JP2006246421A - 情報提供制御装置、移動機、情報提供システム、及び、情報提供方法 - Google Patents

情報提供制御装置、移動機、情報提供システム、及び、情報提供方法 Download PDF

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    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

Abstract

【課題】 移動機がWWWページ等の情報を取得する際における、応答時間の短縮、移動機消費電力の節減、帯域使用の効率化を図ることである。
【解決手段】 キャッシュ管理装置10は、キャッシュ状況管理部12と近距離通信可否管理部13とを備える。キャッシュ状況管理部12は、移動機20,30,40,50と、これらの移動機の保持するWWWページとを対応付け、更新可能に管理している。移動機20からWWWサーバ60にWWWページの配信要求があると、当該ページを保持する移動機30,40を、移動機30,40,50の中から検出する。また、近距離通信可否管理部13は、移動機20が近距離通信可能な移動機40を検知する。キャッシュ状況管理部12は、上記WWWページを保持し、かつ、移動機20との近距離通信の可能な移動機40のIDを移動機20に通知する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ネットワークに接続可能な移動機に対して、情報を提供する技術に関する。
近年、情報通信技術の発達に伴い、インターネット等のネットワークを経由して、HTML(Hyper Text Markup Language)で記述されたWebページ(以下、「WWWページ」と記す。)を端末に配信する技術が実用化されている。WWW(World WideWeb)ページには、他のWWWページの位置を示す情報として、URL(Uniform Resource Locator)がその文中に含まれており、WWWページ同士で、この情報を参照し合うことにより、参照関係(ハイパーリンク)を形成することができる。通常、ユーザは、URLによって位置が指定されたWWWページをサーバから取得し、端末のブラウザを用いて、所望の情報を閲覧する。
ところが、サーバから端末までの間のネットワーク経路における伝送遅延、あるいは、サーバ自体の過負荷により、ユーザが閲覧したいページを指定してから、ブラウザがそのページを表示するまでの時間(いわゆる応答時間)が大きくなることがある。このような難点を解決するために、以下のような技術が提案されている。
例えば、特許文献1、2には、代理応答と呼ばれる手法が開示されている。代理応答とは、代理サーバが、LAN(Local Area Network)やサービスプロバイダといった単位でWWWページの複製を保持しておき、ユーザがページの閲覧を要求した際には、その複製を送信する手法である。この手法を採ることで、ユーザは、指定されたページを本来もつサーバよりも、距離的に端末に近いサーバから、WWWページを取得することができる。その結果、応答時間が短縮される。
また、ユーザが以前に閲覧したWWWページの複製を端末のメモリに保持しておき、ユーザが再びそのページを閲覧する際には、ネットワークにアクセスすることなく、メモリ内の複製を使用する技術も、周知技術として存在する。さらに応答時間の短縮を図るために、端末が、WWWページ間の参照関係を利用し、メモリに既存のページにリンクを有するWWWページを、ユーザの閲覧要求前に取得(先行取得)しておく手法も開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2001−282607号公報 特開2003−280975号公報 特開2004−280405号公報
しかしながら、上述のような情報提供技術を、広域無線伝送を用いた移動体通信に適用する場合、以下のような問題点が懸念される。
第一に、移動体通信における遅延は、主として、無線基地局と移動機間の無線伝送区間で発生することが多い。このため、通信速度の速い、サーバと無線基地局間の有線伝送区間(例えば、移動機が無線通信を行う無線基地局を含む固定通信網)にページの複製を保持させる代理応答では、応答時間をあまり短縮することはできない。移動機のメモリに記憶された複製を使用する方法によれば、上記懸念は解消されるが、移動機単体の記憶容量は一般的に小さく、保持可能な複製ページは少ない。
第二に、移動機は、パーソナルコンピュータ等の端末に比べて電源容量が小さいため、消費電力の大きい広域無線通信を長時間行うと、ユーザの連続利用時間が短くなってしまうという問題がある。これに関連して、移動体通信では、多数の移動機によって、限られた無線帯域が共用されるため、そのリソースには限界がある。このため、特に、電波送信範囲の大きい通信方式を用いたページ配信では、同時利用者数が制限されてしまう問題もある。このように、移動体通信では、固定通信以上に、移動機消費電力の節減、帯域使用の効率化が望まれる。
そこで、本発明の課題は、移動機がWWWページ等の情報を取得する際における、応答時間の短縮、移動機消費電力の節減、帯域使用の効率化を図ることである。
本発明に係る情報提供制御装置は、複数の移動機と、当該複数の移動機の保持する情報(例えば、WWWページ)とを対応付けて更新可能に管理するとともに、移動機からサーバ装置(例えば、WWWサーバ)に情報の配信が要求された際に、当該情報を保持する他の移動機を、前記複数の移動機の中から検出する検出手段と、前記情報の配信要求元である移動機が近距離通信可能な移動機を検知する検知手段とを備え、前記検出手段は、前記情報を保持し、かつ、前記近距離通信可能な移動機の識別情報を、前記配信要求元の移動機に通知する。
また、本発明に係る情報提供方法は、複数の移動機と、当該複数の移動機の保持する情報とを対応付けて更新可能に管理するとともに、移動機からサーバ装置に情報の配信が要求された際に、当該情報を保持する他の移動機を、前記複数の移動機の中から検出するステップと、前記情報の配信要求元である移動機が近距離通信可能な移動機を検知するステップと、前記情報を保持し、かつ、前記近距離通信可能な移動機の識別情報を、前記配信要求元の移動機に通知するステップとを含む。
本発明に係る情報提供システムは、移動機から配信を要求された情報を、サーバ装置が前記移動機宛に送信する情報提供システムであり、後述の移動機と後述の情報提供制御装置とを備える。移動機は、情報の配信を要求する。情報提供制御装置は、複数の移動機と、当該複数の移動機の保持する情報(例えば、WWWページ)とを対応付けて更新可能に管理するとともに、前記移動機から情報の配信が要求された際に、当該情報を保持する他の移動機を、前記複数の移動機の中から検出する検出手段と、前記情報の配信要求元である移動機が近距離通信可能な移動機を検知する検知手段とを有し、前記検出手段は、前記情報を保持し、かつ、前記近距離通信可能な移動機の識別情報を、前記配信要求元の移動機に通知する。
これらの発明によれば、サーバ装置に情報の配信を要求した移動機は、その情報を保持するとともに提供可能な移動機を、情報提供制御装置からの通知により、容易に把握することができる。したがって、移動機のユーザは、情報提供制御装置から通知された他の移動機に対して、近距離無線通信による情報の送信を要求することで、所望の情報を取得することができる。移動体通信における遅延は、主として、基地局と移動機間の無線伝送区間で発生することが多いことは前述の通りであるが、本発明では、伝送される情報は、上記区間を経由せず、移動機間を直接的に接続する無線伝送区間を経由する。その結果、情報の配信要求から受信までの時間(応答時間)は短縮される。また、消費電力の大きい広域無線通信を行うことに起因する、電力の浪費は緩和され、移動機消費電力の節減が実現される。さらに、情報を授受するための伝送経路として共用無線帯域は使用されないため、帯域使用効率は向上する。このような効果に鑑みると、本発明は、通信リソースの限られた移動体通信への適用が特に有効である。
本発明に係る情報提供制御装置において好ましくは、前記検出手段による検出の対象を、前記配信要求元の移動機が要求先の移動機との間で相互に利益を生じる可能性の高い移動機群(一または複数の移動機であり、後述のコミュニティに相当)に決定する決定手段を更に備え、前記検出手段は、前記情報を保持し、かつ、前記近距離通信が可能であり、かつ、前記移動機群に属する移動機の識別情報を、前記配信要求元の移動機に通知する。
また、本発明に係る情報提供方法は、前記検出の対象を、前記配信要求元の移動機が要求先の移動機との間で相互に利益を生じる可能性の高い移動機群に決定するステップと、前記情報を保持し、かつ、前記近距離通信が可能であり、かつ、前記移動機群に属する移動機の識別情報を、前記配信要求元の移動機に通知するステップとを更に含む。
移動機が他の移動機から情報(例えば、WWWページ)の提供を受けることによる作用効果は、他の移動機が提供を許可して初めて生じ得る。しかし、要求された情報を保持し近距離通信可能な全ての移動機を対象として、移動機が情報の授受を行った場合、情報を一方的に提供するのみの移動機が発生する可能性がある。このような移動機のユーザは、応答時間の短縮、消費電力の節減といった利益を享受することができないことから、情報の提供を拒否する懸念がある。
そこで、本発明に係る情報提供制御装置において好ましくは、前記検出手段による検出の対象を、前記配信要求元の移動機が要求先の移動機との間で相互に利益を生じる可能性の高い移動機群に決定する決定手段を更に備え、前記検出手段は、前記情報を保持し、かつ、前記近距離通信が可能であり、かつ、前記移動機群に属する移動機の識別情報を、前記配信要求元の移動機に通知する。
上記利益とは、少なくとも移動機の応答時間と消費電力の観点から、他の移動機から情報を取得する場合に生じ得る獲得分と、他の移動機に対する情報の提供を許可した場合に生じ得る損失分との差分である。上述の移動機群(コミュニティ)は、この差分が相互に生じる可能性の高い移動機と移動機とを要素として構成されるが、二の移動機とは限らず、三以上であっても勿論よい。情報提供制御装置が、配信の要求先としての検出対象をかかる移動機群に限定することで、要求元の移動機はもとより、要求された移動機に関しても、近距離無線通信による情報授受の利益を確保することができる。その結果、移動機間における情報の授受が促進され、広域無線帯域の使用率節減にも資する。
また、本発明に係る情報提供制御装置は、前記検出手段による検出の対象を、前記配信要求元の移動機が以後、配信を要求する情報を保持する可能性の高い移動機群(コミュニティ)に決定する決定手段を更に備えるものとしてもよい。
本発明によれば、情報配信を要求した移動機に実際に情報を提供する移動機の候補に関して、以後同様の配信要求がされる情報を保持することが高く推定されるという制限を加える。以後に配信要求される情報を保持する可能性の高い移動機群は、例えば、上記複数の移動機による各情報へのアクセス履歴から推定される。これにより、情報の要求元である移動機は、情報の提供元である移動機から、配信要求後も継続して、所望の情報を取得できる可能性が高まる。その結果、移動機が、長時間に渡り複数の情報を要求する場合であっても、応答時間の短縮、消費電力の節減、帯域使用の効率化といった上述の効果を期待できる。
本発明に係る情報提供制御装置は、移動機が保持または先行取得(表示などの出力前における取得)すべき情報を判定し、該判定結果に基づいて、前記情報の保持または先行取得を、前記移動機に指示する指示手段を更に備え、前記検出手段は、前記指示の内容に従って、前記複数の移動機と、当該複数の移動機の保持する情報との対応関係を更新することもできる。
本発明に係る情報提供方法は、移動機が保持または先行取得すべき情報を判定し、該判定結果に基づいて、前記情報の保持または先行取得を、前記移動機に指示するステップと、前記指示の内容に従って、前記複数の移動機と、当該複数の移動機の保持する情報との対応関係を更新するステップとを更に含む。
各移動機に保持されるべき情報は、その情報が利用される可能性に見合うように、アクセス状況の変化や上記移動機群(コミュニティ)の変化に伴って、適宜更新されることが望ましい。これらの発明によれば、情報提供制御装置が、移動機における情報の保持または先行取得を管理するため、上述のような状況の変化を移動機の保持情報に迅速かつ適確に反映させることができる。また、情報提供制御装置にもその状況変化を随時フィードバックさせることは、上記決定手段が上記移動機群を高精度に決定することを可能にする。
本発明に係る情報提供制御装置は、移動機からサーバ装置に情報の配信が要求された際に、当該要求以降に配信が要求される情報の予測を行う予測手段を更に備え、前記決定手段は、前記予測に基づいて、前記検出手段による検出の対象を、前記移動機群に決定するものとしてもよい。
また、本発明に係る情報提供方法は、移動機からサーバ装置に情報の配信が要求された際に、当該要求以降に配信が要求される情報の予測を行うステップと、前記予測に基づいて、前記検出手段による検出の対象を、前記移動機群に決定するステップとを更に含む。
これらの発明によれば、情報提供制御装置は、上記移動機群の決定精度をさらに高めるための手段として、例えば、上述の予測手段を更に備える。これにより、WWWページの閲覧を指示したユーザが、当該指示に続いて閲覧を所望するであろうWWWページの予測が可能となり、このWWWページを既に保持する移動機群、若しくは同じく閲覧を所望する移動機群に検出対象を絞ることができる。したがって、要求元の移動機が引き続き、別のWWWページを要求した場合において、そのページが上記移動機群の何れかの移動機に保持されている確率を向上することができる。その結果、上記移動機群に属する移動機における上述の利益を増大することが可能となる。
更に、本発明に係る情報提供制御装置においては、前記予測手段は、各移動機が各情報の配信を要求する確率を計算し、当該確率の類似度を計算する類似度計算手段を更に備え、前記決定手段は、当該類似度計算手段により計算された前記類似度が所定値よりも高い移動機を、前記検出手段による検出の対象とするものとしてもよい。
同様に、本発明に係る情報提供方法において、前記予測を行うステップでは、各移動機が各情報の配信を要求する確率を計算し、当該確率の類似度を計算するステップを更に含み、前記決定するステップでは、前記計算された類似度が所定値よりも高い移動機を、前記検出の対象とするものとしてもよい。
これらの発明によれば、各情報の閲覧を希望する確率の類似した移動機群(コミュニティ)を決定することができるので、上記移動機群の決定の精度を更に高めることが可能となる。
ある情報に関して閲覧を希望する確率が類似している移動機同士は、それらの移動機間で情報を互いに授受した場合に生じる利益が高い、との推測が可能である。したがって、情報提供制御装置は、このような移動機群に検出対象を絞ることで、その移動機群に属する各移動機における利益を増大することができる。
また、本発明に係る情報提供制御装置においては、前記検出手段による検出対象に決定された移動機群からの各情報に対する配信要求確率を計算する確率計算手段と、前記配信要求確率に基づいて、前記移動機群が各情報を保持または先行取得した場合における前記利益の期待値を計算する利益計算手段とを更に備え、前記指示手段は、当該利益計算手段により計算された前記期待値が所定値よりも大きい情報を前記移動機群が保持または先行取得すること、を決定することもできる。
かかる情報提供制御装置に応答する移動機として、本発明に係る移動機は、上述した情報提供制御装置との間で通信を行う移動機であって、当該情報提供制御装置による前記決定に基づく指示に応じて、前記配信要求確率に基づいて計算された前記期待値が所定値よりも大きい情報を保持または先行取得する。
本発明に係る情報提供方法において、前記検出するステップにおける検出対象に決定された移動機群からの各情報に対する配信要求確率を計算するステップと、前記配信要求確率に基づいて、前記移動機群が各情報を保持または先行取得した場合における前記利益の期待値を計算するステップとを更に含み、前記指示するステップでは、前記計算された前記期待値が所定値よりも大きい情報を前記移動機群が保持または先行取得すること、を決定するものとしてもよい。
上記移動機群(コミュニティ)に属する移動機が保持する情報の選択は、当該移動機からの情報の配信を受ける他の移動機の利益にも影響を与える。このため、上記選択に際しては、移動機群全体の利益が勘案されることが望ましい。
この点、これらの発明によれば、移動機群が保持または先行取得すべき情報を決定するために、上述の配信要求確率と利益の期待値とが算出される。これにより、上記決定に際して、移動機群全体(移動機群に属する全ての移動機)からの配信要求が考慮される。併せて、移動機群全体で利益の生じる確率の高い情報を、保持または先行取得の対象とすることができる。
しかし、上記移動機群に属するある移動機が、被参照期待値の高い情報ばかりを保持していた場合、当該移動機は、同じ移動機群内の他の移動機に対して情報配信ばかりを行うことになる。その結果、この移動機の利益が他の移動機と比較して極端に低くなり、移動機群における利益の偏在が生じる懸念がある。
そこで、本発明に係る情報提供制御装置においては、複数の情報の中から、各移動機が保持または先行取得すべき情報群を、他の移動機からの被配信要求確率の合計が前記移動機群に属する各移動機間で等しくなるように、決定する保持情報決定手段を更に備え、前記指示手段は、前記移動機群に属する各移動機に対して保持または先行取得を指示する情報を、前記保持情報決定手段により決定された前記情報群の中から選択するものとしてもよい。
かかる情報提供制御装置に応答する移動機として、本発明に係る移動機は、上述した情報提供制御装置との間で通信を行う移動機であって、当該情報提供制御装置からの前記指示に応じて、前記指示手段により前記情報群の中から選択された情報を保持または先行取得する。
同様に、本発明に係る情報提供方法は、複数の情報の中から、各移動機が保持または先行取得すべき情報群を、他の移動機からの被配信要求確率の合計が前記移動機群に属する各移動機間で等しくなるように、決定するステップを更に含み、前記指示するステップでは、前記移動機群に属する各移動機に対して保持または先行取得を指示する情報を、前記決定するステップにて決定された前記情報群の中から選択することもできる。
これらの発明によれば、移動機群に属する各移動機が保持または先行取得すべき情報の決定及び選択に際して、上記各移動機が他の移動機からの要求に応じて情報を配信する確率が平準化される。これにより、移動機群に属する全移動機の利益が確保され、利益の偏在は解消される。
上述した情報提供制御装置の各機能は、何らかの情報の取得を要求する主体である移動機自体にもたせても、同様の作用効果を得ることができる。この場合、要求は、サーバ装置に対する情報の配信要求でなくてもよく、例えば、自移動機の保持する情報を表示装置に表示するための情報取得要求であってもよい。
上述の情報提供制御装置の機能が適用された移動機は、以下のような構成を採ることができる。
本発明に係る移動機は、情報の取得を要求する移動機において、前記移動機が近距離通信可能な移動機を検知する検知手段と、複数の移動機と、当該複数の移動機の保持する情報とを対応付けて更新可能に管理するとともに、前記移動機が情報の取得を要求した際に、当該情報を保持する他の移動機を、前記近距離通信可能な移動機の中から検出する検出手段とを備える。
本発明に係る移動機において好ましくは、前記検出手段による検出の対象を、前記情報の取得を要求する移動機が要求先の移動機との間で相互に利益を生じる可能性の高い移動機群に決定する決定手段を更に備え、前記検出手段は、前記情報を保持し、かつ、前記移動機群に属する移動機を、前記近距離通信可能な移動機の中から検出する。
また、本発明に係る移動機は、前記移動機が保持または先行取得すべき情報を判定し、該判定結果に基づいて、前記情報の保持または先行取得を、前記移動機に指示する指示手段を更に備え、前記検出手段は、前記指示の内容に従って、前記複数の移動機と、当該複数の移動機の保持する情報との対応関係を更新するものとしてもよい。
更に、本発明に係る移動機は、前記移動機が情報の取得を要求した際に、当該要求以降に取得が要求される情報の予測を行う予測手段を更に備え、前記決定手段は、前記予測に基づいて、前記検出手段による検出の対象を、前記移動機群に決定することもできる。
これらの発明によれば、移動体通信網を介して移動機に情報を提供するシステムにおいて、応答時間の短縮、移動機消費電力の節減、帯域使用の効率化を図ることが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態における情報提供システムについて説明する。
図1は、本発明が適用された移動体通信向けWWWサービスを提供するシステムの構成例を模式的に示す図である。図1に示すように、情報提供システム1は、キャッシュ管理装置10(情報提供制御装置に対応)、移動機20,30、WWWサーバ60(サーバ装置に対応)を少なくとも備える。キャッシュ管理装置10は、移動体通信網Nに配置され、移動機20,30との間で、図示しない基地局を介して双方向に広域無線通信が可能である。また、キャッシュ管理装置10とWWWサーバ60とは、双方向に有線通信が可能である。
本実施の形態では、移動体通信網におけるWWWサービスを想定するが、本発明は、これに限らず、これと同様のハイパーリンク構造をもつ電子情報提供システムにも適用可能である。
まず、キャッシュ管理装置10の構成を説明する。
キャッシュ管理装置10は、主に、キャッシュ管理・制御部10aとコミュニティ検出・管理部10bとから構成される。更に、キャッシュ管理・制御部10aは、キャッシュ・先行取得制御部11(指示手段に対応)と、キャッシュ状況管理部12(検出手段に対応)と、近距離通信可否管理部13(検知手段に対応)と、アクセス傾向管理部14(予測手段に対応)と、要求確率計算部17(確率計算手段に対応)と、利益計算部18(利益計算手段に対応)と、保持情報決定部19(保持情報決定手段に対応)とを備える。コミュニティ検出・管理部10bは、コミュニティ検出部15(決定手段に対応)とコミュニティ管理部16と類似度計算部110(類似度計算手段に対応)とを備える。これら各構成要素は、図示しないバスを介して、相互に信号の入出力が可能なように接続されている。
キャッシュ・先行取得制御部11は、移動機20,30を含む各移動機がWWWサーバ60から取得したWWWページ(情報に対応)のうち、移動機が保持(キャッシュ)すべきページや、閲覧前に取得(先行取得)すべきページの判断を行う。そして、この判断結果に基づいて、WWWページの保持または先行取得を移動機に指示する。
キャッシュ状況管理部12は、キャッシュ・先行取得制御部11との連携によって、移動機20,30〜50の保持するWWWページに関する情報を管理する。また、キャッシュ状況管理部12は、各移動機からの問合せに応じて、ユーザ所望のWWWページを送信可能な移動機を検索し、通知する。この際、必要に応じて、後述の近距離通信可否管理部13、コミュニティ管理部16と連携し、上記WWWページを保持しているか否かを検索する対象となる移動機群(後述のコミュニティ)の絞込みを行う。
WWWページを送信可能な移動機の通知に際しては、キャッシュ状況管理表121が参照される。キャッシュ状況管理表121は、キャッシュ状況管理部12によって形成され、図2に示すような構成を有する。すなわち、キャッシュ状況管理表121には、移動機ID(例えば、“192.223.1.xxx”,“192.222.4.ooo”等のIPアドレス)が、WWWページID(例えば、http://www.xxx.com/index.html,http://www.xxx.com/images/xxx.jpg等のURL)に対応付けて記録される。さらに、該ページIDにより特定されるWWWページのキャッシュされた日時、データサイズといった付随の情報が、移動機IDに対応付けて記録される。
近距離通信可否管理部13は、WWWページの配信を要求する移動機が近距離無線通信を可能な移動機を把握する。移動機20〜50の通信状況は、ユーザの移動に伴って頻繁に変化する。例えば、無線LANのアドホックモードを用いた通信の場合、通信相手の通信範囲を離れてしまった移動機は、その通信相手と通信不能になる。近距離通信可否管理部13は、各移動機あるいはアクセスポイントの位置や電波受信レベルなどを基に、要求元の移動機による他の移動機との通信可否を判定し、該判定結果から、近距離通信可能な移動機を特定する。
アクセス傾向管理部14は、移動機がアクセス先として指定したURLとそのリンク元の履歴情報を基に、WWWページの閲覧以降に閲覧される可能性の高い別のWWWページを予測する。かかる機能を実現するために、アクセス傾向管理部14は、アクセス履歴表141とアクセス傾向表142とを有する。
図3は、アクセス履歴表141におけるデータ格納例を示す図である。図3に示すように、アクセス履歴表141には、移動機がアクセスしたURLとそのリンク元の情報が、移動機IDと対応付けて日時の昇順に記録されている。例えば、上記表の一列目のデータは、2004年10月2日の10時57分30秒に、ID“192.223.1.xxx”を有する移動機20が、URL“http://www.ooo.com/page1.html”のWWWページにアクセスしたことを表す。同時に、そのアクセス先のリンク元であるWWWページのURLが“http://www.foo.com/page3.html”であることを示す。
更に、アクセス傾向管理部14は、アクセス履歴表141に格納されているデータに基づいて、図4に示すようなアクセス傾向表142を作成する。アクセス傾向表142は、リンク元URL領域142aとアクセス先URL領域142bと評価値領域142cとを有する。評価値は、表において対応するリンク元URLが指定された場合に、アクセス先のURLが指定される確率の高低を表す。最大値は1.0であり最小値は0である。評価値の算定に際しては、各アクセス先URLが指定される前におけるリンク元URLの指定回数を参照することができる。
例えば、URL“http://www.ooo.com/index.html”のWWWページが閲覧された後に、URL“http://www.ooo.com/page1.html”が閲覧される確率は“0.8”と高い。これに対して、URL“http://www.xxx.com/index.html”のWWWページが閲覧された後に、URL“http://www.xxx.com/page2.html”が閲覧される確率は“0.2”と相対的に低い。アクセス傾向管理部14は、この評価値の高低と、要求されているWWWページのURLとを基に、近々にアクセスされやすいWWWページを予測する。
要求確率計算部17は、キャッシュ状況管理部12による検出対象に決定された移動機20〜50から、WWWページに対して配信が要求される確率(配信要求確率に対応)をWWWページごとに計算する。
利益計算部18は、要求確率計算部17の計算した配信要求確率に基づいて、移動機20〜50が各WWWページを保持または先行取得した場合に生じ得る利益の期待値を計算する。
保持情報決定部19は、各移動機20,30,40,50が複数のWWWページの中から保持または先行取得すべきWWWページ群を決定する。WWWページ群の決定は、他の移動機から配信を要求される確率(被配信要求確率に対応)の合計が各移動機間で等しくなるように行われる。
コミュニティ検出・管理部10bは、近距離通信可否管理部13により通信可能と判定された移動機群の中から、キャッシュ状況管理部12による検出の対象となる移動機群(コミュニティ)を決定し、その結果を管理する。
具体的には、コミュニティ検出部15は、各移動機がWWWページを要求した後に続いてアクセスする可能性の高いWWWページを検出する。また、それらのWWWページを多く保持すること、若しくは、同じく続けてアクセスすることが推定される別の移動機群をコミュニティとして検出する。
コミュニティの検出は、アクセス履歴表141(図3参照)、及び、アクセス傾向表142(図4参照)を参照して実現される。例えば、移動機20が、リンク元URL“http://www.xxx.com/page1.html”を有するWWWページの送信を要求した場合を想定する。この場合、再び図4を参照すると、該URLに続いてアクセスされる可能性の高いURLは、評価値0.5を有する“http://www.ooo.co.jp/index.html”である。したがって、過去に同URLにアクセスした履歴のある移動機30(図3に示したID:192.222.4.xxx)が、コミュニティを構成する移動機の一つに選択される。
また、コミュニティの検出には、以下に説明する方法を用いることが望ましい。
まず、キャッシュ管理装置10は、アクセス傾向表142により、各移動機が各URLに対して所定回数n回以内に要求を発行する確率を計算する。そのために、コミュニティ検出部15は、各移動機が最近参照したURLをリンク元URLとする行について、その評価値を特定し、その値を、同一行のアクセス先URLを当該移動機が次回参照する確率とする。例えば、移動機20が、URL“http://www.xxx.com/page1.html”のWWWページの送信を要求したとする。この場合、再び図4を参照すると、このURL“http://www.xxx.com/page1.html”をリンク元URLとする行の評価値は“0.5”である。したがって、移動機20が、同一行のアクセス先URL“http://www.ooo.co.jp/index.html”を次回参照する確率は、「0.5」と判断される。
続いて、上述の手順により次回参照される確率が得られた上記アクセス先URLの全てに対して、以下の処理が実行される。上記例では、かかるアクセス先URLは“http://www.ooo.co.jp/index.html”であるが、以下簡単のため“H”と記す。コミュニティ検出部15は、アクセス傾向表142を再び参照して“H”をリンク元URLとする行を特定し、その行に設定されている評価値と、移動機が“H”を次回参照する確率との積を算定する。そして、この算定結果を、当該移動機が“H”を2回後に参照する確率とする。
例えば、移動機20が“http://www.ooo.com/index.html”を次回参照する確率が「0.3」と判断されたとする。この場合、図4を参照すると、“http://www.ooo.com/index.html”をリンク元URLとし、かつ、“http://www.ooo.com/page1.html”をアクセス先URLとする行に関して、その評価値は「0.8」である。このため、“http://www.ooo.com/page1.html”が二回後に参照される確率は、「0.8」と「0.3」との積である「0.24」に算定される。
同様の算定処理は、アクセス傾向表142に掲載された全てのデータを参照して実行され、その結果、コミュニティ検出部15は、n回後までの各回に各ページが参照される確率を得る。そして、1からnまでのこれらの値を、各ページについて合計することで、n回後までに各ページが参照される確率を得る。
移動機“a”が各ページを参照する確率をベクトルa、移動機“b”が各ページを参照する確率をベクトルbとすると、これらの類似度は、次式(I)で表される。
Figure 2006246421
この値が高い移動機の組は、互いに共通したURLを参照する確率が高い。したがって、これらの移動機は、同一コミュニティに属し、共通のURLが示すページを保持または先行取得することによって利益の発生する可能性(利益の期待値に対応)が高くなる。
なお、参照確率の類似度が高い複数の移動機をコミュニティとして検出するための具体的な手順については、動作説明において後述する。
コミュニティ検出部15が、上述の方法でコミュニティの検出を行うことによって、キャッシュ管理装置10は、共通したURLに将来アクセスする確率が高く、また、当該URLが示すページを相互に配信する回数の期待値が高い移動機群を、コミュニティとすることができる。
コミュニティ管理部16は、コミュニティ検出部15により検出されたコミュニティにIDを付与し、これに属する移動機IDを対応付けて、コミュニティメンバ表161を作成する。コミュニティメンバ表161内部のデータ構成例を図5に示す。前述のキャッシュ状況管理部12は、この管理表161を参照することで、要求されたWWWページを要求元移動機に配信したとしてもなお、他の移動機からのWWWページ配信によって、利益が生じる可能性の高い移動機を特定する。そして、その移動機のIDを、要求元の移動機に通知する。
類似度計算部110は、上記類似度の計算を行う。すなわち、アクセス傾向管理部14の計算した配信要求確率に関して、移動機及びWWWページごとに、その類似度を算出する。
次に、移動機20の構成を説明する。
移動機20は、IMT−2000やPDC(Personal Digital Cellular)等の規格に準拠した広域無線通信部21と、無線LAN(例えば、802.11b,802.11g)やBluetooth(登録商標)等の規格に準拠した近距離無線通信部22とを備える。ここで、広域無線通信とは、最大の電波到達範囲が数km〜数十kmと広域であるが、通信速度は比較的低く、電力消費が大きいものを指す。これに対して、近距離無線通信とは、最大電波到達範囲が数十m〜数百mと狭域であるが、通信速度は比較的高く、電力消費が小さいものを指す。移動機20には、近距離無線通信機能が付与された携帯電話端末、あるいは、携帯電話と無線LANモジュールがともに搭載されたPC(PersonalComputer),PDA(Personal Digital Assistance)が相当する。
移動機20は、広域無線通信部21により移動体通信網Nと接続可能である。図1に示すように、移動体通信網Nにはキャッシュ管理装置10が配置されているため、移動機20は、基地局(図示せず)を介して、キャッシュ管理装置10と双方向に通信可能である。また、移動体通信網には、直接に、若しくは、インターネット等の外部ネットワークN1を介して間接的に、WWWサーバ群が接続されており、移動機20は、WWWサーバ60を含むこれらサーバ群とも双方向の通信が可能である。
移動機20は、上述の広域無線通信部21と近距離無線通信部22とに加えて、キャッシュ・先行取得部23、入出力部24、WWWページ授受部25、キャッシュデータ保持部26を備える。これら各構成要素は、バスを介して、相互に信号の入出力が可能なように接続されている。
移動機20に保持されるWWWページは、WWWサーバの配信するWWWページそのものではなく、実際にはその複製物(コピー)であるが、これらは実質的に同一内容のデータである。したがって、以下、簡単のため、両者を区別せずに「WWWページ」と記す。移動機30〜50に保持されるWWWページに関しても同様である。
広域無線通信部21は、周知慣用の広域無線通信技術により、WWWサーバ60に対して、WWWページの送信を要求する。そして、該要求に応じて送信されたWWWページを受信し、受信されたWWWページをキャッシュデータ保持部26に保持させる。また、広域無線通信部21は、近距離無線通信部22によって把握された近隣移動機群の接続状況を、キャッシュ管理装置10に通知する。
近距離無線通信部22は、後述のWWWページ授受部25と連携して、移動機30等、他の移動機群との間で、WWWページの送受を行う。近距離無線通信部22は、移動機間の通信を実現するためのプロトコル群を使用して、近隣する移動機の接続状況の把握や、ルーティング、フロー制御などのネットワーク制御を行う。近距離無線通信には、無線LANアクセスポイントなどの中継点を経由するインフラストラクチャモードと、特定のインフラストラクチャを介さずに移動機間で直接通信を行うアドホックモードとがあるが、近距離無線通信部22は、何れの方式にも対応する。なお、後者のモードには、移動機が情報転送機能や経路管理機能を備えることによって構築されるアドホックネットワークを用いた通信を含む。
キャッシュ・先行取得部23は、キャッシュ管理装置10から送信される指示信号に従って、キャッシュデータ保持部26に保持するWWWページの管理を行う。例えば、WWWページの先行取得の指示があると、WWWサーバ60からこれを取得し、キャッシュデータ保持部26に保存させる。
入出力部24は、ユーザ操作に従って、WWWページの送受信や表示を指示するとともに、表示を指示されたWWWページを解釈した結果の表示を行う。入出力部24は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ、スピーカ、及び、マウスやキーボードにより構成され、これらを統括的に制御するOS(OperatingSystem)やソフトウェアにより、その機能を実現する。
WWWページ授受部25は、上記ソフトウェアの一つであるWWWブラウザの有するHTTP(Hyper Text Transport Protoco1)クライアントと、WWWサーバ60の有するHTTPサーバとの連携により実現される。移動機20は、WWWページ授受部25により、広域無線通信部21を用いた通常のWWWページの取得に加え、近距離無線通信部22との協働による移動機間におけるWWWページの授受を行う。
キャッシュデータ保持部26は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)を始めとする不揮発性のメモリやHDD(HardDisc Drive)により構成され、WWWサーバ60〜90または他の移動機30〜50から取得されたWWWページを保持する。
なお、移動機30,40,50の構成は、上述した移動機20の構成と同様であるので、共通する構成要素には同列(末尾が同一)の符号を付し、その説明は省略する。
続いて、フローチャートを参照しながら、本実施の形態における情報提供システム1の動作を説明し、併せて、本発明に係る情報提供方法を構成する各ステップについて説明する。
まず、図6と図7を参照しながら、移動機の動作を説明する。なお、本実施の形態では、移動機20の動作を例に採り、代表的に説明するが、その他の移動機30,40,50に関しても同様の動作が可能である。
移動機20は、常時、下記の四種類のイベント発生を監視しており(図6のS1)、何れかのイベント発生を検知した時点で、その内容に応じた動作を行う。
(1)移動機20を所持するユーザによるWWWページの表示要求
(2)他の移動機30,40,50からのWWWページの送信要求
(3)キャッシュ管理装置10からのキャッシュ内容更新指示
(4)近距離通信リソースの変化
S2では、移動機20により、上記発生したイベントがWWWページ表示要求であるか否かの判定が為され、該要求であった場合には(S2;YES)、S9以降の処理に移行する。S9以降の処理については、図7を参照して後述する。
WWWページ表示要求でなかった場合には(S2;NO)、上記発生したイベントがWWWページ送信要求であるか否かの判定が為される(S3)。判定の結果、イベントがWWWページ送信要求であった場合には(S3;YES)、移動機20は、要求されたWWWページをキャッシュデータ保持部26から読み出し、WWWページ授受部25及び近距離無線通信部22を用いて、要求元の移動機宛に送信する(S4)。要求元の移動機は、キャッシュ管理装置10への問合せにより、自機の要求するWWWページが移動機20に保持されていることを事前に把握しているため、移動機20に対して、直接送信を要求することができる。
S3において、WWWページの送信要求のない場合には(S3;NO)、移動機20において、発生したイベントが、キャッシュ管理装置10からのキャッシュ内容更新指示であるか否かが判定される(S5)。キャッシュ管理装置10は、移動機20を含む不特定多数の移動機に対して、常に、WWWページの要求前における取得(先行取得)を指示している。この指示は、上記キャッシュ内容更新指示の一種であり、各移動機が最適なキャッシュ状態に近づくように、移動機が現在保持しているWWWページや、移動機のアクセス状況などを考慮して行われる。
S5にてキャッシュ内容の更新指示があった場合には(S5;YES)、移動機20は、その指示に従ったキャッシュデータ保持部26の更新を行う(S6)。例えば、キャッシュ内容の更新指示が、移動機20に存在しないWWWページの先行取得である場合には、移動機20は、WWWページ授受部25及び広域無線通信部21により、WWWサーバ60から、指示されたWWWページを受信する。受信されたWWWページは、キャッシュデータ保持部26に保持される。なお、先行取得の結果、キャッシュデータ保持部26のデータ量が制限容量を超えてしまう場合には、移動機20は、キャッシュ管理装置10からの指定に基づき、参照あるいは送信要求される可能性の低いWWWページを削除することができる。
ここで、WWWサーバ60に対するWWWページの配信要求は、キャッシュ管理装置10から先行取得指示を受けた移動機20が行ってもよいし、キャッシュ管理装置10が移動機20に代わって発行してもよい。
S5にてキャッシュ内容の更新指示が無かった場合には(S5;NO)、移動機20は、近距離通信リソースの変化の有無を判定する(S7)。当該判定の結果、近距離通信のリソース変化が認められた場合には(S7;YES)、広域無線通信部21からキャッシュ管理装置10に、その旨の通知がなされる(S8)。一方、リソースの変化が無いものと判断された場合には(S7;NO)、S1に戻り、移動機20は、イベントの監視を継続する。
キャッシュ管理装置10は、WWWページを提供可能な移動機を移動機20に通知するのに先立ち、近距離の相互無線通信によりWWWページの授受が可能な移動機群を判断するための指標として、各移動機間の通信環境、特に通信可能性を把握しておく必要がある。S8にて通知される近距離通信リソースの変化は、このような通信可能性の判定に使用される。
キャッシュ管理装置10が、WWWページを提供可能な移動機を通知するためには、通信リソースの変化以外にも、キャッシュ管理装置10の指示に因らないWWWページの破棄や、キャッシュデータ保持部26の空き容量の変化などの情報が必要である。S8では、これらの情報も、移動機20からキャッシュ管理装置10に通知することができる。
次いで、S2;YESの場合、すなわち、移動機20で発生したイベントが“ユーザによるWWWページの表示要求”であった場合の処理について、説明する。
図7に移りS9では、表示を要求されたWWWページが移動機20のキャッシュデータ保持部26に既に保持されているか否かが判定される。保持されている場合には(S9;YES)、そのWWWページが、表示のためにキャッシュデータ保持部26から読み出されるとともに、その旨が、広域無線通信部21からキャッシュ管理装置10に通知される(S10)。この通知を基に、キャッシュ管理装置10は、移動機20におけるWWWページの利用状況を把握し、キャッシュ内容の更新あるいはコミュニティの検出に、これを使用する。
S11では、移動機20は、入出力部24により、表示要求されたWWWページをキャッシュデータ保持部26から読み出し、WWWブラウザを介して表示する。WWWページの表示後は、図6のS1に戻り、以降の処理が継続して実行される。
図7のS9において、表示を要求されたWWWページが移動機20に既存でない場合には(S9;NO)、移動機20は、他の移動機からこれを取得すべく、上記WWWページを提供可能な移動機の存否をキャッシュ管理装置10に問い合わせる(S12)。この問合せは、広域無線通信部21により行われる。問合せを受けたキャッシュ管理装置10は、上記WWWページを保持する移動機が、移動機20の近距離無線通信圏内に存在するか否かを、表示要求元である移動機20に通知する。存在する場合には、その移動機のIDも併せて通知する。このとき、キャッシュ管理装置10は、必要に応じて、コミュニティを勘案し、コミュニティに属する移動機群を通知対象に限定することができる。
S13において、移動機20が、WWWページを提供可能な移動機が存在するとの返答を得た場合には、他の移動機からWWWページを取得可能であるものと判断し(S13;YES)、近距離無線通信部22とWWWページ授受部25とにより、通知されたIDをもつ移動機に対して、その送信を要求する。
本実施の形態では、移動機20は、移動機30,40のIDを通知され、これらの移動機のうち移動機30に対して、WWWページの送信を要求するケースを想定する。
要求を受けた移動機30は、上述したS3,S4の処理に従い、自機がキャッシュデータ保持部36に保持するWWWページを、送信要求元である移動機20に送信する。移動機20は、WWWページ授受部25により、近距離無線通信回線経由で上記WWWページを受信する(S14)。これにより、情報提供システム1は、移動体通信網Nを含む広域無線帯域の使用を抑制しつつ、使用した場合と同様の結果を得る。このため、帯域使用効率は向上する。
これに対して、移動機20が、WWWページを提供可能な移動機が存在しないとの返答を得た場合には、他の移動機からWWWページを取得可能でないものと判断し(S13;NO)、S15の処理に移行する。S15では、移動機20は、通常の移動体通信向けWWWサービスと同様に、広域無線通信部21によりWWWサーバ60にアクセスする。そして、移動体通信網Nと基地局経由で、表示を要求したWWWページを受信する(S15)。
続いて、キャッシュデータ保持部26の更新処理が行われる。この処理は、S14またはS15におけるWWWページの取得に伴って実行される。まず、S16では、移動機20は、取得されたWWWページを保持するに足る空き領域が、キャッシュデータ保持部26に存在するか否かの判定を行う。存在する場合には(S16;YES)、移動機20は、上記取得されたWWWページを、キャッシュデータ保持部26に保持する(S17)。その後、S11の処理に移行する。
十分な空き領域がない場合には(S16;NO)、移動機20は、上記WWWページの保持の要否をキャッシュ管理装置10に問い合わせる。この結果、保持すべきとの返答を得た場合には、どのWWWページを削除すべきかをさらに問い合わせる(S18)。移動機20は、S18の問合せの結果得られた返答を基に、キャッシュデータ保持部26の更新、すなわち、必要なWWWページの保存と不要なWWWページの消去を行う(S19)。但し、S18において、上記WWWページの保持が不要と返答された場合には、キャッシュデータ保持部26の更新は行われず(S19を省略して)、S11の処理に移行する。
次に、図8のフローチャートを参照しながら、キャッシュ管理装置側の処理を説明する。
キャッシュ管理装置10は、常時、下記四種類のメッセージを監視しており(図8のT1)、何れかのメッセージの到達を検知した時点で、その内容に応じた動作を行う。
(i)WWWページを提供可能な移動機の存否の問合せ(図7のS12に対応)
(ii)保持されているWWWページの利用の通知(図7のS10に対応)
(iii)近距離通信リソースの変化の通知(図6のS8に対応)
(iv)WWWページの保持要否の問合せ(図7のS18に対応)
本実施の形態では、移動機20によるメッセージの送信を想定する。
T2では、キャッシュ管理装置10は、キャッシュ状況管理部12、コミュニティ管理部16、及び近距離通信可否管理部13により、到達したメッセージが“WWWページを提供可能な移動機の存否の問合せ”であるか否かを判定する。この問合せは、移動機側におけるS12(図7参照)の処理に対応し、移動機20が表示を要求したWWWページが、その移動機20の属するコミュニティ内の他の移動機から取得可能であるか否かの判断をキャッシュ管理装置10に行わせるためのものである。
肯定の場合(T2;YES)、キャッシュ管理装置10は、上記問合せに沿って、上記WWWページを提供可能な移動機が、移動機20のコミュニティメンバに存在するか否かを、コミュニティ管理部16により判定する(T3)。判定の結果、移動機20のコミュニティ内に、要求されたWWWページを提供可能な移動機の存在が確認された場合には(T3;YES)、キャッシュ管理装置10は、その事実に併せて、移動機IDを、移動機20に返信する(T4)。一方、要求されたWWWページを提供可能な移動機が存在しない場合には(T3;NO)、キャッシュ管理装置10は、その事実を返信する(T5)。
このとき、キャッシュ管理装置10は、メッセージの送信元である移動機20に対して、WWWサーバからWWWページを取得する事を指示してもよい。また、移動機20に代行して、要求されたWWWページをWWWサーバから取得し、移動機20に転送してもよい。
上記WWWページをもつ移動機が移動機20のコミュニティ内に存在するか否かに拘らず、キャッシュ管理装置10は、T6に示す以下の処理を行う。すなわち、移動機20のユーザがそのページの表示を要求した事実をキャッシュ管理に反映すべく、アクセス傾向管理部14を介して、そのページに関する情報をアクセス履歴表141とアクセス傾向表142とに記録する(T6)。
なお、かかるアクセス傾向の更新処理は、到達したメッセージが“移動機20に保持されているWWWページが利用された旨の通知”である場合、つまりT7;YESの場合にも、同様の趣旨で実行される。
アクセス傾向の更新は、コミュニティメンバ表161の更新を伴う。なぜならば、前述のとおり、コミュニティは、近距離無線通信によるWWWページの授受が可能な移動機群のうち、同じページにアクセスする確率が高い移動機群を指す。あるWWWページに各移動機がアクセスする確率は、その時点までのアクセス履歴とアクセス傾向から求められるため、アクセス傾向が変化した場合には、これに連動して、コミュニティの構成も変化する可能性がある。したがって、キャッシュ管理装置10は、T6にてアクセス傾向を更新した後に、コミュニティ管理部16にこれを通知し、コミュニティメンバ表161を更新する(T8)。
以下、T8のコミュニティメンバ表更新処理について詳述する。
T8の処理は、アクセス傾向の更新(T6)、または、近距離通信状況の変化(T9)を契機として実行される。
例えば、ある移動機があるURLで参照されるページにアクセスしたことで、当該移動機が各ページを近々アクセスする確率が変化した場合、あるいは、ある移動機の近距離通信の可能性が変化した場合には、他の移動機との間でWWWページを授受することによる利得が変化したり、授受そのものの可否が変化する。この結果、コミュニティの構成の変更が必要になる。キャッシュ管理装置10は、かかる変化が生じた移動機に関して、該移動機が既に属するコミュニティに依然として属する(すなわち、各ページに関する確率分布が所属コミュニティと依然類似する)か否かを判定する。属さない場合には、キャッシュ管理装置10は、上記移動機をコミュニティメンバから削除した後、他に所属すべきコミュニティがあるか否かの判定を行う。何れのコミュニティにも属さない場合には、所属すべきコミュニティの有無を探索する。
次に、図9を参照しながら、T8の具体的な処理手順を説明する。
まずT801では、キャッシュ管理装置10は、全コミュニティの集合を“A”とする。続いて、コミュニティメンバ表の更新を判定する原因となった端末、すなわち近距離通信状況が変化した移動機、または、新たなページにアクセスした移動機を“a”とする(T802)。
キャッシュ管理装置10は、“a”が何れかのコミュニティに属するか否かの判定を行い(T803)、属している場合には(T803;YES)、当該コミュニティを“C”とした上で、“C”から“a”を一旦削除する(T804)。これにより、コミュニティメンバ表161(図5参照)を更新する。
一方、“a”が何れのコミュニティにも属していない場合には(T803;NO)、キャッシュ管理装置10は、“A”から1つのコミュニティを抽出し、そのコミュニティを“C”とする(T805)。この“C”は、後の処理において、“a”が属するか否かの判定対象のコミュニティとなる。
T806では、移動機“a”は、“C”に属する移動機との近距離通信が可能であるか否かを近距離通信可否管理部13に問い合わせる。問合せの結果、通信不能との回答が得られた場合には(T806;NO)、“a”が“C”に属することは好ましくないため、T805に戻り、キャッシュ管理装置10は、更に別のコミュニティを“A”から抽出し、“a”の帰属可能性を判定する。
これに対して、通信可能との回答が得られた場合には(T806;YES)、キャッシュ管理装置10は、移動機“a”からの各ページに対するアクセス確率に基づき、移動機“a”のコミュニティ“C”への帰属可能性を判定する。
すなわち、コミュニティ検出部15は、“a”による、所定回数n回以内の各ページへのアクセス確率を表すベクトルaを計算する。ベクトルaの要素は、各ページへのアクセス確率から成り、当該アクセス確率は以下の手順により計算される。
コミュニティ検出部15は、移動機“a”が最近参照したURLをリンク元URLとする全てのアクセス先URLにアクセスする確率を、アクセス傾向表142を参照して得る。最近、移動機“a”が、リンク元URL“http://www.xxx.com/page1.html”を有するWWWページの送信を要求した場合を例示する。この場合、図4を参照すると、“http://www.xxx.com/page1.html”をリンク元URLとするアクセス先URLは、“http://www.ooo.co.jp/index.html”であり、その評価値は「0.5」である。したがって、コミュニティ検出部15は、移動機“a”が、次回のアクセス時に“http://www.ooo.co.jp/index.html”のURLにアクセスする確率を「0.5」と判定する。
続いて、コミュニティ検出部15は、移動機“a”が最近参照したURLをリンク元URLとする全てのアクセス先URLに関して、当該URLをリンク元URLとする行を、アクセス傾向表142から特定する。そして、このリンク元URLを次回参照する確率と、その行にある評価値との積をとり、“a”が2回後に参照する可能性のあるURL、及びその参照確率を算出する。例えば、移動機20が“http://www.ooo.co.jp/index.html”を次回に参照する確率が「0.3」と算出されていたとする。再び図4を参照すると、“http://www.ooo.com/index.html”をリンク元URLとし、“http://www.ooo.com/page1.html”をアクセス先URLとする行の評価値は、「0.8」である。このため、“http://www.ooo.com/page1.html”が2回後に参照される確率は、“http://www.ooo.com/index.html”が次回参照される確率「0.3」と上記評価値「0.8」との積から、「0.24」と算出される。
以下同様の手順により、n回後に参照される可能性のある全てのURLの参照確率が、n−1回目にリンク元URLが参照される確率を用いて算出される。その結果、コミュニティ検出部15は、n回後までの各回に各ページが参照される確率を得る。更に、これらの確率値を、1からnまでの各ページに関して加算することで、n回後までに各ページが参照される確率としてのベクトルaを得る。
コミュニティ“C”による各ページへのアクセス確率であるベクトルCに関しても同様に、コミュニティメンバ表161における各メンバについて、上記確率値を足し合わせることによって算出される(T807)。
続いて、類似度計算部110は、上記ベクトルaと上記ベクトルCとの類似度を計算し、その値が所定の閾値t以上であるか否かを判定する(T808)。ベクトルaとベクトルCの類似度は、次式(II)から算出される。
Figure 2006246421
上記算出結果が大きい値の場合には、コミュニティ“C”に属する移動機群と互いに共通したURLを移動機“a”が参照する確率が高い、との推定が可能である。このため、移動機“a”が、コミュニティを同一とし、共通のURLが示すページを保持または先行取得することにより、利益が発生する可能性は高い。そこで、上記類似度の値がt以上である場合には(T808;YES)、コミュニティ管理部16は、コミュニティメンバ表161に、コミュニティ“C”のIDと移動機“a”のIDとを追加する。これにより、“a”の所属コミュニティは“C”に設定される(T809)。
“a”の所属コミュニティが決定したため、コミュニティメンバ表更新処理は終了する。
一方、T808における判定処理の結果、上記類似度の値がt未満である場合には(T808;NO)、コミュニティ検出部15は、移動機“a”がコミュニティ“C”に所属すべきではないと判断し、他のコミュニティへの帰属可能性を判定する。すなわち、全コミュニティの集合“A”にコミュニティが残っている場合、つまり“A”が空集合φでない場合には(T810;NO)、T805に戻り、それ以降の処理が再び実行される。
これに対して、“A”が空集合φである場合には(T810;YES)、コミュニティ管理部16は、新たなコミュニティを作成し、そのコミュニティID及び移動機“a”のIDをコミュニティメンバ表161(図5参照)に追加する(T811)。これにより、移動機“a”は、“a”のみから成るコミュニティに属することになる。
“a”の所属コミュニティが決定したため、コミュニティメンバ表更新処理は終了する。
なお、上述したコミュニティメンバの更新処理は、到達したメッセージが“近距離通信リソースの変化の通知”である場合、つまりT9;YESの場合にも、同様の趣旨で実行される。コミュニティは、近距離無線通信によるWWWページの授受が可能な移動機群から検出される。このため、移動機間の通信状況が変化した場合には、アクセス傾向が変化した場合と同様に、そのメンバ構成を再考する必要がある。
アクセス傾向やコミュニティ構成が更新された場合、各WWWページが各移動機において閲覧される期待値が変化することから、移動機20〜50が各WWWページをキャッシュデータ保持部に保持しておくことによる利得も変化する。その結果として、同一コミュニティ内のどの移動機(例えば、移動機20〜50)ももたないが近々アクセスされる確率の高いWWWページが生じた場合に、どの移動機からの自発的な要求がなくとも、当該WWWページが任意の移動機宛に先行して配信されることが有効となる。
そこで、キャッシュ管理装置10は、アクセス傾向管理部14とコミュニティ管理部16とにより、このような先行配信の有効性をT10において判定する。有効と判定された場合には(図8のT10;YES)、キャッシュ管理装置10は、T11において、上記コミュニティ内の任意の移動機(例えば、移動機20)に対して、上記WWWページの配信要求を指示する。当該指示を受けた移動機は、WWWサーバ(例えば、WWWサーバ60)に対して、WWWページの先行配信を要求し、これを受信する。あるいは、キャッシュ管理装置10が自らWWWサーバに先行配信要求を行い、配信されたWWWページを任意の移動機に転送する。
T10では、キャッシュ管理装置10は、先行配信の有効性判断と同時に(若しくはこれに代えて)、各移動機におけるWWWページの必要性を判定することもできる。この判定は、特に、キャッシュデータ保持部の空き領域が不足した移動機が、その領域を増やすために効果的である。不要と判定された保持済WWWページは、T11で削除の指示を受けた移動機のキャッシュデータ保持部から削除される。その結果、空き容量は増大する。
上記削除の指示は、図6(S5;YES)に示したキャッシュ内容の更新指示の一つである。
以下、T10の更に詳細な処理内容に関して、図10と図11を参照して説明する。
図10に示すキャッシュ対象WWWページ決定処理は、キャッシュ管理装置10が任意の移動機からWWWページの保持要否の問合せを受けた場合(T12;YES)、あるいは、アクセス傾向表の更新もしくは近距離通信リソースの変化が行われた場合(T10)に実行される。当該決定処理に際して、キャッシュ管理装置10は、コミュニティに属する移動機が先行取得もしくはキャッシュすべきWWWページ(以下、「保持すべきページ群」と記す。)を、図9のコミュニティメンバ表更新処理と同様の手順で算出された、コミュニティのアクセス確率に基づいて、選択する。
コミュニティメンバ表更新処理の内容は、その実行に至った要因によって異なる。キャッシュ管理装置10は、WWWページの保持要否の問合せを受けた場合には、当該問合せを発した移動機が保持すべきページ群を、当該移動機の属するコミュニティのアクセス確率に基づいて決定する。アクセス傾向の変化等によってコミュニティメンバの構成が変化した場合には、キャッシュ管理装置10は、構成が変化した全てのコミュニティについて、そのコミュニティに属する移動機が保持すべきページ群の判断を行う。コミュニティメンバ表の構成が変化していない場合には、アクセス傾向の変化した移動機が属するコミュニティについてのみ、保持すべきページ群の判断を行う。
図10のU1では、キャッシュ管理装置10は、移動機から受信されたメッセージがキャッシュ内容の更新指示であるか否かを判定する(U1)。キャッシュ内容の更新指示であれば(U1;YES)、その送信元移動機を“a”とする(U2)。併せて、移動機“a”の属するコミュニティを“C”とし、“S”を空集合φとする(U3)。ここで、“S”は、保持すべきページ群を判定する必要のあるコミュニティの集合から、“C”を除いたものを表す。
受信メッセージがキャッシュ内容の更新指示でない場合には(U1;NO)、キャッシュ管理装置10は、コミュニティメンバ表161の変化の有無を判定する(U4)。コミュニティメンバ表161が変化した場合には(U4;YES)、メンバ構成の変化したコミュニティの集合を“S”とする(U5)。“S”を構成するコミュニティの例として、ある移動機の所属コミュニティが変化した場合には、その移動機がそれまで(変化前に)属していたコミュニティ、及び、新規に属することとなったコミュニティの二種類が挙げられる。
U6では、キャッシュ管理装置10は、U5の“S”から1つのコミュニティを抽出し、これを“C”とする。そして、“C”に属する移動機が保持すべきページ群の判定処理(U8以降の処理)に移る。
U4において、コミュニティメンバ表161に変化がなかった場合には(U4;NO)、キャッシュ管理装置10は、新たなページへのアクセスによってアクセス確率が変化した移動機の属するコミュニティを“C”とする。同時に、“S”=空集合φとする(U7)。
U3,U6,U7の何れかの処理が終了すると、キャッシュ管理・制御部10aは、図9のコミュニティメンバ表更新処理と同様の手順により、上記“C”のアクセス確率であるベクトルCを計算する(U8)。そして、このベクトルCの値に基づいて、各ページの評価値を算出する(U9)。
ページの評価値は、当該ページをコミュニティ内で先行取得もしくは保持した場合に生じる、応答時間及び消費電力の観点からみた単位記憶容量あたりの利益の和となる。移動機がページの先行取得を行う場合には、近距離無線通信部によりWWWサーバから取得する必要があるため、その動作による電力消費が発生する。したがって、コミュニティ“C”に属する移動機が評価値の計算対象ページをキャッシュ済であるか否かによって、評価値の計算方法は異なる。
キャッシュ対象WWWページ決定処理の実行がキャッシュ内容の更新指示により開始された場合には、当該指示を発した移動機“a”のキャッシュ内容、及び当該移動機が新たに取得したページのみが計算対象とされる。但し、これらの評価値は、既に移動機“a”によって取得されているため、それぞれに対して、ページ保持による利益Bが計算される。利益Bの計算式を以下に示す。
=p・{(γ−2γ)α+(δ−δ)β}…(III)
ここで、pは、上記計算対象のページに対するコミュニティ“C”のアクセス確率を表す。γ,γは、各移動機が広域無線通信部と近距離無線通信部とにより情報を転送した場合における、単位記憶容量(例えば1バイト)あたりの消費電力を表し、例えば、γ=10(W・S/MB),γ=1(W・S/MB)である。
なお、γに2が積算されているのは、移動機間における情報授受においては、送信側と受信側、双方の電力消費を要するためである。
δ,δは、各移動機が広域無線通信部と近距離無線通信部とにより情報を転送した場合における、単位記憶容量(例えば1バイト)あたりの応答時間を表し、例えば、δ=10(S/MB),δ=1(S/MB)である。
また、α,βは、消費電力及び応答時間の観点から各利益をどの程度重視するかを表現するための係数であり、キャッシュ管理装置10の管理者が独自に設定可能である。例えば、管理者が、応答時間の利益は重視しないが、消費電力量は最小化したいという場合には、α=1,β=0を設定すればよい。双方を同程度に考慮したい場合には、消費電力量及び応答時間を、共通性のある何らかの基準(例えば金額)に変換するための係数を、α,βに設定することもできる。
キャッシュ対象WWWページ決定処理の実行開始がキャッシュ内容の更新指示を要因としない場合には、キャッシュ管理装置10は、キャッシュ状況管理部12とコミュニティ管理部16とにより、コミュニティCに属する移動機がキャッシュ済でないページを判定する。そして、この判定結果に応じて、先行取得を行った場合における利益Bを、次式(IV)を用いて計算する。
=p・{(γ−2γ)α+(δ−δ)β}−γ・α…(IV)
次処理(U10)では、キャッシュ管理装置10は、受信されたメッセージがWWWページの保持要否の問合せであるか否かを判定する。上記メッセージが当該問合せである場合には(U10;YES)、移動機“a”の既キャッシュ内容及び該移動機が新たに取得したページのうち、その評価値が上位のものから順に、キャッシュ可能な容量内のページを選択する。そして、これらのページをキャッシュ対象とし、それ以外のページを削除の指示対象とする(U11)。
これに対して、受信されたメッセージがWWWページの保持要否の問合せでない場合には(U10;NO)、キャッシュ管理装置10は、コミュニティ“C”に属する移動機が未取得のページ群のうち、正の評価値をもつページを、“C”による先行取得の候補とする(U12)。先行取得候補のページが存在する場合には、これら各ページを何れの移動機が先行取得するかを決定するために、図11に示す先行取得担当移動機決定処理に移行する(U13)。この処理は後述する。
先行取得候補のページが存在しない場合には、U13の処理は省略される。
U14では、U5で設定されたコミュニティ集合“S”内における、保持すべきページ群の判定が行われていないコミュニティの存否が判定される。存在する場合、つまりS≠φである場合には(U14;NO)、U6に戻り、“S”から次のコミュニティ“C”が抽出される。以下、U7以降の処理が実行される。
上記コミュニティが存在しない場合、つまりS=φである場合には(U14;YES)、キャッシュ対象WWWページ決定処理は終了する。
次に、図11を参照し、先行取得担当移動機決定処理を説明する。この処理は、上述のように、図10のU13にて先行取得候補のWWWページの存在が確認された場合に実行される。
各ページの先行取得を担当する移動機は、コミュニティ“C”に属する各移動機が他の移動機に対してページを配信する確率を等しくするように、換言すれば各移動機の貢献度が平準化されるように決定される。これにより、一部の移動機が一方的に他の移動機へのページ提供を行い、その結果、当該一部の移動機の利得が損なわれることを防ぐ。
まずV1では、キャッシュ管理装置10は、図10のU8で計算されたコミュニティ“C”のアクセス確率を参照して、“C”内の各移動機の被参照期待値を算出する。ある移動機“a”の被参照期待値は、“a”のキャッシュデータ保持部に保持されている全てのWWWページに関して、対応するベクトルCの値、すなわち、コミュニティ“C”に属する他の移動機がこれらのページにアクセスする確率、を合計することによって得られる。
続いて、キャッシュ管理装置10は、コミュニティ“C”による先行取得の候補となるページ集合を“X”とし(V2)、その構成要素である各ページについて、先行取得を担当する移動機を決定する。そのために、キャッシュ管理装置10は、“X”から1つのページを抽出し、これを“b”とする(V3)。
V4では、キャッシュ管理装置10は、コミュニティ“C”の中から、キャッシュデータ保持部に“b”を保持可能な空き容量を有する移動機を選択し、その集合を“D”とする。
“D”に該当する移動機が存在する場合には(V5;NO)、キャッシュ管理装置10は、被参照期待値が最小の移動機“a”を“D”から選択し(V6)、“b”の先行取得担当移動機を“a”に決定する(V7)。そして、“a”の被参照期待値を再計算する(V8)。
一方、キャッシュデータ保持部に“b”のための空き領域を有する移動機が存在しない場合には(V5;YES)、キャッシュ管理装置10は、被参照期待値が最小の一移動機をコミュニティ“C”から選択し、これを“a”とする(V9)。そして、移動機“a”が既に保持しているWWWページ(キャッシュ済ページ)と、先行取得の担当が“a”に決定されたページと、“b”と、のそれぞれに関して、これらのページを保持することによって生じる単位記憶容量あたりの利益を計算する(V10)。
上記利益は、キャッシュ対象WWWページ決定処理において説明した利益B,Bの算定式(III),(IV)を使用して、計算することができる。計算に際して好適には、利益計算部18は、移動機“a”が既にキャッシュしているページに関しては利益Bの計算を行い、キャッシュしていないページ(先行取得候補のうち、“a”が先行取得することが決定されたページ)や“b”に関しては利益Bの計算を行う。
V11では、上記利益が“b”よりも小さいページが検索され、そのページの合計サイズが“b”のサイズよりも大きいか否かが判定される。
大きい場合には(V11;YES)、キャッシュ管理装置10は、上記合計サイズが“b”のサイズを超えないように、上記利益の低いWWWページから順に、移動機“a”の削除対象とする(V12)。その後、V7,V8に移行し、キャッシュ管理装置10は、“b”の先行取得担当移動機を“a”とするとともに、“a”の被参照期待値の再計算を行う。
なお、V11において、上記合計サイズが“b”のサイズ以下である場合には(V11;NO)、キャッシュ管理装置10は、移動機“a”による先行取得を断念する。そして、次なる先行取得候補ページの担当を決定するために、V2で決定された集合“X”に別のページが残っているか否かの判定を行う(V13)。
そして、次の先行取得候補のページが存在する場合には(V13;NO)、V3に移行し、被参照期待値が“a”の次に小さい移動機が探索される。存在しない場合には(V13;YES)、先行取得担当移動機決定処理は終了する。
図8に戻り、T12では、キャッシュ管理装置10に到達したメッセージの内容が判定される。すなわち、キャッシュ管理装置10は、“移動機20がキャッシュデータ保持部26に所定のWWWページを保持する必要があるか否かの問合せ”がされたか否かを判定する。この問合せは、図7のS18にて移動機20が送信した問合せに対応するものである。
問合せを受けると(T12;YES)、キャッシュ管理装置10は、メッセージ送信元の移動機20が事前に保持していたWWWページと、図7のS14若しくはS15で新たに取得したWWWページとの中から、移動機20にとって有効な(表示要求される可能性の高いことが推測される)WWWページ群を選択する(T13)。このWWWページ群の選択には、キャッシュ状況管理部12によるキャッシュ状況管理表121の参照結果、アクセス傾向管理部14によるアクセス履歴表141及びアクセス傾向表142の参照結果、コミュニティ管理部16によるコミュニティメンバ表161の参照結果が用いられる。
T14では、キャッシュ管理装置10のキャッシュ状況管理部12により、移動機20におけるキャッシュデータの更新が指示される。すなわち、キャッシュ状況管理部12は、T13で選択されたWWWページ群に基づいて、保持が必要と判定されたWWWページを優先的に保持させ、不要と判定されたWWWページに関しては削除させる指示を、そのページのURLとともに移動機20宛に送信する。そして、上述の指示の内容に従って、キャッシュ状況管理表121を更新する。
なお、キャッシュ管理装置10の受信したメッセージが、上記四種類のメッセージのうち、何れのメッセージにも該当しない場合には(T12;NO)、T1に戻り、以降の処理が繰り返し実行される。
以上説明したように、本実施の形態における情報提供システム1によれば、移動体通信向けWWWサービスにおいて、キャッシュ管理装置10は、WWWサーバ60が移動機20から要求を受けた際に、WWWページ自体を送信するのではなく、該WWWページを保持することが予測される移動機30〜50のIDを通知する。これにより、広域と近距離双方の無線通信機能を有する移動機20が、他の移動機30に保持されたWWWページを、近距離無線通信を介して取得可能とする。その結果、広域通信のみに依存してWWWサーバ60からWWWページを取得する通常の方法と比較した場合における、応答時間の短縮、移動機消費電力の節減、帯域使用の効率化が実現される。
ここで、本実施の形態において、WWWページの要求先としての移動機群をコミュニティに限定した理由は、以下のとおりである。すなわち、ある移動機の要求するWWWページが他の移動機には存在しないにも拘らず、自移動機の保持するWWWページが他の移動機から頻繁に要求される場合、その移動機は、一方的にページ配信を行うことになる。これは、電力消費を節減する観点から、ユーザにとって不利益であり、かかる懸念から、そのユーザは、以後、WWWページの提供を許可しない可能性がある。反対に、多数のWWWページを他の移動機から受信可能な移動機のユーザは、短い応答時間や低い消費電力で所望の情報を取得できるため、WWWページの配信を積極的に許可することが予想される。
上記のような利益の不均衡を是正すべく、本実施の形態におけるコミュニティは、好適には、近距離無線通信を通してWWWページ授受可能なエリアに在圏する移動機群のうち、同じWWWページにアクセスする確率の高いユーザの移動機群である。つまり、コミュニティは、特定の趣味や話題に関するものなど、内容的に近いWWWページに興味をもつユーザの所持する移動機群である。このような移動機群をコミュニティと捉え、WWWページの授受や先行取得が行われる範囲を、相互に利益の生じ得る移動機群に限定すれば、応答時間や電力消費の観点からの各ユーザの利益が確保される。この結果、本システムを利用するユーザにおける、WWWページの配信許可が促され、本発明の効果はさらに増大する。
なお、上記実施の形態に記載の態様は、本発明に係る情報提供システムの好適な一例であり、本発明は、かかる態様に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、キャッシュ管理・制御機能を有するサーバ装置とコミュニティ検出・管理機能を有するサーバ装置とを、一体の装置(キャッシュ管理装置10)として記載及び図示したが、これらの機能は、二以上のサーバ装置に分散させてもよく、システムを構成する装置の物理的構成や運用態様は任意である。かかる態様では、キャッシュ管理装置10の各構成要素は、必ずしも移動体通信網Nに配置されなくてもよい。
さらに、キャッシュ管理装置10により実現される機能の一部または全部は、移動機20上で実現することもできる。かかる態様では、移動機20は、キャッシュ状況管理表121の一部とWWWページの送信要求転送機能とを少なくとも有し、要求するWWWページが他のどの移動機に保持されているかを知るために、移動機間で送信要求の転送を繰り返す。
本発明の一実施形態における情報提供システムの機能的構成を示す図である。 キャッシュ管理装置のキャッシュ状況管理表におけるデータ格納例を示す図である。 アクセス傾向管理部のアクセス履歴表におけるデータ格納例を示す図である。 アクセス傾向管理部のアクセス傾向表におけるデータ格納例を示す図である。 コミュニティ管理部のコミュニティメンバ表におけるデータ格納例を示す図である。 移動機の動作を説明するためのフローチャートの前半部分である。 移動機の動作を説明するためのフローチャートの後半部分である。 キャッシュ管理装置の動作を説明するためのフローチャートである。 キャッシュ管理装置によるコミュニティメンバ表更新処理を説明するためのフローチャートである。 キャッシュ管理装置によるキャッシュ対象WWWページ決定処理を説明するためのフローチャートである。 キャッシュ管理装置による先行取得担当移動機決定処理を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1…情報提供システム、10…キャッシュ管理装置、10a…キャッシュ管理・制御部、10b…コミュニティ検出・管理部、11…キャッシュ・先行取得制御部、12…キャッシュ状況管理部、121…キャッシュ状況管理表、13…近距離通信可否管理部、14…アクセス傾向管理部、141…アクセス履歴表、142…アクセス傾向表、15…コミュニティ検出部、16…コミュニティ管理部、161…コミュニティメンバ表、20…移動機、21…広域無線通信部、22…近距離無線通信部、23…キャッシュ・先行取得部、24…入出力部、25…WWWページ授受部、26…キャッシュデータ保持部、30,40,50…移動機、60,70,80,90…WWWページ、C…WWWページのキャッシュ、N…移動体通信網、N1…外部ネットワーク

Claims (21)

  1. 複数の移動機と、当該複数の移動機の保持する情報とを対応付けて更新可能に管理するとともに、移動機からサーバ装置に情報の配信が要求された際に、当該情報を保持する他の移動機を、前記複数の移動機の中から検出する検出手段と、
    前記情報の配信要求元である移動機が近距離通信可能な移動機を検知する検知手段とを備え、
    前記検出手段は、前記情報を保持し、かつ、前記近距離通信可能な移動機の識別情報を、前記配信要求元の移動機に通知することを特徴とする情報提供制御装置。
  2. 前記検出手段による検出の対象を、前記配信要求元の移動機が要求先の移動機との間で相互に利益を生じる可能性の高い移動機群に決定する決定手段を更に備え、
    前記検出手段は、前記情報を保持し、かつ、前記近距離通信が可能であり、かつ、前記移動機群に属する移動機の識別情報を、前記配信要求元の移動機に通知することを特徴とする請求項1に記載の情報提供制御装置。
  3. 移動機が保持または先行取得すべき情報を判定し、該判定結果に基づいて、前記情報の保持または先行取得を、前記移動機に指示する指示手段を更に備え、
    前記検出手段は、前記指示の内容に従って、前記複数の移動機と、当該複数の移動機の保持する情報との対応関係を更新することを特徴とする請求項2に記載の情報提供制御装置。
  4. 移動機からサーバ装置に情報の配信が要求された際に、当該要求以降に配信が要求される情報の予測を行う予測手段を更に備え、
    前記決定手段は、前記予測に基づいて、前記検出手段による検出の対象を、前記移動機群に決定することを特徴とする請求項2に記載の情報提供制御装置。
  5. 情報の取得を要求する移動機において、
    前記移動機が近距離通信可能な移動機を検知する検知手段と、
    複数の移動機と、当該複数の移動機の保持する情報とを対応付けて更新可能に管理するとともに、前記移動機が情報の取得を要求した際に、当該情報を保持する他の移動機を、前記近距離通信可能な移動機の中から検出する検出手段と
    を備えることを特徴とする移動機。
  6. 前記検出手段による検出の対象を、前記情報の取得を要求する移動機が要求先の移動機との間で相互に利益を生じる可能性の高い移動機群に決定する決定手段を更に備え、
    前記検出手段は、前記情報を保持し、かつ、前記移動機群に属する移動機を、前記近距離通信可能な移動機の中から検出することを特徴とする請求項5に記載の移動機。
  7. 前記移動機が保持または先行取得すべき情報を判定し、該判定結果に基づいて、前記情報の保持または先行取得を、前記移動機に指示する指示手段を更に備え、
    前記検出手段は、前記指示の内容に従って、前記複数の移動機と、当該複数の移動機の保持する情報との対応関係を更新することを特徴とする請求項5または6に記載の移動機。
  8. 前記移動機が情報の取得を要求した際に、当該要求以降に取得が要求される情報の予測を行う予測手段を更に備え、
    前記決定手段は、前記予測に基づいて、前記検出手段による検出の対象を、前記移動機群に決定することを特徴とする請求項6に記載の移動機。
  9. 移動機から配信を要求された情報を、サーバ装置が前記移動機宛に送信する情報提供システムにおいて、
    情報の配信を要求する移動機と、
    複数の移動機と、当該複数の移動機の保持する情報とを対応付けて更新可能に管理するとともに、前記移動機から情報の配信が要求された際に、当該情報を保持する他の移動機を、前記複数の移動機の中から検出する検出手段と、
    前記情報の配信要求元である移動機が近距離通信可能な移動機を検知する検知手段とを有し、
    前記検出手段は、前記情報を保持し、かつ、前記近距離通信可能な移動機の識別情報を、前記配信要求元の移動機に通知する情報提供制御装置と
    を備えることを特徴とする情報提供システム。
  10. 複数の移動機と、当該複数の移動機の保持する情報とを対応付けて更新可能に管理するとともに、移動機からサーバ装置に情報の配信が要求された際に、当該情報を保持する他の移動機を、前記複数の移動機の中から検出するステップと、
    前記情報の配信要求元である移動機が近距離通信可能な移動機を検知するステップと、
    前記情報を保持し、かつ、前記近距離通信可能な移動機の識別情報を、前記配信要求元の移動機に通知するステップと
    を含むことを特徴とする情報提供方法。
  11. 前記検出の対象を、前記配信要求元の移動機が要求先の移動機との間で相互に利益を生じる可能性の高い移動機群に決定するステップと、
    前記情報を保持し、かつ、前記近距離通信が可能であり、かつ、前記移動機群に属する移動機の識別情報を、前記配信要求元の移動機に通知するステップと
    を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の情報提供方法。
  12. 移動機が保持または先行取得すべき情報を判定し、該判定結果に基づいて、前記情報の保持または先行取得を、前記移動機に指示するステップと、
    前記指示の内容に従って、前記複数の移動機と、当該複数の移動機の保持する情報との対応関係を更新するステップと
    を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の情報提供方法。
  13. 移動機からサーバ装置に情報の配信が要求された際に、当該要求以降に配信が要求される情報の予測を行うステップと、
    前記予測に基づいて、前記検出手段による検出の対象を、前記移動機群に決定するステップと
    を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の情報提供方法。
  14. 前記予測手段は、各移動機が各情報の配信を要求する確率を計算し、
    当該確率の類似度を計算する類似度計算手段を更に備え、
    前記決定手段は、当該類似度計算手段により計算された前記類似度が所定値よりも高い移動機を、前記検出手段による検出の対象とすることを特徴とする請求項4に記載の情報提供制御装置。
  15. 前記検出手段による検出対象に決定された移動機群からの各情報に対する配信要求確率を計算する確率計算手段と、
    前記配信要求確率に基づいて、前記移動機群が各情報を保持または先行取得した場合における前記利益の期待値を計算する利益計算手段とを更に備え、
    前記指示手段は、当該利益計算手段により計算された前記期待値が所定値よりも大きい情報を前記移動機群が保持または先行取得すること、を決定することを特徴とする請求項3に記載の情報提供制御装置。
  16. 複数の情報の中から、各移動機が保持または先行取得すべき情報群を、他の移動機からの被配信要求確率の合計が前記移動機群に属する各移動機間で等しくなるように、決定する保持情報決定手段を更に備え、
    前記指示手段は、前記移動機群に属する各移動機に対して保持または先行取得を指示する情報を、前記保持情報決定手段により決定された前記情報群の中から選択することを特徴とする請求項15に記載の情報提供制御装置。
  17. 請求項15に記載の情報提供制御装置との間で通信を行う移動機であって、
    当該情報提供制御装置による前記決定に基づく指示に応じて、前記配信要求確率に基づいて計算された前記期待値が所定値よりも大きい情報を保持または先行取得することを特徴とする移動機。
  18. 請求項16に記載の情報提供制御装置との間で通信を行う移動機であって、
    当該情報提供制御装置からの前記指示に応じて、前記指示手段により前記情報群の中から選択された情報を保持または先行取得することを特徴とする移動機。
  19. 前記予測を行うステップでは、各移動機が各情報の配信を要求する確率を計算し、
    当該確率の類似度を計算するステップを更に含み、
    前記決定するステップでは、前記計算された類似度が所定値よりも高い移動機を、前記検出の対象とすることを特徴とする請求項13に記載の情報提供方法。
  20. 前記検出するステップにおける検出対象に決定された移動機群からの各情報に対する配信要求確率を計算するステップと、
    前記配信要求確率に基づいて、前記移動機群が各情報を保持または先行取得した場合における前記利益の期待値を計算するステップとを更に含み、
    前記指示するステップでは、前記計算された前記期待値が所定値よりも大きい情報を前記移動機群が保持または先行取得すること、を決定することを特徴とする請求項12に記載の情報提供方法。
  21. 複数の情報の中から、各移動機が保持または先行取得すべき情報群を、他の移動機からの被配信要求確率の合計が前記移動機群に属する各移動機間で等しくなるように、決定するステップを更に含み、
    前記指示するステップでは、前記移動機群に属する各移動機に対して保持または先行取得を指示する情報を、前記決定するステップにて決定された前記情報群の中から選択することを特徴とする請求項20に記載の情報提供方法。
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