JP2006251427A - 光電気発振器及び光電気発振方法 - Google Patents

光電気発振器及び光電気発振方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発振周波数の変動を自動的かつ簡便に補正することができる光電気発振器を提供する。
【解決手段】光源から出力された光信号を変調する第1の光変調器(1)と、前記第1の光変調器(1)からの光信号を変調する第2の光変調器(2)と、前記第2の光変調器(2)からの光信号の光路長を変化させる光路長調整器(3,4)と、前記光路長調整器(3,4)からの光信号を受光して所定周波数の電気信号に変換する光検出器(5)と、前記光検出器(5)からの所定周波数の電気信号を変調信号として前記第1の光変調器(1)の電極及び前記第2の光変調器(2)の電極に入力する導線(6)とを具備し、前記光路長調整器(3,4)は、前記光検出器(5)からの電気信号を前記所定周波数に調整するように、前記第1の光変調器(1)からの光信号又は前記第2の光変調器(2)からの光信号の周波数に応じて、前記光路長を変化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光電気発振器及び光電気発振方法に関する。
光電気発振器とは、光信号が入力されることにより、所定周波数の光信号や電気信号を発振するデバイスである。
図4は、従来の光電気発振器の概略構成図である。図4に示すように、従来の光電気発振器(30)は、例えば、光源から出力された光信号を変調する光変調器(32)と、光変調器(32)からのサイドバンド成分を有する光信号を受光して所定周波数の電気信号に変換する光検出器(例えば、フォトダイオード)(35)と、光検出器(35)からの電気信号を増幅する増幅器(37)と、増幅された電気信号を光変調器(32)の電極に正帰還する導線(36)とからなり、十分なループ利得を得ることにより発振するようになっている。
光電気発振器(30)は、光検出器からの所定周波数の電気信号を変調信号として光変調器の電極に正帰還することにより、光変調器において自走発振動作で変調サイドバンド成分を生成させることができるため、外部発振器が不要となる利点がある。
しかしながら、従来の光電気発振器には連続使用により精度が低下するという問題がある。例えば、デバイスが発生する熱などにより、ループ長が変動してしまう結果、電気信号の周波数が変動してしまうという問題があった。この周波数の変動は、光変調器の自走発振動作を不安定にしてしまう。
このため、従来の光電気発振器では、光検出器から出力される電気信号を解析し、電気信号の周波数変動を補正してから光変調器にフィードバックすることにより、周波数の変動による光変調器の不安定な動作を解消していた。すなわち、従来の光電気発振器では、周波数の変動を抑制するために、別途、電気信号の解析装置が必要となったりするなど、装置が複雑化してしまうという問題があった。
本発明は、上記状況に鑑みてなされたものであり、ファイバブラッググレーティング(FBG)などの光フィルタを用いることにより、発振周波数の変動を自動的かつ簡便に補正することができる光電気発振器を提供することを目的とする。
本発明は、基本的には、光電気発振器の発振周波数を安定化するにあたり、熱などの外乱により光信号が導波する光路長に変化が生じ、この変化を自動かつ簡便に解消することで、効果的に発振周波数を安定化することができるという知見に基づくものである。
<光電気発振器の発明>
上記課題を解決する本発明に係る光電気発振器は、
光源から出力された光信号を変調する第1の光変調器(1)と、
前記第1の光変調器(1)からの光信号を変調する第2の光変調器(2)と、
前記第2の光変調器(2)からの光信号の光路長を変化させる光路長調整器(3,4)と、
前記光路長調整器(3,4)からの光信号を受光して所定周波数の電気信号に変換する光検出器(5)と、
前記光検出器(5)からの所定周波数の電気信号を変調信号として前記第1の光変調器(1)の電極及び前記第2の光変調器(2)の電極に入力する導線(6)とを具備し、
前記光路長調整器(3,4)は、前記光検出器(5)からの電気信号を前記所定周波数に調整するように、前記第1の光変調器(1)からの光信号又は前記第2の光変調器(2)からの光信号の周波数に応じて、前記光路長を変化させる光電気発振器(10)である。
また、上記課題を解決する本発明に係る他の光電気発振器は、
光源から出力された光信号を変調する光変調器(2)と、
前記光変調器(2)からの光信号の光路長を変化させる光路長調整器(3,4)と、
前記光路長調整器(3,4)からの光信号を受光して所定周波数の電気信号に変換する光検出器(5)と、
前記光検出器(5)からの所定周波数の電気信号を変調信号として前記光変調器(2)の電極に入力する導線(6)とを具備し、
前記光路長調整器(3,4)は、前記光検出器(5)からの電気信号を前記所定周波数に調整するように、前記光変調器(2)からの光信号の周波数に応じて、前記光路長を変化させる光電気発振器である。
ここで、前記光路長調整器は、前記第2の光変調器(又は前記光変調器)からの光信号を、前記光信号の周波数に応じて異なる遅延時間で反射する光フィルタ(4)を具備することが好ましい。
前記光フィルタ(4)は、より好ましくは、チャープドファイバブラッググレーティング(チャープドFBG)である。
また、前記チャープドFBGは、前記第2の光変調器(又は前記光変調器)からの光信号の周波数が高くなるほど光路長が短い位置で反射されるように、長手方向に屈折率周期を変化させたチャープドFBGであることが好ましい。
前記第2の光変調器(又は前記光変調器)からの光信号を前記チャープドFBGに導波すると共に前記チャープドFBGにおいて反射された光信号を前記光検出器に導波するには、光サーキュレータ(3)を用いればよい。
また、前記所定周波数の電気信号を変調信号として前記第2の光変調器(又は前記光変調器)の電極に入力する導線に、当該電気信号の周波数を整数分の一にする装置を具備してもよい。
<光電気発振方法の発明>
上記課題を解決する本発明に係る光電気発振方法は、
光源から出力された光信号を第1の光変調器(1)により変調する工程と、
前記第1の光変調器(1)で変調された光信号を第2の光変調器(2)により変調する工程と、
前記第2の光変調器(2)からの光信号の光路長を変化させる光路長調整工程と、
前記光路長調整工程を経た光信号を光検出器(5)により受光して所定周波数の電気信号に変換する工程と、
前記所定周波数の電気信号を導線(6)により変調信号として前記第1の光変調器(1)の電極及び前記第2の光変調器(2)の電極に入力する工程とを含み、
前記光路長調整工程は、前記電気信号を前記所定周波数に調整するように、前記第1の光変調器(1)からの光信号又は前記第2の光変調器(2)からの光信号の周波数に応じて、前記光路長を変化させる工程である光電気発振方法である。
また、上記課題を解決する本発明に係る他の光電気発振方法は、
光源から出力された光信号を光変調器(2)により変調する工程と、
前記光変調器(2)からの光信号の光路長を変化させる光路長調整工程と、
前記光路長調整工程を経た光信号を光検出器(5)により受光して所定周波数の電気信号に変換する工程と、
前記所定周波数の電気信号を導線(6)により変調信号として前記光変調器(2)の電極に入力する工程とを含み、
前記光路長調整工程は、前記光検出器(5)からの電気信号を前記所定周波数に調整するように、前記光変調器(2)からの光信号の周波数に応じて、前記光路長を変化させる工程である光電気発振方法である。
ここで、前記光路長調整工程は、前記第2の光変調器(又は前記光変調器)からの光信号を、前記光信号の周波数に応じて、光フィルタ(4)において異なる遅延時間で反射させる工程であることが好ましい。
前記光フィルタ(4)は、より好ましくは、チャープドファイバブラッググレーティング(チャープドFBG)である。
また、前記チャープドFBGは、前記第2の光変調器(又は前記光変調器)からの光信号の周波数が高くなるほど光路長が短い位置で反射されるように、長手方向に屈折率周期を変化させたチャープドFBGであることが好ましい。
前記第2の光変調器(又は前記光変調器)からの光信号を前記チャープドFBGに導波すると共に前記チャープドFBGにおいて反射された光信号を前記光検出器に導波するには、光サーキュレータ(3)を用いればよい。
前記所定周波数の電気信号を導線により変調信号として前記第2の光変調器(又は前記光変調器)の電極に入力する際に、当該電気信号の周波数を整数分の一にする工程を含んでもよい。
上述する「異なる遅延時間で反射する」とは、例えば「異なる位置で反射する」ことを意味し、チャープドFBGなどの光フィルタでは異なる位置で反射することにより光路長を変化させる作用がある。一方、異なる位置でなくとも、物理的な位置が同じ位置で反射させて光路長を変化させるような、例えば多層膜、フォトニック結晶などの光フィルタでもよい。
本発明に係る光電気発振器によれば、光信号が導波する光路に光フィルタなどの光路長調整器、例えばファイバブラッググレーティング(FBG)などの素子を用いることにより、発振周波数の変動を自動的かつ簡便に補正することができる。この結果、コンパクトなデバイス構成により効果的に発振周波数を安定化することができる。
また、本発明に係る光電気発振器は、例えば、基準ミリ波・マイクロ波の信号源や、ファイバ無線用の信号源として利用することができるので、安定した基準ミリ波・マイクロ波の発振や安定したファイバ無線が可能となる。
<第1の実施形態>
以下、図面にしたがって、本発明の第1の実施形態を説明する。
<1.光電気発振器>
図1は、第1の実施形態に係る光電気発振器の概略構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る光電気発振器(10)は、光源から出力された光信号を変調する第1の光変調器である光単側波帯変調器(光SSB(Single Slide-Band)変調器)(1)と、光SSB光変調器(1)からの光信号を変調する第2の光変調器である光変調器(2)と、光変調器(2)からの光信号の光路長を変化させる光路長調整器(3,4)と、光路長調整器(3,4)からの光信号を受光して所定周波数の電気信号に変換する光検出器(5)と、光検出器(5)からの所定周波数の電気信号を変調信号として光SSB変調器(1)の電極及び光変調器(2)の電極に入力する導線(6)とを具備する光電気発振器(10)であって、光路長調整器(3,4)は、光信号の周波数に応じて、光検出器(5)からの電気信号を所定周波数に調整するように光路長を変化させる。
なお、本実施形態に係る光電気発振器において、増幅器(7)や逓倍器(8)は適宜設置すればよい構成素子であって、なくてもよい。
光路長調整器は、光サーキュレータ(3)と、光フィルタの一例であるチャープドFBG(4)により構成され、光サーキュレータ(3)により、光変調器(2)からの光信号をチャープドFBG(4)に導波すると共にチャープドFBG(4)において反射された光信号を光検出器(5)に導波するように構成されている。
導線(6)は、光検出器(5)からの所定周波数の電気信号を変調信号として光SSB変調器(1)の電極に入力する導線(6b)と、光変調器(2)の電極に入力する導線(6a)とからなる。
光検出器(5)から出力される所定周波数の電気信号は、変調信号として光SSB変調器(1)の電極や光変調器(2)の電極に入力される際に、増幅器(7)により増幅して入力される。また、光検出器(5)から出力される所定周波数の電気信号は、変調信号として光SSB変調器(1)の電極に入力される際に、逓倍器(8)により逓倍(n倍)して入力される。
<1.1.光源>
光電気発振器の光源として、公知の光源を採用できる。好ましい光電気発振器の光源は、ダイオード、レーザーダイオードなどである。
また、光源の例としては、擬似ランダム信号を出力するものがある。擬似ランダム信号は、特開平5-45250号公報、特開平7-218353号公報、及び特開2003-50410号公報などに記載されたものを用いることができる。擬似ランダム信号を用いれば、様々な特性を有する信号を発生できる。光源の好ましい別の態様は、周期性を持って配列された光信号を出力するものである。周期性を持って配列された光信号として、パルス信号があげられる。また連続光源であってもよい。
光源から出力される光の波長としては、1200nm〜1900nmが挙げられ、好ましくは1300nm〜1800nm、より好ましくは1400nm〜1700nmや1500nm〜1600nmである。また、光源から出力される光の強度としては、0.1mW以上が挙げられ、好ましくは1mW以上であり、より好ましくは10mW以上である。具体的な光源としては、例えば、アジレント(Agilent)社製HP8166Aや81689Aなどが挙げられる。
<1.2.第1の光変調器>
第1の光変調器として、光信号の周波数をシフトして出力するものに光単側波帯変調器(光SSB(Single Side-Band)変調器)がある。光SSB変調器及びその動作は、たとえば、「川西哲也,井筒雅之,"光SSB変調器を用いた光周波数シフター",信学技報,TECHNICAL REPORT OF IEICE, OCS2002-49, PS2002-33, OFT2002-30(2002-08)」、「日隅ら,Xカットリチウムニオブ光SSB変調器,エレクトロンレター,vol. 37, 515-516 (2001).」などに詳しく報告されている。すなわち、光SSB変調器によれば、所定量周波数がプラスにシフトした上側波帯信号(USB)、及び下側波帯信号(LSB)を得ることができる。
なお、第1の光変調器としては、光SSB変調器(1)に限定されず、例えば光周波数シフトキーイング変調器(光FSK変調器)又は光搬送波抑圧両側波帯変調器(光DSB−SC変調器)などの素子でもよい。光DSB−SC変調器としては、後述する光DSB−SC変調器を用いることができる。
光FSK変調器としては、例えば、第1のサブマッハツェンダー導波路(MZA)と、第2のサブマッハツェンダー導波路(MZB)と、前記MZA及び前記MZBとを含み、光の入力部と、変調された光の出力部とを具備するメインマッハツェンダー導波路(MZC)を具備する変調器である。当該変調器は、例えば、前記MZAを構成する2つのアームにラジオ周波数(RF)信号を入力するための第一のサブMZ電極(電極A)と、前記MZBを構成する2つのアームにラジオ周波数(RF)信号を入力するための第2のサブMZ電極(電極B)と、前記MZCを制御し、入力されるRF信号の電圧値、または位相を制御することにより前記出力部から出力される光の周波数を制御する電極(電極C)とを具備する。
それぞれのマッハツェンダー導波路は、例えば、略六角形状の導波路(これが2つのアームを構成する)を具備し、並列する2つの位相変調器を具備するようにして構成される。
通常、マッハツェンダー導波路や電極は基板上に設けられる。基板及び各導波路は、光を伝播することができるものであれば、特に限定されない。例えば、LN基板上に、Ti拡散のニオブ酸リチウム導波路を形成しても良いし、シリコン(Si)基板上に二酸化シリコン(SiO2)導波路を形成しても良い。また、InPやGaAs基板上にInGaP、GaAlAs導波路を形成した光半導体導波路を用いても良い。基板として、XカットZ軸伝搬となるように切り出されたニオブ酸リチウム(LiNbO3:LN)が好ましい。これは大きな電気光学効果を利用できるため低電力駆動が可能であり、かつ優れた応答速度が得られるためである。この基板のXカット面(YZ面)の表面に光導波路が形成され、導波光はZ軸(光学軸)に沿って伝搬することとなる。Xカット以外のニオブ酸リチウム基板を用いても良い。また、基板として、電気光学効果を有する三方晶系、六方晶系といった一軸性結晶、又は結晶の点群がC3V、C3、D3、C3h、D3hである材料を用いることができる。これらの材料は、電界の印加によって屈折率変化が伝搬光のモードによって異符号となるような屈折率調整機能を有する。具体例としては、ニオブ酸リチウムの他に、タンタル酸リチウム(LiTaO3:LT)、β−Ba24(略称BBO)、LiIO3等を用いることができる。
基板の大きさは、所定の導波路を形成できる大きさであれば、特に限定されない。各導波路の幅、長さ、及び深さも本発明のモジュールがその機能を発揮しうる程度のものであれば特に限定されない。各導波路の幅としては、たとえば1〜20マイクロメートル程度、好ましくは5〜10マイクロメートル程度があげられる。また、導波路の深さ(厚さ)として、10nm〜1マイクロメートルがあげられ、好ましくは50nm〜200nmである。
電極A、電極B、電極Cとしては、たとえば金、白金などによって構成される。これらの電極の幅としては、1μm〜10μmが挙げられ、具体的には5μmが挙げられる。これらの電極の長さとしては、変調信号の波長の0.1倍〜0.9倍が挙げられ、0.18〜0.22倍、又は0.67倍〜0.70倍が挙げられ、より好ましくは、変調信号の共振点より20〜25%短いものである。このような長さとすることで、スタブ電極との合成インピーダンスが適度な領域に留まるからである。より具体的なこれらの電極の長さとしては、3250μmがあげられる。
電極A、電極Bとしては、進行波型電極または共振型電極が挙げられ、好ましくは共振型電極である。共振型光電極(共振型光変調器)は、変調信号の共振を用いて変調を行う電極である。共振型電極としては公知のものを採用でき、例えば特開2002-268025号公報、「川西哲也,及川哲,井筒雅之,"平面構造共振型光変調器",信学技報,TECHNICAL REPORT OF IEICE,IQE2001-3(2001-05)」に記載のものを採用できる。
進行波型電極(進行波型光変調器)は,光波と電気信号を同方向に導波させ導波している間に光を変調する電極(変調器)である(例えば、西原浩,春名正光,栖原敏明著,「光集積回路」(改訂増補版)オーム社,119頁〜120頁)。進行波型電極は公知のものを採用でき、例えば、特開平11−295674号公報、特開平11−295674号公報、特開2002−169133号公報、特開2002-40381号公報、特開2000-267056号公報、特開2000-471159号公報、特開平10-133159号公報などに開示されたものを用いることができる。進行波型の変調器は、両端の電極から変調信号を入力することで、どちらの向きから入力する光に対しても同じ特性で変調できるので好ましい。
進行波型電極として、好ましくは、いわゆる対称型の接地電極配置(進行波型の信号電極の両側に、少なくとも一対の接地電極が設けられているもの)を採用するものである。このように、信号電極を挟んで接地電極を対称に配置することによって、信号電極から出力される高周波は、信号電極の左右に配置された接地電極に印加されやすくなるので、高周波の基板側への放射を、抑圧できる。
電極Cは、進行波型の電極であることが好ましい。電極Cの切り換え速度が、光FSK変調器のデータ速度になるので、電極Cを進行波型電極とすることで高速の切り換え(USBとLSBとの切換し)が可能となるからである。
光導波路の形成方法としては、チタン拡散法等の内拡散法やプロトン交換法など公知の形成方法を利用できる。すなわち、上記光FSK変調器は、例えば以下のようにして製造できる。まず、ニオブ酸リチウムのウエハー上に、フォトリソグラフィー法によって、チタンをパターニングし、熱拡散法によってチタンを拡散させ、光導波路を形成する。この際の条件は、チタンの厚さを100〜2000オングストロームとし、拡散温度を500〜2000℃とし、拡散時間を10〜40時間とすればよい。基板の主面に、二酸化珪素の絶縁バッファ層(厚さ0.5−2μm)を形成する。次いで、これらの上に厚さ15−30μmの金属メッキからなる電極を形成する。次いでウエハーを切断する。このようして、チタン拡散導波路が形成された光変調器が形成される。
光FSK変調器は、たとえば以下のようにして製造できる。まず基板上に導波路を形成する。導波路は、ニオブ酸リチウム基板表面に、プロトン交換法やチタン熱拡散法を施すことにより設けることができる。例えば、フォトリソグラフィー技術によってLN基板上に数マイクロメートル程度のTi金属のストライプを、LN基板上に列をなした状態で作製する。その後、LN基板を1000℃近辺の高温にさらしてTi金属を当該基板内部に拡散させる。このようにすれば、LN基板上に導波路を形成できる。
また、電極は上記と同様にして製造できる。例えば、電極を形成するため、光導波路の形成と同様にフォトリソグラフィー技術によって、同一幅で形成した多数の導波路の両脇に対して電極間ギャップが1マイクロメートル〜50マイクロメートル程度になるように形成することができる。
なお、シリコン基板を用いる場合は、たとえば以下のようにして製造できる。シリコン(Si)基板上に火炎堆積法によって二酸化シリコン(SiO2)を主成分とする下部クラッド層を堆積し、次に、二酸化ゲルマニウム(GeO2)をドーパントとして添加した二酸化シリコン(SiO2)を主成分とするコア層を堆積する。その後、電気炉で透明ガラス化する。次に、エッチングして光導波路部分を作製し、再び二酸化シリコン(SiO2)を主成分とする上部クラッド層を堆積する。そして、薄膜ヒータ型熱光学強度変調器及び薄膜ヒータ型熱光学位相変調器を上部クラッド層に形成する。
<1.3.第2の光変調器>
光変調器は、光の周波数、光の強度、及び光の位相のうち少なくともひとつに変調を加えるための装置である。このような光変調器として、周波数変調器、強度変調器、及び位相変調器があげられる。本実施形態では、第2の光変調器である光変調器(2)として、強度変調器(IM)を適用しているが、光変調器としてはIMに限定されるものではない。第1の光変調器で例示した光変調器は、第2の光変調器として用いることができる。また、光変調器には、共振型の変調器と、進行波型の変調器とがあり、どちらの変調器を用いてもよい。
強度変調器としては、たとえば光搬送波抑圧両側波帯(DSB−SC)変調器があげられる。強度変調器は、導波路を伝播する光信号の強度(振幅)を制御するための装置である。強度変調器として、周知の可変光減衰器(VOA)を用いることができる。強度変調器として、LNを用いたVOA素子を用いても良い(例えば、特開平10-142569号公報参照)。光DSB−SC変調器の具体的な構成として、例えば、導波路上に形成された金属薄膜ヒータを熱源としてマッハツェンダー導波路の一方のアーム導波路に熱光学効果によって屈折率変化を生じさせ、干渉計の出力強度を調整するものがあげられる(例えば、特開2000-352699号公報参照)。光DSB−SC変調器として、信号源と、信号源から出力される信号の位相を調整する位相調整器とを具備し、マッハツェンダー導波路の両アームに印加される電気信号の位相が例えば180度異なるように調整されるものがあげられる。両アームに印加される電気信号の位相が180度異なるので、光DSB−SC信号を出力できる。
本発明において、基本的に強度変調器は、その変調信号の変調周波数をその入力信号の中心周波数をf0、変調周波数をfmとすると、その出力信号は、主にf0±fm(f0+fmとf0−fm)である。このような周波数を有する出力信号を出力するもののうち、特にf0成分が抑圧されるものを出力するものを光DSB−SC変調器とよぶ。すなわち、光DSB−SC変調器は、両側波帯の光信号が出力され、キャリア信号の周波数成分f0は抑圧される。
このような光DSB−SC変調器としては、マッハツェンダー導波路であり、より好ましくはプッシュプル型マッハツェンダー導波路を具備するものがあげられ、これは上記の光FSK変調器と同様にして製造できる。マッハツェンダー導波路であれば、光FSK変調器と同一の基板上に設けることができるからである。また、マッハツェンダー導波路であれば、強度変調時の不要な光位相変化(周波数チャープ)を回避することが出来るからである。このようなマッハツェンダー導波路として、公知の光SSB変調器などに用いられたマッハツェンダー導波路を利用できる。
<1.4.光サーキュレータ、光フィルタ>
本実施形態では、光サーキュレータ(3)及びチャープドFBG(4)により光路長調整器を構成している。光サーキュレータ(3)は、光変調器(2)からの光信号を光フィルタ(4)に導波すると共にチャープドFBG(4)において反射された光信号を光検出器(5)に導波するものである。したがって、このような光信号の導波動作を行うものであれば、光サーキュレータに限定されない。
光フィルタの一例であるチャープドFBG(4)は、光サーキュレータ(3)から入射された光変調器(2)からの光信号を内部で反射して再び光サーキュレータ(3)に出射するものであるが、この際に、光信号の周波数に応じて内部で反射する位置が異なるように設計されている。例えば、光変調器(2)からの光信号の周波数が高くなるほど光路長が短い位置(光サーキュレータ(3)に近い位置)で反射されるように、長手方向に屈折率周期を変化させたチャープドFBGなどが好ましい。
具体的な光ファイバグレーティングとして、特開平9-005544号公報に記載された「コアとクラッドとの屈折率差を0.015〜0.03にし,前記コアの径を4μm〜6μmにしたステップ型プロファイルの光ファイバに形成した光ファイバグレーティングであって、前記コア部分において紫外レーザ光によって長さ方向に屈折率を周期的に変化させ、さらに、その周期自体が長さ方向に変化するようにしたことを特徴とする光ファイバグレーティング」、特開平10-288715号公報に記載された「偏波面保存ファイバにグレーティング部を形成したことを特徴とする2波長阻止型光ファイバグレーティング」、特開平11-119041号公報に記載された「石英系の光ファイバの長手方向の所定範囲における少なくともコア領域を含む一定領域に長周期屈折率変調が形成された光ファイバグレーティングであって、前記一定領域にGeO2およびF元素が共に添加されている、ことを特徴とする光ファイバグレーティング」、特開2000-249851号公報に記載された「光ファイバの長さ方向に、コアの屈折率の周期的な変化を形成してなる長周期光ファイバグレーティングにおいて、コアの屈折率の周期的な変化の周期に位相シフトが導入されていることを特徴とする長周期光ファイバグレーティング」、特開2002-243957号公報に記載された「光ファイバのコアに、その長さ方向にそって20〜80μmのグレーティングピッチで摂動を形成した放射型のグレーティング部を備えていることを特徴とする光ファイバグレーティング」、特開2003-050322号公報に記載された「光ファイバの長手方向にそって周期的に屈折率変化を持たせて回折格子を形成し、この回折格子の格子ベクトルが光ファイバの長手方向に対して傾斜角度を持つようにしてファイバグレーティング部が形成されたスラント型短周期光ファイバグレーティングにおいて、クラッドの最外郭直径を125μmより大きくすることにより、透過スペクトルのリップルの発生を抑制したことを特徴とするスラント型短周期光ファイバグレーティング」などがあげられる。
なお、光ファイバグレーティングは、PLC(プレナー光波回路)上に設けられてもよい。このような光ファイバグレーティングは、たとえば、光導波路と光導波路に光学的に結合された多点位相シフト構造を具備するものがあげられる。より具体的には、平面光導波路と、当該平面光導波路に設けられた複数の均一ピッチブラッグ回折格子とを具備するプレナー構造多点位相シフト・グレーティングがあげられる。
本実施形態において、光フィルタの一例として用いたチャープドFBGは、内部における異なる位置で光信号を反射することにより光路長を変化させる作用がある。一方、異なる位置でなくとも、物理的な位置が同じ位置で反射させて光路長を変化させるような、例えば多層膜、フォトニック結晶などの光フィルタでもよい。したがって、光フィルタ一般の機能としては、周波数に応じて異なる遅延時間で反射する光フィルタであればよい。
<1.5.光検出器>
光検出器は、光変調器(2)からの出力光を検出し、電気信号に変換するための手段である。光検出器として、公知のものを採用できる。光検出器として、例えばフォトダイオードを含むデバイスを採用できる。光検出器は、例えば、光信号を検出し、電気信号に変換するものがあげられる。光検出器によって、光信号の強度、周波数などを検出できる。光検出器として、たとえば「米津宏雄著”光通信素子工学”−発光・受光素子−,工学図書株式会社,第6版,平成12年発行」に記載されているものを適宜採用できる。
<1.6.分周器>
なお、第2の光変調器(2)の変調電極に接続される導線(6a)に周波数を整数分の一にする装置を設けることも可能である。この装置として、例えば、分周器が挙げられる。
分周器として、トグルフリップフロップ(T−FF)を用いたものがあげられる。T−FFとして、マスタースレーブ(MS)T−FFや、ダイナミックT−FFがあげられる。具体的には、ダイナミックT−FF、バッファ、MST−FF、バッファ、MST−FF、ダイナミックT−FF、MST−FF、及びドライバをこの順に連結した分周器(NTT製90GHzInPHBTダイナミック分周器)があげられる。この分周器では、40Gbit/sを超える高速な光通信システムにおいて、受信信号から抽出されるクロック信号を用いて低速なクロック信号を生成することができる。また、CMOSフリップフロップにより構成される分周器(例えば、特許第3477844号の図3及び図4)を用いても良い。この分周器は、3個のDフリップフロップをカスケード接続したものである。そして、各Dフリップフロップは複数のインバータにより構成される。より具体的には、インバータによりCMOSのPチャネルトランジスタとNチャネルトランジスタをプッシュプル接続して構成される。
別の分周器として、特許第3435751号公報の図6に示されるように、設定値M(M=2など)のカウンタと、カウンタの入力信号と、カウンタの出力信号とが入力されるアンド回路とを含むものがあげられる。カウンタは、入力信号をカウントし、M周期毎に1周期間の出力をLow出力とする。そして、アンド回路は、入力信号とカウンタの出力信号との論理和を取った信号を出力するので、アンド回路からの出力はM周期毎に1周期分のパルスが除去される。このようにして、たとえばM=2の場合、2周期毎に1周期分のパルスが取り除かれるので、信号の周期が2倍となり、入力信号の周波数が半分となった信号が出力されることとなる。
別の分周器として、特許第3585114号公報の図5及び図6に示されるように、分周器集積回路を用いたものがあげられる。この分周器は、分周器を構成する分周器集積回路1に端子SW1および端子SW2を有し、端子SW1および端子SW2に印加する制御信号のHレベル、Lレベルに基づいて、分周比を1/2、1/4、1/8に切り換えることができる。この分周器集積回路1の一つに例えば、モトローラ社製のMC12093があげられている。また、この分周器は、端子SB(スタンバイモードのための端子)、端子IN(入力端子)、端子INバー、端子Vcc(電源端子)、端子GND(アース端子)、端子OUT(出力端子)を具備する。そして、端子INには、結合コンデンサを介して入力信号が入力される。また、端子INバーは結合コンデンサを介して接地されている。そして、端子SW1および端子SW2に印加する制御信号レベルがともにHレベルであるときに、分周比が1/2となるように設定されている。
<2.光電気発振器の動作原理>
次に、本実施形態に係る光電気発振器の動作原理について説明する。図2は、第1の実施形態に係る光電気発振器を導波する光信号の状態を示す概念図であり、周波数f0の入力信号光が光SSB変調器により周波数f0+nfmの光信号に変調され、更にこの光信号が光変調器により周波数f0+(n±1)fmのサイドバンド成分を有する光信号に変調された状態を示す。
まず、光源から出力された周波数f0の光信号が、光SSB変調器(1)に入射されると、周波数f0+nfmの光信号に変調されて出力される。これは、後述するように逓倍器(8)からの変調信号(周波数nfm)により光SSB変調器(1)が変調動作をしているためである。
周波数f0+nfmの光信号は、光変調器(2)に入力されることにより、周波数f0+(n±1)fmのサイドバンド成分を有する光信号(周波数f0+(n±1)fmのサイドバンド成分と周波数f0+nfmの元光信号)に変調される。これは、後述するように光検出器(5)からの変調信号(周波数fm)により光変調器(2)が変調動作をしているためである。
周波数f0+(n±1)fmのサイドバンド成分を有する光信号は、光サーキュレータ(3)によりチャープドFBG(4)に導波され、チャープドFBG(4)の内部において光信号の周波数に応じて異なる反射位置で反射された後、光サーキュレータ(3)を介して光検出器(5)に出力される。
光検出器(5)では、入力される光信号を電気信号に変換して出力する。この際に、周波数f0+(n±1)fmのサイドバンド成分に対応して生成する周波数fmの電気信号は、変調信号として、増幅器7や逓倍器8を介して光SSB変調器(1)の変調電極や光変調器(2)の変調電極に入力される。
より詳細には、周波数fmの変調信号は増幅器(7)により増幅された後、導線(6a)により光変調器(2)の変調電極に入力されて光変調器(2)の変調動作に用いられる。また、周波数fmの変調信号は増幅器(7)により増幅された後、更に逓倍器(8)により逓倍されて(n倍されて)周波数nfmの変調信号となって、導線(6b)により光SSB変調器(1)の変調電極に入力されて光SSB変調器(1)の変調動作に用いられる。
このような光電気発振器の動作を基本として、光変調器の効率が十分高い、増幅器の増幅度が大きい、入力光パワーが大きいなどの自走発振動作の条件が整っているときに、ノイズなど外乱をきっかけにして発振が開始する。なお、光電気発振器における電気回路部分、光部分のどこかに外部から信号を供給して、その信号に同期した発振をさせることも可能である。
このように、光検出器(5)から出力された電気信号が、逓倍器(8)を介して光SSB変調器(1)へ入力される形態は、本発明の好ましい実施態様である。なぜなら、光変調器(2)でのサイドバンド領域(入力信号の周波数f0よりもfmずれる領域)よりも光SSB変調器(1)における周波数変調が大きいことが好ましいので、逓倍器(8)によれば、周波数fmがn倍シフトされた周波数nfmの変調信号を光SSB変調器(1)に入力することができるからである。
本実施形態に係る光電気発振器では、チャープドFBG(4)に導波された光変調器(2)からの光信号がチャープドFBG(4)の内部において光信号の周波数に応じて異なる反射位置で反射される。この結果、光電気発振器を安定して動作させる際の変調周波数fm(光検出器5からの発振周波数)がずれた場合であっても、チャープドFBG(4)において光路長を調整して、変調周波数を自動的かつ簡便に補正することができる。
例えば、光電気発振器のループ長が発熱などの外乱により増大した場合には、光検出器(5)からの発振周波数が高くなって、光変調器(1,2)に入力される変調周波数が高くなる結果、光変調器(2)から出力される光信号の周波数が高くなってしまう。しかしながら、本実施形態では、チャープドFBG(4)において、光信号の周波数が高くなるほど光路長が短い位置(光サーキュレータ(3)に近い位置)で反射されるように設計されているので、ループ長を減少させて発振周波数を低くなるように補正することができる。
一方、光電気発振器のループ長が減少した場合には、上記作用とは逆に、光検出器(5)からの発振周波数が低くなって、光変調器(1,2)に入力される変調周波数が低くなる結果、光変調器(2)から出力される光信号の周波数が低くなってしまう。しかしながら、本実施形態では、チャープドFBG(4)において光路長が比較的長い位置(光サーキュレータ(3)に遠い位置)で反射されるように設計されているので、ループ長を増大させて発振周波数を高くなるように補正することができる。
なお、本実施形態に係る光電気発振器では、光SSB変調器(1)でUSB(周波数が高くなる方向にシフトした変調光信号)を発生させて、チャープドFBG(4)において群遅延を増大させているが、光SSB変調器(1)でLSB(周波数が低くなる方向にシフトした変調光信号)を発生させて、チャープドFBG(4)において群遅延を減少させた動作でもよい。
<第2の実施形態>
図3は、第2の実施形態に係る光電気発振器の概略構成図である。なお、図3において、第1の実施形態に係る光電気発振器で用いた構成素子と同一の構成素子については同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図3に示すように、本実施形態に係る光電気発振器(20)は、光源から出力された光信号を変調する光変調器(2)と、光変調器(2)からの光信号の光路長を変化させる光路長調整器(3,4)と、光路長調整器(3,4)からの光信号を受光して所定周波数の電気信号に変換する光検出器(5)と、光検出器(5)からの所定周波数の電気信号を変調信号として光変調器(2)の電極に入力する導線(6)とを具備し、光路長調整器(3,4)は、光信号の周波数に応じて、光検出器(5)からの電気信号を所定周波数に調整するように光路長を変化させる光電気発振器(20)である。
本実施形態では、周波数f0の入力信号光は、光変調器(2)に入力されることにより、周波数f0±fmのサイドバンド成分を有する光信号(周波数f0±fmのサイドバンド成分と周波数f0の元光信号)に変調される。この光信号は、光サーキュレータ(3)を介して、チャープドFBG(4)の内部において光信号の周波数に応じて異なる反射位置で反射された後、光検出器(5)に出力される。光検出器(5)では、周波数f0±fmのサイドバンド成分に対応して生成する周波数fmの電気信号は、変調信号として、増幅器7を介して光変調器(2)の変調電極に入力される。
例えば、本発明に係る光電気発振器は、基準ミリ波・マイクロ波の信号源やファイバ無線用の信号源などを用いた光通信や電気通信の分野で利用することができる。
図1は、第1の実施形態に係る光電気発振器の概略構成図である。 図2は、第1の実施形態に係る光電気発振器を導波する光信号の状態を示す概念図であり、周波数f0の入力信号光が光SSB変調器により周波数f0+nfmの光信号に変調され、更にこの光信号が光変調器により周波数f0+(n±1)fmのサイドバンド成分を有する光信号に変調された状態を示す。 図3は、第2の実施形態に係る光電気発振器の概略構成図である。 図4は、従来の光電気発振器の概略構成図である。
符号の説明
1 光SSB変調器
2 光変調器
3 光サーキュレータ
4 チャープドFBG
5 光検出器
6 導線
7 増幅器
8 逓倍器
10 光電気発振器
32 光変調器
35 光検出器
36 導線
37 増幅器
30 光電気発振器

Claims (22)

  1. 光源から出力された光信号を変調する第1の光変調器(1)と、
    前記第1の光変調器(1)からの光信号を変調する第2の光変調器(2)と、
    前記第2の光変調器(2)からの光信号の光路長を変化させる光路長調整器(3,4)と、
    前記光路長調整器(3,4)からの光信号を受光して所定周波数の電気信号に変換する光検出器(5)と、
    前記光検出器(5)からの所定周波数の電気信号を変調信号として前記第1の光変調器(1)の電極及び前記第2の光変調器(2)の電極に入力する導線(6)とを具備し、
    前記光路長調整器(3,4)は、前記光検出器(5)からの電気信号を前記所定周波数に調整するように、前記第1の光変調器(1)からの光信号又は前記第2の光変調器(2)からの光信号の周波数に応じて、前記光路長を変化させる光電気発振器(10)。
  2. 請求項1に記載する光電気発振器において、
    前記光路長調整器は、前記第2の光変調器からの光信号を、前記光信号の周波数に応じて異なる遅延時間で反射する光フィルタ(4)を具備する光電気発振器。
  3. 請求項2に記載する光電気発振器において、
    前記光フィルタ(4)は、チャープドファイバブラッググレーティング(チャープドFBG)である光電気発振器。
  4. 請求項3に記載する光電気発振器において、
    前記チャープドFBGは、前記第2の光変調器からの光信号の周波数が高くなるほど光路長が短い位置で反射されるように、長手方向に屈折率周期を変化させたチャープドFBGである光電気発振器。
  5. 請求項3又は4に記載する光電気発振器において、
    前記第2の光変調器からの光信号を前記チャープドFBGに導波すると共に前記チャープドFBGにおいて反射された光信号を前記光検出器に導波する光サーキュレータ(3)を具備する光電気発振器。
  6. 請求項1に記載する光電気発振器において、
    前記第1の光変調器(1)は、光単側波帯変調器(光SSB変調器)、光周波数シフトキーイング変調器(光FSK変調器)又は光搬送波抑圧両側波帯変調器(光DSB−SC変調器)である光電気発振器。
  7. 請求項1に記載する光電気発振器において、
    前記第2の光変調器(2)は、強度変調器である光電気発振器。
  8. 請求項1に記載する光電気発振器において、
    前記所定周波数の電気信号を変調信号として前記第1の光変調器の電極に入力する導線(6b)に逓倍器(8)が設けられている光電気発振器。
  9. 請求項1に記載する光電気発振器において、
    前記導線(6)に増幅器(7)が設けられている光電気発振器。
  10. 光源から出力された光信号を変調する光変調器(2)と、
    前記光変調器(2)からの光信号の光路長を変化させる光路長調整器(3,4)と、
    前記光路長調整器(3,4)からの光信号を受光して所定周波数の電気信号に変換する光検出器(5)と、
    前記光検出器(5)からの所定周波数の電気信号を変調信号として前記光変調器(2)の電極に入力する導線(6)とを具備し、
    前記光路長調整器(3,4)は、前記光検出器(5)からの電気信号を前記所定周波数に調整するように、前記光変調器(2)からの光信号の周波数に応じて、前記光路長を変化させる光電気発振器(20)。
  11. 請求項1に記載する光電気発振器において、
    前記所定周波数の電気信号を変調信号として前記第2の光変調器(2)の電極に入力する導線(6a)に、当該電気信号の周波数を整数分の一にする装置を具備する光電気発振器。
  12. 光源から出力された光信号を第1の光変調器(1)により変調する工程と、
    前記第1の光変調器(1)で変調された光信号を第2の光変調器(2)により変調する工程と、
    前記第2の光変調器(2)からの光信号の光路長を変化させる光路長調整工程と、
    前記光路長調整工程を経た光信号を光検出器(5)により受光して所定周波数の電気信号に変換する工程と、
    前記所定周波数の電気信号を導線(6)により変調信号として前記第1の光変調器(1)の電極及び前記第2の光変調器(2)の電極に入力する工程とを含み、
    前記光路長調整工程は、前記電気信号を前記所定周波数に調整するように、前記第1の光変調器(1)からの光信号又は前記第2の光変調器(2)からの光信号の周波数に応じて、前記光路長を変化させる工程である光電気発振方法。
  13. 請求項12に記載する光電気発振方法において、
    前記光路長調整工程は、前記第2の光変調器からの光信号を、前記光信号の周波数に応じて、光フィルタ(4)において異なる遅延時間で反射させる工程である光電気発振方法。
  14. 請求項13に記載する光電気発振方法において、
    前記光フィルタ(4)は、チャープドファイバブラッググレーティング(チャープドFBG)である光電気発振方法。
  15. 請求項14に記載する光電気発振方法において、
    前記チャープドFBGは、前記第2の光変調器からの光信号の周波数が高くなるほど光路長が短い位置で反射されるように、長手方向に屈折率周期を変化させたチャープドFBGである光電気発振方法。
  16. 請求項14又は15に記載する光電気発振方法において、
    光サーキュレータ(3)により、前記第2の光変調器からの光信号を前記チャープドFBGに導波すると共に前記チャープドFBGにおいて反射された光信号を前記光検出器に導波する光電気発振方法。
  17. 請求項12に記載する光電気発振方法において、
    前記第1の光変調器(1)は、光単側波帯変調器(光SSB変調器)、光周波数シフトキーイング変調器(光FSK変調器)又は光搬送波抑圧両側波帯変調器(光DSB−SC変調器)である光電気発振方法。
  18. 請求項12に記載する光電気発振方法において、
    前記第2の光変調器(2)は、強度変調器である光電気発振方法。
  19. 請求項12に記載する光電気発振方法において、
    前記所定周波数の電気信号を変調信号として前記第1の光変調器の電極に入力する際に、逓倍器(8)により前記変調信号を逓倍して入力する工程を含む光電気発振方法。
  20. 請求項12に記載する光電気発振方法において、
    前記所定周波数の電気信号を変調信号として前記第1の光変調器の電極及び前記第2の光変調器の電極に入力する際に、増幅器(7)により前記変調信号を増幅して入力する工程を含む光電気発振方法。
  21. 光源から出力された光信号を光変調器(2)により変調する工程と、
    前記光変調器(2)からの光信号の光路長を変化させる光路長調整工程と、
    前記光路長調整工程を経た光信号を光検出器(5)により受光して所定周波数の電気信号に変換する工程と、
    前記所定周波数の電気信号を導線(6a)により変調信号として前記光変調器(2)の電極に入力する工程とを含み、
    前記光路長調整工程は、前記光検出器(5)からの電気信号を前記所定周波数に調整するように、前記光変調器(2)からの光信号の周波数に応じて、前記光路長を変化させる工程である光電気発振方法。
  22. 請求項12に記載する光電気発振方法において、
    前記所定周波数の電気信号を導線(6a)により変調信号として前記第2の光変調器(2)の電極に入力する際に、当該電気信号の周波数を整数分の一にする工程を含む光電気発振方法。

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