JP2006214840A - 冷却機構の診断方法 - Google Patents

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和明 近藤
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Abstract

【課題】
情報処理装置のCPU等の冷却機構の機能診断を安価におこなう方法を提供する。
【解決手段】
CPU等の発熱部の温度を検知してFAN等により発熱部を冷却する冷却機構の機能診断方法は、発熱部温度を検出する第1の温度センス工程と、発熱部に一定の発熱をおこなわせるか、または、発熱部に一定の冷却をおこなわせる工程と、発熱部温度を検出する第2の温度センス工程と、第1の温度センス工程で検出した発熱部温度と第2の温度センス工程で検出した発熱部温度が等しくないことを判定する工程と、第2の温度センス工程で検出した発熱部温度が、所定の範囲内にあるか否かを判定する工程とを含み、第1と第2の温度センス工程で検出した発熱部温度が等しいか、または、第2の温度センス工程で検出した発熱部温度が、所定の範囲内にないときに、冷却機構の異常とするようにした。
【選択図】 図2

Description

この発明は、情報処理装置のCPU等の発熱部の冷却機構に係り、その機能診断方法に関する。
パーソナルコンピュータ等の情報処理装置では、CPUの高性能化に伴い、CPUの発生熱量が増加している。このため、CPUを冷却するためのFANを設けているものが一般的である。このFANを動作させるにあたり、FAN騒音の低減のために、CPU温度を検知して予め定めた温度以上を検知したときに、FANを動作させることがよくおこなわれている。
このCPU温度を検知する温度センサが機能しないと、装置の信頼性を低下させたり、騒音が大きくなる等の問題が発生する。このため、特許文献1に開示されているように、温度センサーの検出値が誤差を含んで出力される故障の検知には2つの温度センサーの検出値を比較することで故障を検知し、温度センサーが温度変化に対して追従せずに一定値に張り付いてしまうような故障に対しては時間的変化を監視することで検知する方法が考案されている。
特開平10−314114号公報
しかしながら、上述した従来の技術は、温度センサーの検出値が誤差を含んで出力される故障の検知のために、温度センサーをもう一つ用意する必要があり、コスト的な問題があった。
また、温度センサーの故障のみを検出することを目的としており、FAN等の冷却デバイスの故障検出について配慮がなされていない問題があった。
本発明は、上記課題を解決し、コストアップすることなく、冷却機構の機能診断方法を提供することを目的とする。
上述した課題を達成するために、本発明のCPU等の発熱部の温度を検知してFAN等により前記発熱部を冷却する冷却機構の機能診断方法は、発熱部温度を検出する第1の温度センス工程と、前記発熱部に一定の発熱をおこなわせるか、または、前記発熱部に一定の冷却をおこなわせる工程と、発熱部温度を検出する第2の温度センス工程と、前記第1の温度センス工程で検出した発熱部温度と前記第2の温度センス工程で検出した発熱部温度が等しくないことを判定する工程と、前記第2の温度センス工程で検出した発熱部温度が、所定の範囲内にあるか否かを判定する工程とを含み、前記第1の温度センス工程で検出した発熱部温度と前記第2の温度センス工程で検出した発熱部温度が等しいか、または、前記第2の温度センス工程で検出した発熱部温度が、所定の範囲内にないときに、冷却機構の異常とするようにした。
本発明のCPU温度制御機能の診断方式によれば、第1に、温度センサーの検出値が誤差を含んで出力される故障の検知を、一つの温度センサーで実施することが可能となり、従来の温度センサーを2つ使用する方法と比較してコスト的に優位となる。
第2に、冷却機能の故障検出を行うことが出来るようになり、製品の稼働信頼性を向上させることができる。
第3に、生産ラインに適用することにより、製品の出荷品質を向上させることができると共に、細かな不良個所検出機能により、生産ラインでの生産、及び修理作業工数を低減することができる。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態における情報処理装置内の構成を示すブロック図である。1はCPUであり、この情報処理装置の制御や情報処理を行う。2はCPU−PCIブリッジであり、CPU1と後述するPCIバス5、メモリ10、CPU FANコントローラ3を接続するブリッジ装置である。3はCPU FANコントローラであり、CPU1の温度を監視して設定された温度によりCPU FAN4を制御する。4はCPU FANであり、CPU1を冷却する機能を有する。5はPCIバスであり、CPU−PCIブリッジ2と後述するI/Oハブ6とを接続するバスである。また、このPCIバス5には、図示しないPCIデバイスが接続される。6はI/Oハブであり、PCIバス5とその他の記憶装置や入出力装置とを接続するためのものである。
7はBIOS(Basic I/O System)であり、本情報処理装置の起動時の動作を制御するプログラムや、基本入出力プログラムを格納する。8は、ハードディスクドライブ(以下HDDと称する)であり、本情報処理装置が使用するOS(Operating System)やアプリケーションソフトウェアなどを記憶する不揮発性の記憶装置である。9はフロッピー(フロッピーは登録商標です)ディスクドライブ(以下FDDと称する)であり、本情報処理装置の記憶媒体の一つである。
本発明の実施形態では、後述するCPU温度制御機能の診断プログラムはBIOS7やHDD8、FDD9などに格納され実施される。しかし、CPU温度制御機能の診断プログラムの格納と実施は、BIOS7や上記のデバイスに限定する必要はなく、他の記憶装置からも同様に実施することができる。
本発明の実施形態のCPU温度制御機能の診断プログラムの動作について、図2及び図3を参照して以下の通り説明する。図2はCPU温度制御機能の温度検知機能を診断する動作を示すフローチャートである。診断プログラムは先述の記憶装置に格納されており、本情報処理装置の起動時、またはユーザーが実行を指示することにより立ち上がる。(ステップS101)続いて診断プログラムは、CPU FANコントローラ3にアクセスしてCPU1の温度を読み取り、その値T1を記憶する。(ステップS102)続いて診断プログラムは、CPU1に負荷を掛けるプログラムを後述する任意の時間、ta間実施し、CPU1の温度を上昇させる。(ステップS103)続いて診断プログラムは、CPU FANコントローラ3にアクセスしてCPU1の温度を読み取り、その値T2を記憶する。(ステップS104)続いて診断プログラムは、記憶していたT1とT2を比較する。(ステップS105)そして値が同一であった場合、温度検知機能が異常であると判断し、温度が一定の値に張り付いてしまう不良である旨をエラーメッセージとして表示する。(ステップS106)先のステップ105でT1とT2が相違していた場合、続いて診断プログラムは、T2と後述する任意の温度Ta−Tb間に収まっているかどうか比較する。(ステップS107)そしてT2がTa−Tbの温度範囲に収まっていなかった場合、温度検知機能が異常であると判断し、検知する温度が正しくない旨をエラーメッセージとして表示する。(ステップS108)以上の処理が完了すれば、CPU温度制御機能の温度検知機能の診断は終了する。(ステップS109)
図3はCPU温度制御機能のCPU冷却機能を診断する動作を示すフローチャートである。診断プログラムは先述の記憶装置に格納されており、CPU温度制御機能の温度検知機能の診断終了後、またはユーザーが実行を指示することにより立ち上がる。(ステップS201)続いて診断プログラムは、CPU1に負荷を掛けるプログラムを実施し、CPU1の温度を上昇させる。(ステップS202)続いて診断プログラムは、CPU FANコントローラ3にアクセスしてCPU1の温度を読み取り、その値T3を記憶する。(ステップS203)続いて診断プログラムは、T3と後述する任意の温度Tcを比較し、T3とTcが同一になるまでCPU温度T3の読み取りとTcとの比較を繰り返す。(ステップS204)そしてT3とTcが同一になったらCPUに負荷を掛けるプログラムを停止する。(ステップS205)続いて診断プログラムはCPU FANコントローラ3にアクセスしてCPU FAN4を後述する任意の時間、tb間動作させる。(ステップS206)続いて診断プログラムはCPU FANコントローラ3にアクセスしてCPU FAN4の回転数等の状態情報を読み取り、ステプS206で与えた制御通り動作しているか判断する。(ステップS207)そしてCPU FAN4が止まっていたり、CPU FAN回転数が与えた制御通りでない場合、CPU FAN4が異常であると判断し、CPU FAN4が異常である旨をエラーメッセージとして表示する。(ステップS208)続いて診断プログラムは、CPU FAN4を動作させてからtb間経過後にCPU FAN4の動作を停止させる。(ステップS209)続いて診断プログラムは、CPU FANコントローラ3にアクセスしてCPU1の温度を読み取り、その値T4を記憶する。(ステップS210)続いて診断プログラムは、T4と後述する任意の温度Td−Te間に収まっているかどうか比較する。(ステップS211)そしてT4がTd−Teの温度範囲に収まっていなかった場合、CPU冷却機能が異常であると判断し、CPU1とCPU FAN4の接触が悪い等の冷却機能の異常である旨をエラーメッセージとして表示する。(ステップS212)以上の処理が完了すれば、CPU温度制御機能のCPU冷却機能の診断は終了する。(ステップS213)
本発明の実施形態の情報処理装置においては、CPUの発熱量が外気温による放熱量を上まわると、CPU温度はある温度範囲内に収束する特性がある。そこで、この収束した温度範囲をCPU温度センサーの診断に使用する規定範囲とし、その設定方法について図4を参照して以下の通り説明する。
図4は、図2に示したCPU温度制御機能の診断プログラム動作時のCPU温度を簡易的に示したグラフで、T1−T2は、情報処理装置の外気温が情報処理装置の使用温度範囲の下限温度時のCPU温度変化を示し、T1−T2'は情報処理装置の外気温が情報処理装置の使用温度範囲の上限温度時のCPU温度変化を示す。そして、CPU温度が収束するまでにCPU負荷プログラムを実施した時間を、CPU温度センサー診断時に実行するCPU負荷プログラムの実施時間taとして設定し、外気温が上下限値時の収束したCPU温度を、CPU温度センサーの診断に使用する規定範囲の下限値T2=Ta、上限値T2=Tbとして設定する。
本発明の実施形態におけるCPU冷却機能の診断に使用する規定範囲の設定方法を図5を参照して以下の通り説明する。図5は、図3に示したCPU冷却機能の診断プログラム動作時のCPU温度を簡易的に示したグラフで、Tc−T4は、情報処理装置の外気温が情報処理装置の使用温度範囲の下限温度時のCPU温度変化を示し、Tc−T4'は情報処理装置の外気温が情報処理装置の使用温度範囲の上限温度時のCPU温度変化を示す。そして、CPU FANを動作させる任意の時間Taは、CPU温度T4とT4が十分離れた値になるまでの時間とし、その値をTaとして設定する。又、CPU冷却機能の診断に使用する規定範囲は、Ta時間後のCPU温度とし、下限値をT4=Ta、上限値T4=Tbとして設定する。
本発明の生産ラインでの実施形態について以下に説明する。
情報処理装置の生産ラインでは、情報処理装置の外気温を低温、又は高温の一定値に制御して試験することが可能なため、第0016項から第0023項にて示した、CPU温度制御機能の診断プログラムが判断に使用する温度規定範囲を外気温が不定の場合より狭く規定することが可能である。そのため、診断プログラムが判断に使用する温度規定範囲を狭めて設定し、診断精度を向上させて適用するものとする。
本発明の実施の形態における情報処理装置内の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態におけるCPU温度制御機能の温度検知機能を診断する動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるCPU温度制御機能のCPU冷却機能を診断する動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるCPU温度制御機能の診断プログラム動作時のCPU温度を簡易的に示したグラフである。 本発明の実施の形態におけるCPU冷却機能の診断プログラム動作時のCPU温度を簡易的に示したグラフである。
符号の説明
1…CPU、2…CPU−PCIブリッジ、3…CPU FANコントローラ、
4…CPU FAN、5…PCIバス、6…I/Oハブ、7…BIOS、8…HDD、
9…FDD、10…メモリ、11…グラフィックコントローラ、12…LCD

Claims (1)

  1. CPU等の発熱部の温度を検知してFAN等により前記発熱部を冷却する冷却機構の機能診断方法において、
    発熱部温度を検出する第1の温度センス工程と、
    前記発熱部に一定の発熱をおこなわせるか、または、前記発熱部に一定の冷却をおこなわせる工程と、
    発熱部温度を検出する第2の温度センス工程と、
    前記第1の温度センス工程で検出した発熱部温度と前記第2の温度センス工程で検出した発熱部温度が等しくないことを判定する工程と、
    前記第2の温度センス工程で検出した発熱部温度が、所定の範囲内にあるか否かを判定する工程とを含み、
    前記第1の温度センス工程で検出した発熱部温度と前記第2の温度センス工程で検出した発熱部温度が等しいか、または、前記第2の温度センス工程で検出した発熱部温度が、所定の範囲内にないときに、冷却機構の異常とすることを特徴とする冷却機構の機能診断方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103777095A (zh) * 2010-06-01 2014-05-07 发那科株式会社 电路的冷却部的异常检查系统

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