JP2006237831A - 無線通信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 複数のアンテナ1、2、21を有し、受信される無線パケットごとに最適なアンテナを選択する制御部7を備え、アンテナ切替えはパケット先頭で行うようにして、アンテナ切替時のデータ誤り率の低下を防止した。
【選択図】 図1
Description
複数サービスを取り扱うDSRCには無線通信の安定性が特に高く要求される。しかし、現状では、道路、施設、車体等からの電波反射により、絶えず変化するマルチパスフェージングが発生し、無線通信が途絶したり、信号誤り率が高くなるなどの状況が見られ好ましくない。
ところで、DSRCは、サービスの種類の変更や、増加、あるいは同時に利用可能な車両数の増加などの要求がしばしば生じるので、路車間無線通信システムでは、これに対応する無線通信の安定性を確保しなければならない。特許文献1のシステムにおいても、同様に無線通信の安定性が必要となる点に変わりはなく、その場合、通信信号と制御信号が分離していなければならない。また、同一の変復調方式である必要があった。
さらに路車間通信システムでは時分割多重による送受信を行っているため、アンテナ切替によるダイバーシチ方式を用いた場合には、使用するアンテナの切替え中には、データ誤りが生じるなど通信が不安定になるという課題があった。
複数の受信アンテナ、
前記複数の受信アンテナから1つのアンテナを選択するアンテナ切替部、
前記アンテナ切替部が選択したアンテナの受信信号を互いに比較して、最も信号強度の強いアンテナを決定し、前記パケット単位の受信の開始時点ごとに、前記アンテナ切替部に指示する制御部、
前記制御部の前記指示にもとづき、前記アンテナ切替部は前記パケット単位の受信開始時点ごとに、次のパケット単位を受信するアンテナを選択切替することにより、
パケット単位の受信途中での切替を行わないようにしたものである。
また複数の変復調方式を備えた送信部および受信部は、異なる変復調方式に対して同一構成および同一アルゴリズムによるアンテナ切替によるダイバーシチ方式をとれるため、小型かつ低廉に無線通信の安定化を図れるという効果を有する。
さらに制御部は、無線通信が安定となる周期で演算処理することで、複数のアンテナを切り替え、受信パケットごとに最適なアンテナを選択することができるため、無線通信の安定化を図れるという効果を有する。
図1は本発明の実施の形態1による無線通信装置の構成図である。
図1の無線通信装置は、道路近傍に設置された無線通信装置でもあり、この道路を走行する車両に搭載された無線通信装置としても使用できる。以下、路側か車両搭載側か特に区別せずに説明する。無線通信装置は第1アンテナ1、第2アンテナ2、第Nアンテナ21、アンテナ共用部3、アンテナ切替部4、送信部6、受信部5、制御部7、インターフェース部8を含む。この無線通信装置はアンテナを複数有するが、図1では説明の都合上アンテナは3個のみ記載している。受信部5は路側あるいは車両から送信される無線信号のパケットごとに受信電力を得られるものであって、この受信無線パケットごとに最適なアンテナを選択する制御部8を有している。
以下、アンテナは第1、第2、第Nなどの番号を付さないで呼ぶ。
アンテナ1は車両あるいは路側装置と無線信号の送信及び受信の両方に使用するもので、車両に搭載される場合は無指向性、路側設置の場合は通信エリアを構成するための放射指向性を有している場合もある。アンテナ2は車両あるいは路側装置からの無線信号の受信のみを行う。アンテナ21はアンテナ2と同様に相手装置からの無線信号の受信のみ行う。
アンテナ共用器3は送受信する無線信号を同時にやりとりする、すなわち全二重通信するためのものであり、送受信フィルタであるダイプレクサあるいは入出力の方向性をもつサーキュレータであってもよい。
アンテナ切替部4はアンテナ共用器3からの出力およびアンテナ2、アンテナ21からの入力を高速に切り替えることができる高周波スイッチである。高周波入力が2つであれば2入力1出力のスイッチでよく、入力が複数あれば多入力1出力のスイッチとなる。多入力1出力のスイッチを構成するために、複数の2入力1出力スイッチを組み合わせてもよい。
受信部5は複数の復調方式に対応し、たとえばASK、QPSKなどの2つの高周波入力に対して同時、あるいは時系列に復調することができる。
送信部6は複数の変調方式に対応し、たとえばASK、QPSKなどに対して同時、あるいは時系列に変調することができ、それぞれの高周波出力を得ることができる。
制御部7は変復調モデムを含み、復調に対しては受信部5の制御およびデータの再生を行い、変調に対しては送信部の制御およびデータ生成を行う。さらにアンテナ切替に対しては復調信号より受信電力を求め、アンテナ切替部4で用いる切替信号を生成する。
インターフェース部8は外部機器との接続を行うもので、外部接続する機器に応じた構成をもち、たとえばネットワーク機器であれば、その伝送プロトコルや無線通信に用いるデータをトンネリングするプロトコル、データの多重化、あるいは物理的な変換部を含み、外部機器と接続し、無線信号の送受信データおよび内部制御信号を伝送することができる。インターフェース部8はこの無線通信装置が外部機器と接続する必要のない場合には用いる必要がない。
図2は制御部7に内臓されているアンテナ切替に寄与する部分を説明する構成説明図である。受信電力抽出部71は受信部5の出力より現在用いている受信アンテナに対応した受信電力値を抽出する。その受信電力値は受信電力の尖頭値、もしくは平均値であってもよい。抽出された受信電力値は受信電力平均処理部72によって、サンプリング周期により平均処理される。受信電力比較処理部73は、切替信号生成部74によって生成された制御信号によってアンテナ切替部3を制御し、アンテナを切替ながら、一連の動作を繰り返し、受信電力が高いアンテナを選択する。
仮に、スロット受信中にアンテナを切り替えた場合、受信データビットの位相が不安定となり、受信ビットエラーが発生してデータ誤りが生じることが知られており、その受信スロットは受信エラーとなって、受信できないか、もしくは上位層で破棄される。したがって、本発明ではアンテナ切替を受信スロットのプリアンブル中に行い、受信スロットの検出とスロット同期信号となるユニークワードおよびデータ受信中はアンテナを切り替える動作を行わない。また本実施の形態では図1で示しているとおり、送信スロットに対してアンテナを切り替えることはない。
図5は図3と異なる受信ダイバーシチの制御フローである。図4と同様にアンテナ1の受信電力をレジスタCに記憶しながら加算し、アンテナ2の受信電力をレジスタDに記憶しながら加算する。この一連の動作をM回繰り返して行い、アンテナ1の平均値C/Mとアンテナ2の平均値D/Mを求め、C/Mの値が高い場合はアンテナ1を選択し、D/Mの値が高い場合はアンテナ2を選択して、制御フローを完了する。特にこれらの動作をユニークワードが始まる前までに完了する。
図6は、アンテナ共用器2を用いることなく、アンテナ1を送信専用アンテナとし、アンテナ2を受信専用アンテナとして、アンテナによって送受信のアイソレーションを確保したものである。さらに受信専用のアンテナ22を設け、アンテナ2とアンテナ22を用いて、アンテナ切替部4によりアンテナ切替方式による受信ダイバーシチとしている。受信専用のアンテナ21は複数あってもよく、アンテナ切替部4は受信アンテナの総数に応じた入力部となる。
図7は、図6と同様にアンテナ共用器2を用いることなく、アンテナ1を送信専用アンテナとし、アンテナ2を受信専用アンテナとして、アンテナによって送受信のアイソレーションを確保したものである。アンテナ切替部41は入出力を双方向に対応するものとして、送信時にはアンテナ1に切り替え、受信時はアンテナ2およびアンテナ22に切り替え、アンテナ切替部41によりアンテナ切替方式による受信ダイバーシチとしている。受信専用のアンテナ21は複数あってもよく、アンテナ切替部4は受信アンテナの総数に応じた入力部となる。
図8は、アンテナ共用器2を用いることなく、アンテナ1およびアンテナ2は送受信共用アンテナであり、アンテナ1、アンテナ2によって送受信のアイソレーションを確保したものである。復信方式が半二重通信時に用い、アンテナ切替部4と送受切替部9を備えている。送信時は、一義的にアンテナ1またはアンテナ2の一方に固定し、送受切替部9を送信側に切り替える。次に受信時は、送受切替部9を受信側に切り替え、アンテナ1およびアンテナ2を用いて、アンテナ切替部4によりアンテナ切替方式による受信ダイバーシチとして動作する。アンテナ21は複数あってもよい。また受信ダイバーシチの結果、アンテナ1あるいはアンテナ2の一方に切り替えられ固定される。すなわちアンテナ1あるいはアンテナ2のいずれかの電波伝搬路の安定性が高いことを示しており、次のシーケンスで送信する場合は、受信強度が高い方のアンテナを記憶しておき、そのアンテナから送信する。電波伝搬路のマルチパスフェージングが変動する状態が確率的に均等であるとすれば前述とは異なり、受信強度が低い方のアンテナから送信してもよく、あるいはランダムに送信アンテナを選択してもよい。
図9は、図1と同様にアンテナ共用器2を用いる構成であるが、受信アンテナ2および受信アンテナ21に対して、それぞれ受信部51および受信部52を備えている。図1では単一の受信部5により、アンテナ切替制御を行っていたが、各アンテナに対して受信部をそれぞれ備え、その受信部で得た受信電力をもとにアンテナ切替制御を行う。つまり受信部5および受信部51で得た受信信号は、受信切替部10に入力され、制御部7で送られる。制御部7では、各受信部の受信電力値を検定し、受信電力値が高い受信部を選択するように受信切替部10を制御する。この構成によって、例えばアンテナ2がアンテナ1より受信は長に比べて非常に遠方にあった場合においても、受信部51をアンテナ2近傍に設置することで、アンテナ間距離を長い受信ダイバーシチを構成することができる。さらに受信アンテナ21は複数あってもよい。
図10は、送受切替部、受信部、送信部が小型化され、ICあるいはモジュールに適した構成である。送受切替部、受信部、送信部を2系統以上複数設置する。アンテナ切替による受信ダイバーシチは、まず送受切替部9、91を受信側に切り替える。次にアンテナ1、2で得た受信信号を受信部9、91で復調し、受信切替部10を経て、制御部7に入力される。ここで受信切替部10は、制御部7に含まれ、制御部7で受信信号を選択するとしてもよい。制御部7では各受信部の受信信号強度を判定し、受信信号強度が高い受信部すなわちアンテナを選択する。送信時は、受信時に選択されたアンテナから送信するが、送信アンテナを一義的に固定してもよい。また受信信号強度が低い方を選択してもよく、さらに接続されたアンテナおよぶ受信部をランダムに選択してもよい。
4 アンテナ切替部、 5 受信部、 6 送信部、
7 制御部、 8 インターフェース、
21 第Nアンテナ、 22 受信専用アンテナ。
Claims (21)
- 道路を走行する車両と路側との間で、パケット単位で無線信号を送受するための無線通信装置であって、
複数の受信アンテナ、
前記複数の受信アンテナから1つのアンテナを選択するアンテナ切替部、
前記アンテナ切替部が選択したアンテナの受信信号を互いに比較して、最も信号強度の強いアンテナを決定し、前記パケット単位の受信の開始時点ごとに、前記アンテナ切替部に指示する制御部、
前記制御部の前記指示にもとづき、前記アンテナ切替部は前記パケット単位の受信開始時点ごとに、次のパケット単位を受信するアンテナを選択切替することにより、パケット単位の受信途中での切替を行わないことを特徴とする無線通信装置。 - 前記制御部は前記信号強度として前記アンテナの受信電力の尖頭値もしくは平均値を用いることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- アンテナ切替部は、無線伝送速度と同等以上の切替え速度を有することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 請求項1に記載の前記パケット単位の受信の開始時点は、スロット内のクロック同期信号の開始からスロット同期信号開始までの間とすることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記制御部で選択したアンテナの識別情報を出力するインターフェース部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記制御部で得られた受信信号強度情報を出力するインターフェース部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記受信スロットのクロック同期信号の受信期間中に前記複数のアンテナを切り替えて、各アンテナごとに複数回の受信を行い、この複数回の各受信信号強度の平均を演算し、もって各アンテナごとの前記受信信号強度とすることを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。
- 複数の変復調方式を備え、前記アンテナごとの複数回の受信の回数を、現時点で使用している変復調方式に基づいてあらかじめ定めた回数とすることを特徴とする請求項7に記載の無線通信装置。
- 請求項1に記載のパケット単位の送信装置、
前記受信信号強度が最も高いと判定したアンテナを記憶する記憶手段を備え、
次の送信スロットの送信時には、前記記憶したアンテナから送信することを特徴とした請求項1に記載の無線通信装置。 - 請求項1に記載のパケット単位の送信装置と、
前記受信信号強度が最も低いと判定したアンテナを記憶する記憶手段とを備え、
次の送信スロットの送信時には、前記記憶したアンテナから送信することを特徴とした請求項1に記載の無線通信装置。 - 請求項1に記載のパケット単位の送信装置を備え、
次の送信期間までに接続されたアンテナをランダムに選択して送信スロットを送信することを特徴とした請求項7に記載の無線通信装置。 - 前記受信信号強度の最も強いアンテナの受信信号強度が、あらかじめ定めた所定のレベル以下であるとき、あらかじめ定めた特定のアンテナを選択することを特徴とした請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記アンテナは1つの送信専用アンテナと複数の受信専用アンテナとで構成され、たことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記アンテナは複数の送信専用アンテナと複数の受信専用アンテナとで構成されたことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記アンテナは複数の送受信兼用アンテナで構成され、
送信時はあらかじめ定めた1つの前記送受信兼用アンテナを選択し、受信時は前記複数の送受信アンテナの中から選択することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。 - 送受切替え装置を備え、送信と受信とを異なる時間に実施することを特徴とする請求項15に記載の無線通信装置。
- 前記一つの送信専用アンテナに接続された一つの送信部、
前記複数の受信専用アンテナのそれぞれに一つずつ接続された同数の受信部とを備えたことを特徴とする請求項13に記載の無線通信装置。 - 前記複数の送信専用アンテナのそれぞれに一つずつ接続された同数の送信部、
前記複数の受信専用アンテナのそれぞれに一つずつ接続された同数の受信部とを備えたことを特徴とする請求項14に記載の無線通信装置。 - 送信は前記複数の送信部のそれぞれが接続された前記複数の送信専用アンテナのうち、あらかじめ選択した一つを用いるように構成したことを特徴とする請求項18に記載の無線通信装置。
- 前記無線通信装置は前記道路の路側に設置されていることを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の無線通信装置。
- 前記無線通信装置は前記道路を走行する車両に搭載されていることを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の無線通信装置。
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JP2005047246A JP2006237831A (ja) | 2005-02-23 | 2005-02-23 | 無線通信装置 |
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ID=37045030
Family Applications (1)
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JP2005047246A Pending JP2006237831A (ja) | 2005-02-23 | 2005-02-23 | 無線通信装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012134863A (ja) * | 2010-12-22 | 2012-07-12 | Kyocera Corp | 基地局、通信端末及び通信システム |
US9287952B1 (en) | 2014-10-16 | 2016-03-15 | Samsung Sds Co., Ltd. | Device and method of controlling wave-based antenna |
JP2017536010A (ja) * | 2014-10-02 | 2017-11-30 | ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド | 移動通信システムの基地局装置 |
-
2005
- 2005-02-23 JP JP2005047246A patent/JP2006237831A/ja active Pending
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