JP2006259816A - デジタルイメージ2値化装置、デジタルイメージ2値化方法及びデジタルデータ再生装置 - Google Patents

デジタルイメージ2値化装置、デジタルイメージ2値化方法及びデジタルデータ再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】2値データが記録されたイメージを撮影した画像のS/N比が劣化している場合でも、正確な2値化が行えるデジタルイメージ2値化装置および、それを用いたデジタルデータ再生装置を提供する。
【解決手段】2次元符号を利用して画像分割手段102の出力である分割イメージの採りうる全ての目標イメージを記憶する目標記憶手段103と、分割イメージと目標イメージから最も確からしい目標イメージの状態を演算する指標演算手段104と、指標値を基に出力する2値データ選択する2値データ選択手段105を備えることで正確な2値化ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタルイメージの2値化、及び2次元イメージに記録されたデジタルデータを再生する装置に関するものである。
近年、コンピュータの普及によりマルチメディア化が進み、大容量と高転送レートを同時に実現できる媒体の必要性が高まっている。ニーズに答える媒体の一つとしてホログラフィーを用いてメモリを構成する技術があり、それはデジタルデータを記録した2次元のページデータをパラレルに読み書きできるため高転送レートが可能であるといわれている。また、多重記録と呼ばれる技術を利用して、大容量を実現できるといわれている。
現存する2次元のページデータを読み出すデータ再生装置としては2次元バーコードリーダーがある。
2次元バーコードリーダーの読み取りには、紙などの媒体に印刷された2次元バーコードをCCD(Charge Coupled Device)などのイメージセンサーで読み出したデジタルイメージの輝度を閾値で2値化後、メモリに蓄え、位置決め用シンボルなどを利用して台形歪、回転などを補正し読み取る方法がある(例えば、特許文献1参照)。
デジタルイメージの輝度を閾値で2値化するためには、適切に閾値を制御することで、閾値以上の“1”のデータと閾値より小さな“0”のデータをエラーができるだけ起こらないように識別する方法がある。デジタルイメージを2値化するため閾値を適切に制御する具体的な方法について説明する。図20は、2次元バーコードの1セルごとに中心画素の輝度を求め、得られた中心輝度のイメージを小領域に分割する様子を表した図である。ここで、画素とはCCD1901のピクセルを指し、セルは2次元バーコード1902の最小分解能の単位を指す。CCD1901から読み出したデジタルイメージから2次元バーコード1902から読み出されたイメージの存在する位置を検出し、バーコードの1セルごとにセルの中心画素の輝度を求め、各セルの中心画素の輝度で構成したデジタルイメージを構成する。このデジタルイメージを小領域A1、小領域A2、小領域A3・・に分割している。
図21は2次元バーコードを2値化するためのフローチャートである。図20の様に小領域に分割された各セルの中心画素の輝度で構成されたイメージから、それぞれの領域で最大値と最小値を求め、その最大値と最小値の中間値を閾値とし、2次元コード画像を正確に高速に読み取っている。また、図22も2次元バーコードを2値化するための別のフローチャートである。図22では、デジタルイメージの輝度のヒストグラムを作成し、そのヒストグラムを解析し、デジタルイメージのコントラストが良く、輝度むらがないときには、ヒストグラムに2つの山ができるのを利用し、2つの山の間の輝度を閾値として、2値化しているまた、輝度むらがあるときには図21の方法を利用している(例えば、特許文献2参照)。
また、HDD(Hard Disk Drive)などのデジタルデータ再生装置としては、PRML(Partial Responce Maximum Likelihood)と呼ばれる信号処理方式が用いられている。この方式は高密度記録再生波形に対して高い再生性能を有している。PRML信号処理方式とは、線記録方向の記録密度の増大に伴い、信号の高域成分の振幅が劣化し、信号雑音比が増大する再生系において、意図的に波形干渉を付加することにより、再生信号に高域成分を必要とせず、かつ前記波形干渉を考慮した確率計算により最も確からしい系列を復調する最尤復号法を併用することにより、再生データのエラーレートを向上させる方式である。PRML信号処理方式のPRは意図的に波形干渉を付加する処理を行うもので、システムのPRの型に合うようにフィルタリングする処理である。PRML信号処理方式のMLは最尤復号で、復号器入力信号系列の間に相関性がある時に特性改善が得られ、最も確からしいデータを復号するものである。PRMLでは、PRによって、復号器入力信号系列の間に相関性があるので改善される(例えば、特許文献3参照)。
特開2000―172777号公報 特開平10―63771号公報 特開平10−79678号公報
しかしながら、前記従来の構成では、S/N比が2次元バーコードなどより劣化しているボリューム・ホログラフィック・ストレージでは特許文献2の様に閾値判定を行っただけではデジタルイメージの正確な2値化が行えず、その結果、再生したデジタルデータの良好なエラーレートが得られない。
また、ボリューム・ホログラフィック・ストレージなどで発生する符号間干渉の特性は従来のストレージとは異なるため、PRML信号処理方式を適用しても正確な2値化が行えず、再生したデジタルデータの良好なエラーレートが得られないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、デジタルイメージに雑音が多い場合でも良好な性能が得られるデジタルイメージ2値化装置およびそれを用いたデジタルデータ再生装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のデジタルイメージ2値化装置は、2次元符号を適用して構成された2次元イメージデータに対応するデジタルイメージを前記2次元符号の単位で複数の領域に分割し、それぞれを分割イメージとして出力する画像分割手段と、前記2次元符号の1符号語毎に構成される領域を前記2次元イメージデータに対応して目標となる輝度を設定し、目標イメージとして予め記憶している目標記憶手段と、全ての前記目標イメージから、前記分割イメージに対応する目標イメージを選択し、選択された目標イメージに対応する指標値を出力する指標演算手段と、前記指標演算手段から出力される指標値に対応する前記2次元符号の2値データあるいは2値データを復号した復号データを出力する2値データ選択手段とを備え、前記指標演算手段は、前記分割イメージと各目標イメージとの輝度値の差分から最も確からしい目標イメージを選択し、その指標値を出力することを特徴としたものである。
さらにデジタルイメージ2値化装置において、前記指標演算手段は、前記分割イメージの各目標イメージの輝度差のユークリッド距離を演算する距離演算手段と、前記距離演算手段で演算されたユークリッド距離が最も短い前記目標イメージを最も確からしいとして対応する指標値を出力する最小距離指標演算手段とを備えることを特徴としたものである。
さらにデジタルイメージ2値化装置において、前記指標演算手段は、前記分割イメージが各前記目標イメージである確率を、正規分布の確率密度関数から演算する確率演算手段と、確率演算手段で演算された確率が最も高い前記目標イメージを最も確からしいとして対応する指標値を出力する最高確率指標演算手段とを備えることを特徴としたものである。
さらにデジタルイメージ2値化装置において、前記所定の単位は、前記2次元符号の符号化則によって定められる1つの符号語であることを特徴としたものである。
さらにデジタルイメージ2値化装置において、前記所定の単位は、前記2次元符号の符号化則によって定められる1つの符号語を、さらに特徴の判別出来る単位で分割したものであることを特徴ととしたものである。
さらに本発明のデジタルイメージ2値化方法において、2次元符号を適用して構成された2次元イメージデータに対応するデジタルイメージを前記2次元符号の単位で複数の領域に分割し、それぞれを分割イメージとして出力する画像分割ステップと、前記2次元符号の1符号語毎に構成される領域を前記2次元イメージデータに対応して目標となる輝度を設定し、目標イメージとして予め記憶している目標記憶ステップと、全ての前記目標イメージから、前記分割イメージに対応する目標イメージを選択し、選択された目標イメージに対応する指標値を出力する指標演算ステップと、前記指標演算手段から出力される指標値に対応する前記2次元符号の2値データあるいは2値データを復号した復号データを出力する2値データ選択ステップで構成され、前記指標演算ステップは、前記分割イメージと各目標イメージとの輝度値の差分から最も確からしい目標イメージを選択し、その指標値を出力することを特徴としたものである。
さらにデジタルイメージ2値化方法において、前記指標演算ステップは、前記分割イメージの各目標イメージの輝度差のユークリッド距離を演算する距離演算ステップと、前記距離演算手段で演算されたユークリッド距離が最も短い前記目標イメージを最も確からしいとして対応する指標値を出力する最小距離指標演算ステップから構成されることを特徴としたものである。
さらにデジタルイメージ2値化方法において、前記指標演算手段は、前記分割イメージが各前記目標イメージである確率を、正規分布の確率密度関数から演算する確率演算ステップと、確率演算手段で演算された確率が最も高い前記目標イメージを最も確からしいとして対応する指標値を出力する最高確率指標演算ステップから構成されることを特徴としたものである。
さらにデジタルイメージ2値化方法において、前記所定の単位は、前記2次元符号の符号化則によって定められる1つの符号語であることを特徴としたものである。
さらにデジタルイメージ2値化方法において、前記所定の単位は、前記2次元符号の符号化則によって定められる1つの符号語を、さらに特徴の判別出来る単位で分割したものであることを特徴ととしたものである。
さらに本発明のデジタルデータ再生装置において、2次元符号を適用して構成された2次元イメージデータが書き込まれた記録媒体からの光を光電変換しイメージを出力するイメージセンサーと、前記イメージの輝度を増幅するアンプと、前記アンプによって増幅された前記イメージをサンプリングするAD変換手段と、前記AD変換手段によってサンプリングされたデジタルイメージに対して輝度の補正と平面座標の補正と空間フィルタによる補正を行う画像処理手段と、前記画像処理手段で補正が行われたデジタルイメージの2値化を行うデジタルイメージ2値化手段で構成され、デジタルイメージ2値化手段は、前記補正が行われたデジタルイメージを前記2次元符号の単位で複数の領域に分割し、それぞれを分割イメージとして出力する画像分割手段と、前記2次元符号の1符号語毎に構成される領域を前記2次元イメージデータに対応して目標となる輝度を設定し、目標イメージとして予め記憶している目標記憶手段と、全ての前記目標イメージから、前記分割イメージに対応する目標イメージを選択し、選択された目標イメージに対応する指標値を出力する指標演算手段と、前記指標演算手段から出力される指標値に対応する前記2次元符号の2値データあるいは2値データを復号した復号データを出力する2値データ選択手段とを備え、前記指標演算手段は、前記分割イメージと各目標イメージとの輝度値の差分から最も確からしい目標イメージを選択し、その指標値を出力することを特徴としたものである。
さらにデジタルデータ再生装置において、前記指標演算手段は、前記分割イメージの各目標イメージの輝度差のユークリッド距離を演算する距離演算手段と、前記距離演算手段で演算されたユークリッド距離が最も短い前記目標イメージを最も確からしいとして対応する指標値を出力する最小距離指標演算手段とを備えることを特徴としたものである。
さらにデジタルデータ再生装置において、前記指標演算手段は、前記分割イメージが各前記目標イメージである確率を、正規分布の確率密度関数から演算する確率演算手段と、確率演算手段で演算された確率が最も高い前記目標イメージを最も確からしいとして対応する指標値を出力する最高確率指標演算手段とを備えることを特徴としたものである。
さらにデジタルデータ再生装置において、前記所定の単位は、前記2次元符号の符号化則によって定められる1つの符号語であることを特徴としたものである。
さらにデジタルデータ再生装置において、前記所定の単位は、前記2次元符号の符号化則によって定められる1つの符号語を、さらに特徴の判別出来る単位で分割したものであることを特徴ととしたものである。
本発明のデジタルイメージ2値化装置によれば、雑音が多い場合でもデジタルイメージを分割した分割イメージと目標イメージとのユークリッド距離に基づいて正確な2値化が出来る。
本発明のデジタルイメージ2値化装置によれば、雑音が多い場合でもデジタルイメージを分割した分割イメージが各目標イメージである確率を全て求め、これに基づいて正確な2値化が出来る。
また、本発明のデジタルデータ再生装置によれば、雑音が多い場合でもデジタルイメージを分割した分割イメージと目標イメージとのユークリッド距離に基づいて2値化することでエラーレートの良好なデータ再生ができる。
また、本発明のデジタルデータ再生装置によれば、雑音が多い場合でもデジタルイメージを分割した分割イメージが各目標イメージである確率を全て求め、これに基づいて2値化することでエラーレートの良好なデータ再生ができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
図1は、本実施例におけるデジタルイメージ2値化装置の構成図を示す。図1において、2次元の変調符号を適用された2次元データに対応するデジタルイメージ101を画像分割手段102に入力し、画像分割手段102はデジタルイメージ101を小領域に分割し分割イメージを生成する。生成された分割イメージは順次、指標演算手段104へ入力される。また、目標記憶手段103には、2次元の変調符号によって決定される分割イメージの採りうる全ての状態の目標イメージである状態S0目標イメージ1031、状態S1目標イメージ1032、状態S2目標イメージ1033、状態S3目標イメージ1034が記憶されている。これらの目標イメージは指標演算手段104へ入力される。指標演算手段104は、入力された分割イメージと各目標イメージとのユークリッド距離を演算する距離演算手段1041を備えている。距離演算手段1041は、状態S0距離演算手段10411、状態S1距離演算手段10412、状態S2距離演算手段10413、状態S3距離演算手段10414を用いて各状態のユークリッド距離を演算する。演算された各状態のユークリッド距離は、指標演算手段104内の最小距離指標演算手段1042へ入力される。最小距離指標演算手段1042は各状態のユークリッド距離の内、最も小さい距離の状態(S0〜S3)を指標値として出力する。指標値は、2値データ選択手段105へ入力され、2値データ選択手段105は、指標値に対応する2値データを出力する。
まず、デジタルイメージ101について説明する。デジタルイメージ101は2次元の変調符号を適用された2次元データに対応するイメージである。本実施例では2次元符号として、1−4符号(1 Bright Bit on 4 Cells)と呼ばれるものを用いた場合について説明する。1−4符号とは、2ビットのデータを2x2セルの2次元データに変換する符号で、変換された2次元データは2x2セル合計4セルのうち1セルが“1”、残りの3セルが“0”になるものである。この符号の符号化後の2次元データの特徴としては、(1)“0”に比べて“1”のデータが少ない。(2)隣り合うセルのデータが両方“1”になる確率が低いといった特徴を持っている。図2に1−4符号化の例を示す。図2において、符号化器は、ビットデータ系列から現在符号を適用しようとしている2ビットを抜き出し、符号化テーブルから、抜き出した2ビットに対応する2x2セルの2次元データを出力する。図2に示すように、1−4符号の符号語の総数は4つである。
図3に1−4符号が適用された2次元データを示す。図3において黒がデータ“0”、白がデータ“1”を示している。図3に示す2次元データは図2で示したように、ビットデータ系列の2ビットを順次抜き出し符号化した結果得られる2x2セルの2次元データを、予め決められた数だけ平面状に並べることで生成することが出来る。ただし、図3に示す2次元データには4角にマーカーと呼ばれる基準セルが配置されている。また、4辺にはマージンとしてデータ“0”である黒を配置している。ボリューム・ホログラフィック・ストレージでは、記録時には第1のレーザー光を図3に示す2次元データを用いて空間変調した光(物体光)と、第2のレーザー光(参照光)との干渉をホログラムメディアに書き込み、再生時には第2のレーザー光(参照光)のみをホログラムメディアに照射し、ホログラムメディアに記録された干渉パターンによって得られる回折光をCCD等で光電変換することでデジタルイメージを得る。
デジタルイメージ101は雑音や符号間干渉が無いときには図3の2次元データとほぼ同じイメージになる。図3の2次元データを用いてデジタルイメージ101を説明すると、例えば、黒が暗い輝度10(decimal)、白が明るい輝度200(decimal)のイメージとなる。これら輝度の値は、イメージに必要なダイナミックレンジを考慮して、適切な演算ビット幅を設定することで、装置に適切な値にできる。たとえば、S/N比が20デシベルのイメージに対してデジタルイメージの輝度を表現するビット幅を3ビットに設定しても十分な精度が得られない。従って、イメージのS/N比に応じて十分なビット幅を設定する必要がある。ここで、2次元データに対するデジタルイメージ101の1セルを1画素に対応付けるものとする。しかし、S/N比が悪化すると図4の様になり、データ“0”に対応する輝度と、データ“1”に対応する輝度とが判別しがたくなる。本発明は図4のような判別しがたいデジタルイメージ101であっても正確にデータ“0”とデータ“1”とを判別できる。判別するための構成について以下に説明する。なお、図4に示すデジタルイメージ101は、実際は多階調の輝度差を持つグレイスケールのイメージである。
次に、図4のようなデジタルイメージ101の雑音について説明する。まず、CCDの画素の面積積分による符号間干渉による雑音について説明する。図5はCCDの1画素の光電変換を表した図である。図5の電界振幅および光の強度は光電変換を理解しやすくするために1次元で表している。2次元符号によって空間変調された光をCCDカメラなどのイメージセンサーで観測するとき、光の強度をCCDの1画素の面積で積分した値に比例した値が、その画素の輝度として出力される。光の強度は2次元符号によって空間変調された光の振幅である電界振幅の2乗に比例する。2次元符号化されたデータの“1”の周りに同じく“1”のデータがある時の電界振幅、光の強度は図5の(a)の様になる。また、2次元符号化されたデータの“1”の周りに同じく“1”のデータが無い時(周りが“0”のみの時)の電界振幅及び光の強度は図5の(b)の様になる。前述したようにCCDの1画素の輝度は光の強度を1画素の面積で積分した値に対応した値になる。よって、周りに“1”がある時(図5の(a))の方が、周りに“1”が無いとき(図5の(b))より、CCDから出力される輝度は大きくなる。これは、周りの“1”の影響によるものである。つまり、同じ“1”に対応する輝度であっても、周りのデータが“1”であるか“0”であるかによって、CCDの1画素の面積で積分による誤差が生まれるので、出力される輝度が変化する。この変化は、“1”に対応する輝度を読み出す時の方が“0”に対応する輝度を読み出す時より大きくなり、CCDの出力で見た場合、“1”に対応する輝度のS/N比が悪化する。次に光雑音について説明する。電界振幅に白色ガウス雑音のような一様な分散の散乱光の等の雑音が付加された場合には、光の強度への変換である2乗によって、データ“1”に対応する光の強度の分散が、“0”に対応する光の強度の分散より大きくなる。光雑音の乗った光の強度をCCDの1画素の面積で積分した値に比例した値が、その画素の輝度として出力される。次に電気雑音について説明する。電気雑音は、光電変換後の電気回路に乗っている雑音であって、ほぼガウス雑音と仮定できる。このように、CCDの画素の面積積分による符号間干渉、光雑音、電気雑音によって、デジタルイメージ101の輝度はばらつく。
次に、画像分割手段102について説明する。画像分割手段102はデジタルイメージ101を小領域に分割する。本実施例では、分割を符号語単位で行うことにする。図6にデジタルイメージ101を分割した様子を示す。1−4符号では1つの符号語は2x2セルで構成されている。よって、デジタルイメージ101を2x2画素ずつに分割する。図6のデジタルイメージ101の4隅の明るい輝度が偏っているパターンはマーカーであって、このマーカーによって分割を開始する位置を検出できる。つまり、マーカーの隣から分割を始めればよい。マーカー自身は情報を含んでいないので、分割する必要は無い。また、図6のデジタルイメージ101の4辺の暗い輝度は背景であって、これも情報を含んでいないので、分割する必要は無い。画像分割手段102の構成は、デジタルイメージ101が格納されている図示しないメモリから、図6の分割イメージA1、分割イメージA2・・・、分割イメージB1・・を構成する輝度情報を順次読み出し、出力する構成である。図6の様に分割されたデジタルイメージ101である分割イメージは順次、指標演算手段104へ入力される。なお、図6に示すデジタルイメージ101は、実際は多階調の輝度差を持つグレイスケールのイメージである。
次に目標記憶手段103について説明する。目標記憶手段103は、分割イメージの採りうる全ての状態についての目標イメージが格納されている。1−4符号では符号語は図7に示す4つの状態にしかならない。また、デジタルイメージ101はデータ“0”に対する輝度が10(decimal)付近にデータ“1”に対する輝度が200(decimal)付近に図示しない階調補正手段によって調整される。ただし、図4に示すように雑音は残っている。図示しない階調補正手段は一般的な階調補正を行って実現してよい。データ“0”に対する輝度が10(decimal)付近にデータ“1”に対する輝度が200(decimal)付近に調整された場合、目標イメージは、図7に示す4つの状態のイメージになる。図7において、符号語の状態S0の2次元データに対する目標イメージは、状態S0目標イメージ1031になる。また、符号語の状態S1、S2、S3の2次元データに対する目標イメージは、それぞれ状態S1目標イメージ1032、状態S2目標イメージ1033、状態S3目標イメージ1034になる。各目標イメージは目標記憶手段103に記憶されていて、指標演算手段104に入力される。
次に、指標演算手段104について説明する。指標演算手段104は、入力された分割イメージが、どの状態の目標イメージであるか判断し、最も確からしい状態(S0からS3)を指標値として出力するものである。指標演算手段104は、分割イメージと各状態の目標イメージとのユークリッド距離を演算する距離演算手段1041と、距離演算手段1041で演算されたユークリッド距離の内、最も距離が短い状態を指標値として出力する最小距離指標演算手段1042とで構成されている。
次に、距離演算手段1041について説明する。距離演算手段1041は、分割イメージと各状態の目標イメージとのユークリッド距離を演算する。距離演算手段1041は、分割イメージと状態S0目標イメージ1031との輝度のユークリッド距離を演算する状態S0距離演算手段10411と、状態S1目標イメージ1032との輝度のユークリッド距離を演算する状態S1距離演算手段10412と、分割イメージと状態S2目標イメージ1033との輝度のユークリッド距離を演算する状態S2距離演算手段10413と、分割イメージと状態S3目標イメージ1034との輝度のユークリッド距離を演算する状態S3距離演算手段10414とを備えていて、それぞれの状態でのユークリッド距離を演算する。
次に、状態S0距離演算手段10411、状態S1距離演算手段10412、状態S2距離演算手段10413、状態S3距離演算手段10414について説明する。状態S0距離演算手段10411は分割イメージと状態S0目標イメージ1031との輝度のユークリッド距離を演算する。ユークリッド距離について、図8を用いて説明する。分割イメージの2x2画素の各輝度要素を図8の様にZ00、Z01、Z10、Z11と表す。同様に、各状態の目標イメージの2x2画素の各輝度要素をU00、U01、U10、U11と表した場合、状態S0のユークリッド距離は数1となる。
Figure 2006259816
ただし、状態S0においてはU00、U01、U10は等しくU_Lとなり、U11はU_Hとなる。よって、状態S0からS3のユークリッド距離は数2の様になる。U_LとU_Hは目標イメージの輝度であり、図8において、データ“0”に対する輝度U_Lが10(decimal)付近にデータ“1”に対する輝度U_Hが200(decimal)の場合を示している。
Figure 2006259816
数2を簡素化すると規格化ユークリッド距離数4となる。この簡素化は、まず、数2の両辺を二乗し、さらに、右辺から数3を減算することで得られる。
Figure 2006259816
Figure 2006259816
図9に数2を用いた状態S0距離演算手段10411の構成を示す。図9において、入力要素00抽出手段801、入力要素01抽出手段802、入力要素10抽出手段803、入力要素11抽出手段804は、分割イメージから図8の様に各要素Z00、Z01、Z10、Z11を抽出するものである。目標要素00抽出手段805、目標要素01抽出手段806、目標要素10抽出手段807、目標要素11抽出手段808は、状態S0目標イメージ1031から図8の様に各要素U00、U01、U10、U11を抽出するものである。減算器809、減算器810、減算器811、減算器812は、分割イメージの各要素の輝度から、状態S0目標イメージ1031の各要素の輝度を減算するものである。乗算器813、乗算器814、乗算器815、乗算器816は、減算器809、減算器810、減算器811、減算器812の各出力をそれぞれ2乗するものである。加算器817は、乗算器813、乗算器814、乗算器815、乗算器816の各出力の総和を演算するものである。平方根演算手段818は、加算器817の出力の平方根を演算しユークリッド距離を求めるものである。この様に、図9は数2を演算するものである。状態S1距離演算手段10412、状態S2距離演算手段10413、状態S3距離演算手段10414も数2を演算する構成で実現できる。
また、図10に数4を用いた状態S0距離演算手段10411の構成を示す。図10において、入力要素11抽出手段804は、図9の場合と同じく分割イメージから、要素11の輝度であるZ11を抽出するものである。高輝度目標抽出手段901は目標イメージのデータ“1”に対応する目標輝度であるU_Hを出力するものである。低輝度目標抽出手段902はデータ“0”に対応する目標輝度であるU_Lを出力するものである。減算器903、減算器904は要素11の輝度Z11から、目標イメージの輝度U_HとU_Lをそれぞれ減算するものである。乗算器905、乗算器906は、減算器903、減算器904の各出力を2乗するものである。減算器907は、乗算器905の出力から、乗算器906の出力を減算し規格化ユークリッド距離を求めるものである。この様に、図10は数4を演算するものである。数4を用いると、数2を用いる場合に比べて回路規模を大幅に削減できる。状態S1距離演算手段10412、状態S2距離演算手段10413、状態S3距離演算手段10414も数4を演算する構成で実現できる。
本実施例では距離演算手段1041の構成について、数2及び第9図に示す構成と数4及び第10図に示す構成の両方を開示したが、設計段階においてどちらかを選択すれば良い。
次に、最小距離指標演算手段1042について説明する。最小距離指標演算手段1042は、状態S0距離演算手段10411、状態S1距離演算手段10412、状態S2距離演算手段10413、状態S3距離演算手段10414で演算された各ユークリッド距離の中から最小距離である状態を指標値として出力するものである。例えば、状態S0距離演算手段10411の出力が最も小さい時にはS0を示す0(decimal)を出力し、状態S1距離演算手段10411の出力が最も小さい時にはS1を示す1(decimal)を出力し、状態S2距離演算手段10412の出力が最も小さい時にはS2を示す2(decimal)を出力し、状態S3距離演算手段10413の出力が最も小さい時にはS3を示す3(decimal)を出力する。
次に、2値データ選択手段105について説明する。2値データ選択手段105は、最小距離指標演算手段1042から出力された指標値に基づいて2値データを選択し出力する。図7を用いて説明すると、指標値が0(decimal)の時、状態S0が最もユークリッド距離が小さく確からしいデータであるので、左上(要素00)が“0”、右上(要素01)が“0”、左下(要素10)が“0”、右下(要素11)が“1”の2x2の2値データを出力する。
以上の様に、2次元符号を適用した結果、採りうる全ての目標イメージと、分割イメージの各ユークリッド距離が最小である状態を求め、その状態に対応する2値データを出力することで、S/N比が悪化している時にも正確な2値化が行える。
なお、目標記憶手段103は各状態の目標イメージを全て記憶すると記載したが、目標イメージのデータ“0”に対応する目標輝度U_Lと、データ“1”に対応する目標輝度U_Hの目標イメージの輝度情報のみを記憶しても良い。この時、図10の数4を用いた状態S0距離演算手段10411の、高輝度目標抽出手段901はデータ“1”に対応する目標輝度であるU_Hを入力しそのまま出力するもので、低輝度目標抽出手段902はデータ“0”に対応する目標輝度であるU_Lを入力しそのまま出力するものであってもよい。このように、ユークリッド距離の規格化によって、回路を削減しても同等の機能を持つ場合には、回路規模を縮小できる。
なお、2値データ選択手段105は、2x2の2値データを出力すると前述したが、ビットデータを出力しても良い。例えば、図7において、指標値が状態S0を表す0(decimal)であった時には、2次元変調符号の復号結果である“00”を出力する。
なお、本実施例では1−4符号を用いて説明を行ったが、2次元符号を適用後の2次元データを小領域に分割した時、複数の状態に分けられる符号であれば良く、例えば、符号語が4x4セルになる3−16符号(3 Bright Bits on 16 Cells)を用いても良く本実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例ではハードウェアの構成を説明したが、同等の機能を持ったソフトウェア、または同等の機能を持ったプログラムを記憶する媒体でも良い。
図11は、本実施例におけるデジタルイメージ2値化装置の構成図を示す。図11において、2次元の変調符号を適用された2次元データに対応するデジタルイメージ1001を画像分割手段1002に入力し、画像分割手段1002はデジタルイメージ1001を小領域に分割し分割イメージを生成する。生成された分割イメージは順次、指標演算手段1004へ入力される。また、目標記憶手段1003には、分割イメージが採りうる全ての状態の目標イメージのデータ“1”に対応する輝度である高輝度目標10031と、データ“0”に対応する輝度である低輝度目標10032が記憶されている。これらの輝度目標は指標演算手段1004へ入力される。指標演算手段1004は、入力された分割イメージが各目標イメージである確率をそれぞれ演算する確率演算手段10041を備えている、確率演算手段10041は、状態S0尤度演算手段100411、状態S1尤度演算手段状態100412、状態S2尤度演算手段100413、状態S3尤度演算手段100414、状態S4尤度演算手段100415を用いて各状態の規格化された確率である尤度を演算する。演算された尤度は、指標演算手段1004内の最大確率指標演算手段10042へ入力される。最大確率指標演算手段10042は各状態の尤度の内、最も確からしい状態(S0〜S4)を指標値として出力する。指標値は、2値データ選択手段1005へ入力され、2値データ選択手段1005は、指標値に対応する2値データを出力する。
まず、デジタルイメージ1001について説明する。デジタルイメージ1001は2次元の変調符号を適用された2次元データに対応するイメージである。本実施例では2次元符号として、3−16符号と呼ばれるものを用いた場合について説明する。3−16符号とは、8ビットのデータを4x4セルの2次元データに変換する符号で、変換された2次元データは4x4セル合計16セルのうち3セルが“1”、残りの13セルが“0”になるものである。また、本実施例で使用する3−16符号はこの4x4セルを2x2セル4つに分割したとき、分割した3つの2x2セルに“1”が1つずつ存在し、残り1つの2x2セルには“1”が存在しないものとする。この符号の符号化後の2次元データの特徴としては、(1)“0”に比べて“1”のデータが少ない。(2)隣り合うセルのデータが両方“1”になる確率が低いといった特徴を持っている。図12に3−16符号化の例を示す。図12において、符号化器は、ビットデータ系列から8ビットずつを抜き出し、符号化テーブルから、抜き出した8ビットに対応する4x4セルの2次元データを出力する。3−16符号の符号語の総数は256である。
次に、画像分割手段1002について説明する。画像分割手段1002はデジタルイメージ1001を小領域に分割する。本実施例では、分割を2x2画素の領域で行うことにする。図13にデジタルイメージ1001を分割した様子を示す。3−16符号では符号語は4x4セルで構成されているので、それに対応するデジタルイメージ1001の符号語に対応する範囲も4x4画素である。このデジタルイメージ1001を2x2画素ずつに分割する。図13のデジタルイメージ1001の4隅の明るい輝度が偏っているパターンはマーカーであって、このマーカーによって分割を開始する位置を検出できる。つまり、マーカーの隣から分割を始めればよい。マーカー自身は情報を含んでいないので、分割する必要は無い。また、図13のデジタルイメージ1001の4辺の暗い輝度は背景であって、これも情報を含んでいないので、分割する必要は無い。画像分割手段1002の構成は、デジタルイメージ1001が格納されている図示しないメモリから、図13の分割イメージA1、分割イメージA2・・・、分割イメージB1・・を構成する輝度情報を順次読み出し、出力する構成である。図13の様に分割されたデジタルイメージ1001である分割イメージは順次、指標演算手段1004へ入力される。なお、図13に示すデジタルイメージ1001は、実際は多階調の輝度差を持つグレイスケールのイメージである。
次に目標記憶手段1003について説明する。目標記憶手段1003は、目標イメージのデータ“1”、データ“0”に対応する輝度がそれぞれ、高輝度目標10031、低輝度目標10032として格納されている。3−16符号で符号化された2次元データを2x2セルで分割すると図14に示す5つの状態となる。つまり、3−16符号を用い、画像分割手段1002によって2x2画素でデジタルイメージ1001を分割した場合、符号語の総数256に対して、5つの状態で表せるので、符号語単位4x4セルで分割するときと比較して回路規模を大幅に削減できる。また、デジタルイメージ1001はデータ“0”に対する輝度が10(decimal)付近にデータ“1”に対する輝度が200(decimal)付近に図示しない階調補正手段によって調整されている。ただし、図13に示すように雑音は残っている。この輝度の調整は、図示しない階調補正手段で行われ、図示しない階調補正手段は一般的な階調補正を行って実現してもよい。この様な場合、目標イメージは、図14に示す5つの状態のイメージになる。図14において、状態S0の2次元データに対する目標イメージは、状態S0目標イメージの様になる。また、符号語の状態S1、S2、S3、S4の2次元データに対する目標イメージは、それぞれ状態S1目標イメージ、状態S2目標イメージ、状態S3目標イメージ、状態S4目標イメージの様になる。各目標イメージのデータ“1”に対する輝度200(decimal)とデータ“0”に対する輝度10(decimal)は、それぞれ高輝度目標10031、低輝度目標10032として目標記憶手段1003に記憶されていて、指標演算手段1004に入力される。
次に、指標演算手段1004について説明する。指標演算手段1004は、入力された分割イメージが、どの状態の目標イメージであるか判断し、最も確からしい状態(S0からS4)を指標値として出力するものである。指標演算手段1004は、分割イメージが各状態の目標イメージである確率をそれぞれ演算する確率演算手段10041と、確率演算手段10041で演算された規格化された確率である尤度を元に、最も確からしい状態を指標値として出力する最大確率指標演算手段10042とで構成されている。
次に、確率演算手段10041について説明する。確率演算手段10041は、分割イメージが各状態の目標イメージである確率をそれぞれ演算する。確率演算手段10041は、分割イメージが図14に示す状態S0目標イメージである確率を規格化した規格化確率を演算する状態S0尤度演算手段100411と、分割イメージが状態S1目標イメージである規格化確率を演算する状態S1距離演算手段10412と、分割イメージが分割イメージと状態S2目標イメージである規格化確率を演算する状態S2距離演算手段10413と、分割イメージが状態S3目標イメージである規格化確率を演算する状態S3距離演算手段10414と、分割イメージが状態S4目標イメージである規格化確率を演算する状態S4距離演算手段10415を備えていて、分割イメージがそれぞれの状態である確率を演算する。なお、本実施例において確率を規格化したものを規格化確率もしくは尤度と称す。
次に、状態S0尤度演算手段100411、状態S1尤度演算手段100412、状態S2尤度演算手段100413、状態S3尤度演算手段100414、状態S4尤度演算手段100415について説明する。状態S0尤度演算手段100411は分割イメージが状態S0目標イメージである確率を演算する。確率について、図8を用いて説明する。分割イメージの2x2画素の各輝度要素を図8の様にZ00、Z01、Z10、Z11と表す。同様に、各状態の目標イメージの2x2画素の各輝度要素をU00、U01、U10、U11と表す。よって、分割イメージが状態S0目標イメージである確率を、正規分布の確率密度関数から求めると数5となる。ここで、σ00〜σ11は分割イメージの2x2画素の左上(要素00)の分散、右上(要素01)の分散、左下(要素10)の分散、右下(要素11)の分散である。
Figure 2006259816
デジタルイメージ1001は、雑音が無い場合には、データ“0”に対する輝度が10(decimal)付近にデータ“1”に対する輝度が200(decimal)付近になっているが、光路上に乗る光雑音や、光電変換後の電気回路に乗る電気雑音の影響で、ばらついている。このばらつきを、正規分布の確率密度関数と対応させることで、分割イメージが、それぞれの目標イメージである確率を求めることが可能である。また、状態S0においては数6が成りたつ。
Figure 2006259816
つまり、データ“0”に対応する輝度目標は全て等しい。また、データ“0”に対応する輝度の分散も全て等しいことが仮定する。これは、前述したように、データ“1”に対する輝度のばらつきと、データ“0”に対する輝度のばらつきとが異なる場合が多いからである。よって、状態S0からS4の確率は数7の様になる。
Figure 2006259816
図8においてU_Lは10(decimal)であり、U_Hは200(decimal)である。数7を簡素化すると規格化確率である数11となる。簡素化はまず、数7の右辺と数8を乗算し、両辺の対数を取る。その後、右辺と数9を乗算し、最後に右辺から数10を減算する。
Figure 2006259816
Figure 2006259816
Figure 2006259816
Figure 2006259816
図15に数11を用いた状態S0尤度演算手段100411の構成を示す。図15において、入力要素11抽出手段1401は、分割イメージから図8の要素Z11を抽出するものである。減算器1402は、要素Z11から高輝度目標10031を減算するものである。減算器1403は、要素Z11から低輝度目標10032を減算するものである。乗算器1404は減算器1402の出力を2乗するものである。乗算器1405は減算器1403の出力を2乗するものである。分散比率記憶手段1406は、データ“0”に対応する輝度の分散とデータ“1”に対応する輝度の分散の比率を記憶する手段である。乗算器1407は乗算器1404の出力に、分散比率記憶手段1406に記憶されている分散の比率を重み付けするものである。分散比率記憶手段1406に記憶される分散の比率は実際のデジタルイメージ1001から予め求めておくと良い。つまり、既知の2次元データに対応するデジタルイメージ1001のデータ“0”に対応する輝度の分散と、データ“1”に対応する輝度の分散をそれぞれ求め、その比率を記憶しておく。輝度の分散は次のようにして求める。既知の2次元データを媒体に記録し、それを図示しないイメージセンサーで撮影することで、既知の2次元データに対応するデジタルイメージ1001を取得する。次に、既知の2次元データとデジタルイメージ1001を比較することで、データ“0”に対応するデジタルイメージ1001の輝度系列と、データ“1”に対応するデジタルイメージ1001の輝度系列とを得る。そして、データ“0”、“1”それぞれの輝度系列の分散を求め、その比率を分散比率記憶手段1406に記憶する。
減算器1408は乗算器1407の出力から乗算器1405の出力を減算するもので、分割イメージが状態S0である尤度を出力する。この様に、図15は数11のP_S0を演算するものである。状態S1尤度演算手段100412、状態S2尤度演算手段100413、状態S3尤度演算手段100414も数11を演算する構成で実現できる。状態S4尤度演算手段100415は数11に従い0を出力する。このように数11を用いることで、データ“1”に対応する輝度の分散と、データ“0”に対応する輝度の分散とが異なる場合であっても正確な確率演算ができる。また、数11のように効率的に式を簡素化できれば回路規模を縮小できる。
次に、最大確率指標演算手段10042について説明する。最大確率指標演算手段10042は、状態S0尤度演算手段100411、状態S1尤度演算手段100412、状態S2尤度演算手段100413、状態S3尤度演算手段10414、状態S4尤度演算手段10415で演算された尤度を基に、最も確率の高い状態を指標値として出力するものである。数11を用いる場合には数7からの簡素化の時に負の符号をかけたので、状態S0尤度演算手段100411などから出力される尤度が小さい方が確率は高くなる。例えば、状態S0尤度演算手段100411の出力が最も小さい時にはS0を示す0(decimal)を出力し、状態S1尤度演算手段1000411の出力が最も小さい時にはS1を示す1(decimal)を出力する。簡素化の時に負の符号をかけていない時には、状態S0尤度演算手段100411などから出力される尤度が大きい方が確率は高くなる。
次に、2値データ選択手段1005は、最大確率指標演算手段10042から出力された指標値に基づいて2値データを選択し出力する。図14を用いて説明すると、指標値が0(decimal)の時、状態S0が最も確率が高いデータであるので、左上(要素00)が“0”、右上(要素01)が“0”、左下(要素10)が“0”、右下(要素11)が“1”の2x2の2値データを出力する。この2x2の2値データは3−16符号で変調された4x4の2値データを4分割した物の内のひとつであるので、順次2x2の2値データを出力していき、2値の2次元データを図示しないメモリインターフェイスで図示しないメモリに再構成すると、自動的に、3−16符号のデータに戻る。
以上の様に、2次元符号を適用した結果、分割イメージが採りうる全ての目標イメージである確率をそれぞれ求め、その確率または規格化した確率である尤度に基づいて最も確からしい状態を求め、その状態に対応する2値データを出力することで、S/N比が悪化している時にも正確な2値化が行える。確率密度関数を用いれば、データ“0”に対応する輝度の分散と、データ“1”に対応する輝度の分散を考慮できるので正確な2値化が行える。
なお、本実施例では3−16符号を用いて説明を行ったが、2次元符号を適用後の2次元データを小領域に分割した時、複数の状態に分けられる符号であれば良く、例えば、符号語が2x2セルになる1−4符号を用いても良く本実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例ではハードウェアの構成を説明したが、同等の機能を持ったソフトウェア、または同等の機能を持ったプログラムを記憶する媒体でも良い。
図16は、本実施例におけるデジタルデータ再生装置の構成図を示す。図16において、イメージセンサー1501によって撮影されたイメージは、アンプ1502によって増幅される。アンプ1502のゲインはゲイン制御手段1503から設定される。増幅されたイメージはAD変換手段1504によってサンプリングされ、メモリI/F1505を介してメモリ1506のデジタルイメージ領域15061へ格納される。デジタルイメージ領域15061へ格納されたデジタルイメージはメモリI/F1505を介して画像処理手段1507の輝度値演算手段15071と輝度補正手段15072へ入力される。
輝度値演算手段15071は、デジタルイメージの評価値を演算する。演算された明るい輝度の評価値と暗い輝度の評価値はゲイン調整手段1503と輝度補正手段15072へ入力される。輝度補正手段15072は、入力された輝度情報と目標設定手段1508からの輝度目標値を入力し、デジタルイメージの輝度を補正する。補正されたデジタルイメージは、平面座標補正手段15073へ入力され、平面座標補正手段15073は、デジタルイメージを適切なXY位置でリサンプリングすることで平面座標の補正を行う。リサンプリングされたデジタルイメージはメモリI/F1505を介してワーク領域15062へ格納される。リサンプリングされたデジタルイメージは、ワーク領域15062からメモリI/F1505を介して空間フィルタ15074へ入力される。
空間フィルタ15074は、フィルタ特性設定手段1509から設定される特性で、まず、デジタルイメージを行方向へフィルタリングする。行方向へフィルタリングされたデジタルイメージは、メモリI/F1505を介してワーク領域15062へ格納される。行方向へフィルタリングされたデジタルイメージは、ワーク領域15062からメモリI/F1505を介して再度空間フィルタ15074へ入力される。空間フィルタ15074は、フィルタ特性設定手段1509から設定される特性で、デジタルイメージを今度は列方向へフィルタリングする。行方向および列方向にフィルタリングされたデジタルイメージはデジタルイメージ2値化装置1510へ入力される。
デジタルイメージ2値化装置1510は、目標設定手段1508から輝度目標値を設定され、デジタルイメージを確からしいデータに2値化し、メモリI/F1505を介して2値データ領域15063へ格納される。2値データ領域15063へ格納された2値データは、図示しない記録符号復号手段で復号し、図示しない誤り訂正手段で誤り訂正を行ったあと、図示しないホストI/Fを介してホストへ転送される。ゲイン調整手段1503は、次のデジタルイメージを読む時のために、輝度値演算手段15071から出力される輝度情報と、目標設定手段1508から出力される輝度目標値を入力し、これらに基づいてアンプ1502のゲインを調整する。
まず、イメージセンサー1501、アンプ1502、AD変換手段1504について説明する。イメージセンサー1501は図示しないレンズなどを介して撮像面に当たった光を光電変換するCCDである。アンプ1502は、イメージセンサー1501によって撮影されたイメージの輝度情報を増幅するためのものである。これは、AD変換手段1504のサンプリング時に十分なダイナミックレンジを確保するためのもので、そのゲインはゲイン調整手段1503から設定される。AD変換手段1504は、輝度情報をサンプリングして各画素の輝度を多ビットのデジタルデータ(デジタルイメージ)に変換する。
次に、メモリI/F1505とメモリ1506について説明する。メモリI/F1505は後述するメモリ1506へアクセスするためのインターフェイスである。メモリ1506は例えばSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)を用いる。メモリ1506にはデジタルイメージ領域15061、ワーク領域15062、2値データ領域15063の3つの領域が構成されている。デジタルイメージ領域15061はイメージセンサー1501で撮影されAD変換手段1504でサンプリングされたデジタルイメージを格納する領域であって、撮影されたイメージはこの領域に格納され管理される。ワーク領域15062は、画像処理手段1507が処理を行うときに一時的に処理中のデジタルイメージを格納する領域である。2値データ領域15063は、デジタルイメージ2値化装置1510で2値化されたデータを格納する領域である。
次に、輝度値演算手段15071について説明する。輝度値演算手段15071は、デジタルイメージ領域15061に格納されたイメージの輝度情報である明るい輝度の評価値と暗い輝度の評価値を演算するものである。デジタルイメージ領域15061へ格納されたデジタルイメージはメモリI/F1505を介して、輝度値演算手段15071へ入力され、輝度値演算手段15071は明るい輝度の評価値と暗い輝度の評価値を出力する。輝度値演算手段15071は、例えば、図17の様に、デジタルイメージの輝度のヒストグラムを演算し、そのヒストグラムの輝度の最大値から画素数の頻度が10%となる輝度をデータ“1”に対応する明るい輝度の評価値とし、ヒストグラムの輝度の小さい方から画素数の頻度が10%となる輝度をデータ“0”に対応する暗い輝度の評価値とする。このようにすることで、デジタルイメージの輝度情報である明るい輝度の評価値と暗い輝度の評価値が演算できる。以降、明るい輝度の評価値をライト値、暗い輝度の評価値をダーク値と称す。
次に、目標設定手段1508と、輝度補正手段15072について説明する。輝度補正手段15072は、デジタルイメージ領域15061に格納されているデジタルイメージをメモリI/F1505を介して入力し、輝度値演算手段15071で演算したダーク値、ライト値を目標設定手段1508から設定するライト値の輝度目標値(ライト輝度目標値)およびダーク値の輝度目標値(ダーク輝度目標値)に調整するものである。輝度補正手段15072の構成例を図18に示す。減算器1701はライト輝度目標値からダーク輝度目標値を減算することで輝度目標値の幅を求めている。減算器1702は輝度値演算手段15071で演算したライト値からダーク値を減算することで、デジタルイメージの輝度値の幅を求めている。除算器1703は減算器1701の出力を減算器1702の出力で除算することで、輝度を補正するためのゲインを求めている。デジタルイメージは減算器1704へ入力され、減算器1704はデジタルイメージからダーク値を減算することで、ダーク値のオフセットが0になるようにデジタルイメージを調整する。乗算器1705は除算器1703で演算したゲインを減算器1704の出力に乗算することで輝度の補正をしている。加算器1706は乗算器1705の出力にダーク輝度目標値を加算することでオフセットの調整をしている。このようにして、デジタルイメージのダーク値、ライト値をそれぞれの輝度目標値に補正することができる。
次に平面座標補正手段15073について説明する。平面座標補正手段15073は、デジタルイメージを正確に2値化するため、デジタルイメージを適切なXY位置でリサンプリングするものである。デジタルイメージはイメージセンサーの回転や記録媒体の傾きなどよって歪みや回転が発生する場合がある。そのため、この歪みや回転を考慮し、正確に2値化するため、適切なサンプル位置でリサンプリングする必要がある。これらの歪みや回転を補正する方法は多く開示されているが、ここでは一般的な2次元バーコードリーダーで用いられる手法により補正を行う。例えば、図13のデジタルイメージには4隅に特定のパターンであるマーカーがある。このマーカーはデータを記録媒体に書き込むときに付加したデータである。このマーカーが存在する位置を検出することで、デジタルイメージがどのように歪んでいるか検出する。例えば、デジタルイメージを(m,n)行列とし、左上のマーカーが(12,10)の位置にあり、右上のマーカーが(17,203)の位置にあり、左下のマーカーが(180,14)の位置にあり、右下のマーカーが(187,186)の位置にそれぞれ存在し、2次元符号化データのマーカーの間隔が100セル毎に存在するデータフォーマットである時、左上と右上とのマーカー間距離、左上と左下とのマーカー間距離、同様に右上と右下、左下と右下とのマーカー間距離が全て100画素になるように2次元補間をする。適切なXY位置でリサンプリングされたデジタルイメージはメモリI/F1505を介して、ワーク領域15062へ格納される。
次に空間フィルタ15074について説明する。空間フィルタ15074は、リサンプリングされたデジタルイメージを2値化し易いように、望みの特性にフィルタリングするものである。リサンプリングされたデジタルイメージはワーク領域15062からメモリI/F1505を介して空間フィルタ15074へ入力される。空間フィルタ15074は、デジタルイメージの1行目を、左上の輝度から順番に右へ向かってI(1,1)、I(1,2)、I(1,3)・・・と時系列に入力していき、続いて2行目、3行目もI(2,1)、I(2,2)、I(2,3)・・・I(3,1)、I(3,2)・・・と入力していく。I(y,x)はデジタルイメージの各位置での輝度である。空間フィルタ15074の構成例を図19に示す。
図19はFIR(Finite Impulse Response)フィルタと呼ばれる構成になっている。空間フィルタ15074に入力されたデジタルイメージの輝度系列は遅延器1801、1802、1803、1804によって遅延されタップ入力となる。タップ入力とフィルタ特性設定手段1509から入力されるフィルタ係数との乗算が乗算器1805、1806、1807、1808、1809で行われ、その出力が加算器1810で総和され出力される。FIRフィルタは入力系列にフィルタ係数に対応する特性を適用することができる。つまり、コントラストが悪く白と黒がはっきりしないイメージであっても、この空間フィルタ15074でフィルタリングすることで、コントラストが良いデジタルイメージが得られる。空間フィルタ15074によって行方向にフィルタリングされたデジタルイメージはメモリI/F1505を介してワーク領域15062へ格納される。
行方向にフィルタリングされたデジタルイメージは、ワーク領域15062からメモリI/F1505を介してから空間フィルタ15074へ再度読み出され今度は列方向に同様のフィルタリングを行う。このように行方向、列方向にそれぞれフィルタリングすることによって、デジタルイメージは適切な特性にフィルタリングされる。このフィルタリングによって、コントラストのはっきりしたデジタルイメージが得られる。
なお、本実施例では空間フィルタ15074でのフィルタリングを行方向、列方向に分けて行ったが、2次元フィルタを用いて1度だけフィルタリングする構成でも良い。
次に、フィルタ特性設定手段1509について説明する。フィルタ特性設定手段1509は空間フィルタ15074の特性を設定する手段である。つまり、FIRフィルタの係数を設定するものである。フィルタ特性設定手段1509のフィルタ係数は、例えば、既知の2次元データを本願発明のデータ再生装置に入力したデジタルデータと、元となる雑音の無いデジタルイメージとを用いて白(ライト値)と黒(ダーク値)のコントラストが明瞭になるようなウィーナー解を求め、それに基づいてフィルタ係数を決定する。ウィーナー解は、目標値とフィルタ入力があれば求めることができる。目標値は雑音の無いデジタルイメージで、これは既知の2次元データのデータ“1”をライト輝度目標値に、データ“0”をダーク輝度目標値にしたものである。フィルタ入力は既知の2次元データを媒体に記録し、それをイメージセンサー1501で撮影して取得したイメージに順次処理を行い、平面座標補正手段15073によって、適切なXY位置でリサンプリングされたデジタルイメージである。ウィーナー解は目標値とフィルタ入力の2乗平均誤差を最小にするフィルタ係数であって、目標値とフィルタ入力との、自己相関、相互相関を求めることで計算できる。
次にデジタルイメージ2値化装置1510について説明する。デジタルイメージ2値化装置1510は、デジタルイメージからデータを読み出すために2値化するものであって、実施例1または実施例2で開示したデジタルイメージ2値化装置を用いる。例えば実施例2の図11において、目標記憶手段1003の高輝度目標10031には、図16の目標設定手段1508からライト輝度目標値が、低輝度目標10032には目標設定手段1508からダーク輝度目標値がそれぞれ設定される。そして、デジタルイメージ2値化装置1510は、画像処理手段1507によって適切に補正されたデジタルイメージを入力し、ユークリッド距離または確率密度関数に基づいて、確からしい2値データを演算する。
デジタルイメージ2値化装置1510から出力される2値データはメモリI/F1505を介して2値データ領域15063へ格納される。2値データ領域15063へ格納された2値データは、図示しない記録符号復号手段で復号し、図示しない誤り訂正手段で誤り訂正を行ったあと、図示しないホストI/Fを介してホストへ転送される。
次にゲイン調整手段1503について説明する。ゲイン調整手段1503は、次のイメージをAD変換手段1504でサンプリングする時に、AD変換手段1504でのダイナミックレンジが十分取れるようにアンプ1502のゲインを調整するものである。ゲイン調整手段1503の構成は、図18の輝度補正手段15072のゲインを演算する構成と同じである。輝度補正手段15072は輝度値演算手段15071から出力される輝度情報と、目標設定手段1508から出力される輝度目標値に基づいて、アンプ1502のゲインを調整する。デジタルイメージの輝度が全体的に小さくAD変換手段1504でのダイナミックレンジが大きく取れない場合には性能の悪化を招く。よって、前のデジタルイメージの輝度情報からアンプ1502のゲインを調整し、次のイメージをサンプリングすることで、この性能の悪化を防ぐことができる。
以上のように、画像処理手段1507でデジタルイメージを適切に補正し、実施例1または実施例2のようなデジタルイメージ2値化装置で2値化を行うことで、正確なデータの再生ができる。
なお、本実施例ではイメージセンサーとして、CCDを用いて説明を行ったがCMOS(Complimentary Metal Oxide Semiconductor)素子を利用しても良く本実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例ではハードウェアの構成を説明したが、同等の機能を持ったソフトウェア、または同等の機能を持ったプログラムを記憶する媒体でも良い。
本発明にかかるデジタルイメージ2値化装置、デジタルイメージ2値化方法及びデジタルデータ再生装置によれば、イメージの2値化を行う画像処理機器や、イメージからエラーの少ないデータ再生を行うストレージ機器等に有用である。
本発明の実施例1におけるデジタルイメージ2値化装置の構成図 本発明の実施例1における2次元符号を説明する図 本発明の実施例1における2次元符号化されたデータを表わす図 本発明の実施例1における2次元符号化されたデータに対応するイメージ図 本発明の実施例1における光電変換を説明する図 本発明の実施例1におけるデジタルイメージの分割を説明する図 本発明の実施例1における状態と目標イメージを説明する図 本発明の実施例1における分割イメージと目標イメージの要素を説明する図 本発明の実施例1における状態S0ユークリッド距離演算手段の構成図 本発明の実施例1における状態S0規格化ユークリッド距離演算手段の構成図 本発明の実施例2におけるデジタルイメージ2値化装置の構成図 本発明の実施例2における2次元符号を説明する図 本発明の実施例2におけるデジタルイメージの分割を説明する図 本発明の実施例2における状態と目標イメージを説明する図 本発明の実施例2における状態S0尤度演算手段の構成図 本発明の実施例3におけるデータ再生装置の構成図 本発明の実施例3における階調補正を説明する図 本発明の実施例3における輝度補正手段の構成図 本発明の実施例3における空間フィルタの構成図 従来の中心位置検出を説明する図 従来の2値化のフローチャート 従来の2値化のフローチャート
符号の説明
101 デジタルイメージ
102 画像分割手段
103 目標記憶手段
1031 状態S0目標イメージ
1032 状態S1目標イメージ
1033 状態S2目標イメージ
1034 状態S3目標イメージ
104 指標演算手段
1041 距離演算手段
10411 状態S0距離演算手段
10412 状態S1距離演算手段
10413 状態S2距離演算手段
10414 状態S3距離演算手段
1041 最小距離指標演算手段
105 2値データ選択手段
801 入力要素00抽出手段
802 入力要素01抽出手段
803 入力要素10抽出手段
804 入力要素11抽出手段
805 目標要素00抽出手段
806 目標要素01抽出手段
807 目標要素10抽出手段
808 目標要素11抽出手段
809〜812 減算器
813〜816 乗算器
817 加算器
818 平方根演算手段
901 高輝度目標抽出手段
902 低輝度目標抽出手段
903、904 減算器
905、906 乗算器
907 減算器
1001 デジタルイメージ
1002 画像分割手段
1003 目標記憶手段
10031 高輝度目標
10032 低輝度目標
1004 指標演算手段
10041 確率演算手段
100411 状態S0尤度演算手段
100412 状態S1尤度演算手段
100413 状態S2尤度演算手段
100414 状態S3尤度演算手段
100415 状態S4尤度演算手段
10042 最大確率指標演算手段
1401 入力要素11抽出手段
1402、1403 減算器
1404、1405 乗算器
1406 分散比率記憶手段
1407 乗算器
1408 減算器
1501 イメージセンサー
1502 アンプ
1503 ゲイン調整手段
1504 AD変換手段
1505 メモリI/F
1506 メモリ
15061 デジタルイメージ領域
15062 ワーク領域
15063 2値データ領域
1507 画像処理手段
15071 輝度値演算手段
15072 輝度補正手段
15073 平面座標補正手段
15074 空間フィルタ
1508 目標設定手段
1509 フィルタ特性設定手段
1510 デジタルイメージ2値化装置
1701、1702、1704 減算器
1703 除算器
1705 乗算器
1706 加算器
1801〜1804 遅延器
1805〜1809 乗算器
1810 加算器
1901 CCD
1902 2次元バーコード

Claims (15)

  1. 2次元符号を適用して構成された2次元イメージデータに対応するデジタルイメージを所定の単位で複数の領域に分割し、それぞれを分割イメージとして出力する画像分割手段と、
    前記所定の単位毎に構成される領域を前記2次元イメージデータに対応して目標となる輝度を設定し、目標イメージとして予め記憶している目標記憶手段と、
    全ての前記目標イメージから、前記分割イメージに対応する目標イメージを選択し、選択された目標イメージに対応する指標値を出力する指標演算手段と、
    前記指標演算手段から出力される指標値に対応する前記2次元符号の2値データあるいは2値データを復号した復号データを出力する2値データ選択手段とを備え、
    前記指標演算手段は、前記分割イメージと各目標イメージとの輝度値の差分から最も確からしい目標イメージを選択し、その指標値を出力する、
    ことを特徴とするデジタルイメージ2値化装置。
  2. 前記指標演算手段は、前記分割イメージの各目標イメージの輝度差のユークリッド距離を演算する距離演算手段と、
    前記距離演算手段で演算されたユークリッド距離が最も短い前記目標イメージを最も確からしいとして対応する指標値を出力する最小距離指標演算手段とを備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデジタルイメージ2値化装置。
  3. 前記指標演算手段は、前記分割イメージが各前記目標イメージである確率を、正規分布の確率密度関数から演算する確率演算手段と、
    確率演算手段で演算された確率が最も高い前記目標イメージを最も確からしいとして対応する指標値を出力する最高確率指標演算手段とを備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデジタルイメージ2値化装置。
  4. 前記所定の単位は、前記2次元符号の符号化則によって定められる1つの符号語である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデジタルイメージ2値化装置。
  5. 前記所定の単位は、前記2次元符号の符号化則によって定められる1つの符号語を、さらに特徴の判別出来る単位で分割したものである、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデジタルイメージ2値化装置。
  6. 2次元符号を適用して構成された2次元イメージデータに対応するデジタルイメージを所定の単位で複数の領域に分割し、それぞれを分割イメージとして出力する画像分割ステップと、
    前記所定の単位毎に構成される領域を前記2次元イメージデータに対応して目標となる輝度を設定し、目標イメージとして予め記憶している目標記憶ステップと、
    全ての前記目標イメージから、前記分割イメージに対応する目標イメージを選択し、選択された目標イメージに対応する指標値を出力する指標演算ステップと、
    前記指標演算手段から出力される指標値に対応する前記2次元符号の2値データあるいは2値データを復号した復号データを出力する2値データ選択ステップで構成され、
    前記指標演算ステップは、前記分割イメージと各目標イメージとの輝度値の差分から最も確からしい目標イメージを選択し、その指標値を出力する、
    ことを特徴とするデジタルイメージ2値化方法。
  7. 前記指標演算ステップは、前記分割イメージの各目標イメージの輝度差のユークリッド距離を演算する距離演算ステップと、
    前記距離演算手段で演算されたユークリッド距離が最も短い前記目標イメージを最も確からしいとして対応する指標値を出力する最小距離指標演算ステップから構成される、
    ことを特徴とする請求項6に記載のデジタルイメージ2値化方法。
  8. 前記指標演算手段は、前記分割イメージが各前記目標イメージである確率を、正規分布の確率密度関数から演算する確率演算ステップと、
    確率演算手段で演算された確率が最も高い前記目標イメージを最も確からしいとして対応する指標値を出力する最高確率指標演算ステップから構成される、
    ことを特徴とする請求項6に記載のデジタルイメージ2値化方法。
  9. 前記所定の単位は、前記2次元符号の符号化則によって定められる1つの符号語である、
    ことを特徴とする請求項6に記載のデジタルイメージ2値化方法。
  10. 前記所定の単位は、前記2次元符号の符号化則によって定められる1つの符号語を、さらに特徴の判別出来る単位で分割したものである、
    ことを特徴とする請求項6に記載のデジタルイメージ2値化方法。
  11. 2次元符号を適用して構成された2次元イメージデータが書き込まれた記録媒体からの光を光電変換しイメージを出力するイメージセンサーと、
    前記イメージの輝度を増幅するアンプと、
    前記アンプによって増幅された前記イメージをサンプリングするAD変換手段と、
    前記AD変換手段によってサンプリングされたデジタルイメージに対して輝度の補正と平面座標の補正と空間フィルタによる補正を行う画像処理手段と、
    前記画像処理手段で補正が行われたデジタルイメージの2値化を行うデジタルイメージ2値化手段で構成され、
    前記デジタルイメージ2値化手段は、
    前記補正が行われたデジタルイメージを前記所定の単位で複数の領域に分割し、それぞれを分割イメージとして出力する画像分割手段と、
    前記所定の単位毎に構成される領域を前記2次元イメージデータに対応して目標となる輝度を設定し、目標イメージとして予め記憶している目標記憶手段と、
    全ての前記目標イメージから、前記分割イメージに対応する目標イメージを選択し、選択された目標イメージに対応する指標値を出力する指標演算手段と、
    前記指標演算手段から出力される指標値に対応する前記2次元符号の2値データあるいは2値データを復号した復号データを出力する2値データ選択手段とを備え、
    前記指標演算手段は、前記分割イメージと各目標イメージとの輝度値の差分から最も確からしい目標イメージを選択し、その指標値を出力する、
    ことを特徴とするデジタルデータ再生装置。
  12. 前記指標演算手段は、前記分割イメージの各目標イメージの輝度差のユークリッド距離を演算する距離演算手段と、
    前記距離演算手段で演算されたユークリッド距離が最も短い前記目標イメージを最も確からしいとして対応する指標値を出力する最小距離指標演算手段とを備える、
    ことを特徴とする請求項11に記載のデジタルデータ再生装置。
  13. 前記指標演算手段は、前記分割イメージが各前記目標イメージである確率を、正規分布の確率密度関数から演算する確率演算手段と、
    確率演算手段で演算された確率が最も高い前記目標イメージを最も確からしいとして対応する指標値を出力する最高確率指標演算手段とを備える、
    ことを特徴とする請求項11に記載のデジタルデータ再生装置。
  14. 前記所定の単位は、前記2次元符号の符号化則によって定められる1つの符号語である、
    ことを特徴とする請求項11に記載のデジタルデータ再生装置。
  15. 前記所定の単位は、前記2次元符号の符号化則によって定められる1つの符号語を、さらに特徴の判別出来る単位で分割したものである、
    ことを特徴とする請求項11に記載のデジタルデータ再生装置。

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