JP2006233896A - バタフライバルブ及びスロットルバルブ装置 - Google Patents

バタフライバルブ及びスロットルバルブ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 バタフライバルブの軽量化及び低コスト化を可能とする。
【解決手段】 バタフライバルブ10は、シャフト部材12とバルブ板状体14とを備える。シャフト部材12を、金属製の中空円筒状のパイプ材により形成する。シャフト部材12の一部に、断面ほぼ長円形状に偏平化した偏平部16を形成する。バルブ板状体14を、シャフト部材12の偏平部16の周りにインサート成形された樹脂により形成し、偏平部16の長径方向に沿って延出する。シャフト部材12の偏平部16を包囲する樹脂部14cを含むバルブ板状体14の最大肉厚14Tmaxを、パイプ材12のパイプ外径以下に設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、バタフライバルブ及びスロットルバルブ装置に関する。
内燃機関すなわちエンジンの吸入空気量を調整するスロットルバルブ装置(あるいは、スロットルボデー、スロットル装置、吸気装置等とも呼ばれている。)に用いられるバタフライバルブには、特許文献1〜3等に記載されたものがある。
特許文献1、2に記載されたバタフライバルブでは、金属製の中実状の丸棒材により形成されたシャフト部材の周りに、インサート成形された樹脂によりバルブ板状体が形成されている。
また、特許文献3に記載されたバタフライバルブでは、シャフト部材とバルブ板状体とを個別に形成している。シャフト部材は、金属製の中空円筒状のパイプ材にそのパイプ外径を小さくする径小部を形成し、そのパイプ材内に一端面から注入した樹脂を径小部の周りに流出させることにより、パイプ材と同一のパイプ外径をなすバルブ固定部を形成している。また、バルブ板状体は、樹脂製で円板状に形成されており、シャフト部材のバルブ固定部に対して熱溶着により取り付けられている。
特開2001−212846号公報 特開2004−92617号公報 特開2002−349293号公報
前記特許文献1、2に記載されたバタフライバルブでは、シャフト部材が金属製の中実状の丸棒材により形成されているため、重量が重くなるという問題があった。このため、慣性質量が大きくなり、開度応答性及び分解能が低下するという問題があった。なお、本明細書でいう「開度応答性」とは、制御したい開度までの応答時間によるものであり、その時間が長くかかることにより低下し、その時間が短くなることにより向上する。また、本明細書でいう「分解能」とは、制御したい開度への微量な開度調整にかかる精度によるもので、その精度が低くなることにより低下し、その精度が高くなることにより向上する。
また、前記特許文献3に記載されたバタフライバルブでは、金属製のパイプ材を使用しているため軽量化が可能であるが、バルブ固定部に板状バルブを一々熱溶着する必要があるため、コストアップを余儀なくされるという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、軽量化及び低コスト化を可能とすることのできるバタフライバルブ及びスロットルバルブ装置を提供することにある。
前記課題は、特許請求の範囲の欄に記載された構成を要旨とするバタフライバルブ及びスロットルバルブ装置により解決することができる。
すなわち、請求項1に記載されたバタフライバルブによると、シャフト部材を金属製の中空円筒状のパイプ材により形成している。これにより、中実状のシャフト部材に比べて、軽量化することができる。また、バルブ板状体を、シャフト部材の異形断面部の周りにインサート成形された樹脂により形成している。これにより、シャフト部材内が中空となるため、シャフト部材内に樹脂等を充填した場合に比べて、バタフライバルブを軽量化することができる。このように、バタフライバルブの軽量化により、慣性質量が小さくなるため、開度応答性及び分解能を向上することができる。
また、シャフト部材の異形断面部の周りにインサート成形された樹脂によりバルブ板状体を形成したので、バルブ板状体をシャフト部材に熱溶着等により取り付ける必要がないため、低コスト化することができる。
また、シャフト部材の異形断面部の周りをバルブ板状体の樹脂が包囲することにより、特別な回り止め手段を要することなく、シャフト部材にバルブ板状体を強固に回り止めすることができる。
また、請求項2に記載されたバタフライバルブによると、シャフト部材の一部を断面ほぼ長円形状に偏平化した偏平部で異形断面部を形成し、その偏平部の長径方向に沿ってバルブ板状体を延出している。これにより、バルブ板状体を、シャフト部材の偏平部によって強固に支持することができる。
また、請求項3に記載されたバタフライバルブによると、シャフト部材の偏平部を包囲する樹脂部を含むバルブ板状体の最大肉厚を、パイプ材のパイプ外径以下に設定している。これにより、バタフライバルブの全開時(バルブ全開時という。)における通路断面積いわゆるボア面積を増大し、空気流量性能を向上することができる。
また、請求項4に記載されたバタフライバルブによると、シャフト部材を金属製の中空円筒状のパイプ材により形成している。これにより、中実状のシャフト部材に比べて、軽量化することができる。このように、バタフライバルブの軽量化により、慣性質量が小さくなるため、開度応答性及び分解能を向上することができる。
また、シャフト部材内に注入されかつ樹脂流出口から径方向外方へ流出された樹脂によりバルブ板状体を形成している。これにより、バルブ板状体をシャフト部材に熱溶着等により取り付ける必要がないため、低コスト化することができる。
また、バルブ板状体とシャフト部材内の樹脂部とがシャフト部材の樹脂流出口を通じて連続している。これにより、特別な回り止め手段を要することなく、シャフト部材にバルブ板状体を強固に回り止めすることができる。
また、請求項5に記載されたバタフライバルブによると、シャフト部材の樹脂流出口を閉塞する樹脂部を含むバルブ板状体の最大肉厚を、パイプ材のパイプ外径以下に設定している。これにより、バルブ全開時における通路断面積いわゆるボア面積を増大し、空気流量性能を向上することができる。
また、請求項6に記載されたバタフライバルブによると、シャフト部材の周方向に関してバルブ板状体から露出する壁部に、径方向に貫通しかつシャフト部材内に樹脂を注入する樹脂注入口を形成している。これにより、樹脂流出口の近くの樹脂注入口から樹脂をシャフト部材内に注入することができる。このため、樹脂注入口を通じてシャフト部材内に注入された樹脂が、速やかに樹脂流出口から流出されるので、バルブ板状体を精度良く成形することができる。
また、請求項7に記載されたスロットルバルブ装置によると、エンジンの吸気通路を開閉することにより吸入空気量を調整するスロットルバルブとして、請求項1〜6のいずれか1つに記載のバタフライバルブを備えたことにより、軽量化及び低コスト化を実現することができる。
本発明のバタフライバルブ及びスロットルバルブ装置によれば、軽量化及び低コスト化を実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例を参照して説明する。
[実施例1]
本発明の実施例1を図面にしたがって説明する。本実施例では、スロットルバルブ装置にスロットルバルブとして使用されるバタフライバルブについて例示する。
図1〜図3に示すように、バタフライバルブ10は、シャフト部材12とバルブ板状体14とを備えている。シャフト部材12は、金属製の中空円筒状のパイプ材12(シャフト部材と同一符号を付す。)により形成されている。シャフト部材(パイプ材ともいう。)12の中央部には、プレス加工等によって断面ほぼ長円形状に偏平化した偏平部16が形成されている。偏平部16は、長径方向(図1において上下方向、図3において左右方向)に関してはパイプ材12の両端部12aのパイプ外径12dに比べて大径化され、かつ、短径方向(図2において上下方向、図3において上下方向)に関してはパイプ材12の両端部12aのパイプ外径12dに比べて小径化されている。パイプ材12の両端部12aと偏平部16との間には、形状が次第に変化する形状変化部17が形成されている。なお、偏平部16は、本明細書でいう「異形断面部」に相当する。
前記バルブ板状体14は、前記シャフト部材12の偏平部16の周りにインサート成形された樹脂14(バルブ板状体と同一符号を付す。)により形成されている。バルブ板状体14は、偏平部16の長径方向(図3において左右方向)に沿って両側方へ左右対称状をなすようにかつ全体として1枚のほぼ円形板状をなすように形成されている(図1及び図3参照。)。また、シャフト部材12の偏平部16は、バルブ板状体14の樹脂部(符号、14cを付す。)によって包囲されている(図4及び図5参照。)。また、図4に示すように、バルブ板状体14は、断面において、パイプ材12の中心線12Lに交差しかつ長径方向(図4において左右方向)に延びる直線L1を中心として上下対称状に形成されている。また、バルブ板状体14は、パイプ材12の中心線12L上において前記直線L1に直交しかつ短手方向(図4において上下方向)に延びる直線L2上における肉厚14Tを最大肉厚14Tmaxとして、両自由端14aに向かって次第に肉厚14Tを小さくするほぼ菱形状に形成されている。また、バルブ板状体14の最大肉厚14Tmaxは、シャフト部材12の偏平部16を包囲する樹脂部14cを含む肉厚であって、パイプ材12のパイプ外径12d(図1参照。)と同一もしくは所定量小さい寸法に設定されている。また、本実施例では、バルブ板状体14の外周端面14bは、パイプ材12の中心線12Lに直交する断面において前記直線L2に平行をなしている。
図3に示すように、前記バタフライバルブ10は、前記中心線12Lを中心とする回動によってエンジンの吸気通路24を開閉することにより、エンジンへの吸入空気量を調整するスロットルバルブ10(バタフライバルブと同一符号を付す。)としてスロットルバルブ装置20に備えられる。すなわち、図2に示すように、シャフト部材12の両端部12aは、スロットルバルブ装置20の中空円筒状の吸気通路24を形成するボア壁部23に対して、軸受(図示しない。)等を介して回動可能に支持される。また、バルブ板状体14は、シャフト部材12とともに軸回りに回動することにより、吸気通路24を開閉し、その吸気通路24を流れる吸入空気量を調整する。なお、シャフト部材12は、機械式、電子制御式等の適宜の駆動方式によって回動させることができる。また、図示しないが、吸気通路24の上流側入口部にはエアクリーナが接続され、また、吸気通路24の下流側出口部にはインテークマニホルドが連通される。
次に、前記バタフライバルブ10の製造方法を説明する。
(1)金属製の中空円筒状のパイプ材12を、プレス機により、所定の長さに切断するとともに、シャフト部材12の中央部をプレス加工等により押し潰すことにより偏平部16を形成する。
(2)次に、図6に示すように、上型31と下型32とからなる樹脂成形型30内に形成されるキャビティ34内に、偏平部16が形成されたシャフト部材12をセットする。なお、キャビティ34には、シャフト部材12をセットすることにより、シャフト部材12の偏平部16の周りにバルブ板状体14を成形するためのバルブ板状体成形空間35が形成される。
(3)次に、型閉じした樹脂成形型30の上型31のゲート37を通じて、加熱されて溶融状態の熱可塑性樹脂いわゆる溶融樹脂14を、バルブ板状体成形空間35内に注入する。このようにして、バルブ板状体成形空間35内に溶融樹脂14が充填されることにより、シャフト部材12の偏平部16の周りにバルブ板状体14がインサート成形される。
(4)次に、溶融樹脂14の冷却後において、樹脂成形型30を型開きすることにより、バタフライバルブ10を取り出せばよい。また、バタフライバルブ10は、前に述べたように、スロットルバルブ装置20に組込まれることにより、スロットルバルブとして機能する(図2及び図3参照。)。
上記したバタフライバルブ10によると、シャフト部材12を金属製の中空円筒状のパイプ材により形成している。これにより、中実状のシャフト部材に比べて、軽量化することができる。また、バルブ板状体14を、シャフト部材12の偏平部16の周りにインサート成形された樹脂により形成している。これにより、シャフト部材12内に樹脂が充填されないのでシャフト部材12内が中空となる。このため、シャフト部材12内に樹脂等を充填した場合に比べて、バタフライバルブ10を軽量化することができる。このように、バタフライバルブ10の軽量化により、慣性質量が小さくなるため、開度応答性及び分解能を向上することができる。
また、シャフト部材12の偏平部16の周りにインサート成形された樹脂によりバルブ板状体14を形成している。これにより、バルブ板状体14をシャフト部材12に熱溶着等により取り付ける必要がないため、バタフライバルブ10を低コスト化することができる。
また、シャフト部材12の偏平部16の周りをバルブ板状体14の樹脂部14cが包囲することにより、特別な回り止め手段を要することなく、シャフト部材12にバルブ板状体14を強固に回り止めすることができる(図4参照。)。
また、シャフト部材12の一部を断面ほぼ長円形状に偏平化した偏平部16で異形断面部を形成し、その偏平部16の長径方向(図4において左右方向)に沿ってバルブ板状体14を延出している。これにより、バルブ板状体14を、シャフト部材12の偏平部16によって強固に支持することができる。
また、シャフト部材12の偏平部16を包囲する樹脂部14cを含むバルブ板状体14の最大肉厚14Tmax(図4参照。)を、パイプ材12のパイプ外径12d(図1参照。)以下に設定している。これにより、バルブ全開時(図3中、二点鎖線10参照。)における通路断面積いわゆるボア面積を増大し、空気流量性能を向上することができる。例えば、バルブ板状体14の最大肉厚14Tmaxを、パイプ材12のパイプ外径12d以上に設定すると、バルブ全開時における通路断面積いわゆるボア面積がバルブ板状体14の最大肉厚14Tmaxによって減少されることにより、空気流量性能の低下を招くことが予想される。これに比べて、本実施例のように、バルブ板状体14の最大肉厚14Tmaxを、パイプ材12のパイプ外径12d以下に設定することにより、バルブ全開時における通路断面積いわゆるボア面積を増大し、空気流量性能を向上することができる。
また、エンジンの吸気通路24を開閉することにより吸入空気量を調整するスロットルバルブとして、前記バタフライバルブ10を備えたスロットルバルブ装置20(図2及び図3参照。)によると、軽量化及び低コスト化を実現することができる。
[実施例2]
本発明の実施例2を図面にしたがって説明する。本実施例では、前記実施例1と同様、スロットルバルブ装置にスロットルバルブとして使用されるバタフライバルブについて例示する。
図7〜図9に示すように、バタフライバルブ50は、シャフト部材52とバルブ板状体54とを備えている。シャフト部材52は、金属製の中空円筒状のパイプ材52(シャフト部材と同一符号を付す。)により形成されている。シャフト部材(パイプ材ともいう。)52は、全長に亘って同一のパイプ外径52dをもって形成されている。また、シャフト部材52の中央部の壁部(例えば、図9において上壁部)には、プレス加工等によって径方向に貫設された所定数(図7では1個を示す。)の樹脂注入口56が形成されている。また、シャフト部材52の中央部における相反する両壁部(図9において左右の両壁部)には、プレス加工等によって径方向に貫設されかつ所定数(図7では各列6個を示す。)の列状に並ぶ樹脂流出口58が左右対称状に形成されている。また、樹脂注入口56は、樹脂流出口58の列方向におけるほぼ中央位置に対応する位置に形成されている。なお、樹脂注入口56及び樹脂流出口58は、例えば円形孔により形成されている。
前記バルブ板状体54は、前記樹脂注入口56を通じてシャフト部材52内に注入されかつ樹脂流出口58から径方向外方(図10において左右両側方)へ流出された樹脂54(バルブ板状体と同一符号を付す。)により形成されている。バルブ板状体54は、両側方へ左右対称状をなすようにかつ全体として1枚のほぼ円形板状をなすように形成されている(図7及び図9参照。)。また、図10に示すように、バルブ板状体54は、断面において、パイプ材52の中心線52Lに交差しかつ相反方向(図10において左右方向)に延びる直線L3を中心として上下対称状に形成されている。また、バルブ板状体54は、シャフト部材52の外周面に接合する基端部において前記直線L3に直交する短手方向(図10において上下方向)における肉厚54Tを最大肉厚54Tmaxとして、両自由端54aに向かって次第に肉厚54Tを小さくするほぼ菱形状に形成されている。また、バルブ板状体54の最大肉厚54Tmaxは、パイプ材52のパイプ外径52d(図7参照。)より所定量小さい寸法でかつ前記樹脂流出口58の口径以上の寸法に設定されている。これとともに、シャフト部材52の周方向において上下の壁部がバルブ板状体54から露出する。この露出した上下の壁部の一方の壁部(本実施例では上壁部)に前記樹脂注入口56が形成されている。また、本実施例では、バルブ板状体54の外周端面54bは、パイプ材52の中心線52Lに直交する断面において、前記直線L3に直交する直線L4に平行をなしている。
図9に示すように、前記バタフライバルブ50は、前記実施例1と同様に、前記中心線52Lを中心とする回動によってエンジンの吸気通路64を開閉することにより、エンジンへの吸入空気量を調整するスロットルバルブ50(バタフライバルブと同一符号を付す。)としてスロットルバルブ装置60に備えられる。すなわち、図8に示すように、シャフト部材52の両端部52aは、スロットルバルブ装置60の中空円筒状の吸気通路64を形成するボア壁部63に対して、軸受(図示しない。)等を介して回動可能に支持される。また、バルブ板状体54は、シャフト部材52とともに軸回りに回動することにより、吸気通路64を開閉し、その吸気通路64を流れる吸入空気量を調整する。なお、前記実施例1と同様、シャフト部材52は、機械式、電子制御式等の適宜の駆動方式によって回動させることができる。また、図示しないが、吸気通路64の上流側にはエアクリーナが接続され、また、吸気通路64の下流側にはインテークマニホルドが接続されるようになっている。
次に、前記バタフライバルブ50の製造方法を説明する。
(1)金属製の中空円筒状のパイプ材52を、プレス機により、所定の長さに切断するとともに、シャフト部材52の中央部にプレス加工、ドリル加工等により樹脂注入口56及び樹脂流出口58を形成する。
(2)次に、図12に示すように、上型71と下型72とからなる樹脂成形型70内に形成されるキャビティ74内に、樹脂流出口58及び樹脂注入口56が形成されたシャフト部材52をセットする。なお、キャビティ74には、シャフト部材52をセットすることにより、シャフト部材52の中央部の両側(図12において紙面表裏側)にバルブ板状体54を成形するためのバルブ板状体成形空間(図示しない。)が形成される。また、樹脂成形型70を型閉じすると、上型71のゲート77がシャフト部材52の樹脂注入口56に連通する。
(3)次に、上型71のゲート77及びシャフト部材52の樹脂注入口56を通じて、加熱されて溶融状態の熱可塑性樹脂いわゆる溶融樹脂54を、シャフト部材52内に注入する。シャフト部材52内に注入された溶融樹脂54は、樹脂流出口58を通じて、シャフト部材52の中央部の両側(図12において紙面表裏側)のバルブ板状体成形空間(図示しない。)内に流出する。このようにして、シャフト部材52内及びバルブ板状体成形空間内に、溶融樹脂54が充填されることにより、シャフト部材52の周りにバルブ板状体54が樹脂成形される。そして、溶融樹脂54の冷却により、シャフト部材52及びバルブ板状体54を備えるバタフライバルブ50(図11参照。)が一体成形される。
(4)次に、溶融樹脂54の冷却後において、樹脂成形型70を型開きすることにより、バタフライバルブ50を取り出せばよい。また、バタフライバルブ50は、前に述べたように、スロットルバルブ装置60に組込まれることにより、スロットルバルブ50として機能する(図8及び図9参照。)。
上記したバタフライバルブ50によると、シャフト部材52を金属製の中空円筒状のパイプ材により形成している。これにより、中実状のシャフト部材に比べて、軽量化することができる。このように、バタフライバルブ50の軽量化により、慣性質量が小さくなるため、開度応答性及び分解能を向上することができる。
また、シャフト部材52内に樹脂注入口56を通じて注入されかつ樹脂流出口58から径方向外方へ流出された樹脂によりバルブ板状体54を形成している。これにより、バルブ板状体54をシャフト部材52に熱溶着等により取り付ける必要がないため、バタフライバルブ50を低コスト化することができる。
また、バルブ板状体54とシャフト部材52内の樹脂部(符号、54cを付す。)とがシャフト部材52の樹脂流出口58を通じて連続している(図10参照。)。これにより、特別な回り止め手段を要することなく、シャフト部材52にバルブ板状体54を強固に回り止めすることができる。
また、シャフト部材52がストレート状のパイプ材により形成されているので、例えば、小径化加工、押し潰し加工等の外径形状を変える加工を不要にすることができるので、シャフト部材52の製造コストを低減することができる。
また、長さ方向に亘って同一のパイプ外径52dをなすシャフト部材52にバルブ板状体54を樹脂成形している。このため、図13に示すように、バルブ板状体54の外周端面54bとシャフト部材52の外周面とのなす角度を「ピン角」(符号、Aを付す。)と呼ばれる90°あるいは90°に近い角度をもって形成することができる。このため、バルブ板状体54が成形収縮を生じたとしても、バルブ板状体54とシャフト部材52との間に隙間がほとんど生じないので、その隙間によるバルブ全閉時の空気洩れを防止あるいは低減することができる。
例えば、図14に示すように、長さ方向にパイプ外径が変化するシャフト部材152の場合において、シャフト部材152の中央側(図14において左側)から端部側(図14において右側)に向かってパイプ外径が次第に大きくなる外周面に対して、バルブ板状体154の外周端面154bが位置するものでは、バルブ板状体154が図14に二点鎖線154bで示すように成形収縮を生じると、バルブ板状体154とシャフト部材52との間に隙間Bができやすい。これに対し、本実施例(図13参照。)によると、前にも述べたように、バルブ板状体54が成形収縮を生じたとしても、バルブ板状体54とシャフト部材52との間に隙間がほとんど生じないので、その隙間によるバルブ全閉時の空気洩れを防止あるいは低減することができる。
また、シャフト部材52の樹脂流出口58を閉塞する樹脂部を含むバルブ板状体54の最大肉厚54Tmax(図10参照。)を、パイプ材52のパイプ外径52d(図7参照。)以下に設定している。これにより、前記実施例1と同様、バルブ全開時(図9中、二点鎖線50参照。)における通路断面積いわゆるボア面積を増大し、空気流量性能を向上することができる。
また、シャフト部材52の周方向に関してバルブ板状体54から露出する壁部に、径方向に貫通しかつシャフト部材52内に樹脂を注入する樹脂注入口56を形成している(図12参照。)。これにより、樹脂流出口58の近くの樹脂注入口56から樹脂をシャフト部材52内に注入することができる。このため、樹脂注入口56を通じてシャフト部材52内に注入された樹脂が、速やかに樹脂流出口58から流出されるので、バルブ板状体54を精度良く成形することができる。
また、エンジンの吸気通路64を開閉することにより吸入空気量を調整するスロットルバルブとして、前記バタフライバルブ50を備えたスロットルバルブ装置60(図8及び図9参照。)によると、軽量化及び低コスト化を実現することができる。
また、前記実施例において、前記シャフト部材52において列状に並ぶ樹脂流出口58(図12参照。)は、図15に示すように、軸方向に延びる長細孔からなる樹脂流出口58Aとして形成することができる。
また、図16に示すように、前記バルブ板状体54の樹脂成形時において、シャフト部材52の両端部52aに両端開口を閉塞する樹脂製等のキャップ80を嵌着することができる。この場合、シャフト部材52内に樹脂注入口56を通じて注入された樹脂の両端開口からの流出を防止することができる。また、キャップ80により、シャフト部材52内に充填される樹脂の充填量を減少させることができ、バタフライバルブ50を軽量化することができる。なお、バタフライバルブ50の成形後におけるキャップ80は、シャフト部材52に付けたままでも良いし、あるいは、シャフト部材52から取り外することができる。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本発明のバタフライバルブは、スロットルバルブ装置に限らず、その他のバタフライバルブ装置に適用することができる。また、シャフト部材12の異形断面部16は、前記実施例における偏平部16に代えて、三角形以上の多角形状あるいは円形以外の異形断面により形成することができる。また、シャフト部材52の偏平部16は、断面長円形状に替えて、完全あるいは完全に近い状態に潰して板状に形成することも考えられる。また、シャフト部材52の樹脂注入口56は、1個に限らず、2個以上形成することができる。また、シャフト部材52の樹脂注入口56を省略して、シャフト部材52の少なくとも一方端面の開口を利用して樹脂を注入することもできる。また、バルブ板状体の最大肉厚は、パイプ材のパイプ外径以下に設定することが望ましいが、大きくすることも本発明の技術的範囲に属する。また、バルブ板状体の外周端面の形状は適宜変更することができる。
本発明の実施例1にかかるバタフライバルブを示す平面図である。 バタフライバルブを示す正面図である。 バタフライバルブを示す側面図である。 図1のIV−IV線矢視断面図である。 図1のV−V線矢視断面図である。 バルブ板状体の樹脂成形状態を示す断面図である。 本発明の実施例2にかかるバタフライバルブを示す平面図である。 バタフライバルブを示す正面図である。 バタフライバルブを示す側面図である。 図7のX−X線矢視断面図である。 図7のXI−XI線矢視断面図である。 バルブ板状体の樹脂成形状態を示す断面図である。 シャフト部材とバルブ板状体との接合端部を示す断面図である。 シャフト部材とバルブ板状体との接合端部の接合不良状態を示す断面図である。 シャフト部材の樹脂流出口の別例を示す断面図である。 シャフト部材にキャップを設けた場合におけるバルブ板状体の樹脂成形状態を示す断面図である。
符号の説明
10 バタフライバルブ(スロットルバルブ)
12 シャフト部材(パイプ材)
14 バルブ板状体(樹脂)
16 偏平部(異形断面部)
20 スロットルバルブ装置
24 吸気通路
50 バタフライバルブ(スロットルバルブ)
52 シャフト部材(パイプ材)
54 バルブ板状体
56 樹脂注入口
58 樹脂流出口
60 スロットルバルブ装置
64 吸気通路

Claims (7)

  1. シャフト部材とバルブ板状体とを備え、
    前記シャフト部材を、金属製の中空円筒状のパイプ材により形成し、
    前記シャフト部材の一部に、異形断面の異形断面部を形成し、
    前記バルブ板状体を、前記シャフト部材の異形断面部の周りにインサート成形された樹脂により形成した
    ことを特徴とするバタフライバルブ。
  2. 請求項1に記載のバタフライバルブであって、
    前記異形断面部を、前記シャフト部材の一部を断面ほぼ長円形状に偏平化した偏平部により形成し、
    前記バルブ板状体を、前記偏平部の長径方向に沿って延出した
    ことを特徴とするバタフライバルブ。
  3. 請求項2に記載のバタフライバルブであって、
    前記シャフト部材の偏平部を包囲する樹脂部を含む前記バルブ板状体の最大肉厚を、前記パイプ材のパイプ外径以下に設定したことを特徴とするバタフライバルブ。
  4. シャフト部材とバルブ板状体とを備え、
    前記シャフト部材を、金属製の中空円筒状のパイプ材により形成し、
    前記シャフト部材に、径方向に貫通する樹脂流出口を形成し、
    前記バルブ板状体を、前記シャフト部材内に注入されかつ前記樹脂流出口から径方向外方へ流出された樹脂により形成した
    ことを特徴とするバタフライバルブ。
  5. 請求項4に記載のバタフライバルブであって、
    前記シャフト部材の樹脂流出口を閉塞する樹脂部を含む前記バルブ板状体の最大肉厚を、前記パイプ材のパイプ外径以下に設定したことを特徴とするバタフライバルブ。
  6. 請求項4又は5に記載のバタフライバルブであって、
    前記シャフト部材の周方向に関して前記バルブ板状体から露出する壁部に、径方向に貫通しかつ前記シャフト部材内に樹脂を注入する樹脂注入口を形成したことを特徴とするバタフライバルブ。
  7. エンジンの吸気通路を開閉することにより吸入空気量を調整するスロットルバルブとして、請求項1〜6のいずれか1つに記載のバタフライバルブを備えたことを特徴とするスロットルバルブ装置。

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