JP2006216520A - 捲回装置用エアー吸引・排出巻芯 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電池素子を巻き始める際に、セパレーター等絶縁体を巻芯の2枚の半円板の隙間に挟み込み、電池素子材料の捲回を行うことによって発生する〔の〕の字型をした折り返し部を形成することなく、電池素子を巻き取ることを目的とする。
【解決手段】 電池素子を巻き始める際に、巻芯の外周表面にセパレーター等絶縁体を吸着し、電池素子を巻き取ることの可能な巻芯を用いて電池素子材料の捲回を行う。
【選択図】 図5

Description

本発明は電池素子材料の捲回装置に関するものである。
例えば、リチウム電池等の二次電池は、金属集電体に一定の間隔で正極活物質が設けられた塗布部を有する正極集電体と、金属集電体に一定の間隔で負極活物質が設けられた塗布部を有する負極集電体とを備え、この正、負極集電体(電池素子材料)とがセパレーター等絶縁体を介して捲回されたものを電池素子とし、ケース内に収容して構成されている。
このような構成の二次電池素子を得る捲回装置では、それぞれロール状に巻き上げられた正・負極電池素子材料(原反)及びセパレーター等絶縁体を捲回部まで間欠的かつ断続的に送り出し、捲回部巻芯によって捲回し、正・負極電池素子材料及びセパレーター等絶縁体を所定の長さに切断して電池素子としている。捲回部には巻芯回転用スピンドルを少なくとも1軸以上有し、電池素子材料及びセパレーター等絶縁体の巻き取り工程と電池素子材料及びセパレーター等絶縁体を切断し、終端部に巻き止めテープを貼り付け、巻上がり電池素子を装置より排出するという動作を行い、例えば2軸スピンドルでは1軸目で電池素子材料及びセパレーター等絶縁体の巻き取り及び巻き取り後の電池素子材料の切断、2軸目でセパレーター等絶縁体の切断、終端部に巻止めテープの貼付けを行い、巻上がり電池素子の装置外への排出動作をする。その後、電池素子には必要に応じて電池素子の型崩れを防止する為に中心部に筒を挿入する等の作業が行われた後、電池素子はケース内に収容され電池素子の電極とケースとを溶接し、ケース内を電解液で満たすことによりリチウム電池等の二次電池として構成される。
そこで従来、電池素子1の巻き取りに用いられる巻芯2では図1に示す様に電池素子材料を2枚の半円板周辺に捲回していた。2枚の半円板には、ある任意の幅の隙間があり、その任意の幅の隙間に対してセパレーター等絶縁体3を挟み込み、電池素子材料を巻き付けるための先巻きを行い、その後がセパレーター等絶縁体3の切断を行い、電池素子1の捲回工程を行っていたが、従来の巻芯による巻き取りでは、図2に示すようにセパレーター等絶縁体3の巻き始め時にセパレーター等絶縁体3の折り返しによって出来た〔の〕の字型をした折り返し部4が出来てしまう。この折り返し部4は、後工程で行われる電池素子1の型崩れを防止する為に中心部に筒を挿入する際、又、電池素子1をケース内に収納した後、電池素子1の電極とケースを溶接する為に電池素子1の中心部に出来た空間を利用して溶接棒を通す際に、電池素子1の中心部の折り返し部4が邪魔になる。そのため、捲回工程を行った後、図3に示す様に加熱したピン5を電池素子1の中心部に通して折り返し部4を成形する等の方法により、図4に示すような状態の電池素子1を成形する必要があった。
上述した従来の巻芯2を用いため電池素子1の製造では、捲回工程、成形工程とを行うことによって電池素子1をケース内に収容可能な状態としていたことにより、電池素子1の成形を行うための機構が必要となり装置の構造、機構の複雑化という問題点があった。
本発明はこれらの問題を解決するものであり、電池素子材料を巻き始める際にセパレーター等絶縁体3を巻芯2の任意の幅に挟み込み、電池素子材料の捲回を行うことによって発生する折り返し部4を形成せずに、電池素子1を巻き取ることを目的とする。
前記の課題を解決する為に、本発明では電池素子材料の巻き始め時にセパレーター等絶縁体3を巻芯2の任意の幅に挟み込むのではなく、巻芯2の外周表面にセパレーター等絶縁体3を吸着し、巻き付けることが可能な巻芯2を用いて電池素子材料を捲回するような構成とした。
発明の作用
この構成によれば、電池素子1の巻き始め時に折り返し部4が形成されることなく電池素子材料を捲回することが可能となるため、後工程での電池素子1の成形過程を行う必要がなくなり、電池素子1の〔の〕の字型をした折り返し部4を形成する工程を省き、機構・部品の削減によるコスト面においての低減が可能となる。
本発明の実施の形態を具体的に図面により説明する。
図5、6は本発明の実施に係るエアー吸引・排出巻芯6を示す図である。図5に示すように巻芯軸が中空となっており電池素子材料を巻き付ける際には、この中空間を真空状態とし、エアー吸引・排出巻芯6の外周表面にセパレーター等絶縁体3を吸引する。又、図5に示すようにエアー吸引・排出巻芯6には、セパレーター等絶縁体3が接する部分に一定の間隔で空けられた複数の吸引・排出孔7よりセパレーター等絶縁体3を吸着させることにより巻き付けを行う。巻き付ける際に、エアー吸引・排出巻芯6内部を真空状態とし、真空吸引したことにより吸引・排出孔7に吸い込まれた部分のセパレーター等絶縁体3が図7,8に示すように円ボス形状となり、その円ボス形状となった部分をエアー吸引・排出巻芯6の吸引・排出孔7の引っ掛かりとして利用する。又、電池素子材料の巻き付けを行っている間はエアー吸引・排出巻芯6は常に真空吸引を行うこととした。
電池素子材料の巻き取りが終わりエアー吸引・排出巻芯6を電池素子1より抜き取る際には、図9に示すようにエアー吸引・排出巻芯6の中空間に空圧を加え、吸引・排出孔7より空気が排出され電池素子1とエアー吸引・排出巻芯6の外周間に空気の層を作り出すことで電池素子1よりエアー吸引・排出巻芯6抜き取ることが可能となる。
発明の効果
本発明は以上に説明した通りであり、本発明に係るエアー吸引・排出巻芯6によれば、従来の方法である電池素子材料を2次の半円板周辺に捲回することによって形成されていた電池素子1の折り返し部4を巻き始め時に形成することなく、電池素子1を巻き取ることが可能となることにより後工程を省略することで機構・部品の削減によるコスト面においての低減が可能となる。
従来の巻芯を示す図である。 従来の巻芯を用いて巻き取られた電池素子に折り返し部が形成される様子を示す図である。 従来の巻芯を用いて巻き取られた電池素子の折り返し部を形成する様子を示す図である。 巻き取られた電池素子の成形後を示す図である。 本発明の実施の形態に係る捲回装置用エアー吸引・排出巻芯の図である。 本発明の実施の形態に係る捲回装置用エアー吸引・排出巻芯の吸引・排出孔を示す図である。 本発明の実施の形態に係る捲回装置用エアー吸引・排出巻芯によって吸引されたセパレーター等絶縁体の表面の様子を示す図である。 本発明の実施の形態に係る捲回装置用エアー吸引・排出巻芯によって吸引されたセパレーター等絶縁体と吸引・排出孔の様子を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る捲回装置用エアー吸引・排出巻芯による巻き上がり電池素子の排出時の様子を示す図である。
符号の説明
1 電池素子
2 巻芯
3 セパレーター等絶縁体
4 折り返し部
5 ピン
6 エアー吸引・排出巻芯
7 吸引・排出孔

Claims (3)

  1. コンデンサー又は二次電池等の帯状物捲回体製造の際に用いられる捲回装置において、捲回部捲心にて巻き取った電池素子の中心部に残る〔の〕の字型をした折り返し部を形成せずに電池素子を巻き取ることが可能な電池素子材料の捲回装置用巻芯。
  2. 請求項1の巻心において、電池素子材料を巻き付ける際に、空気を吸引・排出を行うことにより電池素子材料を巻芯表面で保持することが可能な電池素子材料の捲回装置用巻芯。
  3. 請求項1の巻心において、電池素子材料を巻芯表面に吸引することで生じた円ボス形状となった部分を巻芯の引っ掛かりとして電池素子を巻き取ることが可能な電池素子材料の捲回装置用巻芯。
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