JP2006234912A - プラズマディスプレイ装置 - Google Patents

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Ichiro Sakata
一朗 坂田
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Abstract

【課題】表示階調数を増加させることが可能なプラズマディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】電子線の照射によって励起されて波長域200〜300nm内にピークを有するカソードルミネッセンス発光を行う酸化マグネシウム結晶体を含む酸化マグネシウム層が形成されている表示セルを備えたプラズマディスプレイパネルを駆動するにあたり、プラズマディスプレイパネルの行電極対各々の一方の行電極に走査パルスを印加すると共に映像信号に基づく画素データに応じた画素データパルスを列電極に印加することにより表示セル各々に選択的にアドレス放電を生起せしめて表示セル内に壁電荷を形成させる。そして、行電極対各々の行電極間にサスティンパルスを印加することにより壁電荷の形成されている表示セルのみをサスティン放電させた後、行電極対各々の行電極間に消去パルスを印加することにより壁電荷の形成されている表示セルのみを消去放電させてこの壁電荷を消去する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネルを搭載したプラズマディスプレイ装置に関する。
プラズマディスプレイ装置では、映像信号における単位表示期間(1フィールド又は1フレーム表示期間)を、夫々が書込期間及び維持期間を含む複数のサブフィールドに分割した、いわゆるサブフィールド法に基づいてプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称する)に対する階調駆動を実施する。この際、かかるサブフィールド法に基づいてPDPを駆動するにあたり、いわゆる選択書込アドレス法を採用したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる選択書込アドレス法では、上記書込期間において、入力映像信号に応じて選択的にPDPの各放電セル内に放電(選択書込放電)を生起させて所定量の壁電荷を形成させ、この壁電荷の形成されている放電セルのみを上記維持期間において繰り返し放電させる。
ところが、かかる選択書込アドレス法を採用した駆動では、各サブフィールドの維持期間の終了直後に、全ての放電セルに消去パルスを印加することにより壁電荷の残留する放電セルのみを放電させてその壁電荷を消去する消去期間を設ける必要がある。従って、この消去期間の分だけ各サブフィールドの周期が長くなるので、単位表示期間内において分割するサブフィールド数を増やして表示階調数の増加を図ることが困難であるという問題があった。
特開平08−212930号公報
本発明は、かかる問題を解決すべく為されたものであり、表示階調数を増加させることが可能なプラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明によるプラズマディスプレイ装置は、複数の行電極対と前記行電極対の各々に交叉しその交叉する方向に伸張する複数の列電極との各交叉部に放電空間を有する表示セルが形成されているプラズマディスプレイパネルを搭載したプラズマディスプレイ装置であって、前記表示セル各々内の前記放電空間に接する面において形成され且つ電子線の照射によって励起されて波長域200〜300nm内にピークを有するカソードルミネッセンス発光を行う酸化マグネシウム結晶体を含む酸化マグネシウム層と、前記行電極対の一方の行電極に走査パルスを印加すると共に映像信号に基づく画素データに応じた画素データパルスを前記列電極に印加することにより前記表示セル各々に選択的にアドレス放電を生起せしめて前記表示セル内に壁電荷を形成させるアドレス手段と、前記行電極対各々の行電極間にサスティンパルスを印加することにより前記壁電荷の形成されている前記表示セルのみをサスティン放電させるサスティン手段と、前記行電極対各々の行電極間に消去パルスを印加することにより前記壁電荷の形成されている前記表示セルのみを消去放電させて前記壁電荷を消去する消去手段と、を有する。
電子線の照射によって励起されて波長域200〜300nm内にピークを有するカソードルミネッセンス発光を行う酸化マグネシウム結晶体を含む酸化マグネシウム層が形成されている表示セルを備えたプラズマディスプレイパネルを駆動するにあたり、プラズマディスプレイパネルの行電極対各々の一方の行電極に走査パルスを印加すると共に映像信号に基づく画素データに応じた画素データパルスを列電極に印加することにより表示セル各々に選択的にアドレス放電を生起せしめて表示セル内に壁電荷を形成させる。そして、行電極対各々の行電極間にサスティンパルスを印加することにより壁電荷の形成されている表示セルのみをサスティン放電させた後、行電極対各々の行電極間に消去パルスを印加することにより壁電荷の形成されている表示セルのみを消去放電させてこの壁電荷を消去する。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明によるプラズマディスプレイ装置の概略構成を示す図である。
図1に示す如く、かかるプラズマディスプレイ装置は、プラズマディスプレイパネルとしてのPDP50、行電極X駆動回路51、行電極Y駆動回路53、列電極駆動回路55、及び駆動制御回路56から構成される。
PDP50には、2次元表示画面の縦方向(垂直方向)に夫々伸張して配列された列電極D1〜Dm、横方向(水平方向)に夫々伸張して配列された行電極X1〜Xn及び行電極Y1〜Ynが形成されている。この際、互いに隣接するもの同士で対を為す行電極対(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)、・・・、(Xn,Yn)の各々が、PDP50における第1表示ライン〜第n表示ラインを担う。各表示ラインと列電極D1〜Dm各々との各交叉部(図1中の一点鎖線にて囲まれた領域)には、画素を担う表示セルPCが形成されている。すなわち、PDP50には、第1表示ラインに属する表示セルPC1,1〜PC1,m、第2表示ラインに属する表示セルPC2、1〜PC2、m、・・・・、第n表示ラインに属する表示セルPCn、1〜PCnmの各々がマトリクス状に配列されているのである。
図2は、表示面側から眺めたPDP50の内部構造を模式的に示す正面図である。
図2においては、PDP50の列電極D1〜D3各々と、第1表示ライン(Y1,X1)及び第2表示ライン(Y2,X2)との各交叉部を抜粋して示すものである。 図3は、図2のV3−V3線におけるPDP50の断面を示す図であり、図4は、図2のW2−W2線におけるPDP50の断面を示す図である。
図2に示すように、各行電極Xは、2次元表示画面の水平方向に伸張するバス電極Xbと、かかるバス電極Xb上の各表示セルPCに対応した位置に各々接触して設けられたT字形状の透明電極Xaと、から構成される。各行電極Yは、2次元表示画面の水平方向に伸張するバス電極Ybと、かかるバス電極Yb上の各表示セルPCに対応した位置に各々接触して設けられたT字形状の透明電極Yaと、から構成される。透明電極Xa及びYaは例えばITO等の透明導電膜からなり、バス電極Xb及びYbは例えば金属膜からなる。透明電極Xa及バス電極Xbからなる行電極X、並びに透明電極Ya及バス電極Ybからなる行電極Yは、図3に示す如く、その前面側がPDP50の表示面となる前面透明基板10の背面側に形成されている。この際、各行電極対(X、Y)における透明電極Xa及びYaは、互いに対となる相手の行電極側に伸張しており、その幅広部の頂辺同士が所定幅の放電ギャップg1を介して互いに対向している。又、前面透明基板10の背面側には、1対の行電極対(X1、Y1)とこの行電極対に隣接する行電極対(X2、Y2)との間に、2次元表示画面の水平方向に伸張する黒色または暗色の光吸収層(遮光層)11が形成されている。さらに、前面透明基板10の背面側には、行電極対(X,Y)を被覆するように誘電体層12が形成されている。この誘電体層12の背面側(行電極対が接触する面とは反対側の面)には、図3に示す如く、光吸収層11とこの光吸収層11に隣接するバス電極Xb及びYbとが形成されている領域に対応した部分に、嵩上げ誘電体層12Aが形成されている。この誘電体層12及び嵩上げ誘電体層12Aの表面上には、後述するような電子線の照射によって励起されて波長域200〜300nm内にピークを有するカソードルミネッセンス発光を行う酸化マグネシウム結晶体を含む酸化マグネシウム層13が形成されている。
一方、前面透明基板10と平行に配置された背面基板14上には、列電極Dの各々が、各行電極対(X,Y)における透明電極Xa及びYaに対向する位置において行電極対(X,Y)と直交する方向に伸張して形成されている。背面基板14上には、更に列電極Dを被覆する白色の列電極保護層15が形成されている。この列電極保護層15上には隔壁16が形成されている。隔壁16は、各行電極対(X,Y)のバス電極Xb及びYbに対応した位置において各々2次元表示画面の横方向に伸張している横壁16Aと、互いに隣接する列電極D間の各中間位置において2次元表示画面の縦方向に伸張している縦壁16Bとによって梯子形状に形成されている。尚、PDP50の各表示ライン毎に、図2に示す如き梯子形状の隔壁16が各々形成されており、互いに隣接する隔壁16の間には、図2に示す如き隙間SLが存在する。又、梯子状の隔壁16によって、各々独立した放電空間S、透明電極Xa及びYaを含む表示セルPCが区画されている。放電空間S内には、キセノンガスを含む放電ガスが封入されている。各表示セルPC内における横壁16Aの側面、縦壁16Bの側面、及び列電極保護層15の表面には、図3に示す如くこれらの面を全て覆うように蛍光体層17が形成されている。この蛍光体層17は、実際には、赤色発光を為す蛍光体、緑色発光を為す蛍光体、及び青色発光を為す蛍光体の3種類からなる。各表示セルPCの放電空間Sと隙間SLとの間は、図3に示す如く酸化マグネシウム層13が横壁16Aに当接されることによって互いに閉じられている。一方、図4に示す如く、縦壁16Bは酸化マグネシウム層13に当接されていないので、その間に隙間r1が存在する。すなわち、2次元表示画面の横方向において互いに隣接する表示セルPC各々の放電空間Sは、この隙間r1を介して互いに連通しているのである。
ここで、上記酸化マグネシウム層13を形成する酸化マグネシウム結晶体は、マグネシウムを加熱して発生するマグネシウム蒸気を気相酸化して得られる単結晶体、例えば電子線の照射により励起されて波長域200〜300nm内(特に、230〜250nm内の235nm付近)にピークを有するCL発光を行う気相法酸化マグネシウム結晶体を含んでいる。この気相法酸化マグネシウム結晶体には、図5AのSEM写真像に示す如き立方体の結晶体が互いに嵌り込んだ多重結晶構造、あるいは図5BのSEM写真像に示す如き立方体の単結晶構造を有する、2000オングストローム以上の粒径のマグネシウム単結晶体が含まれている。このようなマグネシウム単結晶体は、他の方法によって生成された酸化マグネシウムと比較すると高純度であると共に微粒子であり、粒子の凝集が少ない等の特徴を備えており、後述するように放電遅れ等の放電特性の改善に寄与する。尚、本実施例においては、BET法によって測定した平均粒径が500オングストローム以上、好ましくは2000オングストローム以上の気相酸化マグネシウム単結晶体を用いている。そして、このような酸化マグネシウム単結晶体を、スプレー法や静電塗布法等により、図6に示す如く誘電体層12の表面に付着させることにより酸化マグネシウム層13を形成させるのである。尚、誘電体層12及び嵩上げ誘電体層12Aの表面に蒸着又はスパッタ法により薄膜酸化マグネシウム層を形成し、その上に気相法酸化マグネシウム単結晶体を付着させて酸化マグネシウム層13を形成するようにしても良い。
駆動制御回路56は、上記構造を有するPDP50を図7に示す如きサブフィールド法(サブフレーム法)を採用した発光駆動シーケンスに従って駆動させるべき各種制御信号を行電極X駆動回路51、行電極Y駆動回路53、及び列電極駆動回路55の各々に供給する。尚、図7に示す発光駆動シーケンスでは、1フィールド(1フレーム)表示期間内のN個のサブフィールドSF1〜SF(N)各々において、アドレス行程W、サスティン行程I及び消去行程Eを順次実行する。ただし、先頭のサブフィールドSF1に限り、アドレス行程Wに先立ち、リセット行程Rを実行する。
行電極X駆動回路51は、リセットパルス発生回路、及びサスティンパルス発生回路からなる。行電極X駆動回路51のリセットパルス発生回路は、リセット行程RにおいてPDP50の行電極Xに印加すべきリセットパルス(後述する)を発生する。行電極X駆動回路51のサスティンパルス発生回路は、サスティン行程Iにおいて行電極Xに印加すべきサスティンパルス(後述する)を発生する。 行電極Y駆動回路53は、リセットパルス発生回路、スキャンパルス発生回路、サスティンパルス発生回路及び消去パルス発生回路からなる。行電極Y駆動回路53のリセットパルス発生回路は、リセット行程RにおいてPDP50の行電極Yに印加すべきリセットパルス(後述する)を発生する。行電極Y駆動回路53のスキャンパルス発生回路は、アドレス行程WにおいてPDP50の行電極Yに印加すべき走査パルス(後述する)を発生する。行電極Y駆動回路53のサスティンパルス発生回路は、サスティン行程Iにおいて行電極Yに印加すべきサスティンパルス(後述する)を発生する。更に、行電極Y駆動回路53の消去パルス発生回路は、消去行程Eにおいて行電極Yに印加すべき消去パルス(後述する)を発生する。
列電極駆動回路55は、アドレス行程WにおいてPDP50の列電極Dに印加すべき画素データパルスを発生する。
図8は、サブフィールドSF1〜SF(N)の内からSF1を抜粋して、PDP50の列電極D、行電極X及びYに印加される各種駆動パルスの印加タイミングを示す図である。
先ず、リセット行程Rでは、行電極Y駆動回路53が、図8に示す如く、行電極Y上の電圧が時間経過に伴い緩やかに上昇して正極性のピーク電圧値Vryに到る前縁部と、その後、緩やかに電圧値が下降して負極性の電圧値Vselに到る後縁部とを有するリセットパルスRPYを行電極Y1〜Ynに一斉に印加する。尚、上記電圧値Vselは、後述する負極性の走査パルス(後述する)が印加された際の行電極Y上の電圧値と、電圧印加が一切為されていない場合における行電極Y上の電圧値との間の電圧である。又、上記ピーク電圧値Vryは、後述するサスティンパルスが印加された際の行電極Y上の電圧値よりも大なる電圧値である。行電極X駆動回路51は、このリセットパルスRPYにおける電圧値の上昇区間に亘り、図8に示す如き負極性の電圧Vrxを有するリセットパルスRPXを行電極X1〜Xnに印加する。
ここで、リセットパルスRPYと共にリセットパルスRPXが印加されている間、全表示セルPC1,1〜PCn,m各々内の行電極X及びY間において微弱な書込リセット放電が生起される。かかる書込リセット放電の終息後、各表示セルPCの放電空間S内における酸化マグネシウム層13の表面には所定量の壁電荷が形成される。つまり、酸化マグネシウム層13の表面上における行電極Xの近傍には正極性の電荷が形成され、行電極Yの近傍には負極性の電荷が形成される、いわゆる壁電荷の形成された状態となる。その後、リセットパルスRPYの電圧がピーク電圧値Vryから緩やかに低下して行くと、その間、全ての表示セルPC1,1〜PCn,m各々内の行電極X及びY間において微弱な消去リセット放電が生起される。かかる消去リセット放電により、全表示セルPC1,1〜PCn,m各々内に形成されていた壁電荷が消滅する。すなわち、リセット行程Rにより、全ての表示セルPC1,1〜PCn,mの各々は、壁電荷の量が所定量に充たない、いわゆる消灯モードの状態に初期化されるのである。
次に、アドレス行程Wでは、列電極駆動回路55が、入力映像信号に基づきそのサブフィールドで各表示セルPCを発光させるか否かを設定する為の画素データパルスを生成する。例えば、列電極駆動回路55は、表示セルPCを発光させる場合には高電圧、発光させない場合には低電圧の画素データパルスを各表示セルPC毎に生成する。そして、列電極駆動回路55は、かかる画素データパルスを1表示ライン分(m個)ずつ、画素データパルス群DP1、DP2、・・・、DPnとして順次、列電極D1〜Dmに印加して行く。この間、行電極Y駆動回路53は、上記画素データパルス群DP1〜DPn各々のタイミングに同期させて負極性の走査パルスSPを行電極Y1〜Ynに順次印加して行く。この際、走査パルスSPが印加され且つ高電圧の画素データパルスが印加された表示セルPCのみに選択的にアドレス放電が生起され、その表示セルPCの放電空間S内における酸化マグネシウム層13及び蛍光体層17各々の表面に所定量の壁電荷が形成される。一方、走査パルスSPが印加されたものの低電圧の画素データパルスが印加された表示セルPC内では上記の如きアドレス放電は生起されないので、その直前までの壁電荷の形成状態が維持される。すなわち、アドレス行程Wの実行により、各表示セルPCは、入力映像信号に基づき、所定量の壁電荷が存在する点灯モードの状態、又は所定量の壁電荷が存在しない消灯モードの状態のいずれか一方に設定されるのである。
次に、サスティン行程Iでは、行電極X駆動回路51及び行電極Y駆動回路53の各々が、交互に繰り返し正極性のサスティンパルスIPX及びIPYを行電極X1〜Xn及びY1〜Ynに印加する。サスティンパルスIPX及びIPYを印加する回数は、各サブフィールドにおける輝度の重み付けに依存する。この際、これらサスティンパルスIPX及びIPYが印加される度に、所定量の壁電荷が形成されている上記点灯モードの状態に設定されている表示セルPCのみがサスティン放電し、この放電に伴い蛍光体層17が発光してパネル面に画像が形成される。
次に、消去行程Eでは、行電極Y駆動回路53が、正極性の消去パルスEPを全ての行電極Y1〜Ynに一斉に印加する。かかる消去パルスEPの印加により壁電荷が残留する表示セルPC内において消去放電が生起され、その壁電荷が消去される。
ここで、前述した如く、各表示セルPC内に形成されている酸化マグネシウム層13に含まれている気相酸化マグネシウム単結晶体は、電子線の照射により励起されて図9に示す如き波長域200〜300nm内(特に、230〜250nm内の235nm付近)にピークを有するCL発光を行う。この際、図10に示す如く、気相法酸化マグネシウム結晶体の粒径が大なるほどCL発光のピーク強度が大となる。すなわち、気相酸化マグネシウム結晶体を生成する際に、通常よりも高い温度でマグネシウムを加熱すると、平均粒径500オングストロームの気相酸化マグネシウム単結晶体と共に、図5A或いは図5Bの如き粒径2000オングストローム以上の比較的大なる単結晶体が形成される。この際、マグネシウムを加熱する際の温度が通常よりも高温であるので、マグネシウムと酸素が反応する火炎の長さも長くなる。従って、かかる火炎と周囲との温度差が大になり、それ故に、粒径が大なる気相酸化マグネシウム単結晶体のグループほど、200〜300nm(特に235nm付近)に対応したエネルギー準位の高い単結晶体が多く含まれることになると推測される。
図11は、表示セルPC内に酸化マグネシウム層を設けなかった場合の放電確率、従来の蒸着法によって酸化マグネシウム層を構築した場合の放電確率、電子線の照射により200〜300nm(特に230〜250nm内の235nm付近)にピークを有するCL発光を生起する気相酸化マグネシウム単結晶体を含む酸化マグネシウム層を設けた場合各々での放電確率を示す図である。尚、図11中において横軸は、放電の休止時間、つまり放電が生起されてから次の放電が生起されるまでの時間間隔を表すものである。
このように、各放電セルPCの放電空間Sに、図5A又は図5Bに示す如き電子線の照射により200〜300nm(特に230〜250nm内の235nm付近)にピークを有するCL発光を行う気相酸化マグネシウム単結晶体を含む酸化マグネシウム層13を形成すると、従来の蒸着法によって酸化マグネシウム層を形成させた場合に比して放電確率が高まるのである。尚、図12に示す如く、上記気相酸化マグネシウム単結晶体としては、電子線を照射した際の特に235nmにピークを有するCL発光の強度が大なるものほど、放電空間S内において生起される放電遅れを短縮させることができる。
従って、表示画像には関与しないリセット放電に伴う発光を抑えてコントラスト向上を図るべく、行電極Yに印加するリセットパルスRPYの電圧推移を図8に示す如く緩やかにしてリセット放電を微弱化させても、この微弱なリセット放電を短時間に安定して生起させることが可能となる。特に、各表示セルPCは、T字形状の透明電極Xa及びYa間の放電ギャップ近傍で局所的に放電を生起させる構造を採用しているので、行電極全体で放電してしまうような強い突発的なリセット放電が抑制されると共に、列電極及び行電極間での強い誤放電も阻止される。又、放電確率が高くなる(放電遅れが少なくなる)ことにより、上記リセット行程Rでの書込リセット放電及び消去リセット放電によるプライミング効果が長く持続することになる。これにより、アドレス行程Wにおいて生起されるアドレス放電、サスティン行程Iにおいて生起されるサスティン放電、並びに消去行程Eにおいて生起される消去放電の如き各種放電が高速化する。
よって、アドレス放電を生起させるべく列電極D及び行電極Yに夫々印加される図8に示す如き画素データパルスDP及び走査パルスSP各々のパルス幅Waを短くすることができるようになり、その分だけ、このアドレス行程Wに費やす処理時間を短縮させることが可能となる。又、サスティン放電を生起させるべく行電極Yに印加される図8に示す如きサスティンパルスIPYのパルス幅Wbを短くすることができるようになり、その分だけ、このサスティン行程Iに費やす処理時間を短縮させることが可能となる。
更に、放電が高速化することにより、消去放電を生起させるべく行電極Yに印加される図8に示す如き消去パルスEPのパルス幅Wcを短くすることが可能となり、その分だけ、この消去行程Eに費やす処理時間を短縮させることができる。 従って、これらアドレス行程W、サスティン行程I及び消去行程E各々に費やされる処理時間を短縮した分だけ、単位表示期間(1フィールド又は1フレーム表示期間)内に設けるべきサブフィールドの数を増加させることが可能となり、階調数の増加を図ることができるようになる。
又、上記実施例におけるPDP50としては、行電極対(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)、・・・、(Xn,Yn)の如き互いに対を為す行電極Xと行電極Yとの間に表示セルPCが形成される構造を採用しているが、互いに隣接する全ての行電極間に表示セルPCが形成された構造を採用しても良い。要するに、行電極X1及びY1の間、行電極Y1及びX2間、行電極X2及びY2の間、・・・、行電極Yn-1及びXnの間、行電極Xn及びYnの間、に夫々表示セルPCが形成された構造を採用しても良いのである。
又、上記実施例におけるPDP50としては、前面透明基板10に行電極X及びY、背面基板14に列電極D及び蛍光体層17を夫々形成される構造を採用しているが、前面透明基板10に列電極Dと共に行電極X及びYを形成し、背面基板14に蛍光体層17を形成させた構造を採用しても良い。
本発明によるプラズマディスプレイ装置の概略構成を示す図である。 図1のプラズマディスプレイ装置に搭載されているPDP5を表示面側から眺めた場合の内部構造を模式的に示す正面図である。 図2に示されるV3−V3線上での断面を示す図である。 図2に示されるW2−W2線上での断面を示す図である。 酸化マグネシウム単結晶体の一例を示す図である。 酸化マグネシウム単結晶体の一例を示す図である。 酸化マグネシウム単結晶体を誘電体層及び嵩上げ誘電体層の表面に付着させて酸化マグネシウム層を形成させた場合の形態を示す図である。 図1に示されるプラズマディスプレイ装置において採用される発光駆動シーケンスの一例を示す図である。 図7に示す発光駆動シーケンスに従ってPDPに印加される各種駆動パルスとその印加タイミングを示す図である。 酸化マグネシウム単結晶体の粒径とCL発光の波長との関係を示すグラフである。 酸化マグネシウム単結晶体の粒径と235nmのCL発光の強度との関係を示すグラフである。 表示セル内に酸化マグネシウム層を設けなかった場合の放電確率、従来の蒸着法によって酸化マグネシウム層を構築した場合の放電確率、気相酸化マグネシウム単結晶体を含む酸化マグネシウム層を設けた場合各々での放電確率を示す図である。 235nmピークのCL発光強度と放電遅れ時間との対応関係を示す図である。
符号の説明
13 酸化マグネシウム層
50 PDP
51 行電極X駆動回路
53 行電極Y駆動回路
55 列電極駆動回路
56 駆動制御回路

Claims (7)

  1. 複数の行電極対と前記行電極対の各々に交叉しその交叉する方向に伸張する複数の列電極との各交叉部に放電空間を有する表示セルが形成されているプラズマディスプレイパネルを搭載したプラズマディスプレイ装置であって、
    前記表示セル各々内の前記放電空間に接する面において形成され且つ電子線の照射によって励起されて波長域200〜300nm内にピークを有するカソードルミネッセンス発光を行う酸化マグネシウム結晶体を含む酸化マグネシウム層と、
    前記行電極対の一方の行電極に走査パルスを印加すると共に映像信号に基づく画素データに応じた画素データパルスを前記列電極に印加することにより前記表示セル各々に選択的にアドレス放電を生起せしめて前記表示セル内に壁電荷を形成させるアドレス手段と、
    前記行電極対各々の行電極間にサスティンパルスを印加することにより前記壁電荷の形成されている前記表示セルのみをサスティン放電させるサスティン手段と、
    前記行電極対各々の行電極間に消去パルスを印加することにより前記壁電荷の形成されている前記表示セルのみを消去放電させて前記壁電荷を消去する消去手段と、を有することを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  2. 前記行電極対を構成する行電極各々は、行方向に延びる本体部と、放電ギャップを介して互いに対向するように本体部から列方向に突出する突出部を有することを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイ装置。
  3. 前記行電極の突出部は、放電ギャップ近傍の幅広部と、この幅広部と本体部を連結する幅狭部とを有することを特徴とする請求項2記載のプラズマディスプレイ装置。
  4. 2000オングストローム以上の粒径を有する酸化マグネシウム結晶体を含むことを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイ装置。
  5. 前記酸化マグネシウム結晶体が、マグネシウムを加熱した際に発生するマグネシウム蒸気が気相酸化されることによって生成される酸化マグネシウム単結晶体を含んでいることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイ装置。
  6. 前記酸化マグネシウム結晶体が波長域230〜250nm内にピークを有するカソードルミネッセンス発光を行うことを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイ装置。
  7. 前記酸化マグネシウム層が、前記行電極対を被覆する誘電体層上に形成されていることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイ装置。
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