JP2006258892A - カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】ダイコート方式の塗布装置の塗布液吐出口先端部において固化し難く、また固化した際にも自己溶解性に優れる、塗布欠陥が発生し難いカラーフィルタ用着色組成物、および塗布スジムラ、異物付着等の欠陥がないフィルタセグメントおよび/またはブラックマトリックスを具備するカラーフィルタの提供。
【解決手段】透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる着色材担体と、着色材と、不飽和高級脂肪酸とを含有するカラーフィルタ用着色組成物、および基板上に前記カラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されたフィルタセグメントおよび/またはブラックマトリックスを具備するカラーフィルタ。
【選択図】なし
【解決手段】透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる着色材担体と、着色材と、不飽和高級脂肪酸とを含有するカラーフィルタ用着色組成物、および基板上に前記カラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されたフィルタセグメントおよび/またはブラックマトリックスを具備するカラーフィルタ。
【選択図】なし
Description
本発明は、カラー液晶表示装置、カラー撮像管素子等に用いられるカラーフィルタを構成するフィルタセグメントおよびブラックマトリックスの形成に使用される着色組成物、およびこれを用いたカラーフィルタに関する。
液晶ディスプレイ(LCD)を構成するカラーフィルタの製造においては、塗布液を透明基板上に塗布し、乾燥時の膜厚が約1〜3μmの均一な塗膜を形成する必要があり、塗布方法として、近年の基板の大型化に伴い、ダイコート法が検討されている。ダイコート法は、従来のスピンコート法に比べ、塗布膜厚の均一性に優れ、塗布液の無駄が少なく、塗布ヘッド先端まで、塗布液の供給回路がすべて密閉系であるという長所を有する。
しかしながら、ダイコート法では、ヘッド先端のスリット開口部において塗布液が外気に曝されているため、ヘッド先端で塗布液の乾燥、固化が起こりやすく、塗布液の固化物がスリットノズルの詰まりや透明基板上に塗布した塗膜の縦スジムラ(塗布方向の縦状の塗布スジ)の発生原因となる。
しかしながら、ダイコート法では、ヘッド先端のスリット開口部において塗布液が外気に曝されているため、ヘッド先端で塗布液の乾燥、固化が起こりやすく、塗布液の固化物がスリットノズルの詰まりや透明基板上に塗布した塗膜の縦スジムラ(塗布方向の縦状の塗布スジ)の発生原因となる。
また、塗布液の固化物がヘッド先端部から脱離し、塗布した塗膜に異物として持ち込まれる等の塗布品質低下を招くという欠点がある。さらに、このような欠陥が発生した場合、塗布ヘッドを装置本体から取り外し分解清掃する必要が生じる場合も少なくない。分解清掃を行った場合には、装置停止から復帰までにかなりの時間を要するため、稼働率の低下も無視できず、生産性の面での改善が望まれていた。
塗布液の固化物発生を防止する手段として、これまで固化物の溶解性が良好な塗布液を使用する方法が報告されているが(特許文献1参照)、選択できる溶媒が限定されることや、分散安定性の低下、乾燥速度の低下による生産性への影響など課題も多い。
特開2002−23352公報
塗布液の固化物発生を防止する手段として、これまで固化物の溶解性が良好な塗布液を使用する方法が報告されているが(特許文献1参照)、選択できる溶媒が限定されることや、分散安定性の低下、乾燥速度の低下による生産性への影響など課題も多い。
そこで、本発明は、ダイコート方式の塗布装置の塗布液吐出口先端部において固化し難く、また固化した際にも自己溶解性に優れる、塗布欠陥が発生し難いカラーフィルタ用着色組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、塗布スジムラ、異物付着等の欠陥がないフィルタセグメントおよび/またはブラックマトリックスを具備するカラーフィルタを提供することを目的とする。
また、本発明は、塗布スジムラ、異物付着等の欠陥がないフィルタセグメントおよび/またはブラックマトリックスを具備するカラーフィルタを提供することを目的とする。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる着色材担体と、着色材と、不飽和高級脂肪酸とを含有することを特徴とする。
また、本発明のカラーフィルタは、基板と、基板上に設けられたフィルタセグメントを具備するカラーフィルタであって、前記フィルタセグメントの少なくとも一部が本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されていることを特徴とする。
また、本発明のカラーフィルタは、基板と、基板上に設けられたブラックマトリックスおよびフィルタセグメントを具備するカラーフィルタであって、前記ブラックマトリックスが本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されていることを特徴とする。
また、本発明のカラーフィルタは、基板と、基板上に設けられたフィルタセグメントを具備するカラーフィルタであって、前記フィルタセグメントの少なくとも一部が本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されていることを特徴とする。
また、本発明のカラーフィルタは、基板と、基板上に設けられたブラックマトリックスおよびフィルタセグメントを具備するカラーフィルタであって、前記ブラックマトリックスが本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されていることを特徴とする。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、常温付近の融点を有し、組成物の分散安定性を壊すことの無い不飽和高級脂肪酸を含有するため、ダイコート方式の塗布装置の塗布液吐出口先端部において乾燥、固化することがない。また、本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、長期放置により固化した場合でも、固化物の自己溶解性に優れている。そのため、本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いると、塗布液の固化による縦スジムラ等の塗膜欠陥を生ずることがなく、均一な塗膜を形成することができる。
また、本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、分散安定性に優れ、カラーフィルタ製造時に分散安定性を壊すことがなく、塗膜の乾燥速度を低下させることもない。
従って、本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いることにより、設備稼働率が向上するとともに、高品質なカラーフィルタ基板を歩留まりよく製造することが可能となる。
また、本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、分散安定性に優れ、カラーフィルタ製造時に分散安定性を壊すことがなく、塗膜の乾燥速度を低下させることもない。
従って、本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いることにより、設備稼働率が向上するとともに、高品質なカラーフィルタ基板を歩留まりよく製造することが可能となる。
まず、本発明のカラーフィルタ用着色組成物について詳細に説明する。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる着色材担体と、着色材と、不飽和高級脂肪酸とを含有し、ダイコート方式の塗布装置を用いたカラーフィルタの製造に適したものである。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に含有される着色材担体は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物により構成される。ここで、着色材担体は、着色材100重量部に対して、好ましくは30〜700重量部、より好ましくは60〜450重量部の量で用いることができる。
透明樹脂は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂である。透明樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および感光性樹脂が挙げられ、その前駆体としては、放射線照射により硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが挙げられ、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる着色材担体と、着色材と、不飽和高級脂肪酸とを含有し、ダイコート方式の塗布装置を用いたカラーフィルタの製造に適したものである。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に含有される着色材担体は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物により構成される。ここで、着色材担体は、着色材100重量部に対して、好ましくは30〜700重量部、より好ましくは60〜450重量部の量で用いることができる。
透明樹脂は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂である。透明樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および感光性樹脂が挙げられ、その前駆体としては、放射線照射により硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが挙げられ、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
感光性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
透明樹脂の前駆体であるモノマーおよびオリゴマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1, 6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に含有される着色材としては、有機または無機の顔料を、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。顔料としては、発色性が高く、且つ耐熱性の高い顔料、特に耐熱分解性の高い顔料が好ましく、通常は有機顔料が用いられる。以下に、本発明の着色組成物に使用可能な有機顔料の具体例を、カラーインデックス番号で示す。
赤色フィルタセグメントを形成するための赤色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Red 7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、97、122、123、146、149、168、177、178、180、184、185、187、192、200、202、208、210、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、246、254、255、264、272等の赤色顔料を用いることができる。赤色組成物には、黄色顔料、オレンジ顔料を併用することができる。
赤色フィルタセグメントを形成するための赤色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Red 7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、97、122、123、146、149、168、177、178、180、184、185、187、192、200、202、208、210、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、246、254、255、264、272等の赤色顔料を用いることができる。赤色組成物には、黄色顔料、オレンジ顔料を併用することができる。
イエロー色フィルタセグメントを形成するためのイエロー色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199、213、214等の黄色顔料を用いることができる。
オレンジ色フィルタセグメントを形成するためのオレンジ色着色組成物には、例えばC.I. Pigment orange 36、43、51、55、59、61、71、73等のオレンジ色顔料を用いることができる。
緑色フィルタセグメントを形成するための緑色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Green 7、10、36、37等の緑色顔料を用いることができる。緑色組成物には黄色顔料を併用することができる。
青色フィルタセグメントを形成するための青色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等の青色顔料を用いることができる。青色組成物には、C.I. Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を併用することができる。
緑色フィルタセグメントを形成するための緑色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Green 7、10、36、37等の緑色顔料を用いることができる。緑色組成物には黄色顔料を併用することができる。
青色フィルタセグメントを形成するための青色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等の青色顔料を用いることができる。青色組成物には、C.I. Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を併用することができる。
シアン色フィルタセグメントを形成するためのシアン色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Blue15:1、15:2、15:4、15:3、15:6、16、81等の青色顔料を用いることができる。
マゼンタ色フィルタセグメントを形成するためのマゼンタ色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Violet 1、19、C.I. Pigment Red144、146、177、169、81等の紫色顔料および赤色顔料を用いることができる。マゼンタ色組成物には、黄色顔料を併用することができる。
マゼンタ色フィルタセグメントを形成するためのマゼンタ色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Violet 1、19、C.I. Pigment Red144、146、177、169、81等の紫色顔料および赤色顔料を用いることができる。マゼンタ色組成物には、黄色顔料を併用することができる。
また、ブラックマトリクスを形成するための黒色着色組成物には、例えばカーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラック、アントラキノン系黒色顔料、ペリレン系黒色顔料、具体的にはC.I. Pigment black6、7、12、20、31、32等を用いることができる。これらの顔料の中では、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックは、樹脂などで表面処理されていてもよい。
その他無機顔料としては、酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、合成鉄黒等が挙げられる。無機顔料は、彩度と明度のバランスを取りつつ良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、有機顔料と組み合わせて用いられる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
その他無機顔料としては、酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、合成鉄黒等が挙げられる。無機顔料は、彩度と明度のバランスを取りつつ良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、有機顔料と組み合わせて用いられる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に含有される不飽和高級脂肪酸は、少なくとも1つの不飽和結合をもち、炭素数が大きい一価のカルボン酸である。高級脂肪酸は、構造中に不飽和結合を含むと、同一炭素数でも融点が低下する。
不飽和高級脂肪酸の炭素数は10〜24が好ましく、16〜20がより好ましい。炭素数が10より小さい不飽和高級脂肪酸は、顔料に対する親和性が小さく、炭素数が10より小さい不飽和高級脂肪酸を用いた場合には、着色組成物の固化物の再溶解性が低下する。また、炭素数が24より大きい不飽和高級脂肪酸を用いた場合には、塗膜の乾燥速度が低下し生産性に影響を与えるとともに、不飽和高級脂肪酸の価格が高価なため経済的に不利になる。
不飽和高級脂肪酸の炭素数は10〜24が好ましく、16〜20がより好ましい。炭素数が10より小さい不飽和高級脂肪酸は、顔料に対する親和性が小さく、炭素数が10より小さい不飽和高級脂肪酸を用いた場合には、着色組成物の固化物の再溶解性が低下する。また、炭素数が24より大きい不飽和高級脂肪酸を用いた場合には、塗膜の乾燥速度が低下し生産性に影響を与えるとともに、不飽和高級脂肪酸の価格が高価なため経済的に不利になる。
また、不飽和高級脂肪酸の融点は、塗膜上での不飽和高級脂肪酸の析出を防止するために、−20〜50℃であることが好ましく、室温に近い10〜40℃であることがより好ましい。
不飽和高級脂肪酸としては、例えばオレイン酸(融点:16℃)、ペトロセリン酸(融点:33℃)、バクセン酸(融点:39℃)などのオクタデセン酸の異性体、リノール酸(融点:−5℃)、リノレン酸(融点:−11℃)、エルカ酸(融点:34℃)等が挙げられる。
不飽和高級脂肪酸の含有量は、着色材100重量部に対して0.3〜45.0重量部であることが好ましく、0.75〜25.0重量部であることがより好ましい。不飽和高級脂肪酸の含有量が0.3重量部より少ない場合は、固化物の再溶解性に対して充分な効果が認められない。また、45.0重量部より多い場合は、塗膜の乾燥速度が低下し、べたつき(タック)が生じる問題がある。
不飽和高級脂肪酸としては、例えばオレイン酸(融点:16℃)、ペトロセリン酸(融点:33℃)、バクセン酸(融点:39℃)などのオクタデセン酸の異性体、リノール酸(融点:−5℃)、リノレン酸(融点:−11℃)、エルカ酸(融点:34℃)等が挙げられる。
不飽和高級脂肪酸の含有量は、着色材100重量部に対して0.3〜45.0重量部であることが好ましく、0.75〜25.0重量部であることがより好ましい。不飽和高級脂肪酸の含有量が0.3重量部より少ない場合は、固化物の再溶解性に対して充分な効果が認められない。また、45.0重量部より多い場合は、塗膜の乾燥速度が低下し、べたつき(タック)が生じる問題がある。
着色材として顔料を着色材担体中に分散する際には、適宜、樹脂型顔料分散剤、色素誘導体、界面活性剤等の分散助剤を用いることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を着色材担体中に分散してなる着色組成物を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。
分散助剤は、着色材100重量部に対して、0.1〜40重量部の量で用いることができる。
分散助剤は、着色材100重量部に対して、0.1〜40重量部の量で用いることができる。
樹脂型顔料分散剤は、顔料に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、顔料担体と相溶性のある部位とを有し、顔料に吸着して顔料の感光性樹脂への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型顔料分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩などが用いられる。また、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加物等が用いられる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
色素誘導体は、有機色素に置換基を導入した化合物である。有機色素には、一般に色素と呼ばれていないナフタレン系、アントラキノン系等の淡黄色の芳香族多環化合物も含まれる。色素誘導体としては、特開昭63−305173号公報、特公昭57−15620号公報、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報、特公平5−9469号公報等に記載されているものを使用でき、これらは単独で、または2種類以上を混合して用いることができる。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミンなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、着色材を充分に着色材担体中に分散させ、ガラス基板等の透明基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントおよびブラックマトリックスを形成することを容易にするために、溶剤を含有させることができる。溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独で、もしくは混合して用いる。溶剤は、着色材100重量部に対して、800〜4000重量部の量で用いることができる。
また、本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。貯蔵安定剤としては、例えばベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。貯蔵安定剤は、着色材100重量部に対して、0.1〜10重量部の量で用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、該組成物を紫外線等の光照射により硬化するときには、光重合開始剤等が添加される。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられる。光重合開始剤は、着色材100重量部に対して、5〜200重量部の量で用いることができる。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられる。光重合開始剤は、着色材100重量部に対して、5〜200重量部の量で用いることができる。
上記光重合開始剤は、単独であるいは2種以上混合して用いるが、増感剤として、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできる。増感剤は、光重合開始剤100重量部に対して、0.1〜60重量部の量で用いることができる。
また、本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、基板との密着性を高めるために、シランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。シランカップリング剤としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等が挙げられる。シランカップリング剤は、着色材100重量部に対して、2.0〜100重量部の量で用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、グラビアオフセット用印刷インキ、水無しオフセット印刷インキ、シルクスクリーン印刷用インキ、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材として調製することができる。溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材は、本発明のカラーフィルタ用着色組成物のうち感光性を有するように調製された着色組成物であり、透明樹脂である熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または感光性樹脂と、透明樹脂の前駆体であるモノマーと、光重合開始剤と、必要に応じて溶剤とを含有する組成物中に着色材を分散させたものである。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
また、本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、塗布ムラを発生することなく、均一な塗膜を得るために、25℃におけるE型粘度計を用いて回転数20rpmで測定した粘度が10mPa・s以下になるように調整することが好ましく、1mPa・s以上8mPa・s以下になるように調整することがより好ましい。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
また、本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、塗布ムラを発生することなく、均一な塗膜を得るために、25℃におけるE型粘度計を用いて回転数20rpmで測定した粘度が10mPa・s以下になるように調整することが好ましく、1mPa・s以上8mPa・s以下になるように調整することがより好ましい。
つぎに、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明のカラーフィルタは、基板と、基板上に本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されたフィルタセグメントおよび/またはブラックマトリックスを具備する。本発明のカラーフィルタは、通常、複数色のフィルタセグメントを具備し、フィルタセグメントの色は、赤、緑、青の三色、あるいはイエロー、マゼンタ、シアンの三色の組合せが一般的であるが、この限りではない。本発明のカラーフィルタは、フォトリソグラフィー法または印刷法により、カラーフィルタ用着色組成物を用いて基板上にフィルタセグメントおよび/またはブラックマトリクスを形成することにより製造することができる。
本発明のカラーフィルタは、基板と、基板上に本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されたフィルタセグメントおよび/またはブラックマトリックスを具備する。本発明のカラーフィルタは、通常、複数色のフィルタセグメントを具備し、フィルタセグメントの色は、赤、緑、青の三色、あるいはイエロー、マゼンタ、シアンの三色の組合せが一般的であるが、この限りではない。本発明のカラーフィルタは、フォトリソグラフィー法または印刷法により、カラーフィルタ用着色組成物を用いて基板上にフィルタセグメントおよび/またはブラックマトリクスを形成することにより製造することができる。
基板としては、可視光に対して透過率の高い、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスなどのガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。また、ガラス板や樹脂板の表面には、パネル化後の液晶駆動のために、酸化インジウム、酸化錫などからなる透明電極が形成されていてもよい。
フィルタセグメントおよびブラックマトリックスの乾燥膜厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜5μmである。塗布膜を乾燥させる際には、減圧乾燥機、コンベクションオーブン、IRオーブン、ホットプレート等を使用してもよい。
フィルタセグメントおよびブラックマトリックスの乾燥膜厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜5μmである。塗布膜を乾燥させる際には、減圧乾燥機、コンベクションオーブン、IRオーブン、ホットプレート等を使用してもよい。
フォトリソグラフィー法による各色フィルタセグメントおよびブラックマトリクスの形成は、下記の方法で行うことができる。すなわち、上記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材として調製したカラーフィルタ用着色組成物を、基板上に、ダイコート方式の塗布装置を用いて、乾燥膜厚が0.2〜10μmとなるように塗布し、必要により乾燥して塗膜を形成する。次いで、形成された塗膜に、この塗膜と接触あるいは非接触状態で所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するか、もしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去し所望のパターンを形成してフィルタセグメントおよびブラックマトリクスを形成することができる。さらに、着色レジスト材の重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、印刷法より精度の高いフィルタセグメントおよびブラックマトリクスが形成できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。現像法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジスト材を塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ可溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し、酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジスト材を塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ可溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し、酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例および比較例中、「部」とは「重量部」を意味する。
(アクリル樹脂溶液の調製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン70.0部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より下記モノマーを2時間かけて滴下した。
n−ブチルメタクリレート 13.3部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 4.6部
メタクリル酸 4.3部
パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート 7.4部
(東亞合成株式会社製「アロニックスM110」)
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.4部
滴下終了後、更に3時間反応を継続し、重量平均分子量26000の透明樹脂であるアクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるように減圧乾燥、またはシクロヘキサノンを添加して着色材担体となるアクリル樹脂溶液を調製した。
(アクリル樹脂溶液の調製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン70.0部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より下記モノマーを2時間かけて滴下した。
n−ブチルメタクリレート 13.3部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 4.6部
メタクリル酸 4.3部
パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート 7.4部
(東亞合成株式会社製「アロニックスM110」)
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.4部
滴下終了後、更に3時間反応を継続し、重量平均分子量26000の透明樹脂であるアクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるように減圧乾燥、またはシクロヘキサノンを添加して着色材担体となるアクリル樹脂溶液を調製した。
(顔料分散体1の製造方法)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で2時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、顔料分散体を作製した。
緑色顔料:C.I.Pigment Green 36 7.1部
(東洋インキ製造社製「リオノールグリーン 6YK」)
黄色顔料:C.I.Pigment Yellow 150 3.9部
(Bayer社製「E4GN−GT」)
下記構造の色素誘導体 1.0部
アクリル樹脂溶液 38.0部
オレイン酸 0.3部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 49.7部
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で2時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、顔料分散体を作製した。
緑色顔料:C.I.Pigment Green 36 7.1部
(東洋インキ製造社製「リオノールグリーン 6YK」)
黄色顔料:C.I.Pigment Yellow 150 3.9部
(Bayer社製「E4GN−GT」)
下記構造の色素誘導体 1.0部
オレイン酸 0.3部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 49.7部
(顔料分散体2の製造方法)
オレイン酸をリノール酸に変えた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体2を得た。
(顔料分散体3の製造方法)
オレイン酸をリノレン酸に変えた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体3を得た。
(顔料分散体4の製造方法)
オレイン酸をエルカ酸に変えた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体4を得た。
(顔料分散体5の製造方法)
オレイン酸の使用量を0.3部から0.03部に変えた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体5を得た。
オレイン酸をリノール酸に変えた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体2を得た。
(顔料分散体3の製造方法)
オレイン酸をリノレン酸に変えた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体3を得た。
(顔料分散体4の製造方法)
オレイン酸をエルカ酸に変えた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体4を得た。
(顔料分散体5の製造方法)
オレイン酸の使用量を0.3部から0.03部に変えた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体5を得た。
(顔料分散体6の製造方法)
オレイン酸の使用量を0.3部から5.0部に変えた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体6を得た。
(顔料分散体7の製造方法)
オレイン酸をカプリン酸に変えた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体7を得た。
(顔料分散体8の製造方法)
オレイン酸をステアリン酸に変えた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体8を得た。
(顔料分散体9の製造方法)
オレイン酸を除いた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体9を得た。
オレイン酸の使用量を0.3部から5.0部に変えた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体6を得た。
(顔料分散体7の製造方法)
オレイン酸をカプリン酸に変えた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体7を得た。
(顔料分散体8の製造方法)
オレイン酸をステアリン酸に変えた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体8を得た。
(顔料分散体9の製造方法)
オレイン酸を除いた以外は、顔料分散体1と同様の方法で顔料分散体9を得た。
[実施例1]
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、緑色着色組成物を得た。
顔料分散体1 67.0部
アクリル樹脂溶液 5.0部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 4.0部
光重合開始剤 1.4部
(チバスペシャルティケミカルズ社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
シクロヘキサノン 5.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 17.4部
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、緑色着色組成物を得た。
顔料分散体1 67.0部
アクリル樹脂溶液 5.0部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 4.0部
光重合開始剤 1.4部
(チバスペシャルティケミカルズ社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
シクロヘキサノン 5.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 17.4部
[実施例2]
顔料分散体1を顔料分散体2に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[実施例3]
顔料分散体1を顔料分散体3に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[実施例4]
顔料分散体1を顔料分散体4に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[実施例5]
顔料分散体1を顔料分散体5に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
顔料分散体1を顔料分散体2に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[実施例3]
顔料分散体1を顔料分散体3に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[実施例4]
顔料分散体1を顔料分散体4に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[実施例5]
顔料分散体1を顔料分散体5に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[実施例6]
顔料分散体1を顔料分散体6に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[比較例1]
顔料分散体1を顔料分散体7に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[比較例2]
顔料分散体1を顔料分散体8に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
顔料分散体1を顔料分散体6に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[比較例1]
顔料分散体1を顔料分散体7に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[比較例2]
顔料分散体1を顔料分散体8に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[比較例3]
顔料分散体1を顔料分散体9に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[比較例4]
顔料分散体1を顔料分散体9に変え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート17.4部をシクロヘキサノン17.4部に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[比較例5]
顔料分散体1を顔料分散体9に変え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート17.4部をシクロヘキサノン7.4部とエチル3−エトキシプロピオネート10部に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
顔料分散体1を顔料分散体9に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[比較例4]
顔料分散体1を顔料分散体9に変え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート17.4部をシクロヘキサノン17.4部に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
[比較例5]
顔料分散体1を顔料分散体9に変え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート17.4部をシクロヘキサノン7.4部とエチル3−エトキシプロピオネート10部に変えた以外は、実施例1と同様の方法で緑色着色組成物を得た。
実施例及び比較例で得られた緑色着色組成物について、下記の方法で粘度安定性を評価した。また、ダイコート方式の塗布装置を用いて、実施例及び比較例で得られた緑色着色組成物を10cm×10cmのガラス基板上に塗布し、得られた塗工基板を70℃で20分間プレベークして乾燥塗膜を形成し、下記の方法で塗膜の縦スジムラ、塗膜の表面状態、及び塗膜上の緑色着色組成物固化物を評価した。結果を表1に示す。
(粘度安定性評価)
緑色着色組成物を調製した翌日の初期粘度と、40℃で1週間、経時促進させた経時粘度を、E型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて、25℃において回転数20rpmという条件で測定した。この初期粘度および経時粘度の値から、下記式で経時粘度変化率を算出した。
[経時粘度変化率]=|([初期粘度]−[経時粘度])/[初期粘度]|×100
(粘度安定性評価)
緑色着色組成物を調製した翌日の初期粘度と、40℃で1週間、経時促進させた経時粘度を、E型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて、25℃において回転数20rpmという条件で測定した。この初期粘度および経時粘度の値から、下記式で経時粘度変化率を算出した。
[経時粘度変化率]=|([初期粘度]−[経時粘度])/[初期粘度]|×100
(塗膜の縦スジムラ評価)
乾燥塗膜の縦スジムラ(塗布方向の縦状の塗布スジ)を目視で観察し、3段階で評価した。
○:全く縦スジムラが認められない。
△:わずかに縦スジムラが認められる。
×:顕著に縦スジムラが認められる。
乾燥塗膜の縦スジムラ(塗布方向の縦状の塗布スジ)を目視で観察し、3段階で評価した。
○:全く縦スジムラが認められない。
△:わずかに縦スジムラが認められる。
×:顕著に縦スジムラが認められる。
(塗膜の表面状態評価)
乾燥塗膜の表面を目視で観察し、光沢があるかマットであるかによって、平滑性を評価した。また、乾燥塗膜の表面のべたつき(タック)の有無を触指で評価した。
(塗膜上の緑色着色組成物固化物の評価)
乾燥塗膜上の緑色着色組成物固化物を顕微鏡で観察し、3段階で評価した。
○:全く固化物が認められない。
△:固化物1個以上10個未満。
×:固化物10個以上。
乾燥塗膜の表面を目視で観察し、光沢があるかマットであるかによって、平滑性を評価した。また、乾燥塗膜の表面のべたつき(タック)の有無を触指で評価した。
(塗膜上の緑色着色組成物固化物の評価)
乾燥塗膜上の緑色着色組成物固化物を顕微鏡で観察し、3段階で評価した。
○:全く固化物が認められない。
△:固化物1個以上10個未満。
×:固化物10個以上。
実施例1〜3で得られた、炭素数18の不飽和高級脂肪酸を好ましい量で含む緑色着色組成物は、ダイコート方式の塗布装置の塗布ヘッド先端で固化しなかったため、該組成物を用いて形成された乾燥塗膜には、縦スジムラが全く発生しておらず、表面が平滑なため光沢があり、タックも認められなかった。また、実施例1〜3で得られた緑色着色組成物は、経時による増粘も認められなかった。
実施例4で得られた、炭素数22の不飽和高級脂肪酸を好ましい量で含む緑色着色組成物を用いて形成された乾燥塗膜には、縦スジムラの発生は見られず、緑色着色組成物の経時による増粘も認められなかったが、塗膜には光沢が無くマットであった。
実施例5で得られた、不飽和高級脂肪酸をより好ましい量より少ない量で含む緑色着色組成物を用いて形成された乾燥塗膜には、わずかに縦スジムラの発生があった。また、緑色着色組成物の固化物も認められた。
実施例6で得られた、不飽和高級脂肪酸をより好ましい量より多い量で含む緑色着色組成物を用いて形成された乾燥塗膜には、縦スジムラの発生は見られず、光沢があり、また緑色着色組成物の経時による増粘もなかったが、塗膜にはタックが認められた。
実施例4で得られた、炭素数22の不飽和高級脂肪酸を好ましい量で含む緑色着色組成物を用いて形成された乾燥塗膜には、縦スジムラの発生は見られず、緑色着色組成物の経時による増粘も認められなかったが、塗膜には光沢が無くマットであった。
実施例5で得られた、不飽和高級脂肪酸をより好ましい量より少ない量で含む緑色着色組成物を用いて形成された乾燥塗膜には、わずかに縦スジムラの発生があった。また、緑色着色組成物の固化物も認められた。
実施例6で得られた、不飽和高級脂肪酸をより好ましい量より多い量で含む緑色着色組成物を用いて形成された乾燥塗膜には、縦スジムラの発生は見られず、光沢があり、また緑色着色組成物の経時による増粘もなかったが、塗膜にはタックが認められた。
比較例1で得られた、炭素数10の飽和高級脂肪酸を好ましい量で含む緑色着色組成物を用いて形成された塗膜には、わずかに縦スジムラの発生があった。また、緑色着色組成物の固化物も認められた。
比較例2で得られた、炭素数18の飽和高級脂肪酸を好ましい量で含む緑色着色組成物を用いて形成された塗膜には、縦スジムラの発生は見られず、緑色着色組成物の経時による増粘も認められなかったが、塗膜には光沢が無くマットであった。
比較例3で得られた、高級脂肪酸を含まない緑色着色組成物は、ダイコート方式の塗布装置の塗布ヘッド先端で固化したため、該組成物を用いて形成された乾燥塗膜には、顕著な縦スジムラが発生し、緑色着色組成物の固化物が多数認められた。
比較例4、5で得られた、高級脂肪酸の代わりに固化物の溶解性に優れる溶剤を含む緑色着色組成物を用いて形成された塗膜には、縦スジムラの発生は認められず、緑色着色組成物の固化物も認められなかったが、緑色着色組成物の経時による増粘が認められた。
以上の結果からも明らかなように、不飽和高級脂肪酸を適正量含有させることにより、分散安定性が良好で、塗布欠陥の無い優れたカラーフィルタ用着色組成物を得ることができた。
比較例2で得られた、炭素数18の飽和高級脂肪酸を好ましい量で含む緑色着色組成物を用いて形成された塗膜には、縦スジムラの発生は見られず、緑色着色組成物の経時による増粘も認められなかったが、塗膜には光沢が無くマットであった。
比較例3で得られた、高級脂肪酸を含まない緑色着色組成物は、ダイコート方式の塗布装置の塗布ヘッド先端で固化したため、該組成物を用いて形成された乾燥塗膜には、顕著な縦スジムラが発生し、緑色着色組成物の固化物が多数認められた。
比較例4、5で得られた、高級脂肪酸の代わりに固化物の溶解性に優れる溶剤を含む緑色着色組成物を用いて形成された塗膜には、縦スジムラの発生は認められず、緑色着色組成物の固化物も認められなかったが、緑色着色組成物の経時による増粘が認められた。
以上の結果からも明らかなように、不飽和高級脂肪酸を適正量含有させることにより、分散安定性が良好で、塗布欠陥の無い優れたカラーフィルタ用着色組成物を得ることができた。
Claims (6)
- 透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる着色材担体と、着色材と、不飽和高級脂肪酸とを含有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。
- 前記不飽和高級脂肪酸の炭素数が10〜24であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 前記不飽和高級脂肪酸の融点が5〜50℃であることを特徴とする請求項1または2記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 前記不飽和高級脂肪酸の含有量が、着色材100重量部に対して0.3〜45.0重量部であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 基板と、基板上に設けられたフィルタセグメントを具備するカラーフィルタであって、前記フィルタセグメントの少なくとも一部が請求項1ないし4いずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されていることを特徴とするカラーフィルタ。
- 基板と、基板上に設けられたブラックマトリックスおよびフィルタセグメントを具備するカラーフィルタであって、前記ブラックマトリックスが請求項1ないし4いずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されていることを特徴とするカラーフィルタ。
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