JP2006233522A - 保護用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被保護部材への着脱が容易で、不使用時はコンパクトに収納でき、強風や暴風による風圧や、飛来物の衝撃を緩和して、被保護部材の破損や損傷を確実に防止できる保護用具を提供する。
【解決手段】 保護部材2aと、吸着部材5aとを有する着脱可能な保護用具1aであって、保護部材2aは、緩衝用の板状マット材3と、このマット材3を補強する補強材4aとを備え、吸着部材5aは、被保護部材9の表面に吸着する吸盤6と、この吸盤6の外周面に設けられ吸着部材5aを被保護部材9から取外すための取外具7と、吸盤6の略中央部において表面に溝が螺刻されて略円錐形に突設される保持部8を備え、複数の吸着部材5aを被保護部材9に設置した後、被保護部材9を被覆する保護部材2aを保持部8に押し付けて、保持部8で保護部材2aを刺衝して保持することによる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、台風などの強風や暴風、又はそれによる飛散物から家屋、店舗及び自動車の窓ガラスなど破損しやすい物品や構造物を保護する取外し可能な保護用具に関する。
従来、雨戸等を備えない家屋や自動車の窓ガラス及び店舗のショーウィンドーは、強風や暴風による風圧や飛来物の衝突により破損や損傷する恐れがあった。
このような事情に対処するため、例えば、強化ガラスを用いたり、補強用のフィルムをガラスに貼設したり、あるいは、窓ガラスにガムテープ等を貼り付けたりする方法等により、窓ガラスを補強する対策がとられてきた。
しかしながら、強化ガラスは高価である。また、ガラスに補強材を貼設する方法は安価である反面、ガラスの特性である透明性が損なわれるという課題があった。また、窓ガラスにガムテープ等を貼付けて補強した場合は、美観を損なうだけでなく、ガムテープを取外す際にガラスに粘着材が残ってしまい、この粘着材を取り除くのに手間がかかるという課題もあった。また、フィルム状のものを貼り付けた場合、ガラスが割れて飛散することが防止できても割れ自体は避けられないといった課題があった。
このような課題に対処するため、いくつかの考案が開示されている。
例えば、特許文献1には、「吸盤付保護マット」という名称で、台風などの強風や暴風、またはそれによる飛散物から家屋や自動車の窓ガラス、またはボデーを保護する吸盤付保護マットが開示されている。
以下、図7を参照しながら、特許文献1に開示された従来技術について説明する。図7(a)は従来技術の概念図であり、(b)は従来技術の一部を断面で示す側面図である。
図7(a),(b)に示されるように、吸盤付保護マット100は、ゴムまたは弾性プラスチック製のマット本体101の両面または片面に多数の円錐状突起102を形成し、かつ該円錐状突起102間に設けた取付孔103に吸盤104を着脱自在に設けたことを特徴とし、マット本体101と多数の円錐状突起102及び吸盤104は一体に構成されるものである。なお、吸盤104は二層構造としてもよい。
また、吸盤104の取付軸106を取付孔103に挿嵌するよう構成することで着脱自在とし、吸着性能が低下した吸盤104の取替えが可能になっている。これにより、常に吸着性能を良好に保つことができる。このとき、取付頭部105の基部の直径を取付軸106の直径より大きく構成することで、吸盤付保護マット100の装着時にマット本体101が吸盤104から外れるのを防止できる。
このようにマット本体101と多数の円錐状突起102及び吸盤104が一体に構成されているため、保護面107に瞬時に装着でき、マット本体101の剛性により、ガラス等の保護面107を保護することができる。また、強風や暴風で飛散物が吸盤付保護マット100に衝突しても、その衝撃はマット本体101の両面あるいは片面に形成された多数の円錐状突起102及びマット本体101により緩和され、保護面107の破損や損傷を防止できる。
また、図示しないが、吸盤104を二重構造とし、内側吸盤を外側の吸盤で被覆するよう構成することで、内側の吸盤が雨水に接触するのを妨げ、暴風雨時に吸盤付保護マット100が保護面107から剥がれるのを防止でき、吸着性能も高まる。
また、特許文献2には、「窓ガラス保護用カバーの取付け構造」という名称で、寒冷地において屋外に駐車される車両に積もる雪や霜、或いは水滴から窓ガラスを保護するための窓ガラス保護用カバーの取付け構造に関する考案が開示されている。
特許文献2に係る考案は、シート状のカバーの四隅に吸盤部材又は磁石部材を設け、窓ガラスの周縁付近に着脱自在に装着できるものである。また、吸盤部材又は磁石部材に代えて、シート状のカバーの外縁に磁性可撓材による枠部材を設け、窓ガラスの周縁付近に着脱自在に装着できるよう構成してもよい。
このように構成することで、窓ガラス保護用カバーの装着が極めて簡便となり、寒冷地において雪や霜及び水滴から窓ガラスを保護することができる。
また、シート状のカバーを、緩衝性を有する厚手の素材で構成することにより、雪や霜よけ用のカバーとしてだけでなく、強風や暴風による風圧や、これによる飛来物の衝突から車輌の窓ガラスの破損や損傷を防止することができる。
実開平7−29126号公報 実開平4−3825号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された考案においては、マット本体101の片面又は両面に形成される円錐状突起102により、保護面107に伝わる風圧や飛来物の衝撃を緩和できるものの、例えば、ショールームの壁面を構成する大面積のガラス窓を保護するために、吸盤付保護マット100を大型にした場合や、多数の吸盤付保護マット100を用いる場合に、吸盤付保護マット100を収納しようとすると、円錐状突起102が設けられていることで嵩張り収容スペースの確保が難しいという課題があった。
また、吸盤付保護マット100はマット本体101と円錐状突起102が一体に構成されているため、吸盤付保護マット100を装着する際に、円錐状突起102が邪魔になり吸盤104を適切に吸着できない可能性があった。また、作業者は吸盤付保護マット100の取付け作業時、常に、未装着部分のマット本体101を支持しなければならず、特に吸盤付保護マット100が大型の場合は、強風で作業者がバランスを崩すおそれがあり、安全性に課題があった。
また、特許文献2に開示された考案においては、緩衝性を有する厚手の素材でシート状のカバーを構成した場合であっても、風圧や飛来物の衝撃が間接的に伝達され、緩衝性能が不十分であるという課題があった。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、その目的は被保護部材への着脱が容易で、不使用時はコンパクトに収納でき、強風や暴風による風圧や飛来物の衝撃を緩和して、被保護部材の破損や損傷を確実に防止できる保護用具を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の保護用具は、保護部材と、吸着部材とを有する着脱可能な保護用具であって、保護部材は、緩衝用の板状マット材と、このマット材を補強する補強材とを備え、吸着部材は、被保護部材の表面に吸着する吸盤と、この吸盤の外周面に設けられ吸着部材を被保護部材から取外すための取外具と、吸盤の略中央部において表面に溝が螺刻されて略円錐形に突設され、保護部材を刺衝して保持する保持部とを備えることを特徴とするものである。
上記構成の保護用具においては、吸着部材の吸盤は被保護部材の表面に吸着し、保持部は保護部材を刺衝して保持するという作用を有する。また、取外具は作業者による操作で、被保護部材に吸着する吸盤の一部を被保護部材から剥離し、吸着部材の外れを可能にするという作用を有する。また、保持部表面に螺刻される溝は、保護部材との接触部分に摩擦力を生じて保護部材の外れを妨げるという作用を有する。
また、保護部材においては、マット材は風圧や飛来物の衝撃を緩衝するという作用を有する。また、補強材は、マット材を補強するという作用を有する。そして、これらにより構成される保護部材は、被保護部材の表面を被覆して、風圧や飛来物の衝撃を緩衝するという作用を有する。
また、請求項2に記載の保護用具は、保護部材と、補強梁材と、吸着部材とを有する着脱可能な保護用具であって、保護部材は、緩衝用の板状マット材からなり、補強梁材は、保護部材の被保護部材側に配置され、吸着部材を挿着するための孔を少なくとも二つ備え、吸着部材は、被保護部材の表面に吸着する吸盤と、この吸盤の外周面に設けられ吸着部材を被保護部材から取外すための取外具と、吸盤の略中央部において表面に溝が螺刻されて略円錐形に突設され、補強梁材を挿着し保護部材を刺衝して保持する保持部とを備えるものである。
上記構成の保護用具においては、吸着部材の吸盤は被保護部材の表面に吸着し、保持部はまず補強梁材の孔に挿着され、その後保護部材を刺衝して保持するという作用を有する。また、取外具は作業者による操作で、被保護部材に吸着する吸盤の一部を被保護部材から剥離し、吸着部材の外れを可能にするという作用を有する。また、保持部表面に螺刻される溝は、保護部材との接触部分に摩擦力を生じて保護部材の外れを妨げるという作用を有する。
また、保護部材を構成するマット材は、被保護部材の表面を被覆して風圧や飛来物の衝撃を緩衝するという作用を有する。さらに、補強梁材は少なくとも二つの吸着部材に挿着されてその2つの吸着部材間の梁として作用しつつ保護部材を補強するという作用を有する。
請求項3に記載の保護用具は、請求項1に記載の保護用具において補強材は網状体であることを特徴とするものである。
上記構成の保護用具においては、風圧や飛来物の衝撃により保護部材に力が作用した場合、補強材の剛性で力を緩衝するという作用を有する。また、さらに強い力が作用した場合に、補強材自体が撓んで力を緩衝するという作用を有する。また、吸着部材の保持部で保護部材を刺衝した際に、保持部が網状体の網目を抜けて保護部材を貫通することを可能にするという作用を有する。
最後に、請求項4に記載の保護用具は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の保護用具であって、吸着部材は、保持部の先端部に、保護部材が形成する平面と平行に穿設される孔又はネジ孔と、この孔又はネジ孔に挿嵌又は螺挿され、保護部材の外れを防止するピンとを備えるものである。
上記構成の保護用具においては、保持部の先端部に挿嵌又は螺挿されるピンが、保護部材の脱離を妨げるという作用を有する。
本発明の請求項1又は請求項2に記載の保護用具おいては、風圧や飛来物の衝撃による被保護部材の破損や損傷を防止することができる。また、保持部に螺刻された溝により、保護用具の装着時に保護部材の脱離を防止することができる。
また、被保護部材への吸着部材の設置作業と、被保護部材の被覆作業を別々に行うことが可能となり、先行技術文献1に記載された考案のように、作業者が吸着部材の設置時に保護部材を常時支持する必要がないので、作業効率が高まると同時に、作業者の安全も確保することができる。また、全ての吸着部材に係る吸盤を確実に被保護部材に吸着させることができる。
また、吸着部材と保護部材が別体に構成されるため、不使用時にはコンパクトに収納することができる。さらに、別体であることから被保護部材の表面の状態や保護の重要性に応じて適宜吸着部材の数を調整して、より保護部材が吸着されるようにすることも可能である。
さらに、保護部材は表裏を逆転して使用することができ、保護用具の長寿命化を図ることができる。
また、特に請求項2に記載の保護用具は、補強梁材により吸着部材同士の間隔を適切に保ちながら、複数の吸着部材を被保護部材に同時に吸着させることができ、作業効率を高めることができる。また、補強梁材が保護部材を補強するため保護部材の強度を軽減させてもよく、保護部材の軽量化やコスト低減に効果を発揮する。
請求項3に記載の保護用具においては、保護部材の剛性を高めながら、保持部の刺衝性に影響を与えることがない。網状体の網目に保持部が抜けることで刺衝されるためである。また、既存の金属製やプラスチック製の網状体を流用すれば、保護用具の製造コストを削減することができる。
最後に、請求項4に記載の保護用具においては、壁面で反射した風の風圧等による保護部材の脱離を一層確実に防止でき、保護部材の保護効果が高まる。
以下に本発明を実施するための最良の形態に係る保護用具について図1乃至図6を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る保護用具の概念図であり、図2は、図1中A−A線で示される部分の矢視断面図である。図1及び図2に示されるように、保護用具1aは、保護部材2aと吸着部材5aにより構成され、被保護部材9の表面に複数の吸着部材5aを吸着させた後、保護部材2aを吸着部材5aの保持部8に押しつけて刺衝し、保護部材2aで被保護部材9を被覆して風圧や飛来物の衝撃から保護するものである。
被保護部材9を被覆する保護部材2aは、緩衝性を有する板状のマット材3の略厚み中心に剛性を有する補強材4aを備えている。このように、補強材4aを備えることで、図中の符号Pで示される方向からマット材3に風圧や衝撃による力が作用する際に、マット材3の破損を防止できる。また、補強材4aをマット材3の厚み中心に設けることで、万一、保護部材2aが撓んで被保護部材9に接触した場合でも、剛性を有する補強材4aが直接被保護部材9に接触することがなく、被保護部材9は破損したり損傷するおそれがない。また、保護部材2aは表裏を逆転しても使用することができる。なお、マット材3及び補強材4aを構成する素材については後述する。
また、被保護部材9に吸着して保護部材2aを刺衝する吸着部材5aは主に、ゴム又は弾性を有するプラスチックあるいはシリコン製の吸盤6と、この吸盤6の略中央部に略円錐形に突設され、表面に保護部材の脱離を防止するための溝が羅刻された保持部8とから構成され、さらに、吸盤6の外周面には被保護部材9から吸盤6を剥離させるための取外具7が設けられている。この取外具7は、例えば吸盤6と同質の材料構成し、この部分を引っ張ると吸盤6の外周面下に空気が入って吸着が弱められるような構造などであるが、特に限定するものではなく吸盤6の吸着力を弱めるものであればよい。
なお、保持部8はプラスチック等の合成樹脂又は金属、又はこれらを組み合わせたもの、例えば、保持部8の先端部分のみを金属で構成し、他の部分をプラスチック等の合成樹脂で構成したものにより構成され、その先端はキリの先端のように尖っており、保護部材2aの刺衝を容易に可能としている。
また、保護用具1aの保護能力を最大にするために吸着部材5a同士は、外力が加わって保護部材2aが万一撓んだ際でも被保護部材9側のマット材3が被保護部材9に接触しない程度の間隔Laを保って設置される必要がある。また、この吸着部材5a同士の間隔Laは、保護部材2aを構成する素材の特性、特に剛性に応じて適宜設定されるものである。なお、図1においては縦方向と横方向でLaとして同間隔を保つように示しているが、いずれの方向でもマット材3が被保護部材9に接触しない程度保持されているのであれば、それよりも短めに間隔を取ってもよく、常に同間隔である必要はない。
このように、保護用具1aに係る保護部材2aと吸着部材5aを別体に構成することで、吸着部材5aを被保護部材9に取り付ける作業と、被保護部材9を保護部材2aで被覆する作業を別々に行うことができる。
例えば、図7に示される先行技術文献1の考案のように、吸盤104とマット本体101が一体に構成された吸盤付保護マット100を設置する場合、作業者はマット本体101を支持しながら保護面107に吸盤104を1つ1つ吸着させなければならず、このような作業は、保護面107が広い場合に吸盤付保護マット100が大型となり、作業効率が悪い上、強風等で作業者がバランスを崩すおそれがあり安全性に課題が残る。他方、本発明においては、吸着部材5aの設置と、保護部材2aの被覆を別々に行うことができるので、作業者が保護部材2aを支持する時間は短時間となり、強風時の作業においても作業者の安全を十分に確保することができるのである。
次に、保護部材2aを構成する素材について説明を加える。まず、マット材について説明する。
マット材3は、軽量でかつ緩衝性又は弾性を有し、保持部8で刺衝できる素材により構成されるものである。このような特性を有するよう構成されるものであれば、その構成材料や形態は問題としない。例えば、発砲スチロールや発泡ウレタンなどのプラスチック材料を利用することができるし、天然あるいは合成ゴムやその他合成樹脂など弾性や緩衝性を備えた材料を用いることが望ましい。
また、図示しないが、保持部8で容易に刺衝できない素材、例えば、ゴム等の弾性材料や低反発性のスポンジをマット材3として用いる場合は、これらを板状に成形して2枚のマット材3でサンドイッチ状に補強材4aを挟んで保護部材2aを構成した後、保護部材2aの表面から裏面に貫通する切れ目を複数箇所に設けて、保持部8による刺衝を可能にしてもよい。また、ひも状のゴム等の弾性材料で編地や織地を形成し、この編地や織地の隙間に保持部8が挿入して刺衝されるよう構成してもよい。保護部材2aに切れ目を予め設けたり、編地または織地で保護部材2aを構成する場合には、保持部8の先端が切れ目や隙間に滑り込みやすいよう保持部8の先端を尖らせず、丸みを帯びた形状にすることが好ましい。なお、切れ目はマイナス状でもプラス状でもあるいはアスタリスク状など複数の枝状に入れてもよい。
続いて、補強材4aについて説明する。
マット材3の略厚み中心に設けられる補強材4aは、マット材3を構成する素材と同様に保持部8による刺衝が可能で、剛性を有する素材で構成されるものである。このような性質を有するものであれば、その構成材料や形態は問題としない。例えば、多数の孔が穿設された、金属板やプラスチック等の合成樹脂製の平板が利用できる。金属板や合成樹脂製の平板のように、従来、刺衝できないものであっても、多数の貫通孔を設けることで、保持部8による刺衝が可能となる。多数の孔とは、具体的には、例えば5mm四方間隔あるいは1cm四方間隔程度に密に存在する孔を意味するが、補強材4aの面積や材質に応じて保持部8の刺衝がある程度容易となるくらいに密であることが望ましい。
さらに、補強材は、金属又は合成樹脂からなる網状体でもよい。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る補強材の一例を示す概念図である。
図3に示されるように、補強材4bは金属又は合成樹脂製の棒状体14a,14bが織物のように交互に直交して網状体を形成したものである。
このように構成された、補強材4bにおいては、図中の符号Pで示される方向から、補強材4bに力が作用した際に直交する棒状体14a,14bが互いにずれて力を分散し、外力を緩衝することができる。また、棒状体14a,14bによる格子内に保持部8が挿入されることで、保護部材2aの刺衝が容易に可能となるのである。
なお、補強材4bにおける網目の大きさ、すなわち棒状体14a,14bによって形成される格子の大きさであるが、一辺の長さが保持部8の吸盤6側の付け根の径と略同一か多少小さめであることが望ましい。このような大きさであれば、保護部材2aが脱離しようとする場合において保持部8に螺刻された溝に引っ掛かることで脱離を防止する効果を高めることが可能だからである。網目の大きさが保持部8の吸盤6側の付け根の径よりも多少小さめの場合というのは、補強材4bが保持部8に刺衝される場合に多少伸びることを期待する場合である。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る保護用具について、図4及び図5を参照しながら説明する。
図4は本発明の第2の実施の形態に係る保護用具の概念図であり、図5は、図4中B−B線で示される部分の矢視断面図である。なお、図1及び図2に記載されたものと同一部分については同一の符号を付し、その構成についての説明は省略する。
本発明の第2の実施の形態に係る保護用具1bは、第1の実施の形態に係る保護用具1aとは異なり、保護部材2bがマット材3のみで構成され、補強材4aに代えて、補強梁材10を有するものである。
図4及び図5に示されるように、保護用具1bは被保護部材9を被覆する保護部材2bと、被保護部材9の表面に吸着し、保護部材2bを保持する吸着部材5bと、複数の吸着部材5bに挿通される補強梁材10により構成されている。なお、保護部材2bを構成するマット材3、吸着部材5bを構成する吸盤6及び取外具7の構成、作用及び効果は第1の実施の形態に係るものと同一であるためその詳細な説明は省略する。
図4及び図5に示されるように、吸着部材5bは、第1の実施の形態に係る吸着部材5aとほぼ同一の構成であるが、吸盤6と保持部8の間に軸15を有する点が吸着部材5aとは異なり、この軸15は、後述する補強梁材10の孔11に挿嵌しており、吸着部材5bと補強梁材10を一体に構成させるものである。
また、本実施の形態に係る保持部8の形態的特徴は、第1の実施の形態に係る保持部8と同一であるが、吸着部材5bでは軸15の直径Daが保持部8の基部16の直径Dbよりも小さく構成されている。そのため、保持部8が金属等の比較的硬い物質で構成された場合には、補強梁材10の孔11を挿通できない場合も考えられる。そこで、保持部8の基部16周縁は弾性を有する素材、例えばゴムやシリコン、弾性を有する合成樹脂等で構成することが望ましい。
一方、例えば、補強梁材10の孔11の周縁にスリット等を設けるようにした場合には、基部16の周縁を弾性を有する素材で構成しなくとも保持部8は挿通され易くなる。
また、保護部材2bの被保護部材9側に配置される補強梁材10は、剛性を有する金属又はプラスチック等の合成樹脂製の板材からなり、保護部材2bを補強している。また、補強梁材10の表面には等間隔Lbを保ちながら直径が軸15の直径Daと略一致するような孔11が穿設されており、この孔11に吸着部材5bの軸15が挿嵌されている。
なお、保護用具1bの保護能力を最大にするためには、補強梁材10における吸着部材5b同士は、図中の符号Pで示される方向から外力が作用して万一補強梁材10が撓んだ際に、補強梁材10が被保護部材9に接触しない程度の間隔Lbを保って配置される必要がある。なお、補強梁材10の剛性が高い場合には、間隔Lbを大きくとることができ、保護用具1bに使用される吸着部材5bの数を少なくできる。
また、補強梁材10同士についても、外力により保護部材2bが撓んだ際に、被保護部材9に対面する保護部材2bが被保護部材9に接触しない程度の間隔Lcを保って配置される必要がある。
なお、間隔Lb及び間隔Lcは、補強梁材10及び保護部材2bを構成する素材の特性に応じて適宜設定されるものである。
また、保護用具1bを被保護部材9に装着するには、複数の吸着部材5bを挿嵌した補強梁材10を被保護部材9の表面に間隔Lcを保ちながら吸着させ、この後、保護部材2bを補強梁材10の孔11から突出する保持部8に押しつけて刺衝し、保護部材2bで被保護部材9を被覆するのである。
このように、保護用具1bを構成することで、第1の実施の形態に係る保護用具1aにおいては、吸着部材5aを一つ一つ被保護部材9に吸着させる必要があったが、保護用具1bにおいては、吸着部材5b同士の間隔を補強梁材10により適切に保ちながら、複数の吸着部材5bを同時に被保護部材9の表面に吸着させることができるため、作業時間を短縮することができる。
なお、図4及び図5において、補強梁材10は被保護部材9の上下方向に伸張するように配置されているが、必ずしもこのように配置する必要はなく、間隔Lcを保って配置されるのであれば、被保護部材9の左右方向に伸張するように配置しても良いし、斜め方向や放射線状に配置しても良い。
また、保護部材2bに代えて、第1の実施の形態に係る保護部材2aを用いると保護用具1bの保護機能を一層高めることができることは言うまでもない。
最後に、本発明の第3の実施の形態に係る保護用具について、図6を参照しながら説明する。本発明の第3の実施の形態に係る保護用具は、第1の実施の形態に係る保護用具の保持部に、保護部材の脱離防止機構を備えたものである。
図6(a)は、本発明の第3の実施の形態に係る保護用具の部分概念図であり、(b)は図6(a)中C−C線で示される部分の矢視断面図である。なお、図1及び図2に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図6(a),(b)に示されるように、第3の実施の形態に係る吸着部材5cは、保持部8の先端部8aに孔12とピン13を有する以外は、第1の実施の形態に係る吸着部材5aと同一であり、その使用方法は、吸着部材5cに係る保持部8で保護部材2aを刺衝した後、保護部材2aの表面から突出する先端部8aに、保護部材2aの平面方向と平行に穿設される孔12にピン13を挿嵌して保護部材2aの脱離を防止するストッパーとするものである。
なお、孔11はネジ孔でも良く、そうであればピン13は螺挿される。
例えば、第1の実施の形態に係る保護用具1aにおいては、保持部8の表面に螺刻される溝により保持部8と保護部材2aと接触部分には摩擦力が生じ、保護部材2aが脱離しにくい構成となっているが、このように保持部8の先端部8aにピン13を挿嵌することで、保護部材2aの脱離を一層防止することができる。
さらに、図6(c),(d)を参照しながら、本発明の第3の実施の形態に係る保護用具1dについて説明を加える。
図6(c)は、本発明の第3の実施の形態に係る保護用具の変形例を示す部分概念図であり、(d)は図6(c)中E−E線で示される部分の矢視断面図である。なお、図1及び図2に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図6(c),(d)に示されるように、第3の実施の形態に係る変形例である保護用具1dは、保持部8の先端部8aに、キャップ17を有する以外は第1の実施の形態に係る保護用具1aと同一であり、その使用方法は、第3の実施の形態に係る保護用具1cと同様に吸着部材5dに係る保持部8で保護部材2aを刺衝した後、保護部材2aの表面から突出する先端部8aに、キャップ17を装着してストッパー19で保護部材2aの脱離を防止するものである。
なお、先端部8aに装着されるキャップ17は、キャップ17を着脱させる際の挟持部18と、保護部材2aの脱離を妨げるストッパー19及び先端部8aを被覆するキャップ本体20により構成され、キャップ本体20は先端部8aに螺合するよう構成されている。
上述の吸着部材5cのように、ピン13を保護部材2aのストッパーとすると、例えば、保護部材2aのマット材3が、発泡スチロール製の板等の極めて柔軟な素材である場合、ピン13がマット材3の表面にめり込んでしまい、ストッパーとして機能しない恐れがあった。そこで、保護用具1dのように平面状のストッパー19をキャップ本体20の外縁部に設けることで、保護部材2aが柔軟な素材で構成された場合においても、保持部8からの脱離を確実に防止することができる。また、装着も簡単である。
なお、上述のような保護部材2aの脱離防止機構は、第2の実施の形態に係る保護用具1bに設けても良く、この場合においても保護部材2bが保持部8から脱離するのを確実に防止することができる。
また、ピン13やキャップ17は必ずしも吸着部材5c又は吸着部材5dの全てに設ける必要はなく、例えば、保護部材2aの外縁部分近傍や四隅近傍にのみ設ければよい。
本発明に係る保護用具は、雨戸を備えない窓ガラスや、ショーウィンドー等の大型の窓ガラスを台風時の暴風、強風による風圧や飛来物の衝撃から保護する被覆材とその取付け具を提供するものである。自動車の窓ガラスに関する保護用具の分野において利用可能性が高い。
本発明の第1の実施の形態に係る保護用具の概念図である。 図1中A−A線で示される部分の矢視断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る補強材の一例を示す概念図である。 本発明の第2の実施の形態に係る保護用具の概念図である。 図4中B−B線で示される部分の矢視断面図である。 (a)は本発明の第3の実施の形態に係る保護用具の部分概念図であり、(b)は図6(a)中C−C線で示される部分の矢視断面図である。(c)は、本発明の第3の実施の形態に係る保護用具の一変形例を示す部分概念図であり、(d)は図6(c)中E−E線で示される部分の矢視断面図である。 (a)は従来技術の概念図であり、(b)は従来技術の一部を断面で示す側面図である。
符号の説明
1a〜1d…保護用具 2a,2b…保護部材 3…マット材 4a,4b…補強材 5a〜5d…吸着部材 6…吸盤 7…取外具 8…保持部 8a…先端部 9…被保護部材 10…補強梁材 11…孔 12…孔 13…ピン 14a,14b…棒状体 15…軸 16…基部 17…キャップ 18…挟持部 19…ストッパー 20…キャップ本体 100…吸盤付保護マット 101…マット本体 102…円錐状突起 103…取付孔 104…吸盤 105…取付頭部 106…取付軸 107…保護面

Claims (4)

  1. 保護部材と、吸着部材とを有する着脱可能な保護用具であって、
    前記保護部材は、緩衝用の板状マット材と、前記マット材を補強する補強材とを備え、
    前記吸着部材は、被保護部材の表面に吸着する吸盤と、この吸盤の外周面に設けられ前記吸着部材を被保護部材から取外すための取外具と、前記吸盤の略中央部において表面に溝が螺刻されて略円錐形に突設され、前記保護部材を刺衝して保持する保持部とを備えることを特徴とする保護用具。
  2. 保護部材と、補強梁材と、吸着部材とを有する着脱可能な保護用具であって、
    前記保護部材は、緩衝用の板状マット材からなり、
    前記補強梁材は、前記保護部材の被保護部材側に配置され、前記吸着部材を挿着するための孔を少なくとも二つ備え、
    前記吸着部材は、被保護部材の表面に吸着する吸盤と、この吸盤の外周面に設けられ前記吸着部材を被保護部材から取外すための取外具と、前記吸盤の略中央部において表面に溝が螺刻されて略円錐形に突設され、前記補強梁材を挿着し保護部材を刺衝して保持する保持部とを備えることを特徴とする保護用具。
  3. 前記補強材は網状体であることを特徴とする請求項1に記載の保護用具。
  4. 前記吸着部材は、前記保持部の先端部に、前記保護部材が形成する平面と平行に穿設される孔又はネジ孔と、この孔又はネジ孔に挿嵌又は螺挿され、前記保護部材の外れを防止するピンとを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の保護用具。
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JP2013245547A (ja) * 2012-05-23 2013-12-09 Haruo Fujimoto 窓周辺環境改善器機
CN108952523A (zh) * 2018-08-23 2018-12-07 安徽美林凯迪木业有限公司 一种碰撞缓冲门
JP2019035325A (ja) * 2018-11-12 2019-03-07 四国電力株式会社 保護構造物

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