JP2006227282A - 反射型表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】再帰性反射層を備えた反射型表示装置において、黒浮きや階調反転を抑制して表示特性を向上させる。
【解決手段】ある仮想面に沿って2次元的に配列された複数の単位構造を有する再帰性反射層2と、再帰性反射層2の観察者側に配置され、光学特性の異なる第1状態と第2状態との間で状態が切り替えられ得る変調層1とを備え、再帰性反射層2からの反射光を利用して表示を行う反射型表示装置であって、再帰性反射層2の各単位構造は、互いに直交する3面からなる凹部を有し、複数の単位構造はいずれも略同じ向きで配列されており、3面のうちの1面の法線方向の仮想面上における方位角方向と、仮想面における表示の下方向とのなす角度が30度未満である。
【選択図】図10

Description

本発明は、再帰性反射層を備えた反射型表示装置に関する。
従来、周囲光を光源として利用することによって表示を行う反射型液晶表示装置が知られている。反射型液晶表示装置は、透過型液晶表示装置とは異なりバックライトを必要としないため、光源用電力の削減が可能であり、より小型のバッテリーを用いることが可能になる。また、バックライトのスペースや重量を節約できるという利点もある。このようなことから、反射型液晶表示装置は、軽量薄型を目的とする機器において好適に用いられている。
反射型液晶表示装置の表示性能を向上させる手段として、散乱型液晶表示モードと再帰性反射板とを組み合わせる手法が、例えば特許文献1〜4に開示されている。
以下、図1(a)および(b)を参照しながら、上記手法を用いた表示装置の動作原理を説明する。図1(a)および(b)は、それぞれ、表示装置の黒表示状態および白表示状態を説明するための図である。
図1(a)に示すように、液晶層1が透過状態に制御されている場合、表示装置外部の光源5からの入射光3は、液晶層1を通過した後、再帰性反射板2により光が入射した方向に反射される(反射光4b)。このため、光源5からの光は観察者6には届かない。この時、表示装置から観察者6に届く像は観察者自身の目であるので、「黒」表示状態が得られる。
他方、図1(b)に示すように、液晶層1が散乱状態に制御されている場合、光源5からの入射光3は液晶層1において散乱される。液晶層1が前方散乱型液晶層の場合、入射光3の大部分は液晶層1で前方に散乱されて再帰性反射板2で反射し、さらに散乱状態の液晶層1を経て観察者6の側に出射する(反射光4w)。液晶層1による散乱によって再帰性反射板2の再帰性が崩されるため、入射した光3は入射方向には戻らない。また、入射光3の一部は、液晶層1によって後方に散乱されて観察者6の側に出射する(図示せず)。この時、観察者6の側に出射された光の一部は観察者6の目に届くので、「白」表示状態となる。この動作原理では、液晶層1の後方散乱だけでなく前方散乱も有効に利用できるため、より明るい「白」表示が得られる。
上記動作原理を用いて表示を行うことにより、偏光素子を使用せずに白黒表示が可能となる。従って、偏光素子を用いることによる光利用効率低下の影響を受けず、高明度の反射型液晶表示装置が実現可能となる。
図1に示す再帰性反射板2としては、微小球アレイ、マイクロレンズアレイおよびコーナーキューブアレイなどの単位構造を2次元的に配列したアレイを用いることができる。このうちコーナーキューブアレイは、互いに直交する3面から構成されるコーナーキューブをある仮想面に沿って2次元的に配列させたアレイである。「仮想面」は、典型的には、表示装置における表示パネル表面に平行な平面である。コーナーキューブに入射した光は、理想的には、そのコーナーキューブを構成する3面で反射し、入射方向と同じ方向に戻される。図2(a)および(b)は、それぞれ、コーナーキューブアレイの構成を例示する平面図および斜視図である。図示するコーナーキューブアレイは、互いに直交する正方形の3面から構成されるコーナーキューブが配列されたコーナーキューブアレイ(キュービックコーナーキューブアレイ)である。
コーナーキューブアレイは高い再帰性反射率を有し得るので、コーナーキューブアレイを用いることによって反射型表示装置における表示のコントラストを向上させることできる。コーナーキューブアレイを用いた反射型表示装置において表示のコントラストをさらに高めるために、特許文献3には、微細化されたコーナーキューブからなるコーナーキューブアレイを再帰性反射板として用いることが記載されている。本明細書では、微細化されたコーナーキューブ(配列ピッチ:例えば5mm以下)からなるコーナーキューブアレイを「MCCA(Micro Corner Cube Array)」と呼ぶ。本明細書では、MCCAにおけるコーナーキューブの配列ピッチは、図2(a)に示すように、隣接する頂点間の最短距離)Pccとする。
次に、再帰性反射板としてMCCAを用いた反射型表示装置の具体的な構成を説明する。
MCCAを用いた反射型表示装置は、例えば、表示パネルにおける観察者と反対側にMCCAを配置することにより構成できる。このようにMCCAを表示パネルの外部に配置した構成(以下、「MCCA外付け構造」と呼ぶ)は、例えば特許文献4に開示されている。本明細書では、「表示パネル」とは、対向する2枚の基板の間に、液晶層などの変調層と変調層に電圧を印加するための電圧印加手段とが形成された構成を有するパネルを指す。また、対向する2枚の基板のうち、観察者側に位置する基板を「前面基板」、観察者と反対側に位置する基板を「背面基板」と称することにする。MCCA外付け構造では、MCCAは背面基板の背面側に配置される。
また、表示パネルにおける2枚の基板の間にMCCAを配置する構成(以下、「MCCA内付け構造」と呼ぶ)の反射型表示装置も提案されている。例えば前述の特許文献3は、表示パネルにおける変調層と背面基板との間に再帰性反射板を配置する構成を記載している。
特開平5−107538号公報 特開2000−19490号公報 特開2002−107519号公報 特開平11−15415号公報
MCCAを用いた反射型表示装置では、MCCAの形状や面精度、あるいはMCCAに対する光の入射方向に起因して、黒表示が明るく(灰色に)表示されたり(「黒浮き」)、階調表示時に反転が発生する(「階調反転」)という問題がある。本発明者らは、この問題について詳しく分析したので、図面を参照しながら分析内容を説明する。
以下の説明では、形状の異なるMCCA1〜3を例に説明する。図3(a)〜(c)は、それぞれ、MCCA1〜3を構成する単位構造(コーナーキューブ)を説明するための上面図である。
図3(a)は、MCCA1を構成する1個のコーナーキューブを示している。このコーナーキューブは互いに直交する直角二等辺三角形の3面を有しているが、上面図上では、3つの二等辺三角形からなる正三角形7で表わされる。MCCA1では、このようなコーナーキューブがある仮想面に沿って多数配列されている。図3(b)は、MCCA2を構成する多数のコーナーキューブのうち7個のコーナーキューブを示している。MCCA2を構成する各コーナーキューブは、上面図上において、底点を中心とする正六角形8で表わされる。また、図3(c)は、MCCA3を構成する多数のコーナーキューブのうち6個のコーナーキューブを示している。MCCA3を構成する各コーナーキューブは、上面図上において、底点を中心とする長方形9で表わされる。
まず、MCCAを構成する各コーナーキューブが、上面図上において、底点を対称中心とする点対称な形状で表わされない場合について説明する。例えば、図3(a)に示すコーナーキューブは、上面図上において正三角形7で表わされるが、正三角形7は点対称な形状ではない。このようなコーナーキューブから構成されるMCCAでは、MCCAに対して垂直に入射する光であっても、コーナーキューブにおける入射位置によっては、コーナーキューブを構成する3面で反射されない。なお、MCCAは、上述したように、ある仮想面に沿って2次元的に配列されたコーナーキューブを有しているため、本明細書では、「MCCA(コーナーキューブアレイ)に対して垂直」とは、MCCAにおける仮想面に対して垂直であることを意味するものとする。一般的には、MCCAに対して垂直であれば、表示装置における表示パネル表面に対して垂直となる。
図3(a)に示すように、MCCA1に対して垂直に位置aに入射した光は、位置a、位置bおよび位置cで順に反射する。すなわち、コーナーキューブを構成する3面で順に反射して入射方向に戻る。しかし、MCCA1に対して垂直に位置dに入射した光は、位置dおよび位置eで反射した後、コーナーキューブの外に出射してしまう。従って、位置dに入射した光は、コーナーキューブを構成する3面のうち2面のみで反射されるため、再帰性反射されずに入射方向以外の方向へ出射する。逆に言うと、この出射方向から位置eに入射した光は、位置dで反射された後にMCCA1に対して垂直な方向へ出射する。
上述してきたように、MCCAに対して光を垂直に入射させる場合、コーナーキューブを構成する各面のうち所定の領域に光が入射すると再帰性反射光が得られる。図3(a)のコーナーキューブの場合、上記所定の領域は、上面図において底点を中心とする正六角形7’で表わされる。一方、コーナーキューブを構成する各面のうち上記所定の領域以外の領域に入射した光は、入射方向以外の方向へ出射する。これは、このような光の出射方向から入射した光がMCCAに対して垂直な方向へ出射することを意味する。そのため、このようなMCCAを用いた反射型表示装置によると、表示装置の正面から観察しても、黒表示において、表示に利用される外光の一部が観察者の目に届いてしまい、上述したような黒浮きや階調反転を引き起こしてしまう。
次に、MCCAを構成する各コーナーキューブが、上面図上において、底点を対称中心とする点対称な形状で表わされる場合について説明する。例えば、図3(b)または(c)に示すコーナーキューブは、上面図上において、底点を対称中心とする点対称な形状(正六角形8または長方形9)で表わされる。また、図2(a)および(b)を参照しながら説明したキュービックコーナーキューブアレイにおける各コーナーキューブも、上面図上において、底点を対称中心とする正六角形で表わされる。
このようなコーナーキューブから構成されるMCCAに対して垂直に入射する光は、コーナーキューブにおける入射位置にかかわらず、入射したコーナーキューブを構成する3面で反射されて入射方向に戻る。従って、表示装置の正面から観察すると、原理的には、黒浮きや階調反転などが生じないことになる。しかしながら、後で詳しく説明するように、このようなMCCAを用いた反射型表示装置であっても、MCCAに対して垂直方向から傾けた方向から光を入射させると、入射光の一部は入射方向に戻らない。そのため、表示装置を観察する方向によっては、黒浮きや階調反転が生じてしまう。
さらに、MCCAにおける各コーナーキューブの上面図上における形状にかかわらず、特に微細なピッチで配列されたMCCAでは、各コーナーキューブを高い面精度で形成することは極めて困難である。実際に形成される各コーナーキューブは、法線角度や平面性などに「ずれ」を有している。法線角度の「ずれ」とは、例えば、コーナーキューブを構成する各面の法線と仮想面との間の角度が理想的な角度からずれ、その結果、コーナーキューブを構成する3面間の角度が90度からずれてしまうことである。また、平面性の「ずれ」とは、例えば、コーナーキューブを構成する各面が部分的または全体的に反ってしまうことや、コーナーキューブにおける頂点や底点が丸みを帯びてしまうことである。このような「ずれ」によってMCCAの再帰反射特性が低下するため、表示装置の正面から観察した場合であっても、黒浮きや階調反転が生じ得る。
このように、従来のMCCAを用いた反射型表示装置では、黒浮きや階調反転を抑えて優れた表示特性を得ることは困難であった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、MCCA形状を有する再帰性反射層を備えた反射型表示装置において、黒浮きや階調反転を抑制して表示特性を向上させることにある。
本発明の反射型液晶表示装置は、ある仮想面に沿って2次元的に配列された複数の単位構造を有する再帰性反射層と、前記再帰性反射層の観察者側に配置され、光学特性の異なる第1状態と第2状態との間で状態が切り替えられ得る変調層とを備え、前記再帰性反射層からの反射光を利用して表示を行う反射型表示装置であって、前記再帰性反射層の各単位構造は、互いに直交する3面からなる凹部を有し、前記複数の単位構造はいずれも略同じ向きで配列されており、前記3面のうちの1面の法線方向の前記仮想面上における方位角方向と、前記仮想面における前記表示の下方向とのなす角度が30度未満である。
前記角度は10度以下であることが好ましい。
本発明の他の反射型液晶表示装置は、ある仮想面に沿って2次元的に配列された複数の単位構造を有する再帰性反射層と、前記再帰性反射層の観察者側に配置され、光学特性の異なる第1状態と第2状態との間で状態が切り替えられ得る変調層とを備え、前記再帰性反射層からの反射光を利用して表示を行う反射型表示装置であって、前記再帰性反射層の各単位構造は、互いに直交する3面からなる凹部を有し、前記複数の単位構造はいずれも略同じ向きで配列されており、前記仮想面に略垂直に入射する光のうち前記単位構造の2面のみで反射した光は、前記単位構造の形状で規定される複数の特定方向に出射し、前記特定方向のうちいずれかの前記仮想面上における方位角方向と、前記仮想面における前記表示の上方向とのなす角度が30度未満である。
前記角度は10度以下であることが好ましい。
ある好ましい実施形態において、前記単位構造における前記互いに直交する3面はいずれも正方形である。
前記変調層の観察者側に設けられた前面基板と、前記変調層の背面側に設けられ、前記前面基板と対向する背面基板と、前記前面基板および背面基板の間に設けられ、変調層に電圧を印加するための電圧印加手段とをさらに備え、前記再帰性反射層は、前記変調層および前記背面基板の間に設置されていてもよい。
前記変調層の観察者側に設けられた前面基板と、前記変調層の背面側に設けられ、前記前面基板と対向する背面基板と、前記前面基板および背面基板の間に設けられ、変調層に電圧を印加するための電圧印加手段とをさらに備え、前記再帰性反射層は、前記背面基板の背面側に設置されていてもよい。
前記再帰性反射層と前記背面基板との間に、屈折率が1.06以上2.7以下の高屈折率層をさらに有し、前記再帰性反射層における前記単位構造の表面は前記高屈折率層と接していてもよい。
前記再帰性反射層と前記背面基板との間に、屈折率が1.0以上1.06未満の低屈折率層をさらに有し、前記再帰性反射層における前記単位構造の表面は前記低屈折率層と接していてもよい。
本発明によると、再帰性反射層を備えた反射型表示装置において、黒浮きを抑制して表示のコントラストを向上させることができ、また、階調反転を抑制して視認性に優れた表示を実現できる。さらに、表示装置を観察する方向によらず、黒浮きや階調反転を低減できる。
はじめに、再帰性反射層を備えた反射型表示装置における従来の問題点について、本発明者らが詳しく検討し、また種々の測定を行った結果を説明する。ここでは、MCCA外付け構造を有する反射型表示装置を例として説明する。
図4は、MCCA外付け構造を有する反射型表示装置の従来の構成を示す断面模式図である。表示装置100は、表示パネル15と、表示パネル15の背面側に配置された再帰性反射層2とを備えている。
表示パネル15は、カラーフィルタ(図示せず)、透明導電膜14および配向膜18が設けられた前面基板10と、前面基板10に対向するように配置された背面基板12とを有している。これらの基板10、12の間には、散乱状態および透過状態を取り得る散乱型液晶層1が設けられている。背面基板12における液晶層1の側の面には、スイッチング素子として機能するTFT(Thin Film Transistor)(不図示)、画素電極16および配向膜18などが形成されている。表示パネル15を構成する主な要素は、一般的に、略等しい屈折率(例えば1.5程度)を有する。
再帰性反射層2は背面基板12の背面側に配置され、MCCA形状を規定する樹脂層20と、樹脂層20の上に形成された金属層21とから構成されている。再帰性反射層2と背面基板12との間は、例えば屈折率が1.00の空気などの気体23で満たされている。
表示装置100では、TFTや画素電極16を用いて液晶層1に印加される電圧を制御することによって、液晶層1の散乱状態/透過状態間のスイッチングを行うことができる。
液晶層1が光を透過する状態に制御されているとき、表示装置100の前面基板10に入射する光24は、表示パネル15を透過して再帰性反射層2における金属層21に達する。光24は、表示パネル(屈折率:約1.5)と空気(屈折率:約1.00)との界面で図示するように屈折し、光24が空気中から前面基板10に入射する角度θAは、光24が気体23を通って金属層21に入射する角度θBと略等しくなる。なお、入射角度θAおよびθBは、それぞれ、表示パネル15の表面に垂直な方向と入射方向との角度(極角)、およびMCCAの仮想面に垂直な方向と入射方向との間の角度(極角)を指す。
従って、MCCA形状を有する金属層21に入射する光の再帰反射特性を調べると、表示装置100に入射する光の再帰反射特性が得られ、これにより、表示装置100における黒特性を検討することができる。
そこで、まず、MCCA形状を有する金属層21に入射する光の反射方向を図5(a)および(b)を参照しながら説明する。ここでは、金属層21として、互いに直交する略正方形の3面から構成されたキュービックコーナーキューブアレイを用いる。
金属層21のMCCA形状が高精度に形成されていれば、仮想面に対して垂直に入射した光26は、図5(b)に示すように、光26が入射したコーナーキューブ(入射コーナーキューブ)を構成する3面で順に反射して、入射方向へ戻る再帰反射光となる。
一方、再帰性反射層に対して垂直方向から数度でも傾いて入射した光28の一部は、図5(b)に示すように、入射コーナーキューブを構成する3面のうち2面で順に反射するが、残りの面には入射せず、入射方向へ戻らない。このように、入射コーナーキューブを構成する2面のみで反射された光を「2回反射光」と呼ぶ。
なお、このような2回反射光は、MCCA形状の精度(法線角度や平面性)が低い場合には、仮想面に対して垂直方向に光を入射したときにも生じ得る。
本発明者らは、図6に示す光学系を用いてMCCAによる反射光の強度分布を測定し、2回反射光の出射する方向を調べたので、その方法および結果を説明する。
測定には、形状精度の低い、すなわちコーナーキューブにおける法線角度や平面性などに「ずれ」を有するキュービックコーナーキューブアレイ(配列ピッチ:12μm)を用いる。具体的には、図6に示すように、そのようなキュービックコーナーキューブアレイからなる再帰性反射板30に対して、光源34からの光を垂直に入射させ、その反射光の出射方向(方位および極角)を天球面32で測定する。
図7(a)は、上記測定によって得られた反射光の強度分布である。反射光の出射方向は、以下に説明するように、MCCAの仮想面における方位角α、および仮想面の法線方向からの極角βによって表わすことができる。
方位角αは、図7(b)に示すように、再帰性反射板30の平面図において、隣接するコーナーキューブの底点間を最短距離で結ぶ方向の1つを基準(0度)として反時計回りに規定される。極角βは、反射光の出射方向と、再帰性反射板30の法線方向(すなわち光源34のある天頂方向)との間の角度であり、その大きさは、中心からの距離で表わされる。図7(a)では、βが30、60および80度の場合を示すそれぞれの円が示されている。また、図7(a)の強度分布において、明度が低い(黒に近い)ほど反射強度が大きいことを示す。
図7(a)では、方位角αおよび極角βが(α=0,β=0)、(α=30,β=71)、(α=150,β=71)および(α=270,β=71)となる4ヶ所において明度がより低くなっており、これらの方向へより強い反射光が出射することがわかる。
このうち、再帰性反射板30における天頂方向(α=0、β=0)に出射する強い反射光は、光源34からの入射光が入射方向に反射した再帰反射光である。なお、図6に示す光学系を用いて天頂方向に出射する反射光強度を正確に測定することは困難であるため、ここで示す天頂方向(α=0、β=0)に出射する反射光の強度は測定装置によって補正された値である。
また、他の3方向に出射する強い反射光は、上述した2回反射光である。これらの2回反射光は、コーナーキューブの底点から頂点に向う方位(α=30、150、270)であって、極角βが約71度となる方向にそれぞれ観察される。
この結果から、2回反射光は、図5(b)に示すように、MCCAの仮想面において、入射コーナーキューブの底点から、入射コーナーキューブのうちその2回反射光が入射しなかった面における頂点に向う方位角方向に出射することが確認できる。
図7(a)の測定結果は、仮想面に対して光を垂直に入射した場合の2回反射光の出射方向を示す一方で、これらの2回反射光の出射する方向(方位角α、極角β)から再帰性反射板30に光を入射させると、入射光はコーナーキューブの2面のみで反射して再帰性反射板30の法線方向に出射することを示唆している。つまり、表示パネルの正面から観察するときでも、上記2回反射光の出射する方向(以下、「2回反射方向」と呼ぶ)から再帰性反射板30に入射する光が観察者の目に届き、これが黒表示時に明るく見える黒浮きや階調反転などの原因となり得ることがわかる。
続いて、図4に示すような構成を有する表示装置サンプルを作製し、図8に示す測定系を用いて反射率特性を測定した。
測定では、表示装置サンプル40に対して光源42からの光を入射させ、その反射光を受光器44で受光する。受光器44は、表示装置サンプル40における表示パネルの法線方向(α=0、β=0)に反射する光を受光するように配置されている。また、光源42は、光源42からの光が、方位角αを一定とし、極角(入射角)βを25度から85度の範囲で変化させた方向から表示パネルに入射するように配置される。
反射率特性の測定結果を図9(a)および(b)に示す。図9(a)は、光の入射方向の方位角αを、表示装置サンプル40におけるコーナーキューブの底点から頂点へ向かう方位角と同じ(α=30、150または270)になるように設定した場合の測定結果である。なお、上記方位角は、図7(a)に示す2回反射光が観察される方向(2回反射方向)の方位角と同じである。図9(b)は、光の入射方向の方位角αを、図9(a)における入射方向の方位角から60度回転させた角度(α=90、210または330)に設定した場合の測定結果である。
図9(a)および(b)からわかるように、白表示における反射率特性は表示装置サンプル40における液晶層の特性によって決まるので、方位角αにかかわらず略一定であるが、黒表示における反射率特性は方位角αによって大きく変化する。
入射方向の方位角αが2回反射方向の方位角と等しい場合(図9(a))、入射方向の極角(入射角)βが小さいと黒表示における反射率は低いが、極角βを60度付近まで増加させると急激に増加し、極角βが60度以上では黒表示における反射率は白表示における反射率よりも高いか略等しくなってしまうことがわかる。よって、方位角αが30、150または270度であり、かつ、極角βが大きい方向(表示パネルの垂直方向から大きく傾けた方向)から光を入射させ、表示パネルの正面から観察すると、「黒」が明るく表示される黒浮き、黒表示と白表示との明るさが逆転してしまう表示の反転、表示のコントラスト低下などを引き起こす。なお、図9(a)では、黒表示における反射率が最大となるときの入射方向の極角βは60度付近であり、図7(a)に示す2回反射方向の極角β(約71度)と一致していないが、これは、本測定における誤差と考えられる。一方、入射方向の方位角αが2回反射方向の方位角αと大きくずれている場合(図9(b))、黒表示における反射率は、入射方向の極角βにかかわらず低く抑えられており、黒浮きなどの表示特性の低下は起こらない。
これらの結果から、表示パネルの正面で観察する場合、光の入射方向と2回反射方向とが一致していなければ、2回反射光に起因する黒浮きや階調反転が生じないことがわかる。従って、黒浮きや階調反転を抑制するためには、主な光源からの光の入射方向の方位角と、2回反射方向の方位角とを可能な限り一致させないように表示装置を構成することが望ましい。なお、表示に利用される光の主な光源の位置は、表示パネルに対する観察者の位置に応じて変化する。
本発明は、上記検討および測定によって得られた知見に基づき、表示装置における表示の方向、すなわち観察者の位置を考慮して、黒浮きや階調反転を低減させるものである。
(実施形態1)
以下、図面を参照しながら、本発明による表示装置の第1の実施形態を説明する。本実施形態の表示装置は、MCCA外付け構造を有し、表示パネルを構成する背面基板と再帰性反射層(MCCA)との間が、1.00程度の屈折率を有する気体で満たされている反射型表示装置である。
図10(a)は、本実施形態の反射型表示装置の構成を示す断面模式図であり、図4に示す表示装置100の断面模式図と実質的に同じである。簡単のために、実質的に同じ機能を有する構成要素は同じ参照符号で示し、その説明を省略する。図10(b)は、本実施形態における再帰反射層2の平面図である。
本実施形態における再帰性反射層2の表面は、図10(b)に示すように、互いに直交する略正方形の3面(fx面、fy面およびfz面)から構成されたコーナーキューブを仮想面に沿って2次元的に配列したMCCA形状を有している。再帰性反射層2におけるMCCA形状は、コーナーキューブを構成する面の平面性や法線角度などに多少のずれがある。従って、再帰性反射層2に垂直に光を入射する場合、MCCA形状による反射光の強度は図7(a)に示すような分布を有している。
本実施形態では、再帰性反射層2は、上述した2回反射方向(ベクトル)の仮想面上における方位角方向と、仮想面上における表示の上方向(ベクトル)とのなす角度ωが30度未満になるように配置されている。
本実施形態における再帰性反射層2の配置をより構造的に説明すると、次にようになる。再帰性反射層2がキュービックコーナーキューブアレイ形状を有する場合、コーナーキューブを構成する各面における法線方向(ベクトル)の仮想面上における方位角は、2回反射方向(底点から頂点に向うベクトル)の方位角のいずれかと180度の角度をなす。キュービックコーナーキューブアレイ形状以外のMCCA形状を有する場合であっても、MCCAの形状精度が高ければ、コーナーキューブを構成する面における法線方向の方位角とMCCA形状による2回反射方向の方位角との間の角度は180度となる。従って、再帰性反射層2は、コーナーキューブを構成する3面のうち1面の法線方向(ベクトル)の仮想面上における方位角方向と、表示装置における表示の下方向(ベクトル)とのなす角度γが30度未満になるように配置されていれば、上述した角度ωを30度未満に抑えることができる。
本明細書における「表示の方向」、「角度ω」および「角度γ」について、以下に詳しく説明する。
図11(a)および(b)は、表示の方向を説明するための図である。図11(a)に示すように、表示パネル15に対して略垂直方向から表示を観察する場合、観察者から見て上方向(時計の12時方向)50が「表示の上方向」となり、下方向(時計の6時方向)51が「表示の下方向」となる。また、図11(b)に示すように、表示パネル15の法線方向に対して傾斜した方向から表示を観察する場合、観察者から見て手前から奥へ向う方向(時計の12時方向)52が「表示の上方向」となり、奥から手前に向う方向(時計の6時方向)53が「表示の下方向」となる。
図12(a)は、角度ωを説明するための図である。再帰性反射層2は、前述したように、仮想面55に沿って配列されたコーナーキューブ(単位構造)54を有している。コーナーキューブ54から構成されるMCCA形状において、2回反射方向62の1つを仮想面55に投射すると、2回反射方向62の仮想面55における方位角方向64が得られる。また、図11を参照しながら説明した表示の上方向を仮想面55に投射すると、表示の上方向の仮想面55における方位角方向66が得られる。なお、表示装置では、再帰性反射層2の仮想面55と表示パネル15とは一般的に平行になるように配置されているため、方向66は典型的には表示の上方向と同じである。このようにして得られる2回反射方向62の方位角方向64と、表示の上方向66との間の角度を「角度ω」とする。図12(a)では、コーナーキューブ54としてキュービックコーナーキューブを例示しているため、2回反射方向は、コーナーキューブの底点から頂点に向う方向となる(図7(a)および(b))が、2回反射方向はコーナーキューブ54の形状によって規定されるため、図示する方向62に限定されない。
図12(b)は、角度γを説明するための図であり、図12(a)と同様に、仮想面55に沿って配列されたコーナーキューブ(単位構造)54を示している。コーナーキューブ54を構成するある1面の法線方向(ベクトル)59を仮想面55に投射すると、法線方向59の仮想面55における方位角方向60が得られる。また、表示の下方向を仮想面55に投射すると、表示の下方向の仮想面55における方位角方向58が得られる。なお、表示装置では、再帰性反射層2の仮想面55と表示パネル15とは一般的に平行になるように配置されているため、方向58は典型的には表示の下方向と同じである。このようにして得られる法線方向59の方位角方向60と、表示の下方向58との間の角度を「角度γ」とする。
本実施形態における再帰性反射層2は上記のように配置されているため、観察者の上方向あるいは奥方向(すなわち表示の上方向)と、2回反射方向のうちの1方向とが略一致する。観察者の正面に表示装置を保持する場合、観察者の上側または奥側に位置する半天球から表示パネルに入射する光が主に表示に利用される。本実施形態では、3つの2回反射方向のうち1方向の方位角のみが、そのような半天球から入射する光の方位角と一致し得る。従って、3つの2回反射方向のうち2方向の方位角が上記半天球から入射する光の方位角と一致し得る場合と比べると、2回反射光による影響を1/2に低減できるので有利である。以下に、図面を参照しながら具体的に解説する。
図13(a)は、電子ブックなどの表示装置における表示パネルの平面図であり、図13(b)は、図13(a)の表示装置における再帰性反射層の配置状態を示す拡大平面図である。この表示装置では、図13(b)に示すように、2回反射方向のいずれか1つの方位角方向69と表示の上方向とが略一致(ω<30またはγ<30)するように再帰性反射層が配置されている。この表示装置を拡散光源下で水平に置き、図11(b)に示すように表示パネル15の法線方向に対して傾斜した方向から観察すると、観察者の上側の半天球から表示パネルに入射する光を主に利用した表示が観察される。ここで、2回反射方向のうち1方向のみが観察者の上側の半天球に存在し、残りの2方向は他の半天球に存在するため、2回反射方向から表示パネルに入射する光を低減できる。
また、観察者の上方に強い点光源が存在する環境下で、図13(a)に示す表示装置を垂直方向から観察する場合でも、2回反射方向のうち2方向が観察者の上側に存在するように再帰性反射層が配置された表示装置と比べると、2回反射方向が点光源の方向に一致してしまう確率を1/2にできる。
2回反射光による影響をより確実に低減するためには、2回反射方向の仮想面上における方位角方向と仮想面上における表示の上方向とのなす角度ωは25度以下であることが好ましい。また、コーナーキューブを構成する3面のうち1面の法線方向の仮想面上における方位角方向と表示の下方向とのなす角度γは25度以下であることが好ましい。
さらに、表示パネルに入射する光のうち、観察者の上側または奥に位置する半天球から入射する光に加えて、その半天球よりさらに20度観察者の下側または手前側に広がる方向から入射する光も主に表示に利用されるときには、角度ωが10度以下、あるいは角度γが10度以下であれば2回反射光による影響を大幅に低減でき、より優れた表示特性を実現できるので有利である。もっとも好ましくは、角度ωが実質的に0度、あるいは角度γが実質的に0度である。
このように、本実施形態は、MCCA形状による2回反射光を考慮して、再帰性反射層2と表示方向との配置関係を調整するものであり、製造工程を複雑化することなく表示特性を向上できるので有利である。前述したように、再帰性反射層を備えた表示装置について種々の構成が提案されているが、いずれも、上記配置関係に着目したものではない。また、本出願人による特開2003−195788号公報には、開口率を向上させることを目的として、コーナーキューブの配列パターンと反射電極の配列パターンとを整合させる構成を開示しているが、コーナーキューブの配列パターンと表示方向との配置関係についての記載はない。
なお、再帰性反射層2における各単位構造(コーナーキューブ)の形状は、キュービックコーナーキューブに限定されず、互いに直交する三角形の3面からなるコーナーキューブであってもよいし、互いに直交する他の形状の3面からなるコーナーキューブであってもよい。また、再帰性反射層2におけるコーナーキューブ(単位構造)の配列ピッチも特に限定されないが、再帰性反射層として機能させるためには、人間の瞳の大きさ以下であることが好ましく、例えば5mm以下である。
ただし、本実施形態における再帰性反射層2では、複数の単位構造がいずれも略同じ向きで配列されている必要がある。略同じ向きで配列されていれば、それらの単位構造による2回反射方向が一致するので、再帰性反射層全体としての2回反射方向は、互いに120度の角度をなす3方向に特定される。このような再帰性反射層を、角度ωまたは角度γが30度未満となるように配置すると、上述したように2回反射光の影響を低減することができる。略同じ向きで配列された単位構造を有する再帰性反射層としては、キュービックコーナーキューブアレイの他、図3(b)および(c)に示すようなコーナーキューブアレイなどを用いることができる。
本実施形態における再帰性反射層は、平面性や法線角度などに多少のずれを有する面から構成されたMCCAを有するが、代わりに、形状精度に優れたMCCAを有していてもよく、その場合でも2回反射光による表示特性の低下を抑制できる。
以下、図面を参照しながら、MCCAが高精度で形成された場合における2回反射光について詳しく述べる。図14(a)は、MCCA形状を有する再帰性反射層の平面図であり、図14(b)は、図14(a)に示す再帰性反射層を、方位角αが30度のI−I’線を含み、かつ仮想面に垂直な面で切り取った断面図である。なお、I−I’線の方位角αは150度または270度であってもよい。
再帰性反射層の表面70が形状精度に優れ、例えば理想的なMCCA形状を有していると、再帰性反射層に対して垂直に入射する光72は、表面70の3面で反射されて入射方向に戻される。従って、特定の方向から入射した光76が表面70によって反射され、再帰性反射層に対して垂直に出射することは原理的にあり得ない。例えば方位角αが30度であり、かつ極角βが71度である方向から光76を入射しても、表示パネルの正面に位置する観察者の目には届かない。
しかしながら、再帰性反射層に対する垂直方向から角度d(角度d:例えば2〜3度)だけ傾けた方向から、コーナーキューブの稜線近傍に入射する光74の一部は、2面のみで反射して入射方向と異なる方向へ出射してしまう。光74の入射方向の方位角αが30度、150度または270度のときは光の出射方向の方位角αは光74の入射方向の方位角αと等しいが、出射方向の極角βは、上述の2回反射方向の極角(例えば71度)よりも角度dだけパネル正面側にずれた角度(β=71−d)となる。よって、再帰性反射層に対して垂直方向から傾けて光74を入射させ、図7(a)に示すような反射光の強度分布を測定すると、光の入射方向の方位角αが30度、150度または270度のときは、2回反射光が観察される方向の方位角αは光の入射方向の方位角αと等しく、かつ、極角βは71度よりも小さくなる。
このことから、光74の2回反射光が出射する方向(例えばα=30、β=71−d)から入射する光78は、表示パネルの正面から角度dだけ傾いた方向から出射することがわかる。従って、表示パネルの正面から角度dだけ傾いた方向(例えばα=30、β=d)から観察すると、特定の方向(例えばα=30、β=71−d)から入射した光78の2回反射光が目に届き、黒表示が明るく見える黒浮きなどの要因となり得る。
なお、光74の入射方向の方位角αが30度、150度または270度の場合には、上述したように、2回反射光が観察される方向の極角βは(71−d)度となるが、入射方向の方位角αが上記以外の角度、例えば30、150または270度からx度(x:例えば±60度以下)ずれた角度であれば、2回反射光が観察される方向の極角βは、(71−d)度からy度大きくなる方向にずれる(β=(71+y)−d)。ここで、角度yの大きさは、上記角度xに応じて決まり、典型的には角度xの絶対値が大きいほど大きくなる。よって、表示パネルの正面から角度dだけ傾いた方向(例えばα=30+x、β=d)から観察すると、特定の方向(例えばβ=(71+y)−d)から入射した光の2回反射光が目に届くことになる。
本実施形態における再帰性反射層2は、2回反射方向の方位角方向のうちの1つが表示の上方向と略一致するように配置されている。従って、再帰性反射層2が理想的なMCCA形状を有する場合であっても、表示に利用される光のうち2回反射方向から入射する光の割合を低減できるので、表示パネルを斜めから観察するときに生じ得る2回反射光による表示特性の低下を抑制できる。特に、表示パネルに対して垂直方向から、表示の右方向や左方向に数度傾けて観察したときに、2回反射光の影響を低減できるので有利である。
ここで、再帰性反射層2が理想的なMCCA形状あるいは理想的なMCCA形状に近い形状を有していると、図6を参照しながら説明した方法によって反射光強度の測定を行っても、そのMCCA形状による2回反射方向を特定できないおそれがある。図6に示す光学系において、光源34からの光が完全な平行光でなければ2回反射光は生じるが、光源34からの光が平行光に近いと、再帰性反射層2に対して垂直に入射する光のうち再帰性反射される光の割合が高くなるので、2回反射光の強度が小さくなり、その結果、2回反射方向の特定が困難になるからである。このような場合、図6に示す光学系を用いて、光源34からの光を、再帰性反射層2に対して垂直に1度以上のコーン角で入射させると、2回反射光が生じやすくなるので、図7(a)に示すような反射光の強度分布が得られる。得られた反射光の強度分布から2回反射方向を特定することが可能になる。本明細書において、仮想面に対して垂直に入射した光が2面で反射して出射する方向である「2回反射方向」は、仮想面に対して垂直に上記コーン角で入射する光が2面で反射して出射する方向を含むものとする。
このように、本実施形態における再帰性反射層2は、例えば本出願人による特願2003−366157号に記載されているような方法によって形成された高精度なMCCA形状を有していても良いし、公知の方法によって形成され、面精度などに多少のずれを有するMCCA形状を有していてもよい。いずれの場合でも、本発明を適用することによって、2回反射光による影響が低減されるので表示特性を向上できる。なお、再帰性反射層2における再帰反射率は、形成方法や形状精度によって変わるが、50%以上であればより優れた表示特性が得られるので好ましい。
本実施形態では、再帰性反射層2と背面基板12との間は、空気と略同等の屈折率を有する気体23で満たされているが、本実施形態の構成はこれに限定されない。上述したように、表示パネルに対する光の入射角度θAと、再帰性反射層2におけるMCCAに対する光の入射角度θBとが略等しくなればよく、MCCAの表面が、例えば1以上1.06未満の屈折率を有する気体、液体あるいは固体からなる層(低屈折率層)と接してればよい。
(実施形態2)
以下、図面を参照しながら、本発明による表示装置の第2の実施形態を説明する。本実施形態の表示装置は、MCCA外付け構造を有する反射型表示装置である。
図15は、本実施形態の反射型表示装置の構成を示す断面模式図であり、図10(a)を参照しながら説明した実施形態1の表示装置と同様の構成を有している。ただし、表示パネルを構成する背面基板12と再帰性反射層2との間に、1.06以上の屈折率を有する液体あるいは固体83で満たされている点で、実施形態1の構成と異なっている。ここでは、液体あるいは固体として、屈折率が1.5である樹脂83を用いる。また、本実施形態における再帰性反射層2のMCCA形状は、図示しないが、図10(b)を参照しながら説明したように配置されている。なお、簡単のために、実質的に同じ機能を有する構成要素は図10(a)と同じ参照符号で示し、その説明を省略している。
本実施形態では、黒表示状態のとき、前面基板10に入射する光80は、表示パネルを通過して再帰性反射層2の表面におけるMCCA形状で再帰性反射され、再び表示パネルを通過して入射方向に戻される。ここで、光80は空気中から前面基板10に入射する際に屈折し、屈折率が1.5程度の材料から構成された表示パネルを通過し、さらに樹脂83を通過して再帰性反射層2に到達する。従って、光80が樹脂83を通って金属層21に入射する角度(極角)θBは、光80が空気中から前面基板10に入射する角度θAよりも小さくなる。
以下、本実施形態の反射型表示装置における2回反射光の影響について詳述する。図16(a)および(b)は、本実施形態の反射型表示装置を示し、仮想面に垂直な面のうち2回反射方向を含む面に平行な断面図である。
まず、図16(a)を参照しながら、反射型表示装置を表示パネルの正面から観察する場合を考える。MCCA形状における2回反射方向(例えばα=30、β=71)から再帰性反射層2に光を入射させようとすると(光87)、極角(θA>90)を有する方向から表示パネルに光を入射させる必要がある。しかしながら、そのような方向からの光は存在しない。また、2回反射方向と同じ方向から前面基板10に光を入射させても(例えばα=30、θA=71)、屈折により、再帰性反射層2に入射する光88の入射角度θBは2回反射方向の極角よりも小さくなるので(θB<71)、表示パネルの法線方向に出射することはない。
このように、屈折率が1.06以上の固体(例えば樹脂)または液体(例えばグリセリン)を再帰性反射層2の表面に接するように配置させると、再帰性反射層2におけるMCCA形状で規定される2回反射方向から再帰性反射層2に入射する光を低減できるので、表示パネルの正面で観察するときの黒浮きを抑制できる。
具体的に説明すると、再帰性反射層2と背面基板12との間に、屈折率が1.06程度である液体または固体を満たした場合、表示パネルの法線方向に出射する2回反射光は従来よりも低減され、再帰性反射層2の配置による効果よりも高い効果が得られる。ただし、表示パネルおよびMCCAによる若干の散乱があるため、表示パネルの法線方向に出射する2回反射光を完全になくすことはできない。これに対し、再帰性反射層2と背面基板12との間に、屈折率が1.47であるグリセリンを満たした場合、表示パネルの法線方向に出射する2回反射光が観察されず、表示パネル正面に位置する観察者に、2回反射光による黒浮きの存在しない表示を提供できる。
同様に、図16(a)を参照しながら、表示パネルに垂直な方向から入射する光89について説明する。光89は、再帰性反射層2に対して略垂直に入射し、その一部は2回反射方向に反射する。しかし、この2回反射光は、表示パネル15と空気との界面における屈折率差によって観察者側には出射しないので、表示特性に影響しない。
次に、図16(b)を参照しながら、反射型表示装置を表示パネルの斜めから観察する場合を考える。観察方向の方位角αは、2回反射方向の方位角と同じ(α=30、150または270)とする。
観察方向の方位角方向と同じ方位角方向から表示パネル15に入射する光91が、2回反射方向の極角(例えばβ=71)よりも角度dだけ小さい角度θB(θB=71−d)で再帰性反射層2に入射すると、図示するように、その2回反射光は、再帰性反射層2の法線方向から角度dだけ傾いた方向へ反射され、表示パネル15の法線方向から角度d’(d’>d)だけ傾いた方向へ出射される。従って、2回反射光は、表示パネル15の法線方向から特定の方位角方向に角度d’だけ傾いた方向に位置する観察者の目に届き、黒浮きなどの表示特性の低下を引き起こす。
再帰性反射層2の表面に接するように配置された固体あるいは液体83の屈折率および表示パネル内部の屈折率をいずれも1.5とし、再帰性反射層2におけるMCCAの形状精度が高い場合を例に説明すると、角度dが28.7度未満となるような光は表示パネル内部に入射しない。従って、この例では、観察者の目に届き得る2回反射光の角度dは28.7度以上、角度d’は46度以上である。このことから、表示パネル15の法線方向から2回反射方向の方位角方向に例えば46度以上傾けた方向(α=30、150または270、かつ、β≧46)から観察すると、黒浮きなどの現象が生じることがわかる。
ここで、本実施形態における再帰性反射層2は、2回反射方向の方位角方向のうちの1つが表示の上方向と略一致するように配置している(角度ω<30°)。よって、表示パネル15の法線方向から所定の角度(上記例では46度)以上傾けて観察したときの2回反射光の影響を低減することができるので、黒浮きなどの表示特性の低下を抑制できる。上記所定の角度は、反射型表示装置の各部材における屈折率やMCCAの形状精度によって変わる。
本実施形態では、再帰性反射層2と背面基板12との間は、屈折率が1.06以上の液体または固体83で満たされているが、本実施形態の構成はこれに限定されず、MCCAの表面が、例えば1.06以上の屈折率を有する層(高屈折率層)と接してればよい。高屈折率層の屈折率が高いと、再帰性反射板に入射する光の入射角が小さくなるので、再帰反射率を向上でき、より良好な黒表示が得られるメリットがある。一般的に有機物より高い屈折率を有する無機物(例えば、屈折率が2.7であるTiO2)を用いて高屈折率層を形成してもよい。しかしながら、TiO2よりも大きな屈折率を有するSb23(屈折率:3.0)などの無機物では、可視光波長域における透明性が低いので、そのような無機物からなる高屈折率層を用いると、表示特性が大幅に低下するという問題がある。従って、無機物を用いて高屈折率層を形成する場合などには、高屈折率層の屈折率が2.7以下であることが好ましい。
(実施形態3)
以下、図面を参照しながら、本発明による表示装置の第3の実施形態を説明する。本実施形態の表示装置は、MCCA内付け構造を有する反射型表示装置である。
図17は、本実施形態の反射型表示装置の構成を示す断面模式図である。本実施形態の表示装置は、カラーフィルタ120、透明電極114および配向膜118が設けられた前面基板110と、前面基板110に対向するように配置された背面基板112と、これらの基板110、112の間に設けられた液晶層101とを備えている。背面基板112は、複数のスイッチング素子(TFT)124と、スイッチング素子124の上に設けられ、MCCA形状を有する絶縁層126と、複数の反射電極122と、配向層118とを有している。反射電極122は、絶縁層126の上に形成され、絶縁層126の表面形状を反映したMCCA形状を有している。複数の反射電極122は、画像表示の一単位となる画素毎に互いに離間して配置されており、それぞれ、絶縁層126に形成されたコンタクトホールを介して対応するスイッチング素子124のドレイン電極に接続されている。配向層118は、絶縁層126および反射電極122の上に形成されており、絶縁層126の表面形状を反映した凹凸を有している。また、液晶層101は、前述の実施形態における液晶層と同様に、光を透過する透過状態と光を散乱する散乱状態との間でスイッチングできる散乱型液晶である。
本実施形態における複数の反射電極122は、画素電極としての機能および再帰性反射層としての機能を発揮する。反射電極122におけるMCCA形状は、図10(b)を参照しながら説明したように配置されている。すなわち、コーナーキューブを構成する3面のうち1面の法線方向の仮想面上における方位角方向と、表示装置における表示の下方向とのなす角度γが30度未満になるように、あるいは、MCCA形状によって規定される2回反射方向の方位角方向と表示の上方向とのなす角度ωが30度未満になるように配置されている。
本実施形態では、前面基板110に入射した光128は、略均一な屈折率(例えば1.5)を有する表示パネル内部を通過して反射電極122に達する。このとき、実施形態2と同様に、反射電極122に入射する角度(極角)θBは、前面基板110に入射する光の角度(極角)θAよりも小さくなる(θB<θA)。
本実施形態において、空気中(屈折率:1.00)から前面基板110に向かう光の振るまいは、図16(a)および(b)を参照しながら説明した実施形態2における光の振るまいと同様である。従って、表示パネルの正面から観察する場合、表示パネル内部と空気中との屈折率差によって反射電極122に対する光の入射角度θBが制限されるので、2回反射光による表示特性の低下はほとんど生じない。また、表示パネルの法線方向から所定の角度(例えば46度以上)傾けて観察する場合、反射電極122におけるMCCA形状の配置によって、2回反射光による影響を低減できるので、黒浮きや階調反転を抑制できる。
本実施形態の反射型表示装置は、図17に示す構成の代わりに、図18に示すような構成を有していてもよい。
図18に示す反射型表示装置では、背面基板112における複数のスイッチング素子124の上には、MCCA形状を有する絶縁層126、絶縁層126の上に形成された再帰性反射層102、平坦化樹脂層123、複数の透明画素電極121、および配向層118がこの順で形成されている点で、図16に示す構成と異なっている。再帰性反射層102は、絶縁層126の表面形状を反映してMCCA形状を有している。再帰性反射層102の表面形状は、平坦化樹脂層123によって平坦化されるため、画素電極121および配向層118は略平坦な表面を有している。各画素電極121は、それぞれ、絶縁層126および平坦化樹脂層123に形成されたコンタクトホールを介して対応するスイッチング素子124のドレイン電極と接続されている。
上記構成を有する場合、前面基板110から入射した光129は、略均一な屈折率(例えば1.5)を有する表示パネル内部を通過して再帰性反射層102に達する。このとき、図17に示す構成を有する場合と同様に、再帰性反射層102に入射する角度(極角)θBは、前面基板110に入射する角度(極角)θAよりも小さくなる(θB<θA)。従って、空気中(屈折率:1.00)から前面基板110に向かう光の振るまいは、図16(a)および(b)を参照しながら説明した実施形態2における光の振るまいと同様となり、図17に示す構成を有する場合と同様の効果が得られる。
本実施形態の反射型表示装置の構成は図17や図18に示す構成に限定されない。本実施形態の反射型表示装置は、表示パネルにおける液晶層と背面基板との間に、MCCA形状を有し、再帰性反射層として機能する層を備えていればよい。再帰性反射層として機能する層の表面と接する層(図17の構成では配向層118、図18の構成では平坦化樹脂層123)の屈折率は1.06以上で2.7以下であり、典型的には、表示パネルを構成する他の要素(液晶層や基板)と同程度の屈折率を有する。
本発明によれば、再帰性反射層を備えた反射型表示装置において、特定方向から再帰性反射層に入射する光による黒浮きや階調反転などの表示特性の低下を抑制でき、コントラストの高い、あるいは視認性に優れた表示を実現できる。また、再帰性反射層におけるMCCA形状の精度にかかわらず、表示特性を向上できるので有利である。
本発明は、表示パネルの内部に再帰性反射層を備えた反射型表示装置にも、表示パネルの背面側に再帰反射層を設置した反射型表示装置にも好適に適用できる。
(a)および(b)は、散乱型液晶表示モードと再帰性反射板とを組み合わせた反射型液晶表示装置の動作原理を説明する図である。 (a)および(b)は、それぞれコーナーキューブアレイの平面図および斜視図である。 図3(a)〜(c)は、それぞれ、互いに異なる形状を有するMCCA1〜3における単位構造(コーナーキューブ)を説明するための上面図である。 表示パネルの背面側に再帰性反射板を備えた表示装置の従来の構成を示す断面模式図である。 (a)および(b)は、それぞれ、MCCAに入射する光の反射方向を説明するための斜視図および平面図である。 MCCAによる反射光の強度分布を測定するシステムを示す略図である。 (a)は、MCCAによる反射光強度分布の測定結果を示す図であり、(b)は、MCCAにおける方位角を説明するための平面図である。 表示装置の反射率特性を測定するシステムを示す略図である。 (a)は、2回反射方向の方位角方向から光を入射したときの表示装置の反射率特性を示すグラフであり、(b)は、2回反射方向の方位角方向から60度ずらした方向から光を入射したときの表示装置の反射率特性を示すグラフである。 (a)は、本発明による実施形態1の反射型表示装置の構成を示す断面模式図であり、(b)は、(a)の反射型表示装置における再帰性反射層の配置を説明するための平面図である。 (a)および(b)は、それぞれ、表示装置における表示方向を説明するための図である。 (a)は、2回反射方向の仮想面上における方位角方向と表示の上方向とのなす角度ωを説明するための図であり、(b)は、コーナーキューブを構成する3面のうち1面の法線方向の仮想面上における方位角方向と表示の下方向とのなす角度γを説明するための図である。 (a)および(b)は、実施形態1における再帰性反射層の配置を例示するための図である。 (a)および(b)は、形状精度の高いMCCAにおける2回反射光を説明するための図であり、(a)は再帰性反射層の平面図、(b)は再帰性反射層のI−I’断面図である。 本発明による実施形態2の反射型表示装置の構成を示す断面模式図である。 (a)および(b)は、実施形態2の反射型表示装置における2回反射光の影響を説明するための断面図である。 本発明による実施形態3の反射型表示装置の構成を示す断面模式図である。 本発明による実施形態3の反射型表示装置の他の構成を示す断面模式図である。
符号の説明
1 液晶層
2 再帰性反射層
10 前面基板
12 背面基板
14 透明導電膜
15 表示パネル
16 画素電極
18 配向膜
20 樹脂層
21 金属層
23 気体

Claims (9)

  1. ある仮想面に沿って2次元的に配列された複数の単位構造を有する再帰性反射層と、
    前記再帰性反射層の観察者側に配置され、光学特性の異なる第1状態と第2状態との間で状態が切り替えられ得る変調層と
    を備え、
    前記再帰性反射層からの反射光を利用して表示を行う反射型表示装置であって、
    前記再帰性反射層の各単位構造は、互いに直交する3面からなる凹部を有し、前記複数の単位構造はいずれも略同じ向きで配列されており、
    前記3面のうちの1面の法線方向の前記仮想面上における方位角方向と、前記仮想面における前記表示の下方向とのなす角度が30度未満である、反射型液晶表示装置。
  2. ある仮想面に沿って2次元的に配列された複数の単位構造を有する再帰性反射層と、
    前記再帰性反射層の観察者側に配置され、光学特性の異なる第1状態と第2状態との間で状態が切り替えられ得る変調層と
    を備え、
    前記再帰性反射層からの反射光を利用して表示を行う反射型表示装置であって、
    前記再帰性反射層の各単位構造は、互いに直交する3面からなる凹部を有し、前記複数の単位構造はいずれも略同じ向きで配列されており、
    前記仮想面に略垂直に入射する光のうち前記単位構造の2面のみで反射した光は、前記単位構造の形状で規定される複数の特定方向に出射し、
    前記特定方向のうちいずれかの前記仮想面上における方位角方向と、前記仮想面における前記表示の上方向とのなす角度が30度未満である、反射型液晶表示装置。
  3. 前記角度は10度以下である請求項1に記載の反射型液晶表示装置。
  4. 前記角度は10度以下である請求項2に記載の反射型液晶表示装置。
  5. 前記単位構造における前記互いに直交する3面はいずれも正方形である請求項1から4のいずれかに記載の反射型液晶表示装置。
  6. 前記変調層の観察者側に設けられた前面基板と、
    前記変調層の背面側に設けられ、前記前面基板と対向する背面基板と、
    前記前面基板および背面基板の間に設けられ、変調層に電圧を印加するための電圧印加手段とをさらに備え、
    前記再帰性反射層は、前記変調層および前記背面基板の間に設置されている請求項1から5のいずれかに記載の反射型液晶表示装置。
  7. 前記変調層の観察者側に設けられた前面基板と、
    前記変調層の背面側に設けられ、前記前面基板と対向する背面基板と、
    前記前面基板および背面基板の間に設けられ、変調層に電圧を印加するための電圧印加手段とをさらに備え、
    前記再帰性反射層は、前記背面基板の背面側に設置されている請求項1から5のいずれかに記載の反射型液晶表示装置。
  8. 前記再帰性反射層と前記背面基板との間に、屈折率が1.06以上2.7以下の高屈折率層をさらに有し、前記再帰性反射層における前記単位構造の表面は前記高屈折率層と接している請求項7に記載の反射型液晶表示装置。
  9. 前記再帰性反射層と前記背面基板との間に、屈折率が1.0以上1.06未満の低屈折率層をさらに有し、前記再帰性反射層における前記単位構造の表面は前記低屈折率層と接している請求項7に記載の反射型液晶表示装置。
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