JP2006241345A - 印刷用表面加工材料自動調液システム - Google Patents

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Abstract

【課題】短時間でオーバープリント・ニス等の液が作成できる自動調液システムを提供する。
【解決手段】印刷物の上層に塗工して、該印刷物表面の光沢付与及び図柄等の印刷層を保護する透明な表面加工材料を得るシステムにおいて、コントロール部3のコンピュータに原材料の混合比率と光沢性能、滑り性能のデータ(1)を予め登録する工程(3a)と、コントロール部に基づき、所望の光沢性能および滑り性能をインプット(3c)することにより2種類以上の原材料が自動秤量され混合される工程(4)と、を有するものである。
【選択図】 図3

Description

本発明はオーバプリントニス等の表面の光沢付与、表面の保護のために印刷物上に塗工される表面加工材料に関する。
従来より、印刷物用加工材料(ニス、オーバープリントニス等)は印刷物上に塗工され、表面の光沢付与、表面の保護の観点で広く使用されており、特に、パッケージ印刷分野で広く使用されている。
一方、グラビア印刷等の印刷物の刷りインキの場合は、顧客から提示された印刷見本を基に、その見本通りの色となるように予め原料となるプロセスカラーインキを配合して見本と同色になるように印刷用インキを造る必要があり、これを調色と呼んでいる。従来の調色システムでは、顧客から提示された印刷見本を、印刷見本色別配合比率データを取得するために測色機に掛けて色分解を行い、色別配合比率データを得るようにしている(特許文献1参照)。
また、特許文献2に開示の「印刷用インキの獲得方法およびその供給方法」には、印刷用インキを製造して供給するインキメーカーと、そインキを使用して印刷を行う印刷会社を広域ネットワーク等の通信回線を介して接続し、インキメーカー側にはインキの調色作業を支援するコンピュータ・カラーマッチングシステムと、印刷会社指定の色見本を読込みスペクトル分布を算出する測色機と、インキを製造するための基本原料となる10〜20種類のインキ材料を保有し、印刷会社側で印刷物件を受注した場合に、その印刷物に使用するインキが印刷会社に備えてある配合装置で調色可能な場合は印刷会社自らがインキを製造して間に合わせる。使用するインキの配合処方が不明な新規色のインキの場合は、インキメーカーへ通信回線を介して印刷物を色見本として転送する。
インキメーカーでは測色機で色見本のスペクトル分布Aを測定して、コンピュータ・カラーマッチングシステムにより調色作業を行い配合処方を決定して印刷会社へ通報する。と言うようにインキメーカーと印刷会社を専用回線、インターネット等のネットワークを介して結んで、納期を改善するようにした調色支援システムが開示されている。
特開2001−63006号公報(図1) 特開2002−36503号公報
しかしながら、特許文献1および2には印刷インキ、特に特色インキの供給および自動調色については詳細な技術が提案されているが、印刷物上に塗工され表面の光沢付与、表面保護の観点から広く使用されているニス、オーバープリントニス等の印刷物用表面加工材料の場合は、印刷物毎に光沢、滑り性能等の要求が異なり、その要求に見合う性能のニスに変更して使用されていて、そのために印刷会社では多種のニスを保管しなければならない。
また、顧客の要求による性能変更に対しては、ニス供給メーカーへ改良の要請が必要であり、その場合には納期に時間が掛かってしまう。
更に、市販のニス材料は経時変化により分離、沈降したり、光硬化材料では暗重合による性能変化があって安定性が悪いと言った各種の問題があって、印刷インキにおける供給、自動調色システムのように、印刷物用表面加工材料の場合もコンピュータ制御システムにより自動化した自動調液システムが当然必要とされていたにも関わらず印刷用表面加工材料の供給、自動調液システムが実現されていないという問題があった。
そこで、本発明では、印刷用表面加工材料において、顧客が所望の材料を迅速に必要に応じて得られ、供給品種(製造品種)の削減による管理コスト削減と、塗工を行うユーザーのストック量の削減、求める表面加工材料の流通短納期化および品質安定性の向上、を図ることができる印刷用表面加工材料自動調液システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、印刷物の上層に塗工して、該印刷物表面の光沢付与及び図柄等の印刷層を保護する透明な表面加工材料を得るシステムにおいて、コントロール部のコンピュータに原材料の混合比率と光沢性能、滑り性能のデータを予め登録する工程と、前記コントロール部に基づき、所望の光沢性能および滑り性能をインプットすることにより2種類以上の原材料が自動秤量され混合される工程と、を有することを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、前記表面加工材料は、少なくとも水、皮膜形成樹脂を含有することを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、前記表面加工材料は、活性光線の照射により重合可能な官能基を有する化合物および光重合開始剤を含有することを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の印刷用表面加工材料自動調液システムにおいて、光沢、滑り性をインプットするコントロール部と、少なくとも2種類の表面加工液をストックするタンクと、送液ポンプと、重量または容量計測部と、撹拌部と、を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、予め、各表面加工材料の原材料と性能(特に、光沢、滑り性)の関係をコントロール部にインプットして置き、顧客が必要とする光沢、滑り性等の特性値をインプットすることにより、少なくとも2種類等の原材料が自動秤量、混合されて所望の表面加工材料を得られるように構成したので、少なくとも2種類の原材料等による、供給品種(製造品種)削減によって管理コストが削減され、表面加工材料を使用するユーザーがストックする材料ストック量を削減できる。
更に、求める印刷用表面加工材料の流通短納期化が実現できる。
更に、安定高精度な制御システムにより品質安定性の向上を図れる、等の効果がある。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
本発明の素材例としては、水,皮膜形成樹脂系と、活性光線の照射により重合可能な官能基を有する化合物および光重合開始剤系が挙げられる。
水,皮膜形成樹脂系は、印刷物を保護する透明な表面加工材料として、少なくとも水、皮膜形成樹脂を含有する組成物の内、皮膜形成樹脂としては、以下のものが挙げられる。公知の重合樹脂、重付加樹脂、または重縮合樹脂で、例えば、ポリアクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂、酢酸ビニール樹脂、塩化ビニール樹脂、又はフッ素樹脂を主骨格とする水性樹脂であり、水溶液や水性分散液として使用することができる。
その中で、塗装作業性や耐候性等の塗膜性能を考慮するとアクリル樹脂エマルジョンが好適であり、以下にアクリル樹脂エマルジョンについて詳述する。
アクリル樹脂エマルジョンは、ビニル系単量体を乳化剤の存在下で乳化重合させることにより得られる。上記ビニル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクレル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸エステル類;酢酸ビニル、塩化ビニル等のビニル化合物:スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物:(メタ)アクリルアマイド、アミノプロピルメタクリルアミド、モノメチルアクリルアミド、モノエチルアクリルアミド、ジエチロールアミノプロピルアクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の官能基含有単量体類;ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、1.3−ブチレンメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントトリメタクリレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート等の架橋単量体類:ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタアクリルオキシプロピルトリメトキシシラン等のシラン含有単量体が挙げられる。
そして、これらは単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。得られる塗膜の耐候性を考慮すると(メタ)アクリル酸エステル類を主に使用するのが好ましい。
なお、本発明に使用する皮膜形成樹脂としては、これら公知の重合樹脂、重付加樹脂、又は重縮合樹脂と、水溶性ポリマーであるが、それは好ましくはアクリルまたはスチレンとアクリルのコポリマーであり、ロジン変性マイレン酸系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系、スチレン−マイレン酸系のコポリマーであってもよい。アクリルまたはスチレンとアクリルのコポリマーのモノマーとしては、スチレンとアクリル酸が好ましく使用されるが、マイレン酸等のエチレン性不飽和二塩基酸、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、2−エチルヘキシルアクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含んでいてもよい。水溶性ポリマーは水溶性を付与するために、アンモニア、有機アミン、水酸化カルシウムなどの塩基の存在下で水に溶解したものが好適に用いられる。
上記組成物の光沢を変化させる手段としては、上記のエマルジョン樹脂と水溶性ポリマーの比率を変化させるか、又は、以下の艶消し剤の添加量を変化させることが挙げられる。艶消し剤としては、公知の高分子系樹脂粒子、微粉ケイ酸等の無機物が挙げられる。
高分子系樹脂粒子の例としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリアミド樹脂粒子、ポリ塩化ビニル樹脂粒子等の架橋ポリマー樹脂粒子を使用することができる。なかでも、架橋度が高いものでアセトン浸せき24時間後のゲル分率が97%以上である樹脂粒子が好ましい。当該樹脂粒子は、アセトン浸せき24時間後のゲル分率が高いため、塗料中に添加される溶剤により膨潤、溶解しないことから、あらゆる角度から見た場合においても艶消し性に優れた塗膜を与えることができる。
これらの公知の艶消し剤は、混和した場合に相溶性が悪く、長期保存期間に沈降や、浮遊してしまうが、本発明では直前に作成して均一に混和し撹拌部で撹拌するようにしているので、作業効率を著しく向上させることができる。
また、上記組成物の滑り性を変化させる手段としては、以下の材料の添加量を変化させることで達成できる。
滑り性を変化させるためには、塗膜厚み以上の大きさの微粒子を含有させ、接触面積を低下させる手法、塗膜表面に摩擦係数の低い物質として、公知のシリコーン系添加剤、ポリオレフフィン系ワックス、フッ素系ワックス等が挙げられる。
また、その他の組成物として、塗布性、粘度調整のために界面活性剤、アルコール系溶媒等も適宜添加することができる。
次に、活性光線の照射により重合可能な官能基を有する化合物、および光重合開始剤系材料の例について説明する。
活性光線の照射により重合可能な官能基を有する化合物は、例えば、メチルアククリレート、メチルメタクリレート(以下、「メチルアクリレート」と「メチルメタクリレート」とを「メチル(メタ)アクリレート」と表記する)、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、スチレンの如き1分子中に1個の重合性ビニル基を有する、いわゆる単官能モノマー:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1.6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートの如き1分子中に2個の重合性ビニル基を有する、いわゆる2官能のモノマー:トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレートの如き1分子中に3個以上の重合性ビニル基を有する、いわゆる多官能モノマー、などが挙げられる。
また、活性光線により重合可能な重合性化合物として、トリブチレングリコールビス(マレイミド酢酸エステル)の如きマレイミド化合物を用いることもできる。
更に、活性光線により重合可能な重合性化合物として、不飽和ポリエステル類、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートの如きオリゴマーを用いることもできる。
これらの重合性化合物は、2種以上混合して用いることもできる。
一方、光重合開始剤としては、
重合性の組成物に溶解可能な物質が好ましく、例えば、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤であって、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、2,2´−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2ーメチルー1ーフェニルプロパンー1ーオンの如きアセトフェノン類;ベンゾフェノン、4,4´ービスジメチルアミノベンゾフェノン2ークロロチオキサントン、2ーメチルチオキサントン、2ーイソプロピルチオキサントン、2ーイソプロピルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンの如きケトン類;ペンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ペンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルの如きベンゾイン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、αーアミロキシムエステル、テトラメチルメウラムモノサルファイド、等が挙げられる。
光重合開始剤を併用する場合、光硬化性組成物中の光集合開始剤の濃度は、0.01〜20重量%の範囲が好ましく、0.5〜10重量%の範囲が特に好ましい。
なお、光硬化性組成物には、必要に応じて、nーブチルアミン、トリエチルアミン、トリーnーブチルホスフィンの如き光増感剤を併用することもできる。必要に応じて、活性光線の照射により重合可能な官能基を有する化合物と光重合剤を本発明によって使用直前に混ぜることで暗重合を回避することもできる。
上記組成物の光沢を変化させる手段として、上記の光硬化性組成物と相分離する液体状の有機化合物を添加する手法と、シリカ、アルミナ等の艶消し剤の添加量を変化させることが挙げられる。
先述の艶消し剤は、混和した場合に相溶性が悪く、長期保存期間に沈降や浮遊してしまうが、本発明では使用直前に均一に混和して撹拌部で撹拌することから、作業効率を著しく向上させることができる。
また、上記組成物の滑り性を変化させる手段としては、以下の材料の添加量を変化させることで達成される。滑り性を変化させるためには、塗膜厚み以上の大きさの微粒子を含有させ、接触面積を低下させる手法、塗膜表面に摩擦係数の低い物質を偏在させる手法等が挙げられる。
塗膜厚み以上の大きさの微粒子としては、上記の艶消し剤に使用した微粒子が挙げられる。
また、摩擦係数の低い物質として、公知のシリコーン系添加剤、ポリオレフィン系ワックス、フッ素系ワックス等が挙げられる。更に不飽和2重結合を持つシリコーン化合物、フッ素系化合物を用いることができる。
また、その他の組成物として、粘度調整、塗布皮膜性向上のために各種高分子化合物を適宜添加することができる。
次に実施例、比較例により本発明を具体的に説明する。
先ず、予め、原材料の混合比率と光沢性能、滑り性能のデータをインプットする工程について、水、皮膜形成樹脂系を使用する場合について説明する。
ジョンクリル7610:ジョンソンポリマー製スチレンアクリルエマルジョン樹脂、
ジョンクリル57 :ジヨンソンポリマー製アクリル樹脂
ジョンワックス26 :ジョンソンポリマー製ポリエチレンワックスエマルジョン樹脂
ジオクチルスルホ琥珀酸Na:
以上の各素材により、下の表1に示す様に、ベース液(1)を、ジョンクリル7610:855g、ジョンワックス26:55g、ジオクチルスルホ琥珀酸Na:25g、水:65g、ベース液(2)を、ジョンクリル57:855g、ジョンワックス26:55g、ジオクチルスルホ琥珀酸Na:25g、水:65g、という比率で水溶性表面加工材料液(1)、(2)を作成して、コート紙(リファイン:日本大昭和製紙株式会社製)上にバーコーター(試料を均一な厚さに塗布する塗布装置)によりwet塗布量で5g/m2 を塗布して、自然乾燥後に光沢、および静摩擦係数を測定した。
Figure 2006241345
光沢測定は、ビッグ・ガードナー社製のmicro−Gloss光沢度計を用いて、60度光沢値を測定した。(通常、平均的な入射角ー受光角が60度による測定のみで、他の20度、45度、75度、85度等は比例的に求められる)。
静摩擦係数測定は、東洋精機社製 摩擦試験機TR−2型を用いて、塗布面同志の静摩擦係数を測定した。(例えば、静摩擦係数は初動瞬時値で大きく、動摩擦係数は一定値で静摩擦係数の1/2程度に低下する)。
光沢度の測定結果を図1(a)に示す。図1(a)には、横軸にベース液(2)のベース液(1)に対する混合比率0〜100%を示したもので、混合比率によってグラフのような光沢度が得られる。
静摩擦係数の測定結果は図1(b)に示す。図1(b)には、横軸にベース液(1)に対するベース液(2)の混合比率0〜100%を示し、混合比率に応じてグラフの様な静摩擦係数が得られる。
次に、上記のようなベース液(1)/ベース液(2)の混合比率を変化・調整した液に対して、下記の化合物を添加し、光沢と静摩擦係数の関係を求めた。
MICROSPERSION−235:MICRO POWDER INC社製ポリエチレン/ポリテトラフルオロエチレン樹脂、
図2に1例としてベース液(1)/ベース液(2)=50/50の混合比率の液に、上のポリエチレン/ポリテトラフルオロエチレン樹脂を添加した測定結果を示す。
図2(a)は、横軸の添加量に対する光沢度を、図2(b)には静摩擦係数の測定結果を示している。
図1および図2に示したような、これら各組成物と光沢度および静摩擦係数のデータを図3に示す自動調液システムの構成図の、コントロール部(コントローラ)3にインプットすることにより、データのインプット工程を終了する。
次に、コントロール部3にインプットしたニス等の組成物データを基に、所望の光沢性能、滑り性能を入力することによって、2種類以上(ベース液1、2)の原材料が自動秤量され混合される工程について説明する。
図3は本発明の印刷用表面加工材料自動調液システムの構成図である。
図において、1は調液データ作成部で、調液データ作成部1は、ベース液(1)とベース液(2)の混合比率を変化させて光沢度計により測定した光沢(図1(a)参照)および摩擦試験機により測定した静摩擦係数(図1(b)参照)とをテーブルで備え、また粉末組成物の添加量を変化させて光沢度計により測定した光沢(図2(a)参照)および摩擦試験機により測定した静摩擦係数(図2(b)参照)とをテーブルで備え、キーボード等から入力された所望の光沢度、摩擦係数値からこれらのテーブルを基に調液データを作成する。
また、コントローラ3は、例えば、調液データ作成部1で作成したデータがインプットされる調液データ記憶部3aと、外部よりオペレータが制御盤や、PCのキーボードやマウス、携帯型制御機器(無線入力型等)等Kから入力する所望の光沢度、摩擦係数等に基づいて、調液データ記憶部3aよりデータを選択・読出して調液・出力する調液データ選択・出力部3cと、選択された原料比率を基に自動計量混合装置4に対して、原料(ベース液混合比率等)を計量混合するように命令する自動計量混合装置制御部3bで構成され、コントローラ自体の構成もシンプル化されている。
更に、本発明では、ベース液(1)、ベース液(2)、水、粉体組成物、の4つのタンクがあればよいのでタンク数が削減されて、制御が簡単化され管理コストが削減できるのが特徴である。
また、ニス船8の直前に撹拌部17を設けているので、原料タンク4aから使用直前に短時間でオーバプリント・ニスが作成され、使用直前に撹拌部17で撹拌されてから使用されるので、均一に混和されて作業効率が改善される。
図4は本発明の調液システムの処理のフローチャートである。
図4を参照して、本発明のシステム全体の処理について説明する。
先ず、調液データ作成部1において、図1、図2に示す様なベース液(1)及びベース液(2)の混合比率、加工物の添加量を変化させた場合の各データを作成、取得する(S100)。
取得した調液データをコントローラ3の調液データ記憶部3aにインプットする(S101)。
調液データが記憶部3aに保存された後、作業者(オペレータ)が入力部(図示していない)から、所望の光沢度、静摩擦係数を入力すると(S102)、コントローラ内の調液データ選択・出力部3cは入力された光沢度、静摩擦係数を実現する調液データを、調液データ記憶部3aより選択・読出す(S103)。
こうして選択された光沢度、摩擦係数を実現する原料の計量・混合が、計量混合装置制御部3bの制御により、計量混合装置4に指令される(S104)。計量混合装置4において原料タンク4aから組合わせに基づく各液の処方量が混合タンクに投入され混合される(S105)。
所望の塗布液が混合タンク6から、粘度コントローラ7、撹拌部17を通り、循環路15と送液ポンプ16を介してニス船8に供給され、ロール9、版胴10等により紙面12に塗布される(S106)。
なお、本発明によれば、変更が必要な場合は微調整して1時間以内に所望の液を獲得できる。これによって、液を作成して長時間放置されると組成物の沈降や浮遊の問題が発生するという従来の問題は、本発明では、調液が直前に短時間で作成され、撹拌されて使用されることから、それらの問題が発生することはない。
「比較例」
従来の作業では、液の性能を変更したい場合には、メーカーに依頼して既にメーカーでラインアップされていて在庫がある場合でも、少なくとも数時間が必要であって、在庫が無く特別品である場合は数日が必要である。これに比較して本発明では1時間以内に調達可能なので大幅に作業効率が改善される。
次に、使用液が、活性光線の照射により重合可能な官能基を有する化合物と光重合開始剤系の例について説明する。
素材としては、表2に示す様な、TMPA:ダイセルUCB製トリメチロールプロパントリアクリレートを400g、ニューフロンティアBPE4:第一工業製薬製 変性ビスフェノールAジアクリレートを300g、TPGDA:ダイセルUCB製 トリプロピレングリコールジアクリレートを270g、イルガキュア184:チバガイギー社製 紫外線重合開始剤を30g、を混合してベース液(3)を作成して、コート紙(リファイン:日本大昭和製紙株式会社)上にバーコーターによりwet塗布量で5g/m2 を塗布し、自然乾燥後に光沢、及び静摩擦係数を測定した。
光沢測定は、ビッグガードナー社製 micro−Gloss光沢度計を用いて、60度光沢値測定を行った。
静摩擦係数測定は、東洋精機社製 摩擦試験機TR2型を用いて、塗布面同志の静摩擦係数を測定した。
Figure 2006241345
上記のベース液(3)に対して、以下の化合物を添加し、滑り性と光沢性の変化を求めた。
滑り剤:エバクリル350:ダイセルUCB製 シリコーンアクリレート化合物
光沢変化剤:ガシルHP395:シリカ、クロスフィールド製、
これらベース液(3)と、滑り剤、光沢変化剤との比率の各組成と光沢、及び静摩擦係数の関係を、図2の様に、調液データとして作成してコントローラ3にインプットさせ、所望の塗布液を作成する。
なお、この場合は、図3に示す原料タンク4aの数は、ベース液(3)、滑り剤、光沢変化剤、の3つで済む。
実施例2の場合も「比較例」としては、組成物の沈降や浮遊による性能変化などの問題は回避され、従来はメーカーに在庫があっても数時間を要し、在庫が無い場合は数日を要すると言った納期が大幅に短縮できるので作業効率を向上させることができる、という効果は同じである。
本発明のベース液混合比率による光沢度、静摩擦係数の変化を示す図である。 図1に示すベース液に添加する化合物の添加量変化による光沢度、静摩擦係数の変化を示す図である。 本発明の印刷用表面加工材料自動調液システムの構成図である。 図3に示す自動調液システムの処理のフローチャートである。
符号の説明
1 調液データ作成部
2 調液データ
3 コントローラ
4 自動計量混合装置
5 送液ライン
6 調液タンク
7 粘度コントローラ
8 ニス船
9 ロール
10 版胴
15 循環ライン
16 送液ポンプ
17 撹拌部

Claims (4)

  1. 印刷物の上層に塗工して、該印刷物表面の光沢付与及び図柄等の印刷層を保護する透明な表面加工材料を得るシステムにおいて、
    コントロール部のコンピュータに原材料の混合比率と光沢性能、滑り性能のデータを予め登録する工程と、
    前記コントロール部に基づき、所望の光沢性能および滑り性能をインプットすることにより2種類以上の原材料が自動秤量され混合される工程と、
    を有することを特徴とする印刷用表面加工材料自動調液システム。
  2. 前記表面加工材料は、少なくとも水、皮膜形成樹脂を含有することを特徴とする請求項1記載の印刷用表面加工材料自動調液システム。
  3. 前記表面加工材料は、活性光線の照射により重合可能な官能基を有する化合物および光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1記載の印刷用表面加工材料自動調液システム。
  4. 光沢、滑り性をインプットするコントロール部と、少なくとも2種類の表面加工液をストックするタンクと、送液ポンプと、重量または容量計測部と、撹拌部と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の印刷用表面加工材料自動調液システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009220572A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Xerox Corp レベル可調光沢コーティングシステム
EP1942013A3 (de) * 2007-01-02 2010-09-22 Actega Terra GmbH Druckerzeugnis, Verfahren zu dessen Herstellung sowie Mittel zu dessen Durchführung
EP3378665A1 (en) * 2017-03-20 2018-09-26 OCE Holding B.V. Method for applying an image of a radiation curable ink having a predetermined gloss

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