JP2006244859A - 電界電子放出型ランプ - Google Patents

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【課題】 蛍光体の発光効率の低下を抑制するとともに、電子源からの電子の放出を安定的に供給させることが可能な電界放出型ランプを提供する。
【解決手段】 電子線励起蛍光体層を有するメタルバック膜(陽極)が内面に形成され内部が真空排気された発光容器と、該発光容器の内部に陰極上に形成された電子放出源(陰極)と電子引出電極(グリッド電極)を備えてなる電界電子放出型ランプにおいて、該電子線励起蛍光体層を有するメタルバック膜(陽極)に熱的に接触し該発光容器の周囲に配置されたヒートパイプと、該ヒートパイプと該陰極とを熱的に連結するヒートシンクを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蛍光体の発光効率の低下を抑制するとともに、電子源からの電子の放出を安定的に供給させることが可能な電界放出型ランプに関する。
従来、電灯や照明としては、白熱灯や蛍光灯が主に用いられている。白熱灯は、内部に配置したタングステンフィラメントに通電することにより、ジュール熱を発生させフィラメントを高温とし、この高温フィラメントからの温度放射中の可視光部分を利用する光源である。この白熱灯は、点光源であるため物体の影が多くでき、物の立体感や質感を出しやすいので屋内では食卓や寝室などで利用されることが多い。これに対して蛍光灯は、細長いガラス管の内壁に蛍光体を塗布し、ガラス管両端の電極間に高電圧を印加することにより、内部に放電が起こり封入された不活性ガスなどから発生する紫外線が蛍光体を励起し発光するものである。蛍光灯は、自然光に近い色を表現できる、または長寿命であるなどの利点があり、屋内外の照明などとして広く利用されている。
しかしながら、白熱灯では、高温となるフィラメントが脆弱で切れやすく寿命が短い、動作初期に余熱などが必要であり応答速度が遅い、別途加熱電源などを必要とするため構造が複雑であるなどの問題がある。これに対して蛍光灯は、長寿命であり、構造体が単純で小型化しやすいなどの利点を有するが、経年劣化により端部電極付近と管中央部とで輝度に差が生じてしまうことや、水銀使用のため環境へ悪影響を及ぼすなどの問題がある。また、従来の蛍光表示装置は、消費電力が少なく経年劣化しにくいが、平面発光で一方向にしか光を照射できず、また発光量も白熱灯や蛍光灯と比べると小さいことから、これらの代用とするのは困難であるという問題がある。
そこで、電界放出電子源を用いた蛍光表示装置の原理を利用し、簡易な構造で全体に高輝度で応答速度が速く、かつ長寿命な照明として利用できる蛍光ランプが考案されている。例えば、下記特許文献1には、電子放出部から放出される電子を、グリッド電極により制御し蛍光体に衝突させて発光させる構造の蛍光表示装置を光源として利用することが開示されている。
特に、低消費電力で高輝度のランプとして、下記特許文献2には、図4に示すような、カーボンナノチューブをカソード電極として用いた電界放出型の画像管が開示されている。図4において、まず、外部回路からリードピン109a,109bに電圧を供給することで、カソードリード111a,111bを介して電極106とハウジング106dとの間に電界をかける。そして、このことにより、電極106上に固定配置された柱状グラファイト121のカーボンナノチューブ先端に高電界を集中させ、電子を引き出してメッシュ部106eより放出させる。そして、外部回路からリードピン109に高電圧を供給し、陽極リード110→陽極電極構体105(円筒状陽極105b)→接触片107aの経路をそれぞれ導通してAlメタルバック膜107にその高電圧が印加された状態をすることで、放出された電子を円筒状陽極105bにより加速し、Alメタルバック膜107を貫通させて蛍光面104に衝撃させる。この結果、蛍光面104を構成している蛍光体は電子衝撃により励起し、その蛍光体に応じた発光色を、フェースガラス102を透過して前面側(フェースガラス102側)に発光表示することになる。
このように、炭素、特にカーボンナノチューブをカソード電極として用いることにより、長期に安定して信頼性の高い電界放出型ランプを得ることができる。
一方、箱型の電界電子放出型ランプも知られている。図5に示すように、ガラス容器1内に、金属基板2上のカーボンナノチューブなどを材料とする電子源3からなる電子放出源(陰極)4から放出された電子を電子引出電極5で加速し、電子線励起蛍光体層7を有するメタルバック膜(陽極)6からなる。
特開2001−176433号公報 特開2004−152591号公報
上記従来の電界電子放出型ランプでは、電子源(エミッタ)から放出された電子線エネルギーが光に変換されずに熱となって蛍光体に蓄積し、蛍光体の発光効率を低下させるという問題があった。これは、以下の通りである。電子線が蛍光体内に進入した際に失うエネルギーが熱エネルギーに変換されるため、蛍光体層が加熱される。蛍光体が加熱されることで、温度消光(熱消光)と呼ばれる現象により、蛍光体の変換効率(発光効率)が低下し、輝度が低下する。輝度を向上させるために加速電圧を上げると、失われる熱エネルギーは増加するが、その熱が蛍光体に保持されることが原因である。
従来技術の問題点に鑑み、本発明は、蛍光体の発光効率の低下を抑制するとともに、電子源からの電子の放出を安定的に供給させることが可能な電界放出型ランプを提供することを目的とする。
本発明者は、電子線エネルギーが光に変換されずに熱となってしまったエネルギーをヒートパイプを用いて電子源へと供給し、再利用することで上記課題が解決されることを見出し本発明に到達した。
即ち、本発明は、電界電子放出型ランプの発明であり、電子線励起蛍光体層を有するメタルバック膜(陽極)が内面に形成され内部が真空排気された発光容器と、該発光容器の内部に陰極上に形成された電子放出源(陰極)と電子引出電極(グリッド電極)を備えてなる電界電子放出型ランプにおいて、該電子線励起蛍光体層を有するメタルバック膜(陽極)に熱的に接触し該発光容器の周囲に配置されたヒートパイプと、該ヒートパイプと該陰極とを熱的に連結するヒートシンクを有することを特徴とする。
本発明の電子放出源(陰極)の形状は制限されないが、特に平面状である場合には、電子線量が多く、引出電極と陽極の間に電磁レンズを設けた場合には、電磁レンズによる収束によって、より高輝度にすることができるとともに、均一化の効果が大きくなる。
本発明の電界電子放出型ランプでは、電子源の材料は特に限定されないが、例えば、電子放出源(陰極)が導電性材料または半導体材料であることが好ましい。より具体的には、先端曲率半径が小さく、低い印加電圧で電界電子放出現象が起きるカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、先鋭ダイアモンドが好ましく例示される。電子放出源としてカーボンナノチューブまたはカーボンナノファイバーを使用することにより、放出される電子の量が多くなる。そのため蛍光ランプは照明利用として十分な高輝度化が図れる。また、電界電子放出源を用いることにより、白熱灯などの使用時に問題となる余熱などが必要なく応答速度の向上が図れる。
本発明の電界電子放出型ランプの形状は特に限定されず、様々な形状を取ることができる。その中でも、前記電子線励起蛍光体層を有するメタルバック膜(陽極)が平面であり、前記発光容器が箱型である場合と、前記電子線励起蛍光体層を有するメタルバック膜(陽極)が曲面であり、前記発光容器が球状または半球状である場合が典型的である。また、発光容器の下に配置された平面状の陰極表面に電子放出源を配置することにより、電界電子放出源全体から電子が引き出され発光容器内面の発光部の略全領域に電子が衝突し発光するので輝度ムラのない蛍光ランプが得られる。同様に、発光容器の略中央部に配置された球状または半球状の陰極表面に電子放出源を配置することにより、電界電子放出源全体から電子が引き出され発光容器内面の発光部の略全領域に電子が衝突し発光するので輝度ムラのない蛍光ランプが得られる。
本発明において、ヒートパイプの配置は特に限定されず、メタルバック膜(陽極)に熱的に接触し、蛍光体の熱をヒートシンクへ導く設計であれば良い。具体的には、(1)ヒートパイプが主としてガラス容器の外壁に配置されている場合と、(2)ヒートパイプが主としてガラス容器の内壁に配置されている場合が好ましく例示される。
電子線励起蛍光体層を有するメタルバック膜(陽極)に熱的に接触し発光容器の周囲に配置されたヒートパイプは、電子線エネルギーが光に変換されずに熱となってしまったエネルギーを電子源へと供給する。ヒートパイプと陰極とを熱的に連結するヒートシンクは、供給された熱エネルギーを電子放出源の加熱に再利用する。
この結果、発光面である蛍光体の発光効率の低下を抑制するとともに、電子源からの電子の放出を安定的に供給させることが可能となる。即ち、以下の効果を奏する。
1.蛍光体内の熱をヒートパイプを通して除去できるため、蛍光体の温度消光を抑制することができる。
2.ヒートパイプの熱を電子源に移動させることができるので、電子源の電子放出性を助けることができる。
3.蛍光体の加熱を気にせずに加速電圧を上げることができるので、高輝度化につながる。
本発明の電界電子放出型ランプの一実施例を図1および図2を参照して説明する。
図1は電界電子放出型ランプの模式断面図を示す。電界電子放出型ランプは、特定形状、図1では箱型のガラス容器1中に、電子線励起蛍光体層7を有するメタルバック膜(陽極)6が内面に形成され、ガラス容器1の内部に金属基板の陰極2上に形成された電子源3からなる電子放出源(陰極)4と電子引出電極(グリッド電極)5を備えてなる。ガラス容器1の内部は真空排気されている。更に、ヒートパイプ9が電子線励起蛍光体層7を有するメタルバック膜(陽極)6に熱的に接触し、発光容器1の外壁に配置され、ヒートシンク8と熱的に連結している。ヒートシンク8は金属基板の陰極2と熱的に連結している。ガラス容器1外には、陰極2とメタルバック膜(陽極)6の間に所定の電界電子放出電圧を、また陰極2と電子引出電極(グリッド電極)5の間に所定の電子加速電圧をそれぞれ印加するための電源を配置する。
電子放出源(陰極)3から放出された電子線は電子引出電極(グリッド電極)5で加速され、メタルバック膜(陽極)6に照射される。この電子線により電子線励起蛍光体層7が発光するが、エネルギーの一部は光エネルギーに変換されず、熱エネルギーとして電子線励起蛍光体層7に蓄積する。蓄積された熱エネルギーは、ヒートパイプ9及びヒートシンク8を介して金属基板の陰極2上の電子放出源(陰極)4に与えられる。この結果、電子線励起蛍光体層7は温度が低下し、高輝度に発光する。又、電子放出源(陰極)4の電子放出性が助けられる。
図2は電界電子放出型ランプの他の例の模式断面図を示す。図1の電界電子放出型ランプでは、ヒートパイプ9が発光容器1の外壁に配置されていたのに対して、図2では、ヒートパイプ9が発光容器1の内壁に配置されている点が相違する。即ち、ヒートパイプ9が電子線励起蛍光体層7を有するメタルバック膜(陽極)6に熱的に接触し、発光容器1の内壁に配置され、ヒートシンク8と熱的に連結している。ヒートシンク8は金属基板の陰極2と熱的に連結している。
図1と同様に、光エネルギーに変換されず熱エネルギーとして電子線励起蛍光体層7に蓄積された熱エネルギーは、ヒートパイプ9及びヒートシンク8を介して金属基板の陰極2上の電子放出源(陰極)4に与えられる。この結果、電子線励起蛍光体層7は温度が低下し、高輝度に発光する。又、電子放出源(陰極)4の電子放出性が助けられる。
図1及び図2では箱型の電界電子放出型ランプを例に説明したが、本発明の電界電子放出型ランプは球状であっても良い。
電子線励起蛍光体層7は、用途に応じて白色蛍光体、または赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光体を組合わせて用いることができ、これらの蛍光体を溶媒に溶かしたペーストをガラス容器内面に印刷・スラリー法等の方法で塗布した後、乾燥して形成する。具体的に用いる蛍光体は、電灯・照明など白色光を必要とする場合では、白色蛍光体としてZnS:Ag+ZnS:Cu,Al+YS:Eu3+や、YS:Tb+Y:Euなどを、色付き照明として利用する場合では、赤色蛍光体Y:Eu、緑色蛍光体ZnS:Cu、青色蛍光体ZnS:Agなどを組合わせたものが好適に利用できる。
この中で、温度上昇により、輝度が低下する蛍光体が本発明に好ましく用いられる。例えば、赤色蛍光体Y:Euは、管面温度が0℃から100℃に上昇すると輝度は40%低下する。GdS:Tb3+も同様に温度上昇に伴う輝度の低下が著しい。
電子放出源(陰極)4を構成する電子源3は、ソケットに固定された絶縁材からなる支持台によりガラス容器1の下部に設置されている。金属基板2には電圧を印加するための陰極用のリードピンが電気的に接続されている。
ここで、支持台の絶縁材質としてはガラス、セラミックス類などが使用でき、例えばフォルステライト、白板・カリガラス、青板・ソーダガラスなどが使用できる。また、支持台上に設置する金属基板2には、半導体チップなどに使用できる配線材料を使用することができる。例えば、チタン(Ti)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)およびこれらの合金、化合物を挙げることができる。
電子放出源3としては、平面状、球状または半球状の金属基板2の表面に形成でき、電子放出しやすい材料であれば用いることができる。そのような材料としては、例えばカーボンナノチューブ、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、単結晶ダイヤモンド、多結晶ダイヤモンド、非晶質ダイヤモンド、非晶質カーボン等の炭素系電子放出材料が挙げられる。特に、カーボンナノチューブは電子放出に必要な電圧が低く、また、放出される電子の量も多いため電界電子放出型ランプの省電力および高輝度化が図れることから好適に用いることができる。カーボンナノチューブ層の利用形態としては、単層構造のカーボンナノチューブ層、同軸多層構造のカーボンナノチューブ層などを用いることができる。なお、熱CVD法でカーボンナノチューブ層を形成する場合、金属基板2は鉄(Fe)を含む金属が好適である。
電子放出源4の形成方法は、印刷法、浸漬塗布法、電着塗装法、静電塗装法、乾式法などが用いられる。これらの中でも本発明に好適なカーボンナノチューブ層を金属基板2表面に形成する方法としては、乾式法が好ましい。ここで乾式法とは、レーザー蒸着法、抵抗加熱法、プラズマ法、熱CVD法、マイクロ波プラズマCVD法、電子線蒸着法等、主に気相成長により電子放出源となるカーボンナノチューブなどを形成する方法をいう。好ましくは、不活性ガス若しくは水素ガス存在下に反応ガスを導入する乾式法が好ましく、より好ましくは水素ガス存在下に一酸化炭素を導入し、熱分解した成分を鉄(Fe)を含む金属からなる金属基板2表面上にカーボンナノチューブとして析出させる方法が好ましい。また、金属基板2上に直接カーボンナノチューブを形成することにより、金属板の表面に滑らかな被膜が形成できる。そのため、電界が該表面に均一に印加されることにより、各箇所で電子が均一に放出されるので、輝度ムラの発生を防止することができる。
電子引出電極(グリッド電極)5は電子放出源4から電子を引き出す電極であり、金属網、開口部を有する金属薄板等で構成され、電子放出源4から引き出された電子が蛍光体7に到達できる形状で形成される。電子引出電極5の材質としては、426合金、ステンレス(SUS304)、インバー、スーパーインバー、ニッケル(Ni)などが好適に利用できる。また、電子引出電極5の形状は、複数の開口部を有し、電子放出源4の平面状または球形状に合わせ、電子放出源4から所定距離離間して設置している。電子引出電極5の開口部は金属薄板をエッチング加工などにより形成することができ、その平面形状は電子放出源4から引き出される電子に対して電界強度分布が均一になる円形または矩形である。また、電子引出電極5に吸収される無効電流を抑え、効率的に電界を印加するために、電子引出電極5の電子放出源4に対向する面に絶縁層を形成することができる(図示省略)。絶縁層としては、電子引出電極5の形状を保持できる薄膜であり、スパッタリング方法で形成される金属化合物薄膜などを用いることができる。なお、電子引出電極5の支持台への固定は、固定用フリットガラスと、耐熱性導電ペーストとを用いて行なうことが好ましい。この両者を併用することで、電子引出電極5の固定と電子引出電極5用のリードピンの電気的接続が同時にできる。
上記のような構成において、外部回路からリードピンを介して金属基板2および電子引出電極5に電圧を供給し、金属基板2と電子引出電極5との間に電界をかけ、カーボンナノチューブ層などの電子源3より電子を引き出す。この時、リードピンを介して陽極側のメタルバック膜6に高電圧を供給しておくことにより、電子源3より放出した電子が陽極側の蛍光体層7に衝突し、それぞれの蛍光体に応じた発光色で発光する。
[実施例]
赤色蛍光体Y:Euを用いて、図1の構造の電界電子放出型ランプで、点灯時間と相対輝度を調べた。比較のために、同じ電界電子放出型ランプであるがヒートパイプ及びヒートシンクの熱引き無しで、点灯時間と相対輝度を調べた。図3に、結果を示す。5分後の管面温度は70℃であることから、蛍光体の実際の温度は100℃以上であると推測される。熱引き有りの本発明の実施例では、輝度の低下は7.8%であったのに対して、熱引き無しの比較例では、輝度の低下は14.3%であった。
本発明の電界電子放出型ランプは、ヒートパイプ及びヒートシンクを有しているので、電子線エネルギーが光に変換されずに熱となってしまったエネルギーを電子源へと供給し、再利用することができる。この結果、管面温度(蛍光体層)の上昇による蛍光体の発光効率の低下を抑制するとともに、電子源からの電子の放出を助けることが可能となる。
また、電界放出型陰極を用いるため、加熱電源が必要なくなるなどその取り扱いおよび製造が容易となり、応答速度の向上が図れるとともに、電界電子放出型ランプの寿命が大幅に長くなる。
これらにより、本発明の電界電子放出型ランプは種々の分野で用いられる。
本発明の電界電子放出型ランプの一実施例を示す断面図。 本発明の電界電子放出型ランプの他の実施例を示す断面図。 赤色蛍光体Y:Euを用いた場合の、点灯時間と相対輝度の関係を示すグラフ。 従来の電界電子放出型ランプの一例を示す断面図。 従来の電界電子放出型ランプの他の例を示す断面図。
符号の説明
1:ガラス容器、2:金属基板、3:電子源、4:電子放出源(陰極)、5:電子引出電極(グリッド電極)、6:メタルバック膜(陽極)、7:電子線励起蛍光体層、8:ヒートシンク、9:ヒートパイプ。

Claims (8)

  1. 電子線励起蛍光体層を有するメタルバック膜(陽極)が内面に形成され内部が真空排気された発光容器と、該発光容器の内部に陰極上に形成された電子放出源(陰極)と電子引出電極(グリッド電極)を備えてなる電界電子放出型ランプにおいて、該電子線励起蛍光体層を有するメタルバック膜(陽極)に熱的に接触し該発光容器の周囲に配置されたヒートパイプと、該ヒートパイプと該陰極とを熱的に連結するヒートシンクを有することを特徴とする電界電子放出型ランプ。
  2. 前記電子放出源(陰極)が平面状であることを特徴とする請求項1に記載の電界電子放出型ランプ。
  3. 前記電子放出源(陰極)が導電性材料または半導体材料であることを特徴とする請求項1または2に記載の電界電子放出型ランプ。
  4. 前記電子放出源(陰極)がカーボンナノチューブ層またはカーボンナノファイバー層であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電界電子放出型ランプ。
  5. 前記電子線励起蛍光体層を有するメタルバック膜(陽極)が平面であり、前記発光容器が箱型であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電界電子放出型ランプ。
  6. 前記電子線励起蛍光体層を有するメタルバック膜(陽極)が曲面であり、前記発光容器が球状または半球状であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電界電子放出型ランプ。
  7. 前記ヒートパイプが主として前記ガラス容器の外壁に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電界電子放出型ランプ。
  8. 前記ヒートパイプが主として前記ガラス容器の内壁に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電界電子放出型ランプ。
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