JP2006243562A - 駆動制御装置と画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】 一般的なエンコーダを用いずに、無端移動部材の回動速度の変動を検出できるようにする。
【構成】 右下ローラ66(他のローラでもよい)の外周面にその周方向に沿って形成され、その周方向の位置によって反射率が異なるパターン66aの反射率を検出する濃度センサ37(反射率検出手段を構成する)を設け、画像形成が行われていない(無端移動部材を一定の速度で回動させている)ときに、右下ローラ66が1回転する間の濃度センサ37によって検出される反射率のデータを所定時間毎に取得してメモリに書き込み、画像形成が行われているときに、濃度センサ37によって検出される反射率のデータを上記所定時間毎に取得し、そのデータを上記メモリ内のデータと比較することにより転写搬送ベルト60の回動速度の変動を検出する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、画像形成用の無端移動部材を駆動制御する駆動制御装置、およびそれを備えた複写機,プリンタ,ファクシミリ装置等の画像形成装置に関する。
回転駆動する対象物の回転速度を検出するには、対象物と同じ回転軸上にエンコーダディスク(放射状に多数のスリット孔を設けた円盤形ディスク)と、エンコーダディスクを間に挟んで互いに対向する発光ダイオード等の発光器およびフォトトランジスタ等の受光器からなるエンコーダを装着し、対象物の角速度に応じたパルス信号を検出するのが一般的である。
上記回転駆動する対象物の回転数を一定にするようにフィードバック制御を行う場合は、上記エンコーダによって生成されるパルス信号を制御部に取り込み、そのパルス信号に対応して生成された駆動信号を回転駆動する対象物の駆動手段に与えることにより、回転動作を制御すれば良い。
例えば、上記技術の応用例の1つとして、カラー画像形成装置の転写駆動制御がある。
カラー画像形成装置におけるカラー画像形成の一般的な方法としては、複数の感光体上にそれぞれ異なる色で形成されるトナー画像を直接転写紙に重ねながら転写させる直接転写方式と、同じく色の異なるトナー画像を中間転写体に重ねながら転写させ、その後に転写紙に一括して転写させる中間転写方式がある。これらの方式は、共通して複数の感光体を転写紙または中間転写体に対向させて並べて配置するのでタンデム方式と呼ばれ、感光体毎にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対して、静電潜像の形成および現像などの電子写真プロセスを実行させ、直接転写方式では走行中の転写紙上に、中間転写方式においては走行中の中間転写体上に転写する。
これらの各方式を用いたタンデム方式のカラー画像形成装置では、直接転写方式にあっては、転写紙を担持しながら走行する無端ベルト(エンドレスベルト)を、中間転写方式にあっては、感光体から画像を受け取り担持する無端ベルトを採用するのが一般的である。そして、4個の感光体をそれぞれ含む作像ユニットを無端ベルトの一方の走行辺に沿って並設している。
上記タンデム方式のカラー画像形成装置では、各色のトナー画像を精度よく重ねることが色ズレの発生を防止する上で重要である。そのため、いずれの転写方式においても転写ベルトの速度変動による色ズレを回避するために、転写ユニットを構成する複数個の従動軸のうちの一つにエンコーダを取り付け、そのエンコーダの回転速度変動に応じて駆動ローラの回転速度をフィードバック制御するのが有効な手段となっている。
このようなフィードバック制御を実現する最も一般的な方法として、比例制御(PI制御)がある。これはまず、エンコーダの目標角変位Ref(n)とエンコーダの検出角変位P(n−1)との差から位置偏差e(n)を演算する。そして、その演算結果の位置偏差e(n)にローパスフィルタをかけて高周波ノイズを除去するとともに、制御ゲインをかけ、更に一定の標準駆動パルス周波数を加える。これにより得られた駆動パルス周波数により、駆動ローラを駆動する駆動モータを制御することによって、常にエンコーダ出力が目標角変位で駆動されるように制御することができる。
実際の制御としては、エンコーダパルスの出力の立上りエッジをカウントするカウンタと、制御周期(例えば1ms)毎にカウントするカウンタを使用し、制御周期(1ms)間に移動する目標角変位の演算結果と、制御周期毎に上記エンコーダカウント値を取得することで得られる検出角変位との差から、位置偏差を取得することができる。
具体的な演算としては、エンコーダが取り付けられている従動軸のローラ径をφ15.615とすると以下のようになる。
e(n)=θ0×q−θ1×ne[rad]
なお、この式における各記号の意味は次のとおりである。
e(n)[rad]:今回のサンプリングにて演算された位置偏差
θ0[rad]:制御周期あたりの移動角度(=2π×V×10−3/15.615π[rad])
θ1[rad]:エンコーダ1パルスあたりの移動角度(=2π/p[rad]、ここでpはエンコーダのスリットピッチ)
q:制御周期タイマのカウント値
ne:エンコーダカウント値
V:ベルト線速[mm/s]
ここで例えば、制御周期1msでエンコーダの分解能を1回転当たり300パルスのものを使用し、転写ベルトを162mm/sで動作するようにフィードバック制御をかけた場合を想定すると以下のようになる。
θ0=2π×162×10−3/15.615π=0.0207487[rad]
θ1=2π×p=2π/300=0.0209439[rad]
以上の演算を制御周期毎に行うことで位置偏差を取得し、フィードバック制御を行う。
一般的なエンコーダの構成は既に述べた通りであり、エンコーダディスクを従動ローラ軸に圧入して、エンコーダディスクと従動ローラが同時に回転するように装着する。エンコーダディスク上のスリットをセンサで検出することで、従動ローラの回転量に応じたパルス信号を得られる。このパルス信号を用いて従動ローラの移動角を検出することで、駆動ローラの回転速度を制御している。
しかし、エンコーダディスクの同芯度加工精度の影響で、従動ローラにエンコーダディスクを取り付ける時に、お互いにずれた状態で取り付けられる場合がある。この状態で回転すると、従動ローラは一定速度で回転しているにも関わらず、エンコーダディスクが偏心した状態で回転される。これを受光器で読み取ると、エンコーダディスクの1回転成分が受光器の出力つまりパルス信号に出てしまう。更に1回転成分を、フィードバック制御により増幅して駆動ローラを回転させるため、エンコーダディスクの1回転毎に転写ベルトの速度変動が発生し、色ズレが発生する。
本来、フィードバック制御では、制御ゲインを上げることで負荷変動に対する応答性を良くしたいところであるが、制御ゲインを上げるとディスクの1回転成分が大きくなり、結果的に色ズレが大きくなるため、実際には制御ゲインが低い状態で、フィードバック制御をせざるを得なかった。そのため、本来制御したい他の変動成分の除去が十分に行われていなかった。
上述した従動ローラに取り付けられたエンコーダディスクの偏心で発生する転写ベルトの速度変動を制御する方法として、例えば特許文献1に記載されたものがある。これは、駆動ローラを定速で回転させ、エンコーダ出力から得られる角速度情報を少なくとも駆動ローラ1周期分にわたって取得し、駆動ローラの1/2周期で区切って前半部分と後半部分を足し合わせることで、駆動ローラによる偏心の速度変動成分を相殺し、従動ローラによる速度変動分のみを抽出するものである。更に、画像形成時には、従動ローラから検出された角速度情報と上記速度変動分の差分を取ることで、ベルトの速度走行を一定にするものである。
一方、カラー画像形成装置の転写ユニットを構成する複数個の従動軸のうちの一つに、以下に示すようなエンダコーダを取り付けることもできる。
例えば、特許文献2に記載された発明は、小型のアブソリュートタイプ(絶対角度又は絶対位置を測定する)エンコーダを構成し、これを小型で高精度のインクレメントタイプ(角度又は位置の微少増分を測定する)エンコーダと組み合わせて、小型で高精度のアブソリュートエンコーダを実現させることを目的としたものである。
このアブソリュートエンコーダは、光の反射率又は透過率が位置の連続関数として変化しているスケールと、そのスケールにコヒーレント光を照射する光照射器と、そのスケールからのコヒーレント光の反射光又は透過光を検出する光検出器とを有するものであって、スケールが光反射性の基板上に形成され、厚さ又は屈折率が位置の連続関数として変化している光透過性薄膜を構成要素とすることを特徴としており、光照射器から出力される光がスケールによって反射される割合又はその光がスケールを透過する割合を、スケールの光反射率の変化または光透過率の変化によって変えている。
この光反射率の変化又は光透過率の変化はスケールの絶対角度又は絶対位置の滑らかな連続関数になっているので、光照射器から出射される光がスケールに照射される部位の面積を、従来のように大きくする必要がなく、むしろその面積が小さいほど絶対角度又は絶対位置の測定が正確になり、回転軸位置精度およびパターンエッジの精度に対する厳しい要求を回避できる。
また、特許文献2に記載された発明のアブソリュートエンコーダは、上記スケールとは異なる回折格子パターンもしくは高反射率−低反射率又は高透過率−低透過率の繰り返しパターンを構成要素とする第2のスケールと、第2のスケールにコヒーレント光を照射する第2の光照射器と、第2のスケールからのコヒーレント光の回折光もしくは反射光または透過光を検出する第2の光検出器とを有することも特徴としている。
特開2000−47547号公報 特開2002−206952号公報
特許文献1に記載の制御手法は、エンコーダのパルス間隔を一定クロックで計測し、駆動ローラを一定速度で回転させたときのエンコーダ速度変動分を、フィードバック制御したときのエンコーダ速度から差し引くことで、エンコーダディスク偏心で発生する速度変動をキャンセルし、エンコーダの速度を一定にしようと速度制御するものである。その制御を実現するためには、少なくともエンコーダのパルス間隔からディスクの偏心成分の影響を十分にサンプリングできるだけのクロックレートと、それを処理できる高速なハードウェア、および高い分解能のカウンタおよびタイマなどの計測手段が必要となり、高価なシステムを要する。
また、上述したようにエンコーダの目標角変位Ref(ni)とエンコーダの検出角変位P(n−1)との差から位置偏差e(n)を算出し、その算出結果から駆動モータの駆動パルス周波数を制御する位置制御の場合、そもそも特許文献1に記載の手法は適用できない。
一方、従来のアブソリュートタイプのエンダコーダでは、光照射器から出射される光がスケールによって反射される割合又はその光がスケールを透過する割合を、その光がスケールに照射される部位における光反射性パターンが占める面積の変化又は遮光性パターンが占める面積の変化によって変えているが、特許文献2に記載された発明のアブソリュートエンコーダでは、上記の割合をスケールの光反射率の変化又は光透過率の変化によって変えている。しかし、この光反射率の変化又は光透過率の変化は、スケールの絶対角度又は絶対位置の滑らかな連続関数として変化させる必要がある。
また、特許文献2に記載された発明におけるアブソリュートタイプのエンコーダは、そのエンコーダを取り付けた部材の回転角(絶対角度)又は距離(絶対位置)を計測するものであるに対して、エンコーダそのもののディスク偏心があれば、エンコーダを取り付けた部材の回転角(絶対角度)又は距離(絶対位置)を計測する際に誤差を含んでしまう。
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、画像形成装置等の無端状のベルト部材等の無端移動部材を駆動制御する駆動制御装置において、一般的なエンコーダを用いずに、無端移動部材の回動速度の変動を検出できるようにすることを目的とする。
この発明は、上記の目的を達成するため、駆動制御装置、およびそれを備えた画像形成装置を提供する。
請求項1の発明による駆動制御装置は、画像形成用の無端移動部材を駆動制御する駆動制御装置において、上記無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいは該無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラを対象ローラとし、該対象ローラの外周面にその周方向に沿って形成され、その周方向の位置によって反射率が異なるパターンの反射率を検出する反射率検出手段と、画像形成が行われていない(無端移動部材を一定の速度で回動させている)ときに、上記対象ローラが1回転する間の上記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを所定時間毎に取得してメモリに書き込むデータ取得手段と、画像形成が行われているときに、上記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを上記所定時間毎に取得し、上記メモリ内のデータと比較することにより上記無端移動部材の回動速度の変動を検出する変動検出手段とを設けたものである。
請求項2の発明による駆動制御装置は、画像形成用の無端移動部材を駆動制御する駆動制御装置において、上記無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいは該無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラを対象ローラとし、該対象ローラの外周面にその周方向に沿って形成され、その周方向の位置によって反射率が異なるパターンの反射率を検出する反射率検出手段と、画像形成が行われていないときに、上記対象ローラが1回転する間の上記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを所定時間毎に取得して記憶し、その度に前回記憶した反射率のデータと今回記憶した反射率のデータとの差分データをメモリに書き込むデータ取得手段と、画像形成が行われているときに、上記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを上記所定時間毎に取得して記憶し、その度に前回記憶した反射率のデータと今回記憶した反射率のデータとの差分データを上記メモリ内の差分データと比較することにより上記無端移動部材の回動速度の変動を検出する変動検出手段とを設けたものである。
請求項3の発明による駆動制御装置は、請求項1又は2の駆動制御装置において、上記パターンを、それぞれ反射率が異なる複数のマークによって構成したものである。
請求項4の発明による駆動制御装置は、請求項1〜3のいずれかの駆動制御装置において、上記データ取得手段および上記変動検出手段がそれぞれ、上記反射率検出手段による特定の反射率の検出タイミングに同期して動作を開始するものである。
請求項5の発明による駆動制御装置は、請求項1〜3のいずれかの駆動制御装置において、上記データ取得手段が、上記反射率検出手段によって任意の反射率が検出された時点から該反射率と同じ反射率が再び検出されるまで、上記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを上記所定時間毎に取得し、上記変動検出手段が、上記反射率検出手段による上記任意の反射率の検出タイミングに同期して動作を開始するものである。
請求項6の発明による駆動制御装置は、請求項1〜5のいずれかの駆動制御装置において、上記対象ローラの1回転の周期を上記データの取得の周期の整数倍としたものである。
請求項7の発明による駆動制御装置は、請求項1〜6のいずれかの駆動制御装置において、上記データ取得手段および上記変動検出手段にそれぞれ、上記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを上記所定時間毎に取得する際に、該データを該所定時間より短い時間内で順次複数サンプリングして平均化する手段を備えたものである。
請求項8の発明による駆動制御装置は、請求項1〜7のいずれかの駆動制御装置において、上記パターンを、上記対象ローラの外周面にその周方向に沿って貼り付けられたシールに形成したものである。
請求項9の発明による駆動制御装置は、請求項1〜8のいずれかの駆動制御装置において、上記パターンを、上記対象ローラの周方向に低反射率から高反射率に、あるいは高反射率から低反射率に反射率が徐々に変化する複数のマークによって構成したものである。
請求項10の発明による駆動制御装置は、請求項1〜9のいずれかの駆動制御装置において、上記対象ローラに、上記無端移動部材が上記パターンと重ならないように軸方向の移動を規制する部材を設けたものである。
請求項11の発明による駆動制御装置は、請求項1〜10のいずれかの駆動制御装置において、上記反射率検出手段を、上記パターンの反射率を検出するためのセンサを、上記対象ローラの上記パターンを形成した部位に対向させて配置していたものである。
請求項12の発明による駆動制御装置は、請求項11の駆動制御装置において、上記センサを、上記パターンの上方に位置したものである。
請求項13の発明による駆動制御装置は、請求項1〜12のいずれかの駆動制御装置において、上記パターンの表面を清掃する清掃部材を設けたものである。
請求項14の発明による駆動制御装置は、請求項1〜9のいずれかの駆動制御装置において、上記無端移動部材を、無端状のベルト部材とし、上記反射率検出手段に、上記パターンの反射率を検出するためのセンサを備え、上記パターンを上記対象ローラの上記無端状のベルト部材と接触する部位に形成し、上記センサを上記無端状のベルト部材の内側に配置したものである。
請求項15の発明による駆動制御装置は、請求項14の駆動制御装置において、上記対象ローラの外周面にその周方向に沿って凹部を設け、該凹部に上記パターンを形成したものである。
請求項16の発明による駆動制御装置は、請求項1〜15のいずれかの駆動制御装置において、上記対象ローラの回転に伴って、上記反射率検出手段によって検出される複数の反射率のデータが変化しない場合に、機器の異常と判定する手段を設けたものである。
請求項17の発明による駆動制御装置は、請求項1〜16のいずれかの駆動制御装置において、上記反射率検出手段を構成するセンサに、光照射部と光受光部とを備え、
上記対象ローラの回転に伴って、上記反射率検出手段によって検出される複数の反射率のデータが一様に正常範囲より低いデータであった場合に、上記光照射部の照射光量を増加させるように光量調整する光量調整手段を設けたものである。
請求項18の発明による駆動制御装置は、請求項17の駆動制御装置において、上記光量調整手段に、上記対象ローラの回転に伴って、上記反射率検出手段によって検出される複数の反射率のデータが一様に正常範囲より高いデータであった場合に、上記光照射部の照射光量を減少させるように光量調整する手段を備えたものである。
請求項19の発明による駆動制御装置は、請求項17又は18の駆動制御装置において、上記光量調整手段によって光量調整された場合でも、上記反射率検出手段によって検出される複数の反射率のデータが正常範囲内に収まらなかった場合に、機器の異常と判定する手段を設けたものである。
請求項20の発明による駆動制御装置は、請求項1〜16のいずれかの駆動制御装置において、上記パターンに、上記対象ローラの周方向に沿って等間隔で連続するように複数の均一な反射率の領域を備え、上記反射率検出手段を構成するセンサに、光照射部と光受光部とを備え、該上記反射率検出手段によって検出される上記均一の反射率に応じて上記光照射部の照射光量を調整する手段を設けたものである。
請求項21の発明による駆動制御装置は、請求項20の駆動制御装置において、上記データ取得手段に、上記反射率検出手段によって上記複数のマークのいずれかから特定の反射率を検出することで上記対象ローラの回転角度の基準位置を定め、該基準位置から上記対象ローラが1回転するまでに上記反射率検出手段によって検出される上記複数の均一な反射率の領域の反射率を順次取得し、その反射率に応じて上記光照射部の照射光量を調整してその調整データを上記メモリに書き込む手段を備え、上記変動検出手段に、上記メモリ内の調整データに応じて上記光照射部の照射光量を調整する手段を備えたものである。
請求項22の発明による画像形成装置は、請求項1〜21のいずれかの駆動制御装置と、その駆動制御装置によって駆動制御される画像形成用の無端移動部材とを備えたものである。
請求項23の発明による画像形成装置は、請求項22記載の画像形成装置において、上記無端移動部材を、感光体ベルト,転写ベルト,中間転写ベルト,画像記録媒体搬送用ベルト(搬送ベルト)のうちのいずれか一つ以上としたものである。
この発明の駆動制御装置によれば、対象ローラ(無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいは無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラ)の外周面にその周方向に沿って形成され、その周方向の位置によって反射率が異なるパターンの反射率を検出する反射率検出手段を設け、画像形成が行われていない(無端移動部材を一定の速度で回動させている)ときに、上記対象ローラが1回転する間の上記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを所定時間毎に取得してメモリに書き込み、画像形成が行われているときに、上記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを上記所定時間毎に取得し、そのデータを上記メモリ内のデータと比較することにより上記無端移動部材の回動速度の変動を検出するので、一般的なエンコーダを用いずに、無端移動部材の回動速度の変動を検出することができる。
すなわち、一般的なエンコーダを用いた場合に発生するエンコーダディスクの同軸穴の加工精度誤差による偏心を原因とする角変位変動を除去するために、エンコーダを使用せず、無端移動部材、それを回動させる駆動ローラ、あるいは無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラの部品製造時の製造誤差による無端移動部材の回動速度の変動(搬送位置変動)を検出することができる。
あるいは、画像形成が行われていないときに、上記対象ローラが1回転する間の上記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを所定時間毎に取得して記憶し、その度に前回記憶した反射率のデータと今回記憶した反射率のデータとの差分データをメモリに書き込み、画像形成が行われているときに、上記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを上記所定時間毎に取得して記憶し、その度に前回記憶した反射率のデータと今回記憶した反射率のデータとの差分データを上記メモリ内の差分データと比較することにより上記無端移動部材の回動速度の変動を検出することによっても、無端移動部材の回動速度の変動を検出することができる。
この発明の画像形成装置によれば、上記駆動制御装置を用いることにより、適切な画像形成を行え、画像品質を向上させることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、図2および図3によって、この発明による駆動制御装置を備えた画像形成装置の構成例について説明する。この画像形成装置は、直接転写方式の電子写真方式によりカラー画像を形成するカラーレーザプリンタ(以下「レーザプリンタ」という)であり、図2はそのレーザプリンタ全体の概略構成図である。
このレーザプリンタは、図2に示すように、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色の画像を形成するための4組のトナー像形成部1(1Y,1M,1C,1K)が、図中の矢印Aに沿って転写搬送ベルト60が走行することによって転写紙Pが移動する方向における上流側(図で右下側)から順に配置されている。
この各トナー像形成部1はそれぞれ、像担持体としての感光体ドラム11(11Y,11M,11C,11K)と、現像ユニット12とを備えている。また、各トナー像形成部1の配置は、各感光体ドラム11の回転軸が平行になるように且つ転写紙移動方向に所定のピッチで配列するように、設定されている。
また、このレーザプリンタは、トナー像形成部1のほかに、光書込ユニット2、給紙カセット3,4、レジストローラ対5、転写紙(画像記録媒体)Pを担持して各トナー像形成部の転写位置を通過するように搬送する無端移動部材としての転写搬送ベルト(転写ベルトと画像記録媒体搬送用ベルトの機能を併せたもの)60を備えたベルト駆動装置6、ベルト定着方式の定着ユニット7、および排紙トレイ8等を備えている。なお、ベルト駆動装置6は、後述する制御系(駆動制御装置)を併せたものであり、また転写ユニットとしても機能するものである。
このレーザプリンタはさらに、手差しトレイ14、トナー補給容器22も備え、図示していない廃トナーボトル、両面・反転ユニット、電源ユニットなども二点鎖線で示したスペースSの中に備えている。
光書込ユニット2は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備えており、画像データに基づいて各感光体ドラム11の表面(外周面)にレーザ光を走査しながら照射する。
図3は、上述したベルト駆動装置6の概略構成を示す拡大図である。
このベルト駆動装置6で使用する転写搬送ベルト60は、体積抵抗率が10〜1011Ωcmである高抵抗の無端状単層エンドレスベルト(無端状のベルト部材)であり、その材質は例えばPVDF(ポリフッ化ビニリデン)である。この転写搬送ベルト60は、各トナー像形成部1の感光体ドラム11に接触対向する各転写位置を通過するように、支持ローラ61〜66に張架されている。
これら支持ローラ61〜66のうちの転写紙移動方向の上流側に位置する入口ローラ61に対し、転写搬送ベルト60を挟んでその外周面側で対向するように静電吸着ローラ80が設けられている。この静電吸着ローラ80には電源18によって所定電圧が印加されており、2つのローラ61,80の間を通過した転写紙Pは帯電して転写搬送ベルト60上に静電吸着される。ローラ63は転写搬送ベルト60を摩擦駆動する駆動ローラであり、駆動源である駆動モータ(後述)によって矢印Dの方向に回転される。
各感光体ドラム11に対向する各転写位置において、転写電界を形成する転写電界形成手段としての転写バイアス印加部材27(27Y,27M,27C,27K)が転写搬送ベルト60の裏面に接触するように設けられている。これらの転写バイアス印加部材27はスポンジ等を外周に設けたバイアスローラであり、各転写バイアス電源9(9Y,9M,9C,9K)からローラ心金に転写バイアス電圧が印加される。この印加された転写バイアス電圧の作用により、転写搬送ベルト60に転写電荷が付与され、各転写位置において該転写搬送ベルト60の表面と感光体ドラム11の表面との間に所定強度の転写電界が形成される。また上記転写が行なわれる領域での転写紙と感光体ドラム11の接触を適切に保ち、最良の転写ニップを得るために、バックアップローラ68を備えている。
各転写バイアス印加部材27とそれらの近傍にそれぞれ配置されるバックアップローラ68は、それぞれ回転可能に揺動ブラケット93に一体的に保持され、回動軸94を中心として回動可能である。この回動は、カム軸97に固定されたカム96が矢印Eの方向に回動することによって時計方向に回動する。
前述した入口ローラ61と静電吸着ローラ80は一体的に、入口ローラブラケット90に支持され、軸91を回動中心として、図3の状態から時計方向に回動可能である。そして、揺動ブラケット93に設けられた孔95に、入口ローラブラケット90に突設されたピン92が嵌入しており、揺動ブラケット93の回動と連動して入口ローラブラケット90も回動する。これらのブラケット90、93の時計方向の回動により、各転写バイアス印加部材27とそれらの近傍にそれぞれ配置されるバックアップローラ68は感光体ドラム11から離され、入口ローラ61と静電吸着ローラ80も下方に移動する。これにより、黒(ブラック)トナーのみで画像を形成する時に、感光体ドラム11Y,11M,11Cと転写搬送ベルト60の接触を避けることが可能になっている。
一方、転写バイアス印加部材27Kとその隣のバックアップローラ68は出口ブラケット98に回転可能に支持され、出口ローラ62と同軸の軸99を中心に回動可能になっている。このベルト駆動装置6をレーザプリンタ本体に着脱する際に、図示していないハンドルの操作により出口ブラケット98を時計方向に回動させ、転写バイアス印加部材27Kおよびバックアップローラ68とともに転写搬送ベルト60を、ブラック画像形成用の感光体ドラム11Kから離間させることができる。
転写搬送ベルト60の駆動ローラ63に巻きつけられた部分の外周面には、図2に示すように、ブラシローラとクリーニングブレードから構成されたクリーニング装置85が接触するように配置されている。このクリーニング装置85により転写搬送ベルト60上に付着した残留トナー等の異物が除去される。
その転写搬送ベルト60の走行方向で駆動ローラ63のすぐ下流側に、転写搬送ベルト60の外周面を押し込むようにローラ64を設け、駆動ローラ63に対する転写搬送ベルト60の巻き付け角を大きく確保している。また、ローラ64のすぐ下流側には、転写搬送ベルト60の内周面に接触し、押圧部材であるばね69の付勢力により外側へ押圧して転写搬送ベルト60にテンションを与えるテンションローラ65が配設されている。
次に、このレーザプリンタによる画像形成動作について説明する。
このレーザプリンタによる画像形成時には、図2に示す給紙カセット3,4および手差しトレイ14のいずれかより転写紙Pが給紙されて、図示しない搬送ガイドにガイドされながら一点鎖線で示す搬送経路に沿って搬送ローラによって搬送され、レジストローラ対5が設けられている一時停止位置に送られる。
一方、カラー画像形成時には4組のトナー像形成部1(1Y、1M、1C、1K)の各感光体ドラム11(11Y、11M、11C、11K)は、図2で時計方向に回転しており、それぞれ図示していない帯電部材によって表面が均一に帯電された後、その表面に光書込ユニット2によって、形成すべき画像の各色のデータによって変調されたレーザ光が照射走査され、それぞれ静電潜像が書き込まれる。その後現像ユニットによって各色のトナーによって現像され、各感光体ドラム11の表面に各色のトナー像が形成される。
前述のようにレジストローラ対5に挟持されて一時停止された転写紙Pは、レジストローラ対5により所定のタイミングで送り出され、転写搬送ベルト60に担持されて各トナー像形成部1に向けて順次搬送され、その各転写ニップを通過する。各トナー像形成部1の感光体ドラム11上に形成される各色のトナー像は、それぞれ各転写ニップにおいて転写紙P上で重ね合わされるように順次作像タイミングをずらして作像されており、転写紙Pが各転写ニップを通過する際に上記転写電界やニップ圧の作用を受けて転写紙P上に転写される。この重ね合わせの転写により、転写紙P上にはフルカラートナー像が形成される。
このトナー像転写後の各感光体ドラム11の表面はクリーニング装置13によりクリーニングされ、更に除電されて次の静電潜像の形成に備えられる。
一方、フルカラートナー像が形成された転写紙Pは、定着ユニット7でこのフルカラートナー像が定着された後、切換ガイド21の回動姿勢に対応して、第1の排紙方向Bまたは第2の排紙方向Cに向かう。第1の排紙方向Bから排紙トレイ8上に排出される場合、画像面が下となった、いわゆるフェースダウンの状態でスタックされる。一方、第2の排紙方向Cに排出される場合には、図示していない別の後処理装置(ソータ、綴じ装置など)に向け搬送させるか、またはスイッチバック部を経て両面プリントのために再度レジストローラ対5に搬送される。
以上のようにして、このレーザプリンタは転写紙Pにフルカラー画像を形成する。
このようなタンデム方式の画像形成装置では、各色のトナー画像を高い位置精度で重ね合わせることが色ズレの発生を防止する上で重要である。しかしながら、ベルト駆動装置6で使用している駆動ローラ63、入口ローラ61、出口ローラ62、転写搬送ベルト60は、部品製造時に数十μm単位の製造誤差が発生する。この誤差により各部品が一回転した際に発生する変動成分が転写搬送ベルト60に伝達され、転写紙の搬送速度に変動が生じてしまう。
この転写紙の搬送速度(転写搬送ベルト60の回動速度)の変動により、各感光体ドラム11上のトナー像を転写紙Pに転写する際に、それぞれタイミングに微妙なズレが生じ、副走査方向(転写紙の搬送方向)に色ズレが発生してしまう。特に1200×1200DPI等の微小ドットで画像を形成する装置では、数μmのタイミングのズレが色ズレとして目立ってしまう。
そこで、その問題点を解消するため、この実施形態におけるベルト駆動装置6(駆動制御装置)では、後述するこの発明に係わる手段を設けている。
ここで、その手段について説明する前に、その比較対象となる従来の手段について説明しておく。
従来の手段では、図3で右下部の従動ローラ(以下「右下ローラ」という)66の軸上に設けたエンコーダ(一般的なエンコーダ)の検出信号によって右下ローラ66の回転速度を検出し、駆動ローラ63の回転をフィードバック制御することによって、転写搬送ベルト60を一定速度で走行させるようにしている。
図4は、従来の手段に関する転写搬送ベルト60を透視してベルト駆動装置6の全体構成を示す斜視図である。なお、説明の都合上、この実施形態と同様の符号を使用している。
駆動ローラ63はタイミングベルト33を介して駆動モータ32に連結しており、駆動モータ32の回転速度に比例して回転駆動される。そして、この駆動ローラ63の回転によって転写搬送ベルト60が摩擦駆動され、転写搬送ベルト60が駆動されることによって右下ローラ66が摩擦回転する。右下ローラ66の軸上にエンコーダ31を設けており、このエンコーダ31から検出した右下ローラ66の回転速度に基づいて駆動モータ32の速度制御を行っている。これは、上述したように、転写搬送ベルト60の位置変動(回動変動)で色ズレが発生するため、それを抑制するために行っている。
図5に右下ローラ66とエンコーダ31の詳細を示す。エンコーダ31はディスク311、発光素子312、受光素子313、圧入ブッシュ314,315から構成されている。ディスク311は右下ローラ66の軸に圧入ブッシュ314,315を圧入することによって固定され、右下ローラ66の回転と同時に回転するようになっている。
また、このディスク311には、その円周方向に数百単位の分解能で光を透過する放射状のスリットが形成されており、その両側に発光素子312と受光素子313を配置しており、その受光素子313によって右下ローラ66の回転角度に応じた数のパルス信号を発生する。そのパルス信号を用いて右下ローラ66の移動角(角変位)を検出して、駆動モータ32の駆動量を制御する。
しかしながら、ディスク311を右下ローラ66に圧入するときの同軸穴の加工には、例えば図6に示すように数μmの誤差が発生し、これはゼロにすることは実質的には不可能である。そのため、ディスク311を右下ローラ66に取り付けるときに、お互いにずれた状態で取り付けられる場合があり、この状態で回転すると、右下ローラ66は一定速度で回転しているにも関わらず、ディスク311が偏心した状態で回転される。これを受光素子313で読み取ると、ディスク311の1周期毎に角変位変動が発生する。
駆動モータ32を一定速度で駆動し、エンコーダ31の出力パルスのカウント値を一定タイミングでサンプリングしたときのサンプリング結果を図7に示す。
この図7において、(a)はディスク311の偏心がない状態でのサンプリング結果で、(b)は偏心があるときのサンプリング結果を示している。通常、ディスク311の偏心がない状態では、右肩上がりのサンプリング結果となるが、偏心がある場合、正弦波状のサンプリング結果となる。そのサンプリング結果はエンコーダ31の検出角変位を示しているため、サンプリング結果が正弦波状となっているということは、それだけ検出位置誤差が大きいことを示している。ディスク311の同軸穴の加工精度誤差が大きい場合、この正弦波の振幅がより大きく検出される。
比例制御演算では、前述したように制御周期毎の目標角変位と検出角変位の差に制御ゲインをかけて、駆動モータ32の駆動速度を制御するため、ディスク311の偏心による検出角変位誤差が大きいと、より増幅して駆動モータ32を駆動してしまう。そのため、ディスク311の1周期毎に転写搬送ベルト60の位置変動が発生し、色ズレが発生してしまう。
そこで、その問題点を解消するため、この実施形態におけるベルト駆動装置6(駆動制御装置を含む)では、この発明に係わる手段を設けている。それにより、エンコーダ31を用いた場合に発生するディスク311の同軸穴の加工精度誤差による偏心を原因とする角変位変動を除去するために、エンコーダ31を使用せず、駆動ローラ63,入口ローラ61,出口ローラ62,又は転写搬送ベルト60の部品製造時の製造誤差による転写搬送ベルト60の搬送位置変動を右下ローラ66で検出し、駆動ローラ63の回転をフィードバック制御することにより、転写搬送ベルト60を一定走行するようにしている。
図1は、対象ローラを右下ローラ66とした場合のベルト駆動装置6の要部構成(転写搬送ベルト60の変動検出機構の構成)の第1例を示す斜視図である。なお、図示の都合上、転写搬送ベルト60は透視したものとなっている。
右下ローラ66は、長さ(軸方向の長さ)が転写搬送ベルト60の幅(幅方向の長さ)よりも長い構成となっており、外周面の転写搬送ベルト60と接触しない領域に、軸方向には均一濃度(反射率)であり、周方向(回転方向)には、その位置によって反射率(濃度)が異なるパターン66aが形成されている。
濃度センサ37は、パターン66aの反射率を検出するためのセンサであり、右下ローラ66の外周面のパターン66aを形成した部位に対向させて配置している。この濃度センサ37は、光照射部(LED等)と光検出部(フォトダイオードやフォトトランジスタ等)とを内蔵しており、光照射部から光を照射すると共に、右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aで反射された光を光検出部で受光し、その受光した光量に応じたアナログ電位を出力する。
なお、パターン66aは、右下ローラ66に限らず、駆動ローラ63,入口ローラ61,出口ローラ62の少なくとも1箇所のローラ(対象ローラ)に形成すればよい。
図8は、このレーザプリンタにおけるベルト駆動装置6の駆動モータ制御部(駆動制御装置)を含む制御部のハードウェア構成例を示すブロック図である。
ベルト駆動装置6の駆動モータ制御部は、濃度センサ37が出力するアナログ電位をデジタル値(反射率のデータ)に変換し、そのデジタル値に基づいて駆動モータ32の駆動パルスをデジタル制御する(フィードバック制御)。
その駆動モータ制御部を含む制御部100は、CPU101,RAM102,ROM103,I/O制御部104,駆動モータI/F106,ドライバ107,反射率検出部108,CPUバス109,タイマ110,およびEEPROM111によって構成されている。
反射率検出部108は、I−V変換部112,LPF113,およびADC114によって構成されている。
CPU101は、ROM103内のプログラムに基づいてパーソナルコンピュータ等の外部装置120からの画像データの受信、およびその外部装置120との間の制御コマンドの送受信の制御をはじめ、このレーザプリンタ全体の制御を行う中央処理装置である。
このCPU101には、反射率検出部108の他に、RAM102,ROM103,およびI/O制御部104がCPUバス109を介して相互に接続されている。また、駆動モータI/F106がCPUバス109およびI/O制御部104を介して接続されている。
RAM102は、CPU101が制御(処理)を行う際のワークメモリや、画像データを展開する際の画像メモリとして使用される読み書き可能なメモリである。
ROM103は、CPU101が実行する(CPU101が動作するための)プログラム等の固定データを格納している読み出し専用のメモリである。
EEPROM111は、各種データ(情報)を保存するための不揮発性メモリである。
I/O制御部104は、CPU101からの指示により、モータ,クラッチ,ソレノイド,センサ等の各負荷121を制御する。
駆動モータI/F106は、CPU101からCPUバス109およびI/O制御部104を介して駆動指令を受けると、転写搬送ベルト60を回動させるための駆動モータ32(駆動ローラ63)へパワー半導体素子(例えばトランジスタ)等からなるドライバ107を介して駆動パルス信号を出力することにより、駆動モータ32の回転駆動を制御する。この回転駆動は、駆動パルス信号の周波数に応じて行われるため、転写搬送ベルト60の回動速度の可変制御が可能となる。
濃度センサ37のアナログ電位(アナログ信号)は、反射率検出部108に入力される。反射率検出部108では、濃度センサ37のアナログ電位をI−V変換部112で電流−電圧変換し、LPF(ローパスフィルタ)113で高周波ノイズを除去した後、ADC114に入力する。ADC(A/Dコンバータ)114は、LPF113の出力値(濃度センサ37のアナログ電位に対応する)をデジタル値に変換する。
タイマ110は、周期タイマであり、CPU101からの指示(繰り返し行われる)により起動し(「0」から時間計測を開始し)、所定タイミングで(予め設定された所定時間に達した時に)CPU101に対して割り込みを発生させる。
ここで、CPU101は、タイマ110からの割り込みを受け付けると、反射率検出部108へのアクセスを実行する。CPU101と反射率検出部108とはCPUバス109を介して接続されているため、CPU101が反射率検出部108へのリードアクセスを実行すると、反射率検出部108は濃度センサ37の出力値(アナログ電位)を上述したようにデジタル値に変換してCPUバス109上に出力する。
CPU101は、反射率検出部108に対するリードアクセス(リード処理)により、濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(反射率検出部108の出力値)を取得する。
このようにして、CPU101は、タイマ110に設定した所定時間毎に濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値を取得できる。
このCPU101は、ROM103内のプログラムに従って動作し、必要に応じて濃度センサ37,反射率検出部108,タイマ110等を使用することにより、この発明による各手段、つまり反射率検出手段,データ取得手段,変動検出手段,および光量調整手段としての機能を果たすことができる。
以下、このレーザプリンタにおけるこの発明に関する部分の各実施例(制御部100のCPU101によるこの発明に係わる制御など)について、図9以降の各図面を参照して説明する。なお、説明の都合上、右下ローラ66を対象ローラ(転写搬送ベルト60の回動速度の変動を検出するために利用するローラ)とするが、他のローラ(駆動ローラ63,右下ローラ66,入口ローラ61,出口ローラ62のいずれか)を対象ローラとしても構わない。
〔第1実施例〕
まず、第1実施例について説明する。
CPU101は、最初に前処理を実行する。
すなわち、I/O制御部104,駆動モータI/F106,およびドライバ107を介して駆動モータ32を駆動する。駆動モータ32の駆動は、駆動ローラ63,転写搬送ベルト60,右下ローラ66の順に伝達される。濃度センサ37によって検出する右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aからの反射光は、順次変化しながらアナログ電位として反射率検出部108に入力される。
そして、一定速度(所定速度)で転写搬送ベルト60を駆動させ、右下ローラ66が1回転(1周)する間の濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(データ)をタイマ110を用いて所定時間毎(タイマ110からの割り込みを受け付ける毎)に取得し、RAM102に書き込む。そして、右下ローラ66の1回転分のデータが揃ったら、そのデータをEEPROM111に転送して書き込み、保存(保持)する。
なお、上述の前処理は、前述した作像プロセス(画像形成)を行わない時に行うので、工場出荷時に1回行っておけば良い。あるいは、電源ON時や駆動モータ32の駆動時(但し作像プロセスは行わない)に毎回実行するようにすれば、右下ローラ66の1回転分のデータをRAM102に取得した後、EEPROM111に転送する必要はなくなる。
右下ローラ66の変動検出に関する制御は、以下のように行う。
作像プロセス時に、CPU101は、I/O制御部104,駆動モータI/F106,ドライバ107を介して駆動モータ32を駆動する。駆動モータ32の駆動は、駆動ローラ63,転写搬送ベルト60、右下ローラ66の順に伝達される。濃度センサ37によって検出する右下ローラ66上に形成されているパターン66aからの反射光は、順次変化しながら反射率検出部108に入力される。
CPU101は、タイマ110からの割り込みを受け付ける毎に、反射率検出部108から濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(データ)を取得する。このとき、前処理によってEEPROM111に保存したおいた右下ローラ66の1回転分のデータと随時比較を行い、右下ローラ66の回転変動、つまり転写搬送ベルト60の回動変動を検出する。
上述の前処理を工場出荷時に実施する場合は、EEPROM111に保存した右下ローラ66の1回転分のデータは、電源ON時にRAM102に展開する。
第1実施例は、転写搬送ベルト60、転写搬送ベルト60を回動させる駆動ローラ63、および転写搬送ベルト60の回動により従動回転する右下ローラ66,入口ローラ61,出口ローラ62等によって構成され、それらのローラのうちの右下ローラ66(駆動ローラ63,入口ローラ61,又は出口ローラ62でもよい)の外周面に形成されているパターン66a(右下ローラ66の回転角度により濃度センサ37で検出する反射率が異なる)の反射率を検出するための濃度センサ37と、時間計測を行うタイマ110と、データを保持しておくEEPROM111(又はRAM102)とを具備し、作像プロセスを行わない転写搬送ベルト60が一定速度で回動しているときの右下ローラ66のデータ(デジタル値)をタイマ110による計測時間が所定時間に達する毎(所定時間毎)に濃度センサ37によって取得して右下ローラ66の1回転分のデータをEEPROM111に事前に保持しておき、その後の作像プロセス時にも右下ローラ66のデータを所定時間毎に濃度センサ37によって取得してEEPROM111に保持してあるデータと比較することにより、転写搬送ベルト60の回動速度の変動を検出するものである。
従来の方法では、回転駆動する対象ローラ(右下ローラ66等)の軸に一般的なエンコーダを取り付けて、対象ローラの速度変動を検出していたが、エンコーダディスクと対象ローラとの同芯度加工精度によりエンコーダディスクが偏心した状態で回転したときのエンコーダディスク1周期毎に角変位変動が課題であった。
第1実施例によれば、一般的なエンコーダを用いた場合に発生するエンコーダディスクの同軸穴の加工精度誤差による偏心を原因とする角変位変動を除去するために、一般的なエンコーダを用いずに、ベルト駆動装置6で使用している駆動ローラ63,入口ローラ61,出口ローラ62,転写搬送ベルト60の部品製造時の製造誤差による転写搬送ベルト60の搬送位置変動を右下ローラ66等の対象ローラで検出することができるため、転写搬送ベルト60により転写紙上に形成されるカラー画像の色ズレを容易に回避することが可能になる。
〔第2実施例〕
次に、第2実施例について説明する。
CPU101は、最初に前処理を実行する。
すなわち、I/O制御部104,駆動モータI/F106,およびドライバ107を介して駆動モータ32を駆動する。駆動モータ32の駆動は、駆動ローラ63,転写搬送ベルト60、右下ローラ66の順に伝達される。濃度センサ37によって検出する右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aからの反射光は、順次変化しながらアナログ電位として反射率検出部108に入力される。
そして、一定速度で転写搬送ベルト60を駆動させ、右下ローラ66が1回転する間の濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値をタイマ110を用いて所定時間毎に取得する。このとき、実際には今回取得したデジタル値を前回取得したデジタル値と比較できるように、少なくとも比較対象の2つのデジタル値はCPU101内のメモリ又はRAM102に記憶しておく。これについては、後述する実施例でも同様なので、以後説明を省略する。
次に、今回取得した濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(2回目以降に取得したデジタル値)を直前の(前回取得した)デジタル値(最初は1回目に取得した初期のデジタル値)と比較して差分を算出し、その差分データをRAM102に書き込む。そして、右下ローラ66の1回転分の差分データが揃ったら、その差分データをEEPROM111(又はRAM102)に転送して書き込み、保存する。
右下ローラ66の変動検出に関する制御は、以下のように行う。
作像プロセス時に、CPU101は、I/O制御部104,駆動モータI/F106,ドライバ107を介して駆動モータ32を駆動する。駆動モータ32の駆動は、駆動ローラ63,転写搬送ベルト60,右下ローラ66の順に伝達される。濃度センサ37によって検出する右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aからの反射光は、順次変化しながら反射率検出部108に入力される。
CPU101は、タイマ110からの割り込みを受け付ける毎に、反射率検出部108から濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値を取得する。このときも、実際には今回取得したデータを前回取得したデジタル値と比較できるように、少なくとも比較対象の2つのデジタル値はCPU101内のメモリ又はRAM102に記憶する。これについては、後述する実施例でも同様なので、以後説明を省略する。
次に、今回取得したデジタル値(2回目以降に取得したデジタル値)を直前のデジタル値(最初は1回目に取得した初期のデジタル値)と比較して差分を算出し、その差分データを前処理によってEEPROM111に保存しておいた差分データと随時比較を行い、右下ローラ66の回転変動、つまり転写搬送ベルト60の回動変動を検出する。
以上のように、第2実施例では、作像プロセスを行わない転写搬送ベルト60が一定速度で回動しているときの濃度センサ37によって得られる右下ローラ66の1回転分のデータをEEPROM111(又はRAM102)に事前に保持しておく際のそのデータは、データの差分である。よって、EEPROM111に事前に保持しておくデータの容量を削減することができる。特に、対象ローラの外周面に形成されているパターン66aが、反射率が徐々に変化するようなパターンであれば、大幅なデータ容量削減が可能となる。
〔第3実施例〕
次に、第3実施例について図9〜図11を参照して説明する。
図9は、右下ローラ66の一部と、その外周面上のパターン66aの第1の展開例を示す説明図である。
図9において、右下ローラ66の外周面にその周方向に形成されているパターン66aは、濃度センサ37で検出する反射率が右下ローラ66の回転に応じて高反射率(白色)から低反射率(黒色)に徐々に変化する複数のマークによって構成されている。
第3実施例では、基準となる特定の反射率を決めるのであるが、その反射率を持つマークを最も高い反射率(白色)のマークとする。これは、濃度センサ37で検出する反射率が右下ローラ66の回転に応じて高反射率(白色)から低反射率(黒色)に徐々に変化していくが、もし最初に濃度センサ37によって検出する反射率が最も高い反射率であった場合、右下ローラ66が1回転すると、最も低い反射率(黒色)から最も高い反射率(白色)に急に切り替わるためであり、検出誤差を最少にできる。
ここで、右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aを図9によって説明したものとした場合におけるCPU101によるこの発明に係わる具体的な処理(制御)について、図10および図11を参照して説明する。なお、その制御は、第2実施例の制御を反映させたものであるが、第1実施例の制御を反映させるようにしてもよい。
図10は、CPU101によるこの発明に係わる前処理の第1例を示すフローチャートである。
図11は、CPU101によるこの発明に係わるメイン制御の第1例を示すフローチャートである。
CPU101は、最初に前処理を図10に示すように実行する。
すなわち、まずステップS1でI/O制御部104,駆動モータI/F106,およびドライバ107を介して測定対象である駆動モータ32を駆動する。駆動モータ32の駆動は、駆動ローラ63,転写搬送ベルト60,右下ローラ66の順に伝達される。
次に、ステップS2で反射率検出部108からの割り込みの有無をチェックする。
ここで、濃度センサ37によって検出する右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aからの反射光は、順次変化しながらアナログ電位として反射率検出部108に入力される。反射率検出部108は、ADC114によって濃度センサ37からのアナログ電位をデジタル値に変換して出力すると共に、そのデジタル値が所定の閾値以上であった場合、つまり濃度センサ37を用いて検出した反射率が特定の反射率(最も高い反射率)であった場合に、CPU101に対して割り込みを発生させる。
CPU101は、反射率検出部108からの割り込みを受け付けると(濃度センサ37を用いて検出した反射率が特定の反射率であった場合に)、ステップS3へ進み、反射率検出部108から濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(濃度センサ37を用いて検出した反射率)を取得して、そのデジタル値を初期値としてRAM102に書き込み、ステップS4で内部カウンタ値を「0」にクリアする。
次に、ステップS5でタイマ(周期タイマ)110を起動して「0」から時間計測を開始させ、ステップS6で内部カウンタ値をインクリメント(+1)して、ステップS7,8で反射率検出部108又はタイマ110からの割り込み待ち状態となる。
そして、タイマ110からの割り込みを検出すると、ステップS9で濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(データ)を取得し、ステップS10で直前値(最初は初期値)との差分を算出して、その差分データをステップS11でその時の内部カウンタ値と共にRAM102に書き込む。内部カウンタ値は、タイマ110の起動回数つまり濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値の取得回数に相当しており、これを後のデータ読み出し用の識別子として使用する。
ステップS11の処理を行った後は、濃度センサ37の次の出力値に対応するデータを取得するために、ステップS5でタイマ110を再起動して「0」から再び時間計測を開始させ、ステップS6で内部カウンタ値をインクリメント(+1)して、ステップS7,8で再び反射率検出部108又はタイマ110からの割り込み待ち状態となる。
以降、タイマ110の割り込み周期毎に濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(データ)を取得し、1つ前の内部カウンタ値で取得した濃度センサ37の出力値に対応するデータとの差分データを、順次RAM102に書き込んでいく(ステップS5〜S11)。
その後、反射率検出部108からの割り込みを受け付けた場合(濃度センサ37を用いて検出した反射率が特定の反射率であった場合)に、図10の前処理を終了する。
このようにして、右下ローラ66の1回転分のデータをRAM102に蓄積することができる。そして、その必要なデータの取得(RAM102への蓄積)が終了したら、そのRAM102内の必要なデータ(右下ローラ66の1回転分のデータ)をEEPROM111に転送して書き込み、保存する。
一方、CPU101は、右下ローラ66の変動検出に関する制御(メイン制御)を図11に示すようにして行う。
すなわち、作像プロセス時に、まずステップS21でI/O制御部104,駆動モータI/F106,およびドライバ107を介して測定対象である駆動モータ32を駆動する。駆動モータ32の駆動は、駆動ローラ63,転写搬送ベルト60,右下ローラ66の順に伝達される。
次に、ステップS22で反射率検出部108からの割り込みの有無をチェックし、反射率検出部108からの割り込みを受け付けると(濃度センサ37を用いて検出した反射率が特定の反射率であった場合に)、ステップS23へ進み、反射率検出部108から濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(濃度センサ37を用いて検出した反射率)を取得して、そのデジタル値を初期値としてRAM102に書き込み、ステップS24で内部カウンタ値を「0」にクリアする。
次に、ステップS25でタイマ(周期タイマ)110を起動して「0」から時間計測を開始させ、ステップS26で内部カウンタ値をインクリメント(+1)して、ステップS27,28で反射率検出部108又はタイマ110からの割り込み待ち状態となる。
そして、タイマ110からの割り込みを検出すると、ステップS29で濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(データ)を取得し、ステップS30で直前値(最初は初期値)との差分を算出する。
次に、ステップS31でその時の内部カウンタ値(最初は「1」)に該当する前処理データ(差分データ)をEEPROM111から読み出し、その差分データを先に算出した差分データとステップS32で比較し、その比較結果が所定の閾値未満であれば、右下ローラ66の回転変動、つまり転写搬送ベルト60の回動速度の変動はないと判断して、ステップS25に戻る。
そして、ステップS25でタイマ110を再起動して「0」から再び時間計測を開始させ、ステップS26で内部カウンタ値をインクリメント(+1)して、ステップS27,28で再び反射率検出部108又はタイマ110からの割り込み待ち状態となる。
以降、タイマ110の割り込み周期毎に濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(データ)を取得し、1つ前の内部カウンタ値で取得した濃度センサ37の出力値に対応するデータとの差分データと、内部カウンタ値を識別子として該当する前処理データとを順次比較する(ステップS25〜S32)。
比較結果が所定の閾値以上の場合には、右下ローラ66の回転速度、つまり転写搬送ベルト60の回動速度が変動したと判断し、図示しないエラー処理のルーチンに移行して、その判断結果を報知する。例えば、その判断結果を外部装置120に送ってそのディスプレイに表示させたり、あるいは図示しない操作部上に表示させる。
また、転写搬送ベルト60の回動速度の変動がない状態で右下ローラ66が1回転すれば、再び反射率検出部108からの割り込みを受け付ける(ステップS27)。この場合は、濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値を取得し、それをステップS23で初期値としてRAM102に再設定し、ステップS24で内部カウンタ値を「0」にクリアする。
以上のように、第3実施例では、第2実施例(第1実施例でもよい)と同様の制御を行う際に、右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aの反射率のうち、特定の反射率を濃度センサ37によって検出することにより、所定時間毎に濃度センサ37によって得られるデータとEEPROM111に保持してあるデータとを同期をとって比較するため、その各データの比較を部品を追加せずに正確に行うことができる。よって、ベルト駆動装置6のコストを低減することができる。
〔第4実施例〕
次に、第4実施例について説明する。
図10によって説明した第3実施例の前処理においては、右下ローラ66の1回転分のデータの取得の開始は、濃度センサ37によって特定の反射率を検出した場合、つまり濃度センサ37の出力値(アナログ電位)に対応するデジタル値が所定の閾値以上(最も高い反射率=白色)であった場合における反射率検出部108からCPU101に対する割り込みによって行われる(ステップS2)。そして、図11によって説明した第3実施例のメイン制御(右下ローラ66の変動検出に関する制御)においても、同条件の検出(ステップS22)によって右下ローラ66の1回転分のデータの取得を開始し、前処理で取得したデータとメイン制御で取得したデータとを比較している(ステップS32)。
また、前処理開始前の右下ローラ66の静止角度(右下ローラ66が静止している時の回転角度)に対応する最も高い反射率(白色)のマークの位置(パターン66aを構成する反射率の異なる各マークのうちのいずれか)が右下ローラ66の回転方向に対して濃度センサ37の対向位置より下流の位置にあった場合、第3実施例の前処理では、駆動モータ32を駆動(ステップS1)してから右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66a上の特定の反射率を濃度センサ37によって検出する(ステップS2−Yes)までには、右下ローラ66を最大で1回転させなくてはならない。
これに対して、第4実施例では、前処理時に転写搬送ベルト60が一定速度で回動しているときの濃度センサ37によって得られる右下ローラ66の1回転分のデータをEEPROM111に事前に保持しておく際には、右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66a上の任意の位置(の反射率)から再びその位置(の反射率)を検出するまでの1回転分とし、検出開始位置の反射率に対応するデータ(濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値)をEEPROM111に記憶しておき、メイン制御時に所定時間毎に濃度センサ37によって得られるデータとEEPROM111に保持してあるデータとを比較する際の同期は、右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aから検出開始位置の反射率を濃度センサ37によって検出することで行う。
第4実施例によれば、前処理開始前の右下ローラ66の静止角度が如何なる位置であっても、即座に前処理を実行することが可能となり、処理効率が高まる。
なお、この第4実施例の特徴部分を第1実施例又は第2実施例に加えることもできる。
〔第5実施例〕
次に、第5実施例について、図12を参照して説明する。
図12は、濃度センサ37の出力値(アナログ電位)に対するタイマ110の割り込み周期の異なる例を示すタイミングチャートである。
右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aを図9に示したものとした場合、濃度センサ37によって検出するパターン66aの反射率は高反射率(白色)から低反射率(黒色)に徐々に変化するため、図12に示すように、濃度センサ37の出力値(アナログ電位)は高い値から低い値へと徐々に変化する。よって、もし最初に濃度センサ37によって検出する反射率が最も高い反射率であった場合、右下ローラ66が1回転(1周)すると、最も低い反射率(黒色)から最も高い反射率(白色)に切り替わるため、濃度センサ37の出力値は低い値から高い値に急に切り替わることになる。
図11によって説明した第3実施例のメイン制御(右下ローラ66の変動検出に関する制御においては、特定の反射率の検出、つまり反射率検出部108がADC114で濃度センサ37の出力値(アナログ電位)をデジタル値に変換し、それが所定の閾値以上(最も高い反射率=白色)であった場合をきっかけにして、CPU101は、タイマ110からの割り込み周期毎に濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値を取得し、1つ前の内部カウンタ値で取得した濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値との差分データと、内部カウンタ値を識別子として該当する前処理データ(EEPROM111内の差分データ)とを順次比較する処理を繰り返す(ステップS25〜ステップS32)。
そして、右下ローラ66が1回転すると、濃度センサ37によって検出するパターン66aの反射率は最も低い反射率(黒色)から最も高い反射率(白色)に切り替わるため、反射率検出部108は再び所定の閾値以上(最も高い反射率=白色)のデータを検出して、CPU101に割り込みを発生する(ステップS27−Yes)。
このとき、図12の(a)に示すように、右下ローラ66の1回転周期がタイマ110の割り込み周期(タイマ周期)の整数倍ではない場合は、タイマ110が起動している最中に反射率検出部108から割り込みが発生する。CPU101は、その割り込みによって内部カウンタ値を「0」にクリアし(ステップS24)、タイマ110を起動し直す(ステップS25)。これにより、一定であったタイマ110の割り込み周期、つまり濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値の取得タイミングは、右下ローラ66が1回転したタイミングでずれ、周期変動を発生してしまう。
これに対して、第5実施例では、右下ローラ66の1回転の周期はタイマ110の周期(濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値の取得の周期)の整数倍とする。
第5実施例によれば、右下ローラ66が1回転して、反射率検出部108が再び所定の閾値以上(最も高い反射率=白色)のデータを検出することにより、CPU101に対して割り込みを発生させたとき(ステップS27−Yes)、図12の(b)に示すように、右下ローラ66の1回転周期がタイマ110の周期の整数倍であるため、反射率検出部108からの割り込みとタイマ110からの割り込みは、ほぼ同時に発生する。厳密には、図10,図11のフローチャートに示す処理の順番により、反射率検出部108の割り込みが先に発生するため、CPU101は、内部カウンタ値を「0」にクリアし(ステップS24)、タイマ110を起動し直す(ステップS25)。
これにより、右下ローラ66が1回転したタイミングでも周期変動を発生することなく、タイマ110の割り込み周期を一定にすることができるため、濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値の取得タイミングも一定にすることができる。
なお、第5実施例の特徴部分を第1実施例,第2実施例,又は第4実施例に加えることもできる。
〔第6実施例〕
次に、第6実施例について、図13〜図17を参照して説明する。
図13は、CPU101による前処理時およびメイン制御時における内部カウンタ値と濃度センサ37の出力値との関係の一例を示す線図である。
右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aを図9に示したものとした場合、濃度センサ37によって検出するパターン66aの反射率は高反射率(白色)から低反射率(黒色)に徐々に変化するため、図13に示すように、濃度センサ37の出力値も高い値から低い値へ徐々に変化する。
CPU101は、前処理(例えば図10によって説明したもの)において、内部カウンタ値=nにおける濃度センサ37の出力値(実際にはそれに対応するデジタル値)Pと1つ前の内部カウンタ値=n−1における濃度センサ37の出力値Pn−1との差分ΔPを算出し、内部カウンタ値=nにおける差分データとしてRAM102に書き込む。そして、メイン制御(右下ローラ66の変動検出に関する制御)において、内部カウンタ値=n'における濃度センサ37の出力値Pn'と1つ前の内部カウンタ値=n'−1における濃度センサ37の出力値Pn'−1との差分ΔPn'を算出すると、RAM102から内部カウンタ値n(=n')における差分データΔPを読み出し、ΔPn'とΔPとを比較する。
図13の(a)は、メイン制御において、内部カウンタ値=n'における濃度センサ37の出力値Pn'にノイズが混入した様子を示している。
このレーザプリンタのベルト駆動装置6では、転写バイアス電源9(9Y,9M,9C,9K)等の影響により、作像プロセス時には予期せぬノイズが制御信号に混入してしまうことがある。
図13の(a)では、濃度センサ37の出力値Pn'は正方向のノイズを含むデータとなっており、内部カウンタ値=n'における濃度センサ37の直前値との差分データΔPn'は、本来の差分データよりも小さな値となっている。前処理における内部カウンタ値=nにおける濃度センサ37の直前値との差分データΔPを取得する際には、上記の転写バイアス電源9等はONさせていないため、本来の差分データを取得している。したがって、ΔPn'とΔPとを比較すると、ノイズ分だけ差異が発生している。
そこで、第6実施例では、濃度センサ37によって得られる右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aの反射率データを所定時間毎に取得する際に、その反射率データをその所定時間より短い時間内で順次サンプリングして平均化する。
ここで、第6実施例の具体的な制御について、図13の(b)および図14〜図17を参照して説明する。
図14はこのレーザプリンタにおけるベルト駆動装置6の駆動モータ制御部を含む制御部の他のハードウェア構成例を示すブロック図であり、図8と対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
第6実施例では、このレーザプリンタに図14に示す制御部100を備えるものとする。その制御部100では、タイマ(周期タイマ)110とは別にタイマ(サンプリングタイマ)116を設けている。
タイマ116は、サンプリングタイマであり、CPU101からの指示(繰り返し行われる)により起動し(「0」から時間計測を開始し)、所定タイミングで(予め設定された所定時間に達した時に)CPU101に対して割り込みを発生させる。なお、タイマ116に設定される所定時間は、タイマ110に設定される所定時間より短い。
図15は、図14のCPU101によるこの発明に係わる前処理の第2例を示すフローチャートである。
図16は、図14のCPU101によるこの発明に係わるメイン制御の第2例を示すフローチャートである。
図17は、図15および図16における平均データ取得処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。
なお、図15における第1の内部カウンタ値(Count1)は図10における内部カウンタ値(Count)に相当するものである。
図15のフローチャートでは、図10のフローチャートに対して前処理におけるステップS9のデータ取得処理を平均データ取得処理に変更している。また、図16のフローチャートでは、図11のフローチャートに対してメイン制御(右下ローラ66の変動検出に関する制御)におけるステップS29のデータ取得処理を平均データ取得処理に変更している。
図17の平均データ取得処理のサブルーチンにおいて、図14のCPU101は、タイマ110から割り込みが発生すると(ステップS8−Yes又はステップS28−Yes)、濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値を1番目のデータとしてサンプリング(取得)する(ステップS41)。そして、第2の内部カウンタ値(Count2)に規定値をセットし(ステップS42)、タイマ(サンプリングタイマ)116を起動して「0」から時間計測を開始させ(ステップS43)、タイマ116からの割り込み待ち状態となる(ステップS44−No)。
ここで、第2の内部カウンタ値(規定値)とタイマ116の設定周期との積が、右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aに対して、平均化処理を行う幅に相当することになる。
CPU101は、タイマ116からの割り込みを検出すると(ステップS44−Yes)、濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値を2番目のデータとしてサンプリングする(ステップS45)。
次に、第2の内部カウンタ値をディクリメント(−1)し(ステップS46)、第2の内部カウンタ値が「0」でなければ(ステップS47−No)、再びタイマ116を起動して「0」から再び時間計測を開始させ(ステップS43)、再びタイマ116からの割り込み待ち状態となる(ステップS44−No)。
このようにして、第2の内部カウンタ値として設定した規定値(規定回数)分の濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(データ)を順次サンプリングし、第2の内部カウンタ値が「0」になったら(ステップS47−Yes)、サンプリングした規定回数分のデジタル値の平均値を算出する(ステップS48)。
図13の(b)は、メイン制御(右下ローラ66の変動検出に関する制御)において、内部カウンタ値=n'における濃度センサ37の出力値Pn'にノイズが混入した場合に対して、図15〜図17のフローチャートの制御を行った様子を示している。
図13の(b)では、図13の(a)に対して内部カウンタ値=n'における濃度センサ37の出力値Pn'(実際にはそれに対応するデジタル値)をサンプリングした時点からΔt期間を経過するまでの濃度センサ37の出力値を平均化している。
内部カウンタ値=n'の時点では、出力値Pn'は正方向のノイズを含むデータとなっているが、その後に発生している負方向のノイズを含むデータを含むΔt期間のデータの平均を取得することで、ノイズ成分をキャンセルできる。
このように、メイン制御における差分データΔPn'は、内部カウンタ値=n'における濃度センサ37の出力値Pn'の平均値と、1つ前の内部カウンタ値=n'−1における濃度センサ37の出力値Pn'−1の平均値との差分を算出することで求める。同様に、前処理における差分データΔPは、内部カウンタ値=nにおける濃度センサ37の出力値Pの平均値と、1つ前の内部カウンタ値=n−1における濃度センサ37の出力値Pn−1の平均値との差分を算出することで求める。
よって、ΔPn'とΔPとを比較して、比較結果が所定の閾値以上であるため(ステップS32−Yes)、右下ローラ66の回転、つまり転写搬送ベルト60の回動が変動したと判断する場合における突発的なノイズ成分の寄与を減少させることができる。
〔第7実施例〕
次に、第7実施例について、図18の(a)を参照して説明する。
図18は、右下ローラ66の一部と、その外周面のパターン66aの第2の展開例を示す説明図である。
図18の(a)では、右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aは、右下ローラ66のその周方向の位置により反射率が異なる複数のマークによって構成されている。
右下ローラ66の外周面(曲面)にパターンを印刷(形成)するのは、加工上、簡単ではない。
そこで、第7実施例では、第1〜第6実施例のいずれかと同様の構成のベルト駆動装置6において、パターン66aは、右下ローラ66(駆動ローラ63,入口ローラ61,又は出口ローラ62でもよい)の外周面にその周方向に沿って貼り付けたシールに印刷されている。
第7実施例によれば、パターン66aを印刷した長方形のシールを右下ローラ66の外周面に貼り付ければ良いので、簡単な方法で右下ローラ66にパターン66aを形成することができ、低コスト化につながる。
〔第8実施例〕
次に、第8実施例について、図18の(b)を用いて説明する。
図18の(b)では、右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aは、右下ローラ66のその周方向に低反射率(黒色)から高反射率(白色)に徐々に変化するパターン、あるいは右下ローラ66のその周方向に高反射率(白色)から低反射率(黒色)に徐々に変化するパターンとしている。
第8実施例では、第1〜第6実施例のいずれかと同様の構成のベルト駆動装置6において、右下ローラ66(駆動ローラ63,入口ローラ61,又は出口ローラ62でもよい)の周方向に低反射率から高反射率に、あるいは高反射率から低反射率に反射率が徐々に変化する複数のマークによって構成されたパターン66aが印刷されたシールを右下ローラ66に貼り付ける構成としている。
第8実施例によれば、図15の(b)に示すパターンのいずれかで形成されるシールの両端は、最も低い反射率(黒色)と最も高い反射率(白色)になっているため、例えば第3実施例に第8実施例の特徴部分(上記シールの利用)を反映したものにすれば、基準となる特定の反射率のマークを高反射率(白色)のマークあるいは低反射率(黒色)のマークとすることで、右下ローラ66が1回転すると、最も低い反射率(黒色)から最も高い反射率(白色)に、あるいは最も高い反射率(白色)から最も低い反射率(黒色)に急に切り替わるため、検出誤差を最少にできるというメリットがある。
また、シールの一端(両端の片方)に同一反射率のマークを延長したのりしろ部を設け、重ね合わせて貼り合わせるようにすれば、加工性能が向上できる。その際にも、反射率が急峻に切り替わる部分であるため、重ね合わせたことによる厚み分が濃度センサ37の感度に与える影響を少なくすることができる。
〔第9実施例〕
次に、第9実施例について、図19を参照して説明する。
図19は、対象ローラを右下ローラ66とした場合のベルト駆動装置6の要部構成の第2例を示す斜視図である。なお、図示の都合上、転写搬送ベルト60を透視したものとなっている。
第9実施例では、図1に示した右下ローラ66に代えて図19に示す右下ローラ66を使用する。その右下ローラ66において、図1に示したものと異なるところは、転写搬送ベルト60がパターン66aと重ならないように軸方向の移動を規制する転写ベルト位置規制部材66bを設けていることである。転写搬送ベルト60の位置規制は、転写搬送ベルト60の端部に摩擦力の異なる帯状の部材で構成してもよい。右下ローラ66以外は、第1〜第8実施例のいずれかと同様である。
このように、第9実施例では、右下ローラ66(駆動ローラ63,入口ローラ61,又は出口ローラ62でもよい)にパターン66aを形成すると共に、そのパターン66aと転写搬送ベルト60が重なることを防止する転写ベルト位置規制部材66bを設けているので、転写搬送ベルト60が回動に伴って幅方向の位置がずれることにより、転写搬送ベルト60の回動変動検出用の右下ローラ66上に形成されているパターン66aと重なってしまうという不具合を回避することができる。
〔第10実施例〕
次に、第10実施例について、図20を参照して説明する。
図20は、対象ローラを右下ローラ66とした場合のベルト駆動装置6の要部構成の異なる例を説明するための正面図である。
駆動ローラ63は、図2,図3によって説明したように、タイミングベルト33を介して駆動モータ32に連結しており、駆動モータ32の駆動速度に比例して回転駆動される。そして、この駆動ローラ63の回転によって転写搬送ベルト60が回動され、その回動によって右下ローラ66が回転する。
また、転写搬送ベルト60の駆動ローラ63に巻きつけられた部分の外周面には、ブラシローラとクリーニングブレードからなるクリーニング装置85が接触するように配置されており、このクリーニング装置85により転写搬送ベルト60上に付着したトナーが除去されるようになっている。
しかしながら、クリーニングブレード方式のクリーニング機構の場合、ブレードエッジ部にトナーが溜まるため、トナーの落下や飛散が発生することがある。落下トナーは、機器内部を汚したり、転写搬送ベルト60に再付着したりするのであるが、当然ながら右下ローラ66上にも落下してしまう可能性がある。
そのため、濃度センサ37を、図20の(a)に示すように右下ローラ66の下側に配置した場合、右下ローラ66の外周面に落下したトナーがその右下ローラ66の回転に伴い、濃度センサ37の光照射部又は光検出部(光受光部)に付着すると、照射光量の劣化や受光する光量の不足により、右下ローラ66の外周面のパターン66aの反射率として、本来の反射率より低い反射率を検出してしまったり、反射率の検出そのものができなくなってしまったりする。
そこで、この第10実施例では、濃度センサ37を、図17の(b)に示すように、右下ローラ66の上側(上方)に配置する。その他は、第1〜第9実施例のいずれかと同様である。
第10実施例によれば、転写搬送ベルト60の外周面から落下又は飛散したトナー等の異物が右下ローラ66の外周面に落下した場合でも、濃度センサ37を右下ローラ66の上側で、且つ光照射部および光検出部を下向きにして配置しているため、右下ローラ66の外周面のトナーが濃度センサ37の光照射部又は光検出部に付着する可能性が低減する。
〔第11実施例〕
次に、第11実施例について、図21を参照して説明する。
図21は、対象ローラを右下ローラ66とした場合のベルト駆動装置6の要部構成の第3例を示す斜視図である。なお、図示の都合上、転写搬送ベルト60を透視したものとなっている。
上述のように、クリーニングブレード方式のクリーニング機構の場合、ブレードエッジ部にトナーが溜まるため、トナーの落下や飛散が発生することがある。落下トナーは、機器内部を汚したり、転写搬送ベルト60に再付着したりするのであるが、当然ながら右下ローラ66上にも落下してしまう可能性がある。
そのため、落下トナーが右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aの外周面に付着してしまうと、そのパターン66aの反射率が本来の反射率と異なる値になってしまい、それを濃度センサ37によって検出すると、正常な制御ができなくなってしまう。
そこで、第11実施例では、図21に示すように、図20の(b)に示した第10実施例における転写搬送ベルト60の変動検出機構に加え、パターン66aの表面を清掃するために、ブラシ形状又はブレード形状の清掃部材38を、右下ローラ66(駆動ローラ63,入口ローラ61,又は出口ローラ62でもよい)の回転方向に対して濃度センサ37の照射された光が反射する位置よりも上流に設けている。但し、清掃部材38の取り付け位置は、必ずしも上流にする必要はない。清掃部材38を設ける以外は、第1〜第10実施例のいずれかと同様である。
第11実施例によれば、転写搬送ベルト60の表面から落下又は飛散したトナーが右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66a上に付着した場合であっても、清掃部材38によってパターン66aの表面を清掃することにより、パターン66aの本来の反射率と異なる反射率を濃度センサ37によって検出することがなくなるため、良好な検出が可能となる。
〔第12実施例〕
次に、第12実施例について、図22を参照して説明する。
図22は、対象ローラを右下ローラ66とした場合のベルト駆動装置6の要部構成の第4例を示す斜視図である。なお、図示の都合上、転写搬送ベルト60を透視したものとなっている。
第12実施例では、図1に示した右下ローラ66に代えて図22に示す右下ローラ66を使用する。その右下ローラ66において、図1に示したものと異なるところは、パターン66aが右下ローラ66の転写搬送ベルト60と接触する部位に形成されていることである。よって、濃度センサ37は転写搬送ベルト60の内側に配置されることになる。右下ローラ66に形成されているパターン66aと濃度センサ37の位置が異なる以外は、第1〜第11実施例のいずれかと同様である。
上述したように、クリーニングブレード方式のクリーニング機構の場合、ブレードエッジ部にトナーが溜まるため、トナーの落下や飛散が発生することがある。落下トナーは、機器内部を汚したり、転写搬送ベルト60の表面に再付着したりする。しかしながら、落下トナーが無端状のベルト部材である転写搬送ベルト60の内側にまで入り込む可能性はほとんどない。
そこで、第12実施例では、パターン66aが転写搬送ベルト60の内側に配置されるように、パターン66aを右下ローラ66(駆動ローラ63,入口ローラ61,又は出口ローラ62でもよい)の転写搬送ベルト60と接触する部位に形成することにより、落下トナーが右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66a上に付着し、濃度センサ37によってパターン66aから本来の反射率と異なる反射率を検出してしまうという不具合を回避することができる。
〔第13実施例〕
次に、第13実施例について、図23を参照して説明する。
図23は、対象ローラを右下ローラ66とした場合のベルト駆動装置6の要部構成の第5例を示す斜視図である。
第13実施例では、図22に示した右下ローラ66に代えて図23に示す右下ローラ66を使用する。その右下ローラ66において、図22に示したものと異なるところは、その周方向に沿って凹部が設けられ、その凹部にパターン66aが形成されていることである。右下ローラ66の構成と濃度センサ37の位置が異なる以外は、第1〜第11実施例のいずれかと同様である。
第12実施例では、落下トナーが右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66a上に付着し、濃度センサ37によってパターン66aから本来の反射率と異なる反射率を検出してしまうという不具合を回避するために、パターン66aならびに濃度センサ37を転写搬送ベルト60の内部に配置するものであった。
しかし、パターン66aは転写搬送ベルト60と接しているため、その転写搬送ベルト60の回動に伴い、パターン66aの表面が傷つく可能性がある。また、第7実施例や第8実施例のように、パターン66aを印刷したシールを右下ローラ66に貼り付ける構成とした場合、転写搬送ベルト60との摩擦によりシールを剥がしてしまう可能性や、シール上の印刷を剥がしてしまう可能性がある。
そこで、第13実施例では、右下ローラ66(駆動ローラ63,入口ローラ61,又は出口ローラ62でもよい)の外周面にその周方向に沿って凹部を設け、その凹部にパターン66aを形成することにより、転写搬送ベルト60の回動に伴い、右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aの表面が傷ついてしまう不具合を回避できる。また、第7実施例や第8実施例のように、パターン66aを印刷したシールを右下ローラ66の凹部に貼り付ける構成とした場合、転写搬送ベルト60との摩擦によりシールを剥がしてしまう不具合や、シール上の印刷を剥がしてしまうという不具合を回避できる。
〔第14実施例〕
次に、第14実施例について説明する。
前述した第7実施例または第8実施例では、右下ローラ66にパターン66aを印刷したシールを貼り付ける構成としている。この構成においては、万一、シールが剥がれてしまった場合には、何も貼られていない右下ローラ66の反射率を濃度センサ37によって読み取ることになる。右下ローラ66は均一な材料で形成されているため、その反射率は常に一定の値となる。
これに対して、第14実施例では、右下ローラ66の回転に伴って、濃度センサ37によって得られる複数のデータ(反射率のデータ)が変化しない場合に、CPU101(図8又は図14)は、機器の異常状態と判定し、機器診断異常(「対象ローラに貼り付けたシールが剥がれてしまった状態」)を報知する。例えば、その機器診断異常を外部装置120に送ってそのディスプレイに表示させたり、あるいは図示しない操作部上に表示させる。その処理以外は、第7実施例または第8実施例と同様である。
第14実施例によれば、機器の異常状態を検出して報知することにより、その異常をユーザに知らせることができる。
〔第15実施例〕
次に、第15実施例について、図24を参照して説明する。
図24は、このレーザプリンタにおけるベルト駆動装置6の駆動モータ制御部を含む制御部の更に他のハードウェア構成例を示すブロック図であり、図14と対応する部分には同一符号を付してそれらの説明をほとんど省略する。
第15実施例では、このレーザプリンタに図24に示す制御部100を備えるものとする。その制御部100は、図14に示した制御部100に濃度センサ37の照射光量を可変する制御回路を構成する積分回路117および定電流回路118を追加している。
図24に示すCPU101は、PWM(Pulse Width Modulation)信号を生成するPWM生成モジュールを内蔵している。
積分回路117は、CPU101からのPWM信号のPWMデュ−ティに応じて積分波形(DCレベル)を生成する。
定電流回路118は、オペアンプとNPN形トランジスタとによって構成されており、オペアンプの非反転入力端子が積分回路117の出力端子に、反転入力端子がNPN形トランジスタのエミッタ端子に、出力端子がNPN形トランジスタのベース端子にそれぞれ接続されている。また、NPN形トランジスタのエミッタ端子は抵抗を介して接地され、コレクタ端子は、濃度センサ37の光照射部(ここでは「発光ダイオード」とする)のカソード端子に接続される。
定電流回路118は、積分回路117のDCレベルに応じたコレクタ電流、つまり濃度センサ37の発光ダイオード(LED)の順方向電流を引き込むことができる。定電流回路118のオペアンプは、非反転入力端子と反転入力端子の電位が等しくなるように動作するので、CPU101はPWMデュ−ティにより濃度センサ37の発光ダイオードの照射光量(発光光量)を制御することができる。
濃度センサ37の発光ダイオードは温度依存性をもっており、温度が上がると輝度が低下し、温度が下がると輝度が上昇する。また、濃度センサ37の光検出部(ここでは「フォトトランジスタ」とする)も同様に温度依存性をもっており、温度が上がると直流電流増幅率が増加する。また、右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aも、製造ロットによる全体的な濃度オフセットのばらつきをもつ可能性がある。更に、濃度センサ37の発光ダイオードは経時的に劣化するため、年数とともに輝度が低下していく。
そこで、第15実施例では、右下ローラ66の回転に伴い、濃度センサ37によって得られる複数のデータが一様に正常範囲より低い反射率を示すデータであった場合には、CPU101は、PWMのオン・デュ−ティを大きくして、積分回路117の積分値のDCレベルを上昇させる。これにより、定電流回路118内のオペアンプの非反転入力端子の電位が上昇するため、反転入力端子つまりNPN形トランジスタのエミッタ端子の電位を上昇させるようにコレクタ電流を増加させる。従って、濃度センサ37の照射光量も増加する。
また、右下ローラ66の回転に伴って、濃度センサ37によって得られる複数のデータが一様に正常範囲より高い反射率を示すデータであった場合には、CPU101は、PWMのオン・デュ−ティを小さくして、積分回路117の積分値のDCレベルを下降させる。これにより、定電流回路118内のオペアンプの非反転入力端子の電位が下降するため、反転入力端子つまりNPN形トランジスタのエミッタ端子の電位を下降させるようにコレクタ電流を減少させる。従って、濃度センサ37の照射光量も減少する。
さらに、右下ローラ66の回転に伴って、濃度センサ37によって得られる複数のデータが一様に正常範囲より高い反射率又は低い反射率を示すデータであった場合に、濃度センサ37の照射光量を増減させても、得られるデータが正常範囲内に収まらなかった場合には、機器の異常状態と判定し、機器診断異常を報知する。例えば、その機器診断異常を外部装置120に送ってそのディスプレイに表示させたり、あるいは図示しない操作部上に表示させる。
ここで、第15実施例の具体的な制御について、図25,図26を参照して説明する。
図25は、図24のCPU101によるこの発明に係わる前処理の第3例を示すフローチャートである。
図26は、図25における反射率オフセット検出処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。
なお、図25における第1の内部カウンタ値(Count1)は図10における内部カウンタ値(Count)に相当するものである。また、図25における平均データ取得処理のサブルーチンは、図17に示したものと同様である。また、メイン制御は、図16に示したものと同様である。
図25のフローチャートでは、図15のフローチャートに対して前処理のメインルーチンに反射率オフセット検出処理(濃度センサ37によって得られる複数のデータが一様に正常範囲より高い反射率又は低い反射率であるかを検出する処理)、反射率オフセット検出処理の結果として濃度センサ37の照射光量を変更したかどうかの判定、および機器の異常状態かどうかの判定を追加している(ステップS52〜S57)。また、機器の異常状態判定用カウンタの初期化(ステップS51)および反射率オフセット検出処理のサブルーチン(図26)を追加している。
機器(レーザプリンタ)の状態判定には内部カウンタが用いられ、第3の内部カウンタ値(Count3)は濃度センサ37によって得られるデータが所定の値(正常範囲の下限値)よりも低いと判定する回数、第4の内部カウンタ値(Count4)は濃度センサ37によって得られるデータが所定の値(正常範囲の上限値)よりも高いと判定する回数、第5の内部カウンタ値(Count5)は濃度センサ37の照射光量を増加させた回数、第6の内部カウンタ値(Count6)は濃度センサ37の照射光量を低下させた回数のカウントに用いる。
図26の反射率オフセット検出処理のサブルーチンにおいて、図24のCPU101は、内部カウンタ値=nにおける濃度センサ37の出力値(実際にはそれに対応するデジタル値)Pの平均値と、1つ前の内部カウンタ値=n−1における濃度センサ37の出力値Pn−1の平均値との差分を算出することで求めた差分データΔPが所定の値よりも低いかどうかの判定を行う(ステップS61)。差分データΔPが所定の値よりも低くなく、正常範囲内であった場合(ステップS61−No)には、第3の内部カウンタ値が「0」かどうかの判定を行う(ステップS63)。
この第3の内部カウンタ値および後述する第4の内部カウンタ値は、メインルーチンの内部カウンタ値群の初期化でそれぞれ規定値が書き込まれている(ステップS4)。
第3の内部カウンタ値が「0」でなければ(ステップS63−No)、今度は差分データΔPが所定の値よりも高いかどうかの判定を行う(ステップS66)。差分データΔPが所定の値よりも高くなく、正常範囲内であった場合(ステップS66−No)には、第4の内部カウンタ値が「0」かどうかの判定を行う(ステップS68)。第4の内部カウンタ値が「0」でなければ(ステップS68−No)、反射率オフセット検出処理のサブルーチンから抜ける。
差分データΔPが所定の値よりも低い場合(ステップS61−Yes)には、第3の内部カウンタ値をディクリメント(−1)して第4の内部カウンタ値を規定値にセット(クリア)し(ステップS62)、第3の内部カウンタ値が「0」でなければ(ステップS63−No)差分データΔPが所定の値よりも高いかどうかの判定へ移行する(ステップS66)。
差分データΔPが所定の値よりも低い場合が連続して発生し(ステップS61−Yes)、第3の内部カウンタ値をディクリメント(−1)して第4の内部カウンタ値を規定値にセットした結果(ステップS62)、第3の内部カウンタ値の値が「0」であった場合(ステップS63−Yes)には、PWMのオン・デュ−ティを大きくして濃度センサ37の照射光量を増加させ(ステップS64)、第5の内部カウンタ値をディクリメント(−1)した(ステップS65)後、濃度センサ37の照射光量を変化させたかどうかを示す調整フラグをセットして(ステップS71)、反射率オフセット検出処理のサブルーチンから抜ける。
差分データΔPが所定の値よりも高い場合(ステップS66−Yes)には、第4の内部カウンタ値をディクリメント(−1)して第3の内部カウンタ値を規定値にセット(クリア)し(ステップS67)、第4の内部カウンタ値が「0」でなければ(ステップS68−No)反射率オフセット検出処理のサブルーチンから抜ける。
差分データΔPが所定の値よりも高い場合が連続して発生し(ステップS66−Yes)、第4の内部カウンタ値をディクリメント(−1)して第3の内部カウンタ値を規定値にセットした結果(ステップS67)、第4の内部カウンタ値が「0」であった場合(ステップS68−Yes)には、PWMのオン・デュ−ティを小さくして濃度センサ37の照射光量を低下させ(ステップS69)、第6の内部カウンタ値をディクリメント(−1)した(ステップS70)後、濃度センサ37の照射光量を変化させたかどうかを示す調整フラグをセットして(ステップS71)、反射率オフセット検出処理のサブルーチンから抜ける。
図25の前処理のメインルーチンにおいて、第1の内部カウンタ値が「1」である場合(ステップS52−Yes)には、第1の内部カウンタ値=nにおける濃度センサ37の出力値Pの平均値と、1つ前の内部カウンタ値=n−1における濃度センサ37の出力値Pn−1の平均値との差分を算出することで差分データΔPを求める際に、内部カウンタ値=n−1における濃度センサ37の出力値Pn−1の平均値が存在しないため、この条件では反射率オフセット検出処理を実行しない。
この場合、濃度センサ37の次の出力値に対応するデータを取得するために、タイマ110を再起動して「0」から再び時間計測を開始させ(ステップS5)、第1の内部カウンタ値をインクリメント(+1)し(ステップS6)、以後ステップS7〜S11の判定および処理を行ってステップS52へ進むが、それらの処理によって第1の内部カウンタ値が「2」になっているため(ステップS52−No)、ステップS53へ移行し、上述した反射率オフセット検出処理を行う。
その後、反射率オフセット検出処理の結果の判定を調整フラグを参照することによって行う。つまり、反射率オフセット検出処理のサブルーチンで濃度センサ37の照射光量を変化させなかった場合は、調整フラグがセットされていないため(ステップS54−No)、次の濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値を取得するために、ステップS5に戻ってタイマ110を再起動して「0」から再び時間計測を開始させ、内部カウンタ値をインクリメント(+1)して(ステップS6)、再び反射率検出部108またはタイマ110からの割り込み待ち状態となる(ステップS7−No,ステップS8−No)。
そして、再び反射率検出部108からの割り込みを受け付けた場合(ステップS7−Yes)には、右下ローラ66が1回転したことを意味しているため、第2の前処理を正常終了する。
このようにして、右下ローラ66の1回転分のデジタル値(データ)をRAM102に蓄積できる。必要なデータ(右下ローラ66の1回転分のデジタル値)の取得が終了したら、そのデータをEEPROM111に転送して書き込み、保存させる。
反射率オフセット検出処理のサブルーチンで濃度センサ37の照射光量を変化させた場合には、調整フラグがセットされているため(ステップS54−Yes)、第5の内部カウンタ値又は第6の内部カウンタ値が「0」かどうかの判定を行う(ステップS55,S56)。いずれの内部カウンタ値も「0」でなければ(ステップS55−No,ステップS56−No)、調整フラグをリセットし(ステップS57)、濃度センサ37の照射光量を変化させていることから、特定の反射率の検出(ステップS2)から始まる前処理をやり直す。
第5の内部カウンタ値又は第6の内部カウンタ値のいずれかが「0」であった場合(ステップS55−Yes又はステップS56−Yes)には、所定回数の濃度センサ37の照射光量を増減させても、得られるデータが正常範囲内に収まらない状態、つまり「濃度センサ37の光照射部である発光ダイオード又は光検出部であるフォトトランジスタの異常状態」と判断する。そして、図示しないエラー処理のルーチンで、その異常状態(機器診断異常)を報知する。例えば、その異常状態を外部装置120に送ってそのディスプレイに表示させたり、あるいは図示しない操作部上に表示させる。
第15実施例によれば、濃度センサ37の光照射部(発光ダイオード)の温度依存性、濃度センサ37の光検出部(フォトトランジスタ)の温度依存性や右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aの製造ロットによるばらつきに対して、最適な制御が可能となる。
また、濃度センサ37の光照射部の経時的劣化による輝度の低下に対しても最適な制御が可能となる。
さらに、濃度センサ37の光照射部又は光検出部に異常があった場合に、濃度センサ37の照射光量を増減させた時の反射光量の増減を検出することにより、ベルト駆動装置6を異常状態と判断することができる。
〔第16実施例〕
次に、第16実施例について、図27を参照して説明する。
図27は、図1,図19〜図23のいずれかに示すベルト駆動装置6の右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aを図9に示したものとした場合の濃度センサ37の出力値(アナログ電位)と時間との関係の一例を示すタイミングチャートである。
濃度センサ37によって検出するパターン66aの反射率は、高反射率(白色)から低反射率(黒色)に徐々に変化するため、右下ローラ66の偏心がない理想状態では図27の(a)に示すように、濃度センサ37の出力値が高い値から低い値へ徐々に変化する。また、濃度センサ37の照射光量が高く、且つ濃度センサ37と右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aでの反射位置との距離が近ければ、右下ローラ66の偏心が発生していても図23の(a)に示す濃度センサ37の出力推移の直線性も損なわれない。
しかしながら、濃度センサ37の照射光量を高くすると、パターン66aの反射率が変化しても濃度センサ37の出力値が変化しないオフセット分が生まれ、実使用領域を狭めてしまう。濃度センサ37の照射光量を低くした場合には、右下ローラ66が偏心している時に、図23の(b)に示すように濃度センサ37の出力推移の直線性が損なわれてしまう。
そこで、第16実施例では、濃度センサ37は照射光量を可変できる構成(ここでは図24に示した制御部100を使用する)であって、右下ローラ66(駆動ローラ63,入口ローラ61,又は出口ローラ62でもよい)に形成されているパターン66aは、右下ローラ66の回転角度により反射率が変化するパターン内に、一定間隔で均一な反射率である領域(均一反射率領域)が現れるようになっている。
CPU101は、パターン66aの均一反射率領域を濃度センサ37によって検出し、その反射率に応じて濃度センサ37の照射光量を調整(可変)する。
図28は、右下ローラ66の一部と、その外周面のパターン66aの第3の展開例を示す説明図である。なお、パターン66aは、図22又は図23に示したように形成されていてもよい。
図28において、右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aは、右下ローラ66の回転に応じて高反射率(白色)から低反射率(黒色)に徐々に変化するパターンに重ね合わせて、一定間隔に均一反射率の帯部(均一反射率領域)が形成されている。
図24に示すパターン66aを濃度センサ37によって検出すると、その出力値(アナログ電位)は図29に示すような波形となる。
図29は、図28の濃度センサ37の出力値と時間との関係の一例を示すタイミングチャートである。
CPU101は、前処理およびメイン制御において、均一反射率領域を検出したら、その領域の反射率が所定の値になるように、PWMのオン・デュ−ティを制御して濃度センサ37の照射光量を調整する。
第16実施例によれば、濃度センサ37の照射光量を高くすると、パターン66aの反射率が変化しても濃度センサ37の出力値が変化しないオフセット分が生まれ、濃度センサ37の照射光量を低くした場合は、右下ローラ66の偏心が発生したときに、濃度センサ37の出力推移の直線性が損なわれてしまう問題に対して、濃度センサ37の照射光量を右下ローラ66の偏心に対して最適化することにより、右下ローラ66の偏心が発生している場合であっても、濃度センサ37の出力(アナログ電位)推移の直線性が損なわれない良好な制御が可能となる。
〔第17実施例〕
次に、第17実施例について、図30〜図32を参照して説明する。
図30は、図24のCPU101によるこの発明に係わる第1の前処理(前処理の第4例)を示すフローチャートである。
図31は、図24のCPU101によるこの発明に係わる第2の前処理(前処理の第5例)を示すフローチャートである。
図32は、図31における平均データ取得処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。
なお、図30における第1の内部カウンタ値(Count1)は図10における内部カウンタ値(Count)に相当するものである。また、図31における反射率オフセット検出処理のサブルーチンは、図26に示したものと同様である。さらに、メイン制御は、図16に示したものと同様である。但し、そのメイン制御の平均データ取得処理のサブルーチンは図32に示すものと同様である。
最初に、図30の第1の前処理について説明する。
CPU101は、まず内部カウンタ値の初期化を行う(ステップS81)。つまり、第1の内部カウンタ値(Count1)を「0」にクリアすると共に、第7の内部カウンタ値(Count7)を規定値にセットする。
ここで、第1の内部カウンタ値は、タイマ110の起動回数、つまり濃度センサ37の出力値(実際には対応するデシタル値)の取得回数に相当し、RAM102へのデータ書き込み、読み出しの識別子として使用するものであり、初期値は「0」である。第7の内部カウンタ値は、濃度センサ37の照射光量の調整回数、つまりその照射光量の調整に関するトータル処理時間に相当し、初期値(規定値)は均一反射領域幅と右下ローラ66の回転速度で決定される照射光量調整の許容時間以下になるようにセットされる。
CPU101は、次にI/O制御部104,駆動モータI/F106,およびドライバ107を介して測定対象である駆動モータ32を駆動する(ステップS82)。駆動モータ32の駆動は、駆動ローラ63,転写搬送ベルト60,右下ローラ66の順に伝達される。
次いで、反射率検出部108からの割り込みの有無をチェックする(ステップS83)。
ここで、濃度センサ37によって検出する右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aにおける反射光は、順次変化しながらアナログ電位として反射率検出部108に入力される。反射率検出部108は、ADC114によって濃度センサ37からのアナログ電位をデジタル値に変換して出力すると共に、そのデジタル値が所定の閾値以上(最も高い反射率=白色)であった場合に、CPU101に対して割り込みを発生させる(ステップS83−Yes)。
CPU101は、反射率検出部108からの割り込みを受け付けると、続いて濃度センサ37を用いて(実際には反射率検出部108も用いる)基準位置から最初の均一反射領域を検出するまで、反射率検出部108からの割り込み待ち状態となる(ステップS84−No)。
その後、反射率検出部108からの割り込みを検出すると(ステップS84−Yes)、第7の内部カウンタ値が「0」ではない、つまり濃度センサ37の照射光量調整のタイムリミットではない場合(ステップS85−No)、濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(データ)を取得して(ステップS86)、検出した均一反射領域の反射率が適正範囲内(適性レベル)であるか否かを判定する(ステップS87)。
そして、判定結果が適正範囲内であった場合には(ステップS87−Yes)、第1の内部カウンタ値をインクリメント(+1)し(ステップS90)、第1の内部カウンタ値とPWMのオン・デューティ値をRAM102に書き込む(ステップS91)。この時点では、まだ濃度センサ37によって均一反射領域を検出しているため、濃度センサ37による検出が均一反射領域から外れるのを待つ(ステップS92−No)。
均一反射領域から外れたことを濃度センサ37によって検出すると(ステップS92−Yes)、次に現れるマークが特定の反射率つまり所定の閾値以上(最も高い反射率=白色)であるか否かを判定する(ステップS93)。判定結果が特定の反射率でなければ(ステップS93−No)、濃度センサ37によって次の均一反射領域を検出するまで、反射率検出部108からの割り込み待ち状態となる(ステップS84−No)。
以降、濃度センサ37によって均一反射領域を検出する毎に、第1の内部カウンタ値の値とPWMのオン・デューティ値をRAM102に書き込んでいく(ステップS84−Yes〜ステップS93)。
ここで、右下ローラ66の偏心の影響が濃度センサ37によって取得するデータに及んだ場合について説明する。
CPU101は、反射率検出部108からの割り込みを検出すると(ステップS84−Yes)、第7の内部カウンタ値が「0」ではない、つまり濃度センサ37の照射光量調整のタイムリミットではない場合(ステップS85−No)、濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値を取得して(ステップS86)、検出した均一反射領域の反射率が適正範囲内であるか否かを判定する(ステップS87)。
その判定結果が適正範囲内でない場合(ステップS87−No)には、検出した反射率が適正レベルに対して高いか低いかに応じてPWMのオン・デュ−ティを所定幅だけ変化させることにより、濃度センサ37の照射光量を変更し(ステップS88)、第7の内部カウンタ値をインクリメント(+1)する(ステップS89)。
そして、第7の内部カウンタ値が「0」ではない、つまり濃度センサ37の照射光量調整のタイムリミットではないことを確認して(ステップS85−No)、濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値を再び取得して(ステップS86)、検出した均一反射領域の反射率が適正範囲内であるか否かを判定する(ステップS87)。
その判定結果がまだ適正範囲内に達しない場合(ステップS87−No)には、更にPWMのオン・デュ−ティを所定幅だけ変化させることにより、濃度センサ37の照射光量を変更し(ステップS88)、第7の内部カウンタ値をインクリメント(+1)する(ステップS89)。
この処理ループを繰り返すことで、濃度センサ37の照射光量調整のタイムリミット内で検出した均一反射領域の反射率を適正範囲内に収めることができた場合(ステップS87−Yes)、第1の内部カウンタ値をインクリメント(+1)し(ステップS90)、第1の内部カウンタ値とPWMのオン・デューティ値をRAM102に書き込む(ステップS91)。
一方、上記処理ループ中に第7の内部カウンタ値が「0」となる、つまり濃度センサ37の照射光量調整のタイムリミットが発生した場合(ステップS85−Yes)には、異常終了とする。この場合、図示しないエラー処理のルーチンに移行して、その異常状態(機器診断異常)を報知する。例えば、その異常状態を外部装置120に送ってそのディスプレイに表示させたり、あるいは図示しない操作部上に表示させる。
また、第1の内部カウンタ値とPWMのオン・デューティ値をRAM102に書き込み(ステップS91)、濃度センサ37による検出が均一反射領域から外れたことを検出して(ステップS92−Yes)、次に現れるマークが特定の反射率つまり所定の閾値以上(最も高い反射率=白色)であった場合(ステップS93−Yes)に、右下ローラ66が1回転したことを意味しており、第1の前処理を正常終了する。
次に、図31の第2の前処理について説明する。
CPU101は、まず内部カウンタの初期化を行う(ステップS51)。つまり、第5の内部カウンタ値(Count5)は濃度センサ37の照射光量を増加させた回数、第6の内部カウンタ値(Count6)は濃度センサ37の照射光量を低下させた回数のカウントに用いるものであり、第1の異常終了を決定するための規定値(初期値)にそれぞれセットする。
次いで、I/O制御部104,駆動モータI/F106,およびドライバ107を介して測定対象である駆動モータ32を駆動する(ステップS1)。駆動モータ32の駆動は、駆動ローラ63,転写搬送ベルト60,右下ローラ66の順に伝達される。
次いで、反射率検出部108からの割り込みの有無をチェックする(ステップS2)。
ここで、濃度センサ37によって検出する右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aからの反射光は、順次変化しながらアナログ電位として反射率検出部108に入力される。反射率検出部108は、ADC114によって濃度センサ37からのアナログ電位をデジタル値に変換して出力すると共に、そのデジタル値が所定の閾値以上であった場合、つまり濃度センサ37を用いて検出した反射率が特定の反射率(最も高い反射率)であった場合に、CPU101に対して割り込みを発生させる(ステップS2−Yes)。
CPU101は、反射率検出部108からの割り込みを受け付けると(濃度センサ37を用いて検出した反射率が特定の反射率であった場合に)、反射率検出部108から濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(濃度センサ37を用いて検出した反射率)を取得して、そのデジタル値を初期値としてRAM102に書き込む(ステップS3)。
続いて、第1の内部カウンタ値の「0」へのクリアと、第3の内部カウンタ値および第4の内部カウンタ値の規定値へのセットを行う(ステップS4)。
ここで、第1の内部カウンタ値は、第1の前処理で説明したようにタイマ110の起動回数、つまり濃度センサ37の出力値の取得回数に相当し、RAM102へのデータ書き込み、読み出しの識別子として使用するものである。第3の内部カウンタ値は、濃度センサ37によって得られるデータが所定の値よりも低いと判定する回数、第4の内部カウンタ値は濃度センサ37によって得られるデータが所定の値よりも高いと判定する回数のカウントに用いるものであり、第2の異常終了を決定するための規定値(初期値)にそれぞれセットする。
CPU101は、タイマ(周期タイマ)110を起動して「0」から時間計測を開始させ、第1の内部カウンタ値をインクリメント(+1)して、反射率検出部108又はタイマ110からの割り込み待ち状態となる。
そして、タイマ110からの割り込みを検出すると(ステップS8−Yes)、平均データ取得処理を実行する(ステップS9)。
ここで、図32の平均データ取得処理のサブルーチンについて説明する。
CPU101は、まず第1の内部カウンタ値に該当するPWMのオン・デューティ値をRAM102から読み出し(ステップS101)、その読み出したPWMのオン・デューティ値に設定することにより濃度センサ37の照射光量を決定(設定)する(ステップS102)。
次に、濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値を1番目のデータとして取得し(ステップS41)、第2の内部カウンタ値に規定値をセットした後(ステップS42)、タイマ(サンプリングタイマ)116を起動して「0」から時間計測を開始させ(ステップS43)、タイマ116からの割り込み待ち状態となる(ステップS44−No)。
ここで、第2の内部カウンタ値(規定値)とタイマ116の設定周期の積が、右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aに対して、平均化処理を行う幅に相当することになる。
CPU101は、タイマ116からの割り込みを検出すると(ステップS44−Yes)、濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値を2番目のデータとして取得する(ステップS45)。
次に、第2の内部カウンタ値をディクリメント(−1)し(ステップS46)、第2の内部カウンタ値が「0」でなければ(ステップS47−No)、再びタイマ116を起動して「0」から再び時間計測を開始させ(ステップS43)、再びタイマ116からの割り込み待ち状態となる(ステップS44−No)。
このようにして、第2の内部カウンタ値として設定した規定値(規定回数)分の濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(データ)を取得し、第2の内部カウンタ値が「0」になったら(ステップS47−Yes)、取得した規定回数分のデジタル値の平均値を算出する(ステップS48)。以上で、平均データ取得処理のサブルーチンから抜け、図31の第2の前処理のメインルーチンに戻る。
CPU101は、第2の前処理のメインルーチンに戻ると、平均データ取得処理のサブルーチンで算出した濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値の平均値とステップS3でRAM102に書き込んだ初期値(直前値)との差分を算出し(ステップS10)、その差分データを第1の内部カウンタ値と共にRAM102に書き込んだ後(ステップS11)、第1の内部カウンタ値が「1」であれば(ステップS52−Yes)濃度センサ37の次の出力値に対応するデジタル値(データ)を取得するために、タイマ110を再起動して「0」から再び時間計測を開始させ(ステップS5)、第1の内部カウンタ値をインクリメント(+1)し(ステップS6)、再び反射率検出部108またはタイマ110からの割り込み待ち状態となる(ステップS7−No、ステップS8−No)。
以降、タイマ110の割り込み周期毎に濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値の平均値と1つ前の第1の内部カウンタ値で取得した濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値の平均値との差分を算出し、その差分データを第1の内部カウンタ値と共にRAM102に書き込んでいく(ステップS8−Yes〜ステップS11)。
第1の内部カウンタ値が「1」ではない場合(ステップS52−No)には、反射率オフセット検出処理(図26参照)を実行する(ステップS53)。
その後、反射率オフセット検出処理の結果の判定を調整フラグを参照することによって行う。つまり、反射率オフセット検出処理のサブルーチンで濃度センサ37の照射光量を変化させなかった場合は、調整フラグがセットされていないため(ステップS54−No)、次の濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値を取得するために、ステップS5に戻ってタイマ110を再起動して「0」から再び時間計測を開始させ、内部カウンタ値をインクリメント(+1)して(ステップS6)、再び反射率検出部108又はタイマ110からの割り込み待ち状態となる(ステップS7−No,ステップS8−No)。
そして、再び反射率検出部108からの割り込みを受け付けた場合(ステップS7−Yes)には、右下ローラ66が1回転したことを意味しているため、第2の前処理を正常終了する。
このようにして、右下ローラ66の1回転分のデジタル値(データ)をRAM102に蓄積できる。必要なデータ(右下ローラ66の1回転分のデジタル値)の取得が終了したら、そのデータをEEPROM111に転送して書き込み、保存させる。
反射オフセット検出処理のサブルーチンで濃度センサ37の照射光量を変化させた場合には、調整フラグがセットされているため(ステップS54−Yes)、第5の内部カウンタ値又は第6の内部カウンタ値が「0」かどうかの判定を行う(ステップS55,ステップS56)。
そして、第5の内部カウンタ値又は第6の内部カウンタ値のいずれかが「0」であった場合(ステップS55−Yes又はステップS56−Yes)には、第1の正常終了となる。この場合は、所定回数の濃度センサ37の照射光量を増減させても、得られるデータが正常範囲内に収まらない状態、つまり「濃度センサ37の光照射部である発光ダイオード又は光検出部であるフォトトランジスタの異常状態」と判断する。そして、図示しないエラー処理のルーチンで、その異常状態(機器診断異常)を報知する。例えば、その異常状態を外部装置120に送ってそのディスプレイに表示させたり、あるいは図示しない操作部上に表示させる。
第5の内部カウンタ値および第6の内部カウンタ値のいずれも「0」でなかった場合(ステップS55−No,ステップS56−No)には、調整フラグをリセットし(ステップS57)、第2の異常終了となる。この異常は、第1の前処理で取得した右下ローラ66の回転角度に対する照射光量の調整データ、つまり第1の内部カウンタ値に該当するPWMのオン・デューティ値が第2の前処理を実行する際には期待値から外れていたが、再調整することで正常データを取得できることを意味する。すなわち、第1の前処理と第2の前処理との間に濃度センサ37又は右下ローラ66に対して、何らかのズレが発生している可能性がある。よって、この場合は、再度第1の前処理を実行し直して異常判定を行う(ステップS85)。
最後に、第17実施例におけるメイン制御(右下ローラ66の変動検出に関する制御)について、再び図16を参照して説明する。
作像プロセス時に、まずI/O制御部104,駆動モータI/F106,およびドライバ107を介して測定対象である駆動モータ32を駆動する(ステップS21)。駆動モータ32の駆動は、駆動ローラ63,転写搬送ベルト60,右下ローラ66の順に伝達される。
次に、反射率検出部108からの割り込みの有無をチェックし(ステップS22)、反射率検出部108からの割り込みを受け付けると(濃度センサ37を用いて検出した反射率が特定の反射率であった場合に)、反射率検出部108から濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値(濃度センサ37を用いて検出した反射率)を取得して、そのデジタル値を初期値としてRAM102に書き込み(ステップS23)、第1の内部カウンタ値を「0」にクリアする(ステップS24)。
次に、タイマ(周期タイマ)110を起動して「0」から時間計測を開始させ(ステップS25)、内部カウンタ値をインクリメント(+1)して(ステップS26)、反射率検出部108又はタイマ110からの割り込み待ち状態となる(ステップS27−No,ステップS28−No)。
そして、タイマ110からの割り込みを検出すると、平均データ取得処理(図32参照)を行い(ステップS26)、その処理で算出した濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値の平均値とステップS23でRAM102に書き込んだ初期値(直前値)との差分を算出する(ステップS30)。
次に、その時の内部カウンタ値(最初は「1」)に該当する前処理データ(第2の前処理で取得した差分データ)をEEPROM111から読み出し(ステップS31)、先に算出した差分データと比較し(ステップS32)、その比較結果が所定の閾値未満であれば、右下ローラ66の回転速度の変動、つまり転写搬送ベルト60の回動速度の変動はないと判断して、ステップS25に戻る。
そして、タイマ110を再起動して「0」から再び時間計測を開始させ(ステップS25)、内部カウンタ値をインクリメント(+1)して(ステップS26)、再び反射率検出部108又はタイマ110からの割り込み待ち状態となる(ステップS27−No,ステップS28−No)。
以降、タイマ110の割り込み周期毎に濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値の平均値と1つ前の第1の内部カウンタ値で取得した濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値の平均値との差分を算出し、その差分データと第1の内部カウンタ値を識別子として該当する前処理データとを順次比較する(ステップS25〜S32)。
比較結果が所定の閾値以上の場合には、右下ローラ66の回転つまり転写搬送ベルト60の回動が変動したと判断し、図示しないエラー処理のルーチンに移行して、その判断結果を報知する。例えば、その判断結果を外部装置120に送ってそのディスプレイに表示させたり、あるいは図示しない操作部上に表示させる。
また、右下ローラ66の回転速度の変動、つまり転写搬送ベルト60の回動速度の変動がない状態で右下ローラ66が1回転すれば、再び反射率検出部108からの割り込みを受け付ける(ステップS27)。この場合は、濃度センサ37の出力値に対応するデジタル値を取得し、それを初期値としてRAM102に再設定し(ステップS23)、内部カウンタ値を「0」にクリアする(ステップS24)。
このように、第17実施例は、第16実施例におけるベルト駆動装置6において、前処理時に右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aの特定の反射率を濃度センサ37で検出することで右下ローラ66の回転角度の基準位置を定め、この基準位置から右下ローラ66の1回転分の均一反射率領域の反射率を濃度センサ37によって取得し、その反射率に応じて濃度センサ37の照射光量を調整してその調整データをRAM102に保持しておき、作像プロセス時に右下ローラ66の1回転分の濃度センサ37の照射光量調整データにより濃度センサ37の照射光量を可変しながら転写搬送ベルト60の回動速度の変動検出を行う。
第17実施例によれば、濃度センサ37の照射光量を高くすると、パターン66aの反射率が変化しても濃度センサ37の出力値が変化しないオフセット分が生まれ、濃度センサ37の照射光量を低くした場合は、右下ローラ66の偏心が発生したときに、濃度センサ37の出力推移の直線性が損なわれてしまう問題に対して、濃度センサ37の照射光量を右下ローラ66の偏心に対して最適化することにより、右下ローラ66の偏心が発生している場合であっても、濃度センサ37の出力推移の直線性が損なわれない良好な制御が可能となる。
さらに、濃度センサ37の照射光量の調整データを取得する処理と、濃度センサ37の照射光量を調整する処理とを分離し、CPU101が最も処理に追われる作像プロセス中の処理タスクを減らすことが可能となる。
なお、上述の実施形態では、転写搬送ベルトの回動により従動回転する従動ローラのうちの右下ローラ66を対象ローラとしたが、他の従動ローラ又は転写搬送ベルトを回動させる駆動ローラを対象ローラとしてもよい。
以上、この発明を、転写搬送ベルトを駆動制御する駆動制御装置(ベルト駆動装置)に適用した実施形態について説明したが、この発明はこれに限らず、画像形成用の他の無端移動部材(感光体ベルト,転写ベルト,中間転写ベルト,又は画像記録媒体搬送用ベルト)を駆動制御する駆動制御装置にも適用可能である。
すなわち、上述した実施形態は、いずれも転写搬送ベルト60上に感光体ドラム11Y,11M,11C,11Kが複数並べて配設されるタンデム式のレーザプリンタにおけるベルト駆動装置(駆動制御装置を含む)にこの発明を適用した例について説明したが、この発明が適用可能な画像形成装置およびベルト駆動装置はこの構成に限るものではない。
複数のローラに張架された無端状ベルトをそのローラのうちの少なくとも1以上のローラによって回転駆動するベルト駆動装置など、無端移動部材を1以上のローラによって回転駆動する駆動装置を有する画像形成装置であれば、そのいずれの駆動装置にも適用可能である。
さらに、前述の実施形態では、転写搬送ベルトによって転写紙を搬送し、その転写紙上で感光体ドラムからの4色のトナー像を順次転写する直接転写方式のカラープリンタにこの発明を適用したが、中間転写ベルト又は中間転写ドラム上に4色のトナー像を転写して、4色重ね合わせた後に転写紙に一括して転写する間接転写方式のカラープリンタ等における駆動装置にも、この発明を適用可能である。
さらにまた、前述の実施形態では露光光源としてはレーザー光を使用しているが、これに限ったものではなく、例えばLEDアレイ等を光源として使用するものでもよい。
以上の説明から明らかなように、この発明の駆動制御装置によれば、一般的なエンコーダを使用せずに、無端移動部材の回動速度の変動を検出することができる。したがって、この発明を利用すれば、無端移動部材の回動速度の変動を正確に検出可能な駆動制御装置を提供することができる。
この発明の画像形成装置によれば、上記駆動制御装置を用いることにより、適切な画像形成を行え、画像品質を向上させることができる。したがって、この発明を利用すれば、高品位の画像を取得可能な画像形成装置を提供することができる。
図3の右下ローラ66を対象ローラとした場合のベルト駆動装置6の要部構成の第1例を示す斜視図である。この発明によるベルト駆動制御装置の一実施形態の機能を説明するための構成を示す模式的な機能ブロック図である。 この発明による駆動制御装置を含むベルト駆動装置を備えた画像形成装置の一例を示すレーザプリンタ全体の概略構成図である。 図2に示したベルト駆動装置6の概略構成を示す拡大図である。 同じくそのベルト駆動装置6における従来の転写搬送ベルト60を透視してその構成を示す斜視図である。
図4に示した右下ローラ66とエンコーダ31の詳細を示す斜視図である。 図5に示したエンコーダ31におけるディスク311が偏心していない状態(本来の状態)と偏心した状態について説明するための図である。 図4の駆動モータ32を一定速度で駆動してエンコーダ31の出力パルスのカウント値を一定タイミングでサンプリングしたときのサンプリング結果の異なる例を示す線図である。 図2に示したレーザプリンタにおけるベルト駆動装置6の駆動モータ制御部を含む制御部のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3の右下ローラ66の一部とその外周面上のパターンの第1の展開例を示す説明図である。 図8のCPU101による前処理の第1例を示すフロー図である。 同じくメイン制御の第1例を示すフロー図である。 図8の濃度センサ37の出力値に対するタイマ110の割り込み周期の異なる例を示すタイミング図である。
図8のCPU101による前処理時およびメイン制御時における内部カウンタ値と濃度センサ37の出力値との関係の一例を示す線図である。 図2に示したレーザプリンタにおけるベルト駆動装置6の駆動モータ制御部を含む制御部の他のハードウェア構成例を示すブロック図である。 図14のCPU101による前処理の第2例を示すフロー図である。 同じくメイン制御の第2例を示すフロー図である。
図15および図16における平均データ取得処理のサブルーチンの一例を示すフロー図である。 図3の右下ローラ66の一部とその外周面のパターンの第2の展開例を示す説明図である。 図3の右下ローラ66を対象ローラとした場合のベルト駆動装置6の要部構成の第2例を示す斜視図である。 同じくベルト駆動装置6の要部構成の異なる例を説明するための正面図である。
同じくベルト駆動装置6の要部構成の第3例を示す斜視図である。 同じくベルト駆動装置6の要部構成の第4例を示す斜視図である。 同じくベルト駆動装置6の要部構成の第5例を示す斜視図である。 図2に示したレーザプリンタにおけるベルト駆動装置6の駆動モータ制御部を含む制御部の更に他のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図24のCPU101による前処理の第3例を示すフロー図である。 図25における反射率オフセット検出処理のサブルーチンの一例を示すフロー図である。 図1,図19〜図23のいずれかに示すベルト駆動装置6の右下ローラ66の外周面に形成されているパターン66aを図9に示したものとした場合の濃度センサ37の出力値と時間との関係の一例を示すタイミング図である。 図3の右下ローラ66の一部とその外周面のパターンの第3の展開例を示す説明図である。
図28の濃度センサ37の出力値と時間との関係の一例を示すタイミング図である。 図24のCPU101による第1の前処理(前処理の第4例)を示すフロー図である。 同じく第2の前処理(前処理の第5例)を示すフロー図である。 図31における平均データ取得処理のサブルーチンの一例を示すフロー図である。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K:トナー像形成部 6:ベルト駆動装置 32:駆動モータ
37:濃度センサ 60:転写搬送ベルト 63:駆動ローラ
66:右下ローラ(従動ローラ) 66a:パターン 100:制御部
101:CPU 102:RAM 103:ROM 104:I/O制御部
106:駆動モータI/F 107:ドライバ 108:反射率検出部
109:CPUバス 110,116:タイマ 111:EEPROM

Claims (23)

  1. 画像形成用の無端移動部材を駆動制御する駆動制御装置において、
    前記無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいは該無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラを対象ローラとし、該対象ローラの外周面にその周方向に沿って形成され、その周方向の位置によって反射率が異なるパターンの反射率を検出する反射率検出手段と、
    画像形成が行われていないときに、前記対象ローラが1回転する間の前記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを所定時間毎に取得してメモリに書き込むデータ取得手段と、
    画像形成が行われているときに、前記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを前記所定時間毎に取得し、前記メモリ内のデータと比較することにより前記無端移動部材の回動速度の変動を検出する変動検出手段と
    を設けたことを特徴とする駆動制御装置。
  2. 画像形成用の無端移動部材を駆動制御する駆動制御装置において、
    前記無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいは該無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラを対象ローラとし、該対象ローラの外周面にその周方向に沿って形成され、その周方向の位置によって反射率が異なるパターンの反射率を検出する反射率検出手段と、
    画像形成が行われていないときに、前記対象ローラが1回転する間の前記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを所定時間毎に取得して記憶し、その度に前回記憶した反射率のデータと今回記憶した反射率のデータとの差分データをメモリに書き込むデータ取得手段と、
    画像形成が行われているときに、前記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを前記所定時間毎に取得して記憶し、その度に前回記憶した反射率のデータと今回記憶した反射率のデータとの差分データを前記メモリ内の差分データと比較することにより前記無端移動部材の回動速度の変動を検出する変動検出手段と
    を設けたことを特徴とする駆動制御装置。
  3. 請求項1又は2記載の駆動制御装置において、
    前記パターンは、それぞれ反射率が異なる複数のマークによって構成されていることを特徴とする駆動制御装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の駆動制御装置において、
    前記データ取得手段および前記変動検出手段はそれぞれ、前記反射率検出手段による特定の反射率の検出タイミングに同期して動作を開始することを特徴とする駆動制御装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の駆動制御装置において、
    前記データ取得手段は、前記反射率検出手段によって任意の反射率が検出された時点から該反射率と同じ反射率が再び検出されるまで、前記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを前記所定時間毎に取得し、
    前記変動検出手段は、前記反射率検出手段による前記任意の反射率の検出タイミングに同期して動作を開始することを特徴とする駆動制御装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の駆動制御装置において、
    前記対象ローラの1回転の周期は、前記データの取得の周期の整数倍であることを特徴とする駆動制御装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の駆動制御装置において、
    前記データ取得手段および前記変動検出手段はそれぞれ、前記反射率検出手段によって検出される反射率のデータを前記所定時間毎に取得する際に、該データを該所定時間より短い時間内で順次複数サンプリングして平均化する手段を有することを特徴とする駆動制御装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の駆動制御装置において、
    前記パターンは、前記対象ローラの外周面にその周方向に沿って貼り付けられたシールに形成されていることを特徴とする駆動制御装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の駆動制御装置において、
    前記パターンは、前記対象ローラの周方向に低反射率から高反射率に、あるいは高反射率から低反射率に反射率が徐々に変化する複数のマークによって構成されていることを特徴とする駆動制御装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の駆動制御装置において、
    前記対象ローラに、前記無端移動部材が前記パターンと重ならないように軸方向の移動を規制する部材を設けたことを特徴とする駆動制御装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の駆動制御装置において、
    前記反射率検出手段は、前記パターンの反射率を検出するためのセンサを、前記対象ローラの前記パターンを形成した部位に対向させて配置していることを特徴とする駆動制御装置。
  12. 請求項11記載の駆動制御装置において、
    前記センサは、前記パターンの上方に位置していることを特徴とする駆動制御装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の駆動制御装置において、
    前記パターンの表面を清掃する清掃部材を設けたことを特徴とする駆動制御装置。
  14. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の駆動制御装置において、
    前記無端移動部材は、無端状のベルト部材であり、
    前記反射率検出手段は、前記パターンの反射率を検出するためのセンサを有し、
    前記パターンは前記対象ローラの前記無端状のベルト部材と接触する部位に形成され、前記センサは前記無端状のベルト部材の内側に配置されていることを特徴とする駆動制御装置。
  15. 請求項14記載の駆動制御装置において、
    前記対象ローラの外周面にその周方向に沿って凹部が設けられ、該凹部に前記パターンが形成されていることを特徴とする駆動制御装置。
  16. 請求項1乃至15のいずれか一項に記載の駆動制御装置において、
    前記対象ローラの回転に伴って、前記反射率検出手段によって検出される複数の反射率のデータが変化しない場合に、機器の異常と判定する手段を設けたことを特徴とする駆動制御装置。
  17. 請求項1乃至16のいずれか一項に記載の駆動制御装置において、
    前記反射率検出手段を構成するセンサは、光照射部と光受光部とを有し、
    前記対象ローラの回転に伴って、前記反射率検出手段によって検出される複数の反射率のデータが一様に正常範囲より低いデータであった場合に、前記光照射部の照射光量を増加させるように光量調整する光量調整手段を設けたことを特徴とする駆動制御装置。
  18. 請求項17記載の駆動制御装置において、
    前記光量調整手段は、前記対象ローラの回転に伴って、前記反射率検出手段によって検出される複数の反射率のデータが一様に正常範囲より高いデータであった場合に、前記光照射部の照射光量を減少させるように光量調整する手段を有することを特徴とする駆動制御装置。
  19. 請求項17又は18記載の駆動制御装置において、
    前記光量調整手段によって光量調整された場合でも、前記反射率検出手段によって検出される複数の反射率のデータが正常範囲内に収まらなかった場合に、機器の異常と判定する手段を設けたことを特徴とする駆動制御装置。
  20. 請求項1乃至16のいずれか一項に記載の駆動制御装置において、
    前記パターンは、前記対象ローラの周方向に沿って等間隔で連続するように複数の均一な反射率の領域を有しており、
    前記反射率検出手段を構成するセンサは、光照射部と光受光部とを有し、
    該前記反射率検出手段によって検出される前記均一の反射率に応じて前記光照射部の照射光量を調整する手段を設けたことを特徴とする駆動制御装置。
  21. 請求項20記載の駆動制御装置において、
    前記データ取得手段は、前記反射率検出手段によって前記複数のマークのいずれかから特定の反射率を検出することで前記対象ローラの回転角度の基準位置を定め、該基準位置から前記対象ローラが1回転するまでに前記反射率検出手段によって検出される前記複数の均一な反射率の領域の反射率を順次取得し、その反射率に応じて前記光照射部の照射光量を調整してその調整データを前記メモリに書き込む手段を有し、
    前記変動検出手段は、前記メモリ内の調整データに応じて前記光照射部の照射光量を調整する手段を有することを特徴とする駆動制御装置。
  22. 請求項1乃至21のいずれか一項に記載の駆動制御装置と、該駆動制御装置によって駆動制御される画像形成用の無端移動部材とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  23. 請求項22記載の駆動制御装置において、
    前記無端移動部材が、感光体ベルト,転写ベルト,中間転写ベルト,画像記録媒体搬送用ベルトのうちのいずれか一つ以上であることを特徴とする画像形成装置。
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