JP2006242845A - 車両用計器システム及び車両用計器診断方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】センサー10からの信号を制御部22に受信するための入力回路21中に、センサー10を計器20に対して切り離したり接続したりするためのスイッチ214を設けておく。故障診断時に、制御部22は、スイッチ214を閉じた状態及び開放した状態各々で検出端子221に入力される信号を検出し、これを診断ツール30に送信する。診断ツール30には、予め入力回路21の各素子の定格値等から基準信号を算出して記憶しておく。そして、診断ツール30において、制御部22から送信される検出信号と基準信号とを比較し、計器20の入力側回路(入力回路21及びセンサー10から計器20までの回路)が適切か否かをチェックする。
【選択図】 図1
Description
そのための装置として、例えばメーター等の表示装置に所定の診断用の制御信号を印加し、これにより各表示装置が適正に駆動されるか否か、すなわち制御信号に基づく適正な表示が行えているか否かを診断する診断装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、異常の無いセンサーやコントローラ等を誤交換する可能性があり、その点においても作業効率が悪く、また作業コストが高くなる可能性があった。
また好適には、前記故障診断手段は、前記計器部で検出される信号を前記基準信号と比較することにより、故障部位を特定する。
図1は、本実施形態の計器システム1の構成を示す回路図である。
図1に示すように、計器システム1は、センサー10、計器20及び診断ツール30を有する。
なお、通常自動車には多種多様な複数のセンサー及びこれに対応する複数の表示部(メーターや警告灯等)が備わっているが、本実施形態では、そのうち任意の1つのセンサー、これに対応する1つの表示部を有する計器、及び、この1つのセンサー及び計器の診断を行うための診断ツール30を具備したシステムを例示して本発明を説明する。
センサー10は、自動車の所望の状態を検出する手段である。具体的には、例えば自動車の速度、エンジン回転数、走行距離、燃料残量、冷却水の水温、油圧、バッテリ充電量、シートベルト未着用状態、半ドア状態、パーキングブレーキの状態、ターンシグナルの状態、ヘッドランプ等のランプ類の状態、エアバック機構の状態、ABS機構の状態、アクティブサスペンション機構の状態、A/Tポジションあるいは4WD等の前後輪駆動状態等を検出するセンサーである。
センサー10は、そのような検出対象(被測定量)に応じた所定の物理量を計測あるいは検出し、電気的インピーダンスの変化に変換して出力する。ここでは特に、センサー10は、測定量を最終的に電圧信号(すなわち、電圧源としての抵抗値の変化)に変換して出力するものとする。
計器20は、入力回路21、制御部22及び表示部23を有する。
このうち、スイッチ214は、センサー10と計器20の制御部22との接続を切り離すためのスイッチである。スイッチ214は、制御部22のスイッチ制御端子222から出力される制御信号により駆動され、オン/オフが切り替えられる。スイッチ214は、計器システム1が診断モードで作動される時には開いた状態(オフ状態)とされ、センサー10からの出力信号が制御部22に入力されない状態とされる。また、計器システム1が通常モードで作動される時には閉じた状態(オン状態)とされ、センサー10からの出力信号が入力回路21を介して制御部22の検出端子に入力される。
計器システム1が通常モードで作動されている場合、制御部22には、入力回路21を介してセンサー10から検出結果の信号が入力される。制御部22は、その検出結果の信号に基づいて表示部23の駆動信号を生成し、これを表示部23に印加する。これにより、センサー10での検出結果が、所望の形態で表示部23を介してドライバ等に通知される。
制御部31は、実際に計器20の故障診断処理を行う演算処理装置である。制御部31は、通信ポート311を介して計器20の制御部22と通信を行い、制御部22の制御を行うとともに制御部22から診断のための情報を獲得する。具体的には、計器20の入力回路21のスイッチ214をオン状態にした時に検出端子221で検出される信号(電圧)値、及び、スイッチ214をオフ状態にした時の検出端子221で検出される信号(電圧)値を制御部22から獲得する。それらの信号を獲得したら、記憶部32に記憶している基準の信号値(電圧値)とその獲得した信号を比較することにより、計器20の入力側回路に異常(故障)があるか否かの診断を行う。なお、診断ツール30におけるこの故障診断処理の具体的な内容については、後に詳細に説明する。
また、診断ツール30の表示部33は、故障診断処理の結果を表示する表示部である。
例えば、診断ツール30は携帯型の独立した装置であって、自動車の修理や検査の時にのみ整備者が搬送して設置するような形態の装置でもよい。
また、診断ツール30は実施には計器20とともに自動車に常に実装されており、故障診断を行う時にのみ有効にされて図示のごとく構成として利用される形態でもよい。
診断ツール30は、任意の形態で実現してよい。
図2は、計器システム1における計器20の故障診断処理の流れを示すフローチャートである。
例えば計器20に異常があると考えられる場合や定期的な検査等で、計器システム1の故障診断を行う場合、まず、診断ツール30を制御部22の通信ポート223に接続し、診断ツール30を稼動させる。これにより、診断ツール30と制御部22とが協働して行う診断処理が開始される(ステップS11)。
診断ツール30が稼動されると、診断ツール30から計器20に診断モードに移行するための所定の制御信号が送信される(ステップS12)。これを制御部22が受信し(ステップS22)、制御部22は診断モードに移行する(ステップS23)。
そして、制御部22は、これら第1の診断電圧v1及び第2の診断電圧v2を、通信ポート223を介して診断ツール30に送信する(ステップS28)。
診断ツール30は、第1の診断電圧v1及び第2の診断電圧v2を、予め診断ツール30内に記憶している、あるいは診断ツール30において算出した基準電圧と比較することにより計器20の診断を行う。そのための基準電圧として、診断ツール30は、次式(1)〜(3)で表される第1〜第3の3つの基準電圧V1〜V3を用いる。
式(1)で示される基準電圧V1は、スイッチ214が閉じられた時(オン状態の時)の検出端子221の検出電圧(入力電圧)に相当する。
また、式(2)で示される基準電圧V2は、スイッチ214が閉じられており(オン状態であり)、センサー10のインピーダンスが無限大(センサー10が開放状態)の時の検出端子221の検出電圧に相当する。
また、式(3)で示される基準電圧V3は、スイッチ214が開放されている時(オフ状態の時)の検出端子221の検出電圧に相当する。
図4は、診断ツール30における異常診断処理の流れを示すフローチャートである。
また、計器システム1においては、スイッチ214の状態に応じて検出した2つの検出信号(検出電圧)(第1の診断電圧v1及び第2の診断電圧v2)と、センサー10から計器20までの入力回路21を含む回路の状態に応じて予め算出した3つの基準信号(基準電圧)(第1〜第3の基準電圧V1,V2及びV3)とを適宜比較して故障の検出・診断をしている。そのため、どの検出信号とどの基準信号との比較の際に異常を検出したかによって、故障の部位を特定することができる。従って、故障検出後の部品交換等の対策も容易にとることができる。
また、故障診断のために予め算出される基準電圧は、本実施形態のような3つの基準電圧に限られるものではない。例えば、考えられる故障に対応するようにして、任意の基準電圧を設定してよい。
また、センサー10から計器20までの入力側回路におけるスイッチ214の配置についても、図1に示す例に限られるものではない。入力回路21の回路構成等に応じて任意の配置でよい。実質的に、センサー10がハイインピーダンス状態に切断された状態に設定可能な配置であれば、任意の配置でよい。
10…センサー
20…計器
21…入力回路
211〜213…第1〜第3の抵抗
214…スイッチ
22…制御部
221…検出端子
222…スイッチ制御端子
223…通信ポート
23…表示部
30…診断ツール
31…制御部
311…通信ポート
32…記憶部
33…表示部
Claims (4)
- 車両の所望の状態を検出し、当該検出の結果に係る検出信号を出力するセンサーと、
前記センサーから出力される前記検出信号に基づいて、前記検出の結果に係る前記車両の状態を当該車両の使用者が認識可能なように出力する計器部と、
前記センサーを、前記検出信号が前記計器部に入力されるように前記計器部に接続させる、又は、前記検出信号が前記計器部に入力されないように前記計器部から切り離すスイッチと、
前記スイッチを前記接続状態とした時及び前記スイッチを前記切り離し状態とした時に各々前記計器部で検出される信号に基づいて、前記計器部の入力側の故障診断を行う故障診断手段と
を有することを特徴とする車両用計器システム。 - 前記故障診断手段は、
前記計器部の入力側回路及び前記スイッチが所定の状態となった時に前記計器部で検出される信号値を基準信号として予め記憶しておき、
前記スイッチを前記接続状態とした時及び前記スイッチを前記切り離し状態とした時に各々前記計器部で検出される信号を前記基準信号と比較することにより、前記計器部の入力側の故障診断を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用計器システム。 - 前記故障診断手段は、前記計器部で検出される信号を前記基準信号と比較することにより、故障部位を特定することを特徴とする請求項2に記載の車両用計器システム。
- 車両の所望の状態をセンサーで検出し、前記センサーから出力される当該検出の結果に係る検出信号に基づいて、前記検出の結果に係る前記車両の状態を当該車両の使用者が認識可能なように出力する車両用計器の診断方法であって、
前記センサーを、前記検出信号が前記計器部に入力されるように前記計器部に接続させる、又は、前記検出信号が前記計器部に入力されないように前記計器部から切り離すスイッチを設け、
前記スイッチを前記接続状態とした時及び前記スイッチを前記切り離し状態とした時に各々前記計器部で検出される信号に基づいて、前記計器部の入力側の故障診断を行う
ことを特徴とする車両用計器診断方法。
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