本願発明は発明、害虫駆除用の感知デバイス、システム、および方法に関する。
(関連出願への相互参照)
本出願は、本明細書に参照により組み込む1999年7月21日出願の国際特許出願PCT/US99/16519の一部継続出願である。
本発明は、データ収集および感知技法に関し、より詳細には1つまたは複数の害虫駆除デバイスからのデータを集めるための技法に関し、しかしそれに限定しない。
人、家畜、および作物によって占有される領域から害虫を除去することは長い間、難題になっている。頻繁に問題となる害虫には、様々なタイプの昆虫および齧歯動物が含まれる。地下シロアリは、木造構造に大きな損害を与える可能性がある特に問題となるタイプの害虫である。シロアリと、昆虫および非昆虫の種類のいくつかの他の有害な害虫をなくすために様々なスキームが提案されている。一手法では、害虫駆除が、保護すべき領域内で化学殺虫剤を一面塗布することに依拠している。しかし、環境規制により、この手法はあまり望ましくなくなっている。
近年、殺虫剤化学物質のターゲット送達を提供するための進歩がなされている。Suへの米国特許出願第5815090号が一例である。シロアリ駆除を対象とする別の例は、Dow AgroSciences(会社住所、9330 Zionsville Road, Indianapolis, Indiana)のSENTRICON(商標)システムである。このシステムでは、それぞれシロアリ食用材料を有するいくつかのユニットが、保護すべき居住地の周りの地中に配置される。ユニットは、シロアリの存在に対する害虫駆除サービスによって日常的に検査され、検査データが、各ユニットに関連する一意のバーコード・ラベルに関連して記録される。シロアリが所与のユニットで見つかった場合、コロニーを根絶するためにシロアリの巣に搬送されるように意図されたゆっくり作用する殺虫剤を含む餌が設置される。
しかし、シロアリおよび他の害虫の活動をより信頼可能に感知するための技法が望まれる。別法として、または追加として、害虫挙動に関するより包括的なデータを集めることができる能力が求められている。したがって、害虫駆除およびそれに関連する感知技術の分野でのさらなる発展が引き続き要求されている。
(発明の概要)
本発明の一実施形態は、害虫の駆除に適用可能な独自の感知技法を含む。別の実施形態では、害虫活動に関するデータを集めるための独自技法が提供される。さらなる実施形態は、1種または複数種の選択された害虫を検出し根絶させるための独自の害虫駆除デバイスを含む。本明細書で使用するとき、「害虫駆除デバイス」は、広範に、1種または複数種の害虫を感知する、検出する、監視する、餌付けする、給餌する、毒付けする、または根絶するために使用される任意のデバイスを指す。
本発明の別の実施形態は、独自の害虫駆除システムを含む。このシステムは、いくつかの害虫駆除デバイスと、害虫駆除デバイスからデータを集めるための装置とを含む。一実施形態では、装置は、無線技法を使用して害虫駆除デバイスと通信し、デバイスを位置指定するように構成することもできる。害虫駆除デバイスは様々なタイプのものであってよく、そのうちの少なくともいくつかは、害虫が存在するか否かを示すことに加えて、異なるレベルの害虫活動に関する情報を提供するように構成されている。
本発明の別の実施形態は、1種または複数種の害虫によって摂取または移動されるように操作可能な1つまたは複数の感知要素を含む回路を有する害虫駆除デバイスを含む。この回路は、様々な非ゼロ・レベルの害虫摂取または移動を示す1つまたは複数の感知要素の電気および/または磁気特性を監視する。
本発明の別の実施形態では、害虫駆除デバイスが、導電非金属材料からなる摂取または移動の度合によって操作可能に変化される要素を有する回路を含む。追加として、または別法として、この要素は、少なくとも0.001Ωcmの体積抵抗率を有する材料から構成することができる。
別の実施形態では、センサが、互いから分離または除去されるように操作可能な1つまたは複数の部分と、センサからの1つまたは複数の部分の除去または分離と共に変化する電気容量に対応する特性を監視するように動作可能な回路とを含む。この分離または除去は、害虫による摂取または移動、あるいは機械的手段および/または化学反応による摩損、侵食、または摩耗により生じる場合がある。したがって、センサを使用して様々な害虫活動、機械的操作、および化学変化を監視することができ、いくつかのみを挙げる。
本発明の代替実施形態では、害虫駆除デバイスが、磁気材料から少なくとも部分的に構成される独自の監視餌を含む。さらなる代替形態では、害虫駆除デバイスが1つまたは複数の環境センサを含み、1つまたは複数の対応する環境特徴に関するデータを集める。
本発明の他の実施形態、形式、態様、特徴、および目的は、図面および本明細書に含まれる説明から明らかになろう。
好ましい実施形態の説明
本発明の原理の理解を深めるために、次に、図面に例示した実施形態を参照し、特定の用語を同じものを説明するために使用する。それにもかかわらず、それによって本発明の範囲を限定することは意図していないことを理解されたい。本発明に関連する技術分野の当業者に通常想定されるように、説明する実施形態の任意の変更およびさらなる修正、ならびに本明細書で説明する本発明の原理の任意のさらなる適用例が企図される。
図1に、本発明の一実施形態の害虫駆除システム20を例示する。システム20は、地下シロアリなどの害虫による損壊から建造物22を保護するために構成される。システム20は、建造物22の周りに位置決めされた多数の害虫駆除デバイス110を含む。図1では、図の見やすさを保つために、いくつかのデバイス110のみを参照番号によって具体的に表す。システム20はまた、デバイス110に関する情報を集めるために質問器(interrogator)30を含む。質問器30を用いてデバイス110から集められたデータは、通信インターフェース41を介してデータ収集ユニット(DCU)40内に収集される。
さらに図2を参照すると、システム20のある動作態様が例示されている。図2には、害虫駆除サービス提供者Pが示されており、質問器30を操作して、地面Gの下に少なくとも部分的に位置付けられた害虫駆除デバイス110に無線通信技法を使用して問い合わせ(interrogate)ている。この例では、質問器30は、設置されたデバイス110との無線通信を確立するために地面Gにわたって動かすのに便利なハンドヘルド型で示されている。システム20およびその動作の追加の態様は図8〜10に関連して説明するが、まず、代表的な害虫駆除デバイス110に関するさらなる詳細を図3〜7を参照しながら説明する。
図3〜7に、害虫駆除デバイス110の様々な特徴を例示する。はじめに害虫を検出するために、害虫駆除デバイス110は、害虫監視アセンブリ112を備える内部構成になっている。より具体的には、図3および4を参照すると、中心線組立軸Aに沿って害虫監視アセンブリ112が例示されている。軸Aは、図3と4の両方の視平面で一致している。ここで、図4の視平面は図3の視平面に垂直である。
害虫監視アセンブリ112は、軸Aに沿って、通信回路サブアセンブリ116の下にセンサ・サブアセンブリ114を含む。センサ・サブアセンブリ114は、2つの餌部材132を含む(図3および6参照)。餌部材132はそれぞれ、選択された1種または複数種の害虫のための餌材料から作成される。例えば、餌部材132を、そのような害虫の好物である材料から作成することができる。地下シロアリを対象とする一例では、餌部材132はそれぞれ、殺虫剤成分を有さない軟らかい木片の形をしている。シロアリに関する他の例では、1つまたは複数の餌部材132が殺虫剤を含んでいてもよく、木材以外の構成物を有していてもよく、またはこれらの特徴の組合せであってもよい。害虫駆除デバイス110がシロアリ以外のタイプの害虫を対象としている他の例では、通常は、それに対応する様々な各餌部材132の構成物が使用される。
センサ・サブアセンブリ114はセンサ150も含む。図3および6で、センサ150は餌部材132の間に示されている。ここで、図6は、図3よりも十分に組み立てられた害虫駆除デバイス110の図である。図4および6に示されるように、センサ150は、通常は細長く、端部152bと反対側の端部152aを有する。図4では、センサ150の中央部が、部分152aと152bを隔てる一対の隣接する破断線によって表されており、センサ150の図が不明瞭になるのを防ぐために図4では餌部材132を示していない。
センサ150は基板151を含む。基板(substrate)151は、図4の破断図に示される導電性ループまたは経路154の形で感知要素153aを提供するように構成された導体153を担持する。図4の破断線によって表される中央センサ部分に沿って、経路154の4つのセグメントが概して直線の平行なルート(図示せず)に沿って延びており、それに応じて、1つの破断線で終わっている端部152aの4つの経路セグメントを、別の破断線で終わっている端部152bの4つの経路セグメントとつないでいる。経路154は、端部152aの基板縁部155に隣接する一対の電気接点パッド156で終端する。
基板151および/または導体153は、害虫監視アセンブリ112によって監視される害虫によって摂取または移動される1つまたは複数の材料からなる。これらの材料は、対象の1つまたは複数の害虫種にとって食料物質であっても、非食料物質であってもよく、または両方の組合せであってもよい。実際、非食料物質から構成される材料は、餌部材132など隣接する食用材料の摂取中に直ちに移動されることが判明している。基板151または導体153が摂取または移動されると、最終的に経路154が変化する。本明細書で以後により綿密に説明するように、この変化を利用して、それに対応する経路154の1つまたは複数の電気的特性を監視することによって害虫の存在を示すことができる。あるいは、餌部材132のある特定の度合の摂取または移動が、検出可能な様式で経路154の導電率を変えるのに十分な機械力を及ぼすように、基板151および/または導体153を餌部材132に関して方向付けることができる。この代替形態では、基板151および/または導体153が、対象の害虫によって直接摂取または移動される必要はない。
害虫監視アセンブリ112はさらに、センサ・サブアセンブリ114に結合された回路サブアセンブリ116を含む。回路サブアセンブリ116は、センサ・サブアセンブリ114の経路154の1つまたは複数の電気的特性の変化によって示される害虫活動を検出して通信するように構成されている。回路サブアセンブリ116は、通信回路160を収容するための回路エンクロージャ118と、センサ・サブアセンブリ114のセンサ150に通信回路160を着脱可能に結合するための一対の接続部材140とを含む。この構成の様々な動作態様は、本明細書で以後、図8〜10に関連して説明する。エンクロージャ118は、カバー部片120と、Oリング124と、ベース130とを含み、これらはそれぞれ、軸Aの周りで概して円形の外周縁を有する。エンクロージャ118は、図3よりも図4で、完全に組み立てられて示されている。カバー部片120は、内側リップ123によって境界を画されたキャビティ122を画定する。ベース130は、カバー部片120と組み立てられたときに(図4参照)、Oリング124を受け取るようにサイズを取られたチャネル131(想像線で示す)を画定し、また内側リップ123に係合するように構成された外側フランジ133も含む。
通信回路160は、カバー部片120とベース130の間に位置決めされている。通信回路160は、コイル・アンテナ162と、回路構成要素166を担持するプリント配線板164とを含む。図5も参照すると、ベース130と、接続部材140と、無線通信回路160とのアセンブリの上面図が示されている。図5では、軸Aは視平面に垂直であり、同様に符号を付けられた十字記号によって表されている。ベース130は、プリント配線板164を介する取付穴に係合するためのポスト132を含む。ベース130はまた、一体に組み立てられたときにコイル・アンテナ162に係合して、アンテナ162をベース130とプリント配線板164に対して固定関係で維持するためのマウント134を含む。図4に最も良く例示されているように、ベース130はさらに、それぞれがそこを介する開口137を画定する4つの支持部136を含む。ベース130は、隣接する支持部136の対の間で中心に位置付けられた突出部138を有するように形状を取られている。突出部138は、(図3に想像線で示される)凹部139を画定する。
一般に図3〜5を参照すると、接続部材140はそれぞれ、一対の接続瘤146を含む。各瘤146が、各々の接続部材140の対向する端部から延在するネック部147およびヘッド部145を有する。各接続部材140に関して、突出部148が、それに対応する瘤146の対の間に位置決めされる。突出部148は凹部149を画定する。接続部材140は導電性エラストマー材料から形成される。一実施形態では、各接続部材140が、TECKNIT(会社住所、129 Dermody Street, Cranford, NJ 07016)から市販されている化合物862など炭素含有シリコーンゴムから作成される。それにもかかわらず、他の実施形態では、異なる組成物を使用することもできる。
各接続部材140をベース130に組み立てるために、対応する瘤146の対が、支持部136の当該の開口137の対を介して挿入され、突出部148が凹部139内に延在する。各瘤146のヘッド部145は、それが通過する当該の開口137よりもわずかに大きいようにサイズを取られている。その結果、挿入中に、ヘッド部145は、当該の開口137を完全に通過するまで弾性変形される。ヘッド部145は、開口137を介して延在した後に元の形状に戻り、ネック147が開口マージンに固定係合する。瘤146のヘッド部145およびネック部147の適切なサイズ化および成形により、ベース130と接続部材140が一体に組み立てられたときに水分および残骸(debris)が通過するのを阻止するように開口137を封止することができる。図5に示されるように、プリント配線板164は、組立後に、各接続部材140の1つの瘤146に接触する。
接続部材140がベース130と組み立てられた後、Oリング124をチャネル131内に担持した状態でベース130をキャビティ122内に挿入することによって、エンクロージャ118が組み立てられる。挿入中、カバー部片120および/またはベース130は、フランジ133が内側リップ123を超えてキャビティ122内に延在するように弾性的に変形し、それによりカバー部片120とベース130が、「スナップフィット」型の接続で互いに係合する。ベース130の外面の角度付きプロフィルが、この形での組立てを容易にする。カバー部片120とベース130がこの様式で接続された後、Oリング124が、キャビティ122内への水分およびデブリ(残骸:debrisの浸入を阻止するように弾性シールを提供する。ベース130によって係合されるカバー部片120の内面が、封止を補助することもできる相補プロフィルを有する。
通信回路サブアセンブリ116が組み立てられた後、ベース130によって担持された各接続部材140の凹部149内に端部152aをアサートすることによって、センサ150がサブアセンブリ116に組み立てられる。接続部材140は、端部152aにバイアス力を加えて、センサ150を接触状態で固定保持するために、凹部149に端部152aを挿入することによってわずかに弾性変形するようにサイズを取られる。端部152aが接続部材140内に挿入された後、各パッド156が、接続部材140の異なる1つによって電気的に接触される。このとき、プリント配線板164に接触する各瘤146が、経路154をプリント配線板164に電気的に結合する。
図6を参照すると、害虫駆除デバイス110および害虫監視アセンブリ112の分解図が示されている。図6では、センサ・サブアセンブリ114と回路サブアセンブリ116が一体に組み立てられ、害虫監視アセンブリ112を1つのユニットとして維持するための担持部材190内に収容されて示されている。担持部材190は、対向する側面部材194に取り付けられたベース192を含むフレームの形をしている。側面部材194の一方のみを図6で完全に見ることができ、他方も同様に、害虫監視アセンブリ112の隠れた側面に沿ってベース192から延在している。側面部材194は、ベース192と反対側にあるブリッジ196によって一体に接合されている。ブリッジ196は、回路サブアセンブリ116の組み立てられたエンクロージャ118を受け取るように輪郭を取られた空間198を画定するように構成されている。
害虫駆除デバイス110は、例えば図2に示されるように、地中に配置されるように構成された取外し可能キャップ180を有するハウジング170を含む。ハウジング170は、開口178に交わるチャンバ172を画定する。害虫監視アセンブリ112および担持部材190は、開口178を介してチャンバ172に挿入されるようにサイズを取られている。ハウジング170は、端部171bと反対側の端部171aを有する。端部171bは、テーパ形端面175を含み、図2に例示されるように地中に害虫駆除110を配置するのを補助する。端面175はアパーチャ(図示せず)で終端する。チャンバ172と連絡して、いくつかのスロット174がハウジング170によって画定される。スロット174は、チャンバ172からのシロアリの進入および退出に特によく適している。ハウジング170は、地中での害虫駆除デバイス110の位置決めを補助するために、いくつかの突出フランジを有し、そのうちのいくつかが図6に参照番号176a、176b、176c、176d、および176eによって表されている。
チャンバ172内部に入れた後、害虫監視アセンブリ112を、キャップ180を有するハウジング170内に固定することができる。キャップ180は、ハウジング170のチャネル179に係合するように構成された下向きプロング184を含む。キャップ180は、ハウジング170に対して完全に位置させた後、回転させて、取外しに抵抗するラッチング位置にプロング184を係合させることができる。このラッチング機構は、爪/移動止め構成を含むことができる。スロット182を使用して、キャップ180の回転を補助するためにマイナスねじ回しなどのツールを用いてキャップ180を係合させることができる。担持部材190と、ベース130と、カバー部片120と、ハウジング170と、キャップ180とが、予想される環境への露出による劣化に対する耐性があり、かつ害虫駆除デバイス110を用いて検出される可能性がある害虫による変化に対する耐性がある材料から作成されていることが好ましい。一形態では、これらの構成要素は、ポリプロピレンや、General Electric Plastics(会社住所、One Plastics Avenue Pittsfield, MA 01201)から市販されているCYCOLAC ARポリマー塑性材料などのポリマー樹脂から作成される。
通常、ハウジング170が、監視すべき領域内の地中に少なくとも部分的に設置された後、害虫監視アセンブリ112がチャンバ172内に配置される。図8〜10に関連してより綿密に説明するように、アセンブリ112は、害虫活動を検出して報告するように構成されている。1つの動作モードでは、害虫活動が害虫監視アセンブリ112を用いて検出された後に、殺虫剤を送達するように害虫駆除デバイス110が再構成される。図7は、そのような再構成の一例の分解組立図である。図7では、害虫活動が検出された後に、害虫駆除デバイス110が、害虫監視アセンブリ112の代替物として殺虫剤送達アセンブリ119を利用する。代替は、ラッチするのに必要な方向とは反対の方向にキャップ180を回転させ、キャップ180をハウジング170から取り外すことから始まる。通常、キャップ180の取外しは、ハウジング170を地中に少なくとも部分的に設置したままの状態で行われる。次いで、担持部材190を引張ることにより、害虫監視アセンブリ112がハウジング170から引き出される。シロアリなどの害虫に対する害虫駆除デバイス110の適用では、害虫監視アセンブリ112を取り外す前に、チャンバ172内にかなりの量の汚れおよびデブリの蓄積が生じている場合があることが判明している。この蓄積が、チャンバ172から害虫監視アセンブリ112を取り外すのを妨げる可能性がある。そのため、部材190は、好ましくは少なくとも40ポンド(lbs)の引張り力、より好ましくは少なくとも80lbsの引張り力に耐えられるように構成される。
害虫監視アセンブリ112がチャンバ172から取り外された後、殺虫剤送達アセンブリ119が、開口178を介してハウジング170のチャンバ172内に配置される。殺虫剤送達アセンブリ119は、チャンバ1172を画定する殺虫剤餌管1170を含む。チャンバ1172は、殺虫剤支持マトリックス部材1173を含む。管1170は、キャップ1176によって係合されるように構成されたねじ切り端部1174を有し、キャップ1176が相補内側ねじ切り(図示せず)を有する。キャップ1176はアパーチャ1178を画定する。回路サブアセンブリ116は、ハウジング170からの害虫監視アセンブリ112の取外し前、取外し中、または取外し後にセンサ150から取り外される。したがって、アパーチャ1178は、害虫監視アセンブリ112からの解体後に回路サブアセンブリ116を固定して受け取るようにサイズを取られ、かつ形状を取られている。殺虫剤送達アセンブリ119は、回路サブアセンブリ116と共に構成された後、チャンバ172内に配置され、前述の様式でキャップ180をハウジング170に再係合することができる。
図8に、図1に示されるシステム20の代表的な害虫駆除デバイス110用の質問器30および害虫監視アセンブリ112の回路を概略的に示す。図8の監視回路169が、接続部材140によってセンサ150の導体153に接続された通信回路160をまとめて表している。図8では、監視回路169の経路154は、害虫活動に従って閉じた、または開いた電気経路を提供するセンサ150の能力に対応する単極単投スイッチを有して表されている。さらに、通信回路160はセンサ状態検出器163を含み、通電されたときに2状態ステータス信号を提供する。一方の状態は、開いた、または高抵抗の経路154を表し、他方の状態は、電気的に閉じた、または連続する経路154を表す。通信回路160は識別コード167も含み、デバイス110に関して対応する識別信号を発生する。識別コード167は、所定のマルチビット・バイナリ・コードの形式であってよく、あるいは当業者に想定される他の形式であってもよい。
通信回路160は、コイル・アンテナ162を介して受信される質問器30からの外部刺激または励起信号によって通電される受動RFトランスポンダとして構成される。同様に、回路160の検出器163およびコード167も、この刺激信号によって電力供給される。刺激信号による通電に応答して、通信回路160は、変調RF形式でコイル・アンテナ162によって質問器30に情報を伝送する。この無線伝送は、検出器163を用いて求められる餌ステータスと、識別コード167によって提供される一意デバイス識別子(unique device identifier)とに対応する。
さらに図9を参照すると、通信回路160および監視回路169のさらなる詳細が示されている。図9では、破線ボックスがプリント配線板164を表し、担持する構成要素166を囲んでいる。回路構成要素166には、コンデンサCと、集積回路ICと、抵抗器Rと、PNPトランジスタQ1とが含まれる。図示した実施形態では、集積回路ICは、Microchip Technologies, Inc(2355 West Chandler Blvd., Chandler, AZ 85224−6199)によって提供される受動無線周波数識別デバイス(RFID)モデルno.MCRF202である。集積回路ICは、コード167および検出器163を含む。
ICはまた、コイル・アンテナ162およびコンデンサCの並列回路網に接続された2つのアンテナ接続VAおよびVBを含む。図示した実施形態では、コンデンサCは、約390ピコファラド(pF)の容量を有し、コイル・アンテナ162は、約4.16ミリヘンリ(mH)のインダクタンスを有する。ICは、接点VCCおよびVSSを介して調整直流電位を供給するように構成されており、VCCのほうが高い電位である。この電位は、接続VAおよびVBを介してコイル・アンテナ162によって受信される刺激RF入力から導出される。ICのVCC接続は、トランジスタQ1のエミッタと、センサ150の一方の電気接点パッド156とに電気的に結合される。トランジスタQ1のベースは、他方の電気接点パッド156に電気的に結合される。抵抗器Rは、ICのVSS接続とトランジスタQ1のベースとの間に電気的に接続される。トランジスタQ1のコレクタは、ICのSENSOR入力に結合される。非損傷時、直列に接続された導電性経路154と接続部材140が、抵抗器Rに関する330キロオームの例示値に比べて比較的低い抵抗値を表す。したがって、Rと、接続部材140と、導電性経路154とによって形成される電圧分割器によってトランジスタQ1のベースに提供される電圧は、トランジスタQ1をオンに切り換えるのに十分ではなく、その代わりRを介する電流を遮断する。その結果、ICへの入力SENSORは、IC内部のプルダウン抵抗器(図示せず)によりVSSに関して低い論理レベルで維持される。導電性パス154の抵抗値が増大して、開いた回路状態を示すとき、トランジスタQ1のエミッタとベースの間の電位差が変化して、トランジスタQ1をオンに切り換える。それに対応して、ICのSENSOR入力に提供される電位は、VSSに関して高い論理レベルになる。トランジスタQ1および抵抗器Rの回路構成は、導電性経路154をVSSおよびSENSOR入力にわたって直接に配置するのと比較して、ICのSENSORに入力される論理レベルを逆にする効果を有する。
他の実施形態では、1つまたは複数の構成要素の異なる構成を利用して、通信回路160をまとめて、または個別に提供することができる。1つの代替構成では、通信回路160が、餌ステータス信号または識別信号のみを伝送することができ、両方を伝送することはできない。1つのさらなる実施形態では、デバイス110に関する様々な可変情報を、餌ステータスまたはデバイス識別情報と共に、またはそれらを伴わずに伝送することができる。別の代替形態では、通信回路160が性質上、選択的に、または永久的に「能動」であってよく、独自の内部電源を有する。そのような代替形態では、外部刺激信号から電力を導き出す必要がない。実際、そのようにせずにデバイス110が通信を開始することができる。別の代替実施形態では、デバイス110が能動回路と受動回路の両方を含むことができる。
図8はまた、質問器30の通信回路31を例示する。質問器30は、RF刺激信号を発生するためのRF励起回路32と、RF入力を受信するためのRF受信機(RXR)回路34とを含む。回路32および34はそれぞれ、制御装置36に動作可能に結合されている。質問器30は、回路32および34に関する個別のコイルを有して示されているが、他の実施形態では、両方に関して同じコイルを使用することもできる。制御装置36は、質問器30の入出力(I/O)ポート37およびメモリ38に動作可能に結合されている。質問器30は、回路31に通電するために、通常は電気化学電池、またはそのような電池のバッテリ(図示せず)の形の独自の電源(図示せず)を有する。制御装置36は、1つまたは複数の構成要素からなる。一例では、制御装置36は、メモリ38内にロードされた命令を実行するプログラム可能マイクロプロセッサベース・タイプのものである。他の例では、制御装置36は、プログラム可能デジタル回路に対する代替または追加として、アナログ計算回路、ハードワイヤード状態機械論理、または他のデバイス・タイプによって定義することができる。メモリ38は、揮発性または不揮発性の種類の1つまたは複数の固体状態半導体構成要素を含むことができる。別法として、または追加として、メモリ38は、フロッピー(登録商標)、ハード・ディスク・ドライブ、またはCD−ROMなどの1つまたは複数の電磁式または光学式記憶デバイスを含むことができる。一例では、制御装置36と、入出力ポート37と、メモリ38とが、同じ集積回路チップ上に集積して提供される。
入出力ポート37は、質問器30から、図1に示されるデータ収集ユニット40にデータを送信するように構成されている。再び図1を参照しながら、データ収集ユニット40のさらなる態様を説明する。ユニット40のインターフェース41は、入出力ポート37を介して質問器30と通信するように構成されている。ユニット40はまた、プロセッサ42およびメモリ44を含み、質問器30から得られるデバイス110に関する情報を記憶して処理する。プロセッサ42およびメモリ44は、それぞれ制御装置36およびメモリ38に関して説明したのと類似した様式で様々な形で構成することができる。さらに、インターフェース41と、プロセッサ42と、メモリ44とを同じ集積回路チップ上に集積して提供することができる。
したがって、図示した実施形態では、質問器30が範囲内のデバイス110に刺激信号を伝送するときに、通信回路160が、質問器30に餌ステータスおよび識別子情報を伝送する。質問器30のRF受信機回路34は、デバイス110から情報を受信し、制御装置36によって操作してメモリ38内に記憶するのに適した信号調節およびフォーマットを提供する。デバイス110から受信されたデータは、入出力ポート37をインターフェース41に操作可能に結合することによってデータ収集ユニット40に伝送することができる。
ユニット40は、ラップトップ・パーソナル・コンピュータ、ハンドヘルドもしくはパーム型コンピュータの形で提供することができ、または、質問器30とインターフェースするように適合され、質問器30からのデータを受信し記憶するようにプログラムされた他の専用または汎用目的での様々な計算デバイスの形で提供することができる。別の実施形態では、ユニット40を、質問器30に関して遠隔に位置することができる。この実施形態では、1つまたは複数の質問器30が、電話システムなど確立された通信媒体またはインターネットなどのコンピュータ・ネットワークを介してユニット40と通信する。別の実施形態では、質問器30が存在せず、ユニット40が、通信回路160と直接通信するように構成されている。質問器30および/またはユニット40は、ハードワイヤード・インターフェースを介して1つまたは複数の害虫駆除デバイスと通信するように構成される。他の実施形態では、当業者に想定されるように、質問器30、データ収集ユニット40、およびデバイス110を用いて様々なインターフェースおよび通信技法を使用することができる。
シロアリを対象とする1つの好ましい実施形態では、基板151は、好ましくは、地中環境で予想される水分レベルにさらされたときの寸法変化に対する耐性がある非食料材料から形成される。そのような寸法的に安定な基板は、導電性経路154に対する予想外の変化をもたらす可能性が少ないことが判明している。寸法的により安定な基板151の1つの好ましい例は、ポリエチレンなどのポリマー材料で被覆された紙を含む。それにもかかわらず、他の実施形態では、基板151は、水分にさらされた際に寸法が変化する可能性があるものや、別法として、または追加として、ターゲットの害虫によって食料として好まれる1つまたは複数のタイプの材料を含む場合があるものを含めた他の材料または複合物からなっていてもよい。
いくつかの適用例では、銀含有導体などいくつかの金属ベースの導電体が、害虫駆除デバイスが通常使用される環境と共通の水溶液中で簡単にイオン化される傾向があることが判明している。この状況は、結果として得られる電解液によって害虫駆除デバイス導電性経路の電気的短絡またはブリッジをもたらす可能性があり、場合によってはデバイス性能を不適切なものにする。また、驚くべきことに、炭素ベースの導体が、電気的短絡またはブリッジの可能性を大幅に低減することが発見されている。したがって、そのような実施形態では、経路154が、好ましくは非金属炭素含有インク化合物から形成される。そのようなインクの1つの製造元は、Acheson Colloids Company(会社住所、600 Washington Ave., Port Huron, Michigan)である。導体153を構成する炭素含有導電インクは、シルクスクリーン、パッド印刷、またはインク・ジェット吐出技法、あるいは当業者に想定される他の技法を使用して基板151上に付着することができる。
一般的に選択される金属導体と比べると、炭素ベースの導体は、より高い電気抵抗率を有する場合がある。好ましくは、炭素含有インク化合物の体積抵抗率は約0.001Ωcm(オームセンチメートル)以上である。より好ましい実施形態では、炭素含有材料からなる導体153の体積抵抗率は0.1Ωcm以上である。さらに好ましい実施形態では、炭素含有材料からなる導体153の体積抵抗率は、約10Ω以上である。他の実施形態では、導体153は、当業者に想定される異なる組成または体積抵抗率を有することができる。
さらなる実施形態では、他の導電要素および/または化合物が、害虫駆除デバイス環境において予想される水溶液中でイオン化をほとんど受けない害虫駆除デバイス導体に関して企図されている。本発明のさらなる実施形態では、電気的ブリッジまたは短絡の危険があるにもかかわらず、金属ベースの導体が利用される。
一般に図1〜9を参照して、システム20のいくつかの動作態様をさらに説明する。通常、質問器30は、デバイス110が質問器30の所定の距離範囲内にあるときに、励起回路32がデバイス110の回路169に通電するのに適したRF信号を発生するように構成されている。一実施形態では、制御装置36は、定期的にこの刺激信号の発生を自動的に促すように構成されている。別の実施形態では、刺激信号を、質問器30に結合された操作者制御(図示せず)を介して操作者によって促すことができる。そのような操作者による促しは、自動プロンプトに対する代替、または追加のプロンプト・モードとすることができる。質問器30は、必要に応じて操作者に問合せステータスを提供するために従来のタイプの可視または可聴インジケータ(図示せず)を含むこともできる。
さらに図10の流れ図を参照すると、本発明のさらなる実施形態のシロアリ駆除プロセス220が例示されている。プロセス220の段階222で、いくつかの害虫駆除デバイス110が、保護すべき領域に関して離隔された関係で設置される。限定を加えない例として、図1が、保護すべき建造物22の周りに配置されたいくつかのデバイス110の1つの可能な分布の図を提供する。これらのデバイスの1つまたは複数を、図2に例示されるように、地面の下に少なくとも部分的に配置することができる。
プロセス220では、デバイス110は当初、地下シロアリが食料として好み、殺虫剤を含まない監視種類の一対の餌部材132をそれぞれが含む害虫監視アセンブリ112を備えてそれぞれ設置される。シロアリのコロニーは、食料源への経路を確立した後、この食料源に戻る傾向があることが判明している。したがって、デバイス110は当初、監視構成で配置されて、建造物22など、保護が望まれる領域または構造の近傍にいる可能性があるシロアリにそのような経路を確立させる。
配置後、段階224で、デバイス110のマップが生成される。このマップは、設置したデバイス110に関するコード化識別子に対応する印を含む。一例では、識別子は、各デバイス110に一意のものである。次に、段階226で、プロセス220の害虫監視ループ230に行き当たる。段階226では、設置されたデバイス110が定期的に位置指定され、質問器30を用いた当該の無線通信回路160の問合せによって各デバイス110からデータがロードされる。このデータは、餌ステータスおよび識別情報に対応する。この様式では、所与のデバイス110での害虫活動を、目視検査のために各デバイス110を引き出すまたは開く必要なく簡単に検出することができる。さらに、そのような無線通信技法により、長期記憶のためにデータ収集デバイス40内にダウンロードすることができる電子データベースを確立および構築することができるようになる。
地下害虫監視デバイス110は、移動される傾向があり、時としてさらに地下に押されるので、時間の経過と共に位置指定が困難になる場合があることも理解されたい。さらに、地中監視デバイス110は、周囲の植物の成長によって隠される場合もある。一実施形態では、質問器30および複数のデバイス110が、質問器30が最も近いデバイス110のみと通信するように構成されている。この技法は、質問器30と各デバイス110の間の通信範囲と、互いに関するデバイス110の位置との適切な選定によって実施することができる。したがって、質問器30を使用して、地面に沿ってパスをスキャンし、または動かして、各個別デバイス110と連続的に通信することができる。そのような実施形態では、より限られている目視または金属検出手法とは異なり、各デバイス110と共に質問器30によって提供される無線通信サブシステム120が、設置後に所与のデバイス110をより信頼可能に位置指定するための手順および手段を提供する。実際、この位置指定手順を、各デバイスの一意識別子および/または段階224で生成されるマップに関連して利用して、段階226で場所をより迅速に点検することができる。さらなる実施形態では、所与のデバイスの位置指定を洗練する補助をするために質問器30に関する操作者制御通信範囲調節機構(図示せず)を提供することによって、位置指定操作をさらに高めることができる。それにもかかわらず、他の実施形態では、デバイス110を、識別信号または調節マップの伝送を含まない無線通信技法によってチェックすることができる。さらに、代替実施形態では、質問器30を用いたデバイス110の位置指定が望ましくない場合もある。
次に、プロセス220は条件228に行き当たる。条件228は、破断経路154に対応するステータス信号がシロアリ活動を示すかどうかテストする。条件228のテストが否定である場合、監視ループ230がステージ226に戻り、質問器30を用いてデバイス110を再び監視する。ループ230は、この形で複数回繰り返すことができる。通常、ループ230の反復の割合は、数日または数週間程度であり、変更することもできる。条件228のテストが肯定である場合、プロセス220は段階240に続く。段階240で、害虫駆除サービス提供者が、検出された害虫の近傍に殺虫剤を含んだ餌を配置する。一例では、殺虫剤の配置は、サービス提供者がキャップ180を取り外すこと、およびハウジング170から害虫活動監視アセンブリ130を引き出すことを含む。次に、この例では、図7に関連して前述したように、害虫監視アセンブリ112を殺虫剤送達アセンブリ119に交換して、害虫駆除デバイス110を再構成する。
他の実施形態では、交換デバイスが、異なる通信回路構成を含んでいてよく、または通信回路全体をなくしていてもよい。1つの代替形態では、1つまたは複数の餌部材132と、及び、任意的な選択でセンサ150とを交換することによって、殺虫剤を既存の害虫感知デバイスに加える。別の実施形態では、殺虫剤餌または他の材料を、害虫監視アセンブリ112の取外しと共に、またはそれを伴わずに追加する。さらなる実施形態では、害虫活動を有する設置デバイス110の近傍に設置された異なるデバイス内に殺虫剤が提供される。ステージ240の殺虫剤配置操作中、害虫活動が検出されたデバイス110の近傍にできるだけ多くのシロアリを戻す、または保つことが望ましく、それにより、確立された巣への経路は、他のコロニーのメンバーに殺虫剤を送達する準備路として働く場合がある。
段階240の後、段階242で監視ループ250に行き当たる。段階242では、デバイス110が引き続き定期的にチェックされる。一実施形態では、殺虫剤餌に対応するデバイス110の検査が、害虫駆除サービス提供者によって目視で行われ、監視モードにある他のデバイス110の検査は、通常は引き続き質問器30によって行われる。他の実施形態では、目視検査を、毒餌マトリックスを有して構成された害虫活動監視アセンブリ130を使用して電子的に監視することによって補助する、またはそれに置き換えることができ、あるいはそれらの手法の組合せを実施することができる。1つの代替形態では、殺虫剤餌を監視するように経路154が変更され、それにより通常は、より多量の餌摂取が監視モードでの経路構成に関して行われるまで経路154が破断されず、開いた回路の読取りを提供する。他の代替形態では、通常は殺虫剤餌を検査することができない。その代わり、シロアリが殺虫剤を摂取したときにシロアリを混乱させる危険を低減するように単独で置かれる。
段階242の後、プロセス220を継続するかどうかをテストする条件244に行き当たる。条件244のテストが肯定である場合、すなわちプロセス220を継続すべきである場合、条件246に行き当たる。条件246では、より多くの殺虫剤餌を設置する必要があるかどうか判定する。害虫活動がすでに検出されているデバイスには、摂取された餌を補充するためにより多くの餌が必要である場合があり、あるいは、監視モードで維持されたデバイス110では新たに発見される害虫活動に対応するように殺虫剤餌を設置する必要がある場合がある。条件246テストが肯定である場合、ループ252が段階240に戻って、追加の殺虫剤餌を設置する。条件246による判定として追加の餌が必要ないとされた場合、ループ250は段階242に戻って繰り返される。ループ250、252は、条件244に関するテストが否定にならない限りこの様式で繰り返される。ループ250、252の反復の割合、およびそれに対応する段階242の連続する実施間の間隔は、数日または数週間程度であり、変えることもできる。条件244のテストが否定になった場合、段階260でデバイス110が位置指定されて取り外され、プロセス220が終了する。
プロセス220の実施中に質問器30によって収集されたデータは、時々、ユニット40にダウンロードすることができる。しかし、他の実施形態では、ユニット40を任意選択にする、またはなくすることもできる。別の代替プロセスでは、段階242での追加の害虫活動に対する監視が望ましくない場合がある。その代わりに、監視ユニットを取り外すことができる。さらなる代替形態では、監視用に構成される1つまたは複数のデバイス110を、プロセスの実施の一部として再分布する、数を増やす、数を減らすことができる。他の実施形態では、データ収集ユニットを利用して、質問器30の代わりに1つまたは複数の害虫駆除デバイスとインターフェースする。追加として、または別法として、質問器30および/またはユニット40とのインターフェースは、ハードワイヤード通信接続を介するものであってよい。
図11に、本発明の別の実施形態の害虫駆除システム300を例示し、ここで同じ参照番号は、前述したのと同じ機構を表す。害虫駆除システム300は、害虫駆除デバイス310およびデータ収集ユニット390を含む。害虫駆除デバイス310は、接続部材140によってセンサ350に取外し可能に結合された回路320を含む。
さらに図12の部分組立図を参照すると、センサ350が、電気抵抗性回路網353を担持する基板351を含む。回路網353は、基板351に沿って互いに間隔を空けて配置された電気抵抗性分岐または経路354の形でのいくつかの感知要素353aを含む。抵抗性経路354は、図11の異なる抵抗器R1〜R13によってそれぞれ概略的に表されている。回路網353は、縁部355にある接点パッド356から基板端部357に延在する。一体に結合されるとき、回路網353と回路320が監視回路369を構成する。
さらに、図13の端面図を参照すると、完全に組み立てられ実装された形のセンサ350が図示されている。センサ350は、図13に示されるようにアセンブリ軸A1の周りでロールされる、折り畳まれる、曲げられる、または巻かれるように構成されており、いくつかの隣接層360を提供する。そのうちのいくつかのみを参照番号によって表している。図13の軸A1は図13の視平面に垂直であり、それに応じて、先と同様に符号を付けられた十字記号によって表されていることを理解されたい。再び図11および12を参照すると、回路320が回路エンクロージャ318内に含まれている。エンクロージャ318は、害虫駆除デバイス110用の害虫監視サブアセンブリ114のエンクロージャ118と同様の様式で構成することができる。実際、エンクロージャ318は、一対の接続部材140を受け取るように構成されて、センサ150のパッド156が回路160に結合されるのと同じ様式で、センサ350のパッド356を回路320に電気的に結合する。回路320は、回路320とセンサ350が一体に結合されて監視回路369を形成するときに回路網353と直列に接続される基準抵抗器RRを含む。また、電圧基準VRが、回路網353および基準抵抗器RRにわたって結合される。Viで表される基準抵抗器RRの両端間の電圧は、標準的な技法を使用して、アナログ/デジタル(A/D)変換器324によって選択的にデジタル化される。A/D変換器324からのデジタル出力がプロセッサ326に提供される。プロセッサ326は、通信回路328に操作可能に結合されている。
プロセッサ326は、1つまたは複数の構成要素から構成することができる。一例では、プロセッサ326は、関連するメモリ(図示せず)に記憶された命令を実行するプログラム可能デジタル・マイクロプロセッサ構成である。他の例では、プロセッサ326は、プログラム可能デジタル回路に対する代替または追加として、アナログ計算回路、ハードワイヤード状態機械論理、または他のデバイス・タイプによって定義することができる。また、メモリは、好ましくは通信回路320内に含まれて、A/D変換器324(図示せず)を用いて求められたデジタル値を記憶する。このメモリは、A/D変換器324またはプロセッサ326に一体化する、一方から離隔する、またはこれらの組合せにすることができる。
通信回路328は、システム20に関連して前述した能動および受動無線通信回路実施形態など無線タイプのものである。通信回路328は、プロセッサ326と通信するように構成されている。別法として、または追加として、通信回路328は、ハードワイヤード通信のための1つまたは複数の入出力(I/O)ポートを含むことができる。
電圧基準VR、A/D変換器324、プロセッサ326、または通信回路328の1つまたは複数を、集積回路チップまたはユニット内で組み合わせることができる。さらに、回路320と、それに対応する監視回路369とは、外部電源によって電力供給される受動タイプのものであっても、独自電源を有する能動タイプのものであっても、これらの組合せであってもよい。
データ収集ユニット390は、デバイス310の通信回路328と通信するように構成された能動無線送信機/受信機(TXR/RXR)392と、TXR/RXR392に結合されたプロセッサ394と、インターフェース396と、メモリ398とを含む。プロセッサ394およびメモリ398は、それぞれデータ収集ユニット40のプロセッサ42およびメモリ44と同じものであっても、当業者に想定される異なる構成であってもよい。インターフェース396は、デバイス310および/または他の計算デバイス(図示せず)に対するハードワイヤード・インターフェースのオプションを提供する。データ収集ユニット390は、本明細書で以後により詳しく説明するように、1つまたは複数の害虫駆除デバイスから情報を受信して処理するように構成されている。
一般に図11〜13を参照して、回路網353を等価抵抗器RSによって表すことができることを理解されたい。ここでRSは、R1〜R13の関数である(RS=f(R1〜R13))。R1〜R13がわかっているとき、直列および並列抵抗に関する標準的な電気回路解析技法を適用することによってRSを求めることができる。さらに、RRおよびRSを基準電圧VRに関する電圧分割器として設計することができ、それによりA/D変換器324への入力電圧Viを式Vi=VR*(RR/(RR+RS))によって表すことができることを理解されたい。
基板351および/または回路網353は、対象の1種または複数種の害虫によって摂取または移動される1つまたは複数の材料から提供される。センサ350がそのような害虫によって摂取または移動されるとき、回路網353の分岐を備える抵抗性経路354が中断され、電気的に開く。1つまたは複数の抵抗性経路354が開くと、RSの値が変化する。したがって、互いに関する抵抗性経路354の抵抗値RR、およびVRを適切に選択すると、異なる抵抗性経路354の開放および/または開いた経路354の異なる組合せに対応していくつかの異なるRS値を提供することができる。
図12とは異なり、図13は、1つまたは複数の害虫が基板351および/または回路網353の摂取または移動を開始した後のセンサ350を示す。図13では、害虫が摂取または移動したことによって生じた害虫作成開口370と共に害虫Tが例示されている。回路網353に関する害虫作成開口370の位置は、図12に示される想像線オーバーレイ380に対応する。害虫作成開口370は、外側センサ・マージン372から軸A1の近傍にあるセンサ350の中央に向けてセンサ350のいくつかの層360を部分的に貫通する。害虫作成開口370は、センサ350の1つまたは複数の部分の別の部分に対する分離または移動に対応し、これは、相対位置に応じて1つまたは複数の抵抗性経路354を開く可能性がある。そのような分離または移動は、害虫活動によりセンサ350から1つまたは複数の部片が除去されることにより生じる可能性がある。センサ350の一部片が害虫によって除去されていない場合でさえ、1つのセンサ領域内で第1の部分を第2の部分に対して分離または移動し、しかし第1および第2の部分を別のセンサ領域に一体に接続して残す害虫活動により、センサ350の分離または移動が起こる可能性が依然としてある。例えば、図13で、センサ部分374は、開口370の形成によりセンサ部分376に関して分離または移動されている。しかしセンサ部分374および376は、センサ部分378によって接続されたままである。
さらに、所定の様式で抵抗性経路354を空間的に配置することにより、RS、したがってViの値が変化するにつれて徐々に大きくなる摂取および移動の度合を概略的に示すようにセンサ350を構成することができることを理解されたい。例えば、図13に示される基板351の構成を使用して、R8およびR9に対応する抵抗性経路354など、外側センサ・マージン372付近の基板端部357により近い抵抗性経路354を配置することができる。これらの抵抗性経路354は、外側マージン372により近づいているので、他の抵抗性経路354の前に害虫が行き当たる可能性が高い。逆に、R1、R5、およびR10に対応するものなど、ロール形基板351の中央(軸A1)により近い抵抗性経路354は、害虫がセンサ350を摂取および移動するときに最後に行き当たる可能性が高い。したがって、外側センサ・マージン372から中央に向かって害虫が徐々に摂取および移動するにつれてRSが変化するので、それに対応する入力電圧Viを使用して、センサ350のいくつかの異なる非ゼロの摂取または移動の度合を表すことができる。
プロセッサ326を使用して、A/D変換器324を用いてデジタル化されたViに対応する1つまたは複数の値を評価し、害虫摂取または移動の変化が生じたかどうかを求めることができる。この解析は、ノイズの悪影響または他の異常を低減するために様々な統計的技法を含む場合がある。さらに、この解析を使用して、摂取または移動の割合、および時間に関するその割合の任意の変化を求めることができる。これらの結果は、特定の事前定義されたトリガしきい値に基づいて、定期的に、データ・ユニット390を用いた外部照会に応答して、または当業者に想定される別の構成によって、通信回路328を介してプロセッサ326によって提供することができる。
システム20の害虫駆除デバイス110と同様に、複数のデバイス310を、複数デバイス害虫駆除システム内で間隔を空けて配置した関係で使用することができることを理解されたい。デバイス310は、地中、地表、または地上に配置されるように構成することができる。さらに、デバイス310を質問器と共に使用して、システム20に関連して記述したようにデバイスの位置指定を補助することができる。また、いくつかの異なる抵抗性回路網構成をデバイス310内で同時に利用して、様々な度合の害虫摂取または移動の検出を容易にすることができることを理解されたい。別の代替実施形態では、所望の感知回路網を提供する必要性に応じて、いくつかの個別層を一体に積層し、層を電気的に相互接続することによって、複数層構成が提供される。別の代替形態では、センサ350は、図13に示されるようには構成されずに、非ロール形単層構成で利用される。他の実施形態は、当業者に想定される異なる抵抗性感知回路網構成を含む。
図14〜16を参照すると、異なる度合の害虫活動を求めるために抵抗性回路網を利用するさらなる害虫駆除システム実施形態400が例示されている。ここで、同じ参照番号は、前述したのと同じ機構を表す。システム400は、システム300および害虫駆除デバイス410に関連して記述したデータ収集ユニット390を含む。害虫駆除デバイス410は、センサ450に結合された回路420を含む。前述したように、回路420は、基準抵抗器RRと、電圧基準VRと、A/D変換器324と、通信回路328とを含む。回路420はまた、プロセッサ326と物理的に同じ構成である場合があるプロセッサ426を含み、しかし本明細書で以後さらに説明するようにセンサ350と450の間の処理の相違に対処するように構成されている。
センサ450は、表面451bと反対側の表面451aを有する基板451を含む。基板451は、表面451aから表面451bへのいくつかの規則的に間隔を空けて配置された経路456を画定する。抵抗性回路網453は、電気抵抗性部材455の形でのいくつかの感知要素453aからなる。各抵抗性部材455は、異なる経路456を介して延在する。抵抗性部材455は、それぞれ基板表面451aおよび451bに接触する導電層454aおよび454bによって互いに並列に電気的に結合されている。この構成では、基板451は、抵抗性部材455と、導電層454aおよび454bとに関する電気絶縁材料からなる。
ひとまとめにして、回路420と回路網453が監視回路469を構成する。図14を参照すると、回路網453の並列抵抗性部材455がそれぞれ、抵抗器RP1、RP2、RP3、・・・RPN−2、RPN−1、およびRPNの1つによって概略的に表されており、ここで「N」は抵抗性部材454の総数である。したがって、回路網453の等価抵抗RNは、並列抵抗の法則RN=(1/RP1+1/RP2・・・+1/RPN)−1から求めることができる。回路網453の等価抵抗RNは、基準電圧VRに関係する基準抵抗器RRと共に電圧分割器を形成する。基準抵抗器RRの両端間の電圧ViがA/D変換器324に入力される。
基板451、層454aおよび454b、および/または部材455は、対象の害虫によって摂取または移動される材料から提供される。さらに、センサ450は、図13に関連して説明したように、センサ450の1つまたは複数の部分をセンサ450の他の部分に関して分離または移動することにより、害虫の摂取または移動が回路網453への抵抗性部材455の電気接続を開くように構成されている。図16は、材料がセンサ450から分離または移動されて、開いた電気接続が生じている領域470を示す。図16で、想像線輪郭472は、害虫活動前のセンサ450の形状ファクタを示す。より多くの抵抗性部材455が電気的に開いているとき、回路網453の等価抵抗値RNが増大し、回路420によって監視されるViの対応する変化をもたらして、様々な相対レベルの害虫の摂取または移動活動を求める。
一実施形態では、抵抗性部材455がそれぞれ、概して同じ抵抗値を有し、したがって、予想される公差内でRP1=RP2=・・・=RPNである。他の実施形態では、抵抗性部材455は、互いに関して大幅に異なる抵抗値を有する場合がある。システム300に関連して論じたように、プロセッサ426が、Viの変化によって示される摂取および移動の変化を解析し、対応するデータをデータ収集ユニット390に伝送するように構成される。導電層454aおよび454bを、これらの表面に適合された弾性コネクタ、または当業者に想定される別の構成を使用して回路420に結合することができる。
抵抗に加えて、害虫摂取または移動と共に変化する感知要素の他の電気的特徴を監視して、害虫活動データを集めることができる。図17〜19を参照すると、本発明の別の実施形態の害虫駆除システム500が例示されている。ここで、同じ参照番号は、上述したのと同じ機構を表す。害虫駆除システム500は、データ収集ユニット390および害虫駆除デバイス510を含む。害虫駆除デバイス510は、回路520およびセンサ550から構成されている。
具体的には図17を参照すると、前述したように、回路520が、電圧基準VRと、A/D変換器324と、通信回路328とを含む。回路520はまた、A/D変換器324と通信回路328との間に結合されたプロセッサ526を含む。プロセッサ526は、システム300のプロセッサ326と同じ物理的タイプのものであってよく、しかし、システム300とは異なるシステム500の態様に対処するように構成されている。例えば、プロセッサ526は、それぞれ信号制御経路531a、531b、および531cによっていくつかのスイッチ530a、530b、および530cに操作可能に結合されている。プロセッサ526は、当該の経路531a〜531cに沿って対応する信号を送信することによってスイッチ530a〜530cを選択的に開閉するように構成されている。スイッチ530a〜530cはそれぞれ、単極単投動作構成のものとして概略的に例示されている。スイッチ530a〜530cは、絶縁ゲート電界効果トランジスタ(IGFET)構成など半導体タイプのもの、電気機械的種類のもの、これらの組合せ、または当業者に想定される他のタイプのものであってよい。
回路520はまた、スイッチ530cに並列に結合された基準コンデンサCRと、電圧増幅器(AMP)523とを含む。電圧増幅器523は、入力電圧VQを増幅して、増幅した出力電圧ViをA/D変換器324に提供して、選択的にデジタル化する。
図17では、センサ550が、電極554を有するコンデンサの形で概略的に示された感知要素553aを含む。ひとまとめにして、回路520とセンサ550が監視回路569を画定する。監視回路569内部で、電圧基準VRと、スイッチ530a〜530cと、基準コンデンサCRと、センサ550とが、感知回路網553を提供する。感知回路網553では、電圧基準VRが、接地と、スイッチ530aの一方の端子とに電気的に結合される分岐を形成する。スイッチ530aの他方の端子は、電極554と、スイッチ530bの一方の端子に電気的に結合される。スイッチ530bの他方の端子は、電圧増幅器523の入力端と、基準コンデンサCRと、スイッチ530cの1つの端子とに共通の電気ノードによって結合される。スイッチ530cは、基準コンデンサCRと並列に結合され、これらは共に、接地された端子を有する。
また、図18〜19を参照すると、センサ550は、端部557と反対側の端部555を有し、誘電体551および電極554を含む複数の層560から構成される。誘電体551は、表面551bと反対側の表面551aを画定する。電極554は、表面551aに接触する表面554aを含む。図示されるように、表面551aおよび554aは、概して同一の広がりを有している。
センサ550は、「開いた電極」構成でコンデンサとして図17に示されている。このとき、接地への電気的接続は、誘電体551によるものであり、場合によっては、誘電体551と接地の間の空気ギャップなど他の物質によるものである。すなわち、センサ550は、接地への事前画定された経路を含まない。その代わりに、接地結合が変化する可能性を見込んでいる。この誘電体結合は、図17でセンサ550に関する破線表記556によって象徴されている。
誘電体551および/または電極554は、対象の害虫によって摂取または移動される1つまたは複数の材料からなる。害虫がこれらの材料を摂取または移動するとき、誘電体551および/または電極554の一部が、別の部分に関して除去または分離される。図19は、害虫によって摂取または移動される領域570を図示する。領域570は、図18に示される想像線オーバーレイ580に対応する。センサ550のこのタイプの機械的変化は、電荷Qを保持する電極554の能力を変える傾向があり、それに応じてセンサ550の容量CSが変化する。例えば、電極表面554aの面積が低減すると、電極554の相対電荷保持能力すなわち容量が低減する。別の例では、誘電体寸法が変化する、または誘電体組成が変化すると、典型的には容量が変わる。さらなる例では、センサ550の1つまたは複数の部分の分離または移動によって生じる電極554と接地の間の距離の変化が、電荷を保持できる能力に影響を与える場合がある。
一般に図17〜19を参照して、次に動作回路520の1つのモードを説明する。このモードに関して取られた各測定値ごとに、プロセッサ526によって以下のようにスイッチング手順が実行される。(1)スイッチ530aを閉じ、スイッチ530bは開いたままに保ち、センサ550の両端間に電圧基準VRを置き、電極554に電荷Qを蓄積させる。(2)この充電期間後に、スイッチ530aを開く。(3)次いで、スイッチ530bを閉じて、スイッチ530cを開いたままに保ち、電荷Qの少なくとも一部を基準コンデンサCRに転送する。(4)この転送後、スイッチ530bを再び開く。基準コンデンサCRに転送された電荷TQに対応する電圧VQが増幅器523で増幅され、入力電圧ViとしてA/D変換器324に提供される。デジタル化されたA/D変換器324への入力は、プロセッサ526に提供される、かつ/またはメモリ(図示せず)に記憶される。電圧が測定された後、プロセッサ526によってスイッチ530cを開閉することによって基準コンデンサCRをリセットすることができる。その後、手順が完了する。基準容量CRよりもはるかに小さいセンサ容量CSの場合(CS<<CR)、容量CSを、この構成に関する式CS=CR*(VQ/VR)によってモデル化することができる。
プロセッサ526は、Q、およびそれに応じてCSの変化を監視するために時々このスイッチング手順を繰り返すように構成することができる。このデータは、プロセッサ526を用いて解析することができ、システム300に関連して説明した技法を用いて通信回路328を介して報告される。これらの反復は定期的であっても、不定期であってもよく、あるいは、通信回路328など別のデバイスによる要求、または当業者に想定される異なる手段による要求によるものであってもよい。
1つの代替実施形態では、電荷/容量監視のバースト・モードを使用することもできる。バースト・モードでは、プロセッサ526は、以下の手順を繰り返すように構成されている。(1)スイッチ530aを閉じ、スイッチ530bを開いたままに保って、電極554を充電し、基準コンデンサCRを絶縁する。(2)スイッチ530aを開く。次いで(3)スイッチ530bを閉じて、電荷を基準コンデンサCRに転送する。スイッチ530cは、このモードでのこれらの反復を通じて開いたままである。したがって、基準コンデンサCRは、反復が実行されるときにリセットされない。所望の回数の反復が完了した後(「バースト」)、A/D変換器324が入力電圧Viをデジタル化する。反復を十分迅速に実行することにより、電極554から基準コンデンサCRへ送達される電荷Qの量が増加する。この増大された電荷転送が、利得の相対増加をもたらす。したがって、バースト当たりに実行される反復の数によって利得を制御することができる。また、基準コンデンサCRは積分器として動作して、ある程度の信号平均化を提供する。
他の代替実施形態では、回路網560を操作して、スイッチ530cの代わりに抵抗器を用いてバースト・モード手順を連続的に反復し、同時監視を容易にすることができる。この構成では、スイッチ530cおよび基準コンデンサCR用に使用される抵抗器が単極低域フィルタを画定する。この連続モードは、交換抵抗器と、基準電圧VRと、反復が行われる周波数との関数として求められる「電荷利得」(単位容量当たりの電位で表される)を有する。他の代替形態では、本明細書に参照により組み込むHal Phillipによる「Charge Transfer Sensing」(1997年)に記載されているように、回路網560が、演算増幅器(opamp)、積分器、または単極の等価物を使用するように修正される。他の実施形態では、当業者に想定されるように、電荷Q、電圧V0、CS、またはCSに対応する別の値を測定するための異なる回路構成を使用することができる。
当業者に想定されるように、電極554は、弾性コネクタまたは異なるタイプのコネクタを用いて回路520に電気的に接続することができる。1つの代替実施形態では、センサ550は、開いた電極構成ではなく、接地に対する定義経路を含むように構成することができ、あるいは両方の手法の組合せであってもよい。さらなる他の実施形態は、電極層と誘電体層が交互になっている積層、巻付け、折畳み、曲げ、またはロール構成を含み、層の1つまたは複数が、対象の害虫によって摂取または移動される材料である。別法として、または追加として、センサは、直列、並列、またはそれらの組合せで回路網内に構成された2つ以上の個別電極または感知コンデンサを含むことができる。
他の実施形態では、センサ550の電極554を、害虫摂取または移動に加えて、1つまたは複数の特性を感知するように適用することもできる。一例では、センサ550は、摩損、摩耗、または侵食を検出するように構成される。この構成では、特定の機械的活動に応答して摩損するように配設された1つまたは複数の材料からセンサ550が形成され、その摩損に応じて電極554の電荷保持能力が変化する。例えば、1つまたは複数の部分がこの活動によって除去されるときに、電極554の表面554aの面積を減少することができる。回路520を使用してこの変化を監視して、センサによって監視されるデバイスを交換または修理する必要性を示すしきい値を超えたときに報告し、そのようなデバイスの使用を打ち切る、または当業者に想定される別の処置を取ることができる。
別の例では、センサ550は、1つまたは複数の材料が露出される環境状態の変化、1つまたは複数の材料による化学反応に応答して、または当業者に想定される別の機構によって、分離される、または別の方法で電荷保持能力を低減されるように選択された1つまたは複数の材料から形成される。これらの非害虫実施形態では、プロセッサ526の動作をそれに応じて変えることができる。また、ハードワイヤード接続、インジケータ、および/または他のデバイスを、通信回路328に対する追加または代替として利用することができる。
一般にシステム300、400、および500を参照すると、センサ350、450、550の1つまたは複数の導電性要素、抵抗性要素、または容量性要素は、害虫駆除デバイス110に関連して説明したように、炭素含有インクからなる場合がある。実際、要素353aおよび453aなど様々な感知要素に関する異なる抵抗値を、異なる体積抵抗値を有するインクを使用することによって定義することができる。別法として、または追加として、電気が伝導される材料の寸法を変え、かつ/またはこれらの要素のための異なる相互接続構成要素を採用することによって異なる抵抗値を定義することができる。さらに、害虫駆除デバイス110に関連して上述したように、基板351、451、および/または551をポリエチレンなどポリマー化合物で被覆された紙から形成して、水分による寸法変化を低減することができる。
図20は、害虫駆除デバイス310、410、510、および610を含む第5のタイプの害虫駆除システム620を示し、同じ参照番号が、前述したのと同じ機構を表す。システム620は、データ収集ユニット390を収容する建造物622を含む。システム620はまた、通信経路624によってデータ収集ユニット390に接続された中心データ収集場所626を含む。通信経路624は、インターネットなどのコンピュータ・ネットワーク、専用電話相互接続、無線リンク、これらの組合せ、または当業者に想定される他の種類のものを介してハードワイヤード接続することができる。
システム620に関しても、システム20に関連して論じたのと同様に、害虫駆除デバイス310が使用の際に地中にあるように示されている。システム620の害虫駆除デバイス410および510は、建造物622内部に位置され、地面レベルまたはそれよりも高いレベルで示されている。害虫駆除デバイス310、410、510は、無線手段、ハードワイヤード手段を介して、ハンドヘルド質問器30など別のデバイスを介して、またはこれらの組合せでデータ収集ユニット390と通信するように構成される。
害虫駆除デバイス610は、前述した回路420と、センサ650とから構成されている。センサ650は、感知要素453aからなる回路網453を含む。センサ650では、回路網453は、建造物622の部材628に直接結合されている。部材628は、1種または複数種の害虫によって破壊される1つまたは複数の材料からなる。例えば、シロアリがターゲットの害虫タイプであるときには、部材628が木材から作成されている場合がある。その結果、建造物622の部材628に関する害虫活動が、害虫駆除デバイス610によって直接監視される。害虫駆除デバイス310、410、および510と同様に、害虫駆除デバイス610は、無線手段、ハードワイヤード手段を介して、ハンドヘルド質問器30と同様の別のデバイスを介して、またはこれらの組合せでデータ収集ユニット390と通信する。
中心データ収集場所626は、1つまたは複数の害虫駆除デバイス110、310、410、510、および/または610をそれぞれが有する様々な建造物または領域を監視するために構成されたいくつかのデータ収集ユニット390に接続することができる。
図21に、本発明の別の実施形態の害虫駆除デバイス・システム720を例示する。ここで、同じ参照番号が、前述したものと同じ機構を表す。システム720は、質問器730と害虫駆除デバイス710とを含む。害虫駆除デバイス710は、害虫によって摂取および/または移動されるように構成された害虫監視部材732を含む。一例では、部材732は、シロアリの場合には木材など害虫食用材料734と、材料734上のコーティングの形での磁気材料736とを含む餌として構成される。磁気材料736は、材料734として働く木材コアに塗布された磁気インクまたは塗料であってよい。他の例では、材料734を、地下シロアリの場合にはクローズド・セル・フォームなど、典型的にはターゲットの害虫によって除去または移動される食料源以外の物質から作成することもできる。他の例では、材料734を、食料および非食料成分から構成することができる。
さらに、デバイス710は、磁気シグネチャ・センサ790に電気的に結合された無線通信回路780を含む。センサ790は、部材732に関して所定の向きで固定された一連の磁気抵抗器794を備えて、磁気材料736によって生成される磁場の変化により生じる抵抗の変化を検出する。したがって、材料736および磁気抵抗器794は、あるいは感知要素753aと呼ばれる。監視される磁場の変化は、例えば、部材732が害虫によって部材732から摂取され、移動され、または他の方法で除去される際に生じる場合がある。センサ790は、部材732の磁気シグネチャを特徴付けるための手段を提供する。代替実施形態では、センサ790は、単一磁気抵抗器、またはホール効果デバイスもしくはリラクタンスベースの感知ユニットなど代替タイプの磁場感知デバイスに基づいていてもよい。
センサ790からの磁場情報は、通信回路780によって可変データとして伝送することができる。通信回路160に関して説明したように、回路780はさらに、一意デバイス識別子および/または個別餌ステータス情報を伝送することができる。回路780、センサ790、またはその両方を、性質上、受動または能動のものにすることができる。
質問器730が、デバイス710の回路780と無線通信を行うように動作可能な通信回路735を含む。一実施形態では、回路780および790は、回路160と同様のRFタグの形での回路780を有する受動タイプのものである。この実施形態では、通信回路735は、質問器30の回路32および34に適合するように構成されており、デバイス710との無線通信を行う。他の実施形態では、デバイス710は、別法として、または追加として、能動無線通信回路および/またはハードワイヤード通信インターフェースを含むように適合することができる。これらの代替形態では、それに応じて質問器730が適合される、データ収集ユニットを質問器730の代わりに使用することができる、または両方の手法の組合せを利用することができる。
質問器730は、質問器30の制御装置36と、入出力ポート37と、メモリ38と同じ制御装置731と、入出力ポート737と、メモリ738とを含み、ただし、個別餌ステータスおよび識別情報に加えて、またはその代替として、磁気シグネチャ情報を受信し、操作し、かつ記憶するように構成されている点で異なる。デバイス310、410、および610の抵抗特性またはデバイス510の容量特性と同様に、磁気シグネチャ情報を評価して、害虫摂取挙動を特徴付けることができることを理解されたい。この挙動を使用して、餌補給の必要性および害虫給餌パターンに関する予測を確立することができる。
図22に、本発明の別の実施形態のシステム820を示す。システム820は、害虫駆除デバイス810およびデータ・コレクタ830を含む。デバイス810は、対象の害虫によって摂取かつ/または移動されるように構成された監視部材832を含む。部材832は、マトリックス834を含み、磁気材料836がその全体に分散されている。材料836は、マトリックス834内にいくつかの粒子として概略的に表されている。マトリックス834は、食料組成物、非食料組成物、またはこれらの組合せを有することができる。
デバイス810はまた、通信回路880と、そこに電気的に結合されたセンサ回路890とを含む。回路890は、部材832に関して固定された一連の磁気抵抗器894を含み、部材832から摂取される、移動される、またはその他の方法で除去される際に材料836によって生成される磁場の変化を検出する。
回路890はさらに、それぞれ温度、湿度、および気圧を検出するように構成されたいくつかの環境(ENV)センサ894a、894b、894cを含む。材料836およびセンサ894、894a、894b、894cは、あるいは感知要素853aと呼ばれる。センサ894、894a、894b、894cは、基板838に結合され、関連機器に互換性のあるデジタルまたはアナログ・フォーマットでの信号を提供することができる。それに応じて、回路890は、センサ894a、894b、894cからの信号を調整し、フォーマットするように構成されている。また、回路890は、磁気抵抗器894によって検出された磁気シグネチャに対応する信号を調整し、フォーマットする。回路890によって提供される感知情報は、通信回路880によってデータ・コレクタ830に伝送される。通信回路880は、デバイス110に関連して説明したように、個別餌ステータス情報、デバイス識別子、またはその両方を含むことができる。回路880および回路890はそれぞれ、受動性、能動性、または両方の組合せのものであってよく、データ・コレクタ830は、それに応じて、選択された手法に従って通信するように適合される。
RFタグ技術に基づく回路880の受動実施形態では、データ・コレクタ830は、その制御装置が回路890によって提供される様々な形式の感知情報を操作し、記憶するように構成されていることを除いて、質問器30と同様に構成される。別の実施形態では、データ・コレクタ830は、能動送信機/受信機形式の回路880と通信するように、標準の能動送信機/受信機形式であってよい。他の実施形態では、データ・コレクタ830およびデバイス810が、データ交換を容易にするようにハードワイヤード・インターフェースによって結合される。
一般にシステム300、400、500、620、720、および820を参照すると、他の実施形態では、害虫駆除デバイス310、410、510、610、710、または810が、システム20に関連して説明したように、1つまたは複数の餌部材132を含むことができる。さらに、害虫駆除デバイス310、410、510、610、710、および810の任意のものを、地下配置、地表配置、地上配置用に構成することができる。別の実施形態によれば、害虫駆除デバイスは、害虫駆除デバイス310、410、510、610、710、または810の2つ以上の感知技法を組み合わせるように適合される。
別法として、または追加として、害虫駆除デバイス310、410、510、610、710、または810を、殺虫剤送達デバイスに完全に、または部分的に交換するように構成することができる。この交換は、システム20に関連して説明したように、殺虫剤送達構成内に組み込むために害虫監視構成から無線通信モジュール回路を取り外すことを含むことができる。一構成では、害虫駆除デバイス310、410、510、610、710、または810の任意のものを、同時に、害虫活動を監視し、かつ殺虫剤を送達するように構成することができる。別法として、または追加として、これらの害虫駆除デバイスは、所与の度合の害虫摂取または移動が検出された後に殺虫剤を送達するように構成される。この構成では、監視データのプロセッサ評価に従って当該のプロセッサによって、かつ/または通信回路を介して受信された外部コマンドによって送達を自動的にトリガすることができる。
図23の流れ図は、本発明の別の実施形態の手順920を示す。プロセス920の段階922では、1つまたは複数のデバイス110、310、410、510、610、710、および/または810からデータが収集される。段階924では、集められたデータが、環境状態および/または位置に関して解析される。次に、段階926で、この解析から害虫挙動が予測される。段階926の予測に従って、段階928で、1つまたは複数の追加のデバイスの設置を含む場合がある処置が取られる。
次に、段階932でループ930に入る。段階932で、デバイスからのデータ収集が続けられ、害虫挙動予測は段階934で洗練される。次いで、手順920を継続するかどうかをテストする条件936に制御が流れる。手順920が継続される場合、ループ930が段階932に戻る。条件936のテストにより手順920を終了することになった場合、手順は停止する。
追加として、または別法として段階928に関連して実施することができる他の処置の例には、所与の領域内での対象の害虫の広がりをより良く求めるために害虫挙動パターンを適用することが含まれる。したがって、この予測に基いて警告を提供することができる。また、害虫駆除システムの公告および販売は、手順920に基いて、より利益を得やすい場所をターゲットにすることができる。さらに、本発明の1つまたは複数の実施形態による害虫駆除サービスに対する需要が季節により変動するかどうかを求めるためにこの情報を評価することもできる。機器や人員など害虫駆除資源の割振りは、それに従って調節することができる。さらに、害虫駆除デバイスの配置効率を高めることができる。
他の代替実施形態では、当業者に想定される様々な他のシステム組合せで、デバイス110、310、410、510、610、710、および810と、対応する質問器と、データ収集ユニットと、データ・コレクタとを使用することができる。質問器30はハンドヘルド型で示されているが、他の実施形態では、質問器を、異なる形態にすることができ、ビークルによって搬送することができ、または概して永久的な位置に設置することができる。実際、データ収集ユニットを利用して、害虫駆除デバイスから情報に直接問い合わせる/情報を受信することができる。また、デバイス110、310、410、510、610、710、および810用の餌を、シロアリに適した食用可能な形で提供することができるが、別のタイプの害虫、昆虫、または非昆虫を駆除するために選択される餌の種類を選択することもでき、デバイス・ハウジングおよび他の特徴を別のタイプの害虫の監視および根絶に適するように調節することができる。さらに、デバイス110、310、410、510、610、710、および810用の餌は、害虫によってほとんど摂取されず、ターゲットの害虫種を引き付けるように選択された材料であってもよい。一代替形態では、1つまたは複数の害虫駆除デバイスが、ターゲット害虫によって移動または変化される非食料材料を含む。限定を加えない例として、このタイプの材料を使用して、摂取可能餌部材と共に、またはそれを伴わずに摂取不可能感知部材基板を形成することもできる。さらなる代替形態では、本発明による1つまたは複数の害虫駆除デバイスは、ハウジング170(およびそれに対応するキャップ180)などのハウジングがない。その代わりに、この実施形態では、ハウジング内容物を直接、地中に、もしくは監視すべき建造物の部材上に配置することができ、または当業者に想定される別の構成で構成することができる。また、別法として、感知部材の餌摂取または移動によって、開いた回路を生じずに電気経路を閉じるように導体を動かすように本発明の任意の害虫駆除デバイスを構成することができる。
別法として、または追加として、無線通信技法に基づく害虫駆除デバイスが、質問器、データ収集ユニット、データ・コレクタ、または当業者に想定される他のデバイスへのハードワイヤード通信接続を含むことができる。ハードワイヤード通信は、無線通信が局所状態によって妨げられたとき、または他の理由によりハードワイヤード接続が望まれるときに、診断目的で無線通信の代替として使用することができる。さらに、プロセス220および手順920は、本発明の精神から逸脱することなく、当業者に想定される他のプロセスに様々な段階、操作、および条件を順序付けし直し、変更し、再構成し、代用し、削除し、複製し、組み合わせ、または追加した状態で実施することもできる。
本発明の別の実施形態は、1つまたは複数の害虫によって少なくとも部分的に摂取または移動されるように構成されたセンサと、センサの摂取または移動に応答する回路とを含み、第1の非ゼロの摂取または移動の度合を表す第1の信号と、第2の非ゼロの摂取または移動の度合を表す第2の信号とを提供する。一形態では、センサのこの摂取または移動が、それに応じて変化する電気および/または磁気特性に応答する回路によって検出される。別の形態では、摂取または移動が、1種または複数種の害虫によって部材から磁気材料が除去されるのに応答して変化する磁場を提供するために磁気材料を含む害虫感知または監視部材以外のものを有する回路によって検出される。この形態は、摂取または移動される際のセンサの電気的特徴の対応する変化の検出に基づく場合がある。
本発明のさらなる実施形態では、害虫駆除デバイスが、1種または複数種の害虫によって摂取または移動されるように構成されたいくつかの電気的に結合された感知要素を備える回路を含む。感知要素はそれぞれ、いくつかの電気抵抗性経路の異なる1つに対応する。回路は、害虫摂取または移動の度合を表す情報を提供するように、1つまたは複数の感知要素の変化に応答する。
本発明のさらなる実施形態では、感知デバイスは、部材に関して配設された電極を含む回路内に、1種または複数種の害虫によって摂取または移動されるように操作可能な部材を含む。電極の電気容量は、部材の摂取または移動中に変えられ、回路は、この変化に応答して、部材の害虫摂取または移動の度合を表す出力を提供する。
別の実施形態は、1種または複数種の害虫によって少なくとも部分的に摂取または移動されるように構成されたセンサを備える回路を含む害虫駆除デバイスを操作すること、センサの第1の部分の分離に応答する回路を用いて第1の非ゼロの摂取または移動の度合を確立すること、および第1の部分の分離後にセンサの第2の部分の分離に応答する回路を用いて第2の非ゼロの摂取または移動の度合を求めることを含む。
本発明のさらなる実施形態は、磁気材料構成要素を備える害虫食用餌を有する害虫駆除デバイスを含む。この構成要素は磁場を提供する。磁場は、害虫食用餌部材の摂取に応答して変化する。デバイスはさらに、磁場が変化するときに磁場に対応する監視信号を発生するように動作可能な監視回路を含む。
さらなる実施形態では、害虫駆除デバイスが、環境センサと、センサによって検出される環境特徴および餌のステータスに対応する情報を通信するように動作可能な回路とでパッケージされた害虫餌を含む。
さらなる実施形態は、1種または複数種の害虫によって摂取または移動されるように操作可能な部材と、部材によって担持される要素を含む回路とを含む。回路は、要素に電位を印加し、要素は、部材の摂取または移動の度合によって操作可能に変化される。要素は導電非金属材料からなる。
別の実施形態では、害虫駆除デバイスが、1種または複数種の害虫によって摂取または移動される部材と、部材によって担持される要素を含む回路とを含む。回路は、要素を介する電気経路を画定し、要素は、部材の摂取または移動の度合によって変化する。要素は、少なくとも0.001Ωcmの体積抵抗率を有する材料から構成される。
別の実施形態のシステムは、いくつかの害虫駆除デバイスを含む。これらのデバイスはそれぞれ、当該の要素を介する電流搬送経路を画定する材料からなる少なくとも1つの要素を有する回路を含む。この材料は炭素を含む。
本発明の別の実施形態は、センサに電気的に接続された無線通信回路を含む害虫駆除デバイスを設置すること、害虫駆除デバイスを用いて1種または複数種の害虫の存在を検出すること、およびこの検出に応答して害虫駆除デバイスを再構成することを含む。この再構成は、無線通信回路を用いて害虫駆除デバイス内に殺虫剤餌部材を導入すること、および無線通信回路の位置を調節することを含む。
別の実施形態では、害虫駆除システムが、ハウジングと、監視餌部材と、センサと、無線通信回路と、殺虫剤餌部材とを含む。監視餌部材と、センサと、無線通信とを、1種または複数種の害虫を検出するためにハウジング内に位置決めされる第1のアセンブリ内で構成することができる。あるいは、殺虫剤餌部材と無線通信回路を、第1のアセンブリとは異なる第2のアセンブリ内で構成することができ、第2のアセンブリは、第1のアセンブリによって害虫を検出した後に、第1のアセンブリの代わりにハウジング内に位置決めされる。
さらなる実施形態では、デバイスが、ハウジングと、ハウジングに関連する電気回路と、感知部材とを含む。感知部材は、ハウジングに係合し、炭素含有インクからなる導体を含む。感知部材を回路に結合するために接続部材を含むこともできる。この接続部材は、導電弾性材料から構成することができる。あるいは、監視餌材料および/または殺虫剤餌材料を、同じアセンブリの一部にすることができる。
別の実施形態では、害虫駆除デバイスが、1つまたは複数の弾性接続部材を用いて1つまたは複数の感知要素に結合された回路を含む。1つまたは複数の弾性接続部材は、シリコンゴムなどの炭素含有合成化合物から構成することができる。
本明細書で引用した全ての文献、特許、および特許出願を、個々の文献、特許、または特許出願がそれぞれ具体的かつ個別に示されて参照により組み込まれており、別段に定めていない限り完全に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込む。さらに、本明細書で記述した任意の理論、提案された動作機構、または知見は、本発明の理解をさらに高めるようなものであり、そのような理論、提案された動作機構、または知見に本発明を何らかの形で制限するものではない。本発明を、図面および前述の説明に詳細に例示し、説明してきたが、それらは例示的なものであり、特徴を限定するものではないとみなすべきであり、選択した実施形態のみを示して説明しており、頭記の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神に入る全ての変更、等価形態、および修正形態が保護されるよう望まれることを理解されたい。
第1のタイプの害虫駆除デバイスのいくつかを含む本発明による第1のタイプの害虫駆除システムの図である。
操作中の図1のシステムの選択された要素の図である。
第1のタイプの害虫駆除デバイスの害虫監視アセンブリの分解部分断面図である。
図3の視平面に垂直な視平面に沿った図3の害虫監視アセンブリの分解部分断面図である。
図3および4に示される害虫監視アセンブリの通信回路サブアセンブリの一部の部分上面図である。
図3の害虫監視アセンブリを有する第1のタイプの害虫駆除デバイスの分解組立図である。
図3の害虫監視アセンブリの代わりに殺虫剤送達アセンブリを有する第1のタイプの害虫駆除デバイスの分解組立図である。
図1のシステムの選択された回路の概略図である。
図3の害虫監視アセンブリに関する回路の概略図である。
図1のシステムを用いて行うことができる本発明のプロセスの一例の流れ図である。
第2のタイプの害虫駆除デバイスを含む本発明による第2のタイプの害虫駆除システムの図である。
第2のタイプの害虫駆除デバイスの分解部分組立図である。
第2のタイプの害虫駆除デバイスの組み立てられたセンサの端面図である。
第3のタイプの害虫駆除デバイスを含む本発明による第3のタイプの害虫駆除システムの図である。
第3のタイプの害虫駆除デバイスに関するセンサの部分切欠図である。
図15に示される断面線16−16に沿って取られた第3のタイプの害虫駆除デバイスに関するセンサの断面図である。
第4のタイプの害虫駆除デバイスを含む本発明による第4のタイプの害虫駆除システムの図である。
第4のタイプの害虫駆除デバイス用のセンサの部分切欠図である。
図18に示される断面線19−19に沿って取られた第4のタイプの害虫駆除デバイス用のセンサの断面図である。
第2、第3、および第4のタイプの害虫駆除デバイスを含み、さらに第5のタイプの害虫駆除デバイスを含む本発明による第5のタイプの害虫駆除システムの図である。
第6のタイプの害虫駆除デバイスを含む本発明による第6のタイプの害虫駆除システムの図である。
第7のタイプの害虫駆除デバイスを含む本発明による第7のタイプの害虫駆除システムの図である。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、または第7のシステムの1つまたは複数を用いて行うことができる本発明の手順の一例の流れ図である。