JP2006231374A - タイヤモールド鋳造用枠体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アルミニウム合金からなる溶湯との濡れ性および高温剛性を改良することにより、引け巣等の鋳造欠陥の発生を低減するとともに、鋳造品の形状精度を向上したタイヤモールド鋳造用枠体を提供する。
【解決手段】 略円筒形状を有し、タイヤモールド用鋳型2の周囲に配置されてタイヤモールドの鋳造に用いられるタイヤモールド鋳造用枠体である。少なくともタイヤモールド用鋳型2と対向する表面に、浸炭処理が施されている。好適な浸炭深さは1.0〜1.5mmの範囲内である。
【選択図】 図1

Description

本発明はタイヤモールド鋳造用枠体(以下、単に「枠体」とも称する)に関し、詳しくは、タイヤモールドを鋳造する際に鋳型とともに用いられるタイヤモールド鋳造用枠体に関する。
タイヤを製造するに際しては、成形された生タイヤに内側から圧力をかけて、その外表面を加熱された金型の内壁に密着させ、熱と圧力により生ゴムを加硫する加硫用モールド(以下、「タイヤモールド」と称する)が用いられる。このようなタイヤモールドは、一般に、金型内に溶湯を高温、高圧力にて流し込むことにより鋳造を行う、ダイカスト法により製造される。
図1に、タイヤモールド鋳造設備の一例の(a)水平方向断面図および(b)垂直方向断面図を夫々示す。図示する鋳造設備は、配列テーブル1上に、タイヤのトレッドパターンが転写されたタイヤモールド用鋳型2と、それを取り囲む略円筒状のタイヤモールド鋳造用枠体3とを備え、注湯部4から鋳型2と枠体3との間に溶湯5を流し込むことにより、タイヤモールドの鋳造が行われる。このうち鋳型2については、一般に石膏製の崩壊型が用いられ、配列テーブル1および枠体3の素材としては、一般に鉄のむく素材が用いられている。タイヤモールドの製造方法に関しては、例えば、特許文献1等に記載がある。
特開2004−223529号公報(特許請求の範囲等)
一方、タイヤモールドの素材としては、一般に、アルミニウム(Al)合金が用いられるが、Al合金は鉄素材に対する濡れ性が高いため、注湯時に溶湯が鉄製の枠体3に密着しやすく、湯流れが悪くなるという問題が生じていた。また、溶湯温度は通常約700℃であるが、枠体3との密着により湯熱が奪われてしまうことから、枠体3をある程度高温に加熱しても、完全に溶融した状態で溶湯を充填することが困難であり、そのために引け巣等の構造欠陥が発生してしまうという問題もあった。さらに、注湯時の湯温が高温であるために、枠体3が膨張するとともに素材が軟化して、変形が生ずることにより、鋳造品の形状保証が困難となっていた。
そこで本発明の目的は、Al合金からなる溶湯との濡れ性および高温剛性を改良することにより、引け巣等の鋳造欠陥の発生を低減するとともに、鋳造品の形状精度を向上することのできるタイヤモールド鋳造用枠体を提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、下記構成とすることにより上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、略円筒形状を有し、タイヤモールド用鋳型の周囲に配置されてタイヤモールドの鋳造に用いられるタイヤモールド鋳造用枠体であって、少なくとも前記タイヤモールド用鋳型と対向する表面に、浸炭処理が施されていることを特徴とするタイヤモールド鋳造用枠体である。
本発明において好適には、前記浸炭処理による浸炭深さを、1.0〜1.5mmの範囲内とする。
本発明によれば、タイヤモールド鋳造用枠体の溶湯と接触する表面に浸炭処理を施したことで、Al合金湯との濡れ性が改善され、溶湯のスムーズな完全溶融充填が可能となり、これにより引け巣等の鋳造欠陥の発生を防止することが可能となった。また、表面に硬いセメンタイト相が形成されることで、注湯時における枠体の熱変形を低減することができるため、鋳造精度の向上効果をも得ることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本発明は、図1に示すタイヤモールド鋳造装置において、タイヤモールド用鋳型2の周囲に配置されてタイヤモールドの鋳造に用いられる略円筒形状のタイヤモールド鋳造用枠体3の改良に係る技術であり、少なくともタイヤモールド用鋳型2と対向する表面(図中の符号Aで示す斜線部)に、浸炭処理が施されている点に特徴を有する。
枠体3の、溶湯5と接触する表面を浸炭処理することで、Al合金湯との濡れ性が低下するため、溶湯の流れがスムーズとなり、これにより溶湯内での温度差が小さくなって、溶湯を完全に溶融した状態で鋳型2内に充填することが可能となる。また、浸炭処理により枠体3の表面には硬質のセメンタイト相が形成されるため、注湯時の枠体3の熱変形が小さくなる。従って、本発明の枠体によれば、鋳造欠陥を生ずることなく、形状精度の良好なタイヤモールドを得ることが可能となる。
ここで、本発明における浸炭処理は、好適には、(1)木炭:50〜70%、BaCO3:20〜30%、Na2CO3:10%のブレンド物で枠体3を覆い、耐火粘土で密封して、850〜950℃×5〜10時間炉中保持した後、炉冷する方法、または、(2)RXガス(CO:20%、H2:40%、N2:40%)雰囲気で800℃×10時間、900℃×5時間若しくは1000℃×2.5時間保持した後、空冷する方法、のいずれかにより、行うことができる。
上記のようにして枠体3表面に浸炭処理を施すことで、1.0〜1.5mm程度の浸炭深さを達成することができる。この程度の浸炭深さとすることで、上記鋳造欠陥の防止効果および鋳造形状精度の向上効果を、より良好に得ることができる。
本発明の枠体においては、少なくとも溶湯と接触する部分の表面に、浸炭処理が施されているものであれば、それ以外の点については特に制限されるものではない。枠体の材質としては、FCD400等の球状黒鉛鋳鉄を好適に用いることができる。また、本発明の枠体は、いかなるタイヤモールド鋳造装置にも適用可能であり、この点についても特に制限はされない。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
湯放し加工により作製された枠体を従来例とし、この枠体を、木炭:50〜70%、BaCO3:20〜30%、Na2CO3:10%のブレンド物で覆い、耐火粘土で密封して、900℃×6時間炉中保持した後、炉冷することにより得られた浸炭処理済み枠体(浸炭深さ:1.0mm)を実施例とした。
従来例および実施例の各枠体を用いて、図1に示す装置により、タイヤモールドの鋳造を行った。各枠体につき、注湯時変形量、湯漏れの有無、溶湯の充填時間、押湯温度、鋳造巣の有無およびRR精度を評価した結果を、下記の表1中に示す。
Figure 2006231374
*1)外径1200mmの枠体において、注湯時に生じた配列テーブルと枠体との間の熱変形隙間量(枠体温度:350℃)
上記表1からわかるように、表面に浸炭処理を施した実施例の枠体においては、処理を行わなかった従来例の枠体に比し、注湯時における変形量が大幅に低減し、湯漏れの発生を低減することができるとともに、溶湯の充填時間を短縮し、これに伴い溶湯内での温度差の発生を抑制して、結果として鋳造欠陥が少なく、形状精度に優れたタイヤモールドを得ることが可能である。
タイヤモールド鋳造設備の一例を示す、(a)は水平方向断面図であり、(b)は垂直方向断面図である。
符号の説明
1 配列テーブル
2 タイヤモールド用鋳型
3 タイヤモールド鋳造用枠体
4 注湯部
5 溶湯

Claims (2)

  1. 略円筒形状を有し、タイヤモールド用鋳型の周囲に配置されてタイヤモールドの鋳造に用いられるタイヤモールド鋳造用枠体であって、少なくとも前記タイヤモールド用鋳型と対向する表面に、浸炭処理が施されていることを特徴とするタイヤモールド鋳造用枠体。
  2. 前記浸炭処理による浸炭深さが1.0〜1.5mmの範囲内である請求項1記載のタイヤモールド鋳造用枠体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009269078A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Bridgestone Corp タイヤ成形金型の鋳造装置およびこれを用いたタイヤ成形金型の鋳造方法
JP2015003342A (ja) * 2014-09-03 2015-01-08 株式会社ブリヂストン タイヤ成形金型の鋳造装置およびこれを用いたタイヤ成形金型の鋳造方法
JP2015013315A (ja) * 2014-09-03 2015-01-22 株式会社ブリヂストン タイヤ成形金型の鋳造装置およびこれを用いたタイヤ成形金型の鋳造方法

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