JP2006223869A - 連続的テーブル移動により取得された磁気共鳴画像におけるアーチファクトの除去方法 - Google Patents

連続的テーブル移動により取得された磁気共鳴画像におけるアーチファクトの除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】患者テーブルを連続移動しこれに同期させて計測走査を行う拡大長手方向視野のMR画像撮像においてアーチファクトのない画像取得方法を提供する。
【解決手段】三次元MRAデータセットが取得されるにつれてMRIシステムのより制限された長手方向FOVを通して患者を平行移動させることによって、MRAデータが大きな長手方向の関心領域から取得される。患者テーブル移動は、造影剤のボーラスが関心領域を通過するにつれて造影剤のボーラスを追跡するように制御される。関心領域全体のとぎれのない画像が、隣接する長手方向FOVにおけるシグナル減衰を小さくするために取得MRAデータの位相を補正した後で再構成される。位相補正は、走査期間中に取得された中央DCビューから決定される。
【選択図】なし

Description

連邦政府により援助を受けた研究に関する記述
本発明は、米国立保健研究所により授与された助成金第HL70620号および第EB00212号により政府による後援を受けて実施された。本発明には米合衆国政府が一定の権利を有する。
発明の背景
本発明の分野は、拡大視野の磁気共鳴造影法(MRI)および特にMR血管造影法(「MRA」)であり、詳しくは、NMR信号を増幅する造影剤を使用するヒトの脈管系の研究である。
磁気共鳴血管造影法(MRA)は、核磁気共鳴(NMR)現象を利用してヒトの脈管系の画像を作成する。ヒト組織等の物質が均一な磁場(分極磁場B0)に晒されると、その組織内におけるスピンの個々の磁気モーメントは、この分極磁場によって整列しようとするが、その周囲ではそれらの固有のラーモア周波数で、でたらめな順序に歳差運動を行う。この物質すなわちこの組織が、x−y平面にあり、かつ、ラーモア周波数に近い磁場(励起磁場B1)に晒されると、ネット整列モーメントMzは、そのx−y平面に対して回転し、あるいは「傾いて」、ネット横磁気モーメントMtを作り出す。信号がその励起されたスピンによって出力され、励起信号B1が終了した後で、この信号が受信及び処理されて画像を形成することができる。
これらの信号を利用して画像を作成する際、磁場勾配(Gx、Gy、及びGz)が用いられる。典型的には、撮像すべき領域は、使用される特定の位置決定法に従ってこれらの勾配が変動する連続的な測定サイクルにより走査される。結果として生じる受信NMR信号または「ビュー(view)」のセットはディジタル化され、処理されて、広く知られた多くの再構成技術の一つを用いて画像が再構成される。
MR血管造影法(MRA)は、ヒトの脈管系を描出するための磁気共鳴イメージング法の適用例である。MRAの診断能力を強化するためには、ガドリニウム等の造影剤をMRAスキャンの前に患者に注入することができる。データ取得とボーラス通過とのタイミングが合わせられれば、造影剤増強MRAを使用して素晴らしい診断画像を取得することができる。
MRAは非侵襲性であるため、心血管疾患にとって貴重なスクリーニングツールである。スクリーニングを行うには、典型的には血管を大ボリュームで撮像することが必要になる。これは特に、下肢の流出(runoff)血管における疾患に言えることである。MRイメージングにおける視野(FOV)は、Bo磁場均一性のボリュームおよびレシーバーコイルのサイズによって限定される(典型的には、現在市販されているMRスキャナ上ではFOV<48cm)。下肢における関心解剖学的領域は例えば約100cmであり、完全な試験を行うためには数個のFOVもしくはステーションが必要になる。このためには、患者をマグネット・ボアの内側に再配置し、患者を再ランドマーキングし、調査画像を取得し、各FOVについて準備走査を実施することが必要になる。これらの追加のステップはいずれも時間がかかり、このために高額の費用がかかる。造影剤増強MRAを実施する際には、再配置にはさらに追加の造影剤注射も必要となる。
近年、この困難を克服するガドリニウム増強ボーラスチェイス法が報告されている(K.Y.Ho,T.Leiner,M.H.de Hann,J.M.A.van Engleshoven,「ガドリニウム最適化トラッキング法:ガドリニウムの1回のボーラス投与を使用する大動脈から下肢動脈への新規MRA法」,Proc.5th Meeting of ISMRM,p203,1997)。米国特許第5,924,987号および第5,928,148号に記載されているように、MRAデータはスキャン中に患者テーブルを複数の相違する位置へ自動的に移動させて各ステーションで画像を取得することによって大視野から取得される。テーブルの移動は、各ステーションでピークコントラストが達成されるように脈管系を通して造影剤ボーラスを追跡するようにタイミングを合わせることができる。
事前ボーラスチェイスMRA法の結果として、最後には複数の画像が作成される。これらは拡大された全視野に及ぶ単一画像を提供するために手動または自動で相互に見当合わせされる。しかしながらこのアプローチを用いた場合に生じる1つの困難は、個別画像の輝度および/またはコントラストが相違することにある。その結果として、それらが相互に継ぎ接ぎされた画像の境界部では不連続性が見られる。マルチステーション法を用いた際のもう1つの困難は、テーブルを1つのステーションから次のステーションへ移動させるときに貴重な時間が浪費されることにある。その時間中は画像データは取得されず、さらに画像データを取得する前にスピン磁化を動的平衡状態にさせる際にも時間が浪費される。三次元スキャンでは、このデータ取得時間の浪費は、スキャン工程と移動する増影剤ボーラスとのペースが合っておらず、後発の画像では画像コントラストが一部失われることを意味することがある。
2001年11月26日出願の「連続的テーブル移動を使用して大視野からMRIデータを取得する方法」と題する同時係属の米国特許出願第09/993,120号に記載されているように、1回の連続的スキャンにおいて拡大視野からMRIデータを取得することもできる。この方法を用いると、患者テーブルは連続的に移動させられ、スキャン中にy軸に沿った(および三次元の場合はz軸に沿った)位相エンコード(phase encoding)が繰り返し実施される。取得されたMRIデータから、拡大長手方向FOV全体をカバーする1枚の大きな画像が再構成される。
周期的なシグナル減衰の形態でのアーチファクトが、この連続テーブル移動法に従って取得されたMR画像において観測されている。寒天ゲルファントムのMR画像である図7を参照すると、アーチファクトを、シグナルが減衰している暗い領域として認めることができる。この例では、走査の拡大長手方向FOVが65cmであり、アーチファクトがファントムの画像中に25cm間隔で現れている。アーチファクト間のこの25cm間隔はスキャナの長手方向FOVに対応する。
発明の要約
本発明は、患者テーブルが走査期間中に連続して移動させられる際に、アーチファクトのないMR画像を拡大長手方向視野から取得する方法である。
シグナル減衰のアーチファクトが、隣接する部分FOV(sub-FOV)がつながる領域に存在し、かつ、シグナル減衰のアーチファクトが、(テーブルの移動方向に対応する読み出し(readout)方向に沿ってフーリエ変換された)合成(hybrid)空間データの前縁と、後続の取得された合成空間データの後縁との間での位相差によって生じることが観測されている。本補正方法では、テーブルの移動方向に沿って生じる体積位相シフト(volume phase shift)を測定すること、および、その体積部から取得された画像データの位相を画像再構成の前に補正することが含まれる。
本発明の一般的な目的は、部分FOVの境界で生じるシグナル減衰アーチファクトを実質的に除去するために、連続テーブル移動により取得されたMRAデータを補正することである。これは、テーブルの移動方向に沿ったデータサンプルにおいて生じる位相シフトを測定し、そしてデータサンプルの位相を画像再構成の前に補正することによって達成される。位相補正により、部分FOVの境界でのデータサンプルにおける位相の不連続性が実質的になくなり、そうでない場合には生じる画像アーチファクトが抑制される。
本発明のより具体的な目的は、画像データが取得されるときにリアルタイムで位相補正を行うことである。その体積部に対する位相シフトが、中央k空間ビュー(ky=0およびkz=0)の位相をテーブルの移動方向(kx)に沿ったそのフーリエ変換の後で計算することによって測定される。同じ画像体積部(イメージ・ボリューム)に由来する画像データのそれ以外の取得されたビューは、測定された位相シフトを、取得されたビューをフーリエ変換した後の対応するサンプルから引くことによって位相補正される。k空間の中央ビューを定期的に取得することによって、体積位相シフトを走査期間中に定期的に測定することができ、かつ、体積位相シフトを、走査期間中のその後に取得されたビューを位相補正するために使用することができる。
本発明における前記の及び他の目的と利点は、以下の説明から明らかとなる。説明では、本明細書の一部を形成し、実例として本発明の好ましい実施態様が示されている添付図面が参照される。しかし、そのような実施態様は必ずしも本発明の全範囲を表すものではなく、従って、本発明の範囲を解釈するためには、本明細書中の請求の範囲を参照すべきである。
発明の一般的な説明
移動式テーブル取得は、典型的MRIスキャナによって許容される静的FOVに比較して何倍も大きくてよい視野(FOV)にわたって被験者を撮像することを可能にする。好ましい実施態様では、患者テーブルが均一な静的磁場および線形磁場勾配の最高の組み合わせを提示するスキャナボリュームの部分を通して連続的に移動させられる間にMRIスキャナが妨害されずに作動することを許容する。この領域は、典型的にはスキャナの「スイートスポット」として知られている。好ましい実施態様では、テーブルの移動方向に沿った任意の大FOVの取得は1つの連続的データセットを用いて達成される。二次元または三次元イメージングのどちらかが可能である。
図3を参照すると、冠状方向付けされたスラブ12がMRIスキャナのボア10内で撮像されている。読み出し方向(X軸)はテーブルの移動方向に沿っており、スラブ選択方向はZ軸に沿っている。2DFTイメージングのためには、Y軸に沿って位相エンコードが実施され、3DFTイメージングのためにはY軸およびZ軸の両方に沿って位相エンコードが実施される。
「長手(longitudinal)」X軸方向に沿った全所望視野をFOVtot、いずれかの単一NMR信号を読み出すためのX軸に沿った視野をFOVxと定義する(define)。連続的テーブル移動が望まれる場合にここに記載した発明が全FOVについての画像を提供することを必要とする場合はFOVtot>FOVxであると想定される。
被験者がスキャナを通してx軸に沿って移動するにつれて、一連のイメージングパルスシーケンスによってスラブ12からMRIデータが取得される。各パルスシーケンス中に、コード化k空間データの読み出しがX軸方向で実施される。k空間生データは、典型的にはアンチエイリアス濾波され、引き続いて読み出し(X軸)方向において一部のFOVxを想定する帯域幅で抽出される。
図4を参照すると、k空間生データが一連のイメージングパルスシーケンスで取得され、読み出し方向でフーリエ変換(FT)が各NMR信号上で実施され、結果はX軸、Y軸およびZ軸方向における所望の分解能を提示するメモリマトリックスの位置16に置かれる。この一度変換されたビューは、マトリックス16内に置かれ、NMRエコー信号が取得された時点の患者の位置を提示する位置へ向かってX軸方向へシフトさせられた1ラインのデータである。標準位置と比較した患者テーブルの位置は各エコー読み出しに対して知られている。データ取得は、データマトリックス16の全部が充填され、テーブルが最終位置に到達するまで実施される。最終画像は、残りのY軸方向、そして三次元の場合はZ軸方向に沿ったフーリエ変換によって作成される。そのような取得および画像再構成は、前記の同時係属米国特許出願に記載されている。
最初に図1を参照すると、本発明を取り入れた好ましいMRIシステムの主要な構成要素が示される。システムの操作は、オペレータコンソール100から制御される。オペレータコンソール100には、キーボード付きコントロールパネル102、およびディスプレイ104が含まれる。コンソール100は、リンク116を通じて別のコンピュータシステム107とコミュニケートするため、オペレータはスクリーン104上でイメージの作成と表示を制御することができる。コンピュータシステム107には、バックプレーンを通じて互いにコミュニケートするいくつかのモジュールが含まれる。これらのモジュールには、イメージプロセッサモジュール106、CPUモジュール108、メモリモジュール113などが含まれる。メモリモジュール113は、当該技術ではイメージデータアレイを格納するためのフレームバッファとして知られる。コンピュータシステム107は、イメージデータとプログラムを保存するためのディスク記憶装置111とテープドライブ112にリンクされており、高速シリアルリンク115を通じて別のシステムコントロール122とコミュニケートする。
システムコントロール122には、バックプレーンによって一緒に接続される一連のモジュールが含まれる。これらのモジュールには、CPUモジュール119とパルス発生器モジュール121などが含まれる。パルス発生器モジュール121は、シリアルリンク125を通じてオペレータコンソール100と接続する。システムコントロール122は、オペレータから実行すべきスキャンシーケンスを示すコマンドを、このリンク125を通じて受け取る。パルス発生器モジュール121は、システム構成要素を動作させて所望のスキャンシーケンスを実行する。パルス発生器モジュール121は、発生させるRFパルスのタイミング、強度、および形状、ならびにデータ取得ウィンドウのタイミングと長さを示すデータを生成する。パルス発生器モジュール121は、一連の勾配増幅器127と接続して、スキャン中に発生する勾配パルスのタイミングと形状を示す。さらに、パルス発生器モジュール121は、生理的取得コントローラ129から患者のデータを受信する。生理的取得コントローラ129は、患者に接続されたいくつかの異なるセンサーから信号を受信する。これらの信号には、電極からのECG信号またはベローからの呼吸信号などがある。最終的には、パルス発生器モジュール121は、患者およびマグネットシステムの状態と対応した様々なセンサーからの信号を受信するスキャンルームインターフェース回路133と接続する。患者位置合わせシステム134が、本発明によるスキャンを実施する目的でスキャナを通して患者を移動させるためにパルス発生器モジュール121からのコマンドを受信するのも、スキャンルームインターフェース回路133を通してである。スキャン中のいずれかの時点のテーブルの現在位置はシステムコントロール122内に読み込まれ、これを使用して以下でより詳細に説明されるように本発明により取得されたNMRデータが調整される。オペレータは、キーボードおよびコントロールパネル102を通して患者位置合わせシステム134の操作を制御できる。これには、スキャン中のテーブル移動速度の制御も含まれる。
パルス発生器モジュール121によって生成された勾配波形は、増幅器Gx、Gy、Gzから成る勾配増幅器システム127に加えられる。各勾配増幅器は、一般に139として指定されるアセンブリ内で、対応する勾配コイルを励起して、取得された信号の位置コード化に使用する磁場勾配を生成する。階調度コイルアセンブリ139は、分極マグネット140と全身RFコイル152を含むマグネットアセンブリ141の一部を形成する。システムコントロール122にあるトランシーバーモジュール150はパルスを発生させる。これらのパルスは、RF増幅器151によって増幅され、送信/受信スイッチ154によってRFコイル152と結合される。患者内で励起された核によって放射された結果の信号は、同じRFコイル152によって感知され、送信/受信スイッチ154によってプリアンプ153に結合される。増幅されたNMR信号は、トランシーバー150の受信機部分で復調、濾波、およびディジタル化される。
RFローカルコイルによって受信されるNMR信号は、トランシーバーモジュール150によってディジタル化され、システムコントロール122内のメモリモジュール160に転送される。アレイプロセッサ161が作動してデータをイメージデータアレイにフーリエ変換する。このイメージデータは、シリアルリンク115を通じてコンピュータシステム107に伝達され、そこでディスクメモリ111に格納される。オペレータコンソール100から受信されたコマンドに対応して、このイメージデータをテープドライブ112に格納したり、またはイメージプロセッサ106によってさらに処理して、オペレータコンソール100に伝達してからディスプレイ104上に提示することもできる。
トランシーバー150についてのより詳細な説明については、参照してここに組み込まれる米国特許第4,952,877号および第4,922,736号を参照されたい。
本発明は多数のパルスシーケンスにより使用可能であるが、好ましい実施態様では、NMRデータを取得するために3D勾配リコールエコーパルスシーケンスを用いる。特に図2を参照すると、スラブ選択勾配パルス222の存在下において45度のフリップ角を有するRF励起パルス220が生成し、米国特許第4,431,968号で開示されたように、関心3D体積における横磁化が発生する。これにz軸に沿って向けられた位相エンコード磁場勾配パルス224とy軸に沿って向けられた位相エンコード磁場勾配パルス226が引き続く。x軸に沿って向けられた読出勾配パルス228が続き、部分エコー(60%)NMR信号230が以上で説明されているように取得され、ディジタル化される。取得後、米国特許第4,665,365号で開示されたように、当該パルスシーケンスが繰り返される前にリワインダー勾配パルス232及び234がその磁化をリフェーズするのに適用される。
当技術分野においてよく知られているように、パルスシーケンスが繰り返され、位相エンコードパルス224および226が一連の値を通してステップ処理され、視野内の三次元k空間の抽出が行われる。好ましい実施態様においては、z軸に沿って32個の位相エンコーディングが用いられるが、y軸に沿って実施される位相エンコーディングの回数は各長手方向位置での規定された側方FOVyに依存してスキャン中に変化するであろう。長手方向kx軸に沿った抽出は、各パルスシーケンス中に読み出し勾配パルス228の存在下でエコー信号230を抽出することによって実施される。当業者には、kx軸に沿った部分的抽出のみが実施され、そしてこれがなされると、欠落データは、ホモダイン再構成を用いるかもしくはゼロ充填により計算されることが理解されよう。これにより、当該パルスシーケンスのエコー時間(TE)を1.0ミリ秒まで短縮することができ、そして当該パルス繰り返し速度(TR)を4.5ミリ秒まで短縮することができる。
本発明の好ましい実施態様は造影剤の注入後における被験者の3D CE−MRAスキャンである。オペレータによってスキャン手順が入力されるとイメージングパルスシーケンスFOV等のスキャンパラメータおよび分解能が全軸方向に沿って定義される。FOVtotもまた定義され、この情報に基づいて、データマトリックス16は図4に示した通りに定義される。特に図5を参照すると、工程ブロック240での造影剤の注入後には、2D画像が迅速に取得され、そして再構成されてFOVtotの初期境界部で脈管系が描出される。造影剤ボーラスの到達は、動脈が明るくなるのを観察することによって工程ブロック242で検出される。この時点で、工程ブロック244に示した通りにテーブル移動が開始される。ボーラス到達を検出するためには、米国特許第6,167,293号に記載されたような自動方法を含むその他の方法がある。
その後、246においてループに入り、このループでは、テーブルがスキャナのスイートスポットを通して患者を移動させるにつれてMRIデータが取得される。テーブル標準位置もまたこの時点で確立される。工程ブロック248で示されるように、上記パルスシーケンスを実行することによってビューが取得される。多くの異なるビュー順序(ビュー・オーダー(view order))を用いることができ、規定されたビュー順序がテーブル250に格納される。本明細書に記載の好ましい実施態様では、米国特許第5,912,557号明細書に記載されるような楕円中心的な(elliptical centric)ビュー順序が用いられる。このビュー順序は、中央ビュー(すなわち、位相エンコードがない)を最初に取得し、ky−kz空間の中心から外向きにらせん状になることによって特徴づけられる。各NMRエコーシグナルが取得された後、工程ブロック252で示されるように現在のテーブル位置もまた取得され、工程ブロック254で示されるようにNMRエコーシグナルが読み出し方向(x軸)に沿ってフーリエ変換される。その後工程ブロック256で示されるように、取得されたビューについてのデータマトリックス16における適正な位置が計算され、その後、ビューが、工程ブロック257で示されるように、また、詳しくは下記に記載されるように、本発明の教示に従って位相補正される。位相補正されたビューが、その後、工程ブロック258で示されるように、データマトリックス16に格納される。
好ましい実施態様では、位相補正が走査期間中にリアルタイムで行われ、その結果、位相補正されたデータがデータマトリックス16に格納され、かつ、即時的かつリアルタイムでの画像再構成のために利用可能であるようにされる。取得された画像データがデータマトリックス16に格納された後で、かつ、走査が完了した後で、本発明に従って位相補正を実行することもまた可能である。
データマトリックス16内の取得された各ビューの位置は、該ビューが取得された時点におけるビュー番号と患者テーブルの位置の2つの要素によって決定される。これは単調なビュー順序を用いる二次元取得についての図4および6に図示されている。第1ビューは、標準位置として機能するエコー位置x(0)で取得される。その後のビューは、y軸位相エンコードがその値を通してステップ処理されるにつれて取得される。側方(lateral)のky軸に沿ったデータマトリックス16における位置は、該ビューに対するGy位相エンコードによって決定される。矢印260によって示した通りに、x軸に沿ったフーリエ変換後に連続的に取得された各NMRエコー信号の中心もまたテーブル移動を原因としてx軸に沿ってシフトする。標準位置x(0)からのこのシフトの量は電子空間エンコーダを使用して、または下記の方程式
Figure 2006223869
あるいはまた
Figure 2006223869
を使用することによってビュー取得時点に測定される。式中、Vrefはテーブル速度、tはスキャン開始以降に経過した時間、nはスキャン開始以降のパルスシーケンス繰り返し数、そしてTRは1回のパルスシーケンス繰り返しのために必要な時間である。格納パターンは通常のデカルトk空間抽出パターンに類似しているが、これはテーブル移動によって歪曲させられる。すべての位相エンコードビューが取得されると、工程が繰り返され、一度変換されたデータの新規の各ビューが以前に取得されたkyビューへ連結される。3D取得では一連のkz位相エンコードビューもまた各ky位相エンコードで取得され、そしてこれらは同一方法で3Dデータマトリックス16へシフトされて格納される。
一般に、テーブル移動は1つの繰り返しから次の繰り返しへのX軸に沿った移動が整数のXピクセルではないように行われるであろう。これらの繰り返しについてのデータは一貫性を維持するために1ピクセル未満の精度でシフトされなければならない。移動X(n)は既知であり、以下のように2つの部分に分割することができる。
Figure 2006223869
式中、Δxはx軸方向に沿ったピクセル間の間隔である。
Figure 2006223869
式中、NxおよびNtotは、それぞれ各々エコー読み出しおよび全FOVに対するX軸方向におけるピクセル数である。さらに、mはm・Δx<X(n)であるように最大整数であり、そしてδ(n)は方程式(5)を保持させるサブピクセルサイズの残余である。以前のように、nはパルスシーケンス繰り返し数上の指数である。実際の移動位置合わせは、ここでは理解しやすくするために逆の適用順序で提示した大まか(coarse)と精密(fine)との2つのステップから成る。
ステップ2、大まかな位置合わせ:フーリエ変換信号は方程式(5)の最初の項で与えられるmピクセルだけシフトされ、Δxの位置精度でハイブリッドマトリックス16内へ直接置かれる。データはその後、データの一貫性を維持するために量δ(n)の追加のサブピクセル補正を必要とする。この工程はステップ1で実施される。
ステップ1、精密な位置合わせ:X軸方向でのフーリエ変換の前に、サブピクセル補正δ(n)を表す位相ねじれが、抽出されたエコーに沿って適用される;すなわち
Figure 2006223869
その後にステップ2の大まかな位置合わせが行われるx軸に沿った
Figure 2006223869
のフーリエ変換は所望のSn’(x,ky,(n))を生じさせる。原理的には、方程式(7)の位相操作アプローチを使用して全移動位置合わせを実施することは可能であろうが、取得された各ky値に対して長さNtotの複数回のフーリエ変換が必要とされるであろうから、位置シフトおよび位相シフトの2つの部分を行うことが計算上はより効率的であることが見いだされているので、この「直説法」は好ましくない。
y位相エンコーディング値の完全な1サイクルが完了してデータマトリックス16へ格納された後、この工程は繰り返され、位相エンコードが二度目に適用されることを見て取ることができる。位相エンコード磁場勾配の各サイクルにより、スキャナの限定されたFOV全体に拡大するイメージボリュームについてデータが取得される。位相エンコーディング数および患者テーブル速度に依存して、二度目にはビューは特定側方位相エンコードに対して取得され、x軸方向に沿ったデータマトリックス16へのエコー信号サンプルの配置はその位相エンコードで以前の測定に対して取得された一部のエコー信号サンプルと重複することも重複しないこともある。図4に示した二次元サンプルでは、そのようなビューがx(n)で示されており、タイミングは以前に取得されたx(0)でのビューと重複するサンプルがないようなタイミングである。いくらかの重複が発生した場合は、SNRを改善するために重複する信号サンプルは平均化できる、または最も新しいサンプルを保持することができる。他の選択肢もまた考えられる。
再び図4を参照すると、全拡大視野FOVtotをカバーするのに十分な数のスキャナFOVが取得されるまで、ビューが取得されてデータマトリックス16へ格納される。最終ビューは図4において262で示されており、決定ブロック264で決定されるようにそれが取得されて格納された後、スキャンは完了し、データマトリックス16内のサンプルを使用して工程ブロック266で単一画像が再構成される。好ましい実施態様の3D取得では、この再構成にはkyおよびkz軸に沿ったデータマトリックス16のフーリエ変換および結果として生じる複素数からのピクセル強度の計算が含まれる。典型的にはその後、結果として生じた三次元アレイの画像ピクセル強度から二次元投影画像が作成される。投影画像を作成するためにはよく知られている最高強度ピクセル(「MIP」)法が好ましく、非血管組織からの信号を抑制するためには造影前マスク画像を減算することもできる。
図4に示したように、完全k空間抽出が取得されるビューの全拡大視野FOVtotは、サンプルが取得されるx軸の範囲より小さい。スキャンの開始時および終了時の部分抽出の領域268および270を再構成すると全視野を拡大することができるが、再構成に使用するサンプル数が減少するにつれて画像品質が低下することは理解できるであろう。
再び図5を参照すると、スキャン中に各ビューが取得されて格納された後、工程ブロック272で示したようにデータマトリックス16内のデータを使用して二次元モニター画像を再構成することができる。そこでリアルタイム画像が作成され、オペレータはその情報を使用してスキャン工程を制御することができる。通常のスキャンパラメータを変更することに加えて、オペレータは工程ブロック274で示したようにテーブル速度を調整することができる。これは、例えば造影剤ボーラスが全拡大視野FOVtotを通して移動する速度にテーブル速度を良好に適合させるために実施できる。
リアルタイム2Dモニター画像はいくつかの方法で作成できる。好ましい方法は、データが取得されるにつれて画像スタックを通して完全最高強度ピクセル(MIP)投影を再構成する方法である。典型的な静的3D画像取得とは相違して、ハイブリッドマトリックスが充填されるにつれて部分3Dデータセットを再構成することができる。Y軸におけるNzスライスおよびNy位相に対して、Z方向におけるNyフーリエ変換およびY軸方向におけるNzフーリエ変換は各TRを用いて実行できる。Z軸およびY軸における各セットのこれらの上記のフーリエ変換セット(X軸における以前の変換を含む)はX軸方向における1ピクセル長の画像セットである部分3D画像セットを提供する。NyピクセルはY軸方向、NzピクセルはZ軸方向である。この部分画像セット並びに初期の部分データセットを通して投影の最高ピクセル値を同時に見つけることができる。投影はZ軸方向へ直接に、または以前に再構成された部分画像セットを通して傾斜角であってよい。2D
MIP画像は、3Dデータセットの各部分が充填されるにつれてリアルタイムモニター上に描出できる。同様に、3Dデータセットからの特定の個別スライスは、MIP投影ではなくむしろリアルタイムで視認することができる。
長手方向FOVxはスキャン中に変動する可能性がある。1回の取得は、より高速のテーブル速度、したがってハイブリッド間隔の1部分または全部がより大きなFOVxを用いて取得される場合はより高い時間的効率で実施することができる。FOVxは、FOVtot内の限定された領域に対してより高い空間分解能が望ましい場合には減少させることができる。テーブル速度または読み出しFOVxにおける変化とは無関係に、単一のデータマトリックス16が形成され、それから拡大視野FOVtotの継ぎ目のない画像を再構成することができる。
本発明の1つの態様は、フォールアウト画像アーチファクトの原因の発見である。より具体的には、フォールアウトが、データマトリックス16におけるデータの各取得FOVの間での境界で生じる画像データの位相における不連続性に起因することが発見された。図8を参照すると、この不連続性が、1つのFOVnにおいて取得されたビューが、その次のFOVn+1において取得されたビューに連結する境界300で生じている。FOVnにおける中央DCビュー302の位相をxの関数としてプロットすれば、図9に示されるように、曲線304が得られる。本明細書中で使用される用語「中央DCビュー」は、位相エンコードが実質的にゼロであるk空間の中心または中心付近で取得されたビューである。次のFOVn+1における中央DCビュー308の位相の類似するプロット306により、境界300での位相における大きな不連続性または変化が明らかにされる。
位相差が読み出し方向(x)に沿って生じている一方で、アーチファクトは主に、kyおよびkzに沿ったフーリエ変換のときに生じている。位相の一致を必要とするのはこれらの方向でのフーリエ変換操作である。したがって、この問題に対する解決策では、FOVの境界でのシグナル位相における不連続性が実質的に除去されるように、取得データの位相を読み出し方向(x)に沿って補正することが要求される。
任意の3DFTパルスシーケンス(例えば、図2に示されるパルスシーケンスなど)については、取得されたNMRシグナルがk空間において完全に規定される。連続的なテーブル移動による走査では、位相エンコードが典型的には周期的に実行される(play out)。例えば、直接的な3DFT取得では、1組のNyxNzのエンコードが、テーブルが一定距離のFOVを移動するにつれて実行され、その後、全拡大FOVtotがサンプリングされるまで、その周期が繰り返される。Snを、n番目の反復からの読み出し軸xに沿ってフーリエ変換されたNMRシグナルであるとすると、
Figure 2006223869
(式中、xnはその反復に対するテーブル位置を表す)。全てのMR造影法では典型的であるように、各FOVは、ky空間およびkz空間の中心または中心付近で取得された少なくとも1つの中央DCビューを有する。読み出し方向(x)でのフーリエ変換の後におけるこのビューの位相は全FOV体積に対する位相測定値を構成する。
Figure 2006223869
その位相測定値を、その位相エンコード周期で取得されたそれ以外の全てのビューの位相を補正するために適用することができる。例えば、楕円中心的なビュー順序を用いて、中央ビューが各位相エンコード周期の開始時に取得され、その間に、逐次的なy位相エンコード順序または逐次的なz位相エンコード順序について、中央ビューが周期の途中で生じる。この補正の基礎は、中央DCビューの逆位相を位相エンコード周期内の全ての測定値に適用することである。したがって、補正された合成空間シグナルSn’が下記によって与えられる。
Figure 2006223869
この位相補正により、全読み出し範囲に沿って正確にゼロ位相を有する合成空間における1つ又は複数の中央k空間ビューがもたらされる。中央DCビューと同じFOVに由来する各ビューにもまた、そのような位相補正が行われる。この位相補正によって問題となる位相が除かれるが、この位相補正では、位相エンコード磁場勾配によってもたらされる目的物の必要な構造的位相情報は保持されている。各FOVはそれ自体の補正を必要とする。したがって、拡大FOVtot画像に対する5つのFOVの走査については、5つの異なる中央DCビューおよび5つの位相誤差測定値(式9)が存在する。
特に図10を参照すると、3つの連結された中央DCビューの位相がプロット310によって描かれている。これは式(9)の位相測定値SDCに対応する。対応する位相補正がプロット312によって描かれている。上記で示されたように、この位相補正312が中央DCビュー310に適用されるとき、位相がゼロになる。図11を参照すると、この同じ位相補正がこのFOVにおけるそれ以外のビューに対して行われるとき、フォールアウトアーチファクトを生じさせる位相シフトが除去される。3つのそのような連結されたビューの位相がプロット314によって示され、図10におけるプロット312により示される値による位相補正の後でのこれらの同じ3つのビューの得られる位相がプロット316によって示される。位相の不連続性がこの合成空間データでは除去されていることに留意すること。
特に図5および図12を参照すると、各ビューが走査期間中に取得されるので、各ビューは本発明に従って工程257において位相補正される。取得されたビューが中央DCビューであるかどうかを明らかにするために、チェックが決定ブロック320で行われる。取得されたビューが中央DCビューであるならば、中央DCビューにおける各k空間サンプルの位相が、下記の直角位相(quadrature)値を使用して工程ブロック322で計算される。
φ=tan-1I/Q
これらの位相値φは、工程ブロック324で示されるように、中央DCビューおよび任意のその後に取得されたビューの位相を補正するために使用される。より具体的には、それぞれの計算された位相値φが、式(11)において上記で示されたように、補正すべきビューにおける対応するk空間サンプルの位相から引かれる。
好ましい実施態様では、楕円中心的なビュー順序が用いられ、その結果、中央DCビューが各FOVについて最初に取得される。したがって、工程ブロック322で計算された位相補正が、楕円中心的な取得サイクルが実行されるのにつれて取得されたその後のビューのそれぞれに対して適用される。次の中央DCビューを受け取ることにより、次のFOV取得を開始することのシグナルが伝えられ、新しい1組の位相補正が工程ブロック322で計算され、その後のビューに適用される。
本発明者らは、連続的に移動するテーブルの拡大FOV MRI造影法における厄介なアーチファクトの原因としてのデータ位相の散乱を確認し、記載している。全てのMRIシステムにおいて固有的な取得の読み出し方向に沿った一様でない位相により、データが移動中のテーブル位置を反映するために変化したときに強度の減衰ならびに画像分解能の低下が引き起こされ得る。そのビュー周期についての中央DCビューから測定される位相因子によりビュー周期内の全てのビューの位相を調節することによって補正が達成される。この補正は、ファントム研究及びインビボ研究において実証されている。
位相の不連続性は、読み出し方向に沿った慎重な磁場シミング(shimming)により部分的に補正することができるが、これは、一般には、読み出し方向に沿った平坦な位相プロファイルをもたらさず、典型的には、満足できない結果を提供している。また、アポダイジング処理ウィンドウを合成空間データの前縁および後縁に適用することによって位相の移行部が滑らかになるが、位相の移行部は除かれない。
本発明による位相補正は、比較的シンプルな関数を用いて画像再構成の期間中に容易に実行することができる。各ビュー周期についての中央DCビューの位相をサンプリングした後、各位相エンコードビューにおける各データポイントは、位相を回転させ、かつ、位相誤差を効果的に引くために、1回だけ虚数乗法(complex multiplication)を要求するだけである。この操作では、コンピューター処理がほとんど要求されず、したがって、わずかな時間が画像再構成工程に加わる。
まとめると、連続的に移動するテーブルでの取得を使用して取得されたデータの位相を補正することにより、合成空間におけるFOV間の境界領域での改善された位相アラインメントが提供される。この補正により、FOV境界での強度の喪失が排除され、再構成された画像における空間分解能が修復される。
図1は、本発明を使用したMRIシステムのブロック図である。 図2は、本発明の1つの好ましい実施態様を実施するために図1のMRIシステムによって実施されたパルスシーケンスのグラフである。 図3は、図1のMRIシステムのボアの中での典型的イメージングボリュームの略図である。 図4は、その中に図2のパルスシーケンスを用いて取得されたデータが格納されるデータマトリックスの略図である。 図5は、本発明の好ましい実施態様を実施する際に使用されるステップを例示したフローチャートである。 図6は、取得されたデータが図4のデータマトリックス内に格納される方法を示した略図である。 図7は、本発明によって補正される画像アーチファクトを例示するファントムのMRA画像である。 図8は、図4のデータマトリックスの一部の概略図である。 図9は、2つの連続した視野(FOV)の間の境界をまたいで存在する位相シフトのグラフ表示である。 図10は、3つのFOVをまたぐ中央DCビューにおける位相シフトおよびその対応する位相補正のグラフ表示である。 図11は、位相補正の前および後における3つのFOVをまたぐビューの位相のグラフ表示である。 図12は、図5の方法の一部を形成するビュー位相補正プロセスのフローチャートである。

Claims (15)

  1. 特定の長手方向視野(FOV)を有する磁気共鳴造影法(MRI)システムにおいて長手方向FOVよりも大きい拡大長手方向視野(FOVtot)にわたって被験者の画像を作製する方法であって、
    a)前記拡大長手方向視野(FOVtot)が前記特定の長手方向視野(FOV)を通過するように、前記MRIシステムを通して前記被験者を移動させるステップ;
    b)前記被験者のビューを含むNMRデータを取得する画像形成パルスシーケンスを繰り返し行うことによって、前記被験者が走査期間中に長手方向FOVを通って移動するにつれて前記被験者からのNMRデータを連続的に取得するステップ;
    c)取得された各ビューをフーリエ変換するステップ;
    d)変換された各ビューをデータマトリックスに格納するステップ;
    e)位相補正値を、走査期間中に取得された中央DCビューから計算するステップ;
    f)変換されたビューを、前記の計算された位相補正値を使用して位相補正するステップ;および
    g)画像を、前記データマトリックスに格納されている位相補正されかつ変換されたビューから再構成するステップ
    を含む方法。
  2. 前記MRIシステムが1台のテーブルを有し、そしてステップa)が、
    i)前記被験者を該テーブル上に載せるステップ;および
    ii)該テーブルを移動させるステップ
    によって実施される請求項1に記載の方法。
  3. ステップa)が実施される間に該テーブルが連続的に移動させられる請求項2に記載の方法。
  4. ステップa)が実施される間に該テーブルが様々な速度で移動させられる請求項2に記載の方法。
  5. 前記被験者に造影剤を注入するステップ;および
    該造影剤が前記拡大長手方向視野(FOVtot)を通って移動するにつれて該造影剤を追跡する速度で前記テーブルが移動させられること
    を含む請求項2に記載の方法。
  6. ステップb)で前記ビューが取得される時点のテーブル位置の関数として、ステップd)が、前記ビューが格納される前記データマトリックス内の位置を調整するステップを含む請求項2に記載の方法。
  7. ステップb)が、前記中央DCビューの1つがビュー順序の開始時に取得されるビュー順序を繰り返すことによって行われ、そして、ステップf)が、該ビュー順序の期間中に取得されたその後のビューを、該ビュー順序の開始時に取得された該1つの中央ビューを使用してステップe)で計算された位相補正値により補正することによって行われる請求項1に記載の方法。
  8. 前記ビュー順序が楕円中心的である請求項7に記載の方法。
  9. ステップf)が、ステップd)を行う前に行われる請求項1に記載の方法。
  10. ステップb)で用いられる前記画像形成パルスシーケンスにより、前記NMRデータが、被験者の移動方向に沿って向けられた読み出し勾配を生じさせながら取得される請求項2に記載の方法。
  11. ステップe)が、前記中央DCビューの位相を計算することによって行われる請求項1に記載の方法。
  12. ステップf)が、前記の中央DCビューの位相を、前記の変換されたビューの対応する位相から引くことによって行われる請求項11に記載の方法。
  13. 磁気共鳴造影法(MRI)システムにおいて、
    被験者を支え、かつ、前記MRIシステムの特定の長手方向視野(FOV)を通して該被験者を移動させるためのテーブル;
    前記被験者が長手方向FOVを通して移動させられるについて一連のNMRデータビューを前記被験者の走査期間中に連続して取得するためのパルスシーケンスの命令の下で前記MRIシステムを稼働させるためのパルス発生器;
    取得された各ビューをフーリエ変換するための手段;
    変換されたビューを格納するためのデータマトリックス;
    走査期間中に取得された変換されている中央DCビューから位相補正値を計算するための手段;
    前記の変換されたビューを、前記の計算された位相補正値を使用して位相補正するための手段;および
    画像を、前記の位相補正されかつ変換されたビューから再構成するための手段
    を含む改良。
  14. テーブル位置を、各ビューが取得されるにつれて決定するための手段;および
    前記フーリエ変換されたビューを、該ビューが取得されたときのテーブル位置によって決定される位置においてデータマトリックスに格納するための手段
    を含む請求項13に記載の改良。
  15. ビューが取得されているときのテーブルの移動速度を制御するための手段
    もまた含む請求項14に記載の改良。
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