JP2006226269A - 制御システムの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
機能部品を交換する際の作業負荷を軽減させると共に、制御システムの製造コストの増大を抑えることが可能な制御システムの制御装置を提供する。
【解決手段】
機能部品22に、その固体特性情報に基づいて補正された制御信号を送信する制御手段231を有する制御システム20の制御装置23において、制御手段231は、出荷までの工程において、固体特性情報が予め記憶されている第1記憶手段232を有し、制御手段231は、出荷後に、前記機能部品22に代えて、別の固体特性情報が記憶されている第2記憶手段72を備える交換用機能部品70に交換されるとき、前記別の固体特性情報を読取り、その読取った当該別の固体特性情報に基づいて交換用機能部品70への送信する制御信号を補正する。
【選択図】図3

Description

本発明は、制御システムの制御装置に関し、例えば、車両に搭載されるエンジン制御システムの制御装置に関する。
従来、エンジン本体に、燃料噴射弁(インジェクタ)の固体差を吸収する補正データが書込まれた情報記憶媒体が取付けられ、エンジン制御装置がこの情報記憶媒体に書込まれている補正データに基づいて制御信号を補正し、インジェクタを制御しているエンジンが知られている(特許文献1)。
この従来技術では、エンジンの製造工程において、前記情報記憶媒体にインジェクタの固体差を吸収する補正データを書込む際、前記インジェクタに貼り付けられている前記補正データを示すバーコード等のコード情報をコードリーダで読取り、読取ったコード情報をデータ書込み装置で前記情報記憶媒体に書込むようにしている。
一方、個々のインジェクタに、固体差を吸収する補正データが予め記憶されている不揮発性メモリ等の記憶装置を有し、エンジン制御装置がこの記憶装置に記憶されている補正データに基づいて制御信号を補正し、インジェクタを制御している燃料噴射装置が知られている(特許文献2)。
特開2002−276503号公報 特開平7−238857号公報
ところが、特許文献1に記載のエンジンでは、このエンジンが工場での製造工程終了後、市場に出荷された後に、インジェクタを交換する必要が生じたとき、再び、情報記憶媒体に交換されたインジェクタの補正データを書き直すために、製造工程時に使用したコードリーダ、およびデータ書込み装置が必要となる。
その結果、インジェクタの交換作業を行う整備工場などにも、製造工程時に使用したコードリーダや、データ書込み装置が必要となる。これでは、インジェクタを交換する際、コードの読取りや、書込みを行う作業が追加されるので、作業者の作業負担が多くなる。
また、一般的にインジェクタは、エンジンが市場に出荷された後では、交換する機会は非常に少ない。そして、エンジンが市場に出荷された後に取付けられる(交換される)インジェクタの本数は、製造工程でエンジンに取付けられるインジェクタの本数に比べ非常に少ない。
こういった状況にあるにもかかわらず、整備工場などに上記コードリーダや、コード書込み装置を設置することは、設備にかかる費用の点からも好ましくない。
一方、特許文献2に記載のインジェクタは、補正データが記憶されている不揮発性メモリを有しているので、不揮発性メモリとエンジン制御装置とを電気的に接続するだけで、インジェクタの交換が完了する。これにより、整備工場などでインジェクタを交換する際の作業者の作業負荷は、上記特許文献1に記載されているように補正データをコード情報として持っているインジェクタに比べ、小さい。
しかしながら、特許文献2に記載のインジェクタは、補正データを保持しておく形態が不揮発性メモリであるため、特許文献1に記載のインジェクタに比べ、インジェクタのコストが増大する。その結果、特許文献2に記載のインジェクタを製造工程でエンジンの全ての気筒に取付ける場合、エンジンの製造コストが増大するという問題が生じる。
本発明は、上記実情に鑑みなされたもので、その目的は、制御システムに設けられている機能部品を交換する際の作業負荷を軽減させると共に、制御システムの製造コストの増大を抑えることが可能な制御システムの制御装置を提供することである。
本発明の目的を達成するために、請求項1に記載の発明によれば、制御システムの制御装置は、制御システムに設けられている電気的な機能部品に対し、当該機能部品の固体特性情報に基づいて補正された制御信号を送信する制御手段を有する制御システムの制御装置において、制御手段は、制御システムの出荷前までの工程において、固体特性情報が予め記憶されている第1記憶手段を有し、制御手段は、制御システムの出荷後に、機能部品に代えて、別の固体特性情報が記憶されている第2記憶手段を備える交換用機能部品に交換されるとき、別の固体特性情報を読取り、その読取った当該別の固体特性情報に基づいて交換用機能部品へ送信する制御信号を補正することを特徴としている。
この構成によれば、制御システム製造工程時に取付けた電気的な機能部品を、制御システムの出荷後に、別の固体特性情報が記憶されている第2記憶手段を有する交換用機能部品と交換され、第2記憶手段と制御手段とを電気的に接続するだけで交換が完了するので、機能部品の交換に伴う作業者の作業負担が従来のコードリーダやコード書込み装置を使用して行う場合に比べ作業者の作業負担が軽減される。
また、制御システムの出荷までの工程時に制御システムに取付けられる機能部品には、交換用機能部品に設けられているその固体特性情報を記憶した第2記憶手段が設けられていないので、制御システムの製造コストの増大が抑えられる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の制御システムの制御装置において、機能部品は、ほぼ同仕様のものが複数ある機能部品であり、制御手段は、外部から別の固体特性情報が入力される入力手段を有し、入力手段は、機能部品の数と同じ数だけ設けられており、かつ、機能部品の取付け場所に1対1で対応するように定められており、機能部品を交換用機能部品に交換する際、第2記憶手段は、交換される機能部品の取付け場所に対応する入力手段に電気的に接続され、制御手段は、第2記憶手段が接続されている入力手段の場所に基づいてどの機能部品が交換用機能部品に交換されたかを認識することを特徴としている。
この構成によれば、ほぼ同仕様の機能部品が複数ある場合、入力手段も機能部品の数と同じ数だけ設けられ、機能部品の取付け場所に1対1で対応するように定められているので、作業者が、交換された機能部品の取付け場所に対応する入力手段の場所に第2記憶手段を接続するだけで、制御手段は、どの機能部品が交換用機能部品に交換されたのかを容易に認識することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の制御システムの制御装置において、機能部品は、ほぼ同仕様のものが複数ある機能部品であり、制御手段は、外部から別の固体特性情報が入力される入力手段を有し、入力手段は、機能部品の数と同じ数だけ設けられており、交換用機能部品は、交換される機能部品の取付け場所を特定し、取付け場所情報を発生する切替手段を有し、制御手段は、取付け場所情報に基づき、どの機能部品が交換用機能部品に交換されたかを認識することを特徴としている。
この構成によれば、ほぼ同仕様の機能部品が複数ある場合、入力手段も機能部品の数と同じ数だけ設けられて、さらに、交換用機能部品には、交換される機能部品の取付け場所を特定し、取付け場所情報を発生する切替手段を有しているので、作業者が、機能部品を交換する際、第2記憶手段をどの入力手段に接続しても、制御手段が、切替手段が発生する取付け場所情報を読取ることにより、どの機能部品が交換用機能部品に交換されたかを認識することが可能となる。その結果、作業者の入力手段への第2記憶手段の接続作業の作業負荷が軽減される。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の制御システムにおいて、制御システムは、車両に搭載されるエンジン制御システムであり、制御手段は、そのエンジン制御システムを制御するエンジン制御手段であることを特徴としている。
エンジン制御システムには、多くの電気的な機能部品が設けられ、機能部品の中には劣化などにより、その機能を果たすことができなくなると、エンジンの動作が不安定になる可能性がある。その結果、市場(整備工場など)において機能を果たすことができなくなった機能部品を交換することが必要となる。
市場にて、機能部品を交換することを考えると、交換する作業者の作業負担を考慮する必要がある。また、制御システム自体の製造コストも考慮に入れる必要もある。この構成によれば、制御システムをエンジン制御システムとし、制御手段を、エンジン制御システムを制御するエンジン制御手段としているので、交換する作業者の作業負担を軽減すると共に、エンジン制御システムの製造コストの増大を抑えることが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の制御システムにおいて、機能部品は、エンジン制御システムの燃焼室に燃料を供給する燃料噴射弁であることを特徴としている。
通常、エンジン制御システムの燃焼室に燃料を供給する燃料噴射弁(インジェクタ)は、1本ずつその性能に若干の差異がある。すなわち、一般に設計公差によってインジェクタの特性に差異があり、このような差異に基づいて噴射量が異なる。したがって、一定の時間噴射を行う場合において、そのときの噴射量は、特性の差異に応じて変化することになる。
例えば、多気筒エンジンでは、気筒間の噴射量の差異を無くすには、各インジェクタの特性の差異をできるだけ小さくすることが好ましい。このためには、設計公差を小さくすると共に、調整をより精密に行う必要がある。ところがこのようにすると、インジェクタのコストが増大する問題がある。
この構成によれば、機能部品を、エンジン制御システムの燃焼室に燃料を供給する燃料噴射弁(インジェクタ)としているので、インジェクタの交換に伴う作業負荷の軽減、インジェクタのコスト増大の抑制、ひいては、エンジンの製造コストの増大を抑えることが可能となる。
(第1実施形態)
以下、図面にしたがい本発明の第1実施形態の制御システムの制御装置を説明する。なお、本実施形態では、制御システムをエンジン制御システムとした例で説明する。図1は、本発明の制御システム(エンジン制御システム)を適用した自動車の概要図である。図2は、エンジン本体の概要図である。なお、本実施形態のエンジンの形態は、燃焼室内(気筒内)に燃料を供給するインジェクタが各気筒に1対1に対応して組付けられている4気筒エンジンである。
図1に示すように、エンジン制御システム20(以下、エンジンと呼ぶ)は、エンジン本体21と、エンジン本体21を制御する請求項に記載の制御手段としてのエンジン制御ユニット23(以下、ECUと呼ぶ)とからなり、自動車のボデー10に配設されている。また、これらの他、図示しない燃料供給系、吸気系、排気系等が、ボデー10に配設されてエンジン20を構成している。
図2に示すように、エンジン本体21のシリンダヘッド30には、請求項に記載の機能部品としてのインジェクタ22が各気筒(第1気筒〜第4気筒)に組付けられている。インジェクタ22は、その開弁と閉弁との切換用としてソレノイド等の駆動装置を備えており、その駆動装置とECU23とがインジェクタ駆動線路40によって接続されている。ECU23が駆動装置に対して制御信号を、インジェクタ駆動線路40を介して送信すると、駆動装置は、その信号に基づいてインジェクタ22の開弁と閉弁とを切換え、気筒内への燃料の供給を制御する。
ECU23には、制御処理、演算処理を行うCPU、各種制御プログラムおよびデータを保存する記憶装置(EEPROM、RAM等のメモリ)、入力回路、出力回路、電源回路等の機能を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが設けられている。
ECU23には、図示しないエンジン回転数センサ、アクセル開度センサ、冷却水温センサ等、エンジン運転状態や運転条件を検出するための各種センサが接続され、各種センサからのセンサ信号は、A/D変換機でA/D変換された後にマイクロコンピュータに入力される。ECU23は、これら各種センサからの信号に基づいて、エンジン運転状態や運転条件に応じた最適な噴射時期や噴射量等を演算し、その演算結果に基づきインジェクタ22に制御信号を所定の時期に出力してインジェクタ22を所定の時間、開弁し、その間、燃料を噴射させる。
次に、ECU23の詳細について、図3に基づいて説明する。図3は、ECU23のインジェクタ22の制御の概要を示すブロック図である。
ECU23は、図3に示すように、制御手段としての制御部231、第1記憶手段としての記憶部232、出力ポート238、および請求項に記載の入力手段としての入力ポート233を含んで構成されている。
制御部231は、上記エンジン運転状態や運転条件に応じた最適な噴射時期や噴射量等を演算し、その演算結果に基づき出力ポート238を介してインジェクタ22に制御信号を所定の時期に出力して、インジェクタ22を所定の時間、開弁し、その間、燃料を噴射させる。
記憶部232は、例えば、EEPROM、RAM等のメモリICより構成されており、製造工程時にエンジン本体21に組付けられるインジェクタ22の請求項に記載の固体特性情報としてのインジェクタ動作特性データが記憶されている。制御部231は、このインジェクタ動作特性データを読取り、この特性データに基づいてインジェクタ22の固体差を吸収するように制御信号を補正する。
インジェクタ動作特性データは、インジェクタ22一つ一つに固有のデータであり、例えば、制御信号の出力時期および時間の補正量からなり、要求される噴射精度等によって、指令噴射量や燃圧の大きさ等に応じて補正量が異なる詳細なマップを形成するものである。
入力ポート233は、製造工程後にインジェクタ22を請求項に記載の交換用機能部品としての交換用インジェクタ70に交換した際、その交換用インジェクタ70のインジェクタ動作特性データを入力するためのポートである。また、図3に示すように、入力ポート233は、エンジン本体21に組付けられるインジェクタ22の数と同数の入力ポート、本実施形態では、第1気筒用入力ポート234、第2気筒用入力ポート235、第3気筒用入力ポート236、第4気筒用入力ポート237からなる。
制御部231は、インジェクタ22が交換用インジェクタ70に交換されると、交換用インジェクタ70のインジェクタ動作特性データを入力ポート233から読取り、この特性データに基づいて、交換用インジェクタ70の固体差を吸収するように制御信号を補正する。この入力ポート233および、交換用インジェクタ70については、後ほど詳細に説明する。
次に、エンジン20および車両の製造工程の詳細について、図4から図6に基づいて説明する。図4は、エンジン20および車両の製造工程の手順を示す作業フローである。図5は、エンジン20および車両の製造工程時に組付けられるインジェクタ22の基部の側面図および上面図である。図6は、インジェクタ22のインジェクタ動作特性データをECU23に書込む書込みシステム60である。
ステップS1からS2がエンジン本体21の組立てラインで行われ、ステップS3からS4が車両の組立てラインで行われる。エンジン本体21の組立てラインでは、シリンダブロック等の大型の部品に多数の部品が順次取付けられながら組上がっていく。車両の組立てラインでは、エンジン本体21の組立てラインから払い出されたエンジン本体21を含む各種の部品がボデー10に順次組付けられていく。
先ず、ステップS1では、インジェクタ22をエンジン本体21に組付ける。次いで、ステップS2では、インジェクタ22に付されたインジェクタ動作特性データである情報コード224をコードリーダ61で読取る。図5(a)に示すように、インジェクタ22は図示しないシリンダヘッド30から突出する基部に、ソレノイド等への給電用のコネクタ部221が設けられている。図5(b)に示すように、コネクタ部221の平坦な頂面には、情報コード224が形成されている。
図例の情報コード224は、例えば2次元コードの一種のQR(Quick Response)コード(QRコードは、株式会社デンソーウエーブの登録商標)であり、インジェクタ22のメーカ等の供給元においてインジェクタ22個々に動作特性が計測され、その結果に応じて形成される。情報コード224の形成は、レーザーマーキング等で行われる。なお、情報コード224の形成位置は、コネクタ部221の接続口222が頂面にくる形状の場合は、例えばコネクタ部221の側面となる。
図6は、情報コード224の読取りから後述するECU23の記憶部231への書込みを行う書込みシステム60である。書込みシステム60は、コントローラ62を中心に、コードリーダ61や書込み装置63からなる。
コードリーダ61は、光学検出部や画像処理等を行う演算部を有し構成されたハンディータイプの一般的なコードリーダであり、先端部を情報コード224の形成されたインジェクタ22に対向するように近づけることで情報コード224を読取り、コードデータを出力する。
コントローラ62は、コードリーダ61と接続され、コードリーダ61からインジェクタ22の情報コード224の読取り結果であるコードデータを受信し、このコードデータをインジェクタ動作特性データとして、書込み装置63に出力する。情報コード224の読取りは気筒数分、行われる。本実施形態では、4つの気筒があるので、4つの情報コード224を読取る。インジェクタ動作特性データは、例えば最初に読取ったものを第1気筒用とし、次いで読取った順に第2気筒用、第3気筒用、第4気筒用とする。
ステップS3では、インジェクタ22が組付けられたエンジン本体21は、車両組立てラインに払い出されて、エンジンルーム内に搭載される。この車両組立てラインにおいては、ECU23も所定の場所に取付けられる。かかる状態で、インジェクタ駆動線路40により、エンジン本体21とECU23とを接続する。また、このとき、インジェクタ22の燃料供給口223に通じる燃料供給系等が接続され、自動車を構成する各種部品がボデー10に組付けられる。
続くステップS4では、ECU23に、書込みシステム60の書込み装置63と接続されたケーブルを接続し、コントローラ62からインジェクタ動作特性コードであるコードデータを転送して第1記憶手段としての記憶部232に書込む。これで、エンジン20および車両の組立てが終了し、自動車が完成する。自動車は、上記製造工程終了後、市場に向けて出荷される。
次に、出荷後、市場において、インジェクタ22を交換する作業について、図7から図9に基づいて説明する。図7は、インジェクタ22を交換用インジェクタ70に交換する手順を示す作業フローである。図8は、交換用インジェクタ70の基部の側面図である。図9は、インジェクタ22の一つを交換用インジェクタ70に交換した後のエンジン本体21の概要図である。
インジェクタ22は、市場に出荷されると、ECU23の記憶部232に記憶されたインジェクタ動作特性データに基づき個々のインジェクタ22の固体差を吸収するように制御信号が補正され、駆動される。しかし、インジェクタ22は、劣化等して、記憶されているインジェクタ動作特性データでは、固体差を吸収することができなくなると、そのインジェクタ22の交換が必要となる。その自動車の使用者は、市場にある整備工場等で交換が必要なインジェクタ22を交換用インジェクタ70に交換してもらいに行く。
整備工場等では、図7に示す作業フローに従い、作業者は、交換が必要なインジェクタ22を交換用インジェクタ70に交換する。なお、本実施形態では、第2気筒用のインジェクタ22を交換用インジェクタ70に交換する例で説明する。ステップS10では、作業者は、交換が必要なインジェクタ22と交換用インジェクタ70との入替え作業を行う。その後、コネクタ部71とECU23とをインジェクタ駆動線路40によって接続する。
図8に示すように、交換用インジェクタ70は、図示しないシリンダヘッド30から突出する基部に、ソレノイド等への給電用のコネクタ部71が設けられている。そのコネクタ部71の頂面には、製造工程時にエンジン本体21に組付けるインジェクタ22とは違い、半導体素子からなる請求項に記載の第2記憶手段としての記憶媒体72が設けられている。この記憶媒体72は、例えば、EEPROM、RAM、ROM等のメモリICで構成されている。この記憶媒体72には、交換用インジェクタ70のインジェクタ動作特性データが予め記憶されている。さらに、この記憶媒体72は、ECU23に形成されている入力ポート233に電気的に接続可能となっている(図9参照)。
続くステップS11では、作業者は、交換用インジェクタ70に設けられている記憶媒体72を入力ポート233の所定の位置にインジェクタデータ線路50によって接続する(図9参照)。入力ポート233の所定の位置に接続するとは、本実施形態の場合、第2気筒のインジェクタ22を交換用インジェクタ70に交換するので、記憶媒体72を入力ポート233の第2気筒用入力ポート235にインジェクタデータ線路50を介して接続することを意味している。
仮に、第4気筒のインジェクタ22が交換用インジェクタ70と交換される場合は、この交換用インジェクタ70の記憶媒体72は、入力ポート233の第4気筒用入力ポート237にインジェクタデータ線路50を介して接続される。これによって、インジェクタ22の交換作業が完了する。
本実施形態では、インジェクタ22を整備工場等で交換する際、交換すべきインジェクタ22を、予めインジェクタ動作特性データが記憶されている記憶媒体72を備えている交換用インジェクタ70に交換し、記憶媒体72と入力ポート233の所定の位置にインジェクタデータ線路50を介して接続するだけで、交換作業が完了する。整備工場等でのインジェクタ22の交換作業には、製造工程におけるインジェクタ22の組付け時に必要であった書込みシステム60が必要ない。また、記憶媒体72と入力ポート233の所定の位置とをインジェクタデータ線路50で接続するだけで交換作業が完了するので、コードリーダ61や書込み装置63を使用して作業を行う場合に比べ、作業者の作業負荷が軽減される。
また、エンジン20の製造工程時にエンジン本体21に組付けられるインジェクタ22には、交換用インジェクタ70に設けられているインジェクタ動作特性データを記憶した記憶媒体72のような情報コードに比べ、比較的高価な部品が設けられていないので、エンジン20の製造コストの増大が抑えられる。
次に、本実施形態におけるECU23がインジェクタ動作特性データを読取る際の制御フローについて、図10に基づいて説明する。
ステップS20において、運転者がIGスイッチをオンにする。すると、ステップS21では、ECU23は、どの入力ポート233へ、交換用インジェクタ70の記憶媒体72が接続されているか否かをチェックする。本実施形態の場合は、ECU23は、記憶媒体72は、第2気筒用入力ポート235に接続されていることを認識する。
ステップS22では、ECU23は、各気筒に組付けられているインジェクタ22、または、交換用インジェクタ70のインジェクタ動作特性データを読取る。本実施形態の場合、第1、第3、第4気筒には、製造工程時に組付けられたインジェクタ22が組付けられているので、ECU23は、製造工程時、記憶部232に記憶されているそれぞれのインジェクタ動作特性データを読取る。そして、第2気筒については、ステップS20において、第2気筒用入力ポート235に接続があったことが認識されているので、ECU23は、第2気筒のみ、記憶媒体72に記憶されているインジェクタ動作特性データを読取る。
ステップS23では、ECU23は、ステップS22にて読取った各気筒のインジェクタ動作特性データに基づいて制御信号を補正し、各気筒に組付けられているインジェクタ22および交換用インジェクタ70に対して、補正した制御信号を、インジェクタ駆動線路40を介して送信する。
また、本実施形態のECU23には、エンジン本体21に組付けるインジェクタ22の場所(気筒)に1対1に対応する入力ポート233が設けられているので、作業者が、交換されたインジェクタ22の気筒に対応する入力ポート233の所定の場所に、記憶媒体70を、インジェクタデータ線路50を介して接続するだけで、ECU23は、どのインジェクタ22が、交換用インジェクタ70に交換されたのかを容易に認識することが可能となる。
本実施形態では、請求項に記載の機能部品、および交換用機能部品を、インジェクタ22、および交換用インジェクタ70として、説明してきた。請求項に記載の機能部品は、インジェクタ22に限らず、エンジン20に組付けられ、ECU23にて制御されるものなら何でもよい。
ECU23にて制御される機能部品としては、例えば、点火コイルや、電子スロットルバルブ等の装置が挙げられる。これらは、いずれも個々の装置には、固体差が存在する。これらの固体差を吸収するために、ECU23が装置に送信する制御信号を特性データにて補正する必要がある。
また、本実施形態では、請求項に記載の制御システムをエンジン20として説明してきた。制御システムには、請求項に記載の制御手段で制御される機能部品が多く設けられ、これらの機能部品を制御手段で制御することにより、制御システムに所望の動作を行わせている。本発明は、このような技術的な思想を適用できる制御システムであればなんでもよい。例えば、自動車に組付けられている制御システムとしては、オートマチックトランスミッションシステム、アンチスキッドブレーキシステム等の制御システムが挙げられる。これらの制御システムには、例えば、オートマチックトランスミッションであれば、その機能部品として、油圧を制御するための電磁弁が設けられている。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の制御システムの制御装置を図11から図13に基づいて説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と同様、制御システムをエンジン制御システムとした例で説明する。なお、第1実施形態と同一機能物は、同一符号を付す。ここでは、第1実施形態と相違している特徴点のみを説明する。
図11は、第2実施形態におけるインジェクタ22を交換用インジェクタ70に交換する手順を示す作業フローである。図12は、第2実施形態における交換用インジェクタ70の基部の側面図である。図13は、第2実施形態におけるECU23がインジェクタ動作特性データの読取る際の制御フローである。
整備工場等では、図11に示す作業フローに従い、作業者は、交換が必要なインジェクタ22を交換用インジェクタ70に交換する。ステップS30では、作業者は、交換が必要なインジェクタ22と交換用インジェクタ70との入替え作業を行う。その後、コネクタ部71とECU23とをインジェクタ駆動線路40によって接続する。
図12に示すように、交換用インジェクタ70は、図示しないシリンダヘッド30から突出する基部に、ソレノイド等への給電用のコネクタ部71が設けられている。そのコネクタ部71の頂面には、製造工程時にエンジン本体21に組付けるインジェクタ22とは違い、半導体素子からなる請求項に記載の第2記憶手段としての記憶媒体72が設けられている。さらに、コネクタ部71の頂面には、交換用インジェクタ70が組付けられる気筒の番号を入力する請求項に記載の切替スイッチとしての気筒番号切替スイッチ73が設けられている。
ステップS31では、作業者は、上記気筒番号切替スイッチ73を、交換用インジェクタ70が組付けられる気筒の番号と一致する番号にスイッチ73を切替える。
ステップS32では、作業者は、交換用インジェクタ70に設けられている記憶媒体72を入力ポート233にインジェクタデータ線路50によって接続する。このとき、作業者は、気筒数と同じ数だけ設けられている4つの入力ポート234、235、236、237のうち、どの入力ポートに接続してもよい。これによって、インジェクタ22の交換作業が完了する。
次に、本実施形態におけるECU23がインジェクタ動作特性データを読取る際の制御フローについて、図13に基づいて説明する。
ステップS40において、運転者がIGスイッチをオンにする。すると、ステップS41では、ECU23は、入力ポート233へ、交換用インジェクタ70の記憶媒体72が接続されているか否かをチェックする。
ステップS42では、ECU23は、気筒番号切替スイッチ73から、セットされている、交換用インジェクタが組付けられている気筒の番号を読取る。これにより、ECU23は、どの気筒のインジェクタ22が交換用インジェクタ70に交換されたかを認識できるようになる。
ステップS43では、ECU23は、各気筒に組付けられているインジェクタ22、または交換用インジェクタ70のインジェクタ動作特性データを読取る。ECU23は、上記気筒番号以外の気筒のインジェクタ22のインジェクタ動作特性データを、記憶部232から読取り、上記気筒番号の気筒の交換用インジェクタ70のインジェクタ動作特性データを、交換用インジェクタ70の記憶媒体72から読取る。
ステップS44では、ECU23は、ステップS43にて読取った各気筒のインジェクタ動作特性データに基づいて制御信号を補正し、各気筒に組付けられているインジェクタ22および交換用インジェクタ70に対して、補正した制御信号を、インジェクタ駆動線路40を介して送信する。
交換用インジェクタ70に気筒番号切替スイッチ73を設け、ECU23がこのスイッチ73と記憶媒体72とから、インジェクタ動作特性データと共に交換用インジェクタ70が組付けられている気筒の番号を読取っているので、作業者は、インジェクタ22を交換用インジェクタ70に交換する際、記憶媒体72とスイッチ73とをどの入力ポート234、235、236、237に接続するかを定める必要が無くなり、接続作業の作業負荷が軽減される。
本発明の制御システム(エンジン制御システム)を適用した自動車の概要図である。 第1実施形態におけるエンジン本体の概要図である。 第1実施形態におけるECUのインジェクタの制御の概要を示すブロック図である。 第1実施形態におけるエンジンおよび車両の製造工程の手順を示す作業フローである。 (a)は、第1実施形態におけるエンジンおよび車両の製造工程時に組付けられるインジェクタの基部の側面図であり、(b)は、そのインジェクタの上面図である。 第1実施形態におけるインジェクタのインジェクタ動作特性データをECUに書込む書込みシステムの概要図である。 第1実施形態におけるインジェクタを交換用インジェクタに交換する手順を示す作業フローである。 第1実施形態における交換用インジェクタ()の基部の側面図である。 第1実施形態におけるインジェクタの一つを交換用インジェクタに交換した後のエンジン本体の概要図である。 第1実施形態におけるECUがインジェクタ動作特性データを読取る際の制御フローである。 第2実施形態におけるインジェクタを交換用インジェクタに交換する手順を示す作業フローである。 第2実施形態における交換用インジェクタの基部の側面図である。 第2実施形態におけるECUがインジェクタ動作特性データの読取る際の制御フローである。
符号の説明
10 ボデー
20 エンジン(制御システム)
21 エンジン本体
22 インジェクタ(機能部品)
221 コネクタ部
222 接続口
223 燃料供給口
224 情報コード
23 エンジン制御ユニット(ECU、制御手段)
231 制御部
232 記憶部(第1記憶手段)
233 入力ポート(入力手段)
234 第1気筒用入力ポート(入力手段)
235 第2気筒用入力ポート(入力手段)
236 第3気筒用入力ポート(入力手段)
237 第4気筒用入力ポート(入力手段)
238 出力ポート
30 シリンダヘッド
40 インジェクタ駆動線路
50 インジェクタデータ線路
60 書込みシステム
61 コードリーダ
62 コントローラ
63 書込み装置
70 交換用インジェクタ(交換用機能部品)
71 コネクタ部
72 記憶媒体(第2記憶手段)
73 気筒番号切替スイッチ(切替手段)

Claims (5)

  1. 制御システムに設けられている電気的な機能部品に対し、当該機能部品の固体特性情報に基づいて補正された制御信号を送信する制御手段を有する制御システムの制御装置において、
    前記制御手段は、前記制御システムの出荷までの工程において、前記固体特性情報が予め記憶されている第1記憶手段を有し、
    前記制御手段は、前記制御システムの出荷後に、前記機能部品に代えて、別の固体特性情報が記憶されている第2記憶手段を備える交換用機能部品に交換されるとき、前記別の固体特性情報を読取り、その読取った当該別の固体特性情報に基づいて前記交換用機能部品へ送信する前記制御信号を補正することを特徴とする制御システムの制御装置。
  2. 前記機能部品は、ほぼ同仕様のものが複数ある機能部品であり、
    前記制御手段は、外部から前記別の固体特性情報が入力される入力手段を有し、
    前記入力手段は、前記機能部品の数と同じ数だけ設けられており、かつ、前記機能部品の取付け場所に1対1で対応するように定められており、
    前記機能部品を前記交換用機能部品に交換する際、前記第2記憶手段は、交換される前記機能部品の取付け場所に対応する前記入力手段に電気的に接続され、
    前記制御手段は、前記第2記憶手段が接続されている前記入力手段の場所に基づいてどの機能部品が前記交換用機能部品に交換されたかを認識することを特徴とする請求項1に記載の制御システムの制御装置。
  3. 前記機能部品は、ほぼ同仕様のものが複数ある機能部品であり、
    前記制御手段は、外部から前記別の固体特性情報が入力される入力手段を有し、
    前記入力手段は、前記機能部品の数と同じ数だけ設けられており、
    前記交換用機能部品は、交換される前記機能部品の取付け場所を特定し、取付け場所情報を発生する切替手段を有し、
    前記制御手段は、前記取付け場所情報に基づき、どの機能部品が前記交換用機能部品に交換されたかを認識することを特徴とする請求項1に記載の制御システムの制御装置。
  4. 前記制御システムは、車両に搭載されるエンジン制御システムであり、
    前記制御手段は、そのエンジン制御システムを制御するエンジン制御手段であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の制御システムの制御装置。
  5. 前記機能部品は、前記エンジン制御システムの燃焼室に燃料を供給する燃料噴射弁であることを特徴とする請求項4に記載の制御システムの制御装置。
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