JP2006250920A5

JP2006250920A5 -

Info

Publication number: JP2006250920A5
Application number: JP2006015228A
Authority: JP
Filing date: 2006-01-24
Publication date: 2009-03-12
Anticipated expiration: 2026-01-24

Description

しかし、ガスクロマトグラフィーにおいて固定相としてポリ（エチレングリコール）を使用する場合の問題は、ポリ（エチレングリコール）があいにく熱安定性が悪いという性質を持っているということである。ガスクロマトグラフィーに普通に用いられる温度では、ポリ（エチレングリコール）は崩壊し易い。ガスクロマトグラフィーカラム中でポリ（エチレングリコール）の熱劣化から生じる断片は、質量分析法と、フレームイオン化検出法（これらは分析物を検出するのに用いられる主要な方法である）とによって検出される。質量分析法又はフレームイオン化検出法によるポリ（エチレングリコール）固定相の熱分解から生じた断片の検出は、背景雑音を発生させ、それが分析物の検出感度を減少させることとなる。

Claims

重合体からなる固定相を含んでいるクロマトグラフィーカラムであって、その重合体は少なくとも１つのポリ（エチレングリコール）の鎖を含み、その少なくとも１つの鎖は部分的に重水素化されて、少なくとも１つの鎖中の重水素原子の数が、少なくとも１つの鎖中の重水素原子の数と水素原子の数との和に対する百分率として、少なくとも１０％であり、それによって重合体の熱安定性が増大していることを特徴とする、クロマトグラフィーカラム。
前記少なくとも１つの鎖中の重水素原子の数が、少なくとも１つの鎖中の重水素原子の数と水素原子の数との和に対する百分率として、少なくとも５０％であり、さらに好ましくは少なくとも９０％であり、最も好ましくは少なくとも９８％であることを特徴とする、請求項１に記載のカラム。
前記重合体が成分単位、式（１）：

と成分単位、式（３）：

との共重合体であることを特徴とする、請求項１に記載のカラム。
前記重合体が直鎖状ポリ（エチレングリコール）であることを特徴とする、請求項１〜３の何れか１つの項に記載のカラム。
前記重合体が分枝鎖状ポリ（エチレングリコール）又はマルチアーム状ポリ（エチレングリコール）であることを特徴とする、請求項１〜３の何れか１つの項に記載のカラム。
前記重合体が１０００から１，０００，０００の分子量を持っていることを特徴とする、請求項１〜５の何れか１つの項に記載のカラム。
前記カラムがガスクロマトグラフィーカラムであることを特徴とする、請求項１〜６の何れか１つの項に記載のカラム。
前記カラムが壁面に重合体を塗布された開口チューブ状（ＷＣＯＴ）カラムであることを特徴とする、請求項７に記載のカラム。
前記カラムが溶融シリカ製の毛細管を含んでおり、その内部に固定相が付設されていることを特徴とする、請求項１〜８の何れか１つの項に記載のカラム。
前記カラムが金属製の毛細管を含んでおり、その内部に固定相が付設されていることを特徴とする、請求項１〜８の何れか１つの項に記載のカラム。
前記重合体がポリ（エチレングリコール）の橋かけ結合された網状構造であることを特徴とする、請求項１に記載のカラム。
重合体を用いてカラムの固定相を作り、その場合、重合体はポリ（エチレングリコール）の少なくとも１つの鎖を含んでおり、その少なくとも１つの鎖は少なくとも部分的に重水素化されて、その少なくとも１つの鎖中の重水素原子の数が、その少なくとも１つの鎖中の重水素原子の数と水素原子の数との和に対する百分率として、少なくとも１０％であって、それにより重合体の熱安定性が増大していることを特徴とする、クロマトグラフィーカラムの製造方法。
前記少なくとも１つの鎖中の重水素原子の数が、その少なくとも１つの鎖中の重水素原子の数と水素原子の数との和に対する百分率として、少なくとも５０％、さらに好ましくは少なくとも９０％、最も好ましくは少なくとも９８％であることを特徴とする、請求項１２に記載の方法。