JP2006224283A - 凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材および凹凸補修方法 - Google Patents

凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材および凹凸補修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来、被補修物の表面に存在する凹凸等を補修する場合、凹凸等の検出工程と凹凸等の補修工程とが独立していたので、凹凸等の補修作業と凹凸等の検出作業とを幾度も繰り返す必要がある等、補修作業が煩雑となっていた。
【解決手段】 被補修物Oの凹凸を検出し増幅して呈示するとともに被補修物Oの凹凸の補修を行う、凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材1であって、前記被補修物Oの表面Osと接触し、該被補修物Oの表面Osに沿って変形する、可撓性を有したシート状検出部11と、被補修物Oと接触する前記シート状検出部11の一方の面に形成され、被補修物Oの表面を補修する補修部13と、前記シート状検出部11の一方の面と背向する他方の面に形成され、該シート状検出部11の厚さ方向と垂直な少なくとも一方向の変形抵抗が、同方向の該シート状検出部11の変形抵抗よりも小さい呈示部12とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被補修物の表面の僅かな凹凸や面歪を把握しながら、同時に被補修物の凹凸や面歪を補修することができる、凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材および凹凸補修方法
に関する。
近年、柱等の建材に用いられる木材を加工する際には、機械加工により高い精度で木材表面の平坦度を出すことが可能となっており、意匠的に重要な部分については、その後、木の質感を出すために職人により鉋掛けすることが行われている。
一方、楽器や工芸品等といったハンドメイドにて製品が造られる分野や住宅のリフォームの分野等では、木材や石膏等といった被補修物の表面に存在する凹凸や面歪を人の手により平らにしたり補修したりするといった、手仕上げ工程が多く残っている。
そこで、被補修物の表面に存在する凹凸や面歪を、効率的で精度良く簡単に補修できる道具が望まれている。
ここで、被補修物表面の凹凸を平らにしたり、面歪を補修したりする場合には、まず、補修対象面のどこにどれくらいの凹凸や面歪が存在しているのかを検出する必要がある。
特に、楽器や工芸品等の製造工程における手仕上げ工程の場合、存在する凹凸や面歪が小さいことから、これらの検出を視覚によって行うのは困難であるため、触覚により行われることが多い。
そして、触覚による凹凸や面歪の検知を容易にする手段として、例えば、特許文献1および特許文献2に示すようなものが考案されている。
つまり、特許文献1および特許文献2には、物体の凹凸を触覚により容易に検知する手段として、2枚の可撓性のあるシートと、それらの間に封入された少量の潤滑油と、からなる触覚パッド(TOUCH ENHANCING PAD)が開示されている。この触覚パッドを用いる際には、一方のシートは対象物の表面で接触したまま静止しており、他方のシートは指先と接触した状態で指先と共に動かされる。その結果、潤滑油の働きにより、対象物と指先との間での摩擦の影響が少なくなり、滑らかな指先の動きによって、物体の凹凸を明瞭に検知できるようになっている。
しかし、前述の特許文献1や特許文献2に記載される検知手段では、微小な凹凸を検出することは困難であり、物体の広範囲にわたって凹凸を検出する用途としては実用的ではない。また、2枚のシートの間に潤滑油が封入されている構成であるため、シートの破損により潤滑油が漏れ出す恐れもある。
そこで、本出願人らは、簡単な構成の検知手段により物体表面の微小な凹凸を容易に検出するべく、物体表面の凹凸を増幅して呈示することのできる凹凸増幅部材を考案しており、特願2003−435068号明細書において開示している。
被補修物表面の凹凸を平らにしたり、面歪を補修したりする場合、上述のような被補修物表面の凹凸や面歪の検知手段を用いて凹凸や面歪の存在を検知する、凹凸等の検出工程を経た後に、検知した箇所を紙やすり等といった研磨部材で研磨する等して補修する、凹凸等の補修工程が行われることとなっている。
米国特許第4657021号明細書 米国特許第4793354号明細書
前述のように、被補修物表面の凹凸を平らにしたり、面歪の補修を行ったりする場合、前記凹凸増幅部材を用いると、微小な凹凸や面歪を容易に検知することが可能となるが、凹凸等の検出工程と凹凸等の補修工程とは独立しており、凹凸等の検出と補修とを同時に行うことはできない。
すなわち、凹凸等の検出工程の後に行われる凹凸補修工程では、補修途中の凹凸の状態が把握できないため、凹凸検出工程で得られた凹凸の大きさや面歪の程度から、やすり掛けの回数などの補修量を経験的に決定して、被補修物表面の補修を行っているのが実情である。
このように、前記凹凸増幅部材を用いることで、微小な凹凸や面歪の知覚が困難であった、人の触覚に依存した凹凸等の検出を容易にすることが可能となったが、凹凸補修工程における補修動作中に、凹凸や面歪の形状変化を随時把握することはできないため、補修動作量を適切に調整したり、補修作業を完了するタイミングを適切に決定したりすることができない。
これにより、補修作業を完了するまでの間に凹凸等の補修作業と凹凸等の検出作業とを幾度も繰り返して行う必要があったり、必要以上に補修作業を行ってしまったりすることがあって、補修作業が煩雑となるとともに、補修後の被補修物の品質を確保するのが困難であった。
そこで、本発明は,簡単な構成でありながら、被補修物表面の凹凸等の検出および補修を容易で効率的に、且つ精度良く行うことができる、凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材および凹凸補修方法を提供するものである。
上記課題を解決する凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材および凹凸補修方法は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、被補修物の凹凸を検出し増幅して呈示するとともに被補修物の凹凸の補修を行う、凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材であって、前記被補修物の表面と接触し、該被補修物の表面に沿って変形する、可撓性を有したシート状検出部と、被補修物と接触する前記シート状検出部の一方の面に形成され、被補修物の表面を補修する補修部と、前記シート状検出部の一方の面と背向する他方の面に形成され、該シート状検出部の厚さ方向と垂直な少なくとも一方向の変形抵抗が、同方向の該シート状検出部の変形抵抗よりも小さい呈示部とを備える。
これにより、凹凸補修部材の摺動動作により検知した表面の凹凸部分に対して、同一の部材により、当該凹凸部分の研磨等の補修作業を行いながら、同時に当該凹凸部分の補修の進捗状況をリアルタイムに把握することができる。
そして、補修時における凹凸補修部材の摺動動作量や凹凸補修部材の押圧力を適切に調整したり、凹凸部分の補修作業の完了時期を的確に把握したりすることができ、補修作業の過不足が生じたり、補修作業自体と、凹凸部の高さを確認するなどといった補修作業の進捗状況の確認作業とを、幾度も繰り返して行ったりする必要がなくなって、補修作業を容易、簡便且つ迅速に行うことができるとともに、高精度な補修を行うことが可能となる。また、凹凸補修部材は、簡単な構成であるので、調整等が不要で取り扱いが容易であり、故障や破損も生じにくい。
また、請求項2記載の如く、前記補修部は、前記シート状検出部の一方の面に貼着される、シート状の補修部材である。
これにより、該補修部が摩耗や劣化した場合でも、補修部のみを交換すれば凹凸補修部材を継続して使用することができるので、該凹凸補修部材の寿命を延ばすことができる。
また、請求項3記載の如く、前記補修部は、前記シート状検出部の一方の面側に一体成型された補修部材である。
これにより、凹凸補修部材の構成部材を少なくすることができ、容易に構成することが可能となる。
また、請求項4記載の如く、前記補修部材は、切削材、研削材、または研磨材である。
補修部を、このような容易に入手可能な部材で構成することで、凹凸補修部材を安価且つ容易に構成することができる。
また、請求項5記載の如く、前記呈示部は、前記シート状検出部の他方の面から、所定の間隔を隔てて突出する複数の突部である。
これにより、物体の凹凸を効果的に増幅して呈示することができる。
また、請求項6記載の如く、前記突部は、前記シート状検出部の他方の面から、該シート状検出部の厚み方向へ立設される柱状体である。
これにより、シート状検出部の厚さ方向と垂直な方向の変形抵抗を、同方向のシート状検出部の変形抵抗よりも小さいものとすることができ、物体の凹凸を効果的に増幅して呈示することができる。
また、請求項7記載の如く、被補修物の凹凸を検出するとともに被補修物の凹凸の補修を行う凹凸補修方法であって、前記被補修物の表面と接触し、該被補修物の表面に沿って変形する、可撓性を有したシート状検出部と、被補修物と接触する前記シート状検出部の一方の面に形成され、被補修物の表面を補修する補修部と、前記シート状検出部の一方の面と背向する他方の面に形成され、該シート状検出部の厚さ方向と垂直な少なくとも一方向の変形抵抗が、同方向の該シート状検出部の変形抵抗よりも小さい呈示部とを備えた凹凸補修部材を用い、前記凹凸補修部材のシート状検出部および補修部を前記被補修物の表面に沿わせながら摺動させる接触工程と、該接触工程で生じた呈示部の変形を検知して、呈示部により増幅された被補修物の表面の凹凸情報を検出する凹凸検出工程と、凹凸検出工程にて検出した表面の凹凸情報に基づいて補修を行う補修工程とを有する。
これにより、凹凸補修部材の摺動動作により検知した表面の凹凸部分に対し、凹凸検出工程動作に続いて、すぐさま凹凸補修部材を摺動させての補修作業を行うことが可能となり、迅速且つ容易に被補修物の補修作業を行うことができる。
また、請求項8記載の如く、前記補修工程においては、被補修物の表面の凹凸情報を検知しつつ、該表面の補修が行われる。
これにより、当該凹凸部分の研磨等の補修作業を行いながら、同時に当該凹凸部分の補修の進捗状況をリアルタイムに把握することができる。
これにより、補修時における凹凸補修部材の摺動動作量や凹凸補修部材の押圧力を適切に調整したり、凹凸部分の補修作業の完了時期を的確に把握したりすることができ、補修作業の過不足が生じたり、補修作業自体と、凹凸部の高さを確認するなどといった補修作業の進捗状況の確認作業とを、幾度も繰り返して行ったりする必要がなくなって、補修作業を容易、簡便且つ迅速に行うことができるとともに、高精度な補修を行うことが可能となる。
本発明によれば、凹凸検出工程動作に続いて、すぐさま凹凸補修部材を摺動させての補修作業を行うことが可能となり、迅速且つ容易に被補修物の補修作業を行うことができる。
また、検出した凹凸部分の研磨等の補修作業を行いながら、同時に当該凹凸部分の補修の進捗状況をリアルタイムに把握することができ、補修作業を容易、簡便且つ迅速に行うことができるとともに、高精度な補修を行うことが可能となる。
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
本発明にかかる凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材は、被補修物の表面に存在する微小な凹凸や面歪を増幅して知覚しつつ、同時に被補修物表面の凹凸や面歪を補修することができる凹凸補修部材である。
図1、図2に示す凹凸補修部材1は、被補修物Oの表面Osと接触し、該被補修物Oの表面Osに沿って変形する、可撓性を有したシート状検出部11と、被補修物Oと接触する前記シート状検出部11の一方の面(図2においては下面)に形成され、被補修物Oの表面Osを補修する補修部13と、前記シート状検出部11の一方の面と背向する他方の面に形成される呈示部12とを備えている。
まず、凹凸補修部材1のシート状検出部11および呈示部12について説明する。
シート状検出部11の一方の面(以下「シート状検出部11の下面」と記載)を被補修物Oの表面Osに接触させると、シート状検出部11は可撓性を有するので被補修物Oの表面Osに沿って接触し、被補修物Oの表面Osに凹凸があると、図3に示すように、シート状検出部11は、その凹凸に沿って変形する。
このシート状検出部11の変形は、シート状検出部11の他方の面(以下「シート状検出部11の上面」と記載)に形成された呈示部12にも同様に生じる。
呈示部12は、シート状検出部11の厚さ方向と垂直な少なくとも一方向の変形抵抗が、同方向(シート状検出部11の厚さ方向と垂直な方向)のシート状検出部11の変形抵抗よりも小さくなるように構成されている。
従って、凹凸補修部材1の厚みを全体として厚くしても、シート状検出部11の可撓性を阻害することがない。その結果、シート状検出部11で検出された被補修物Oの凹凸を効果的に増幅して呈示することが可能となっている。
この凹凸補修部材1におけるシート状検出部11および呈示部12の機構について、以下に具体的に説明する。
なお、本例において、「シート状検出部11は被補修物Oの表面Osと接触する」と記載しているが、シート状検出部11の一方の面側(下面側)には後述する補修部13が形成されているので、実際は補修部13が被補修物Oの表面Osと直接接触するものである。しかし、本例の説明では、説明の便宜上、「シート状検出部11は被補修物Oの表面Osと接触する」ものとしている。
図3に示す凹凸補修部材1における呈示部12は、シート状検出部11の上面から上方に突出する複数の柱状体である突起20により構成されており、該複数の突起20は、シート状検出部11の厚さ方向に垂直な方向(図4の左右方向)に略等間隔に配置されている。
つまり、複数の突起20にて構成される呈示部12は、図4の横方向の変形抵抗がシート状検出部11の横方向の変形抵抗よりも小さく構成されている。
そして、図3の凹凸補修部材1が被補修物Oの平坦な表面Osの上にある状態(図3において点線で示した状態の凹凸補修部材1)を基準とすると、被補修物Oにおける平坦な表面Osから傾き角θだけ傾いた傾斜面Obに接した状態の凹凸補修部材1(図3において実線で示した状態の凹凸補修部材1)には、呈示部12の突起20における先端部22には、被補修物Oの基準面(平坦面)の接線方向および法線方向の変位が生じる。
このとき、シート状検出部11の厚さがごく薄いと仮定すると、突起20における先端部22の接線方向の変位Xθは、傾斜面Obの傾き角θと凹凸補修部材全体の厚さT、すなわち〔(シート状検出部11の厚さ)+(呈示部12の厚さ(突起20の長さ))〕に比例する。
なお、突起20における先端部22の法線方向の変位は、当該突起20が突出している箇所における傾斜面Obの高さHに略等しくなる。
つまり凹凸補修部材1においては、被補修物Oの表面Osおよび傾斜面Obに沿うだけの可撓性を有したシート状検出部11と、該シート状検出部11の上面から突出する呈示部12とからなる構成により、シート状検出部11で検出された物体の凹凸の情報を的確に増幅して呈示部12の変形として呈示することができる。
具体的には、シート状検出部11により検出した前記高さHを増幅して、突起20における先端部22の接線方向の変位Xθとして呈示することが可能となっている。
またこの場合、シート状検出部11を薄く形成し、呈示部12を厚く形成することにより、前記高さHの大きさに対する前記変位Xθの大きさの度合いを増大させることができ、被補修物Oの表面Osの凹凸を効果的に増幅しながら検出して呈示することが可能な、好適な凹凸補修部材1を得ることができる。
シート状検出部11と呈示部12との厚さの比は、例えば、1:10〜1:100とするのが好ましい。
また、本発明の凹凸補修部材1において、シート状検出部11は、被補修物Oの表面Osと接触し、その表面Osに沿って変形するだけの可撓性を有している。つまり、該シート状検出部11は、その下面が被補修物Oの表面Osに接触、または押圧された状態で、被補修物Oの表面Osに沿わせることができる程度の可撓性(柔軟性)を有するのがよい。
そのため、シート状検出部11は、その弾性率が、好ましくは500〜3000MPa、さらに好ましくは1500〜2500MPaとなるように構成されている。
したがって、シート状検出部11は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアセタール、ポリカーボネート等の樹脂部材にて構成するのが好ましい。
また、シート状検出部11の厚さは、その弾性率によっても異なるが、0.05〜0.6mm程度に構成するのが好ましい。
シート状検出部11の弾性率や厚さが上記範囲内にあれば、シート状検出部11の下面が被補修物Oの表面Osに沿い易いので、被補修物Oの表面Osの凹凸を検出するのに有効である。
さらに、シート状検出部11の厚さ方向に伸縮が生じにくくなるため、被補修物Oの厚さ方向の情報を的確に伝達することができ、被補修物Oの凹凸の空間的な情報を保持することができる。
また、呈示部12は、シート状検出部11の厚さ方向と垂直な少なくとも一方向の変形抵抗が、同方向のシート状検出部11の変形抵抗よりも小さくなるように構成され、シート状検出部11の可撓性を阻害しない材質および形状に構成されている。
さらに、呈示部12の表面(突部20の先端部22)が、凹凸補修部材1の厚さ方向に加圧された場合でも、呈示部12に伸縮が生じない程度の剛性を有するのが好ましい。
なお、呈示部12の材質としては、繊維強化プラスチックや高機能樹脂などの、変形方向によって変形抵抗が異なるような異方性材料を用いることができる。
さらに、呈示部12は、図1および図2等に示したように、シート状検出部11の他方の面(上面)に間隔を隔てて形成された複数の突部20からなるのが好ましい。
該突部20は、該突部20の先端部22(呈示部12の表面)が加圧された場合でも、突部20の長さ方向(凹凸補修部材1の厚さ方向)に伸縮が生じず、さらに、シート状検出部11と突部20とのなす角度(例えば90度)を一定に保つことのできる程度の剛性を有する部材により構成するのが好ましい。シート状検出部11と突部20とのなす角度を常に一定に保つことができれば、突部20の先端部22も表面Osの凹凸量に応じた変形量で変位するので、シート状検出部11が検出した被補修物Oの凹凸を正確に増幅して呈示することができる。
そのため、突部は、その弾性率が、好ましくは1500〜5000MPa、さらに好ましくは2000〜4000MPaである部材により構成される。したがって、該突部20は、PET、ポリアセタール、ポリカーボネート、アクリルなどの樹脂部材や、アルミニウム等の金属からなるのが好ましい。
突部20の弾性率が上記範囲であれば、突部20はシート状検出部11の可撓性を阻害しない。
また、突部20の形状は特に限定されるものではなく、円錐状や角錐状、円柱や角柱などの柱状体の他、板状や起毛状であっても凹凸の増幅効果を発揮することができる。
そして、突部20の先端部22は、先鋭、平面状、曲面状等の形状に形成することができ、特に、突部20が円錐状や円柱状であればその先端部22の形状は半球状であるのが好ましい。
さらに、複数の突部20の配置は、隣接する突部20を互いに所定の間隔をもって配置するのが好ましいが、複数の突部20の配置はこれに限定されるものではなく、複数の突部20を無作為に配置してもよい。
複数の突部20を所定の間隔をもって配置する場合には、その間隔は、突部20の形状や大きさによっても異なるが、0.5〜2.0mmとするのが好ましい。
そして、それぞれの突部20は、各種格子の格子点上に配置する他、板状の突部を互いに平行に位置するように配置したり、格子状に交差させて配置したりしてもよい。
例えば、突部20が互いに平行に配置された複数の板状体である場合は、シート状検出部11の厚さ方向と垂直かつ板状体の配列方向と垂直な一方向の変形抵抗が小さくなる。また、突部20が互いに所定の間隔を隔てて配置された柱状体である場合は、シート状検出部11の厚さ方向と垂直な方向の変形抵抗が小さくなる。
この際、複数の突部20は、それぞれの向きが互いに平行となるように配置するのがよい。複数の突部20の向きを互いに平行とすることにより、被補修物Oの凹凸の形状に対して、どの突部20も同じ変形量で変位することとなるため、被補修物Oの凹凸を定量的に増幅することが可能となる。
例えば、複数の突部20をシート状検出部11の厚さ方向(シート状検出部11に対する垂直方向)に伸びる柱状体にて形成すると、突部20の先端部22を押圧して、凹凸補修部材1を被補修物Oの凹凸に沿わせる場合でも、突部20の長さ方向に伸縮が生じにくい。また、凹凸補修部材1の使用時にも、突部20をシート状検出部11に対して常に垂直に保ちやすい。これにより、呈示部12の表面(複数の突部20の先端部22)にて、被補修物Oの凹凸を的確に増幅して呈示することが可能となる。
また、凹凸補修部材1は、その厚さが厚いほど、すなわち突部20が長いほど増幅効果が高くなるので、突部20の長さを、使用中に突部20に伸縮や曲がりが生じない程度に十分に長くすることで、増幅効果を効果的に発揮することができる。
突部20の長さは、該突部20の形状や材質によっても異なるが、好ましくは2.5mm以上、より好ましくは3〜6mm程度の長さである。
なお、突部20が円柱状あるいは円錐状に形成されている場合、突部20のシート状検出部11との接続部分における直径は、1.0〜1.5mmに形成するのが好ましい。突部20の直径が上記範囲であれば、突部20はシート状検出部11の可撓性を阻害することもない。
また、シート状検出部11および呈示部12は、その材質や厚さ、呈示部12の形状などを適宜選択することによって、変形抵抗の大きさや呈示部12の変形の程度を任意に変化させることができる。その結果、シート状検出部11の可撓性や凹凸補修部材1における増幅作用の大きさを変化させることができる。
そのため、凹凸補修部材として求められる性能(例えば、被補修物Oに存在する凹凸の分解能)や、その用途に合わせて材質、厚さおよび形状を選択することが可能となっている。
さらに、シート状検出部11と呈示部12とをそれぞれ別々の部材として形成し、シート状検出部11の上面に突部20を固定してもよいし、シート状検出部11と突部20とを一体的に形成してもよい。
シート状検出部11および突部20の製法としては、金型を用いた射出成形等の各種成形法のほか、光造形法などを用いることができる。
なお、シート状検出部11と突部20とを一体的に形成する場合には、両者を同じ材質で構成し、その弾性率を1500〜3000MPa(より好ましくは2400〜2500MPa)とするのが好ましい。
次に、凹凸補修部材1の補修部13について説明する。
図1、図2に示すように、補修部13は、被補修物Oと接触するシート状検出部11の一方の面(図2における下面)に形成されており、被補修物Oの表面Osを補修するものである。
具体的には、補修部13は、被補修物Oの表面Osに対する摩擦が大きな部材にて構成されており、被補修物Oの表面Osに凹凸があった場合、その表面Osの凹凸部分に凹凸補修部材1を被せて押圧した状態で摺動させることで、該補修部13の摩擦力により表面Osの凹凸を切削、研削、または研磨等して平らにしたり、面歪を修正したりすることができる。
補修部13は、例えば、シート部材の表面に砥粒を付着させた研磨シートやシート状の砥石(例えば紙やすり)等の補修部材にて構成されており、シート状検出部11の一方の面(図2における下面)に、両面テープや接着剤等により貼設されている。
補修部13を構成するシート部材は、例えば紙、布、又は合成樹脂にて構成されるが、これらの材質に限定されるものではなく、可撓性を有した部材で、補修部13をシート状検出部11に貼り付けた際に、該シート状検出部11の可撓性を阻害しないものであればよい。
このように、補修部13を、シート状検出部11の一方の面に貼着される、シート状の補修部材にて構成することで、該補修部13が摩耗や劣化した場合でも、補修部13のみを交換すれば凹凸補修部材1を継続して使用することができるので、該凹凸補修部材1の寿命を延ばすことができる。
また、補修部13を砥粒や砥石等の切削材、研削材、または研磨材といった容易に入手可能な部材で構成することで、凹凸補修部材1を安価且つ容易に構成することができる。
そして、凹凸補修部材1を被補修物Oの表面Osに押圧すると、補修部13はシート状検出部11とともに、被補修物Oの凹凸に沿って屈曲することが可能となっている。
従って、補修部13のシート部材の厚さは、材質によっても異なるが、シート状検出部11の可撓性を阻害せず、該シート状検出部11と一体的に屈曲可能な厚さに形成されている。
また、補修部13は、表面に砥粒を備えたシート状部材を、シート状検出部11の一方の面に一体的にインサート成形して構成したり、シート状検出部11の一方の面側に砥粒を一体成形して構成したりすることも可能である。
このように、補修部13を、シート状検出部11の一方の面に一体成形した補修部材にて構成することで、凹凸補修部材1の構成部材を少なくすることができ、容易に構成することが可能となる。
なお、補修部13を構成する砥粒や砥石の材質は特に問うものではなく、凹凸補修部材1を被補修物Oの表面Osに押圧して摺動させたときに、該被補修物Oの凹凸を切削、研削、または研磨等して平坦にすることができるものであればよい。
また、補修部13により研磨等の補修がなされる被補修物Oとしては、例えば石膏板、木材、およびパテ材が対象となる。
さらに、補修部13を構成する砥粒や砥石を適宜選択することで、例えば、自動車のボディ部分に用いられる、鋼板等の金属板や、鋼板等に施した塗装面の補修を行うことも可能となる。
次に、前述のごとく構成されたシート状検出部11、呈示部12、および補修部13を備える凹凸補修部材1による、被補修物Oの補修方法について説明する。
凹凸補修部材1を用いた被補修物Oの補修方法においては、該凹凸補修部材1のシート状検出部11および補修部13を前記被補修物Oの表面Osに沿わせながら摺動させる接触工程と、該接触工程で生じた呈示部12の変形を検知して、呈示部12により増幅された被補修物Oの表面Osの凹凸情報を検出する凹凸検出工程と、凹凸検出工程にて検出した表面Osの凹凸情報に基づいて補修を行う補修工程とを有する。
この補修工程においては、被補修物Oの表面Osの凹凸情報を検知しつつ、該表面Osの補修が行われる。
まず、〔接触工程〕について説明する。
接触工程では、図4に示すように、凹凸補修部材1のシート状検出部11の下面に形成した補修部13を被補修物Oの表面Os上に被せて、呈示部12の突部20の先端部22に指腹部Pを当て、表面Os方向へ若干の押圧力をかける。次に、指腹部Pにより凹凸補修部材1を表面Osに対して押し付けた状態で、該指腹部Pを任意の方向へ動かし、凹凸補修部材1を表面Os上で摺動させる。
この場合、表面Osと直接接触する補修部13は、該表面Osに対して大きな抵抗を有しているので、指腹部Pによる凹凸補修部材1の表面Osに対する押圧力は、凹凸補修部材1が表面Os上を摺動可能な程度の押圧力とする。
凹凸補修部材1を表面Os上で摺動させる場合は、凹凸補修部材1を被補修物Oの表面Osの全面にわたって摺動させる。
例えば、図5に示すように、被補修物Oの表面Osが凹凸補修部材1よりも大きいときには、凹凸補修部材1を表面Os上で幾度か往復させながら、表面Os全体を走査する。
次の〔凹凸検出工程〕は、被補修物Oの表面Osに凹凸が存在していた場合に、前記接触工程での凹凸補修部材1の摺動動作途中に生じた呈示部12の変形を検知して、その凹凸の存在や凹凸高さや大きさ等の情報を検出する工程である。
前述のように、シート状検出部11の上面側に形成された呈示部12は、シート状検出部11が検出した被補修物Oの表面Osの凹凸に応じて変形する。例えば、凹凸を有する被補修物Oの表面Osに沿わせた状態では、該凹凸補修部材1を平坦な面に置いた場合に比べて、図3に図示したように呈示部12が変形する。
従って、凹凸補修部材1を被補修物Oの表面Osの凹凸に沿わせた状態で、呈示部12の変形を指腹部Pで検知することにより、その被補修物Oの凹凸を検出することが可能となっている。
この、人の触覚による凹凸の検知方法について詳しく説明すると、次のようである。
つまり、触覚を有する人間の皮膚の内部には触覚受容器が存在し、皮膚組織の歪の情報を電気パルスに変換して中枢神経系へ伝え皮膚感覚を生む役割を持つ。この触覚受容器は複数種類存在するが、その中の一つであるマイスナー小体は、物体の凹凸を認識する際、歪の絶対量ではなく、歪の時間変化に反応して電気パルスを発生するものである。特に、剪断方向の歪の時間変化がマイスナー小体に適した刺激であることが知られている。
ここで、本発明の凹凸補修部材1を手の平や指先などの触覚を有する皮膚で押さえ付けて物体の表面に沿わせた状態とし、さらに、その状態で物体の表面を摺動させると、物体の凹凸に応じて、呈示部12の表面に接線方向および法線方向の変位の時間変化(変形量の時間変化)が生じる(接触工程)。
この場合、接線方向の変位の時間変化が皮膚の表面に作用すると、マイスナー小体の適刺激である剪断方向の歪の時間変化として、皮膚内部のマイスナー小体へ伝えられて検知される(凹凸検出工程)。
そして、前述のように、呈示部12の表面(先端部22)に生じる変形のうち接線方向の変位は、面の傾きと凹凸補修部材1の厚さに比例するので、凹凸補修部材1の厚さ(特に呈示部12の厚さ)によって増幅されてマイスナー小体へ伝えられることで、検知することが可能となっている。
このように、凹凸検出工程にて、呈示部12の変形により表面Osの凹凸を検知すると、次に〔補修工程〕に移行する。
補修工程では、凹凸検出工程にて表面Osの凹凸を検知した箇所に対して、凹凸補修部材1を指腹部Pで押圧したままの状態で複数回摺動させて、検知した凹凸を切削、研削、または研磨し、その凹凸部分を平坦な状態に補修する。
このように凹凸部分を研磨等する場合は、指腹部Pの凹凸補修部材1に対する押圧力を、接触工程や凹凸検出工程で凹凸補修部材1を摺動させているときの押圧力よりは大きなものとして、凹凸部分の研磨等の作用を効果的に発揮できるようにすることが好ましい。
また、補修工程で凹凸部分の研磨等の補修を行う際には、同時に、被補修物Oの表面Osにおける現時点での凹凸情報を随時検知しながら、該凹凸部分の補修が行われる。
つまり、図6(a)に示すように、被補修物Oの表面Osに高さ寸法h1の凹凸を検出した場合、凹凸補修部材1を当該凹凸部分で何度か摺動させて補修を行うと、図6(b)に示すように、当該凹凸部分は研磨等されて、高さ寸法h1よりも小さな高さ寸法h2となる。
この場合、突起20における先端部22の接線方向の変位Xθは、図6(a)における変位Xθ1よりも小さな変位Xθ2に減少するため、指腹部Pでは凹凸部分の高さが低くなったことを検知することができる。
その後、さらに凹凸部分での凹凸補修部材1の摺動動作を続けると、図6(c)に示すように、凹凸部分の高さが他の部分の高さと同じ高さになり、突起20における先端部22の接線方向の変位Xθもなくなって(つまり、全ての突起20が表面Osに対して垂直となる)、凹凸部分が補修されたことを指腹部Pにて検知することができる。
このように、突起20の先端部22の接線方向の変位Xθがなくなったことを検知した時点で摺動動作を停止することで、補修作業が終了する。
以上のように、凹凸補修部材1の摺動動作により検知した表面Osの凹凸部分に対して、凹凸検出動作に続いて凹凸補修部材1を摺動させることで、当該凹凸部分の研磨等の補修作業を行いながら、同時に当該凹凸部分の補修の進捗状況をリアルタイムに把握することができる。
これにより、補修時における凹凸補修部材1の摺動動作量や凹凸補修部材1の押圧力を適切に調整したり、凹凸部分の補修作業の完了時期を的確に把握したりすることができ、補修作業の過不足が生じたり、補修作業自体と、凹凸部の高さを確認するなどといった補修作業の進捗状況の確認作業とを、幾度も繰り返して行ったりする必要がなくなって、補修作業を容易、簡便且つ迅速に行うことができるとともに、高精度な補修を行うことが可能となる。
また、凹凸補修部材1は、簡単な構成であるので、調整等が不要で取り扱いが容易であり、故障や破損も生じにくい。
なお、凹凸補修部材1を用いた被補修物Oの補修方法では、凹凸検出工程にて表面Osの凹凸を検出した場合、その後すぐに補修工程に移行してもよく、また、接触工程および凹凸検出工程を実施して凹凸補修部材1を表面Osの全面に走査させて、表面Osに存在する凹凸を全て検出した後に、補修工程に移行して、その走査過程で検出した全ての凹凸をまとめて補修することもできる。
また、本被補修物Oの補修方法では、凹凸補修部材1の補修部13に、該凹凸補修部材1から剥離し易い砥粒等を用いれば、凹凸検出工程にて表面Osの凹凸を検出した際に、検出した凹凸部分で凹凸補修部材1を摺動させることで、検出した凹凸部分に補修部13の砥粒等を付着させて、当該凹凸部分を顕在化することができる。
このように、凹凸部分を顕在化させることで、検出した複数の凹凸の補修をまとめて行う場合に、補修作業を容易且つ迅速に行うことが可能となる。
また、凹凸補修部材1を用いて被補修物Oの補修を行う場合、表面Osの凹凸を平坦に補修するだけでなく、凹凸補修部材1により被補修物Oの表面形状を把握しながら、該表面Osを所望の形状(例えば曲面形状)に補修加工することができる。
次に、凹凸補修部材1により、実際に被補修物Oの補修を行った例について説明する。
本例における凹凸補修部材1のシート状検出部11には、厚さ0.3mm、幅40mm、長さ50mmのシート状部材を用い、呈示部12の突部20は、直径1mm、高さ4.2mmの円柱状の突起に形成されており、複数の突部20が互いに1.5mmの間隔をもって配置(1.5mmピッチで配置)されている。また、突部20の先端部22は直径1mmの半球状に形成されている。さらに、突部20は、シート状検出部11の厚さ方向と同じ方向、つまりシート状検出部11に対する垂直方向に突出している。
また、補修部13は、シート状検出部11の下面(突部20が形成された面と背向する面)にシート状に形成されており、研磨能力のある紙やすり(400番)をシート状検出部11の下面に貼設して構成されている。
このように構成される凹凸補修部材1を用いて、被補修物Oの表面Osの補修を行った。
被補修物Oとしては、厚さ6mm、幅60mm、長さ60mmの石膏板を2枚用いた。一方の石膏板の表面Osには、幅60mm、長さ5mm、深さ100μmの凹部が形成され、他方の石膏板の表面Osには、幅60mm、長さ5mm、高さ50μmの凸部が形成されている。
これらの被補修物Oの表面Osに対して、凹凸補修部材1の補修部13を被せて、呈示部12における突部20の先端部22に指腹部Pを当て、表面Os方向へ若干の押圧力をかける。そして,指腹部Pで凹凸補修部材1を表面部Os側へ押し付けた状態で、指腹部Pを任意の方向に動かして、凹凸補修部材1を表面部Os上で摺動させ、表面部Osの凹凸を研磨補修した。
凹凸補修部材1を表面部Os上で摺動させての凹凸の研磨補修は、作業者が表面Osの凹凸が完全に修復されたと感じる時点まで行った。
図7には、深さ100μmの凹部が形成された被補修物Oの、補修作業前後における表面形状を示している。
図7によれば、凹凸補修部材1による補修作業を行う前には深さ100μmの凹部が存在していたが(2点鎖線で示す表面形状)、補修作業後には凹部は消失して平坦な表面形状が得られている(実線で示す表面形状)ことがわかる。
補修作業後の表面Osは、凹凸補修部材1の呈示部12による凹凸の増幅効果と、凹凸部分の補修の進捗状況をリアルタイムに把握することができる効果とによって、高精度な平坦面に修復されている。
また、図8には、高さ50μmの凸部が形成された被補修物Oの、補修作業前後における表面形状を示している。
図8によれば、凹凸補修部材1による補修作業を行う前には高さ50μmの凸部が存在していたが(2点鎖線で示す表面形状)、補修作業後には凸部は消失して平坦な表面形状が得られている(実線で示す表面形状)ことがわかる。
この場合も、補修作業後の表面Osは、凹凸補修部材1の呈示部12による凹凸の増幅効果と、凹凸部分の補修の進捗状況をリアルタイムに把握することができる効果とによって、高精度な平坦面に修復されている。
本発明にかかる凹凸補修部材を示す斜視図である。 凹凸補修部材を示す側面断面図である。 凹凸補修部材が、平坦な状態(2点鎖線で示す状態)から、傾きθを有する面に接したとき(実線で示す)の、シート状検出部および呈示部の変形を模式的に示す側面断面図である。 凹凸補修部材を用いて被補修物の凹凸の検出、および補修を行う様子を示す図であって、指先の部分のみを示す側面図である。 接触工程において、凹凸補修部材を被補修物の表面上で幾度か往復させながら、表面全体を走査する状態を示す斜視図である。 補修工程において、被補修物の表面における凹凸情報を随時検知しながら、該凹凸部分の補修を行う様子を示す側面断面図である。 凹部が形成された被補修物の、補修作業前後における表面形状を示す図である。 凸部が形成された被補修物の、補修作業前後における表面形状を示す図である。
符号の説明
1 凹凸補修部材
11 シート状検出部
12 呈示部
13 補修部
20 突部
22 先端部
O 被補修物
Os 表面

Claims (8)

  1. 被補修物の凹凸を検出し増幅して呈示するとともに被補修物の凹凸の補修を行う、凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材であって、
    前記被補修物の表面と接触し、該被補修物の表面に沿って変形する、可撓性を有したシート状検出部と、
    被補修物と接触する前記シート状検出部の一方の面に形成され、被補修物の表面を補修する補修部と、
    前記シート状検出部の一方の面と背向する他方の面に形成され、該シート状検出部の厚さ方向と垂直な少なくとも一方向の変形抵抗が、同方向の該シート状検出部の変形抵抗よりも小さい呈示部と、
    を備えることを特徴とする凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材。
  2. 前記補修部は、前記シート状検出部の一方の面に貼着される、シート状の補修部材である、ことを特徴とする請求項1に記載の凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材。
  3. 前記補修部は、前記シート状検出部の一方の面側に一体成型された補修部材である、ことを特徴とする請求項1に記載の凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材。
  4. 前記補修部材は、切削材、研削材、または研磨材であることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材。
  5. 前記呈示部は、前記シート状検出部の他方の面から、所定の間隔を隔てて突出する複数の突部であることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材。
  6. 前記突部は、前記シート状検出部の他方の面から、該シート状検出部の厚み方向へ立設される柱状体であることを特徴とする請求項5の何れかに記載の凹凸増幅機能を有した凹凸補修部材。
  7. 被補修物の凹凸を検出するとともに被補修物の凹凸の補修を行う凹凸補修方法であって、
    前記被補修物の表面と接触し、該被補修物の表面に沿って変形する、可撓性を有したシート状検出部と、被補修物と接触する前記シート状検出部の一方の面に形成され、被補修物の表面を補修する補修部と、前記シート状検出部の一方の面と背向する他方の面に形成され、該シート状検出部の厚さ方向と垂直な少なくとも一方向の変形抵抗が、同方向の該シート状検出部の変形抵抗よりも小さい呈示部とを備えた凹凸補修部材を用い、
    前記凹凸補修部材のシート状検出部および補修部を前記被補修物の表面に沿わせながら摺動させる接触工程と、
    該接触工程で生じた呈示部の変形を検知して、呈示部により増幅された被補修物の表面の凹凸情報を検出する凹凸検出工程と、
    凹凸検出工程にて検出した表面の凹凸情報に基づいて補修を行う補修工程と、
    を有することを特徴とする凹凸補修方法。
  8. 前記補修工程においては、被補修物の表面の凹凸情報を検知しつつ、該表面の補修が行われることを特徴とする請求項7に記載の凹凸補修方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010008252A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Ricoh Co Ltd 表面形状検査装置及び表面形状検査方法
WO2023234270A1 (ja) * 2022-05-30 2023-12-07 国立大学法人弘前大学 凹凸伝達部材

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