JP2006230074A - モータ駆動システム - Google Patents

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哲也 新国
Masahiro Tsukamoto
雅裕 塚本
Yusuke Minagawa
裕介 皆川
Tadayuki Hatsuda
匡之 初田
Tsutomu Tanimoto
勉 谷本
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Abstract

【課題】 還流回路によってケーブルの実効電流を減らすことを目的とし、さらには、ケーブルの実効電流を減らすことケーブルを細くしてモータ駆動システムの車体への搭載性を向上することを目的とする。
【解決手段】 モータ及びこのモータを駆動するためのモータ駆動回路を備えるモータ駆動システムにおいて、モータ駆動回路とモータコイル(L1-3)間に流れる還流電流を迂回させるスイッチ素子(SW3,SW6,SW9)とダイオード(D3,D6,D9)からなる還流回路を有し、前記モータの励磁によって前記還流電流が流れる場合、前記還流回路の導通を許可することを特徴とするモータ駆動システムを提供する。モータの励磁によって、前記還流電流が発生する場合、前記還流回路の導通を許可するので、モータと駆動回路間の実効電流を減らすことができ、即ち、還流回路によってケーブルの実効電流を減らし、さらには、モータ駆動回路とモータコイル間のケーブルを細くすることが可能となる。
【選択図】 図3

Description

本発明はモータ駆動システムに関する。
電気自動車などの車両などを駆動するモータは、大きなトルクを必要とするので大電流をモータに給電する必要がある。従って、モータとモータ駆動回路を接続するケーブルの電流容量を大きするためケーブルの径を太くする必要がある。さらに、負荷(コイル)からケーブルに戻ってくる電流もあるため、この戻り電流も考慮してケーブルをさらに太くする必要がある。ところが、太いケーブルは容易に屈曲しないため固く取り回しがしにくいという問題がある。
例えば、従来例の特開平10−295004号公報(特許文献1を参照されたい。)に記載されるようなホイルインモータ型の電気自動車の場合には、サスペンションの動きにあわせてケーブルがある程度屈曲する必要があるので、太いケーブルは使いにくい。
一方、他の従来例の特開平11−356006号公報(特許文献2を参照されたい。)に記載されるようにモータとモータ駆動回路を一体化すればケーブルを使用しないので、上記の問題は生じないが激しく振動し、放熱的にも厳しい環境であるホイールにモータ駆動回路を設置する事は困難であるという問題がある。
特開平10−295004号公報(段落0007-0008、図1) 特開平11−356006号公報(段落0013-0015、図1)
そこで、本発明は、還流回路によってケーブルの実効電流を減らすことを目的とし、さらには、ケーブルの実効電流を減らすことでケーブルを細くし、モータ駆動システムの車体などへの搭載性を向上することを目的とする。
上述した諸課題を解決すべく、第1の発明によるモータ駆動システムは、
モータ及びこのモータを駆動するためのモータ駆動回路を備えるモータ駆動システムにおいて、
前記モータ駆動回路とモータコイル間に流れる還流電流を迂回させる還流回路を有し、
前記モータの励磁によって前記還流電流が流れる場合、前記還流回路の導通を許可する(例えば、このような制御を行う制御回路を設ける)、ことを特徴とする。
第2の発明によるモータ駆動システムは、
前記還流回路が、前記モータ駆動回路とは別の独立したユニットとして構成され、前記モータの各相コイルと並列に接続される、
ことを特徴とする。
また、第3の発明によるモータ駆動システムは、
前記モータ駆動システムがさらにケーブルを備え、
前記ケーブルによって前記モータと前記モータ駆動回路を接続し、
前記還流回路は、前記モータコイルと前記ケーブルとの間に配置してある、
ことを特徴とする。
また、第4の発明によるモータ駆動システムは、
前記モータが、車両のホイールに搭載されるモータであり、
前記還流回路が前記ホイールに搭載される、ことを特徴とする。
また、第5の発明によるモータ駆動システムは、
前記還流回路が、整流素子とスイッチ素子とで構成される、ことを特徴とする。
また、第6の発明によるモータ駆動システムは、
前記還流回路が、1つの逆耐圧スイッチ素子を用いる、ことを特徴とする。
また、第7の発明によるモータ駆動システムは、
前記還流回路を、前記モータの励磁開始タイミングと同期してオン状態(導通させる)とし、前記モータの励磁停止タイミングと同期してオフ状態(導通を阻止する)とする、
ことを特徴とする。
また、第8の発明によるモータ駆動システムは、
前記還流回路を、前記モータに所定電流値以上の電流が流れる場合にオン状態とする、ことを特徴とする。
また、第9の発明によるモータ駆動システムは、
前記還流回路を、前記モータが所定回転数以下で回転している時にオン状態とする、
ことを特徴とする。
上述したように本発明の解決手段を装置として説明してきたが、本発明はこれらに実質的に相当する方法としても実現され得るものであり、本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
第1の発明によれば、モータ駆動回路とモータコイル間に流れる還流電流を迂回させる還流回路を有し、前記モータの励磁によって、前記還流電流が発生する場合、前記還流回路の導通を許可するので、モータと駆動回路間の実効電流を減らすことができる。
また、第2の発明によれば、前記モータのコイル電流を還流する還流回路は、前記モータ駆動回路とは別の独立したユニットとして構成され、前記モータの各相コイルと並列に接続されるので、モータ駆動回路と還流回路は別々の場所に配置することができる。従って、回路の冷却系に熱が集中的に流れる事を防ぎ、冷却系の簡素化を図ることができるという効果が得られる。
また、第3の発明によれば、前記モータ駆動システムはケーブルを備え、前記ケーブルによって前記モータと前記モータ駆動回路を接続し、前記還流回路は前記モータに接して配置させるので、ケーブルには励磁・消磁電流のみが流れることになり、ケーブルで消費される電力が低くなる。従って、電流容量の少ない細いケーブルが使え、例えば、本システムの組み立てや他の装置の組み立てや装着などにおいてケーブルの取り回しがしやすくなるという効果が得られる。一方、モータと還流回路の間の配線が短くなり、この間の配線で消費される電力を低くすることができる。
また、第4の発明によれば、前記モータは、車両のホイールに搭載されるモータであって、前記還流回路は、前記ホイールに搭載されるので、ホイールのモータとばね上のモータ駆動回路間の配線には、車体とホイールとの相対的な位置変化に対して柔軟に曲がる細めのケーブルを使用することができ、モータ駆動システムの車両搭載性が向上する。
また、第5の発明によれば、前記還流回路は、整流素子とスイッチ素子で構成されるので、還流電流の流れる方向と流す時期を制御することができる。還流電流の流れる方向が限定されれば、モータのコイルと並列に還流回路を接続しても、還流回路には励磁電流を流さず、還流電流のみ流すことができる。従って、モータの励磁電流を損なわずモータ出力が確保できる。一方、還流電流を流す時期を制御できれば、低回転数で大トルク運転のように、大電流が流れる運転条件では還流回路をオン状態とし、高回転数で低トルクのように大電流が流れない運転条件では還流回路をオフ状態とすることができる。従って無用なスイッチング損失を抑えることができる。
また、第6の発明によれば、前記還流回路は、1つの逆耐圧スイッチ素子を用いるので、第5の発明の効果を1素子で実現でき、還流回路の小型化、低コスト化が図れる。
また、第7の発明によれば、前記還流回路は、前記モータの励磁開始タイミングと同期してオン状態とし、前記モータの励磁停止タイミングと同期してオフ状態とするので、単に回転角センサに応じて、還流回路のオン・オフだけなので、簡単な制御回路で還流回路を作動することができるという効果が得られる。一方、還流回路がオフする時、モータコイルの電流は電源に回生され、速やかにゼロになるので、不要な駆動トルクが発生しない。
また、第8の発明によれば、前記還流回路は、前記モータに所定電流値以上の電流を流す場合にオン状態とするので、ケーブルの電流容量以下に所定電流値を設定すれば、大電流が流れるときは還流回路の働きによりケーブルの実効電流を抑えることができる。一方電流が低いときは、還流回路はオフ状態とするので、無用なスイッチング損失を抑えることができる。
また、第9の発明によれば、前記還流回路は、前記モータが所定回転数以下で回転している時にオン状態とするので、低回転数ではスイッチ素子SW1(詳細は実施例を参照されたい。)はヒステリシスコンパレータ制御により励磁と還流を繰り返してモータ電流を一定値にするような制御を行い、高回転数ではロータ角度が励磁開始角度θONと励磁停止角度θOFFの間にあるときに1度だけ励磁電流を流す1パルス制御を行うといった回転数によって制御方式を切り替える場合に、両制御の切り替えを行う回転数を所定回転数とすることで、ヒステリシスコンパレータ制御時にのみ還流回路をオン状態とし、1パルス制御時にはオフ状態とすることができる。従って、SW1の無用なスイッチング損失を抑えることができる。
以降、諸図面を参照しつつ、本発明の実施態様を詳細に説明する。
第1の実施例
本発明の第1の実施例を説明する。図1は第1の実施例に係わるハイブリッド四輪駆動車(4WD)の全体構成を示す図である。エンジン11は、動力を発生する内燃機関であり、直流電力を発電する発電機13に機械的に接続して駆動するとともに、クラッチと一体の変速機12と前車輪ドライブシャフト14(14L、14R)を介して前車輪10(10L、10R)を駆動する。各前車輪10には車輪の回転速度を検出する車輪速センサ8F(8FL、8FR)が設けられている。後車輪1(1L、1R)のホイール内には、減速機3(3L、3R)、電気モータ4(4L、4R)と、図示しないブレーキディスクが収容されている。なお、図1では接続関係を分かりやすく示すため、減速機3、電気モータ4は後車輪1の外側に示している。
減速機3、電気モータ4の径はホイール内に収まる大きさとし、車輪の回転速度を検出する車輪速センサ8R(8RL、8RR)と共にブレーキディスクと一体に駆動部として組み立てられている。そして、ホイールの幅内に電気モータ4の軸方向方長さの大半が収納されるような形で、ホイール内に組み込まれたコンパクトな構成となっている。減速機3は、例えば遊星歯車減速機であり、電気モータ4の出力軸、減速機3の入力軸、出力軸、ブレーキディスクの回転軸は同軸で接続されている。減速機3と電気モータ4は図示しないアクスルに回転不能に固定され、減速機3の出力はブレーキディスクを介してホイールに伝えられる。
電気モータ4は、例えばスイッチト・リラクタンスモータ(SRモータ)であり、図示しない回転角センサを備えている。発電機13は、ケーブル16を介してバッテリ17に電気的に接続し、バッテリ17を充電可能な構成としている。また、発電機13またはバッテリ17の直流電流は、ケーブル16に接続したケーブル6によって、インバータ7(7L、7R)に供給される。さらにインバータ7は、ケーブル5(5L、5R)を介して、電気モータ4(4L、4R)にそれぞれ電力を供給する。
4WDコントロールユニット(4WD C/U)9は、インバータ7(7L、7R)を制御する。また、4WDコントロールユニット9は、バッテリ17に接続し、バッテリ17の充電状態を検知し、車両走行状態に応じて、発電機13に発電開始、発電停止の信号を送り、発電機13を制御する。アクセルペダルセンサ20は、アクセルの踏み込み量を検出して、アクセル開度信号を4WDコントロールユニット9に入力する。
図2(a)に示したようなSRモータにおいて、図2(b)のように突極同士、即ちステータの突極St1とロータの突極Rt1が対向しはじめる角度を励磁開始角度θONとし、また図2(c)のようにステータとロータの突極同士が完全に対向した角度を励磁停止角度θOFFとする。なお実際には、これらの角度はトルクなどの目標値により多少変化するが、ここでは説明を簡単にするために前記のように定義することにした。
図3には本発明によるモータ駆動システムを示した。なお、ここではSRモータ4用の駆動回路を例としたが、本発明はこれに限るものではなくモータのコイルへの通電方向が1方向であるモータにも適応可能である。図3において、各相のコイルはケーブル5を介してモータ駆動回路と接続されている。図3では3相モータの場合を示したが相の数はいくつであっても良い。また、3相とも回路構成は同じなので、ここでは1相分の回路構成についてのみ説明する。はじめにモータコイルL1と接続されたケーブルの一端は、電源の+側に接続された第1のスイッチ素子SW1の一端と接続される。またモータコイルL1の別の端に接続されたケーブルは電源の−側に接続された第2のスイッチ素子SW2の一端と接続されている。各スイッチ素子とケーブルの接続部には、電源の−側からケーブルを介してモータコイルL1を通り、電源の+側に向かって回生電流を流すことができるようにダイオードD1、D2が接続されている。以上は一般的なSRモータのインバータ回路構成と変わらない。
しかしながら、電気自動車の駆動用モータは、大きなトルクを必要とするので大電流をモータに給電する必要がある。従ってモータとモータ駆動回路を接続するケーブル5も電流容量を大きするためケーブルの径を太くする必要がある。ところが、太いケーブルは容易に屈曲しないため固く取り回しがしにくいという問題がある。たとえばホイルインモータ型の電気自動車の場合には、サスペンションによって車体に支持された車輪の内側に配置されたモータへ電力を供給するため、車輪を支持するサスペンション部材に沿わせてケーブルを配置して、ばね上車体側のインバータ7と車輪側のモータ4とを接続する。サスペンションの動きにあわせてケーブル5がある程度屈曲する必要があるので、太いケーブルは使いにくい。
本発明ではさらに、前記還流回路はモータコイルL1とケーブル5の間に配置してあり、モータ4の各相コイルと並列に接続される。還流回路はダイオードD3とスイッチ素子SW3で構成されており、モータコイルL1に流れる電流が還流回路とモータコイルL1間で還流するように各素子が接続されている。なお、ダイオードD3とスイッチ素子SW3に換えて1つの逆耐圧スイッチとしてもよい。
前述したように説明の便宜上、各相のうち1相(図3の左端の相)のみについてその構成及び制御を詳細に説明するが、他の相についても同様であり、モータコイルL2、L3にも還流回路としてダイオードD6、D9とスイッチ素子SW6、SW9が設けられている。
はじめに、本発明の構成及び作用と比較するために、従来の制御、即ち還流回路を作動させない場合の電流の流れ方および各スイッチ素子の制御について説明する。図4には従来のSRモータ駆動回路の低回転数における電流制御例を示した。図4ではθONからθOFFにかけてモータコイルL1に電流が流れるようSW1およびSW2を制御している。ところで、モータのトルクはモータコイルのインダクタンスのθに対する変化率に比例し、また電流の2乗にも比例する。ステータとロータの突極が非対向位置から対向位置に向かう間、モータコイルのインダクタンスはθに対してほぼ直線的に比例するので、電流を一定に制御すれば一定のトルクを出すことができる。そこで図4のように必要トルクを出せる電流値Ipを設定し、モータコイルL1に流れる電流がほぼIpになるように、ヒステリシスコンパレータ制御やPWM制御によってスイッチ素子をオン・オフし電流制御を行う。図4はヒステリシスコンパレータ制御の例であり、電流値がIpになるとSW2をオフしてモータコイルL1の電流を還流し、電流値がIp−ΔIにまで下がるとSW2を再びオンしてモータコイルL1を励磁する。なおSW1とSW2のスイッチング動作は入れ替えてもよい。以上の制御により還流電流は、SW1、SW2のどちらか一方をオフすると、その反対のオンしているスイッチ素子を介して還流する。このとき還流電流はどの場合でもケーブルを通るので、ケーブルでの電力損失が発生する。
励磁の停止については、ロータの角度θOFFにロータが達した時に前記のスイッチ素子の両方をオフする。これによりモータコイルの電流はダイオードD1、D2を通って電源に回生される。以上が従来の低回転数における電流制御例である。
次に、還流回路を作動させた場合、即ち本発明を適用した場合について説明する。図5には本発明によるSRモータ駆動回路の低回転数における制御例を示した。図5ではθONからθOFFにかけてモータコイルL1に電流が流れるようSW1およびSW2を制御している。ここで、制御回路の簡素化を図るためSW1、SW2が同じタイミングでオン・オフさせる。還流回路のスイッチ素子SW3は、図5に示したようにθONにてオン状態としθOFFにてオフ状態とする。モータの励磁停止タイミングと同期してオフ状態とするので、モータコイルの電流は電源に回生され、速やかにゼロになるので、不要な駆動トルクが発生しない。一方、単に回転角センサに応じて、還流回路のオン・オフだけなので、簡単な制御回路で還流回路を作動することができるという効果が得られる。
次に、モータコイルL1が励磁され、電流がIpに達したときSW1、SW2の両方をオフする。これにより、モータのコイルに流れる電流は還流回路に流れる。電流値がIp−ΔIにまで下がるとSW1、SW2を再びオンしてモータコイルL1を励磁する。この操作は、θOFFに達するまで繰り返し行われる。
ここでケーブル5に流れる電流に注目する。図5にはケーブル5に流れる電流の波形も示した。上記の励磁・還流を繰り返す間、モータコイルL1の還流電流は還流回路に流れ、ケーブル5には流れない。従って、図5に示したように、ケーブル5には間欠的に励磁電流が流れるのみである。これによりケーブル5に流れる電流の実効値が減ることになる。
ところでケーブル5の電流容量は、ケーブル5の抵抗で発熱しても被覆が劣化せず十分に絶縁が保たれるように決められている。つまり、電流の実効値が大きくなると、発熱を防ぐためにケーブル5を太くする必要がある。従ってケーブル5を流れる電流の実効値が低くなれば発熱しにくくなるので、被覆が劣化しにくくなる。よって、同じ材質の被覆であれば電流実効値が少ない方が、ケーブルを細くすることができることになる。
以上では励磁を行う力行運転の場合について説明してきたが、回生の場合にも、ヒステリシスコンパレータ制御あるいはPWM制御を使って回生トルクを一定化するときは電流一定制御をしなければならない。従って回生(消磁)と還流を繰り返す必要があるので、図5と同様な還流の動作を行う。
さらに還流回路はホイールの内部などに設置することができるが、この場合、スイッチ素子を制御する制御回路と還流回路が離れてしまうのでゲート信号の伝送遅れが起こり、スイッチングに影響することも想定される。そのような問題に対しては光伝送によりゲート信号を伝送することも考えられる。
次に、図7のモータ回転数と駆動トルクの特性図を用いて、図6に示すフォローチャートを用いて還流回路作動させるかどうかを判断するロジックを説明する。
ステップS1では、運転モードに入る前に、ケーブルの許容電流の上限よりもわずかに低い電流で発生させることができるトルクを所定トルクT1として設定する。ここで、T1をケーブルの許容電流の上限より低い電流により設定するため、大電流が流れるときは還流回路の動きによりケーブルの実効電流を抑えることができる。
S2では、図7に示す基底回転数よりも高い所定回転数N1を設定する。基底回転数はモータの最大トルクを発生可能な回転数の限界である。
S3では、運転モードに入る。
S4では、運転者のアクセルペダルの操作によるアクセル開度(即ち、運転者の加速要求)と計測した車速に基づき、コントロールユニット9が駆動トルク要求値T0を算出する。
S5では、モータの回転角センサの計測値の積算によって現在のモータ回転数N0を算出する。
ステップS6では、運転時には運転者による駆動トルク要求値T0と前記の所定トルクT1を比較してSW3のオン動作の許可・不許可を決める。具体的に、駆動トルク要求値T0が大きく、大電流を流すことが要求される場合、S7に進み、SW3のオン動作を許可し、還流回路を作動させる。これによりケーブルに流れる電流の実効値を低減させる。一方駆動トルク要求値T0が小さく、大電流を流す必要がない場合はS8に進む。
S8では、運転時にはモータの回転数も計測して前記の所定回転数N1と比較してSW3の許可・不許可を決める。具体的に、回転数N0が低い場合には、ヒステリシスコンパレータやPWMにより電流を一定値に保つような制御が行われるため、S7に進み、SW3のオン動作を許可し、還流回路を作動させる。これによりケーブルに流れる電流の実効値を低減させる。一方、回転数が高い場合には、ヒステリシスコンパレータやPWMにより電流を一定値に保つまでもなく、電流が流れにくい状態になるので、S9に進み、SW3のオン動作を不許可とし、還流回路の作動を停止する。無用なスイッチング損失を防ぐ事ができる。
ステップS10では、SW1、SW2、SW3の動作によって、モータと還流回路の駆動を行い、S4に戻る。尚、図6に示す処理内容は一定サンプリングで実行されることとする。図6のフローチャートではトルクと回転数の両方でSW3のオン動作の許可・不許可を決めているが、トルクだけでSW3のオン動作の許可・不許可を決めても実用上問題はない。ただし、トルクによる判定を行わない場合は回転数によりSW3のオン動作の許可・不許可をおこなって、高回転時の無用なスイッチング損失を防ぐようにする。一方回転数による判定を行わない場合はトルクによりSW3のオン動作の許可・不許可をおこなって、低トルク時の無用なスイッチング損失を防ぐようにする。
なお、本発明による還流回路は、基本的にモータのコイル電流をヒステリシスコンパレータ制御やPWM制御といった手法を用い、電流を一定範囲に抑えながら運転する比較的低回転領域で使用するものである。たとえば基底回転数を大幅に上回る高速回転においては、大電流が流せないので、還流回路を動作させる必要がない。この場合には基底回転数以上で還流回路をオフ状態にするというロジックを入れることで、無用なスイッチング損失を抑えることができる。また低回転数であってもトルクを必要とせず電流が低い場合にはやはり還流回路を動作させる必要がない。この場合にはケーブルの電流容量以下で還流回路をオフ状態にするというロジックを入れることで、無用なスイッチング損失を抑えることができる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
車両システムの全体構成を示す図である。 励磁開始角度θONと励磁停止角度θOFFの説明図である。 本発明のモータ駆動システムの構成図である。 従来の低回転数におけるモータコイル電流波形およびケーブル電流波形を示す図である。 本発明による低回転数におけるモータコイル電流波形およびケーブル電流波形を示す図である。 本発明の実施例におけるフローチャートである。 モータ回転数と駆動トルクの特性図(SW3のオン動作を許可する動作領域)を示す図である。
符号の説明
1(1L、1R) 後車輪
3(3L、3R) 減速機
4(4L、4R) 電気モータ
5(5L、5R) ケーブル
6 ケーブル
7(7L、7R) インバータ
8F(8FL、8FR) 前輪の車輪速センサ
8R(8RL、8RR) 後輪の車輪速センサ
9 4WDコントロールユニット(4WD C/U)
10(10L、10R) 前車輪
11 エンジン
12 変速機
13 発電機
14(14L、14R) 前車輪ドライブシャフト
16 ケーブル
17 バッテリ
20 アクセルペダルセンサ
SW1−9 スイッチ素子
D1−9 ダイオード
L1−3 モータコイル
St1 ステータの突極
Rt1 ロータの突極

Claims (9)

  1. モータ及びこのモータを駆動するためのモータ駆動回路を備えるモータ駆動システムにおいて、
    前記モータ駆動回路とモータコイル間に流れる還流電流を迂回させる還流回路を有し、
    前記モータの励磁によって前記還流電流が流れる場合、前記還流回路の導通を許可する、ことを特徴とするモータ駆動システム。
  2. 請求項1に記載のモータ駆動システムにおいて、
    前記還流回路が、前記モータ駆動回路とは別の独立したユニットとして構成され、前記モータの各相コイルと並列に接続される、
    ことを特徴とするモータ駆動システム。
  3. 請求項1または2に記載のモータ駆動システムにおいて、
    前記モータ駆動システムがさらにケーブルを備え、
    前記ケーブルによって前記モータと前記モータ駆動回路を接続し、
    前記還流回路は、前記モータコイルと前記ケーブルとの間に配置してある、
    ことを特徴とするモータ駆動システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ駆動システムにおいて、
    前記モータが、車両のホイールに搭載されるモータであり、
    前記還流回路が前記ホイールに搭載される、
    ことを特徴とするモータ駆動システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ駆動システムにおいて、
    前記還流回路が、整流素子とスイッチ素子とで構成される、
    ことを特徴とする記載のモータ駆動システム。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ駆動システムにおいて、
    前記還流回路が、1つの逆耐圧スイッチ素子を用いる、
    ことを特徴とするモータ駆動システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータ駆動システムにおいて、
    前記還流回路を、前記モータの励磁開始タイミングと同期してオン状態とし、前記モータの励磁停止タイミングと同期してオフ状態とする、
    ことを特徴とするモータ駆動システム。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータ駆動システムにおいて、
    前記還流回路を、前記モータに所定電流値以上の電流が流れる場合にオン状態とする、ことを特徴とするモータ駆動システム。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータ駆動システムにおいて、
    前記還流回路を、前記モータが所定回転数以下で回転している時にオン状態とする、
    ことを特徴とするモータ駆動システム。
JP2005039349A 2005-02-16 2005-02-16 モータ駆動システム Withdrawn JP2006230074A (ja)

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