JP2006227560A - メカニカルスプライス、光通信用回路部品、中継用光伝送路及び光伝送路 - Google Patents

メカニカルスプライス、光通信用回路部品、中継用光伝送路及び光伝送路 Download PDF

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Abstract

【課題】 メカニカルスプライスについて、光ファイバどうしを高い調芯精度で突き合わせ接続できるようにする。また、専用の接続工具を使用しなくても、作業性良く容易に光ファイバどうしを突き合わせて接続できるようにする。
【解決手段】 メカニカルスプライス1のベースプレート3と押さえプレート4との間に、金属フェルール7を設ける。光ファイバは金属フェルール7の内部で突き合わせ接続される。よって、光ファイバどうしの接続部分において、光ファイバがベースプレート3と押さえプレート4と直接接触せず、その押圧狭持を受けない。したがって、光ファイバどうしを高い調芯精度で突き合わせて接続できる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、一対又は複数対の光ファイバどうしを接続する接続器、特にメカニカルスプライスに関する。また、該メカニカルスプライスを備える光通信用回路部品、中継用光伝送路、光伝送路に関する。
光ファイバどうしを接続する技術として、融着接続やコネクタ接続とともに、メカニカルスプライスによる接続が知られている。従来の一般的なメカニカルスプライスの基本的な構造は、ベースプレートと押さえプレートとを有するメカニカルスプライス本体を備えるものである。押さえプレートが取付けられるベースプレートの上面には、V溝が形成されている。このV溝の深さは、通常、光ファイバをV溝に載置した際に、光ファイバが溝内に完全に埋没してしまう程の深さではなく、光ファイバが部分的にV溝の上へ突出する程度の深さとされている。相互に接続する一対の光ファイバは、それぞれこのV溝で端面どうしを突き合わせて位置決めされる。そして、例えば、ばね弾性のある断面コ字状のクランプばねを使って、押さえプレートの上面とベースプレートの底面とを押圧状態で狭持すると、光ファイバは押さえプレートによってV溝の溝内に押し込まれるように押圧状態で保持されることになる。従来のメカニカルスプライスでは、このようにして光ファイバどうしを接続する(従来技術の一例として特許文献1,2を参照)。
特開平9−318836号公報 特開2004−38018号公報
しかしながら、こうした従来のメカニカルスプライスには、次のような課題がある。
均一でない保持力による軸ずれ; 第1に、光ファイバはコアとクラッドを有する断面円形の構造であり、その線径(外径)は0.125mmときわめて微細である。したがって、光ファイバどうしを接続するには、非常に高度な調芯精度が要求される。光ファイバの端部間にほんの僅かな軸ずれがあるだけでも、大きな接続損失を生じ、光伝送系の伝送損失を悪化させる要因となるためである。
この点、従来のメカニカルスプライスでは、光ファイバをベースプレートと押さえプレートとで押圧状態で直接挟み込んで保持する構造である。しかしながら、このような構造であると、光ファイバごとに、ベースプレートと押さえプレートによる保持力に差が生じることがある。そして、光ファイバごとの保持力に差があると、V溝の溝内に入り込む光ファイバの深さに違いが出てきて、その結果、V溝の深さ方向で、光ファイバどうしの軸ずれを生じるおそれがある。光ファイバごとに保持力に差が生じる理由としては、温度や湿度など使用環境による押さえプレートの変形、ベースプレートのV溝や押さえプレートの成形精度、必ずしも弾性が均一でないクランプばねなど、様々な要因が想定される。しかしながら、従来のメカニカルスプライスでは、これらの問題を解消するには至っていない。
接続作業の困難性; 第2に、前述のように光ファイバは、線径(外径)が0.125mmときわめて微細である。
このため、従来のメカニカルスプライスでは、専用の接続工具を使わなければ、微細な光ファイバをV溝の内部に挿入し、高い調芯精度で作業性良く光ファイバどうしを接続することができない。このことは、接続対象とする光ファイバ心線が単心の場合だけでなく、特に4心、8心、16心といった複数本の光ファイバを一束に纏めたテープ心線のように多心である場合に、深刻な問題となっている。すなわち、多心の光ファイバ心線の被覆を除去すると、複数本の光ファイバがばらばらに剥き出しになる。したがって、それらをメカニカルスプライスのV溝に差し込むには、一括して同時にV溝へ差し込む必要があるが、これは専用の接続工具を使わない限り、作業性良くV溝へ挿入することは不可能である。
以上のような従来技術を背景になされたのが本発明である。すなわち本発明の目的は、メカニカルスプライスについて、光ファイバどうしの調芯精度を高めることにある。また、本発明の目的は、メカニカルスプライスについて、光ファイバの接続作業を作業性良く容易に行えるようにすることにある。
上記目的を達成すべく本発明は、メカニカルスプライス、光通信用回路部品、中継用光伝送路及び光伝送路として、以下のように構成される。
本発明〔請求項1〕は、対向する光ファイバの端部どうしを接続するメカニカルスプライスについて、前記各光ファイバを差し込む導入孔をそれぞれ設けたメカニカルスプライス本体と、メカニカルスプライス本体の内部に収容され、前記一方の光ファイバが前記一方の導入孔を通じて一方の開口から差し込まれ、前記他方の光ファイバが前記他方の導入孔を通じて他方の開口から差し込まれて、内部で端部どうしが突き合わせ接続される筒形のフェルールと、を備えることを特徴とする。
本発明では、メカニカルスプライス本体の内部に収容され、前記一方の光ファイバが前記一方の導入孔を通じて一方の開口から挿入され、前記他方の光ファイバが前記他方の導入孔を通じて他方の開口から挿入されて、内部で端部どうしが突き合わせ接続される筒形のフェルールを備える。このため、光ファイバどうしの接続部分がフェルールの内部に位置することになり、従来のメカニカルスプライスのようにメカニカルスプライス本体による保持力を受けることがない。したがって、光ファイバどうしをフェルールの内部で高い調芯精度で接続することができる。そして、本発明であれば、上記のようにフェルールの内部に挿入された光ファイバどうしを、専用の接続工具を使わずに、高い調芯精度で接続することができる。
本発明〔請求項2〕は、前記各導入孔の孔面に、フェルール側の面端がフェルールの前記各開口の孔軸方向延長上に位置する差込ガイド面を形成した。
光ファイバどうしをフェルールの孔内で接続する場合、フェルールの端部に対して光ファイバが引っ掛かることなく円滑に差し込めることが必要である。この点、本発明では、前記各導入孔の孔面に、フェルール側の面端がフェルールの前記各開口の孔軸方向延長上に位置する差込ガイド面を形成した。このため、各光ファイバは差込ガイド面を通過することで、フェルールの端部に引っ掛かることなく、そのまま開口を通じてフェルールの孔内に差し込ませることができる。したがって、光ファイバを作業性良く容易にフェルールの孔内で接続することができる。
本発明〔請求項3〕は、前記フェルールの両側に、フェルール側の面端がフェルールの前記各開口の孔軸方向延長上に位置する差込ガイド面を有するガイド部材を備える。
光ファイバどうしをフェルールの内部で接続する場合、フェルールの端部に対して光ファイバが引っ掛かることなく円滑に差し込めることが必要である。この点、本発明では、フェルールの両側に、フェルール側の面端がフェルールの前記各開口の孔軸方向延長上に位置する差込ガイド面を有するガイド部材を備える。このため、各光ファイバは、差込ガイド面を通過することで、フェルールの端部に引っ掛かることなく、そのまま開口を通じてフェルールの孔内に差し込ませることができる。したがって、光ファイバを作業性良く容易にフェルールの孔内で接続することができる。
本発明〔請求項4〕は、前記各導入孔の光ファイバ導入口を、前記各光ファイバに形成した保護用の被覆部の外径よりも大きく形成した。
本発明では、前記各導入孔の光ファイバ導入口を、前記各光ファイバに形成した保護用の被覆部の外径よりも大きく形成したため、専用の接続工具を使わなくても、各導入孔に対し光ファイバをそれぞれ作業性良く容易に挿入することができる。
本発明〔請求項5〕は、前記各光ファイバに形成した保護用の被覆部を、各導入孔の内部で固定する接着剤を備える。
本発明によれば、接着剤によって各光ファイバの被覆部を導入孔に対し強固に接着して光ファイバ心線が抜止めされる。このため、光ファイバどうしの接続を確実に維持することができる。
本発明〔請求項6〕は、メカニカルスプライス本体に、各導入孔へとそれぞれ貫通する接着剤注入孔を形成した。
例えば接着剤を予め導入孔に塗布してから光ファイバどうしの接続作業を行うと、接着剤が硬化する前に接続作業を完了させる必要がある。しかしながら、本発明によれば、メカニカルスプライス本体の外部から接着剤注入孔を通じて接着剤を注入できる。このため、光ファイバどうしの接続後に、接着剤を注入して光ファイバの被覆部を強固に接着できる。したがって、接着剤の硬化を気にして接続作業をする必要がない。
本発明〔請求項7〕は、導入孔に差し込まれ、前記各光ファイバに形成した保護用の被覆部を導入孔の孔面に対して押し付けて保持する押接部を有するくさび状の保持部材を備える。
本発明によれば、くさび状の保持部材の押接部が、光ファイバの被覆部を導入孔の孔面に押し付けて保持するため、該被覆部を強固に保持できる。
本発明〔請求項8〕は、前記被覆部の押し付けを受ける導入孔の孔面に対して押接部が接近するように、保持部材の差し込みをガイドするガイド手段を備える。
本発明によれば、ガイド手段によって、保持部材が円滑且つ確実に光ファイバを押し付けて保持できる。したがって、専用の接続工具を使わなくても、光ファイバの接続作業を効率良く容易に行うことができる。
このようなガイド手段としては、例えば次のように具体的に構成できる。
すなわち、第1に、ガイド手段は、前記被覆部の押し付けを受ける導入孔の孔面と対向する孔面に、光ファイバの導入側から奥側にかけて形成した傾斜ガイド面として構成できる。
第2に、ガイド手段は、保持部材か導入孔の孔面からの何れか一方に設けられ、光ファイバの軸心方向に向けて傾斜する傾斜ガイド溝と、前記何れか他方に設けられ、該傾斜ガイド溝の溝内に沿って移動可能な傾斜ガイド突起と、して構成することができる。
これらのガイド手段によれば、簡易な構成であるにも拘わらず、容易な差込作業だけで確実に光ファイバを保持部材によって保持することが可能である。
本発明〔請求項9〕は、保持部材に、メカニカルスプライス本体の外部に突出する差込操作部を設けた。
一般的にメカニカルスプライスは、大変小さくて大変扱いにくいものである。しかしながら本発明によれば、差込操作部を通じて容易且つ確実に差込操作ができる。
本発明〔請求項10〕は、導入孔に対する保持部材の差込状態を固定する差込ロック手段を備える。
本発明によれば、差込ロック手段によって保持部材を確実に抜止めすることができる。
このような差込ロック手段としては、例えば次のように具体的に構成できる。
第1に、差込ロック手段は、接着剤の硬化体として構成できる。これによれば、確実に抜止めできるほか、別部品を使わずに保持部材を抜止めできる。
第2に、差込ロック手段は、保持部材か導入孔の孔面かの何れか一方に設けた係止部と、前記何れか他方に設けられ、該係止部に対して係止する係止受け部として構成できる。これによれば、確実に抜止めできるほか、別部品を使わずに保持部材を抜止めできる。
第3に、差込ロック手段は、一端側が保持部材に係止し、他端側がメカニカルスプライス本体に係止する棒状のロック部材として構成できる。これによれば、確実に抜止めできるほか、棒状のロック部材を係止させる簡単な作業によって、保持部材を抜止めできる。
本発明〔請求項11〕は、メカニカルスプライス本体かフェルールかの何れか一方に、フェルールをメカニカルスプライス本体の特定位置に固定する凹部を形成し、前記何れか他方に、その凹部と係合する突起を形成した。
本発明によれば、突起が凹部に係合することで、メカニカルスプライス本体の特定位置にフェルールを確実に固定することができる。また、フェルールを円筒形とした場合には、突起と凹部との係合によりフェルールを回り止めすることができる。
本発明〔請求項12〕は、フェルールに、前記光ファイバの接続孔へと貫通して、前記光ファイバの端部間に付着する屈折率整合剤を、該接続孔からフェルールの外部へと排出する排出孔を設けた。
光ファイバの端部どうしを接続する際、光ファイバの端部どうしの間に屈折率の異なる空気層などが介在すると、反射損失を生じる虞がある。そこで、光ファイバの端部に屈折率整合剤を塗布して反射損失の発生を低減するようにしている。本発明によれば、このように屈折率整合剤を使用した場合に、フェルールの排出孔を通じて余分な屈折率整合剤を排出することが可能となる。このため、屈折率整合剤の使用量を最適化することができる。
本発明〔請求項13〕は、フェルールの排出孔を、前記光ファイバの端部どうしの接続部分から離間する位置に形成した。
光ファイバの端部どうしの接続部分と対応する位置に、フェルールの外部と連通する屈折率整合剤の排出孔を形成すると、排出孔を通じて入り込む外光が、光ファイバの端部どうしの接続部分から光ファイバの内部へと侵入し、伝送損失を悪化させる虞がある。しかしながら、本発明では、排出孔が光ファイバの端部どうしの接続部分とずれているので、そのような虞がない。
本発明〔請求項14〕は、メカニカルスプライス本体に、フェルールの排出孔を通じて外部へ排出された屈折率整合剤を、さらにメカニカルスプライス本体の外部へと排出可能な排出孔を設けた。
本発明によれば、フェルールからメカニカルスプライス本体へと排出された屈折率整合剤の量が多くても、メカニカルスプライス本体の内部に屈折率整合剤が溜まらない。
本発明〔請求項15〕は、フェルールの排出孔とメカニカルスプライス本体の排出孔とを、互いに直接連通しない離間する位置にそれぞれ形成した。
本発明によれば、フェルールの排出孔とメカニカルスプライス本体の排出孔とが直接連通しないので、フェルールの内部への外光の侵入を防ぐことができる。
本発明〔請求項16〕は、メカニカルスプライス本体をベースプレートとカバープレートとで形成し、ベースプレートとカバープレートに相互に合わさって前記導入孔を形成する溝面をそれぞれ形成した。
本発明によれば、簡易な構造でメカニカルスプライスを実現できる。
本発明〔請求項17〕は、ベースプレートとカバープレートの何れか一方にそれらの組付けを固定する組付けロック片を形成し、前記何れか他方にその組付けロック片と係合するロック受け部を形成した。
本発明によれば、ロック片とロック受け部との係合により、ベースプレートとカバープレートとを、容易且つ確実に固定できる。
本発明〔請求項18〕は、メカニカルスプライス本体の一部又は全部を、外部から内部を視認可能なプラスチック成形体にて形成した。
本発明によれば、目視により確認しながら光ファイバを確実に導入し接続することができる。また、光ファイバの接続時や接続後のメンテナンスの際に、メカニカルスプライス本体の内部における、例えば曲げの発生の有無など、光ファイバ又は光ファイバの被覆部の異常状態を、外部から点検できる。上記プライスチック成形体は、有色又は無色の透明プラスチック材料、有色又は無色の半透明プラスチック材料の何れかのプラスチック材料によって構成できる。
さらに、以上のような本発明の各構成の具体的な形態は、例えば以下のように構成できる。
本発明におけるメカニカルスプライス本体については、プラスチック成形体として、また金属材の成形体として構成することができる。
本発明におけるフェルールは、金属フェルールとして構成できる。これによれば、雰囲気温度や湿度などによる形状変化が無く、使用環境を選ばすに使用することができ、同軸性の高い接続を継続的に発揮することができる。
本発明におけるフェルールは、金属フェルールであり、該金属フェルールが電着源金属を浸漬した電解液中で、実質的に水平に支持される芯材に対して電着した金属の電着物としたものとして構成できる。本発明によれば、光ファイバの端部どうしの極めて高い同軸精度を実現することができる。
本発明におけるフェルールは多心一体型のものとして構成できる。本発明によれば、多心の光ファイバ心線の光ファイバどうしを高い同軸度で作業性良く容易に接続できる。
そして、本発明では、以上のような優れた特徴を持つ各メカニカルスプライスを備える以下の発明を提供する。
本発明〔請求項19〕は、光ファイバの一端が接続される光通信用回路部品について、光ファイバの他端に、前記何れかの本発明によるメカニカルスプライスを取付けたことを特徴とする。
本発明によれば、光通信用回路部品に接続した光ファイバに前記メカニカルスプライスを取付けたため、光ファイバを高い調芯精度で作業性良く容易に接続することができる。
本発明〔請求項20〕は、少なくとも1本の光ファイバの少なくとも一方端部に、前記何れかの本発明によるメカニカルスプライスを取付けた中継用光伝送路としたものである。
本発明は、光ファイバの一端にメカニカルスプライスを取付けた中継用光伝送路であるため、高い調芯精度で作業性良く容易に他の光ファイバを接続できる。
本発明〔請求項21〕は、少なくとも一対の光ファイバを、前記何れかの本発明によるメカニカルスプライスにて接続した光伝送路としたものである。
本発明は、少なくとも一対の光ファイバを、前記メカニカルスプライスにて接続した光伝送路であるため、接続損失が低く、したがって伝送損失が低い光伝送路とすることができる。
本発明のメカニカルスプライスによれば、突き合わせ接続する少なくとも一対の光ファイバどうしを、接続作業を行う現場において専用の接続工具を使わずに手作業であっても、高い調芯精度で容易に接続することができる。
したがって、テラビットレベルの大容量通信が可能な光ファイバ通信ネットワーク網をオフィスに接続するFTTO(Fiber-To-The-Office)や家庭に接続するFTTH(Fiber-To-The-Home)の普及に大きく貢献することができる。
以下、本発明の実施形態の例について、図面を参照しつつ説明する。
1.第1実施形態〔図1〜図11〕
全体の概略構成〔図1〕
第1実施形態のメカニカルスプライス1は、メカニカルスプライス本体2を構成するベースプレート3とカバープレート4とを備える。ベースプレート3とカバープレート4は、クリップのようなばね弾性のある金属製のクランプばね5によって一体に押圧保持されて組み合わされる。メカニカルスプライス本体2の内部には、「ガイド部材」としてのガイドチップ6と、多心一体型、本実施形態では4心一体型の金属フェルール7が収容される。このようなメカニカルスプライス1は、長さが約40mmで、幅が約4mmで、高さが約4mmであり、非常に小さく細長いものである。なお、8はメカニカルスプライス1に光ファイバを取付ける際に使用する楔プレートである。
ベースプレート3の構成〔図1〕
ベースプレート3は、硬質樹脂の成形体として構成される。ベースプレート3の上面には、ベースプレート3の長手方向に沿って溝9が形成されている。溝9は、具体的には長手中心にフェルール取付溝9aが形成される。フェルール取付溝9aを中心とする外側には、ガイドチップ取付溝9b、ガイド溝9c、後述する光ファイバのロック片取付溝9d、ガイド溝9e、テーパー状の導入溝9fが形成されている。
ベースプレート3の一方側の長手側面には、楔プレート8に形成された3つの楔片8aをそれぞれ差し込む楔片差込溝10が形成されている。
ベースプレート3の一方側と他方側の長手側面には、係合溝11が形成されている。この係合溝11には、カバープレート4の各長手側面から下向きに突出する係合壁4aが上から差込まれて係合する。なお、図1ではカバープレート4の一方側の長手側面に設けた係合壁4aしか表れないが、他方側の長手側面にも同様に係合壁4aが形成されている。
ベースプレート3の底面には、クランプばね5の把持片5aを引っ掛ける把持溝12が形成されている。
カバープレート4の構成〔図1〕
カバープレート4は、硬質樹脂の成形体として構成される。図1に表れないカバープレート4の底面には、前述のベースプレート3に形成された溝9に対応する溝が形成されている(図7参照)。そして、本実施形態では、ベースプレート4におけるガイド溝9c、ロック片取付溝9d、ガイド溝9e、テーパー状の導入溝9fと、それらの各溝に対向して形成されたカバープレート4の溝とが合わさることで、光ファイバの「導入孔」を構成している。
カバープレート4には、その上面から底面にかけて貫通する操作孔4bが形成されている。操作孔4bからは、後述の操作突起13が突出するようになっている。
カバープレート4の上面には、クランプ5の把持片5bを引っ掛ける把持溝4cが形成されている。
カバープレート4の一方側の長手側面には、ベースプレート3の楔片差込溝10に差し込ませる楔片差込溝4dが形成されている。そして、この2つの楔片差込溝10,4dを合わせた隙間の高さは、楔プレート8の楔片8aの板厚よりも小さくなっている。したがって、楔片8aを楔片差込溝10,4dの中へ差込むと、ベースプレート3とカバープレート4とが、互いに少し浮いて隙間が形成されることになる。本実施形態では、後述のとおり、この隙間を形成して光ファイバどうしの接続を行うものである。
ガイドチップ6の構成〔図2〕
「ガイド部材」としてのガイドチップ6には、図2で拡大して示すように複数のガイド孔6aが形成される。各ガイド孔6aの一方側には円形開口6bが開口し、他方側には縦長の楕円形開口6cが開口している。円形開口6bの孔面の面端は、フェルール7側の孔面の面端がフェルール7の光ファイバ接続孔7aの開孔領域を、孔軸方向延長上に投影した範囲内に位置している。つまり、各ガイド孔6aの孔面は「差込ガイド面」として機能する。よって、光ファイバを楕円形開口6cからガイド孔6aに差し込んでいけば、光ファイバをそのまま金属フェルール7の光ファイバ接続孔7aに差し込ませることができる。
隣り合うガイド孔6aの孔軸ピッチは、多心(本実施形態では4心)のテープ心線の心線ピッチと同じ0.25mmとなっている。なお、このようなガイドチップ6は、硬質の合成樹脂または金属材にて形成される。
金属フェルール7の構成と製法〔図3,図4,図10,図11〕
金属フェルール7は、図3で拡大して示すように、単心のフェルール7bを並べて接合した多心一体型であり、本実施形態のものは4心一体型である。このように単心のフェルール7bを多心一体型に接合することで、取扱性を高めることができる。各フェルール7bは、多心一体型に接合する関係で、長手方向に沿って長尺な角棒状として形成される。したがって、側面どうしを合わせることで、フェルール7bどうしを正確且つ容易に接合することができる。各フェルール7bどうしは接着剤等で接合できる。
本実施形態の金属フェルール7は、長さ10mm、幅1mm、厚み0.25mmのものである。各フェルール7bは、四辺がそれぞれ0.25mmの正方形状となっている。各フェルール7bの光ファイバ接続孔7aどうしの孔軸間ピッチは、多心のテープ心線の心線ピッチと同じ0.25mmである。したがって、光ファイバをそのまま真っ直ぐに挿入して接続することができる。光ファイバ接続孔7aの孔径d1は0.1255mmであり、光ファイバの線径0.1250mmよりもごく僅かだけ大径に形成されている。また、テーパー状に拡径する光ファイバ接続孔7aの両開口端でテーパー状に拡径する部分の最大孔径d2は0.23mmとなっている。
本実施形態のフェルール7bは、電鋳法にて形成したものである。その一例としては、例えば、特開2003−156659号公報に記載の金属フェルールの製造方法によって製造できる。
すなわち、この金属フェルールの製造方法では、図10、図11で模式的に図示するような金属フェルール製造装置100を使用する。金属フェルール製造装置100には、電鋳槽101が備わっている。電鋳槽101の内部に満たされた電解液102に、ニッケル粒などの電着源金属103を投入した断面V字形のチタンメッシュケース104を浸漬させる。チタンメッシュケース104の下側には、実質的に水平となるように、ステンレスワイヤなどの導電性の芯材105が張設される。この芯材105は周方向で回転可能に支持される。チタンメッシュケース104と芯材105との間隔d3は、芯材105の長手方向に沿って一定となっている。そして、芯材105は、制御装置106を介して電力供給装置107の陽極に接続される。一方、電着源金属103を保持するチタンメッシュケース104は、電力供給装置107の陰極に接続されている。
以上のような概要の金属フェルール製造装置100において、制御装置106が芯材105に通電を開始すると、電着源金属103としてのニッケル粒から溶出したニッケルイオンが、芯材105に向かって泳動を開始する。このとき、電着源金属103を保持するチタンメッシュケース104と芯材105とは実質的に水平に支持されており、間隔d3がそれらの長手方向に渡って等間隔であるため、芯材105の長手方向に渡って均一な厚みの電着層を形成することができる。また、この電鋳時には、芯材105を連続回転させているため、芯材105の周回りにおいても均一な厚みの電着層を形成することができる。さらに、電鋳開始に伴って電着源金属103が次第に減少していくが、チタンメッシュケース104は電着源金属103を下から支持するため、ニッケルイオンの泳動開始点が、常に、電着源金属103を支持するチタンメッシュケース104の支持面となり、電鋳が進行してもチタンメッシュケース104と電着源金属103との間隔d3は不変であり、電着条件を一定に維持することができる。こうして形成された電着物から芯材105を除去すると、線径が1mm〜3mm、孔径が約0.1255mmで、極めて同軸性の高い筒形のフェルールが得られる。そして、このフェルールを加工することで、本実施形態で示すフェルール7bが得られる。
光ファイバどうしの接続手順〔図5〜図9〕
本実施形態のメカニカルスプライス1によって光ファイバどうしを突き合わせ接続する方法について、図5〜図9を参照しつつ説明する。
まず、図5で示すように、ベースプレート3のフェルール取付溝9aに金属フェルール7を、各ガイドチップ取付溝9bにガイドチップ6を、ロック片取付溝9dに下側可動ロック片14を、それぞれ取付ける。このように取付けると、金属フェルール7の光ファイバ接続孔7aの孔端とガイドチップ6の円形開口6bとが、同軸上に整合する。
次に、図6で示すように、接続対象とする多心(本実施形態では4心)のテープ心線F1,F2を用意し、工具を使って端面側の被覆をそれぞれ5mm程度除去し、光ファイバf1,f2を露出させる。なお、図6では側面から表している関係で、各テープ心線F1,F2から露出する光ファイバf1,f2が1本しか表れないが、実際はテープ心線F1,F2ごとに4本の光ファイバf1,f2が露出している。
そして、このように露出する光ファイバf1,f2を、ガイドチップ6の楕円形開口6cから挿入していく。このとき、被覆を除去して露出させた各光ファイバf1,f2は、心線のピッチ間方向で広がってしまうことは少ないが、心線のピッチ間方向に対する直交方向(図中の上下方向)では、広がってしまうことがある。しかしながら、本実施形態では、導入側が縦長の楕円形開口6cとなっているガイドチップ6を備えているため、テープ心線F1の4本の光ファイバf1、テープ心線F2の4本の光ファイバf2が、それぞれその直交方向で広がってしまっても、縦長の楕円形開口6cによって差し込みがガイドされるので、一括して容易にガイドチップ6のガイド孔6aの中へと導くことができる。
以上のようにして、光ファイバf1,f2をガイドチップ6に挿入すると、ガイド孔6aを通じて金属フェルール7の光ファイバ接続孔7aへと導入される。このとき、円形開口6bの孔面の面端は、フェルール7側の孔面の面端がフェルール7の光ファイバ接続孔7aの開孔領域を、孔軸方向延長上に投影した範囲内に位置している。よって、光ファイバf1,f2が金属フェルール7の端部に引っ掛かったりすることなく、スムーズに光ファイバ接続孔7aに差し込ませることができる。
こうして、金属フェルール7へテープ心線F1,F2ごとに、それぞれ4本の光ファイバf1,f2を一括して導入することができる。そして、そのまま突き合わせによる抵抗を感じるまで挿入を続けていく。なお、光ファイバf1,f2の端面に予め屈折率整合剤を塗布していてもよいし、あるいは光ファイバ接続孔7aの孔内に予め屈折整合剤を仕込んでおいてもよい。
以上のようにすると、光ファイバf1,f2どうしが、軽く接触するかしないかの仮接続の状態が得られることになる。次に、この仮接続の状態からより確実に接続するための作業を行う。すなわち、図7で示すように、まず、下側可動ロック片14の上方にテープ心線F1,F2を介して上側可動ロック片15を載せ置いて、操作突起13と、カバープレート4を用意する。
ここで、操作突起13は突起状のものであり、その高さ方向における中央には、矩形状のロックフィルム13aが一体に取付けられている。このロックフィルム13aは、ベースプレート3にカバープレート4を重ね合わせたときに、両プレート3,4の接触面の間に挟み込ませることができる大きさと厚みを持つものであり、例えば樹脂フィルムにて構成することができる。
そして、このような操作突起13の下端の傾斜面13bを、上側可動ロック片15の傾斜面15aと重ね合わせ、カバープレート4をベースプレート3と組み合わせる。この組み合わせの際には、カバープレート4の係合壁4aを、ベースプレート3の係合溝11と整合させて上から差込むようにして組み合わせればよい。このようにカバープレート4の組み合わせ作業は、常に容易かつ正確に行うことができる。
次に、図8で示すように、クランプばね5の狭持片5a,5bによって、カバープレート4とベースプレート3とを狭持する。このとき、図1で示す楔プレート8の3つの楔片8aを、対応する楔片差込溝4d,10の間に差込ませておくようにする。これによって、カバープレート4とベースプレート3は、クランプばね5のばね力に抗して、互いに少し離れた状態で組み合わされる。
そして、左右両側の操作突起13を、下向きに緩く押圧する。すると、押圧力が操作突起13の傾斜面13b(図7参照)から上側可動ロック片15の傾斜面15aに伝わり、さらに下側可動ロック片14に伝わって、上側可動ロック片15と下側可動ロック片14との間でテープ心線F1,F2が狭持される。これとともに、上側可動ロック片15と下側可動ロック片14は、操作突起13への押圧力が上側可動ロック片15の傾斜面15aと下側ロック片14の傾斜面14aによって受け流されることで、ベースプレート3の長手中心に向けて移動する。このように、テープ心線F1,F2が狭持されて移動すると、金属フェルール7の内部で仮接続の状態となっている光ファイバf1,f2どうしは、突き合わさる方向に移動する。これによって、突き合わせ方向で光ファイバf1,f2どうしを相互に押圧させた状態を得ることができ、端面間に隙間の無い突き合わせ接続を実現することができる。
最後に楔プレート8を取外すと、図9で示すように、クランプばね5のばね力の作用によって、ベースプレート3とカバープレート4とが、強く組み合わされることになる。そしてこのとき、ベースプレート3とカバープレート4との接触面の間には、操作突起13のロックフィルム13aが狭持されて固定される。これによって、操作突起13が固定されることとなり、操作突起13に対する押圧を解除しても、テープ心線F1,F2の位置がロックされて、光ファイバf1,f2どうしの隙間の無い突き合わせ接続がそのまま維持されることになる。
以上のようにして、本実施形態のメカニカルスプライス1であれば、光ファイバf1,f2どうしを突き合わせ接続する部分が金属フェルール7の内部に位置しており、ベースプレート3とカバープレート4とによる押圧保持を受けない構造となっている。
この点、従来のメカニカルスプライスは、光ファイバどうしを突き合わせ接続する部分において、ベースプレートとカバープレートによる押圧保持を受ける構造であるために、均一でない保持力によって、高い調芯精度で光ファイバどうしを接続することが困難である、という課題があった。
しかしながら、以上のような本実施形態のメカニカルスプライス1であれば、突き合わせ接続される部分が金属フェルール7の内部に位置している。このため、クランプばね5ごとの保持力の違いや、ベースプレート3とカバープレート4の成形精度や、雰囲気温度や湿度などの使用環境に由来するベースプレート3やカバープレート4の変形といったこととは無関係に、光ファイバどうしを高い調芯精度で接続することができる。
また、金属フェルール7の内部に差し込めば、光ファイバどうしが高い調芯精度で突き合わされるので、金属フェルール7の内部に差し込んだ光ファイバどうしを軸合わせするような調芯作業は不要である。
第1実施形態の変形例
以上のような一実施形態によるメカニカルスプライス1については、様々な変形実施が可能である。前記実施形態では、テープ心線F1,F2として、金属フェルール7のフェルール7aの数に対応する4心のものを例示したが、必ずしも一致させる必要はない。つまり、金属フェルール7が4心であれば、それ以下の数の心線を有するテープ心線F1,F2にも対応することができ、単心の心線にも対応することができる。なお、光ファイバの種類は不問である。また、金属フェルール7として4本のフェルール7aを接合したものを例示したが、それ以上でもそれ以下の本数であっても良く、例えば16本接合したものでも、1本のみのものでもよい。
2.第2実施形態〔図12〜図22〕
全体の概略構成〔図12〕
第2実施形態のメカニカルスプライス20は、メカニカルスプライス本体21を構成するベースプレート22とカバープレート23とを備えている。このメカニカルスプライス本体21には、単心で円筒形の金属フェルール24が内部に収容され、「保持部材」としての一対のくさび片25が差し込まれるようになっている。
ベースプレートの構成〔図12,図13〕
ベースプレート22は、硬質樹脂の成形体として構成される。ベースプレート22の上面には、その長手方向に沿って長溝26が形成されている。この長溝26は、具体的には、長手中心にフェルール取付溝27が形成されており、その両外側に光ファイバを内部に導入する導入溝28を形成した構成となっている。
フェルール取付溝27は、金属フェルール24を収容できるように、金属フェルール24よりも僅かに長く形成されている。また、円筒形の金属フェルール24と合致するように、断面半円形として形成されている。このようなフェルール取付溝27は、隣接する導入溝28よりも底の深い深溝として形成されている。したがって、このフェルール取付溝27に金属フェルール24を取付ければ、金属フェルール24が軸心方向で移動しようとしても、フェルール取付溝27の段付きの端部に対してそれぞれ突き当たるため、移動が止められるようになっている。
フェルール取付溝27には、その長手中心からやや離れた位置に排出孔27aが貫通形成されている。この排出孔27aは、光ファイバの端部間に付着させる屈折率整合剤を、メカニカルスプライス本体21の外部に排出可能とするためのものである。また、フェルール取付溝27には、断面半円形の固定用突起27bが形成されている。これは、金属フェルール24の肉厚内に形成した固定用凹部24aと係合するものである。
各導入溝28の底面は、幅の広い光ファイバ導入口28aの側からフェルール取付溝27に到達する奥側にかけて、次第に底浅となる傾斜面28bとして形成されている。この傾斜面28bは、金属フェルール24側の面端が、金属フェルール24の端部開口の孔軸方向延長上に位置する「差込ガイド面」として形成されている。また、後述するくさび片25の差し込みをガイドするための「ガイド手段」、「傾斜ガイド面」として形成されている。
ベースプレート22の各長手側面には、カバープレート23との組付けを固定するロック突起22aが3カ所に形成されている。
カバープレートの構成〔図12,図14〕
カバープレート23は、硬質樹脂の成形体として構成される。カバープレート23には、各端部寄りの位置に、接着剤注入孔23aが貫通形成されている。また、カバープレート23の各長手側面には、前述のベースプレート22のロック突起22aと係合する環状のロック片23bが、3カ所に形成されている。
カバープレート23には、前述したベースプレート22の長溝26に対応する長溝23cが形成されている。この長溝23cは、具体的には、長手中心にベースプレート22と同様に断面半円形で金属フェルール24を丁度収容することのできるフェルール取付溝23dが形成されており、その両側に光ファイバを内部に導入する導入溝23eを形成した構成となっている。
カバープレート23における導入溝23eは、本実施形態では、単心の光ファイバの被覆部が丁度収まる断面半円形として形成されている。導入溝23eの溝径は、接続対象とする光ファイバの被覆部の外径に応じて決まる。通常、光ファイバの被覆部における外径は、0.25mmか0.9mmであるから、それよりもやや大きな溝径として形成されることになる。そして、この導入溝23eは、前述したベースプレート22の導入溝28と合致して光ファイバの「導入孔」として機能する。
くさび片の構成〔図12〕
各くさび片25には、差込操作部25aと、「押接部」としての角棒状の差込部25bが形成される。差込操作部25aには、係止凹部25cが形成されている。また、差込部25bには、ベースプレート22の傾斜面28との対向面に、該傾斜面28と傾斜角の合致する傾斜面25dが形成される。また、差込部25bにおけるカバープレート23との対向面側には、該対向面と平行な光ファイバの押接面25eが形成されている。
金属フェルールの構成〔図12,図15〕
本実施形態の金属フェルール24は、円筒形であり、第1実施形態の金属フェルール7と同様に、金属フェルール製造装置100を利用する電鋳法で製造したものである。なお、この金属フェルール24は、長さ10mm、外径0.5mm、光ファイバ接続孔24bの孔径0.1255mm、光ファイバ接続孔24bの両端部の最大開口径0.23mmとなっている。
金属フェルール24には、前述のように固定用凹部24aが形成されていることに加えて、その長手中心から離れた位置に排出孔24cが形成されている。この排出孔24cは、光ファイバの端部どうしに介在させる余分な屈折率整合剤を、金属フェルール24の外部へと排出するためのものである。したがって、排出孔24cは、光ファイバ接続孔24bと連通している。また、本実施形態の排出孔24cは、前述したベースプレート22の排出孔27aとも連通するようになっている。
光ファイバどうしの接続手順〔図16〜図22〕
本実施形態のメカニカルスプライス20によって光ファイバどうしを突き合わせ接続する方法について、図16〜図22を参照しつつ説明する。
まず、図16で示すように、ベースプレート22のフェルール取付溝27に金属フェルール24を取付ける。そして、ベースプレート22のロック突起22aにカバープレート22のロック片23bを係合させて、カバープレート22をベースプレート22に組み付ける。次いで、くさび片25の差込部25bを、ベースプレート22の導入溝28とカバープレート22の導入溝23eに対して浅く差し込ませる。また、接続対象とする光ファイバ心線F3,F4の接続端側の被覆を除去して光ファイバf3,f4を剥き出しにする。
そして、図17で示すように、光ファイバf3,f4をカバープレート23の導入溝23eとくさび片25の押接面25eとの間に形成される隙間に差し込ませていくと、光ファイバf3,f4は、ベースプレート22の傾斜面28bに沿って移動していく。傾斜面28bのフェルール側の面端を通過した光ファイバf3,f4は、金属フェルール24の各端部にそれぞれ形成されたテーパー状の開口24dのガイドを受けて、金属フェルール24の光ファイバ接続孔24bの中へと差し込まれることになる。
こうして光ファイバf3,f4は、図18で示すように、端部どうしが実質的に隙間無く対向するように突き合わせ接続される。ところで、このように光ファイバf3,f4どうしを突き合わせて接続するとしても、実際には端部どうしの接続部分Cから完全に隙間を無くすのは実質的に不可能である。図18ではこうした状態を示している。しかしながら、このような光ファイバf3,f4の間に、屈折率の異なる空気層としての隙間が介在すると、反射損失を生じる虞がある。そこで、光ファイバf3,f4の端部間には、屈折率整合剤29を付着させている。このような屈折率整合剤29は、予め光ファイバf3,f4の先端に塗布しておくことができる。あるいは、金属フェルール24の光ファイバ接続孔24bや開口24dに塗布しておき、光ファイバf3,f4の差し込みによってその端部に付着させることもできる。
以上のようにして光ファイバf3,f4どうしを突き合わせ接続した後は、ベースプレート22の導入溝28とカバープレート22の導入溝23eに対して浅く差し込ませておいたくさび片25の差込部25bを、図19で示すようにさらに奥深くへと押し込ませるようにする。すると、くさび片25の差込部25bの傾斜面25dが、ベースプレート22の導入溝28の傾斜面28bに沿って移動していき、差込部25bの押接面25eが、対向するカバープレート22に近づいていく。この結果、光ファイバ心線F3,F4の被覆部fcは、押接面25eによってカバープレート23の導入溝23eに対して押し付けられて保持されることになる。
そして次に、この光ファイバ心線F3,F4の被覆部fcを保持した状態を固定する。具体的には、カバープレート23の2カ所に形成した接着剤注入孔23aに接着剤30を注入する。接着剤注入孔23aは、図14で示すように、導入溝23eのよりも十分大きな開口幅をもって形成されている。このため接着剤30は、光ファイバ心線F3,F4の被覆部fcと、くさび片25の差込部25bの押接面25eと、ベースプレート22とカバープレート23との隙間などの各部材間の境界にわたって行き渡り、各部材どうしを接着固定する。この結果、光ファイバ心線F3,F4の被覆部fcを保持するくさび片25の差込状態が固定されることとなる。
第2実施形態の作用・効果
以上のような第2実施形態のメカニカルスプライス20によれば、既に説明済みのものを除き、以下のような作用・効果を発揮できる。
一方の光ファイバf3と他方の光ファイバf4は、金属フェルール24の光ファイバ接続孔24bの孔内で突き合わせ接続されるため、接続部分Cが金属フェルール24の内部に位置する。このため、従来のメカニカルスプライスとは異なり、接続部分Cがメカニカルスプライス本体21による保持力を受けない。したがって、光ファイバf3,f4どうしを、金属フェルール24の孔内で高い調芯精度で接続できる。また、専用の接続工具を使わなくとも、金属フェルール24によって、光ファイバf3,f4どうし高い同軸性をもって調芯できる。
ベースプレート22の導入溝28には、金属フェルール24側の面端が金属フェルール24の開口24dの孔軸方向延長上に位置する、「差込ガイド面」としての傾斜面28bを形成している。このため、光ファイバf3,f4は、図17で示すように、その傾斜面28bを通過することで、金属フェルール24の端部に引っ掛かることなく、そのまま開口24dを通じて光ファイバ接続孔24bの孔内に差し込ませることができる。したがって、光ファイバf3,f4を作業性良く容易に接続できる。
ベースプレート22の導入溝28には、光ファイバf3,f4に形成した保護用の被覆部の外径よりも十分幅広な光ファイバ導入口28aを形成している。このため、専用の接続工具を使わなくても、光ファイバf3,f4を作業性良く容易に差し込むことができる。
カバープレート23には、接着剤注入孔23aを形成している。このため、光ファイバf3,f4どうしの接続後に、接着剤30を注入することができる。したがって、接着剤30のキュアタイムを気にすることなく、光ファイバf3,f4の接続作業を行える。また、別部品を使わなくても、くさび片25を確実に固定して抜止めできる。
ベースプレート22の導入溝28には、押接面25eが対向するカバープレート22に近づくように、くさび片25の差し込みをガイドする「ガイド手段」としての傾斜面28bを形成している。このため、構成が簡易であるにも拘わらず、容易なくさび片25の差込操作だけで、円滑且つ確実に光ファイバf3,f4を押し付けて保持できる。よって、専用の接続工具を使わなくても接続作業を効率良く容易に行える。
くさび片25には、メカニカルスプライス本体21の外部に突出する差込操作部25aを形成している。一般的にメカニカルスプライスは大変小さくて大変扱いにくいものであるが、本実施形態のメカニカルスプライス20ならば、差込操作部25aを操作対象として容易且つ確実に差込操作ができる。
金属フェルール24には固定用凹部24aを形成し、フェルール取付溝27には固定用突起27bを形成しており、固定用凹部24aと固定用突起27bとの係合により金属フェルール24が位置決めされる。このため、金属フェルール24を確実に位置決めすることができる。また、金属フェルール24は円筒形であるため、該係合により回り止めできる。そして、回り止めによって、金属フェルール24における屈折率整合剤の排出孔24cと、ベースプレート22における接着剤の排出孔27aとを整合させることができる。
金属フェルール24には、屈折率整合剤29の排出孔24cを形成している。このため、余分な屈折率整合剤29を排出して、屈折率整合剤29の使用量を最適化できる。また、ベースプレート22には、該排出孔24cと連通する排出孔27aを形成している。このため、金属フェルール24から多量に屈折率整合剤29が排出されても、メカニカルスプライス本体21の内部に溜まらない。
屈折率整合剤29の排出孔24cは、光ファイバf3,f4どうしの接続部分Cから離れた位置に形成している。つまり、金属フェルール24の長手中心からずらした位置に形成している。このため、排出孔24cを通じて入り込む外光が、接続部分Cから光ファイバf3,f4の内部へと侵入し、伝送損失を悪化させる虞を少なくできる。
金属フェルール24は、金属材質であるため、雰囲気温度や湿度などによる形状変化が無く、使用環境を選ばすに使用することができ、同軸性の高い接続を継続的に発揮することができる。
金属フェルール24は、電着源金属103を浸漬した電解液104中で、実質的に水平に支持される芯材105に対して電着した金属の電着物である。このため、光ファイバf3,f4の端部どうしの極めて高い同軸精度を実現することができる。
第2実施形態の変形例〔図20〜図22〕
以上のような第2実施形態によるメカニカルスプライス20については、様々な変形実施が可能である。
くさび片25の差込状態を固定する「差込ロック手段」としては、例えば図20で示すように、くさび片25に係止突起25fを形成する一方で、導入溝28の傾斜面28bに、係止凹部28cを形成したものとして構成できる。これによれば、確実に抜止めできるほか、別部品を使わずにくさび片25を抜止めできる。
さらに他の「差込ロック手段」としては、例えば図21で示すように、一端側がくさび片25の係止凹部25cに係止し、他端側がカバープレート23に形成した係止孔23fに係止する棒状のロック部材31として構成できる。これによれば、確実に抜止めできるほか、棒状のロック部材31を係止させる簡単な作業によって、くさび片25を抜止めできる。
図22で示すように、金属フェルール24の排出孔24cとベースプレート22の排出孔27aについては、互いに直接連通しないように形成できる。これによれば、ベースプレート22の排出孔27aから金属フェルール24の内部へ直接的に外光が侵入するのを防ぐことができる。
3.各実施形態に共通の変形例
以上のような第1実施形態及び第2実施形態のメカニカルスプライス1,20については、様々な変形実施が可能である。
例えば、メカニカルスプライス本体2,21については、その一部又は全部を、外部から内部を視認可能なプラスチック成形体にて形成できる。これによれば、目視により確認しながら光ファイバを確実に導入し接続することができる。また、光ファイバの接続時や接続後のメンテナンスの際に、メカニカルスプライス本体2,21の内部における、例えば曲げの発生の有無など、光ファイバ又は光ファイバの被覆部の異常状態を、外部から点検できる。そのようなプライスチック成形体は、有色又は無色の透明プラスチック材料、有色又は無色の半透明プラスチック材料の何れかのプラスチック材料によって構成できる。
前記各実施形態では、ベースプレート3,22とカバープレート4,23とを硬質樹脂の成形体として構成したが金属材にて構成してもよい。
第1実施形態では、金属フェルール7として4本のフェルール7aを接合したものを例示したが、それ以上でもそれ以下の本数であっても良く、例えば16本接合したものでも、1本のみのものでもよい。第2実施形態の金属フェルール24についても、単心のものを例示したが多心であってもよい。また、金属フェルール7の材質は、ガラス、合成樹脂など他の材質のものとしてもよい。
以上のような各実施形態のメカニカルスプライス1,20は、一端が光通信用回路部品に接続された光ファイバの他端に接続することで、光通信用回路部品の一部として構成することができる。
また、メカニカルスプライス1,20は、少なくとも1本の光ファイバの少なくとも一方端部に接続することで、中継用光伝送路の一部として構成することができる。もちろん、両端にメカニカルスプライス1,20を接続した光ファイバを中継用光伝送路として構成することもできる。
さらに、メカニカルスプライス1,20は、少なくとも一対の光ファイバを接続する光伝送路の一部として構成することができる。
第1実施形態によるメカニカルスプライスの分解斜視図。 図1で示す光ファイバのガイドチップを拡大して示す外観斜視図。 図1の金属フェルールを拡大して示す外観斜視図。 図3の金属フェルールの平面図および側面図。 図1で示すメカニカルスプライスによる光ファイバの接続手順を示す説明図。 図5に続く接続手順を示す説明図。 図6に続く接続手順を示す説明図。 図7に続く接続手順を示す説明図。 図8に続く接続手順を示す説明図。 金属フェルール製造装置を模式的に示す断面図。 電着源金属と芯材との位置関係を模式的に示す説明図。 第2実施形態によるメカニカルスプライスの分解斜視図。 図12のベースプレートの平面図。 ベースプレートの上面と組み合わさる図12のカバープレートの底面図。 図12で示す金属フェルールの拡大断面図。 図12で示すメカニカルスプライスによる光ファイバの接続手順を示す説明図。 金属フェルール内への光ファイバの差込過程を模式的に示す説明図。 光ファイバどうしの接続状態を示す断面図。 くさび片の差し込みによる光ファイバの保持状態を示す断面図。 差込ロック手段の他の形態を示す断面図。 差込ロック手段のさらに他の形態を示す断面図。 屈折率整合剤についての金属フェルールの排出孔とベースプレートの排出孔との位置関係の変形例を示す断面図。
符号の説明
1 メカニカルスプライス(第1実施形態)
2 メカニカルスプライス本体
3 ベースプレート
4 カバープレート
4a 係合壁
4b 操作孔
4c 把持溝
4d 楔片差込溝
4e ロック片取付溝
5 クランプ
5a 把持片
5b 把持片
6 ガイドチップ
6a ガイド孔
6b 円形開口
6c 楕円形開口
7 金属フェルール
7a 光ファイバ接続孔
7b フェルール
8 楔プレート
8a 楔片
9 溝(導入孔)
9a フェルール取付溝
9b ガイドチップ取付溝
9c ガイド溝
9d ロック片取付溝
9e ガイド溝
9f 導入溝
10 楔片差込溝
11 係合溝
12 把持溝
13 操作突起
13a ロックフィルム
13b 傾斜面
14 下側可動ロック片
14a 傾斜面
15 上側可動ロック片
15a 傾斜面
20 メカニカルスプライス(第2実施形態)
21 メカニカルスプライス本体
22 ベースプレート
22a ロック突起(ロック受け部)
23 カバープレート
23a 接着剤注入孔
23b ロック片(組付けロック片)
23c 長溝
23d フェルール取付溝
23e 導入溝(導入孔)
23f 係止孔
24 金属フェルール
24a 固定用凹部(凹部)
24b 光ファイバ接続孔
24c 排出孔
24d 開口
25 くさび片(保持部材)
25a 差込操作部
25b 差込部(押接部)
25c 係止凹部
25d 傾斜面
25e 押接面
25f 係止突起
26 長溝
27 フェルール取付溝
27a 排出孔
27b 固定用突起(突起)
28 導入溝(導入孔)
28a 光ファイバ導入口
28b 傾斜面(差込ガイド面)
28c 係止凹部
29 屈折率整合剤
30 接着剤
31 ロック部材
100 金属フェルール製造装置
101 電鋳槽
102 電解液
103 電着源金属
104 チタンメッシュケース
105 芯材
106 制御装置
107 電力供給装置
F1〜F4 テープ心線、光ファイバ心線
f1〜f4 光ファイバ
fc 被覆部

Claims (21)

  1. 対向する光ファイバの端部どうしを接続するメカニカルスプライスにおいて、
    前記各光ファイバを差し込む導入孔をそれぞれ設けたメカニカルスプライス本体と、
    メカニカルスプライス本体の内部に収容され、前記一方の光ファイバが前記一方の導入孔を通じて一方の開口から差し込まれ、前記他方の光ファイバが前記他方の導入孔を通じて他方の開口から差し込まれて、内部で端部どうしが突き合わせ接続される筒形のフェルールと、を備えることを特徴とするメカニカルスプライス。
  2. 前記各導入孔の孔面に、フェルール側の面端がフェルールの前記各開口の孔軸方向延長上に位置する差込ガイド面を形成した請求項1記載のメカニカルスプライス。
  3. 前記フェルールの両側に、フェルール側の面端がフェルールの前記各開口の孔軸方向延長上に位置する差込ガイド面を有するガイド部材を備える請求項1記載のメカニカルスプライス。
  4. 前記各導入孔の光ファイバ導入口を、前記各光ファイバに形成した保護用の被覆部の外径よりも大きく形成した請求項1〜請求項3何れか1項記載のメカニカルスプライス。
  5. 前記各光ファイバに形成した保護用の被覆部を、各導入孔の内部で固定する接着剤を備える請求項1〜請求項4何れか1項記載のメカニカルスプライス。
  6. メカニカルスプライス本体に、導入孔へと貫通する前記接着剤の注入孔を形成した請求項5記載のメカニカルスプライス。
  7. 導入孔に差し込まれ、前記各光ファイバに形成した保護用の被覆部を導入孔の孔面に対して押し付けて保持する押接部を有するくさび状の保持部材を備える請求項1〜請求項6何れか1項記載のメカニカルスプライス。
  8. 前記被覆部の押し付けを受ける導入孔の孔面に対して押接部が接近するように、保持部材の差し込みをガイドするガイド手段を備える請求項7記載のメカニカルスプライス。
  9. 保持部材に、メカニカルスプライス本体の外部に突出する差込操作部を設けた請求項7又は請求項8記載のメカニカルスプライス。
  10. 導入孔に対する保持部材の差込状態を固定する差込ロック手段を備える請求項7〜請求項9何れか1項記載のメカニカルスプライス。
  11. メカニカルスプライス本体かフェルールかの何れか一方に、フェルールをメカニカルスプライス本体の特定位置に固定する凹部を形成し、前記何れか他方に、その凹部と係合する突起を形成した請求項1〜請求項10何れか1項記載のメカニカルスプライス。
  12. フェルールに、前記光ファイバの接続孔へと貫通して、前記光ファイバの端部間に付着する屈折率整合剤を、該接続孔からフェルールの外部へと排出する排出孔を設けた請求項1〜請求項11何れか1項記載のメカニカルスプライス。
  13. フェルールの排出孔を、前記光ファイバの端部どうしの接続部分から離間する位置に形成した請求項12記載のメカニカルスプライス。
  14. メカニカルスプライス本体に、フェルールの排出孔を通じて外部へ排出された屈折率整合剤を、さらにメカニカルスプライス本体の外部へと排出可能な排出孔を設けた請求項12又は請求項13記載のメカニカルスプライス。
  15. フェルールの排出孔とメカニカルスプライス本体の排出孔とを、互いに直接連通しない離間する位置にそれぞれ形成した請求項14記載のメカニカルスプライス。
  16. メカニカルスプライス本体をベースプレートとカバープレートとで形成し、ベースプレートとカバープレートに相互に合わさって前記導入孔を形成する溝面をそれぞれ形成した請求項1〜請求項15何れか1項記載のメカニカルスプライス。
  17. ベースプレートとカバープレートの何れか一方にそれらの組付けを固定する組付けロック片を形成し、前記何れか他方にその組付けロック片と係合するロック受け部を形成した請求項16記載のメカニカルスプライス。
  18. メカニカルスプライス本体の一部又は全部を、外部から内部を視認可能なプラスチック成形体にて形成した請求項1〜請求項17何れか1項記載のメカニカルスプライス。
  19. 光ファイバの一端が接続される光通信用回路部品において、
    光ファイバの他端に請求項1〜請求項18何れか1項記載のメカニカルスプライスを取付けたことを特徴とする光通信用回路部品。
  20. 少なくとも1本の光ファイバの少なくとも一方端部に、請求項1〜請求項18何れか1項記載のメカニカルスプライスを取付けた中継用光伝送路。
  21. 少なくとも一対の光ファイバを、請求項1〜請求項18何れか1項記載のメカニカルスプライスにて接続した光伝送路。
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