JP2006223310A - 嫌気性連鎖球菌用プライマー - Google Patents

嫌気性連鎖球菌用プライマー Download PDF

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Abstract

【課題】ヒト腸内や病変部位にて検出される各種の菌を特異的に同定できるプライマーを提供する。
【解決手段】各種嫌気性連鎖球菌又はエンテロコッカス属細菌に特異的な、特定の塩基配列又は該塩基配列に相補的な配列からなるDNAプライマー。このプライマーを用いることにより、細菌の培養を行うことなく、検体から抽出した細菌由来のDNAのPCR反応により、検体中のDNA断片を検出でき、嫌気性連鎖球菌を同定・解析することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、嫌気性連鎖球菌の同定に有用なDNAプライマー及びこれを用いた検出・同定・解析方法に関するものである。
ペプトストレプトコッカス属細菌、サルサイナ属細菌等の嫌気性連鎖球菌は、ヒトの口腔や肺などの炎症部位において頻繁に検出され、腸内に生息するものもある。嫌気性連鎖球菌には他にも、アトポビウム属細菌、ゲメラ属細菌、ベイロネラ属細菌、アシドアミノコッカス属細菌、メガスフェラ属細菌等がある。また、エンテロコッカス属細菌は、主として腸管内に生息する菌である。
これらの菌を同定・解析することは、例えば腸内細菌叢における菌の動向を把握することによる個体の健康状態の把握、腸管内の病理的研究等に非常に有用である。また、病変部位において発症に関与する菌を同定できれば、抗生物質の選定等の対応を迅速に行うことができる。現状では同定の手段として、種々の選択培地を組み合わせて用いる選別方法や顕微鏡観察が主に行われている。
菌の同定、解析を行うためには、対象となる個体の糞便を嫌気条件下において希釈液で希釈し、これを培地上にまき、嫌気性培養を行う必要がある。しかし、培養の際には数日から数週間の時間を要することとなり、コロニー数のカウント等操作も煩雑であった。
また、近年では、DNA−DNAホモロジーによる判定も行われるようになっている(非特許文献1)。しかしながら、この同定法も長時間を要し、迅速な菌種同定を行うには好ましいものではなかった。
上記検出法の問題点を解消するため、本出願人らはある種の腸内細菌に特異的なプローブやプライマーを用いて、菌の同定を行う方法を検討し、例えば、下記特許文献1にはバクテロイデスグループ細菌に特異的なプローブを、特許文献2にはビフィドバクテリウム属細菌に特異的なプライマーを開示している。この方法によれば、菌の同定・検出を簡便、迅速に行えるが、ヒト腸内や病変部位にはこの他にも様々な細菌が存在しているため、これらとは別の菌をもカバーできるプライマーやプローブのセットが要望されている。
特開平11−28090号公報 特開平11−123093号公報 Collins, M. D., et al., INTERNATIONAL JOURNAL of SYSTEMATIC BACTERIOLOGY, 39, 105−108(1989)
しかしながら、腸内細菌の同定等に使用しうるプライマーを設計するためには、遺伝子のシークエンシング、アライメント等かなりの手間がかかるばかりか、せっかく設計した配列でプライマーを合成しても、特異性が得られない場合もある。このため、プライマーの種類がなかなか増えず、腸内、病変部での菌の動向を把握するには未だ不充分である。
従って、本発明の目的は、ヒト腸内や病変部位にて検出される各種の菌を特異的に同定できるプライマーを合成し、このプライマーを用いて菌を迅速、簡便に同定・解析する方法を提供することにある。
斯かる現状に鑑み本発明は鋭意研究を行ったところ、各種嫌気性連鎖球菌に特異的な塩基配列を有するDNAプライマーを見出し、これを用いれば、細菌の培養を行うことなく、検体から抽出した細菌由来のDNAのPCR反応により、迅速かつ簡便に上記の菌の同定・解析が可能となることを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、配列番号2〜8及び10〜16から選ばれる塩基配列又は該塩基配列に相補的な配列からなる嫌気性連鎖球菌用プライマー又はプローブを提供するものである。
また、本発明は、配列番号2と10、3と11、4と12、5と13、6と14、7と15および8と16から選ばれる2つの塩基配列の組み合わせ又はこれらの塩基配列の組み合わせに相補的な配列からなる嫌気性連鎖球菌用プライマーを提供するものである。
更に、本発明は、上記のプライマーの1又は2以上を使用することを特徴とする嫌気性連鎖球菌の検出方法を提供するものである。
更にまた、本発明は、(1)検体中のDNAを抽出する工程、(2)上記プライマーの1又は2以上を用いてPCR反応を行う工程及び(3)工程(2)により増幅されたDNA断片を検出する工程を含む嫌気性連鎖球菌の検出方法を提供するものである。
本発明のプライマーを使用すれば、菌を培養することなく、迅速、簡便、低コスト且つ高精度に嫌気性連鎖球菌の同定を行うことができる。また、他の菌に特異的なプライマー等と組み合わせて使用することで、腸内細菌叢の解析等をも行うことができる。更に、同定、解析の結果から病変部位の菌や消化管等の状態を把握できるため、種々疾病等の予防・治療が容易になる。
本発明の嫌気性連鎖球菌又はエンテロコッカス属細菌に特異的なプライマーは、ヒトの腸管や病変部位で頻繁に検出される菌に特異的な配列を有するものである。具体的には、エンテロコッカス・フェカーリス(Enterococcus faecalis)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)、エンテロコッカス・デュランス(Enterococcus durans)、エンテロコッカス・カッセリフィラバス(Enterococcus casserifilavus)、エンテロコッカス・ガリナラム(Enterococcus gallinarum)、エンテロコッカス・セコラム(Enterococcus cecorum)、エンテロコッカス・コランビー(Enterococcus columbae)又はエンテロコッカス・サルフロイス(Enterococcus sulfureus)の8菌種に特異的なエンテロコッカス属細菌用プライマー、ペプトストレプトコッカス(Peptostreptococcus)属中のアナエロビウス(anaerobius)グループ、アサカロリティクス(asaccharolyticus)グループ、プレボティ(prevotii)グループ又はマグナス(magnus)グループの各々に特異的なプライマー、サルサイナ・ベントリクリ(Sarcina ventriculi)又はサルサイナ・マキシマ(Sarcina maxima)に特異的なサルサイナ属細菌用プライマー、ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)に種特異的なプライマー、アシドアミノコッカス・ファーメンタンス(Acidaminococcus fermentans)に種特異的なプライマーを例示することができる。
ここで、上記ペプトストレプトコッカス属中の4つのグループとは、16Sリボソームの配列から4つの系統に細分され、各々のグループに共通の配列を保有する遺伝学的に類似した集団を指す。
上記の嫌気性連鎖球菌又はエンテロコッカス属細菌に特異的なプライマーを作成するにあたり、そのターゲットには、系統分類の指標として信頼性の高い16SrRNA遺伝子を用い、同定・解析には、PCR法等の手段が必要となるため、RNAでなくDNAを用いた。
プライマーは、本発明者がシークエンスを行って得た塩基配列とデータベース(DDBJ、Genbank等)から得た塩基配列とを比較・検討することにより得たものである。ここで、本発明者が比較対象として新たに16SrRNA遺伝子のシークエンスを行った菌種は、具体的には、エンテロコッカス・デュランス(E.durans)ATCC19432、ペプトストレプトコッカス・アナエロビウス(Ps.アナエロビウス)GIFU7882、Ps. アサカロリティクス GIFU7656、Ps. アサカロリティクスGIFU7715、Ps.アサカロリティクス GIFU7717、Ps. アサカロリティクス GIFU7752、 Ps.アサカロリティクス GIFU8124、 Ps.プレボティGIFU7658、 ペプトストレプトコッカ・ハイドロゲナリス(Ps.hydrogenalis)GIFU7662、ペプトストレプトコッカス・ラクリマリス(Ps.lacrimalis)GIFU7667、ペプトストレプトコッカス・テトラディウス(Ps.tetradius)GIFU7672、ペプトストレプトコッカス・バジナリス(Ps.vaginalis)GIFU7732、ペプトストレプトコッカス・ミクロス(Ps.micros)GIFU7824、ペプトストレプトコッカス・インドリカス(Ps.indolicus)GIFU7848、ペプトストレプトコッカス・マグナス(Ps.magnus)GIFU7881、ペプトストレプトコッカス・ラクトリティカス(Ps.lactolyticus)GIFU8586 及びペプトストレプトコッカス・ヘリオトリンレデゥセンス (Ps.heliotrinredugens)GIFU9910である。これらの配列は、遺伝研データベースDDBJに登録する予定である。
プライマーの設計の際には、同定の対象となる菌とその近縁の菌の配列をアライメントした。その結果、エンテロコッカス属細菌では大腸菌のナンバリングにおける170領域付近と560領域付近に、アナエロビウスグループ、アサカロリティクスグループ、プレボティグループ及びマグナスグループでは310領域付近と660領域付近に、サルサイナ・ベントリクリおよびサルサイナ・マキシマでは170領域付近と660領域付近に、ベイロネラ・パルブラ及びアシドアミノコッカス・ファーメンタンスでは140領域付近と660領域付近に、それぞれ特異性が認められたので、この部分をターゲットとして用いた。また、オリゴヌクレオチドの長さはプライマーによって異なっており、19〜21b.pとなっている。これらは操作上最も好適な長さであるが、使用に際しては、各々の16SrRNA遺伝子中において、該オリゴヌクレオチドに隣接する数〜十数b.p の塩基配列を増減させたものを用いても良い。
このようにして得られたプライマーのうち、配列番号1及び9記載の塩基配列を有するものは、エンテロコッカス属細菌に特異的なDNAオリゴヌクレオチドであり、菌種の同定、解析を行うためのプライマーやプローブとして使用することができる。プライマーとしては、公知の乳酸菌用ユニバーサルプライマー等と組み合わせて用いることも可能であるが、その組み合わせによっては種特異的な検出を行えないものもあるので、両者を組み合わせることが望ましい。
また、配列番号2及び10記載の塩基配列を有するものは、アナエロビウスグループ細菌に特異的なオリゴヌクレオチドである。このため、プライマーとしては両者を組みあわせて用いることが好ましい。
また、配列番号3及び11記載の塩基配列を有するものは、アサカロリティクスグループ細菌(Ps.アサカロリティクス及びPs.インドリカス)に特異的なオリゴヌクレオチドである。このため、プライマーとしては両者を組みあわせて用いることが好ましい。
また、配列番号4及び12記載の塩基配列を有するものは、プレボティグループ細菌(Ps.プレボティ、Ps.テトラディウス及びPs.バジナリス)に特異的なオリゴヌクレオチドである。このため、プライマーとしては両者を組みあわせて用いることが好ましい。
また、配列番号5及び13記載の塩基配列を有するものは、マグナスグループ細菌(Ps.マグナス及びPs.ミクロス)に特異的なオリゴヌクレオチドである。このため、プライマーとしては両者を組みあわせて用いることが好ましい。
また、配列番号6及び14記載の塩基配列を有するものは、サルサイナ・ベントリクリおよびサルサイナ・マキシマに特異的なオリゴヌクレオチドである。このため、プライマーとしては両者を組みあわせて用いることが好ましい。
また、配列番号7及び15記載の塩基配列を有するものは、ベイロネラ・パルブラに特異的なオリゴヌクレオチドである。このため、プライマーとしては両者を組みあわせて用いることが好ましい。
更に、配列番号8及び16記載の塩基配列を有するものは、アシドアミノコッカス・ファーメンタンスに特異的なオリゴヌクレオチドである。このため、プライマーとしては両者を組みあわせて用いることが好ましい。
上記のように設計したオリゴヌクレオチドプライマーは、その塩基配列に従い、DNA合成機により、人工的に合成される。その特異性は、以下の実施例に示す近縁種のDNAに対する、プライマーのバンド形成能を指標として確認した。結果として、上記全ての菌種の特異性に問題はなかった。
一方で、今回新たにシークエンスを行ったことにより、配列番号1〜16に示す配列以外にも種特異的な配列が見出されている。しかしながら、これらの配列や他の公知のプライマーで同定を行っても、別の種に属する株と反応したり、目的とする種の株と反応しない場合もあり、使用上好ましいものではなかった。このようなプライマーを用いてもPCR反応時の条件設定によって種特異的な反応性は達成されるものと考えられるが、現状ではそのような条件は見出されていない。
本発明のプライマーは、このように各種嫌気性連鎖球菌又はエンテロコッカス属細菌への特異性を有するため、これらを用いて糞便、腸内細菌、病変部位の菌を迅速に同定できる。また、各菌の選択培地(例えばエンテロコッカス属細菌であれば、乳酸菌用選択培地であるBCP加コロニーカウント寒天培地(栄研化学社製)等)に形成されたコロニーから直接、あるいは培養した菌体からDNAを抽出し、各プライマーとの反応性を調べることによって菌の簡易同定を行うことができる。
培養を行うことなく糞便等から目的とする菌を特異的に検出するためには、例えば、まず、糞便等のサンプル1ml程度を遠心分離して得られるペレットから塩化ベンジル法等によってDNAを抽出し、これを鋳型DNAとする。この鋳型DNAに本発明のプライマーを組み合わせ、増幅反応を行うことにより、菌に特異的なDNA配列(PCR産物)を得ることができる。このようにして得られたDNAを電気泳動すれば、バンドの有無と用いたプライマーから菌を特異的に検出することができる。
また、DNA−DNA相同性試験や生物、生化学的性状試験等の煩雑な操作を行うことなく、菌の同定を行うためには、例えば、まずボイリング法等によってDNAを抽出し、これを鋳型DNAとする。この鋳型DNAに本発明のプライマーを組み合わせ、増幅反応を行うことにより、菌に特異的なDNA配列(PCR産物)を得ることができる。このようにして得られたDNAを電気泳動すれば、バンドの有無と用いたプライマーから菌を特異的に検出することができる。
DNAを抽出する方法としては、上記ボイリング法、常法であるMaraur法、その変法である酵素法、及び簡便法である上記ベンジルクロライド法が好ましい。これらの方法は多少煩雑になるものの、酵素法において、幅広い菌種から収率よくDNAを抽出できる。
このように、コロニーや糞便サンプル等から抽出したDNAを鋳型とし、本発明のプライマーを用いて菌の同定を行うと、従来の方法では検出限界以下であった菌株や種の判別が困難であった菌株も簡便に検出することが可能であった。また、PCRを行う際に、鋳型のDNA量を段階希釈しPCRを行えば、目的とする菌の定量化も可能である。
また、本発明のプライマーは、単独でもプローブとして使用できる。これらは他の公知のユニバーサルプライマーやオリゴヌクレオチド等と組み合わせても用いることができる。
また、本発明のプライマーを用いれば、ヒト、動物等の腸内細菌叢等の解析も行える。すなわち、上記ビフィドバクテリウム属細菌用プライマーやその他の多岐にわたる細菌のプライマーと組み合わせて用いれば、細菌叢の全体像を把握することも可能である。
実施例1 プライマーの設計及び合成
DDBJ、Genbank等のデータベースより得られた細菌の16SrRNA遺伝子配列と、本発明者が解読した上記の16SrRNA遺伝子配列を基に、プライマーの設計を行った。エンテロコッカス属細菌では大腸菌のナンバリングにおける170領域付近と560領域付近に、アナエロビウスグループ、アサカロリティクスグループ、プレボティグループ及びマグナスグループでは310領域付近と660領域付近に、サルサイナ・ベントリクリおよびサルサイナ・マキシマでは170領域付近と660領域付近に、ベイロネラ・パルブラ及びアシドアミノコッカス・ファーメンタンスでは140領域付近と660領域付近に、それぞれ特異性が認められたので、この部分をターゲットとして用いた。こうして設計した塩基配列に従い、DNA合成機を用いてプライマーを合成した(表1)。
実施例2 エンテロコッカス属細菌用プライマーの特異性の確認
本発明のプライマーが、実際に特異性を有しているかを確認するため、近縁種の株とプライマーとの反応性を検討した。
(1)菌株の純粋培養及びDNAの抽出
表2に示す、24菌種の細菌を血液寒天培地(ベクトンデッキンソン社製)にて好気的に一晩純粋培養した。こうして得た菌体各々から、塩化ベンジル法(Zhu, H. et al.,(1993) Nucleic Acids Research, 21,5279-5280)により、DNAを抽出した。
すなわち、血液寒天培地を用いた一夜培養菌液1.5mlを作成し、遠心した後、菌体にExtraction buffer(100mM Tris,40mM EDTApH9.0)250μl、ベンジルクロライド150μl,10%SDS50μlを加え、50℃で30分間激しく振盪した。3M酢酸ナトリウム150μlを加えて氷中で15分間静置した後、15000rpm、10分間の遠心で得られた上清をイソプロパノールで沈殿させ70%エタノールで洗浄した。沈殿を50μlのTE buffer(10mM Tris−HCl (pH8.0)/1mM EDTA)に溶かして濃度を測定し、10μg/mlの濃度に調製して鋳型DNA溶液とした。
(2)PCR反応
総量を25μlとし、10mM Tris−HCl (pH8.3)、50mMKCl、1.5ml MgCl2、200μM dNTP mixtureに、0.8μMプライマー(Ent−1,2)、1.0U Taq DNA polymerase(タカラ社製)、10ng 鋳型DNAを含む反応液で、DNAサーマルサイクラーPJ480(タカラ社製)により、94℃、20秒、50℃、20秒、72℃、30秒を30回のPCR反応を行った。
(3)プライマーの特異性の検討
PCR反応で得られたPCR産物を電気泳動し、バンドの有無によりプライマーの各菌株のDNAとの結合能を確認することにより、プライマーの特異性を判定した。1.5%アガロース(Molecular Biology Certified Agarose;バイオラッド社製)で、Mupid−2(コスモ・バイオ)により100V、25分電気泳動し、Ethidium Bromide(0.5mg/ml)で染色後、UVランプ下でバンドを観察した。その結果は表2に示すとおりであり、プライマーはエンテロコッカス属細菌特異的にバンドを形成した。
実施例3 嫌気性連鎖球菌用プライマーの特異性の確認
本発明のプライマーが、実際に特異性を有しているかを確認するため、実施例2と同様に近縁種の株とプライマーとの反応性を検討した。
(1)菌株の純粋培養及びDNAの抽出
表3に示す、25菌種細菌をBrucella HK 寒天培地(極東社製)にて嫌気性的に一晩純粋培養した。こうして得た菌体各々から、実施例1と同様に塩化ベンジル法(Zhu, H. et al.,(1993) Nucleic Acids Research, 21, 5279-5280)により、DNAを抽出した。
(2)PCR反応
総量を25μlとし、10mM Tris−HCl (pH8.3)、50mMKCl、1.5ml MgCl2、200μM dNTP mixtureに、各々0.8μMプライマー、1.0U Taq DNA polymerase(タカラ社製)、10ng 鋳型DNAを含む反応液で、DNAサーマルサイクラーPJ480(タカラ社製)により、94℃、20秒、50℃、20秒、72℃、30秒を30回のPCR反応を行った。
(3)プライマーの特異性の検討
PCR反応で得られたPCR産物を電気泳動し、バンドの有無によりプライマーの各菌株のDNAとの結合能を確認することにより、プライマーの特異性を判定した。1.5%アガロース(Morecular Biology Certified Agarose;バイオラッド社製)で、Mupid−2(コスモ・バイオ)により100V、25分電気泳動し、Ethidium Bromide(0.5mg/ml)で染色後、UVランプ下でバンドを観察した。その結果は表3に示すとおりであり、プライマーは対象となる各菌特異的にバンドを形成した。

Claims (4)

  1. 配列番号2〜8及び10〜16から選ばれる塩基配列又は該塩基配列に相補的な配列からなる嫌気性連鎖球菌用プライマー又はプローブ。
  2. 配列番号2と10、3と11、4と12、5と13、6と14、7と15および8と16から選ばれる2つの塩基配列の組み合わせ又はこれらの塩基配列の組み合わせに相補的な配列からなる嫌気性連鎖球菌用プライマー。
  3. 請求項1又は2記載のプライマーの1又は2以上を使用することを特徴とする嫌気性連鎖球菌の検出方法。
  4. (1)検体中のDNAを抽出する工程、(2)請求項1又は2記載のプライマーの1又は2以上を用いてPCR反応を行う工程及び(3)工程(2)により増幅されたDNA断片を検出する工程を含む嫌気性連鎖球菌の検出方法。
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