JP2006240001A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006240001A
JP2006240001A JP2005057512A JP2005057512A JP2006240001A JP 2006240001 A JP2006240001 A JP 2006240001A JP 2005057512 A JP2005057512 A JP 2005057512A JP 2005057512 A JP2005057512 A JP 2005057512A JP 2006240001 A JP2006240001 A JP 2006240001A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
correction value
registration adjustment
recording
width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005057512A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsushi Hara
勝志 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2005057512A priority Critical patent/JP2006240001A/ja
Publication of JP2006240001A publication Critical patent/JP2006240001A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】 記録媒体の変更によって、再度レジストレーション調整を行うことによるダウンタイムを抑えることの出来るインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 レジ調の補正値を複数格納しておき、変更後の紙幅に最適なレジ調を選択する構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明はインクジェット記録装置に関し、詳しくは、レジストレーション調整方法に関するものである。
プリンタ、複写機、ファクシミリ等における記録装置として、あるいはコンピューターやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどで処理した情報を出力する機器として用いられる記録装置として、紙、布、プラスチックシート、OHP用シートなどの種々の記録媒体に対して比較的簡潔な構成で記録することができるインクジェット方式の記録装置が普及している。また、この方式は基本的に非接触記録方式であり記録媒体の種類を問わないことから、上記のような通常用いられる記録媒体の他、布、皮革、不織布、さらには金属等を記録媒体として用いる記録装置も提案されている。さらに、この種のインクジェット記録装置では、記録媒体の搬送方向(副走査方向)と交差する方向(主走査方向)に記録ヘッドを走査させながら画像を記録する、いわゆるシリアル方式が主流であり、この方式の記録装置は、簡潔な構成で比較的再現性、一様性などに優れた画像等の記録を行なうことができる、等の利点を有している。特に、電気熱変換素子が発生する熱エネルギーを利用してインクに気泡を生じさせ、この気泡の圧力によってインクを吐出する、いわゆるバブルジェット(登録商標)方式は、比較的高密度に吐出口を配列でき、また、記録動作に伴って発生する騒音が小さいなど、種々の利点を有し近年広く用いられている方式である。また、近年では、フルカラー画像を表現するのに必要な、濃シアン、濃マゼンタ、イエロー、ブラックに加えて粒状間の低減を目的とした濃度の低い淡シアン、淡マゼンタを用いたり、更には色再現範囲の拡大を目的とした、オレンジ、グリーン、ブルー、レッドを用いる場合もあるなど、搭載するインク色は増大する傾向にある。
前記複数のインクを用いて品位の高い画像を形成するためには、複数のインクが記録媒体上に着弾した際の着弾場所が精度良く一致していなければならない。この着弾場所の一致を阻害する要因としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
・各インクを吐出する記録ヘッドの各ノズル位置の相対的なずれ
・記録ヘッドを本体に取り付ける際のずれ
これら複数の要因のばらつきを抑えることで、複数のインク着弾場所を精度良く一致させることは可能である。
例えば、各インクを吐出する記録ヘッドの各ノズル位置の相対的なずれを抑えるためには、記録ヘッドの組み立て精度を向上させれば良い。しかし、歩留まりの低下、製造工程の増加などが発生し、コストが高くなってしまう。
その他の要因も同様に、ばらつきを抑えることはコストの上昇につながることが多い。
そこで、コストを抑えたまま、複数のインクの着弾場所を精度良く一致させて品位の高い画像を形成するために、複数のインクの着弾場所を補正する、いわゆるレジストレーション調整を行うことがインクジェット記録装置では一般的に行われている。
最近では、記録媒体にレジストレーション調整用パターンを印字した後に、得られたパターンを基にレジストレーション調整を行う手法が多く取られている。
例えば、レジストレーション調整を行う際は、複数のインクの着弾場所の補正値を決定することで、複数のインクの着弾場所を精度良く一致させるわけだが、この補正値の候補をあらかじめ複数設定しておく。前記レジストレーション調整用パターンは、前記複数の補正値で、どれが最も適当であるかを判断できるようなパターンとすることで、ユーザーに最も精度良く一致した補正値を選択させることが出来る。
また、同じようなパターンを例えば光学センサーなどで自動に読み取ることで、補正値を選択することも出来る。
更に、光学センサーなどで自動的に読み取る場合には、前記補正値を複数設定しないで、基準となる補正値、例えば補正無しのパターンをレジストレーション調整用パターンとして印字し、複数のインク間の着弾位置のズレ量を読み取ることで、補正値を自動的に設定することも出来る。
このようにレジストレーション調整を行うことで、コストの上昇を招くことなく、品位の高い画像を形成するために必要な、複数のインクの着弾精度の一致を得ることが出来る。
一方、近年では従来のA4、A3サイズといった比較的小さなインクジェット記録装置だけでなく、36Inch幅、42Inch幅、64Inch幅、更には72Inch幅といった比較的大きなサイズにも対応可能な大判インクジェット記録装置も発売されてきている。
大判インクジェット記録装置でも品位の高い画像を得るためには、レジストレーション調整が必須であるが、特に主走査方向のサイズが比較的大きくなるため、比較的小さなインクジェット記録装置と比較して、着弾場所の一致を阻害する要因としては、次のような要因の影響が大きくなる。
・記録ヘッドを搭載したキャリッジが移動する際の速度のばらつき
・記録ヘッドを搭載したキャリッジが移動する際に軸となる、キャリッジガイド軸のゆがみ
・記録ヘッドを搭載したキャリッジが移動する際に、キャリッジ位置を読み取るリニアエンコーダのばらつき
これら複数の要因のばらつきを抑えることで、複数のインク着弾場所を精度良く一致させることは可能である。
例えば、記録ヘッドを搭載したキャリッジが移動する際に軸となる、キャリッジガイド軸のゆがみを抑えるためには、キャリッジガイド軸の部品精度を向上させれば良い。しかし、複数のインク着弾場所を精度良く一致させるほどに部品精度を向上させた場合には、コストが高くなってしまう。
その他の要因も同様に、ばらつきを抑えることはコストの上昇につながることが多い。
そこで、主走査方向のサイズが大きな大判インクジェット記録装置においても、コストを抑えたまま複数のインクの着弾場所を精度良く一致させて品位の高い画像を形成するために、記録媒体の主走査方向の幅に最適なレジストレーション調整パターンを使用して、記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を算出し、主走査方向全域でレジストレーション調整を行う従来の技術がある。
これにより、主走査方向のサイズが大きな大判インクジェット記録装置においても、コストを抑えたまま複数のインクの着弾場所を精度良く一致させて品位の高い画像を形成することが可能となった。
又、別の従来例としては、特許文献1をあげることが出来る。
特開2004−237628号公報
しかしながら、上記従来技術には課題もあった。つまり、記録媒体の主走査方向の幅に最適なレジストレーション調整パターンを使用して、記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を算出するので、記録媒体幅が変更された場合には、再度、変更後の記録媒体幅に最適なレジストレーション調整パターンを使用して、記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を算出し、レジストレーション調整を行う必要があり、品位の高い画像を形成することが可能となったものの、装置のダウンタイムが増加する場合があった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、比較的印字幅の大きな大判インクジェット記録装置において、記録媒体の主走査方向の幅に最適なレジストレーション調整パターンを使用して、記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を算出し、主走査方向全域でレジストレーション調整を行って、コストを抑えたまま複数のインクの着弾場所を精度良く一致させて品位の高い画像を形成する場合でも、記録媒体幅の変更によって、再度レジストレーション調整を行うことによるダウンタイムを抑えることの出来るインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明(請求項1)の構成では、インクを吐出する記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドの吐出タイミングを制御する吐出タイミング制御部と、レジストレーション調整画像データを格納する調整画像データメモリ部と、前記レジストレーション調整画像データに基づいて、前記記録媒体にレジストレーション調整画像を記録し、前記記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を判断するヘッド動作制御部と、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向の記録媒体幅を判断する記録媒体幅判断部と、前記記録媒体に記録するレジストレーション調整画像は、前記記録媒体幅によって異なるインクジェット記録装置であって、前記補正値を格納する格納手段を有し、前記格納手段は、前記補正値を少なくとも1つ以上有するような構成とした。
請求項2の構成は、請求項1の構成に加え、前記複数の補正値は、前記記録媒体幅に対応した補正値である構成としたので、より一層効率良く前記目的を達するものである。
請求項3の構成は、請求項1、2の構成に加え、前記記録媒体の変更が行われると、前記補正値として、前記格納手段に格納された前記複数の補正値の中から1つの値を選択する構成としたので、より一層効率良く前記目的を達するものである。
請求項4の構成は、請求項1、2の構成に加え、前記記録媒体の変更が行われると、前記補正値として、前記記録媒体に前記レジストレーション調整画像を記録し、補正値を算出する構成としたので、より一層効率良く前記目的を達するものである。
請求項5の構成は、請求項1〜4の構成に加え、前記記録媒体の変更が行われると、前記補正値として、前記格納手段に格納された前記複数の補正値の中から1つの値を選択する、もしくは、前記記録媒体に前記レジストレーション調整画像を記録し補正値を算出する、のどちらか一方を選択する構成としたので、より一層効率良く前記目的を達するものである。
以上説明したように、本発明では、インクを吐出する記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドの吐出タイミングを制御する吐出タイミング制御部と、レジストレーション調整画像データを格納する調整画像データメモリ部と、前記レジストレーション調整画像データに基づいて、前記記録媒体にレジストレーション調整画像を記録し、前記記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を判断するヘッド動作制御部と、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向の記録媒体幅を判断する記録媒体幅判断部と、前記記録媒体に記録するレジストレーション調整画像は、前記記録媒体幅によって異なるインクジェット記録装置であって、前記補正値を格納する格納手段を有し、前記格納手段は、前記補正値を少なくとも1つ以上有するような構成とし、前記複数の補正値は、前記記録媒体幅に対応した補正値である構成とし、更に、前記補正値は、前記記録媒体の変更が行われると、前記格納手段に格納された前記複数の補正値の中から1つの値を選択する構成としたので、比較的印字幅の大きな大判インクジェット記録装置において、記録媒体の主走査方向の幅に最適なレジストレーション調整パターンを使用して、記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を算出し、主走査方向全域でレジストレーション調整を行って、コストを抑えたまま複数のインクの着弾場所を精度良く一致させて品位の高い画像を形成する場合でも、記録媒体幅の変更によって、再度レジストレーション調整を行うことによるダウンタイムを抑えることの出来るインクジェット記録装置を提供することが出来た。
また、別の実施例によれば、上記の実施例に加え、前記記録媒体の紙幅が変更がされた場合にのみ、前記記録媒体に前記レジストレーション調整画像を記録し、補正値を算出する構成としたので、格納する補正値を1つにすることが出来、比較的簡素な構成で前記目的を達成できた。
更に、別の実施例によれば、上記の実施例に加え、前記補正値は、前記記録媒体の変更が行われると、前記格納手段に格納された前記複数の補正値の中から1つの値を選択する、もしくは、前記記録媒体に前記レジストレーション調整画像を記録し補正値を算出する、のどちらか一方を選択する構成としたので、ダウンタイムを増加させることなく、複数のインクの着弾場所を精度良く一致させることが出来、かつ、変更後の紙幅が吐出タイミング補正値メモリ部に格納されている紙幅と大きく異なる場合にも、前記目的を達成することができた。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は本発明を適用する最大印字幅64Inchの大判インクジェット記録装置の内部構成を示す斜視図である。
図1において、キャリッジ1には記録ヘッド2が搭載されている。キャリッジ1はキャリッジガイド軸3に沿って移動可能なようにキャリッジガイド軸3に指示されている。キャリッジ1の一部はキャリッジベルト4に固定されている。キャリッジベルト4は、モータプーリ5に張架されている。主走査モータ6の駆動によってキャリッジベルト4が往復移動されることによりキャリッジ1がキャリッジガイド軸3に沿って走査される。また、7は記録媒体、8は副走査方向に記録媒体7を搬送する搬送ローラである。
キャリッジ1にはエンコーダセンサ9が設けられており、このエンコーダセンサ9によってキャリッジガイド軸3と並行に張架されたリニアエンコーダスケール10上のスケールを検出することにより、キャリッジ1の位置や走査速度等を検出できるようになっている。この場合には、光学式のエンコーダを採用しており、リニアエンコーダスケール10には、透明フィルム上に所定のピッチ間隔でスケールが描かれている。エンコーダセンサ9は、フォトインタラプタで構成され、上記所定ピッチ間隔に設けられたスケールを検出することで、このピッチに対応したエンコーダパルス信号を出力する。なお、エンコーダ9、10は光学式に限らず、磁気式でも構わない。
図2は、記録ヘッド2が搭載されているキャリッジ1の構成を示すものである。
図2において、記録ヘッド2には6個のチップ、21〜26が搭載されている。21はブラック(以後Bkと記述する)、22は淡シアン(以後Pc)、23はシアン(以後C)、24はマゼンタ(以後M)、25は淡マゼンタ(以後Pm)、26はイエロー(以後Y)をそれぞれ、吐出タイミング制御部30の信号に基づき、印字する。
キャリッジ1の主走査方向Xaに沿ってリニアエンコーダスケール10が配置されており、キャリッジ1にはリニアエンコーダスケール10のスケールを検出するためのエンコーダセンサ9が配置されている。キャリッジ1上には、記録ヘッド2の主走査方向Xaの位置決めを行う位置決め部材31と、副走査方向Xbの位置決めを行う位置決め部材32とが配置されており、記録ヘッド2を位置決め部材31、32当接することで、記録ヘッド2を位置決めする。
キャリッジ1にはさらにセンサ33が取り付けられている。センサ33は、記録媒体7上に印字されるレジストレーション調整用パターンを読み取る際に使用される。
図3はインクジェット記録装置の制御系の構成例を示すものである。
通信部40は、所定のインターフェース回路を含んで構成され、当該インクジェット記録装置と接続されるホストコンピュータ41と画像データおよび制御データの送受信を実行する。制御ユニット42は、画像データメモリ部43、調整画像データメモリ部44、吐出タイミング補正値メモリ部51、モータドライバ45、46などを統括的に制御する。モータドライバ45、46は、受信した制御データに基づいてキャリッジ1をスキャンさせるための駆動制御信号を形成しそれを主走査モータ6に供給するとともに、記録動作に応じて記録媒体7を断続的に搬送させる搬送制御信号を形成し、それを副走査モータ47に供給する。
画像データメモリ部43は、受信された画像データを蓄積し、画像データを記録ヘッド動作制御部48に出力する。
ホームポジションセンサ49は、キャリッジ1が所定の待機位置(ホームポジション)に位置しているとき、検出信号を記録ヘッド動作制御部48に出力するものである。エンコーダセンサ9は位相が互いに90度ずれた2つのエンコーダパルス信号を出力する。カウンタ50は、一方のエンコーダパルス信号に対する他方のエンコーダパルス信号の位相の進み、遅れによってキャリッジ1の移動方向を検出するとともに、一方のエンコーダパルス信号をカウントすることによってキャリッジの移動量を示す信号を記録ヘッド動作制御部48に出力する。
センサ33は、レジストレーション調整パターンを検出し、該検出した信号を記録ヘッド動作制御部48に出力する。
記録ヘッド動作制御部48は、記録ヘッド2の駆動制御を実行するものであり、記録ヘッド2から吐出されるインクの吐出タイミングを、吐出タイミング補正値メモリ部51に格納された補正値に基づいて制御する吐出タイミング制御部30を有している。
図4はBkチップ21の構成を示すものである。
図4において、Bkチップ21はノズル列61とノズル列62の2列から構成されている。ノズル列61とノズル列62は千鳥上に配置され、ノズル列を構成するノズル63は、1列辺り640個配置されている。ノズル列61とノズル列62のノズル間隔64は等しく、どちらも600dpi間隔とした。Bkチップ21は千鳥上に配置されたノズル列61とノズル列62を有すので、ノズル間隔65は1200dpi間隔で、1280個のノズルを有することになる。
チップ22〜26についてもBkチップ21と同様な構成である。
図5はレジストレーション調整パターンの最小単位であるレジストレーション調整基本パターンを示す図である。
501は、図5中のXa方向にキャリッジ1が移動する際に、Bkチップ21のノズル列61のみで印字を行うパターンである。511は、Xa方向にキャリッジ1が移動する際に、Bkチップ21のノズル列62のみで印字を行うパターンである。501と511のパターンを基に、後述するレジストレーション調整を行うことで、Bkチップ21のノズル列61とノズル列62の着弾精度を精度良く一致させることが出来る。
同様に、502はPcの列61、512はPcの列62、503はCの列61、513はCの列62、504はMの列61、514はMの列62、505はPmの列61、515はPmの列62、506はYの列61、516はYの列62のみの印字であって、それぞれのパターンを基に、レジストレーション調整を行うことで、Pc、C、M、Pm、Yそれぞれの列61と列62の着弾精度を精度良く一致させることが出来る。
521は、Xa方向にキャリッジが移動する際に、Bkチップ21の列61のみで印字を行うパターンである。522はXa方向にキャリッジが移動する際に、Pcチップ22の列61のみで印字を行うパターンである。521と522のパターンを基に、レジストレーション調整を行うことで、Bkチップ21とPcチップ22のXa方向にキャリッジが移動する際の着弾精度を精度良く一致させることが出来る。
同様に、523はCチップの列61、524はMチップの列61、525はPmチップの列61、526はYチップの列61のみの印字であって、それぞれのパターンを基に、レジストレーション調整を行うことで、BkとPc、BkとC、BkとM、BkとPm、BkとYそれぞれのXa方向にキャリッジが移動する際の着弾精度を精度良く一致させることが出来る。つまり、Xa方向にキャリッジが移動する際のBk、Pc、C、M、Pm、Yどの色同士の組み合わせにおいても、着弾精度を精度良く一致させることが出来る。
531はXa方向にキャリッジが移動する際に、Bkチップ21の列61のみで印字を行うパターンである。541はXa方向にキャリッジが移動する際に、Bkチップ21の列62のみで印字を行うパターンである。531と541のパターンを基に、レジストレーション調整を行うことで、Bkチップ21のXa方向とXa方向に移動する際の着弾精度を精度良く一致させることが出来る。
531と541のパターンは、Bkのみであるが、このパターンを基にレジストレーション調整を行った際に算出する補正値を、その他の5色に対してもXaとXa方向の補正値として展開している。
図5に示すようなレジストレーション調整基本パターンを用いることで、レジストレーション調整パターンを印字している部分(本実施例では、レジストレーション調整基本パターンの画像幅=Mの領域)での着弾精度を精度良く一致させることが出来る。
なお、本発明に適用されるレジストレーション調整基本パターンは図5に示すパターンに限らず、レジストレーション調整基本パターンを印字した領域内の着弾精度を精度良く一致させるためのパターンであれば、どんなパターンでも構わない。
例えば、本実施例のインクジェット記録装置では、Xa方向とXa方向の補正値はチップが異なっても略等しくなったため、531と541のパターンはBkのみとしているが、Bk以外の色に対しても同様なパターンを挿入しても構わない。
また、本実施例のインクジェット記録装置では、副走査方向の着弾精度は、レジストレーション調整を行わなくても精度よく一致していたので、副走査方向のレジストレーション調整は行っていないが、副走査方向の着弾精度を補正するためのレジストレーション調整パターンを挿入しても構わない。
続いて、記録媒体の主走査方向の幅に最適なレジストレーション調整パターンを使用して、記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を算出し、主走査方向全域でレジストレーション調整を行う方法について詳細に説明する。
図6はレジストレーション調整パターンの印字から読み取りまでの一連の流れを示すフローチャートである。
ステップ601でレジストレーション調整パターン印字開始信号が発生する。この信号は、着弾精度を精度良く一致させたいタイミングにおいて任意のタイミングで発生させることが可能であるが、本実施例では、記録ヘッドの交換が行われた際、及びユーザーが、図示しないオペレーションパネルから指示した際にレジストレーション調整開始信号を発生する構成とした。
レジストレーション調整開始信号が発生すると、ステップ602で記録媒体7の給紙動作を行う。給紙動作が正常に終了すると、ステップ603でキャリッジ1にとりつけられたセンサ33の図示しない汚れ防止カバーを開放し、センサ33を使用状態にする。センサ33はキャリッジ1の主走査方向への移動と共に、給紙された記録媒体7を読み取り(ステップ604)、記録媒体の紙幅を検知して、記録ヘッド動作制御部48に紙幅の情報を書き込む(ステップ605)。正常に紙幅の検知が終了したら、センサ33の汚れ防止カバーを閉じて33を待機状態にする(ステップ606)。記録ヘッド動作制御部48に書き込まれた紙幅Lを基に、調整画像データメモリ部44に保持した図5に示すようなレジストレーション調整基本パターンの主走査方向のデータ幅Mから、レジストレーション調整基本パターンの繰り返し回数Nを、N=L/Mとして算出する(ステップ607)。ここで、繰り返し回数Nは整数とし余りは切り捨てることで、紙幅Lに対してレジストレーション調整用基本パターンが最も多く入るように、繰り返し回数Nが設定されることになる。ステップ608では、レジストレーション調整基本パターンと繰り返し回数Nを基に、画像データメモリ部44がレジストレーション調整パターンを設定する。
図7はレジストレーション調整パターンの一例を示す図である。
図7は、レジストレーション調整基本パターンの主走査方向Xaの幅M=10Inch、紙幅L=42Inchの場合のレジストレーション調整用パターンを示しており、N=L/M=4となることから、基本パターンが4回、主走査方向Xaに繰り返されたパターンとなっている。
ステップ609において、吐出タイミング制御部への補正値として0を入力した後、設定されたレジストレーション調整パターンに基づいて、記録ヘッド動作制御部48は記録ヘッド2に吐出信号を発生させ、レジストレーション調整パターンを印字する(ステップ610)。レジストレーション調整パターンの印字が終了すると、レジストレーション調整パターンが印字された領域は、記録ヘッド2から見て給紙方向の下流側にずれてしまっている。そこで、ステップ611において、記録媒体を副走査方向に巻き戻すことで、レジストレーション調整パターンが印字された領域を、キャリッジ1と共に移動するセンサ33が読み取れるようにする。巻き戻し動作が正常に終了すると、ステップ612で、キャリッジ1にとりつけられたセンサ33の図示しない汚れ防止カバーを開放し、センサ33を使用状態にする。センサ33はキャリッジ1の主走査方向への移動と共に、レジストレーション調整パターンを読み取り(ステップ613)、センサ33の汚れ防止カバーを閉じてセンサ33を待機状態として(ステップ614)、レジストレーション調整パターンの読み取りを終了する(ステップ615)。
続いてレジストレーション調整について説明を行う。
図8は、レジストレーション調整パターンのうち、図5中の501と511をセンサ33で読み取った際のセンサ読み取り値を示すグラフである。横軸は主走査方向の位置を示しており、実際には501と511以外のパターンについても読み取っているが、ここでは説明のため、501と511以外の読み取り値は省略した。
501と511は、レジストレーション基本パターンの中に1組含まれており、本実施例では図7に示すように、繰り返し回数は4回となっているので、図8には計4組のセンサ読み取り値が含まれる。
図9は、図8のセンサ読み取り値からA/D変換を行った後のセンサ読み取り値である。記録ヘッド動作制御部48は、図9のセンサ出力値から、501と511のズレ量91を算出する。本実施例では、501の中心値と511の中心値の距離をズレ量91として算出する。501と511のセンサ読み取り値は、4組あるので、同様にズレ量92、93、94を算出していく。続いて、ズレ量を基にして、インクの着弾場所を精度良く一致させるための補正値を算出する。
ズレ量をe(μm)、補正値をδ(Pix)とすると、補正値δの算出方法は、次の計算式で算出する。
δ=e/21.2μm
補正値δは、整数である。
補正値δが正の値となる場合には、吐出タイミング制御部30は補正値δ=0と比較して吐出タイミングを遅らせ、補正値δが負の値となる場合には、吐出タイミング制御部30は補正値δ=0と比較して吐出タイミングを早める。
図9では補正値δは4つ算出されるので、4つの補正値δ1、δ2、δ3、δ4を基にして、主走査方向全域に渡って、複数のインクの着弾場所を精度良く一致させるために、1つの補正値δ’を算出する。補正値δ’は次の計算式で算出する。
δ’=(δ1+δ2+δ3+δ4)/4
なお、補正値δ’の算出方法は、これに限らず、本発明を適用するインクジェット記録装置に適した方法で算出すれば良い。例えば、δ’−δi(i=1〜4)で算出される4つの値の中での最大値が、最小になるようにδ’を設定することも出来る。
このように記録ヘッド動作制御部48で算出した補正値δ’を、501と511が主走査方向全域に渡って、着弾場所を精度良く一致させるための補正値として設定して、吐出タイミング制御部30が吐出タイミングを制御する。
501と511以外の組み合わせにおいても、同様にして主走査方向全域に渡って、着弾場所を精度良く一致させるための補正値を設定する。
以上の説明より、記録媒体の主走査方向の幅に最適なレジストレーション調整パターンを使用して、記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を算出し、主走査方向全域でレジストレーション調整を行うことより、主走査方向のサイズが大きな大判インクジェット記録装置においても、コストを抑えたまま複数のインクの着弾場所を精度良く一致させて品位の高い画像を形成することが出来た。
図10は、本発明の特徴である記録媒体を変更した場合に、吐出タイミングの補正値を決定するまでの動作を説明するフローチャートである。
ステップ701で記録媒体の変更が行われると、ステップ702で記録媒体の給紙が行われる。記録媒体の給紙が正常に終了すると、ステップ703でキャリッジ1にとりつけられたセンサ33の図示しない汚れ防止カバーを開放し、センサ33を使用状態にする。センサ33はキャリッジ1の主走査方向への移動と共に、給紙された記録媒体7を読み取り(ステップ704)、記録媒体の紙幅を検知して、記録ヘッド動作制御部48に紙幅の情報を書き込む(ステップ705)。正常に紙幅の検知が終了したら、センサ33の汚れ防止カバーを閉じて33を待機状態にする(ステップ706)。
図11は、吐出タイミング補正値メモリ部51に格納された、記録媒体の幅に対応した複数の補正値を示すテーブルである。
本実施例では、24Inch、36Inch、42Inch、52Inch、64Inchの5つのテーブルを用意している。501−511とは、図5に記載の501と511のパターンから決定される補正値であって、それぞれの紙幅に対応した1つの補正値とは、同様にして決定される、502−512、503−513、504−514、505−515、506−516、521−522、521−523、521−524、521−525、521−526、531−541という合計12個の補正値を含んでいる。
ステップ707では、記録ヘッド動作制御部48は、書き込まれた紙幅Lに最も紙幅が近い値となる補正値を選択する。
このように、記録媒体の幅を変更した場合でも、再度レジストレーション調整を行うことなく、従ってダウンタイムを増加させることなく、複数のインクの着弾場所を精度良く一致させることが出来た。
以上詳細に説明したように、本実施例では、インクを吐出する記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドの吐出タイミングを制御する吐出タイミング制御部と、レジストレーション調整画像データを格納する調整画像データメモリ部と、前記レジストレーション調整画像データに基づいて、前記記録媒体にレジストレーション調整画像を記録し、前記記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を判断するヘッド動作制御部と、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向の記録媒体幅を判断する記録媒体幅判断部と、前記記録媒体に記録するレジストレーション調整画像は、前記記録媒体幅によって異なるインクジェット記録装置であって、前記補正値を格納する格納手段を有し、前記格納手段は、前記補正値を少なくとも1つ以上有するような構成とし、前記複数の補正値は、前記記録媒体幅に対応した補正値である構成とし、更に、前記記録媒体の変更が行われると、前記補正値として、前記格納手段に格納された前記複数の補正値の中から1つの値を選択する構成としたので、比較的印字幅の大きな大判インクジェット記録装置において、記録媒体の主走査方向の幅に最適なレジストレーション調整パターンを使用して、記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を算出し、主走査方向全域でレジストレーション調整を行って、コストを抑えたまま複数のインクの着弾場所を精度良く一致させて品位の高い画像を形成する場合でも、記録媒体幅の変更によって、再度レジストレーション調整を行うことによるダウンタイムを抑えることの出来るインクジェット記録装置を提供することが出来た。
本実施例では、実施例1において、記録媒体の幅を変更した場合に、吐出タイミングの補正値を決定するまでの動作を変更した。
図12は、実施例2における、記録媒体を変更した場合に、吐出タイミングの補正値を決定するまでの動作を説明するフローチャートである。
ステップ801で記録媒体の変更が行われると、ステップ802で記録媒体の給紙が行われる。記録媒体の給紙が正常に終了すると、ステップ803でキャリッジ1にとりつけられたセンサ33の図示しない汚れ防止カバーを開放し、センサ33を使用状態にする。センサ33はキャリッジ1の主走査方向への移動と共に、給紙された記録媒体7を読み取り(ステップ804)、記録媒体の紙幅を検知して、記録ヘッド動作制御部48に紙幅の情報を書き込む(ステップ805)。正常に紙幅の検知が終了したら、センサ33の汚れ防止カバーを閉じて33を待機状態にする(ステップ806)。
図13は、本実施例における、吐出タイミング補正値メモリ部に格納された、記録媒体の幅に対応した補正値を示すテーブルである。本実施例では、メモリ領域を少なくし簡素な構成とするため、補正値は1つしか持たない。また、格納された補正値に対応している記録媒体幅は可変であり、直前に使用していた記録媒体の幅が書き込まれている。
ステップ807では、記録ヘッド動作制御部48は、書き込まれた紙幅Lが、吐出タイミング補正値メモリ部51に格納されている紙幅と等しいかどうかを判断する。紙幅Lと等しい紙幅の補正値が格納されている場合には、ステップ808に進み、吐出タイミング補正値メモリ部51に格納されている補正値を、記録媒体変更後の補正値として決定して終了する。紙幅Lと等しい紙幅の補正値が格納されていない場合には、ステップ809に進み、レジストレーション調整パターンの印字を開始する。
記録ヘッド動作制御部48に書き込まれた紙幅Lを基に、調整画像データメモリ部44に保持した図5に示すようなレジストレーション調整基本パターンの主走査方向のデータ幅Mから、レジストレーション調整基本パターンの繰り返し回数Nを、N=L/Mとして算出する(ステップ810)。ここで、繰り返し回数Nは整数とし余りは切り捨てることで、紙幅Lに対してレジストレーション調整用基本パターンが最も多く入るように、繰り返し回数Nが設定されることになる。ステップ811では、レジストレーション調整基本パターンと繰り返し回数Nを基に、画像データメモリ部44がレジストレーション調整パターンを設定する。
ステップ812において、吐出タイミング制御部への補正値として0を入力した後、設定されたレジストレーション調整パターンに基づいて、記録ヘッド動作制御部48は記録ヘッド2に吐出信号を発生させ、レジストレーション調整パターンを印字する(ステップ813)。レジストレーション調整パターンの印字が終了すると、レジストレーション調整パターンが印字された領域は、記録ヘッド2から見て給紙方向の下流側にずれてしまっている。そこで、ステップ814において、記録媒体を副走査方向に巻き戻すことで、レジストレーション調整パターンが印字された領域を、キャリッジ1と共に移動するセンサ33が読み取れるようにする。巻き戻し動作が正常に終了すると、ステップ815で、キャリッジ1にとりつけられたセンサ33の図示しない汚れ防止カバーを開放し、センサ33を使用状態にする。センサ33はキャリッジ1の主走査方向への移動と共に、レジストレーション調整パターンを読み取り(ステップ816)、センサ33の汚れ防止カバーを閉じてセンサ33を待機状態として(ステップ817)、レジストレーション調整パターンの読み取りを終了する。このようにして読み取ったレジストレーション調整パターンを基に、実施例1と同様にレジストレーション調整を行う(ステップ818)。このようにして算出した補正値及び記録媒体幅を吐出タイミング補正値メモリ部51に上書きして(ステップ819)、最後に補正値を決定して終了する(ステップ808)。
このように、記録媒体を変更した場合に、変更後の紙幅が吐出タイミング補正値メモリ部に格納されている紙幅の場合には、再度レジストレーション調整を行うことなく、従ってダウンタイムを増加させることなく、複数のインクの着弾場所を精度良く一致させることが出来、かつ、変更後の紙幅が吐出タイミング補正値メモリ部に格納されている紙幅と異なる場合にも、最適な吐出タイミング補正値を決定することが、比較的簡素な構成で実現出来る。
本実施例では、図12のステップ807において、変更後の紙幅Lと等しい紙幅の補正値が、吐出タイミング補正値メモリ部51に格納されてない場合に、レジストレーション調整パターンを印字する構成としているが、ユーザーに判断を任せるような構成、例えば、オペレーションパネル上で問い合わせるような構成、としても構わない。
以上詳細に説明したように、本実施例では、インクを吐出する記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドの吐出タイミングを制御する吐出タイミング制御部と、レジストレーション調整画像データを格納する調整画像データメモリ部と、前記レジストレーション調整画像データに基づいて、前記記録媒体にレジストレーション調整画像を記録し、前記記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を判断するヘッド動作制御部と、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向の記録媒体幅を判断する記録媒体幅判断部と、前記記録媒体に記録するレジストレーション調整画像は、前記記録媒体幅によって異なるインクジェット記録装置であって、前記補正値を格納する格納手段を有し、前記格納手段は、前記補正値を少なくとも1つ以上有するような構成とし、前記補正値は、前記記録媒体幅に対応した補正値である構成とし、更に、前記記録媒体の変更が行われると、変更後の紙幅が前記格納手段に格納された前記補正値に対応する紙幅と異なる場合には、前記記録媒体に前記レジストレーション調整画像を記録し補正値を算出する構成としたので、比較的印字幅の大きな大判インクジェット記録装置において、記録媒体の主走査方向の幅に最適なレジストレーション調整パターンを使用して、記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を算出し、主走査方向全域でレジストレーション調整を行って、コストを抑えたまま複数のインクの着弾場所を精度良く一致させて品位の高い画像を形成する場合でも、記録媒体幅の変更によって、再度レジストレーション調整を行うことによるダウンタイムを抑え、かつ、変更後の紙幅が吐出タイミング補正値メモリ部に格納されている紙幅と異なる場合にも、最適な吐出タイミング補正値を決定することが、比較的簡素な構成で実現出来る。
本実施例では、実施例1において、記録媒体の幅を変更した場合に、吐出タイミングの補正値を決定するまでの動作を変更した。
図14は、実施例3における、記録媒体の幅を変更した場合に、吐出タイミングの補正値を決定するまでの動作を説明するフローチャートである。
ステップ901で記録媒体の変更が行われると、ステップ902で記録媒体の給紙が行われる。記録媒体の給紙が正常に終了すると、ステップ903でキャリッジ1にとりつけられたセンサ33の図示しない汚れ防止カバーを開放し、センサ33を使用状態にする。センサ33はキャリッジ1の主走査方向への移動と共に、給紙された記録媒体7を読み取り(ステップ904)、記録媒体の紙幅を検知して、記録ヘッド動作制御部48に紙幅の情報を書き込む(ステップ905)。正常に紙幅の検知が終了したら、センサ33の汚れ防止カバーを閉じて33を待機状態にする(ステップ906)。
ステップ907では、記録ヘッド動作制御部48は、書き込まれた紙幅Lと等しい紙幅の補正値が、吐出タイミング補正値メモリ部51に格納されているかどうかを判断する。紙幅Lと等しい紙幅の補正値が格納されている場合には、ステップ908に進み、該当する補正値を選択して終了する。紙幅Lと等しい紙幅の補正値が格納されていない場合には、ステップ909に進み、レジストレーション調整パターンの印字を開始する。
記録ヘッド動作制御部48に書き込まれた紙幅Lを基に、調整画像データメモリ部44に保持した図5に示すようなレジストレーション調整基本パターンの主走査方向のデータ幅Mから、レジストレーション調整基本パターンの繰り返し回数Nを、N=L/Mとして算出する(ステップ910)。ここで、繰り返し回数Nは整数とし余りは切り捨てることで、紙幅Lに対してレジストレーション調整用基本パターンが最も多く入るように、繰り返し回数Nが設定されることになる。ステップ911では、レジストレーション調整基本パターンと繰り返し回数Nを基に、画像データメモリ部44がレジストレーション調整パターンを設定する。
ステップ912において、吐出タイミング制御部への補正値として0を入力した後、設定されたレジストレーション調整パターンに基づいて、記録ヘッド動作制御部48は記録ヘッド2に吐出信号を発生させ、レジストレーション調整パターンを印字する(ステップ913)。レジストレーション調整パターンの印字が終了すると、レジストレーション調整パターンが印字された領域は、記録ヘッド2から見て給紙方向の下流側にずれてしまっている。そこで、ステップ914において、記録媒体を副走査方向に巻き戻すことで、レジストレーション調整パターンが印字された領域を、キャリッジ1と共に移動するセンサ33が読み取れるようにする。巻き戻し動作が正常に終了すると、ステップ915で、キャリッジ1にとりつけられたセンサ33の図示しない汚れ防止カバーを開放し、センサ33を使用状態にする。センサ33はキャリッジ1の主走査方向への移動と共に、レジストレーション調整パターンを読み取り(ステップ916)、センサ33の汚れ防止カバーを閉じてセンサ33を待機状態として(ステップ917)、レジストレーション調整パターンの読み取りを終了する。このようにして読み取ったレジストレーション調整パターンを基に、実施例1と同様にレジストレーション調整を行う(ステップ918)。このようにして算出した補正値を選択して終了する(ステップ908)。
このように、記録媒体を変更した場合に、変更後の紙幅が吐出タイミング補正値メモリ部に格納されている紙幅の場合には、再度レジストレーション調整を行うことなく、従ってダウンタイムを増加させることなく、複数のインクの着弾場所を精度良く一致させることが出来、かつ、変更後の紙幅が吐出タイミング補正値メモリ部に格納されている紙幅と大きく異なる場合にも、最適な吐出タイミング補正値を決定することが出来る。
本実施例では、図14のステップ907において、変更後の紙幅Lと等しい紙幅の補正値が、吐出タイミング補正値メモリ部51に格納されてない場合に、レジストレーション調整パターンを印字する構成としているが、ユーザーに判断を任せるような構成、例えば、オペレーションパネル上で問い合わせるような構成、としても構わない。
以上詳細に説明したように、本実施例では、インクを吐出する記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドの吐出タイミングを制御する吐出タイミング制御部と、レジストレーション調整画像データを格納する調整画像データメモリ部と、前記レジストレーション調整画像データに基づいて、前記記録媒体にレジストレーション調整画像を記録し、前記記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を判断するヘッド動作制御部と、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向の記録媒体幅を判断する記録媒体幅判断部と、前記記録媒体に記録するレジストレーション調整画像は、前記記録媒体幅によって異なるインクジェット記録装置であって、前記補正値を格納する格納手段を有し、前記格納手段は、前記補正値を少なくとも1つ以上有するような構成とし、前記複数の補正値は、前記記録媒体幅に対応した補正値である構成とし、更に、前記補正値は、前記記録媒体幅の変更が行われると、前記格納手段に格納された前記複数の補正値の中から1つの値を選択する、もしくは、前記記録媒体に前記レジストレーション調整画像を記録し補正値を算出する、のどちらか一方を選択する構成としたので、比較的印字幅の大きな大判インクジェット記録装置において、記録媒体の主走査方向の幅に最適なレジストレーション調整パターンを使用して、記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を算出し、主走査方向全域でレジストレーション調整を行って、コストを抑えたまま複数のインクの着弾場所を精度良く一致させて品位の高い画像を形成する場合でも、記録媒体幅の変更によって、再度レジストレーション調整を行うことによるダウンタイムを抑え、かつ、変更後の紙幅が吐出タイミング補正値メモリ部に格納されている紙幅と大きく異なる場合にも、最適な吐出タイミング補正値を決定することが出来る。
なお、以上の実施例1、実施例2、実施例3の説明から明らかなように、インクを吐出する記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置であれば、記録ヘッドは単一でも複数でも同様に本発明を適用することができ、同様の効果が得られる。また、同一又は異なる色彩のインクを用いて記録するカラー記録装置、あるいは同一色彩で異なる濃度で記録する階調記録装置、さらには、これらを組み合わせた記録装置の場合にも、同様に本発明を適用することができ、同様の効果を達成し得るものである。さらに、本発明は、記録手段とインクタンクを一体化した交換可能なインクジェットカートリッジを用いる構成、記録手段とインクタンクを別体にし、その間をインク供給用のチューブ等で接続する構成など、記録手段とインクタンクの配置構成がどのような場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得られるものである。
本発明の一実施形態に係る、最大印字幅64Inchの大判インクジェット記録装置の内部構成を示す斜視図である。 記録ヘッドが搭載されているキャリッジの構成を示すものである。 インクジェット記録装置の制御系の構成例を示すものである。 記録ヘッドを構成している、チップの構成を示すものである。 レジストレーション調整パターンの最小単位であるレジストレーション調整基本パターンを示す図である。 レジストレーション調整パターンの印字から読み取りまでの一連の流れを示すフローチャートである。 レジストレーション調整パターンの一例を示す図である。 レジストレーション調整パターンのうち、図5中の501と511をセンサで読み取った際のセンサ読み取り値を示すグラフである。 図8のセンサ読み取り値からA/D変換を行った後のセンサ読み取り値である。 実施例1における、記録媒体の変更を行った場合の、吐出タイミングの補正値を決定するまでの一連の流れを示すフローチャートである。 実施例1における、吐出タイミング補正値メモリ部に格納された、記録場体の幅に対応した複数の補正値を示すテーブルである。 実施例2における、記録媒体の変更を行った場合の、吐出タイミングの補正値を決定するまでの一連の流れを示すフローチャートである。 実施例2における、吐出タイミング補正値メモリ部に格納された、記録場体の幅に対応した補正値を示すテーブルである。 実施例3における、記録媒体の変更を行った場合の、吐出タイミングの補正値を決定するまでの一連の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 キャリッジ
2 記録ヘッド
3 キャリッジガイド軸
4 キャリッジベルト
5 モータプーリ
6 主走査モータ
7 記録媒体
8 搬送ローラ
9 エンコーダセンサ
10 リニアエンコーダスケール
21 Bkチップ
22 Pcチップ
23 Cチップ
24 Mチップ
25 Pmチップ
26 Yチップ
30 吐出タイミング制御部
31 Xa方向の位置決め部材
32 Xb方向の位置決め部材
33 センサ
40 通信部
41 ホストコンピュータ
42 制御ユニット
43 画像データメモリ部
44 調整画像データメモリ部
45,46 モータドライバ
47 副走査モータ
48 記録ヘッド動作制御部
49 ホームポジションセンサ
50 カウンタ
51 吐出タイミング補正値メモリ部
61,62 ノズル列
63 ノズル
64,65 ノズル間隔
91,92,93,94 ズレ量

Claims (5)

  1. インクを吐出する記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドの吐出タイミングを制御する吐出タイミング制御部と、
    レジストレーション調整画像データを格納する調整画像データメモリ部と、
    前記レジストレーション調整画像データに基づいて、前記記録媒体にレジストレーション調整画像を記録し、前記記録ヘッドの吐出タイミングを制御するための補正値を判断するヘッド動作制御部と、
    前記記録媒体の搬送方向と直交する方向の記録媒体幅を判断する記録媒体幅判断部と、
    前記記録媒体に記録するレジストレーション調整画像は、前記記録媒体幅によって異なるインクジェット記録装置であって、
    前記補正値を格納する格納手段を有し、
    前記格納手段は、前記補正値を少なくとも1つ以上有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記複数の補正値は、前記記録媒体幅に対応した補正値であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記記録媒体の変更が行われると、前記補正値として、前記格納手段に格納された前記複数の補正値の中から1つの値を選択することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録媒体の変更が行われると、前記補正値として、前記記録媒体に前記レジストレーション調整画像を記録し、補正値を算出することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録媒体の変更が行われると、前記補正値として、前記格納手段に格納された前記複数の補正値の中から1つの値を選択する、もしくは、前記記録媒体に前記レジストレーション調整画像を記録し補正値を算出する、のどちらか一方の補正値を選択することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
JP2005057512A 2005-03-02 2005-03-02 インクジェット記録装置 Withdrawn JP2006240001A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005057512A JP2006240001A (ja) 2005-03-02 2005-03-02 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005057512A JP2006240001A (ja) 2005-03-02 2005-03-02 インクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006240001A true JP2006240001A (ja) 2006-09-14

Family

ID=37046877

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005057512A Withdrawn JP2006240001A (ja) 2005-03-02 2005-03-02 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006240001A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008029797A1 (fr) 2006-09-05 2008-03-13 Yokogawa Electric Corporation Procédé de simulation, procédé de commande d'orientation de fibre et dispositif de commande d'orientation de fibre
JP2010143123A (ja) * 2008-12-19 2010-07-01 Canon Inc 記録装置および記録方法
JP2013132899A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Brother Industries Ltd 印刷データ生成装置、および、コンピュータプログラム
JP2014024352A (ja) * 2013-11-08 2014-02-06 Canon Inc 記録装置および記録方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008029797A1 (fr) 2006-09-05 2008-03-13 Yokogawa Electric Corporation Procédé de simulation, procédé de commande d'orientation de fibre et dispositif de commande d'orientation de fibre
JP2010143123A (ja) * 2008-12-19 2010-07-01 Canon Inc 記録装置および記録方法
JP2013132899A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Brother Industries Ltd 印刷データ生成装置、および、コンピュータプログラム
JP2014024352A (ja) * 2013-11-08 2014-02-06 Canon Inc 記録装置および記録方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5288721B2 (ja) 記録装置および搬送制御方法
JP5393333B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP4894881B2 (ja) 液体吐出装置
JP2010143115A (ja) インクジェット記録装置及び記録方法
US8167397B2 (en) Recording apparatus and recording method
JP4693528B2 (ja) 記録装置および記録位置制御方法
JP2008260168A (ja) 記録装置および搬送制御方法
JP2011251480A (ja) 記録装置及びその処理方法
US7775614B2 (en) Ink jet recording apparatus and method of controlling the same for complementary recording
JP5489424B2 (ja) 記録装置および記録装置の記録位置を調整するための調整値取得方法
JP5094514B2 (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP2006240001A (ja) インクジェット記録装置
JP2006192598A (ja) インクジェット記録装置
JP4539182B2 (ja) 印刷装置、コンピュータプログラム、印刷システム、及び、印刷方法
JP2011115978A (ja) 記録装置および記録方法
JP2013230693A (ja) 記録装置および記録位置調整方法
JP4329459B2 (ja) 液体吐出装置
JP2006347039A (ja) インクジェットプリンタ及びその制御装置
JP5915166B2 (ja) 印刷装置、及び、補正方法
JP2011104776A (ja) インクジェット記録装置および該装置用のドット形成位置調整方法
JP6025355B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP4122886B2 (ja) 印刷装置、印刷方法、印刷物製造方法、プログラム及びコンピュータシステム
JPH04173150A (ja) 画像形成装置
JP2010023497A (ja) 記録装置および制御方法
JP4604570B2 (ja) 調整用パターンの形成方法、調整用パターン、印刷方法、及び、印刷装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080513