JP2006255010A - 調温マット装置及びこれに用いる調温マット - Google Patents
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Abstract
【課題】 溝部の加工性が高いため、正確な溝パターンに保持されるホース体により高精度の温度調整ができ、かつ生産性に優れる調温マット装置及びこれに用いる調温マットを提供する。
【解決手段】 調温用の液媒が通り蛇行する液媒流路を巡らせた調温マットと、前記液媒流路に液媒を供給しかつ還流させる液媒調温器とを具える調温マット装置であって、前記調温マットは、スポンジ材からなりかつ一面に、縦溝とこの縦溝に交わりのびる横溝とを含む溝部を組み合わせた溝パターンを有するマット基体と、前記溝部に挿入され前記液媒流路をなすホース体とを含み、前記溝パターンの縦溝、横溝はそれぞれ縦方向、横方向にのび、マット基体の各対向辺で開放される開放溝部を有し、かつ前記ホース体を、その液媒流路に合わせて溝部の全長さの内の一部に蛇行させて挿入することにより、該液媒流路を形成することを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】 調温用の液媒が通り蛇行する液媒流路を巡らせた調温マットと、前記液媒流路に液媒を供給しかつ還流させる液媒調温器とを具える調温マット装置であって、前記調温マットは、スポンジ材からなりかつ一面に、縦溝とこの縦溝に交わりのびる横溝とを含む溝部を組み合わせた溝パターンを有するマット基体と、前記溝部に挿入され前記液媒流路をなすホース体とを含み、前記溝パターンの縦溝、横溝はそれぞれ縦方向、横方向にのび、マット基体の各対向辺で開放される開放溝部を有し、かつ前記ホース体を、その液媒流路に合わせて溝部の全長さの内の一部に蛇行させて挿入することにより、該液媒流路を形成することを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、主としてベッドに使用されるマットの温度を調節する調温マット装置及びこれに用いる調温マットに関する。
エアコンなどを用いた寝室の気温調整に加え、寝具を適温に維持することは、快適な睡眠を得る上で重要な要素である。そのためアンカ、電気毛布などの温調器具を用いて寝具を暖める方法が行われている。しかし冬季の加温に加え、夏季には寝具を適度に冷やし、寝苦しい暑さを取り除くことが要求されるようになり、空調機器から吹き出される冷温風をベッドの下部に導く装置が提案された。(例えば、特許文献1参照)。
しかしこの種の冷温風を用いる装置では、空気の熱容量が小さいため、適温に調整するまでに相当の時間を要し、しかも風切り音、微振動を起こして、安眠の妨害となる問題があった。そのため図14に示すように、マット基体aの表面に複数本の縦溝bを巾方向に隔設するとともに、頭部側、及び脚部側に前記縦溝bの端部を継いでのびる横溝d、dを設けた溝部eに、可撓性を有するホースfを螺旋状に挿入して液媒流路gを形成し、四季に応じて温度調整された液媒を循環することにより調温する調温マット装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、スポンジなどを用いて形成されるマット基体aに、頭部側、及び脚部側を残した縦溝bを形成し、さらにこの縦溝bの端部を継ぐ横溝dを形成する工程は、一体毎にマット基体aの表面から、一定深さ、かつ所定長さに溝を形成する加工が要求される。しかもマット基体aはクッション性に富むため、切削に伴なう押圧力により容易に変形して加工寸法に狂いを生じ易く、熟練が要求されるとともに生産性が極めて低いという問題がある。更に、溝巾、溝深さの加工精度をあげにくく、誤差が増大すると、ホースfの保持力が不足するため、マットの使用中にホースfが外れたり、位置ズレすることがあり、またホースfのマット基体a表面からの深さにバラツキを生じて、その結果温度分布が不均一となる問題がある。
本発明は、溝パターンの縦溝、横溝はそれぞれ縦方向、横方向にのび、マット基体の各対向辺で開放される開放溝部を有し、かつ前記ホース体を、その液媒流路に合わせて溝部の全長さの内の一部に蛇行させて挿入することにより、該液媒流路を形成することを基本とし、溝部の加工性が高いため、正確な溝パターンに保持されるホース体により高精度の温度調整ができ、かつ生産性に優れる調温マット装置及びこれに用いる調温マットの提供を課題としている。
前記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、調温用の液媒が通り蛇行する液媒流路を巡らせた調温マットと、前記液媒流路に液媒を供給しかつ還流させる液媒調温器とを具える調温マット装置であって、前記調温マットは、スポンジ材からなりかつ一面に、縦溝とこの縦溝に交わりのびる横溝とを含む溝部を組み合わせた溝パターンを有するマット基体と、前記溝部に挿入され前記液媒流路をなすホース体とを含み、前記溝パターンの縦溝、横溝はそれぞれ縦方向、横方向にのび、マット基体の各対向辺で開放される開放溝部を有し、かつ前記ホース体を、その液媒流路に合わせて溝部の全長さの内の一部に蛇行させて挿入することにより、該液媒流路を形成することを特徴とする。
請求項2に係る発明では、前記横溝は、深さ方向に溝巾を増す鳩尾状をなし、かつ前記ホース体はその外巾が、前記溝部上端の開放溝巾よりも大、かつ高さが溝深さよりも小であり、また請求項3に係る発明のホース体は、前記縦溝と横溝との交差部で湾曲するとともに、前記横溝は、調温マットが変形する背もたれを含む可動部の変形に伴う変形個所に形成されることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、前記ホース体は、内周面を円形とし、かつ外周面は、断面矩形、乃至外周面に蛇行する曲がり面内での曲げ剛性を大とするフィン体を連続して形成され、また請求項5に係る発明におけるホース体は、内周面を円形とし、かつ外周面は、断面矩形、乃至外周面に蛇行する曲がり面内での曲げ剛性を大とするフィン体を連続して形成したことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、調温用の液媒が通り蛇行する液媒流路を巡らせた調温マットと、前記液媒流路に液媒を供給しかつ還流させる液媒調温器とを具える調温マット装置用の前記調温マットであって、この調温マットは、スポンジ材からなりかつ一面に、縦溝とこの縦溝に交わりのびる横溝とを含む溝部を組み合わせた溝パターンを有するマット基体と、前記溝部に挿入され前記液媒流路をなすホース体とを含み、前記溝パターンの縦溝、横溝はそれぞれ縦方向、横方向にのび、マット基体の各対向辺で開放される開放溝部を有し、かつ前記ホース体を、その液媒流路に合わせて溝部の全長さの内の一部に蛇行させて挿入することにより、該液媒流路を形成することを特徴とする。
請求項1に係る発明は、縦溝、横溝が、各対向辺において開放される開放溝部に到るまで、各々縦方向、横方向に、マット基体表面に直線的に連続して形成されるため、溝切り加工を容易に行うことができる。特にマット基体表面に平行な熱線を、溝の形状に合わせてマット基体内で平行移動させ、溶断することにより溝切りできるため、熟練を要することなく生産性に優れる。しかも溝加工の寸法精度が高く、ホース体を適度な支持力により保持できるため、使用者の運動、ベッドのリクライニング動作などによりマット基体が変形しても、ホース体が外れたり位置ズレすることがない。
請求項2に係る発明のホース体は、鳩尾状の横溝内に挿入され安定して保持されるため、ホース体は外れることなくマット基体の変形に追従しうる。また請求項3に係る発明のように構成すると、可動部の変形に伴なう変形個所に形成される横溝により、リクライニング姿勢などベッドの動作に合わせたマットの変形能力が向上するため、前記動作時マットの浮き上がりなどが防止され、ベッド動作に追従できる。
請求項4に係る発明においては、遊びの横溝により、マットの変形能力が著しく向上する。また請求項5に係る発明では、断面矩形の外周面により、湾曲部内側の括れが防止されるとともに、使用者の体圧を分散支持して寝心地を向上できる。しかもフィン体が曲がり面の曲げ剛性を高めるため、湾曲部における曲率半径が維持されるとともに、マット基体が変形する時も湾曲部で括れ発生を防止できる。また内周面は円形をなすため、液媒を効率的に還流できるとともに管内周面の汚れ付着が防止される。
請求項6に係る発明は、縦溝、横溝が、各対向辺において開放される開放溝部に到るまで、直線的に連続して形成されるため、溝切り加工を容易に行うことができ、生産性に優れる。しかも溝加工の寸法精度が高いため、ホース体を適度な支持力で保持でき、マット基体が変形しても、ホース体の外れ、位置ズレを防止できる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1に示すように、調温マット装置1は、液媒流路30を巡らせた調温マットMと、前記液媒流路30に液媒を供給しかつ還流させる液媒調温器2とを具える。
前記液媒は、液媒調温器2内で加熱、又は冷却されて、調温マットMの液媒流路30内を循環することにより、調温マットMの温度を調節するものである。この液媒には、例えば水道水、防錆剤、防腐材等を添加した水、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの液体が用いられる。
前記調温マットMは、図2に示すように、マット基体33と、前記液媒流路30を形成するホース体Hとを含み構成される。前記マット基体33は、無負荷の自然状態において平面矩形厚板状をなし、通常上向きに配される一面に、前記ホース体Hを挿入して保持する溝部31が形成される。さらにこの溝部31は、縦溝31Lと横溝31Bとを含み構成され、縦溝31L、横溝31Bの組み合わせにより溝パターン32が形成される。またマット基体33はスポンジ材で形成され、具体的には、ウレタンフォーム、ポリエチレンフォームなどを用いる。
前記縦溝31Lは、マット基体33の両側部において各2本が、頭側と、脚側とを結ぶ縦方向にのびて、合計4本が形成される。またこの縦溝31Lは、マット基体33の頭側の辺から、脚側の辺にかけて、マット基体33の上面を直線状に連続して形成される。その結果、縦溝31Lの両端部には、前記両辺の端面で水平方向に開く開放溝部36が形成される。
他方前記横溝31Bは、マット基体33の巾方向にのび、複数本が脚側から頭側に等間隔で隔設される。そして前記縦溝31Lと同様に、マット基体33の両側辺間でマット基体33の上面を直線状に連続し、その結果両側辺の端面で水平方向に開く開放溝部36が形成される。なお本形態の溝パターン32では、マット基体33の頭側に横溝31Bが形成されない一定領域が設けられる。
このように、縦横に直行して配される縦溝31L、及び横溝31Bは、各対向辺において各々水平方向に開放される開放溝部36に到るまで、マット基体33の表面に直線的に連続して形成されるため、平面状のマット基体33の表面に溝を形成する加工を簡単に行うことができる。すなわちマット基体33は変形性に富むが、例えばマット基体33表面に平行に張設された熱線を、溝の断面形状に沿ってマット基体33内で平行移動させ、溶断することにより溝切りできるため、熟練を要することなく生産性に優れ、しかも巾、深さ寸法及び形状が設計通りの溝を、正確な位置に形成できる。
また本形態の横溝31Bは、図7に示すように、リクライニング機構のベッド上で起倒する調温マットMの背もたれ34Bの変形箇所35に形成される。この変形箇所35は背もたれ34Bの起倒動作ににより屈曲変形を生じるが、前記横溝31Bによって、マットの変形能力が向上するため、前記動作時にマットの浮き上がりなどが防止され、リクライニング等ベッドの動作に対して柔軟に追従できる。
このように形成された溝部31に、前記ホース体Hが挿入されて液媒流路30が形成される。このホース体Hは、本形態では図2に示すように、最も脚側に設けられた横溝31Bの、図2において、左側の開放溝部36に設けられた液受口61に接続されるととも右方へのびる。(本明細書において、左右とは図2における方向を示す)そして前記横溝31Bと右の外側の縦溝31Lとの交差部K1において、湾曲して頭側へとのび、一つ目の交差部K2をそのまま頭側へのび、二つ目の交差部K3において左向きへ湾曲し、脚側から三本目の横溝31Bを左方にのびる。以下同様にしてホース体Hは、左の内側の縦溝31Lと右の外側の縦溝31Lとの間を蛇行しつつ溝部31に挿入されて、液媒を通す液媒流路30が形成される。そして頭側から二本目の横溝31Bに挿入されたホース体Hは、左の外側の縦溝31Lとの交差部K4において、脚側へ湾曲し、前記縦溝31L内を脚側へのびる。そして、この縦溝31Lと、脚側から三本目の横溝31Bと交差部K5において左向きへ湾曲し、該横溝31Bの左側の開放溝部36に設けられた液戻口62に接続する。
このようにして、溝部31の全長さの一部に蛇行状に挿入されたホース体Hにより液媒流路30が形成される。そしてホース体Hは、前記の如くマット基体33の開放溝部36間を直線的に連続して形成されるため高い精度に加工された溝部に挿入され、その結果好適な支持力により保持される。そのためベッドのリクライニング、又は折り畳み動作、或いは使用者のマット上での運動などによりマット基体33が様々な方向に変形しても、ホース体Hが外れたり、或いは位置ズレすることが抑制される。
更に本形態では、前記の如く横溝31Bに対し一本置きにホース体Hが挿入されるため、ホース体Hが挿入されない遊びの横溝31BFが隔設される。この遊びの横溝31BFにより、マット基体33の変形能力が向上し、前記リクライニング動作の他、折り畳みベッドにおける折り畳み動作、マット収納時の折り曲げ或いは巻き取りを容易になしうる点で好ましい。前記遊びの横溝31BFは、本数、溝巾、溝深さ及びピッチを増減することにより、マットの変形能力を調節できる。
前記ホース体Hは、図3に示すように、液媒を通す内周面は円形に形成されるとともに、外周面が断面略矩形をなし、本形態では、外周面が断面略正方形に形成される。ホース体Hは外周面が断面矩形をなすため、図5に示すように、前記縦溝31Lと横溝31Bとの交差部において湾曲しても、湾曲部の内側に括れを発生することが防止され、そのため液媒の流動抵抗が増加することなく、円滑な流動が維持できる。しかもホース体Hのフラットな上面により使用者の体圧が分散して支持されるため、優れた寝心地が得られる。またホース体Hの内周面は円形をなすため、液媒を効率的に還流できるとともに液媒流路30内の汚れ付着が抑制される。
本形態のホース体Hは、図3に示すように、その外周側面にフィン体Fが連続して形成される。このフィン体Fにより、ホース体Hは湾曲部における曲げ剛性が向上して曲率半径が維持されるため、液媒の流動性を確保でき、また前記リクライニング動作などマット基体33が変形する際にも、ホース体Hの括れ発生を防止しうる。なお本形態のホース体Hは、外巾寸法X、高さYが共に13mmに形成されたものが例示される。
本形態の横溝31Bは、図3に示すように、その下端の溝底巾Qが上端の開放溝巾Pよりも大に形成され、従って深さ方向に溝巾が漸増する鳩尾状をなしている。なお図3において、ホース体Hが挿入されない自然状態の横溝31Bが、鎖線により示される。さらに溝底巾Qに対する開放溝巾Pの比率P/Qは、例えば、0.1〜0.8程度、好ましくは0.2〜0.5、本形態では、開放溝巾Pが4mm、溝底巾Qが12mmに形成され、比率P/Qを0.3としている。0.1未満では、ホース体Hが挿入しづらくなり、逆に0.8を超えると、ホース体Hを保持する力が不足する。また横溝31Bの溝深さRに対するホース体Hの高さYの比率Y/Rは、例えば、0.3〜0.9程度、好ましくは0.5〜0.75、本形態では、横溝31Bの溝深さRを20mmに形成するとともに、前記の如くホース体Hの高さYは13mmであるため、比率Y/Rを0.65としている。0.3未満では、マット基体33の欠損が過大となり、逆に0.9を超えると、ホース体Hを保持する力が不足する。
なお本形態の横溝31Bは、自然状態における溝底巾Qが、ホース体Hの外巾寸法Xよりも小さく形成され、そのため図3に示すように、ホース体Hが挿入されて拡大する横溝31Bがホース体Hを強く挟持するように形成されている。しかし、自然状態における前記溝底巾Qをホース体Hの外巾寸法Xよりもやや大に形成することもよい。
本形態の縦溝31Lは、図4に示すように、自然状態において奥溝巾Tの角溝67の開口縁に内側に向かい小幅でのびる一対のリップ68、68を設けて構成される。本形態の縦溝31Lに挿入されたホース体Hは、リップ68により脱落が阻止されつつ、角溝67内で比較的緩く保持されるため、リクライニング時に縦溝31L内をスライドでき、その結果マット基体33が柔軟に変形しうる点で好ましい。
前記リップ68、68の隙間で構成される開放溝巾Sの奥溝巾Tに対する比率S/Tは、例えば、0.1〜0.8程度、好ましくは0.2〜0.5、本形態では、開放溝巾Sが4mm、奥溝巾Tが12mmに形成され、比率S/Tを0.3としている。0.1未満では、ホース体Hが挿入しづらくなり、逆に0.8を超えると、リクライニング時などにホース体Hが外れ易くなる。また前記角溝67部分の深さVの縦溝31Lの全深さUに対する比率V/Uは、例えば、0.4〜0.9程度、好ましくは0.6〜0.8、本形態では縦溝31Lの全深さUを22mmに形成するとともに、角溝67部分の深さVは16mmであるため、比率V/Uを0.73としている。0.4未満では、リップ68が厚すぎてホース体Hが挿入しづらく、逆に0.9を超えると、リップ68によるホース体Hの保持力が不足する。
なお本形態の縦溝31Lは、自然状態における奥溝巾Tが、ホース体Hの外巾寸法Xよりも小さく形成され、そのため図4に示すように、ホース体Hが挿入されて拡大する角溝67がホース体Hを挟持するように形成されている。しかし、自然状態における前記奥溝巾Tをホース体Hの外巾寸法Xよりもやや大に形成して、ホース体Hのスライド移動を自由にすることもよい。
本形態のマット基体33は、図6に示すように、前記溝パターン32を設けた面に、被覆シート66を積層接着し、更にファスナー69により開閉可能に形成された袋状のマットカバー65に覆われて使用される。溝部31は、前記被覆シート66により閉蓋されるため、挿入されたホース体Hの外れを防止できる点で好ましい。なお前記被覆シート66は、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレンなどを用いた、目付が例えば30〜100g/m2 程度、本形態では70g/m2 の不織布により形成される。
図8は、他の実施形態を例示している。本形態のマット基体33は、40mmピッチで隔設された横溝31Bと、左寄りに2本、右寄りに1本の縦溝31Lとからなる溝パターン32を有している。そしてホース体Hは、右寄りの縦溝31Lと、左寄りの内側の縦溝31Lとの間を、遊びの横溝31BFを飛ばして蛇行しつつ溝部31に挿入され、そして一端側が左寄りの外側の縦溝31L内を脚側へのびて液戻口62に接続している。
前記液受口61及び液戻口62に接続される接続ホース63を介し、前記調温マットMとの間に液媒を循環させる液媒調温器2は、図11に示すように、液媒を貯める貯液槽3と、液媒を環流させる循環ポンプ4と、液媒を加温するヒーター6と、液媒を冷却する冷却手段7と、制御手段8と、ハウジング9とを含み構成される。
前記貯液槽3は、図9、10に示すように、上部が矩形状に開口する容器体で形成され、その底面の片側部が底上げされることにより下に開放した凹部10が設けられる。そして前記貯液槽3は、液媒調温器2の基盤45に立設された架台46の上に、図示されないボルトなどの固着具を用いて固定される。この貯液槽3は、不飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチレン、FRPなどのプラスチック、ステンレススチール、ホーロー鋼板などの金属、その他を用いて形成される。
前記循環ポンプ4は、前記液媒を前記貯液槽3と調温マットMとの間で循環させるものであり、本形態では、モーター一体型の渦巻きポンプを例示しているが、タービンポンプ、プロペラポンプ、ピストンポンプ、ダイヤフラムポンプ、ギヤーポンプなど各種ポンプを用いることができる。前記循環ポンプ4は、図9に示すように、前記記貯液槽3の凹部10に収納されるとともに、取付金具48を介して架台46及び貯液槽3に固定され、また前記貯液槽3との間に出液管49が配管される。
このように、循環ポンプ4は、貯液槽3の外に設置されるため、該循環ポンプ4の保守点検、修理の際、簡単に作業できる。また循環ポンプ4は外に配置されるため貯液槽3自体を小型化でき、しかも貯液槽3の底面の凹部10に収納されるため、液媒調温器2全体をコンパクト化して、例えばベッド下部、ベッドサイドなど邪魔にならない場所に設置して便利に使用できる。しかも本形態では、凹部10に収納された循環ポンプ4は、貯液槽3との間を短い経路で配管できる。その結果液媒調温器2をコンパクト化でき、かつ配管経路からの熱ロスを抑制することができる。
なお前記循環ポンプ4と液媒調温器2の液送口50との間には、循環ポンプ4から圧送される液媒を送り出す送液管(図示せず)が配管される。そして、図2に示すように、液送口50は、接続ホース63を介して調温マットMの液受口61に接続され、液媒が調温マットMへ送り込まれる。また前記液送口50と並ぶ液迎口52と前記貯液槽3との間には、調温マットMから復流する液媒が通る戻液管(図示せず)が配管される。そして液迎口52は、接続ホース63を介して調温マットMの液戻口62に接続され、調温マットMから液媒が復流する。
前記ヒーター6は、図11に示すように、貯液槽3内に取り付けられたU字状の加温部5を有する。本形態の加温部5は、内部にニクロム線を有し、槽壁に取り付けられたサーモスタット21と直列配線される。このように、本形態のヒーター6は、貯液槽3内の液媒の温度を検知するサーモスタット21により制御されるため、液媒を設定された温度に維持し、調温マットMを適温に暖めることができる点で好ましい。
前記冷却手段7は、図11に示すように、圧縮機11と、液媒を液化する凝縮機12と、冷却管13とを有するヒートポンプ14を用いて構成される。前記圧縮機11は、いわゆるコンプレッサーを用いて構成し、液媒を圧縮することにより高温高圧の液媒を得ることができる。
凝縮機12は、本形態では、コイルユニット17と冷却ファン18とを含み構成されたものが例示され、前記高温高圧の冷媒を冷却して液化する。前記コイルユニット17は、図10に示すように、前記高温高圧の冷媒を通す蛇行パイプとこの蛇行パイプに取り付けられた多数の放熱フィンとを含み、前記貯液槽3下方で前記架台46内部に設置される。また冷却ファン18は、コイルユニット17の放熱ファンに風を送ることにより蛇行パイプ内の冷媒を空冷するものであり、液媒は温度が低下して液化する。この冷却ファン18は、図9に示すように、貯液槽3下方でコイルユニット17と並んで設置される。このように本形態の冷却ファン18は、コイルユニット17と並んで配置されるため、凝縮機12の冷却効率を高めることができる。しかも冷却ファン18及びコイルユニット17は、貯液槽3の下方に配置されるため内部の無駄な隙間を減じることができ、液媒調温器2全体をコンパクトに構成しうる点で好ましい。
前記冷却管13は、図11に示すように、貯液槽3内で螺旋状に配管され、本形態の冷却管13は、前記ヒーター6の下方に配置される。また、冷却管13、及びヒーター6は、その少なくとも一部が、貯液槽3の内部で、かつ前記凹部10に向く槽壁近傍に配置される。しかして前記液化し、更に膨張して低温化した冷媒が、冷却管13内を通る際に貯液槽3内で吸熱し、その結果液媒が冷却される。冷却管13を循環後の冷媒は、再度圧縮機11へ復流して前記サイクルが繰り返される。このように、冷却管13は、貯液槽3の内部で液媒中に浸漬された状態で配されるため、冷媒が貯液槽内の冷却管内を循環する間に、液媒は充分に冷却される。その結果ヒートポンプ14の運転効率が向上し、小型のものを使用することができる。
前記制御手段8は、調温マットMへの液媒の循環をコントロールするものであり、図12に示すように、メイン制御部8Mと、循環ポンプ制御部8Aと、ヒータ制御部8Bと、冷却ファン18及び圧縮機11を制御するヒートポンプ制御部8Cとを含み、図10に示す制御ボックス55内に配置される。また前記メイン制御部8Mに接続された操作パネル56には、液媒の温度を含む運転状況を示す表示LED57と、運転のオンオフ、調温マットMの温度設定など操作する運転入力部58が設けられる。更に水位センサ、液媒温度センサ、及び室温センサから測定信号が入力されたメイン制御部8Mが、前記運転入力部58からの操作信号に基づき液媒調温器2の作動をコントロールする。
即ち図13に示すように、前記操作パネル56の運転入力部58により運転オンが入力されると、前記循環ポンプ制御部8Aを介して循環ポンプ4が始動する。そして、前記運転入力部58から入力された設定温度と、液媒温度センサが測定する液媒温度とを比較し、液媒温度が低い場合は、ヒータ制御部8Bを介してヒーター6が作動して調温マットMが暖められる。逆に液媒温度が高い場合は、ヒートポンプ制御部8Cを介してヒートポンプ14が作動し、調温マットMを冷やす。また液媒温度の変化、設定温度の変更に対しては、フィードバック制御されて調温マットMが設定温度を維持しうるようコントロールされる。そして、運転入力部58から運転停止の信号が入力されると、ヒーター6、ヒートポンプ14、及び循環ポンプ4が停止し、液媒調温器2の運転が終了する。なおメイン制御部8M内のタイマー機能により、自動オンオフ運転させることもできる。
前記ハウジング9は、図1、9に示すように、下方が開口した略直方体の箱状をなす。このハウジング9は、上部の傾斜部に前記操作パネル56が取り付けられ、前記冷却ファン18及びコイルユニット17に向き合う通風吸気口19、通風排気口20が形成される。この通風吸気口19、通風排気口20は、各々化粧ガラリが取り付けられ、冷却ファン18に吸引されてコイルユニット17を空冷する空気が通過する。また前記通風排気口20の下部には、接続ホース63を接続する前記液送口50、液迎口52が取り付けられる。そして、ハウジング9は、図9に示すように、前記基盤45により下方の開口が閉蓋され、これにより前記貯液槽3、循環ポンプ4、冷却手段7などを収納する。
尚、叙上の説明は本発明の実施の形態を例示したものである。従って本発明の技術的範囲はこれに何ら限定されるものではなく、前記した実施の形態の他にも、各種の変形例が含まれる。
1 調温マット装置
2 液媒調温器
30 液媒流路
31 溝部
31B 横溝
31BF 遊びの横溝
31L 縦溝
32 溝パターン
33 マット基体
34 可動部
35 変形箇所
36 開放溝部
F フィン体
H ホース体
M 調温マット
2 液媒調温器
30 液媒流路
31 溝部
31B 横溝
31BF 遊びの横溝
31L 縦溝
32 溝パターン
33 マット基体
34 可動部
35 変形箇所
36 開放溝部
F フィン体
H ホース体
M 調温マット
Claims (6)
- 調温用の液媒が通り蛇行する液媒流路を巡らせた調温マットと、前記液媒流路に液媒を供給しかつ還流させる液媒調温器とを具える調温マット装置であって、
前記調温マットは、スポンジ材からなりかつ一面に、縦溝とこの縦溝に交わりのびる横溝とを含む溝部を組み合わせた溝パターンを有するマット基体と、前記溝部に挿入され前記液媒流路をなすホース体とを含み、
前記溝パターンの縦溝、横溝はそれぞれ縦方向、横方向にのび、マット基体の各対向辺で開放される開放溝部を有し、
かつ前記ホース体を、その液媒流路に合わせて溝部の全長さの内の一部に蛇行させて挿入することにより、該液媒流路を形成することを特徴とする調温マット装置。 - 前記横溝は、深さ方向に溝巾を増す鳩尾状をなし、かつ前記ホース体はその外巾が、前記溝部上端の開放溝巾よりも大、かつ高さが溝深さよりも小であることを特徴とする請求項1記載の調温マット装置。
- 前記ホース体は、前記縦溝と横溝との交差部で湾曲するとともに、前記横溝は、調温マットが変形する背もたれを含む可動部の変形に伴う変形個所に形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の調温マット装置。
- 横溝は、前記ホース体を挿入することなく、マット体の可撓性を高めるための遊びの横溝を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の調温マット装置。
- 前記ホース体は、内周面を円形とし、かつ外周面は、断面矩形、乃至外周面に蛇行する曲がり面内での曲げ剛性を大とするフィン体を連続して形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の調温マット装置。
- 調温用の液媒が通り蛇行する液媒流路を巡らせた調温マットと、前記液媒流路に液媒を供給しかつ還流させる液媒調温器とを具える調温マット装置用の前記調温マットであって、
この調温マットは、スポンジ材からなりかつ一面に、縦溝とこの縦溝に交わりのびる横溝とを含む溝部を組み合わせた溝パターンを有するマット基体と、前記溝部に挿入され前記液媒流路をなすホース体とを含み、
前記溝パターンの縦溝、横溝はそれぞれ縦方向、横方向にのび、マット基体の各対向辺で開放される開放溝部を有し、
かつ前記ホース体を、その液媒流路に合わせて溝部の全長さの内の一部に蛇行させて挿入することにより、該液媒流路を形成することを特徴とする調温マット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005073641A JP2006255010A (ja) | 2005-03-15 | 2005-03-15 | 調温マット装置及びこれに用いる調温マット |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005073641A JP2006255010A (ja) | 2005-03-15 | 2005-03-15 | 調温マット装置及びこれに用いる調温マット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006255010A true JP2006255010A (ja) | 2006-09-28 |
Family
ID=37094853
Family Applications (1)
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JP2005073641A Pending JP2006255010A (ja) | 2005-03-15 | 2005-03-15 | 調温マット装置及びこれに用いる調温マット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006255010A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008119473A (ja) * | 2006-11-10 | 2008-05-29 | Cheng-Chung Wang | マットレスアセンブリを膨張させるための内蔵の電気式エアポンプユニットを有する可膨張式ベッド |
JP2009039405A (ja) * | 2007-08-10 | 2009-02-26 | Kotobuki Giken:Kk | 介護用オムツ及び介護用マット |
JP2012095952A (ja) * | 2010-11-05 | 2012-05-24 | Molten Corp | エアマット装置 |
CN109770618A (zh) * | 2019-01-23 | 2019-05-21 | 武汉市顾源科技有限公司 | 一种调温床垫垫体及其制备工艺 |
JP7061217B1 (ja) | 2021-04-09 | 2022-04-27 | 弘喜 大海 | 調温マット |
-
2005
- 2005-03-15 JP JP2005073641A patent/JP2006255010A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
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