算を実行する収益計算手段と、
    計算条件および計算結果を保存する記憶手段と、
    データの入力および結果表示を行うインタフェース手段、
    を備えたことを特徴とする電力取引評価支援システム。
  2. 既存の契約を設定する契約設定手段を備え、
    前記発電計画手段、前記入札計画手段、前記電力市場取引決定手段、前記日間発電計画手段、および前記収益計算手段は、前記契約設定手段により設定された前記契約を反映した処理または契約を反映したデータに基づく処理を行うように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力取引評価支援システム。
  3. 前記発電計画手段は、時間断面で発電機の発電費用を最小化する発電計画を作成するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力取引評価支援システム。
  4. 前記入札計画手段は、前記発電計画手段により作成された前記発電計画と発電費用に基づいて、前記取引市場の売りと買いの前記入札量と前記入札価格を決定するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電力取引評価支援システム。
  5. 前記電力市場取引決定手段は、前記入札量と前記入札価格に基づいて、電力系統の制約を考慮したオークションにより前記取引量と前記取引価格を決定するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電力取引評価支援システム。
  6. 前記電力市場取引決定手段は、前記取引量と前記取引価格の予測値および実績値のいずれか一方または両方に基づいて、取引量と取引価格を決定するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電力取引評価支援システム。
  7. 前記日間発電計画手段は、前記発電計画手段により作成された前記発電計画と、前記電力市場取引決定手段により決定された前記取引量に基づいて、前記取引想定日の前記日間発電計画を作成するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電力取引評価支援システム。
  8. 前記収益計算手段は、前記需要想定データと、前記発電計画手段により作成された発電計画と、前記電力市場取引決定手段により決定された前記取引量および前記取引価格と、前記日間発電計画手段により作成された前記取引想定日の前記日間発電計画に基づいて、前記収益計算を行うように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電力取引評価支援システム。
  9. 前記入札計画手段は、発電費用と入札価格曲線を同一グラフ上に作成することにより、前記入札計画を作成するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の電力取引評価支援システム。
  10. 少なくとも前記発電計画手段、前記入札計画手段、および前記日間発電計画手段を含み、前記電力取引を仮想的に実現するために、何らかの計画を作成するかまたは計画内容に影響を与える何らかのデータを設定する全ての手段を、実現要素決定手段と定義した場合に、各実現要素決定手段に対して、条件の差異を考慮した複数のデータセットを設定するデータセット設定手段と、
    前記差異を考慮する各条件毎に、前記データセット設定手段により設定された各前記複数のデータセットからデータセットを1つずつ逐次選択することで、全ての条件に対するデータセットの組み合わせを1つずつ逐次選択するデータセット選択手段を備え、
    前記収益計算手段は、前記データセット選択手段により選択される前記データセットの組み合わせの全てについて前記収益計算を逐次実行するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の電力取引評価支援システム。
  11. 演算部、記憶部、インタフェース部を有するコンピュータを利用して、電力市場における電力取引を仮想的に実現する電力取引評価支援方法において、
    前記演算部により、
    需要想定データと電源データに基づいて発電計画を作成する発電計画ステップと、
    前記発電計画ステップにより作成された前記発電計画から前記電力市場への入札量と入札価格を決定して入札計画を作成する入札計画ステップと、
    前記入札計画ステップにより作成された前記入札量と前記入札価格に基づいて取引量と取引価格を決定する電力市場取引決定ステップと、
    前記需要想定データ、前記電源データ、および前記電力市場取引決定ステップにより決定された前記取引量に基づいて、取引想定日の日間発電計画を作成する日間発電計画ステップと、
    前記電力市場取引決定ステップにより決定された前記取引量および前記取引価格と、前記日間発電計画ステップにより作成された前記取引想定日の前記日間発電計画に基づいて、収益計算を実行する収益計算ステップを行い、
    前記記憶部により、計算結果を保存する記憶ステップを行い、
    前記インタフェース部により、結果を表示する結果表示ステップを行う、
    ことを特徴とする電力取引評価支援方法。
  12. コンピュータを利用して、電力市場における電力取引を仮想的に実現するための電力取引評価支援プログラムにおいて、
    需要想定データと電源データに基づいて発電計画を作成する発電計画機能と、
    前記発電計画機能により作成された前記発電計画から前記電力市場への入札量と入札価格を決定して入札計画を作成する入札計画機能と、
    前記入札計画機能により作成された前記入札量と前記入札価格に基づいて取引量と取引価格を決定する電力市場取引決定機能と、
    前記需要想定データ、前記電源データ、および前記電力市場取引決定機能により決定された前記取引量に基づいて、取引想定日の日間発電計画を作成する日間発電計画機能と、
    前記電力市場取引決定機能により決定された前記取引量および前記取引価格と、前記日間発電計画機能により作成された前記取引想定日の前記日間発電計画に基づいて、収益計算を実行する収益計算機能と、
    計算条件および計算結果を保存する記憶機能と、
    データの入力および結果表示を行うインタフェース機能、
    をコンピュータに実現させることを特徴とする電力取引評価支援プログラム。
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