JP2006244773A - 自発光パネルおよび自発光パネルの製造方法 - Google Patents

自発光パネルおよび自発光パネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】劣化因子が伝わることによる発光性能の低下抑制、および、小型化を図ること。
【解決手段】自発光素子が表示エリア201内に設けられた支持基板101と、当該支持基板101との間に自発光素子を外気から遮断する封止領域を形成する封止基材と、を接着する接着剤105が塗布される接着領域202から表示エリア201までの支持基板101上における距離が大きいほど、表示エリア201までの最短距離方向に沿った寸法が小さくなるような接着領域202を備える自発光パネル100とすることで、支持基板101上において表示エリア201までの距離が大きい場所については、接着領域202における幅方向に沿った寸法を小さくすることで、劣化因子が伝わることによる発光性能の低下を抑制するとともに、狭額縁化を図ることができる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、自発光パネルおよび自発光パネルの製造方法に関する。
たとえば、各種の情報機器の表示ディスプレイや発光素子などにおいては、有機エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:以下、ELと略す)素子を利用した自発光パネルが用いられるようになってきている。
有機EL素子では、外気に含まれる水分などが、有機EL素子を劣化させる劣化因子として想定される。このような劣化因子から有機EL素子の劣化を防ぐため、有機EL素子を外気から遮断する各種の封止方法がある。
その一つに、有機EL素子が設けられた基板に、当該基板との間に有機EL素子を外気から遮断する封止空間を形成するような封止基材を対向配置する気密封止法がある(たとえば、下記特許文献1参照。)。気密封止法は、有機EL素子を利用した自発光パネルを、簡単かつ低コストで製造することができる。
気密封止法を用いて自発光素子を封止した自発光パネルにおいては、支持基板と封止基材とを、接着剤を介して接着する。これにより、封止空間内への劣化因子の入り込み防止を図るようにしている。
特開2002−297064号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載された技術を含む従来の技術では、劣化因子が接着剤中を伝わって封止空間内に入り込んでしまうことがある。封止空間内に入り込んだ劣化因子が、支持基板の表面を伝わって自発光素子に到達すると、自発光素子の発光性能が劣化してしまうという問題があった。
この対策として、接着剤を塗布する領域(接着領域)を広くすることで、劣化因子が接着剤を伝わって封止空間に入り込むまでの時間を稼ぐことが考えられるが、支持基板上のスペースは限られている。以降、固体封止や膜封止を利用して自発光素子を封止した場合に自発光素子の周囲に形成される封止領域と同様に、気密封止法を利用して自発光素子を封止した場合に自発光素子の周囲に形成される封止空間も含めて、封止領域とする。
特に、小型の自発光パネルでは、接着剤を塗布する領域を広くすることで、自発光素子と接着剤との距離が短くなると、一旦劣化因子が封止領域内に入り込んだ場合には自発光素子の劣化が著しくなってしまう。同様に、小型の自発光パネルでは、接着剤を塗布する領域を広くすることで、支持基板上における接着領域の占める割合が多くなると、支持基板上の限られたスペースを有効に活用することができなくなってしまう。すなわち、接着剤を塗布する領域を広くすることは、自発光パネルの小型化における障害となってしまうという問題があった。
そこで、本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、劣化因子が伝わることによる発光性能の低下を抑制するとともに、自発光パネルの小型化を図ることなどを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる自発光パネルは、電極対の間に発光層を有する自発光素子が表示エリア内に設けられた支持基板と、当該支持基板との間に前記自発光素子を外気から遮断する封止領域を形成する封止基材と、前記支持基板上において前記表示エリアまでの距離が大きいほど前記表示エリアまでの最短距離方向(以下「幅方向」という)に沿った寸法が小さくなるように設けられた接着領域と、前記接着領域に塗布されて前記支持基板と前記封止基材とを接着する接着剤と、を備えることを特徴とする。
また、請求項5の発明にかかる自発光パネルの製造方法は、電極対の間に発光層を有する自発光素子が表示エリア内に設けられた支持基板と、前記自発光素子を外気から遮断する封止領域を前記支持基板との間に形成する封止基材と、を接着剤を介して接着した自発光パネルの製造方法において、前記支持基板上において、前記表示エリアまでの距離が大きいほど前記表示エリアまでの最短距離方向(以下「幅方向」という)に沿った寸法が小さくなるように、前記接着剤を塗布する接着領域の形状を調整するようにしたことを特徴とする。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる自発光パネルおよび自発光パネルの製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
(自発光パネルの概略構成)
図1は、本実施の形態1における自発光パネルを示す縦断側面図である。本実施の形態1における自発光パネル100は、支持基板101と、自発光素子102と、封止基材103と、乾燥剤104と、接着剤105と、を備えている。
本実施の形態1における自発光パネル100は、自発光素子102を用いた表示装置である。自発光パネル100は、たとえば、携帯電話、車載用モニタ、家電の操作パネル、PCやテレビなどのドットマトリックスのディスプレイパネルとして利用される。他に、自発光パネル100は、たとえば、時計や宣伝用パネルの固定表示ディスプレイ、スキャナやプリンタの光源、照明、オーロラビジョンなどの野外用ディスプレイ、液晶のバックライトなどとして利用される。
自発光パネル100は、小型用からオーロラビジョンなどの大型用など各種のサイズの表示装置に適用することができる。詳細な図示は省略するが、本実施の形態1の自発光パネル100としては、ドットマトリックス状に配列された複数の自発光素子102のそれぞれによって個々のドットが実現されるものも含む。
支持基板101を形成する材料としては、たとえば、ガラス、金属またはTPFT(テトラポリフルオロエチレン)などの樹脂がある。自発光素子102が、支持基板101側から光を取り出すBottom Emission構造あるいは支持基板101側とその反対側との両側から光を取り出すTOLED構造の有機EL素子である場合、支持基板101は、透明性に優れたガラスや樹脂などによって形成されている。
たとえば、自発光素子102が、支持基板101側とは反対側から光を取り出すTop Emission構造の有機EL素子である場合、支持基板101を形成する材料は特に限定されるものではなく、ガラスあるいは透明性にかける金属のどちらの材料によって支持基板101を形成してもよい。
自発光素子102は、支持基板101上に設けられている。本実施の形態1では、自発光パネル100の表示面側から見た際に、実際に自発光素子102が形成されている領域を表示エリアとする(図2参照)。たとえば、自発光パネル100が、単一の自発光素子102を備える場合、単一の自発光素子102の発光面が表示エリアとなる。また、たとえば、自発光パネル100が、複数の自発光素子102を備える場合、複数の自発光素子102を全てカバーする領域が表示エリアとなる。この表示エリアにおいては、たとえば、情報などの表示が行われる。
本実施の形態1の自発光素子102は、有機EL素子によって実現されている。特に図示を省略するが、有機EL素子は、電極対と電極対に挟持された有機層とを積層した構造を有している。有機層は、各種機能を有する層を複数積層した構造を有している。このような有機EL素子においては、「下部電極(陽極)/正孔注入層/正孔輸送層/有機EL発光層/電子輸送層/電子注入層/上部電極(陰極)」という順序で積層された構造が一般的である。
有機EL素子における各層は、いずれも、単一の有機材料で形成されてもよいし、複数の材料を混ぜ合わせることによって形成されていてもよいし(混合層)、高分子バインダーの中に有機系あるいは無機系の機能材料を分散させたものでもよい。なお、機能材料としては、電荷輸送機能、発光機能、電荷ブロッキング機能、光学機能などがある。
また、有機EL素子における各層には、発光層がダメージを受けないようにするためのバッファ機能を有する層が含まれていてもよい。バッファ機能を有する層を設けることは、発光層の上側への電極形成に際してスパッタ法を用いる場合に特に有効である。バッファ機能を有する層は、たとえば、SiO2(二酸化珪素)、TiO2(酸化チタン)などによって形成することができる。
たとえば、アルカリ成分を有するガラスによって支持基板101を形成した場合、バッファ機能を有する層は、ガラスに含有される不純元素(アルカリ金属、Ca、Naなど)の浸透を遮断するために用いる。この他、有機EL素子における各層には、発光層の成膜プロセスによって発生する発光層表面の凹凸を干渉するための平坦化機能を有する層が含まれていてもよい。
加えて、有機EL素子は、発光層の上側に位置する電極を陽極とし、発光層の下側に位置する電極を陰極としたものや、複数の層によって発光層を構成したもの、発光色の異なる複数の発光層を積層させたもの(SOLED:Stacked OLED)、カソードとアノードの間に電荷発生層を介在させたもの(マルチフォトン素子)、正孔輸送層等の層を省略したものや複数積層させたもの、有機層1層のみの素子構成のもの(各機能層を連続的に形成させる、層境界をなくしたもの)などであってもよい。
具体例として、下部電極を陽極とする場合、陽極には、たとえば、ITO(インジウム−スズ酸化物)、IZO(インジウム−亜鉛酸化物)などを用いることができる。同様に、上部電極を陰極とする場合、陰極には、たとえば、Cr(クロム)、Al(アルミニウム)、Ag(銀)などを用いる。最も好適な有機EL素子の一例としては、支持基板101にはガラスを用い、陽極にはITOを用い、陰極にはAlを用いた構造がある。
複数の発光色を呈する自発光パネルに有機EL素子を自発光素子102として用いる場合、有機層を各画素の発光色に対応させた、多様なパターンに形成することが可能である。また、有機層の成膜に際しては、正孔輸送層や電子輸送層などを、発光色に対応した膜厚にして成膜を行ってもよい。なお、本実施の形態は、有機EL素子の構成を限定するものではない。
特に図示を省略するが、表示エリア内に複数の自発光素子102を備える自発光パネルでは、各自発光素子102をそれぞれ絶縁する絶縁膜を、各自発光素子102の間に設けてもよい。このような絶縁膜は、各自発光素子102が備える電極対のうち、少なくとも一方の電極が、自発光素子102毎に絶縁されるように設けられていればよい。
封止基材103は、一方に開口およびこの開口につづく凹部が設けられた箱形状を有している。封止基材103は、開口を支持基板101に向けて支持基板101に対向配置されている。封止基材103は、支持基板101上に設けられた自発光素子102を覆うように設けられている。支持基板101上に複数の自発光素子102が設けられた自発光パネル100の場合、封止基材103は、支持基板101上に設けられた全ての自発光素子102を覆うように設けられる。
封止基材103を形成する材料としては、ソーダガラス、鉛ガラス、硬質ガラスなどのガラス基材、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレートなどのプラスチック基材、アルミニウム、ステンレスなどの金属基材などの各種の材料を用いることができる。封止基材103を形成する材料は、自発光素子102の構成に応じて適宜好適な材料を選択することが可能である。
封止基材103は、自発光素子102がTop Emission構造あるいはTOLED構造の有機EL素子である場合には、透明性が高い材料を用いることに加えて、高透過率を有する厚さに設定することが好適である。これに対し、自発光素子102がBottom Emission構造の有機EL素子である場合には、透明性にかける金属材料などを、封止基材103を形成する材料として用いてもよい。封止基材103には、自発光素子102に対向する位置に乾燥剤104が設けられている。
封止基材103は、接着剤105を介して支持基板101に接着されている。ここに、支持基板101と封止基材103と接着剤105とによって、自発光素子103を外気から遮断する封止領域としての封止空間106が形成されている。支持基板101と封止基材103とを、接着領域に塗布された接着剤105を介して接着することにより、自発光素子102を劣化させる劣化因子に対する自発光素子102の保護性能を、表示エリアの周囲に亘って向上させることができる。
接着剤105としては公知の各種の接着剤を用いることが可能であるが、本実施の形態1では、紫外線(Ultra Violet)が照射されることによって硬化するUV硬化型樹脂を接着剤105として用いる。UV硬化型樹脂の中でも、UV硬化型エポキシ樹脂が好ましい。UV硬化型樹脂を接着剤105として用いることにより、支持基板101と封止基材103とを良好に接着し、封止空間106において良好な気密性を確保することができる。
接着剤105は、支持基板101と封止基材103とを接着することは当然ながら、これに加えて、封止空間106内へ劣化因子が入り込むことを極力防止することができる材料によって形成されている。本実施の形態1では、支持基板101上において、接着剤105が塗布される領域によって接着領域(図2参照)が実現されている。接着領域については、詳細を後述する。
なお、自発光パネル100は、パッシブ駆動型の自発光パネルであってもアクティブ駆動型であってもよい。公知の技術であるため説明を省略するが、パッシブ駆動型の自発光パネル100においては、複数の陽極によって形成されたデータラインと複数の陰極によって形成された走査ラインとを互いに交差させ、データラインと走査ラインとの交点における自発光素子102を選択的に発光させる。同様に、説明を省略するが、アクティブ駆動型の自発光パネル100においては、各自発光素子102にスイッチング素子としてのトランジスタを設け、各自発光素子102を個々に発光させる。また、本実施の形態では、気密封止に関する説明を行うが、これに限るものではない。本発明は、膜封止や固体封止を行った自発光パネルにおいても有効である。
図2は、本実施の形態1における自発光パネル100を示す平面図である。本実施の形態1における自発光パネル100では、たとえば設計上の都合などによって、支持基板101の中心に対して、表示エリア201の中心の位置がずれている場合がある。このように、支持基板101の中心に対する表示エリア201の中心の位置をずらすことにより、支持基板101上にたとえば駆動回路などを搭載するスペースを確保することができる。これにより、自発光パネル100を用いた表示装置全体としての小型化を図ることができる。
本実施の形態1の自発光パネル100における接着領域202は、支持基板101上における表示エリア201の周囲を囲むように設けられている。本実施の形態1の表示エリア201は、多角形状を有する表示エリア201である。
接着領域202は、表示エリア201の形状にしたがって、表示エリア201を囲む形状を有している。接着領域202は、支持基板101上において、表示エリア201までの距離が大きいほど表示エリア201までの最短距離方向(以下「幅方向」という)に沿った寸法が小さくなるように設定されている。接着領域202の幅方向に沿った寸法は、表示エリア201の各辺に対応してそれぞれ設定されている。接着領域202から表示エリア201までの距離は、支持基板101上における表示エリア201の配置位置によって設定される。
図2中A、B、Cは、それぞれ、表示エリア201における各部から接着領域202までの距離を示している。図2中a、b、cは、それぞれ、表示エリア201から距離A、B、C離れた位置に設けられた接着領域202における幅方向に沿った寸法を示している。A、B、Cの関係が、A<B<Cである場合、本実施の形態1の自発光パネル100における接着領域202の幅a、b、cの関係は、a>b>cとされる。
(自発光パネルの製造方法)
特に図示を省略するが、自発光パネル100の製造に際しては、まず、支持基板101の一面側に自発光素子102を形成する。このとき形成する自発光素子102は、単一であってもよいし、複数であってもよい。公知の技術であるため図示および説明を省略するが、支持基板101上への自発光素子102の形成に際しては、蒸着法やスパッタ法などを用いて電極(下部電極および上部電極)層や有機層を形成する。
一方で、封止空間106を形成するための凹部および開口を備える封止基材103を形成する。封止基材103の形成に際しては、たとえば、プレス加工、絞り加工、サンドブラスト法あるいはエッチング法などを用いて形成してもよい。
そして、自発光素子102が形成された支持基板101と、凹部および開口が形成された封止基材103とを、表示エリア201を覆うようにして貼り合わせる。このとき、支持基板101の接着領域202には、あらかじめ接着剤105を塗布しておく。たとえば、この接着剤105の塗布に際して、接着領域202の幅の広さを調整することが可能である。接着領域202の幅の広さは、たとえばディスペンサによって調整することができる。
そして、接着剤105にUV光を照射する。これによって、接着剤105において光硬化反応が生じ接着剤105が硬化する。このように、互いに貼り合わせられた支持基板101および封止基材103が、接着剤105を介して接着される。また、上述の方法の他に、たとえば、この接着剤105の硬化後に、接着領域202の幅の広さを調整することが可能である。このとき、接着領域202の幅の広さは、たとえば表示装置スクライブによって調整することができる。以上の工程を経ることによって、自発光パネル100が形成される。
ところで、外気などに含まれる劣化因子の一つである水分は、接着剤105中を伝わって封止空間106内に入り込むと、そのまま支持基板101の表面を伝わって自発光素子102に到達する。劣化因子は、表示エリア201に対する場所の違いに拘わらず、接着剤105中を伝わって封止空間106内に入り込んだ場所から表示エリア201までの距離が近いほど早く表示エリア201に伝わる。
劣化因子が接着剤105中を伝わって封止空間106内に入り込む確率が、接着領域202全域に亘って等しいと仮定するならば、封止空間106内に入り込んだ劣化因子による自発光素子102への影響は、接着領域202までの距離が短いほど受け易くなる。言い換えれば、接着領域202から表示エリア201までの距離が長いほど、劣化因子の影響を受け難くなる。なお、劣化因子としては、外気に含まれる水分の他に、光や外気に含まれる酸素などがある。
一方で、上述したように、接着剤105は、封止空間106内へ劣化因子が入り込むことを極力防止することができる材料によって形成されている。このため、劣化因子が接着剤105中を伝わる速度は、劣化因子が支持基板101の表面を伝わる速度よりも遅い。
上記には、接着剤105を塗布する接着領域202の幅を予め調整する方法を説明したが、これに限るものではない。たとえば、従来技術と同様に、接着剤105を塗布する接着領域202を全て均等の幅で形成し、接着剤105の硬化後に自発光パネル100をスクライブ・切断する際に、接着領域202の幅を設計しても良い。自発光パネル100のスクライブ・切断には、たとえばカッターなどを利用する。このように、接着領域202の形状の調整は、支持基板101と封止基材103とを接着する前であってもよく、支持基板101と封止基材103とを接着した後であってもよい。
以上説明したように、本実施の形態1の自発光パネル100によれば、支持基板101上において表示エリア201までの距離が大きい場所については、接着領域202における幅方向に沿った寸法を小さくし、狭額縁化を図ることができる。
狭額縁化によって支持基板101上にスペースを確保することができるので、確保されたスペースに、たとえば自発光素子102の発光を制御する駆動回路(図示省略)などを搭載することができる。これによって自発光パネル100および自発光パネル100を用いた表示装置(図示省略)全体の小型化を図ることができる。これによって、劣化因子が伝わることによる発光性能の低下を抑制するとともに、自発光パネル100の小型化を図ることができる。
逆に、接着領域202から表示エリア201までの距離が短い場所については、接着領域202における幅方向に沿った寸法を大きくし、封止空間106内への劣化因子の入り込み防止を図ることができる。これによって、小型化を図るために支持基板101上において表示エリア201までの距離を長く確保できない場合にも、封止空間106内への劣化因子の入り込み自体を防止して、劣化因子が伝わることによる発光性能の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態1のように、表示エリア201が多角形状を有する場合には、表示エリア201の各辺に対応して、接着領域202の幅方向に沿った寸法をそれぞれ設定することで、表示エリア201の端部全域に亘って接着領域202までの距離を測定することなく、接着領域202の幅方向に沿った寸法を設定することができる。これによって、たとえば、自発光パネル100の設計段階などにおいて接着領域202の幅方向に沿った寸法を設定する作業の容易化を図ることができる。
(実施の形態2)
(自発光パネルの概略構成)
図3は、本実施の形態2における自発光パネルを示す平面図である。上述した実施の形態1で示した自発光パネル100と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。本実施の形態2における自発光パネル300は、円形の支持基板301と、この支持基板301に設けられた自発光素子102によって構成される円形の表示エリア302と、を備えている。表示エリア302に設けられる自発光素子102は、単一であってもよいし、複数であってもよい。表示エリア302の中心は、支持基板301の中心に対してずれた位置に設けられている。
図3中D、Eは、それぞれ、表示エリア302における各部から接着領域303までの距離を示している。図2中d、eは、それぞれ、表示エリア302から距離D、Eだけ離れた位置に設けられた接着領域303における幅方向に沿った寸法を示している。D、Eの関係が、D>Eである場合、本実施の形態1の自発光パネル300における接着領域303の幅寸法d、eの関係は、d<eとされる。図3においては、表示エリア302から接着領域303までの距離がD、Eである部分についてのみ記載されているが、接着領域303の幅寸法は、表示エリア302の周囲全域に亘って同様にして設定されている。
図3に示すように、表示エリア302、接着領域303あるいはその両方が、曲線によって表される形状である場合、接着領域303から表示エリア302までの距離が緩やかに変化する。このような場合も、上述した実施の形態1の場合と同様に、表示エリア302の端部からの最短距離に基づいて、接着領域303における幅方向の寸法を設定する。ただし、接着領域303から表示エリア302までの距離が緩やかに変化するため、結果として得られる接着領域303の形状も、緩やかに変化する曲線によって変化される形状となる。
以上説明したように、本実施の形態2における自発光パネル300によれば、外形が曲線によって表される形状を有する表示エリア302であっても、表示エリア302の端部からの最短距離に基づいて接着領域303における幅方向に沿った寸法が設定される。これによって、表示エリア302の形状に左右されることなく、劣化因子が伝わることによる発光性能の低下を抑制するとともに、自発光パネル300の小型化を図ることができる。
なお、表示エリアおよび接着領域の形状は、四角形状(実施の形態1参照)および円形(実施の形態2参照)に限るものではない。また、図示を省略するが、表示エリアおよび接着領域の形状は、2次元形状に限るものではなく、球面や局面などのように3次元形状であってもよい。
さらに、表示エリアの形状と接着領域の形状とが揃っているものに限るものではない。図示を省略するが、たとえば、四角形状の支持基板上に円形状の表示エリアが設けられた自発光パネルにおいては、支持基板の大きさや形状および支持基板に搭載すべき駆動回路の大きさや数や形状などに応じて、接着領域の形状を調整してもよい。これによって、上述した実施の形態の効果を奏する自発光パネルを、より柔軟に設計することができる。
本実施の形態1における自発光パネルを示す縦断側面図である。 本実施の形態1における自発光パネルを示す平面図である。 本実施の形態2における自発光パネルを示す平面図である。
符号の説明
100 自発光パネル
101 支持基板
102 自発光素子
103 封止基材
105 接着剤
106 封止空間
201 表示エリア
202 接着領域
300 自発光パネル
301 支持基板
302 表示エリア

Claims (11)

  1. 電極対の間に発光層を有する自発光素子が表示エリア内に設けられた支持基板と、
    当該支持基板との間に前記自発光素子を外気から遮断する封止領域を形成する封止基材と、
    前記支持基板上において前記表示エリアまでの距離が大きいほど前記表示エリアまでの最短距離方向(以下「幅方向」という)に沿った寸法が小さくなるように設けられた接着領域と、
    前記接着領域に塗布されて前記支持基板と前記封止基材とを接着する接着剤と、
    を備えることを特徴とする自発光パネル。
  2. 前記表示エリアは、多角形状を有しており、
    前記接着領域の幅方向に沿った寸法は、前記表示エリアの各辺に対応してそれぞれ設定されていることを特徴とする請求項1に記載の自発光パネル。
  3. 前記表示エリアは、外形が曲線によって表される形状を有しており、
    前記接着領域は、前記表示エリアの端部からの最短距離に基づいて幅方向に沿った寸法が設定されることで曲線によって表される形状を有することを特徴とする請求項1に記載の自発光パネル。
  4. 前記自発光素子は、有機EL素子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の自発光パネル。
  5. 電極対の間に発光層を有する自発光素子が表示エリア内に設けられた支持基板と、前記自発光素子を外気から遮断する封止領域を前記支持基板との間に形成する封止基材と、を接着剤を介して接着した自発光パネルの製造方法において、
    前記支持基板上において、前記表示エリアまでの距離が大きいほど前記表示エリアまでの最短距離方向(以下「幅方向」という)に沿った寸法が小さくなるように、前記接着剤を塗布する接着領域の形状を調整するようにしたことを特徴とする自発光パネルの製造方法。
  6. 前記表示エリアは、多角形状を有しており、
    前記表示エリアの各辺に対応して、前記接着領域の幅方向に沿った寸法をそれぞれ設定するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の自発光パネルの製造方法。
  7. 前記表示エリアは、外形が曲線によって表される形状を有しており、
    前記表示エリアの端部からの最短距離に基づいて幅方向に沿った寸法を設定することで前記接着領域の形状が曲線によって表される形状となるように調整することを特徴とする請求項5に記載の自発光パネルの製造方法。
  8. 前記支持基板と前記封止基材とを接着する前に、前記接着剤を塗布する形状を調整することで前記接着領域の形状を調整するようにしたことを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載の自発光パネルの製造方法。
  9. 前記支持基板と前記封止基材とを接着した後に、前記支持基板と前記封止基材との接着方向に沿って前記接着剤を切断することで前記接着剤を塗布する接着領域の形状を調整するようにしたことを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載の自発光パネルの製造方法。
  10. 前記接着剤の切断に、スクライブを用いるようにしたことを特徴とする請求項9に記載の自発光パネルの製造方法。
  11. 前記自発光素子は、有機EL素子であることを特徴とする請求項5〜10のいずれか一つに記載の自発光パネルの製造方法。

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