JP2006247385A - 真空断熱材および真空断熱材組品並びにこれを用いた履物および履物の中敷 - Google Patents

真空断熱材および真空断熱材組品並びにこれを用いた履物および履物の中敷 Download PDF

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Abstract

【課題】断熱性を向上させ、寒さを緩和することを可能とした履物および履物の中敷を提供する。
【解決手段】履物14は、底部および甲部および後面部および側面部に真空断熱材20、22,24を適用しているので、真空断熱材20,22,24の優れた断熱性能により、人体の発する体熱の保温や外気の遮断が効果的に行われ、スキーやスノーボード等の冬季スポーツや寒冷地における使用においても足部を快適に保つことができる。また、真空断熱材20をカバー部材であるゴム性部材21で両面または片面を一体に覆っているので、歩行による衝撃を吸収でき、真空断熱材20にかかる負荷を軽減できる。これによって、真空断熱材20の外被材が破れ難くなり、減圧状態を保つことができるので、断熱性能の低下を抑えることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、履物および履物の中敷の断熱性および保温性の向上に関するものである。
従来、保温性を高めた履物の断熱材は合成スポンジ等で構成されて断熱性を保っているものがある(例えば、特許文献1参照)。
図8は、従来の超低温冷蔵庫用長履物の断面図である。図8において、履物の本体1は、フェルト2と、前記フェルトの外側に設けられ繊維製の織布にゴムを合わせた外甲3と、フェルト等の中底4と、ゴム製の履物底5とが接着等によって取り付けられている。
外側に引き出すことができる内装体6は、合成スポンジ等による断熱材7と、中敷8とから構成されている。この構成により、十分な保温力が得られ、内装体6は引き出して乾燥できるというものである。
また、足を暖める履物の中敷として、遠赤外線の放射体とハニカム材を積層したものがある(例えば、特許文献2参照)。
図9は、従来の履物の中敷の断面図である。図9において、履物の中敷9は履物底形状に形成され、遠赤外線を放射する炭素繊維布10を中心とし、その上側に化学繊維から成る保護材11、履物底側にハニカム材を断熱材12として積層し、炭素繊維布10と断熱材12との間に反射シート13を配設した積層構造となっている。これにより、履物内の暖房効果を達成するというものである。
また、高断熱性能な断熱材として真空断熱材というものがある。真空断熱材とは、外被材で芯材を覆い真空密封したものであり、芯材内部を真空状態にすることにより、気体による熱伝導率を下げ、低熱伝導率を実現したものである。
特開平7−100003号公報 登録実用新案第3024325号公報
しかしながら、上記従来の構成では、履物や履物の中敷における断熱材として合成スポンジやハニカム材を用いていたが、合成スポンジの熱伝導率は一般に0.03W/m・K〜0.05W/m・K、ハニカム材の熱伝導率は0.1W/m・K程度であり、スキーやスノーボード等の冬季スポーツや寒冷地における使用においては断熱性能が低く、人体の発する体熱の保温や、外気による寒さを防ぐことが不充分であった。
履物の中敷としては、常に暖房効果まで必要とは限らず、気候によっては暑過ぎることがあった。また、積層により厚みが大きく、窮屈感が免れなかった。
また、断熱材として真空断熱材を用いると、高断熱であり保温効果は高い。しかし、衝撃等により外被材が破れ、真空度が低下することにより熱伝導率が悪化し、高断熱を維持できない問題があった。
本発明は、断熱性をさらに向上させ、体温をできるだけ保温することで寒さをより緩和することを可能とする履物および履物の中敷を提供することを目的とする。また、信頼性を向上し、断熱性の低下を抑えた履物および履物の中敷を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の履物および履物の中敷は、断熱材として真空断熱材を適用し、真空断熱材の少なくとも片面をカバー部材で覆ったものである。
真空断熱材の優れた断熱性能(熱伝導率:0.002W/m・K〜0.006W/m・K)により、履物および履物の中敷は、薄い断熱材で保温効果を格段に向上させる作用を有する。
また、履物の形状に適合するために、真空断熱材は複数の芯材で形成したり、複数を組み合わせたりして適用し、特に芯材の周縁の外被材部分を少なくして形状の自由度を向上し、有効断熱面積を拡大した。
本発明の履物および履物の中敷は、断熱性が格段に向上し、体熱の保温や冷気の遮断が効果的に行われ、冬季スポーツや寒冷地における使用においても足部を快適に保つことができる。また、薄い断熱材とすることで、履物としてのデザインの余裕度が向上したり、履物全体を小型化して可搬性を向上したりでき、更に中敷としては厚みによる窮屈感を防ぐことができる。また、真空断熱材が衝撃に強くなるので、外被材が破れることを低減でき、減圧状態を維持できるので、長期間にわたり低熱伝導率を維持することができる。
請求項1に記載の発明は、少なくとも1つ以上の芯材を外被材で覆い、内部を減圧して密封した真空断熱材を、少なくとも底部に適用した履物であり、底部に配置した前記真空断熱材の少なくとも片面をカバー部材で覆ったことを特徴とする履物である。
真空断熱材は優れた断熱性能を有するので、人体の発する体熱の保温や外気の遮断が効果的に行われ、スキーやスノーボード等の冬季スポーツや寒冷地における使用においても足部を快適に保つことができるとともに、履物の外形寸法を小さくして、行動性を良くし、また、運搬時のスペース効率を向上して可搬性を良くすることができる。
また、真空断熱材をカバー部材で覆うことにより、歩行による衝撃を緩和でき、真空断熱材にかかる負荷を軽減できる。これによって、真空断熱材の外被材が破れ難くなり、減圧状態を保つことができるので、断熱性能の低下を抑えることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、真空断熱材をカバー部材に固定したことを特徴とする履物である。
真空断熱材がカバー部材に固定されており、歩行による真空断熱材の位置ズレを抑えることができるので、断熱効果を適切な位置で得ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、真空断熱材の表面に凹凸をつけてカバー部材に固定したことを特徴とする履物である。
真空断熱材がカバー部材に固定されており、歩行による真空断熱材の位置ズレを抑えることができるので、断熱効果を適切な位置で得ることができる。また、凹凸により固定しているだけなので、真空断熱材をカバー部材から取り外すことができ、真空断熱材が劣化しても交換することができる。また、必要な断熱性能に応じて履物から取り外すこともできる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、つま先に配置した真空断熱材の芯材の厚みを踵の芯材より厚くしたことを特徴とする履物である。
つま先は寒さを感じ易く、踵の芯材と比べ断熱性能を必要とする個所である。そのため、つま先の真空断熱材を厚くできるので、より足部を快適に保つことができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、底部のつま先にのみ真空断熱材を配置したことを特徴とする履物である。
底部において、加重のかかり易い踵等に真空断熱材を配置しないことにより、真空断熱材の外被材が破れ難くなり、減圧状態を保つことができるので、断熱性能の低下を抑えることができる。また、足でも特に寒く感じる個所はつま先であり、つま先にのみ真空断熱材を配置することで、足部を快適に保つことができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明において、カバー部材がゴムを含む部材からなることを特徴とする履物である。
真空断熱材をゴムを含む部材で覆っているので、歩行による衝撃を吸収でき、真空断熱材にかかる負荷を軽減できる。これによって、真空断熱材の外被材が破れ難くなり、減圧状態を保つことができるので、断熱性能の低下を抑えることができる。また、石などの角が鋭利なものが履物の中に入り衝撃が加わっても、ゴムを含む部材だと貫通することなく衝撃を吸収できるので、外被材が破れ難くなる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明において、カバー部材が軟質系発泡系部材からなることを特徴とする履物である。
真空断熱材を軟質系発泡系部材で覆っているので、歩行による衝撃を吸収でき、真空断熱材にかかる負荷を軽減できる。これによって、真空断熱材の外被材が破れ難くなり、減圧状態を保つことができるので、断熱性能の低下を抑えることができる。また、軟質系発泡部材は吸水性がよく、汗を吸収できるので、快適に使用することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の発明において、カバー部材の表面に表面改善素材を有するものである。これによって、表面状態を改善して履き心地や滑り止め性を高め、より快適な使用環境を提供することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の発明のカバー部材で覆った真空断熱材からなることを特徴とする履物の中敷である。
真空断熱材は優れた断熱性能を有するので、履物の中敷の断熱効果を飛躍的に高めることができるとともに、脱着により気候に応じた保温効果を有する履物を快適な使用状態で使用することができる。
請求項10に記載の発明は、芯材と、内側より熱溶着層,ガスバリア層,保護層を有するラミネートフィルムと前記ラミネートフィルムの表面に積層固定された少なくとも表面層に表面改善素材を有するカバー部材とを備えた外被材とを有し、前記芯材を前記外被材で覆って内部を減圧することにより得られる真空断熱材である。
これにより、靴等の履物に適用することによって歩行における衝撃吸収性や滑り止め、快適性などの機能を付加した新たな機能性外被材を有する真空断熱材として取り扱えることになり、利用価値の高い断熱デバイスとなる。
請求項11に記載の発明は、芯材を内側より熱溶着層,ガスバリア層,保護層を有するラミネートフィルムよりなる外被材で覆って内部を減圧することにより得られる真空断熱材と、前記真空断熱材の前記ラミネートフィルムの表面に積層固定された少なくとも表面層に表面改善素材を有するカバー部材とで一体化した真空断熱材組品である。
これによって、単品の真空断熱材を導入し、新たな機能性を有するカバー部材を積層して組み付けるものであっても完成品としては請求項10に記載の真空断熱材とほぼ同様の機能価値を有するものが得られる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例または先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における履物の側面図、図2は本発明の実施の形態1における履物の断面図である。図3から図5は本発明の実施の形態1における履物に適用した真空断熱材の外観図である。
図1と図2において、履物としての代表例である靴14は、足を包む部分の底部15と甲部16と前面部17と後面部18と側面部19に履物底5を接着して構成されている。底部15は、底部15の形状に合わせてほぼ全面を覆う真空断熱材20を配設し、その両面をカバー部材としてのゴム性部材21で覆ったものである。
甲部16は、外側から外甲3、つま先までを覆うように成形した真空断熱材22、フェルト2を配設して積層したもので、上側に連続した前面部17は、外甲3とフェルト2は甲部16からそのまま連続して、中層の断熱材23は合成スポンジに替えてより柔軟性を有するものとしている。
後面部18から側面部19にかけては、全体を覆うように形成した真空断熱材24を中層に配設し、真空断熱材22と真空断熱材24の隙間は合成スポンジの断熱材23を配設して積層した構成としている。
図3から図5において、真空断熱材20,22,24はガスバリア性を有する外被材25の内部にそれぞれ芯材26a,26b,26cを配置させ、内部を減圧して密封したものである。
一般に真空断熱材は内部の真空度を1Pa〜100Paとすることで優れた断熱性能を発現することが可能となる。外被材25は複数のフィルムが積層されたラミネートフィルムであり、外側には保護層、中間はガスバリア層としてアルミ箔等を用い、内側は熱溶着層としている。いずれの芯材もシリカ粉末を主成分とする粉末を厚さ1.5mmに圧縮成形したものを用いたが、グラスウールを主成分とする繊維系芯材としてもよい。
なお、ガスバリア層は、アルミ箔のほかにアルミ蒸着などの金属蒸着フィルムを用いることもできるが、ガスバリア性を重視する場合は両面にアルミ箔を用いることにより靴14の曝される環境として蒸れによる対水分透過性向上が図れるので高湿状態の条件となる履物用途としては有効な選択である。一方、柔軟性を重視して対破れ性の向上を図る場合は両面に金属蒸着フィルムを用いる選択もある。さらには、片面ずつアルミ箔と金属蒸着フィルムを用いて折衷効果を求める選択肢もあり得る。
真空断熱材20,22,24の作製において、外被材25の熱溶着は減圧空間で柔軟性のあるヒーターを、芯材26を含めて全面に押し付けて加熱加圧し、芯材26の周囲および複数の芯材と芯材の間の外被材25を残さず熱溶着した。その後、芯材26の周縁に沿って熱溶着部27を4mm残して切断して履物の各部に配設するための形状とした。
このように芯材26の周囲をすべて熱溶着することにより、熱溶着部27の幅を狭くして有効断熱面積を拡大することができる。また、切欠きや切込み等も形成でき、任意の形状に作製できる。
なお、芯材26の周囲の外被材25をすべて熱溶着するには、外被材25のしわの発生等を抑制する必要があり、そのためには芯材26の厚みは5mm以下が望ましい。
こうして、真空断熱材20,22,24はそれぞれ履物の部位に応じた適切な形状とすることで、真空断熱材を適用することができる。また、真空断熱材20,22,24を複数の芯材26から構成することにより、曲げたり丸めたりすることが容易となって立体構造の真空断熱材を形成することが可能となり、履物への適用が容易となる。
以上のような構成により、本実施の形態1における履物14は、真空断熱材20,22,24の優れた断熱作用により、人体の発する体熱の保温や外気の遮断が効果的に行われ、寒冷な環境下において足部を快適に保つことができる。
また、真空断熱材20をゴム性部材21で覆っているので、歩行による衝撃を吸収でき、真空断熱材20にかかる負荷を軽減できる。これによって、真空断熱材20の外被材25が破れ難くなり、減圧状態を保つことができるので、断熱性能の低下を抑えることができる。また、石などの角が鋭利なものが靴14の中に入り衝撃が加わっても、ゴム性部材21だと貫通することなく衝撃を吸収できるので、外被材25が破れ難くなる。
また、本実施の形態では、カバー部材21としてゴム性部材を用いているが、軟質系発泡部材を用いても良い。軟質系発泡部材を用いた場合、歩行による衝撃を吸収できるので、真空断熱材にかかる負荷を軽減できる。また、吸水性がよく、汗を吸収できるので、快適に使用することができる。また、軟質系発泡部材は断熱性が高く、寒冷な環境下において足部をさらに快適に保つことができる。
また、カバー部材としてたとえばフェルトなどの、表面状態を改善して履き心地や滑り止め性を高める表面改善素材を用いることも有効であり、より快適な使用環境を提供することができる。
なお、上述の例に挙げたゴム性部材21,軟質系発泡部材,フェルトなどの表面改善素材等よりなるカバー部材21は、上記それぞれの素材が単独で用いられてもよいし、ゴム性部材21の表面に軟質系発泡部材またはフェルトなどの表面改善素材を重ねて複層化したものであってもよい。
また、これらのカバー部材21は必ずしも真空断熱材20の両面に設けられなくともよく、たとえば靴14の底面側にはその必要性が低ければ靴14の内面側となる片面のみに設けられるものであってもよい。
ここで、真空断熱材20はゴム性部材などのカバー部材21に両面或いは片面を覆われ一体化されるが、靴14の底部への装着については、一体化されたものを靴14の底面に接着等で固定して防寒靴としてもよく、固定はせずこの一体化したものを中敷として通常の靴に防寒機能を付加してもよい。中敷とする場合は、防寒靴に使用した場合の取り替え用として用いることもできる。
このようにカバー部材21が両面または片面に一体化された真空断熱材20は、前述のたとえば保護層,ガスバリア層,熱溶着層等よりなるラミネートフィルムの表面層に、さらにカバー部材21を接着等で積層固定した新たな外被材を用いた真空断熱材としてひとつの断熱デバイス化したものであり、この点において、従来、断熱デバイスとしての要求機能として歩行による衝撃吸収や滑り止め、履き心地の改善を図る機能を備えた素材を外被材として求められることは通常はなく、靴14を典型的な例とする履物を用途として、上述のようなゴム性部材,軟質系発泡部材,フェルトなどの表面改善素材等よりなるカバー部材21を一体化して歩行における衝撃吸収性や滑り止め、快適性などの機能を付加した新たな機能性外被材を有する真空断熱材として取り扱えることになり、利用価値の高い断熱デバイスとなる。
なお、以上は、断熱デバイスとして新たな機能性外被材を有する真空断熱材とするものであるが、単品の真空断熱材20を導入し、新たなこれら機能性のカバー部材21を積層して組み付けて、いわゆる真空断熱材組品として構成したものであっても完成品としてはほぼ同様の機能価値を有するものが得られる。
一方、上述のように、真空断熱材20とカバー部材21は予め一体化されることが構成上も取り扱い上も望ましいが、製造上の技術的な理由やコスト的な要因で、敢えて一体化せず真空断熱材20とカバー部材21を個々に靴14の底面に積層していく組み付け方を採用することも選択肢としてはあり得る。
また、本実施の形態では、底部において全面に真空断熱材20が配置されているが、つま先にのみ配置してもよい。加重のかかる踵に真空断熱材20を配置しないことにより、真空断熱材20の外被材25が破れ難くなり、減圧状態を保つことができるので、断熱性能の低下を抑えることができる。また、足でも特に寒く感じる個所はつま先であり、つま先にのみ真空断熱材20を配置することで、足部を快適に保つことができる。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2における履物の中敷の断面図である。
図6において、履物の中敷28は真空断熱材29の両面にゴム性部材30を積層して構成されており、真空断熱材29の表面が凹凸になってゴム性部材30と接続されている。真空断熱材29の凹の厚みは、凸の厚みの30%以上70%以下である。30%以下の厚みだと真空断熱材29の強度が不足し、70%以上だとゴム性部材30と接続する力が弱い。なお、真空断熱材29の取り外しを考えない場合、真空断熱材29とゴム性部材30を接着剤などで接続してしまってもよい。
以上のような構成により、真空断熱材29がゴム性部材30に固定されており、歩行による真空断熱材29の位置ズレを抑えることができるので、断熱効果を適切な位置で得ることができる。
また、凹凸により固定しているだけなので、真空断熱材29をゴム性部材30から取り外すことができ、真空断熱材29が劣化しても交換することができる。また、必要な断熱性能に応じて履物から取り外すこともできる。
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の形態3における履物の中敷の断面図である。
図7において、履物の中敷31は真空断熱材32のつま先に配置した芯材の厚みが踵の芯材の芯材よりも厚いものである。
以上のような構成により、足でも特に寒いと感じるつま先の断熱性が向上し、より足部を快適に保つことができる。また、つま先より柔軟性が必要な踵のゴム性部材を厚くすることにより、真空断熱材32にかかる負荷を軽減できる。これによって、真空断熱材32の外被材25が破れ難くなり、減圧状態を保つことができるので、断熱性能の低下を抑えることができる。
以上のように、本発明にかかる履物および履物の中敷は、優れた断熱性能を有する真空断熱材の適用により体熱の保温や冷気の遮断が効果的に行われるとともに、真空断熱材は薄く形成しても断熱効果が高いので、本発明の実施の形態に示した履物に限らず、スリッパなど通常断熱性を有しない履物にも適用することもでき、これにより防寒性を確保し、快適性を向上することができる。
本発明の実施の形態1における履物の側面図 本発明の実施の形態1における履物の断面図 本発明の実施の形態1における履物に適用した真空断熱材の外観図 本発明の実施の形態1における履物に適用した真空断熱材の外観図 本発明の実施の形態1における履物に適用した真空断熱材の外観図 本発明の実施の形態2における履物の中敷の断面図 本発明の実施の形態3における履物の中敷の断面図 従来の超低温冷蔵庫用長履物の断面図 従来の履物の中敷の断面図
符号の説明
3 外殻
14 靴(履物)
15 底部
16 甲部
17 前面部
18 後面部
19 側面部
20,22,24,29,32 真空断熱材
21,30 ゴム性部材(カバー部材)
25 外被材
26,26a,26b,26c 芯材
28,31 中敷

Claims (11)

  1. 少なくとも1つ以上の芯材を外被材で覆い、内部を減圧して密封した真空断熱材を、少なくとも底部に適用した履物であり、底部に配置した前記真空断熱材の少なくとも片面をカバー部材で覆ったことを特徴とする履物。
  2. 真空断熱材をカバー部材に固定したことを特徴とする請求項1に記載の履物。
  3. 真空断熱材の表面に凹凸をつけてカバー部材に固定したことを特徴とする請求項1に記載の履物。
  4. つま先に配置した真空断熱材の芯材の厚みを踵の芯材より厚くしたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の履物。
  5. 底部において、つま先にのみ真空断熱材を配置したことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の履物。
  6. カバー部材がゴムを含む部材からなる請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の履物。
  7. カバー部材が軟質系発泡系部材からなる請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の履物。
  8. カバー部材の表面に表面改善素材を有する請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の履物。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の、カバー部材で覆った真空断熱材からなることを特徴とする履物の中敷。
  10. 芯材と、内側より熱溶着層,ガスバリア層,保護層を有するラミネートフィルムと前記ラミネートフィルムの表面に積層固定された少なくとも表面層に表面改善素材を有するカバー部材とを備えた外被材とを有し、前記芯材を前記外被材で覆って内部を減圧することにより得られる真空断熱材。
  11. 芯材を内側より熱溶着層,ガスバリア層,保護層を有するラミネートフィルムよりなる外被材で覆って内部を減圧することにより得られる真空断熱材と、前記真空断熱材の前記ラミネートフィルムの表面に積層固定された少なくとも表面層に表面改善素材を有するカバー部材とで一体化した真空断熱材組品。
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