JP2006259063A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、該可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と静電潜像担持体の残留電荷を光除電する除電手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、前記除電手段が500nm未満の短波長の光を照射する除電手段であると共に、前記静電潜像担持体が、支持体と、該支持体上に少なくとも電荷発生層と電荷輸送層とからなる感光層を有し、該電荷発生層中にチタニルフタロシアニン及びアゾ顔料を含有することを特徴とする画像形成装置である。
【選択図】 なし
Description
特許文献1(特開昭60−88981号公報)あるいは2(特開昭62−87981号公報)には、無機系の感光体(Se系、a−Si)を使用した画像形成装置において、短波長の光を含む適切な除電光を照射することにより、光疲労や帯電疲労の防止を行える旨の記載がある。特許文献3(特開昭61−36784号公報)には、色素増感した感光体の固有感光波長と略一致する波長の露光を行う、言い換えれば、増感色素の吸収のない領域の波長を用いて除電を行うことにより、残留電位が除去できる旨の記載がある。特許文献4(特開昭62−38491号公報)には、長波長に光感度を有し、短波長側では低感度もしくは実質光感度を有さない感光体に対して、短波長光で除電を行うことにより、光疲労に起因する感度低下を抑制する旨の記載がある。特許文献5(特開平1−217490号公報)及び6(特開平1−274186号公報)には、電荷輸送層上に電荷発生層を積層した正帯電感光体に、620nm以下の波長の光を照射することによって除電を行い、残留電位の低減を図る旨の記載がある。特許文献7(特開平4−174489号公報)には、2種の発光ダイオードを同時に照射することにより除電を行い、高温高湿下での残留電位上昇を防止する旨の記載がある。特許文献8(特許第3460285号公報)には、有機顔料を含む単層感光体の除電において、感光層の最大吸光度の半値幅以上の波長領域を含む範囲の光を照射することにより、除電を効率よく行う旨の記載がある。特許文献9(特開2002−287382号公報)では、除電波長における感光体の感度が、書き込み光における感光体の感度よりも高くなるような波長を選択して、除電光に用いることにより、残留電位低減、ゴースト発生の抑制ができる旨の記載がある。特許文献10(特開2005−31110号公報)には、電荷発生材料分散型(単層感光体)の感光体を用いた画像形成装置の除電において、感光体の分光吸収率の相対的に低い波長の光を照射する旨の記載がある。特許文献11(特開2004−45996号公報)には、フタロシアニン化合物のソーレー帯に対する光照射を行ない、除電を行うことが記載されている。特許文献12(特開2004−45997号公報)には、フタロシアニン化合物を含有する感光体に蛍光灯を用いて除電することが記載されている。また、特許文献13(特許第2867039号公報)、特許文献14(特許第3350834号公報)及び特許文献15(特許第3458169号公報)には、チタニルフタロシアニンとアゾ顔料を混合して用いる技術が記載されている。
画像形成装置における繰り返し使用において、感光体の静電特性以外の形状・物性に影響をなるべく与えないように、現像、転写およびクリーニング部材を外した状態で、帯電、書き込み、除電だけを印加する状態で、感光体の静電疲労試験を実施した。
(2) 書き込みを行わず、除電光のみで表面電荷を消去して、感光体の通過電荷量を測定した。
この時、(1)、(2)の各種条件を行って、感光体の残留電位を評価することで、以下の知見を得た。
(1)感光体の残留電位上昇は、感光体の通過電荷量に依存する。書き込み率を変えた場合でも、通過電荷量で整理すると残留電位上昇量が一様に揃う。
(2)感光体の通過電荷量は、画像形成1サイクルにおける光照射量に依存する。書き込み、除電に依らず、光照射量(正確には感光体光吸収量)に依存する。
(3)ネガ・ポジ現像の場合には、光照射量のうち、大半は光除電により照射量が与えられる。
この状態で静電疲労試験を実施すると、感光体の残留電位上昇量が非常に小さくなり、書き込み率に依存した大きさになり、除電の影響は全く現れなくなった。
(4) 除電前に感光体表面電位を低下させておくと、残留電位上昇が起こりにくくなる。言い換えれば、除電突入時に感光体表面電位が低ければ、除電光の照射は、残留電位上昇に寄与しない。
(5) 逆バイアスを印加し、除電前に感光体表面電位を低下させた場合でも、上記(1)と同じく、感光体通過電荷量で残留電位上昇量が整理できる。
従って、ターゲットとする画像形成装置に搭載される感光体の通過電荷量は、極端に大きく変化せず、光照射量に大きく依存することになる。
1)電荷輸送層に光の一部が吸収されてしまうため、電荷発生層に十分な光が届かない場合が存在し、光量を非常に大きくしなければならない場合が存在した。
2)電荷輸送物質が除電光を吸収した結果、電荷輸送物質が劣化し、感光体の静電特性に影響を与える場合が存在した。
このような課題を克服するため、一般的には赤色(600nm台の波長を有する)LEDが用いられてきた。この赤色LEDの波長では、通常用いられる電荷輸送物質には吸収が無く、上述の2つの課題をクリアでき、電荷発生物質の吸収も大きな材料が多く、効率よく除電が実施される。また、LEDのコストも比較的安価であることもこの部材を使用する大きなメリットである。
上述のような知見を得て、本発明者は本発明を完成するに至った。
特許文献1あるいは2には、無機系の感光体(Se系、a−Si)を使用した画像形成装置において、短波長の光を含む適切な除電光を照射することにより、光疲労や帯電疲労の防止を行える旨の記載がある。しかしながら、特許文献1あるいは2に用いられる感光体は、無機系の感光体であり、後述するように有機系電荷発生物質を用いた感光体とは、本質的に光キャリア発生機構が異なるため、無機系の技術(光除電)を有機系感光体にそのまま水平展開できない。また、使用する現像方式が、ポジ・ポジ現像の時代であり、光除電の影響度合いが本発明と全く異なる。更に、除電光の波長として、500nmより長波長領域の光を含み、本発明とその効果が異なるものである。特許文献1あるいは2の技術を適用して実験を行った結果では、残留電位上昇を抑制する効果が十分ではなかった。これは本願実施例にて明らかである。
図1には、蛍光灯の光の分光発光スペクトルを示す。蛍光灯には幾つかの輝線が含まれているが、この他に500〜650nmにかけての大きな発光が存在する。光照射量(発光量)は、図1の面積に依存することになるから、感光体に照射される蛍光灯の光は、実質的には上記波長域(500〜650nm)の光がメインに照射されていることになる。
従って、本発明における除電光としての500nmよりも短波長の除電光とは、500nm以上の長波長側の光を含まない光であることを意味している。(以降、500nm未満の除電光と記す場合がある。)
図2には、有機材料の光キャリア発生機構を示す。ここまでに知られている有機材料の光キャリア発生機構は、そのほとんどが図2に示すような2段階(光励起→中間体の生成→フリーキャリアの生成)からなる反応に基づく。この際、電荷発生物質は光吸収し、より高い励起状態に励起されるものの、中間体の生成はある一定のエネルギーレベルから起こる。この一定のエネルギーレベルが、最低励起一重項状態(S1)である。基底状態(S0)と最低励起一重項状態(S1)の間よりも小さなエネルギー(長い波長の光)を照射された場合には、光キャリアはほとんど生成しない。
即ち、上述のように除電工程における光キャリア発生において、有機系感光体の場合には除電光波長に対するキャリア発生量は変わらないが(量子効率の波長依存性がない)、キャリア1つが発生した際の余剰エネルギーが波長依存性を有する。つまり、除電波長が短いほど、感光体内部に発生する余剰エネルギー量が多くなる。
一方、無機系感光体の場合、量子効率の波長依存性があるため、除電波長が短いほど、キャリア発生量が多いが、余剰エネルギーは生み出さない(余剰エネルギーに相当するエネルギーは、キャリア発生効率の向上に振り分けられる)。
従って、本発明のように500nm未満の波長の除電光を照射した場合に、有機系感光体では、従来のような可視光領域の除電を行う場合と比較して、キャリア発生量が変わらないものの、余剰エネルギーを多く獲得することができる。この余剰エネルギーを利用して、感光層内にトラップされた電荷を脱トラップする活性化エネルギーとして利用するものである。
本発明の画像形成装置は、少なくとも電荷発生層と電荷輸送層からなる積層感光層を有する静電潜像担持体における電荷発生層にチタニルフタロシアニン及びアゾ顔料を含有する静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段、500nmより短波長の光源を有する除電手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
前記静電潜像担持体としては、電荷発生層にチタニルフタロシアニン及びアゾ顔料を含有することを必須要件とする以外は、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。前記支持体としては、導電性を有する導電性支持体が好ましい。
図4は、本発明に用いられる電子写真感光体の構成例を示す断面図であり、支持体31上に、電荷発生物質としてのチタニルフタロシアニン及びアゾ顔料を主成分とする電荷発生層35と、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層37とが、積層された構成をとっている。
中でも、中間層に酸化チタンを含有する場合、本発明の効果を顕著にするものであり、最も有効に使用できる。また、この酸化チタンを含有する中間層が以降に示す電荷発生層と接触した状態で存在する場合には、最も効果が顕著になり、その感光体構成が最も適当である。
中でも、成膜性、環境安定性、溶剤耐性の点などから、ポリアミドが最も良好に用いられる。
また、整流性のある導電性高分子や、帯電極性に合わせてアクセプター(ドナー)性の樹脂・化合物などを加えて、基体からの電荷注入を制抑するなどの機能を持たせても良い。
中間層が、電荷ブロッキング層とモアレ防止層から構成される場合においても、モアレ防止層に酸化チタンが含有される場合が最も本発明の効果が顕著に発現される。また、この酸化チタンを含有するモアレ防止層が電荷発生層と接触する構成にすることにより、その効果は更に顕著に高まるものであり、最も有効な感光体構成である。
バインダー樹脂としては、熱硬化型樹脂が良好に使用される。特に、アルキッド/メラミン樹脂の混合物が最も良好に使用される。この際、アルキッド/メラミン樹脂の混合比は、モアレ防止層の構造及び特性を決定する重要な因子である。両者の比(重量比)が5/5〜8/2の範囲が良好な混合比の範囲として挙げることができる。5/5よりもメラミン樹脂がリッチであると、熱硬化の際に体積収縮が大きくなり塗膜欠陥を生じやすくなったり、感光体の残留電位を大きくする方向にあり望ましくない。また、8/2よりもアルキッド樹脂がリッチであると、感光体の残留電位低減には効果があるものの、バルク抵抗が低くなりすぎて地汚れが悪くなる方向になり望ましくない。
電荷発生層35は、電荷発生物質としてのチタニルフタロシアニン及びアゾ顔料を主成分とする層である。フタロシアニンを必要に応じてバインダー樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。
従って、公知の平均粒径(粒子サイズ)の規定だけでは、微量な粗大粒子の残存を検出できずに、昨今の高解像度のネガ・ポジ現像には対応できていないことが理解される。この微量な粗大粒子の存在は、塗工液を顕微鏡レベルで観察することにより、初めて認識できたものである。
分散液の作製に関しては一般的な方法が用いられ、前記チタニルフタロシアニン及びアゾ顔料を必要に応じてバインダー樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、ビーズミル、超音波などを用いて分散することで得られるものである。この際、バインダー樹脂は感光体の静電特性などにより、また溶媒は顔料へのぬれ性、顔料の分散性などにより選択すればよい。
保護層に使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。中でも、ポリカーボネートもしくはポリアリレートが最も良好に使用できる。
架橋構造の形成に関しては、1分子内に複数個の架橋性官能基を有する反応性モノマーを使用し、光や熱エネルギーを用いて架橋反応を起こさせ、3次元の網目構造を形成するものである。この網目構造がバインダー樹脂として機能し、高い耐摩耗性を発現するものである。
特定の架橋型保護層とは、少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化することにより形成される保護層である。3官能以上のラジカル重合性モノマーを硬化した架橋構造を有するため3次元の網目構造が発達し、架橋密度が非常に高い高硬度且つ高弾性な表面層が得られ、かつ均一で平滑性も高く、高い耐摩耗性、耐傷性が達成される。この様に感光体表面の架橋密度すなわち単位体積あたりの架橋結合数を増加させることが重要であるが、硬化反応において瞬時に多数の結合を形成させるため体積収縮による内部応力が発生する。この内部応力は架橋型保護層の膜厚が厚くなるほど増加するため保護層全層を硬化させると、クラックや膜剥がれが発生しやすくなる。この現象は初期的に現れなくても、電子写真プロセス上で繰り返し使用され帯電、現像、転写、クリーニングのハザード及び熱変動の影響を受けることにより、経時で発生しやすくなることもある。
本発明の保護層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーとは、例えばトリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しておらず、且つラジカル重合性官能基を3個以上有するモノマーを指す。このラジカル重合性官能基とは、炭素−炭素2重結合を有し、ラジカル重合可能な基であれば何れでもよい。これらラジカル重合性官能基としては、例えば、下記に示す1−置換エチレン官能基、1,1−置換エチレン官能基等が挙げられる。
CH2=CH−X11− 式(10)
ただし、式(10)中、X11は、置換基を有していてもよいフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、置換基を有していてもよいアルケニレン基、−CO−基、−COO−基、−CON(R30)−基(R30は、水素、メチル基、エチル基等のアルキル基、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基等のアラルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基を表す。)、または−S−基を表す。
これらの官能基を具体的に例示すると、ビニル基、スチリル基、2−メチル−1,3−ブタジエニル基、ビニルカルボニル基、アクリロイルオキシ基、アクリロイルアミド基、ビニルチオエーテル基等が挙げられる。
CH2=C(Y)−X12− 式(11)
ただし、式(11)中、Y5は、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、メトキシ基あるいはエトキシ基等のアルコキシ基、−COOR31基(R31は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基、エチル基等のアルキル基、置換基を有していてもよいベンジル、フェネチル基等のアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、または−CONR32R33(R32およびR13は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基、エチル基等のアルキル基、置換基を有していてもよいベンジル基、ナフチルメチル基、あるいはフェネチル基等のアラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基を表し、互いに同一または異なっていてもよい。)、また、X12は上記式10のX11と同一の置換基及び単結合、アルキレン基を表す。ただし、Y5、X12の少なくとも何れか一方がオキシカルボニル基、シアノ基、アルケニレン基、及び芳香族環である。)
これらの官能基を具体的に例示すると、α−塩化アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、α−シアノエチレン基、α−シアノアクリロイルオキシ基、α−シアノフェニレン基、メタクリロイルアミノ基等が挙げられる。
すなわち、本発明において使用する上記ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシ変性(以後EO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシ変性(以後PO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンカプロラクトン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、グリセロールエピクロロヒドリン変性(以後ECH変性)トリアクリレート、グリセロールEO変性トリアクリレート、グリセロールPO変性トリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、リン酸EO変性トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられ、これらは、単独又は2種類以上を併用しても差し支えない。
前記一般式(1)、(2)において、R1の置換基中、アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基が、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等がそれぞれ挙げられ、これらは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等により置換されていても良い。
R1の置換基のうち、特に好ましいものは水素原子、メチル基である。
該縮合多環式炭化水素基としては、好ましくは環を形成する炭素数が18個以下のもの、例えば、ペンタニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、s−インダセニル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレル基、ピレニル基、クリセニル基、及びナフタセニル基等が挙げられる。
複素環基としては、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、オキサジアゾール、及びチアジアゾール等の1価基が挙げられる。
(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等。
具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(トリール)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ基等が挙げられる。
置換もしくは無置換のアルキレン基としては、前記Xaのアルキレン基と同様なものが挙げられる。
置換もしくは無置換のアルキレンエーテル2価基としては、前記Xaのアルキレンエーテル2価基が挙げられる。
アルキレンオキシカルボニル2価基としては、カプロラクトン2価変性基が挙げられる。
但し、1官能及び2官能のラジカル重合性モノマーやラジカル重合性オリゴマーを多量に含有させると架橋型保護層の3次元架橋結合密度が実質的に低下し、耐摩耗性の低下を招く。このためこれらのモノマーやオリゴマーの含有量は、3官能以上のラジカル重合性モノマー100重量部に対し50重量部以下、好ましくは30重量部以下であればより好ましい。
熱硬化の場合、加熱温度は100〜170℃が好ましく、例えば加熱手段として送風型オーブンを用い、加熱温度を150℃に設定した場合、加熱時間は20分〜3時間である。
硬化終了後は、更に残留溶媒低減のため100〜150℃で10分〜30分加熱して、本発明に使用する感光体を得る。
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]クリコ−ルエステル、トコフェロール類など。
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段により行うことができる。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
<数式(1)>
電界強度(V/μm)=SV/G
ただし、前記数式(1)中、SVは、現像位置における静電潜像担持体の未露光部における表面電位(V)を表す。Gは、少なくとも感光層(電荷発生層及び電荷輸送層)を含む感光層の膜厚(μm)を表す。
使用する光源(書き込み光)の解像度により、形成される静電潜像ひいてはトナー像の解像度が決定され、解像度が高いほど鮮明な画像が得られる。しかしながら、解像度を高くして書き込みを行うとそれだけ書き込みに時間がかかることになるため、書き込み光源が1つであると書き込みがドラム線速(プロセス速度)の律速になってしまう。従って、書き込み光源が1つの場合には2400 dpi程度の解像度が上限となる。書き込み光源が複数の場合には、それぞれが書き込み領域を負担すれば良く、実質的には「2400dpi×書き込み光源個数」が上限となる。これらの光源のうち、発光ダイオード、及び半導体レーザーは照射エネルギーが高く、良好に使用される。
前記現像は、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成することにより行うことができる。前記トナーは、感光体の帯電極性と同極性のトナーが用いられ、反転現像(ネガ・ポジ現像)によって、静電潜像が現像される。また、トナーのみで現像を行う1成分方式と、トナー及びキャリアからなる2成分現像剤を使用した2成分方式の2通りの方法があるが、いずれの場合にも良好に使用できる。
前記転写手段は、前記可視像を記録媒体に転写する手段であるが、感光体表面から記録媒体に可視像を直接転写する方法と、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する方法がある。いずれの態様も良好に使用することができるが、高画質化に際して転写による悪影響が大きいような場合には、転写回数が少ない前者(直接転写)の方法が好ましい。
以上のような制御を加えることは、本発明における効果を顕著なものとして、有効に使用できるものである。
前記定着は、記録媒体に転写された可視像を、定着装置を用いて定着され、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記除電手段としては、500nm未満、好ましくは480nm未満、より好ましくは450nm未満の波長を有し、前記静電潜像担持体に対し除電を行うことができれば良く、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)等が好適に挙げられる。
また、上記材料を用いたLEDランプ等も上市されており、これらも有効に使用することができる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
図11は、本発明の画像形成装置を説明するための概略図であり、後に示すような変形例も本発明の範疇に属するものである。
図11において、静電潜像担持体としての感光体1は支持体上に少なくともチタニルフタロシアニン及びアゾ顔料を含有する電荷発生層と、電荷輸送層からなる積層感光層が設けられてなる。感光体1はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
また上述のように発振波長が、450nmより短波長のレーザー光を用いることは有効な手段である。
現像ユニット6では、感光体の帯電極性と同極性のトナーが使用され、反転現像(ネガ・ポジ現像)によって、静電潜像が現像される。先の画像露光部に使用する光源によっても異なるが、近年使用するデジタル光源の場合には、一般的に画像面積率が低いことに対応して、書込部分にトナー現像を行う反転現像方式が光源の寿命等を考慮すると有利である。また、トナーのみで現像を行う1成分方式と、トナー及びキャリアからなる2成分現像剤を使用した2成分方式の2通りの方法があるが、いずれの場合にも良好に使用できる。
このような転写部材は、構成上、本発明の構成を満足できるものであれば、公知のものを使用することができる。
また、前述のように転写電流を制御することで、転写後の感光体表面電位(書き込み光の未露光部)を低下させておくことは、画像形成1サイクルあたりの感光体通過電荷量を低減することができ、本発明においては有効に使用される。
半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)等の光源には、500nm未満に発振波長を有する半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)等、あるいは蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、キセノンランプ等と発光が500nm未満に制限できるような適当な光学フィルターと組み合わせたもの等を用いることができる。前記光学フィルターとは、所望の波長域の光(500nm未満)のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。使用する波長の下限値としては、感光体に使用される電荷輸送層や保護層の透過率によって異なるが、概ね300〜350nmが下限となる。
また、現像ユニット6により感光体1上に現像されたトナーは、転写紙9に転写されるが、感光体1上に残存するトナーが生じた場合、ファーブラシ14及びブレード15により、感光体より除去される。クリーニングは、クリーニングブラシだけで行われることもあり、クリーニングブラシにはファーブラシ、マグファーブラシを始めとする公知のものが用いられる。
図12において、符号16Y、16M、16C、16Kはドラム状の感光体であり、感光体は支持体上に少なくともチタニルフタロシアニン及びアゾ顔料を含有する電荷発生層と、電荷輸送層からなる積層感光層が設けられてなる。
まず、本発明に用いた電荷発生材料(チタニルフタロシアニン)の合成方法について述べる。以下の実施例で使用する上記チタニルフタロシアニンは、特公平7−97221号公報、特許第3005052号公報、特開2001−19871号公報等に記載の方法に準じて作製したものである。また、アゾ顔料は、特公平60−29109号公報、特許第3026645号公報等に記載の方法に準じて作製したものである。
特公平7−97221号公報、合成例2に従って、α型チタニルフタロシアニン結晶を合成した。即ち、フタロジニトリル40gと四塩化チタン18g及びα−クロロナフタレン500mlの混合物を窒素気流下240〜250℃で3時間加熱攪拌して反応を完結させた。その後、漏過し、生成物であるジクロロチタニウムフタロシアニンを収得した。得られたジクロロチタニウムフタロシアニンと濃アンモニア水300mlの混合物を1時間加熱還流し、α型チタニルフタロシアニンを得た。
更に、特公平7−97221号公報、合成例1に従って、チタニルフタロシアニン結晶を合成した。即ち、先に合成したα型チタニルフタロシアニン10部と、磨砕助剤として食塩5乃至20部、分散媒としてアセトフェノン10部をサンドグラインダーに入れ、60℃〜120℃の範囲で10時間磨砕した。この場合、高温でグライングすると、β型結晶形を示し易くなり、また、分解し易くなる。容器より取り出し、水及びメタノールで磨砕助剤、分散媒を取り除いた後、2%の希硫酸水溶液で精製し、ろ過、水洗、乾燥して鮮明な緑味の青色結晶を得た。これを顔料1とする。
X線管球:Cu
電圧:50kV
電流:30mA
走査速度:2°/分
走査範囲:3°〜40°
時定数:2秒
特許第3005052号公報、合成例1に従って、チタニルフタロシアニン結晶を合成した。即ち、α−クロルナフタレン100g中、o−フタロジニトリル5.0g、四塩化チタン2.0gを200℃にて3時間加熱攪拌したのち、50℃まで冷却して析出した結晶を濾別、ジクロロチタニウムフタロシアニンのペーストを得た。次にこれを100℃に加熱したN、N’−ジメチルホルムアミド100mlで攪拌下洗浄、次いで60℃のメタノール100mlで2回洗浄を繰り返し、濾別した。更に、この得られたペーストを脱イオン水100ml中80℃で1時間攪拌、濾別して青色のオキシチタニウムフタロシアニン結晶を得た。
この分散液より固形分を取り出し、メタノール、次いで水で十分に洗浄、乾燥してチタニルフタロシアニンを得た。これを顔料2とする。
特開2001−19871号公報に準じて、顔料を作製した。即ち、1,3−ジイミノイソインドリン29.2gとスルホラン200mlを混合し、窒素気流下でチタニウムテトラブトキシド20.4gを滴下する。滴下終了後、徐々に180℃まで昇温し、反応温度を170℃〜180℃の間に保ちながら5時間撹拌して反応を行った。反応終了後、放冷した後、析出物を濾過し、クロロホルムで粉体が青色になるまで洗浄し、次にメタノールで数回洗浄し、更に80℃の熱水で数回洗浄した後乾燥し、粗チタニルフタロシアニンを得た。粗チタニルフタロシアニンを20倍量の濃硫酸に溶解し、100倍量の氷水に撹拌しながら滴下し、析出した結晶を濾過し、次いで、洗浄液が中性になるまでイオン交換水(pH:7.0、比伝導度:1.0μS/cm)により水洗いを繰り返し(洗浄後のイオン交換水のpH値は6.8、比伝導度は2.6μS/cmであった)、チタニルフタロシアニン顔料のウェットケーキ(水ペースト)を得た。得られたこのウェットケーキ(水ペースト)40gをテトラヒドロフラン200gに投入し、4時間攪拌を行った後、濾過を行い、乾燥して、チタニルフタロシアニン粉末を得た。これを顔料3とする。
下記組成の処方にて、下記に示す条件にて分散を行い、分散液を作製した(分散液Aとする)。
チタニルフタロシアニン(顔料1) 5部
ポリビニルブチラール(積水化学社製:BX−1) 2部
シクロヘキサノン 250部
2−ブタノン 100部
市販のビーズミル分散機に直径0.5mmのPSZボールを用い、ポリビニルブチラールを溶解した2−ブタノン及び顔料を全て投入し、ローター回転数1200r.p.m.にて30分間分散を行い、分散液を作製した。
下記構造のアゾ顔料 5部
シクロヘキサノン 250部
2−ブタノン 100部
ボールミル分散機に直径10mmのPSZボールを用い、ポリビニルブチラールを溶解した溶媒およびアゾ顔料を全て投入し、回転数85r.p.m.にて7日間分散を行ない、分散液を作製した。
上述のように作製した分散液Aと分散液Bをすべて混合して、電荷発生層用塗工液とした(分散液1とする)。
分散液作製例1における分散液Aに使用したチタニルフタロシアニン(顔料1)を、顔料2に変更した以外は、分散液作製例1と同様に分散液を作製した(分散液2とする)。
分散液作製例1における分散液Aに使用したチタニルフタロシアニン(顔料1)を、顔料3に変更した以外は、分散液作製例1と同様に分散液を作製した(分散液3とする)。
分散液作製例1における分散液Bに使用したアゾ顔料を、下記の構造のものに変更した以外は、分散液作製例1と同様に分散液を作製した(分散液4とする)。
分散液作製例4で作製した分散液4を、アドバンテック社製、コットンワインドカートリッジフィルター、TCW−3−CS(有効孔径3μm)を用いて、濾過を行なった。濾過に際しては、ポンプを使用し、加圧状態で濾過を行なった(分散液5とする)。
分散液作製例5で使用したフィルターを、アドバンテック社製、コットンワインドカートリッジフィルター、TCW−5−CS(有効孔径5μm)に変えた以外は、分散液作製例5と同様に加圧濾過を行ない、分散液を作製した(分散液6とする)。
直径30mmのアルミドラム(JIS 1050)上に、下記組成の中間層塗工液、電荷発生層塗工液、および電荷輸送層塗工液を、順次塗布・乾燥し、3.5μmの中間層、0.3μmの電荷発生層、25μmの電荷輸送層を形成し、積層感光体を作製した(電子写真感光体1とする)。
◎中間層塗工液
酸化チタン(CR−EL:石原産業社製、平均粒径:0.25μm) 112部
アルキッド樹脂[ベッコライトM6401−50−S(固形分50%)、
大日本インキ化学工業社製] 33.6部
メラミン樹脂[スーパーベッカミンL−121−60(固形分60%)、
大日本インキ化学工業社製] 18.7部
2−ブタノン 260部
◎電荷発生層塗工液
先に作製した分散液2を用いた。
◎電荷輸送層塗工液
ポリカーボネート(TS2050:帝人化成社製) 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
感光体作製例1において、電荷発生層塗工液を分散液1から、それぞれ分散液2〜6に変更した以外は、感光体作製例1と同様に積層感光体を作製した(それぞれ、分散液番号に対応して、電子写真感光体2〜6とする)。
以上のように作製した電子写真感光体1〜6を図11に示すような画像形成装置に搭載し、画像露光光源を780nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き込み)、帯電部材としてスコロトロン帯電器、転写部材として転写ベルトを用い、除電光源として428nmLED(ローム社製:半値幅 65nm)を用いた。
感光体帯電電位(未露光部電位): −900V
現像バイアス: −650V(ネガ・ポジ現像)
除電後表面電位(書き込み光未露光部): −100V
評価は、図11に示す現像部位置に、表面電位計を搭載し、感光体を−900Vに帯電した後、上記半導体レーザーでベタ書込みを行ない(実施例1〜10における光量は全て同じである)、現像部位における未露光部表面電位及び露光部電位を測定した。結果を後掲の表2に示す。
実施例1〜6における画像露光光源を、655nmの半導体レーザーに変更した以外は、実施例1〜6と同様に評価を行った。結果を以下の表2に示す。
以上のように作製した電子写真感光体1を図11に示すような画像形成装置に搭載し、画像露光光源を655nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き込み)、帯電部材としてスコロトロン帯電器、転写部材として転写ベルトを用い、除電光源として428nmLED(ローム社製:半値幅 65nm)を用いた。試験前のプロセス条件が下記になるように設定し、書き込み率6%のチャート(A4全面に対して、画像面積として6%相当の文字が平均的に書かれている)を用い、連続3万枚印刷を行った。
感光体帯電電位(未露光部電位): −900V
現像バイアス: −650V(ネガ・ポジ現像)
除電後表面電位(書き込み光未露光部): −100V
評価は、3万枚の画像印刷前後における感光体露光部電位を測定した。
測定方法としては、図11に示す現像部位置に、表面電位計を搭載し、感光体を−900Vに帯電した後、上記半導体レーザーでベタ書込みを行ない、現像部位における未露光部表面電位及び露光部電位を測定した。結果を後掲の表3に示す。
実施例13における除電光源として、472nmLED(星和電機社製:半値幅15nm)に変更した以外は、実施例13と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例13の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表3に示す。
実施例13における除電光源として、502nmLED(星和電機社製:半値幅15nm)に変更した以外は、実施例13と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例13の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表3に示す。
実施例13における除電光源として、591nmLED(ローム社製:半値幅15nm)に変更した以外は、実施例13と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例13の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表3に示す。
実施例13における除電光源として、630nmLED(ローム社製:半値幅20nm)に変更した以外は、実施例13と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例13の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表3に示す。
実施例13における除電光源として、蛍光灯(図1に示す発光スペクトルを有する)に変更した以外は、実施例13と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例13の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表3に示す。
実施例13における除電光源として、428nmLED(ローム社製:半値幅 65nm)及び630nmLED(ローム社製:半値幅20nm)の2つを用いてほぼ同等の光量を同時に照射するように変更した以外は、実施例13と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例13の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表3に示す。
また、発光分布が広く、500nmよりも長波長光の成分を含む場合(比較例4)では、実施例ほどの明確な効果が得られていない。また、露光波長の異なる2種類の光源を用いた場合(比較例5)では、短波長光源による除電の効果が低減されていることが分かる。
実施例13において、使用した電子写真感光体1の代わりに、電子写真感光体2を用いた以外は、実施例13と同様に評価を行った。結果を後掲の表4に示す。
実施例14において、使用した電子写真感光体1の代わりに、電子写真感光体2を用いた以外は、実施例14と同様に評価を行った。結果を後掲の表4に示す。
比較例1において、使用した電子写真感光体1の代わりに、電子写真感光体2を用いた以外は、比較例1と同様に評価を行った。結果を後掲の表4に示す。
比較例2において、使用した電子写真感光体1の代わりに、電子写真感光体2を用いた以外は、比較例2と同様に評価を行った。結果を後掲の表4に示す。
比較例3において、使用した電子写真感光体1の代わりに、電子写真感光体2を用いた以外は、比較例3と同様に評価を行った。結果を後掲の表4に示す。
比較例4において、使用した電子写真感光体1の代わりに、電子写真感光体2を用いた以外は、比較例4と同様に評価を行った。結果を後掲の表4に示す。
比較例5において、使用した電子写真感光体1の代わりに、電子写真感光体2を用いた以外は、比較例5と同様に評価を行った。結果を後掲の表4に示す。
実施例13において、使用した電子写真感光体1の代わりに、電子写真感光体4を用いた以外は、実施例13と同様に評価を行った。結果を後掲の表5に示す。
実施例14において、使用した電子写真感光体1の代わりに、電子写真感光体4を用いた以外は、実施例14と同様に評価を行った。結果を後掲の表5に示す。
比較例1において、使用した電子写真感光体1の代わりに、電子写真感光体4を用いた以外は、比較例1と同様に評価を行った。結果を後掲の表5に示す。
比較例2において、使用した電子写真感光体1の代わりに、電子写真感光体4を用いた以外は、比較例2と同様に評価を行った。結果を後掲の表5に示す。
比較例3において、使用した電子写真感光体1の代わりに、電子写真感光体4を用いた以外は、比較例3と同様に評価を行った。結果を後掲の表5に示す。
比較例4において、使用した電子写真感光体1の代わりに、電子写真感光体4を用いた以外は、比較例4と同様に評価を行った。結果を後掲の表5に示す。
比較例5において、使用した電子写真感光体1の代わりに、電子写真感光体4を用いた以外は、比較例5と同様に評価を行った。結果を後掲の表5に示す。
実施例17において、画像露光光源を408nmの半導体レーザーに変更した以外は、実施例17と同様に評価を行った。結果を実施例17の場合と併せて以下の表6に示す。
また、直径60μmの1ドット画像を形成し、実施例17の場合と比較(ドット形成状態を、150倍の顕微鏡にて観察)を行った。
感光体作製例4において、電荷輸送層塗工液として、下記組成の電荷輸送層塗工液を用いた以外は、感光体作製例4と同様に感光体を作製した(電子写真感光体7とする)。
◎電荷輸送層塗工液
ポリカーボネート(TS2050:帝人化成社製) 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
以上のように作製した電子写真感光体7を図11に示すような画像形成装置に搭載し、画像露光光源を780nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き込み)、帯電部材としてスコロトロン帯電器、転写部材として転写ベルトを用い、除電光源として下記のものを用いた。試験前のプロセス条件が下記になるように設定し、書き込み率6%のチャートを用い、連続3万枚印刷を行った。
感光体帯電電位(未露光部電位): −900V
現像バイアス: −650V(ネガ・ポジ現像)
除電後表面電位(書き込み光未露光部): −100V
除電光源:
キセノンランプに分光器を組み合わせて461nmの単色光を作り、これを光ファイバーによって画像形成装置に導き、スリット状の光を除電部にて感光体表面に照射した。
評価は、3万枚の画像印刷前後における感光体露光部電位を測定した。
測定方法としては、図11に示す現像部位置に、表面電位計を搭載し、感光体を−900Vに帯電した後、上記半導体レーザーでベタ書込みを行ない、現像部位における未露光部表面電位及び露光部電位を測定した。結果を表7に示す。
更に、3万枚出力後に上記電位計測を行った後に、図14に示すようなチャート(手前半分がストライプ、後半分がハーフトーン)を出力し、ハーフトーン部における画像のムラを観察した。
実施例20における除電光波長を分光器によって443nmに変更した以外は、実施例20と同様に評価を行った。結果を表7に示す。
実施例20における除電光波長を分光器によって437nmに変更した以外は、実施例20と同様に評価を行った。結果を表7に示す。
実施例20における除電光波長を分光器によって433nmに変更した以外は、実施例20と同様に評価を行った。結果を表7に示す。
実施例20における除電光波長を分光器によって429nmに変更した以外は、実施例20と同様に評価を行った。結果を表7に示す。
また、図14のチャート出力において、実施例20〜22のハーフトーン部は全く正常な画像を形成したが、実施例23及び24においては、問題にならないレベルではあったが、ハーフトーン部にストライプに対応した僅かな残像が認められた。この程度は、実施例24の方が実施例23よりも悪かった。
上記の結果から、500nm以下の除電光を照射することにより、繰り返し使用後の露光部電位上昇を抑制することができるが、電荷輸送層の除電光に対する透過率が30%未満であると、僅かに副作用を生じる場合があることが分かる。
実施例17と同じ条件で、電子写真感光体4の代わりに電子写真感光体5を用いて評価を行った。また、3万枚の画像出力後に、白ベタの画像を出力して、地汚れの評価を実施した。実施例17の結果と併せて後掲の表8に示す。
実施例17と同じ条件で、電子写真感光体4の代わりに電子写真感光体6を用いて評価を行った。また、3万枚の画像出力後に、白ベタの画像を出力して、地汚れの評価を実施した。結果を後掲の表8に示す。
地汚れ評価は、地肌部に発生する黒点の数、大きさからランク評価を実施した。ランクは、4段階にて行い、極めて良好なものを◎、良好なものを○、やや劣るものを△、非常に悪いものを×で表わした。
感光体作製例5における電荷輸送層塗工液を下記の組成のものに変更した以外は、感光体作製例5と同様に感光体を作製した(電子写真感光体8とする)。
◎電荷輸送層塗工液
下記組成の高分子電荷輸送物質 10部
(重量平均分子量:約140000)
感光体作製例5における電荷輸送層の膜厚を22μmとし、電荷輸送層上に下記組成の保護層塗工液を塗布乾燥し、3μmの保護層を設けた以外は感光体作製例5と同様に感光体を作製した(電子写真感光体9とする)。
◎保護層塗工液
ポリカーボネート(TS2050:帝人化成社製) 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
(比抵抗:2.5×1012Ω・cm、平均一次粒径:0.4μm)
シクロヘキサノン 500部
テトラヒドロフラン 150部
感光体作製例9における保護層塗工液中のアルミナ微粒子を以下のものに変更した以外は、感光体作製例9と同様に感光体を作製した(電子写真感光体10とする)。
酸化チタン微粒子 4部
(比抵抗:1.5×1010Ω・cm、平均一次粒径:0.5μm)
感光体作製例9における保護層塗工液中のアルミナ微粒子を以下のものに変更した以外は、感光体作製例9と同様に感光体を作製した(電子写真感光体11とする)。
酸化錫−酸化アンチモン粉末 4部
(比抵抗:106Ω・cm、平均1次粒径0.4μm)
感光体作製例9における保護層塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例9と同様に電子写真感光体を作製した(電子写真感光体12とする)。
◎保護層塗工液
下記構造式の高分子電荷輸送物質 17部
(重量平均分子量:約140000)
(比抵抗:2.5×1012Ω・cm、平均一次粒径:0.4μm)
シクロヘキサノン 500部
テトラヒドロフラン 150部
感光体作製例9における保護層塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例9と同様に電子写真感光体を作製した(電子写真感光体13とする)。
◎保護層塗工液
メチルトリメトキシシラン 100部
3%酢酸 20部
下記構造の電荷輸送性化合物 35部
硬化剤(ジブチル錫アセテート) 1部
2−プロパノール 200部
感光体作製例9における保護層塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例9と同様に電子写真感光体を作製した(電子写真感光体14とする)。
◎保護層塗工液
メチルトリメトキシシラン 100部
3%酢酸 20部
下記構造の電荷輸送性化合物 35部
(比抵抗:2.5×1012Ω・cm、平均一次粒径:0.4μm)
酸化防止剤(サノール LS2626:三共化学社製) 1部
ポリカルボン酸化合物 BYK P104:ビックケミー社製 0.4部
硬化剤(ジブチル錫アセテート) 1部
2−プロパノール 200部
感光体作製例9における保護層塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例9と同様に電子写真感光体を作製した(電子写真感光体15とする)。
◎保護層塗工液
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー
10部
{トリメチロールプロパントリアクリレート
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99}
下記構造の1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物
10部
(例示化合物No.54)
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
テトラヒドロフラン 100部
保護層は、スプレー塗工してから20分間自然乾燥した後、メタルハライドランプ:160W/cm、照射強度:500mW/cm2、照射時間:60秒の条件で光照射を行うことによって塗布膜を硬化させた。
感光体作製例15において、保護層塗工液に含有される電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーを下記のラジカル重合性モノマーに変更した以外は、すべて感光体作製例15と同様にして電子写真感光体を作製した(電子写真感光体16とする)。
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー
10部
(ペンタエリスリトールテトラアクリレート(SR−295、
化薬サートマー社製)分子量:352、官能基数:4官能、
分子量/官能基数=88)
感光体作製例15の保護層用塗工液に含有される電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーを下記の電荷輸送性構造を有さない2官能のラジカル重合性モノマー10部に換えた以外は、すべて感光体作製例15と同様にして電子写真感光体を作製した(電子写真感光体17とする)。
電荷輸送性構造を有さない2官能のラジカル重合性モノマー 10部
(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(和光純薬社製)
分子量:226、官能基数:2官能、分子量/官能基数=113)
感光体作製例15において、架橋型電荷輸送層用塗工液に含有される電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーを下記のラジカル重合性モノマーに換えた以外は、すべて感光体作製例15と同様にして電子写真感光体を作製した(電子写真感光体18とする)。
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー 10部
(カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPCA−120、日本化薬社製)
分子量:1947、官能基数:6官能、分子量/官能基数=325)
感光体作製例15の保護層用塗工液に含有される1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を下記構造式に示される2官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物10部に換えた以外は感光体作製例15と同様に電子写真感光体を作製した(電子写真感光体19とする)。
感光体作製例15において、保護層用塗工液を下記組成に換えた以外は、感光体作製例15と同様にして電子写真感光体を作製した(電子写真感光体20とする)。
◎保護層塗工液
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー
6部
{トリメチロールプロパントリアクリレート
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99}
下記構造の1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物
14部
(例示化合物No.54)
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
テトラヒドロフラン 100部
感光体作製例15において、保護層用塗工液を下記組成に換えた以外は、感光体作製例15と同様にして電子写真感光体を作製した(電子写真感光体21とする)。
◎保護層塗工液
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー
14部
{トリメチロールプロパントリアクリレート
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99}
下記構造の1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物
6部
(例示化合物No.54)
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
テトラヒドロフラン 100部
感光体作製例15において、保護層用塗工液を下記組成に換えた以外は、感光体作製例15と同様にして電子写真感光体を作製した(電子写真感光体22とする)。
◎保護層塗工液
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー
2部
{トリメチロールプロパントリアクリレート
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99}
下記構造の1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物
18部
(例示化合物No.54)
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
テトラヒドロフラン 100部
感光体作製例15において、保護層用塗工液を下記組成に換えた以外は、感光体作製例15と同様にして電子写真感光体を作製した(電子写真感光体23とする)。
◎保護層塗工液
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー
18部
{トリメチロールプロパントリアクリレート
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99}
下記構造の1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物
2部
(例示化合物No.54)
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
テトラヒドロフラン 100部
以上のように作製した電子写真感光体5を図11に示すような画像形成装置に搭載し、画像露光光源を780nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き込み)、帯電部材としてスコロトロン帯電器、転写部材として転写ベルトを用い、除電光源として472nm(星和電機社製:半値幅15nm)を用いた。試験前のプロセス条件が下記になるように設定し、書き込み率6%のチャートを用い、連続5万枚印刷を行った。
感光体帯電電位(未露光部電位): −900V
現像バイアス: −650V(ネガ・ポジ現像)
除電後表面電位(書き込み光未露光部): −100V
1 表面電位測定
評価は、5万枚の画像印刷前後における感光体露光部電位を測定した。
測定方法としては、図11に示す現像部位置に、表面電位計を搭載し、感光体を−900Vに帯電した後、上記半導体レーザーでベタ書込みを行ない、現像部位における未露光部表面電位及び露光部電位を測定した。結果を後掲の表9に示す。
また、5万枚の画像出力後(表面電位測定終了後)に、白ベタの画像を出力して、地汚れの評価を実施した(22℃−50%RH)。地汚れ評価は、目視にて、4段階で行ない、きわめて良好なものを◎、良好なものを○、やや劣るものを△、非常に悪いものを×で表した。結果を後掲の表9に示す。
更に、地汚れ評価後に、低温低湿環境下(10℃、15%RH)で、図15に示すようなテストチャートを用い、実施例1と同じ条件下で、黒ベタ部から白ベタ部の方向で画像出力し、連続50枚の印刷を実施し、クリーニング性の評価を実施した。この際、50枚目の白ベタ部の画像を目視にて評価した。評価は4段階にて行ない、極めて良好なもの(クリーニング不良全くなし)を◎、良好なもの(うっすらと黒スジが入るレベル、長手方向で1〜2カ所)を○、やや劣るもの(うっすらと黒スジが入るレベル、長手方向で3〜4カ所)を△、非常に悪いもの(明確に黒スジが入るレベル)を×で表わした。結果を後掲の表9に示す。
先のクリーニング性試験に引き続き、高温高湿環境(30℃−90%RH)にて、更に1000枚の通紙試験(先の6%チャーと使用)を行い、1000枚通紙後に1ドット画像評価(独立ドットを書き込んだ画像を出力)を実施した。1ドット画像を光学顕微鏡で観察し、ドット輪郭の明確さをランク評価した。ランク評価は4段階にて行ない、極めて良好なものを◎、良好なものを○、やや劣るものを△、非常に悪いものを×で表わした。結果を後掲の表9に示す。
感光体初期膜厚を測定し、上記1〜4の試験を全て終了した後に再び膜厚を測定した。全ての試験前後における膜厚の差(摩耗量)を評価した。尚、膜厚の測定は、感光体長手方向の両端5cmを除き、1cm間隔に測定し、その平均値を膜厚とした。結果を後掲の表9に示す。
実施例27と同じ条件で、上述のように作製した電子写真感光体8〜23を評価した。結果を後掲の表9に示す。表9には実施例番号に対応する使用した電子写真感光体番号も併せて記載する。
保護層を設けた場合でも、500nm未満の短波長の光源にて除電を行うことにより、残留電位上昇防止の効果が認められる。
高分子電荷輸送物質(トリアリールアミン構造を主鎖もしくは側鎖に有するポリカーボネート)を含む電荷輸送層を設けること(実施例28)により、低分子分散系(実施例27)よりも耐摩耗性が向上する。
保護層を設けることにより(実施例29〜43)、設けない場合(実施例27)に比べて、耐摩耗性が向上する。
無機顔料(金属酸化物)を含有する保護層を設けた場合(実施例29〜31)のうち、比抵抗が 1010Ω・cm以上の無機顔料(金属酸化物)を含有することにより、高温高湿下でもドット再現性がそれほど低下しない(実施例29、30)。
架橋構造を保護層中に有することにより、有さない場合よりも耐摩耗性が向上する。更に、電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化することにより形成された保護層を用いた場合には、より高い耐摩耗性が得られる(実施例35、36、38、40〜43)。
またこれら電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化することにより形成された保護層を用いた場合には、クリーニング性も良好である。
実施例35における除電光源として、502nmLED(星和電機社製:半値幅15nm)に変更した以外は、実施例35と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例35の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表10に示す。
実施例35における除電光源として、591nmLED(ローム社製:半値幅15nm)に変更した以外は、実施例35と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例35の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表10に示す。
実施例35における除電光源として、630nmLED(ローム社製:半値幅20nm)に変更した以外は、実施例35と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例35の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表10に示す。
実施例35における除電光源として、蛍光灯(図1に示す発光スペクトルを有する)に変更した以外は、実施例35と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例35の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表10に示す。
また、発光分布が広く、500nm以上の長波長光の成分を含む場合(比較例19)では、実施例ほどの明確な効果が得られていない。
以上のように作製した電子写真感光体15を図11に示すような画像形成装置に搭載し、画像露光光源を780nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き込み)、帯電部材としてスコロトロン帯電器、転写部材として転写ベルトを用い、除電光源として下記のものを用いた。試験前のプロセス条件が下記になるように設定し、書き込み率6%のチャートを用い、連続5万枚印刷を行った。
感光体帯電電位(未露光部電位): −900V
現像バイアス: −650V(ネガ・ポジ現像)
除電後表面電位(書き込み光未露光部): −100V
除電光源:
キセノンランプに分光器を組み合わせて450nmの単色光を作り、これを光ファイバーによって画像形成装置に導き、スリット状の光を除電部にて感光体表面に照射した。
評価は、5万枚の画像印刷前後における感光体露光部電位を測定した。
測定方法としては、図11に示す現像部位置に、表面電位計を搭載し、感光体を−900Vに帯電した後、上記半導体レーザーでベタ書込みを行ない、現像部位における未露光部表面電位及び露光部電位を測定した。結果を後掲の表11に示す。
更に、5万枚出力後に上記電位計測を行った後に、図14に示すようなチャート(手前半分がストライプ、後半分がハーフトーン)を出力し、ハーフトーン部における画像のムラを観察した。
実施例36における除電光波長を分光器によって400nmに変更した以外は、実施例36と同様に評価を行った。結果を後掲の表11に示す。
実施例36における除電光波長を分光器によって393nmに変更した以外は、実施例36と同様に評価を行った。結果を後掲の表11に示す。
実施例36における除電光波長を分光器によって390nmに変更した以外は、実施例36と同様に評価を行った。結果を後掲の表11に示す。
実施例36における除電光波長を分光器によって385nmに変更した以外は、実施例36と同様に評価を行った。結果を後掲の表11に示す。
また、図14のチャート出力において、実施例36〜38のハーフトーン部は全く正常な画像を形成したが、実施例39及び40においては、問題にならないレベルではあったが、ハーフトーン部にストライプに対応した僅かな残像が認められた。この程度は、実施例40の方が実施例39よりも悪かった。
上記の結果から、500nm未満の除電光を照射することにより、繰り返し使用後の露光部電位上昇を抑制することができるが、保護層の除電光に対する透過率が30%未満であると、僅かに副作用を生じる場合があることが分かる。
感光体作製例5における中間層を、電荷ブロッキング層とモアレ防止層の積層構成とした。それぞれの下記組成の電荷ブロッキング層塗工液、モアレ防止層塗工液を塗布乾燥して、1.0μmの電荷ブロッキング層、3.5μmのモアレ防止層とした以外は、感光体作製例5と同様に感光体を作製した(電子写真感光体24とする)。
◎電荷ブロッキング層塗工液
N−メトキシメチル化ナイロン(鉛市:ファインレジンFR−101) 4部
メタノール 70部
n−ブタノール 30部
◎モアレ防止層塗工液
酸化チタン(CR−EL:石原産業社製、平均粒径:0.25μm) 126部
アルキッド樹脂[ベッコライトM6401−50−S(固形分50%)、
大日本インキ化学工業社製] 33.6部
メラミン樹脂[スーパーベッカミンL−121−60(固形分60%)、
大日本インキ化学工業社製] 18.7部
2−ブタノン 100部
上記組成で、無機顔料とバインダー樹脂の容積比は、1.5/1である。
アルキッド樹脂とメラミン樹脂の比は、6/4重量比である。
感光体作製例24において、電荷ブロッキング層の膜厚を0.3μmとした以外は、感光体作製例24と同様に感光体を作製した(電子写真感光体25とする)。
感光体作製例24において、電荷ブロッキング層の膜厚を1.8μmとした以外は、感光体作製例24と同様に感光体を作製した(電子写真感光体26とする)。
感光体作製例24において、電荷ブロッキング層塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例24と同様に感光体を作製した(電子写真感光体27とする)。
◎電荷ブロッキング層塗工液
アルコール可溶性ナイロン(東レ社製:アミランCM8000) 4部
メタノール 70部
n−ブタノール 30部
感光体作製例24において、モアレ防止層塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例24と同様に感光体を作製した(電子写真感光体28とする)。
◎モアレ防止層塗工液
酸化チタン(CR−EL:石原産業社製、平均粒径:0.25μm) 252部
アルキッド樹脂[ベッコライトM6401−50−S(固形分50%)、
大日本インキ化学工業社製] 33.6部
メラミン樹脂[スーパーベッカミンL−121−60(固形分60%)、
大日本インキ化学工業社製] 18.7部
2−ブタノン 100部
上記組成で、無機顔料とバインダー樹脂の容積比は、3/1である。
アルキッド樹脂とメラミン樹脂の比は、6/4重量比である。
感光体作製例24において、モアレ防止層塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例24と同様に感光体を作製した(電子写真感光体29とする)。
◎モアレ防止層塗工液
酸化チタン(CR−EL:石原産業社製、平均粒径:0.25μm) 84部
アルキッド樹脂[ベッコライトM6401−50−S(固形分50%)、
大日本インキ化学工業社製] 33.6部
メラミン樹脂[スーパーベッカミンL−121−60(固形分60%)、
大日本インキ化学工業社製] 18.7部
2−ブタノン 100部
上記組成で、無機顔料とバインダー樹脂の容積比は、1/1である。
アルキッド樹脂とメラミン樹脂の比は、6/4重量比である。
以上のように作製した電子写真感光体を、実施例25と同じ条件下で5万枚のランニング試験を行った(評価方法、項目も同じ)。結果を実施例25の場合と比較して、後掲の表12に示す。
先に作製した電子写真感光体5を図13に示すようなプロセスカートリッジに装着し、図12に示すような画像形成装置に搭載し、画像露光光源を655nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き込み)、帯電部材として接触ローラー帯電器、転写部材として転写ベルトを用い、除電光源として428nmLED(ローム社製:半値幅 65nm)を用いた。試験前のプロセス条件が下記になるように設定し、書き込み率6%のチャート(A4全面に対して、画像面積として6%相当の文字が平均的に書かれている)を用い、連続3万枚印刷を行った。
感光体帯電電位(未露光部電位): −900V
現像バイアス: −650V(ネガ・ポジ現像)
除電後表面電位(書き込み光未露光部): −100V
測定方法としては、図12に示す現像部位置に、表面電位計を搭載し、感光体を−900Vに帯電した後、上記半導体レーザーでベタ書込みを行ない、現像部位における未露光部表面電位及び露光部電位を測定した。結果を後掲の表13に示す。
また、3万枚の印刷前後において、ISO/JIS−SCID画像N1(ポートレート)を出力して、カラー色の再現性について評価した。
実施例47における除電光源として、472nmLED(星和電機社製:半値幅15nm)に変更した以外は、実施例47と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例47の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表13に示す。
実施例47における除電光源として、502nmLED(星和電機社製:半値幅15nm)に変更した以外は、実施例47と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例47の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表13に示す。
実施例47における除電光源として、591nmLED(ローム社製:半値幅15nm)に変更した以外は、実施例47と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例47の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表13に示す。
実施例47における除電光源として、630nmLED(ローム社製:半値幅20nm)に変更した以外は、実施例47と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例47の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表13に示す。
実施例47における除電光源として、蛍光灯(図1に示す発光スペクトルを有する)に変更した以外は、実施例47と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例47の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表13に示す。
実施例47における除電光源として、428nmLED(ローム社製:半値幅 65nm)及び630nmLED(ローム社製:半値幅20nm)の2つを用いてほぼ同等の光量を同時に照射するように変更した以外は、実施例47と同様に評価を行った。除電後の感光体表面電位が、実施例47の場合と同じになるように、除電光量を調整した。結果を後掲の表13に示す。
また、発光分布が広く、500nm以上の長波長光の成分を含む場合(比較例23)では、実施例ほどの明確な効果が得られていない。また、露光波長の異なる2種類の光源を用いた場合(比較例24)では、短波長光源による除電の効果が低減されていることが分かる。
テストチャートの結果から、実施例47、48の場合には、3万枚印刷後においても、初期とほぼ同等の画像を出力したが、比較例20〜24の場合には、3万枚印刷後に、カラーバランスが多少崩れた画像になった。
2 除電ランプ
3 帯電部材
5 画像露光部
6 現像ユニット
8 レジストローラ
9 転写紙
10 転写チャージャー
11 分離チャージャー
12 分離爪
14 ファーブラシ
15 クリーニングブレード
16Y、16M、16C、16K 感光体
17Y、17M、17C、17K 帯電部材
18Y、18M、18C、18K 露光部
19Y、19M、19C、19K 現像部材
20Y、20M、20C、20K クリーニング部材
21Y、21M、21C、21K 転写ブラシ
22 転写搬送ベルト
23 レジストローラ
24 定着装置
25Y、25M、25C、25K 画像形成要素
26 転写紙
27Y、27M、27C、27K 除電部材
31 導電性支持体
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
39 中間層
41 保護層
43 電荷ブロッキング層
45 モアレ防止層
101 感光体
102 帯電手段
103 露光
104 現像手段
105 転写体
106 転写手段
107 クリーニング手段
108 除電手段
Claims (27)
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、該可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と静電潜像担持体の残留電荷を光除電する除電手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、前記除電手段が500nm未満の波長の光を照射する除電手段であると共に、前記静電潜像担持体が、支持体と、該支持体上に少なくとも電荷発生層と電荷輸送層とからなる感光層を有し、該電荷発生層中にチタニルフタロシアニン及びアゾ顔料を含有することを特徴とする画像形成装置。
- 前記チタニルフタロシアニンが、CuKαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記チタニルフタロシアニンが、CuKαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有し、更に9.4゜、9.6゜、24.0゜に主要なピークを有し、最も低角側の回折ピークとして7.3゜にピークを有し、該7.3°のピークと9.4゜のピークの間にピークを有さず、更に26.3°にピークを有さないチタニルフタロシアニン結晶であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記アゾ顔料が、下記(I)式で表されるアゾ顔料であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
(式(I)中、R201、R202はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基のいずれかを表し、同一でも異なっていても良い。またCp1、Cp2はカップラー残基を表し、下記(II)式で表される。)
(式(II)中、R203は、水素原子、アルキル基、アリール基を表す。R204、R205、R206、R207、R208はそれぞれ、水素原子、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、アルキル基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、水酸基を表し、Zは置換もしくは無置換の芳香族炭素環または置換もしくは無置換の芳香族複素環を構成するのに必要な原子群を表す。) - 前記アゾ顔料のCp1とCp2が互いに異なるものであることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記電荷輸送層が除電光を30%以上透過することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記電荷輸送層に含有される電荷輸送物質がトリアリールアミン構造を有することを特徴とする請求項1乃至6項のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記電荷輸送物質が下記(III)式で表される電荷輸送物質であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
(式(III)中、R301、R303及びR304は水素原子、アミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メチレンジオキシ基、無置換のアルキル基、ハロゲン原子又は置換もしくは無置換のアリール基を、R302は水素原子、アルコキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子を表わす。またk、l、m及びnは1、2、3又は4の整数であり、各々が2、3又は4の整数の時は前記R301、R302、R303及びR304は同一でも異なっていてもよい。) - 電荷輸送層が、トリアリールアミン構造を主鎖及び側鎖の少なくともいずれかに含むポリカーボネートを含有する請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置。
- 電荷輸送層上に保護層を有する請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記保護層が除電光を30%以上透過することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
- 保護層が、比抵抗1010Ω・cm以上の無機顔料及び金属酸化物から選択されるいずれかを含む請求項10又は11に記載の画像形成装置。
- 前記保護層が、少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化することにより形成されることを特徴とする請求項10又は11のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記保護層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(1)又は(2)の少なくとも一種であることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
(式(1)及び(2)中、R1は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアリール基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、−COOR2(R2は水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基)、ハロゲン化カルボニル基若しくはCONR3R4(R3及びR4は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい)を表わし、Ar1、Ar2は置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、同一であっても異なってもよい。Ar3、Ar4は置換もしくは無置換のアリール基を表わし、同一であっても異なってもよい。Xaは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。Zは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル2価基、アルキレンオキシカルボニル2価基を表わす。m、nは0〜3の整数を表わす。) - 前記保護層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(3)の少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項13又は14のいずれかに記載の画像形成装置。
(式(3)中、o、p、qはそれぞれ0又は1の整数、Raは水素原子、メチル基を表わし、Rb、Rcは水素原子以外の置換基で炭素数1〜6のアルキル基を表わし、複数の場合は異なっても良い。s、tは0〜3の整数を表わす。Zaは単結合、メチレン基、エチレン基、
を表わす。) - 前記保護層の硬化手段が加熱又は光エネルギー照射手段であることを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記潜像担持体において、支持体と電荷発生層の間に中間層が設けられ、該中間層が電荷ブロッキング層とモアレ防止層からなることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記電荷ブロッキング層が絶縁性材料からなり、その膜厚が2.0μm未満、0.3μm以上であることを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
- 前記モアレ防止層が無機顔料とバインダー樹脂を含有し、両者の容積比が1/1乃至3/1の範囲であることを特徴とする請求項17又は18のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記静電潜像形成手段に用いられる画像書き込み光の光源波長が、450nmよりも短波長の光源であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の画像形成装置。
- 少なくとも静電潜像担持体、静電潜像形成手段、現像手段、転写手段及び除電手段を有する画像形成要素を複数備えた請求項1乃至20のいずれかに記載の画像形成装置。
- 静電潜像担持体と、静電潜像形成手段、現像手段、除電手段及びクリーニング手段から選択される1つ以上の手段とが一体となり、装置本体と着脱自在なプロセスカートリッジを搭載している請求項1乃至21のいずれかに記載の画像形成装置。
- 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、該静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、該可視像を記録媒体に転写する転写工程と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程と静電潜像担持体の残留電荷を光除電する除電工程とを少なくとも有する画像形成方法であって、前記除電工程が500nm未満の波長の光を照射する除電工程であると共に、前記静電潜像担持体が、支持体と、該支持体上に少なくとも電荷発生層と電荷輸送層とからなる感光層を有し、該電荷発生層中にチタニルフタロシアニン及びアゾ顔料を含有することを特徴とすることを特徴とする画像形成方法。
- 前記チタニルフタロシアニンが、CuKαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶であり、かつ前記アゾ顔料が下記(I)式で表されるアゾ顔料であることを特徴とする請求項23に記載の画像形成方法。
(式(I)中、Cp1、Cp2、はカップラー残基を表す。R201、R202はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基のいずれかを表し、同一でも異なっていても良い。またCp1、Cp2は下記(II)式で表される。)
(式(II)中、R203は、水素原子、メチル基、エチル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基を表す。R204、R205、R206、R207、R208はそれぞれ、水素原子、ニトロ基、シアノ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メチル基、エチル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、ジアルキルアミノ基、水酸基を表し、Zは置換もしくは無置換の芳香族炭素環または置換もしくは無置換の芳香族複素環を構成するのに必要な原子群を表す。) - 前記チタニルフタロシアニンが、CuKαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有し、更に9.4゜、9.6゜、24.0゜に主要なピークを有し、最も低角側の回折ピークとして7.3゜にピークを有し、該7.3°のピークと9.4゜のピークの間にピークを有さず、更に26.3°にピークを有さないチタニルフタロシアニン結晶であることを特徴とする請求項23又は24に記載の画像形成方法。
- 前記静電潜像形成工程に用いられる画像書き込み光の光源波長が、450nmよりも短波長の光源であることを特徴とする請求項23乃至25のいずれかに記載の画像形成方法。
- 少なくとも静電潜像形成工程、現像工程、転写工程、除電工程及び定着工程を有する画像形成工程を複数備えた請求項23乃至26のいずれかに記載の画像形成方法。
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