JP2006258482A - 電子走査レーダのビーム制御装置 - Google Patents

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JP2006258482A JP2005073343A JP2005073343A JP2006258482A JP 2006258482 A JP2006258482 A JP 2006258482A JP 2005073343 A JP2005073343 A JP 2005073343A JP 2005073343 A JP2005073343 A JP 2005073343A JP 2006258482 A JP2006258482 A JP 2006258482A
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Abstract

【課題】 従来の複数のPAAを装備し各PAAで同時ビーム照射する同期型PARによる複数目標に対する追尾の同時ビーム照射方法は、目標の距離に応じて求めたPRIの長短を基に複数の群にグルーピングし、同一のグループごとに各PAA同時にビーム照射する目標の組合わせを求め、その目標に対するPRIの最大値を共通PRIとして使用し時間資源の消費を抑えるものであり、PRI共通化の他にヒット数共通化が必要となることによる時間資源の消費を考慮していないため、無駄時間を増加し、追尾可能目標数を劣化させる場合が生じるという問題がある。
【解決手段】 PRIの共通化による時間資源の消費のみではなく、ヒット数の共通化による時間資源の消費を考慮して同時ビーム照射する目標の組合わせを選定することにより、無駄時間を抑え、追尾可能目標数を極力劣化させないようにした。
【選択図】 図4

Description

この発明は、多目標追尾する電子走査レーダのビーム制御装置に関するものである。
現在、各電子走査アンテナ(以降、PAAという)を複数から成る電子走査レーダ(以降、PARという)で同時ビーム照射するPAR(以降、同期型PARという)は、日本のみでも複数のシステムが存在し、同期型PARの特徴としては、各PAAに割り当てられた距離の異なる目標に対して共通のPRIを使用して追尾する装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平3−225287号公報(第1図)
従来の同期型PARによる複数目標に対する追尾の同時ビーム照射方法は、目標の距離に応じて求めたPRIの長短を基に複数の群にグルーピングし、それぞれのグループ内で最大のPRIを共通PRIとして使用し時間資源の消費を抑えるものであり、ヒット数共通化による時間資源の消費は考慮していないため、無駄時間を増加し、追尾可能目標数を劣化させる場合が生じるという問題がある。
この発明は、係る問題を解決するために成されたものであり、PRIの共通化による時間資源の消費のみではなく、ヒット数の共通化による時間資源の消費を考慮して同時ビーム照射する目標の組合わせを選定することにより、無駄時間を抑え、追尾可能目標数を極力劣化させないことを目的とする。
この発明の電子走査レーダ装置は、目標へビーム照射する複数の電子走査アンテナと、上記複数の電子走査アンテナへレーダ信号を送信及び受信する送受信機と、上記送受信機から得られるレーダ信号を処理して目標の現在位置を求めるレーダ信号処理器と、上記レーダ信号処理器で求めた目標の現在位置から、目標の予測位置を求める追尾信号処理器と、上記追尾信号処理器から入力した複数の目標の予測位置への追尾要求に対し、上記電子走査アンテナ毎に同時にビームを照射する目標の組合わせを決定し、レーダビームのPRI、パルス幅、ヒット数を上記送受信機へ送出するビーム制御器と、複数の上記電子走査アンテナから送出されるビームを合成して得られるレーダビームを所定の方向へ指向させるビーム走査処理器とから構成するものである。
この発明の電子走査レーダ装置のビーム制御方法は、上記ビーム制御器において、追尾信号処理器から入力する複数目標の予測位置への追尾要求に対し、各々の目標を追尾する電子走査アンテナを割り当てるアンテナ面配分手段と、上記追尾信号処理器からの追尾要求を基に、ノイズ、妨害電波等に配慮しながら、所要のPRI、ヒット数、パルス幅等の追尾パラメータを計算する追尾パラメータ計算手段と、一定時間内に入力された追尾要求に対する総ビーム照射時間を最も小さくする組合わせを求める面間同期パラメータ計算手段と、追尾目標の受信タイミングと送信パルスのタイミングが重ならない様に送信タイミングの遅延時間を求める追尾送信タイミング計算手段と、上記追尾送信タイミング計算手段から入力するPRI、ヒット数、パルス幅や捜索ビームパラメータ等を決められた優先順に並べかえるビームスケジューリング手段との各手段の処理を順次行うものである。
PRIの共通化による時間資源の消費のみではなく、ヒット数の共通化による時間資源の消費を考慮して同時ビーム照射する目標の組合わせを選定することにより、無駄時間を抑え、追尾可能目標数を極力劣化させないという効果がある。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施形態によるPARを説明するための図であり、1はPAR、2はPAA、3は追尾ビーム、4は追尾目標である。
図1に記載するPAR1には、各種の設備が設けられているが、ここでは発明の主旨とする部分のみを説明する。
この発明は、複数のPAA2を装備し、目標の探知を目的とする捜索と探知した目標の運動諸元情報を取得することを目的とする目標追尾の両機能を併せ持ち、各PAA2相互の電波干渉を回避して各PAA2同時に追尾ビーム3の照射を実施し、同時(時分割ビーム照射)多目標追尾するPAR1のビーム制御方法及びその装置に関するものである。
この場合、追尾ビーム3を送信して得られる追尾目標4に対するPRI(パルス繰り返し周期)は、目標の距離は既知であり、かつ受信信号処理範囲がその近傍のみで良いという特徴を利用して、まず各PAA2に割り当てられた追尾目標4の目標距離からそれぞれの所要PRIを計算し、そのPRIの長短に応じて数種の群にグルーピングした後、各PAA2で共通に使用するPRIを求めている。
このように同時ビーム照射する目標の組合わせとその共通PRIを求めることで、追尾に消費する時間資源をできるだけ少なくするための処置が示されている。
ところで、通常は、目標種類に応じて要求される追尾精度や目標位置における環境条件(気象・海象等)は異なるため、目標ごとに追尾に必要なヒット数は大きく異なる。
このような状況下で、PRIの長短に応じたグルーピングのみで同時ビーム照射する目標の組合わせを選定した場合、少ないヒット数で所要追尾精度を満足する目標と非常に多くのヒット数を必要とする目標を組み合わせる場合があり、時間資源の効率的使用とはいえない。
また、追尾に必要なPRI・ヒット数を考慮した上で同時ビーム照射する目標の組合わせを決定することにより、追尾に対する時間資源をより有効に使用し、多くの目標追尾を可能とする方法及びその装置を得るものである。
PAR1は移動体又は地上に設置されており、PAR1は複数のPAA2で構成されている。各PAA2は、それぞれ限定された覆域に対し捜索及び追尾を行い、図1では、PAA2が4つの場合を例に示している。
図2は、この発明の実施形態による送信タイミングを説明するための図であり、5は送信パルス幅、6は追尾目標受信信号である。
PAR1の追尾ビーム3の送信タイミングを示しており、各PAAは、追尾目標4の受信タイミングと送信パルスのタイミングが重ならない様に送信タイミングをΔtで調整している。
また、各PAA2は、各目標に対して、同一のPRIと同一のヒット数を使用する。
なお、同一目標に追尾ビーム3を照射している時間をTOT(Time On Target)といい、値はPRIとヒット数の積で表される。
図3は、この発明の実施形態によるPAR構成図を説明するための図であり、7はPAA(#1)、8はPAA(#2)、9はPAA(#3)、10はPAA(#4)、11は送受信機、12はレーダ信号処理器、13は追尾信号処理器、14はビーム制御器、15はビーム走査処理器(#1)、16はビーム走査処理器(#2)、17はビーム走査処理器(#3)、18はビーム走査処理器(#4)である。
PAR1の主要な構成品を示しており、PAA(#1)7、PAA(#2)8、PAA(#3)9、PAA(#4)10にて受信された目標信号は、送受信機11で周波数変換、位相検波した後、信号処理器12へ送出される。
レーダ信号処理器12では、目標検出処理にて目標距離と方位・高角等を求め追尾信号処理器13へ送出し、追尾信号処理器13では、目標の予測位置(目標距離、方位・高角)等を求めビーム制御器14に追尾要求(目標予測距離、目標予測方位・高角等)を送出する。
ビーム制御器14は、一定時間内に入力した複数の追尾要求に対し、それぞれビームパラメータ(PRI、パルス幅、ヒット数、アンテナ面ビーム指向角等)を求め、予め決められた規則に従い追尾目標に対するビーム照射順番を並べかえた後、アンテナ面ビーム指向角をビーム走査処理器(#1)15、ビーム走査処理器(#2)16、ビーム走査処理器(#3)17、ビーム走査処理器(#4)18へ送出するとともに、PRI、ヒット数、パルス幅等を送受信機11へ送出する。
ビーム走査処理器(#1)15、ビーム走査処理器(#2)16、ビーム走査処理器(#3)17、ビーム走査処理器(#4)18は、アンテナ面ビーム指向角からレーダビームを所定の方向に指向させるための位相情報を計算しPAA(#1)7、PAA(#2)8、PAA(#3)9、PAA(#4)10に送出する。
図4は、この発明の実施形態によるビーム制御器の機能ブロック図を説明するための図であり、19はアンテナ面配分、20は追尾パラメータ計算、21は面間同期パラメータ計算、22は追尾送信タイミング計算、23はビームスケジューリングである。
ビーム制御器14の追尾に関する主要な機能ブロック図を示しており、アンテナ面配分19は、追尾信号処理器13から入力する追尾要求を、その目標予測位置情報を基に、担当するPAAに割り当てる。
追尾パラメータ計算20は、追尾要求、環境条件(クラッタ、ECM)に対する対策等を基に、所要のビームパラメータ(送信パルス幅、PRI、ヒット数)を計算する。
送信パルス幅及びPRIは、目標予測距離により決定し、式(1)で求めることができる。
Figure 2006258482
ヒット数は、所要追尾精度を得られるよう式(2)により求めることができる。
Figure 2006258482
なお、前記ビームパラメータであるパルス幅、PRI及びヒット数の計算方法は、種々の方法があるため、目標を検出できる検出ゲート幅と追尾精度を得られるものであれば式(1)、式(2)以外の計算方法でも良い。
面間同期パラメータ計算21では、一定時間内に入力された追尾要求に対する総ビーム照射時間を最も小さくする組合わせを求める。
図5は、この発明の実施形態による共通パラメータ算出を説明するためのフローチャートであり、24はバッファ処理、25は同時対処組合わせ計算、26は共通TOT算出、27は最適組合わせ算出である。
バッファ処理24は、一定時間内に入力する追尾要求に対して求めた追尾パラメータをバッファリングする。
ここで、PAA(#1)に蓄積された追尾目標数をa、目標番号をP1Ti(i=0〜a)、PAA(#2)に蓄積された追尾目標数をb、目標番号をP2Tj(j=0〜b)、PAA(#3)に蓄積された目標数をc、目標番号をP3Tk(k=0〜c)、PAA(#4)に蓄積された目標数をd、目標番号をP4Tm(m=0〜d)とする。
同時対処組合わせ計算25は、各PAA同時ビーム照射する追尾目標の全組合わせを求める。全目標に対してビーム照射を行うための組合わせの数Callは、式(3)となる。
Figure 2006258482
共通TOT算出26は、同時対処組合わせ計算25で求めた組合わせに対して各PAA共通のTOTを求める。
共通TOTは、各PAA同時ビーム照射する際の共通PRIと共通ヒット数の積で求めることが出来る。共通PRI及び共通ヒット数は、組合わせの中の最大値である。
最適組合わせ算出27は、共通TOT算出26の結果を、式(4)により計算し、その中で最も値が小さくなる組合わせを求める。
Figure 2006258482
なお、最適組合わせ算出27で複数の組合わせが選ばれた場合、共通PRIが短い順に並んでいる組合わせを選択する。
追尾送信タイミング計算22は、図2で示したとおり、追尾目標の受信タイミングと送信パルスのタイミングが重ならない様に送信タイミングをΔtを求める。
ビームスケジューリング23は、追尾送信タイミング計算22のから入力する追尾ビームパラメータや捜索ビームパラメータ等を決められた優先順位で並べかえ送出する。
なお、追尾パラメータの他のビームに対する説明は省略する。
ところで、上記実施の形態はあくまでも一例であって、PAAの数によって種々の形態にすることができる。
この実施形態によれば、同時ビーム照射における無駄時間を抑え、追尾可能目標数を極力劣化させないことができる。
この発明の実施形態によるPARを説明するための図である。 この発明の実施形態による送信タイミングを説明するための図である。 この発明の実施形態によるPAR構成図を説明するための図である。 この発明の実施形態によるビーム制御器の機能ブロック図を説明するための図である。 この発明の実施形態による共通パラメータ算出を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 PAR、 2 PAA、 3 追尾ビーム、 4 追尾目標、 5 送信パルス幅、 6 追尾目標受信信号、 7 PAA(#1)、 8 PAA(#2)、 9 PAA(#3)、 10 PAA(#4)、 11 送受信機、 12 レーダ信号処理器、 13 追尾信号処理器、 14 ビーム制御器、 15 ビーム走査処理器(#1)、 16 ビーム走査処理器(#2)、 17 ビーム走査処理器(#3)、 18 ビーム走査処理器(#4)、 19 アンテナ面配分、 20 追尾パラメータ計算、 21 面間同期パラメータ計算、 22 追尾送信タイミング計算、 23 ビームスケジューリング、 24 バッファ処理、 25 同時対処組合わせ計算、 26 共通TOT算出、 27 最適組合わせ算出。

Claims (2)

  1. 目標へビーム照射する複数の電子走査アンテナと、
    上記複数の電子走査アンテナへレーダ信号を送信及び受信する送受信機と、
    上記送受信機から得られるレーダ信号を処理して目標の現在位置を求めるレーダ信号処理器と、
    上記レーダ信号処理器で求めた目標の現在位置から、目標の予測位置を求める追尾信号処理器と、
    上記追尾信号処理器から入力した複数の目標の予測位置への追尾要求に対し、上記電子走査アンテナ毎に同時にビームを照射する目標の組合わせを決定し、レーダビームのPRI、パルス幅、ヒット数を上記送受信機へ送出するビーム制御器と、
    複数の上記電子走査アンテナから送出されるビームを合成して得られるレーダビームを所定の方向へ指向させるビーム走査処理器と、
    から構成することを特徴とする電子走査レーダのビーム制御装置。
  2. 追尾信号処理器から入力する複数目標の予測位置への追尾要求に対し、各々の目標を追尾する電子走査アンテナを割り当てるアンテナ面配分手段と、
    上記追尾信号処理器からの追尾要求を基に、ノイズ、妨害電波等に配慮しながら、所要のPRI、ヒット数、パルス幅等の追尾パラメータを計算する追尾パラメータ計算手段と、
    一定時間内に入力された追尾要求に対する総ビーム照射時間を最も小さくする組合わせを求める面間同期パラメータ計算手段と、
    追尾目標の受信タイミングと送信パルスのタイミングが重ならない様に送信タイミングの遅延時間を求める追尾送信タイミング計算手段と、
    上記追尾送信タイミング計算手段から入力するPRI、ヒット数、パルス幅や捜索ビームパラメータ等を決められた優先順に並べかえるビームスケジューリング手段と、
    から構成することを特徴とする請求項1記載の電子走査レーダのビーム制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008157735A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Mitsubishi Electric Corp 電子走査レーダのビーム制御装置
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