JP2006259257A - 光学部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】均一な厚みの粘着層が設けられた波面収差の少ない光学部品の製造方法を提供すること。
【解決手段】溶剤を添加して、粘着剤11の粘度を1mPas以上、10000mPas以下に調整することで、粘着剤11をスピンコート法にて塗布することを可能にできる。
複屈折板2,3への粘着剤11の塗布工程に、スピンコート法を使用するので、粘着剤11の厚み制御を容易にできる。また、ロールコート法と比較して、異物の付着による塗工スジや気泡の発生が少なくでき、粘着剤11の厚みを均一にできる。したがって、位相差フィルム4が複屈折板2,3にはり合わせられても、粘着層5,6で生じる光路差による波面収差の少ない光学ローパスフィルタ1を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、無機材料の光学素子と有機材料の光学素子とが貼り合せられた光学部品の製造方法に関する。
光学部品には、複数の光学素子が貼り合せられて使用されるものがある。例えば、光学ローパスフィルタでは、複屈折板と位相差板とが貼り合せられている。これらの光学素子には、無機材料および有機材料が用いられる。複屈折板には水晶等の無機材料が用いられ、位相差板としては、有機材料である高分子フィルムが用いられる。位相差板としての高分子フィルムは、薄く、使用波長が広帯域で安価であるなど、無機材料と比較して有利な点が多い。
しかしながら、無機材料と有機材料とでは、接着剤に対する密着性に差があるので、接着による貼り合わせが難しい。また、無機材料と有機材料とでは、熱膨張率に差があるため、温度変化によって材料の伸びに差が生じる。このとき、剛直な接着層では伸びの差分の吸収が難しい。そこで、高分子フィルムに設けられた粘着層を介した貼り合わせが行なわれている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−034781号公報(第1頁、段落番号[0009])
光学部品において、粘着層によって光学素子を貼り合わせる際には、粘着層の厚みを均一にして、粘着層中の光路差による波面収差が生じないようにしなければならない。
高分子フィルムへの粘着層の形成は、高分子フィルムの表面にロールコータ法を用いて粘着剤を塗布、乾燥することによって行なわれている。ロールコータ法は、大面積で塗布を行なえる利点がある。
しかし、塗工ヘッドへの異物の付着によって、粘着剤に塗工スジや気泡が発生しやすい点やフィルム巻き取り始めのフィルム端の段差によるスジの発生などの課題がある。
これらの塗工スジ等の発生によって、光学部品で要求されるサブミクロンレベルの公差で、均一の厚みに粘着剤を塗布することは難しい。
また、高分子フィルムは、有機材料で軟らかいため、取り扱いによる打痕が生じやすく、粘着層の厚みも変化しやすい。この厚みの変化は、貼り合わせの際に気泡を生じさせる。これらの気泡は、波面収差を生じさせる原因になる。
本発明の目的は、均一な厚みの粘着層が設けられた波面収差の少ない光学部品の製造方法を提供することにある。
本発明の光学部品の製造方法は、無機材料の光学素子と有機材料の光学素子とが粘着層を介して貼り合わせられた光学部品の製造方法であって、溶剤を添加して、粘着剤の粘度を1mPas以上、10000mPas以下に調整する粘度調整工程と、前記粘着層を形成するために、前記粘着剤を前記無機材料の光学素子にスピンコート法にて塗布する塗布工程と、前記無機材料の光学素子に前記有機材料の光学素子を貼り合わせる工程とを含むことを特徴とする。
この発明によれば、溶剤を添加して、粘着剤の粘度を1mPas以上、10000mPas以下に調整することで、粘着剤をスピンコート法にて塗布することを可能にする。
また、無機材料の光学素子への粘着剤の塗布工程に、スピンコート法を使用するので、粘着剤の厚み制御が行ないやすい。また、ロールコート法と比較して、異物の付着による塗工スジや気泡の発生が少なく、粘着剤の厚みが均一になる。
さらに、無機材料の光学素子に粘着層が設けられているので、取り扱い中に打痕が生じにくく、打痕による粘着層の厚みへの影響も少なくなる。したがって、有機材料の光学素子が無機材料の光学素子に貼り合わせられても、粘着層中の光路差による波面収差の少ない光学部品になる。
本発明では、前記粘着調整工程の前、あるいは後に前記粘着剤の脱泡を行なうことが好ましい。
この発明では、粘着剤の脱泡を行なった後に、粘着剤を無機材料の光学素子にスピンコート法にて塗布すると、塗布された粘着剤への気泡の混入が押さえられる。したがって、塗布膜厚の均一性が向上し、溶剤揮発後に得られる粘着層中の光路差による波面収差の少ない光学部品が得られる。もちろん、予め脱泡を行なった粘着剤を使用してもよい。
本発明では、前記無機材料の光学素子は水晶からなり、前記有機材料の光学素子は高分子材料を含むことが好ましい。
この発明では、無機材料の光学素子が水晶なので十分な硬度があり、形状も安定している。したがって、より粘着層の厚みが均一になる。また、取り扱い中に、より打痕が生じにくくなる。
本発明では、前記高分子材料は、ポリカーボネートであることが好ましい。
この発明では、高分子材料として吸水性の少ないポリカーボネートを使用するので、有機材料の光学素子の吸水による厚みの変化が少なく、無機材料の光学素子に貼り合わせても粘着層との間に気泡が生じにくくなる。
本発明では、前記有機材料の光学素子は位相差フィルムであることが好ましい。
この発明では、複屈折板と位相差フィルムが貼り合わせられた波面収差の少ない光学ローパスフィルタが得られる。
本発明では、前記粘着層の厚みは、1μm以上、かつ20μm以下であることが好ましい。
この発明では、粘着層の厚みが1μm以上であるので、無機材料の光学素子と有機材料の光学素子との間の粘着層の強度が得られ、かつ20μm以下であるので、貼り合わせの際に、粘着層の厚みの変化が少なくなる。
本発明では、前記塗布工程の後に、前記粘着剤の乾燥工程と前記粘着層のエージング工程とを含むことを特徴とする。
この発明では、乾燥工程によって粘着剤に含まれる溶剤等の揮発成分を揮発させて粘着層を形成することにより、無機材料の光学素子と有機材料の光学素子との貼り合わせの際に、揮発成分による気泡の発生が防げる。また、粘着層のエージング工程によって、粘着力の安定化、均一化が行なえる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態に係る光学部品である4点分離型の光学ローパスフィルタ1が示されている。
図1において、光学ローパスフィルタ1は、無機材料の光学素子である複屈折板2,3の間に有機材料の光学素子である位相差フィルム4が配置され、これらの複屈折板2,3と位相差フィルム4との間は、粘着層5,6によって貼り合わせられて構成されている。
複屈折板2,3は、それぞれ1.00mmの厚みの水晶板で、互いの光学軸が直交するように配置されている。
複屈折性を有する結晶としては、水晶のほかに、ニオブ酸リチウム、チリ硝石、方解石、ルチル、KDP(KHPO)、ADP(NHPO)等が挙げられるが、強度、硬度、コストの点から水晶が好ましい。
位相差フィルム4は、λ/4板であり、一軸延伸されたポリカーボネートからなる。厚さは0.12mmである。
位相差フィルム4としては、延伸されて位相差100〜300nmを発現する高分子材料が用いられる。例えば、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリルロニトリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリメタクリル酸メチル系樹脂を使用することができる。
この中でも、ポリカーボネート系樹脂は、耐熱性が高く、吸水性が少なく、耐久性、透明性に優れている。しかも、光学異方性を有する化合物を混合することにより、入射する光の波長が大きくなるにしたがって位相差が大きくなる波長分散特性を与えることが可能であり、高性能なλ/4板が得られる。
粘着層5,6には、接着性および透明性に優れた溶剤型アクリルレジンを使用するのが好ましい。その他、ゴム系、シリコーン系の材料を使用することができる。
また、粘着層5,6の厚みは、1〜20μmが好ましい。粘着層5,6の厚みが1μm以上であると、複屈折板2,3と位相差フィルム4との間の粘着層5,6の強度が得られ、20μm以下であれば、貼り合わせの際に、粘着層5,6の厚みの変化が少なくなる。
光学ローパスフィルタ1の大きさは、固体撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary MOS)等の大きさに合わせて形成されている。例えば、APS(Advanced Photo System)サイズの大型CCDに対応する矩形状で、25×30mmの大きさに形成されている。
以下に、光学ローパスフィルタ1の製造方法について図面に基づいて説明する。
本実施形態では、スピンコート法によって、粘着層5,6を形成するための粘着剤11を塗布する。
図2には、粘着剤11の塗布に使用したスピンコータ10の概略断面図が示されている。図3には、光学ローパスフィルタ1の製造工程が示されている。
図2において、スピンコータ10は、回転する複屈折板2,3に粘着剤11を滴下して塗布を行なう装置である。
スピンコータ10は、滴下部20と、複屈折板2,3を固定して回転させる回転部30と、塗布雰囲気を維持するためのカバー部40とを備えている。
滴下部20は、粘着剤11を定量的に滴下する滴下用タンク21と、滴下用ノズル22とを備えている。滴下用タンク21には、粘着剤11を定量して滴下するための図示しない機構が設けられている。滴下用タンク21に蓄えられた粘着剤11は、塗布に必要な量だけ複屈折板2,3の塗布面にノズル22を通して滴下される。
なお、滴下用タンク21に脱泡用の排気装置を設けて、粘着剤11の脱泡を行なった後滴下すると、粘着剤11への気泡の混入を押さえられる。もちろん、予め脱泡を行なった粘着剤11を滴下用タンク21に充填してもよい。
回転部30は、複屈折板2,3を固定するための真空チャック31と、真空チャック31を回転させるための回転機構32と、真空チャック31のための排気機構33を備えている。
真空チャック31は、回転軸34の先に取り付けられている。回転軸34は、回転機構32によって回転させられ、真空チャック31も一体となって回転する。回転数は、4000rpmまで自由に選択できるようになっている。
また、回転軸34はパイプ状の構造をしており、真空チャック31は、回転軸34を介して排気機構33と連結している。
真空チャック31と複屈折板2,3は密着しており、これらの間は、排気機構33によって負圧にされ、真空チャック31に複屈折板2,3は固定されている。
カバー部40は、塗布に寄与できなかった余分な粘着剤11を受けるための受け皿41とカバー42とを備えている。
受け皿41には、余分な粘着剤11を排出するための排出口43が設けられている。
また、カバー42には、滴下用タンク21とノズル22がそれぞれ取り付けられており、受け皿41にカバー42をかぶせると、塗布雰囲気と外気が略遮断される構造となっている。
したがって、塗布雰囲気中の溶剤濃度を一定に保つことができ、塗布中の溶剤の揮発速度が一定になり、塗布膜厚が均一になる。
図3には、本実施形態の粘着剤11の塗布工程および複屈折板2,3と位相差フィルム4との貼り合わせ工程が示されている。
塗布工程は、工程(A)に示され、貼り合わせ工程は、工程(B)から工程(E)に示されている。
ここで、工程(A)には、粘着剤11の粘度調整工程、粘着剤11の乾燥工程および粘着層5,6のエージング工程が含まれている。
工程(A)では、複屈折板2,3に粘着剤11をスピンコータ10によって1〜40μmの膜厚になるように塗布する。以下に、より詳しく説明する。
複屈折板2,3は、大型の円盤状の複屈折板に塗布を行なった後、所定の形状で切り離せば、生産効率が向上する。また、円盤状であると、回転が滑らかに行なわれ、粘着剤11も対称に広がるため、膜厚も均一になる。もちろん、矩形の状態で粘着剤11を塗布してもよい。
粘度調整工程では、使用する粘着剤11に溶剤である酢酸エチル、トルエン等を加えて、粘度を調整する。粘度は、スピンコータ10の回転数および塗布膜厚による。塗布膜厚1〜40μmを得るためには、スピンコータ10の回転数が、1000〜3000rpmの場合に、粘度を1〜10000mPasに調整する。
また、粘着剤11には、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シランカップリング剤、防腐剤等を配合してもよい。粘着剤11は、予め脱泡しておくと、気泡の混入が無く好ましい。
粘度の調整された粘着剤11を複屈折板2に0.5〜2cc滴下して、500rpmで5〜10秒間予備回転し、複屈折板2,3の全面に粘着剤11を広げる。滴下量は、膜厚と複屈折板2,3の面積によって調整する。その後、30〜40秒間1000〜3000rpmのメイン回転を行い、最終的な塗布膜厚を得る。塗布後の膜厚は、1〜40μmが好ましい。
なお、滴下は、複屈折板2,3を回転させながら行なうことも可能である。
粘着剤11を塗布後、粘着剤11の乾燥工程を行なう。
乾燥工程は、ホットプレートあるいはオーブン炉を使用し、60℃〜110℃の間で行い、時間は、1分〜30分で行なう。乾燥工程によって、粘着層5が得られる。
乾燥工程で溶剤を揮発させた後、粘着層5のエージング工程を行なう。
エージング工程は、25℃、湿度65%中で、5〜7日間で行なう。粘着層5の粘着力が安定し、均一になる条件で行なえばよい。
エージング後の粘着層5の膜厚は、1〜20μmが好ましい。また、厚みの公差は、波面収差が生じにくい0.2μm以下、より好ましくは0.15μm以下である。
エージング工程後、貼り合わせの工程までにほこりや傷がつかないよう、粘着層5の表面に保護フィルムを貼り付けてもよい。
工程(B)〜工程(C)では、位相差フィルム4を下側にして、複屈折板2の粘着層5を下側にして、上側からプレスによって力を加え貼り付ける。強度と硬度のある複屈折板2側から力を加えることにより安定した貼り付けが行なえ、粘着層5の膜厚が一定に保てる。また、粘着層5への気泡等の侵入を防ぐために、減圧下で貼り合わせを行なうのが好ましい。
工程(D)〜工程(E)では、複屈折板3に(A)の工程と同様に粘着剤11を塗布して粘着層6を形成する。その後、この複屈折板3の粘着層6を上側にして、工程(C)で得られた複屈折板2と位相差フィルム4とが張り合わされたものの位相差フィルム4を下側にして上側からプレスによって力を加えて貼り付ける。これらの工程においても、粘着層6への気泡等の侵入を防ぐために、減圧下で貼り合わせを行なうのが好ましい。
工程(A)により、粘着層5,6が設けられた複屈折板2,3が得られ、工程(A)〜工程(E)により、光学ローパスフィルタ1が得られる。
このような本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)溶剤を添加して、粘着剤11の粘度を1mPas以上、10000mPas以下に調整することで、粘着剤11をスピンコート法にて塗布することを可能にできる。
(2)複屈折板2,3への粘着剤11の塗布工程に、スピンコート法を使用するので、粘着剤11の厚み制御を容易にできる。また、ロールコート法と比較して、異物の付着による塗工スジや気泡の発生が少なくでき、粘着剤11の厚みを均一にできる。
(3)水晶からなる硬い複屈折板2,3に粘着層5,6が設けられているので、取り扱い中に打痕が生じにくくでき、打痕による粘着層5,6の厚みへの影響も少なくできる。したがって、位相差フィルム4が複屈折板2,3に貼り合わせられても、粘着層5,6中の光路差による波面収差の少ない光学ローパスフィルタ1を得ることができる。
(4)粘着層5,6が形状の安定した複屈折板2,3に予め設けられているので、複屈折板2,3の屈曲や折れ曲がりによる粘着層5,6の厚みへの影響が少なく、粘着層5,6の厚みを均一にできる。したがって、位相差フィルム4が複屈折板2,3に貼り合わせられても、粘着層5,6で生じる光路差による波面収差の少ない光学ローパスフィルタ1を得ることができる。
(5)位相差フィルム4として吸水性の少ないポリカーボネートを使用するので、位相差フィルム4の吸水による厚みの変化を少なくでき、複屈折板2,3に貼り合わせても粘着層5,6との間に気泡を生じにくくできる。
(6)位相差フィルム4に使用される一軸延伸されたポリカーボネートは、位相差に対する使用波長を広帯域にでき、性能のよい光学ローパスフィルタ1を得ることができる。
(7)粘着層5,6の厚みが1μm以上であるので、複屈折板2,3と位相差フィルム4との間の粘着層5,6の強度を得ることができ、かつ20μm以下であるので、貼り合わせの際に、粘着層5,6の厚みの変化を少なくできる。また、20μm以下であるので、粘着層5,6での光吸収の影響を少なくできる。
(8)乾燥工程によって粘着剤11に含まれる溶剤等の揮発成分を揮発させて粘着層5,6を形成することにより、複屈折板2,3と位相差フィルム4との貼り合わせの際に、揮発成分による気泡の発生を防ぐことができる。
(9)粘着層5,6のエージング工程によって、粘着層5,6の粘着力を安定化、均一化ができ、打痕の発生をより少なくできる。
(10)粘着層5,6に不良が発生しても、複屈折板2,3が無機材料で粘着層5,6が高分子材料なので、溶剤や機械的方法によって粘着層5,6の除去を簡単に行うことができ、複屈折板2,3を再度利用することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、光学ローパスフィルタ1を二枚の複屈折板2,3と位相差フィルム4とで構成していたが、図4に示すように本発明では、赤外線吸収フィルタ7を位相差フィルム4と複屈折板3との間に、粘着層8を介して加えてもよい。もちろん、位相差フィルム4と複屈折板2との間に、赤外線吸収フィルタ7を加えることも可能である。赤外線吸収フィルタ7は、赤外線のCCD等への影響を減少させるために用いる。
また、複屈折板2,3の粘着層5,6と接しない大気側の面には、反射防止コート膜、紫外線反射膜、赤外線反射膜等を設け、光学部品としての性能を向上させることもできる。
さらに、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明は、ビデオカメラやデジタルスチルカメラに利用できるほか、カメラ付き携帯電話、監視カメラなどの小型カメラにも利用できる。
本発明の実施形態にかかる光学ローパスフィルタを示す斜視図。 本発明の実施形態にかかるスピンコータの概略断面図。 本発明の実施形態にかかる工程図。 本発明の変形例である光学ローパスフィルタを示す斜視図。
符号の説明
1…光学部品である光学ローパスフィルタ、2,3…無機材料の光学素子である複屈折板、4…有機材料の光学素子である位相差フィルム、5,6,8…粘着層、11…粘着剤。

Claims (7)

  1. 無機材料の光学素子と有機材料の光学素子とが粘着層を介して貼り合わせられた光学部品の製造方法であって、
    溶剤を添加して、粘着剤の粘度を1mPas以上、10000mPas以下に調整する粘度調整工程と、
    前記粘着層を形成するために、前記粘着剤を前記無機材料の光学素子にスピンコート法にて塗布する塗布工程と、
    前記無機材料の光学素子に前記有機材料の光学素子を貼り合わせる工程とを含む
    ことを特徴とする光学部品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の光学部品の製造方法において、
    前記粘着調整工程の前、あるいは後に前記粘着剤の脱泡を行なう
    ことを特徴とする光学部品の製造方法。
  3. 請求項1あるいは請求項2に記載の光学部品の製造方法において、
    前記無機材料の光学素子は水晶からなり、
    前記有機材料の光学素子は高分子材料からなる
    ことを特徴とする光学部品の製造方法。
  4. 請求項3に記載の光学部品の製造方法において、
    前記高分子材料は、ポリカーボネートである
    ことを特徴とする光学部品の製造方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光学部品の製造方法において、
    前記有機材料の光学素子は位相差フィルムである
    ことを特徴とする光学部品の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の光学部品の製造方法において、
    前記粘着層の厚みは、1μm以上、かつ20μm以下である
    ことを特徴とする光学部品の製造方法。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の光学部品の製造方法において、
    前記塗布工程の後に、
    前記粘着剤の乾燥工程と
    前記粘着層のエージング工程とを含む
    ことを特徴とする光学部品の製造方法。
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