JP2006250764A - ガス採取用プローブ装置および可搬型水素炎イオン化式ガス検知器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ガス採取用プローブ装置は、可搬型ガス検知器に接続されて用いられるものであり、各々、大径コイル部およびこれに続く小径コイル部が単一の金属線よりなる2つのスパイラル金属線からなり、各々の大径コイル部が互いに螺合されて結合された、共通のコイル内空間を有する複合大径コイル部と、複合大径コイル部から互いに分岐して伸びる各々の小径コイル部よりなる分岐部とを有する線条保護部材が、複合大径コイル部にガス導入用パイプおよび信号伝達用ケーブルが共に挿通されると共に、各々の分岐部にガス導入用パイプおよび信号伝達用ケーブルが別個に挿通された状態で、設けられている。【選択図】 図1
Description
このような検知方式を利用した水素炎イオン化式ガス検知器としては、種々の構成のものが提案されており(例えば特許文献1参照。)、例えば地中に埋設された導管および供給管からのガス漏洩検査などにおいては、可搬型のものが用いられている。
このようなガス測定方法によれば、例えば先端ノズルを目的とする場所に向けることにより、人が入ることができない場所であっても、サンプルガスを採取することができるので、高い利便性が得られる。
また、本発明の他の目的は、このようなガス採取用プローブ装置が利用され、信頼性の高いガス測定を確実に行うことができると共に、使用上の利便性が高い可搬型水素炎イオン化式ガス検知器を提供することにある。
ガス検知器本体の動作を制御するための指示計部と、この指示計部から伸びるガス吸引ノズルと、このガス吸引ノズルの指向状態を手で操作するための保持部と、一端がガス吸引ノズルに接続されると共に他端がガス検知器本体に接続されるガス導入用パイプと、一端が指示計部に接続されると共に他端がガス検知器本体に接続される信号伝達用ケーブルとを備えてなり、
保持部の内部を挿通して当該保持部の他端から互いに分岐して伸びるガス導入用パイプの他端部および信号伝達ケーブルの他端部には、線条保護部材が設けられており、
線条保護部材は、各々、大径コイル部およびこれに続く小径コイル部が単一の金属線よりなる第1のスパイラル金属線および第2のスパイラル金属線により形成されており、
第1のスパイラル金属線の大径コイル部および第2のスパイラル金属線の大径コイル部は、共通のコイル内空間を有する複合大径コイル部が形成されるよう、互いに螺合されることによって結合されていると共に、第1のスパイラル金属線の小径コイル部および第2のスパイラル金属線の小径コイル部は、配管用分岐部および配線用分岐部が形成されるよう、複合大径コイル部から互いに分岐して伸びる状態とされており、
複合大径コイル部には、ガス導入用パイプおよび信号伝達用ケーブルが共に挿通されていると共に、各々の分岐部には、ガス導入用パイプおよび信号伝達用ケーブルの一方および他方が挿通されていることを特徴とする。
ガス検知器本体は、薄型の箱状の外匣を備え、この外匣の一側に、サンプルガス供給管を介して水素炎イオン化式センサー部に接続されたガス導入用パイプ接続部が設けられていると共にガス検知器本体の制御部に接続された信号伝達用ケーブル接続部が設けられていることを特徴とする。
図1は、本発明のガス採取用プローブ装置の一例における構成の概略を示す正面図、図2は、図1にガス採取用プローブ装置の縦断面を示す部分断面図である。
このガス採取用プローブ装置70は、ガス検知器本体10の動作を制御するための指示計部71と、この指示計部71から伸びるガス吸引ノズル76と、指示計部71の下面に設けられた、ガス吸引ノズル76の指向状態を手で操作するための保持部77と、一端がガス吸引ノズル76に接続されると共に他端がガス検知器本体10に接続されるガス導入用パイプ74と、一端が指示計部71に接続されると共に他端がガス検知器本体10に接続される信号伝達用ケーブル75とを備えている。図2における88は、携行用保持具であるストラップである。
ケース72の錐台状部分72Aにおける傾斜面には、ガス吸引ノズル76が、その先端開口が斜め上方向に指向する状態で、フィルター76Aを介して接続されており、これにより、例えば検出者の頭上の測定対象空間におけるガスを採取する場合であっても、表示部78Aを確認しながら、ガス測定を行うことができる。
ガス導入用パイプ74および信号伝達用ケーブル75の他端部は、ケース72の下面中央位置より外部に導出されている。
外套ホース79は、例えば塩化ビニル樹脂により構成されている。
小径コイル部83は、大径コイル部82のコイル軸82Aと互いに異なり、大径コイル部82の外周縁領域内に存在するコイル軸83Aを有する。これにより、第1のスパイラル金属線81Aおよび第2のスパイラル金属線81Bを結合したときに、得られる線条保護部材80を径方向に対してコンパクトなものとして構成することができると共にガス導入用パイプ74および信号伝達用ケーブル75を挿入しやすいものとして構成することができる。
84は、ガス検知器本体10に接続するための接続用コネクター部74A、75Aが形成される接続用コネクター部形成部であり、小径コイル部83よりコイル径が大きい状態とされている。
第1のスパイラル金属線81Aおよび第2のスパイラル金属線81Bは、金属線材の素線径が、例えば2mm、大径コイル部82のコイルピッチが、例えば4mm、小径コイル部83のコイルピッチが、例えば3mmであるものである。
線条保護部材80の全長(自然の状態)が例えば170mmであり、複合大径コイル部85は、コイル径がφ20mm、コイルピッチが4mm、コイル長が35mm(線条保護部材80の全長の約20%の大きさ)であり、ガス導入用パイプ配管用分岐部86Aは、コイル径が6mm、コイルピッチが3mm、コイル長が100mmであり、信号伝達用ケーブル配線用分岐部86Bは、コイル径がφ6mm、コイルピッチが3mm、コイル長が100mmであり、各々のスパイラル金属線81A、81Bにおける大径コイル部82のコイル軸82Aに対する小径コイル部83のコイル軸83Aの偏位量Lが4mmであるものとされている。
このような構成であることにより、得られる線条保護部材80に十分な強度が得られると共に十分な可撓性が得られる。
本発明の可搬型水素炎イオン化式ガス検知器は、ガス検知器本体10と、このガス検知器本体10に接続される、上記ガス採取用プローブ装置70とを備えている。
図6は、本発明の可搬型水素炎イオン化式ガス検知器の一構成例における、ガス検知器本体の外観を示す正面図、図7は、図6に示すガス検知器本体の上面図、図8は、図6に示すガス検知器本体の右側面図、図9は、図6に示すガス検知器本体の内部の構成を概略的に示す説明図である。以下、本明細書において定義する方向は、立っている人が当該ガス検知器本体10を背負ったときの状態に基づくものである。
外匣11の正面における上方部には、表示部18および操作部19が設けられている。
各側壁13A、13Bは、外匣11の下面板より下方に突出する底面脚部15を有し、この底面脚部15の下端面が対床面対接面15Aとされる。
流量調整バルブ30は、水素ガスボンベにおけるガスボンベ本体42と並行に上下方向に延びる水素ガス供給管31Aを介してガスボンベ本体42に接続されると共に、外匣11の側壁に向かって横方向外方に延び、センサー部50の下方位置より上方に向かって延びる水素ガス供給管31Bを介してセンサー部50に接続されている。
サンプルガス吸引ポンプ32は、ガス検知器本体10の一側に設けられたガス導入用パイプ接続部34に接続されると共にサンプルガス供給管33を介してセンサー部50に接続されている。
このガス検知器本体10においては、燃焼ガスである水素ガスとサンプルガス(測定ガス)とが分離された状態でセンサー部50に供給される構造とされている。
そして、ガス検知器本体10の一側には、ガス導入用パイプ接続部34と並んだ位置に、ガス検知器本体10の制御用回路基板(図示せず)に接続された信号伝達用ケーブル接続部37が設けられている。
具体的には、各可充電型電池20は電池挿入用ガイド板22の電池挿入ガイド孔22A内に挿通されて下端が弾性案内部材としての機能を有するマイナス側接片端子23に案内され、このマイナス側接片端子23によって側方に押圧された状態において、電池室12の下端面に突出して設けられたプラス側突出端子24が可充電型電池20の下端面の給電端子21に嵌合されて装着される。
ガスボンベ本体42は、頚部41Aを形成する筒状部分と、この頚部41Aに連続する当該頚部41Aより大径の胴部41Bを形成する有底筒状部分とにより構成された耐圧容器41を備え、耐圧容器41の頚部41Aに、水素ガス供給用ガス流路を開閉して水素ガスの供給をON−OFFする水素ガス供給用バルブ機構を備えた水素ガス噴出部が、頚部41Aの内周面に形成された例えばネジ溝に螺合されることにより一体的に装着されて、構成されている。
耐圧容器41内には、水素ガス供給源である例えば粉末状(粒状)の水素吸蔵合金(図示せず)が充填されており、ガスボンベ本体42内の水素ガス圧は、通常の条件すなわち常温常圧環境下において、例えば1MPa程度とされている。
この水素ガスボンベは、水素ガス供給用ガス流路を開閉する機能部が耐圧容器41の頚部41A内に収容された状態とされており、これにより、水素ガス供給用バルブ機構が十分に保護されて高い防爆性が得られるので、引火や爆発等が生ずる危険性が低く、高い安全性が得られる。
圧力調整器35の出口部分には、二次圧力計36が接続されており、水素ガスのセンサー部50に対するガス供給圧力の監視が行われ、その監視結果に基づいて流量調整バルブ30の開閉状態の制御が行われる。
ガス採取用プローブ装置70のガス検知器本体10に対する接続は、ガス導入用パイプ74に係る接続用コネクター部74Aがガス検知器本体10のガス導入用パイプ接続部34に接続されると共に信号伝達用ケーブル75に係る接続用コネクター部75Aが信号伝達用ケーブル接続部37に接続されることにより、達成される。
すなわち、上記ガス採取用プローブ装置70のようなガス採取用装置を接続してガス測定を行う構成の可搬型ガス検知器においては、概して、ガス導入用パイプ74および信号伝達用ケーブル75におけるガス検知器本体10との接続部近傍部分に負荷がかかりやすく、ガス導入用パイプ74および信号伝達用ケーブル75を単に外套ホース79のみにより保護した構造のものであれば、ガス検知器本体10との接続部近傍部分においてガス導入用パイプ74および信号伝達用ケーブル75が折れ曲がり破損するおそれがあるが、本発明に係るガス導入用パイプ74および信号伝達用ケーブル75の保護構造によれば、このような問題が生ずることを確実に防止することができ、信頼性の高いガス測定を確実に行うことができる。
例えば、本発明のガス採取用プローブ装置においては、線条保護部材を構成する2つのスパイラル金属線は、互いに同一の構成、すなわち各コイル部のコイル径、コイルピッチ、巻き数、巻回方向が同一のものであっても、螺合されて連結可能な状態であれば、互いに異なる構成のものであってもよい。
さらに、本発明の可搬型水素炎イオン化式ガス検知器は、水素ガスとサンプルガスとが分離された状態でガス供給部に供給される構成のものであっても、水素ガスとサンプルガスとが混合された状態でガス供給部に供給される構成のものであっても、いずれの構成のものであってもよい。
さらにまた、上記実施形態においては、ガス検知器本体が検出者によって背負われて使用される場合について説明したが、適宜の装着具によってガス検知器本体を肩に吊り下げた状態で使用しても、あるいは、例えばガス検知器本体載置用の手押し車を用い、地上を走行させて使用してもよい。
11 外匣
12 電池室
12A 電池室カバー蓋
13A、13B 側壁
14 舌片部
15 底面脚部
15A 対床面対接面
17 ガスボンベ装填室
18 表示部
19 操作部
20 可充電型電池
21 給電端子
22 電池挿入用ガイド板
22A 電池挿入ガイド孔
23 マイナス側接片端子
24 プラス側突出端子
30 流量調整バルブ
31A、31B 水素ガス供給管
32 サンプルガス吸引ポンプ
33 サンプルガス供給管
34 ガス導入用パイプ接続部
35 圧力調整器
36 二次圧力計
37 信号伝達用ケーブル接続部
41 耐圧容器
41A 頚部
41B 胴部
42 ガスボンベ本体
44 連結材
45 キャップ
48 水素ガス供給用バルブ機構開閉用ノブ
55 制御部
50 水素炎イオン化式センサー部(センサー部)
70 ガス採取用プローブ装置
71 指示計部
72 ケース
72A 錐台状部分
73 回路基板
74 ガス導入用パイプ
74A 接続用コネクター部
75 信号伝達ケーブル
75A 接続用コネクター部
76 ガス吸引ノズル
76A フィルター
77 保持部
77A 保持用グリップ部
78A 表示部
78B 操作部
79 外套ホース
80 線条保護部材
81A 第1のスパイラル金属線
81B 第2のスパイラル金属線
82 大径コイル部
82A コイル軸
83 小径コイル部
83A コイル軸
84 接続用コネクター部形成部
85 複合大径コイル部
86A ガス導入用パイプ配管用分岐部
86B 信号伝達用ケーブル配線用分岐部
87 被覆材
88 ストラップ
Claims (7)
- 可搬型ガス検知器に接続されて用いられるガス採取用プローブ装置であって、
ガス検知器本体の動作を制御するための指示計部と、この指示計部から伸びるガス吸引ノズルと、このガス吸引ノズルの指向状態を手で操作するための保持部と、一端がガス吸引ノズルに接続されると共に他端がガス検知器本体に接続されるガス導入用パイプと、一端が指示計部に接続されると共に他端がガス検知器本体に接続される信号伝達用ケーブルとを備えてなり、
保持部の内部を挿通して当該保持部の他端から互いに分岐して伸びるガス導入用パイプの他端部および信号伝達ケーブルの他端部には、線条保護部材が設けられており、
線条保護部材は、各々、大径コイル部およびこれに続く小径コイル部が単一の金属線よりなる第1のスパイラル金属線および第2のスパイラル金属線により形成されており、
第1のスパイラル金属線の大径コイル部および第2のスパイラル金属線の大径コイル部は、共通のコイル内空間を有する複合大径コイル部が形成されるよう、互いに螺合されることによって結合されていると共に、第1のスパイラル金属線の小径コイル部および第2のスパイラル金属線の小径コイル部は、配管用分岐部および配線用分岐部が形成されるよう、複合大径コイル部から互いに分岐して伸びる状態とされており、
複合大径コイル部には、ガス導入用パイプおよび信号伝達用ケーブルが共に挿通されていると共に、各々の分岐部には、ガス導入用パイプおよび信号伝達用ケーブルの一方および他方が挿通されていることを特徴とするガス採取用プローブ装置。 - 線条保護部材は、ガス導入用パイプおよび信号伝達用ケーブルの他端から少なくとも170mm以上の領域にわたって設けられていることを特徴とする請求項1に記載のガス採取用プローブ装置。
- 線条保護部材における複合大径コイル部の長さが、線条保護部材の全長の約20%の大きさであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガス採取用プローブ装置。
- 第1のスパイラル金属線および第2のスパイラル金属線は、各々、小径コイル部が、大径コイル部のコイル軸と互いに異なるコイル軸を有し、当該コイル軸が大径コイル部の外周縁領域内に存在するものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のガス採取用プローブ装置。
- 第1のスパイラル金属線および第2のスパイラル金属線は、互いに同一の構成を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のガス採取用プローブ装置。
- ガス検知器本体と、このガス検知器本体に接続される請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のガス採取用プローブ装置とを備えており、
ガス検知器本体は、薄型の箱状の外匣を備え、この外匣の一側に、サンプルガス供給管を介して水素炎イオン化式センサー部に接続されたガス導入用パイプ接続部が設けられていると共にガス検知器本体の制御部に接続された信号伝達用ケーブル接続部が設けられていることを特徴とする可搬型水素炎イオン化式ガス検知器。 - ガス検知器本体が検出者によって背負われて用いられることを特徴とする請求項6に記載の可搬型水素炎イオン化式ガス検知器。
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